JP2014114232A - 関節痛改善剤 - Google Patents

関節痛改善剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2014114232A
JP2014114232A JP2012268878A JP2012268878A JP2014114232A JP 2014114232 A JP2014114232 A JP 2014114232A JP 2012268878 A JP2012268878 A JP 2012268878A JP 2012268878 A JP2012268878 A JP 2012268878A JP 2014114232 A JP2014114232 A JP 2014114232A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pain
extract
joint pain
joint
arthralgia
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012268878A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5279946B1 (ja
Inventor
Hiroyuki Mochiki
博之 持木
誠子 ▲浜▼口
Seiko Hamaguchi
Kyoko Yokota
京子 横田
Akiko Horiie
晶子 堀家
Makoto Ozaki
誠 小崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Sangyo Co Ltd
Original Assignee
Fuji Sangyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Sangyo Co Ltd filed Critical Fuji Sangyo Co Ltd
Priority to JP2012268878A priority Critical patent/JP5279946B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5279946B1 publication Critical patent/JP5279946B1/ja
Publication of JP2014114232A publication Critical patent/JP2014114232A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】 変形性関節症などによる関節痛を緩和する新たな関節痛改善剤を提供する。
【解決手段】 ボタンボウフウ(Peucedanum japonicum Thunb. var. japonicum)やその近縁植物の植物体及び/又はその抽出物、特に水による抽出物を有効成分とし、その他製剤上必要な賦形剤や結合剤、崩壊剤などの添加剤を加えて、医薬組成物やいわゆる特定保健用食品とする。また、一般用食品の製造において有効量の抽出物を加えて関節痛改善効果を奏する食品とする。
【選択図】なし

Description

本発明は関節痛改善剤に関する。
先進国においては年々高齢化が進み、日本では、現在65歳以上の者のいる世帯は全世帯の42.6%であり、65歳以上の約50%以上の者は何らかの自覚症状を持っていると報告されている(平成22年 国民生活基礎調査・厚生労働省)。具体的な自覚症状には、関節の痛み・肩こり・腰痛などが挙げられ、これらが男女ともに上位に位置づけられている。高齢化に伴い、要支援・要介護者もまた増加しているが、その主な原因を要介護度別にみると、要支援者では「関節疾患」(19.4%)が第1位に挙げられており(平成22年「国民生活基礎調査の概要」厚生労働省)、「関節の痛み」はQOL低下の大きな要因になっていることが推察される。また、他の調査では、国内における変形性膝関節症患者数について、自覚症状を有する患者数で約1,000万人、潜在的な患者数(X線診断による患者数)で約3,000万人と推定されている。
変形性膝関節症は、関節疾患の代表的なものである。変形性膝関節症は、加齢や運動による酷使や怪我など複数の要因により、関節の軟骨が摩耗し、軟骨変形や半月板断裂、靱帯の障害を生じる疾病である。痛みを示す初期の段階では、軟骨が摩耗し、軟骨に損傷が見られる程度であるが、半月板断裂や靱帯の障害が進行すれば関節内におけるヒアルロン酸濃度が低下する結果、関節の滑らかさをさらに失うこととなる。症状に個人差はあるものの、膝における症状が顕著に表れることが多く、膝における歩き始め・階段の昇降時・正座やしゃがむという姿勢が徐々につらくなる。さらに、病態の進行とともに、起床時の膝のこわばりや激しい痛みが生じるようになり、酷い場合は歩行困難になることもある。また、軟骨の損傷や半月板断裂や靱帯の障害が進行すると炎症が発生することもある。
このような軟骨の摩耗や変形などを伴う関節の痛みに対して、薬物療法、運動療法などの保存的治療や手術による外科的治療が行われる。薬物療法に関して、一時的な症状緩和のために鎮痛剤が用いられる他、発痛増強物質のプロスタグランジンE2(PGE2)の産生を抑制する、即ちシクロオキシゲナーゼ(COX)阻害作用を有する非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)が処方される。この他に関節を滑らかにする目的で、ヒアルロン酸を局所的に注入したり、グルコサミンやコンドロイチン硫酸、コラーゲンを主体とする内服剤を服用することが広く行われている。また、ブシやブクリョウなどの数種類の生薬からなる組成物やこれにグルコサミンを加えた組成物(特許文献1参照)やバクモントウやトウキ、ハンゲなどの数種類の生薬からなる組成物(特許文献2参照)の服用により関節痛の改善が試みられている。しかしながら、こうした組成物やグルコサミン、コンドロイチン硫酸の服用は関節痛の改善には十分ではなく、新たな改善剤が求められている。
ところで、ボタンボウフウ(Peucedanum japonicum Thunb. var. japonicum)は民間薬として用いられ、その根や葉がいわゆるかぜの症状や滋養強壮に有効であることは公知である(非特許文献1参照)。また、ボタンボウフウは、NOの産生抑制作用(特許文献3参照)、COX阻害作用(非特許文献2参照)、細胞賦活作用やメラニン産生抑制作用さらには抗酸化作用(特許文献4参照)、アシルCoAコレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)阻害作用(特許文献5参照)、プロスタサイクリン生成促進作用(特許文献6参照)、血流や脂肪代謝の促進作用(特許文献7参照)、皮膚内の透明度増加作用(特許文献8参照)を示すことが報告されている。しかしながら、今のところ、ボタンボウフウが臨床的に関節痛を改善させることについての報告は知られていない。
特開2006−176460号公報 特開2011−251934号公報 特開2008−273978号公報 特開2004−026697号公報 国際公開WO2006/082743号 特開2005−350432号公報 特開2008−100952号公報 特開2011−184358号公報
伊澤一男、薬草カラー大辞典、株式会社主婦の友、1998、p516 MingShan Zheng, et al., Korean J. Medicinal Crop Sci., 13,75-79,2005
本発明の目的は、関節痛に有効な新規な組成物を提供することにある。
本願発明者らは、ボタンボウフウに着目して研究をすすめたところ、ボタンボウフウが関節痛に有効であることを見いだし、本願発明を完成するに至った。すなわち、本発明に係る関節痛改善剤は、ボタンボウフウ及びその近縁植物の植物体やその抽出物を有効成分とする。
本発明によると、新規な関節痛改善剤が提供される。
本発明に係る関節痛改善剤は、ボタンボウフウ(Peucedanum japonicum Thunb . var. japonicum)若しくはその近縁植物の植物体及び/又はその抽出物を有効成分とする。
本明細書において関節痛とは、関節に覚える痛みであって、主として変形性関節症に代表されるように、加齢や運動の酷使、怪我などの要因により関節の軟骨が摩耗することで生じる関節疾患に伴う痛みを意味する。関節疾患には炎症を伴う疾患も含まれ、炎症を伴う関節痛に対しても本発明に係る関節痛改善剤は有効性を示すが、当該関節痛改善剤は、炎症を伴うまでもなく関節に生じる痛みを改善する点に特徴がある。この点に関し、特許文献3にはNO産生産生剤が慢性関節リウマチ等の炎症性疾患に対して有効性を示す可能性があることが示唆されているが、本発明に係る関節痛改善剤は、慢性関節リウマチや感染性関節炎等の炎症性の関節疾患でなくても有効性を示す。また、非特許文献1には、ボタンボウフウがCOX阻害作用を示し、抗炎症作用を示すことが示唆されているが、当該活性物質はクロロホルムによる抽出物から得られるクマリン系化合物である。それに対して、本発明の改善薬の活性成分は主として水による抽出物に含まれ、非特許文献1の抗炎症作用とは活性本体を異にするものと考えられる。さらに実施例において示すように、消炎剤や消炎鎮痛剤、また、消炎効果を有するとされるいわゆる健康食品では効果が見られなかった者に対しても関節痛の改善が観察されており、本発明に係る関節痛改善剤の作用機序は、上記のようなNO産生抑制作用やCOX阻害作用とは異なるものと考えられる。
すなわち、本発明の関節痛改善剤は、インフルエンザ感染に伴う関節痛や、膠原病、脊椎関節炎、感染性関節炎、痛風、関節リュウマチなどの疾病に起因する炎症性の関節痛以外の非炎症性関節痛を対象とする。もっとも、炎症性の関節痛を伴う場合も含まれる。なお、非炎症性の関節痛には、神経病性関節症やいわゆる神経痛といわれる病状に由来する関節痛も含まれるが、神経病性関節症や神経痛はいずれも末梢神経の異常に起因するものであり、本発明の関節痛改善剤の作用機序は神経痛の改善剤の作用機序とは異なると考えられる。
本発明に用いられるボタンボウフウ(Peucedanum japonicum Thunb. var. japonicum)は、セリ目(Apiales)セリ科(Apiaceae)カワラボウフウ属(Peucedanum)の常緑多年草であり、主に関東以西〜九州、沖縄県八重山諸島、朝鮮南部、中国、フィリピンに分布し、海岸の断崖や岩場など、厳しい自然条件の中で自生している。沖縄では、別名、長命草(チョーミーグサ)、迫菜(サクナ)などと呼ばれている。
本発明においては、ボタンボウフウ及びそれらの近縁植物の植物体及び/又はこれらの植物体の抽出物が有効成分として用いられる。本発明では、根や葉、茎、花など植物体のいずれの部位も用いられるが、葉が好ましく用いられる。
本発明において、植物体は生の植物体であり、乾燥した植物体(乾燥物)でもあり得る。さらに、これらを切断した植物体や粉砕した植物体でもあり得る。服用量や服用形態からの観点からは、乾燥した植物体や植物体の抽出物が好適に用いられる。
乾燥物は自然乾燥や凍結乾燥、熱を用いた乾燥など植物の乾燥に用いられる一般的な方法により製造される。また、乾燥物をさらに切断や粉砕したものが好ましく用いられる。
抽出も植物抽出物の製造に用いられる一般的な方法により行われる。例えば、生又は乾燥後の植物体に抽出溶媒を加え、常温又は加熱しながら浸漬し、残渣としての植物体をろ過や遠心分離などにより分離して、浸出液を得る方法が挙げられる。抽出溶媒は、関節痛の改善が期待される限り特に制限されるものではなく、親水性溶媒(極性溶媒)や疎水性溶媒(非極性溶媒)のいずれでもよい。親水性溶媒(極性溶媒)、疎水性溶媒(非極性溶媒)なる用語は当業者が通常用いられる意味で用いられ、親水性溶媒は、例えば、水であり、メタノールであり、エタノールであり、プロパノール(直鎖・分岐鎖を問わない)であり、ブチルアルコール(直鎖・分岐鎖を問わない)であり、1、3−ブチレングリコールであり、1,3−ブタンジオールであり、グリセリンなどの多価アルコールであり得る。親油性溶媒は、例えば、ヘキサンであり、エーテルであり、クロロホルムであり得る。また、溶媒は、水とエタノールの混液など、2種以上の溶媒を適宜の割合で混合した混合溶媒でもあり得る。効果の観点からは、抽出溶媒は親水性溶媒が好ましく、特に水又は水とエタノールの混液が好ましい。抽出物の形態も特に問われず、例えば、得られた抽出液そのものでもあり、濃縮や凍結乾燥などの処理を加えて得られた半固形物ないし固形物でもありえる。
本発明に係る関節痛改善剤は抽出物そのものだけでなく、必要に応じて、賦形剤、崩壊剤、分散剤、結合剤、安定化剤、ゲル化剤、保存剤、着色剤、pH調整剤、矯味剤、乳化剤など、製剤上必要な添加物を含む。
本発明に係る関節痛改善剤の形態も服用可能な形態であれば特に問われず、液体状、錠剤のような固体状、粉状、顆粒状、ペースト状、ゲル状、カプセル状、シロップ状などが例示される。これらの形態のためには、有効量の抽出物と必要な添加物を混合して必要な形態に整えればよい。また、これらの形態のためには、1の工程において抽出物と必要な添加物とを混合して組成物中に抽出物を混合させてもよく、又は例えば予め上記抽出物を含む2種類の顆粒物を作製しておき、それらを混合するなどのように2以上の工程において組成物中に抽出物を含有させてもよい。
本発明に係る関節痛改善剤は、医薬組成物として提供されるだけでなく、いわゆる健康食品としても提供され得る。特に、関節痛の改善に有効である旨の表示を標榜できる特定保健用食品の用途に好ましく用いられる。
本発明に係る関節痛改善剤は、有効量の抽出物を各種の飲食品に直接混合し、又は飲食品の製造過程で他の原材料と混合して、飲食品の形態としても提供される。飲食品の形態も特に制約されない。飲食品としては、例えば、野菜飲料や果汁飲料、お茶のような清涼飲料水、ヨーグルトやミルクなどの乳製品、ケーキ、クッキー、キャンディー、グミ、ガム、まんじゅう、羊羹などの和洋菓子、ドリンク剤などの栄養補助食品が挙げられる。
本発明に係る関節痛改善剤の摂取量は、体重や年齢、性別、症状、剤型などによって適宜増減される。一日当たりの摂取量は、その下限量は抽出物として例えば0.001gであり、0.01gであり、0.1gであり、0.3gであり得る。また原生薬換算(乾燥物)ではその下限量は例えば0.01gであり、0.1gであり、1gであり、2gであり、5gであり、10gであり得る。好ましくは0.2〜0.3g以上である。摂取量の上限は抽出物として、5gであり、2gであり、1gであり、0.5gであり得る。また、原生薬換算(乾燥物)ではその上限量は50gであり、20gであり、15gであり、10gであり、5gであり得る。
本発明にかかる関節痛改善剤は、任意的にグルコサミン、コンドロイチン硫酸及びその塩、ヒアルロン酸、コラーゲンからなる群から選ばれる1又は2種以上の化合物を含む。コンドロイチン硫酸の塩は、薬理学的に許容される塩であり、例えば、ナトリウム塩であり得る。これらの化合物の配合量も、体重や年齢、性別、症状、剤型などによって適宜増減される。一日当たりの摂取量は、その下限量は0.001gであり、0.01gであり、0.1gであり、1gであり、2gであり、5gであり得る。また、ボタンボウフウとの配合割合も任意であり、ボタンボウフウの配合量よりも多くても少なくてもよく、グルコサミン等の任意的成分の配合量はボタンボウフウに対して、原生薬換算(乾燥物)で0.0001から10000(質量比)である。
次に、本発明について下記の実施例に基づいてさらに詳細に説明する。なお、本発明は下記の実施例に限られるものでないのは言うまでもない。
<製造例1>
ボタンボウフウ生葉を乾燥し、得られた乾燥葉(1kg)に水(10kg)を添加し、80℃で2時間撹拌抽出した。その後、濾過ならびに遠心分離処理により、濾液を回収し、さらに減圧下にて濃縮した。これを、凍結乾燥後に粉砕し、粉末のボタンボウフウエキスを得た(350g)。
<製造例2>
ボタンボウフウ生葉を乾燥し、得られた乾燥葉(10kg)に水(100kg)を添加し、80℃で2時間撹拌抽出した。その後、濾過ならびに遠心分離処理により、濾液を回収し、さらに減圧下にて濃縮した。これに1.5kgのパインデックス#2(松谷化学工業株式会社製)を添加し、撹拌溶解後均一化した。これをスプレードライにより、粉末のボタンボウフウエキス散を得た(4.5kg)。
<製造例3/処方1(錠剤)>
表1に示す処方に基づき、常法により錠剤を作製した。
Figure 2014114232
<製造例4/処方2(錠剤)>
表2に示す処方に基づき、常法により錠剤を作製した。
Figure 2014114232
膝関節痛の自覚症状を有する40歳以上の男女20名(膝以外にも腰、肩、手首など、複数の部位に痛みの症状を有する被験者も含む)を対象に、上記製造例3の錠剤を用いて4週間の摂取試験を実施した。1日当たりの摂取量は、ボタンボウフウエキスとして100mg、原生薬換算で乾燥したボタンボウフウ285.7mgである。表3に被験者の内訳を示す。なお、各被験者は、インフルエンザや、膠原病、脊椎関節炎、感染性関節炎、痛風、関節リュウマチなど、軟骨の摩耗以外の原因により関節痛を示す疾病には罹患していなかった。
Figure 2014114232
膝の痛みに対する効果については、摂取前後の変形性膝関節症患者機能評価尺度(JKOM:Japanese Knee Osteoarthritis Measure)により評価した。JKOMでは、I.痛みの程度(VAS:Visual Analogue Scale)、II.痛みやこわばり、III.日常生活の状態、IV.普段の活動など、V.健康状態の5つのカテゴリーに分かれるが、各カテゴリー別に合計値を求め、摂取前後におけるスコア変化を効果の指標(改善度)として評価した。得られたスコアは、全て平均値±標準誤差で示した。摂取前後比較による有用性評価は、対応のあるt検定にて実施した。なお、有意水準は1%、0.5%および0.1%とし、それぞれ「※」、「※※」および「※※※」で示した。統計処理は、全てExcel (Microsoft社)の関数および分析ツールを用いた。その結果を表4に示した。
膝以外の部位の痛みに対する効果は、被験者へのアンケートによって評価した。具体的には、「痛みに対して効果はありましたか?」との質問に対し、「効果あり・効果なし」のいずれかで回答してもらった。
Figure 2014114232
JKOM評価の結果、摂取前と比較してI.痛みの程度(VAS)、II.痛みやこわばり、III.日常生活の状態およびV.健康状態において、有意な低値を示しており、本発明品の痛みに対する改善効果が確認された。
さらに、アンケート結果においては、腰・肩・肘・手首にも痛みを感じていた被験者の中には、「効果あり」と回答した被験者もおり、膝以外の痛みに対しても有効であることが確認された。
また、JKOM評価又はアンケート結果において、改善が認められたと評価した被験者には、抗炎症剤又は消炎鎮痛作用のある湿布(4名)、抗炎症素材(西洋ヤナギエキスやキャッツクローなど)を配合した健康食品(3名)を利用しても痛みに対して効果がみられなかった被験者も含まれていた(なお、試験期間中の利用は避けてもらった)。これらの結果より、本発明品の関節痛の痛みに対する効果は、抗炎症作用とは異なる作用機序で発揮していると考えられた。
膝関節痛の自覚症状を有する40歳以上の男女33名(膝以外にも腰、股関節、肩、手首など、複数の部位に痛みの症状を有する被験者も含む)を対象に、製造例4の錠剤を用いた2週間の摂取試験を実施した。1日当たりの摂取量は、ボタンボウフウエキスとして300mg、原生薬換算で乾燥ボタンボウフウ約1000mgである。被験者の内訳を表5に示した。なお、各被験者は、インフルエンザや、膠原病、脊椎関節炎、感染性関節炎、痛風、関節リュウマチなど、軟骨の摩耗以外の原因により関節痛を示す疾病には罹患していなかった。
Figure 2014114232
膝の痛みやその他の部位の痛みに対する効果は、実施例3に記載の方法に従い評価した。なお、この時の有意水準は1%、0.1%、および0.01%とし、それぞれ「※」、「※※」および「※※※」で示した。統計処理は、全てExcel (Microsoft社)の関数および分析ツールを用いた。JKOMによる評価結果を表6に示した。
Figure 2014114232
JKOM評価の結果、摂取前と比較してI.痛みの程度(VAS)、II.痛みやこわばり、III.日常生活の状態およびV.健康状態において、有意な低値を示しており、本発明品の痛みに対する改善効果が確認された。
さらに、アンケート結果においては、腰・肩・肘・手首にも痛みを感じていた被験者の中には、「効果あり」と回答した被験者もおり、膝以外の痛みに対しても有効であることが確認された。
以上の試験により、本発明に係る関節痛改善剤を摂取することで、早期に関節の痛みが改善することが確認された。
本発明に係るボタンボウフウの抽出物を含有してなる関節痛改善剤は、短期間の摂取で顕著な関節痛の改善が期待される。従って、関節の痛みの治療や改善を目的とした医薬品や食品として、広く利用できる。

Claims (4)

  1. ボタンボウフウ(Peucedanum japonicum Thunb . var. japonicum)若しくはその近縁植物の植物体及び/又はその抽出物を有効成分とする関節痛改善剤。
  2. 前記抽出物は親水性溶媒による抽出物である請求項1に記載の関節痛改善剤。
  3. グルコサミン、コンドロイチン硫酸及びその塩、ヒアルロン酸、コラーゲンからなる群から選ばれる1又は2種以上の化合物を含む請求項1又は2に記載の関節痛改善剤。
  4. 有効量のボタンボウフウ(Peucedanum japonicum Thunb . var. japonicum)の植物体及び/又はその抽出物を含有させる工程を有する関節痛改善作用を有する組成物の製造方法。
JP2012268878A 2012-12-07 2012-12-07 関節痛改善剤 Active JP5279946B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012268878A JP5279946B1 (ja) 2012-12-07 2012-12-07 関節痛改善剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012268878A JP5279946B1 (ja) 2012-12-07 2012-12-07 関節痛改善剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5279946B1 JP5279946B1 (ja) 2013-09-04
JP2014114232A true JP2014114232A (ja) 2014-06-26

Family

ID=49273941

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012268878A Active JP5279946B1 (ja) 2012-12-07 2012-12-07 関節痛改善剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5279946B1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017014164A (ja) * 2015-07-02 2017-01-19 株式会社東洋新薬 関節機能改善組成物
JP2018100247A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 松浦薬業株式会社 デキストリン製剤

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003155250A (ja) * 2001-11-15 2003-05-27 Fancl Corp 関節痛を緩和する目的の健康食品
JP2007300869A (ja) * 2006-05-12 2007-11-22 Kanehide Bio Kk 高機能性健康食品、及び高機能性健康食品の製造方法
JP2008100952A (ja) * 2006-10-20 2008-05-01 Creative Cosme Lab Corp 血流および脂肪代謝促進剤およびその製造方法
JP2008239619A (ja) * 2007-02-28 2008-10-09 Fuji Chem Ind Co Ltd 末梢血行改善組成物
JP4903751B2 (ja) * 2008-05-21 2012-03-28 株式会社琉球バイオリソース開発 抗酸化剤

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017014164A (ja) * 2015-07-02 2017-01-19 株式会社東洋新薬 関節機能改善組成物
JP2018100247A (ja) * 2016-12-21 2018-06-28 松浦薬業株式会社 デキストリン製剤

Also Published As

Publication number Publication date
JP5279946B1 (ja) 2013-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6966206B2 (ja) 更年期症状又は骨粗鬆症改善用組成物
JP5279946B1 (ja) 関節痛改善剤
TWI717487B (zh) 含有奎爾派特赤竹之萃取物用於製備改善婦女更年期症狀之組成物之用途
JP6765090B2 (ja) 黒生姜含有組成物
KR20160081205A (ko) 산수국 추출물을 포함하는 비만 예방 또는 개선용 조성물
ES2674874T3 (es) Composición antiinflamatoria
TW201006389A (en) Formulations, methods and its use for reducing abdominal fat and waist circumference
WO2014123305A2 (ko) 민들레 추출물 또는 민들레 함유 복합 추출물을 유효성분으로 하는 남성 갱년기 예방, 개선 또는 치료용 조성물
KR101910013B1 (ko) 한약재 추출물(socg)을 함유하는 통증의 개선, 예방 또는 치료용 조성물
JP2016160198A (ja) 黒生姜含有組成物
KR101511364B1 (ko) 복합 생약재를 이용한 비만 및 대사증후군의 예방 또는치료용 조성물
KR102343245B1 (ko) 감국 지용성 분획 추출물을 유효성분으로 포함하는 아토피의 예방, 개선 또는 치료용 조성물
CN104055115B (zh) 一种含有玛咖、石斛和珠子参的保健品及其制备方法
CN101756243A (zh) 一种适用于骨关节病人的功能性食品
CN106259940A (zh) 吉林人参低聚肽在制备抗氧化功能的食品或保健食品中的用途
KR100760386B1 (ko) Acp 혼합생약 추출물을 포함하는 관절염의 예방 및 치료용 조성물
JPWO2005082391A1 (ja) ヒトβ3アドレナリン受容体アゴニスト剤
KR20160059152A (ko) 엉겅퀴 잎 추출물을 유효성분으로 함유하는 항비만 조성물
JP2015221760A (ja) コラーゲン合成促進剤、ヒアルロン酸合成促進剤及びセラミド合成促進剤
KR102275268B1 (ko) 갱년기 증상 또는 골다공증 개선용 조성물
KR20140069789A (ko) 천년초 추출물을 유효성분으로 함유하는 관절기능 개선용 식품 조성물 및 그 제조방법
JP7379648B1 (ja) クロマメノキを含んでなる体質改善剤
EP4162813A1 (en) Anti-obesity composition
US10806766B2 (en) Method for treating, preventing, or alleviating osteoporosis
EP3449736B1 (en) Composition for relieving menopausal symptom or osteoporosis

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130521

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130521

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5279946

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250