JP2014112180A - 表示装置、電子機器及び表示装置の駆動方法 - Google Patents

表示装置、電子機器及び表示装置の駆動方法 Download PDF

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雅志 三井
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Hiroki Uchiyama
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Toshiyuki Nagatsuma
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Koichi Tatsuno
浩一 竜野
Masaaki Kabe
正章 加邉
Akira Sakaigawa
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Abstract

【課題】画質の劣化を抑制しつつ、消費電力を低減することにある。
【解決手段】第1の色を表示する第1副画素、第2の色を表示する第2副画素、第3の色を表示する第3副画素、及び、第4の色を表示する第4副画素を含む画素が2次元マトリクス状に配列された画像表示パネルと、入力信号の入力HSV色空間の入力値を、第1の色、第2の色、第3の色及び第4の色で再現される再現HSV色空間の再現値に変換して生成し、生成した出力信号を画像表示パネルに出力する信号処理部と、を備える。信号処理部は、再現HSV色空間を彩度、明度及び色相の少なくとも1つで複数に分割し、分割した複数の空間のうち少なくとも2つの空間に対して、色相及び彩度の値の組み合わせにおいて再現HSV色空間の明度の最大値に対して当該最大値を超える幅の割合の上限である限界値として異なる値を設定し、その値を用いて伸張係数を決定する。
【選択図】図5

Description

本技術は、表示装置及びその駆動方法に関する。また、本技術は、上記の表示装置を備えた電子機器に関する。
近年、携帯電話や電子ペーパーなどのモバイル機器向け等の表示装置の需要が高くなっている。表示装置では、1つの画素が複数の副画素を備え、当該複数の副画素がそれぞれ異なる色の光を出力し、当該副画素の表示のON、OFFを切り換えることで、1つの画素で種々の色を表示させている。このような表示装置には、白色を含む4つの副画素を1つの画素とするものがある(特許文献1及び2参照)。
特許文献1には、第1、第2、第3及び第4副画素から構成された画素が、2次元マトリクス状に配列されて成る画像表示パネルと、入力信号が入力され、出力信号を出力する信号処理部とを備えた表示装置が記載されている。表示装置は、3原色に第4の色を加えることでHSV色空間を3原色の場合よりも拡大することができる。信号処理部は、彩度Sを変数とした明度の最大値Vmax(S)を記憶しており、入力信号の信号値に基づき彩度S及び明度V(S)を求め、Vmax(S)/V(S)の値の内の少なくとも1つの値に基づいて伸長係数αを求め、第4副画素への出力信号値を、少なくとも第1、第2及び第3副画素への入力信号値に基づき求め、第1、第2及び第3副画素への出力信号値を、入力信号値、伸長係数α、及び、第4出力信号値に基づき算出する。
また、特許文献2には、赤、緑、青のカラーフィルタを有する副画素と、白色の光の透過を制御するための副画素とを有する複数の画素が設けられた表示パネルと、赤、緑、青、及び白の光源を有するバックライト部と、表示パネルを動画モードで表示するか、または静止画モードで表示するかを切り替える画像切替回路と、動画モードでは画像信号に応じてバックライト部の赤、緑、青の輝度の制御をし、静止画モードでは画像信号に応じてバックライト部の白の光源の輝度の制御をする表示制御回路と、有する表示装置が記載されている。また、特許文献3には、信号処理部において、複数の画素における副画素の入力信号値に基づき、該複数の画素における彩度S及び明度V(S)を求め、明度V(S)と伸長係数αの積から求められた伸長された明度の値が最大値Vmax(S)を越える画素の全画素に対する割合が所定の値(β)以下となるように伸長係数αを決定する。
特開2010−33009号公報 特開2011−248352号公報 特開2011−154323号公報
特許文献1から特許文献3に示すように複数の副画素のうち、画像信号に基づいて、1つの副画素(基本的には白の副画素)で拡張したHSV領域に対応させて、画像信号を伸張させることで、光源の光量を低下させて、所望の画像を再現することができる。また、光源の光量を大きくせずに画像を明るくすることができる。
しかしながら、画像信号を伸張すると画質が低下(劣化)する場合がある。これに対して、特許文献3に記載の表示装置を用いて、伸張係数を決定することで、画質の低下を抑制することはできるが、消費電力の低減の効果が少なくなってしまう場合がある。
本技術はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、画質の劣化を抑制しつつ、消費電力を低減することが可能な表示装置、それを備える電子機器及び表示装置の駆動方法を提供することにある。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本技術は、第1の色を表示する第1副画素、第2の色を表示する第2副画素、第3の色を表示する第3副画素及び第4の色を表示する第4副画素を含む画素が2次元マトリクス状に配列された画像表示パネルと、入力信号の入力HSV色空間の入力値を、前記第1の色、前記第2の色、前記第3の色及び前記第4の色で再現される再現HSV色空間の再現値に変換して生成し、生成した出力信号を前記画像表示パネルに出力する信号処理部と、を備え、前記信号処理部は、前記再現HSV色空間を彩度、明度及び色相の少なくとも1つで複数に分割し、分割した複数の空間のうち少なくとも2つの空間に対して、色相及び彩度の値の組み合わせにおいて前記再現HSV色空間の明度の最大値に対して当該最大値を超える幅の割合の上限である限界値として異なる値を設定し、前記入力信号の各副画素の信号に対して乗算した値のうち明度の最大値を超える値が、前記明度の最大値に前記限界値を乗算した値を超えない範囲で、前記入力信号に対する伸張係数αを算出し、少なくとも前記第1副画素の入力信号及び前記伸長係数αに基づいて前記第1副画素の出力信号を算出して前記第1副画素へ出力し、少なくとも前記第2副画素の入力信号及び前記伸長係数αに基づいて前記第2副画素の出力信号を算出して前記第2副画素へ出力し、少なくとも前記第3副画素の入力信号及び前記伸長係数αに基づいて前記第3副画素の出力信号を算出して前記第3副画素へ出力し、前記第1副画素の入力信号、前記第2副画素の入力信号及び前記第3副画素の入力信号に基づいて前記第4副画素の出力信号を算出し、前記第4副画素へ出力することを特徴とする。
本技術による表示装置、それを備える電子機器及び表示装置の駆動方法によれば、再現HSV色空間を複数の空間に分割し、かつ、限界値に異なる値を設定することで、画質の劣化を抑制しつつ、消費電力を低減することができる。
図1は、本技術による一実施形態に係る表示装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、図1の表示装置における画像表示パネル及び画像表示パネル駆動回路の概念図である。 図3は、本実施形態の表示装置で再現可能な再現HSV色空間の概念図である。 図4は、再現HSV色空間の色相と彩度との関係を示す概念図である。 図5は、再現HSV色空間の彩度と明度との関係を示す概念図である。 図6は、空間を分割していない再現HSV色空間の彩度と明度との関係を示す概念図である。 図7は、再現HSV色空間の彩度と明度との関係を示す概念図である。 図8は、再現HSV色空間の彩度と明度との関係を示す概念図である。 図9は、表示装置の制御動作の一例を示すフローチャートである。 図10は、一適用例に係る電子機器の構成の一例を示す斜視図である。 図11は、電子機器の制御動作の一例を示すフローチャートである。
以下、発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.実施の形態(表示装置及び表示装置の駆動方法)
1つの画素に白色の副画素を含む
入力信号に基づいて伸張係数を算出し、この伸張係数に基づいて出力信号を生成
再現HSV色空間を複数の空間に分割し、空間毎に限界値を設定
2.適用例(電子機器)
上記実施の形態に係る表示装置が電子機器に適用されている例
<1.実施形態>
図1は、本技術による一実施形態に係る表示装置の構成の一例を示すブロック図である。図2は、図1の表示装置における画像表示パネル及び画像表示パネル駆動回路の概念図である。図1に示すように、本実施形態の表示装置10は、表示装置10の各部に信号を送り、動作を制御する信号処理部20と、信号処理部20から出力された出力信号に基づいて画像を表示させる画像表示パネル30と、画像表示パネル30の駆動を制御する画像表示パネル駆動回路40と、画像表示パネル30を背面から照明する面状光源装置50と、面状光源装置50の駆動を制御する面状光源装置制御回路60と、を備える。なお、表示装置10は、特開2011−154323号公報に記載されている画像表示装置組立体と同様の構成であり、特開2011−154323号公報に記載されている各種変形例が適用可能である。
信号処理部20は、画像表示パネル30及び面状光源装置50の動作を制御する演算処理部である。信号処理部20は、画像表示パネル30を駆動するための画像表示パネル駆動回路40、及び、面状光源装置50を駆動するための面状光源装置制御回路60と接続されている。信号処理部20は、外部から入力される入力信号を処理して出力信号及び面状光源装置制御信号を生成する。つまり、信号処理部20は、入力信号の入力HSV色空間の入力値(入力信号)を、第1の色、第2の色、第3の色及び第4の色で再現される再現HSV色空間の再現値(出力信号)に変換して生成し、生成した出力信号を画像表示パネル30に出力する。信号処理部20は、生成した出力信号を画像表示パネル駆動回路40に出力し、生成した面状光源装置制御信号を面状光源装置制御回路60に出力する。
画像表示パネル30は、図2に示すように、第1原色(例えば、赤色)を表示する第1副画素R、第2原色(例えば、緑色)を表示する第2副画素G、第3原色(例えば、青色)を表示する第3副画素B、及び、第4の色(具体的には白色)を表示する第4副画素Wを含む画素48が、P×Q個(水平方向にP個、垂直方向にQ個)、2次元マトリクス状に配列されている。
本実施形態の表示装置は、より具体的には、透過型のカラー液晶表示装置である。画像表示パネル30は、カラー液晶表示パネルであり、第1副画素49Rと画像観察者との間に第1原色を通過させる第1カラーフィルタが配置され、第2副画素49Gと画像観察者との間に第2原色を通過させる第2カラーフィルタが配置され、第3副画素49Bと画像観察者との間に第3原色を通過させる第3カラーフィルタが配置されている。また、画像表示パネル30は、第4副画素49Wと画像観察者との間にカラーフィルタが配置されていない。ここで、第4副画素49Wには、カラーフィルタの代わりに透明な樹脂層が備えられていてもよい。このように画像表示パネル30は、透明な樹脂層を設けることで、第4副画素49Wにカラーフィルタを設けないことによって第4副画素49Wに大きな段差が生じることを防止することができる。
そして、画像表示パネル30は、図2に示す例では、第1副画素49R、第2副画素49G、第3副画素49B及び第4副画素49Wをストライプ配列に類似した配列にて配置されている。なお、1つの画素に含まれる副画素の構成及びその配置は、特に限定されない。画像表示パネル30が、第1副画素49R、第2副画素49G、第3副画素49B及び第4副画素49Wをダイアゴナル配列(モザイク配列)に類似した配列で配置してもよい。また、例えば、デルタ配列(トライアングル配列)に類似した配列、レクタングル配列に類似した配列等としてもよい。一般的には、ストライプ配列に類似した配列は、パーソナルコンピュータ等においてデータや文字列を表示するのに好適である。これに対して、モザイク配列に類似した配列は、ビデオカメラレコーダやデジタルスチルカメラ等において自然画を表示するのに好適である。
画像表示パネル駆動回路40は、信号出力回路41及び走査回路42を備えている。画像表示パネル駆動回路40は、信号出力回路41によって、映像信号を保持し、順次、画像表示パネル30に出力する。信号出力回路41は、配線DTLによって画像表示パネル30と電気的に接続されている。画像表示パネル駆動回路40は、走査回路42によって、画像表示パネル30における副画素の動作(光透過率)を制御するためのスイッチング素子(例えば、TFT)のON/OFFを制御する。走査回路42は、配線SCLによって画像表示パネル30と電気的に接続されている。
面状光源装置50は、画像表示パネル30の背面に配置され、画像表示パネル30に向けて光を照射することで、画像表示パネル30を照明する。面状光源装置50は、画像表示パネル30の全面に光を照射し、画像表示パネル30を明るくする。面状光源装置制御回路60は、面状光源装置50から出力する光の光量等を制御する。具体的には、面状光源装置制御回路60は、信号処理部20から出力される面状光源装置制御信号に基づいて面状光源装置50に供給する電圧等を調整することで、画像表示パネル30を照射する光の光量(光の強度)を制御する。
次に、図3から図6を用いて、信号処理部20で実行する処理動作について説明する。図3は、本実施形態の表示装置で再現可能な再現HSV色空間の概念図である。図4は、再現HSV色空間の色相と彩度との関係を示す概念図である。図5は、再現HSV色空間の彩度と明度との関係を示す概念図である。図6は、空間を分割していない再現HSV色空間の彩度と明度との関係を示す概念図である。
信号処理部20は、外部から表示する画像の情報である入力信号が入力される。入力信号は、各画素に対して、その位置で表示する画像(色)の情報を入力信号として含んでいる。具体的には、第(p、q)番目の画素(但し、1≦p≦P,1≦q≦Q)に対して、信号値がx1−(p、q)の第1副画素の入力信号、信号値がx2−(p、q)の第2副画素の入力信号、及び、信号値がx3−(p、q)の第3副画素の入力信号が含まれる信号が信号処理部20に入力される。
信号処理部20は、入力信号を処理することで、第1副画素49Rの表示階調を決定するための第1副画素の出力信号(信号値X1−(p、q))、第2副画素49Gの表示階調を決定するための第2副画素の出力信号(信号値X2−(p、q))、第3副画素49Bの表示階調を決定するための第3副画素の出力信号(信号値X3−(p、q))、及び、第4副画素49Wの表示階調を決定するための第4副画素の出力信号(信号値X4−(p、q))を生成し、画像表示パネル駆動回路40に出力する。
ここで、表示装置10は、画素48に第4の色(白色)を出力する第4副画素49Wを備えることで、図3に示すように、HSV色空間(再現HSV色空間)における明度のダイナミックレンジが広げられている。つまり、図3に示すように、第1副画素、第2副画素及び第3副画素で表示できる円柱形状のHSV色空間の上に、彩度が高くなるほど明度の最大値が低くなる、彩度軸と明度軸とを含む断面における形状が、斜辺が曲線となる略台形形状となる立体が載っている形状となる。信号処理部20は、第4の色(白色)を加えることで拡大されたHSV色空間における彩度Sを変数とした明度の最大値Vmax(S)が、信号処理部20に記憶されている。つまり、信号処理部20は、図3に示すHSV色空間の立体形状について、彩度と色相の座標(値)毎に明度の最大値Vmax(S)の値を記憶している。ここで、入力信号は、第1副画素49R、第2副画素49G及び第3副画素49Bの入力信号で構成されているため、入力信号のHSV色空間は、円柱形状、つまり、再現HSV色空間の円柱形状部分と同じ形状となる。
次に、信号処理部20は、少なくとも第1副画素の入力信号(信号値x1−(p、q))及び伸長係数αに基づいて、第1副画素の出力信号(信号値X1−(p、q))を算出し、第1副画素49Rへ出力し、少なくとも第2副画素の入力信号(信号値x2−(p、q))及び伸長係数αに基づいて第2副画素の出力信号(信号値X2−(p、q))を算出し、第2副画素49Gへ出力し、少なくとも第3副画素の入力信号(信号値x3−(p、q))及び伸長係数αに基づいて第3副画素の出力信号(信号値X3−(p、q))を算出し、第3副画素49Bへ出力し、第1副画素の入力信号(信号値x1−(p、q))、第2副画素の入力信号(信号値x2−(p、q))及び第3副画素の入力信号(信号値x3−(p、q))に基づいて第4副画素の出力信号(信号値X4−(p、q))を算出し、第4副画素49Wへ出力する。
具体的には、第1副画素の入力信号、伸長係数α及び第4副画素の出力信号に基づいて第1副画素の出力信号を算出し、第2副画素の入力信号、伸長係数α及び第4副画素の出力信号に基づいて第2副画素の出力信号を算出し、第3副画素の入力信号、伸長係数α及び第4副画素の出力信号に基づいて第3副画素の出力信号を算出する。
つまり、信号処理部20は、χを表示装置に依存した定数としたとき、第(p、q)番目の画素(あるいは、第1副画素49R、第2副画素49G及び第3副画素49Bの組)への第1副画素の出力信号値X1−(p、q)、第2副画素の出力信号値X2−(p、q)及び第3副画素の出力信号値X3−(p、q)を、以下の式から求める。
1−(p、q)=α・x1−(p、q)−χ・X4−(p、q)
2−(p、q)=α・x2−(p、q)−χ・X4−(p、q)
3−(p、q)=α・x3−(p、q)−χ・X4−(p、q)
信号処理部20は、第4の色を加えることで拡大されたHSV色空間における彩度Sを変数とした明度の最大値Vmax(S)を求め、複数の画素における副画素の入力信号値に基づき、これらの複数の画素における彩度S及び明度V(S)を求め、明度V(S)と伸長係数αの積から求められた伸長された明度の値が最大値Vmax(S)を超える画素の全画素に対する割合が限界値β(Limit値)以下となるように伸長係数αを決定する。つまり、信号処理部20は、伸張された明度の値のうち明度の最大値を超える値が、最大値Vmax(S)に限界値βをかけた値を超えない範囲で、伸張係数αを決定する。ここで、限界値βは、色相及び彩度の値の組み合わせにおいて再現HSV色空間の明度の最大値に対して当該最大値を超える幅の割合の上限の値(割合)となる。
ここで、彩度S及び明度V(S)は、S=(Max−Min)/Max及びV(S)=Maxで表される。彩度Sは0から1までの値をとることができ、明度V(S)は0から(2−1)までの値をとることができ、nは表示階調ビット数である。また、Maxは、画素への第1副画素の入力信号値、第2副画素の入力信号値及び第3副画素の入力信号値の3つの副画素の入力信号値の最大値である。Minは、画素への第1副画素の入力信号値、第2副画素の入力信号値及び第3副画素の入力信号値の3つの副画素の入力信号値の最小値である。また、色相Hは、図4に示すように0°から360°で表される。0°から360°に向かって、赤(Red)、黄色(Yellow)、緑(Green)、シアン(Cyan)、青(Blue)、マゼンダ(Magenta)、赤となる。本実施形態では、角度0°を含む領域が赤となり、角度120°を含む領域が緑となり、角度240°を含む領域が青となる。
信号処理部20は、彩度S、色相H及び明度Vの少なくとも1つを基準として、図3に示すHSV色空間(再現HSV色空間)を複数の空間(色空間)に分割し、それぞれの領域に対して限界値βを設定している。
例えば、信号処理部20は、図4及び図5に示すように、色相Hが0°≦H<360°、彩度Sが0.8≦S、明度Vが0≦V≦Maxに含まれる空間の限界値β1を0.01(1%)とし、色相Hが0°≦H<360°、彩度SがS≦0.5、明度Vが0≦V≦Maxに含まれる空間の限界値β2を0.01(1%)とし、色相Hが0°≦H<90°、彩度Sが0.5<S<0.8、明度Vが0≦V≦Maxに含まれる空間の限界値β3を0.025(2.5%)とし、色相Hが90°≦H<180°、彩度Sが0.5<S<0.8、明度Vが0≦V≦Maxに含まれる空間の限界値β4を0.025(2.5%)とし、色相Hが180°≦H<270°、彩度Sが0.5<S<0.8、明度Vが0≦V≦Maxに含まれる空間の限界値β5を0.025(2.5%)とし、色相Hが270°≦H<360°、彩度Sが0.5<S<0.8、明度Vが0≦V≦Maxに含まれる空間の限界値β6を0.025(2.5%)とする。
つまり、本実施形態では、彩度Sが0.5<S<0.8に含まれる場合と、0.5<S<0.8に含まれない(つまりS≦0.5または0.8≦Sである)場合とで、限界値βを異なる値とする。これにより、図5に示すように、S≦0.5の空間60と、0.5<S<0.8の空間62と、0.8≦Sの空間64とで、明度Vの最大値を示す最大値線66に対する限界値の値を示す限界値線68との関係が変化する。これにより、信号処理部20は、限界値線68を図6に示すようにHSV色空間内における限界値βの値を一定にした場合の限界値線69とは異なる線とすることができる。
ここで、図5及び図6は、丸印が入力信号の値であり、星印が伸張させた後の値である。図5の例は、彩度がS1´となる値の明度V(S1´)が、限界値線68と接する値であるVmax(S1´)となる伸張係数α´を当該画像の伸張係数とする。図6の例は、彩度がS1となる値の明度V(S1)が、限界値線69と接する値であるVmax(S1)となる伸張係数αを当該画像の伸張係数とする。
信号処理部20は、限界値βを空間によって異なる値に設定することで、より好適に信号を伸張させることができる。例えば、画質への影響が大きい空間の限界値を小さくし、画質への影響が小さい空間の限界値を大きくすることで、画質を維持しつつ、伸張係数を高くすることができる。例えば、本実施形態のように、Sが1に近い領域(本実施形態では、0.8≦S)の限界値を、Sがより低い領域(S<0.8)の限界値より低くすることで、人の目に対して色変化が目立つ高彩色な領域の画質を維持しつつ、他の領域での伸張係数を高く設定することが可能となる。Sが0に近い領域(本実施形態では、S≦0.5)の限界値を、Sがより高い領域(0.5<S)の限界値より低くすることで、人の目に対して階調変化が目立つ無彩色な領域の画質を維持しつつ、他の領域での伸張係数を高く設定することが可能となる。
次に、本実施形態において、信号値X4−(p、q)は、Min(p、q)と伸長係数αの積に基づき求めることができる。具体的には、
4−(p、q)=Min(p、q)・α/χ・・・(11)
に基づいて求めることができる。この式(11)では、Min(p、q)と伸長係数αの積をχで除しているが、これに限定するものではない。また、伸長係数αは、1画像表示フレ−ム毎に決定される。
以下、これらの点についての説明を行う。
一般に、第(p、q)番目の画素において、第1副画素の入力信号(信号値x1−(p、q))、第2副画素の入力信号(信号値x2−(p、q))、及び、第3副画素の入力信号(信号値x3−(p、q))に基づき、円柱のHSV色空間における彩度(Saturation)S(p、q)及び明度(Brightness)V(S)(p、q)は、以下の式から求めることができる。
(p、q)=(Max(p、q)−Min(p、q))/Max(p、q)・・・(12−1)
V(S)(p、q)=Max(p、q)・・・(12−2)
ここで、Max(p、q)は、(x1−(p、q),x2−(p、q),x3−(p、q))の3つの副画素の入力信号値の最大値であり、Min(p、q)は、(x1−(p、q),x2−(p、q),x3−(p、q))の3つの副画素の入力信号値の最小値である。本実施形態ではn=8とした。すなわち、表示階調ビット数を8ビット(表示階調の値を0から255の256階調)とした。
白色を表示する第4副画素49Wには、カラーフィルタが配置されていない。ここで、第1副画素49Rに第1副画素の出力信号の最大信号値に相当する値を有する信号が入力され、第2副画素49Gに第2副画素の出力信号の最大信号値に相当する値を有する信号が入力され、第3副画素49Bに第3副画素の出力信号の最大信号値に相当する値を有する信号が入力されたときの、画素あるいは画素群を構成する第1副画素49R、第2副画素49G及び第3副画素49Bの集合体の輝度をBN1−3とし、画素あるいは画素群を構成する第4副画素49Wに第4副画素の出力信号の最大信号値に相当する値を有する信号が入力されたときの第4副画素49Wの輝度BNとしたときを想定する。即ち、第1副画素49R、第2副画素49G及び第3副画素49Bの集合体によって最大輝度の白色が表示され、係る白色の輝度がBN1−3で表される。すると、χを表示装置に依存した定数としたとき、定数χは、χ=BN/BN1−3で表される。
具体的には、第1副画素49R、第2副画素49G及び第3副画素49Bの集合体に、以下の表示階調の値を有する入力信号、x1−(p、q)=255、x2−(p、q)=255、x3−(p、q)=255が入力されたときの白色の輝度BN1−3に対して、第4副画素49Wに表示階調の値255を有する入力信号が入力されたと仮定したときの輝度BNは、例えば、1.5倍である。即ち、本実施形態にあっては、χ=1.5である。
ところで、信号値X4−(p、q)が上述した式(11)で与えられる場合、Vmax(S)は、以下の式で表すことができる。
S≦Sの場合:
Vmax(S)=(χ+1)・(2−1)・・・(13−1)
<S≦1の場合:
Vmax(S)=(2−1)・(1/S)・・・(13−2)
ここで、S=1/(χ+1)である。
このようにして得られた、第4の色を加えることで拡大されたHSV色空間における彩度Sを変数とした明度の最大値Vmax(S)が、例えば、信号処理部20に一種のルック・アップ・テ−ブルとして記憶されており、あるいは、都度、信号処理部20において求められる。
次に、第(p、q)番目の画素における出力信号値X1−(p、q),X2−(p、q),X3−(p、q),X4−(p、q)の求め方(伸長処理)を説明する。尚、以下の処理は、(第1副画素49R+第4副画素49W)によって表示される第1原色の輝度、(第2副画素49G+第4副画素49W)によって表示される第2原色の輝度、(第3副画素49B+第4副画素49W)によって表示される第3原色の輝度の比を保つように行われる。しかも、色調を保持(維持)するように行われる。更には、階調−輝度特性(ガンマ特性,γ特性)を保持(維持)するように行われる。
また、いずれかの画素あるいは画素群において、入力信号値の全てが「0」である場合(若しくは小さい場合)、このような画素あるいは画素群を含めることなく、伸長係数αを求めればよい。
[工程−100]
先ず、信号処理部20は、複数の画素における副画素の入力信号値に基づき、これらの複数の画素における彩度S及び明度V(S)を求める。具体的には、第(p、q)番目の画素への第1副画素の入力信号値x1−(p、q)、第2副画素の入力信号値x2−(p、q)、第3副画素の入力信号値x3−(p、q)に基づき、式(12−1)及び式(12−2)からS(p、q),V(S)(p、q)を求める。この処理を、全ての画素に対して行う。
[工程−110]
次いで、信号処理部20において、複数の画素において求められたVmax(S)/V(S)に基づき伸長係数α(S)を求める。
α(S)=Vmax(S)/V(S)・・・(14)
そして、複数の画素(本実施形態にあっては全てのP×Q個の画素)において求められた伸長係数α(S)の値を昇順に並べ、P×Q個の伸長係数α(S)の値の内、最小値からβ×P×Q個のところに相当する伸長係数α(S)を伸長係数αとする。こうして、明度V(S)と伸長係数αの積から求められた伸長された明度の値が最大値Vmax(S)を越える画素の全画素に対する割合が所定の値(β)以下となるように伸長係数αを決定することができる。
本実施形態にあっては、限界値βを例えば、0以上0.2以下(0%以上20%以下)とすることが好ましく、0.0001以上0.20以下(0.01%以上20%以下)とすることがより好ましく、0.003以上0.05以下(0.3%以上5%以下)とすることがさらに好ましい。このβの値は、種々の試験を行い、決定したものである。
Vmax(S)/V(S)の最小値を伸長係数αとした場合、入力信号値に対する出力信号値は(2−1)を越えることがない。しかしながら、伸長係数αをVmax(S)/V(S)の最小値ではなく、上述したように決定すると、伸長係数α(S)が伸長係数α未満である画素に対して伸長係数αが掛けられ、伸長された明度の値が最大値Vmax(S)を越えることになる。その結果、所謂「階調潰れ」が生じる。しかしながら、βの値を、上述したとおり、例えば0.003乃至0.05とすることで、階調潰れが目立ち、不自然な画像となるといった現象の発生を防止することができた。一方、βの値が0.05を越えると、場合によっては、階調潰れの目立つ、不自然な画像となることが確認された。尚、伸長処理によって出力信号値が限界値である(2−1)を越える場合には、出力信号値を限界値である(2−1)とすればよい。
ところで、通常、伸張係数α(S)の値は、1.0を越え、かつ、1.0近傍に多く集まる。したがって、Vmax(S)/V(S)の最小値を伸長係数αとした場合、出力信号値の伸長度合いが小さく、屡々、表示装置の低消費電力化を達成することが困難となる。然るに、例えば、βの値を0以上0.2以下とすることで、少なくとも一部の空間の伸長係数αの値を大きくすることができ、後述するように、面状光源装置50の輝度を(1/α)倍とすればよいので、表示装置の低消費電力化を達成することが可能となる。
[工程−120]
次に、信号処理部20は、第(p、q)番目の画素における信号値X4−(p、q)を、少なくとも、信号値x1−(p、q)、信号値x2−(p、q)及び信号値x3−(p、q)に基づき求める。具体的には、本実施形態にあっては、信号値X4−(p、q)は、Min(p、q)、伸長係数α及び定数χに基づき決定される。より具体的には、本実施形態にあっては、上述したとおり、
4−(p、q)=Min(p、q)・α/χ・・・(11)
に基づき求める。尚、X4−(p、q)をP×Q個の全画素において求める。
[工程−130]
その後、信号処理部20は、第(p、q)番目の画素における信号値X1−(p、q)を、信号値x1−(p、q)、伸長係数α及び信号値X4−(p、q)に基づき求め、第(p、q)番目の画素における信号値X(p、q)を、信号値x(p、q)、伸長係数α及び信号値X4−(p、q)に基づき求め、第(p、q)番目の画素における信号値X3−(p、q)を、信号値x3−(p、q)、伸長係数α及び信号値X4−(p、q)に基づき求める。具体的には、第(p、q)番目の画素における信号値X(p、q)、信号値X2−(p、q)及び信号値X3−(p、q)を、上述したとおり、以下の式に基づき求める。
1−(p、q)=α・x1−(p、q)−χ・X4−(p、q)
2−(p、q)=α・x2−(p、q)−χ・X4−(p、q)
3−(p、q)=α・x3−(p、q)−χ・X4−(p、q)
信号処理部20は、式(11)に示したとおり、Min(p、q)の値をαによって伸長する。このように、Min(p、q)の値がαによって伸長されることで、白色表示副画素(第4副画素49W)の輝度が増加するだけでなく、上記式に示すとおり、赤色表示副画素、緑色表示副画素及び青色表示副画素(第1副画素49R、第2副画素49G及び第3副画素49B)の輝度も増加する。それ故、色のくすみが発生するといった問題の発生を確実に回避することができる。即ち、Min(p、q)の値が伸長されていない場合と比較して、Min(p、q)の値がαによって伸長されることで、画像全体として輝度はα倍となる。したがって、例えば、静止画等の画像表示を高輝度にて行うことができ、最適である。
本実施形態の表示装置は、第(p、q)番目の画素における信号値X1−(p、q)、信号値X2−(p、q)、信号値X3−(p、q)及び信号値X4−(p、q)は、α倍、伸長されている。それ故、伸長されていない状態の画像の輝度と同じ画像の輝度とするためには、面状光源装置50の輝度を、伸長係数αに基づき減少させればよい。具体的には、面状光源装置50の輝度を、(1/α)倍とすればよい。これによって、面状光源装置50の消費電力の低減を図ることができる。
また、上述したように、本実施形態の表示装置は、HSV色空間を複数の空間に分割し、分割した空間毎に限界値(Limit値)βを設定することで、画質を維持しつつ、消費電力を低減することができる値を伸張係数とすることができる。
ここで、上記実施形態では、色相と彩度と基準としてHSV色空間を分割したが、つまり、色相と彩度のそれぞれにしきい値を設定し、当該しきい値を境界としてHSV色空間を各空間に分割したがこれに限定されない。信号処理部20は、上述したように色相と彩度と明度の少なくとも1つを基準としてHSV色空間を分割すればよい。したがって、色相と彩度と明度との3つのうち1つのパラメータを基準としてHSV色空間を分割してもよいし、2つのパラメータを基準としてHSV色空間を分割してもよいし、3つ全てのパラメータを基準としてHSV色空間を分割してもよい。
以下、図7及び図8を用いて、HSV色空間(再現HSV色空間)を分割する一例について説明する。図7は、再現HSV色空間の彩度と明度との関係を示す概念図である。図8は、再現HSV色空間の彩度と明度との関係を示す概念図である。図7及び図8に示す例は、色相Hが0°≦H<360°、彩度Sが0.5≦S、明度Vが0≦V≦Max_1に含まれる空間70の限界値β1´を0.01(1%)とし、色相Hが0°≦H<360°、彩度SがS<0.5、明度Vが0≦V≦Max_1に含まれる空間72の限界値β2´を0.01(1%)とし、色相Hが0°≦H<360°、彩度Sが0.5≦S、明度VがMax_1<V≦Max_2に含まれる空間74の限界値β3´を0.03(3%)とし、色相Hが0°≦H<360°、彩度SがS<0.5、明度VがMax_1<V≦Max_2に含まれる空間76の限界値β4´を0.03(3%)する。
つまり、図7及び図8に示す例は、明度Vが0≦V≦Max_1に含まれる場合と、0≦V≦Max_1に含まれない(つまりMax_1<V≦Max_2である)場合とで、限界値βを異なる値とする。これにより、図7及び図8に示すように、S≦0.5かつ0≦V≦Max_1の空間70及び0.5<Sかつ0≦V≦Max_1の空間72と、S≦0.5かつMax_1<V≦Max_2の空間74及び0.5<SかつMax_1<V≦Max_2の空間76と、で明度Vの最大値を示す最大値線66に対する限界値の値を示す限界値線との関係が変化する。
また、表示装置10は、再現HSV色空間を複数に分割し、複数に分割した空間に異なる限界値が設定された空間を備えていればよく、再現HSV色空間の一部に限界値を設定しない空間、つまり、伸張係数の算出時に解析の対象としない空間を設けてもよい。表示装置10は、一部の空間に限界値を設定しなくても、制限の対象とする空間にそれぞれの空間に適した限界値を設定でき、上記効果を得ることができる。
また、表示装置10は、再現HSV色空間を分割する規則とそれぞれの空間に設定する限界値の情報とを示すデータを、複数備え、使用するデータを切り換えるようにしてもよい。例えば、表示装置10は、表示させる画像が動画か静止画かによって、使用する再現HSV色空間を分割する規則とそれぞれの空間に設定する限界値の情報とを切り換えるようにしてもよい。また、表示装置10は、使用される環境(屋内か屋外か、明るいか暗いか)に応じて、使用するデータを切り換えるようにしてもよい。
次に、図9を用いて、表示装置の制御動作の一例を説明する。図9は、表示装置の制御動作の一例を示すフローチャートである。表示装置10は、主に信号処理部20によって演算処理を実行することで図9に示す処理を実現する。
信号処理部20は、再現HSV色空間を複数に分割し(ステップS12)、分割した空間のそれぞれに対して限界値を設定する(ステップS14)。信号処理部20は、記憶されたデータを読み出すことで、再現HSV色空間の分割と限界値の設定を行う。
信号処理部20は、限界値を設定したら、入力信号を取得し(ステップS16)、取得した入力信号と再現HSV色空間(明度の最大値)と限界値とに基づいて伸張係数を決定する(ステップS18)。具体的には上述した工程で処理を行い、伸張した出力信号が再現HSV色空間(明度の最大値)を超える範囲が、限界値を超えない伸張係数を求める。
その後、信号処理部20は、入力信号と伸張係数に基づいて各副画素の出力信号を決定し、出力し(ステップS20)、さらに光源の出力を調整する(ステップS22)。つまり、信号処理部20は、伸張した出力信号を画像表示パネル駆動回路40に出力し、伸張した結果に対応して算出した光源(面状光源装置50)の出力の条件を面状光源装置制御信号として、面状光源装置制御回路60に出力する。
信号処理部20は、光源の出力を調整したら、画像の表示を終了するかを判定する(ステップS24)。信号処理部20は、画像の表示を終了しない(ステップS24でNo)と判定した場合、ステップS16に進む。これにより、信号処理部20は、画像の表示を終了するまで、入力信号(画像)に応じて、伸張係数を決定し、その伸張係数に基づいて出力信号を生成し、信号の伸張に対応して面状光源装置の光量を調整する処理を繰り返す。信号処理部20は、画像の表示を終了する(ステップS24でYes)と判定した場合、本処理を終了する。
表示装置10は、以上の処理を行うことで、上述した効果を得ることができる。なお、表示装置10は、第4副画素を備える場合でも、当該第4副画素を使用せずに画像を表示させるモードを備えていてもよい。
<2.適用例>
次に、上記実施形態及びその変形例に係る表示装置10の一適用例について説明する。図10は、一適用例に係る電子機器の構成の一例を示す斜視図である。電子機器100は、携帯電話機であり、例えば、図10に示すように、本体部111と、本体部111に対して開閉可能に設けられた表示体部112とを備えている。本体部111は、操作ボタン115と、送話部116を有している。また、電子機器100は、電子機器100の全体の制御を司る制御装置120を内蔵している。表示体部112は、表示装置113と、受話部117とを有している。表示装置113は、電話通信に関する各種表示を、表示装置113の表示画面114に表示するようになっている。電子機器100は、表示装置113の動作を制御するための制御部(図示せず)を備えている。この制御部は、制御装置120の一部として、またはその制御装置120とは別に、本体部111または表示体部112の内部に設けられている。電子機器100の全体の制御を司る制御装置120は、表示装置113の制御部に映像信号を供給する。つまり、制御装置120は、電子機器100で表示する映像を決定し、決定した映像の映像信号を表示装置113の制御部に送ることで、表示装置113に決定した映像を表示させる。
表示装置113は、上記実施の形態及びその変形例に係る表示装置10と同一の構成を備えている。これにより、表示装置113において、画質の低下を抑制しつつ、低消費電力化を実現することができる。
なお、上記実施の形態及びその変形例に係る表示装置10を適用可能な電子機器としては、以上に説明した携帯電話機等の他にも、表示装置付き時計、表示装置付き腕時計、パーソナルコンピュータ、液晶テレビ、ビューファインダ型またはモニタ直視型のビデオテープレコ−ダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話機、POS端末器等が挙げられる。
ここで、電子機器は、画像を表示するアプリケーション(ソフトウェアや機能)に応じて、再現HSV色空間を分割する規則とそれぞれの空間に設定する限界値の情報とを示すデータ(以下、条件という)を切り換えるようにしてもよい。図11は、電子機器の制御動作の一例を示すフローチャートである。電子機器100は、主に表示装置113の信号処理部20と制御装置120とによって演算処理を実行することで図11に示す処理を実現する。
制御装置120は、実行されているアプリケーションを特定し(ステップS30)、アプリケーションに対応した条件を抽出する(ステップS31)。
次に、表示装置113は、再現HSV色空間を複数に分割し(ステップS32)、分割した空間のそれぞれに対して限界値を設定する(ステップS34)。表示装置113は、記憶されたデータを読み出すことで、色空間の分割と限界値の設定を行う。
表示装置113は、限界値を設定したら、入力信号を取得し(ステップS36)、取得した入力信号と再現HSV色空間(明度の最大値)と限界値とに基づいて伸張係数を決定する(ステップS38)。具体的には上述した工程で処理を行い、伸張した出力信号が再現HSV色空間(明度の最大値)を超える範囲が、限界値を超えない伸張係数を求める。
その後、表示装置113は、入力信号と伸張係数とに基づいて各副画素の出力信号を決定し、出力し(ステップS40)、さらに光源の出力を調整する(ステップS42)。表示装置113は、光源の出力を調整したら、画像の表示を終了するかを判定する(ステップS44)。表示装置113は、画像の表示を終了しない(ステップS44でNo)と判定した場合、制御装置120によってアプリケーションの切り換えがあるかを判定する(ステップS46)。制御装置120は、アプリケーションの切り換えあり(ステップS46でYes)と判定した場合、ステップS31に進み、条件を切り換える。制御装置120は、アプリケーションの切り換えなし(ステップS46でNo)と判定した場合、ステップS36に進む。これにより、表示装置113は、画像の表示を終了するまで、入力信号(画像)に応じて、伸張係数を決定し、その伸張係数に基づいて出力信号を生成し、信号の伸張に対応して面状光源装置の光量を調整する処理を繰り返す。また、電子機器100は、アプリケーションが切り換えられた場合、そのアプリケーションの条件に基づいて入力信号を伸長させることができる。表示装置113は、画像の表示を終了する(ステップS44でYes)と判定した場合、本処理を終了する。
電子機器100は、以上の処理を行うことで、上述した効果を得ることができる。また、電子機器100は、アプリケーションの切り換えに対応して条件を切り換えることで、例えば、画質の劣化が許容される場合、伸張係数を大きくし、高い画質が要求される場合、伸張係数を小さくすることができる。これにより、利用用途に対応し、さらに画質を維持しかつ消費電力を低減することができる。
また、本技術は、以下の構成をとることもできる。
(1)
第1の色を表示する第1副画素、第2の色を表示する第2副画素、第3の色を表示する第3副画素及び第4の色を表示する第4副画素を含む画素が2次元マトリクス状に配列された画像表示パネルと、
入力信号の入力HSV色空間の入力値を、前記第1の色、前記第2の色、前記第3の色及び前記第4の色で再現される再現HSV色空間の再現値に変換して生成し、生成した出力信号を前記画像表示パネルに出力する信号処理部と、を備え、
前記信号処理部は、
前記再現HSV色空間を彩度、明度及び色相の少なくとも1つで複数に分割し、分割した複数の空間のうち少なくとも2つの空間に対して、色相及び彩度の値の組み合わせにおいて前記再現HSV色空間の明度の最大値に対して当該最大値を超える幅の割合の上限である限界値として異なる値を設定し、
前記入力信号の各副画素の信号に対して乗算した値のうち明度の最大値を超える値が、前記明度の最大値に前記限界値を乗算した値を超えない範囲で、前記入力信号に対する伸張係数αを算出し、
少なくとも前記第1副画素の入力信号及び前記伸長係数αに基づいて前記第1副画素の出力信号を算出して前記第1副画素へ出力し、
少なくとも前記第2副画素の入力信号及び前記伸長係数αに基づいて前記第2副画素の出力信号を算出して前記第2副画素へ出力し、
少なくとも前記第3副画素の入力信号及び前記伸長係数αに基づいて前記第3副画素の出力信号を算出して前記第3副画素へ出力し、
前記第1副画素の入力信号、前記第2副画素の入力信号及び前記第3副画素の入力信号に基づいて前記第4副画素の出力信号を算出し、前記第4副画素へ出力することを特徴とする表示装置。
(2)
前記信号処理部は、前記彩度を基準として前記再現HSV色空間を2つ以上の空間に分割することを特徴とする(1)に記載の表示装置。
(3)
前記信号処理部は、前記彩度が最も高い空間の前記限界値を、前記彩度が2番目に高い空間の前記限界値よりも小さくすることを特徴とする(2)に記載の表示装置。
(4)
前記信号処理部は、前記彩度が最も小さい空間の前記限界値を、前記彩度が2番目に小さい空間の前記限界値よりも小さくすることを特徴とする(2)または(3)に記載の表示装置。
(5)
前記信号処理部は、前記色相を基準として前記再現HSV色空間を2つ以上の空間に分割することを特徴とする(1)から(4)のいずれか一つに記載の表示装置。
(6)
前記信号処理部は、前記明度を基準として前記再現HSV色空間を2つ以上の空間に分割することを特徴とする(1)から(5)のいずれか一つに記載の表示装置。
(7)
前記信号処理部は、前記再現HSV色空間の全空間に前記明度の限界値を設定することを特徴とする(1)から(6)のいずれか一つに記載の表示装置。
(8)
前記信号処理部は、前記再現HSV色空間の全空間の一部に前記明度の限界値を設定しない空間を含むことを特徴とする(1)から(7)のいずれか一つに記載の表示装置。
(9)
前記第4の色は、白色であることを特徴とする(1)から(8)のいずれか一つに記載の表示装置。
(10)
前記限界値は、0以上0.20以下であることを特徴とする(1)から(9)のいずれか一つに記載の表示装置。
(11)
(1)から(10)のいずれか一つに記載の表示装置と、
前記表示装置に前記入力信号を供給する制御装置と、を有する電子機器。
(12)
第1の色を表示する第1副画素、第2の色を表示する第2副画素、第3の色を表示する第3副画素及び第4の色を表示する第4副画素を含む画素が2次元マトリクス状に配列された画像表示パネルと、入力信号の入力HSV色空間の入力値を、前記第1の色、前記第2の色、前記第3の色及び前記第4の色で再現される再現HSV色空間の再現値に変換して生成し、生成した出力信号を前記画像表示パネルに出力する信号処理部と、を備える表示装置の駆動方法であって、
前記再現HSV色空間を彩度、明度及び色相の少なくとも1つで複数に分割し、分割した複数の空間のうち少なくとも2つの空間に対して、色相及び彩度の値の組み合わせにおいて前記再現HSV色空間の明度の最大値に対して当該最大値を超える幅の割合の上限である限界値として異なる値を設定するステップと、
前記入力信号の各副画素の信号に対して乗算した値のうち明度の最大値を超える値が、前記明度の最大値に前記限界値を乗算した値を超えない範囲で、前記入力信号に対する伸張係数αを算出するステップとし、
少なくとも前記第1副画素の入力信号及び前記伸長係数αに基づいて前記第1副画素の出力信号を算出して前記第1副画素へ出力し、
少なくとも前記第2副画素の入力信号及び前記伸長係数αに基づいて前記第2副画素の出力信号を算出して前記第2副画素へ出力し、
少なくとも前記第3副画素の入力信号及び前記伸長係数αに基づいて前記第3副画素の出力信号を算出して前記第3副画素へ出力し、
前記第1副画素の入力信号、前記第2副画素の入力信号及び前記第3副画素の入力信号に基づいて前記第4副画素の出力信号を算出し、前記第4副画素へ出力するステップと、を含むことを特徴とする表示装置の駆動方法。
10 表示装置
20 信号処理部
30 画像表示パネル
40 画像表示パネル駆動回路
41 信号出力回路
42 操作回路
48 画素
50 面状光源装置
60 面状光源装置制御回路
49R 第1副画素
49G 第2副画素
49B 第3副画素
49W 第4副画素

Claims (12)

  1. 第1の色を表示する第1副画素、第2の色を表示する第2副画素、第3の色を表示する第3副画素及び第4の色を表示する第4副画素を含む画素が2次元マトリクス状に配列された画像表示パネルと、
    入力信号の入力HSV色空間の入力値を、前記第1の色、前記第2の色、前記第3の色及び前記第4の色で再現される再現HSV色空間の再現値に変換して生成し、生成した出力信号を前記画像表示パネルに出力する信号処理部と、を備え、
    前記信号処理部は、
    前記再現HSV色空間を彩度、明度及び色相の少なくとも1つで複数に分割し、分割した複数の空間のうち少なくとも2つの空間に対して、色相及び彩度の値の組み合わせにおいて前記再現HSV色空間の明度の最大値に対して当該最大値を超える幅の割合の上限である限界値として異なる値を設定し、
    前記入力信号の各副画素の信号に対して乗算した値のうち明度の最大値を超える値が、前記明度の最大値に前記限界値を乗算した値を超えない範囲で、前記入力信号に対する伸張係数αを算出し、
    少なくとも前記第1副画素の入力信号及び前記伸長係数αに基づいて前記第1副画素の出力信号を算出して前記第1副画素へ出力し、
    少なくとも前記第2副画素の入力信号及び前記伸長係数αに基づいて前記第2副画素の出力信号を算出して前記第2副画素へ出力し、
    少なくとも前記第3副画素の入力信号及び前記伸長係数αに基づいて前記第3副画素の出力信号を算出して前記第3副画素へ出力し、
    前記第1副画素の入力信号、前記第2副画素の入力信号及び前記第3副画素の入力信号に基づいて前記第4副画素の出力信号を算出し、前記第4副画素へ出力することを特徴とする表示装置。
  2. 前記信号処理部は、前記彩度を基準として前記再現HSV色空間を2つ以上の空間に分割することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 前記信号処理部は、前記彩度が最も高い空間の前記限界値を、前記彩度が2番目に高い空間の前記限界値よりも小さくすることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
  4. 前記信号処理部は、前記彩度が最も小さい空間の前記限界値を、前記彩度が2番目に小さい空間の前記限界値よりも小さくすることを特徴とする請求項2または3に記載の表示装置。
  5. 前記信号処理部は、前記色相を基準として前記再現HSV色空間を2つ以上の空間に分割することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の表示装置。
  6. 前記信号処理部は、前記明度を基準として前記再現HSV色空間を2つ以上の空間に分割することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の表示装置。
  7. 前記信号処理部は、前記再現HSV色空間の全空間に前記明度の限界値を設定することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の表示装置。
  8. 前記信号処理部は、前記再現HSV色空間の全空間の一部に前記明度の限界値を設定しない空間を含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の表示装置。
  9. 前記第4の色は、白色であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の表示装置。
  10. 前記限界値は、0以上0.20以下であることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の表示装置。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の表示装置と、
    前記表示装置に前記入力信号を供給する制御装置と、を有する電子機器。
  12. 第1の色を表示する第1副画素、第2の色を表示する第2副画素、第3の色を表示する第3副画素及び第4の色を表示する第4副画素を含む画素が2次元マトリクス状に配列された画像表示パネルと、入力信号の入力HSV色空間の入力値を、前記第1の色、前記第2の色、前記第3の色及び前記第4の色で再現される再現HSV色空間の再現値に変換して生成し、生成した出力信号を前記画像表示パネルに出力する信号処理部と、を備える表示装置の駆動方法であって、
    前記再現HSV色空間を彩度、明度及び色相の少なくとも1つで複数に分割し、分割した複数の空間のうち少なくとも2つの空間に対して、色相及び彩度の値の組み合わせにおいて前記再現HSV色空間の明度の最大値に対して当該最大値を超える幅の割合の上限である限界値として異なる値を設定するステップと、
    前記入力信号の各副画素の信号に対して乗算した値のうち明度の最大値を超える値が、前記明度の最大値に前記限界値を乗算した値を超えない範囲で、前記入力信号に対する伸張係数αを算出するステップとし、
    少なくとも前記第1副画素の入力信号及び前記伸長係数αに基づいて前記第1副画素の出力信号を算出して前記第1副画素へ出力し、
    少なくとも前記第2副画素の入力信号及び前記伸長係数αに基づいて前記第2副画素の出力信号を算出して前記第2副画素へ出力し、
    少なくとも前記第3副画素の入力信号及び前記伸長係数αに基づいて前記第3副画素の出力信号を算出して前記第3副画素へ出力し、
    前記第1副画素の入力信号、前記第2副画素の入力信号及び前記第3副画素の入力信号に基づいて前記第4副画素の出力信号を算出し、前記第4副画素へ出力するステップと、を含むことを特徴とする表示装置の駆動方法。
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