JP2014110108A - 採光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】建物の開口部を大きくすることなく多くの天空光を屋内に取り込むことができ、且つ、反射部材に太陽光が直接入射した場合であっても危険が生じることのない採光装置を提供すること。
【解決手段】この採光装置1は、建物外壁WLに形成された開口部よりも屋外側に配置され、屋外の光を当該開口部に向けて反射する反射部材100を有している。
反射部材100を側面視した場合において、反射部材100の反射面110は、その中央部が屋外側に向けて後退するような凹形状の曲線を成しており、且つ、鉛直下方に向けて入射する平行光を反射した際における反射光が焦点を結ばない形状に形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、屋外の光を、建物外壁に形成された開口部を通じて屋内に取り込むための採光装置に関する。
従来、屋外の光(太陽光)を屋内に取り込むための採光装置を建物の開口部(例えば、窓が装着された部分)の近傍に取り付けることにより、屋内の明るさを確保することが行われている。例えば下記特許文献1には、建物の開口部の外側に反射部材を配置し、当該反射部材に入射した太陽光を屋内に向けて反射する構成の採光装置が記載されている。このような構成の採光装置は、反射部材を用いることにより、建物の開口部に太陽光が直接入射する場合と比較してより多くの光を屋内に取り込むことができる。
また、下記特許文献2には、反射部材の角度を時間とともに変化させることにより、太陽の位置に拘わらず常に光を屋内に取り込むことを可能とした採光装置が記載されている。
ところで、住宅密集地においては建物間の距離が短く、建物の下層階にまでは太陽光が(直接には)届きにくい。このように太陽光が届きにくい場所では、昼間であっても屋内の明るさを十分に確保することができないため、採光装置を設置する必要性が特に高い。下記特許文献3には、このように太陽光が直接届きにくい場所に設置され、天空光を反射して屋内に取り込む採光装置が記載されている。天空光とは、太陽から直接(直線的に)到達するのではなく、大気中の水蒸気や塵等によって散乱された後に地表に到達する太陽光、又は、雲から反射された後に地表に到達する太陽光をいう。
特開2009−76212号公報 特開2007−115417号公報 特開2004−214188号公報
天空光は、太陽から直接到達する光(以下、直接光とも称する)と比較して非常に弱い。このため、多くの光を取り込んで屋内の明るさを十分に確保するためには、上記特許文献3に記載された採光装置の反射部材を大型化すると共に、建物の開口部を大きくする必要があるようにも思われる。
しかしながら、建物の開口部を徒に大きくしてしまうと、建物の断熱性や防犯性が低下することに加え、プライバシーを確保することが困難になるという問題も生じる。このため、建物の開口部は可能な限り小さくしなければならない。
そこで、建物の開口部を大きくすることなく多くの天空光を取り込むための方法として、反射部材の反射面を平坦面ではなく凹形状の曲面(反射面の中央部が屋外側に向けて後退するような曲面)とし、反射光を収束させて開口部を通過させることが挙げられる。しかしながら、この場合には以下に示すような問題が生じる。
このような採光装置は、建物間の距離が短い等の理由により直接光が届きにくい場所、換言すれば、建物外壁に沿って鉛直下方に向かう天空光のみが入射するような場所に取り付けられることを想定している。しかしながら、太陽の位置は時間とともに変化するため、季節や時間帯によっては、直接光が反射面に入射してしまう場合ある。
反射面を凹状の曲面とした反射部材に直接光が入射すると、強い反射光が収束しながら屋内に向かい、焦点を結ぶ場合がある。物体の表面上に当該焦点を結んでしまった場合には、当該物体の表面上の一点に強い反射光が集中して照射されてしまう。その結果、当該物体の温度が上昇して変形等が生じ、危険な状況となる恐れがある。
尚、ここでいう「焦点」とは、3次元空間において点として存在するような焦点のみを意味するのではなく、側面視(建物外壁に沿って側方から見た場合の側面視)において点となるような焦点を含む。この場合の焦点は、3次元空間において線状に形成される。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、建物の開口部を大きくすることなく多くの天空光を屋内に取り込むことができ、且つ、反射部材に太陽光が直接入射した場合であっても危険が生じることのない採光装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る採光装置は、屋外の光を、建物外壁に形成された開口部を通じて屋内に取り込むための採光装置であって、前記開口部よりも屋外側に配置され、屋外の光を前記開口部に向けて反射する反射部材を有しており、前記反射部材を側面視した場合において、前記反射部材の反射面は、その中央部が屋外側に向けて後退するような凹形状の曲線を成し、且つ、鉛直下方に向けて入射する平行光を反射した際における反射光が焦点を結ばない形状に形成されていることを特徴としている。
本発明では、建物外壁に形成された開口部よりも屋外側に配置され、屋外の光を開口部に向けて反射する反射部材を有している。建物外壁に沿って鉛直下方に向かう天空光を反射部材が反射することで、開口部を通じて反射光を屋内に取り込むことができる。
また、反射部材を側面視した場合において、反射部材の反射面は、その中央部が屋外側に向けて後退するような凹形状の曲線を成す形状となっている。反射面をこのような形状とすることにより、反射光は収束しながら建物外壁の開口部を通過する。このため、開口部を大きくすることなく多くの光を屋内に取り込むことができる。
更に本発明では、反射部材を側面視した場合において、反射部材の反射面は、鉛直下方に向けて入射する平行光を反射した際における反射光が焦点を結ばない形状に形成されている。このため、太陽の位置が反射部材の鉛直上方となって、太陽光が反射部材の反射面に直接入射した場合(このとき、太陽光は鉛直下方に向けて入射する平行光となる)であっても、強い反射光が焦点に集中してしまうようなことがない。その結果、物体の表面上に焦点が結ばれてしまうことにより、物体の温度上昇等が生じてしまうこともない。
ここで、反射光が焦点を結ばない形状とは、例えば、建物外壁の法線方向にX軸を設定し、鉛直上方向にZ軸を設定した上で、反射部材の反射面を側面視することにより見える曲線を数式で表現した際、当該数式がZ=aX3+bX2+cX+dの形式となるような形状である(aは0以外の値であり、b、c、dは任意の値である。以下同様)。
逆に、反射光が焦点を結んでしまう形状とは、例えば、上記数式がZ={F(X)}2の形式となるような形状である(F(X)はXのn次多項式を示す)。尚、一般的な凹形状の反射部材(凹面鏡)は、反射部材を側面視することにより見える曲線が放物線となるような形状である。すなわち、当該曲線を数式で表現した場合にはZ=aX2+bX+cの形式となる形状であり、反射光が焦点を結んでしまう形状である。
また本発明に係る採光装置では、前記反射部材は、鉛直下方に向けて入射する平行光を反射した際において、前記反射面のうち上端部を含む上部領域で反射された反射光が、前記開口部を通じて全て屋内に直接入射するように配置されていることも好ましい。
側面視において凹形状の曲線を成すような反射面は、下端部に近づくほど水平に近づくため、下端部の近傍には汚れが溜まりやすい。その結果、反射面の下端部近くで反射された反射光の強さは、上端部近くで反射された反射光の強さよりも弱くなる場合がある。
更に、反射面の上端部から天空(建物間に見える天空)を見上げた場合の立体角は、反射面の下端部から天空を見上げた場合の立体角よりも大きい。その結果、反射面のうち上端部近くにはより多くの天空光が入射するため、反射面の上端部近くで反射された反射光の強さは強くなる。
この好ましい態様では、鉛直下方に向けて入射する平行光を反射部材が反射した際において、反射面のうち上端部を含む上部領域で反射された反射光が、開口部を通じて全て屋内に直接入射する。すなわち、反射面で反射された反射光のうち比較的密度の高い部分(光が強い部分)が、建物外壁等により妨げられることなく全て屋内に入射する。その結果、効率的に屋内に光を取り込むことができる。
また本発明に係る採光装置では、前記反射部材は、鉛直下方に向けて入射する平行光を反射した際において、全ての反射光が前記開口部を通じて屋内に直接入射するように配置されていることも好ましい。
この好ましい態様では、鉛直下方に向けて入射する平行光を反射部材が反射した際において、全ての反射光が開口部を通じて屋内に直接入射する。反射部材の反射面に入射した光が、建物外壁等により妨げられることなく全て屋内に入射するため、更に効率的に屋内に光を取り込むことができる。
本発明によれば、建物の開口部を大きくすることなく多くの天空光を屋内に取り込むことができ、且つ、反射部材に太陽光が直接入射した場合であっても危険が生じることのない採光装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る採光装置が建物外壁に取り付けられた状態を、上方から見た様子を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る採光装置が建物外壁に取り付けられた状態を、下方から見た様子を示す斜視図である。 図1に示した採光装置により屋内に取り込まれる光の経路を模式的に示す図である。 図1に示した採光装置により屋内に取り込まれる光の経路を模式的に示す図である。 本発明の比較例に係る採光装置により屋内に取り込まれる光の経路を模式的に示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1及び図2を参照しながら、本実施形態に係る採光装置1の構成を説明する。図1は、採光装置1が建物外壁WLに取り付けられた状態を、上方から見た様子を示す斜視図である。図2は、採光装置1が建物外壁WLに取り付けられた状態を、下方から見た様子を示す斜視図である。図1及び図2に示したように、採光装置1は、建物外壁WLの開口部に装着された引き違い窓WDの下方且つ屋外側において、建物外壁WLに対して固定されている。
引き違い窓WDは、建物外壁WLと平行にスライド可能な2つのサッシ枠WFと、それぞれのサッシ枠に保持されたガラス板GLを有している。当該ガラス板GLは透明であるため、引き違い窓WDを閉じた状態であっても、屋外から屋内に向けて光が透過できるようになっている。
図1においては、建物外壁WLの法線方向をx方向とし、当該方向に沿ってx軸を設定している。また、x方向を向いた場合における左方向(且つ、x方向に対して垂直な方向)をy方向とし、当該方向に沿ってy軸を設定している。更に、鉛直上方に向かう方向をz方向とし、当該方向に沿ってz軸を設定している。以降の図面及び説明においても、x方向、y方向、z方向を上記と同様に定義し、x軸、y軸、z軸を上記と同様に設定する。
採光装置1は、反射部材100と、支持部材201、202とを備えている。反射部材100は、屋外の光を反射し、反射光を引き違い窓WDを通じて屋内に入射させるための部材である。反射部材100は、略長方形状の板状体であって、建物外壁WLに近い方の端部が下方に位置し、建物外壁WLから遠い方の端部(x方向における端部)が上方に位置するように傾斜した状態で配置されている。反射部材100の上面(屋内側の面)には全体に鏡面加工が施されており、反射面110を形成している。
反射部材100は、y方向に沿って見た場合に、その中央部が屋外側に向けて後退するように湾曲した形状となっている。このため、反射面110も同様に(凹形状に)湾曲した形状となっている。
また、反射面110は、任意の点における法線がx−z平面に対し平行となるような形状となっている。換言すれば、任意の点における法線のy方向成分が0となるような形状となっている。このため、反射部材100をy方向に沿って見た場合(側面視した場合)には、反射面110は線状となっている。具体的には、中央部が屋外側に向けて後退するような凹形状の曲線を成している。
支持部材201、202は、いずれも反射部材100を下方から支持して固定するための部材であって、一端(下端)が建物外壁WLに対して締結固定されており、他端(上端)が反射部材100の下面(反射面110とは反対側の面)に対して締結固定されている。支持部材201は、反射部材のうちx方向を向いた場合における右側端部近傍を下方から支持しており、支持部材202は、反射部材のうちx方向を向いた場合における左側端部近傍を下方から支持している。
続いて、図3を参照しながら、反射面110で反射される光の経路について説明する。図3は、建物外壁WL及び採光装置1をy方向に沿って見た場合の断面において、採光装置1により屋内に取り込まれる光の経路を模式的に示す図である。尚、煩雑さを避けるために、図3においては支持部材201、202の図示を省略している。また、引き違い窓WDの構造は簡略化して模式的に描いている。
採光装置1は、窓WDに対する向かいの建物との距離が短い等の理由により、太陽からの光が直接には届きにくい場所に取り付けられている。このため、建物外壁WLの屋外側(x方向側)における光の殆どは、建物外壁WLに沿って鉛直下方に向かうような天空光であるとみなすことができる。また、太陽の位置は時間とともに変化するため、季節や時間帯によっては、太陽からの光が建物外壁WLの屋外側に直接届くような場合も生じ得る。この場合であっても、光は建物外壁WLに沿って鉛直下方に向かう成分を有することとなる。
すなわち、いずれの場合であっても、建物外壁WLの屋外側(x方向側)における光の殆どは、建物外壁WLに沿って鉛直下方に向かう平行光とみてよい。図3においては、このような平行光のうち反射面110に入射する光の経路を、6本の点線により入射光路IL1〜IL6として描いている。尚、これらの点線で示された入射光路IL1等以外にも、これらと平行な無数の入射光路が存在することは言うまでもない。
また、図3においては、反射面110により反射された反射光の経路を、6本の点線により反射光路RL1〜RL6として描いている。入射光路IL1に沿って反射面110に入射した光は、反射光路RL1に沿って反射される。他の入射光路(IL2〜IL6)と反射光路(RL2〜RL6)との対応関係についても同様である。尚、これらの点線で示された反射光路RL1等以外にも、これらと平行な無数の反射光路が存在することは言うまでもない。
反射光路RL1〜RL6は、反射面110から引き違い窓WDを通じて屋内側に向かっている。このように、本実施形態に係る採光装置1では、建物外壁WLに沿って鉛直下方に向かう天空光を反射部材100が反射することで、引き違い窓WDを通じて反射光を屋内に取り込むことが可能となっている。
図3に示したように、反射部材100をy方向に沿って見た場合(側面視した場合)には、反射面110は線状となっている。具体的には、中央部が屋外側に向けて後退するような凹形状の曲線を成している。その結果、反射面110により反射された光は収束しながら引き違い窓WDに向かい、引き違い窓WDのガラス板GLを通過する。このため、引き違い窓WD(建物外壁WLの開口部)を大きくすることなく、多くの光を屋内に取り込むことが可能となっている。
反射面110について更に詳しく説明する。本実施形態においては、反射面110が側面視において成す曲線が下記の式(1)で表わされるように、反射面110を形成している。
Figure 2014110108
上記式(1)は、反射面110の下端O(最も建物外壁WLに近い点)を原点とした上で、反射面110が成す曲線上の点を座標(x、z)で示した場合におけるxとzとの関係を規定するものである。x及びzに代入される数値の単位はミリメートルである。
上記のように、図3における反射面110の形状はxの三次多項式で表現される。このため、一般的な凹形状の反射部材(凹面鏡)のようにxの二次多項式(放物線)で表現される形状とは異なり、焦点を持たない形状となっている。その結果、図3に示したように、全ての反射光路RL1〜RL6が共通して必ず通るような点(3次元空間で見た場合には点ではなく、y方向に沿った直線である)は存在しない。換言すれば、反射面110は、鉛直下方に向けて入射する平行光を反射した際における反射光が、焦点を結ばないような形状に形成されている。
尚、反射光が焦点を結ばないような反射面110の形状は、上記のように反射面110の形状がxの三次多項式で表現されるような場合に限定されるものではない。例えば、次数が3以上の奇数であるxのn次多項式で表現され、且つ変曲点を持たないような形状の反射面110であれば、その反射光は焦点を結ばない。
一方、反射面110の形状を示す数式が例えばZ={F(X)}2の形式となるような場合(F(X)はXのn次多項式を示す)には、反射面110の反射光が焦点を結んでしまうこととなる。このような例の他、反射面110の形状が焦点を持つような数式で表現されるようなものは、本発明の実施形態には含まれない。
本発明の比較例に係る採光装置1aを図5に示した。図5は、建物外壁WL及び採光装置1aをy方向に沿って見た場合の断面において、採光装置1aにより屋内に取り込まれる光の経路を模式的に示す図である。採光装置1aは、反射部材100a(及びその反射面110a)の形状においてのみ採光装置1と異なっており、他の形状や建物外壁WLへの取り付け構造等については採光装置1と同様である。
図5に示したように、反射部材100aをy方向に沿って見た場合(側面視した場合)には、反射面110aは線状となっている。具体的には、中央部が屋外側に向けて後退するような凹形状の曲線を成している。本比較においては、反射面110aが側面視において成す曲線が下記の式(2)で表わされるように、反射面110aを形成している。
Figure 2014110108
上記式(2)は、反射面110aの下端Oa(最も建物外壁WLに近い点)を原点とした上で、反射面110aが成す曲線上の点を座標(x、z)で示した場合におけるxとzとの関係を規定するものである。x及びzに代入される数値の単位はミリメートルである。
上記のように、図5における反射面110aの形状は、xの二次多項式で表現される放物線となっている。その結果、図5に示したように、全ての反射光路RL1〜RL6が共通して必ず通るような点FP(3次元空間で見た場合には点ではなく、y方向に沿った直線である)が存在している。換言すれば、反射面110aは、鉛直下方に向けて入射する平行光を反射した際における反射光が、点FPにおいて焦点を結ぶような形状に形成されている。このため、点FPに何らかの物体の表面が存在し、且つ、太陽からの光が反射面110aに直接入射したような場合には、当該物体の表面上の一点(点FP)に強い反射光が集中して照射されてしまう。その結果、当該物体の温度が上昇して変形等が生じ、危険な状況となる恐れがある。
これに対し、本実施形態に係る採光装置1では、反射部材100をy方向に沿って見た場合において、反射部材100の反射面110が、鉛直下方に向けて入射する平行光を反射した際における反射光が焦点を結ばない形状に形成されている。このため、太陽光が反射面110に直接入射したような場合であっても、強い反射光が一点に集中してしまうことがない。その結果、物体の表面上の一点に光が集中して照射されることが無く、これにより当該物体の温度上昇等が生じてしまうこともない。
図3に示したように、反射部材100で反射された光は収束しながら屋内に向かうが、引き違い窓WDのガラス板GLを通過する際においては拡散しながら(拡がりながら)屋内に向かっている。すなわち、反射光は、引き違い窓WDよりも屋外側において収束から拡散に転じている。しかしながら、本発明の実施態様としてはこのようなものに限られず、反射光が引き違い窓WDよりも屋外側において収束から拡散に転じるよう、反射部材100を配置してもよい。
反射光が収束から拡散に転じる領域の位置や拡散の角度(本実施形態においては反射光路RL1と反射光路RL6との成す角度)等は、屋内において反射光を照射したい領域の位置や範囲、引き違い窓WDの位置や形状等によって適宜変更することができる。
続いて、図4を参照しながら、反射面110における光の入射光路ILと反射光路RLとの関係について説明する。図4は図3と同様の図であって、建物外壁WL及び採光装置1をy方向に沿って見た場合の断面において、採光装置1により屋内に取り込まれる光の経路を模式的に示している。図4においては、反射面110に入射する光の経路として一つの入射光路ILのみを示している。また、当該入射光路ILに沿って入射した光が反射面110により反射されてなる反射光の経路を、反射光路RLとして示している。
図4において、入射点IPは、入射光路ILと反射面110との交点である。角度θ1は、入射点IPにおける反射面110の法線NLと、入射光路ILとのなす角度である。角度θ2は、入射点IPにおける反射面110の法線NLと、反射光路RLとのなす角度である。
光の反射の法則により入射角と反射角は等しくなるので、角度θ1の大きさと角度θ2の大きさとは等しい。また、入射光路IL、反射光路RL、及び法線NLは、全て同一平面上(x−z平面上)にある。
図4に示したように、反射光路RLは、建物外壁WLやサッシ枠WFに遮られることなく、ガラス板GLを透過して屋内に到達する経路となっている。換言すれば、ガラス板GLのうち屋内側かつ上端の点を点UPとし、屋内側かつ下端の点を点LPとしたときに、反射光路RLは点UPと点LPとの間を通過して屋内に向かっている。
本実施形態においては、反射面110において反射される全ての光がガラス板GLを透過して屋内に到達するように、反射部材100が配置されている。すなわち、反射面110のうち上端MUから下端MLまでのどの部分に入射点IPが位置した場合であっても、当該入射点IPから延びる反射光路RLは、点UPと点UPとの間を通過して屋内に向かうこととなる。図3を参照すれば、上端MUで反射された反射光の経路(反射光路RL6)、及び、下端MLで反射された反射光の経路(反射光路RL1)は、いずれも点UPと点LPとの間を通過する。
このような構成により、反射面110に入射した光は、建物外壁WLやサッシ枠WFにより妨げられることなく、全て屋内に入射する。このため、採光装置1では効率的に光を取り込むことが可能となっている。
ところで、図3に示したような形状の反射面110は、下端MLに近づくほど水平に近づくため、下端MLの近傍には汚れが溜まりやすい。その結果、反射面110の下端部近くで反射された反射光(反射光路RL1に沿う反射光)の強さは、反射面110の上端部近くで反射された反射光(反射光路RL6に沿う反射光)の強さよりも弱くなっている場合がある。
更に、上端MUから天空(建物間に見える天空)を見上げた場合の立体角は、下端MLから天空を見上げた場合の立体角よりも大きい。その結果、反射面110のうち上端部近くにはより多くの天空光が入射するため、反射面の上端部近くで反射された反射光(反射光路RL6に沿う反射光)の強さは強くなっている。
反射面110に入射した光を全て屋内に入射させることが困難である場合には、反射面110のうち上端MUを含む上部領域(例えば、上端MUと下端MLとの中間位置よりも上部の領域)で反射された反射光は全て屋内に入射し、それよりも下部の領域で反射された反射光の一部は建物外壁WLに遮られるように、反射部材100を配置してもよい。反射光のうち比較的密度の高い部分(光が強い部分)が全て屋内に到達するため、このような配置でも効率的に光を屋内に取り込むことができる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
1,1a:採光装置
100,100a:反射部材
110,110a:反射面
201,202:支持部材
IL,IL1〜IL6:入射光路
IP:入射点
RL,RL1〜RL6:反射光路
WD:引き違い窓
WF:サッシ枠
GL:ガラス板
WL:建物外壁

Claims (3)

  1. 屋外の光を、建物外壁に形成された開口部を通じて屋内に取り込むための採光装置であって、
    前記開口部よりも屋外側に配置され、屋外の光を前記開口部に向けて反射する反射部材を有しており、
    前記反射部材を側面視した場合において、前記反射部材の反射面は、
    その中央部が屋外側に向けて後退するような凹形状の曲線を成し、且つ、
    鉛直下方に向けて入射する平行光を反射した際における反射光が焦点を結ばない形状に形成されていることを特徴とする採光装置。
  2. 前記反射部材は、
    鉛直下方に向けて入射する平行光を反射した際において、前記反射面のうち上端部を含む上部領域で反射された反射光が、前記開口部を通じて全て屋内に直接入射するように配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の採光装置。
  3. 前記反射部材は、
    鉛直下方に向けて入射する平行光を反射した際において、全ての反射光が前記開口部を通じて屋内に直接入射するように配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の採光装置。
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