JP2014108003A - 無停電電源装置、及びこれに用いる制御装置、コンピュータプログラム、無停電電源システム - Google Patents

無停電電源装置、及びこれに用いる制御装置、コンピュータプログラム、無停電電源システム Download PDF

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純一 藤井
Hisayuki Kanai
久幸 金井
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Abstract

【課題】 蓄電池の容量を増加させることなく、電力供給時間をできるだけ延ばすことができる無停電電源装置、及びこれに用いる制御装置、コンピュータプログラム、無停電電源システムを提供する。
【解決手段】 無停電電源装置10は、外部の商用電源による電力が供給されている負荷機器2A〜2Dに接続されており、商用電源の異常時に当該商用電源に代わって負荷機器2に電力を供給する機能を有している。無停電電源装置10は、商用電源に代わって負荷機器2に電力を供給するための電力が蓄電された蓄電池11と、この蓄電池11の電力によって商用電源の異常時に商用電源に代わって電力供給するときに、各負荷機器2A〜2Dそれぞれに設定された異常モードにおける電力供給の優先度に基づいて、各負荷機器2A〜2Dそれぞれに対する蓄電池11の電力の供給の実行又は停止の制御を行う制御部15とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、家庭内で好適に用いることができる無停電電源装置等に関する。
パーソナルコンピュータやサーバ等の電子機器に用いられる無停電電源装置は、近年、住宅等に設置された家電機器等の負荷機器に対して用いられることがある。このような無停電電源装置は、電気事業者による商用電源に停電等の異常が生じたときに、商用電源に代わって家電機器等の負荷機器に電力を供給する。
上記無停電電源装置は、各負荷機器に供給するための電力を蓄電する蓄電池と、蓄電池の充放電の制御を行う制御部とを備えており、通常時には、電気事業者による商用電源からの電力によって蓄電池を充電する。商用電源に停電等の異常が生じると、無停電電源装置は、商用電源に代わって蓄電池に蓄電された電力を各負荷機器に供給し、各負荷機器の動作を維持する(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−218671号公報
上記無停電電源装置では、商用電源に異常が生じた際に、蓄電池に蓄電された電力を負荷機器に供給するため、負荷機器の動作維持が可能な電力供給時間は、蓄電池の容量に依存する。このため、前記電力供給時間を延ばすためには、より蓄電池の容量を大きくすることが考えられる。
しかし、商用電源に異常が生じることはまれであり、蓄電池は頻繁に使用されることがなく、このようにまれにしか使用されない蓄電池の容量を増やしたり、容量の増加に応じて設置場所を大きく確保したりすることは、経済的に好ましくない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、蓄電池の容量を増加させることなく、電力供給時間をできるだけ延ばすことができる無停電電源装置、及びこれに用いる制御装置、コンピュータプログラム、無停電電源システムを提供することを目的とする。
[1]上記目的を達成するための本発明は、外部電源から電力供給されている複数の負荷に接続され、前記外部電源の異常時に当該外部電源に代わって前記複数の負荷に電力供給する無停電電源装置であって、電力が蓄電された蓄電池と、前記複数の負荷それぞれに設定された、前記外部電源の異常時における電力供給の優先度に基づいて、前記複数の負荷それぞれに対する前記電力の供給の実行又は停止の制御を行う制御部と、を備えていることを特徴としている。
上記構成の無停電電源装置によれば、複数の負荷それぞれに設定された、前記外部電源の異常時における電力供給の優先度に基づいて、複数の負荷それぞれに対する電力の供給の実行又は停止の制御を行うので、優先度が高く電力供給の必要性が高い負荷に対して電力供給を実行するように制御することができ、電力供給の必要性の低い負荷に対しては電力供給を停止するように制御することができる。この結果、より効率的に電力供給を行うことができ、蓄電池の容量を増加させずとも、前記外部電源の異常時における電力供給時間をできるだけ延ばすことができる。
なお、外部電源の異常には、外部電源に生じる、停電や、電圧変動(許容範囲を超える電圧変動)、周波数変動(許容範囲を超える周波数変動)等が含まれる。
[2][3]また、前記制御部は、前記優先度に加え、前記各負荷において前記外部電源の異常時に必要とされる電力供給時間、前記各負荷の消費電力、及び前記蓄電池の蓄電残量に基づいて、前記複数の負荷それぞれに対する前記電力の供給制御を行うことが好ましい。
この場合、前記制御部は、前記蓄電池の蓄電残量をUwh、各負荷の現在の消費電力をR(nは、優先度の順位を示しており、1が最も優先度が高く、2,3・・と低くなる)、前記電力供給時間をTとしたとき、下記式(1)で表される、前記電力供給時間Tが経過したときの前記蓄電池の予測蓄電残量Xを、前記優先度の順位nが1である場合から順に求め、n=jのときの予測蓄電残量Xが所定の第1の閾値以下となったときに、当該予測蓄電残量Xを求めるために用いた優先度の負荷については前記電力の供給を実行するように制御を行い、他の負荷については前記電力の供給を停止するように制御を行うことができる。
上記構成によれば、外部電源の異常時に必要とされる電力供給時間に応じて、より効率的に電力供給を行うことができる。
[4][5]また、前記制御部は、前記複数の負荷が、互いに同一の優先度に設定された負荷を複数含んでおり、これら同一の優先度に設定された複数の負荷それぞれに前記電力を供給することで、前記電力供給時間を確保できないとき、前記同一優先度に設定された複数の負荷それぞれに対して所定時間ごとに切り替えて個別に前記電力の供給を実行するように制御してもよい。
この場合、前記制御部は、前記同一優先度に設定された複数の負荷に設定された優先度を所定時間ごとに調整することで、電力供給の対象となる負荷を所定時間ごとに切り替えることができる。
これによって、同一の優先度である複数の負荷それぞれに対して、均等に電力供給することができる。
[6]また、前記制御部は、前記複数の負荷が、互いに同一の優先度に設定された負荷を複数含んでおり、これら同一の優先度に設定された複数の負荷それぞれに前記電力を供給することで、前記電力供給時間を確保できないとき、前記同一の優先度に設定された複数の負荷の内、前記電力を供給すると前記電力供給時間を満たすことができなくなる負荷よりも、前記電力を供給すると前記電力供給時間を満たすことができる負荷に対して優先的に前記電力の供給を実行するように制御してもよい。
この場合、優先度によって電力供給を実行する負荷を決定できない場合、電力供給時間を満たすことができるか否かによって電力供給を実行する負荷を決定することができる。
[7][8]また、前記制御部は、前記優先度に加え、前記蓄電池の最大出力と、前記複数の負荷の消費電力とに基づいて、前記複数の負荷それぞれに対する前記電力の供給制御を行うこともできる。
この場合、前記制御部は、前記蓄電池の最大出力をUmax、各負荷の消費電力をR(nは、優先度の順位を示しており、1が最も優先度が高く、2,3・・と低くなる)としたとき、下記式(2)で表される、前記蓄電池の最大出力の残量Yを、前記優先度の順位nが1である場合から順に求め、n=kのときの残量Yが所定の第2の閾値以下となったときに、当該残量Yを求めるために用いた負荷の内、優先度の順位nがkの負荷以外の負荷については前記電力の供給を実行するように制御を行い、優先度の順位nがkの負荷については前記電力の供給を停止するように制御を行うことができる。
上記構成によって、蓄電池の最大出力を考慮しつつ、効率的な電力供給を行うことができる。
[9]さらに、前記制御部は、上記式(2)に基づいて、前記残量Yを、前記優先度の順位nが1である場合から順に求め、n=kのときの残量Yが前記所定の第2の閾値以下となったときに、当該残量Yを求めるために用いた複数の負荷の消費電力の内、優先度の順位nがkの負荷の消費電力Rに代えて、さらに低い優先度の順位k+1である負荷の消費電力Rk+1を用いて前記残量Y´を求め、前記残量Y´が「0」より大きくなるときは、前記優先度の順位がk+1の負荷については前記電力の供給を実行するように制御を行うことができる。
この場合、優先度よりも最大出力を優先的に考慮することで、より多くの負荷に対して電力供給を行うことができる。
[10]また、前記制御部は、消費電力が前記蓄電池の最大出力Umaxを超える負荷に対して、他の負荷よりも前記優先度を低く設定することが好ましく、この場合、蓄電池によっては対応することが困難な程度に大きな消費電力の負荷が電力供給の対象となることを防止でき、他の負荷への電力供給が阻害されるのを防止することができる。
[11][12]外部電源に代わって複数の負荷に電力を供給する間、複数の負荷の電源スイッチがオン又はオフされたり、各負荷の消費電力に変化が生じることが考えられるため、前記制御部は、前記複数の負荷それぞれに対する前記電力の供給制御を定期的に実行してもよいし、前記複数の負荷の内、少なくとも1つの負荷において、電源のオン又はオフがなされたことを検知すると、前記複数の負荷それぞれに対する前記電力の供給制御を実行してもよい。
[13]また、本発明は、外部電源から電力供給されている複数の負荷に接続され、前記外部電源の異常時に蓄電池に蓄電された電力を供給することで前記外部電源に代わって前記複数の負荷に電力供給する無停電電源装置に用いる制御装置であって、前記複数の負荷それぞれに設定された、前記外部電源の異常時における電力供給の優先度に基づいて、前記複数の負荷それぞれに対する前記電力の供給の実行又は停止の制御を行うことを特徴としている。
[14]本発明は、複数の負荷に電力供給している外部電源の異常時に、当該外部電源に代わって前記複数の負荷に電力を供給する処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、蓄電池に蓄電された電力を供給することで前記外部電源に代わって前記複数の負荷に電力供給するときに、前記複数の負荷それぞれに設定された、前記外部電源の異常時における電力供給の優先度に基づいて、前記複数の負荷それぞれに対する前記電力の供給の実行又は停止の制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムである。
上記[13]、[14]によれば、より効率的に電力供給を行うことができ、蓄電池の容量を増加させずとも電力供給時間をできるだけ延ばすことができる。
[15]また、本発明は、複数の負荷に電力供給している外部電源の異常時に、当該外部電源に代わって前記複数の負荷に電力供給する無停電電源システムであって、電力が蓄電された蓄電池と、前記複数の負荷それぞれに設定された、前記外部電源の異常時における電力供給の優先度に基づいて、前記複数の負荷それぞれに対する前記電力の供給の実行又は停止の制御を行う制御部と、前記制御部による前記電力の供給制御の状況を取得するサーバと、前記サーバと通信可能な通信端末と、を備え、前記サーバは、前記通信端末の要求に応じて前記制御部による前記電力の供給制御の状況を示す情報を前記通信端末に送信する通信処理部を備えていることを特徴としている。
上記構成の無停電電源システムによれば、より効率的に電力供給を行うことができ、蓄電池の容量を増加させずとも電力供給時間をできるだけ延ばすことができる。
さらに、電力の供給制御の状況を示す情報を通信端末に送信する通信処理部を備えているので、制御部を直接操作することなく、通信端末を介して電力の供給制御の状況を確認することができる。
[16]さらに、前記通信端末が、前記複数の負荷それぞれに対する前記電力の供給の実行又は停止の制御を前記制御部に実行させるための情報を送信することができる場合、制御部を直接操作することなく、通信端末を介して電力の供給制御を行うことができる。
本発明によれば、蓄電池の容量を増加させることなく、電力供給時間をできるだけ延ばすことができる。
本発明の一実施形態に係る無停電電源システムの全体構成を示すブロック図である。 無停電電源装置の制御部が行う、動作モードを決定する際のフローチャートである。 通常モードの処理を示すフローチャートである。 異常モードにおける各負荷機器に対する電力供給の制御内容の決定に関する処理を示すフローチャートである。 図4中のステップS106による、異常モードにおける電力供給の制御内容を新たに決定し更新する処理を示すフローチャートである。 異常モードの処理を示すフローチャートである。 商用電源に停電が生じたときにおける本システムの動作を説明するためのシーケンス図である。 無停電電源システムの他の実施形態を示すブロック図である。 本実施形態のシステムを構成する各部の間で行われる通信内容を示すシーケンス図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら説明する。
〔1. システムの全体構成〕
図1は、本発明の一実施形態に係る無停電電源システムの全体構成を示すブロック図である。図1では、一戸の住宅Hに本システムを適用した場合を示している。
図1に示すように、無停電電源システムは、外部の交流電源(商用電源)から延びる電力線Lが接続されている分電盤1と、住宅Hに配置された電気ポットや、冷蔵庫、電子レンジ、テレビ等の電化製品により構成されている複数の負荷機器2A〜2Dと、無停電電源装置10とを備えている。
分電盤1には、電力線Lを介して商用電源からの交流電力(商用電力)が供給される。分電盤1は、外部からの商用電力を、無停電電源装置10、及び各負荷機器2A〜2Dに供給する機能を有している。また、分電盤1は、無停電電源装置10が供給する電力を各負荷機器2A〜2Dに供給する機能を有している。
各負荷機器2A〜2Dは、それぞれ、スマートタップ3を介して、分電盤1から延びる配電路4に接続されている。スマートタップ3は、接続される負荷機器と配電路4との間を開閉可能なスイッチ機能と、スイッチ機能を外部制御するための通信機能を有している。スマートタップ3は、前記通信機能として、無線LANや、ZigBee(登録商標)、Z−Wave等の無線通信機能を有しており、各機器間で相互通信が可能である。
スマートタップ3は、これらスイッチ機能と無線通信機能とによって、無停電電源装置10が送信する制御通知に基づいて開閉動作し、負荷機器2と配電路4との間を遮断(閉動作)又は接続(開動作)する。
また、スマートタップ3は、当該スマートタップ3に接続されている負荷機器に供給されている現在の電力を測定し、これを当該負荷機器の現在の消費電力として取得し、無線通信により無停電電源装置10に送信する機能を有している。
無停電電源装置10は、商用電源に停電等の異常が発生して商用電力の供給が停止したりしたときに、当該商用電源に代わって各負荷機器2A〜2Dに電力を供給する装置であり、分電盤1に接続されている。無停電電源装置10は、商用電源に代わって各負荷機器2A〜2Dに供給するための電力を蓄電する蓄電池11と、AC/DCコンバータ12と、DC/ACインバータ13とを備えている。AC/DCコンバータ12は、商用電源に異常が生じていない通常時において、商用電力を蓄電池11に充電するために用いられる。DC/ACインバータ13は、蓄電池11に蓄電された電力を各負荷機器2A〜2Dに供給する際に、交流電力を出力するために用いられる。
なお、商用電源の異常には、外部電源に生じる、停電や、電圧変動(許容範囲を超える電圧変動)、周波数変動(許容範囲を超える周波数変動)等が含まれる。
また、無停電電源装置10は、住宅Hに配置されたスマートタップ3等との間で無線通信するための通信部14と、各部の制御を行う制御部15とをさらに備えている。
通信部14は、各スマートタップ3との間で、無線通信を行う機能を有しており、各スマートタップ3との間で、相互通信可能である。
制御部15は、AC/DCコンバータ12や、DC/ACインバータ13、通信部14を制御する機能を有している。また、制御部15は、電力線Lから供給される商用電力の供給の有無を検知する機能を有しており、無停電電源装置10の動作モードを、商用電源に異常がなく商用電力が供給されている場合の通常モード、及び、商用電力の供給が停止している場合の異常モードのいずれかに設定する機能を有している。
制御部15は、通常モードでは、商用電源からの電力を蓄電池11に蓄電するように各部を制御する。一方、異常モードでは、商用電源に代わって各負荷機器2A〜2Dに電力を供給するために、蓄電池11に蓄電された電力を分電盤1から配電路4を介して負荷機器2A〜2Dに供給するように各部を制御する。
また、制御部15は、各負荷機器2A〜2Dが接続されている各スマートタップ3を、通信部14による相互通信を介して制御する機能を有している。制御部15は、通常モードにおいては、各スマートタップ3を開状態に維持し、各負荷機器2A〜2Dに対して電力供給が実行されるように制御する。
制御部15は、異常モードにおいては、各負荷機器2A〜2Dそれぞれに設定された、異常モードにおける電力供給の優先度に基づいて、各負荷機器2A〜2Dに対応するスマートタップ3の開閉制御を行い、各負荷機器2A〜2Dそれぞれに対する電力供給の実行又は停止の制御を行う。
制御部15は、その機能の一部又は全部が、ハードウェア回路によって構成されていてもよいし、その機能の一部又は全部が、コンピュータプログラムによって実現されていてもよい。制御部15の機能の一部又は全部がコンピュータプログラムによって実現される場合、制御部15は、コンピュータを含み、コンピュータによって実行されるコンピュータプログラムは、記憶部(図示せず)に記憶される。
〔2. 無停電電源装置の動作について〕
図2は、無停電電源装置10の制御部15が行う、動作モードを決定する際のフローチャートである。
制御部15は、まず、商用電力の供給が停止しているか否かを判断する(ステップS1)。制御部15は、商用電力の供給が停止しているか否かを電力線Lの電圧で判断する。例えば、制御部15は、電力線Lの電圧をモニタリングし、当該電圧が所定の閾値以下になると停電、すなわち異常と判断する。
制御部15は、商用電力の供給が停止していないと判断すると、動作モードを通常モードに設定し(ステップS2)、商用電力の供給が停止していると判断すると、動作モードを異常モードに設定する(ステップS3)。
制御部15は、商用電力の供給が停止しているか否かに応じて、動作モードを通常モードと異常モードのいずれかに切り替える。
なお、本実施形態では、商用電源が異常であるか否かを、外部電源の停電が生じているか否かによって判断しているが、上述したように、商用電源の異常には、電圧変動、周波数変動等も含まれている。よって制御部15は、商用電源が異常であるか否かを、電圧変動や、周波数変動を検知して判断するように構成してもよい。
〔2.1 通常モードについて〕
図3は、通常モードの処理を示すフローチャートである。
制御部15は、異常モードにおける各負荷機器2A〜2Dに対する電力供給の制御内容を示す制御内容情報を記憶部に格納しており、これを随時更新する。
通常モードにおける制御部15は、異常モードにおける各負荷機器2A〜2Dに対する電力供給の制御内容を決定する処理を行い(ステップS100)、図2に示した動作モードの決定処理に戻る。つまり、制御部15は、通常モードの間に、変化する各負荷機器2A〜2Dの状態や、蓄電池11の蓄電残量に応じて、異常モードおける各負荷機器2A〜2Dに対する電力供給の制御内容の決定を行う。制御部15は、異常モードとなったときに、そのときの電力供給の制御内容に基づいて、各部の設定を行い、所定の負荷機器2に電力供給を行う。
なお、各負荷機器2A〜2Dに対する電力供給の制御内容としては、電力供給を実行するか、又は停止するかのいずれか一方が選択される。よって、前記制御内容情報には、電力供給の制御内容を示す情報として「実行」、又は、「停止」のいずれかが、各負荷機器2A〜2Dそれぞれに対応付けて登録される。
制御部15は、制御内容が「実行」とされた負荷機器2に対応するスマートタップ3については、接続(開動作)させるように制御する。一方、制御内容が「停止」とされた負荷機器2に対応するスマートタップ3については、遮断(閉動作)させるように制御する。
図4は、異常モードにおける各負荷機器2A〜2Dに対する電力供給の制御内容の決定に関する処理を示すフローチャートである。
制御部15は、まず、電力供給の制御内容について直近に更新してから所定期間が経過しているか否かを判断する(ステップS101)。
前記所定期間が経過していないと判断する場合、制御部15は、電力供給の制御内容について直近の更新から現在までの間に、各負荷機器2A〜2Dの内、電源スイッチがオンからオフ、又はオフからオンにされた負荷機器が有るか否かについて判断する(ステップS102)。
制御部15は、例えば、一定期間ごとに各スマートタップ3から送信されてくる各負荷機器2A〜2Dの現在の消費電力を表す消費電力通知に基づいて、負荷機器2A〜2Dの電源スイッチが操作されたか否かを判断する。過去に通知された消費電力通知が一定の消費電力があることを示している場合に、ある消費電力通知の消費電力が前記一定の消費電力よりも極端に低下した場合、制御部15は、この負荷機器の電源スイッチがオンからオフに操作されたと判断できる。逆に、過去に通知された消費電力通知が極端に低い消費電力であることを示している場合に、ある消費電力通知の消費電力が大きく上昇した場合、制御部15は、この負荷機器の電源スイッチがオフからオンに操作されたと判断できる。
ステップS102において、電源スイッチがオンからオフ、又はオフからオンにされた負荷機器がないと判断する場合、制御部15は、現状における各負荷機器2A〜2Dに対する電力供給の制御内容を維持し(ステップS107)、処理を終える。
一方、ステップS101において、電力供給の制御内容についての直近の更新から所定期間が経過していると判断する場合、制御部15は、ステップS103に進む。また、ステップS102において、電力供給の制御内容についての直近の更新から現在までの間に、各負荷機器2A〜2Dの内、電源スイッチがオンからオフ、又はオフからオンにされた負荷機器2が有る場合も、制御部15は、ステップS103に進む。
なお、上記説明では、制御部15は、電力供給の制御内容を維持するか否か(ステップS107に進むか否か)を、ステップS101とステップS102とにより判断するように構成したが、例えば、これらステップS101及びS102の内、いずれか一方のみによって、電力供給の制御内容を維持するか否かを判断してもよい。
ステップS103に進むと、制御部15は、各負荷機器2A〜2Dについての優先度を取得する。この優先度は、商用電源の異常時に商用電源に代わって各負荷機器2A〜2Dに電力供給する際に、電力供給を行う負荷機器2を決定するための各負荷機器2の優先度合を示す指標である。
各負荷機器2A〜2Dの優先度は、予め設定されており、その設定が制御部15が有する前記記憶部に記憶されている。制御部15は、記憶部から、各負荷機器2A〜2Dの優先度を取得する(ステップS103)。
各負荷機器2A〜2Dの優先度を取得すると、制御部15は、次いで、蓄電池11の蓄電残量、及び各負荷機器2A〜2Dの消費電力を取得する。制御部15は、蓄電池11の電圧値及び電流値を測定する機能を有しており、これら値に基づいて蓄電池11の蓄電残量を取得することができる。各負荷機器2A〜2Dの消費電力は、当該各負荷機器2A〜2Dの定格値を予め記憶しておいてもよいし、上述したように、各スマートタップ3から送信される消費電力通知によって取得してもよい。
各スマートタップ3から送信される消費電力通知による消費電力は現在の消費電力であるため、以下で行われる処理において、制御部15は、各負荷機器2A〜2Dの現在の使用状況に応じてより好適な処理を行うことができる。
さらに、制御部15は、予め設定された電力供給時間を取得する(ステップS105)。電力供給時間とは、商用電源の異常時に無停電電源装置10によって電力供給の維持が可能な時間であり、商用電源が停電し、外部からの電力供給が停止したときに、外部の電力供給が停止してから住宅H内の負荷機器2の電力供給を維持する時間として、当該システムの操作者が設定することができる値である。
次いで、制御部15は、上記各ステップで取得した各種情報に基づいて、各負荷機器2A〜2Dの電力供給についての新たな制御内容を決定し、新たな制御内容に更新する(ステップS106)。つまり、制御部15は、記憶部に格納している前記制御内容情報を、新たに決定した制御内容に更新する。
なお、このステップS106における処理については、後に詳述する。
以上のように、通常モードにおける、電力供給の制御内容を決定する処理(図3中、ステップS100)では、制御部15は、電力供給の制御内容についての直近の更新から所定期間が経過していると判断する場合、又は、電力供給制御の設定についての直近の更新から現在までの間に、各負荷機器2A〜2Dの中で電源スイッチがオンからオフ、又はオフからオンにされた負荷機器2が有る場合、異常モードにおける各負荷機器2A〜2Dの電力供給の制御内容を新たに決定し更新する(ステップS106)。
一方、それ以外の場合、各負荷機器2A〜2Dの電力供給の制御内容を更新せず、それまでの制御内容を維持する(ステップS107)。
つまり、制御部15は、通常モードにおいては、異常モードにおける各負荷機器2A〜2Dの電力供給の制御内容について、維持又は更新のいずれかを行う。
〔2.2 電力供給の新たな制御内容の決定〕
次に、制御部15がステップS106において、異常モードにおける電力供給の制御内容を新たに決定し更新する際の処理について説明する。
図5は、図4中のステップS106による、異常モードにおける電力供給の制御内容を新たに決定し更新する処理を示すフローチャートである。
まず、制御部15は、各負荷機器2A〜2Dの優先度と、蓄電池11の最大出力とに基づいた電力供給の制御内容の決定を行う(ステップS120)。
蓄電池11が出力可能な最大出力は、当該蓄電池11の能力として定まっているので、それを超える負荷機器2に電力供給することはできない。このため、蓄電池11の最大出力によって、電力供給が可能な負荷機器を有る程度の範囲で決定することができる。
例えば、各負荷機器2A〜2Dの優先度、蓄電池11の最大出力、及び各負荷機器2A〜2Dの消費電力が、下記のように設定されている場合について説明する。
負荷機器2A(冷蔵庫)の優先度 : 3
負荷機器2B(テレビ)の優先度 : 2
負荷機器2C(電気ポット)の優先度 : 0
負荷機器2D(電子レンジ)の優先度 : 0
(上記優先度は、数値が大きいほど電力供給の優先度が高いことを示している。)
蓄電池11の最大出力Umax : 1200(W)
負荷機器2A(冷蔵庫)の消費電力 : 200(W)
負荷機器2B(テレビ)の消費電力 : 100(W)
負荷機器2C(電気ポット)の消費電力 : 700(W)
負荷機器2D(電子レンジ)の消費電力 : 1300(W)
制御部15は、蓄電池11の最大出力を超えている消費電力の負荷機器2の有無を判断する。上記の場合、負荷機器2A〜2Dの電力機器2Dは、単体で蓄電池11の最大出力1200Wを超えているので、負荷機器2Dについては、単体でも電力供給できない。よって、制御部15は、負荷機器2Dの電力供給の制御内容を「停止」に決定する。
なお、上記負荷機器2Dの消費電力が、蓄電池11による最大出力を超えていると予め判っている場合には、この負荷機器2Dの優先度を他の優先度と比較して、低く設定しておけばよく、この場合、蓄電池11によっては対応することが困難な程度に大きな消費電力の負荷機器2が電力供給の対象となることを防止でき、他の負荷機器2への電力供給が阻害されるのを防止することができる。
次いで制御部15は、下記式(10)で表される、蓄電池11の最大出力の残量Yを、優先度の順位nが1である場合から順に求め、n=kのときの残量Yが閾値Th以下となったときに、当該残量Yを求めるために用いた負荷機器2の内、優先度の順位nがkの負荷以外の負荷機器2については電力供給の制御内容を「実行」とし、優先度の順位nがkの負荷機器2については「停止」とする。
なお、下記式(10)中、Rは、優先度の順位nの負荷機器の消費電力を示している。また、優先度の順位nは、1が最も優先度が高く、2,3・・と低くなる。
本実施形態において、閾値Th(所定の第2の閾値)は、「0」に設定されている。
上記例では、各負荷機器2A〜2Cの優先度は、負荷機器2A〜2Cの順となっているので、負荷機器2Aの優先度の順位nは「1」、負荷機器2Bの優先度の順位nは、「2」、負荷機器2Cの優先度の順位nは、「3」である。
上記式(10)に基づいて、残量Ynを求めると、下記のようになる。
= Umax − (R) = 1200 − 200 = 1000(W)
= Umax − (R+R) = 1200 − 300 = 900(W)
= Umax − (R+R+R) = 1200 − 1000
= 200(W)
上記例では、負荷機器2がこれ以上ないので、制御部15は、残量Yが閾値Thである「0」以下とならず、負荷機器2A〜2Cそれぞれの制御内容を「実行」とする。
なお、仮に、優先度の順位nが「4」で、消費電力が300Wの負荷機器2Eがさらに存在していたとすると、残量Ynは下記のようになる。
= Umax − (R+R+R+R) = 1200 − 1300
= −100(W) ≦ 0(閾値Th
よってこの場合、当該残量Yを求めるために用いた負荷機器2の内、優先度の順位が「4」の負荷機器2以外の負荷機器2については電力供給の制御内容を「実行」に決定し、優先度の順位が「4」の負荷については「停止」に決定する。
制御部15は、上記のような電力供給の制御内容に基づいて電力供給を行えば、優先度に加え、蓄電池11の最大出力を考慮することで、優先度に基づいて優先的に電力供給すべき負荷機器2に対して電力供給を実行しつつ、蓄電池11によって電力供給ができない負荷機器2への電力供給を停止することができる。この結果、蓄電池11の最大出力を考慮しつつ、効率的な電力供給を行うことができる。
さらに、制御部15は、上記のように、残量Yを求め、当該残量Yが「0」以下となったとしても、当該残量Yを求めるために用いた複数の負荷機器の消費電力の内、優先度の順位が「4」の負荷の消費電力Rに代えて、さらに低い優先度の順位nが「5」である負荷の消費電力Rを用いて前記残量Yを求めたときに残量Yが「0」より大きくなるときは、前記優先度の順位が5の負荷機器2について電力供給の制御内容を「実行」としてもよい。
例えば、優先度の順位nが「5」で、消費電力が100Wの負荷機器2Fがさらに存在していたとすると、優先度の順位nが「4」の負荷の消費電力Rに代えて、優先度の順位nが「5」の消費電力Rが採用されるので、残量Y´は下記のようになる。
´ = Umax − (R+R+R+R) = 1200 − 1100
= 100(W) > 0
この場合、負荷機器2A〜2Cに加え、優先度に基づいた制御内容であれば「実行」とされない負荷機器2Fについてもその制御内容が「実行」とされる。
このように、優先度よりも最大出力を優先的に考慮することで、より多くの負荷機器2に対して電力供給を行うことができる。
なお、蓄電池11の最大出力や、各負荷機器2A〜2Dの優先度等、上記処理において必要な数値は、予め、制御部15の記憶部に格納されている。
制御部15は、上述のステップS120の処理を終えると、さらに、電力供給が「実行」に設定された各負荷機器2A〜2Cについて、優先度に加え、前記電力供給時間、各負荷機器2A〜2Cの消費電力、及び蓄電池11の蓄電残量に基づいて、各負荷機器2それぞれに対する電力供給の制御内容の決定を再度行う(ステップS121)。
制御部15は、蓄電池11の蓄電残量をUwh、電力供給時間をTとしたとき、下記式(11)で表される、電力供給時間Tが経過したときの蓄電池11の予測蓄電残量Xを、優先度の順位nが1である場合から順に求め、n=jのときの予測蓄電残量Xが閾値Th以下となったときに、当該予測蓄電残量Xを求めるために用いた優先度の負荷機器2については電力供給の制御内容を「実行」に決定し、他の負荷機器2については制御内容を「停止」に決定する。
本実施形態において、閾値Th(所定の第1の閾値)は、「0」に設定されている。
上記例では、各負荷機器2A〜2Cの優先度は、上述のように、負荷機器2A〜2Cの順となっているので、負荷機器2Aの優先度の順位nは「1」、負荷機器2Bの優先度の順位nは、「2」、負荷機器2Cの優先度の順位nは、「3」である。
よって、例えば、蓄電残量Uwhが、300(Wh)、電力供給時間Tが1時間に設定されている場合、上記式(11)に基づいて、予測蓄電残量Xnを求めると、下記のようになる。
= Uwh − T×(R) = 300 − 200 = 100(Wh)
= Uwh − T×(R+R) = 300 − 300
= 0(Wh) ≦ 0(閾値Th
この場合、制御部15は、負荷機器2A,2Bのみについて電力供給の制御内容を「実行」に決定し、他の負荷機器2Cについては、「停止」に決定する。このように決定されることで、負荷機器2A,2Bに対する電力供給については、電力供給時間Tの1時間を確保することができる。
また、例えば、蓄電残量Uwhが、150(Wh)、電力供給時間Tが1時間に設定されている場合、予測蓄電残量Xnを求めると、下記のようになる。
= Uwh − T×(R) = 150 − 200
= −50(Wh) ≦ 0(閾値Th
この場合、制御部15は、負荷機器2Aのみについて電力供給の制御内容を「実行」に決定し、他の負荷機器2B,2Cについては、「停止」に決定する。この制御内容によれば、負荷機器2Aに対する電力供給は、0.75時間となる。
また、例えば、蓄電残量Uwhが、500(Wh)、電力供給時間Tが2時間に設定されている場合、予測蓄電残量Xnを求めると、下記のようになる。
= Uwh − T×(R) = 500 − 400 = 100(Wh)
= Uwh − T×(R+R) = 500 − 600
= −100(Wh) ≦ 0(閾値Th
この場合、制御部15は、負荷機器2A,2Bのみについて電力供給の制御内容を「実行」に決定し、他の負荷機器2Cについては、「停止」に決定する。
なお、本制御内容では、負荷機器2Aの電力供給時間については、2時間確保され、優先度が負荷機器2Aよりも低い負荷機器2Bの電力供給時間については、1時間だけ確保される。
以上のように、制御部15は、各負荷機器2A〜2Dの内、優先度の高いものから順に、その消費電力の値を上記式(10)、(11)に導入し、優先度の高いものから順に電力供給が実行されるように設定する。
制御部15は、上記のようにして決定される電力供給の制御内容に基づいて電力供給を行えば、電力供給時間Tに応じて、より効率的に電力供給を行うことができる。
また、電力供給時間Tが設定されておらず、図4中、ステップS105において、電力供給時間Tを取得できなかった場合、制御部15は、ステップS121では、ステップS120において決定された、電力供給の制御内容をそのまま採用する。つまり、制御部15は、電力供給の制御内容が「実行」とされた各負荷機器2A〜2Cそれぞれについて均等に電力供給を行うような設定にする。
さらに制御部15は、電力供給の制御内容とともに、現在の蓄電池11の蓄電残量によって負荷機器2に電力供給可能な電力供給時間Tを求める。
例えば、蓄電残量Uwhが、300(Wh)である場合、電力供給時間Tを求めると、下記のように、0.3時間となる。
電力供給時間T = Uwh / (R+R+R
= 300 / (200 + 100 + 700) = 0.3(h)
また例えば、蓄電残量Uwhが、150(Wh)である場合、電力供給時間Tを求めると、下記のように、0.15時間となる。
電力供給時間T = Uwh / (R+R+R
= 150 / (200 + 100 + 700) = 0.15(h)
また、蓄電残量Uwhが、500(Wh)である場合、電力供給時間Tを求めると、下記のように、0.5時間となる。
電力供給時間T = Uwh / (R+R+R
= 500 / (200 + 100 + 700) = 0.5(h)
上記のように求めた電力供給時間Tは、無停電電源装置10が有するディスプレイ等に表示され、当該システムの操作者等に報知される。
制御部15は、ステップS120,S121の処理によって得られた電力供給の制御内容を、各負荷機器2A〜2Dの電力供給の新たな制御内容として決定し、更新して処理を終える(ステップS122)。
〔2.3 異常モードについて〕
図6は、異常モードの処理を示すフローチャートである。
異常モードにおける制御部15は、まず、現状の異常モードにおける各負荷機器2A〜2Dの電力供給の制御内容に基づいて、各スマートタップ3を制御する(ステップS200)。
より具体的には、制御部15は、現状の制御内容に応じた開閉動作を行わせるための制御通知を各スマートタップ3に対して送信する。この制御通知によって、各スマートタップ3は、制御内容にしたがった開閉動作を行う。この各スマートタップ3の開閉動作によって、各負荷機器2A〜2Dに対する電力供給が、「実行」又は「停止」のいずれかに設定され、現状の前記制御内容に従った制御が行われる。
各スマートタップ3を電力供給の制御内容に従って制御すると、制御部15は、蓄電池11による電力供給を開始する(ステップS201)。
次に、制御部15は、商用電源が回復し、外部からの電力供給が行われているか否かを判断する(ステップS202)。外部からの電力供給が行われている場合、制御部15は、各スマートタップ3に対して開動作を行わせ、商用電源からの電力供給に切り替える(ステップS203)。
一方、商用電源が回復していない場合、制御部15は、ステップS204に進み、電力供給の制御内容を決定する処理を行う(ステップS204)。このステップS204における処理は、図4及び図5に示す処理と同様の処理である。
なお、ステップS204にて行われる、ステップS101(図4)における、直近の更新からの所定時間が経過したか否かの判断、及び、ステップS102(図4)における、直近の更新から現在までの間に各負荷機器2A〜2Dの電源スイッチの操作の有無の判断については、通常モードから引き続いて判断される。
また、ステップS204にて行われる、ステップS105(図4)における、電力供給時間の取得については、制御部15は、ステップS201において、蓄電池11による電力供給を開始したときから起算して、電力供給時間に到達するときに至るまでの残時間を取得する。
制御部15は、ステップS204においては、上記通常モードの説明において述べたように、異常モードにおける各負荷機器2A〜2Dの電力供給の制御内容について、維持又は更新のいずれかを行うことで、当該制御内容を決定する。
次いで、制御部15は、ステップS204の処理にて電力供給の制御内容を更新したか否かについて判断する(ステップS205)。更新しなかった場合、制御部15は、再度ステップS202に戻る。よって、制御部15は、商用電源が回復しない状態においては、電力供給の制御内容が更新されるまで、ステップS202、S204の処理を繰り返す。
一方、ステップS204の処理にて電力供給の制御内容を更新した場合、制御部15は、更新された電力供給の制御内容に基づいて、各スマートタップ3を制御し、各負荷機器2A〜2Dに対する電力供給制御を行う(ステップS206)。このとき、制御部15は、蓄電池11による電力供給を継続しているので、電力供給を行いつつ、制御部15は、更新された電力供給制御の設定を行う。
スマートタップ3の制御を行った制御部15は、再度ステップS202に戻る。
以上のように、異常モードでは、制御部15は、商用電源が回復まで、電力供給制御の設定を更新しつつ、蓄電池11による電力供給を継続する。
〔3. システムの動作について〕
図7は、商用電源に停電が生じたときにおける本システムの動作を説明するためのシーケンス図である。ここでは、各負荷機器2A〜2Dそれぞれの消費電力、及び優先度が上述の設定であり、蓄電池11の最大出力Umaxが1200(W)、蓄電池11の蓄電残量Uwhが300(Wh)、電力供給時間Tが1時間に設定されている場合を示している。
なおこの場合、上述したように、制御部15は、負荷機器2A,2Bのみについて電力供給の制御内容を「実行」に決定し、他の負荷機器2Cについては、「停止」に決定する。負荷機器2A,2Bに対する電力供給については、電力供給時間Tの1時間を確保することができる。
商用電源から電力供給されている状態では、無停電電源装置10の制御部15は、通常モードで動作している。よって、制御部15は、各負荷機器2A〜2Dの電力供給の制御内容の決定に関する処理を繰り返し実行している。また、各負荷機器2A〜2Dそれぞれのスマートタップ3は、全て開状態に制御されており、各負荷機器2A〜2Dには、商用電力が供給されている。
ここで、商用電源が停電し、商用電力の供給が停止すると、まず、制御部15は、商用電力の停止を検知する(ステップS301)。
次いで、制御部15は、負荷機器2C,2Dに対応するスマートタップ3それぞれに、閉動作を要求する制御通知を送信する(ステップS302)。
これを受信した両スマートタップ3は、制御通知に基づいて閉動作し、負荷機器2と配電路4との間を切断する(ステップS303)。
閉動作した両スマートタップ3は、その閉動作が完了したことを制御部15に知らせるための応答通知を制御部15に送信する(ステップS304)。
なお、負荷機器2A,2Bが接続されたスマートタップ3は、開状態とすべきところ、元々開状態であるので、制御部15は、これら負荷機器2A,2Bが接続されたスマートタップ3に対して、制御通知を送信しない。
前記応答通知を受信した制御部15は、各スマートタップ3が、電力供給の制御内容に従って制御設定されたことを認識することができる。
そこで、制御部15は、蓄電池11による電力供給を開始する(ステップS305)。
この結果、負荷機器2A,2Bが接続されたスマートタップ3は開状態であるので、負荷機器2A,2Bには、蓄電池11からの電力が供給される。一方、自己が接続されたスマートタップ3が閉状態である負荷機器2C,2Dには、蓄電池11からの電力は供給されない。
なお、商用電力が停止してから、蓄電池11によって電力供給を開始するまでの期間においては、各負荷機器2に対する電力供給が無くなるが、この電力供給が無い期間は、例えば、家電製品等に停電の影響を与えることがない値である、数ミリ秒以内であることが好ましい。
制御部15は、蓄電池11により、商用電源に代わって負荷機器2の電力を供給する間においても、図6中のステップS202,S203,S205,S206において示したように、所定期間が経過するごと、又は各負荷機器2A〜2Dの電源スイッチが操作されるごとに、制御内容の決定を行う。よって、商用電源に代わって負荷機器2の電力を供給する間に、各負荷機器2A〜2Dのいずれかのスイッチが操作され消費電力に変化が生じたとしても、それに応じた電力供給の制御内容とし、この制御内容に従って各部の制御を行うことができる。
このように制御部15は、蓄電池11の電力によって商用電源に代わって負荷機器2に電力供給するときに、各負荷機器2A〜2Dそれぞれに設定された異常モードにおける電力供給の優先度に基づいて、電力供給の制御内容を決定し、各負荷機器2A〜2Dそれぞれに対する電力供給の制御を行う。
制御部15は、蓄電池11の蓄電残量Uwhによって、負荷機器2A,2Bに対する電力供給を1時間維持することができる。その間に、商用電源が回復すれば、制御部15は、各スマートタップ3を再度開状態に制御し、各負荷機器2A〜2Dに対する電力供給を行う。
〔4. 効果について〕
本実施形態の無停電電源装置10は、外部の商用電源による電力が供給されている負荷機器2A〜2Dに接続されており、商用電源の異常時に当該商用電源に代わって負荷機器2に電力を供給する機能を有している。無停電電源装置10は、商用電源に代わって負荷機器2に電力を供給するための電力が蓄電された蓄電池11と、この蓄電池11の電力によって商用電源の異常時に商用電源に代わって電力供給するときに、各負荷機器2A〜2Dそれぞれに設定された異常モードにおける電力供給の優先度に基づいて、各負荷機器2A〜2Dそれぞれに対する蓄電池11の電力の供給の実行又は停止の制御を行う制御部15とを備えている。
上記構成の無停電電源装置10によれば、優先度が高く電力供給の必要性が高い負荷機器2に対して電力供給するように制御することができ、電力供給の必要性の低い負荷機器2に対しては電力供給を停止するように制御することができる。この結果、より効率的に電力供給を行うことができ、蓄電池の容量を増加させずとも、異常モードにおける電力供給時間をできるだけ延ばすことができる。
〔5. その他〕
なお、上記実施形態では、無停電電源装置10が、商用電源に代わって負荷機器2に電力を供給するための電力が蓄電された蓄電池11を備えている場合を例示したが、無停電電源装置10が備える蓄電池としては、例えば、当該無停電電源装置10に、電気自動車に備えられている蓄電池等、電力を発生又は消費する他の機器に備えられている蓄電池を接続することで、上記実施形態の蓄電池11を構成してもよい。
また、上記実施形態では、スマートタップ3を用いて各負荷機器2A〜2Dの電力供給の制御を行った場合を例示したが、例えば、分電盤1として、各負荷機器2A〜2Dそれぞれに対する接続を開閉可能なスイッチ機能と、このスイッチ機能を外部制御するための通信機能を有している、いわゆるスマート分電盤を用いてもよい。この場合、制御部15は、分電盤1と通信を行い、各負荷機器2A〜2Dそれぞれに対する電力供給の制御を行う。
また、上記実施形態では、各負荷機器2A〜2Dそれぞれに設定される優先度について、予め設定された値を取得し、そのまま用いた場合を示したが、制御部15に優先度を必要に応じて変更させてもよい。
例えば、複数の負荷機器2の内、互いに同一の優先度に設定された負荷機器2が複数含まれており、これら同一の優先度に設定された複数の負荷機器2に電力供給することで、商用電源の異常時に必要とされる電力供給時間を確保できないときには、これら同一の優先度に設定された複数の負荷機器2それぞれに対して、所定時間ごとに切り替えて個別に電力供給するように構成することもできる。
より具体的には、これら同一の優先度に設定された複数の負荷機器2の優先度を所定の時間ごとに調整することで、電力供給の対象となる負荷機器2を所定時間ごとに切り替えることができる。
例えば、下記のように優先度が設定されている場合について説明する。
負荷機器2Pの優先度 : 3
負荷機器2Qの優先度 : 2
負荷機器2Rの優先度 : 2
上記例において、全ての負荷機器2P〜2Rに電力供給することはできないが、負荷機器2Pと、負荷機器2Qの2つを選択すれば、電力供給時間を満たしつつ電力供給が可能であり、同様に、負荷機器2Pと、負荷機器2Rの2つを選択すれば、電力供給時間を満たしつつ電力供給が可能であるものとする。
この場合、制御部15が、例えば、図4中ステップS106において、負荷機器2P〜2Rの全てに電力供給することができず、負荷機器2Pに加え、負荷機器2Q、又は2Rのいずれか一方のみに電力供給が可能であると判断したとする。この場合、制御部15は、例えば、負荷機器2Qの優先度を「2」から「1」に変更調整することで、負荷機器2Rを電力供給の対象として選択する。
図4中ステップS106は、電力供給の制御内容が更新されてから所定期間が経過するごとに行われるので、制御部15は、次のステップS106においては、負荷機器2Qの優先度を「2」、負荷機器2Rの優先度を「1」とすることで、電力供給の対象となる負荷機器2を所定時間ごとに切り替えることができる。
この場合、同一の優先度である複数の負荷それぞれに対して、ほぼ均等に電力供給することができる。
また、例えば、複数の負荷機器2の内、互いに同一の優先度に設定された負荷機器2が複数含まれており、これら同一の優先度に設定された複数の負荷機器2に電力供給することで、商用電源の異常時に必要とされる電力供給時間を確保できないときには、前記同一の優先度に設定された複数の負荷機器2の内、電力供給することで電力供給時間を満たすことができなくなる負荷機器2よりも、電力供給したとしても電力供給時間を満たすことができる負荷機器2に対して優先的に電力供給を実行するように構成してもよい。
この場合、優先度によって電力供給を実行する負荷を決定できない場合、電力供給時間を満たすことができるか否かによって電力供給を実行する負荷機器2を決定することができる。
上記負荷機器2P〜2Rの例において、全ての負荷機器2P〜2Rに電力供給することはできないが、負荷機器2Pと、負荷機器2Qの2つを選択すれば、電力供給時間を満たしつつ電力供給が可能であり、負荷機器2Pと、負荷機器2Rの2つを選択すれば、電力供給時間を満たした電力供給ができないとする。
この場合、制御部15は、負荷機器2Qと2Rとは、優先度が同一であるが、電力供給時間を満たすことができる負荷機器2Qを優先的に選択し、電力供給を行う。
なお、制御部15は、確実の負荷機器2Qを電力供給の対象として選択するために、負荷機器2Qの優先度が負荷機器2Rの優先度よりも相対的に大きくなるように調整することもできる。
〔他の実施形態について〕
図8は、無停電電源システムの他の実施形態を示すブロック図である。本実施形態では、インターネット21を通じて無停電電源装置10と通信可能なデータサーバ30を備えている点、及び、インターネット21を通じて、データサーバ30と通信可能な携帯端末40を備えている点である。
無停電電源装置10の通信部14は、ルータ20を介してインターネット21に接続されており、データサーバ30と通信可能である。制御部15は、通信部14及びインターネット21を通じてデータサーバ30から送信される要求(状況取得要求)に基づいて、当該制御部15による電力供給の制御内容や、各負荷機器2A〜2Dの現在の消費電力といった、電力の供給制御の状況を示す状況情報を送信する。
また、制御部15は、データサーバ30から送信される要求(設定要求)に基づいて、電力供給時間の設定を変更したり、電力供給の制御内容を変更する機能を有している。
データサーバ30は、インターネット21を介して無停電電源装置10及び携帯端末40と通信する機能を有している通信処理部31と、無停電電源装置10の制御部15が送信する状況情報を記憶するための記憶部32とを備えている。
データサーバ30は、無停電電源装置10に対して状況取得要求を送信して無停電電源装置10の状況情報を取得し、記憶蓄積する機能を有している。また、データサーバ30は、携帯端末40からの要求に応じて、当該携帯端末40に対して状況情報を示す情報を送信したり、無停電電源装置10における電力供給制御に関する設定を行ったりする機能を有している。
携帯端末40は、インターネット21を通じてデータサーバ30と通信する機能を有しており、状況情報を示す情報の送信要求や、無停電電源装置10における電力供給制御に関する設定変更を要求する設定要求をデータサーバ30に対して送信する機能を有している。また、携帯端末40は、データサーバ30から送信される状況情報情報を受信して当該携帯端末40を携帯する操作者に表示する機能や、データサーバ30から送信される無停電電源装置10に異常が生じたことを示すアラーム通知を受信し前記操作者に表示する機能を有している。
図9は、本実施形態のシステムを構成する各部の間で行われる通信内容を示すシーケンス図である。
図9において、商用電源から電力供給が行われている通常の状態では、各負荷機器2A〜2Dが接続されているスマートタップ3(図例では2Aと2Bのみを示している)は、各負荷機器2A〜2Dの現在の消費電力を示す消費電力通知を一定期間ごとに制御部15に送信する。消費電力通知を受信した制御部15は消費電力通知を記憶している。
データサーバ30は、一定の期間又は携帯端末40の要求に基づいて、制御部15における電力供給制御の状況を示す状況情報の送信を要求する状況取得要求を無停電電源装置10の制御部15に送信する(ステップS401)。
状況取得要求を受信した制御部15は、自己が記憶している各負荷機器2A〜2Dの現在又は過去の消費電力の情報や、現状の電力供給の制御内容等を状況情報とし、この状況情報を含んだ状況取得応答をデータサーバ30に送信する(ステップS402)。
状況取得応答を受信したデータサーバ30は、当該状況取得応答に含まれる状況情報を記憶部32に記憶蓄積する(ステップS403)。
上記のように、データサーバ30は、一定の期間をおいて、制御部15から状況情報を取得し記憶蓄積することで、過去から現在に至るまでの状況情報を記憶している。
また、データサーバ30は、携帯端末40から送信される、制御部15の状況情報の送信を要求するための送信要求(ステップS411)を受信すると、記憶部32に記憶された状況情報を含んだ送信応答を携帯端末40に送信する(ステップS412)。
送信応答を受信した携帯端末40は、自己の表示部に状況情報の内容を表示する。
これにより、本システムの操作者は、制御部15を直接操作することなく、携帯端末40を介して無停電電源装置10の電力供給制御の状況を確認することができる。つまり、操作者は、住宅Hの外部にいる場合であっても、携帯端末40を携帯していれば、無停電電源装置10の電力供給制御の状況を確認することができる。
また、データサーバ30には、過去から現在に至るまでの状況情報を記憶しているので、携帯端末40は、現在のみならず、過去の状況情報の送信をデータサーバ30に要求すれば、制御部15の電力供給制御の状況について経時的に把握することができる。従って、現在生じている異常の原因を特定するために、過去の状況を利用することができる。
さらに、携帯端末40に送信される状況情報に各負荷機器2A〜2Dの現在の消費電力に関する情報が含まれている場合には、住宅Hの外部から各負荷機器2A〜2Dの稼働状況を把握することができる。各負荷機器2A〜2Dの稼働状況は、住宅Hに在宅している人の状況を示している。
よって、操作者は、携帯端末40を用いて各負荷機器2A〜2Dの現在の消費電力を把握すれば、住宅Hに住んでいる高齢者の健康状態をチェックすることができる。また、誰もいないはずなのに負荷機器2が動作していれば、住宅Hに侵入者が侵入している可能性が高い。よって、操作者は、携帯端末40に表示される状況情報から住宅Hへの侵入者の有無もチェックすることができる。
また、データサーバ30は、携帯端末40から送信される、制御部15の電力供給制御の設定変更を要求するための設定要求(ステップS421)を受信すると、その設定要求を制御部15に転送する(ステップS422)。
設定要求を受信した制御部15は、この設定要求に応じて、電力供給制御の設定を変更する(ステップS423)。制御部15は、設定要求に基づく電力供給制御の設定として、電力供給時間の設定の変更や、電力供給の制御内容の変更を実行する。
電力供給制御の設定を変更した制御部15は、電力供給制御の設定が完了したことを示す設定応答をデータサーバ30に送信する(ステップS424)。
データサーバ30は、制御部15からの設定応答を受信すると、その設定応答を携帯端末40に転送する(ステップS425)。
設定応答を受信した携帯端末40は、この設定応答によって制御部15における電力供給制御の設定が完了したことを認識する。
このように、本実施形態では、携帯端末40が、制御部15に電力供給制御の設定を変更させるための設定要求を送信することができるので、本システムの操作者は、住宅Hの外部にいたとしても携帯端末40を携帯していれば、制御部15を直接操作することなく、携帯端末40を介して電力供給制御を行うことができる。
さらに、商用電源が停電したとき、制御部15は、商用電源からの電力供給が停止したことを検知する(ステップS431)。制御部15は、上記実施形態にて示した蓄電池11によって電力供給を行う処理を開始するとともに、データサーバ30に対して、アラーム通知を送信する(ステップS432)。このアラーム通知には、商用電力の供給が停止したこと、及び蓄電池11による電力供給を開始したことを示す情報が含められる。
アラーム通知を受信したデータサーバ30は、このアラーム通知に含まれている情報を記憶部32に記憶するとともに、携帯端末40に前記アラーム通知を転送する(ステップS433)。
アラーム通知を受信した携帯端末40は、このアラーム通知から、住宅Hでは停電が発生したこと、及び無停電電源装置10が蓄電池11による電力供給の処理を開始したことを認識し、これらを示す情報を自己の表示部に表示する。
従って、本システムの操作者は、住宅Hの外部にいたとしても携帯端末40を携帯していれば、携帯端末40を介して住宅Hに停電等の異常が発生したことを認識することができる。また、上記のような異常が生じた場合には、携帯端末40が送信要求をデータサーバ30に送信せずとも、制御部15がアラーム通知を送信するので、異常が生じれば、速やかに携帯端末40を携帯している操作者に通知することができる。
なお、上記実施形態では、制御部15は、商用電力が停止したときにアラーム通知を送信したが、商用電力の停止だけでなく、例えば、各負荷機器2A〜2Dの異常の発生や、上述した高齢者の健康状態、侵入者の有無等に起因する異常が発生したときにもアラーム通知を送信するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、携帯端末40は、インターネット21及びデータサーバ30を中継して、無停電電源装置10の制御部15との間で情報の送受信を行うので、携帯端末40と、無停電電源装置10の通信部14との間で、通信方式等の互換性を必要としない。従って、本システムにおいては、インターネット21に接続することができる通信装置であればよく、種々の通信装置を携帯端末40として用いることができる。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 負荷機器
2A〜2D 負荷機器
10 無停電電源装置
11 蓄電池
14 通信部
15 制御部
30 データサーバ
31 通信処理部
40 携帯端末

Claims (16)

  1. 外部電源から電力供給されている複数の負荷に接続され、前記外部電源の異常時に当該外部電源に代わって前記複数の負荷に電力供給する無停電電源装置であって、
    電力が蓄電された蓄電池と、
    前記複数の負荷それぞれに設定された、前記外部電源の異常時における電力供給の優先度に基づいて、前記複数の負荷それぞれに対する前記電力の供給の実行又は停止の制御を行う制御部と、を備えていることを特徴とする無停電電源装置。
  2. 前記制御部は、前記優先度に加え、前記各負荷において前記外部電源の異常時に必要とされる電力供給時間、前記各負荷の消費電力、及び前記蓄電池の蓄電残量に基づいて、前記複数の負荷それぞれに対する前記電力の供給制御を行う請求項1に記載の無停電電源装置。
  3. 前記制御部は、前記蓄電池の蓄電残量をUwh、各負荷の現在の消費電力をR(nは、優先度の順位を示しており、1が最も優先度が高く、2,3・・と低くなる)、前記電力供給時間をTとしたとき、下記式(1)で表される、前記電力供給時間Tが経過したときの前記蓄電池の予測蓄電残量Xを、前記優先度の順位nが1である場合から順に求め、n=jのときの予測蓄電残量Xが所定の第1の閾値以下となったときに、当該予測蓄電残量Xを求めるために用いた優先度の負荷については前記電力の供給を実行するように制御を行い、他の負荷については前記電力の供給を停止するように制御を行う請求項2に記載の無停電電源装置。
  4. 前記制御部は、前記複数の負荷が、互いに同一の優先度に設定された負荷を複数含んでおり、これら同一の優先度に設定された複数の負荷それぞれに前記電力を供給することで、前記電力供給時間を確保できないとき、前記同一優先度に設定された複数の負荷それぞれに対して所定時間ごとに切り替えて個別に前記電力の供給を実行するように制御する請求項2又は3に記載の無停電電源装置。
  5. 前記制御部は、前記同一優先度に設定された複数の負荷に設定された優先度を所定時間ごとに調整することで、前記電力の供給の対象となる負荷を所定時間ごとに切り替える請求項4に記載の無停電電源装置。
  6. 前記制御部は、前記複数の負荷が、互いに同一の優先度に設定された負荷を複数含んでおり、これら同一の優先度に設定された複数の負荷それぞれに前記電力を供給することで、前記電力供給時間を確保できないとき、前記同一の優先度に設定された複数の負荷の内、前記電力を供給すると前記電力供給時間を満たすことができなくなる負荷よりも、前記電力を供給すると前記電力供給時間を満たすことができる負荷に対して優先的に前記電力の供給を実行するように制御する請求項2又は3に記載の無停電電源装置。
  7. 前記制御部は、前記優先度に加え、前記蓄電池の最大出力と、前記複数の負荷の消費電力とに基づいて、前記複数の負荷それぞれに対する前記電力の供給制御を行う請求項1に記載の無停電電源装置。
  8. 前記制御部は、前記蓄電池の最大出力をUmax、各負荷の消費電力をR(nは、優先度の順位を示しており、1が最も優先度が高く、2,3・・と低くなる)としたとき、下記式(2)で表される、前記蓄電池の最大出力の残量Yを、前記優先度の順位nが1である場合から順に求め、n=kのときの残量Yが所定の第2の閾値以下となったときに、当該残量Yを求めるために用いた負荷の内、優先度の順位nがkの負荷以外の負荷については前記電力の供給を実行するように制御を行い、優先度の順位nがkの負荷については前記電力の供給を停止するように制御を行う請求項7に記載の無停電電源装置。
  9. 前記制御部は、上記式(2)に基づいて、前記残量Yを、前記優先度の順位nが1である場合から順に求め、n=kのときの残量Yが前記所定の第2の閾値以下となったときに、当該残量Yを求めるために用いた複数の負荷の消費電力の内、優先度の順位nがkの負荷の消費電力Rに代えて、さらに低い優先度の順位k+1である負荷の消費電力Rk+1を用いて前記残量Y´を求め、前記残量Y´が「0」より大きくなるときは、前記優先度の順位がk+1の負荷については前記電力の供給を実行するように制御を行う請求項8に記載の無停電電源装置。
  10. 前記制御部は、現在の消費電力が前記蓄電池の最大出力Umaxを超える負荷に対して、他の負荷よりも前記優先度を低く設定する請求項7〜9のいずれか一項に記載の無停電電源装置。
  11. 前記制御部は、前記複数の負荷それぞれに対する前記電力の供給制御を定期的に実行する請求項1〜10のいずれか一項に記載の無停電電源装置。
  12. 前記制御部は、前記複数の負荷の内、少なくとも1つの負荷において、電源のオン又はオフがなされたことを検知すると、前記複数の負荷それぞれに対する前記電力の供給制御を実行する請求項1〜11のいずれか一項に記載の無停電電源装置。
  13. 外部電源から電力供給されている複数の負荷に接続され、前記外部電源の異常時に蓄電池に蓄電された電力を供給することで前記外部電源に代わって前記複数の負荷に電力供給する無停電電源装置に用いる制御装置であって、
    前記複数の負荷それぞれに設定された、前記外部電源の異常時における電力供給の優先度に基づいて、前記複数の負荷それぞれに対する前記電力の供給の実行又は停止の制御を行うことを特徴とする制御装置。
  14. 複数の負荷に電力供給している外部電源の異常時に、当該外部電源に代わって前記複数の負荷に電力を供給する処理をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラムであって、
    蓄電池に蓄電された電力を供給することで前記外部電源に代わって前記複数の負荷に電力供給するときに、前記複数の負荷それぞれに設定された、前記外部電源の異常時における電力供給の優先度に基づいて、前記複数の負荷それぞれに対する前記電力の供給の実行又は停止の制御をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
  15. 複数の負荷に電力供給している外部電源の異常時に、当該外部電源に代わって前記複数の負荷に電力供給する無停電電源システムであって、
    電力が蓄電された蓄電池と、
    前記複数の負荷それぞれに設定された、前記外部電源の異常時における電力供給の優先度に基づいて、前記複数の負荷それぞれに対する前記電力の供給の実行又は停止の制御を行う制御部と、
    前記制御部による前記電力の供給制御の状況を取得するサーバと、
    前記サーバと通信可能な通信端末と、を備え、
    前記サーバは、前記通信端末の要求に応じて前記制御部による前記電力の供給制御の状況を示す情報を前記通信端末に送信する通信処理部を備えていることを特徴とする無停電電源システム。
  16. 前記通信端末は、前記複数の負荷それぞれに対する前記電力の供給の実行又は停止の制御を前記制御部に実行させるための情報を送信する請求項15に記載の無停電電源システム。
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