JP2014107297A - 太陽電池モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】太陽電池セル間のスリットに入射する光を太陽電池セルの表面に効果的に反射させることにより、光の利用効率を高め、発電効率を向上させることができる太陽電池モジュールの提供を目的とする。
【解決手段】本発明の太陽電池モジュールは、スリットを開けて配設される複数の太陽電池セルが充填剤層で囲繞されている太陽電池モジュールであって、上記充填剤層内の太陽電池セル間のスリット部分に配設される反射界面を有し、上記反射界面の横断面形状が、上記太陽電池セルの表面位置よりも表面側に突出する凸状に形成されていることを特徴としている。上記反射界面の横断面形状が略三角形であるとよい。上記反射界面の斜面の平均傾斜角が30°以上75°以下であるとよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、光の利用率を高めることで発電効率を向上させることができる太陽電池モジュールに関する。
近年、地球温暖化等の環境問題に対する意識の高まりから、クリーンエネルギー源としての太陽光発電が注目され、種々の形態からなる太陽電池が開発されている。この太陽電池は、一般的には直列又は並列に配線された複数の太陽電池セルをパッケージングし、ユニット化した複数の太陽電池モジュールから構成されている。
太陽電池モジュール51の一般的な構造としては、図9に示すように、ガラス等からなる透光性基板52と、熱可塑性樹脂からなる表面側封止シート53と、光起電力素子としての複数の太陽電池セル54と、熱可塑性樹脂からなる裏面側封止シート55と、太陽電池モジュール用バックシート56(以下、単にバックシートということもある)とが一体成型されている。
かかる太陽電池モジュール51は、光入射面側から太陽電池セル54の受光面に入射した太陽光線を利用して発電するものである。しかしながら、かかる太陽電池モジュール51は、通常、隣接する太陽電池セル54同士が所定のスリットを開けて配置されているため、太陽電池セル54間の隙間に入射した太陽光線は、太陽電池セル54の受光面に入射されることなく太陽電池モジュール51の裏面側から出射され、発電に有効利用されないという問題を抱えている。
このような問題を解決すべく、スリットを開けて配設される複数の表裏両面入射型の太陽電池セルを備える太陽電池モジュールにおいて、表面に凹凸加工を施した裏面側透光部材(バックシート)を太陽電池セルの裏面側に配設した太陽電池モジュールが発案されている(特開平11−307791号公報参照)。この太陽電池モジュールは、隣り合う太陽電池セル間のスリットに対応して透光性部材の凹凸面を形成することによって、太陽電池セル間のスリットに入射した光を太陽電池セルの裏面の受光面に向けて反射させることができる。従って、当該太陽電池モジュールは、この反射光を発電に利用することができ、光の利用率を高めることができる。
しかしながら、この太陽電池モジュールは、隣り合う太陽電池セルの裏面側に配設される裏面側透光部材に凹凸面を形成したものであり、反射光を効率的に太陽電池セルの表面に反射させることができない。それゆえ、この太陽電池モジュールは、太陽電池セルの表面側に設けられる変換効率の高い受光面への入射量を効果的に増加させて発電率を高めることができないという問題を抱えている。
特開平11−307791号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、隣接する太陽電池セル間のスリットに入射する太陽光線を太陽電池セルの表面に効果的に反射させることにより、光の利用効率を高め、発電効率を向上させることができる太陽電池モジュールの提供を目的とするものである。
上記課題を解決するためになされた発明は、
スリットを開けて配設される複数の太陽電池セルが充填剤層で囲繞されている太陽電池モジュールであって、
上記充填剤層内の太陽電池セル間のスリット部分に配設される反射界面を有し、
上記反射界面の横断面形状が、上記太陽電池セルの表面位置よりも表面側に突出する凸状に形成されていることを特徴とする太陽電池モジュールである。
当該太陽電池モジュールは、太陽電池セル間のスリットに入射する光を太陽電池セルの表面位置よりも表面側に形成される横断面凸状の反射界面に入射させ、太陽電池セルの表面に向けて効果的に反射させることができる。その結果、当該太陽電池モジュールは、光の利用率を効果的に高めることで発電効率を向上させることができる。
当該太陽電池モジュールは、上記反射界面の横断面形状が略三角形であるとよい。これにより、上記反射界面が一対の斜面を有することになる。従って、当該太陽電池モジュールは、隣接する太陽電池セル間のスリットに入射する光を上記一対の斜面によって反射させることができ、光の利用率を飛躍的に高めることができる。
当該太陽電池モジュールは、上記略三角形が略二等辺三角形であるとよい。これにより、入射する光を隣接して配置されるいずれの太陽電池セルに対しても好適に反射させることができる。
当該太陽電池モジュールは、上記反射界面の斜面の平均傾斜角が30°以上75°以下であるとよい。これにより、入射する光を隣接する太陽電池セルの表面に好適に反射させることができる。
当該太陽電池モジュールは、上記反射界面の高さが10μm以上であるとよい。これにより、反射面の高さ方向面積を大きくし、太陽電池セルの表面に反射される光の量を増加させることができる。
当該太陽電池モジュールは、上記充填剤層の表面側に配設される透光性基板を備え、上記反射界面が、上記透光性基板の裏面に略当接するとよい。これにより、反射面で反射される光の量を増加させ、ひいては太陽電池セルの表面に反射される光の量を増加させることができる。
当該太陽電池モジュールは、上記太陽電池セル間に配設され、これらの太陽電池セルを電気的に接続する接続線をさらに備え、上記反射界面が、太陽電池セルの接続線が配設されていない側縁に沿って配設されているとよい。これにより、発電に寄与しない部分に反射界面を設け、発電効率を効果的に高めることができる。
当該太陽電池モジュールは、上記充填剤層が、表面側封止シートの熱溶融により太陽電池セルの表面側を囲繞する表面側充填部と、裏面側封止シートの熱溶融によって太陽電池セルの裏面側を囲繞する裏面側充填部とを有し、上記反射界面が、上記裏面側充填部と表面側充填部との界面であるとよい。当該太陽電池モジュールは、かかる構成によれば、上記反射界面を裏面側充填部と表面側充填部との界面に容易に形成することができる。
当該太陽電池モジュールは、上記裏面側充填部の表面が白色又は鏡面であるとよい。これにより、入射する光の反射率を高めることができ、ひいては太陽電池セルの表面に入射される光を増加させることができる。
当該太陽電池モジュールは、上記裏面側充填部の裏面側に配設され、凸条部が表面に形成された太陽電池モジュール用バックシートを備え、この凸条部により反射界面が上記凸状に形成されているとよい。当該太陽電池モジュールは、この凸条部の表面側に位置する裏面側充填部及び表面側充填部の界面に反射界面を形成することができる。従って、当該太陽電池モジュールは、裏面側充填部を形成する裏面側封止シートの表面側に予め凸条部を形成しなくても、太陽電池モジュールの製造過程で横断面凸状の反射界面を形成することができる。
当該太陽電池モジュールは、上記裏面側充填部の裏面側に配設される太陽電池モジュール用バックシートと、この太陽電池モジュール用バックシートと裏面側充填部との間に配設される凸条部材とを備え、この凸条部材により反射界面が上記凸状に形成されているとよい。当該太陽電池モジュールは、この凸条部材の表面側に位置する裏面側充填部及び表面側充填部の界面に反射界面を形成することができる。従って、当該太陽電池モジュールは、裏面側充填部を形成する裏面側封止シートの表面側に予め凸条部を形成しなくても、太陽電池モジュールの製造過程で横断面凸状の反射界面を形成することができる。また、当該太陽電池モジュールは、凸条部材の形状、配設位置等を調整することで太陽電池セルのサイズ等によらず、好適な反射界面を形成することができる。
なお、本発明において、「表面側」とは、太陽電池モジュールに光が入射される側を意味し、「裏面側」とは、上記表面側と反対側を意味する。また、「横断面形状」とは、長手方向と垂直方向の断面形状を意味する。
以上説明したように、本発明の太陽電池モジュールは、隣接する太陽電池セル間のスリットに入射する太陽光線を太陽電池セルの表面に効果的に反射させることにより、光の利用効率を高め、発電効率を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る裏面側封止シートを示す模式的断面図である。 図1の裏面側封止シートを用いた太陽電池モジュールの製造手順を示すフローチャートである。 図2の太陽電池モジュールの製造過程を示す模式的断面図である。 図1の裏面側封止シートを備える太陽電池モジュールを示す模式的断面図である。 図4の太陽電池モジュールを示す模式的平面図である。 図4の太陽電池モジュールとは異なる形態に係る太陽電池モジュールを示す模式的断面図である。 図4及び図6の太陽電池モジュールとは異なる形態に係る太陽電池モジュールを示す模式的断面図である。 本発明の突出部位の形状の一例を示す図である。 従来の一般的な太陽電池モジュールを示す模式的部分断面図である。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を詳説する。
[第一実施形態]
〈裏面側封止シート1〉
裏面側封止シート1は、スリットを開けて配設される複数の太陽電池セルの裏面側に配設される。裏面側封止シート1は、シート本体2と、シート本体2の表面側に突設される凸条の反射手段3とを有している。
(シート本体2)
シート本体2は、太陽電池モジュールに組み込まれた状態で裏面側に配設される太陽電池モジュール用バックシートとの接着性や、太陽電池セルを保護するための耐スクラッチ性、衝撃吸収性等を有している。シート本体2の形成材料としては、特に限定されないが、一般的には透明な合成樹脂が用いられる。かかる合成樹脂としては、例えばフッ素系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸又はメタクリル酸共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレンフィン系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂等が挙げられる。これらの合成樹脂の中でも、耐候性、耐熱性、ガスバリア性等に優れるフッ素系樹脂、シリコーン系樹脂又はエチレン−酢酸ビニル系樹脂が好ましい。
また、シート本体2は、多層構造を有していてもよい。シート本体2は、多層構造を有していることによって、各層毎で異なる機能を具備することができ、裏面側封止シート1の物性を向上させることができる。
シート本体2を多層構造体とする場合、最表面側に配設される層として太陽電池セル等との接着性を向上させるための接着層を設けることができる。かかる接着層を形成する接着性樹脂としては、特に限定されないが、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体鹸化物、エチレン−酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体鹸化物、及びエチレン−グリシジルメタクリレート共重合体鹸化物からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する樹脂が挙げられる。
また、上記接着層としては、良好な透明性、柔軟性、接着性、取扱性等を向上させるため、上記鹸化物と共に、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸共重合体、エチレン−脂肪族不飽和カルボン酸エステル共重合体、及びポリオレフィン系樹脂よりなる群から選ばれる少なくとも1種の樹脂を含有していてもよい。
上記接着層における上記接着性樹脂の含有量は、特に限定されないが、良好な接着性を保持するため、5質量%以上50質量%以下が好ましく、5質量%以上40質量%以下がより好ましく、5質量%以上35質量%以下がさらに好ましい。
シート本体2が多層構造を有する場合、シート本体2の最表面側の層には、光分解型樹脂が含有されていてもよい。シート本体2の最表面側の層に光分解型樹脂が含有されることによって、太陽電池セルや接続線等の段差を隙間なく封止することができる。上記光分離型樹脂の含有量としては、特に限定されないが、5質量%以上80質量%以下が好ましく、7質量%以上70質量%以下がより好ましく、10質量%以上60質量%以下がさらに好ましい。
また、シート本体2の最表面側の層に光分解型樹脂が含有される場合、この最表面側の層のゲル分率としては、特に限定されないが、0.1質量%以上3質量%以下が好ましく、0.1質量%以上2質量%以下がより好ましく、0.1質量%以上1質量%以下がさらに好ましい。ゲル分率が上記上限を超える場合、隙間封止性が低下するおそれが高くなる。逆に、ゲル分率が上記下限未満である場合、被封止物の固定性が低下するおそれが高くなる。
シート本体2が多層構造を有する場合の裏面側の層の形成材料としては、特に限定されないが、例えばポリオレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、塩素系エチレンポリマー系樹脂、ポリアミド系樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。
シート本体2の形成材料には、耐候性、耐熱性、ガスバリア性等の向上を目的として、架橋剤、熱酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、光酸化防止剤等の各種添加剤を適宜含有することができる。
シート本体2の厚みとしては、特に限定されないが、10μm以上1000μm以下が好ましい。シート本体2の厚みの上限は、800μmがより好ましく、600μmがさらに好ましい。一方、シート本体2の厚みの下限は、100μmがより好ましく、250μmがさらに好ましい。シート本体2の厚みが上記上限を超える場合、太陽電池モジュールの薄型化の要求に反するおそれが高くなる。逆に、シート本体2の厚みが上記下限未満である場合、封止性が低下するおそれが高くなる。
(反射手段3)
反射手段3は、基台部位4と、基台部位4の表面側に延設される突出部位5とを有している。反射手段3は、全体として略三角柱状に形成されている。反射手段3は、少なくとも突出端縁付近において、シート本体2の平面方向に対して鋭角に傾斜する反射面6を有している。本実施形態において、基台部位4の側面と突出部位5の側面とは面一状に形成されている。反射手段3の高さとしては、特に限定されないが、190μm以上1200μm以下程度とされている。突出部位5の高さとしては、特に限定されないが、10μm以上1000μm以下程度とされている。
突出部位5は、一対の反射面6(図1では、突出部位5の左側面に形成される反射面が反射面6aとされ、右側面に形成される反射面が反射面6bとされている)を有している。突出部位5は、横断面形状が略三角形に形成されている。特に、突出部位5は、横断面形状が略二等辺三角形に形成されている。
反射面6の平均傾斜角度αとしては、特に限定されないが、30°以上75°以下が好ましく、40°以上65°以下がさらに好ましい。反射面6の平均傾斜角度αが上記上限を超える場合、太陽電池モジュールの厚みを一定に保ちつつ反射面6の平面面積を大きくするのが困難になるおそれが高くなる。逆に、反射面6の平均傾斜角度αが上記下限未満である場合、反射面6で反射した光を隣接する太陽電池セルの表面に好適に反射させることができないおそれが高くなる。なお、平均傾斜角度αは、反射面6の上端から下端に引いた仮想線の平均角度に基づいて算出することができる。
反射面6は白色であるとよい。反射手段3が白色顔料を分散含有することにより、反射面6を白色にすることができる。当該裏面側封止シート1は、反射面6が白色であることにより、入射する光の拡散反射率を高めることができ、ひいては太陽電池セルの表面に入射される光を増加させることができる。
上記白色顔料としては、特に限定されるものではなく、例えば炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸鉛、硫酸バリウムなどを使用することができる。なかでも、樹脂材料中への分散性に優れ、耐久性、耐熱性、強度等の向上効果が比較的大きい炭酸カルシウムが好ましい。この炭酸カルシウムは、カルサイト、アラゴナイト、バテライトなどの結晶タイプがあり、どの結晶タイプでも使用できる。この炭酸カルシウムは、ステアリン酸、ドデジシルベンゼンスルホン酸ソーダ、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等で表面処理されていてもよく、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、二酸化チタン等の不純物が10%以下程度含まれていてもよい。
上記白色顔料の平均粒子径は、100nm以上30μm以下が好ましく、300nm以上3μm以下が特に好ましい。白色顔料の平均粒子径が上記下限より小さいと、凝集等により均一な分散が困難になるおそれがある。一方、白色顔料の平均粒子径が上記上限を超えると、反射手段3の耐熱性等の諸特性向上効果が低下するおそれがある。
上記白色顔料の含有量としては、8質量%以上30質量%以下が好ましい。白色顔料の含有量が上記下限より小さいと、反射手段3の耐久性、耐熱性、強度等の向上効果が小さくなる。一方、白色顔料の含有量が上記上限を超えると、白色顔料の分散性が低下し、反射手段3の強度の低下を招来するおそれがある。
なお、反射手段3が含有することができる顔料としては、白色顔料に限られるものではなく、上記白色顔料に加え、カーボンブラック等の黒色顔料、ウルトラマリン、紺青等の青色顔料、べんがら(酸化鉄赤)、カドミウムレッド、モリブデンオレンジ等の赤色顔料等を分散含有してもよい。
反射面6は鏡面であってもよい。反射手段3は、銀、アルミニウム等の金属を反射面6に金属蒸着、金属メッキ等することによって反射面6を鏡面にすることができる。当該裏面側封止シート1は、反射面6を鏡面にすることによって、入射する光の正反射率を高めることができ、ひいては太陽電池セルの表面に入射される光を増加させることができる。
反射手段3は、合成樹脂を主成分として形成されている。反射手段3の形成材料としては、特に限定されないが、例えばポリオレフィン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等が挙げられる。
また、反射手段3の形成材料としては、当該裏面側封止シート1の表面側に積層される表面側封止シートの形成材料(表面側封止シートが多層構造を有する場合には、この多層構造体の最裏面側に配設される層の形成材料)と異なる合成樹脂が用いられるのが好ましい。当該裏面側封止シート1は、反射手段3の形成材料と表面側封止シート(表面側封止シートが多層構造を有する場合には、この多層構造体の最裏面側に配設される層)の形成材料とが相違することによって、反射効率を向上させることができる。
反射手段3のガラス転移温度としては、特に限定されないが、150°以上200°以下が好ましく、160°以上180°以下がさらに好ましい。反射手段3のガラス転移温度が上記上限を超える場合、樹脂の溶融粘度が高くなり成形性が悪化するおそれが高くなる。逆に、反射手段3のガラス転移温度が上記下限未満の場合、太陽電池モジュールを熱融着によって製造する際に、反射手段3の形状が変化するおそれが高くなる。
当該裏面側封止シート1の製造方法としては、特に限定されず、シート本体2と反射手段3とを一体的に製造する方法、及びシート本体2と反射手段3とを別々に製造する方法が挙げられる。シート本体2と反射手段3とを一体的に製造する方法としては、
(a)反射手段3及び反射手段3の裏面側に配設されるシート本体2の表面の反転形状を有するシート型に合成樹脂を積層し、そのシート型を剥がす方法、
(b)反射手段3及び反射手段3の裏面側に配設されるシート本体2の表面の反転形状を有する金型に溶融樹脂を注入する射出成型法等が挙げられる。
また、シート本体2と反射手段3とを別々に製造する方法としては、例えば
(c)シート本体2と反射手段3とを別々に製造したうえ、反射手段3をシート本体2の表面に接着させる方法が挙げられる。なお、反射手段3の製造方法としては、例えば、表面の反転形状を有する金型に溶融樹脂を注入する射出成型法が挙げられる。
〈太陽電池モジュール11の製造方法〉
図2及び図3を参照して、裏面側封止シート1を用いて形成される太陽電池モジュール11の製造方法について説明する。太陽電池モジュール11の製造方法としては、図2に示すように、第一積層工程(STEP1)と、第二積層工程(STEP2)と、第三積層工程(STEP3)と、ラミネート工程(STEP4)とを有している。
(第一積層工程)
第一積層工程(STEP1)は、太陽電池モジュール用バックシート12の表面側に裏面側封止シート1を積層する工程である。STEP1では、図3(a)に示すように、太陽電池モジュール用バックシート12の表面に、裏面側封止シート1をシート本体2側から積層する。
(太陽電池モジュール用バックシート12)
太陽電池モジュール用バックシート12は、種々の形態のものが採用可能であるが、例えば、表面側基材層と、この表面側基材層の表面に積層された熱融着層と、表面側基材層の裏面に積層されたガスバリア層と、このガスバリア層の裏面に積層された裏面側基材層とを備えたものを採用することが可能である。
表面側基材層は、合成樹脂を主成分として形成されている。この表面側基材層の主成分の合成樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等が挙げられる。上記樹脂の中でも、高い耐熱性、強度、耐候性、耐久性、水蒸気等に対するガスバリア性等を有するポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂及び環状ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
上記ポリエステル系樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。これらのポリエステル系樹脂の中でも、耐熱性、耐候性等の諸機能面及び価格面のバランスが良好なポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
上記フッ素系樹脂としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体からなるペルフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー(FEP)、テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー(EPE)、テトラフルオロエチレンとエチレン又はプロピレンとのコポリマー(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE)、エチレンとクロロトリフルオロエチレンとのコポリマー(ECTFE)、フッ化ビニリデン系樹脂(PVDF)、フッ化ビニル系樹脂(PVF)等が挙げられる。これらのフッ素系樹脂の中でも、強度、耐熱性、耐候性等に優れるポリフッ化ビニル系樹脂(PVF)やテトラフルオロエチレンとエチレン又はプロピレンとのコポリマー(ETFE)が特に好ましい。
上記環状ポリオレフィン系樹脂としては、例えばa)シクロペンタジエン(及びその誘導体)、ジシクロペンタジエン(及びその誘導体)、シクロヘキサジエン(及びその誘導体)、ノルボルナジエン(及びその誘導体)等の環状ジエンを重合させてなるポリマー、b)当該環状ジエンとエチレン、プロピレン、4−メチル−1−ペンテン、スチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン系モノマーの1種又は2種以上とを共重合させてなるコポリマー等が挙げられる。これらの環状ポリオレフィン系樹脂の中でも、強度、耐熱性、耐候性等に優れるシクロペンタジエン(及びその誘導体)、ジシクロペンタジエン(及びその誘導体)又はノルボルナジエン(及びその誘導体)等の環状ジエンのポリマーが特に好ましい。
なお、表面側基材層の形成材料としては、上記合成樹脂を1種又は2種以上混合して使用することができる。また表面側基材層の形成材料中には、加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性等を改良、改質する目的で、種々の添加剤等を混合することができる。この添加剤としては、例えば滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、充填剤、強化繊維、補強剤、帯電防止剤、難燃剤、耐炎剤、発泡剤、防カビ剤、顔料等が挙げられる。上記表面側基材層の成形方法としては、特に限定されず、例えば押出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法等の公知の方法が採用される。
表面側基材層の厚みの下限としては、25μmが好ましく、50μmが特に好ましい。一方、表面側基材層の厚みの上限としては、250μmが好ましく、188μmが特に好ましい。表面側基材層の厚みが上記下限未満であると、太陽電池モジュール用バックシート12の積層の際の取扱いが困難になり、また後述する顔料の含有による表面側基材層の着色及びその機能性が不十分になる等の不都合が発生する。逆に、表面側基材層の厚みが上記上限を超えると、太陽電池モジュール11の薄型化及び軽量化の要請に反することになる。
表面側基材層中に顔料を分散含有するとよい。このように表面側基材層中に顔料を分散含有することで、表面側基材層ひいては太陽電池モジュール用バックシート12の耐熱性、耐候性、耐久性、熱的寸法安定性、強度等の諸特性を向上することができる。また、表面側基材層中に白色顔料を分散含有することで、太陽電池セル13を透過した光線を反射させる機能が付加され、より発電効率を高めることができる。
この白色顔料としては、特に限定されるものではなく、例えば裏面側封止シート1の反射手段3に含有される白色顔料と同様のものを用いることができる。また、その他の顔料としては、カーボンブラック等の黒色顔料、ウルトラマリン,紺青等の青色顔料、べんがら(酸化鉄赤),カドミウムレッド,モリブデンオレンジ等の赤色顔料、メタリック光沢を与える金属粉顔料などが挙げられ、太陽電池モジュール11の意匠性の向上に寄与する。
上記熱融着層は、太陽電池モジュール用バックシート12を積層接着して太陽電池モジュール11を形成すべく加熱されることにより溶融する樹脂層であり、例えばエチレン系重合体を主成分とする樹脂層から構成することができる。
このエチレン系重合体としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン及び高密度ポリエチレン等のポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体のイオン架橋物、エチレン−ビニルエステル共重合体等を使用することができる。これらは1種単独で使用することも可能であり、また2種以上を併用することも可能である。
上記エチレン−αオレフィン共重合体を構成するαオレフィンとしては、例えばプロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチルペンテン−1等を用いることができる。
上記エチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体を構成する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル等を用いることができる。
上記エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体を構成する(メタ)アクリル酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン等を用いることができる。
上記エチレン−ビニルエステル共重合体を構成するビニルエステルとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等を用いることができる。
さらに、エチレン系重合体に、グリシジル基、シラノール基、アミノ基等の反応性官能基を有する化合物が共重合されたものも用いることができる。
また、熱融着層の形成材料中に、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤等の添加剤を混合することも可能である。この場合、この添加材(紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤の何れか1つ又は複数)が高分子固定型であることが好ましい。この添加材としては、太陽電池モジュール用バックシート12において従来から用いられている添加剤を用いることも可能である。例えば、有機過酸化物、架橋助剤、シランカップリング剤等の添加材を熱融着層の形成材料中に混合することが可能である。
上記有機過酸化物としては、反応性の観点から、半減期10時間の分解温度が145℃以下のものを採用することが好ましい。この半減期10時間の分解温度が145℃以下の有機過酸化物としては、ジラウロイルパーオキサイド、1,1,3,3,−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジベンゾイルパーオキサイド、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、1,1−ジ(t−アミルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−アミルパーオキシ)シクロヘキサン、t−アミルパーオキシイソノナノエート、t−アミルパーオキシノルマルオクトエート、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−アミル−パーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソノナノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ(2−t−ブチルパーオキシプロピル)ベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等を用いることができる。これら有機過酸化物は、1種単独で用いることも可能であり、また2種以上を併用することも可能である。
この有機過酸化物の配合量は、エチレン系重合体100質量部に対して0.05質量部以上5質量部以内が好ましく、より好ましくは0.1質量部以上2.0質量部以下である。有機過酸化物の配合量が上記下限未満の場合には、架橋構造の形成が不十分となる可能性があり、また上記上限を超えると、過度の反応が起こってしまい分解等によってエチレン系重合体の劣化が生ずるおそれがある。
上記架橋助剤は、エチレン系重合体の架橋度を高めることにより、熱融着層の機械的強度等を向上させるための助剤である。この架橋助剤としては、例えば(メタ)アクリロキシ基を含有する化合物、アリル基を含有する化合物等を用いることができる。
(メタ)アクリロキシ基を含有する化合物としては、例えば(メタ)アクリル酸アルキルエステルや(メタ)アクリル酸アミド等を用いることができる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル基としては、例えばメチル、エチル、ドデシル等を用いることができる。
架橋助剤の配合量は、エチレン系重合体100質量部に対して0.05質量部以上5質量部以内であることが好ましく、より好ましくは0.1質量部以上2.0質量部以内である。架橋助剤の配合量が上記下限未満の場合、架橋構造の形成が不十分となる可能性があり、また上記上限を超えると過度の反応によってエチレン系重合体が劣化するおそれがある。
さらに、エチレン系重合体に光重合開始剤を添加して、光重合を行うよう設けることも可能である。
この光重合開始剤としては、例えば水素引き抜き型や内部開裂型のものを用いることができる。
水素引き抜き型(二分子反応型)の光重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、オルソベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、イソプロピルチオキサントン等を用いることができる。
また、内部開裂型の光重合開始剤としては、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチルケタール等を用いることができる。また、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アルキルフェニルグリオキシレート、ジエトキシアセトフェノン等のα−ヒドロキシアルキルフェノン型重合開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等のα−アミノアルキルフェノン型重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド等を用いることができる。
上記シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等を用いることができる。シランカップリング剤の配合量は、エチレン系重合体100質量部に対して0.1質量部以上5質量部であることが好ましい。シランカップリング剤の配合量が上記下限未満の場合、接着性が低下するおそれがあり、また上記上限を超えると、充分な耐熱性、耐光性、耐候性が得られないおそれがある。
熱融着層の厚みの下限としては、20μmが好ましく、より好ましくは50μmである。一方、上限としては、300μmが好ましく、より好ましくは150μmである。熱融着層の厚みが上記下限未満である場合、太陽電池モジュール用バックシート12と裏面側封止シート1との接合が不十分となるおそれがあり、また、上記上限を超える場合、太陽電池モジュール11の薄型化及び軽量化の要請に反することになる。
上記ガスバリア層は、水素ガス、酸素ガス等のガスの透過を低減する機能を有する層である。このガスバリア層は、基材フィルムと、この基材フィルムに積層された無機酸化層とを備えている。
このガスバリア層の基材フィルムは、合成樹脂を主成分として形成されている。この基材フィルムの主成分の合成樹脂としては、上記表面側基材層と同様の合成樹脂が用いられ、中でも耐熱性、耐候性等の諸機能面及び価格面のバランスが良好なポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。また基材フィルムの成形方法や基材フィルムの形成材料中の添加剤等に関しては上記表面側基材層と同様である。
上記基材フィルムの厚みの下限としては、7μmが好ましく、10μmが特に好ましい。一方、基材フィルムの厚みの上限としては、20μmが好ましく、15μmが特に好ましい。基材フィルムの厚みが上記下限未満であると、無機酸化物層を形成するための蒸着加工の際にカールが発生しやすくなってしまう、取扱いが困難になる等の不都合が発生する。逆に、基材フィルムの厚みが上記上限を超えると、太陽電池モジュール11の薄型化及び軽量化の要請に反することになる。
無機酸化物層は、酸素、水蒸気等に対するガスバリア性を発現するための層であり、基材フィルムの裏面に無機酸化物を蒸着することで形成される。この無機酸化物層を形成する蒸着手段としては、合成樹脂製の基材フィルムに収縮、黄変等の劣化を招来することなく無機酸化物が蒸着できれば特に限定されるものではなく、(a)真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンクラスタービーム法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法;PVD法)、(b)プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法;CVD法)が採用される。これらの蒸着法の中でも、生産性が高く良質な無機酸化物層が形成できる真空蒸着法やイオンプレーティング法が好ましい。
無機酸化物層を構成する無機酸化物としては、ガスバリア性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば酸化アルミニウム、酸化シリカ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化マグネシウム等が用いられ、中でもガスバリア性及び価格面のバランスが良好な酸化アルミニウム又は酸化シリカが特に好ましい。
無機酸化物層の厚みの下限としては、3Åが好ましく、400Åが特に好ましい。一方、無機酸化物層の厚みの上限としては、3000Åが好ましく、800Åが特に好ましい。無機酸化物層の厚みが上記下限より小さいと、ガスバリア性が低下するおそれがある。一方、無機酸化物層の厚みが上記上限を超えると、無機酸化物層のフレキシビリティーが低下し、クラック等の欠陥が発生しやすくなる。
無機酸化物層は、単層構造でもよく、2層以上の多層構造でもよい。このように無機酸化物層を多層構造とすることで、蒸着の際に懸かる熱負担の軽減により基材フィルムの劣化が低減され、さらに基材フィルムと無機酸化物層との密着性等を改善することができる。また、上記物理気相成長法及び化学気相成長法における蒸着条件は、基材フィルムの樹脂種類、無機酸化物層の厚さ等に応じて適宜設計される。
また、基材フィルムと無機酸化物層との密接着性等を向上させるため、基材フィルムの蒸着面に表面処理を施すとよい。このような密着性向上表面処理としては、例えば(a)コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理、化学薬品等を用いた酸化処理や、(b)プライマーコート処理、アンダーコート処理、アンカーコート処理、蒸着アンカーコート処理などが挙げられる。これらの表面処理の中でも、無機酸化物層との接着強度が向上し、緻密かつ均一な無機酸化物層の形成に寄与するコロナ放電処理及びアンカーコート処理が好ましい。
上記アンカーコート処理に用いるアンカーコート剤としては、例えばポリエステル系アンカーコート剤、ポリアミド系アンカーコート剤、ポリウレタン系アンカーコート剤、エポキシ系アンカーコート剤、フェノール系アンカーコート剤、(メタ)アクリル系アンカーコート剤、ポリ酢酸ビニル系アンカーコート剤、ポリエチレンアルイハポリプロピレン等のポリオレフィン系アンカーコート剤、セルロース系アンカーコート剤などが挙げられる。これらのアンカーコート剤の中でも、基材フィルムと無機酸化物層との接着強度をより向上することができるポリエステル系アンカーコート剤が特に好ましい。
上記アンカーコート剤のコーティング量(固形分換算)の下限としては、0.1g/mが好ましく、1g/mが特に好ましい。一方、当該アンカーコート剤のコーティング量の上限としては、5g/mが好ましく、3g/mが特に好ましい。アンカーコート剤のコーティング量が上記下限より小さいと、基材フィルムと無機酸化物層との密着性向上効果が小さくなるおそれがある。一方、当該アンカーコート剤のコーティング量が上記上限を超えると、太陽電池モジュール用バックシート12の強度、耐久性等が低下するおそれがある。
なお、上記アンカーコート剤中には、密接着性向上のためのシランカップリング剤、基材フィルムとのブロッキングを防止するためのブロッキング防止剤、耐候性等を向上させるための紫外線吸収剤等の各種添加剤を適宜混合することができる。かかる添加剤の混合量としては、添加剤の効果発現とアンカーコート剤の機能阻害とのバランスから0.1重量%以上10重量%以下が好ましい。
裏面側基材層は、合成樹脂を主成分として形成されている。この耐加水分解樹脂層の主成分の合成樹脂としては、耐加水分解性及び耐熱性に優れるポリエチレンナフタレート(PEN)が用いられている。
このポリエチレンナフタレートとは、エチレンナフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステル樹脂で、ナフタレンジカルボン酸を主たるジカルボン酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコール成分として合成される。
このエチレンナフタレート単位は、ポリエステルの全繰り返し単位の80モル%以上が好ましい。エチレンナフタレート単位の割合が80モル%未満となるとポリエチレンナフタレートの耐加水分解性、強度、バリア性が低下するおそれがある。
上記ナフタレンジカルボン酸としては、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、上記耐加水分解性等の面からは2,6−ナフタレンジカルボン酸が特に好ましい。
裏面側基材層は、主成分であるポリエチレンナフタレート中に、カルボジイミド化合物を含有するとよい。このようにカルボジイミド化合物を含有することで、裏面側基材層の耐加水分解性が格段に向上する。このカルボジイミド化合物の含有量としては、0.1質量%以上10質量%以下が好ましく、0.5質量%以上3質量%以下が特に好ましい。このようにカルボジイミド化合物の含有量を上記範囲とすることで、裏面側基材層の耐加水分解性を効果的に向上することができる。
このカルボジイミド化合物としては、例えば(a)N,N’−ジフェニルカルボジイミド、N,N’−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド、N、N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド等のモノカルボジイミド、及び(b)ポリ(1,3,5−トリイソプロピルフェニレン−2,4−カルボジイミド)等のポリカルボジイミド化合物が挙げられる。これらの中でも、N,N’−ジフェニルカルボジイミド及びN,N’−ジイソプロピルフェニルカルボジイミドが好ましく、裏面側基材層の耐加水分解性をより向上することができる。また、カルボジイミド化合物の分子量としては、200〜1000の範囲、特に200〜600の範囲が好ましい。分子量が上記上限を超えると樹脂中でのカルボジイミド化合物の分散性が低下し、分子量が上記下限未満であるとカルボジイミド化合物の飛散性が上昇するおそれがある。
また、裏面側基材層は、主成分であるポリエチレンナフタレート中に、上記カルボジイミド化合物に加えて酸化防止剤を含有するとよい。このようにポリエチレンナフタレート中にカルボジイミド化合物と酸化防止剤を共に含有することで、上記耐加水分解性が格段に向上し、さらにカルボジイミド化合物の分解も抑制することができる。この酸化防止剤の含有量としては、0.05質量%以上1質量%以下が好ましく、0.1質量%以上0.5質量%以下が特に好ましい。酸化防止剤の含有量が上記下限未満では、カルボジイミドの分解抑制機能及び耐加水分解性の向上効果が低下するおそれがあり、酸化防止剤の含有量が上記上限を超えると裏面側基材層の色調が損なわれるおそれがある。この酸化防止剤としては、具体的にはヒンダードフェノール系化合物及びチオエーテル系化合物、特にヒンダードフェノール系化合物が好ましく、裏面側基材層の耐加水分解性を効果的に向上することができる。カルボジイミド化合物の含有量に対する酸化防止剤の含有量の質量比としては、0.1以上1.0以下が好ましく、0.15以上0.8以下が特に好ましい。この質量比が上記下限未満では、カルボジイミド自体の加水分解を抑制する効果が不十分となるおそれがあり、逆に、この質量比が上記上限を越えると、カルボジイミドの加水分解を抑制する効果が頭打ちになる。なお、カルボジイミド化合物及び酸化防止剤の添加方法は、ポリエチレンナフタレートに混練する方法でも、ポリエチレンナフタレートの重縮合反応に添加する方法でもよい。
ポリエチレンナフタレートの末端カルボキシル基量としては、10eq/T(当量/10g)以上40eq/T以下、特に10eq/T以上30eq/T以下、さらに10eq/T以上25eq/T以下が好ましい。末端カルボキシル基量が上記上限を超えるとカルボジイミド化合物による耐加水分解性の向上効果が低下するおそれがあり、末端カルボキシル基量が上記下限より小さいと生産性が低下するおそれがある。
また、裏面側基材層は、ポリエチレンナフタレートに加えて、芳香族ポリエステルを含有するとよい。このようにポリエチレンナフタレート中に芳香族ポリエステルを含有することで、裏面側基材層の耐加水分解性を保持しつつ結節強度、耐デラミネーション性、機械的強度等を向上することができる。この芳香族ポリエステルの含有量としては、1質量%以上10質量%以下が好ましい。芳香族ポリエステルの含有量を上記範囲とすることで、結節強度、耐デラミネーション性、機械的強度等を効果的に向上することができる。この芳香族ポリエステルとしては、具体的にはテレフタル酸成分及び4,4’−ジフェニルジカルボン酸を主たるジカルボン酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコール成分として共重合してなるポリエステルが好ましい。
なお、ポリエチレンナフタレートの製造方法は、特に限定されるものではなく、エステル交換法、直接エステル化法等の公知の種々の方法を採用することができる。また、裏面側基材層の成形方法や裏面側基材層の形成材料中の添加剤等に関しては上記表面側基材層と同様である。
裏面側基材層の厚みの下限としては、12μmが好ましく、25μmが特に好ましい。一方、裏面側基材層の厚みの上限としては、50μmが好ましく、40μmが特に好ましい。裏面側基材層の厚みが上記下限未満であると、ポリエチレンナフタレートの耐加水分解性による裏面側基材層の耐久性向上効果が十分に発揮されないおそれがあり、その取扱いが困難になる等の不都合も発生する。逆に、裏面側基材層の厚みが上記上限を超えると、太陽電池モジュール11の薄型化及び軽量化の要請に反することになる。
上記のように重畳される熱融着層、表面側基材層、ガスバリア層及び裏面側基材層の各層間には接着剤層が積層されている。この接着剤層によって各層が接着固定され、太陽電池モジュール用バックシート12の強度、耐久性、堅牢性等が向上し、さらに上記無機酸化物層の欠陥を封止及び保護する機能が奏される。
接着剤層を構成する接着剤としては、ラミネート用接着剤又は溶融押出樹脂が用いられる。このラミネート用接着剤としては、例えばドライラミネート用接着剤、ウェットラミネート用接着剤、ホットメルトラミネート用接着剤、ノンソルベントラミネート用接着剤等が挙げられる。これらのラミネート用接着剤のなかでも、接着強度、耐久性、耐候性等に優れ、無機酸化物層表面の欠陥(例えばキズ、ピンホール、凹部等)を封止及び保護する機能を有するドライラミネート用接着剤が特に好ましい。
上記ドライラミネート用接着剤としては、例えばポリ酢酸ビニル系接着剤、アクリル酸のエチル,ブチル,2−エチルヘキシルエステル等のホモポリマーまたはこれらとメタクリル酸メチル,アクリロニトリル,スチレン等との共重合体等からなるポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレンと酢酸ビニル,アクリル酸エチル,アクリル酸,メタクリル酸等のモノマーとの共重合体等からなるエチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、尿素樹脂,メラミン樹脂等からなるアミノ樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、反応型(メタ)アクリル系接着剤、クロロプレンゴム,ニトリルゴム,スチレン−ブタジエンゴム等からなるゴム系接着剤、シリコーン系接着剤、アルカリ金属シリケート,低融点ガラス等からなる無機系接着剤などが挙げられる。これらのドライラミネート用接着剤の中でも、太陽電池モジュール用バックシート12の屋外での長期間使用に起因する接着強度低下やデラミネーションが防止され、さらに接着剤層の黄変等の劣化が低減されるポリウレタン系接着剤、特にポリエステルウレタン系接着剤が好ましい。また硬化剤としては、熱黄変が少ない脂肪族系ポリイソシアネートが好ましい。
上記溶融押出樹脂としては、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、酸変性ポリエチレン系樹脂、酸変性ポリプロピレン系樹脂、エチレン−アクリル酸又はメタクリル酸共重合体、サーリン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル系樹脂、エチレン−アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂の1種又は2種以上を使用することができる。なお、上記溶融押出樹脂を用いた押出ラミネート法を採用する場合、より強固な接着強度を得るために、上記各フィルムの積層対向面に上述のアンカーコート処理等の表面処理を施すとよい。
接着剤層の積層量(固形分換算)の下限としては、1g/mが好ましく、3g/mが特に好ましい。一方、接着剤層の積層量の上限としては、10g/mが好ましく、7g/mが特に好ましい。接着剤層の積層量が上記下限より小さいと、接着強度や無機酸化物層の欠陥封止機能が得られないおそれがある。一方、接着剤層の積層量が上記上限を超えると、積層強度や耐久性が低下するおそれがある。
なお、接着剤層を形成するラミネート用接着剤又は溶融押出樹脂中には、取扱性、耐熱性、耐候性、機械的性質等を改良、改質する目的で、例えば溶媒、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、充填剤、強化繊維、補強剤、帯電防止剤、難燃剤、耐炎剤、発泡剤、防カビ剤、顔料等の種々の添加剤を適宜混合することができる。
(第二積層工程)
第二積層工程(STEP2)は、裏面側封止シート1の反射手段3に側縁が沿うように太陽電池セル13を裏面側封止シート1の表面側に積層する工程である。STEP3では、図3(b)に示すように、基台部位4の表面が複数の太陽電池セル13の表面側まで形成され、突出部位5が複数の太陽電池セル13の表面位置よりも表面側に位置するように複数の太陽電池セル13を積層する。
(太陽電池セル13)
太陽電池セル13は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する光起電力素子である。複数の太陽電池セル13は、スリットを開けて配設されている。複数の太陽電池セル13は、略同一平面内に敷設され、図5に示すように、接続線17によって電気的に接続されている。太陽電池セル13は、表面側が受光面とされている。太陽電池セル13としては、例えば単結晶シリコン型太陽電池素子、多結晶シリコン型太陽電池素子等の結晶シリコン太陽電子素子、シングル接合型やタンデム構造型等からなるアモルファスシリコン太陽電池素子、ガリウムヒ素(GaAs)やインジウム燐(InP)等の第3〜第5族化合物半導体太陽電子素子、カドミウムテルル(CdTe)や銅インジウムセレナイド(CuInSe)等の第2〜第6族化合物半導体太陽電子素子等を使用することができ、それらのハイブリット素子も使用することができる。
(第三積層工程)
第三積層工程(STEP3)は、STEP2で積層された太陽電池セル13の表面側に表面側封止シート14と透光性基板15とをこの順で積層する工程である。STEP3では、図3(c)に示すように、STEP2で積層された複数の太陽電池セル13の表面に表面側封止シート14を積層し、さらにこの上に透光性基板15を積層する。
(表面側封止シート14)
表面側封止シート14の形成材料としては、太陽光を透過するための透明性を有しており、好ましくは無色透明の合成樹脂が用いられる。表面側封止シート14の形成材料としては、例えばフッ素系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸又はメタクリル酸共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレンフィン系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂等が挙げられる。これらの合成樹脂の中でも、耐候性、耐熱性、ガスバリア性等に優れるフッ素系樹脂、シリコーン系樹脂又はエチレン−酢酸ビニル系樹脂が好ましい。
なお、表面側封止シート14の形成材料には、耐候性、耐熱性、ガスバリア性等の向上を目的として例えば架橋剤、熱酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、光酸化防止剤等の各種添加剤を適宜含有することができる。表面側封止シート14の厚みとしては、特に限定されないが、裏面側封止シート1と同様とすることができる。
(透光性基板15)
透光性基板15は、表面側封止シート14の表面側に配設されている。透光性基板15は、(a)太陽光に対する透過性及び電気絶縁性を有すること、(b)機械的、化学的及び物理的強度、具体的には耐候性、耐熱性、耐久性、耐水性、水蒸気等に対するガスバリア性、耐風圧性、耐薬品性、堅牢性に優れること、(c)表面硬度が高く、かつ表面の汚れ、ゴミ等の蓄積を防止する防汚性に優れることが要求される。
透光性基板15の形成材料としては、ガラス及び合成樹脂が使用される。透光性基板15に使用される合成樹脂としては、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリルル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、アセタール系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂の中でも、フッ素系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂又はポリエステル系樹脂が特に好ましい。
なお、合成樹脂製の透光性基板15の場合、(a)ガスバリア性等を向上させる目的でその一方の面に酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機酸化物の透明蒸着膜を積層すること、(b)加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性等を改良、改質する目的で、例えば滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、光安定剤、充填剤、強化繊維、補強剤、難燃剤、耐炎剤、発泡剤、防カビ剤、顔料等の各種添加剤を含有することも可能である。
透光性基板15の厚みとしては、特に限定されず、使用する材料に応じて所要の強度、ガスバリア性等を具備するよう適宜選択される。合成樹脂製の透光性基板15の厚みとしては6μm以上300μm以下が好ましく、9μm以上150μm以下が特に好ましい。また、ガラス製の透光性基板15の厚さとしては、一般的には3mm程度とされている。
(ラミネート工程)
ラミネート工程(STEP4)は、順次積層された太陽電池モジュール用バックシート12、裏面側封止シート1、太陽電池セル13、表面側封止シート14及び透光性基板15を熱融着させる工程である。STEP4は、積層された太陽電池モジュール用バックシート12、裏面側封止シート1、太陽電池セル13、表面側封止シート14及び透光性基板15を真空吸引によって一体化して加熱圧着する真空加熱ラミネーション法等によって行われる。当該太陽電池モジュール11は、図3(d)に示すように、STEP4によって、表面側封止シート14の熱溶融により太陽電池セル13の表面側を囲繞する表面側充填部18と、裏面側封止シート1の熱溶融によって太陽電池セル13裏面側を囲繞する裏面側充填部19とを有する充填剤層16が形成される。
当該太陽電池モジュール11の製造方法は、裏面側封止シート1の反射手段3に側縁が沿うように太陽電池セル13を配設すればよく、太陽電池セル13の位置決めを容易かつ確実に行うことができる。当該太陽電池モジュール11の製造方法によると、太陽電池セル13間のスリット部分に反射手段3を確実に配置することができるので、太陽電池セル13間のスリットに入射する光を反射面6と表面側充填部18との反射界面によって太陽電池セル13の表面に効果的に反射させることができる。従って、当該太陽電池モジュール11の製造方法によると、光の利用率を高めることで発電効率が向上された太陽電池モジュール11を容易に製造することができる。
なお、かかる太陽電池モジュール11の製造方法においては、各層間の接着性向上等を目的として(a)加熱溶融型接着剤、溶剤型接着剤、光硬化型接着剤等を塗工すること、(b)各積層対向面にコロナ放電処理、オゾン処理、低温プラズマ処理、グロー放電処理、酸化処理、プライマーコート処理、アンダーコート処理、アンカーコート処理等を施すことなどが可能である。また、太陽電池モジュール11の製造方法としては、透光性基板15上に、表面側封止シート14、太陽電池セル13、裏面側封止シート1及び太陽電池モジュール用バックシート12を順次積層させていくことによって製造する方法も挙げられる。
〈太陽電池モジュール11〉
次に、図4を参照して、太陽電池モジュール11について説明する。太陽電池モジュール11は、透光性基板15と、光起電力素子としての複数の太陽電池セル13と、充填剤層16と、太陽電池モジュール用バックシート12とが表面側からこの順に積層されている。透光性基板15、太陽電池セル13、太陽電池モジュール用バックシート12については、当該太陽電池モジュール11の製造方法において説明したため、説明を省略する。
(充填剤層16)
充填剤層16は、表面側充填部18と、裏面側充填部19とから形成されている。充填剤層16は、表面側封止シート14及び裏面側封止シート1が真空加熱ラミネーション法等によって一体的に加熱圧着されることで形成される。充填剤層16は、複数の太陽電池セル13を囲繞している。充填剤層16は、太陽電池セル13間のスリット部に配設される反射手段3を有している。
反射手段3は、太陽電池セル13の裏面位置から太陽電池セル13の表面位置まで至る基台部位4と、太陽電池セル13の表面位置よりも表面側に突出する突出部位5とを有している。裏面側充填部19の突出部位5と表面側充填部18との界面は反射界面20(図4では、突出部5の左側面側に形成される反射界面が反射界面20aとされ、右側面側に形成される反射界面が反射界面20bとされている)として形成されている。
反射界面20の横断面形状は、太陽電池セル13の表面位置よりも表面側に突出する凸状に形成されている。反射界面20は、太陽電池セル13の接続線17が配設されていない側縁に沿って複数配設されている。複数の反射界面20は、互いに平行に配置されている。
反射界面20の横断面形状は略三角形、特に略二等辺三角形に形成されている。当該太陽電池モジュール11は、反射界面20の横断面形状が略三角形であることにより、反射界面20が一対の斜面(反射界面20a及び反射界面20b)を有することになる。従って、当該太陽電池モジュール11は、隣接する太陽電池セル13間のスリットに入射する光を上記一対の斜面によって反射させることができ、光の利用率を飛躍的に高めることができる。特に、当該太陽電池モジュール11は、反射界面20の横断面形状が略二等辺三角形であることによって、入射する光を隣接して配置されるいずれの太陽電池セル13に対しても好適に反射させることができる。
反射界面20の斜面の平均傾斜角としては、特に限定されないが、30°以上75°以下が好ましく、40°以上65°以下がさらに好ましい。反射界面20の斜面の平均傾斜角が上記上限を超える場合、太陽電池モジュール11の厚みを一定に保ちつつ反射界面20の平面面積を大きくするのが困難になるおそれが高くなる。逆に、反射界面20の斜面の平均傾斜角が上記下限未満である場合、反射界面20で反射した光を隣接する太陽電池セル13の表面に好適に反射させることができないおそれが高くなる。
反射界面20の高さとしては、特に限定されないが、10μm以上であることが好ましく、20μm以上がさらに好ましく、50μm以上が特に好ましい。反射界面20の高さが上記上限未満であると、反射界面20の高さ方向面積が小さくなり、太陽電池セル13の表面に反射される光の量が低減するおそれが高くなる。
反射界面20は、透光性基板15の裏面に略当接しているとよい。当該太陽電池モジュール11は、反射界面20が透光性基板15の裏面側に略当接していることにより、反射界面20の高さ方向面積を大きくすることができ、反射界面20で反射される光の量を増加させ、ひいては太陽電池セル13の表面に反射される光の量を増加させることができる。
反射界面20と太陽電池セル13との距離(D)としては、特に限定されないが、太陽電池セル13間の隙間(D)の1/3以下が好ましく、1/4以下がさらに好ましい。反射界面20と太陽電池セル13との距離(D)が上記上限より大きいと、反射界面20の平面面積が小さくなり、反射界面20に入射する光の量が減少するおそれがある。これに対し、反射界面20と太陽電池セル13との距離(D)が上記範囲内であると、隣接する太陽電池セル13間の隙間に入射する光を効果的に反射界面20に入射させることができる。
当該太陽電池モジュール11は、太陽電池セル13間のスリットに入射する光を太陽電池セル13の表面位置よりも表面側に形成される横断面凸状の反射界面20に入射させ、太陽電池セル13の表面に向けて効果的に反射させることができる。その結果、当該太陽電池モジュール11は、光の利用率を効果的に高めることで発電効率を向上させることができる。
当該太陽電池モジュール11は、反射界面20が接続線17の配設されていない側縁に沿って配設されているので、発電に寄与しない部分に反射界面20を設け、発電効率を効果的に高めることができる。
当該太陽電池モジュール11は、反射界面20を裏面側充填部19と表面側充填部18との界面に容易に形成することができる。
当該太陽電池モジュール11は、裏面側封止シート1の反射面6を白色に形成することによって裏面側充填部19の突出部位5の表面を白色とすることができる。当該太陽電池モジュール11は、突出部位5の表面が白色であることによって、入射する光の拡散反射率を高めることができ、ひいては太陽電池セル13の表面に入射される光を増加させることができる。
当該太陽電池モジュール11は、裏面側封止シート1の反射面6を鏡面にすることによって裏面側充填部19の突出部位5の表面を鏡面にすることができる。当該太陽電池モジュール11は、突出部位5の表面が鏡面であることによって、入射する光の正反射率を高めることができ、ひいては太陽電池セル13の表面に入射される光を増加させることができる。
[第二実施形態]
(太陽電池モジュール21)
図6の太陽電池モジュール21は、透光性基板15と、光起電力素子としての太陽電池セル13と、充填剤層23と、太陽電池モジュール用バックシート24とを有している。透光性基板15及び太陽電池セル13については、図4の太陽電池モジュール11と同様のため、同一番号を付して説明を省略する。
(充填剤層23)
充填剤層23は、表面側封止シート14の熱溶融により太陽電池セル13の表面側を囲繞する表面側充填部18と、裏面側封止シート22の熱溶融によって太陽電池セル13の裏面側を囲繞する裏面側充填部30とを有している。充填剤層23は、表面側封止シート14と裏面側封止シート22とが真空加熱ラミネーション法等によって一体的に加熱圧着されることで形成される。充填剤層23に用いられる表面側封止シート14は、図4の表面側封止シート14と同様のため、同一番号を付して説明を省略する。
裏面側封止シート22は、裏面側に配設される太陽電池モジュール用バックシート24との接着性や、太陽電池セル13を保護するための耐スクラッチ性、衝撃吸収性等を有している。裏面側封止シート22は、単層構造であっても多層構造であってもよい。裏面側封止シート22の形成材料としては、特に限定されないが、図1の裏面側封止シート1の反射手段3の形成材料と同様の合成樹脂が挙げられる。また、裏面側封止シート22の形成材料としては、表面側封止シート14と異なる形成材料が用いられるのが好ましい。
裏面側封止シート22の表面は、白色であるとよい。裏面側封止シート22の表面を白色にする方法としては、裏面側封止シート22の形成材料に白色顔料を分散含有させて裏面側封止シート22を製造する方法が挙げられる。上記白色顔料としては、図1の裏面側封止シート1の反射面6に含有される白色顔料と同様のものを用いることができる。
また、裏面側封止シート22の表面は、鏡面であってもよい。裏面側封止シート22の表面を鏡面にする方法としては、銀、アルミニウム等の金属を裏面側封止シート22の表面に金属蒸着、金属メッキ等する方法が挙げられる。
充填剤層23は、表面側充填部18と裏面側充填部30との界面として形成される反射界面27を有している。反射界面27は、充填剤層23内の太陽電池セル13間のスリット部分に配設される。反射界面27の横断面形状は、太陽電池セル13の表面位置よりも表面側に突出する凸状に形成される。反射界面27は、太陽電池モジュール用バックシート24が有する凸条部26が裏面側に配設されることで形成される。反射界面27は、太陽電池セル13の接続線(図示せず)が配設されていない側縁に沿って複数配設されている。複数の反射界面27は、互いに平行に配置されている。反射界面27の横断面形状は略三角形、特に略二等辺三角形に形成されている。
反射界面27の高さ、反射界面27と太陽電池セル13との距離、反射界面27の斜面の平均傾斜角については、図4の太陽電池モジュール11と同様である。
(太陽電池モジュール用バックシート24)
太陽電池モジュール用バックシート24は、裏面側充填部30の裏面側に配設される。太陽電池モジュール用バックシート24は、シート本体25と、シート本体25の表面側に突設される凸条部26とを有している。凸条部26は、略三角柱状に形成されている。凸条部26の形成材料としては、特に限定されないが、例えば裏面側封止シート1の反射手段3と同様の形成材料が挙げられる。シート本体25としては、特に限定されないが、例えば、図4の太陽電池モジュール用バックシート12と同様のものを用いることができる。
太陽電池モジュール用バックシート24の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、シート本体25及び凸条部26を別々に製造し、シート本体25の表面に凸条部26を塗工する方法が挙げられる。また、凸条部26の製造方法としては、例えば、表面の反転形状を有する金型に溶融樹脂を注入する射出成型法が挙げられる。
〈太陽電池モジュール21の製造方法〉
太陽電池モジュール21の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、太陽電池モジュール用バックシート24の表面側に裏面側封止シート22を積層する工程と、反射界面27に側縁が沿うように太陽電池セル13を裏面側封止シート22の表面側に積層する工程と、太陽電池セル13の表面側に表面側封止シート14と透光性基板15とをこの順で積層する工程と、順次積層された太陽電池モジュール用バックシート24、裏面側封止シート22、太陽電池セル13、表面側封止シート14及び透光性基板15を熱融着させる工程とを有している。
具体的には、当該太陽電池モジュール21の製造にあっては、凸条部26の表面側に裏面側封止シート22を積層し、裏面側封止シート22の表面側に複数の太陽電池セル13を積層する。そして、太陽電池セル13の積層に際して、平面視太陽電池セル13間に凸条部26が配設されるよう太陽電池セル13を積層することで、太陽電池セル13の裏面側の裏面側封止シート22に比べて凸条部26の表面側の裏面側封止シート22が表面側に押し上げられた状態となる。そして、太陽電池セル13及び裏面側封止シート22の表面側に表面側封止シート14及び透光性基板15を積層し、かかる積層状態で真空加熱ラミネーション等の加工を施すことで表面側封止シート14及び裏面側封止シート22を熱溶融すると、押し上げられた裏面側封止シート22の部分に相当する裏面側充填部30の表面側充填部18の界面に反射界面27が形成されることになる。
当該太陽電池モジュール21は、太陽電池モジュール用バックシート24の凸条部26の表面側に位置する裏面側充填部30及び表面側充填部18の界面に反射界面27を形成することができる。従って、当該太陽電池モジュール21は、裏面側充填部30を形成する裏面側封止シート22の表面側に予め凸条部を形成しなくても、太陽電池モジュール21の製造過程で横断面凸状の反射界面27を形成することができる。
[第三実施形態]
〈太陽電池モジュール41〉
図7の太陽電池モジュール41は、透光性基板15と、光起電力素子としての太陽電池セル13と、充填剤層23と、凸条部材42と、太陽電池モジュール用バックシート12とを有している。透光性基板15、太陽電池セル13及び充填剤層23については図6の太陽電池モジュール21と同様であり、また太陽電池モジュール用バックシート12については、図4の太陽電池モジュール11と同様のため、同一番号を付して説明を省略する。
(凸条部材42)
凸条部材42は、太陽電池セル13間のスリット部分において太陽電池モジュール用バックシート12と裏面側充填部30との間に配設されている。凸条部材42の形成材料としては、特に限定されないが、図6の凸条部26と同様の形成材料が挙げられる。また、凸条部材42の製造方法としては、例えば、図6の凸条部26と同様の製造方法が挙げられる。当該太陽電池モジュール41の反射界面27は、凸状部材42が裏面側封止シート22の裏面側に配設されることで形成される。
〈太陽電池モジュール41の製造方法〉
太陽電池モジュール41の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、太陽電池モジュール用バックシート12の表面側に凸条部材42を積層接着する工程と、凸条部材42が積層接着された太陽電池モジュール用バックシート12の表面側に裏面側封止シート22を積層する工程と、反射界面27に側縁が沿うように太陽電池セル13を裏面側封止シート22の表面側に積層する工程と、太陽電池セル13の表面側に表面側封止シート14と透光性基板15とをこの順で積層する工程と、順次積層された太陽電池モジュール用バックシート12、凸条部材42、裏面側封止シート22、太陽電池セル13、表面側封止シート14及び透光性基板15を熱融着させる工程とを有している。
当該太陽電池モジュール41は、凸条部材42の表面側に位置する裏面側充填部30及び表面側充填部18の界面に反射界面27を形成することができる。従って、当該太陽電池モジュール41は、裏面側充填部30を形成する裏面側封止シート22の表面側に予め凸条部を形成しなくても、太陽電池モジュール41の製造過程で横断面凸状の反射界面27を形成することができる。また、当該太陽電池モジュール41は、凸条部材42の形状、配設位置等を調整することで太陽電池セル13のサイズ等によらず、好適な反射界面27を形成することができる。
[その他の実施形態]
なお、本発明の太陽電池モジュールは、上記態様の他、種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。例えば、反射手段の形状としては、突出部位の両側面が反射面として形成されている必要はなく、一方の側面のみが反射面とされていてもよい。具体的な反射手段の形状としては、例えば、図8(a)に示すように、一方の側面のみが傾斜した直角三角形状に形成されていてもよく、(b)に示すように、突出部位のみが傾斜した反射面を有するように形成されていてもよく、(c)に示すように、反射面が断面円弧状に形成されていてもよい。また、当該太陽電池モジュールにおいて、反射界面は、太陽電池セルの側縁に沿うように配設されていればよく、太陽電池セルの4つの側縁のうち、互いに平行に設けられる一対の側縁に沿ってのみ設けられてもよく、4つの側縁のそれぞれに沿って設けられてもよい。
以上のように、本発明の太陽電池モジュールは、隣接する太陽電池セル間のスリットに入射する太陽光線を太陽電池セルの表面に効果的に反射させることにより、光の利用効率を高め、発電効率を向上させることができ、家屋屋根据え置き型の太陽電池や電卓等の小型電気機器用の太陽電池などに好適に使用される。
1 裏面側封止シート
2 シート本体
3 反射手段
4 基台部位
5 突出部位
6 反射面
11 太陽電池モジュール
12 太陽電池モジュール用バックシート
13 太陽電池セル
14 表面側封止シート
15 透光性基板
16 充填剤層
17 接続線
18 表面側充填部
19 裏面側充填部
20 反射界面
21 太陽電池モジュール
22 裏面側封止シート
23 充填剤層
24 太陽電池モジュール用バックシート
25 シート本体
26 凸条部
27 反射界面
30 裏面側充填部
41 太陽電池モジュール
42 凸条部材
51 太陽電池モジュール
52 透光性基板
53 表面側封止シート
54 太陽電池セル
55 裏面側封止シート
56 太陽電池モジュール用バックシート

Claims (11)

  1. スリットを開けて配設される複数の太陽電池セルが充填剤層で囲繞されている太陽電池モジュールであって、
    上記充填剤層内の太陽電池セル間のスリット部分に配設される反射界面を有し、
    上記反射界面の横断面形状が、上記太陽電池セルの表面位置よりも表面側に突出する凸状に形成されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 上記反射界面の横断面形状が略三角形である請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 上記略三角形が略二等辺三角形である請求項2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 上記反射界面の斜面の平均傾斜角が30°以上75°以下である請求項2又は請求項3に記載の太陽電池モジュール。
  5. 上記反射界面の高さが10μm以上である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 上記充填剤層の表面側に配設される透光性基板を備え、
    上記反射界面が、上記透光性基板の裏面に略当接する請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  7. 上記太陽電池セル間に配設され、これらの太陽電池セルを電気的に接続する接続線をさらに備え、
    上記反射界面が、太陽電池セルの接続線が配設されていない側縁に沿って配設されている請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  8. 上記充填剤層が、表面側封止シートの熱溶融により太陽電池セルの表面側を囲繞する表面側充填部と、裏面側封止シートの熱溶融によって太陽電池セルの裏面側を囲繞する裏面側充填部とを有し、
    上記反射界面が、上記裏面側充填部と表面側充填部との界面である請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  9. 上記裏面側充填部の表面が白色又は鏡面である請求項8に記載の太陽電池モジュール。
  10. 上記裏面側充填部の裏面側に配設され、凸条部が表面に形成された太陽電池モジュール用バックシートを備え、この凸条部により反射界面が上記凸状に形成されている請求項8又は請求項9に記載の太陽電池モジュール。
  11. 上記裏面側充填部の裏面側に配設される太陽電池モジュール用バックシートと、
    この太陽電池モジュール用バックシートと裏面側充填部との間に配設される凸条部材と
    を備え、この凸条部材により反射界面が上記凸状に形成されている請求項8又は請求項9に記載の太陽電池モジュール。
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JPWO2016157684A1 (ja) * 2015-03-30 2017-11-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 太陽電池モジュール

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