JP2014114221A - ベンズイミダゾール誘導体の製造方法及びその中間体 - Google Patents
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Abstract
【課題】医薬品として有用なベンズイミダゾール誘導体の製造方法及びその中間体の提供。
【解決手段】下記式で表されるように、式(II)の化合物と式(a3)の化合物とを縮合し、さらに生成物を還元して式(IV)を得た後、式(a6)等の化合物とを用いてベンズイミダゾール環を構築して式(I)で表される化合物を製造する方法。
[式中、Aは、CR1D等;R1A、R1B、R1C及びR1Dは、同一又は異なって、水素原子等;R2は、置換されていてもよいC1−6アルキル等;R3は、水素原子等;R4は、エチル等;CXは、C12、C13又はC14を表す]
【選択図】なし
【解決手段】下記式で表されるように、式(II)の化合物と式(a3)の化合物とを縮合し、さらに生成物を還元して式(IV)を得た後、式(a6)等の化合物とを用いてベンズイミダゾール環を構築して式(I)で表される化合物を製造する方法。
[式中、Aは、CR1D等;R1A、R1B、R1C及びR1Dは、同一又は異なって、水素原子等;R2は、置換されていてもよいC1−6アルキル等;R3は、水素原子等;R4は、エチル等;CXは、C12、C13又はC14を表す]
【選択図】なし
Description
本発明は医薬品として有用なベンズイミダゾール誘導体の製造方法及びその中間体に関する。
強力なα7ニコチン性アセチルコリン受容体(α7 nAChR)の調節作用を有し、アセチルコリンが関与する細胞内シグナル伝達の異常に起因する疾患、例えばCIAS(統合失調症に伴う認知機能障害)、アルツハイマー病、ダウン症、認知障害、記憶障害・学習障害、軽度認知障害、注意欠陥・多動性障害又は脳血管アンギオパチーに対する治療薬若しくは予防薬として有用な下記(I’)の化合物は、特許文献1に記載されている。また、特許文献1には、化合物(I’)を代表とする化合物の製造法が具体的に記載されている。
[式中、Aは、CR1D’又は窒素原子であり、R1A’〜R1D ’は、同一又は異なって、置換されていてもよいC1−6アルキル、水素原子等であり、R2’は、水素原子等であり、R3A〜R3Dは、水素原子等であり、R4Bは、アリール等であり、R6は、水素原子等であり、Pはアミノ基の保護基であり、Xは、ハロゲン等の脱離基である。]
上記従来法では、2−ハロゲン化ニトロフェニル誘導体(a3)と1,4−ジアミノシクロヘキサン誘導体をカップリングし、得られた化合物(a9)のニトロ基を還元、次いで、各種カルボン酸又は各種酸クロリドを用いてベンズイミダゾール環を構築し、得られた化合物(a11)の保護基の除去後、各種カルボン酸又は各種酸クロリドを用いたアミド化を経て目的化合物(I’)を得ている。しかし、ベンズイミダゾールの2位炭素原子における放射性同位体標識化や重水素化の合成を志向した際、その効率上、最終段階において放射性同位体標識された試薬を反応させることが重要であるが、上記従来法はこれに適していない。
本発明は、アセチルコリンが関与する細胞内シグナル伝達の異常に起因する神経系疾患、精神疾患及び炎症性疾患の新規な治療薬又は予防薬として有用なベンズイミダゾール誘導体誘導体(I)及び(I)で表される放射性同位体標識体の優れた製造方法とその中間体を提供することを目的とする。
上記課題解決に向けた検討の結果、最終工程でカルボン酸(a4)、酸ハライド(a5)又はオルトエステル(a6)を用いてベンズイミダゾール環を構築する新規経路を見出した。すなわち、1,4−ジアミノシクロヘキサン誘導体(a1)をアミド化させ、得られた化合物(a2)の保護基を除去させた後、得られた化合物(II)と2−ハロゲン化ニトロフェニル誘導体(a3)を反応させ、次いで、得られた(III)のニトロ基を還元させ、得られた化合物(IV)とカルボン酸(a4)、酸ハライド(a5)又はオルトエステル(a6)とを反応させる経路である。これにより、本発明者らは放射性同位体標識試薬の入手が容易な化合物(a4)〜(a6)を最終段階で用いて、(I)で表される放射性同位体標識体を効率良く製造することを可能とし、本発明を完成するに至った。
[式中、Aは、CR1D又は窒素原子を表し、R1A〜R1D、R2、R3、R4及びXは、下記項1に記載と同義であり、PはProtective Groups in Organic Synthesis(Theodora W. Greene, Peter G. M. Wuts著、John Wiley & Sons, Inc.発行、1999年) に記載されているアミノ基の保護基である。]
すなわち、本発明は、以下に示す医薬品として有用なベンズイミダゾール誘導体(I)及び(I)で表される放射性同位体標識体の優れた製造方法とその中間体を提供するものである。
[項1] 下記式(I):
[式中、
Aは、CR1D又は窒素原子を表し、
R1A、R1B、R1C及びR1Dは、同一又は異なって、ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;ハロゲン、C1−6アルコキシ及びC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ;水素原子;ハロゲン;又はハロゲン、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキル及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルコキシを表し、
R2は、アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、C1−6アルコキシ及びC3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシ及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル(該基はアリールと縮環を形成しても良い);同一または異なる1〜5個のC1−6アルキルで置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環;又はハロゲン、C1−6アルコキシ及びC1−6アルキル(該アルコキシ及びアルキルは、1〜5個のフッ素で置換されていてもよい)からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいアリールを表し、
R3は、ハロゲン、水酸基、C1−6アルコキシ及び−NR5R6からなる群から選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;ハロゲン、水酸基、C1−6アルコキシ及び−NR5R6からなる群から選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;又は水素原子を表し、
R5及びR6は、同一又は異なって、水素原子又はC1−6アルキルを表す]で表される化合物又はその塩を製造する方法であって、下記の工程を含む製造方法;
下記式(II):
Aは、CR1D又は窒素原子を表し、
R1A、R1B、R1C及びR1Dは、同一又は異なって、ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;ハロゲン、C1−6アルコキシ及びC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ;水素原子;ハロゲン;又はハロゲン、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキル及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルコキシを表し、
R2は、アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、C1−6アルコキシ及びC3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシ及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル(該基はアリールと縮環を形成しても良い);同一または異なる1〜5個のC1−6アルキルで置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環;又はハロゲン、C1−6アルコキシ及びC1−6アルキル(該アルコキシ及びアルキルは、1〜5個のフッ素で置換されていてもよい)からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいアリールを表し、
R3は、ハロゲン、水酸基、C1−6アルコキシ及び−NR5R6からなる群から選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;ハロゲン、水酸基、C1−6アルコキシ及び−NR5R6からなる群から選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;又は水素原子を表し、
R5及びR6は、同一又は異なって、水素原子又はC1−6アルキルを表す]で表される化合物又はその塩を製造する方法であって、下記の工程を含む製造方法;
下記式(II):
[式中、R2は、上記と同義である]で表される化合物又はその塩と、
下記式(a3):
下記式(a3):
[式中、A及びR1A〜R1Dは、上記と同義であり、Xは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ(CF3SO3−)又はメタンスルホニルオキシ(MeSO3−)を表す]で表される化合物又はその塩とを反応させて、
下記式(III):
下記式(III):
[式中、A、R1A〜R1D及びR2は、上記と同義である]で表される化合物又はその塩を得る工程(A−1);
上記工程(A−1)で得られる式(III)で表される化合物を還元剤と反応させて、
下記式(IV):
上記工程(A−1)で得られる式(III)で表される化合物を還元剤と反応させて、
下記式(IV):
[式中、A、R1A〜R1D及びR2は、上記と同義である]で表される化合物又はその塩を得る工程(A−2);及び
上記工程(A−2)で得られる式(IV)で表される化合物と
下記式(a4)、(a5)又は(a6):
上記工程(A−2)で得られる式(IV)で表される化合物と
下記式(a4)、(a5)又は(a6):
[式中、R3は、上記と同義であり、X0はハロゲンを表し、R4はメチル又はエチルを表し、CXはC12、C13又はC14を表す]で表される化合物とを反応させて、式(I)で表される化合物又はその塩を得る工程(A−3)。
[項2] 工程(A−1)において、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、tert-ブトキシナトリウム、tert-ブトキシカリウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムからなる群から選択される少なくとも一つの塩基を用いる、
項1に記載の製造方法。
項1に記載の製造方法。
[項3] 式(a3)で表される化合物におけるXが、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ(CF3SO3−)である、
項1又は項2に記載の製造方法。
項1又は項2に記載の製造方法。
[項4] 工程(A−2)において、パラジウム−炭素、水酸化パラジウム−炭素、エンパラジウム−炭素、パラジウム−フィブロイン及びロジウム−炭素からなる群から選択される少なくとも一つの触媒を用いる、
項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。
[項5] 工程(A−2)における還元剤が、水素、蟻酸アンモニウム、ヒドラジン、亜鉛、鉄又は2塩化スズである、
項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。
[項6] 工程(A−3)において、p−トルエンスルホン酸及びその水和物、塩酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸並びに蟻酸からなる群から選択される少なくとも一つの酸を用いる、
項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。
[項7] Aが、CR1Dである、
項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。
[項8] R1A、R1B、R1C及びR1Dが、同一又は異なって、ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;ハロゲン、C1−6アルコキシ及びC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ;水素原子;ハロゲンである、
項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法。
項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法。
[項9] R2が、フッ素、C1−6アルコキシ及びC3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;フッ素、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシ及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;又は4〜10員の飽和複素環である、
項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法。
項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法。
[項10] 下記式(II):
[式中、R2は、アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、C1−6アルコキシ及びC3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシ及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル(該基はアリールと縮環を形成しても良い);同一または異なる1〜5個のC1−6アルキルで置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環;又はハロゲン、C1−6アルコキシ及びC1−6アルキル(該アルコキシ及びアルキルは、1〜5個のフッ素で置換されていてもよい)からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいアリールを表す]で表される化合物又はその塩。
[項11] 下記式(III):
[式中、
Aは、CR1D又は窒素原子を表し、
R1A、R1B、R1C及びR1Dは、同一又は異なって、ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;ハロゲン、C1−6アルコキシ及びC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ;水素原子;ハロゲン;又はハロゲン、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキル及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルコキシを表し、
R2は、アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、C1−6アルコキシ及びC3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシ及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル(該基はアリールと縮環を形成しても良い);同一または異なる1〜5個のC1−6アルキルで置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環;又はハロゲン、C1−6アルコキシ及びC1−6アルキル(該アルコキシ及びアルキルは、1〜5個のフッ素で置換されていてもよい)からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいアリールを表す]で表される化合物又はその塩。
Aは、CR1D又は窒素原子を表し、
R1A、R1B、R1C及びR1Dは、同一又は異なって、ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;ハロゲン、C1−6アルコキシ及びC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ;水素原子;ハロゲン;又はハロゲン、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキル及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルコキシを表し、
R2は、アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、C1−6アルコキシ及びC3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシ及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル(該基はアリールと縮環を形成しても良い);同一または異なる1〜5個のC1−6アルキルで置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環;又はハロゲン、C1−6アルコキシ及びC1−6アルキル(該アルコキシ及びアルキルは、1〜5個のフッ素で置換されていてもよい)からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいアリールを表す]で表される化合物又はその塩。
[項12] 下記式(IV):
[式中、
Aは、CR1D又は窒素原子を表し、
R1A、R1B、R1C及びR1Dは、同一又は異なって、ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;ハロゲン、C1−6アルコキシ及びC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ;水素原子;ハロゲン;又はハロゲン、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキル及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルコキシを表し、
R2は、アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、C1−6アルコキシ及びC3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシ及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル(該基はアリールと縮環を形成しても良い);同一または異なる1〜5個のC1−6アルキルで置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環;又はハロゲン、C1−6アルコキシ及びC1−6アルキル(該アルコキシ及びアルキルは、1〜5個のフッ素で置換されていてもよい)からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいアリールを表す]で表される化合物又はその塩。
Aは、CR1D又は窒素原子を表し、
R1A、R1B、R1C及びR1Dは、同一又は異なって、ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;ハロゲン、C1−6アルコキシ及びC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ;水素原子;ハロゲン;又はハロゲン、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキル及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルコキシを表し、
R2は、アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、C1−6アルコキシ及びC3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシ及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル(該基はアリールと縮環を形成しても良い);同一または異なる1〜5個のC1−6アルキルで置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環;又はハロゲン、C1−6アルコキシ及びC1−6アルキル(該アルコキシ及びアルキルは、1〜5個のフッ素で置換されていてもよい)からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいアリールを表す]で表される化合物又はその塩。
本願製造法は、オルトエステル(a6)等を最終段階で用いる化合物(I)の効率的な製造方法である。特に、入手が容易な放射性同位体標識されたオルトエステル(a6)を用いて簡便にベンズイミダゾールの2位に放射性同位標識された化合物(I)を効率的に合成することが可能になる。
本発明の製造方法を以下に詳しく説明する。該製造方法に挙げる化合物(I)〜(IV)及び化合物(a1)〜(a8)は、適宜酸付加塩を形成していてもよい。また、試薬、溶媒等の使用量における化合物に対する当量は、フリー体の各種化合物に対する当量を意味する。
本発明の製造方法
工程(A−1):化合物(III)の製法
工程(A−1):化合物(III)の製法
(式中、A、R1A〜R1D、R2およびXは、上記項1と同義である。)
化合物(III)は、式(II)で表される化合物又はその塩に、塩基の存在下又は非存在下、化合物(a3)を反応させることにより製造できる。なお、化合物(a3)は市販されているか、常法により対応する市販のフェノールをニトロ化した後、対応するトリフルオロメタンスルホニルオキシ(CF3SO3−)又はメルオロメタンスルホニルオキシ(MeSO3−)等に誘導することにより製造することができる。
本工程において使用される塩基の具体例としては、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、tert-ブトキシナトリウム、tert-ブトキシカリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、好ましくはトリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム又は炭酸セシウムが挙げられる。
本工程において、化合物(II)に対する塩基の使用量は、通常0.5〜5当量であり、好ましくは0.8〜3当量、さらに好ましくは1.0〜2当量である。化合物(II)に対する化合物(a3)の使用量は、化合物(a3)に対して通常0.8〜5当量であり、好ましくは1.0〜3当量、さらに好ましくは1.0〜2当量である。
本工程において、遷移金属触媒を添加することが可能であり、使用される触媒の具体例としては、ジベンジリデンアセトンビスパラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)ジクロロパラジウム、1,1'-ビス(ジフェニルフォスヒノ)フェロセンパラジウムジクロライド、酢酸パラジウム、ビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム等が挙げられ、好ましくは、ジベンジリデンアセトンビスパラジウム又は酢酸パラジウムが挙げられる。その際の化合物(II)に対するパラジウム触媒の使用量は、通常0.01〜5当量であり、好ましくは0.01〜1当量、さらに好ましくは0.05〜0.1当量である。
本工程は、溶媒中又は無溶媒下に行われ、溶媒の具体例としては、原料化合物の種類等に従って選択されるべきであるが、例えばテトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルメチルアミド、アセトニトリル、トルエン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル、アセトン、ジメチルスルホキシド等が挙げられ、好ましくは、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルメチルアミド又はトルエンが挙げられる。
反応温度は、原料化合物の種類や試薬等により異なるが、通常、0℃〜200℃、好ましくは30℃〜150℃であり、より好ましくは50℃〜120℃である。反応時間は、通常1時間〜48時間程度であり、好ましくは3〜24時間、さらに好ましくは5〜18時間である。
反応温度は、原料化合物の種類や試薬等により異なるが、通常、0℃〜200℃、好ましくは30℃〜150℃であり、より好ましくは50℃〜120℃である。反応時間は、通常1時間〜48時間程度であり、好ましくは3〜24時間、さらに好ましくは5〜18時間である。
工程(A−2):化合物(IV)の製法
(式中、A、R1A〜R1DおよびR2は、上記項1と同義である。)
式(IV)で表される化合物又はその塩は、式(III)で表される化合物又はその塩のニトロ基を種々の触媒存在下又は非存在下、水素源である還元剤で還元することにより製造できる。
(1)水素源を用いた方法
本工程において、式(IV)で表される化合物又はその塩は、式(III)で表される化合物又はその塩に、各種金属触媒存在下、水素、蟻酸アンモニウム、蟻酸又はヒドラジン等の水素源を用いて還元することにより製造される。金属触媒の具体例として、パラジウム−炭素、水酸化パラジウム−炭素、エンパラジウム−炭素、パラジウム−フィブロイン、ロジウム−炭素等が挙げられ、好ましくは、水素とパラジウム−炭素又は蟻酸アンモニウムとパラジウム−炭素の組み合わせが挙げられる。化合物(III)に対する金属触媒の使用量は、通常0.01〜10当量であり、好ましくは0.01〜1当量、さらに好ましくは0.05〜0.5当量である。
本反応は、溶媒中又は無溶媒下に行われる。溶媒としては、原料化合物の種類等に従って選択されるべきであるが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸、ジクロロメタン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジオキサン、クロロホルム等が挙げられ、好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル又は酢酸が挙げられる。また、さらに好ましくは、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール又はイソプロピルアルコールが挙げられる。
反応温度は、用いられる原料化合物の種類、試薬等により異なるが、通常0℃〜150℃、好ましくは0℃〜100℃であり、より好ましくは0℃〜70℃である。反応時間は、通常0.5〜48時間程度であり、好ましくは1〜24時間、さらに好ましくは1〜12時間である。
本工程において、式(IV)で表される化合物又はその塩は、式(III)で表される化合物又はその塩に、各種金属触媒存在下、水素、蟻酸アンモニウム、蟻酸又はヒドラジン等の水素源を用いて還元することにより製造される。金属触媒の具体例として、パラジウム−炭素、水酸化パラジウム−炭素、エンパラジウム−炭素、パラジウム−フィブロイン、ロジウム−炭素等が挙げられ、好ましくは、水素とパラジウム−炭素又は蟻酸アンモニウムとパラジウム−炭素の組み合わせが挙げられる。化合物(III)に対する金属触媒の使用量は、通常0.01〜10当量であり、好ましくは0.01〜1当量、さらに好ましくは0.05〜0.5当量である。
本反応は、溶媒中又は無溶媒下に行われる。溶媒としては、原料化合物の種類等に従って選択されるべきであるが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸、ジクロロメタン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジオキサン、クロロホルム等が挙げられ、好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル又は酢酸が挙げられる。また、さらに好ましくは、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール又はイソプロピルアルコールが挙げられる。
反応温度は、用いられる原料化合物の種類、試薬等により異なるが、通常0℃〜150℃、好ましくは0℃〜100℃であり、より好ましくは0℃〜70℃である。反応時間は、通常0.5〜48時間程度であり、好ましくは1〜24時間、さらに好ましくは1〜12時間である。
(2)金属を用いた方法
本工程において、式(IV)で表される化合物又はその塩は、式(III)で表される化合物又はその塩に、金属還元剤を反応させることにより製造される。金属還元剤としては、例えば亜鉛、鉄、2塩化スズが挙げられる。化合物(III)に対する金属還元剤の使用量は、通常3〜20当量であり、好ましくは3〜15当量、さらに好ましくは4〜10当量である。
本反応は、溶媒中又は無溶媒下に行われる。溶媒としては、原料化合物の種類等に従って選択されるべきであるが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸等が挙げられる。反応温度は、用いられる原料化合物の種類、試薬等により異なるが、通常0℃〜120℃、好ましくは20℃〜120℃であり、より好ましくは40℃〜120℃である。反応時間は、通常0.5〜48時間程度であり、好ましくは1〜24時間、さらに好ましくは1〜12時間である。
本工程において、式(IV)で表される化合物又はその塩は、式(III)で表される化合物又はその塩に、金属還元剤を反応させることにより製造される。金属還元剤としては、例えば亜鉛、鉄、2塩化スズが挙げられる。化合物(III)に対する金属還元剤の使用量は、通常3〜20当量であり、好ましくは3〜15当量、さらに好ましくは4〜10当量である。
本反応は、溶媒中又は無溶媒下に行われる。溶媒としては、原料化合物の種類等に従って選択されるべきであるが、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸等が挙げられる。反応温度は、用いられる原料化合物の種類、試薬等により異なるが、通常0℃〜120℃、好ましくは20℃〜120℃であり、より好ましくは40℃〜120℃である。反応時間は、通常0.5〜48時間程度であり、好ましくは1〜24時間、さらに好ましくは1〜12時間である。
工程(A−3):化合物(I)の製法
(式中、A、R1A〜R1D、R2、R3、X0及びCXは、上記項1と同義であり、R4はメチル又はエチルを表す。)
化合物(I)は、式(IV)で表される化合物又はその塩に、種々の酸存在下又は非存在下、カルボン酸(a4)、酸ハライド(a5)又はオルトエステル(a6)を反応させることにより製造できる。
本工程において使用される酸としては、例えば、p−トルエンスルホン酸又はその水和物、塩酸、硫酸、酢酸、蟻酸、トリフルオロ酢酸等が挙げられ、好ましくは、p−トルエンスルホン酸若しくはその水和物又は塩酸が挙げられる。
本工程において、化合物(IV)に対する化合物(a4)〜(a6)の使用量は、通常0.8〜20当量であり、好ましくは0.8〜10当量である。
本工程において、化合物(IV)に対する酸の使用量は、通常0.05〜5当量であり、好ましくは、0.1〜3当量である。
本工程は、溶媒中又は無溶媒下に行われ、溶媒としては、原料化合物の種類等に従って選択されるべきであるが、例えば、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル、トルエン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルメチルアミド、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等が挙げられ、好ましくは、テトラヒドロフラン、メタノール又はエタノールが挙げられる。
反応温度は、用いられる原料化合物の種類、試薬等により異なるが、通常0℃〜200℃、好ましくは10℃〜150℃であり、より好ましくは10℃〜80℃である。反応時間は、通常0.5〜48時間程度であり、好ましくは0.5〜24時間、さらに好ましくは0.5〜18時間である。
反応温度は、用いられる原料化合物の種類、試薬等により異なるが、通常0℃〜200℃、好ましくは10℃〜150℃であり、より好ましくは10℃〜80℃である。反応時間は、通常0.5〜48時間程度であり、好ましくは0.5〜24時間、さらに好ましくは0.5〜18時間である。
工程(C):化合物(I)の精製法(1)
上記工程(A−3)で製造された化合物(I)は粗生成物として得られ、下記に記す方法にて精製することができる。
上記工程(A−3)で製造された化合物(I)は粗生成物として得られ、下記に記す方法にて精製することができる。
粗生成物である化合物(I)は、各種溶媒による再結晶法を繰り返すことにより、高純度の化合物(I)を製造することができる。収率との兼ね合いから下記に記す1回又は2回の再結晶法による精製法が好ましいが、特に下記に挙げる精製法に限定されない。
(1)工程(C−1):再結晶による精製法
粗生成物である化合物(I)の再結晶溶媒として、イソプロパノール、ヘプタン、ヘキサン、メタノール、エタノール、アセトン、トルエン等の溶媒が挙げられ、単独あるいは混合溶媒として使用することが出来る。本工程における好ましい溶媒としては、イソプロパノール、ヘプタン、メタノール及びエタノールが挙げられ、より好ましくは、イソプロパノール、又はイソプロパノール−ヘプタンの混媒が挙げられ、さらに好ましくは、イソプロパノール−ヘプタンの混媒が挙げられる。溶解時の温度は、用いられる粗生成物及び再結晶溶媒の種類等によって異なるが、通常30〜150℃、好ましくは40〜120℃、より好ましくは60〜100℃である。溶解時間は、通常10分〜24時間程度であり、好ましくは0.5〜12時間、さらに好ましくは、0.5〜6時間である。晶析時の温度は、用いられる粗生成物及び再結晶溶媒の種類等によって異なるが、通常−20〜50℃、好ましくは15〜40℃、より好ましくは10〜30℃である。晶析時間は、通常10分〜24時間程度であり、好ましくは30分〜12時間、さらに好ましくは30分〜6時間である。
粗生成物である化合物(I)の再結晶溶媒として、イソプロパノール、ヘプタン、ヘキサン、メタノール、エタノール、アセトン、トルエン等の溶媒が挙げられ、単独あるいは混合溶媒として使用することが出来る。本工程における好ましい溶媒としては、イソプロパノール、ヘプタン、メタノール及びエタノールが挙げられ、より好ましくは、イソプロパノール、又はイソプロパノール−ヘプタンの混媒が挙げられ、さらに好ましくは、イソプロパノール−ヘプタンの混媒が挙げられる。溶解時の温度は、用いられる粗生成物及び再結晶溶媒の種類等によって異なるが、通常30〜150℃、好ましくは40〜120℃、より好ましくは60〜100℃である。溶解時間は、通常10分〜24時間程度であり、好ましくは0.5〜12時間、さらに好ましくは、0.5〜6時間である。晶析時の温度は、用いられる粗生成物及び再結晶溶媒の種類等によって異なるが、通常−20〜50℃、好ましくは15〜40℃、より好ましくは10〜30℃である。晶析時間は、通常10分〜24時間程度であり、好ましくは30分〜12時間、さらに好ましくは30分〜6時間である。
(2)工程(C−2):活性炭等の使用
より純度の高い化合物(I)を得るため、化合物(I)にニトロ基の還元反応等の際に混入する金属不純物を除去する必要から、上記C−1工程の溶解時に、活性炭、トリチオシアヌル酸等を使用することが有効であるが、その中でも活性炭が操作の上で簡便である点で好ましい。活性炭を加える場合、加熱と共に攪拌することが好ましい。活性炭の使用量は、用いられる粗生成物及び再結晶溶媒の種類等によって異なるが、粗生成物の化合物(I)に対して、通常0.01〜1重量%であり、好ましくは0.05〜0.5重量%、さらに好ましくは0.1〜0.5重量%である。
より純度の高い化合物(I)を得るため、化合物(I)にニトロ基の還元反応等の際に混入する金属不純物を除去する必要から、上記C−1工程の溶解時に、活性炭、トリチオシアヌル酸等を使用することが有効であるが、その中でも活性炭が操作の上で簡便である点で好ましい。活性炭を加える場合、加熱と共に攪拌することが好ましい。活性炭の使用量は、用いられる粗生成物及び再結晶溶媒の種類等によって異なるが、粗生成物の化合物(I)に対して、通常0.01〜1重量%であり、好ましくは0.05〜0.5重量%、さらに好ましくは0.1〜0.5重量%である。
工程(A−4):化合物(a2)の製法
(式中、R2及びPは、上記と同義である。)
本工程におけるアミノ基の保護基としては、カルバメートの保護基が好ましい。化合物(a2)は、化合物(a1)とカルボン酸(a7)又は酸クロリド(a8)とを反応させることにより製造できる。
(1)縮合剤を使用する方法
化合物(a2)は、例えば化合物(a1)と式(a7)で表されるカルボン酸を縮合剤の存在下で反応させることによって製造される。縮合剤の具体例としては、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・1塩酸塩、N,N’−カルボニルジイミダゾール、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリス(ピロリジノ)ホスホニウム−ヘキサフルオロホスファート、2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート メタンアミニウム、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート等が挙げられる。これらの縮合剤は単独で、又は、これら縮合剤と、N−ヒドロキシコハク酸イミド、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール等のペプチド合成試薬とを組み合わせて用いることができる。
化合物(a2)は、例えば化合物(a1)と式(a7)で表されるカルボン酸を縮合剤の存在下で反応させることによって製造される。縮合剤の具体例としては、N,N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド・1塩酸塩、N,N’−カルボニルジイミダゾール、ベンゾトリアゾール−1−イル−オキシトリス(ピロリジノ)ホスホニウム−ヘキサフルオロホスファート、2−(1H−7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート メタンアミニウム、2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスファート等が挙げられる。これらの縮合剤は単独で、又は、これら縮合剤と、N−ヒドロキシコハク酸イミド、N−ヒドロキシベンゾトリアゾール等のペプチド合成試薬とを組み合わせて用いることができる。
化合物(a1)に対する化合物(a7)の使用量は、通常0.8〜20当量であり、好ましくは、1〜10当量である。また、縮合剤の使用量は、通常0.8〜20当量であり、好ましくは、1〜10当量である。本反応は、通常塩基の存在下で行われることもあり、使用される塩基の具体例としては、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の有機塩基が挙げられる。反応温度は、用いられる原料化合物の種類等により異なるが、通常、−30℃〜150℃、好ましくは20℃〜100℃であり、より好ましくは10℃〜70℃である。反応時間は、0.5時間〜24時間程度であり、好ましくは、0.5〜18時間、さらに好ましくは、0.5〜12時間である。
(2)反応性誘導体を経由する方法
また、化合物(a1)のアシル化反応は、化合物(a7)を反応性誘導体(例えば、活性エステル、混合酸無水物、酸ハライド等)に変換し、化合物(a1)と反応させることによっても行うことができる。活性エステルの具体例としては、p−ニトロフェニルエステル、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル、ペンタフルオロフェニルエステル等が挙げられる。混合酸無水物の具体例としては、クロロ炭酸エチル、クロロ炭酸イソプロピル、クロロ炭酸イソブチル、ピバル酸、イソ吉草酸等を用いて製造した混合酸無水物が挙げられる。酸ハライドの具体例としては、酸クロリド(a8)が挙げられ、塩化チオニル、塩化オキサリル等のクロリド化試薬を用いて製造した酸クロリドや市販の酸クロリドが使用できる。
また、化合物(a1)のアシル化反応は、化合物(a7)を反応性誘導体(例えば、活性エステル、混合酸無水物、酸ハライド等)に変換し、化合物(a1)と反応させることによっても行うことができる。活性エステルの具体例としては、p−ニトロフェニルエステル、N−ヒドロキシコハク酸イミドエステル、ペンタフルオロフェニルエステル等が挙げられる。混合酸無水物の具体例としては、クロロ炭酸エチル、クロロ炭酸イソプロピル、クロロ炭酸イソブチル、ピバル酸、イソ吉草酸等を用いて製造した混合酸無水物が挙げられる。酸ハライドの具体例としては、酸クロリド(a8)が挙げられ、塩化チオニル、塩化オキサリル等のクロリド化試薬を用いて製造した酸クロリドや市販の酸クロリドが使用できる。
本工程は、上記の中でも化合物(a7)の反応性誘導体を経由する方法が収率及び/又は作業性の観点から好ましい。また、該反応性誘導体の中でも、酸ハライド又は混合酸無水物がより好ましく、更に好ましくは、混合酸無水物を経由する方法が好ましい。該混合酸無水物に誘導する方法の中でも、クロロ炭酸イソプロピル又はクロロ炭酸イソブチルを用いる方法がより好ましく、さらに好ましくは、クロロ炭酸イソブチルを用いる方法が好ましい。化合物(a7)に対するクロロ炭酸イソプロピル又はクロロ炭酸イソブチルの使用量は、通常0.8〜5当量であり、好ましくは、0.9〜3当量、さらに好ましくは、0.95〜2当量である。反応温度は、用いられる化合物(a7)の種類により異なるが、通常、−30℃〜150℃、好ましくは20℃〜100℃であり、より好ましくは20℃〜70℃である。反応時間は、通常0.5時間〜12時間程度であり、好ましくは、0.5〜6時間、さらに好ましくは、0.5〜3時間である。化合物(a7)を混合酸無水物へ誘導する際、塩基を添加することが好ましい。塩基としては、N−メチルモルホリン又はトリエチルアミンを添加することが好ましく、さらに好ましくは、N−メチルモルホリンを用いる方法が好ましい。その使用量は、化合物(a7)に対して通常0.5〜20当量であり、好ましくは、0.8〜10当量、さらに好ましくは、0.8〜5当量である。
化合物(a1)に対する化合物(a7)の反応性誘導体の使用量は、通常0.8〜20当量であり、好ましくは、1〜10当量である。また、本反応は通常塩基の存在下で行われることもあり、使用される塩基の具体例としては、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩基、又は、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、N−メチルモルホリン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の有機塩基が挙げられる。反応温度は、用いられる原料化合物の種類等により異なるが、通常、−30℃〜150℃、好ましくは20℃〜100℃であり、より好ましくは10℃〜70℃である。反応時間は、0.5時間〜24時間程度であり、好ましくは、0.5〜18時間、さらに好ましくは、0.5〜12時間である。
本工程において、化合物(a8)は市販されているものを使用するか、或いは上記の方法に従って化合物(a7)から誘導したものを使用することができる。
本工程は、溶媒中又は無溶媒下に行われる。溶媒としては、原料化合物の種類等に従って選択されるべきであるが、例えば、トルエン、THF、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、酢酸エチル、アセトン、アセトニトリル、DMF、NMP、DMA、ジメチルスルホキシド、水等が挙げられ、単独あるいは混合溶媒として使用することができる。また、有機溶媒と無機塩基の水溶液による二相系による反応も可能である。その際、相間移動触媒を添加することも可能であり、使用される触媒の具体例としては、テトラブチルアンモニウム塩、トリオクチルメチルアンモニウム塩、ベンジルジメチルオクタデシルアンモニウム塩等が挙げられる。
工程(A−5):化合物(II)の製法
(式中、R2及びPは、上記と同義である。)
本工程におけるアミノ基の保護基としては、カルバメートの保護基が好ましく、式(II)で表される化合物又はその塩は、化合物(a2)のアミノ基のカルバメート保護基を脱保護することにより製造できる。
本工程において、カルバメート保護基として、好ましくは、tert-ブトキシカルボニル及びベンジルオキシカルボニルが挙げられ、下記の方法で脱保護できる。
(1)酸を用いた方法
本工程において,Pがtert-ブトキシカルボニル等の場合、化合物(II)は、化合物(a2)に各種酸を反応させることにより製造される。酸の具体例として、塩酸、臭酸、蟻酸、トリフルオロ酢酸、酢酸、トシル酸、硫酸、硝酸、塩化アルミニウム、ジブロモ亜鉛等が挙げられ、好ましくは塩酸、臭酸、トリフルオロ酢酸又は酢酸が挙げられ、より好ましくは、塩酸又はトリフルオロ酢酸が挙げられる。化合物(a2)に対する酸の使用量は、通常1.0〜20当量であり、好ましくは、2.0〜10当量、さらに好ましくは、3.0〜8当量である。
本反応は、溶媒中又は無溶媒下に行われる。溶媒としては、後記に例示する溶媒等から選択され、原料化合物の種類等に従って選択されるべきであるが、例えば、ジオキサン、酢酸、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトニトリル等が挙げられる。好ましくは、ジオキサン、酢酸エチル、メタノール又はエタノールが挙げられる。
反応温度は、用いられる原料化合物の種類、試薬等により異なるが、通常、0℃〜150℃、好ましくは0℃〜100℃であり、より好ましくは0℃〜70℃である。反応時間は、通常0.5〜48時間程度であり、好ましくは、1〜24時間、さらに好ましくは、1〜12時間である。
本工程において,Pがtert-ブトキシカルボニル等の場合、化合物(II)は、化合物(a2)に各種酸を反応させることにより製造される。酸の具体例として、塩酸、臭酸、蟻酸、トリフルオロ酢酸、酢酸、トシル酸、硫酸、硝酸、塩化アルミニウム、ジブロモ亜鉛等が挙げられ、好ましくは塩酸、臭酸、トリフルオロ酢酸又は酢酸が挙げられ、より好ましくは、塩酸又はトリフルオロ酢酸が挙げられる。化合物(a2)に対する酸の使用量は、通常1.0〜20当量であり、好ましくは、2.0〜10当量、さらに好ましくは、3.0〜8当量である。
本反応は、溶媒中又は無溶媒下に行われる。溶媒としては、後記に例示する溶媒等から選択され、原料化合物の種類等に従って選択されるべきであるが、例えば、ジオキサン、酢酸、酢酸エチル、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、アセトニトリル等が挙げられる。好ましくは、ジオキサン、酢酸エチル、メタノール又はエタノールが挙げられる。
反応温度は、用いられる原料化合物の種類、試薬等により異なるが、通常、0℃〜150℃、好ましくは0℃〜100℃であり、より好ましくは0℃〜70℃である。反応時間は、通常0.5〜48時間程度であり、好ましくは、1〜24時間、さらに好ましくは、1〜12時間である。
(2)パラジウム触媒を用いた方法
本工程において、Pが、ベンジルオキシカルボニル等の場合、化合物(II)は、化合物(a2)に各種パラジウム触媒存在下、水素を用いて還元することにより製造される。パラジウム触媒としては、パラジウム−炭素、水酸化パラジウム−炭素、エンパラジウム−炭素、パラジウム−フィブロイン等が挙げられ、好ましくは、パラジウム−炭素又は水酸化パラジウム−炭素が挙げられる。
化合物(a2)に対するパラジウム触媒の使用量は、通常0.01〜10当量であり、好ましくは、0.01〜0.1当量、さらに好ましくは、0.05〜0.1当量である。
本反応は、溶媒中又は無溶媒下に行われる。溶媒としては、原料化合物の種類等に従って選択されるべきであるが、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジオキサン、クロロホルム等が挙げられる。好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル又は酢酸が挙げられ、さらに好ましくはテトラヒドロフラン、メタノール、エタノール又はイソプロピルアルコールが挙げられる。
反応温度は、用いられる原料化合物の種類、試薬等により異なるが、通常、0℃〜150℃、好ましくは0℃〜100℃であり、より好ましくは0℃〜70℃である。反応時間は、通常0.5〜48時間程度であり、好ましくは1〜24時間、さらに好ましくは、1〜12時間である。
本工程において、Pが、ベンジルオキシカルボニル等の場合、化合物(II)は、化合物(a2)に各種パラジウム触媒存在下、水素を用いて還元することにより製造される。パラジウム触媒としては、パラジウム−炭素、水酸化パラジウム−炭素、エンパラジウム−炭素、パラジウム−フィブロイン等が挙げられ、好ましくは、パラジウム−炭素又は水酸化パラジウム−炭素が挙げられる。
化合物(a2)に対するパラジウム触媒の使用量は、通常0.01〜10当量であり、好ましくは、0.01〜0.1当量、さらに好ましくは、0.05〜0.1当量である。
本反応は、溶媒中又は無溶媒下に行われる。溶媒としては、原料化合物の種類等に従って選択されるべきであるが、例えば、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸、ジクロロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジオキサン、クロロホルム等が挙げられる。好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、酢酸エチル又は酢酸が挙げられ、さらに好ましくはテトラヒドロフラン、メタノール、エタノール又はイソプロピルアルコールが挙げられる。
反応温度は、用いられる原料化合物の種類、試薬等により異なるが、通常、0℃〜150℃、好ましくは0℃〜100℃であり、より好ましくは0℃〜70℃である。反応時間は、通常0.5〜48時間程度であり、好ましくは1〜24時間、さらに好ましくは、1〜12時間である。
本明細書における用語について以下に説明する。
「アルキル」とは、直鎖状又は分枝鎖状の飽和炭化水素を意味し、例えば、「C1−6アルキル」とは炭素原子数が1〜6の基をそれぞれ意味する。その具体例として、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ヘキシル等が挙げられる。
「シクロアルキル」とは、単環又は多環式飽和炭化水素を意味し、例えば「C3−8シクロアルキル」とは炭素原子数が3〜8の環状アルキルを意味し、一部架橋された構造のものも含まれる。その具体例として、「C3−8シクロアルキル」の場合には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等が挙げられる。
「アルコキシ」とは、直鎖状又は分枝鎖状の飽和炭化水素基が酸素原子を介している基を意味し、例えば、「C1−6アルコキシ」とは炭素原子数が1〜6のアルコキシを意味する。その具体例として、「C1−6アルコキシ」の場合には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブチルオキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられる。
「シクロアルコキシ」とは、単環又は多環式飽和炭化水素が酸素原子を介している基を意味し、例えば、「C3−8シクロアルコキシ」とは炭素原子数が3〜8のシクロアルコキシを意味する。その具体例として、「C3−8シクロアルコキシ」の場合には、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロへキシルオキシ、シクロヘプチルオキシ、シクロオクチルオキシ等が挙げられる。
「ハロゲン」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を意味する。中でも好ましくは、フッ素原子または塩素原子である。
「アリール」としては、具体的にはフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、アントラセニル等が挙げられる。中でも好ましくは、フェニルが挙げられる。
「ヘテロアリール」としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1から4個の原子を含む、単環の5〜7員環の芳香族複素環基、2環の8〜11員の芳香族複素環基又は3環の12〜16員の芳香族複素環基が挙げられる。具体的にはピリジル、ピリダジニル、イソチアゾリル、ピロリル、フリル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピリミジニル、チアジアゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラジニル、トリアジニル、トリアゾリル、イミダゾリジニル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、インダゾリル、クロメニル、キノリル、イソキノリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンズイミダゾリル、チオキサンテン、6,11−ジヒドロジベンゾ[b,e]チエピニル等が挙げられる。好ましいヘテロアリールとしては、ピリジル、ピリミジニル、キノリル、及びイソキノリルが挙げられる。
「アリール」としては、具体的にはフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、アントラセニル等が挙げられる。中でも好ましくは、フェニルが挙げられる。
「ヘテロアリール」としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1から4個の原子を含む、単環の5〜7員環の芳香族複素環基、2環の8〜11員の芳香族複素環基又は3環の12〜16員の芳香族複素環基が挙げられる。具体的にはピリジル、ピリダジニル、イソチアゾリル、ピロリル、フリル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピリミジニル、チアジアゾリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、ピラジニル、トリアジニル、トリアゾリル、イミダゾリジニル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、インドリル、インダゾリル、クロメニル、キノリル、イソキノリル、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンズイソオキサゾリル、ベンズイソチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンズイミダゾリル、チオキサンテン、6,11−ジヒドロジベンゾ[b,e]チエピニル等が挙げられる。好ましいヘテロアリールとしては、ピリジル、ピリミジニル、キノリル、及びイソキノリルが挙げられる。
「4〜10員の飽和複素環」とは、炭素原子以外に窒素原子、酸素原子及び硫黄原子からなる群から選ばれる1から2個の原子を含む4〜10個の原子で構成される飽和複素環を意味する。例えば、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、ホモピペリジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン等が挙げられる。
CXのうち、C12とは質量数12の炭素原子を意味し、C13又はC14はそれぞれ炭素原子の同位体原子を意味する。
本発明の化合物の中でも、A、R1A〜R1D、R2〜R6、X、X0、P及びCXで、好ましいものは以下のとおりであるが、本発明の技術的範囲は下記に挙げる化合物の範囲に限定されるものではない。
Aとしては、CR1Dが好ましい。
R1A〜R1Dとして好ましくは、同一又は異なって、ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;ハロゲン、C1−6アルコキシ及びC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ;水素原子;ハロゲン;又はハロゲン、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキル及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルコキシが挙げられる。より好ましくは、同一又は異なって、フッ素原子及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;フッ素原子、C1−6アルコキシ及びC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ;水素原子;又はハロゲンが挙げられる。さらに好ましくは、同一又は異なって、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキル;1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシ;水素原子;又はハロゲンが挙げられる。
R1A〜R1Dとして好ましくは、同一又は異なって、ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;ハロゲン、C1−6アルコキシ及びC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ;水素原子;ハロゲン;又はハロゲン、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキル及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルコキシが挙げられる。より好ましくは、同一又は異なって、フッ素原子及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;フッ素原子、C1−6アルコキシ及びC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ;水素原子;又はハロゲンが挙げられる。さらに好ましくは、同一又は異なって、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキル;1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシ;水素原子;又はハロゲンが挙げられる。
R2として好ましくは、フッ素、C1−6アルコキシ及びC3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;又はフッ素、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシ及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキルが挙げられる。より好ましくは、フッ素及びC3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;又はフッ素及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキルが挙げられる。さらに好ましくは、フッ素及びC3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキルが挙げられる。
R3として好ましくは、ハロゲン及びC1−6アルコキシから選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;又は水素原子が挙げられる。より好ましくは、フッ素原子1〜5個で置換されていてもよいC1−6アルキル;フッ素原子1〜5個で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;又は水素原子が挙げられ、さらに好ましくは、水素原子が挙げられる。
R4として好ましくは、メチル又はエチルが挙げられ、より好ましくはエチルが挙げられる。
R5及びR6として好ましくは、同一又は異なって、C1−6アルキルが挙げられ、より好ましくは、同一又は異なって、メチル又はエチルが挙げられる。
Xとして好ましくは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ(CF3SO3−)又はメルオロメタンスルホニルオキシ(MeSO3−)が挙げられ、より好ましくは、フッ素原子又はトリフルオロメタンスルホニルオキシが挙げられる。
X0として好ましくは、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子が挙げられ、より好ましくは、塩素原子又は臭素原子が挙げられる。
Pとして好ましくは、カルバメートの保護基が挙げられ、より好もしくは、tert-ブチルカルボニル(BOC)又は各種ベンジルオキシカルボニルが挙げられ、さらに好ましくは、tert-ブチルカルボニルが挙げられる。
CXは、C12、C13又はC14が挙げられる。
式(I)で表される化合物の塩とは、構造中に酸付加塩を形成しうる基を有する式(I)の化合物の製薬学的に許容される酸付加塩を意味する。本発明化合物が塩基性化合物である場合、各種との酸塩を形成しうる。式(I)で表される化合物の酸付加塩の具体例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、過塩素酸塩、リン酸塩等の無機酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、安息香酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酢酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩等の有機酸塩、又はグルタミン酸塩、アスパラギン酸塩等のアミノ酸塩が挙げられる。
なお、本明細書において記載の簡略化のために、次に挙げる略号を用いることもある。o−:ortho−、m−:meta−、p−:para−、t−:tert−、s−:sec−、CHCl3:クロロホルム、CH2Cl2:ジクロロメタン、THF:テトラヒドロフラン、DMF:N,N−ジメチルホルムアミド、DMSO:ジメチルスルホキシド、PAM:ポジティブアロステリックモジュレーター、Boc:tert-ブトキシカルボニル、c−Hex:シクロヘキシル、c−Pen:シクロペンチル、iPr:イソプロピル、c-Pr:シクロプロピル、n-Pr:ノルマルプロピル、EDCI・HCl:N-(3-ジエチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド 塩酸塩、HOBt:1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、DIEA:ジイソプロピルエチルアミン、TEA:トリエチルアミン、Ms:メタンスルホニル。
以下に製造実施例及び実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。なお、化合物の同定は元素分析値、マス・スペクトル、高速液体クロマト質量分析計;LCMS、IRスペクトル、NMRスペクトル、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等により行った。
明細書の記載を簡略化するために参考例、実施例及び実施例中の表において以下に示すような略号を用いることもある。置換基として用いられる略号としては、Meはメチル、Phはフェニルを意味する。TFAはトリフルオロ酢酸を意味する。NMRに用いられる記号としては、sは一重線、dは二重線、ddは二重の二重線、tは三重線、tdは三重線の二重線、qは四重線、mは多重線、brは幅広い、brsは幅広い一重線、brsは幅広い多重線及びJは結合定数を意味する。
高速液体クロマト質量分析計;LCMSの測定条件は、以下の通りであり、観察された質量分析の値[MS(m/z)]をMH+で、保持時間をRt(分)で示す。なお、各実測値においては、測定に用いた測定条件を付記する。
検出機器:APIシリーズ用Agilent 1100シリーズ (applied Biosystems社製)
HPLC:API 150EX LC/MS system (applied Biosystems社製)
Column:YMC CombiScreen Hydrosphere C18 (S-5μM, 12 nm, 4.6×50 mm)
Solvent:A液:0.05% TFA/H2O、B液:0.05% TFA/MeOH
Gradient Condition:
0.0-6.0分;A/B=75:25〜1:99(linear gradient)
Flow rate:3.5 mL/分
HPLC:API 150EX LC/MS system (applied Biosystems社製)
Column:YMC CombiScreen Hydrosphere C18 (S-5μM, 12 nm, 4.6×50 mm)
Solvent:A液:0.05% TFA/H2O、B液:0.05% TFA/MeOH
Gradient Condition:
0.0-6.0分;A/B=75:25〜1:99(linear gradient)
Flow rate:3.5 mL/分
製造実施例1
tert−ブチル シス−4−(2−フルオロ−2−メチルプロパンアミド)シクロへキシルカルバメートの製造:
tert−ブチル シス−4−(2−フルオロ−2−メチルプロパンアミド)シクロへキシルカルバメートの製造:
2−フルオロ−イソ酪酸(1.78 g)、N−メチルモルホリン(3.08 mL)、テトラヒドロフラン(30 mL)の混合溶液を0℃に冷却し、クロロ炭酸イソプロピル(2.14 mL)を加え、室温下で1時間撹拌した。溶液を0℃に冷却し、tert−ブチル (シス−4−アミノシクロへキシル)カルバメート(3.00 g)を加え、0℃で2時間撹拌した。生じた不溶物を濾去後、濾液を濃縮し、残渣に酢酸エチル、5%クエン酸水溶液を加え分液抽出した。有機層をさらに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。得られた有機層を乾燥後、減圧濃縮し、標題化合物(3.73 g)を得た。
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.45 (9H, s), 1.50-1.65 (10H, m), 1.70-1.82 (4H, m), 3.58-3.70 (1H, m), 3.83-3.93 (1H, m), 4.48-4.60 (1H, m), 6.30-6.41 (1H, m).
LC-MS [M+H]+: 303
1H-NMR (CDCl3) δ: 1.45 (9H, s), 1.50-1.65 (10H, m), 1.70-1.82 (4H, m), 3.58-3.70 (1H, m), 3.83-3.93 (1H, m), 4.48-4.60 (1H, m), 6.30-6.41 (1H, m).
LC-MS [M+H]+: 303
製造実施例2
N−(シス−4−アミノシクロへキシル)−2−フルオロ−2−メチルプロパンアミド
塩酸塩の製造:
N−(シス−4−アミノシクロへキシル)−2−フルオロ−2−メチルプロパンアミド
塩酸塩の製造:
製造実施例1で得られた(3.73 g)のメタノール溶液(15 mL)に4mol/L塩酸−ジオキサン溶液(15 mL)を加え、常温にて2時間攪拌した。反応溶媒を留去し、残渣に酢酸エチルを加え撹拌した。生じた結晶を濾過、洗浄し、標題化合物 (2.64 g) を得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.44 (3H, s), 1.50 (3H, s), 1.52-1.85 (8H, m), 3.06-3.14 (1H, m), 3.67-3.76 (1H, m), 7.31-7.38 (1H, m), 8.01-8.11 (3H, m).
LC-MS [M+H]+: 203
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.44 (3H, s), 1.50 (3H, s), 1.52-1.85 (8H, m), 3.06-3.14 (1H, m), 3.67-3.76 (1H, m), 7.31-7.38 (1H, m), 8.01-8.11 (3H, m).
LC-MS [M+H]+: 203
実施例1
2−フルオロ−2−メチル−N−{シス−4−[2−ニトロ−4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ]シクロへキシル}プロパンアミドの製造:
2−フルオロ−2−メチル−N−{シス−4−[2−ニトロ−4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ]シクロへキシル}プロパンアミドの製造:
1−フルオロ−2−ニトロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン(4.14 g)のテトラヒドロフラン溶液(90 mL)にトリエチルアミン(7.87 mL)、製造実施例2 で得られた(4.5 g)を加え、50℃で終夜攪拌した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残渣を酢酸エチル−5%クエン酸水で分液抽出した。得られた有機層をさらに飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および水で洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧留去し、得られた残査をヘプタンでリパルプ洗浄することにより標題化合物 (6.84 g) を得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.44 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.58-1.80 (6H, m), 1.83-1.92 (2H, m), 3.73-3.84 (1H, m), 3.94-4.02 (1H, m), 7.31 (1H, d, J = 9.3 Hz), 7.80 (1H, dd, J = 9.3, 2.2 Hz), 7.91-7.98 (1H, m), 8.32-8.37 (1H, m), 8.43-8.49 (1H, m).
LC-MS [M+H]+: 392
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.44 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.58-1.80 (6H, m), 1.83-1.92 (2H, m), 3.73-3.84 (1H, m), 3.94-4.02 (1H, m), 7.31 (1H, d, J = 9.3 Hz), 7.80 (1H, dd, J = 9.3, 2.2 Hz), 7.91-7.98 (1H, m), 8.32-8.37 (1H, m), 8.43-8.49 (1H, m).
LC-MS [M+H]+: 392
実施例2
N−{シス−4−[2−アミノ−4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ]シクロへキシル}−2−フルオロ−2−メチルプロパンアミドの製造:
N−{シス−4−[2−アミノ−4−(トリフルオロメチル)フェニルアミノ]シクロへキシル}−2−フルオロ−2−メチルプロパンアミドの製造:
実施例1で得られた (6.5 g)のテトラヒドロフラン/メタノール混合溶液 (2:1、90 mL)に10% Pd/C(55%wet、650 mg)を加え、水素雰囲気下、常圧室温で6時間攪拌した。反応終了後、廃パラジウムをセライト濾過により除去し、濾液を濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;ヘキサン:酢酸エチル)で精製し、さらに2−プロパノール/ヘプタンで再結晶し、標題化合物(5.25 g) を得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.44 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.52-1.80 (8H, m), 3.47-3.56 (1H, m), 3.66-3.76 (1H, m), 4.63 (1H, d, J = 6.3 Hz), 4.96 (2H, s), 6.48-6.54 (1H, m), 6.76-6.85 (2H, m), 7.50-7.56 (1H, m).
LC-MS [M+H]+: 362
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.44 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.52-1.80 (8H, m), 3.47-3.56 (1H, m), 3.66-3.76 (1H, m), 4.63 (1H, d, J = 6.3 Hz), 4.96 (2H, s), 6.48-6.54 (1H, m), 6.76-6.85 (2H, m), 7.50-7.56 (1H, m).
LC-MS [M+H]+: 362
実施例3
2−フルオロ−2−メチル−N−{シス−4−[5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]シクロヘキシル}プロパンアミドの製造:
2−フルオロ−2−メチル−N−{シス−4−[5−(トリフルオロメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−1−イル]シクロヘキシル}プロパンアミドの製造:
実施例2で得られた (1.0 g)のテトラヒドロフラン溶液 (10 mL)にオルトギ酸メチル(460 μL)、4mol/L塩酸−ジオキサン溶液(138 μL)を加え、窒素雰囲気下70℃で2時間撹拌した。反応終了後、室温まで冷却し酢酸エチル−飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で分液抽出し、有機層をさらに飽和食塩水で洗浄した。得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧留去し、得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶媒;酢酸エチル/n-ヘキサン)で精製することにより標題化合物 (910 mg) を得た。
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.48 (3H, s), 1.54 (3H, s), 1.73-1.96 (6H, m), 2.16-2.29 (2H, m), 4.01-4.10 (1H, m), 4.52-4.62 (1H, m), 7.56-7.62 (1H, m), 7.81-7.93 (2H, m), 8.02-8.06 (1H, m), 8.61-8.66 (1H, m).
LC-MS [M+H]+ : 372
1H-NMR (DMSO-d6) δ: 1.48 (3H, s), 1.54 (3H, s), 1.73-1.96 (6H, m), 2.16-2.29 (2H, m), 4.01-4.10 (1H, m), 4.52-4.62 (1H, m), 7.56-7.62 (1H, m), 7.81-7.93 (2H, m), 8.02-8.06 (1H, m), 8.61-8.66 (1H, m).
LC-MS [M+H]+ : 372
本発明により、式(I)で表されるベンズイミダゾール誘導体又はその塩を、カルボン酸(a4)、酸ハライド(a5)又はオルトエステル(a6)を最終工程で用いることにより、効率良く製造することが可能になった。化合物(a4)〜(a6)は、放射性同位体標識体の入手が容易であるため、この製造方法を用いることにより、効率的にベンズイミダゾールの2位が放射性同位体標識された化合物(I)を効率的に合成することができる。化合物(I)は、様々な神経系疾患、精神疾患に関わるα7ニコチン性アセチルコリン受容体(α7 nAChR)の調節物質であり、この製造法で得られる放射性同位体標識体は PET (Positron Emission Tomography) 用の標識化合物として診断や各種機能解析等に利用が可能である。
Claims (12)
- 下記式(I):
[式中、
Aは、CR1D又は窒素原子を表し、
R1A、R1B、R1C及びR1Dは、同一又は異なって、ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;ハロゲン、C1−6アルコキシ及びC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ;水素原子;ハロゲン;又はハロゲン、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキル及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルコキシを表し、
R2は、アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、C1−6アルコキシ及びC3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシ及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル(該基はアリールと縮環を形成しても良い);同一または異なる1〜5個のC1−6アルキルで置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環;又はハロゲン、C1−6アルコキシ及びC1−6アルキル(該アルコキシ及びアルキルは、1〜5個のフッ素で置換されていてもよい)からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいアリールを表し、
R3は、ハロゲン、水酸基、C1−6アルコキシ及び−NR5R6からなる群から選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;ハロゲン、水酸基、C1−6アルコキシ及び−NR5R6からなる群から選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;又は水素原子を表し、
R5及びR6は、同一又は異なって、水素原子又はC1−6アルキルを表す]で表される化合物又はその塩を製造する方法であって、下記の工程を含む製造方法;
下記式(II):
[式中、R2は、上記と同義である]で表される化合物又はその塩と、
下記式(a3):
[式中、A及びR1A〜R1Dは、上記と同義であり、Xは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ(CF3SO3−)又はメタンスルホニルオキシ(MeSO3−)を表す]で表される化合物又はその塩とを反応させて、
下記式(III):
[式中、A、R1A〜R1D及びR2は、上記と同義である]で表される化合物又はその塩を得る工程(A−1);
上記工程(A−1)で得られる式(III)で表される化合物を還元剤と反応させて、
下記式(IV):
[式中、A、R1A〜R1D及びR2は、上記と同義である]で表される化合物又はその塩を得る工程(A−2);及び
上記工程(A−2)で得られる式(IV)で表される化合物と
下記式(a4)、(a5)又は(a6):
- 工程(A−1)において、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、tert-ブトキシナトリウム、tert-ブトキシカリウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムからなる群から選択される少なくとも一つの塩基を用いる、
請求項1に記載の製造方法。 - 式(a3)で表される化合物におけるXが、フッ素原子、塩素原子又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ(CF3SO3−)である、
請求項1又は請求項2に記載の製造方法。 - 工程(A−2)において、パラジウム−炭素、水酸化パラジウム−炭素、エンパラジウム−炭素、パラジウム−フィブロイン及びロジウム−炭素からなる群から選択される少なくとも一つの触媒を用いる、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法。 - 工程(A−2)における還元剤が、水素、蟻酸アンモニウム、ヒドラジン、亜鉛、鉄又は2塩化スズである、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の製造方法。 - 工程(A−3)において、p−トルエンスルホン酸及びその水和物、塩酸、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸並びに蟻酸からなる群から選択される少なくとも一つの酸を用いる、
請求項1〜5のいずれか一項に記載の製造方法。 - Aが、CR1Dである、
請求項1〜6のいずれか一項に記載の製造方法。 - R1A、R1B、R1C及びR1Dが、同一又は異なって、ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;ハロゲン、C1−6アルコキシ及びC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ;水素原子;ハロゲンである、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法。 - R2が、フッ素、C1−6アルコキシ及びC3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;フッ素、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシ及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;又は4〜10員の飽和複素環である、
請求項1〜8のいずれか一項に記載の製造方法。 - 下記式(II):
[式中、R2は、アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、C1−6アルコキシ及びC3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシ及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル(該基はアリールと縮環を形成しても良い);同一または異なる1〜5個のC1−6アルキルで置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環;又はハロゲン、C1−6アルコキシ及びC1−6アルキル(該アルコキシ及びアルキルは、1〜5個のフッ素で置換されていてもよい)からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいアリールを表す]で表される化合物又はその塩。 - 下記式(III):
[式中、
Aは、CR1D又は窒素原子を表し、
R1A、R1B、R1C及びR1Dは、同一又は異なって、ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;ハロゲン、C1−6アルコキシ及びC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ;水素原子;ハロゲン;又はハロゲン、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキル及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルコキシを表し、
R2は、アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、C1−6アルコキシ及びC3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシ及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル(該基はアリールと縮環を形成しても良い);同一または異なる1〜5個のC1−6アルキルで置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環;又はハロゲン、C1−6アルコキシ及びC1−6アルキル(該アルコキシ及びアルキルは、1〜5個のフッ素で置換されていてもよい)からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいアリールを表す]で表される化合物又はその塩。 - 下記式(IV):
[式中、
Aは、CR1D又は窒素原子を表し、
R1A、R1B、R1C及びR1Dは、同一又は異なって、ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;ハロゲン及びC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル;ハロゲン、C1−6アルコキシ及びC3−6シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルコキシ;水素原子;ハロゲン;又はハロゲン、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキル及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルコキシを表し、
R2は、アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、C1−6アルコキシ及びC3−8シクロアルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC1−6アルキル;アリール、ヘテロアリール、水酸基、フッ素、1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルコキシ及び1〜5個のフッ素で置換されていてもよいC1−6アルキルからなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいC3−8シクロアルキル(該基はアリールと縮環を形成しても良い);同一または異なる1〜5個のC1−6アルキルで置換されていてもよい4〜10員の飽和複素環;又はハロゲン、C1−6アルコキシ及びC1−6アルキル(該アルコキシ及びアルキルは、1〜5個のフッ素で置換されていてもよい)からなる群から独立して選択される1〜5個の置換基で置換されていてもよいアリールを表す]で表される化合物又はその塩。
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