JP2014082335A - 太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュール及び太陽電池モジュールの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、良好な製造性を有しつつ、太陽光の利用効率性に優れた発電効率を促進する太陽電池モジュールの提供を目的とするものである。
【解決手段】本発明は、太陽電池モジュールは、端縁同士が隙間を有するよう略同一面上に配置される複数の太陽電池セルと、上記太陽電池セルを囲繞する透明な充填剤層と、上記充填剤層の表面側に配設される透光性基板とを備える太陽電池モジュールであって、上記充填剤層が、上記太陽電池セルの表面側に配設される第一透明樹脂層、及びこの第一透明樹脂層と異なる屈折率を有しかつ太陽電池セルの裏面側に配設される第二透明樹脂層を有し、上記第一透明樹脂層と上記第二透明樹脂層との界面が上記太陽電池セル同士の隙間に形成されている。また、第一透明樹脂層に対する第二透明樹脂層の相対屈折率が0.95以下であることが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽電池を構成するユニットである太陽電池モジュールに関するものである。
近年、地球温暖化等の環境問題に対する意識の高まりから、クリーンエネルギー源としての太陽光発電が注目され、種々の形態からなる太陽電池が開発されている。この太陽電池は、一般的には直列又は並列に配設された複数枚の太陽電池セルをパッケージングし、ユニット化した複数の太陽電池モジュールから構成されている。
太陽電池モジュールは、屋外で長期間使用し得る十分な耐久性、耐候性等が要求される。図5に示すように、一般的な太陽電池モジュール60の具体的な構造としては、光起電力素子としての太陽電池セル66と、この太陽電池セル66を囲繞する充填剤層65と、この充填剤層65の表面側に配設される透過性基板61と、この充填剤層65の裏面側に配設されるバックシート68とを備えている。この充填剤層65は、一対の封止材シートが太陽電池セルの表裏に積層され、真空加熱ラミネーション法等によって熱溶融後固化されて構成され、太陽電池セル67を保護している。
太陽電池モジュール60は、太陽電池セル67に入射した光によって光電変換するものであるが、太陽電池セル67同士の間に入射する光は太陽電池セル67に入射しなければ発電には寄与しない。このため、太陽電池セル67同士の間に入射する光を太陽電池セル67に入射させることが望まれている。
この点に鑑みて、隣接する太陽電池セル同士の間部分の透明基板と封止層との間に、屈折層を設けた太陽電池モジュールが提案されている(特開2011−29273号公報参照)。この屈折層を設けた太陽電池モジュールを用いることで、太陽電池セル同士の間に入射する光が屈折層で拡散し、太陽電池セルに拡散した光を取り込むことができる。
また、太陽電池セルの裏面側封止材として、光拡散樹脂層とこの光拡散樹脂層の両面側にそれぞれ積層される透明樹脂層とを有する太陽電池用裏面側封止材も提案されている(特開2011−77089号公報参照)。この光拡散樹脂層を有する太陽電池用裏面側封止材を用いることにより、太陽電池セル同士の間を通過した光が光拡散樹脂層で反射する。その結果、反射光が再帰し、太陽電池セル同士の間に入射した光を利用することができる。
しかし、屈折層を設けた太陽電池モジュールにあっては、太陽電池セル同士の間部分の透明基板と封止層との間に屈折層を設けるため、太陽電池モジュールの製造において、一般の太陽電池モジュールの製造方法に比較して、屈折層を設ける余分な工程が必要となる。また、光拡散樹脂層を有する太陽電池用裏面側封止材を用いた太陽電池モジュールにおいては、この光拡散樹脂層は、太陽電池セル同士の間に設けられるのではなく、太陽電池セルの裏面側に設けられることになる。従って、太陽電池セル同士の間を通過し光拡散樹脂層で反射した光が再帰するためには、再度、反射光が、太陽電池セル同士の間を通過し透光性基板の裏面側で反射する必要がある。このため、太陽電池セル同士の間を通過しなかった反射光は透光性基板に再帰されず、入射した光を十分に有効利用できていない。
特開2011−29273号公報 特開2011−77089号公報
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、良好な製造性を有しつつ、太陽光の利用効率性に優れた発電効率を促進する太陽電池モジュールの提供を目的とするものである。
上記課題を解決するためになされた本発明の太陽電池モジュールは、端縁同士が隙間を有するよう略同一面上に配置される複数の太陽電池セルと、上記太陽電池セルを囲繞する透明な充填剤層と、上記充填剤層の表面側に配設される透光性基板とを備える太陽電池モジュールであって、上記充填剤層が、太陽電池セルの表面側に配設される第一透明樹脂層、及びこの第一透明樹脂層と異なる屈折率を有しかつ太陽電池セルの裏面側に配設される第二透明樹脂層を有し、上記第一透明樹脂層と上記第二透明樹脂層との界面が上記太陽電池セル同士の隙間に形成されていることを特徴とする。
当該太陽電池モジュールにあっては、太陽電池セル同士の隙間に入射する光が第一透明樹脂層と第二透明樹脂層との界面に入射し、この入射した光の少なくとも一部は反射するので、太陽電池モジュールに入射した光を有効利用することができる。詳述すると、透光性基板に入射した光のうち太陽電池セル同士の隙間に入射する光が、太陽電池セル同士の隙間に形成されている第一透明樹脂層と第二透明樹脂層との界面に到達する。この界面に到達した光の一部は、第一透明樹脂層と第二透明樹脂層との屈折率差によりこの界面において反射し、太陽電池セルに再帰する。これにより、太陽電池セル同士の隙間に入射した光の一部を太陽電池セルに入射させることができ、太陽電池モジュールに入射した光を有効利用することができる。また、当該太陽電池モジュールにあっては、太陽電池セル同士の隙間に別途他の層等を配設する必要がなく、従来の太陽電池モジュールに比して余分な工程を必要としないため、発電効率を促進する太陽電池モジュールを容易に製造することができる。
また、当該太陽電池モジュールは、上記第一透明樹脂層に対する上記第二透明樹脂層の相対屈折率が0.95以下または1.05以上であることが好ましい。第一透明樹脂層に対する第二透明樹脂層の相対屈折率が上記値の範囲にあると、第一透明樹脂層と第二透明樹脂層との界面での光の反射率が高くなり、太陽電池セル同士の隙間に入射した光を効率的に再帰させることができる。また、上記値のうち、0.95以下であれば、第一透明樹脂層に比べて第二透明樹脂層の屈折率が十分に小さくなるため、第一透明樹脂層から第二透明樹脂層に向けて入射する光が全反射しやすくなるため、太陽電池セル同士の隙間に入射した光をより効率的に再帰させることができる。
また、第一透明樹脂層と第二透明樹脂層との界面の表面粗さRaが2μm以上15μm以下であることが好ましい。表面粗さが上記範囲内であると、第一透明樹脂層と第二透明樹脂層との界面の凹凸により、太陽電池セル同士の隙間に入射した光は拡散反射しやすい。この拡散反射した光は、正反射した光に比べて太陽電池セルに再帰しやすくなるため、太陽電池セル同士の隙間に入射した光をさらに効率的に利用することができる。また、第一透明樹脂層と第二透明樹脂層との界面が凹凸を有することで、第一透明樹脂層と第二透明樹脂層との界面の面積が増え、第一透明樹脂層と第二透明樹脂層との積層状態をより強固とすることができる。
当該太陽電池モジュールにあっては、上記第一透明樹脂層及び上記第二透明樹脂層の少なくとも一方が、熱可塑性樹脂層であることが好ましい。これにより加熱して熱可塑性樹脂層を溶融して第一透明樹脂層と第二透明樹脂層と接着することで、第一透明樹脂層と第二透明樹脂層との積層状態をより強硬なものとすることができる。
また、上記第一透明樹脂層及び上記第二透明樹脂層の双方が熱可塑性樹脂層であり、上記第一透明樹脂層及び上記第二透明樹脂層の主成分が同一であり、上記第一透明樹脂層及び第二透明樹脂層の成分割合が異なることで屈折率が異なっていることが好ましい。第一透明樹脂層及び第二透明樹脂層は同一の主成分の熱可塑性樹脂層であるので、加熱して両層を溶融して接着することで、両層がより強固に接着される。また、第一透明樹脂層と第二透明樹脂層との成分割合を異ならしめることで、第一透明樹脂層及び/又は第二透明樹脂層を所望の屈折率に容易に調節することができ、屈折率が異なる第一透明樹脂層及び第二透明樹脂層を容易且つ確実に形成することができる。
また、上記第一透明樹脂層及び上記第二透明樹脂層の少なくとも一方が、粘着剤層であることが好ましい。これにより、粘着剤層の粘着力で第一透明樹脂層と第二透明樹脂層とを強固に貼着でき、屈折率が異なる第一透明樹脂層及び第二透明樹脂層を容易に形成することができる。また、第一透明樹脂層及び第二透明樹脂層が、粘着剤層である構成であれば、異なる屈折率を有する第一透明樹脂層及び第二透明樹脂層を、加熱ラミネーションすることなく、容易に形成することができる。
当該太陽電池モジュールにあっては、上記充填剤層が上記第二透明樹脂層の裏面側に第三透明樹脂層を有し、上記第二透明樹脂層の平均厚さが上記第一透明樹脂層及び上記第三透明樹脂層のそれぞれの平均厚さよりも薄い構成を採用してもよい。これにより、比較的薄い第二透明樹脂層の屈折率を異ならしめることで、容易且つ確実に当該太陽電池モジュールを製造することができる。具体的には、例えば従来から用いられている一対の封止材シートを有効利用して当該太陽電池モジュールを容易且つ確実に製造することができる。つまり、従来の一対の封止材シートを第一透明樹脂層及び第三透明樹脂層を形成するシートとして用い、この第一透明樹脂層と第二透明樹脂層との間に配設される第二透明樹脂層を形成する比較的薄いシートを用いて、第一透明樹脂層用の封止材シート、第二透明樹脂層用のシート及び第三透明樹脂層用の封止材シートをこの順に積層して、充填層を形成することができる。このように第二透明樹脂層は、屈折率を他の透明樹脂層と異ならしめるだけでよく、充填剤層として必要な機能は他の透明樹脂層(第一透明樹脂層及び第三透明樹脂層)が発揮することができる。
また、当該太陽電池モジュールは、第一透明樹脂層が、透光性基板の屈折率と異なる屈折率を有していることが好ましい。これにより、上記第一透明樹脂層と第二透明樹脂層との界面で反射した光が第一透明樹脂層と透光性基板との界面に到達すると、この界面に到達した光の一部が、第一透明樹脂層と透光性基板との屈折率差により反射する。このため、太陽電池セルに入射する光の量が増えることとなる。
さらに、本発明の太陽電池モジュールの製造方法は、透光性基板の一方の面側に、第一透明樹脂層を形成する第一封止材シートが積層され、第一封止材シートの一方の面に、端縁同士が隙間を有するよう複数の太陽電池セルが積層され、複数の太陽電池セルの一方の面に、上記第一透明樹脂層と屈折率の異なる第二透明樹脂層を形成する第二封止材シートが積層され、第二封止材シートの一方の面側に、バックシートが積層された積層構造体を得る工程、及びこの積層構造体を加圧することによって一体化する工程を有し、上記一体化する工程で、太陽電池セル同士の隙間に、第一封止材シートによって形成される第一透明樹脂層と第二封止材シートによって形成される第二透明樹脂層との界面を形成する。このように製造された太陽電池モジュールは、屈折率が異なる第一透明樹脂層と第二透明樹脂層との界面が太陽電セル同士の隙間に形成されたものであるので、太陽電セル同士の隙間に入射する光を効果的に再帰させることができる。
上記説明において、「表面」とは太陽電池モジュールの受光側の面を意味する。また、「裏面」とは、この「表面」の反対側の面をいう。また、「透明」とは、全光線透過率が90%以上を有することであり、JIS K7375に準じている。「第一透明樹脂層に対する第二透明樹脂層の相対屈折率」とは、第一透明樹脂層の屈折率と第二透明樹脂層との屈折率比を示し、第二透明樹脂層の屈折率を第一透明樹脂層の屈折率で除算した値をいう。なお、単に「屈折率」と用いる場合には絶対屈折率を意味する用語として使用する。この屈折率は、波長589.3nmの光(ナトリウムのD線)によって測定される。「表面粗さRa」は、カットオフ値が2.5mmの場合の値であり、JIS B0601−2001に準じている。
以上説明したように、本発明の太陽電池モジュールは、良好な製造性を有しつつ、太陽光の利用効率性に優れた発電効率を促進する。
本発明の第一の実施形態に係る太陽電池モジュールを示す模式的断面図である。 図1の太陽電池モジュールが積層接着される前の状態を示す模式的断面図である。 図1の太陽電池モジュールの太陽電池セル同士の隙間に入射した光の経路を示す模式的断面図である。 図1の太陽電池モジュールと異なる第二の実施形態に係る太陽電池モジュールを示す模式的断面図である。 従来の一般的な太陽電池モジュールを示す模式的断面図である。
以下、図面を参酌しつつ本発明の実施の形態を説明する。
<第一実施形態>
図1に示す第一の実施形態の太陽電池モジュール1は、透光性基板11と、充填剤層15と、複数枚の太陽電池セル17と、バックシート18とが積層されている。
(充填剤層15)
充填剤層15は、太陽電池モジュール製造時において接着される透光性基板11及びバックシート18との接着性、太陽電池セル17を保護するための耐スクラッチ性及び衝撃吸収性等を有している。さらに、充填剤層15は、上記諸機能に加え、太陽光を透過する透明性を有している。
充填剤層15の形成材料としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体が好適に用いられ、その他、フッ素系樹脂、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸又はメタクリル酸共重合体、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレンフィン系樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂等が挙げられる。これらの合成樹脂の中でも、耐候性、耐熱性、ガスバリア性等に優れるエチレン−酢酸ビニル系樹脂、フッ素系樹脂又はシリコーン系樹脂が特に好ましい。
また、充填剤層15のその他の形成材料としては、特開2000−34376公報に示される熱可逆架橋性オレフィン系重合体組成物、具体的には(a)不飽和カルボン酸無水物と不飽和カルボン酸エステルとによって変性された変性オレフィン系重合体であって、1分子当たりのカルボン酸無水物基の平均結合数が1個以上で、かつ該変性オレフィン系重合体中のカルボン酸無水物基数に対するカルボン酸エステル基数の比が0.5〜20である変性オレフィン系重合体と、(b)1分子当たりの水酸基の平均結合数が1個以上の水酸基含有重合体とを含み、(a)成分のカルボン酸無水物基数に対する(b)成分の水酸基数の比が0.1〜5のもの等も使用される。
なお、充填剤層15の形成材料には、耐候性、耐熱性、ガスバリア性等の向上を目的として例えば架橋剤、熱酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、光酸化防止剤等の各種添加剤を適宜含有することができる。この添加剤としては、従来から用いられている添加剤を用いることも可能である。例えば、有機過酸化物、架橋助剤、シランカップリング剤等の添加剤を充填剤層15の形成材料中に混合することが可能である。
上記有機過酸化物としては、反応性の観点から、半減期10時間の分解温度が145℃以下のものを採用することが好ましい。この半減期10時間の分解温度が145℃以下の有機過酸化物としては、ジラウロイルパーオキサイド、1,1,3,3,−テトラメチルブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、ジベンゾイルパーオキサイド、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレイン酸、1,1−ジ(t−アミルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−アミルパーオキシ)シクロヘキサン、t−アミルパーオキシイソノナノエート、t−アミルパーオキシノルマルオクトエート、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキシルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−アミル−パーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソノナノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、n−ブチル−4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジ(2−t−ブチルパーオキシプロピル)ベンゼン、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等を用いることができる。これら有機過酸化物は、1種単独で用いることも可能であり、また2種以上を併用することも可能である。
この有機過酸化物の配合量は、エチレン−酢酸ビニル系樹脂100質量部に対して0.05質量部以上5質量部以内が好ましく、より好ましくは0.1質量部以上2.0質量部以下である。有機過酸化物の配合量が上記下限未満の場合には、架橋構造の形成が不十分となる可能性があり、また上記上限を超えると、過度の反応が起こってしまい分解等によってエチレン−酢酸ビニル系樹脂の劣化が生ずるおそれがある。
上記架橋助剤は、エチレン−酢酸ビニル系樹脂の架橋度を高めることにより、第一透明樹脂層12の強度等を向上させるための助剤である。この架橋助剤としては、例えば(メタ)アクリロキシ基を含有する化合物、アリル基を含有する化合物等を用いることができる。
(メタ)アクリロキシ基を含有する化合物としては、例えば(メタ)アクリル酸アルキルエステルや(メタ)アクリル酸アミド等を用いることができる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル基としては、例えばメチル、エチル、ドデシル等を用いることができる。
架橋助剤の配合量は、エチレン−酢酸ビニル系樹脂100質量部に対して0.05質量部以上5質量部以内であることが好ましく、より好ましくは0.1質量部以上2.0質量部以内である。架橋助剤の配合量が上記下限未満の場合、架橋構造の形成が不十分となる可能性があり、また上記上限を超えると過度の反応によってエチレン−酢酸ビニル系樹脂が劣化するおそれがある。
さらに、エチレン−酢酸ビニル系樹脂に光重合開始剤を添加して、光重合を行うよう設けることも可能である。
この光重合開始剤としては、例えば水素引き抜き型や内部開裂型のものを用いることができる。
水素引き抜き型(二分子反応型)の光重合開始剤としては、例えばベンゾフェノン、オルソベンゾイル安息香酸メチル、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、イソプロピルチオキサントン等を用いることができる。
また、内部開裂型の光重合開始剤としては、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチルケタール等を用いることができる。また、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、アルキルフェニルグリオキシレート、ジエトキシアセトフェノン等のα−ヒドロキシアルキルフェノン型重合開始剤、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1等のα−アミノアルキルフェノン型重合開始剤、アシルフォスフィンオキサイド等を用いることができる。
上記シランカップリング剤としては、例えば、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等を用いることができる。シランカップリング剤の配合量は、エチレン−酢酸ビニル系樹脂100質量部に対して0.1質量部以上5質量部であることが好ましい。シランカップリング剤の配合量が上記下限未満の場合、接着性が低下するおそれがあり、また上記上限を超えると、充分な耐熱性、耐候性等が得られないおそれがある。
上記フッ素系樹脂としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体からなるペルフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー(FEP)、テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー(EPE)、テトラフルオロエチレンとエチレン又はプロピレンとのコポリマー(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE)、エチレンとクロロトリフルオロエチレンとのコポリマー(ECTFE)、フッ化ビニリデン系樹脂(PVDF)、フッ化ビニル系樹脂(PVF)等を用いることができる。これらのフッ素系樹脂の中でも、透明性を有し太陽光の透過性等の観点から、ポリフッ化ビニル系樹脂(PVF)やテトラフルオロエチレンとエチレン又はプロピレンとのコポリマー(ETFE)が特に好ましい。
充填剤層15の平均厚さとしては、特に限定されるものではないが、200μm以上1000μm以下が好ましく、400μm以上600μm以下が特に好ましい。
また、充填剤層15は、第一透明樹脂層12及び第一透明樹脂層12の裏面側に形成される第二透明樹脂層13を有している。これら第一透明樹脂層12及び第二透明樹脂層13により透光性基板11及びバックシート11間における太陽電池セル17を囲繞しており、太陽電池セル17同士の隙間に第一透明樹脂層12と第二透明樹脂層13との界面が形成されている。
さらに、第一透明樹脂層12の屈折率は、第二透明樹脂層13の屈折率と異なっている。具体例として、特に限定されないが、第1透明樹脂層に屈折率が1.46のエチレン−酢酸ビニル系樹脂が用いられ、第二透明樹脂層13に屈折率が1.35のフッ素系樹脂が用いられることができる。これにより、屈折率が異なる第一透明樹脂層12及び第二透明樹脂層13が形成され、第一透明樹脂層12と屈折率が異なる第二透明樹脂層13との界面が太陽電池セル17同士の隙間に形成される。
第一透明樹脂層12と第二透明樹脂層13との界面の表面粗さRaが2μm以上15μm以下であることが好ましく、5μm以上10μm以下であることがより好ましい。第一透明樹脂層12と第二透明樹脂層13との界面に凹凸を形成することにより、反射光線に良好な拡散性を付与することができ発電効率を高めることができる。また、第一透明樹脂層12と第二透明樹脂層13との界面が凹凸となるため、第一透明樹脂層12と第二透明樹脂層13との接着面積が増えることにより、より強固に接着することができる。この凹凸の形成方法としては、従来公知の方法で形成することができ、特に限定されないが、第一透明樹脂層12を形成する第1封止材シート12aの表面又は第二透明樹脂層を形成する第二封止材シート13aの裏面にエンボス加工を施すことにより、上記凹凸を形成することができる。
充填剤層15の形成方法としては、封止材シートが用いられることができる。第一透明樹脂層12及び第二透明樹脂層13に、屈折率が異なる封止材シートがそれぞれ用いられることにより、屈折率が異なる第一透明樹脂層12及び第二透明樹脂層が形成される。また、この封止材シートの形成方法としては、特に限定されず、射出成形、Tダイ成形等の従来公知の方法で形成することができる。
また、第一透明樹脂層12の屈折率は、後述する透光性基板11の屈折率とも異なっており、第一透明樹脂層12に用いられる封止材シートは、透光性基板11の屈折率と異なるものが用いられる。
(透光性基板11)
透光性基板11は、最表面に積層されるものであり、(a)太陽光に対する透過性及び電気絶縁性を有すること、(b)機械的、化学的及び物理的強度、具体的には耐候性、耐熱性、耐久性、耐水性、水蒸気等に対するガスバリア性、耐風圧性、耐薬品性、堅牢性に優れること、(c)表面硬度が高く、かつ表面の汚れ、ゴミ等の蓄積を防止する防汚性に優れることが要求される。
透光性基板11の形成材料としては、ガラス及び合成樹脂が使用される。透光性基板11に使用される合成樹脂としては、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリルル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、各種のナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリスルホン系樹脂、アセタール系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂の中でも、フッ素系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂又はポリエステル系樹脂が特に好ましい。
なお、合成樹脂製の透光性基板11の場合、(a)ガスバリア性等を向上させる目的で上記PVD法又はCVD法によりその一方の面に酸化珪素、酸化アルミニウム等の無機酸化物の透明蒸着膜を積層すること、(b)加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性等を改良、改質する目的で、例えば滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、光安定剤、充填剤、強化繊維、補強剤、難燃剤、耐炎剤、発泡剤、防カビ剤、顔料等の各種添加剤を含有することも可能である。
透光性基板11の平均厚さとしては、特に限定されず、使用する材料に応じて所要の強度、ガスバリア性等を具備するよう適宜選択される。合成樹脂製の透光性基板11の厚さとしては6μm以上500μm以下が好ましく、9μm以上300μm以下が特に好ましい。また、ガラス製の透光性基板11の厚さとしては、一般的には3mm程度とされている。
(太陽電池セル17)
上記太陽電池セル17は、光エネルギーを電気エネルギーに変換する薄板状の光起電力素子であり、充填剤層15に囲繞される。複数枚の太陽電池セル17は、略同一面上で且つ互いに若干離間して敷設され、図示していないが直列又は並列に配線されている。この太陽電池セル17としては、例えば単結晶シリコン型太陽電池素子、多結晶シリコン型太陽電池素子等の結晶シリコン太陽電子素子、シングル接合型やタンデム構造型等からなるアモルファスシリコン太陽電池素子、ガリウムヒ素(GaAs)やインジウム燐(InP)等の第3〜第5族化合物半導体太陽電子素子、カドミウムテルル(CdTe)や銅インジウムセレナイド(CuInSe)等の第2〜第6族化合物半導体太陽電子素子等を使用することができ、それらのハイブリット素子も使用することができる。なお、複数枚の太陽電池セル17の間には、充填剤層15が隙間なく充填されることになる。
(バックシート18)
バックシート18は、種々の形態のものが採用可能であるが、例えば、表面側基材層と、この表面側基材層の表面に積層された熱融着層と、表面側基材層の裏面に積層されたガスバリア層と、このガスバリア層の裏面に積層された裏面側基材層とを備えたものを採用することが可能である。(バックシート18の各層の図示は省略している。)
上記表面側基材層は、合成樹脂を主成分として形成されている。この表面側基材層の主成分の合成樹脂としては、特に限定されるものではなく、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、フッ素系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレート系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、アセタール系樹脂、セルロース系樹脂等が挙げられる。上記樹脂の中でも、高い耐熱性、強度、耐候性、耐久性、水蒸気等に対するガスバリア性等を有するポリエステル系樹脂、フッ素系樹脂及び環状ポリオレフィン系樹脂が好ましい。
上記ポリエステル系樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等が挙げられる。これらのポリエステル系樹脂の中でも、耐熱性、耐候性等の諸機能面及び価格面のバランスが良好なポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
上記フッ素系樹脂としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体からなるペルフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー(FEP)、テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとヘキサフルオロプロピレンとのコポリマー(EPE)、テトラフルオロエチレンとエチレン又はプロピレンとのコポリマー(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE)、エチレンとクロロトリフルオロエチレンとのコポリマー(ECTFE)、フッ化ビニリデン系樹脂(PVDF)、フッ化ビニル系樹脂(PVF)等が挙げられる。これらのフッ素系樹脂の中でも、強度、耐熱性、耐候性等に優れるポリフッ化ビニル系樹脂(PVF)やテトラフルオロエチレンとエチレン又はプロピレンとのコポリマー(ETFE)が特に好ましい。
上記環状ポリオレフィン系樹脂としては、例えばa)シクロペンタジエン(及びその誘導体)、ジシクロペンタジエン(及びその誘導体)、シクロヘキサジエン(及びその誘導体)、ノルボルナジエン(及びその誘導体)等の環状ジエンを重合させてなるポリマー、b)当該環状ジエンとエチレン、プロピレン、4−メチル−1−ペンテン、スチレン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィン系モノマーの1種又は2種以上とを共重合させてなるコポリマー等が挙げられる。これらの環状ポリオレフィン系樹脂の中でも、強度、耐熱性、耐候性等に優れるシクロペンタジエン(及びその誘導体)、ジシクロペンタジエン(及びその誘導体)又はノルボルナジエン(及びその誘導体)等の環状ジエンのポリマーが特に好ましい。
なお、上記表面側基材層の形成材料としては、上記合成樹脂を1種又は2種以上混合して使用することができる。また表面側基材層の形成材料中には、加工性、耐熱性、耐候性、機械的性質、寸法安定性等を改良、改質する目的で、種々の添加剤等を混合することができる。この添加剤としては、例えば滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、充填剤、強化繊維、補強剤、帯電防止剤、難燃剤、耐炎剤、発泡剤、防カビ剤、顔料等が挙げられる。上記表面側基材層の成形方法としては、特に限定されず、例えば押出し法、キャスト成形法、Tダイ法、切削法、インフレーション法等の公知の方法が採用される。
上記表面側基材層の平均厚さの下限としては、25μmが好ましく、50μmが特に好ましい。一方、表面側基材層の厚さの上限としては、250μmが好ましく、188μmが特に好ましい。表面側基材層の厚さが上記下限未満であると、バックシート18の積層の際の取扱いが困難になり、また後述する顔料の含有による表面側基材層の着色及びその機能性が不十分になる等の不都合が発生する。逆に、表面側基材層の厚さが上記上限を超えると、太陽電池モジュール1の薄型化及び軽量化の要請に反することになる。
上記表面側基材層中に顔料を分散含有することができる。このように表面側基材層中に顔料を分散含有することで、表面側基材層ひいてはバックシート18の耐熱性、耐候性、耐久性、熱的寸法安定性、強度等の諸特性を向上することができる。また、表面側基材層中に白色顔料を分散含有することで、太陽電池セル17を透過した光線を反射させる機能が付加され、より発電効率を高めることができる。さらに、表面側基材層中に黒色顔料等を分散含有し、表面側基材層を種々の色に着色することで、太陽電池モジュール1の意匠性を向上することができる。
この白色顔料としては、特に限定されるものではなく、例えば炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸鉛、硫酸バリウムなどを使用することができる。中でも、合成樹脂層を形成する樹脂材料中への分散性に優れ、合成樹脂層の耐久性、耐熱性、強度等の向上効果が比較的大きい炭酸カルシウムが好ましい。この炭酸カルシウムは、カルサイト、アラゴナイト、バテライトなどの結晶タイプがあり、どの結晶タイプでも使用できる。この炭酸カルシウムは、ステアリン酸、ドデジシルベンゼンスルホン酸ソーダ、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等で表面処理されていてもよく、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、二酸化チタン等の不純物が10%以下程度含まれていてもよい。その他の顔料としては、カーボンブラック等の黒色顔料、ウルトラマリン,紺青等の青色顔料、べんがら(酸化鉄赤),カドミウムレッド,モリブデンオレンジ等の赤色顔料、メタリック光沢を与える金属粉顔料などが挙げられ、太陽電池モジュール1の意匠性の向上に寄与する。
上記顔料の平均粒子径の下限としては、100nmが好ましく、300nmがより好ましい。一方、上限としては、30μmが好ましく、3μmがより好ましい。顔料の平均粒子径が上記下限未満だと、凝集等により表面側基材層中への均一な分散が困難になるおそれがある。一方、上記上限を超えると、表面側基材層に対する耐熱性等の諸特性向上効果が低下するおそれがある。
上記顔料の含有量(表面側基材層全体における濃度)の上限としては、8質量%が好ましく、より好ましくは15質量%である。一方、下限としては、30質量%が好ましく、より好ましくは20質量%である。顔料の含有量が上記下限より小さいと、表面側基材層3の耐久性、耐熱性、強度等の向上効果が小さくなる。一方、上記上限を超えると、表面側基材層中での顔料の分散性が低下し、表面側基材層の強度の低下を招来するおそれがある。
上記熱融着層は、バックシート18を積層接着して太陽電池モジュール1を形成すべく加熱されることにより溶融する樹脂層であり、例えばエチレン系重合体を主成分とする樹脂層から構成することができる。
このエチレン系重合体としては、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン及び高密度ポリエチレン等のポリエチレン、エチレン−αオレフィン共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体のイオン架橋物、エチレン−ビニルエステル共重合体等を使用することができる。これらは1種単独で使用することも可能であり、また2種以上を併用することも可能である。
上記エチレン−αオレフィン共重合体を構成するαオレフィンとしては、例えばプロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチルペンテン−1等を用いることができる。
上記エチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体を構成する(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソブチル等を用いることができる。
上記エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体を構成する(メタ)アクリル酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン等を用いることができる。
上記エチレン−ビニルエステル共重合体を構成するビニルエステルとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等を用いることができる。
さらに、エチレン系重合体に、グリシジル基、シラノール基、アミノ基等の反応性官能基を有する化合物が共重合されたものも用いることができる。
また、熱融着層の形成材料中に、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤等の添加剤を混合することも可能である。この場合、この添加材(紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤の何れか1つ又は複数)が高分子固定型であることが好ましい。この添加材としては、バックシート18において従来から用いられている添加剤を用いることも可能である。例えば、有機過酸化物、架橋助剤、シランカップリング剤等の添加材を熱融着層の形成材料中に混合することが可能である。
熱融着層の平均厚さの下限としては、20μmが好ましく、より好ましくは50μmである。一方、上限としては、300μmが好ましく、より好ましくは150μmである。熱融着層の厚さが上記下限未満である場合、バックシート18と太陽電池モジュール1との接合が不十分となるおそれがあり、また、上記上限を超える場合、太陽電池モジュール1の薄型化及び軽量化の要請に反することになる。
上記ガスバリア層は、水素ガス、酸素ガス等のガスの透過を低減する機能を有する層である。このガスバリア層は、基材フィルムと、この基材フィルムに積層された無機酸化層とを備えている。
このガスバリア層の基材フィルムは、合成樹脂を主成分として形成されている。この基材フィルムの主成分の合成樹脂としては、上記表面側基材層と同様の合成樹脂が用いられ、中でも耐熱性、耐候性等の諸機能面及び価格面のバランスが良好なポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。また基材フィルムの成形方法や基材フィルムの形成材料中の添加剤等に関しては上記表面側基材層と同様である。
上記基材フィルムの平均厚さの下限としては、7μmが好ましく、10μmが特に好ましい。一方、上限としては、20μmが好ましく、15μmが特に好ましい。基材フィルムの厚さが上記下限未満であると、無機酸化物層を形成するための蒸着加工の際にカールが発生しやすくなってしまう、取扱いが困難になる等の不都合が発生する。逆に、基材フィルムの厚さが上記上限を超えると、太陽電池モジュール1の薄型化及び軽量化の要請に反することになる。
無機酸化物層は、酸素、水蒸気等に対するガスバリア性を発現するための層であり、基材フィルムの裏面に無機酸化物を蒸着することで形成される。この無機酸化物層を形成する蒸着手段としては、合成樹脂製の基材フィルムに収縮、黄変等の劣化を招来することなく無機酸化物が蒸着できれば特に限定されるものではなく、(a)真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオンクラスタービーム法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法;PVD法)、(b)プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法;CVD法)が採用される。これらの蒸着法の中でも、生産性が高く良質な無機酸化物層が形成できる真空蒸着法やイオンプレーティング法が好ましい。
無機酸化物層を構成する無機酸化物としては、ガスバリア性を有するものであれば特に限定されるものではなく、例えば酸化アルミニウム、酸化シリカ、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化マグネシウム等が用いられ、中でもガスバリア性及び価格面のバランスが良好な酸化アルミニウム又は酸化シリカが特に好ましい。
無機酸化物層の平均厚さの下限としては、3Åが好ましく、400Åが特に好ましい。一方、無機酸化物層の厚さの上限としては、3000Åが好ましく、800Åが特に好ましい。無機酸化物層の厚さが上記下限より小さいと、ガスバリア性が低下するおそれがある。一方、無機酸化物層の厚さが上記上限を超えると、無機酸化物層のフレキシビリティーが低下し、クラック等の欠陥が発生しやすくなる。
無機酸化物層は、単層構造でもよく、2層以上の多層構造でもよい。このように無機酸化物層を多層構造とすることで、蒸着の際に懸かる熱負担の軽減により基材フィルムの劣化が低減され、さらに基材フィルムと無機酸化物層との密着性等を改善することができる。また、上記物理気相成長法及び化学気相成長法における蒸着条件は、基材フィルムの樹脂種類、無機酸化物層の厚さ等に応じて適宜設計される。
また、基材フィルムと無機酸化物層との密接着性等を向上させるため、基材フィルムの蒸着面に表面処理を施すとよい。このような密着性向上表面処理としては、例えば(a)コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理、化学薬品等を用いた酸化処理や、(b)プライマーコート処理、アンダーコート処理、アンカーコート処理、蒸着アンカーコート処理などが挙げられる。これらの表面処理の中でも、無機酸化物層との接着強度が向上し、緻密かつ均一な無機酸化物層の形成に寄与するコロナ放電処理及びアンカーコート処理が好ましい。
上記アンカーコート処理に用いるアンカーコート剤としては、例えばポリエステル系アンカーコート剤、ポリアミド系アンカーコート剤、ポリウレタン系アンカーコート剤、エポキシ系アンカーコート剤、フェノール系アンカーコート剤、(メタ)アクリル系アンカーコート剤、ポリ酢酸ビニル系アンカーコート剤、ポリエチレンアルイハポリプロピレン等のポリオレフィン系アンカーコート剤、セルロース系アンカーコート剤などが挙げられる。これらのアンカーコート剤の中でも、基材フィルムと無機酸化物層との接着強度をより向上することができるポリエステル系アンカーコート剤が特に好ましい。
上記アンカーコート剤のコーティング量(固形分換算)の下限としては、0.1g/mが好ましく、1g/mが特に好ましい。一方、当該アンカーコート剤のコーティング量の上限としては、5g/mが好ましく、3g/mが特に好ましい。アンカーコート剤のコーティング量が上記下限より小さいと、基材フィルムと無機酸化物層との密着性向上効果が小さくなるおそれがある。一方、当該アンカーコート剤のコーティング量が上記上限を超えると、バックシート18の強度、耐久性等が低下するおそれがある。
なお、上記アンカーコート剤中には、密接着性向上のためのシランカップリング剤、基材フィルムとのブロッキングを防止するためのブロッキング防止剤、耐候性等を向上させるための紫外線吸収剤等の各種添加剤を適宜混合することができる。かかる添加剤の混合量としては、添加剤の効果発現とアンカーコート剤の機能阻害とのバランスから0.1重量%以上10重量%以下が好ましい。
上記裏面側基材層は、合成樹脂を主成分として形成されている。この耐加水分解樹脂層の主成分の合成樹脂としては、耐加水分解性及び耐熱性に優れるポリエチレンナフタレート(PEN)が用いられている。
このポリエチレンナフタレートとは、エチレンナフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステル樹脂で、ナフタレンジカルボン酸を主たるジカルボン酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコール成分として合成される。
このエチレンナフタレート単位は、ポリエステルの全繰り返し単位の80モル%以上が好ましい。エチレンナフタレート単位の割合が80モル%未満となるとポリエチレンナフタレートの耐加水分解性、強度、バリア性が低下するおそれがある。
上記ナフタレンジカルボン酸としては、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、1,3−ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、上記耐加水分解性等の面からは2,6−ナフタレンジカルボン酸が特に好ましい。
上記裏面側基材層は、主成分であるポリエチレンナフタレート中に、カルボジイミド化合物を含有するとよい。このようにガルボジイミド化合物を含有することで、上記裏面側基材層の耐加水分解性が格段に向上する。このカルボジイミド化合物の含有量としては、0.1質量%以上10質量%以下が好ましく、0.5質量%以上3質量%以下が特に好ましい。このようにカルボジイミド化合物の含有量を上記範囲とすることで、上記裏面側基材層の耐加水分解性を効果的に向上することができる。
このカルボジイミド化合物としては、例えば(a)N,N’−ジフェニルカルボジイミド、N,N’−ジイソプロピルフェニルカルボジイミド、N、N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド等のモノカルボジイミド、及び(b)ポリ(1,3,5−トリイソプロピルフェニレン−2,4−カルボジイミド)等のポリカルボジイミド化合物が挙げられる。これらの中でも、N,N’−ジフェニルカルボジイミド及びN,N’−ジイソプロピルフェニルカルボジイミドが好ましく、上記裏面側基材層の耐加水分解性をより向上することができる。また、カルボジイミド化合物の分子量としては、200〜1000の範囲、特に200〜600の範囲が好ましい。分子量が上記上限を超えると樹脂中でのカルボジイミド化合物の分散性が低下し、分子量が上記下限未満であるとカルボジイミド化合物の飛散性が上昇するおそれがある。
また、上記裏面側基材層は、主成分であるポリエチレンナフタレート中に、上記カルボジイミド化合物に加えて酸化防止剤を含有するとよい。このようにポリエチレンナフタレート中にカルボジイミド化合物と酸化防止剤を共に含有することで、上記耐加水分解性が格段に向上し、さらにカルボジイミド化合物の分解も抑制することができる。この酸化防止剤の含有量としては、0.05質量%以上1質量%以下が好ましく、0.1質量%以上0.5質量%以下が特に好ましい。酸化防止剤の含有量が上記下限未満では、カルボジイミドの分解抑制機能及び耐加水分解性の向上効果が低下するおそれがあり、酸化防止剤の含有量が上記上限を超えると上記裏面側基材層の色調が損なわれるおそれがある。この酸化防止剤としては、具体的にはヒンダードフェノール系化合物及びチオエーテル系化合物、特にヒンダードフェノール系化合物が好ましく、上記裏面側基材層の耐加水分解性を効果的に向上することができる。カルボジイミド化合物の含有量に対する酸化防止剤の含有量の質量比としては、0.1以上1.0以下が好ましく、0.15以上0.8以下が特に好ましい。この質量比が上記下限未満では、カルボジイミド自体の加水分解を抑制する効果が不十分となるおそれがあり、逆に、この質量比が上記上限を越えると、カルボジイミドの加水分解を抑制する効果が頭打ちになる。なお、カルボジイミド化合物及び酸化防止剤の添加方法は、ポリエチレンナフタレートに混練する方法でも、ポリエチレンナフタレートの重縮合反応に添加する方法でもよい。
ポリエチレンナフタレートの末端カルボキシル基量としては、10eq/T(当量/10g)以上40eq/T以下、特に10eq/T以上30eq/T以下、さらに10eq/T以上25eq/T以下が好ましい。末端カルボキシル基量が上記上限を超えるとカルボジイミド化合物による耐加水分解性の向上効果が低下するおそれがあり、末端カルボキシル基量が上記下限より小さいと生産性が低下するおそれがある。
また、上記裏面側基材層は、ポリエチレンナフタレートに加えて、芳香族ポリエステルを含有するとよい。このようにポリエチレンナフタレート中に芳香族ポリエステルを含有することで、裏面側基材層の耐加水分解性を保持しつつ結節強度、耐デラミネーション性、機械的強度等を向上することができる。この芳香族ポリエステルの含有量としては、1質量%以上10質量%以下が好ましい。芳香族ポリエステルの含有量を上記範囲とすることで、結節強度、耐デラミネーション性、機械的強度等を効果的に向上することができる。この芳香族ポリエステルとしては、具体的にはテレフタル酸成分及び4,4’−ジフェニルジカルボン酸を主たるジカルボン酸成分とし、エチレングリコールを主たるグリコール成分として共重合してなるポリエステルが好ましい。
なお、ポリエチレンナフタレートの製造方法は、特に限定されるものではなく、エステル交換法、直接エステル化法等の公知の種々の方法を採用することができる。また、裏面側基材層の成形方法や裏面側基材層の形成材料中の添加剤等に関しては上記表面側基材層と同様である。
上記裏面側基材層の平均厚さの下限としては、12μmが好ましく、25μmが特に好ましい。一方、上限としては、50μmが好ましく、40μmが特に好ましい。裏面側基材層の厚さが上記下限未満であると、ポリエチレンナフタレートの耐加水分解性による裏面側基材層の耐久性向上効果が十分に発揮されないおそれがあり、その取扱いが困難になる等の不都合も発生する。逆に、裏面側基材層の厚さが上記上限を超えると、太陽電池モジュール1の薄型化及び軽量化の要請に反することになる。
上記のように重畳される熱融着層、表面側基材層、ガスバリア層及び裏面側基材層の各層間には接着剤層が積層されている。この接着剤層によって各層が接着固定され、バックシート18の強度、耐久性、堅牢性等が向上し、さらに上記無機酸化物層の欠陥を封止及び保護する機能が奏される。
上記接着剤層を構成する接着剤としては、ラミネート用接着剤又は溶融押出樹脂が用いられる。このラミネート用接着剤としては、例えばドライラミネート用接着剤、ウェットラミネート用接着剤、ホットメルトラミネート用接着剤、ノンソルベントラミネート用接着剤等が挙げられる。これらのラミネート用接着剤のなかでも、接着強度、耐久性、耐候性等に優れ、無機酸化物層表面の欠陥(例えばキズ、ピンホール、凹部等)を封止及び保護する機能を有するドライラミネート用接着剤が特に好ましい。
上記ドライラミネート用接着剤としては、例えばポリ酢酸ビニル系接着剤、アクリル酸のエチル、ブチル、2−エチルヘキシルエステル等のホモポリマーまたはこれらとメタクリル酸メチル、アクリロニトリル、スチレン等との共重合体等からなるポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、アクリル酸、メタクリル酸等のモノマーとの共重合体等からなるエチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接着剤、尿素樹脂,メラミン樹脂等からなるアミノ樹脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤、反応型(メタ)アクリル系接着剤、クロロプレンゴム,ニトリルゴム,スチレン−ブタジエンゴム等からなるゴム系接着剤、シリコーン系接着剤、アルカリ金属シリケート、低融点ガラス等からなる無機系接着剤などが挙げられる。これらのドライラミネート用接着剤の中でも、バックシート18の屋外での長期間使用に起因する接着強度低下やデラミネーションが防止され、さらに接着剤層の黄変等の劣化が低減されるポリウレタン系接着剤、特にポリエステルウレタン系接着剤が好ましい。また硬化剤として、熱黄変が少ない脂肪族系ポリイソシアネートが好ましい。
上記溶融押出樹脂としては、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、酸変性ポリエチレン系樹脂、酸変性ポリプロピレン系樹脂、エチレン−アクリル酸又はメタクリル酸共重合体、サーリン系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル系樹脂、エチレン−アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル共重合体、ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂等の熱可塑性樹脂の1種又は2種以上を使用することができる。なお、上記溶融押出樹脂を用いた押出ラミネート法を採用する場合、より強固な接着強度を得るために、上記各フィルムの積層対向面に上述のアンカーコート処理等の表面処理を施すとよい。
上記接着剤層の積層量(固形分換算)の下限としては、1g/mが好ましく、3g/mが特に好ましい。一方、接着剤層5の積層量の上限としては、10g/mが好ましく、7g/mが特に好ましい。接着剤層の積層量が上記下限より小さいと、接着強度や無機酸化物層の欠陥封止機能が得られないおそれがある。一方、接着剤層の積層量が上記上限を超えると、積層強度や耐久性が低下するおそれがある。
なお、接着剤層を形成するラミネート用接着剤又は溶融押出樹脂中には、取扱性、耐熱性、耐候性、機械的性質等を改良、改質する目的で、例えば溶媒、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、充填剤、強化繊維、補強剤、帯電防止剤、難燃剤、耐炎剤、発泡剤、防カビ剤、顔料等の種々の添加剤を適宜混合することができる。
(利点)
当該太陽電池モジュール1は、図3に示すように太陽電池セル17同士の隙間に入射する光の一部が、太陽電池セル同士の隙間に形成される第一透明樹脂層12と第二透明樹脂層13との界面19において、第一透明樹脂層12と第二透明樹脂層13との屈折率差により反射する。そして、反射した光が透光性基板11に到達し、この到達した光の一部は、第一透明樹脂層12と透光性基板11との屈折率差によりこの界面20で反射し、太陽電池セル17に入射する。これにより、太陽電池セル17同士の隙間に入射する光の一部を太陽電池セルに効果的に入射させることができ、発電効率の向上が図られる。さらに、当該太陽電池モジュールは、太陽電池セル同士の隙間に別途他の層を配設する必要がなく、従来の太陽電池モジュールの製造方法に比して余分な工程をも必要とせず、太陽電池モジュールに入射した光を有効利用し発電効率を高めることができる。
また、第一透明樹脂層12に対する第二透明樹脂層13の相対屈折率が、0.95以下であるため、全反射する光の量が増えることにより、太陽電池セル17同士の隙間に入射した光を、太陽電池セルに効率的に再帰させることができる。例えば第一透明樹脂層12に屈折率が1.46のエチレン−酢酸ビニル系樹脂を用い、第二透明樹脂層13に屈折率が1.35のフッ素系樹脂を用いた場合は、第一透明樹脂層12に対する第二透明樹脂層13の相対屈折率は0.93以下となる。この屈折率差の界面に光が入射した場合、入射角が69°以上の光は全反射され、太陽電池セル17同士の隙間に入射する光を効率的に利用することができる。
また、第一透明樹脂層12と第二透明樹脂層13との界面19に凹凸が形成されていることにより、太陽電池セル17同士の隙間に入射した光は拡散反射する。この拡散反射した光は、正反射する光に比べて太陽電池セルに再帰しやすくなる。つまり、この界面で正反射した光は、この界面まで到達した光の経路を法線方向に対称(線対象)とする経路でそのまま透光性基板11の表面から出射されてしまいやすい。これに対して、界面で拡散反射(乱反射)した光のうち平面方向に近接する方向に傾斜した光は、再度透光性基板11の表面に到達した際に反射しやすく、このため太陽電池セル17に再帰しやすい。さらに、第一透明樹脂層12と第二透明樹脂層13との界面が凹凸となり、この界面の面積が広いため、第一透明樹脂層12と第二透明樹脂層13との積層構造をより強固とすることができる。
また、当該太陽電池モジュール1は、充填剤層が熱可塑性樹脂層であるため、充填剤層の機能としての透光性基板11及びバックシート18との接着性や太陽電池セル17を保護するための耐衝撃性も有している。
(太陽電池モジュール1の製造方法)
次に、当該太陽電池モジュール1の製造方法を説明する。
この製造方法は、(1)透光性基板11、第一透明樹脂層12を形成する第一封止材シート12a、複数の太陽電池セル17、第二透明樹脂層13を形成する第二封止材シート13a、バックシート18がこの順に積層された積層構造体を得る工程と(図2参照)、(2)この積層構造体を加圧することによって一体化する工程とを有している。なお、この製造方法は、積層構造体を形成する工程の前工程として、各積層対向面にコロナ放電処理、オゾン処理、低温プラズマ処理、グロー放電処理、酸化処理、プライマーコート処理、アンダーコート処理、アンカーコート処理等を施す前処理工程を有することも可能である。
積層構造体を形成する工程においては、透光性基板11が最も下に位置するように配設されて各部材を積層するが、この積層の上下は特に限定されない。また、上記太陽電池セルを、端縁同士が隙間を有するよう第一封止材シート12aの上面に積層している。
一体化する工程においては、太陽電池セル17同士の隙間に、第一封止材シート12aによって形成される第一透明樹脂層12と第二封止材シート13aによって形成される第二透明樹脂層13との界面を形成している。
一体化する工程においては、真空吸引し加熱ラミネーションする方法を採用することができる。この加熱ラミネーション方法を採用することにより、加熱により、第一封止材シート12a、第二封止材シート13a及びバックシート18の熱融着層が溶融し、これらの溶融樹脂が一体的に接合される。そして、これらの溶融樹脂が冷却されることによって固化し、当該太陽電池モジュール1が製造される。
<第二実施形態>
次に、第二の実施形態の太陽電池モジュール2について、図4を用いて説明する。なお、第二の実施形態の説明において、第一の実施形態と同一構成又は同一機能を有する部材については同一符号を用いて、その詳細な説明を省略することがある。
図4に示す当該太陽電池モジュール2にあっては、充填剤層16が、透光性基板11の裏面に積層される第一透明樹脂層12、バックシート18の表面に積層される第三透明樹脂層14及びこの第三透明樹脂層14の表面に積層される第二透明樹脂層13を有しており、第一透明樹脂層12及び第二透明樹脂層13により太陽電池セル17を囲繞している。また、第二透明樹脂層13は、第一透明樹脂層12及び第三透明樹脂層14と異なる屈折率を有する透明樹脂層である。
この充填剤層16は、特に限定されないが、例えば従来の太陽電池モジュールに用いられる一対の封止材シートを第一透明樹脂層12及び第三透明樹脂層14の形成用シートとして用いることができる。この従来の太陽電池モジュールの封止材シートは、エチレン−酢酸ビニル系樹脂で形成されるものが一般的に用いられる。また、第三透明樹脂層13の形成用シートとしてフッ素系樹脂製の熱可塑性樹脂シートを用いることができる。これにより、エチレン−酢酸ビニル系樹脂の第一透明樹種層12及び第三透明樹脂層14、並びに第一透明樹脂層12(第三透明樹脂14)と屈折率が異なるフッ素系樹脂の第二透明樹脂層13を有する充填剤層16を形成することができる。
当該太陽電池モジュール2の製造方法は、(1)透光性基板11、第一透明樹脂層12を形成する第一封止材シート、複数の太陽電池セル17、第二透明樹脂層13を形成する第二封止材シート、第三透明樹脂層を形成する第三封止材シート、バックシート18がこの順に積層された積層構造体を得る工程と、(2)この積層構造体を加圧することによって一体化する工程とを有している。
積層構造体を形成する工程においては、透光性基板11が最も下に位置するように配設されて各部材を積層するが、この積層の上下は特に限定されない。また、上記太陽電池セルを、端縁同士が隙間を有するよう第一封止材シートの上面に積層している。
一体化する工程においては、太陽電池セル17同士の隙間に、第一封止材シートによって形成される第一透明樹脂層12と第二封止材シートによって形成される第二透明樹脂層13との界面を形成している。
一体化する工程においては、真空吸引し加熱ラミネーションする方法を採用することができる。この加熱ラミネーション方法を採用することにより、加熱により、第一封止材シート、第二封止材シート、第三封止材シート及びバックシート18の熱融着層が溶融し、これらの溶融樹脂が一体的に接合される。そして、これらの溶融樹脂が冷却されることによって固化し、当該太陽電池モジュール2が製造される。
当該太陽電池モジュール2にあっては、従来の一対の封止材シートを第一透明樹脂層12及び第三透明樹脂層14を形成するシートとして用い、この第一透明樹脂層12と第三透明樹脂層14との間に配設される第二透明樹脂層13を形成する比較的薄いシートを用いて、充填層を形成することができる。第二透明樹脂層13は、屈折率を他の透明樹脂層と異ならしめるだけでよく、充填剤層16として必要な機能は第一透明樹脂層12及び第三透明樹脂層14が発揮することができ、容易且つ確実に当該太陽電池モジュールを製造することができる。
<第三実施形態>
次に、第三の実施形態の太陽電池モジュールについて説明する。なお、第三の実施形態の太陽電池モジュールの基本的構造は、第一の実施形態の太陽電池モジュールと同様であるので、第一の実施形態の符号と同一符号を用いて詳細な説明を省略することがある。
第三の実施形態の太陽電池モジュールにあっては、第一透明樹脂層12及び第二透明樹脂層13が粘着剤層である。第一透明樹脂層12及び第二透明樹脂層13が粘着剤層であることにより、異なる屈折率を有する第一透明樹脂層12及び第二透明樹脂層13を、加熱ラミネーションすることなく容易に形成することができる。なお、第一透明樹脂層12又は第二透明樹脂層13のどちらか一方が粘着剤層である構成も採用することもでき、粘着剤層の粘着力により、第一透明樹脂層12と第二透明樹脂層13とが強固に貼着され、容易に屈折率差を有する充填剤層15を形成することができる。
上記粘着剤層の粘着剤としては、特に限定されないが、例えばアクリル系粘着剤、アクリル−ゴム系粘着剤、天然ゴム系粘着剤、ブチルゴム系等の合成ゴム系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ポリウレタン系粘着剤、エポキシ系粘着剤、ポリエチレン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤が挙げられる。これらのうち粘着力、保持力、タック力のバランスがよく、安価に入手できることからアクリル系粘着剤であることが特に好ましい。
アクリル系粘着剤を構成するモノマーとして、特に限定されないが、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、メチルメタクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート等のアクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル(アルキル基としては例えば炭素数1〜20のもの);2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等のアクリル酸ヒドロキシアルキルエステル、メタクリル酸ヒドロキシアルキルエステル(ヒドロキシアルキル基としては例えば炭素数1〜20のもの);アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和脂肪族カルボン酸;酢酸ビニル;これらの組み合わせ等が挙げられる。中でもn−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートをモノマーとして用いることで、粘着力、保持力、タック力などの粘着特性が良好であるため、とくに好ましい。
また、上記粘着剤として、特に限定されないが、例えば溶剤タイプの粘着剤、エマルションタイプの粘着剤、ホットメルトタイプの粘着剤を用いることができる。これらのうち、所望する成分の粘着剤を容易に製造することができ、粘着剤の厚さを容易に調整することができることから溶剤タイプの粘着剤が好ましい。
上記溶剤タイプの粘着剤は、有機溶剤に溶融させて製造される。上記有機溶剤として、例えば、トルエンや酢酸エチルが用いられる。上記アクリル系粘着剤の場合は、上記モノマーをトルエンや酢酸エチルの有機溶剤に溶融させて、重合開始剤によって重合させることにより溶剤タイプのアクリル系粘着剤を製造することができる。これにより、既述のアクリル系粘着剤の利点を有しつつ、所望する成分の粘着剤を容易に製造することができ、粘着剤の厚さを容易に調整することができる。
また、上記粘着剤は、熱硬化性成分を含有する粘着剤を用いることができる。熱硬化性成分を含有する粘着剤として、特に限定されないが、熱硬化性ゴム系粘着剤、熱硬化性シリコーン系粘着剤、熱硬化性アクリル系粘着剤等を用いることができる。これらの粘着剤には、熱硬化性成分として、特に限定されないが、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、フェノール樹脂等が配合されることができる。また、熱硬化性アクリル系粘着剤としては、特開平10−292163号公報に示される熱硬化型感圧性接着剤、具体的には、(メタ)アクリル酸アルキルエステル系ポリマーにエポキシ系架橋剤等を付与して架橋処理したもの等も使用される。
上記粘着剤層は、上記粘着剤で形成される封止材シートをバックシート18の表面又は透光性基板11の裏面に転写することにより形成されることができる。この転写は、上記粘着剤で形成される封止材シートが積層されている転写シートを用いる。これにより、容易かつ安定的に粘着剤層を形成することができる。
上記粘着剤層の屈折率調整についても、上述のように、第一透明樹脂層12及び第二透明樹脂層13に屈折率が異なる封止材シートを用いることにより形成することができる。つまり、第一透明樹脂層12及び第二透明樹脂層13を形成する封止材シートを屈折率が異なるもので組み合わせることにより、屈折率が異なる第一透明樹脂層12及び第二透明樹脂層を形成することができる。具体例としては、第一透明樹脂層12用の封止材シートに屈折率が1.46のエチレン−酢酸ビニル系樹脂を用いる。一方、第二透明樹脂層用の封止材シートに屈折率が1.53のアクリル系粘着剤を用いる。この組み合わせにより、第一透明樹脂層12と第二透明樹脂層13との屈折率差を有する充填剤層を形成することができる。これにより、太陽電池セル17同士の隙間に屈折率差を有する界面が形成され、太陽電池セル17同士の隙間に入射する光は反射し、反射した光は、透光性基板11の裏面に再帰したのち、太陽電池セル17に入射する。
第三の実施形態の太陽電池モジュールの製造方法は、(1)透光性基板11、第一透明樹脂層12を形成する第一封止材シート、複数の太陽電池セル17、第二透明樹脂層13を形成する第二封止材シート、バックシート18がこの順に積層された積層構造体を得る工程と、(2)この積層構造体を加圧することによって一体化する工程とを有している。なお、この製造方法は、積層構造体を形成する工程の前工程として、各積層対向面にコロナ放電処理、オゾン処理、低温プラズマ処理、グロー放電処理、酸化処理、プライマーコート処理、アンダーコート処理、アンカーコート処理等を施す前処理工程を有することも可能である。
積層構造体を形成する工程においては、上記太陽電池セルを、端縁同士が隙間を有するよう第一封止材シートの上面に積層している。また、第一封止材シート及び第二封止材シートは、透光性基板11及びバックシート18に、上記粘着剤で形成される封止材シートが積層されている転写シートを用いて転写することにより積層することができる。
一体化する工程においては、太陽電池セル17同士の隙間に、第一封止材シートによって形成される第一透明樹脂層12と第二封止材シートによって形成される第二透明樹脂層13との界面を形成している。
<その他の実施形態>
本発明の太陽電池モジュールは上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内において適宜設計変更可能である。
つまり、上記第一の実施形態においては、第一透明樹脂層12と第二透明樹脂層13とが主成分の異なる樹脂を用いたものについて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、第一透明樹脂層と第二透明樹脂層との主成分が同一であっても良い。この場合には、例えば成分割合を調整することにより第一透明樹脂層12の屈折率と第二透明樹脂層13の屈折率とが異なる熱可塑性樹脂層である構成を採用することができる。より具体的に説明すると、エチレン−酢酸ビニル系樹脂の酢酸ビニルの含有量を調整することにより、エチレン−酢酸ビニル系樹脂の屈折率を変えることができ、例えば第一透明樹脂層12には屈折率を調整しないエチレン−酢酸ビニル系樹脂を用い、第二透明樹脂層13には酢酸ビニル含有量を調整することにより屈折率を調整したエチレン−酢酸ビニル系樹脂を用いる。これにより、充填剤層として好適なエチレン−酢酸ビニル系樹脂を用いることができ、かつ屈折率が異なる第一透明樹脂層12及び第二透明樹脂層13を形成することができる。また、第1充填剤層用12及び第二充填剤層13に酢酸ビニルの含有量をそれぞれ調整して屈折率を異なるものにしたエチレン−酢酸ビニル系樹脂を用いることにより、より大きい屈折率差を生じさせることもできる。
また、第一透明樹脂層12に対する第二透明樹脂層13の相対屈折率が、1.05以上である構成を採用することができる。これにより、第一透明樹脂層と第二透明樹脂層との界面で光の反射率が高くなり、太陽電池セル17同士の間に入射した光を効率的に再帰させることができる。
当該太陽電池モジュール1においては、バックシート18に透明なものを用いることもできる。上述したバックシート18の各層に透明なものを用いることにより、太陽電池セル17が裏面側も受光面として機能する場合においても、裏面側から入射した光をも利用することができ、かつ屈折率が異なる第一透明樹脂層と第二透明樹脂層による反射性を有した太陽電池モジュールを形成することができる。
以上のように、本発明の太陽電池モジュールは、太陽電池の構成要素として有用であり、特に今日普及しつつある家屋屋根据え置き型の太陽電池や電卓等の小型電気機器用の太陽電池等に好適に使用される。
1 太陽電池モジュール
2 太陽電池モジュール
11 透光性基板
12 第一透明樹脂層
12a 第一封止材シート
13 第二透明樹脂層
13a 第二封止材シート
14 第三透明樹脂層
15 充填剤層
16 充填剤層
17 太陽電池セル
18 バックシート
19 界面
20 界面

Claims (10)

  1. 端縁同士が隙間を有するよう略同一面上に配置される複数の太陽電池セルと、
    上記太陽電池セルを囲繞する透明な充填剤層と、
    上記充填剤層の表面側に配設される透光性基板と
    を備える太陽電池モジュールであって、
    上記充填剤層が、上記太陽電池セルの表面側に配設される第一透明樹脂層、及びこの第一透明樹脂層と異なる屈折率を有しかつ太陽電池セルの裏面側に配設される第二透明樹脂層を有し、
    上記第一透明樹脂層と上記第二透明樹脂層との界面が上記太陽電池セル同士の隙間に形成されていることを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 上記第一透明樹脂層に対する上記第二透明樹脂層の相対屈折率が0.95以下である請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 上記第一透明樹脂層に対する上記第二透明樹脂層の相対屈折率が1.05以上である請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  4. 上記第一透明樹脂層と上記第二透明樹脂層との界面の表面粗さRaが2μm以上15μm以下である請求項1、請求項2又は請求項3に記載の太陽電池モジュール。
  5. 上記第一透明樹脂層及び上記第二透明樹脂層の少なくとも一方が、熱可塑性樹脂層である請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  6. 上記第一透明樹脂層及び上記第二透明樹脂層の双方が熱可塑性樹脂層であり、
    上記第一透明樹脂層及び上記第二透明樹脂層の主成分が同一であり、
    上記第一透明樹脂層及び第二透明樹脂層の成分割合が異なることで屈折率が異なっている請求項5に記載の太陽電池モジュール。
  7. 上記第一透明樹脂層及び上記第二透明樹脂層の少なくとも一方が、粘着剤層である請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  8. 上記充填剤層が上記第二透明樹脂層の裏面側に第三透明樹脂層を有し、
    上記第二透明樹脂層の平均厚さが上記第一透明樹脂層及び上記第三透明樹脂層のそれぞれの平均厚さよりも薄い請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  9. 上記第一透明樹脂層が、上記透光性基板の屈折率と異なる屈折率を有している請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の太陽電池モジュール。
  10. 透光性基板の一方の面側に、第一透明樹脂層を形成する第一封止材シートが積層され、第一封止材シートの一方の面に、端縁同士が隙間を有するよう複数の太陽電池セルが積層され、複数の太陽電池セルの一方の面に、上記第一透明樹脂層と屈折率の異なる第二透明樹脂層を形成する第二封止材シートが積層され、第二封止材シートの一方の面側に、バックシートが積層された積層構造体を得る工程、及び
    この積層構造体を加圧することによって一体化する工程を有し、
    上記一体化する工程で、太陽電池セル同士の隙間に、第一封止材シートによって形成される第一透明樹脂層と第二封止材シートによって形成される第二透明樹脂層との界面を形成する太陽電池モジュールの製造方法。
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