JP2014109674A - 積層型電子写真感光体、画像形成装置、及び積層型電子写真感光体の製造方法 - Google Patents
積層型電子写真感光体、画像形成装置、及び積層型電子写真感光体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014109674A JP2014109674A JP2012263701A JP2012263701A JP2014109674A JP 2014109674 A JP2014109674 A JP 2014109674A JP 2012263701 A JP2012263701 A JP 2012263701A JP 2012263701 A JP2012263701 A JP 2012263701A JP 2014109674 A JP2014109674 A JP 2014109674A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- charge transport
- group
- formula
- charge
- layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
Abstract
Description
このような有機感光体は、その層構成上、単層型有機感光体と、積層型有機感光体とに大別される。特に、積層型有機感光体は、各層毎に機能分離してあることから、設計容易性や機能制御の点で優れ、近年汎用化されている。
導電性基体上に、電荷発生材料を含有する電荷発生層と、電荷輸送材料及びバインダー樹脂を含有する電荷輸送層とが、順次積層された積層型感光層が形成されており、
前記電荷輸送材料が、正孔輸送材料として下記式(1)で表されるトリアリールアミン誘導体を含有し、
前記電荷輸送層中の前記電荷輸送材料の含有量が、前記バインダー樹脂100質量部に対して、55質量部以下である、電子写真感光体に関する。
像担持体と、
前記像担持体の表面を帯電するための帯電部と、
帯電された前記像担持体の表面を露光して前記像担持体の表面に静電潜像を形成するための露光部と、
前記静電潜像をトナー像として現像するための現像部と、
前記トナー像を前記像担持体から被転写体へ転写するための転写部と、を備え、前記像担持体が、第一の態様に係る電子写真感光体であることを特徴とする画像形成装置に関する。
本発明の第1実施形態は、導電性基体上に、電荷発生材料を含有する電荷発生層と、電荷輸送材料及びバインダー樹脂を含有する電荷輸送層とが、順次積層された積層型感光層が形成されている積層型感光体である。電荷輸送材料は電子輸送材料として、下記式(1)で表されるトリアリールアミン誘導体を含有する。また、電荷輸送層中の電荷輸送材料の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、55質量部以下である。
図1(a)に示す積層型電子写真感光体のように、電子写真感光体において積層型感光体10は、導電性基体11上に蒸着又は塗布等の手段によって、電荷発生材料を含有する電荷発生層12を形成し、次いで電荷発生層12上に、電荷輸送材料とバインダー樹脂とを含む塗布液を塗布した後に乾燥させて電荷輸送層13を形成することにより作成できる。
導電性基体は、電子写真感光体の導電性基体として用いることができるものであれば、特に限定されない。具体的には、例えば、導電性を有する材料で少なくとも表面部が構成されるもの等が挙げられる。すなわち、具体的には、例えば、導電性を有する材料からなるものであってもよいし、プラスチック材料等の表面を、導電性を有する材料で被覆したものであってもよい。また、導電性を有する材料としては、例えば、アルミニウム、鉄、銅、錫、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等が挙げられる。また、導電性を有する材料としては、導電性を有する材料を1種で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて、例えば、合金等として用いてもよい。また、導電性基体としては、上記の中でも、アルミニウム又はアルミニウム合金からなることが好ましい。そうすることによって、より好適な画像を形成することができる感光体を提供することができる。このことは、感光層から導電性基体への電荷の移動が良好であることによると考えられる。
積層型感光体は、導電性基体上に形成された、少なくとも電荷発生材料を含む電荷発生層、及び少なくとも電荷輸送材料とバインダー樹脂とを含む電荷輸送層から構成されている。電荷発生層はベース樹脂を含んでいてもよい。以下、バインダー樹脂、電荷輸送材料、電荷発生材料、ベース樹脂について順に説明する。
電荷輸送層において用いるバインダー樹脂は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来から積層型感光体の電荷輸送層において使用されているバインダー樹脂から適宜選択して用いることができる。好適なバインダー樹脂の具体例としては、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、エポキシアクリレート樹脂、及びウレタン−アクリレート樹脂等が挙げられる。バインダー樹脂は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのバインダー樹脂の中でも、感光層の磨耗量を抑制しやすい点で、ポリカーボネート樹脂が好ましい。ポリカーボネート樹脂の具体例としては、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂、ビスフェノールZC型ポリカーボネート樹脂、ビスフェノールC型ポリカーボネート樹脂、及びビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂が挙げられる。また、ポリカーボネート樹脂の中では、下記式(2)で表されるポリカーボネート樹脂がより好ましい。
電荷輸送材料としては、一般的に、正孔輸送材料と電子輸送材料とが挙げられる。本発明の第1実施形態に係る電子写真感光体では、電荷輸送層は、正孔輸送材料として、下記式(1)で表されるトリアリールアミン誘導体を含有する。
式(1)で表されるトリアリールアミン誘導体の製造方法は、特に限定されない。式(1)で表されるトリアリールアミン誘導体の好適な製造方法としては、例えば、以下に説明する工程(a)〜工程(c)を含む方法が挙げられる。
工程(a)は、式(3)で表される化合物と亜リン酸トリエチルとを反応させて、式(4)で表される化合物を製造する工程であって、下記反応式で表される。なお、式(3)で表される化合物において、Ar2は式(1)で表される化合物と同様であり、X1はハロゲン原子である。X1としては、亜リン酸トリエチルとの反応性の点で、塩素、又は臭素が好ましい。
工程(b)は、工程(a)で得られた式(4)で表される化合物と、式(5)で表される3−(4−ハロフェニル)アクリルアルデヒドとを反応させて、式(6)で表される化合物を製造する工程であって、下記反応式で表される。なお、式(5)において、X2はハロゲン原子であり、X2としては、後述する工程(c)における反応性の点で、塩素、又は臭素が好ましい。
工程(c)は、式(7)で表されるアミン1モルと、式(6)で表される化合物2モルとを反応させて、式(1)で表されるトリアリールアミン誘導体を製造する工程であって、下記反応式で表される。なお、式(7)において、Ar1は式(1)で表される化合物と同様である。
電荷発生材料は、本発明の目的を阻害しない範囲で特に限定されず、従来から電子写真感光体の感光層において使用されている電荷発生材料から適宜選択して用いることができる。具体的には、例えば、下記式(I)で表されるX型無金属フタロシアニン(x−H2Pc)、下記式(II)で表されるα型やY型等のオキソチタニルフタロシアニン(Y−TiOPc)、ペリレン顔料、ビスアゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料、セレン、セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム、アモルファスシリコン等の無機光導電材料の粉末、ピリリウム塩、アンサンスロン系顔料、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キナクリドン系顔料等が挙げられる。これらの電荷発生材料の中では、X型無金属フタロシアニン、及びα型やY型等のオキソチタニルフタロシアニンのが好ましい。
(A)の特徴に加えて、且つ、(C) 示差走査熱量分析において、吸着水の気化にともなうピーク以外は、50〜400℃ の範囲内にピークを有しないオキソチタニルフタロシアニンや、
(A)の特徴に加えて、且つ、(D) 示差走査熱量分析において、吸着水の気化にともなうピーク以外は、50〜270℃ の範囲内にピークを有さず、270〜400℃ の範囲内に1つのピークを有するオキソチタニルフタロシアニンが感度の点で好ましい。
電荷発生層を導電性基体上に、電荷発生材料を含む溶液を塗布して形成する場合、電荷発生材料とともにベース樹脂が使用される。本発明において電荷発生層に用いるベース樹脂は、電荷輸送層において使用されるバインダー樹脂と同様の樹脂を用いることができる。しかしながら、積層型感光体は一般的に電荷発生層、電荷輸送層の順に塗工されるため、電荷輸送層の塗工において、電荷発生層がその塗工溶剤に溶解しないようなベース樹脂が選択される。
積層型感光体における感光層は、導電性基体上、又は、導電性基体上に形成された下引き層の上に、電荷発生層及び電荷輸送層を順次積層して形成される。
第2実施形態は、像担持体と、像担持体の表面を帯電するための帯電部と、帯電された像担持体の表面を露光して像担持体の表面に静電潜像を形成するための露光部と、静電潜像をトナー像として現像するための現像部と、トナー像を像担持体から被転写体へ転写するための転写部とを備え、像担持体として第1実施形態にかかる積層型電子写真感光体を用いる画像形成装置に関する。
(HTM−1の製造)
<工程(a)>
容量200mlのナス型フラスコに、化合物(1−a)20.0g(0.13モル)、及び亜リン酸トリエチル25.0g(0.15モル)を入れ、180℃で5時間反応を行った。冷却後、余剰の亜リン酸トリエチルを減圧下に加熱して留去し、白色の液体として化合物(1−b)29.8gを収率90%で得た。
アルゴンガスにより置換された容量500mlの2口フラスコを0℃に冷却した後、同温度を保ちながら、化合物(1−b)20.0g(0.08モル)、乾燥テトラヒドロフラン100ml、及び濃度28質量%のナトリウムメトキシドのメタノール溶液16.7g(0.09モル)を2口フラスコに仕込んだ。同温度で、フラスコ内を30分撹拌した後、化合物(1−c)13.1g(0.08モル)と乾燥テトラヒドロフラン100mlを加え、室温にて撹拌して12時間反応を行った。反応終了後、反応液をイオン交換水300mlに注ぎ、室温で、トルエン100mlにて化合物(1−d)を抽出した。抽出後の有機層(トルエン層)を、イオン交換水100mlにより5回洗浄した。水洗後の有機層を無水硫酸ナトリウムにより乾燥させ、硫酸ナトリウムをろ過した後、有機層を乾固させた。残渣を、トルエン20ml及びメタノール100mlからなる混合溶媒により再結晶して、化合物(1−d)の白色結晶16.8gを収率80%で得た。
アルゴンガスにより置換された容量300mlの2口フラスコに、化合物(1−d)12.5g(0.0469モル)、2−(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル0.082g(0.002モル)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)0.108g(0.0001モル)、ナトリウムtert−ブトキシド4.87g(0.0507モル、化合物(1−e)3.20g(0.0234モル)、及び蒸留されたo−キシレン100mlを加え、120℃にて撹拌して5時間反応を行った。反応液を室温まで冷却した後、反応液を活性白土により処理した。処理後の反応液から溶媒を留去した後、カラムクロマトグラフィー(展開溶媒、クロロホルム/ヘキサン)により残渣を精製し、HTM−1の黄橙色結晶12.0gを収率86%で得た。得られたトリアリールアミン誘導体の1H−NMR(300MHz)のチャートを図3に示す(溶媒:CDCl3、基準物質:TMS)。
(HTM−2の製造)
化合物(1−e)を4−メトキシアニリンに変えることの他は、合成例1と同様にしてHTM−2を11.3g得た。工程(c)における収率は83%であった。
(HTM−3の製造)
化合物(1−e)をp−n−ブチルアニリンに変えることの他は、合成例1と同様にしてHTM−3を12.2g得た。工程(c)における収率は86%であった。得られたトリアリールアミン誘導体の1H−NMR(300MHz)のチャートを図4に示す(溶媒:CDCl3、基準物質:TMS)。
(HTM−4の製造)
化合物(1−e)を5−アミノテトラリンに変えることの他は、合成例1と同様にしてHTM−4を11.8g得た。工程(c)における収率は83%であった。得られたトリアリールアミン誘導体の1H−NMR(300MHz)のチャートを図5に示す(溶媒:CDCl3、基準物質:TMS)。
(HTM−5の製造)
化合物(1−e)をp−イソプロピルアニリンに変えることの他は、合成例1と同様にしてHTM−5を12.1g得た。工程(c)における収率は87%であった。
(HTM−6の製造)
化合物(1−e)を2−アミノビフェニルに変えることの他は、合成例1と同様にしてHTM−6を12.1g得た。工程(c)における収率は82%であった。
(HTM−7の製造)
化合物(1−e)を3,4−メチレンジオキシアニリンに変えることの他は、合成例1と同様にしてHTM−7を11.1g得た。工程(c)における収率は80%であった。
(HTM−8の製造)
化合物(1−e)を2−エチル−6−メチルアニリンに変えることの他は、合成例1と同様にしてHTM−8を11.5g得た。工程(c)における収率は83%であった。得られたトリアリールアミン誘導体の1H−NMR(300MHz)のチャートを図6に示す(溶媒:CDCl3、基準物質:TMS)。
(HTM−9の製造)
化合物(1−a)を1−(4−メチルフェニル)−3−クロロ−1−プロペンに変えることの他は、合成例8と同様にしてHTM−9を11.5g得た。工程(c)における収率は79%であった。
(HTM−10の製造)
化合物(1−e)をo−トルイジンに変えることの他は、合成例1と同様にしてHTM−10を11.7g得た。工程(c)における収率は88%であった。得られたトリアリールアミン誘導体の1H−NMR(300MHz)のチャートを図7に示す(溶媒:CDCl3、基準物質:TMS)。
(HTM−11の製造)
化合物(1−e)をp−トルイジンに変えることの他は、合成例1と同様にしてHTM−11を11.3g得た。工程(c)における収率は85%であった。
実施例1〜25、及び比較例1〜4として、以下の方法により、導電性基体状に下引き層と感光層とをこの順に形成して感光体を作成した。
アルミナとシリカとで表面処理した後、湿式分散によりメチルハイドロジェンポリシロキサンにより表面処理された酸化チタン(テイカ株式会社製、SMT−A(試作品)、数平均一次粒子径10nm)2質量部と、6,12,66,610四元共重合ポリアミド樹脂(東レ株式会社製、アミランCM8000)1質量部とを、メタノール10質量部、ブタノール1質量部、及びトルエン1質量部からなる溶媒を用いて、ビーズミルにより5時間分散処理して下引き層用塗布液を調製した。
(電荷発生層の形成)
Y型チタニルフタロシアニン(Y−TiOPc、電荷発生材料)1.5質量部と、ポリビニルアセタール(ベース樹脂、積水化学工業株式会社製、エスレックBX−5)1質量部と、プロピレングリコールモノメチルエーテル40質量部及びテトラヒドロフラン40質量部からなる分散媒とを混合し、ビーズミルにより2時間分散処理して電荷発生層用塗布液を調製した。得られた電荷発生層用塗布液を開口3μmのフィルタでろ過した後、下引き層上にディップコート法により電荷発生層用塗布液を塗布した。塗布液の塗布後、50℃で5分間処理し、膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
表1及び2に記載の種類及び使用量の正孔輸送材料と、添加剤(イルガノックス1010、チバ・ジャパン株式会社製)0.5質量部と、電子輸送材料(ETM−1)1質量部と、表1及び2に記載の種類のバインダー樹脂100質量部とを、表1及び2に記載の種類及び使用量の溶媒に溶解させて電荷輸送層用塗布液を調製した。得られた電荷輸送層用塗布液を電荷発生層と同様の方法によって電荷発生層上に塗布した後、120℃で40分間処理し、膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
実施例及び比較例の積層型電子写真感光体について、下記の方法に従い感光体の電気特性、感光体表面の外観の変化、及び感光層の磨耗減量を評価した。
ドラム感度試験機(GENTEC社製)を用いて、積層型電子写真感光体の表面電位を+600V(V0)に帯電させた状態でハロゲンランプの白色光からバンドパスフィルターを用いて取り出した波長780nmの単色光(半値幅20nm、光強度1.5μJ/m2)を感光体表面に1.5秒間照射した。露光開始から0.05秒経過した時点での、白紙画像プリント時の感光体の表面電位をV0、ベタ100%画像プリント時の感光体の表面電位をVLとして、感光体の感度を測定した。実施例1〜25、及び比較例1〜4の感光体の電気特性を、表1、及び表2に記す。
感光体表面の状態と異物の有無とを目視にて観察した。目視にて観察された異物が結晶性であるか否かを光学顕微鏡にて判定した。観察された異物のうち、結晶が1個以上認められた場合には、この異物が結晶性異物であると判定し、結晶性異物の径を直径ゲージにて測定した。外観変化を、下記の基準で判定した。なお、白化及び軽度結晶化は、望ましくない外観変化ではあるが、感光体の感度特性と、耐摩耗性とに重大な悪影響が及ばない限り許容される。
○:結晶性異物と白化とが確認されない場合。
白化:感光体表面に白い曇りが観察される場合。
軽度結晶化:結晶性異物の径が、0.5mm以上2mm未満。
重度結晶化:結晶性異物の径が、2mm以上。
実施例1〜9、実施例11、実施例14、実施例16〜25、及び比較例1〜4について、以下の方法により、磨耗減量測定用電荷輸送層を作成した。なお、実施例10及び12については、感光層の形成に使用した正孔輸送材料(HTM)、電子輸送材料(ETM)、及びバインダー樹脂が、何れも実施例11と同様であるため磨耗減量測定は行わなかった。また、実施例13及び15については、感光層の形成に使用した正孔輸送材料(HTM)、電子輸送材料(ETM)、及びバインダー樹脂が、何れも実施例14と同様であるため磨耗減量測定は行わなかった。
磨耗減量測定用電荷輸送層を、試料取り付けカード(S−36、テーバー社製)に取り付け、磨耗減量測定用シートを作成した。テーバー摩耗試験機(ロータリーアブレージョンテスター、株式会社東洋精機製)、及び摩耗輪(C−10、テーバー社製)を用いて、荷重500g、回転速度60rpm、1000回転のテーバー摩耗試験を行い、磨耗試験前後の磨耗減量測定用シートの変化量を磨耗量として測定した。磨耗減量の測定結果を表1及び2に記す。
10’ 下引き層を有する積層型感光体
11 導電性基体
12 電荷発生層
13 電荷輸送層
14 下引き層
Claims (7)
- 導電性基体上に、電荷発生材料を含有する電荷発生層と、電荷輸送材料及びバインダー樹脂を含有する電荷輸送層とが、順次積層された積層型感光層が形成されており、
前記電荷輸送材料が、正孔輸送材料として下記式(1)で表されるトリアリールアミン誘導体を含有し、
前記電荷輸送層中の、前記電荷輸送材料の含有量が、前記バインダー樹脂100質量部に対して、55質量部以下である、積層型電子写真感光体。
- 前記Ar1が置換基を有する、請求項1に記載の積層型電子写真感光体。
- 前記Ar1が有する1又は複数の置換基に含まれる酸素原子数と、炭素原子数との合計が2以上である、請求項2に記載の積層型電子写真感光体。
- 前記電荷輸送層が、前記電荷発生層上に、トルエン、ジオキソラン、及びo−キシレンからなる群より選択される1以上の溶剤を含む溶剤に、少なくとも前記電荷輸送材料及び前記バインダー樹脂を溶解させた電荷輸送層用塗布液を塗布して形成される、請求項1〜4の何れか1項に記載の積層型電子写真感光体。
- 像担持体と、
前記像担持体の表面を帯電するための帯電部と、
帯電された前記像担持体の表面を露光して前記像担持体の表面に静電潜像を形成するための露光部と、
前記静電潜像をトナー像として現像するための現像部と、
前記トナー像を前記像担持体から被転写体へ転写するための転写部と、を備え、前記像担持体が請求項1〜5の何れか1項に記載の積層型電子写真感光体である画像形成装置。 - 前記導電性基体上に、前記電荷発生材料を含有する前記電荷発生層を形成する工程と、
前記電荷発生層上に、少なくとも前記電荷輸送材料及び前記バインダー樹脂を含む電荷輸送層用塗布液を塗布して前記電荷輸送層を形成する工程と、
を含み、
前記電荷輸送層用塗布液が、トルエン、ジオキソラン、及びo−キシレンからなる群より選択される1以上の溶剤を含む溶剤を含むものである、請求項1〜4の何れか1項に記載の積層型電子写真感光体の製造方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012263701A JP5696130B2 (ja) | 2012-11-30 | 2012-11-30 | 積層型電子写真感光体、画像形成装置、及び積層型電子写真感光体の製造方法 |
CN201310618545.4A CN103852981B (zh) | 2012-11-30 | 2013-11-28 | 层叠型电子照相感光体、其制造方法及图像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012263701A JP5696130B2 (ja) | 2012-11-30 | 2012-11-30 | 積層型電子写真感光体、画像形成装置、及び積層型電子写真感光体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014109674A true JP2014109674A (ja) | 2014-06-12 |
JP5696130B2 JP5696130B2 (ja) | 2015-04-08 |
Family
ID=50860821
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012263701A Expired - Fee Related JP5696130B2 (ja) | 2012-11-30 | 2012-11-30 | 積層型電子写真感光体、画像形成装置、及び積層型電子写真感光体の製造方法 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5696130B2 (ja) |
CN (1) | CN103852981B (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017049521A (ja) * | 2015-09-04 | 2017-03-09 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 積層型電子写真感光体、及び積層型電子写真感光体の製造方法 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5941499B2 (ja) * | 2014-06-30 | 2016-06-29 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | トリアリールアミン誘導体、及び電子写真感光体 |
CN105384647B (zh) * | 2014-08-28 | 2018-04-06 | 京瓷办公信息系统株式会社 | 三芳胺衍生物、感光体和图像形成装置 |
CN107098818B (zh) * | 2016-02-19 | 2020-05-12 | 郑建鸿 | 芳香族化合物及包含其的有机发光二极管 |
CN111108443B (zh) * | 2018-01-19 | 2024-01-02 | 富士电机株式会社 | 电子照相用感光体、该电子照相用感光体的制造方法及电子照相装置 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005206507A (ja) * | 2004-01-22 | 2005-08-04 | Sharp Corp | 新規なアミンービスジエン及びービストリエン系化合物並びにそれを用いた電子写真感光体及び画像形成装置 |
JP2011197694A (ja) * | 2005-09-28 | 2011-10-06 | Mitsubishi Chemicals Corp | 電子写真感光体、該電子写真感光体を用いた画像形成装置、およびカートリッジ |
JP2011248249A (ja) * | 2010-05-28 | 2011-12-08 | Kyocera Mita Corp | 画像形成装置 |
JP2012246281A (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-13 | Kyocera Document Solutions Inc | トリアリールアミン誘導体、電子写真感光体、及び画像形成装置 |
-
2012
- 2012-11-30 JP JP2012263701A patent/JP5696130B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2013
- 2013-11-28 CN CN201310618545.4A patent/CN103852981B/zh not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005206507A (ja) * | 2004-01-22 | 2005-08-04 | Sharp Corp | 新規なアミンービスジエン及びービストリエン系化合物並びにそれを用いた電子写真感光体及び画像形成装置 |
JP2011197694A (ja) * | 2005-09-28 | 2011-10-06 | Mitsubishi Chemicals Corp | 電子写真感光体、該電子写真感光体を用いた画像形成装置、およびカートリッジ |
JP2011248249A (ja) * | 2010-05-28 | 2011-12-08 | Kyocera Mita Corp | 画像形成装置 |
JP2012246281A (ja) * | 2011-05-31 | 2012-12-13 | Kyocera Document Solutions Inc | トリアリールアミン誘導体、電子写真感光体、及び画像形成装置 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017049521A (ja) * | 2015-09-04 | 2017-03-09 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 積層型電子写真感光体、及び積層型電子写真感光体の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CN103852981A (zh) | 2014-06-11 |
CN103852981B (zh) | 2017-12-05 |
JP5696130B2 (ja) | 2015-04-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5734265B2 (ja) | 正帯電単層型電子写真感光体、及び画像形成装置 | |
JP5548631B2 (ja) | 電子写真感光体、及び画像形成装置 | |
JP5417378B2 (ja) | トリアリールアミン誘導体、電子写真感光体、及び画像形成装置 | |
JP5492705B2 (ja) | 電子写真感光体、及び画像形成装置 | |
JP5696130B2 (ja) | 積層型電子写真感光体、画像形成装置、及び積層型電子写真感光体の製造方法 | |
US9933712B2 (en) | Multi-layer electrophotographic photosensitive member, process cartridge, and image forming apparatus | |
JP5622673B2 (ja) | 電子写真感光体及び画像形成装置 | |
JP4892320B2 (ja) | 画像形成装置及び画像形成方法 | |
JP5560097B2 (ja) | 電子写真感光体、及び画像形成装置 | |
JP2014130235A (ja) | 電子写真感光体及び画像形成装置 | |
JP4943104B2 (ja) | 電子写真感光体及び画像形成装置 | |
JP5560098B2 (ja) | 電子写真感光体、及び画像形成装置 | |
JP5762450B2 (ja) | 積層型電子写真感光体、画像形成装置、及び積層型電子写真感光体の製造方法 | |
JP2017125879A (ja) | 積層型電子写真感光体、積層型電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP2007199629A (ja) | 電子写真感光体及び画像形成装置 | |
JP5762385B2 (ja) | 電子写真感光体、及び画像形成装置 | |
JP7211098B2 (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP5526082B2 (ja) | 電子写真感光体及び画像形成装置 | |
JP2008216559A (ja) | 電子写真感光体、および該感光体を用いた画像形成装置 | |
JP2006153953A (ja) | 積層型電子写真感光体および画像形成装置 | |
JP6524891B2 (ja) | 積層型電子写真感光体、及び画像形成装置 | |
JP5728296B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP5865971B2 (ja) | 電子写真感光体用電子輸送剤、電子写真感光体用電子輸送剤の製造方法、及び電子写真感光体 | |
WO2017203931A1 (ja) | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140919 |
|
A871 | Explanation of circumstances concerning accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871 Effective date: 20140919 |
|
A975 | Report on accelerated examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005 Effective date: 20141009 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141014 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20141209 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150113 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150209 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5696130 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |