JP2014111866A - 杭頭キャップ - Google Patents

杭頭キャップ Download PDF

Info

Publication number
JP2014111866A
JP2014111866A JP2012266435A JP2012266435A JP2014111866A JP 2014111866 A JP2014111866 A JP 2014111866A JP 2012266435 A JP2012266435 A JP 2012266435A JP 2012266435 A JP2012266435 A JP 2012266435A JP 2014111866 A JP2014111866 A JP 2014111866A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pile
pile head
inclination
ground
head cap
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012266435A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6067355B2 (ja
Inventor
Kenichi Nakahama
賢一 中濱
Mitsuhito Naito
光人 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Construction Materials Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Construction Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Construction Materials Corp filed Critical Asahi Kasei Construction Materials Corp
Priority to JP2012266435A priority Critical patent/JP6067355B2/ja
Publication of JP2014111866A publication Critical patent/JP2014111866A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6067355B2 publication Critical patent/JP6067355B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Placing Or Removing Of Piles Or Sheet Piles, Or Accessories Thereof (AREA)

Abstract

【課題】杭の埋設作業を中断することなく、杭の傾きを地上において容易に測定することができ、且つ、当該測定の誤差を低減することのできる杭頭キャップを提供すること。
【解決手段】この杭頭キャップ50は、杭10の上端部である杭頭11を保持する杭頭保持部60と、杭頭保持部60から上方に延びており、地上側から加えられる力を杭頭保持部60に伝達するロッド部70と、を備えている。杭頭保持部60は、地中において杭10の傾きを測定する傾斜計63を有している。杭頭キャップ50は、傾斜計63による測定結果を地上に伝達する送信機65を更に備えている。
【選択図】図7

Description

本発明は、杭を地中に埋設する際において杭頭に取り付けられ、埋設するための力を当該杭頭に伝達する杭頭キャップに関する。
建物の基礎を下方から補強することを目的として、杭を地中に埋設することが行われている。このような杭は、基礎を形成するよりも前の段階において予め地中に埋設されるものであって、その上端部である杭頭の位置は地表よりも深い位置とされる。杭を埋設した後、杭頭の上方に基礎を形成することにより、当該基礎が下方から補強された状態となる。
地表よりも深い位置に杭を埋設するための方法としては、杭の上端部に所定長さの杭頭キャップを取り付けた状態で、当該杭頭キャップの上端を押し下げるように重機によって力を加える方法が知られている(例えば、下記特許文献1)。重機によって加えられる力は、杭頭キャップを介して杭頭に伝達され、当該力によって杭が押し下げられる。杭頭キャップの上端を地表近くまで押し下げると、杭頭キャップの下方に取り付けられた杭は、当該杭頭キャップの長さに相当する分だけ地表よりも深い位置に埋め込まれる。
上記のような杭は、基礎から受ける鉛直方向の荷重を地盤に伝達したり、地震時において加えられる水平方向の力を受け止めたりすることにより、基礎を補強するものである。もし、埋設された杭が鉛直方向に対して傾いていると、杭頭と基礎との接続部分における強度が低下するため、杭による基礎の補強を十分に行うことができない。従って、杭を地中に埋設する際においては、杭が鉛直方向に対して傾いてしまわないように、杭の傾斜を測定しながら埋設することが行われている。
杭の傾斜を測定するための方法としては、杭を埋設する途中の段階で埋設作業を一旦中断し、傾斜計を用いて杭の傾斜を測定するという方法が考えられる。傾斜の測定が完了したら、中断していた埋設作業が再開される。しかし、埋設作業を中断して杭の傾斜を測定するのは作業の効率が悪い。また、杭頭が地表よりも低い位置となった時点以降においては、傾斜計を用いて杭の傾斜を測定することが困難になる。
そこで、下記特許文献1に記載の杭頭キャップでは、杭頭キャップの上端部に傾斜計(水平器)を埋め込むことで、杭の傾斜を杭頭キャップの傾斜として測定することを可能としている。埋設作業中は、傾斜計によって杭の傾斜が常に測定されるため、埋設作業を中断することなく容易に杭の傾斜を測定することができる。また、杭頭キャップの上端部は常に地表よりも高い位置にあって容易に視認することができるため、杭頭の位置が地表よりも低い位置となった時点以降においても、引き続き杭の傾斜を測定することができる。
特開2010−270511号公報
上記特許文献に1に記載された杭頭キャップにおいては、杭を埋め込むべき深さが深くなる程、換言すれば、杭頭キャップの長さが長くなる程、杭頭と傾斜計(水平器)との距離は大きくなる。その結果、傾斜計で測定された傾きと実際の杭の傾きとの差が大きくなり、正確な測定ができなくなってしまう場合があった。
その理由は以下の通りである。杭頭キャップを取り付けた状態の杭を地中に埋設する際には、地中に存在する障害物(例えば石)から受ける反力によって、杭頭キャップや杭には水平方向の力も加わる。上下方向に延びる杭頭キャップに対してこのような力が加わると、杭頭キャップが僅かながら曲がってしまう場合がある。このような場合には、傾斜計が埋め込まれている杭頭キャップの上端部の傾きと、杭頭キャップの下端部の傾き(すなわち杭の傾き)とが一致しない状態となってしまうため、杭の傾きを正確に測定することができない。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、杭の埋設作業を中断することなく、杭の傾きを地上において容易に測定することができ、且つ、当該測定の誤差を低減することのできる杭頭キャップを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る杭頭キャップは、杭を地中に埋設する際において杭頭に取り付けられ、埋設するための力を前記杭頭に伝達する杭頭キャップであって、前記杭頭を保持する杭頭保持部と、前記杭頭保持部から上方に延びており、地上側から加えられる前記力を前記杭頭保持部に伝達するロッド部と、を備え、前記杭頭保持部は、地中において前記杭の傾きを測定する傾斜測定手段を有しており、前記傾斜測定手段による測定結果を地上に伝達する伝達手段を更に備えていることを特徴としている。
本発明に係る杭頭キャップは、杭頭保持部とロッド部とを備えている。杭頭保持部は、杭の上端部である杭頭を保持するための部分である。杭頭保持部が杭頭を保持することにより、杭頭キャップが杭頭に取り付けられた状態となる。ロッド部は、杭頭保持部から上方に延びている部分であって、地上側から加えられる力(杭を埋設するために加えられる力)を杭頭保持部に伝達するための部分である。
杭頭保持部は、地中において杭の傾きを測定する傾斜測定手段を有している。このような傾斜測定手段を有していることにより、杭の埋設作業を中断することなく杭の傾きを測定することができる。
本発明においては、傾斜測定手段は杭頭を保持する杭頭保持部の一部であって、地中において杭の傾きを測定するものである。換言すれば、傾斜測定手段は杭頭の近傍に配置された状態で杭の傾きを測定するものである。従って、地中に存在する障害物(例えば石)から受ける反力によって杭頭キャップが曲がってしまったような場合であっても、傾斜測定手段による測定の誤差は低減される。その結果、杭の傾きを比較的正確に測定することが可能となる。
また、本発明に係る杭頭キャップは伝達手段をさらに備えており、傾斜測定手段による測定結果は当該伝達手段によって地上に伝達される。このため、傾斜測定手段による傾きの測定は地中で行われるが、その測定結果は地上(地表よりも上)で容易に確認することができる。
また、本発明に係る杭頭キャップでは、前記杭頭保持部は、前記杭頭に対して上方から当接する天端と、前記杭頭の近傍において前記杭の側面を囲むように、前記天端から下方に延びる略円筒形状の側筒と、を有しており、前記傾斜測定手段は、前記天端に装着されていることも好ましい。
この好ましい態様では、杭頭キャップの杭頭保持部は、杭頭に対して上方から当接する天端と、杭頭の近傍において杭の側面を囲むように、天端から下方に延びる略円筒形状の側筒と、を有している。杭頭キャップを杭頭に取り付けた際においては、杭は、杭頭近傍の部分が天端及び側筒に対して嵌合された状態となる。このため、杭頭保持部の傾きと杭の傾きとの間にはずれが生じにくい。
また、傾斜測定手段は、杭頭保持部のうち天端に装着されている。すなわち、傾斜測定手段は、上記のように形成された杭頭保持部のうちもっとも取り付けやすい部分に装着されている。
以上のように、この好ましい態様では、傾斜測定手段は杭頭保持部のうちもっとも取り付けやすい部分である天端に装着されており、杭頭保持部(天端)の傾きと杭の傾きとの間にはずれが生じにくい状態とすることができる。その結果、杭の傾きを更に正確に測定することができる。
また、本発明に係る杭頭キャップでは、前記杭の軸方向に沿った前記側筒の長さは、前記側筒の内径の長さ以上であることも好ましい。
この好ましい態様では、杭の軸方向に沿った側筒の長さは、側筒の内径の長さ以上である。側筒に対する杭の嵌合深さが十分なものとなるため、傾斜測定手段が装着されている天端の傾きと、杭の傾きとの差は更に生じにくい。その結果、杭の傾きを更に正確に測定することができる。
また、本発明に係る杭頭キャップでは、前記杭頭保持部は、GPS通信衛星との通信に基づいて前記杭頭の位置を測定する位置測定手段を更に有しており、前記伝達手段は、前記傾斜測定手段による測定結果に加えて、前記位置測定手段による測定結果をも地上に伝達するものであることも好ましい。
この好ましい態様では、杭頭保持部は、GPS通信衛星との通信に基づいて杭頭の位置を測定する位置測定手段を更に有している。また、伝達手段は、傾斜測定手段による測定結果(杭の傾き)に加えて、位置測定手段による測定結果(杭の位置)をも地上に伝達する。このような構成により、杭の傾きに加えて杭(杭頭)の位置についても地上で正確に測定しながら、杭の埋設作業を行うことができる。その結果、杭の埋設作業をより正確に行うことができる。
本発明によれば、杭の埋設作業を中断することなく、杭の傾きを地上において容易に測定することができ、且つ、当該測定の誤差を低減することのできる杭頭キャップが提供される。
本発明の一実施形態に係る杭頭キャップを用いて行われる、杭の埋設作業の概要を説明するための模式図である。 本発明の一実施形態に係る杭頭キャップを用いて行われる、杭の埋設作業の概要を説明するための模式図である。 杭の埋設作業が完了した状態を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る杭頭キャップを用いて行われる、杭の埋設作業の概要を説明するための模式図である。 本発明の一実施形態に係る杭頭キャップを用いて行われる、杭の埋設作業の概要を説明するための模式図である。 杭の埋設作業が完了した状態を模式的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る杭頭キャップの構成を模式的に示す断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1乃至図3を参照しながら、本発明の一実施形態に係る杭頭キャップを用いて行われる、杭の埋設作業の概要を説明する。かかる作業は、建物の基礎を下方から補強することを目的として、基礎を形成するよりも前の段階において杭10を地中に埋設する作業である。杭10はコンクリート杭であって、地表GLに対して垂直な状態で埋設される。
杭10の上端部である杭頭11の位置は、埋設作業が完了した状態において地表GLから深さDPの位置となる。図3は、杭10の埋設作業が完了した状態を模式的に示している。
杭10を地中に埋設するにあたっては、杭10を埋設する部分の地盤を改良することが先ず行われる。地盤の改良とは、地盤を掘削しながら、又は掘削後において、掘削部分の土にセメントミルクを注入することをいう。本実施形態においては、埋設される杭10の形状に合わせて、地盤のうち略円筒形状の部分が改良される。図1に示したように、当該部分は、土とセメントミルクとが混合されてなる混合土MGで満たされた状態となっている。
地盤の改良が完了した後、杭10の埋設が行われる。図1は、杭の埋設を開始する直前の状態を模式的に示している。図1に示したように、杭10は地表GLに対して垂直な状態で、重機100によって保持されている。重機100は自走することが可能な昇降機であって、支柱110に沿って昇降する昇降ヘッド120を有している。昇降ヘッド120は、本発明の一実施形態に係る杭頭キャップ50を介して杭10の上端部(杭頭11)を保持している。杭頭キャップ50の具体的な形状等については、後に詳しく説明する。
杭10の下端が所定位置(混合土MGの直上)となるように重機100の位置を調整した後、昇降ヘッド120を下降させ、杭10を混合土MG内に埋設して行く。このとき、昇降ヘッド120を下降させることにより、埋設するための力(鉛直下方に向かう力)が杭頭キャップ50に加えられる。かかる力は、杭頭キャップ50を介して杭頭11に伝達され、杭10を下降させて行く。
杭頭11の位置が地表GLから深さDPの位置となった時点で、昇降ヘッド120の動作を停止する。具体的には、杭頭11がこのような位置となった状態における昇降ヘッド120の位置(目標位置)を予め求めておき、昇降ヘッド120の位置がかかる目標位置となった時点で、昇降ヘッド120の動作を停止する。図2は、昇降ヘッド120の動作を停止した時点における杭10等の状態を示している。
その後、昇降ヘッド120を上昇させ、杭頭キャップ50を引き上げる。このとき、杭10は図2に示した状態のままで地中に残されて、図3に示した状態となる。すなわち、杭頭11の位置は地表GLから深さDPの位置となっており、杭10の周囲は混合土MGで満たされている。杭10の埋設が完了した後の建築工程においては、杭10の上方に存在する土(例えば、図3で点線Aで囲まれた範囲の土)が除去され、杭頭11の上方に基礎が形成されることとなる。
尚、杭頭キャップ50を用いて杭10を地中に埋設する作業は、上記のようなものに限定されない。例えば、予め地盤の改良を行うことなく杭10の埋設を行ってもよい。この場合、図4に示したように、杭10は地表GLに対して垂直な状態で、重機100によって保持される。このとき、杭10の直下における地盤は(図1の場合と異なり)改良されておらず、通常の地盤である。
その後、杭10の下端が所定位置となるように重機100の位置を調整した後、昇降ヘッド120を下降させ、杭10を混合土MG内に埋設して行く。このとき、昇降ヘッド120を下降させることにより、埋設するための力(鉛直下方に向かう力)が杭頭キャップ50に加えられる。かかる力は、杭頭キャップ50を介して杭頭11に伝達され、杭10を下降させて行く。
杭頭11の位置が地表GLから深さDPの位置となった時点で、昇降ヘッド120の動作を停止する。具体的には、杭頭11がこのような位置となった状態における昇降ヘッド120の位置(目標位置)を予め求めておき、昇降ヘッド120の位置がかかる目標位置となった時点で、昇降ヘッド120の動作を停止する。図5は、昇降ヘッド120の動作を停止した時点における杭10等の状態を示している。
その後、昇降ヘッド120を上昇させ、杭頭キャップ50を引き上げる。このとき、杭10は図5に示した状態のままで地中に残されて、図6に示した状態となる。すなわち、杭頭11の位置は地表GLから深さDPの位置となっている。杭10の埋設が完了した後は、杭10の上方に存在する土(例えば、図6で点線Aで囲まれた範囲の土)が除去され、杭頭11の上方に基礎が形成されることとなる。
杭10は、基礎から受ける鉛直方向の荷重を地盤に伝達したり、地震時において加えられる水平方向の力を受け止めたりすることにより、基礎を補強するためのものである。もし、埋設された杭10が鉛直方向に対して傾いていると、杭頭11と基礎との接続部分における強度が低下するため、杭頭11による基礎の補強を十分に行うことができない。
従って、杭10を地中に埋設する際においては、杭10の鉛直方向に対する傾きができるだけ生じないように留意する必要がある。また、杭頭11の位置(水平方向における位置)が、所定の位置からずれないように留意する必要がある。
以下に説明するように、本実施形態に係る杭頭キャップ50は、埋設作業中における杭10の傾きや杭頭11の位置を測定し、作業者に報知するための機能を備えている。このため、作業者(重機100の操作者)は、現時点における杭10の傾き等を常に確認しながら重機100を操作することにより、杭10を所定位置に且つ鉛直方向に沿った状態で埋設することができる。
図7を参照しながら、杭頭キャップ50の構成を説明する。図7は、杭頭キャップ50の構成を模式的に示す断面図であって、杭頭11に取り付けられた状態で昇降ヘッド120に保持されている状態(すなわち、図1に示した状態)における杭頭キャップ50を示している。
図7に示したように、杭頭キャップ50は、杭頭11を保持するための杭頭保持部60と、杭頭保持部60から上方に延びるロッド部70とを有している。杭頭保持部60は、杭頭11に対して上方から当接する略円板形状の天端61と、天端61から下方に延びる略円筒形状の側筒62とからなっている。天端61の外径と側筒62の外径は同一であり、両者はその中心軸が一致している。天端61は、杭10の上面の略全体に当接するものであればよく、図7に示したようなものの他、種々の板状体を用いることができる。
側筒62の内径D1は、杭10の外径と略同一である。このような構成により、杭頭キャップ50を杭頭11に取り付けた際においては、杭10は、杭頭11近傍の部分が天端61及び側筒62に対して嵌合された状態となっている。また、側筒62の鉛直方向に沿った長さL1(側筒62の中心軸に沿った長さ)は、側筒62の内径D1の長さよりも長い。このため、杭10の中心軸、側筒62の中心軸、天端61の中心軸はいずれも一致しており、これら中心軸同士のずれ(傾き)が生じにくい状態となっている。換言すれば、杭10(及び杭頭11)の傾きと天端61の傾きとは、互いにほぼ一致した状態が維持される。
尚、側筒62の鉛直方向に沿った長さL1は、側筒62の内径D1の長さ以上とすることにより、杭10の傾きと天端61の傾きとの差を生じにくくすることができる。一方、側筒62の鉛直方向に沿った長さL1は、側筒62の内径D1の長さの4倍を超えないことが望ましい。長さL1が長すぎる場合には、天端61及び側筒62に対して杭10をスムーズに嵌合させることが難しくなってしまうからである。
図7に示したように、天端61の上面には、傾斜計63と、GPS装置64と、送信機65とが装着されている。傾斜計63は、鉛直方向に対する傾きを測定するための装置である。傾斜計63を天端61に装着することにより、天端61の法線の傾きを測定することが可能となっている。
既に述べたように、杭10(及び杭頭11)の傾きと天端61の傾きとは、互いにほぼ一致した状態が維持されている。このため、傾斜計63は、杭10の傾きを測定するための装置として機能する。傾斜計63により測定された傾きは電気信号に変換され、傾斜信号として送信機65に入力される。
GPS装置64は、GPS通信衛星と通信することによりその位置(水平方向における位置)を測定するための装置である。GPS装置64を天端61に装着することにより、杭頭11の位置を測定することが可能となっている。GPS装置64により測定された位置は電気信号に変換され、位置信号として送信機65に入力される。
送信機65は、傾斜計63から入力された傾斜信号、及びGPS装置64から入力された位置信号を、それぞれ電波により地上に向けて送信(発信)する装置である。送信機65から送信された信号(電波)は、ロッド部70に装着された表示装置71により受信される。傾斜信号及び位置信号は絶えず更新されている。このため、表示装置71により受信される信号(電波)は、現時点における測定値に基づく傾斜信号及び位置信号である。
尚、表示装置71は必ずしも杭頭キャップ50に装着されている必要はなく、例えば、昇降機100の運転席に配置されていてもよい。また、送信機65から送信された信号を地表において受信する装置は、必ずしも杭頭11の傾斜や位置を表示する装置である必要はなく、これらの情報を地表の作業者に報知可能な装置であればよい。
ロッド部70は、杭頭保持部60から上方に延びる略円筒形状の部分であって、その中心軸は、天端61の中心軸及び側筒62の中心軸と一致している。このため、杭頭キャップ50が杭頭11に取り付けられた状態においては、ロッド部70の中心軸は杭10の中心軸とも一致している。ロッド部70は、その上端部が昇降ヘッド120により保持される。
既に説明したように、昇降ヘッド120が下降すると、杭10を埋設するための力(鉛直下方に向かう力)が杭頭キャップ50に加えられる。ロッド部70は、地表の重機100から加えられるこのような力を、杭頭保持部に伝達するための部分ということもできる。
ロッド部70の長さは、杭10の埋設が完了した時点における杭頭11の位置(図3における深さDP)に応じて決定されている。すなわち、杭10の埋設が完了した時点においては、地表GLの位置(図7においては点線GL1で示した)から天端61の底面までの距離が深さDPとなるように、ロッド部70の長さが決定されている。尚、本実施形態においてはロッド部70の全体を一体として形成しているが、本発明の実施形態はこのような態様には限定されない。例えば、深さDPが非常に深い場合には、略円筒形状の部材を複数本用意し、それぞれの中心軸を互いに一致させた状態でこれらを継ぎ足すことにより、ロッド部70を形成してもよい。
ロッド部70の上端近くであり、且つ昇降ヘッド120に保持される部分よりも下方には、表示装置71が装着されている。表示装置71は、送信機65から送信された信号(電波)を受信して、傾斜信号に基づく杭10の傾きと、位置信号に基づく杭頭11の位置とを表示する装置である。当該表示は絶えず更新されている。このため、表示装置71は、現時点における杭10の傾き、及び現時点における杭頭11の位置を、リアルタイムに表示している。
表示装置71は、ロッド部70のうち、杭10の埋設が完了した時点において地表GLよりも高くなる位置(図7の点線GL1よりも高い位置)に装着されている。このため、重機100の操作者は、埋設作業を行っている間において、作業を中断することなく何時でも表示装置71を視認し、現時点における杭10の傾き及び杭頭11の位置を確認することができる。
杭10が鉛直方向に対して傾いている場合には、表示装置71を確認しながら当該傾きを修正することができるため、杭10を鉛直方向に沿った状態で埋設することが可能である。
以上に説明したように、本実施形態に係る杭頭キャップ50によれば、杭頭11が地表GLより低い位置となった時点以降であっても、傾斜計63が地中において杭10の傾きを正確に測定する。また、かかる測定結果は地表で容易に且つリアルタイムに確認することができる。
尚、本実施形態においては、傾斜計63からの傾斜信号及びGPS装置64からの位置信号が、単一(共通)の送信機65によって地表に向けて送信されている。しかしながら、本発明の実施形態としてはこのような態様に限られない。例えば、傾斜計63及びGPS装置64がそれぞれ専用の送信機を個別に備えるような態様としてもよい。この場合には、傾斜計63の送信機とGPS装置64の送信機の両方を含めた全体が、本発明の伝達手段に該当する。
また、本実施形態においては、地盤にコンクリート杭を埋設する方法を説明したが、本発明に係る杭頭キャップの用途としてはこのようなものに限定されない。例えば、鋼管杭等の他の既成杭を埋設する場合にも、本発明に係る杭頭キャップを用いることができる。また、掘削用の螺旋状羽根を先端に有し、当該螺旋状羽根が生じさせる地中への推進力を利用することにより埋設されるような杭に対しても、本発明に係る杭頭キャップを用いることができる。このような場合には、「杭を埋設するための力」とは、杭をその中心軸回りに回転させる力のことを意味する。
更に、本実施形態においては、送信機65と表示装置71との間で電波による無線通信を行う例を説明したが、本発明に係る杭頭キャップの通信方式としてはこのようなものに限定されない。例えば、送信機65と表示装置71との間に信号線を配置して、有線による通信を行ってもよい。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10:杭
11:杭頭
50:杭頭キャップ
60:杭頭保持部
61:天端
62:側筒
63:傾斜計
64:GPS装置
65:送信機
70:ロッド部
71:表示装置
100:重機
110:支柱
120:昇降ヘッド
GL:地表
MG:混合土

Claims (4)

  1. 杭を地中に埋設する際において杭頭に取り付けられ、埋設するための力を前記杭頭に伝達する杭頭キャップであって、
    前記杭頭を保持する杭頭保持部と、
    前記杭頭保持部から上方に延びており、地上側から加えられる前記力を前記杭頭保持部に伝達するロッド部と、を備え、
    前記杭頭保持部は、地中において前記杭の傾きを測定する傾斜測定手段を有しており、
    前記傾斜測定手段による測定結果を地上に伝達する伝達手段を更に備えていることを特徴とする杭頭キャップ。
  2. 前記杭頭保持部は、
    前記杭頭に対して上方から当接する天端と、
    前記杭頭の近傍において前記杭の側面を囲むように、前記天端から下方に延びる略円筒形状の側筒と、を有しており、
    前記傾斜測定手段は、前記天端に装着されていることを特徴とする、請求項1に記載の杭頭キャップ。
  3. 前記杭の軸方向に沿った前記側筒の長さは、前記側筒の内径の長さ以上であることを特徴とする、請求項2に記載の杭頭キャップ。
  4. 前記杭頭保持部は、GPS通信衛星との通信に基づいて前記杭頭の位置を測定する位置測定手段を更に有しており、
    前記伝達手段は、前記傾斜測定手段による測定結果に加えて、前記位置測定手段による測定結果をも地上に伝達するものであることを特徴とする、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の杭頭キャップ。
JP2012266435A 2012-12-05 2012-12-05 杭頭キャップ Active JP6067355B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012266435A JP6067355B2 (ja) 2012-12-05 2012-12-05 杭頭キャップ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012266435A JP6067355B2 (ja) 2012-12-05 2012-12-05 杭頭キャップ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014111866A true JP2014111866A (ja) 2014-06-19
JP6067355B2 JP6067355B2 (ja) 2017-01-25

Family

ID=51169149

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012266435A Active JP6067355B2 (ja) 2012-12-05 2012-12-05 杭頭キャップ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6067355B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019100006A (ja) * 2017-11-29 2019-06-24 創伸建設株式会社 杭芯測位装置並びに場所打ち杭用ケーシングの埋設方法及び場所打ち杭の形成方法
JP2023102949A (ja) * 2022-01-13 2023-07-26 大日本土木株式会社 杭基礎施工方法及び施工管理システム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3031823B2 (ja) * 1994-08-03 2000-04-10 株式会社日本触媒 窒素酸化物の吸着剤及びこの吸着剤を用いた窒素酸化物の除去方法
JP3179245B2 (ja) * 1993-05-06 2001-06-25 健 増本 センダスト箔帯の製造方法
JP2002139321A (ja) * 2000-10-31 2002-05-17 Hitachi Ltd 電子杭
JP2002332643A (ja) * 2001-05-09 2002-11-22 Fumihiko Kamata 建造物のコンクリート基礎の形成方法
JP2010270511A (ja) * 2009-05-22 2010-12-02 Daiwa House Industry Co Ltd 杭頭キャップおよび杭打設方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3179245B2 (ja) * 1993-05-06 2001-06-25 健 増本 センダスト箔帯の製造方法
JP3031823B2 (ja) * 1994-08-03 2000-04-10 株式会社日本触媒 窒素酸化物の吸着剤及びこの吸着剤を用いた窒素酸化物の除去方法
JP2002139321A (ja) * 2000-10-31 2002-05-17 Hitachi Ltd 電子杭
JP2002332643A (ja) * 2001-05-09 2002-11-22 Fumihiko Kamata 建造物のコンクリート基礎の形成方法
JP2010270511A (ja) * 2009-05-22 2010-12-02 Daiwa House Industry Co Ltd 杭頭キャップおよび杭打設方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019100006A (ja) * 2017-11-29 2019-06-24 創伸建設株式会社 杭芯測位装置並びに場所打ち杭用ケーシングの埋設方法及び場所打ち杭の形成方法
JP2023102949A (ja) * 2022-01-13 2023-07-26 大日本土木株式会社 杭基礎施工方法及び施工管理システム
JP7330308B2 (ja) 2022-01-13 2023-08-21 大日本土木株式会社 杭基礎施工方法及び施工管理システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6067355B2 (ja) 2017-01-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN108086340B (zh) 沉井施工结构及其施工方法
CN103195076B (zh) 淤泥质深基坑塔吊基础施工方法
CN104264902B (zh) 钢管混凝土柱与桩基连接结构
CN105239563A (zh) 一种后注浆配套旋挖钻机干法成孔灌注桩结构及施工方法
CN111962504A (zh) 一种盖挖逆作永久钢管柱的施工方法
JP5243669B1 (ja) 構造物傾動及び地盤改良の工法
CN101806073B (zh) 基桩上延段的无阻力载荷试验装置及其试验方法
JP5860185B1 (ja) ケーソンの施工管理装置およびケーソンの施工方法
CN109610441A (zh) 一种采用液压调垂架逆作法一柱一桩施工方法
CN103774674A (zh) 一种钢管托换桩与锚杆深基坑支护结构及其施工方法
JP6067355B2 (ja) 杭頭キャップ
CN101798823B (zh) 通道法远程纠偏工法
KR100955753B1 (ko) 기둥 선 시공 공법의 수직도 관리공법
CN102296600B (zh) 一种铺盖法修建地铁车站中间桩定位方法
CN104453915B (zh) 大断面竖井预注浆加固快速开挖方法
JP2011163009A (ja) 基礎鋼管沈下防止構造
CN102995666A (zh) 减少振动对周边建(构)筑物影响的施工方法
CN110258580B (zh) 一种兼作永久地下结构的基坑围护结构的施工方法
JP2006070513A (ja) 構造物の高さ調節方法
CN105714825A (zh) 适用于水泥土插芯组合桩的芯桩导向装置及芯桩导向方法
CN109403343A (zh) 钢筋笼与钢管柱组合的深基坑支护施工方法
JP7096480B2 (ja) 既製杭を用いた構真柱の建て込み方法
CN106545012B (zh) 钢立柱导向管插入法工艺
CN201635099U (zh) 灌注桩桩顶加长段无阻力载荷试验装置
JP2013234450A (ja) ヤットコおよび杭の施工方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160715

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160720

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160915

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161221

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6067355

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150