JP2014107050A - 電磁接触器 - Google Patents

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Abstract

【課題】コイルを長くしても、コイルを励磁したときの可動鉄芯に対する吸引力を向上させる。
【解決手段】電磁接触器10は、固定接点部118aと可動接点部130と可動支持体131と電磁石ユニット200とを備える。電磁石ユニット200は、可動支持体131に一端部側を連結して該可動支持体131の駆動方向に沿った方向に軸を向けた可動鉄芯215と、上記可動鉄芯215の軸方向他端部側に当該可動鉄芯215と同軸に配置されて当該可動鉄芯215から離れる方向に延びる固定鉄芯203と、少なくとも固定鉄芯203の外周側に配置される励磁コイル208とを備える。上記固定鉄芯203の可動鉄芯215側端部には、上記固定接点部118aと可動接点部130とが接触した状態で上記可動鉄芯215の他端部側を挿入可能な筒状の有底凹部203bが形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、固定接点部と可動接点部との接離によって電流路の開閉を行う電磁接触器に関する。
電流路の開閉を行う電磁接触器は、例えば、可動接点部を支持する可動支持体を電磁石ユニットの励磁コイル及び可動鉄芯で駆動する構造となっている。具体的には、電磁接触器は、励磁コイルが非励磁状態では、可動鉄芯が復帰ばねによって付勢されることによって、可動接点部が一対の固定接点部から離間している釈放状態となっている。この釈放状態から励磁コイルを励磁すると、可動鉄芯は、復帰ばねに抗して固定鉄芯に吸引されて、可動接点部が一対の固定接点部に接触して投入状態となる(例えば、特許文献1参照)。
特許第3107288号公報
ところで、上記特許文献1に記載された電磁接触器の電磁石ユニットにあっては、コイルを保持したコイル枠の中心に形成されて上下に延びる円筒状の貫通穴内に対し、可動接点部側(上部側)に円筒状の固定鉄芯が配置されると共にこの固定鉄芯と磁気ヨークとの間に可動鉄芯が配置される。更に、復帰ばねの付勢力によって固定鉄芯と可動鉄芯とを離間する構成となっている。なお、上記磁気ヨークは、U字状のヨーク本体とこのヨーク本体の中央片に形成された貫通穴に装着されたブッシュとで構成されている。そして、ブッシュと可動鉄芯との間に、非磁性材料による有底筒体が介在されている。
そして、釈放状態では、固定鉄芯と可動鉄芯とが予め設定した間隔を保って離間することで、可動鉄芯の底面がヨーク本体の中央片の貫通穴内に位置し、この釈放状態からコイルを励磁すると、固定鉄芯に可動鉄芯が吸引されることで可動鉄芯が下降して、可動接点が固定接点に接触して投入状態となる。
しかしながら、この投入状態から釈放状態になる場合には、可動鉄芯の上昇により、この可動鉄芯とヨーク本体との間のギャップが大きくなることで当該可動鉄芯とヨーク本体との間の磁束密度が低下し、固定鉄芯と可動鉄芯との間の吸引力が低下してしまうという課題がある。
本発明は、上記のような課題に着目してなされたものであり、励磁コイルの軸方向長さを長くしても、コイルを励磁したときの可動鉄芯に対する吸引力を向上させることを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る電磁接触器は、固定接点部と、その固定接点部と接離可能に対向配置する可動接点部と、上記可動接点部を支持する可動支持体と、上記可動支持体を駆動して上記可動接点部を上記固定接点部に対し進退させる電磁石ユニットと、を備える。上記電磁石ユニットは、可動支持体に一端部側を連結して該可動支持体の駆動方向に沿った方向に軸を向けた可動鉄芯と、上記可動鉄芯の軸方向他端部側に当該可動鉄芯と同軸に配置されて当該可動鉄芯から離れる方向に延びる固定鉄芯と、少なくとも固定鉄芯の外周側に配置される励磁コイルと、を備える。そして、上記固定鉄芯の可動鉄芯側端部には、上記固定接点部と可動接点部とが接触した状態で上記可動鉄芯の他端部側を予め設定した長さだけ挿入可能な筒状の有底凹部が形成されている。
本発明の一態様に係る他の電磁接触器は、上記可動鉄芯における少なくとも延在方向他端部側の外周を覆うようにして当該可動鉄芯と同軸に配置された有底筒体からなるキャップを有する封止構造で、少なくとも上記固定接点部、可動接点部、及び可動鉄芯を内部に封止する。そして、上記キャップが、上記可動鉄芯の延在方向他端部と上記有底凹部内面との間に介在する。
例えば、キャップの底部側を有底凹部内に嵌め込み、そのキャップ内に可動鉄芯を差し込むことで構成する。
本発明の一態様に係る他の電磁接触器は、上記電磁石ユニットは、可動鉄芯の延在方向他端部の端面と上記固定鉄芯を挟んで対向配置された底側の磁気ヨークを備える。そして、その磁気ヨークに上記固定鉄芯の可動鉄芯とは反対側の端面を接触状態とする固定状態形成部を備える。
上記固定状態形成部は、上記固定鉄芯を上記磁気ヨークにねじ締結することで構成しても良い。
上記固定状態形成部は、上記固定鉄芯を上記磁気ヨークにかしめによって固定することで構成しても良い。
また、上記固定鉄芯を、筒体形状の鉄芯と円柱形の鉄芯と2部品で構成しても良い。そして、筒体形状の鉄芯と円柱形の鉄芯の一端部側の端面部によって上記有底凹部を形成するようにしても良い。
電磁接触器は、励磁コイルを励磁していない釈放状態においては、例えば可動鉄芯が復帰スプリングのばね力によって付勢されることによって、可動鉄芯が固定鉄芯から離間する側に移動し、可動鉄芯の端面と固定鉄芯の端面との間の軸方向ギャップが大きくなっている。
この釈放状態で、励磁コイルを励磁すると、励磁コイルで発生される磁束が固定鉄芯及び可動鉄芯を通過する閉磁路が形成されて、可動鉄芯が固定鉄芯側に吸引される。
このとき、可動鉄芯の端面と固定鉄芯の端面との間の軸方向ギャップが大きい場合には、当該端面間では磁気抵抗が大きいので、両者間の磁束密度が少なくなる。
これに対し、本発明の一態様に係る電磁接触器によれば、固定鉄芯に有底凹部を形成することで、可動鉄芯の端面と固定鉄芯の端面との間の軸方向ギャップが大きくなっても、固定鉄芯の有底凹部の内周面と可動鉄芯の側面とはほぼ一定の距離で近接対向した状態を維持することが可能となる。この結果、可動鉄芯の端面と固定鉄芯の端面との間の軸方向ギャップが大きくても、可動鉄芯と固定鉄芯の有底凹部の内周面との間は近接した状態が維持される結果、上記固定鉄芯の有底凹部の内周面と可動鉄芯の側面を通じて磁束が流れることで、磁束密度を高めて大きな吸引力を発生することができる。
その後、可動鉄芯の端面が固定鉄芯の有底凹部の底面に近接すると、その可動鉄芯の端面と固定鉄芯の有底凹部の底面との間に直接磁路が形成されて吸引力を発生させることができる。
また本発明の一態様に係る電磁接触器によれば、上記吸引力を高くするためにコイルの軸方向長さが長くなっても、固定鉄芯の軸方向長さを長くすることで対応可能である。すなわち、コイルの軸方向長さが長くなっても、可動鉄芯を長くする必要がない。この結果、コイルの軸方向長さが長くなっても、可動する可動鉄芯の質量を重くすること無く対応可能となる。
特にこの効果は、可動鉄芯が封止構造内に封止される場合に有効である。すなわち、本願発明の一態様では、可動鉄芯が封止構造内に封止されている場合でも、コイルの軸方向長さに応じて可動鉄芯の長さを変更することなく対応となる。
本発明に係る電磁接触器の一実施形態を示す断面図である。 接点収納ケースの分解斜視図である。 接点装置の絶縁カバーを示す図であって、(a)は斜視図、(b)は装着前の平面図、(c)は装着後の平面図である。 絶縁カバーの装着方法を示す説明図である。 図1のA−A線上の断面図である。 本発明によるアーク消弧用永久磁石によるアーク消弧の説明に供する説明図である。 アーク消弧用永久磁石を絶縁ケースの外側に配置した場合のアーク消弧の説明に供する説明図である。 永久磁石と可動鉄芯との位置関係を示す拡大断面図である。 励磁コイルによる可動鉄芯吸引動作を説明する図であって、釈放状態を示す部分断面図である。 励磁コイルによる可動鉄芯吸引動作を説明する図であって、投入状態を示す部分断面図である。 固定鉄芯の固定方法の一例を示す図である。 固定鉄芯の固定方法の一例を示す図である。 固定鉄芯を2部品から構成する例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
(構造)
図1は本発明に係る電磁開閉器の一例を示す断面図、図2は消弧室の分解斜視図である。この図1及び図2において、10は電磁接触器であり、この電磁接触器10は接点機構を配置した接点装置100と、この接点装置100を駆動する電磁石ユニット200とで構成されている。
接点装置100は、図1及び図2に示すように、接点機構101を収納する消弧室102を有する。この消弧室102は、図2(a)に示すように、金属角筒体104と、この金属角筒体104の上端を閉塞する平板状のセラミック絶縁基板で構成される固定接点支持絶縁基板105とを備えている。
金属角筒体104は、金属製の下端部に外方と突出するフランジ部103を有する。金属角筒体104は、そのフランジ部103が後述する電磁石ユニット200の上部磁気ヨーク210にシール接合されて固定されている。
また、固定接点支持絶縁基板105には、中央部に後述する一対の固定接触子111及び112を挿通する貫通孔106及び107が予め設定した間隔を保って形成されている。この固定接点支持絶縁基板105の上面側における貫通孔106及び107の周囲及び下面側における金属角筒体104に接触する位置にメタライズ処理が施されている。このメタライズ処理を行うには、平面上に複数の固定接点支持絶縁基板105を縦横に配列した状態で、貫通孔106及び107の周囲及び金属角筒体104に接触する位置に金属箔(例えば銅箔)を形成する。
ここで、固定接点支持絶縁基板105、金属角筒体104、上部磁気ヨーク210、及び後述のキャップ230は、封止構造を構成する。
接点機構101は、図1に示すように、消弧室102の固定接点支持絶縁基板105の貫通孔106及び107に挿通されて固定された一対の固定接触子111及び112を備えている。これら固定接触子111及び112のそれぞれは、固定接点支持絶縁基板105の貫通孔106及び107に挿通される上端に外方に突出するフランジ部を有する支持導体部114と、この支持導体部114に連結されて固定接点支持絶縁基板105の下面側に配設され内方側を開放したC字状部115とを備えている。
C字状部115は、固定接点支持絶縁基板105の下面に沿って外側に延長する上板部116と、この上板部116の外側端部から下方に延長する中間板部117と、この中間板部117の下端側から上板部116と平行に内方側すなわち固定接触子111及び112の対面方向に延長する下板部118とを有する。このように、C字状部115は、中間板部117及び下板部118で形成されるL字状に上板部116を加えたC字状に形成されている。
ここで、支持導体部114の下端面に突出形成されたピン114aが、C字状部115の上板部116に形成された貫通孔120内に挿通されている。この状態で、支持導体部114とC字状部115とは、例えばろう付けによって固定されている。なお、支持導体部114及びC字状部115の固定は、ろう付けに限らず、ピン114aを貫通孔120に嵌合させたり、ピン114aに雄ねじを形成し、貫通孔120に雌ねじを形成して両者を螺合させたりしてもよい。
そして、固定接触子111及び112のC字状部115にそれぞれ、アークの発生を規制する合成樹脂材製の絶縁カバー121が装着されている。この絶縁カバー121は、図3(a)及び(b)に示すように、C字状部115の上板部116及び中間板部117の内周面を被覆するものである。絶縁カバー121は、上板部116及び中間板部117の内周面に沿うL字状板部122と、このL字状板部122の前後端部からそれぞれ上方及び外方に延長してC字状部115の上板部116及び中間板部117の側面を覆う側板部123及び124と、これら側板部123及び124の上端から内方側に形成された固定接触子111及び112の支持導体部114に形成された小径部114bに嵌合する嵌合部125と、を備えている。
したがって、絶縁カバー121が、図3(a)及び(b)に示すように、固定接触子111及び112の支持導体部114の小径部114bに嵌合部125を対向させた状態とし、次いで、図3(c)に示すように、絶縁カバー121を押し込むことにより、嵌合部125を支持導体部114の小径部114bに係合させる。
実際には、図4(a)に示すように、固定接触子111及び112を取付けた後の消弧室102を、固定接点支持絶縁基板105を下側とした状態で、上方の開口部から絶縁カバー121を図3(a)〜(c)とは上下逆にした状態で、固定接触子111及び112間に挿入する。次いで、図4(b)に示すように、嵌合部125を固定接点支持絶縁基板105に接触させた状態で、図4(c)に示すように、絶縁カバー121を外側に押し込むことにより、嵌合部125を固定接触子111及び112の支持導体部114の小径部114bに係合させて固定する。
このように、固定接触子111及び112のC字状部115に絶縁カバー121を装着することにより、このC字状部115の内周面では下板部118の上面側のみが露出されて接点部118aとされている。
そして、固定接触子111及び112のC字状部115内に両端部を配置するように可動接点部130が配設されている。この可動接点部130は後述する電磁石ユニット200の可動鉄芯215に固定された軸体からなる可動支持体131に支持されている。この可動接点部130は、図1及び図5に示すように、中央部に位置する可動支持体131の近傍に、下方に突出する凹部132が形成され、この凹部132に可動支持体131を挿通する貫通孔133が形成されている。可動支持体131は、上端に外方に突出するフランジ部131aが形成されている。この可動支持体131に対し下端側から、接触スプリング134に挿通し、次いで可動接点部130の貫通孔133を挿通して、接触スプリング134の上端をフランジ部131aに当接させる。そして、この接触スプリング134で予め設定した付勢力を得るように、可動接点部130を例えばCリング135によって位置決めする。
この可動接点部130は、釈放状態では、両端の接点部130aと固定接触子111及び112のC字状部115の下板部118の接点部118aとが予め設定した間隔を保って離間した状態となる。また、可動接点部130は、投入位置では、両端の接点部が固定接触子111及び112のC字状部115の下板部118の接点部118aに、接触スプリング134による予め設定した接触圧で、接触するように設定されている。
さらに、消弧室102の金属角筒体104の内周面には、例えば合成樹脂製の絶縁筒体140が配設されている。この絶縁筒体140は、金属角筒体104の内周面に配置された角筒部140aと、この角筒部140aの下面側を閉塞する底板部104bとで構成されている。この絶縁筒体140の角筒部140aにおける可動接点部130の側面に対向する内周面に、図5に示すように、磁石収納ポケット141及び142が形成されている。この磁石収納ポケット141及び142には、アーク消弧用永久磁石143及び144が挿通されて固定されている。
このアーク消弧用永久磁石143及び144は、厚み方向に互いの対向面が同極例えばN極となるように着磁されている。また、アーク消弧用永久磁石143及び144は、左右方向の両端部がそれぞれ、図5に示すように、固定接触子111及び112の接点部118aと可動接点部130の接点部との対向位置より僅かに内側となるよう設定されている。そして、磁石収納ポケット141及び142の左右方向の外側にそれぞれアーク消弧空間145及び146が形成されている。
このように、アーク消弧用永久磁石143及び144を絶縁筒体140の内周面側に配置することにより、アーク消弧用永久磁石143及び144を可動接点部130に近接させることができる。このため、両アーク消弧用永久磁石143及び144のN極側から出る磁束φが、図6(a)に示すように、固定接触子111及び112の接点部118aと可動接点部130の接点部130aとの対向部を左右方向に内側から外側に大きな磁束密度で横切ることになる。
したがって、固定接触子111を電流供給源に接続し、固定接触子112を負荷側に接続するものとすると、投入状態の電流の方向は、図6(b)に示すように、固定接触子111から可動接点部130を通じて固定接触子112に流れることになる。そして、投入状態から可動接点部130を固定接触子111及び112から上方に離間させて釈放状態とする場合に、固定接触子111及び112の接点部118aと可動接点部130の接点部130aとの間にアークが発生する。
このアークは、アーク消弧用永久磁石143及び144からの磁束φにより、アーク消弧用永久磁石143側のアーク消弧空間145側に引き伸ばされる。このとき、アーク消弧空間145及び146はアーク消弧用永久磁石143及び144の厚み分広く形成されているので、長いアーク長をとることができ、アークを確実に消弧することができる。
因みに、アーク消弧用永久磁石143及び144を、図7(a)〜(c)に示すように、絶縁筒体140の外側に配置する場合には、固定接触子111及び112の接点部118aと可動接点部130の接点部130aとの対向位置までの距離が長くなり、本実施形態と同一の永久磁石を適用した場合に、アークを横切る磁束密度が少なくなる。
このため、投入状態から釈放状態に移行する際に発生するアークに作用するローレンツ力が小さくなり、アークを十分に引き伸ばすことができなくなる。アークの消弧性能を向上させるために、アーク消弧用永久磁石143及び144の着磁量を増加させる必要がある。
しかも、アーク消弧用永久磁石143及び144を固定接触子111及び112と可動接点部130の接点部との距離を短くするためには絶縁筒体140の前後方向の奥行きを狭くする必要があり、アークを消弧するための十分なアーク消弧空間を確保することができないという問題点がある。
しかしながら、上記実施形態によると、アーク消弧用永久磁石143及び144を絶縁筒体140の内側に配置するので、上述した絶縁筒体140の外側にアーク消弧用永久磁石143及び144を配置する場合の問題点を全て解決することができる。
電磁石ユニット200は、図1に示すように、可動支持体131に一端部側を連結して該可動支持体131の駆動方向に沿った方向に軸を向けた可動鉄芯215と、上記可動鉄芯215の軸方向他端部側に当該可動鉄芯215と同軸に配置されて当該可動鉄芯215から離れる方向に延びる固定鉄芯203と、少なくとも固定鉄芯203の外周側に配置される励磁コイル208と、を備える。また、電磁石ユニット200は、図1に示すように、側面から見て扁平なU字形状の磁気ヨーク201を有する。
この磁気ヨーク201の底板部202の中央部に固定鉄芯203が立設状態で固定されている。固定鉄芯203は、柱状の固定鉄芯本体203aと、その固定鉄芯本体203aの上部に形成された上方に開口した有底筒状の有底凹部203bとからなる。有底筒状の有底凹部203bが有底凹部を形成する。上記固定鉄芯本体203aは、下端面を磁気ヨーク201の底板部202の中央部上面に接触させた状態で上方に延在している。上記有底筒状の有底凹部203bは、内部に可動鉄芯215の下端部を挿入可能となっている。
この固定鉄芯203の外側にプランジャ駆動部としてのスプール204が配置されている。このスプール204は、固定鉄芯203を挿通する中央円筒部205と、この中央円筒部205の下端部から半径方向外方に突出する下フランジ部206と、中央円筒部205の上端より僅かに下側から半径方向外方に突出する上フランジ部207とで構成されている。そして、中央円筒部205、下フランジ部206及び上フランジ部207で構成される収納空間に励磁コイル208が巻装されている。
そして、磁気ヨーク201の開放端となる上端間に上部磁気ヨーク210が固定されている。この上部磁気ヨーク210は、中央部にスプール204の中央円筒部205に対向する貫通孔210aが形成されている。
そして、スプール204の中央円筒部205の上部位置に、可動鉄芯215が上下に摺動可能に配設されている。その可動鉄芯215の下端面には、復帰スプリング214の上部が同時に取付けられている。この可動鉄芯215には、上部磁気ヨーク210から上方に突出する上端部位置に、半径方向外方に突出する周鍔部216が形成されている。
また、上部磁気ヨーク210の上面に、環状に形成された永久磁石220が固定されている。この永久磁石220は、可動鉄芯215の周鍔部216を囲むように配置されている。この永久磁石220は、周鍔部216を囲む貫通孔221を有する。この永久磁石220は上下方向すなわち厚み方向に上端側を例えばN極とし、下端側をS極とするように着磁されている。なお、永久磁石220の貫通孔221の形状は周鍔部216の形状に合わせた形状とし、外周面の形状は円形、方形等の任意の形状とすることができる。
そして、永久磁石220の上端面に、永久磁石220と同一外形で可動鉄芯215の周鍔部216の外径より小さい内径の貫通孔224を有する補助ヨーク225が固定されている。この補助ヨーク225の下面に可動鉄芯215の周鍔部216が対向されている。
ここで、永久磁石220の厚みTは、図8に示すように、可動鉄芯215のストロークLと可動鉄芯215の周鍔部216の厚みtとを加算した値(T=L+t)に設定されている。したがって、可動鉄芯215のストロークLは、永久磁石220の厚みTで規制される。このため、可動鉄芯215のストロークに影響する累積の部品数や形状公差を最小限とすることができる。
また、可動鉄芯215のストロークLを永久磁石220の厚みTと周鍔部216の厚みtのみで決定することができ、ストロークLのバラツキを最小化することができる。特に、小型の電磁接触器でストロークが小さい場合により効果的である。
また、永久磁石220を環状に形成したので、特許文献1に記載されているように永久磁石を左右対象に2つ配置する場合に比較して、部品点数が少なくなってコストダウンが図れる。また、永久磁石220に成形した貫通孔221の内周面近傍に可動鉄芯215の周鍔部216が配置されるため、永久磁石220で生じる磁束を通す閉回路に無駄がなく、漏れ磁束が少なくなり、永久磁石の磁力を効率的に使用することができる。
また、可動鉄芯215の上端面には可動接点部130を支持する可動支持体131が螺着されている。
そして、釈放状態では、可動鉄芯215が復帰スプリング214によって上方に付勢されて、周鍔部216の上面が補助ヨーク225の下面に当接する釈放位置となる。この状態で、可動接点部130の接点部130aが固定接触子111及び112の接点部118aから上方に離間して、電流遮断状態となっている。
この釈放状態では、可動鉄芯215の周鍔部216が永久磁石220の磁力によって補助ヨーク225に吸引されており、復帰スプリング214の付勢力と相まって可動鉄芯215が外部からの振動や衝撃等によって不用意に下方に移動することなく補助ヨーク225に当接された状態が確保される。
また、釈放状態では、図9に示すように、ギャップg1、ギャップg2、ギャップg3、ギャップg4と関係が以下のように設定されている。ここで、ギャップg1は、可動鉄芯215の周鍔部216の下面と上部磁気ヨーク210の上面との間のギャップである。ギャップg2は、可動鉄芯215の外周面と上部磁気ヨーク210の貫通孔210aとの間のギャップである。ギャップg3は、可動鉄芯215の外周面と固定鉄芯203の有底凹部203bの内壁面との間のギャップである。ギャップg4は、可動鉄芯215の下面と固定鉄芯203の有底凹部203bの底面とのギャップg4である。
g1<g2 且つ g3<g4
このように設定すると、釈放状態から励磁コイル208を励磁したときに、図9に示すように、可動鉄芯215から周鍔部216を通り、周鍔部216と上部磁気ヨーク210との間のギャップg1を通って上部磁気ヨーク210に達する。この上部磁気ヨーク210からU字状の磁気ヨーク201を通って固定鉄芯203の有底凹部203bの内壁面を通って可動鉄芯215に至る閉磁路が形成される。
このため、可動鉄芯215の周鍔部216の下面と上部磁気ヨーク210の上面との間のギャップg1の磁束密度を高めることができ、より大きな吸引力を発生して、可動鉄芯215を復帰スプリング214の付勢力及び永久磁石220の吸引力に抗して下降させる。
したがって、この可動鉄芯215に可動支持体131を介して連結されている可動接点部130の接点部130aを固定接触子111及び112の接点部118aに接触されて固定接触子111から可動接点部130を通じて固定接触子112に向かう電流路が形成されて投入状態となる。
この投入状態となると、図10に示すように、可動鉄芯215の下端面が、固定鉄芯203のリング部203bの底面に近づくので、前述した各ギャップg1〜g4が下記のようになる。
g1<g2 且つ g3>g4
このため、励磁コイル208によって発生される磁束が、図10に示すように、可動鉄芯215から周鍔部216を通って直接上部磁気ヨーク210に入り、この上部磁気ヨーク210からU字状の磁気ヨーク201を通り、その底板部202から固定鉄芯本体203aを通じ有底凹部203bの底面から可動鉄芯215に戻る閉磁路が形成される。
このため、ギャップg1及びギャップg4の双方で大きな吸引力が作用して可動鉄芯215が下降位置に確実に保持される。したがって、可動鉄芯215に可動支持体131を介して連結された可動接点部130の接点部130aが固定接触子111及び112の接点部118aへの接触状態が継続される。
そして、可動鉄芯215の少なくとも下端部側が、非磁性体製で上方が開放された有底筒状に形成されたキャップ230で覆われている。このキャップ230は、通常、深絞りで薄肉に成形される。
上記キャップ230の底部側は、上記固定鉄芯203の有底凹部203b内に嵌め込むようにして挿入されている。これによって、可動鉄芯215の下端部側は、図1に示すように、上記固定鉄芯203の有底凹部203b内に当該キャップを介して近接した状態となっている。
また、上記キャップ230の開放端に半径方向外方に延長して形成されたフランジ部231が上部磁気ヨーク210の下面にシール接合されている。これによって、消弧室102及びキャップ230が上部磁気ヨーク210の貫通孔210aを介して連通される密封容器(封止構造)が形成されている。そして、消弧室102及びキャップ230で形成される密封容器内に水素ガス、窒素ガス、水素及び窒素の混合ガス、空気、SF6等のガスが封入されている。これによって、可動鉄芯215は、上記密封容器内に位置する。
もっとも、消弧室102及びキャップ230で密封容器を構成し、この密封容器内にガスを封入する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、遮断する電流が低い場合にはガス封入を省略するようにしてもよい。
(動作)
次に、上記実施形態の電磁接触器の動作を説明する。
今、固定接触子111が例えば大電流を供給する電力供給源に接続され、固定接触子112が負荷に接続されているものとする。
この状態で、電磁石ユニット200における励磁コイル208が非励磁状態にあって、電磁石ユニット200で可動鉄芯215を下降させる励磁力を発生していない釈放状態にあるものとする。この釈放状態では、可動鉄芯215は、復帰スプリング214によって、上部磁気ヨーク210から離れる上方向に付勢される。これと同時に、永久磁石220の磁力による吸引力が補助ヨーク225に作用されて、可動鉄芯215の周鍔部216が吸引される。このため、可動鉄芯215の周鍔部216の上面が補助ヨーク225の下面に当接している。
このため、可動鉄芯215に可動支持体131を介して連結されている接点機構101の可動接点部130の接点部130aが固定接触子111及び112の接点部118aから上方に予め設定した距離だけ離間している。このため、固定接触子111及び112間の電流路が遮断状態にあり、接点機構101が開極状態となっている。
このように、釈放状態では、可動鉄芯215に復帰スプリング214による付勢力と環状永久磁石220による吸引力との双方が作用しているので、可動鉄芯215が外部からの振動や衝撃等によって不用意に下降することがなく、誤動作を確実に防止することができる。
この釈放状態から、電磁石ユニット200の励磁コイル208を励磁すると、この電磁石ユニット200で励磁力を発生させて、可動鉄芯215を復帰スプリング214の付勢力及び環状永久磁石220の吸引力に抗して下方に押し下げる。
このとき、図9に示すように、可動鉄芯215の底面と固定鉄芯203の有底凹部203bの底面との間のギャップg4が大きく、このギャップg4を通る磁束は殆どない。
しかしながら、可動鉄芯215の下部外周面には固定鉄芯203の有底凹部203bの内壁面が対向しており、この固定鉄芯203との間のギャップg3がギャップg4に比較して小さく設定されている。このため、可動鉄芯215及び磁気ヨーク201の底板部202間には、図9に示すように、固定鉄芯203有底凹部203bの内壁面を通じて磁路が形成される。
さらに、可動鉄芯215の外周面と上部磁気ヨーク210の貫通孔210aの内周面との間ギャップg2に比較して可動鉄芯215の周鍔部216の下面と上部磁気ヨーク210との間のギャップg1が小さく設定されている。このため、可動鉄芯215の周鍔部216の下面と上部磁気ヨーク210の上面との間の磁束密度が大きくなり、可動鉄芯215の周鍔部216を吸引する大きな吸引力が作用する。
したがって、可動鉄芯215が復帰スプリング214の付勢力及び環状永久磁石220の吸引力に抗して速やかに下降する。これにより、可動鉄芯215の下降が、図10に示すように、周鍔部216の下面が上部磁気ヨーク210の上面に当接することにより停止される。
このように、可動鉄芯215が下降することにより、可動鉄芯215に可動支持体131を介して連結されている可動接点部130も下降し、その接点部130aが固定接触子111及び112の接点部118aに接触スプリング134の接触圧で接触する。
このため、外部電力供給源の大電流が固定接触子111、可動接点部130、及び固定接触子112を通じて負荷に供給される閉極状態となる。
このとき、固定接触子111及び112と可動接点部130との間に可動接点部130を開極させる方向の電磁反発力が発生する。
しかしながら、固定接触子111及び112は、図1に示すように、上板部116、中間板部117及び下板部118によってC字状部115が形成されているので、上板部116とこれに対向する可動接点部130とで逆方向の電流が流れることになる。
このため、C字状部115の下板部118が形成する磁界と可動接点部130に流れる電流の関係からフレミング左手の法則により可動接点部130を固定接触子111及び112の接点部118aに押し付けるローレンツ力を発生することができる。
このローレンツ力によって、固定接触子111及び112の接点部118aと可動接点部130の接点部130a間に発生する開極方向の電磁反発力に抗することが可能となり、可動接点部130の接点部130aが開極することを確実に防止することができる。
この接点機構101の閉極状態から、負荷への電流供給を遮断する場合には、電磁石ユニット200の励磁コイル208の励磁を停止する。
これによって、電磁石ユニット200で可動鉄芯215を下方に移動させる励磁力がなくなる。したがって、可動鉄芯215が復帰スプリング214の付勢力によって上昇し、周鍔部216が補助ヨーク225に近づくに従って環状永久磁石220の吸引力が増加する。
この可動鉄芯215が上昇することにより、可動支持体131を介して連結された可動接点部130が上昇する。これに応じて接触スプリング134で接触圧を与えている間は可動接点部130が固定接触子111及び112に接触している。その後、接触スプリング134の接触圧がなくなった時点で可動接点部130が固定接触子111及び112から上方に離間する開極開始状態となる。
この開極開始状態となると、固定接触子111及び112の接点部118aと可動接点部130の接点部130aとの間にアークが発生し、このアークによって電流の通電状態が継続される。
このとき、固定接触子111及び112のC字状部115の上板部116及び中間板部117を覆う絶縁カバー121が装着されているので、アークが固定接触子111及び112の接点部118aと可動接点部130の接点部130aとの間のみに発生させることができる。このため、アークの発生状態を安定させることができ、消弧性能を向上させることができる。
また、電磁石ユニット200については、可動鉄芯215が補助ヨーク225に接触する上方の釈放位置にあって、周鍔部216と上部磁気ヨーク210との間のギャップg1が大きい釈放状態で、励磁コイル208を励磁したときに、U字状の磁気ヨーク201から固定鉄芯203を通って可動鉄芯215に至る磁路が形成される。このため、可動鉄芯215の周鍔部216の下面と上部磁気ヨーク210の上面との間のギャップg1の磁束密度を高めることができ、より大きな吸引力を発生して、可動鉄芯215を復帰スプリング214の付勢力及び永久磁石220の吸引力に抗して速やかに下降させることができる。
そして、投入状態となると、可動鉄芯215の下端面が固定鉄芯203の有底凹部203bの底面に近づくので、各ギャップg1〜g4がg1<g2且つg3>g4となる。このため、励磁コイル208によって発生される磁束が、可動鉄芯215から周鍔部216を通って直接上部磁気ヨーク210に入り、この上部磁気ヨーク210からU字状の磁気ヨーク201を通り、その底板部202から固定鉄芯本体203aを通り、更に有底凹部203bの底面から直接可動鉄芯215に戻る閉磁路が形成される。
このため、ギャップg1及びギャップg4の双方で大きな吸引力が作用して可動鉄芯215を下降位置に確実に保持することができる。
また、可動鉄芯215の可動方向に着磁された環状永久磁石220を上部磁気ヨーク210上に配置し、その上面に補助ヨーク225を形成したので、1つの環状永久磁石220で可動鉄芯215の周鍔部216を吸引する吸引力を発生することができる。このため、釈放状態における可動鉄芯215の固定を環状永久磁石220の磁力と復帰スプリング214の付勢力とで行うことができるので、誤動作衝撃に対する保持力を向上させることができる。
また、復帰スプリング214の付勢力を低下させることができ、接触スプリング134及び復帰スプリング214によるトータル負荷を低減させることができる。したがって,トータル負荷の低下分に応じて励磁コイル208で発生する吸引力を低下させることが可能となり、励磁コイル208の起磁力を減少させることができる。このため、スプール204の軸方向長さを短くすることができ、電磁石ユニット200の可動鉄芯215の可動方向の高さを低くすることができる。
このように、接点装置100及び電磁石ユニット200の双方で可動鉄芯215の可動方向の高さを低くすることができるので、電磁接触器10の全体構成を特許文献1に記載の従来例に比較して大幅に短縮することができ、小型化を図ることができる。
さらに、環状永久磁石220の内周面内に可動鉄芯215の周鍔部216を配置することにより、環状永久磁石220から生じる磁束を通す閉磁路に無駄がなく、漏れ磁束を少なくして永久磁石の磁力を効率的に使用することができる。
また、可動鉄芯215の周鍔部216を上部磁気ヨーク210と環状永久磁石220の上面に形成した補助ヨーク225との間に配置したので、可動鉄芯215のストロークを環状永久磁石220の厚みと可動鉄芯215の周鍔部216の厚みとで調整することができる。このため、可動鉄芯215のストークに影響する累積の部品数や形状公差を最小限とすることができる。しかも、可動鉄芯215のストローク調整を環状永久磁石220の厚み及び可動鉄芯215の周鍔部216の厚みのみで行うので、ストロークのバラツキを極小化することができる。
(本実施形態の効果)
本実施形態の電磁接触器10では、次のような効果を奏する。
(1)電磁石ユニット200は、可動支持体131に一端部側を連結して該可動支持体131の駆動方向に沿った方向に軸を向けた可動鉄芯215と、上記可動鉄芯215の軸方向他端部側に当該可動鉄芯215と同軸に配置されて当該可動鉄芯215から離れる方向に延びる固定鉄芯203と、少なくとも固定鉄芯203の外周側に配置される励磁コイル208と、を備える。そして、上記固定鉄芯203の可動鉄芯215側端部には、上記固定接点部118aと可動接点部130とが接触した状態で上記可動鉄芯215の他端部側を予め設定した長さだけ挿入可能な筒状の有底凹部203bが形成されている。
ここで、固定鉄芯203の固定鉄芯本体203aの長さは、可動鉄芯215の長さの1/3以上、好ましくは可動鉄芯215の長さ以上とすることが好ましい。励磁コイル208の軸方向長さが長くなるほど、可動鉄芯215の長さに対する固定鉄芯203の長さを長く設定することが好ましい。
この構成によれば、磁路を形成するための固定鉄芯203が可動鉄芯215の下方に配置される。この結果、可動鉄芯215に対する吸引力を増加するために励磁コイル208の巻線スペースを拡大して励磁コイル208の軸方向長さが長くなっても、その励磁コイル208の軸方向長さが長くなった分だけ固定鉄芯203を配置することで、可動鉄芯215の軸方向長さを長くする必要がない。
吸引力増加のために、励磁コイル208に流す電流を増加させると、コイルの発熱量増大でコイル温度が高くなる。このために吸引力を増加する際には励磁コイル208の巻数を増加する必要がある。
ここで、可動鉄芯215の軸方向長さを長く設定すると、その分、ストロークする可動鉄芯215が重くなることで、接点バウンス時間の増幅に繋がる可能性がある。
また、上記固定鉄芯203の可動鉄芯215側に有底凹部203bを形成して、可動鉄芯215の他端部側を挿入する構成とすることで、釈放時に固定鉄芯203に対して可動鉄芯215が離れる方向にストロークしても、有底凹部203bの内壁面と可動鉄芯215の外周面との間のギャップは変化しないことから、可動鉄芯215の可動に伴う可動鉄芯215を通る磁束の減少を抑制出来る。この結果、コイル励磁の際の可動鉄芯215の吸引力を低下することを抑えることが可能となる。
ここで、予め設定した長さは、釈放状態における、有底凹部203bの内壁面と可動鉄芯215の外周面との対向面積が、可動鉄芯215の下端面以上となる値に設定すればよい。
(2)可動鉄芯215における少なくとも延在方向他端部側の外周を覆うようにして当該可動鉄芯215と同軸に配置された有底筒体からなるキャップ230を有し、少なくとも上記固定接点部118a、可動接点部130、及び可動鉄芯215を内部に封止する封止構造を有する。そして、上記キャップ230が上記可動鉄芯215の延在方向他端部と上記有底凹部203b内面との間に介在する。
この構成によれば、上記有底凹部203b内面に沿って上記キャップ230が配置されることで、封止構造内に可動鉄芯215を配置しても、上記(1)に記載した効果を得ることが可能となる。
特に、固定鉄芯203の上部をリンク状の有底凹部203bにすることで、上記封止構造を構成するキャップ230を嵌め込むだけで、簡易に、封止構造内の可動鉄芯215と固定鉄芯203との磁路を形成可能となる。
また、励磁コイル208の軸方向長さが長くなっても、固定鉄芯203の長さを調整することで対応可能となる。すなわち、可動鉄芯215を封止構造内に配置する構成の場合、励磁コイル208の軸方向長さの変更に応じて可動鉄芯215の長さを変更すると、上記封止構造を構成するキャップ230も変更する必要がある。特に可動鉄芯215の長さを長くすることに応じてキャップ230の深さも深くしようとすることを想定すると、キャップ230は通常絞り加工で製造されるため当該キャップ230の加工が難しくなる可能性がある。
(3)上方が開放した磁気ヨーク201の底面に対し、上記固定鉄芯203の可動鉄芯215側とは反対側の端面を接触状態とする。
固定鉄芯203と磁気ヨーク201との間に空隙が発生すると、接点閉磁路を形成したときに、可動鉄芯215の保持力が低下する。これに対して、固定鉄芯203の下端面を磁気ヨークに接触状態とすることで、上記保持力を低下を抑えることが可能となる。
(4)図11に示すように、上記固定鉄芯203の下端面位置を上記磁気ヨークにねじ締結する。
ねじで締結することで、確実に固定鉄芯203の下端面を磁気ヨークに接触状態で固定することが出来る。
(5)または、図12に示すように、上記固定鉄芯203を上記磁気ヨークにかしめによって固定する。すなわち、底部202にかしめ用の貫通穴202bを形成し、固定鉄芯203の下端面に上記貫通穴202bに圧入可能な突起部203cを形成する。そして、上記突起部203cを貫通穴202bに圧入してかしめることで、固定鉄芯203を磁気ヨークに固定する。
これによって、確実に固定鉄芯203の下端面を磁気ヨークに接触状態で固定することが出来る。また、ねじを使用する場合に比べて、部品点数の増加を抑えることが出来る。
ここで、上記固定鉄芯203の固定方法は、ねじ締結やかしめに限定されない。スプール204に形成した段差部分で、固定鉄芯203を下方に押し付ける事でも、上方が開放した磁気ヨーク201の底面に対し、上記固定鉄芯203の可動鉄芯215側とは反対側の端面を接触状態とすることは可能である。
(6)固定鉄芯203は、図13に示すように、筒体形状の鉄芯と円柱形の鉄芯との2部品で構成し、筒体形状の鉄芯と円柱形の鉄芯の上端面側の部分とによって上記有底凹部203bを形成するようにしても良い。
この構成によれば、固定鉄芯203を形状が簡易な部品からなって、部品調達が容易となる。また、固定鉄芯203の長さを変更する場合であっても、円柱形の鉄芯の部品だけを変更すればよいので汎用性が向上する。
10 電磁接触器
100 接点装置
101 接点機構
102 消弧室
104 金属角筒体
105 固定接点支持絶縁基板
114 支持導体部
115 C字状部
116 上板部
118a 固定接点部
122 L字状板部
130 可動接点部
131 可動支持体
134 接触スプリング
140 絶縁筒体
143 アーク消弧用永久磁石
200 電磁石ユニット
201 磁気ヨーク
202 キャップ
203 固定鉄芯
203a 固定鉄芯本体
203b 有底凹部
203c 突起部
208 励磁コイル
210 上部磁気ヨーク
214 復帰スプリング
215 可動鉄芯

Claims (6)

  1. 固定接点部と、その固定接点部と接離可能に対向配置する可動接点部と、上記可動接点部を支持する可動支持体と、上記可動支持体を駆動して上記可動接点部を上記固定接点部に対し進退させる電磁石ユニットと、を備え、
    上記電磁石ユニットは、可動支持体に一端部側を連結して該可動支持体の駆動方向に沿った方向に軸を向けた可動鉄芯と、上記可動鉄芯の軸方向他端部側に当該可動鉄芯と同軸に配置されて当該可動鉄芯から離れる方向に延びる固定鉄芯と、少なくとも固定鉄芯の外周側に配置される励磁コイルと、を備え、
    上記固定鉄芯の可動鉄芯側端部には、上記固定接点部と可動接点部とが接触した状態で上記可動鉄芯の他端部側を予め設定した長さだけ挿入可能な筒状の有底凹部が形成されていることを特徴とする電磁接触器。
  2. 上記可動鉄芯における少なくとも延在方向他端部側の外周を覆うようにして当該可動鉄芯と同軸に配置された有底筒体からなるキャップを有して、少なくとも上記固定接点部、可動接点部、及び可動鉄芯を内部に封止する封止構造を有し、
    上記キャップが上記可動鉄芯の延在方向他端部と上記有底凹部内面との間に介在することを特徴とする請求項1に記載した電磁接触器。
  3. 上記電磁石ユニットは、可動鉄芯の延在方向他端部の端面と上記固定鉄芯を挟んで対向配置された底側の磁気ヨークを備え、
    その磁気ヨークに上記固定鉄芯の可動鉄芯とは反対側の端面を接触状態とする固定状態形成部を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した電磁接触器。
  4. 上記固定状態形成部は、上記固定鉄芯を上記磁気ヨークにねじ締結することで構成されることを特徴とする請求項3に記載した電磁接触器。
  5. 上記固定状態形成部は、上記固定鉄芯を上記磁気ヨークにかしめによって固定することで構成されることを特徴とする請求項3に記載した電磁接触器。
  6. 上記固定鉄芯は、筒体形状の鉄芯と円柱形の鉄芯と2部品で構成され、筒体形状の鉄芯と円柱形の鉄芯の一端部側の端面部によって上記有底凹部を形成することを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか1項に記載した電磁接触器。
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