JP5860185B1 - ケーソンの施工管理装置およびケーソンの施工方法 - Google Patents

ケーソンの施工管理装置およびケーソンの施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】オペレータの操作を支援するべく、ケーソン躯体の内底面の掘削状況を視認性良く表示し、現在の進捗状況を視覚的に伝えて操作の判断を助けることができる施工管理装置を提供する。【解決手段】必要深度のケーソンを構築する際に使用される施工管理装置である。GPSアンテナ16と、GPS受信器15と、主巻センサ11と、補巻センサ12のほか、バケット13がケーソン躯体1の内底面に着底した時のバケット13の三次元位置を求める掘削位置演算処理装置17と、掘削中のケーソン躯体1の内底面におけるバケット13の一回の掘削動作毎の各部の深度をケーソン躯体1の投影形状と関連付けて表示する表示モニタ18と、を備えている。【選択図】図2

Description

本発明は、ケーソンの施工管理装置およびケーソンの施工方法に関し、特に地上に設置したケーソン躯体内部のグラブバケットによる掘削・排土と地中への圧入沈設およびケーソン躯体の継ぎ足しとを繰り返し行ってオープンケーソンを構築するにあたり、ケーソン躯体内部のグラブバケットによる掘削位置を管理するための装置とそれを用いたケーソンの施工方法に関する。
例えばRC、PCウェルあるいは鋼製セグメント等を順次積み上げてオープンケーソンを構築するに際しては、例えば特許文献1に記載されているように、最初に地上に設置されたケーソン躯体の内底部をクラムシェル等のグラブバケットにより掘削・排土(いわゆる床掘り)した上で、そのケーソン躯体を所定深度まで地中に圧入沈設し、さらに圧入沈設後のケーソン躯体の上に新たなケーソン躯体を積み上げるようにして継ぎ足しを行い、以降はケーソン躯体内部の掘削・排土とケーソン躯体の圧入沈設およびケーソン躯体の継ぎ足しとを順次繰り返すことで必要深度のケーソンを構築することになる。
特許第5426795号公報 特開平10−227042号公報
上記のようなオープンケーソンの構築に際して、ケーソン躯体の先端刃口部における圧入抵抗を円周方向でほぼ均等なものとして、その都度ケーソン躯体を安定姿勢にて垂直に圧入沈設するためには、そのケーソン躯体の内底面に掘り残し等による極端な凹凸がなく全体として均等な深さに掘削されている必要がある。
ところが、ケーソン躯体の内部は地下水等にて満たされているのが通常であるから、ケーソン躯体の内底面の凹凸度合い等の掘削状況を目視または直視にて確認することは困難であり、クラムシェル等のグラブバケットによる掘削の仕上がり状況はオペレータの経験と勘に頼っているのが実情である。このことは、グラブバケットによる掘削の仕上がり状況にはオペレータの個人差によるばらつきが発生しやすく、必ずしも掘削品質が安定しないことを意味している。
このようなことから、オープンケーソンの構築のためにクラムシェルに代表されるようなグラブバケットによりケーソン躯体の内底面を掘削するにあたって、オペレータの操作を支援するべく、そのケーソン躯体の内底面の掘削状況を把握できる技術の実用化が望まれている。
また、オープンケーソン構築のための掘削ではないが、浚渫船による定深度掘削技術として、例えば特許文献2に記載されているように、水中でのバケットの位置をGPSを使って検出・管理するようにしたものが提案されているが、掘削状況をオペレータに対して視認性良く表示させるまでには至っておらず、さらなる改良の余地を残している。
本発明はこのような課題に着目してなされたものであり、とりわけオペレータの操作を支援するべく、ケーソン躯体の内底面の掘削状況をオペレータに対して視認性良く表示し、オペレータに現在の進捗状況を視覚的に伝えて操作の判断を助けることで、オペレータの個人差によるばらつきを解消して、バケットによる掘削の仕上がり品質の向上と安定化を図ることを可能としたケーソンの施工管理装置とケーソンの施工方法を提供するものである。
本発明は、請求項1に記載のように、圧入沈設装置と、掘削のためのベースマシンとして機能するクレーンと、上記クレーンのブームの先端部から吊り下げ支持された掘削用のグラブバケットと、を有していて、地上に設置されたケーソン躯体の内部を上記グラブバケットにより掘削・排土した上で、ケーソン躯体を上記圧入沈設装置により地中に圧入沈設するとともに、ケーソン躯体の継ぎ足しを行い、上記ケーソン躯体内部の掘削・排土とケーソン躯体の圧入沈設およびケーソン躯体の継ぎ足しとを繰り返すことで必要深度のケーソンを構築するようにしたケーソン工法のための施工管理装置である。
その上で、上記クレーンのブームの先端部に設けられた第1のGPSアンテナと、上記第1のGPSアンテナが受信した電波に基づいてブームの先端部の三次元位置を検出する第1のGPS受信器と、上記ブームの先端部からグラブバケットを吊り下げ支持している主巻ワイヤについて、ブームの先端部からグラブバケットまでの長さを検出する主巻ワイヤ長検出手段と、上記主巻ワイヤと並設されているとともにグラブバケットを開閉動作させるための補巻ワイヤについて、ブームの先端部からグラブバケットとの連結部までの長さを検出する補巻ワイヤ長検出手段と、上記第1のGPS受信器と主巻ワイヤ長検出手段および補巻ワイヤ長検出手段のそれぞれの検出出力が入力されて、これらの入力データに基づいて少なくともグラブバケットがケーソン躯体の内底面に着底した時の当該グラブバケットの三次元位置を求める掘削位置演算処理手段と、上記掘削位置演算処理手段で求めたグラブバケットの三次元位置データに基づいて、掘削中のケーソン躯体の内底面におけるグラブバケットの一回の掘削動作毎の各部の深度をケーソン躯体の投影形状と関連付けて表示する表示手段と、を備えているものである。
そして、さらに、上記圧入沈設装置には少なくともケーソン躯体の圧入沈設量を計測する沈下計が付帯しているとともに、この沈下計の計測データが上記掘削位置演算処理手段に入力されるようになっていて、上記表示手段では、沈下計の計測データに基づくケーソン躯体の傾きの大きさとその方向をベクトル表示をもってケーソン躯体の投影形状と関連付けて表示するようになっている。
なお、本発明の目的からして、上記表示手段はクレーンの運転室(キャビン)に設けられていることが望ましい。
この場合において、オペレータの操作を支援する上で望ましくは、請求項2に記載のように、上記表示手段では、ケーソン躯体の投影形状の内側にグラブバケットの大きさを一単位とした各部の深度を表示するようになっているものとする。より望ましくは、請求項3に記載のように、上記表示手段では、ケーソン躯体の内底面での各部の深度表示に際して、グラブバケットの大きさ単位の段階的な濃淡または色分けにて表示するようになっているものとする。
また、GPS受信器による検出位置精度のさらなる向上を図る上では、請求項4に記載のように、三次元座標位置が既知のポイントに設置された第2のGPSアンテナと、当該第2のGPSアンテナが受信した電波に基づいて上記既知のポイントの三次元位置を検出する第2のGPS受信器と、補正量演算部と、を含んだGPS基地局を備えているとともに、上記第1のGPS受信器で検出した三次元位置データを補正する補正座標位置演算部を備えていて、上記補正量演算部では、既知の三次元座標位置データと第2のGPS受信器が検出した三次元位置データとの差を座標位置補正量として算出する一方、上記補正座標位置演算部では、第1のGPS受信器で検出したブームの先端部の三次元位置検出に際して不可避的に生じる検出誤差を上記座標位置補正量をもって補正するようになっていることがより望ましい。
したがって、少なくとも請求項1に記載の発明では、オペレータの操作を支援するべく、掘削中のケーソン躯体の内底面におけるグラブバケットの一回の掘削動作毎に各部の深度をケーソン躯体の投影形状と関連付けて表示手段に表示することになるので、ベースマシンであるクレーンを操作するオペレータは、表示手段による各部の深度表示を目視確認しながら、ケーソン躯体内部へのグラブバケットの投入位置を定めて掘削・排土を行えば良いことになる。
本発明によれば、ケーソン躯体の内底面の掘削状況ひいては各部の深度をオペレータが目視にて確認しながら掘削・排土を行うことができるので、オペレータの個人差によるばらつきを解消して、グラブバケットによる掘削の仕上がり品質の向上と安定化が図れる。
また、グラブバケットによる掘削・排土とケーソン躯体の圧入沈設およびケーソン躯体の継ぎ足しとを繰り返すことで必要深度のケーソンが構築された場合には、底盤コンクリートの打設に先立って、ケーソンの内底面における各部の深度チェックが計測器を用いて行われ、例えば掘り残し等による掘削の過不足がある場合には補修掘削を行う必要があるが、本発明によれば、かかる補修掘削の必要がなくなり、効率的なケーソンの構築を行えるようになる。
本発明が前提としている基本技術としてオープンケーソン工法の概略を示す説明図。 図1のオープンケーソン工法での掘削位置管理に用いられる施工管理装置のシステムブロック図。 図2の施工管理装置における表示モニタの画面の詳細を示す説明図。 図3の表示モニタを用いた掘削手順を示す説明図で、(A)は施工中のケーソンの説明図、(B)は同図(A)に対応した表示モニタの画面の概略説明図。 図4の状態に続く掘削手順を示す説明図で、(A)は施工中のケーソンの説明図、(B)は同図(A)に対応した表示モニタの画面の概略説明図。 図5の状態に続く掘削手順を示す説明図で、(A)は施工中のケーソンの説明図、(B)は同図(A)に対応した表示モニタの画面の概略説明図。 図6の状態に続く掘削手順を示す説明図で、(A)は施工中のケーソンの説明図、(B)は同図(A)に対応した表示モニタの画面の概略説明図。 図7の状態に続く掘削手順を示す説明図で、(A)は施工中のケーソンの説明図、(B)は同図(A)に対応した表示モニタの画面の概略説明図。 本発明の第1の実施の形態としてその施工手順を示す工程説明図。 図9の施工手順に準じた表示モニタの画面の詳細を示す説明図。 同じく図9の施工手順に準じた表示モニタの画面の詳細を示す説明図。
図1〜8は本発明が前提としている基本技術(参考例)を示す図であり、特に図1はオープンケーソン工法の概略を、図2は図1のオープンケーソン工法でのグラブバケットによる掘削位置管理のためのシステムブロック図をそれぞれ示している。
図1において、1は圧入沈設による構築途中のケーソン躯体、2はケーソン躯体1の周囲に設置された油圧式の複数のグリップジャッキ(圧入ジャッキ)3を主要素とする圧入沈設装置、4は掘削のためのベースマシン(掘削母機)として機能するクローラクレーン(以下、単にクレーンと言う。)である。
圧入沈設装置2には図示を省略した操作盤を兼ねた姿勢制御装置が付帯しているとともに、圧入沈設装置2のグリップジャッキ3は、ケーソン躯体1の投影視または平面視において当該ケーソン躯体1の周囲の例えば四箇所に均等に配置されている。また、それぞれのグリップジャッキ3には荷重センサが付帯配置されているとともに、グリップジャッキ3またはケーソン躯体1には施工中のケーソン躯体1の位置や姿勢を制御するための検出手段として図示外の沈下計や傾斜計が付帯配置されている。
これらの荷重センサや沈下計および傾斜計の計測データは先に述べた姿勢制御装置に取り込まれる。そして、各グリップジャッキ3毎のジャッキ荷重(圧入荷重)を個別に計測しつつその圧入荷重が個別に制御可能となっているとともに、ケーソン躯体1の圧入沈設量(ケーソン躯体1の最先端の刃先1bの深度)が沈下計データにより、ケーソン躯体1の傾きとその方向が沈下計データと傾斜計データとの総合データにより、それぞれリアルタイムで直接監視または把握できるようになっている。これらの荷重センサや沈下計および傾斜計のデータは圧入沈設装置関連データとして後述する操作管理盤14にも取り込まれる。
クレーン4のブーム5の先端からはそれぞれに独立したシーブ6a,6bを介して主巻ワイヤ(主巻ワイヤロープ)7と補巻ワイヤ(補巻ワイヤロープ)8とが垂下されている。主巻ワイヤ7はモータ駆動の主巻ドラム9によってその巻き上げと繰り出しが行われるようになっているとともに、同様に補巻ワイヤ8はモータ駆動の補巻ドラム10によってその巻き上げと繰り出しが行われるようになっている。
また、主巻ドラム9にはその主巻ドラム9の回転数を検出する回転センサとして主巻センサ11が付帯しているとともに、補巻ドラム10にはその補巻ドラム10の回転数を検出する回転センサとして補巻センサ12が付帯している。これらの主巻センサ11および補巻センサ12としては例えばロータリーエンコーダまたはパルスジェネレータタイプのものが使用されているが、当然のことながら他のタイプのセンサを用いても良い。そして、後述するように、主巻センサ11および補巻センサ12の検出出力に基づいて主巻ワイヤ7および補巻ワイヤ8の長さ(ワイヤ長)が個別に算出されるようになっている。
主巻ワイヤ7の先端にはグラブバケットとしていわゆる重量型のクラムシェルバケット(以下、単にバケットと言う。)13が吊り下げ支持されている。また、補巻ワイヤ8の先端はバケット13のうち掴み可動部として機能する一対のシェル13aに接続されていて、補巻ワイヤ8の昇降動作に応じてバケット13、すなわち一対のシェル13aが開閉動作するようになっている。なお、バケット13は、補巻ワイヤ8を緩める(繰り出す)ことで一対のシェル13aが自重にて開き、補巻ワイヤ8を巻き上げることで一対のシェル13aが掴み動作しながら閉じる公知の構造のものである。
そして、バケット13を開いた状態とした上でケーソン躯体1の内底部に投下し、補巻ワイヤ8の巻き上げに伴う一対のシェル13aの閉動作をもって土砂を掘削しつつ掴み動作を行ってそれらのシェル13aに土砂を取り込み、さらに補巻ワイヤ8とともに主巻ワイヤ7を巻き上げることでバケット13がケーソン躯体1の外部に運び出されることになる。この後、所定の排土位置にてバケット13のシェル13aを開動作させることでバケット13内の土砂が排土されることになる。
ケーソン躯体1の周りには図示を省略したグラウンドアンカーが予め打ち込まれていて、このグラウンドアンカーはアンカーケーブル等を介してグリップジャッキ3の非可動部に接続されている。また、ケーソン躯体1は例えば鋼鉄製の円形のセグメントSを多段にわたって積み上げて構築したものであって、最下段(最深部)には刃口部(刃口リング)1aが付帯していて、その先端が鋭利な刃先1bとなっている。もちろん、鋼鉄製のセグメントSに代わってRCあるいはPCウェルを積み上げたものであっても良い。
そして、周知のように、各グリップジャッキ3を伸長動作させると、そのグリップジャッキ3とグラウンドアンカーとの間に引っ張り力がはたらき、その反力が圧入沈設力としてケーソン躯体1に伝達され、ケーソン躯体1は徐々に地中深く圧入沈設されることになる。
このようなケーソン躯体1の圧入沈設と、ケーソン躯体1となるべきセグメントSの積み上げによる継ぎ足し、およびバケット13によるケーソン躯体1の内底部(底盤部)の掘削・排土(いわゆる床掘り)を繰り返すことにより、所定深度まで立て坑としてのケーソン躯体1が構築される。
図1のほか図2に示すように、クレーン4の運転室(キャビン)にはパーソナルコンピュータをもって構成された操作管理盤14とGPS受信器(第1のGPS受信器)15が設けられているとともに、クレーン4のブーム5の先端部にはGPSアンテナ(第1のGPSアンテナ)16が設けられている。
図2は上記操作操作管理盤14の詳細を示していて、この操作管理盤14は、大きく分けて掘削位置演算処理手段としての掘削位置演算処理装置17と、表示手段としての例えばタッチパネル方式の表示モニタ(例えば液晶ディスプレイ)18と、から構成されている。さらに、掘削位置演算処理装置17はCPUのほかRAMおよびROM等から構成されていて、ROMには各種演算処理に必要なソフトウェアが予めインストールされている。そして、掘削位置演算処理装置17には、圧入沈設装置関連のデータとして、先に述べた荷重センサや沈下計および傾斜計のそれぞれの計測データが圧入沈設装置関連データとしてそれぞれ入力される。さらに、主巻センサ11および補巻センサ12の検出出力もまた掘削位置演算処理装置17に入力される。
なお、図2の操作管理盤14としては、省設置スペースおよび取扱容易性の面から例えば掘削位置演算処理装置17と表示モニタ18とが一体化されたいわゆる一体型のパーソナルコンピュータを想定しているが、掘削位置演算処理装置17と表示モニタ18とが相互に独立したタイプのものであっても良い。また、表示モニタ18は先にも述べたようにいわゆるタッチパネル式のものであり、例えばキーボードあるいはマウス等と同等の操作入力手段も兼ねている。
クレーン4のブーム5の先端部に設けられたGPSアンテナ16の三次元座標位置が運転室に設けられたGPC受信器15によって検出されるようになっている。この運転室側のGPS受信器15の検出出力は当該GPS受信器15に付帯している後述の補正座標位置演算部19に入力され、さらにその補正座標位置演算部19の出力が操作管理盤14の掘削位置演算処理装置17にそれぞれ入力されることになる。
また、クレーン4の近傍であって且つ三次元座標位置が既知のポイントには、GPS基地局20として別のGPSアンテナ(第2のGPSアンテナ)21とともに別のGPS受信器(第2のGPS受信器)22が設けられている。このGPS基地20側のGPS受信器22で検出されるGPSアンテナ21の位置はその三次元座標位置が既知であることことから、GPS基地局20側のGPS受信器22で検出される三次元座標位置は既知の三次元座標位置と一致するのが理想である。
しかしながら、GPSシステムでは周知のように多かれ少なかれ不可避的な誤差を本来的に有していて、GPSシステムの特性としてとかくX−Y二次元平面での座標位置精度に比べて高さ方向(Z方向)での座標位置精度が低い(誤差が大きい)とされている。
そこで、GPS基地局20側のGPS受信器22に付帯している補正量演算部23において、GPS基地局20側のGPS受信器22で受信・検出したGPSアンテナ21の三次元座標位置データとGPSアンテナ21の既知の三次元座標位置データとの比較・演算を行って、両者の差を座標補正量として算出する。そして、この座標位置補正量データを運転室側およびGPS基地局20側の双方のGPS受信器15,22にそれぞれ付帯している無線による送信機24と受信機25を介して、運転室側のGPS受信器15に付帯している補正座標位置演算部19に向けて送信することになる。
その一方、操作管理盤14に付帯している補正座標位置演算部19では、運転室側のGPS受信器15から出力された三次元座標位置データとGPS基地局20側から送信された座標位置補正量データとの加減算を行って、この座標位置補正量データをもってブーム5側のGPSアンテナ16の三次元座標位置データを補正する。これにより、運転室側のGPS受信器15で検出されたブーム5の先端部の三次元座標位置データがGPS基地局20側の既知の三次元座標位置データを基準に補正されたことになる。
つまり、運転室側のGPS受信器15で検出されたブーム5の先端部におけるGPSアンテナ16の三次元座標位置データについて、先に述べたようにとかく精度が良くないとされる高さ方向(Z方向)の座標データを含むかたちで、GPS基地局20側からの座標位置補正量データ分だけ補正されたことになる。この補正後のGPSアンテナ16の三次元座標位置データは操作管理盤14の掘削位置演算処理装置17に入力される。
さらに、操作管理盤14の掘削位置演算処理装置17では、補正座標位置演算部19から入力される三次元座標位置データのほか主巻センサ11および補巻センサ12から入力される検出出力データに基づいて所定の演算を行って、バケット13の三次元座標位置を算出する。
この場合において、クレーン4側のブーム5の先端部の三次元座標位置、すなわちブーム5の先端部に設けられたGPSアンテナ16の三次元座標位置は、先に述べたように補正座標位置演算部19から入力される三次元座標位置データにより既知であることから、この三次元座標位置データのうち高さ方向(Z方向)のデータに主巻センサ11の検出データであるところの主巻ワイヤ長データを加算することでバケット13の三次元座標位置が特定されることになる。
ここで、クレーン4側のブーム5の先端部のGPSアンテナ16はブーム5の先端部のうち主巻ワイヤ7の垂下位置のほぼ真上に相当する位置に設置してあることから、GPSアンテナ16のX−Y二次元平面での座標位置は平面的には主巻ワイヤ7の垂下位置にほかならず、ひいてはその主巻ワイヤ7の先端に連結されているバケット13の中心位置にほかならない。
したがって、上記のようにブーム5の先端部のGPSアンテナ16の三次元座標位置データに主巻センサ11の検出データであるところの主巻ワイヤ長データを加算することでバケット13の三次元座標位置が特定されることになる。また、バケット13をケーソン躯体1の内底面に着底させた状態では、そのバケット13の三次元座標位置データをもってケーソン躯体1の内底面の掘削深度を特定することができる。
さらに、バケット13については、補巻ワイヤ8の上げ下げによってその開閉動作が行われるものであることは先に述べたとおりである。そこで、掘削位置演算処理装置17では、主巻センサ11からの主巻ワイヤ長データと補巻センサ12からの補巻ワイヤ長データとに基づいて両者のワイヤ長の差を算出し、その差分値と予め設定してある開閉基準値とを比較することで、バケット13の開判定と閉判定とが個別に行われるようになっている。
図3は図2の操作管理盤14における表示手段としての表示モニタ18での画面構成を示していて、この画面にケーソン躯体1の内底面における各種掘削状況が視認性良く可視表示されることになる。
図3の表示モニタ18では、ケーソン躯体1の平面形状または投影形状(例えば、円形であるか小判形であるか)とその大きさ(寸法)に関するデータのほか、バケット13の平面形状または投影形状(例えば、長円形状であるか四角形であるか)とその大きさに関するデータが予め入力される。これらのデータに基づいて表示モニタ18での画面にはケーソン躯体1の投影形状(平面形状)が円環状のケーソン形状表示部M1をもって大きく表示され、さらにそのケーソン形状表示部M1の内側に例えば十字状のバケット位置マークM2をもって現在のバケット13の二次元平面内での中心位置が表示される。
表示モニタ18でのより具体的な画面構成としては、ケーソン形状表示部M1以外に、図3の表示モニタ18の画面の表示欄P1には現在のロット数(L)が、表示欄P2には掘削ステージ(S)がそれぞれ表示される。ロット数とは、ケーソン躯体1が例えば円環状のセグメントSをN段にわたって積み重ねることで構築される場合に、現在のセグメントの積み重ね段数を示している。また、掘削ステージとは、新たに積み上げた一つの円環状のセグメントSの高さ分だけケーソン躯体1全体を圧入沈設するにあたって、その圧入沈設を複数(例えば3〜5程度)の段階(ステージ)に分けて行う場合に、何ステージ目であるか示している。
これは、上記のように新たに積み上げた一つの円環状のセグメントSの高さ分だけケーソン躯体1全体を圧入沈設するにあたって、当該ケーソン躯体1を一つのセグメントSの高さ分だけ一気に圧入沈設することはなく、土質等に応じて一つのセグメントSの高さ分についてn段階に分けて圧入沈設するのが通常であることから、上記掘削ステージとは、現在は何段階目であるかを示している。つまり、一つのロット(L)のなかに複数(n段階)の掘削ステージ(S)が存在していることになる。
表示モニタ18の画面の表示欄P3にはバケット13であるクラムシェルの標高がクラムシェル標高として表示される。クラムシェル標高とは、掘削開始前はバケット13の現在の高さ位置を示し、掘削開始後は基準高とバケット13の高さの差で深度を表示することになる。
表示モニタ18の画面の表示欄P4には基準高が表示される。基準高とは、各掘削ステージでの掘削開始時においてケーソン躯体1の内底面中央部にバケット13を着底させた場合のクラムシェル標高であって、該当掘削ステージでの掘削中は変化することがない基準値である。
また、表示モニタ18の画面におけるケーソン形状表示部M1の内部には、バケット13による一回の掘削動作毎の各部の深度(標高)がバケット13の投影形状の大きさを一単位とした例えば長円形状の掘削マークM3をもって重ねるようにして表示されるようになっている。なお、図3に示した長円形状の掘削マークM3は、先に述べたように掘削位置演算処理装置17に予め入力されるバケット13の形状データに基づいて決定されるものであり、長円形状以外に四角形の場合もある。
この掘削マークM3による深度表示に関連して、表示モニタ18の画面の表示欄P5にはインジケータを兼ねた深度の参照指標M4が表示される。この参照指標M4では、先に述べた基準高を基準とした場合の深度を段階的(例えば50cm毎)な色分けまたは濃淡による表示としている。そして、ケーソン形状表示部M1の内部のそれぞれの掘削マークM3は上記参照指標M4に応じた色分けまたは濃淡で表示される。
さらに、上記参照指標M4には基準高に相当する位置に基準マークM5が表示されるようになっているとともに、ケーソン躯体1の最先端の刃先1bの位置を示す刃先マークM6が同時に表示されるようになっている。したがって、図3の参照指標M4において、刃先マークM6よりも左側では掘り残しがあることを示し、刃先マークM6よりも右側では掘り過ぎ気味であることを示している。なお、掘り過ぎが顕著となると、周知のようにケーソン躯体1が自沈現象を起こすおそれがあるので、この自沈現象に関する注意を喚起するために刃先マークM6を表示するようにしている。なお、刃先マークM6は圧入沈設装置関連の沈下計データに基づいて表示される。
加えて、図3に示した表示モニタ18の画面の下部には幾つかの操作部(アイコン)P6〜P11が設けられている。これらのうち主要なものの機能を説明するならば、「掘削開始」の操作部P6は掘削開始に先立ってタッチ操作する部位であり、「掘削終了」の操作部P7は掘削開始に先立ってタッチ操作する部位である。また、「次ステージ」の操作部P8は特定のステージでの掘削が終了して次のステージに移行する際にタッチ操作する部位であり、「一次停止」の操作部P9は掘削を一次停止する際にタッチ操作する部位である。さらに、「圧入データ」の操作部P10は圧入沈設装置関連の計測データを閲覧する際にタッチ操作する部位であり、「システム終了」の操作部P11は操作管理盤14での機能を停止する際にタッチ操作する部位である。
ここで、上記表示モニタ18での表示に基づいて、特定のロット数における特定の掘削ステージでの掘削の手順の一例を図4〜8を参照しながら詳しく説明する。なお、図4〜8のいずれの図においても、(B)は同図(A)の平面図に相当するところの表示モニタ18での図3の画面表示を示している。
図4に示すように、施工途中のケーソン躯体1における内底面のほぼ中央部に開状態のバケット13を降下させることにより着底させ、この時の標高を基準高として設定する。この時の標高は、主巻センサ11の実測データをリアルタイムで監視しつつ降下側へのピーク値をピークホールドすることで特定される。そして、バケット13を着底させた時の標高が図3の表示モニタ18の画面における表示欄P3,P4にクラムシェル標高および基準高としてそれぞれ表示される。同時に、その時のバケット13の二次元平面での位置がバケット位置マークM2にて画面に表示される。
続いて、図5に示すように、バケット13を一旦所定量だけ吊り上げた上で掘削を開始し、ケーソン躯体1における内底面の周囲から中心部に向かって順次掘削・排土を実施する。この場合に、先にも説明したように、開状態で着底したバケット13の高さ位置である標高は、主巻センサ11による実測データの降下方向でのピーク値をその都度ホールドすることにより特定・検出される。
バケット13の一回の掘削動作としては、掘削すべき位置を定めてバケット13を着底させた上で、補巻ワイヤ8の巻き上げによりバケット13を閉動作させつつ土砂を掴み取り、さらにバケット13が閉動作して所定量の土砂を掴み取った以降は、補巻ワイヤ8の巻き上げに主巻ワイヤ7の巻き上げを連動させて両者をさらに巻き上げることでバケット13の閉状態を維持しつつ吊り上げて、バケット13により掴み取られた土砂をケーソン躯体1の外部に搬出・排土するものとする。
このような動作を一回として、バケット13による掘削動作を複数回繰り返すことになる。なお、図3に示した表示モニタ18の表示欄P5には、参照指標M4とともにケーソン躯体1の最下端の刃先1bの位置が刃先マークM6にてリアルタイムで表示されているので、オペレータは必要に応じて刃先1bの位置を確認しながら掘削動作を繰り返すものとする。
そして、表示モニタ18の画面には、先の基準高からの高低差(掘削深度差)に応じて、バケット13の大きさを一単位として掘削したエリアが順次段階的な色分けまたは濃淡にて区分けされるかたちで長円形状の掘削マークM3にてその都度表示される。同時に、補巻ワイヤ8と主巻ワイヤ7との巻き上げ量差によりバケット13の開閉状況が判定され、土砂を掴み取ったバケット13が閉動作することで、これを一回として掘削回数が計数される。
さらに、図6に示すように、掘削エリア、すなわち掘削マークM3にて表示される部分がケーソン躯体1の内底面の全域に及ぶように掘削範囲を広げるものとする。この場合において、オペレータは表示モニタ18の画面、ひいては図6(B)のような色分けまたは濃淡分けによる掘削マークM3を見ながらバケット13の位置を操作すものとし、ケーソン躯体1の内底面全体がほぼ均一な深さとなるように、言い換えるならば、ケーソン躯体1の内底面全体がほぼ同じ色または同じ濃さとなるようにバケット13の着底位置および着底時の食い込み深さ等を制御しながら掘削を繰り返すものとする。
図7はケーソン躯体1の内底面全体をほぼ均等に掘削し終わった状態を示していて、この状態をもって特定の1ステージでの掘削が終了する。この後、圧入沈設装置2が操作されて、ケーソン躯体1が所定量だけ静かに圧入沈設されることになる。なお、特定の1ステージでの掘削を終えるにあたって、ケーソン躯体1の内底面全体が全て同じ色または同じ濃さとなるように掘削されていることを要求するものではなく、極端な高低差が発生しないように全体として均されているような状態にあれば良い。
図7の状態をもって特定の1ステージでの掘削が終了すると、図8に示す次のステージに移行し、オペレータは図3の表示モニタ18の画面において「次ステージ」の操作部P8をタッチ操作して、表示欄P2に表示されている掘削ステージ数を1ステージ分だけステップアップさせる。続いて、図4の場合と同様に、施工途中のケーソン躯体1における内底面のほぼ中央部に開状態のバケット13を降下させることにより着底させ、この時の標高を基準高として設定する。
この基準高の設定・更新により、表示モニタ18の画面の掘削マークM3による掘削エリアの色分けまたは濃淡分けによる表示が新たな基準高を基準としたものに更新され、以降は図5〜8の動作を繰り返すものとする。
このように本技術によれば、ケーソン躯体1の内底面の掘削状況をオペレータに対し表示モニタ18にて視認性良く表示し、オペレータに現在の進捗状況を視覚的に伝えてクレーン4やバケット13の操作の判断を助けることでできるものである。
したがって、クレーン4および当該クレーン4のブーム5から吊り上げられたバケット13の位置を操作するオペレータは、表示モニタ18の画面表示によるケーソン躯体1の内定面の高さ(深さ)を目視確認しながら、ケーソン躯体1の内部へのバケット13の投入位置を定めて掘削・排土を行えば良いことになり、オペレータの個人差によるばらつきを解消して、バケット13による掘削の仕上がり品質の向上と安定化が図れるようになり、ひいてはケーソンの施工を効率良く行えることになる。
図9〜11は先の基本技術を前提とした上での本発明に係るケーソンの施工管理装置の第1の実施の形態を示す図である。
図9に示すように、ケーソン躯体1の構成要素として一段ずつN段にわたって積み上げられる円環状のセグメントSを1ロットとして、この1ロット分だけ圧入沈設するのに必要なケーソン躯体1内部の掘削をnステージに分けて行うことは先に述べた通りである。この場合において、地盤の土質等によっては常にケーソン躯体1を鉛直姿勢にて圧入沈設することができるとは限らず、結果的に傾斜姿勢となってしまったケーソン躯体1の姿勢を修正しながらケーソン躯体1の内部の掘削を行うことがあり、本実施の形態はこのような場合の例である。
図9に示すように、各ステージにおける「基準高計測設定」は先の実施の形態の図4の場合と全く同様であり、それに先立って「躯体姿勢計測表示」として、ケーソン躯体1自体が有している傾斜の方向とその大きさを表示モニタ18の画面にベクトル表示するものとする。さらに、「掘削エリア指示」として、表示モニタ18の画面に掘削すべき領域を表示するものとする。以下、これらの「躯体姿勢計測表示」および「掘削エリア指示」について詳しく説明する。
先にも説明したように、図2の掘削位置演算処理装置17には、圧入沈設装置関連データとして図1の圧入沈設装置2のほかケーソン躯体1に付帯する傾斜計や沈下計のデータが入力されるようになっていて、現在の施工中のケーソン躯体1の傾斜度合いをリアルタイムで把握することができるようになっている。
なお、上記沈下計は、図3に示すように、ケーソン躯体1の投影形状の四等分位置A〜Dの沈下量を個別に計測していて、これらの沈下量の差分からもケーソン躯体1の傾斜度合いを特定することができる。また、図3の表示モニタ18の画面において、オペレータは必要に応じて「圧入データ」の操作部P10をタッチ操作して画面切換を行うことにより、上記傾斜計データや沈下計データを確認することができる。
そこで、図2の掘削位置演算処理装置17では、上記傾斜計データや沈下計データをもとに所定の演算を行って、図10に示すように、施工中のケーソン躯体1自体が有している傾斜の方向とその大きさを表示モニタ18の画面にベクトル表示するものとする。
具体的には、現在のバケット13の位置を示すバケット位置マークM2に関連して、その時点でのケーソン躯体1の傾きの方向と大きさが矢印である傾斜マークM7をもってベクトル表示される。傾斜マークM7の矢印が示す方向が標高が高い方向を表し、傾斜マークM7の長さが傾斜の大きさ(度合い)を示している。
この場合において、上記傾斜マークM7がある程度の大きさを示している場合には、ケーソン躯体1の内底面のうち傾斜マークM7の矢印が示す方向とは逆の方向の位置が掘り残し等によって相対的に高くなっていることにほかならない。そこで、図10に示すように、上記傾斜マークM7に関連して傾斜マークM7の矢印が示す方向とは逆の方向の位置に、図9に示す「掘削エリア指示」として、優先して掘削すべき領域を掘削エリア指示マークM8をもって表示するものとする。
この後、図5と同様に図9に「掘削開始」として示すように、バケット13による掘削に移行することになるが、オペレータは、傾斜マークM7の矢印が示す方向とは逆の方向の位置、すなわち掘削エリア指示マークM8をもって表示されている領域が相対的に深くなるように、掘削エリア指示マークM8で指示されている領域を中心として掘削するものとする。より詳細には、図11に示すように、掘削エリア指示マークM8に対して一回の掘削毎の掘削マークM3が重なり合うようにして掘削するものとする。なお、図11では、図3と異なり掘削マークM3を四角形のものとしている。
そして、掘削に続く図9の「制御圧入」としてケーソン躯体1の圧入沈設に移行することになるが、圧入沈設装置2を操作するオペレータは、掘削エリア指示マークM8をもって掘削した部位と反対側に位置しているグリップジャッキ3のジャッキ荷重を他のものよりも相対的に大きくして、ケーソン躯体1の傾斜姿勢を修正しながらケーソン躯体1全体を圧入沈設するものとする。なお、周知のように、クレーン4を操作するオペレータと圧入沈設装置2を操作するオペレータは、トランシーバーその他の無線通信装置により適宜連絡を取り合いながらそれぞれの操作を行うものとする。
このように、図9に示した「躯体姿勢計測表示」、「基準高計測設定」、「掘削エリア指示」、「掘削開始」および「制御圧入」のプロセスを1ステージ分として、かかるプロセスをnステージ分だけ繰り返すことにより、先の第1の実施の形態と同様に、ケーソン躯体1の施工を効率良く行うことができる。
ここで、図11に示した本実施の形態では、掘削マークM3を四角形のものとしているが、図3と同様に円形または長円形のものとしても良い。
1…ケーソン躯体
2…圧入沈設装置
4…クローラクレーン
5…ブーム
7…主巻ワイヤ
8…補巻ワイヤ
11…主巻センサ(主巻ワイヤ長検出手段)
12…補巻センサ(補巻ワイヤ長検出手段)
13…クラムシェルバケット
14…操作管理盤
15…GPS受信器(第1のGPS受信器)
16…GPSアンテナ(第1のGPSアンテナ)
17…掘削位置演算処理装置
18…表示モニタ
21…GPSアンテナ(第2のGPSアンテナ)
22…GPS受信器(第2のGPS受信器)

Claims (5)

  1. 圧入沈設装置と、掘削のためのベースマシンとして機能するクレーンと、上記クレーンのブームの先端部から吊り下げ支持された掘削用のグラブバケットと、を有していて、
    地上に設置されたケーソン躯体の内部を上記グラブバケットにより掘削・排土した上で、ケーソン躯体を上記圧入沈設装置により地中に圧入沈設するとともに、ケーソン躯体の継ぎ足しを行い、
    上記ケーソン躯体内部の掘削・排土とケーソン躯体の圧入沈設およびケーソン躯体の継ぎ足しとを繰り返すことで必要深度のケーソンを構築するようにしたケーソン工法のための施工管理装置であって、
    上記クレーンのブームの先端部に設けられた第1のGPSアンテナと、
    上記第1のGPSアンテナが受信した電波に基づいてブームの先端部の三次元位置を検出する第1のGPS受信器と、
    上記ブームの先端部からグラブバケットを吊り下げ支持している主巻ワイヤについて、ブームの先端部からグラブバケットまでの長さを検出する主巻ワイヤ長検出手段と、
    上記主巻ワイヤと並設されているとともにグラブバケットを開閉動作させるための補巻ワイヤについて、ブームの先端部からグラブバケットとの連結部までの長さを検出する補巻ワイヤ長検出手段と、
    上記第1のGPS受信器と主巻ワイヤ長検出手段および補巻ワイヤ長検出手段のそれぞれの検出出力が入力されて、これらの入力データに基づいて少なくともグラブバケットがケーソン躯体の内底面に着底した時の当該グラブバケットの三次元位置を求める掘削位置演算処理手段と、
    上記掘削位置演算処理手段で求めたグラブバケットの三次元位置データに基づいて、掘削中のケーソン躯体の内底面におけるグラブバケットの一回の掘削動作毎の各部の深度をケーソン躯体の投影形状と関連付けて表示する表示手段と、
    を備えていて、
    上記圧入沈設装置には少なくともケーソン躯体の圧入沈設量を計測する沈下計が付帯しているとともに、この沈下計の計測データが上記掘削位置演算処理手段に入力されるようになっていて、
    上記表示手段では、沈下計の計測データに基づくケーソン躯体の傾きの大きさとその方向をベクトル表示をもってケーソン躯体の投影形状と関連付けて表示するようになっていることを特徴とするケーソンの施工管理装置。
  2. 上記表示手段では、ケーソン躯体の投影形状の内側にグラブバケットの大きさを一単位とした各部の深度を表示するようになっていることを特徴とする請求項1に記載のケーソンの施工管理装置。
  3. 上記表示手段では、ケーソン躯体の内底面での各部の深度表示に際して、グラブバケットの大きさ単位の段階的な濃淡または色分けにて表示するようになっていることを特徴とする請求項2に記載のケーソンの施工管理装置。
  4. 三次元座標位置が既知のポイントに設置された第2のGPSアンテナと、当該第2のGPSアンテナが受信した電波に基づいて上記既知のポイントの三次元位置を検出する第2のGPS受信器と、補正量演算部と、を含んだGPS基地局を備えているとともに、
    上記第1のGPS受信器で検出した三次元位置データを補正する補正座標位置演算部を備えていて、
    上記補正量演算部では、既知の三次元座標位置データと第2のGPS受信器が検出した三次元位置データとの差を座標位置補正量として算出する一方、
    上記補正座標位置演算部では、第1のGPS受信器で検出したブームの先端部の三次元位置検出に際して不可避的に生じる検出誤差を上記座標位置補正量をもって補正するようになっていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のケーソンの施工管理装置。
  5. 圧入沈設装置と、掘削のためのベースマシンとして機能するクレーンと、上記クレーンのブームの先端部から吊り下げ支持された掘削用のグラブバケットと、を有していて、
    地上に設置されたケーソン躯体の内部を上記グラブバケットにより掘削・排土した上で、ケーソン躯体を上記圧入沈設装置により地中に圧入沈設するとともに、ケーソン躯体の継ぎ足しを行い、
    上記ケーソン躯体内部の掘削・排土とケーソン躯体の圧入沈設およびケーソン躯体の継ぎ足しとを繰り返すことで必要深度のケーソンを構築するようにしたケーソンの施工方法であって、
    請求項1〜4のいずれか一つに記載の施工管理装置を用い、
    上記表示手段での表示に基づいてグラブバケットの位置を操作して、ケーソン躯体の内部の掘削・排土を行うことを特徴とするケーソンの施工方法
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