JP2014114778A - 作業車両 - Google Patents

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聡 関野
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昌輝 日暮
Noritaka Ito
徳孝 伊藤
Kazuo Ishida
一雄 石田
Yuichi Kunitomo
裕一 國友
Toru Kikuchi
徹 菊地
Satoru Kaneko
金子  悟
Shuichi Moriki
秀一 森木
Masaru Kaneko
勝 金子
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Abstract

【課題】走行時のピッチングを少ない追加コストで確実に抑制できるハイブリッド作業車両の提供。
【解決手段】本発明は、車体1aと、この車体1aに設けられたフロント作業部9と、車体1aの走行を操作する踏込量信号を入力するためのアクセルペダル11dと、アクセルペダル11dから入力された踏込量信号に基づいて車体1aを走行制御する統合コントローラ13とを備え、この統合コントローラ13は、走行時のピッチングを検出するピッチング検出部18cを有し、このピッチング検出部18cにてピッチングを検出した場合に、予め定めた所定の遅延時間で踏込量信号を遅延処理し、この遅延処理した踏込量信号にて車体を走行制御する構成にしてある。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばホイールローダ等の走行可能な車体に作業部が設けられた作業車両に関する。
従来から、この種の作業車両であるホイールローダは、悪路での作業が多く、かつ頻繁に走行および停止を繰り返す作業形態で用いられている。このため、路面の起伏に応じてホイールローダのいずれかの車輪が凹む等し、この車体が、いわゆるピッチング(縦揺れ)と呼ばれる振動モードに入ってしまい、このピッチングにて作業性および居住性の悪化や、荷こぼれ等による作業量の低下等の問題を招いてしまう。特に、走行中に生じるピッチングを、作業性および作業量等の問題から、抑制したいといった要望がある。
このピッチングを発生させる要因は、複数あるものの、そのひとつに走行駆動力の変動がある。そして、このピッチングを発生させる走行駆動力の変動としては、例えば、加速時に車両姿勢が後転方向(仰け反る方向)に変化するのに対し、減速時には車両姿勢が前転方向(前のめりする方向)に変化する等が挙げられる。特に、ホイールローダ等の作業車両においては、周期的な走行駆動力の増減がある。そして、この走行駆動力の増減が、ピッチング方向の固定周波数に近い場合には、一旦発生したピッチングが収まらず、あるいは増幅するといった現象が発生するおそれがある。このため、ピッチングの抑制には、走行駆動力の変動、特に振動的な変動を抑制させることが必要である。
そして、この種の作業車両のピッチングを抑える従来技術が、例えば特許文献1に開示されている。この特許文献1に開示された作業車両においては、可変型のダンパー機構が搭載されており、アキュムレータのなす油圧によるバネ作用によって、車両本体の走行時の振動(ピッチング)を抑制する構成とされている。
特開平7−119179号公報
上述した特許文献1に開示された従来技術は、車両本体の走行時のピッチングを抑制する目的で、ダンパー機構として、例えばアキュムレータ等の追加機器が必要とされ、車両本体の走行時のピッチングを抑制するための機構にコストが掛かってしまう。
本発明は、上述した従来技術における実状からなされたもので、その目的は、走行時に生じ得る車体のピッチングを少ないコストで確実に抑制することができる作業車両を提供することにある。
この目的を達成するために、本発明は、走行可能な車体と、この車体に設けられた作業部と、前記車体の走行を操作する操作信号を入力するための操作部と、前記操作部から入力された前記操作信号に基づいて前記車体の走行を制御するコントローラと、を備え、このコントローラは、前記車体の走行時に生じ得る前記車体のピッチングを検出するピッチング検出部を有し、このピッチング検出部にて走行時の前記車体のピッチングを検出した場合に、予め定めた所定の値で前記操作信号を遅延処理し、この遅延処理した操作信号にて前記車体の走行を制御することを特徴としている。
このように構成した本発明は、操作部から入力された操作信号に基づいてコントローラにて車体の走行を制御している際に、ピッチング検出部にて走行時の車体のピッチングを検出する。そして、このピッチング検出部にて走行時の車体のピッチングを検出した場合に、操作部から入力される操作信号を、予め定めた所定の値で遅延処理し、この遅延処理した操作信号に基づいてコントローラにて車体の走行を制御する。この結果、コントローラによる操作信号の遅延処理によった電気的な処理のみで、発生したピッチングを相殺させて減衰させることにより、走行時の車体のピッチングを抑制できるから、少ないコストで確実に走行時の車体のピッチングを抑制することができる。
また本発明は、上記発明において、前記ピッチング検出部は、走行時の加速度、前記操作信号、および前記作業部に掛かる圧力のいずれかから、前記車体の走行時の前記車体のピッチングを検出することを特徴としている。
このように構成した本発明は、走行時に生じ得る車体のピッチングは、このピッチングに同期して走行時の加速度、操作信号、および作業部に掛かる圧力が変動する。したがって、これら走行時の加速度、操作信号、および作業部に掛かる圧力のいずれかから、走行時の車体のピッチングをピッチング検出部にて検出することにより、この走行時の車体のピッチングを確実に検出することができる。
また本発明は、上記発明において、前記所定の値は、前記コントローラの演算周期、およびこのコントローラによる前記車体の走行制御の応答周期に基づいて定められていることを特徴としている。
このように構成した本発明は、コントローラにて遅延処理する際の所定の値を、コントローラの演算周期、およびこのコントローラによる車体の走行制御の応答周期に基づいて定めた。この結果、これらコントローラの演算周期、およびこのコントローラによる車体の走行制御の応答周期によるずれを考慮しつつ操作信号を遅延処理できるから、走行時の車体のピッチングをより確実に抑制することができる。
また本発明は、上記発明において、前記所定の値は、前記車体の走行時の前記車体のピッチング周期の略2分の1とされていることを特徴としている。
このように構成した本発明は、コントローラにて遅延処理する際の所定の値を、車体の走行時の車体のピッチング周期の略2分の1とすることにより、この走行時の車体のピッチングをより効果的かつ確実に抑制することができる。
また本発明は、上記発明において、前記ピッチング検出部による前記車体の走行時の前記車体のピッチングの検出をオンオフ可能なスイッチを備えていることを特徴としている。
このように構成した本発明は、スイッチをオンすることにより、ピッチング検出部による走行時の車体のピッチングの検出がオンし、このピッチング検出部にて走行時の車体のピッチングを検出した場合に、操作信号がコントローラにて遅延処理され、この遅延処理した操作信号に基づいてコントローラにて車体の走行が制御される。また、このスイッチをオフすることにより、ピッチング検出部による走行時の車体のピッチングの検出がオフされ、走行時に車体がピッチングした場合であっても、操作部から入力される操作信号に基づいてコントローラにて車体の走行が制御される。したがって、走行時の車体のピッチングを抑制する必要のない場合や、作業部での作業が主たる場合等における、利用者の使い勝手を向上できる。
本発明は、操作部から入力される操作信号に基づきコントローラにて車体の走行を制御している際に、ピッチング検出部にて走行時の車体のピッチングを検出した場合には、操作部から入力される操作信号を、予め定めた所定の値で遅延処理し、この遅延処理した操作信号に基づいてコントローラにて車体の走行を制御する構成にしてある。この構成により本発明は、コントローラによる操作信号の遅延処理によった電気的な処理のみで、発生したピッチングを相殺させて減衰させることにより、走行時の車体のピッチングを抑制することができるから、少ないコストで確実に走行時の車体のピッチングを抑制することができる。そして、前述した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明より明らかにされる。
本発明の第1実施形態に係るハイブリッドホイールローダのコントローラの制御を示す概略構成図である。 上記ハイブリッドホイールローダの構成を示す説明図である。 上記ハイブリッドホイールローダを示す側面図である。 上記ハイブリッドホイールローダにおけるピッチング発生原理を示す図で、(a)はアクセルペダルの踏み込み量が増加した状態、(b)は加速方向の駆動トルクが増加した状態、(c)はアクセルペダルの踏み込み量が減少した状態、(d)は減速方向の駆動トルクが増加した状態を示す概略図である。 上記ハイブリッドホイールローダのピッチング発生時の状態を示す図で、(a)は車速、(b)はアクセルペダルの踏み込み量、(c)は走行駆動トルクを示すグラフである。 図5の一部を拡大した図で、(a)は車速、(b)はアクセルペダルの踏み込み量、(c)は走行駆動トルクを示すグラフである。 上記コントローラによる処理を示す図で、(a)はピッチング発生時の車速、(b)はバンドパスフィルタ処理後の操作信号を示すグラフである。 上記コントローラによる処理を示す図で、(a)はアクセルペダルの踏み込み量、(b)はピッチング検出状態、(c)はピッチング検出時のみ遅延処理するアクセルペダルの踏み込み量を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係るハイブリッドホイールローダの構成を示す説明図である。 上記ハイブリッドホイールローダを示す側面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明に係る作業車両の第1実施形態として、ハイブリッドホイールローダ1を例に挙げて説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るハイブリッドホイールローダのコントローラの制御を示す概略構成図である。図2は、ハイブリッドホイールローダの構成を示す説明図である。図3は、ハイブリッドホイールローダを示す側面図である。
<構成>
図1ないし図3に示すように、ハイブリッドホイールローダ1は、車体1aに搭載された可動部のうちの走行部2を電動化した電力システム制御を備えた走行電動駆動式ホイールローダであって、いわゆるシリーズ型のハイブリッドシステムが搭載されたハイブリッド建設車両である。ここで、本発明に係るハイブリッド式の作業車両としては、油圧駆動を電力でアシストするものの他、電力駆動を電力でアシストするものも含まれる。
具体的に、ハイブリッドホイールローダ1は、動力源であるエンジン3の出力軸3aに、発電電動機としてのMG(モータ・ジェネレータ)4が取り付けられている。このMG4は、エンジン3の出力軸3aから出力される動力を発電電力に変換する発電機であって、コントローラとしてのインバータ4aに接続され、このインバータ4aにてインバータ制御される。一方で、MG4は、電動機としても機能し、エンジン3をアシスト駆動するように設けられている。
走行部2は、いわゆる駆動部であって、図2に示すように、一対の前輪2aを駆動させる走行モータ5aと、一対の後輪2bを駆動させる走行モータ5bとを備えている。これら走行モータ5a,5bは、MG4にて変換された発電電力が供給され、この発電電力を、前輪2aまたは後輪2bを駆動させる出力に変換する走行電動機である。さらに、これら走行モータ5a,5bには、コントローラとしてのインバータ6a,6bがそれぞれ接続されており、これらインバータ6a,6bにて別個にインバータ制御される構成とされている。
すなわち、走行部2は、エンジン3の出力軸3aから出力される動力をMG4にて変換した発電電力にて各走行モータ5a,5bを回転させ、これら走行モータ5a,5bの回転により前輪2aおよび後輪2bを回転駆動させて車体1aを走行させる。さらに、各インバータ4a,6a,6bには、インバータ4aにてインバータ制御された直流電流が供給され、インバータ6a,6bにてインバータ制御する電圧を、例えば600V等の所定の電圧に保つDCバスライン7に接続されている。このDCバスライン7は、MG4にて変換された発電電力がインバータ4aにてインバータ制御されて供給され、このDCバスライン7に供給された電力を、各インバータ6a,6bにてインバータ制御して走行モータ5a,5bに供給する構成とされている。
さらに、MG4には、油圧ポンプ8が取り付けられている。この油圧ポンプ8は、土砂などの掘削作業を行うフロント作業部9と、走行部2の駆動を停止させるブレーキペダル11aおよびパーキングブレーキ11bと、走行部3を操作するためのステアリングシリンダ11cとのそれぞれへ油を送る構成とされている。そして、この油圧ポンプ8には、これら油圧ポンプ8からの油の供給を制御するコントロールバルブ12が取り付けられている。
このコントロールバルブ12は、フロント制御部12a、ブレーキ制御部12b、およびステアリング制御部12cを備えている。具体的に、フロント制御部12aは、油圧ポンプ8からフロント作業部9のバケットシリンダ9aおよびアームシリンダ9bへの油の供給方向を制御するバルブ群である。また、ブレーキ制御部12bは、油圧ポンプ8からブレーキペダル11aおよびパーキングブレーキ11bの油圧シリンダ(図示せず)への油の供給を制御する。さらに、ステアリング制御部12cは、油圧ポンプ8からステアリングシリンダ11cの油圧シリンダ(図示せず)への油の供給方向を制御する構成とされている。
また、各インバータ4a,6a,6bは、統合コントローラ13に接続されており、これらインバータ4a,6a,6bによるインバータ制御が統合コントローラ13にて制御される。そして、これら統合コントローラ13および各インバータ4a,6a,6bは、CAN(Controller Area Network)通信等を用いて結線されており、相互に指令値および状態量を送受信できる構成とされている。
また、統合コントローラ13には、ブレーキペダル11aに加え、アクセルペダル11dが接続されており、これらアクセルペダル11dおよびブレーキペダル11aの操作に基づいて各インバータ4a,6a,6bのインバータ制御を制御する。すなわち、この統合コントローラ13は、いわゆるハイブリッド統合コントローラであって、各インバータ4a,6a,6bに接続され、これら各インバータ4a,6a,6bに指令を与える。
ここで、アクセルペダル11dは、車体1aの走行を操作するための操作信号、すなわち走行要求指令となる踏込量信号を入力するための操作部であって、このアクセルペダル11dの踏み込み量に応じて入力される踏込量信号に基づき、統合コントローラ13にて車体1aの走行が制御される。そして、この統合コントローラ13には、図1に示すように、MG4を制御するインバータ4aに与える発電トルク指令を演算する発電トルク指令演算部14と、走行部2の各走行モータ5a,5bを制御するインバータ6a,6bに与える走行トルク指令を演算する走行駆動トルク指令演算部15と備えている。また、この走行駆動トルク指令演算部15には、車体1aの走行時のピッチングを抑制するためのピッチング抑制部としての信号遅延処理部16が取り付けられている。
そして、この信号遅延処理部16には、前処理部としてのLPF(ローパスフィルタ)部17が取り付けられており、このLPF部17にてLPF処理された踏込量信号が入力される。このLPF部17は、アクセルペダル11dのペダル踏込量に基づく踏込量信号が入力され、この踏込量信号を例えば2.5Hz等の所定の周波数以上の周波数をカットするLPF(ローパスフィルタ)処理をする。
信号遅延処理部16は、例えば路面等の小さな段差等によって車体1aの走行時に生じ得る車体1aの縦振動、すなわちピッチングの増長を抑制する主処理部である。具体的に、この信号遅延処理部16には、LPF処理してノイズ除去した後の踏込量信号が入力され、この踏込量信号を遅延処理(ディレイ処理)し、この遅延処理した踏込量信号を走行駆動トルク指令演算部15へ送り走行駆動トルクの変動を遅延させて、ピッチングを打ち消す方向に作用させる。
すなわち、信号遅延処理部16は、ピッチングを抑える方向に走行駆動トルクを増減させることを目的として踏込量信号の位相を遅らせ、この位相を遅らせた踏込量信号を走行駆動トルク指令演算部15に入力させて走行モータ5a,5bの駆動を増減させて、車体1aのピッチングを打ち消し処理させる。具体的に、この信号遅延処理部16は、車種ごとに異なる走行時のピッチング発生時のピッチング周期の約2分の1(半周期)程度の所定の値で踏込量信号を遅延処理する。ここで、この所定の値は、統合コントローラ13の演算周期および制御周期や、この統合コントローラ13による車体1aの走行制御の指令伝達の応答周期等に適合させて予め定められている。
さらに、統合コントローラ13には、ピッチング検出切換部18が設けられている。このピッチング検出切換部18は、アクセルペダル11dから入力される踏込量信号の変動に基づいて車体1aのピッチング状態を検出し、このピッチング状態が検出された場合にのみ、アクセルペダル11dからの踏込量信号を信号遅延処理部16に入力させてピッチング抑制処理させる。
ピッチング検出切換部18は、アクセルペダル11dから入力される踏込量信号をバンドパスフィルタ(BPF)処理するBPF部18aと、このBPF部18aにて処理された後の踏込量信号をローパスフィルタ(LPF)処理するLPF部18bとを備えている。ここで、BPF部18aは、アクセルペダル11dから入力される踏込量信号を、車両ピッチング方向の固有振動数、例えば3.3Hz等の所定の周波数を中心周波数としてBPF処理する。また、LPF部18bは、BPF部18aにてBPF処理された後の踏込量信号を、例えば2.5Hz等の所定の周波数以上の周波数をカットするLPF処理をし、BPF処理後の踏込量信号中にわずかに残るノイズ成分を除去する。
さらに、ピッチング検出切換部18には、LPF処理後の踏込量信号を元に、この踏込量信号の振動的な変動から車体1aの走行時のピッチング状態を検出するピッチング検出部18cと、このピッチング検出部18cにてピッチングが検出された場合にのみオンするスイッチング部18dとが設けられている。ピンチング検出部18cは、LPF処理後の踏込量信号において、例えば3Hz以上のピッチング方向の固有振動数が検出された場合、例えば55秒〜65秒の間を、ピッチング状態と判断する。そして、このピッチング検出部18cは、ピッチング検出時に1の信号を出力し、ピッチング未検出時に0の信号を出力する。
一方、スイッチング部18dは、信号遅延処理部16と走行駆動トルク指令演算部15との間に取り付けられている。そして、このスイッチング部18dは、ピッチング検出時にピッチング検出部18cから出力される1の信号を受信した場合にのみオンして、アクセルペダル11dから入力される踏込量信号を信号遅延処理部16に入力させる。これに対し、このスイッチング部18dは、ピッチング未検出時にピッチング検出部18cから出力される0の信号を受信した場合には、アクセルペダル11dから入力される踏込量信号を、信号遅延処理部16を介さずに走行駆動トルク指令演算部15にそのままダイレクトに入力させる。
走行駆動トルク指令演算部15は、ピッチング検出時においては、LPF部18aにてノイズ除去され信号遅延処理部16にて遅延処理された踏込量信号が入力される。そして、この走行駆動トルク指令演算部15は、遅延処理後の踏込量信号に基づいて各走行モータ5a,5bを駆動させる走行駆動トルク指令が演算され、この走行駆動トルク指令にて走行モータ5a,5bの駆動を制御し車体1aの加減速を行い、車体1aのピッチングを抑制させる。これに対し、この走行駆動トルク指令演算部15は、ピッチング未検出時においては、アクセルペダル11dから入力されLPF部18aにてノイズ除去された踏込量信号が入力され、この踏込量信号に基づいて走行駆動トルク指令が演算される。
さらに、統合コントローラ13には、信号遅延処理部16による走行時のピッチング抑制処理をオンオフ可能とさせるオンオフスイッチ19が取り付けられている。このオンオフスイッチ19は、アクセルペダル11dおよびブレーキペダル11aと同様に、車体1aの上側に設けられたキャビン1b内に取り付けられている。そして、このオンオフスイッチ19は、オンオフ操作されることによって、車体1a走行時のピッチング検出部18cによるピッチング状態の検出のオンオフに加え、信号遅延処理部16によるピッチング抑制処理をオンオフさせる。
<作用効果>
次に、上記第1実施形態のハイブリッドホイールローダ1の統合コントローラ13による制御方法について説明する。
図4は、ハイブリッドホイールローダにおけるピッチング発生原理を示す図で、(a)はアクセルペダルの踏み込み量が増加した状態、(b)は加速方向の駆動トルクが増加した状態、(c)はアクセルペダルの踏み込み量が減少した状態、(d)は減速方向の駆動トルクが増加した状態を示す概略図である。図5は、ハイブリッドホイールローダのピッチング発生時の状態を示す図で、(a)は車速、(b)はアクセルペダルの踏み込み量、(c)は走行駆動トルクを示すグラフである。
図6は、図5の一部を拡大した図で、(a)は車速、(b)はアクセルペダルの踏み込み量、(c)は走行駆動トルクを示すグラフである。図7は、コントローラによる処理を示す図で、(a)はピッチング発生時の車速、(b)はバンドパスフィルタ処理後の操作信号を示すグラフである。図8は、コントローラによる処理を示す図で、(a)はアクセルペダルの踏み込み量、(b)はピッチング検出状態、(c)はピッチング検出時のみ遅延処理するアクセルペダルの踏み込み量を示すグラフである。
まず、ハイブリッドホイールローダ1を走行させている状態で、図4(a)に示すように、例えば路面の起伏に応じて前輪2aが凹む等して車体1aが前転方向に姿勢変化した場合には、この車体1aの姿勢変化に同期してオペレータによるアクセルペダル11dの踏込量が増加する。すると、このアクセルペダル11dの踏込量の増加に伴い車体1aが加速される。このとき、図4(b)に示すように、車体1aが水平状態に戻る際に、加速方向の走行駆動トルクが増加し、後転方向の姿勢変化を増長させ、加速方向(後転方向)の走行駆動トルクが増加する。
この結果、この加速方向の走行駆動トルクの増加に伴い、図4(c)に示すように、車体1aが後転方向に姿勢変化し、この車体1aの姿勢変化に同期してオペレータによるアクセルペダル11dの踏込量が減少する。すると、図4(d)に示すように、車体1aが水平状態に戻る際に、減速方向の走行駆動トルクが増加し、前転方向の姿勢変化を増長させ、減速方向(前転方向)の走行駆動トルクが増加する。
よって、これら図4(a)から図4(d)に示す車体1aの姿勢変化および走行駆動トルクの変動が周期的に発生することにより、例えば図5および図6中の55秒から65秒までの間のようなピッチングが発生する。この場合においては、アクセルペダル11dの踏み込み量[%]に周期的な変動が発生するとともに、統合コントローラ13から走行駆動トルク指令演算部15へ出力される走行駆動トルク指令に基づく各走行モータ5a,5bの走行駆動トルク[Nm]が周期的に変動している。すなわち、このピッチングを何ら抑制しない場合には、ピッチング時のアクセルペダル11dの踏込量に基づく振動が、各走行モータ5a,5bを駆動させる走行駆動トルクの変動を誘発させており、車体1aのピッチングが収束しない状態となってしまう。
一方、このピッチングの発生に伴う走行駆動トルクの変動による車体1aの姿勢変化という現象は、ピッチングを抑制させる方向に利用できる。すなわち、車体1aの姿勢が後転方向に変化するときに、この車体1aの姿勢を元に戻すように走行駆動トルクを減少させ、この車体1aの姿勢が前転方向に変化するときに、走行駆動トルクを増加させることによって、車体1aのピッチングを抑制することができる。
そこで、図7上段に示すアクセルペダル11dからの踏込量信号(車速)を、ピッチング検出切換部18のBPF部18aに入力させ、この踏込量信号をBPF部18aにてBPF処理する。この結果、例えば図7の下段中の55秒から65秒までのピッチング発生時において、BPF処理後の踏込量信号が大きく変動するため、車体1aのピッチングの検出が可能となる。
そして、このBPF処理後の踏込量信号を、ピッチング検出切換部18のピッチング検出部18cに入力させ、図8の中段に示すように、例えば3Hz以上のピッチング方向の固有振動数が検出された場合、例えば55秒〜65秒の間をピッチング状態と判断させ、ピッチング状態の有無を検出させる。そして、このピッチング検出部18cにてピッチング状態と判断された場合にのみ、図8の上段に示すアクセルペダル11dからの踏込量信号を信号遅延処理部16に入力させ、図8の下段に示すように、この踏込量信号を信号遅延処理部16にて遅延処理し、この踏込量信号の位相を遅らせる。
さらに、この位相を遅らせたアクセルペダル11dの踏込量信号を走行駆動トルク指令演算部15に入力させて走行駆動トルク指令の演算を行うことにより、この走行駆動トルクの変動を遅延でき、この走行駆動トルクの変動を、ピッチングを打ち消す方向に作用させることができるようになる。そして、この遅延させた走行駆動トルクにて各走行モータ5a,5bの駆動を制御して走行時の加減速を行うことにより、ピッチング発生時のアクセルペダル11dの踏込量の変動に伴うピッチングの増長を抑制でき、走行時の車体1aのピッチングを打ち消し処理できるため、ピッチングを抑制することができる。
以上から、走行時にピッチングが生じた場合には、このピッチングに伴う車体1aの周期的な振動に同期してキャビン1b内のオペレータが揺すぶられてしまい、このオペレータ自身の振動に伴ってアクセルペダル11dの踏込量が振動するように周期的に変動する。特に、走行部2を電動化したハイブリッドホイールローダ1においては、走行駆動に用いる各走行モータ5a,5bの特性上、走行駆動力を迅速に変化させることが可能である。その一方で、これら走行モータ5a,5bが、応答速度に優れた特性を有することから、ピッチング発生時のアクセルペダル11dの踏込量の振動的な変動が、各走行モータ5a,5bの走行駆動力の変動に直結してしまう場合が多い。このため、場合によっては、ピッチングを増長させたり、ピッチングの収束を抑制させたりしてしまう場合がある。よって、この種のハイブリッドホイールローダ1においては、走行駆動の制御の主入力であるアクセルペダル11dの踏込量の好ましくない振動的な変動を極力低減させることが必要である。
さらに、走行時のピッチングに同期してアクセルペダル11dの踏み込み量が変動し、走行時のピッチングに伴うアクセルペダル11dの踏込量の変動が、車両固有のピッチング方向の固定周波数と一致する。そこで、本発明の第1実施形態においては、このアクセルペダル11dの踏込量に応じた踏込量信号に基づいて統合コントローラ13にて各走行モータ5a,5bの駆動を制御するに際し、この踏込量信号の変動に基づいてピッチング検出部18cにて走行時の車体1aのピッチング状態の有無を検出させる。
そして、このピッチング検出部18cにてピッチングが検出された場合に、アクセルペダル11dからの踏込量信号を信号遅延処理部16にて遅延処理して、この踏込量信号の位相を遅らせる。さらに、この遅延処理した踏込量信号を走行駆動トルク指令演算部15へ送り走行駆動トルクの変動を遅延させることによって、この走行駆動トルクの変動を、ピッチングを打ち消す方向に作用させることができる。
このため、この遅延処理した踏込量信号を走行駆動トルク指令演算部15に入力させて走行モータ5a,5bの駆動を増減させることによって、車体1aのピッチングを打ち消し処理でき、アクセルペダル11dの踏込量の変動を安定させることができるから、車体1aに発生したピッチングを相殺させて減衰させることにより、走行時の車体1aのピッチングを抑制できる。したがって、ハイブリットホイールローダ1の作業性および居住性を向上でき、フロント作業部9からの荷こぼれによる作業量減少を抑制することができる。
ここで、信号遅延処理部16にて遅延処理して位相を遅らせた踏込量信号を走行駆動トルク指令演算部15に入力させ、この位相を遅らせた踏込量信号に基づいて走行駆動トルク指令演算部15にて各走行モータ5a,5bの駆動力を制御して走行時の加減速を行う構成とされている。この結果、ピッチング発生時のアクセルペダル11dの踏込量の変動に伴うピッチングの増長を、簡単な電気的な制御および処理のみで確実に抑制することができる。したがって、ライドコントロールシステム等の既存のシステム等を用いることなく、フロント作業部9をダイナミックダンパーとして用いる場合のアキュムレータ等の追加機器が不要であるため、少ない追加コストで走行時の車体1aのピッチングの増長を確実に抑制できる。
さらに、ピッチング検出時に信号遅延処理部16にて遅延処理する遅延時間(所定の値)が、車体1aのピッチング周期の略2分の1(半周期)程度としつつ、統合コントローラ13の演算周期および制御周期や、この統合コントローラ13による車体1aの走行制御の指令伝達の応答周期等を考慮して予め定められている。この結果、これら統合コントローラ13の演算周期および制御周期や、この統合コントローラ13による車体1aの走行制御の指令伝達の応答周期等による周期ずれを踏まえつつ、これら周期ずれに適合させて、信号遅延処理部16での踏込量信号の遅延処理を行うことができる。このため、走行時の車体1aのピッチングをより効果的かつ確実に抑制することができる。
また、ピッチング発生時のアクセルペダル11dの踏込量信号を、例えば2.5Hz等の所定の周波数でLPF部17にてLPF処理し、この踏込量信号中のノイズ成分を除去してから信号遅延処理部16に入力させて遅延処理し、この踏込量信号の位相を遅らせる構成とした。この結果、この遅延処理した踏込量信号に基づいて走行駆動トルク指令演算部15にて演算される走行駆動トルクの変動を、より確実にピッチングを打ち消す方向に作用させることができ、車体1aのピッチングをより確実に打ち消し処理できる。よって、ピッチング発生時のアクセルペダル11dの踏込量の変動に伴うピッチングの増長をより精度良く抑制できる。
さらに、ピッチング検出部18cにてピッチングを検出した場合にのみ、アクセルペダル11dからの踏込量信号を信号遅延処理部16へ入力させ、この踏込量信号を信号遅延処理部16にて遅延処理する。一方、ピッチング検出部24にてピッチングが検出されない場合には、アクセルペダル11dから入力される踏込量信号を何ら処理等せず突出した波形をカットし、カットした後の波形を滑らかにさせることなく、走行駆動トルク指令演算部15にダイレクトに入力させ、統合コントローラ13にて各走行モータ5a,5bの駆動を直接的に制御して加減速させる。したがって、ピッチングを抑制する必要のない状態での、アクセルペダル11dから入力される踏込量信号を安定させることができるから、ピッチングが発生していない状態での操作性の低下を確実に防止できる。
また、オンオフスイッチ19をオン操作することによって、アクセルペダル11dの踏込量信号がピッチング検出切換部18へ送られ、このピッチング検出切換部18のピッチング検出部18cでのピッチング検出がオンされる。そして、このピッチング検出部18cにてピッチングが検出された場合に、アクセルペダル11dからの踏込量信号を信号遅延処理部16に入力させて、この踏込量信号を遅延処理して走行駆動トルクの変動を遅延させ、この走行駆動トルクの変動を、ピッチングを打ち消す方向に作用させることができる。
一方、オンオフスイッチ19をオフ操作することによって、アクセルペダル11dの踏込量信号がピッチング検出切換部18へ送られず、このピッチング検出切換部18のピッチング検出部18cでのピッチング検出がオフされる。よって、このピッチング検出部18cでのピッチング検出を無くすことができ、アクセルペダル11dから入力された踏込量信号にて各走行モータ5a,5bの駆動をダイレクトに制御することができる。したがって、走行時にピッチングが生じた場合であっても、アクセルペダル11dから入力された踏込量信号に基づいて統合コントローラ13にて車体の走行制御ができる。このため、走行時のピッチング抑制をする必要のない場合や、走行を伴わないフロント作業部9による掘削作業が主たる場合等における、利用者の使い勝手を向上できる。
さらに、アクセルペダル11dから入力される踏込量信号をBPF部22にてBPF処理することにより、ピッチング発生時の踏込量信号の振動を大きく変動させることができ、ピッチング発生時の踏込量信号へ漸近する時間を短くすることができる。このため、このBPF処理後の踏込量信号に基づいてピッチング検出部18cにてピッチング検出させることにより、このピッチング検出部18cでのピッチング検出をより正確にできる。
[第2実施形態]
図9は、本発明の第2実施形態に係るハイブリッドホイールローダの構成を示す説明図である。図10は、ハイブリッドホイールローダを示す側面図である。
本発明の第2実施形態が前述した第1実施形態と異なるのは、第1実施形態は、アクセルペダル11dからの踏込量信号を、予め定めた遅延時間で遅延処理するのに対し、第2実施形態は、車体1aの重量変化および姿勢変化に対応させた遅延時間で、アクセルペダル11dからの踏込量信号を遅延処理する点である。なお、第1実施形態と同一又は対応する部分には同一符号を付している。
具体的に、第2実施形態に係る統合コントローラ13には、フロント作業部9の姿勢変化を検出するための姿勢検出部としてのストロークセンサ21が接続されている。このストロークセンサ21は、フロント作業部9を上下動させるアームシリンダ9bに取り付けられ、このアームシリンダ9bのロッドの進退程度、すなわちストロークを感知する構成とされている。さらに、統合コントローラ13には、アームシリンダ9bのボトム圧を検出するための圧力検出部としての圧力センサ22が接続されている。この圧力センサ22は、アームシリンダ9bとフロント制御部12aとの間の油圧回路に接続されており、このアームシリンダ9bのボトム圧に基づいてフロント作業部9の積荷状態の重量変化を算出する。
そして、統合コントローラ13には、ストロークセンサ21にて検出したアームシリンダ9bのストローク長と、圧力センサ22にて検出されたボトム圧との関係に基づいて定められたピッチング方向の固有周波数、BPF処理時の周波数、および遅延処理時の最適な遅延時間(所定の値)を示す検索テーブルが記憶されている。ここで、この検索テーブルは、機種および仕様毎に異なるものであって、アームシリンダ9bのストローク長およびボトム圧と、車体1aのピッチング固有周波数との関係を把握しつつ、統合コントローラ13の演算周期および制御周期や、この統合コントローラ13による車体1aの走行制御の指令伝達の応答周期等が考慮されて作成されている。
さらに、統合コントローラ13は、検索テーブルを参照し、ストロークセンサ21にて検出したアームシリンダ9bのストローク長と、圧力センサ22にて検出されたボトム圧とに対応した遅延時間を算出する。なお、フロント作業部9に荷を積んだ場合には、車体1aの重量が大きくなり、ピッチング時の振動周期が長くなるため、遅延処理時の遅延時間を長くする。これに対し、フロント作業部9が空荷の場合には、車体1aの重量が小さくなり、ピッチング時の振動周期が短くなるため、遅延処理時の遅延時間を短くする。すなわち、検索テーブルは、ピッチング時の振動周期が長くなるに連れて、遅延時間が長くなるように設定されている。
<作用効果>
このように構成した本発明の第2実施形態は、アクセルペダル11dから入力される踏込量信号を信号遅延処理部16にて遅延処理し、この遅延処理した踏込量信号を走行駆動トルク指令演算部15へ送り走行駆動トルクの変動を遅延させることによって、ピッチングの打ち消し処理ができるため、上述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
さらに、フロント作業部9に掛かる力の重量変化と、このフロント作業部9の位置変化、すなわち移動に伴う車体1aの重心移動とによって、ピッチング方向の固有周波数が変化することから、BPF処理時の中心周波数や、遅延処理際の最適な遅延時間が変化する。そこで、ストロークセンサ21にて検出したアームシリンダ9bのストローク長と、圧力センサ22にて検出されたボトム圧との関係に基づいたBPF処理時の最適な中心周波数や、遅延処理時の最適な遅延時間を検索テーブルから算出し、この最適な中心周波数にてBPF処理した踏込量信号に基づいてピッチング検出するとともに、ピッチング検出時に最適な遅延時間で踏込量信号を遅延処理する。
この結果、車体1aの重量変化および重心移動に対応させて変動させた最適な中心周波数でBPF処理ができ、これら重量変化および重心移動に対応させた最適な遅延時間で踏込量信号を遅延処理することができる。したがって、ピッチング検出部18cでのピッチング検出をより正確にできるとともに、遅延処理後の踏込量信号に基づき走行駆動トルクの変動を遅延させることによって、ピッチングをより正確に打ち消し処理できる。よって、荷積み時の重量変化および重心移動によるピッチング時の固有周波数および振動周期の変化に対応させて、ピッチングを効果的に抑制できる。
<その他>
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形態様が含まれる。例えば、前述した実施形態は、本発明を分りやすく説明するために説明したものであり、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
さらに、上記各実施形態においては、可動部のうちの走行部2を電動化したハイブリッドホイールローダ1を例とし、その態様を説明した。しかしながら本発明はこれに限定されず、走行部2が電動のものであれば、例えばホイール式の油圧ショベルや、電動式のダンプトラック等の作業車両においても、対応させて用いることができる。
また、上記第1実施形態においては、アクセルペダル11dの踏込量に基づく踏込量信号の変動から走行時の車体1aのピッチングの有無をピッチング検出部18cにて検出した。しかしながら、アクセルペダル11dからの踏込量信号の他、フロント作業部9に掛かる圧力の変動や、走行時の加速度の変動等も、走行時の車体1aのピッチングに同期して変動する。したがって、これらフロント作業部9に掛かる圧力の変動や、走行時の加速度の変動等から、走行時の車体1aのピッチングの有無をピッチング検出部18cにて確実に精度良く検出できる。よって、圧力センサ22にて検出されるボトム圧の変動や、車体1aに取り付けられた加速度センサ(図示せず)にて検出される加速度の変動に基づいて走行時の車体1aのピッチングの有無を検出する構成とすることもできる。
さらに、上記第2実施形態においては、ストロークセンサ21にて検出したアームシリンダ9bのストローク長と、圧力センサ22にて検出されたボトム圧との関係に基づいて、信号遅延処理部16での遅延処理時の最適な遅延時間を検索テーブルから算出した。この場合においては、フロント作業部9の移動角度、すなわちリフト角を角度センサ23にて算出し、この角度センサ23にて算出したリフト角に基づいて車体1aの重心移動を算出する構成とすることもできる。
1 ハイブリッドホイールローダ
1a 車体
1b キャビン
2 走行部
2a 前輪
2b 後輪
3 エンジン
3a 出力軸
4 MG
4a インバータ
5a 走行モータ
5b 走行モータ
6a インバータ
6b インバータ
7 DCバスライン
8 油圧ポンプ
9 フロント作業部
9a バケットシリンダ
9b アームシリンダ
11a ブレーキペダル
11b パーキングブレーキ
11c ステアリングシリンダ
11d アクセルペダル
12 コントロールバルブ
12a フロント制御部
12b ブレーキ制御部
12c ステアリング制御部
13 統合コントローラ
14 発電トルク指令演算部
15 走行駆動トルク指令演算部
16 信号遅延処理部
17 LPF部
18 ピッチング検出切換部
18a BPF部
18b LPF部
18c ピッチング検出部
18d スイッチング部
19 オンオフスイッチ
21 ストロークセンサ
22 圧力センサ
23 角度センサ

Claims (5)

  1. 走行可能な車体と、
    この車体に設けられた作業部と、
    前記車体の走行を操作する操作信号を入力するための操作部と、
    前記操作部から入力された前記操作信号に基づいて前記車体の走行を制御するコントローラと、を備え、
    このコントローラは、前記車体の走行時に生じ得る前記車体のピッチングを検出するピッチング検出部を有し、このピッチング検出部にて走行時の前記車体のピッチングを検出した場合に、予め定めた所定の値で前記操作信号を遅延処理し、この遅延処理した操作信号にて前記車体の走行を制御する
    ことを特徴とする作業車両。
  2. 請求項1記載の作業車両において、
    前記ピッチング検出部は、走行時の加速度、前記操作信号、および前記作業部に掛かる圧力のいずれかから、前記車体の走行時の前記車体のピッチングを検出する
    ことを特徴とする作業車両。
  3. 請求項1または2に記載の作業車両において、
    前記所定の値は、前記コントローラの演算周期、およびこのコントローラによる前記車体の走行制御の応答周期に基づいて定められている
    ことを特徴とする作業車両。
  4. 請求項1ないし4いずれかに記載の作業車両において、
    前記所定の値は、前記車体の走行時の前記車体のピッチング周期の略2分の1とされている
    ことを特徴とする作業車両。
  5. 請求項1ないし4いずれかに記載の作業車両において、
    前記ピッチング検出部による前記車体の走行時の前記車体のピッチングの検出をオンオフ可能なスイッチを備えている
    ことを特徴とする作業車両。
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