JP2014106889A - Icタグ - Google Patents

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Abstract

【課題】表面が平滑であり、かつ、外力、特に面圧力、によって、ICチップが破壊されたり、ICチップとアンテナとが断線したりすることを防止したICタグを提供する。
【解決手段】本発明のICタグ10は、隣り合う2つの柱状部材を備えてなる物品に取り付けられ、その柱状部材の間を架け渡して配置される筐体20と、その一方の面20a側に配置され、ICチップ31およびアンテナ32を有するインレット30と、筐体20に対してインレット30を固定するために、筐体20に対向して配置される固定部材40と、を備え、筐体20の連結部22におけるインレット30側の面および/または固定部材40の連結部43におけるインレット30側の面に、インレット30側に突出し、かつ、インレット30におけるICチップ31が設けられた領域を囲むように第一補強部24、第二補強部44が設けられたことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、非接触状態にて、情報の書き込みや読み出しが可能なICチップを備えたICタグに関する。
ICタグは、基材と、その一方の面に設けられ互いに接続されたアンテナおよびICチップとから構成されるインレットを備えており、情報書込/読出装置からの電波を受信すると共振作用によりアンテナに起電力が発生し、この起電力によりICタグ内のICチップが起動し、このICチップ内の情報を信号化し、この信号がICタグのアンテナから発信される。
このようなICタグは、大量かつ多種類の物品が取り扱われる店舗や倉庫、あるいは、物流の現場において、物品の運搬に用いられるカゴ車などに取り付けられ、店舗や倉庫における物品の管理、物流における物品の管理などにおいて、各物品に関する情報をICチップに記録することによって作業効率の向上や正確な物品の管理を行うことを目的として、利用されつつある。
カゴ車へのICタグの取付構造としては、カゴ車を構成する周壁部の上端フレームに、その上側部分が欠如された形態の凹入部が設けられ、凹入部を覆う状態に上端フレームに装着される非金属製のカバーの内面にICタグを装着するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、カゴ車へ取り付けられて用いられるICタグとしては、少なくとも隣り合う2つの棒状部材の間を架け渡して配置される筐体と、その筐体に設けられたインレットと、を備え、筐体は、互いに離隔して設けられ、2つの棒状部材のそれぞれに外嵌される一対の嵌合部、および、その一対の嵌合部の間に介在してこれらの嵌合部を連結する連結部を有するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
ICタグは、例えば、粘着材を介して対象となる物品に貼着されて用いられる。このようなICタグに外力、特に面圧力、が加えられた場合、ICチップが破壊されたり、ICチップとアンテナとが断線したりするおそれがあった。
そこで、このような問題を解決するために、従来、ベース基材上にICチップが搭載されてなるICタグにおいて、ベース基材を介してICチップとは反対側に、ICチップに対向する領域を囲むように補強部材を配設した構成が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2010−18410号公報 特開2011−15026号公報 特開2009−301099号公報
しかしながら、特許文献3のICタグでは、その表面(外面)側に補強部材が配設されているため、補強部材による凹凸が存在し、取り扱い難いという問題があった。また、特許文献3のICタグでは、ベース基材を介してICチップとは反対側にのみ補強部材が配設されているため、ベース基材とは反対側から外力、特に面圧力、が加えられた場合、ICチップが破壊されたり、ICチップとアンテナとが断線したりするおそれがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、表面が平滑であり、かつ、外力、特に面圧力、によって、ICチップが破壊されたり、ICチップとアンテナとが断線したりすることを防止したICタグを提供することを目的とする。
本発明のICタグは、少なくとも隣り合う2つの柱状部材を備えてなる物品に取り付けられ、前記2つの柱状部材の間を架け渡して配置される筐体と、該筐体の一方の面側に配置され、ICチップおよび該ICチップと電気的に接続されたアンテナを有するインレットと、前記筐体に対して前記インレットを固定するために、前記筐体に対向して配置される固定部材と、を具備してなり、前記筐体および前記固定部材は、互いに離隔して設けられ、前記2つの柱状部材のそれぞれに外嵌される一対の外嵌部、および、該一対の外嵌部の間に介在してこれらの外嵌部を連結する連結部を有し、前記筐体の連結部における前記インレット側の面および/または前記固定部材の連結部における前記インレット側の面に、前記インレット側に突出し、かつ、前記インレットにおける前記ICチップが設けられた領域を囲むように補強部が設けられたことを特徴とする。
本発明のICタグにおいて、前記筐体の連結部に設けられた補強部の高さおよび/または前記固定部材の連結部に設けられた補強部の高さの合計は、前記ICチップの実装面から、前記ICチップの上面までの高さ以上であることが好ましい。
本発明によれば、外力、特に筐体と固定部材とでインレットを挟み、柱状部材に取り付ける際にインレットに対してかかる連結部の面圧力によって、ICチップが破壊されたり、ICチップとアンテナとが断線したりすることを防止したICタグが得られる。
本発明のICタグの第一実施形態を示す概略斜視図である。 本発明のICタグの第一実施形態の一部を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。 本発明のICタグの第一実施形態の使用方法を示し、ICタグをカゴ車に取り付けた状態を示す概略斜視図である。 本発明のICタグの第一実施形態の使用方法を示す概略斜視図である。 本発明のICタグの第二実施形態の一部を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図である。 本発明のICタグの第三実施形態の一部を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のC−C線に沿う断面図である。
本発明のICタグの実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
(1)第一実施形態
図1は、本発明のICタグの第一実施形態を示す概略斜視図である。図2は、本発明のICタグの第一実施形態の一部を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿う断面図である。図3は、本発明のICタグの第一実施形態の使用方法を示し、ICタグをカゴ車に取り付けた状態を示す概略斜視図である。図4は、本発明のICタグの第一実施形態の使用方法を示す概略斜視図である。
本実施形態のICタグ10は、筐体20と、筐体20の一方の面20a側に配置され、ICチップ31およびICチップ31と電気的に接続されたアンテナ32を有するインレット30と、筐体20に対してインレット30を固定するための固定部材40とから概略構成されている。
このICタグ10は、例えば、図3に示すようなカゴ車60に取り付けられて用いられる。本実施形態では、ICタグ10がカゴ車60に取り付けられた場合について説明する。
インレット30は、平面視長方形状をなすフィルム状またはシート状の基材33と、ICチップ31と、アンテナ32とから概略構成されている。また、ICチップ31およびアンテナ32は、基材33の一方の面33aに設けられ、互いに電気的に接続されている。また、ICチップ31は、バンプ34を介して、アンテナ32と接続されている。
アンテナ32は、各種導電体からなり、互いに対向し、その対向する側にそれぞれ給電点(ICチップ31と接続する部分)を有する一対の放射素子35,35から構成されるダイポールアンテナである。
アンテナ32の長手方向における長さは、非接触ICカードなどの非接触ICモジュールに利用できる極超短波帯〈UHF〉やマイクロ波帯の電波帯の周波数(300MHz〜30GHz)の1/2波長に相当する長さとなっている。すなわち、放射素子35,35の長手方向における長さは、1/4波長に相当する長さとなっている。
ICタグ10が取り付けられるカゴ車60としては、例えば、図3に示すものが挙げられる。
カゴ車60は、物品を載置支持する平面視長方形状の載置台61と、その載置台61における四辺のうちの三辺を基端として立設され、かつ、上端箇所に水平方向に沿う長尺状の上端フレーム62A,63A,64Aを有し、全体として格子状に形成された周壁部62,63,64と、載置台61よりも下方、かつ、載置台61の四隅に配置された複数の車輪65とから概略構成されている。
カゴ車60は、載置台61の四隅に設けられた車輪65により手押し可能となっている。
載置台61は、その後端部(載置台61において、周壁部62,63,64が設けられていない辺側を前端部とした場合、その対向する辺側)が、載置台61の後端部側に設けられた周壁部63の下端部に、ヒンジ部材(図示略)を介して横軸心周りに回転自在に支持されている。これにより、載置台61は、周壁部63に対して、上方側に折り畳み自在に支持されている。
また、周壁部63は、その一方の側端部63B(図3において右側の側端部)が、ヒンジ部材66を介して、隣り合う周壁部64(図3において右側の周壁部64)の一方の側端部64Bに連結されている。さらに、周壁部63は、その他方の側端部63C(図3において左側の側端部)が、ヒンジ部材67を介して、隣り合う周壁部62(図3において左側の周壁部62)の一方の側端部62Bに連結されている。
また、周壁部64の一方の側端部64Bが、ヒンジ部材66を介して、周壁部63の右側端部(一方の側端部63B)に縦軸心周りに回転自在に支持されることにより、周壁部64が、上方側に折り畳まれた載置台61を周壁部63との間で挟んだ状態で折り畳み自在となっている。
つまり、載置台61は、横軸心周りの揺動操作により水平方向に沿う姿勢の載置姿勢と、上方側に折り畳まれて周壁部63と重なる垂直方向に沿う格納姿勢とに、姿勢変更自在に構成されている。また、周壁部64は、縦軸心周りの揺動操作により前後方向に沿う姿勢の使用姿勢と、内方側に折り畳まれて周壁部63および載置台61と重なる横幅方向に沿う折畳姿勢とに、姿勢変更自在に構成されている。
カゴ車60は、載置姿勢の載置台61を上方側に折り畳んで格納姿勢に姿勢変更させた後、使用姿勢の周壁部64を内方側に折り畳んで折畳姿勢に姿勢変更させることにより、平面視でL字状となるように折り畳むことができる。そして、L字状に折り畳んだカゴ車60の内方側や外方側に、他のL字状に折り畳んだカゴ車60を重ねることで、複数のカゴ車60を省スペースで格納することができるように構成されている。
車輪65には、車輪本体を遊転自在に支持する支持体68にロック手段としてのストッパー69が取り付けられている。ストッパー69は、車輪65の転動を許容する傾斜姿勢のロック解除位置と、車輪65の転動を禁止する水平姿勢のロック位置とに、車輪65の回転軸心周りに回転自在に取り付けられている。つまり、ストッパー69は、車輪45の転動を許容する開放状態と、車輪65の転動を禁止する禁止状態とに、人為操作にて切り換え操作自在に取り付けられている。
周壁部62,63,64は、金属製、プラスチック製または木製である。周壁部62,63,64は、その外枠(フレーム)をなす上端フレーム62A,63A,64A、および、側端部62B,63B,63C,64Bなどが円柱状(柱状部材)をなしている。
ICタグ10では、図3および図4に示すように、カゴ車60に取り付けた場合、筐体20および固定部材40が、ヒンジ部材66を介して連結された、隣り合う2つの周壁部63,64に対して、それぞれの側端部63B,64Bの間を架け渡して配置される。
筐体20は、互いに離隔して設けられ、かつ、2つの側端部63B,64Bのそれぞれに外嵌される一対の外嵌部21A,21B、および、この一対の外嵌部21A,21Bの間に、外嵌部21A,21Bに直交するように介在して、これらの外嵌部21A,21Bを連結する平板状の連結部22を有している。すなわち、筐体20は、連結部22を介して一対の外嵌部21A,21Bが連結されてなる略亜鈴形状をなしている。
外嵌部21A,21Bは、筐体20の幅方向(外嵌部21A,21Bにおける側端部63B,64Bの長手方向に沿う方向)に互いに離隔して設けられた一対の爪部21b,21bと、この一対の爪部21b,21bの間に介在して、これらの爪部21b,21bを連結する連結部21cとから構成されている。なお、筐体20の幅方向とは、筐体20の外嵌部21A,21Bのそれぞれが外嵌されるカゴ車60の周壁部63,64の側端部63B,64Bの長手方向に沿う方向である。一方、筐体20の長手方向とは、筐体20の外嵌部21A,21Bのそれぞれが外嵌されるカゴ車60の周壁部63,64の側端部63B,64Bの長手方向と垂直な方向である。また、外嵌部21A,21Bにおける側端部63B,64Bと対向する面(以下、「内面」と言う。)21a,21aの形状は、側端部63B,64Bの外形に沿った形状、すなわち、円弧状をなしている。
なお、外嵌部21A,21Bの内面21a,21aとは、外嵌部21A,21Bが側端部63B,64Bに外嵌されたとき、爪部21bにおける側端部63B,64Bの外周面と対向する面、および、連結部21cにおける側端部63B,64Bの外周面と対向する面のことである。また、爪部21b,21bは、側端部63B,64Bの外形(外周面)に沿って、連結部21cよりも長めに設けられており、側端部63B,64Bの外周の1/2〜3/4程度を覆う長さをなしている。
これにより、側端部63B,64Bのそれぞれに、外嵌部21A,21Bが外嵌された場合、側端部63B,64Bの外周面に対する外嵌部21A,21Bの内面21a,21aの密着性が高くなり、側端部63B,64Bに対して、ICタグ10が強固にクランプ固定される。
筐体20の連結部22における側端部63B,64Bと対向する面(以下、「一方の面」と言う。)22aには、その幅方向の両端部において、固定部材40における筐体20と対向する面(以下、「一方の面」と言う。)40aに立設された4つの嵌合突起41を嵌合し、連結部22を厚さ方向に貫通する4つの平面視長方形状の嵌合穴23が設けられている。また、4つの嵌合穴23は、連結部22の長手方向と平行な中心線を介して対称な位置、および、連結部22の長手方向と垂直な中心線を介して対称な位置に設けられている。
筐体20の連結部22の一方の面22aには、連結部22の一方の面22a上に配置されたインレット30側に突出し、かつ、インレット30におけるICチップ31が設けられた領域を囲むように、平面視円環状の第一補強部24が設けられている。ここでは、第一補強部24は、連結部22の一方の面22aに対して垂直に突設されている。また、第一補強部24がインレット30におけるICチップ31が設けられた領域を囲むように設けられているとは、第一補強部24がインレット30におけるICチップ31が設けられた領域に対向し、ICチップ31の外周に、ICチップ31と離隔するように設けられていることを言う。また、第一補強部24とICチップ31の間隔は、筐体20のインレット30とは反対側の面(以下、「他の方の面(外面)」と言う。)20bに外力が加えられた場合、筐体20が撓んで生じる連結部22の面圧力によってICチップ31が破壊されることを防止できる程度とすることが好ましい。
第一補強部24は、予め筐体20に一体に設けられたものであってもよく、あるいは、印刷、接着、融着などにより、筐体20とは別の材料からなるものが設けられたものであってもよい。
固定部材40は、2つの側端部63B,64Bのそれぞれに外嵌される一対の外嵌部42A,42Bと、この一対の外嵌部42A,42Bの間に、外嵌部42A,42Bに直交するように介在して、これらの外嵌部42A,42Bを連結する平板状の連結部43と、連結部43における筐体20と対向する面(以下、「一方の面」と言う。)43aの四隅に立設された4つの略四角柱状の嵌合突起41とから概略構成されている。すなわち、固定部材40は、連結部43を介して一対の外嵌部42A,42Bが連結されてなる略亜鈴形状をなしている。連結部43は、筐体20の連結部22と大きさ(面積)がほぼ等しくなっている。また、4つの嵌合突起41は、連結部43の長手方向と垂直な中心線、または、連結部43の長手方向と平行な中心線を介して対称な位置に設けられている。
また、固定部材40の外嵌部42A,42Bの外形は、筐体20の外嵌部21A,21Bに設けられた爪部21b,21bの間の間隙の形状と等しくなっている。したがって、固定部材40を筐体20に固定する際、固定部材40の嵌合突起41が、筐体20の嵌合穴23に嵌合されるとともに、固定部材40の外嵌部42A,42Bが、筐体20の外嵌部21A,21Bの爪部21b,21bの間に嵌合される。そして、筐体20の外嵌部21A,21Bと、固定部材40の外嵌部42A,42Bとが、上述の側端部63B,64Bのそれぞれに外嵌され、カゴ車60に対してICタグ10がクランプ固定される。
固定部材40における筐体20の連結部22の一方の面22a上に配置されたインレット30側の面(以下、「一方の面」と言う。)40aには、インレット30側に突出し、かつ、インレット30におけるICチップ31が設けられた領域を囲むように、平面視円環状の第二補強部44が設けられている。ここでは、第二補強部44は、固定部材40の連結部43の一方の面43aに対して垂直に突設されている。また、第二補強部44がインレット30におけるICチップ31が設けられた領域を囲むように設けられているとは、第二補強部44がインレット30におけるICチップ31が設けられた領域に対向し、ICチップ31の外周に、ICチップ31と離隔するように設けられていることを言う。また、第二補強部44とICチップ31の間隔は、固定部材40のインレット30とは反対側の面(以下、「他の方の面(外面)」と言う。)40bに外力が加えられた場合、固定部材40が撓んで生じる連結部43の面圧力によってICチップ31が破壊されることを防止できる程度とすることが好ましい。
第二補強部44は、予め固定部材40に一体に設けられたものであってもよく、あるいは、印刷、接着、融着などにより、固定部材40とは別の材料からなるものが設けられたものであってもよい。
また、筐体20の第一補強部24の高さと、固定部材40の第二補強部44の高さとの合計は、ICチップ31の実装面から、ICチップ31の上面31aまでの高さ以上であることが好ましい。なお、ICチップ31の実装面とは、ICチップ31が実装されている面のことであり、ここでは、アンテナ32の基材33と接している面とは反対側の面(上面)32aのことである。
ここで、第一補強部24の高さとは、筐体20の連結部22の一方の面22aから第一補強部24の先端までの長さを指す。一方、第二補強部44の高さとは、固定部材40の連結部43の一方の面43aから第二補強部44の先端までの長さを指す。
このようにすれば、筐体20の他の方の面(外面)20bに外力が加えられ、筐体20の連結部22が撓んだとしても、連結部22に生じる面圧力によってICチップ31が破壊されることを防止できるとともに、固定部材40の他の方の面(外面)40bに外力が加えられ、連結部43が撓んだとしても、連結部43に生じる面圧力によってICチップ31が破壊されることを防止できる。
なお、図2には、第一補強部24の先端および第二補強部44の先端が平面をなしている場合を例示したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。本実施形態にあっては、第一補強部24の先端および第二補強部44の先端が半球状をなしていてもよい。
また、図2には、第一補強部24および第二補強部44が平面視円環状をなしている場合を例示したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。本実施形態にあっては、ICタグ10を平面視した場合、第一補強部24および第二補強部44は、三角形状、四角形状、楕円型状、コ字状、ICチップ31の4つの角に隣接するように4つの柱が間隔を置いて配置された形状などをなしていてもよく、あるいは、ICチップ31を挟んで一対の帯状または線状をなしていてもよい。
また、図2には、第一補強部24と第二補強部44が、インレット30を介して対向している場合を例示したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。本実施形態にあっては、第一補強部24と第二補強部44が対向していなくてもよい。すなわち、本実施形態にあっては、ICタグ10を平面視した場合、第一補強部24が第二補強部44よりも内側に配置されていてもよく、あるいは、第一補強部24が第二補強部44よりも外側に配置されていてもよい。
ところで、インレット30の基材33およびアンテナ32に対して、これらの厚さ方向に湾曲する力が加えられることがないため、基材33が可撓性の場合には、第一補強部24と第二補強部44が対向していることが好ましい。
また、本実施形態では、筐体20の連結部22に第一補強部24が設けられ、固定部材40の連結部43に第二補強部44が設けられた場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明にあっては、筐体の連結部または固定部材の連結部のいずれか一方に補強部が設けられていればよい。筐体および固定部材をカゴ車に固定する際、インレット(ICチップ)の向きを気にする必要がないので、筐体および固定部材の両方に補強部を設けておくことが好ましい。
筐体の連結部または固定部材の連結部のいずれか一方に補強部が設けられている場合、筐体の連結部に設けられた補強部の高さ、または、固定部材の連結部に設けられた補強部の高さが、ICチップの実装面から、ICチップの上面までの高さ以上であることが好ましい。
また、筐体20は、非導電性部材、あるいは、非導電性部材と金属の複合材からなり、連結部22のうち少なくともインレット30が配置される領域(以下、「領域α」と言う。)が非導電性部材で形成されていればよい。したがって、筐体20は、連結部22における領域α以外の領域が、非導電性部材、金属、あるいは、非導電性部材と金属の複合材のいずれかで形成されていてもよい。例えば、筐体20は、連結部22が非導電性部材からなり、外嵌部21A,21Bが金属からなっていてもよい。
同様に、固定部材40は、非導電性部材、あるいは、非導電性部材と金属の複合材からなり、連結部43のうち少なくともインレット30が配置される領域(以下、「領域β」と言う。)が非導電性部材で形成されていればよい。したがって、固定部材40は、連結部43における領域β以外の領域が、非導電性部材、金属、あるいは、非導電性部材と金属の複合材のいずれかで形成されていてもよい。例えば、固定部材40は、連結部43が非導電性部材からなり、外嵌部42A,42Bが金属からなっていてもよい。
インレット30の基材33としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PET−G)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル樹脂からなる基材;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン樹脂からなる基材;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレンなどのポリフッ化エチレン系樹脂からなる基材;ナイロン6、ナイロン6,6などのポリアミド樹脂からなる基材;ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロンなどのビニル重合体からなる基材;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂からなる基材;ポリスチレンからなる基材;ポリカーボネート(PC)からなる基材;ポリアリレートからなる基材;ポリイミドからなる基材;上質紙、薄葉紙、グラシン紙、硫酸紙などの紙からなる基材などが用いられる。
インレット30のICチップ32としては、特に限定されず、アンテナ32を介して非接触状態にて情報の書き込みおよび読み出しが可能なものであれば、非接触型ICタグや非接触型ICラベル、あるいは、非接触型ICカードなどのRFIDメディアに適用可能なものであればいかなるものでも用いられる。
インレット30のアンテナ32は、基材33の一方の面33aに、ポリマー型導電インクを用いて所定のパターンにスクリーン印刷、インクジェット印刷などの印刷法により形成されてなるもの、もしくは、導電性箔をエッチングしてなるもの、金属メッキしてなるものである。
ポリマー型導電インクとしては、例えば、銀粉末、金粉末、白金粉末、アルミニウム粉末、パラジウム粉末、ロジウム粉末、カーボン粉末(カーボンブラック、カーボンナノチューブなど)などの導電微粒子が樹脂組成物に配合されたものが挙げられる。
樹脂組成物として熱硬化型樹脂を用いれば、ポリマー型導電インクは、200℃以下、例えば、100〜150℃程度でアンテナ32をなす塗膜を形成することができる熱硬化型となる。アンテナ32をなす塗膜の電気の流れる経路は、塗膜をなす導電微粒子が互いに接触することにより形成され、この塗膜の抵抗値は10−5Ω・cmオーダーである。
また、本発明におけるポリマー型導電インクとしては、熱硬化型の他にも、光硬化型、浸透乾燥型、溶剤揮発型といった公知のものが用いられる。
光硬化型のポリマー型導電インクは、光硬化性樹脂を樹脂組成物に含むものであり、硬化時間が短いので、製造効率を向上させることができる。光硬化型のポリマー型導電インクとしては、例えば、熱可塑性樹脂のみ、あるいは、熱可塑性樹脂と架橋性樹脂(特に、ポリエステルとイソシアネートによる架橋系樹脂など)とのブレンド樹脂組成物に、導電微粒子が60質量%以上配合され、ポリエステル樹脂が10質量%以上配合されたもの、すなわち、溶剤揮発型あるいは架橋/熱可塑併用型(ただし、熱可塑型が50質量%以上である)のものや、熱可塑性樹脂のみ、あるいは、熱可塑性樹脂と架橋性樹脂(特に、ポリエステルとイソシアネートによる架橋系樹脂など)とのブレンド樹脂組成物に、ポリエステル樹脂が10質量%以上配合されたもの、すなわち、架橋型あるいは架橋/熱可塑併用型のものなどが好適に用いられる。
また、アンテナ32をなす導電性箔としては、銅箔、銀箔、金箔、白金箔、アルミニウム箔などが挙げられる。
さらに、アンテナ32をなす金属メッキとしては、銅メッキ、銀メッキ、金メッキ、白金メッキなどが挙げられる。
ICタグ10によれば、筐体20の連結部22の一方の面22aに、インレット30におけるICチップ31が設けられた領域を囲むように第一補強部24が突設され、かつ、固定部材40の連結部43の一方の面43aに、インレット30におけるICチップ31が設けられた領域を囲むように第二補強部44が突設されているので、筐体20の他の方の面(外面)20bに外力が加えられ、筐体20の連結部22が撓んだとしても、連結部22に生じる面圧力によってICチップ31が破壊されることを防止できるとともに、固定部材40の他の方の面(外面)40bに外力が加えられ、連結部43が撓んだとしても、連結部43に生じる面圧力によってICチップ31が破壊されることを防止できる。
なお、本実施形態では、一対の面状の放射素子35,35から構成されるダイポールアンテナからなるアンテナ32を有するインレット30を備えた場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明にあっては、アンテナは一対の枠状の放射素子から構成されるダイポールアンテナ、メアンダ状のダイポールアンテナ、モノポールアンテナなどであってもよく、また、放射素子を結ぶ短絡部を有するアンテナであってもよい。
また、本実施形態では、筐体20の平板状の連結部22の一方の面22a内に収まる大きさのインレット30が配置された場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明にあっては、筐体の外嵌部における柱状部材(側端部)と対向する面(内面)に、アンテナの放射素子の先端部の一部または全部が延在して、その先端部がそれぞれ、柱状部材に対向して配置されていてもよい。すなわち、隣り合う2つの柱状部材に、筐体の外嵌部が外嵌された場合、柱状部材と外嵌部の間に、放射素子の先端部の一部または全部が介在するように、筐体に対してインレットが配置されていてもよい。このようにすれば、柱状部材が金属製の場合、アンテナの放射素子と金属製の柱状部材の間には、電磁誘導または静電誘導により電流が流れるようになり、柱状部材は、アンテナの一部、すなわち、アンテナを延長した延長部として機能する。したがって、アンテナのみでは、インレットの長手方向からは通信できなかったが、アンテナの延長部をなす柱状部材を介して、インレットの長手方向からも通信可能となる。すなわち、金属製の柱状部材を介して、アンテナの指向性を広く(指向性を弱く)することができる。
特に、柱状部材が金属製の場合、放射素子の先端部の一部または全部が、柱状部材と交差するように配置されるのが好ましい。また、この場合、柱状部材に対して、放射素子の先端部の一部または全部が交差する角度は、90°であることが好ましく、実用的には45°〜90°である。
これにより、アンテナの放射素子と金属製の柱状部材の間には、電磁誘導または静電誘導により電流が流れるようになり、柱状部材は、アンテナの一部、すなわち、アンテナを延長した延長部として機能する。したがって、アンテナのみでは、インレットの長手方向からは通信できなかったが、アンテナの延長部をなす柱状部材を介して、インレットの長手方向からも通信可能となる。すなわち、金属製の柱状部材を介して、アンテナの指向性を広く(指向性を弱く)することができる。
また、柱状部材が金属製、かつ、隣り合う2つの柱状部材に、筐体の外嵌部が外嵌された場合、筐体の一方の面または他方の面(一方の面とは反対側の面)から見て、柱状部材が、筐体から突出していることが好ましい。柱状部材が、筐体から突出しているとは、柱状部材に対して、アンテナの放射素子の先端部の一部または全部を交差させた場合に、柱状部材の長さが、筐体の幅(筐体の長手方向と垂直な方向の長さ)よりも大きいことをいう。このようにすれば、金属製の柱状部材を介して、インレットの長手方向からも電波の送受信をより効率的に行うことができる。すなわち、金属製の柱状部材を介して、アンテナの指向性をより広く(指向性をより弱く)することができる。
さらに、柱状部材の筐体に対して突出する方向は、筐体の幅方向の両端側であることが好ましい。このようにすれば、柱状部材の筐体に対して突出する方向が、筐体の幅方向の一端側のみである場合よりも、金属製の柱状部材を介して、アンテナの指向性を広く(指向性を弱く)することができる。
なお、柱状部材の筐体に対する突出量は、特に限定されず、必要に応じて、適宜調整される。
また、アンテナの放射素子の先端部と柱状部材の間に、電磁誘導または静電誘導を生じさせるためには、両者が密着していても、密着していなくてもよく、両者が対向してさえいればよい。したがって、インレットの一方の面には、アンテナおよびICチップを覆うように、被膜が設けられていてもよい。
この被膜は、インレットの保護、外嵌部と柱状部材の密着性、柱状部材に対する外嵌部の保持力の向上などを目的として設けられるものである。
被膜の厚さは、その目的に応じて、適宜調整される。
(2)第二実施形態
図5は、本発明のICタグの第二実施形態の一部を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のB−B線に沿う断面図である。
本実施形態のICタグ70は、筐体80と、筐体80の一方の面80a側に配置され、ICチップ91およびICチップ91と電気的に接続された第一アンテナ92を有するインレット90と、インレット90の第一アンテナ92の近傍に、第一アンテナ92に対して未接着状態で配設された第二アンテナ101を有するアンテナ部材100と、筐体80に対してインレット90およびアンテナ部材100を固定するための固定部材110とから概略構成されている。
このICタグ70は、例えば、図3に示すようなカゴ車60に取り付けられて用いられる。本実施形態では、ICタグ70がカゴ車60に取り付けられた場合について説明する。
インレット90は、平面視長方形状をなすフィルム状またはシート状の基材93と、基材93の一方の面93aに設けられ、互いに電気的に接続されたICチップ91および第一アンテナ92とから概略構成されている。また、ICチップ91は、バンプ94を介して、第一アンテナ92と接続されている。
第一アンテナ92は、各種導電体からなり、互いに対向し、その対向する側にそれぞれ給電点(ICチップ91と接続している部分)を有する一対の面状の放射素子95,95からなるダイポールアンテナである。
アンテナ部材100は、平面視長方形状をなすフィルム状またはシート状の基材102と、基材102の一方の面102aに設けられ、互いに対向し、間隔を隔てて配置され、その対向する側において、インレット90の第一アンテナ92(放射素子95,95)と対向する一対の面状(長方形状)の放射素子103,103からなる第二アンテナ101とから概略構成されている。
第二アンテナ101は、非接触ICカードなどの非接触ICモジュールに利用できる極超短波帯〈UHF〉やマイクロ波帯の電波帯の周波数(300MHz〜30GHz)の1/2波長に相当する長さとなっている。すなわち、放射素子103,103の長手方向における長さは、1/4波長に相当する長さとなっている。
第一アンテナ92の近傍に、第一アンテナ92に対して未接着状態で第二アンテナ101が配設されているとは、第一アンテナ92と第二アンテナ101が直接、接着(固着)されることなく、これら2つのアンテナが、静電結合によって電気的な接続を保つことができる位置に設けられている状態を言う。また、第一アンテナ92は、第二アンテナ101側を向いて配置されていない。すなわち、インレット90の基材93の他方の面93b側に、第二アンテナ101が配置されている。
また、インレット90の第一アンテナ92は、情報書込/読出装置との通信を直接行うためのものではなく、静電結合による、第二アンテナ101との電気的な接続を行うためのものである。すなわち、情報書込/読出装置との通信を直接行うのは、第二アンテナ101である。
ICタグ70では、上述の第一実施形態のICタグ10と同様に、カゴ車60に取り付けた場合、筐体80および固定部材110が、ヒンジ部材66を介して連結された、隣り合う2つの周壁部63,64に対して、それぞれの側端部63B,64Bの間を架け渡して配置される。
筐体80は、上述の第一実施形態のICタグ10と同様に、互いに離隔して設けられ、かつ、2つの側端部63B,64Bのそれぞれに外嵌される一対の外嵌部(図示略)、および、この一対の外嵌部の間に、外嵌部に直交するように介在して、これらの外嵌部を連結する平板状の連結部81を有している。すなわち、筐体80は、連結部81を介して一対の外嵌部が連結されてなる略亜鈴形状をなしている。
筐体80の外嵌部は、上述の第一実施形態のICタグ10と同様に、筐体80の幅方向(外嵌部における側端部63B,64Bの長手方向に沿う方向)に互いに離隔して設けられた一対の爪部(図示略)と、この一対の爪部の間に介在して、これらの爪部を連結する連結部(図示略)とから構成されていてもよい。
筐体80の連結部81における側端部63B,64Bと対向する面(以下、「一方の面」と言う。)81aには、上述の第一実施形態のICタグ10と同様に、その幅方向の両端部において、固定部材110における筐体80と対向する面(以下、「一方の面」と言う。)に立設された嵌合突起を嵌合し、連結部81を厚さ方向に貫通する嵌合穴、嵌合凹部などの嵌合部(図示略)が設けられていてもよい。
筐体80の連結部81の一方の面81aには、連結部81の一方の面81a上に配置されたインレット90側に突出し、かつ、インレット90におけるICチップ91が設けられた領域を囲むように、平面視円環状の第一補強部82が設けられている。ここでは、第一補強部82は、連結部81の一方の面81aに対して垂直に突設されている。また、第一補強部82がインレット90におけるICチップ91が設けられた領域を囲むように設けられているとは、第一補強部82がインレット90におけるICチップ91が設けられた領域に対向し、ICチップ91の外周に、ICチップ91と離隔するように設けられていることを言う。また、第一補強部82とICチップ91の間隔は、筐体80のインレット90とは反対側の面(以下、「他の方の面(外面)」と言う。)80bに外力が加えられた場合、筐体80が撓んで生じる連結部81の面圧力によってICチップ91が破壊されることを防止できる程度とすることが好ましい。
第一補強部82は、予め筐体80に一体に設けられたものであってもよく、あるいは、印刷、接着、融着などにより、筐体80とは別の材料からなるものが設けられたものであってもよい。
固定部材110は、上述の第一実施形態のICタグ10と同様に、2つの側端部63B,64Bのそれぞれに外嵌される一対の外嵌部(図示略)と、この一対の外嵌部の間に、外嵌部に直交するように介在して、これらの外嵌部を連結する平板状の連結部111とから概略構成されている。すなわち、固定部材110は、連結部111を介して一対の外嵌部が連結されてなる略亜鈴形状をなしている。連結部111は、筐体80の連結部81と大きさ(面積)がほぼ等しくなっている。
また、連結部111における筐体80と対向する面(以下、「一方の面」と言う。)111aには、筐体80の連結部81に設けられた嵌合部に嵌合することができる嵌合突起が立設されていてもよい。
また、固定部材110の外嵌部(図示略)の外形は、上述の第一実施形態のICタグ10と同様に、筐体80の一対の外嵌部(図示略)に設けられた一対の爪部(図示略)の間の間隙の形状と等しくなっていてもよい。
固定部材110の連結部111における、筐体80の連結部81の一方の面81a上に配置されたインレット90側の面(以下、「一方の面」と言う。)111aには、インレット90側に突出し、かつ、インレット90におけるICチップ91が設けられた領域を囲むように、平面視円環状の第二補強部112が設けられている。ここでは、第二補強部112は、固定部材110の連結部111の一方の面111aに対して垂直に突設されている。また、第二補強部112がインレット90におけるICチップ91が設けられた領域を囲むように設けられているとは、第二補強部112がインレット90におけるICチップ91が設けられた領域に対向し、ICチップ91の外周に、ICチップ91と離隔するように設けられていることを言う。また、第二補強部112とICチップ91の間隔は、固定部材110のインレット90とは反対側の面(以下、「他の方の面(外面)」と言う。)110bに外力が加えられた場合、固定部材110が撓んで生じる連結部111の面圧力によってICチップ91が破壊されることを防止できる程度とすることが好ましい。
第二補強部112は、予め固定部材110に一体に設けられたものであってもよく、あるいは、印刷、接着、融着などにより、固定部材110とは別の材料からなるものが設けられたものであってもよい。
また、筐体80の第一補強部82の高さと、固定部材110の第二補強部112の高さとの合計は、ICチップ91の実装面から、ICチップ91の上面91aまでの高さ以上であることが好ましい。なお、ICチップ91の実装面とは、ICチップ91が実装されている面のことであり、ここでは、第一アンテナ92の基材93と接している面とは反対側の面(上面)92aのことである。
ここで、第一補強部82の高さとは、筐体80の連結部81の一方の面81aから第一補強部82の先端までの長さを指す。一方、第二補強部112の高さとは、固定部材110の連結部111の一方の面111aから第二補強部112の先端までの長さを指す。
このようにすれば、筐体80の他の方の面(外面)80bに外力が加えられ、筐体80の連結部81が撓んだとしても、連結部81に生じる面圧力によってICチップ91が破壊されることを防止できるとともに、固定部材110の他の方の面(外面)110bに外力が加えられ、連結部111が撓んだとしても、連結部111に生じる面圧力によってICチップ91が破壊されることを防止できる。
なお、図5には、第一補強部82の先端および第二補強部112の先端が平面をなしている場合を例示したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。本実施形態にあっては、第一補強部82の先端および第二補強部112の先端が半球状をなしていてもよい。
また、図5には、第一補強部82および第二補強部112が平面視円環状をなしている場合を例示したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。本実施形態にあっては、ICタグ70を平面視した場合、第一補強部82および第二補強部112は、三角形状、四角形状、楕円型状、コ字状、ICチップ91の4つの角に隣接するように4つの柱が間隔を置いて配置された形状などをなしていてもよく、あるいは、ICチップ91を挟んで一対の帯状または線状をなしていてもよい。
また、図5には、第一補強部82と第二補強部112が、インレット90を介して対向している場合を例示したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。本実施形態にあっては、第一補強部82と第二補強部112が対向していなくてもよい。すなわち、本実施形態にあっては、ICタグ70を平面視した場合、第一補強部82が第二補強部112よりも内側に配置されていてもよく、あるいは、第一補強部82が第二補強部112よりも外側に配置されていてもよい。
ところで、インレット90の基材93、第一アンテナ92、アンテナ部材100の基材102および第二アンテナ101に対して、これらの厚さ方向に湾曲する力が加えられることがないため、基材93、基材102が可撓性の場合には、第一補強部82と第二補強部112が対向していることが好ましい。
また、本実施形態では、筐体80の連結部81に第一補強部82が設けられ、固定部材110の連結部111に第二補強部112が設けられた場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明にあっては、筐体の連結部または固定部材の連結部のいずれか一方に補強部が設けられていればよい。筐体および固定部材をカゴ車に固定する際、インレット(ICチップ)の向きを気にする必要がないので、筐体および固定部材の両方に補強部を設けておくことが好ましい。
筐体の連結部または固定部材の連結部のいずれか一方に補強部が設けられている場合、筐体の連結部に設けられた補強部の高さ、または、固定部材の連結部に設けられた補強部の高さが、ICチップの実装面から、ICチップの上面までの高さ以上であることが好ましい。
筐体80、固定部材110としては、上述の第一実施形態の筐体20、固定部材40と同様のものが用いられる。
インレット90の基材93、アンテナ部材100の基材102としては、上述の第一実施形態のインレット30の基材33と同様のものが用いられる。
インレット90のICチップ91としては、上述の第一実施形態のICチップ31と同様のものが用いられる。
インレット90の第一アンテナ92は、基材93の一方の面93aに、ポリマー型導電インクを用いて所定のパターンにスクリーン印刷、インクジェット印刷などの印刷法により形成されてなるもの、もしくは、導電性箔をエッチングしてなるもの、金属メッキしてなるものである。
アンテナ部材100の第二アンテナ101は、基材102の一方の面102aに、ポリマー型導電インクを用いて所定のパターンにスクリーン印刷、インクジェット印刷などの印刷法により形成されてなるもの、もしくは、導電性箔をエッチングしてなるもの、金属メッキしてなるものである。
第一アンテナ92、第二アンテナ101を構成する材料としては、上述の第一実施形態のアンテナ32と同様のものが用いられる。
ICタグ70によれば、筐体80の連結部81の一方の面81aに、インレット90におけるICチップ91が設けられた領域を囲むように第一補強部82が突設され、かつ、固定部材110の連結部111の一方の面111aに、インレット90におけるICチップ91が設けられた領域を囲むように第二補強部112が突設されているので、筐体80の他の方の面(外面)80bに外力が加えられ、筐体80の連結部81が撓んだとしても、連結部81に生じる面圧力によってICチップ91が破壊されることを防止できるとともに、固定部材110の他の方の面(外面)110bに外力が加えられ、連結部111が撓んだとしても、連結部111に生じる面圧力によってICチップ91が破壊されることを防止できる。
なお、本実施形態では、一対の面状の放射素子95,95から構成されるダイポールアンテナからなる第一アンテナ92を有するインレット90を備えた場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明にあっては、第一アンテナは一対の枠状の放射素子から構成されるダイポールアンテナ、メアンダ状のダイポールアンテナ、モノポールアンテナなどであってもよく、また、放射素子を結ぶ短絡部を有するアンテナであってもよい。
また、本実施形態では、筐体80の連結部81の一方の面81a内にアンテナ部材100の第二アンテナ101が配置された場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、筐体の外嵌部における柱状部材(側端部)と対向する面(内面)に、第二アンテナの放射素子の先端部の一部または全部が延在するように、筐体に対してアンテナ部材が配置されていてもよい。すなわち、隣り合う2つの柱状部材に、筐体の外嵌部が外嵌された場合、柱状部材と外嵌部の間に、放射素子の先端部の一部または全部が介在するように、筐体に対してアンテナ部材が配置されていてもよい。
特に、柱状部材が金属製の場合、放射素子の先端部の一部または全部が、柱状部材と交差するように配置されるのが好ましい。また、この場合、柱状部材に対して、放射素子の先端部の一部または全部が交差する角度は、90°であることが好ましく、実用的には45°〜90°である。
これにより、第二アンテナの放射素子と金属製の柱状部材の間には、電磁誘導または静電誘導により電流が流れるようになり、柱状部材は、第二アンテナの一部、すなわち、第二アンテナを延長した延長部として機能する。したがって、第二アンテナのみでは、アンテナ部材の長手方向からは通信できなかったが、第二アンテナの延長部をなす柱状部材を介して、アンテナ部材の長手方向からも通信可能となる。すなわち、金属製の柱状部材を介して、第二アンテナの指向性を広く(指向性を弱く)することができる。
また、柱状部材が金属製、かつ、隣り合う2つの柱状部材に、筐体の外嵌部が外嵌された場合、筐体の一方の面または他方の面(一方の面とは反対側の面)から見て、柱状部材が、筐体から突出していることが好ましい。このようにすれば、金属製の柱状部材を介して、アンテナ部材の長手方向からも電波の送受信をより効率的に行うことができる。すなわち、金属製の柱状部材を介して、第二アンテナの指向性をより広く(指向性をより弱く)することができる。
さらに、柱状部材の筐体に対する突出する方向は、筐体の幅方向の両端側であることが好ましい。このようにすれば、柱状部材の筐体に対する突出する方向が、筐体の幅方向の一端側のみである場合よりも、金属製の柱状部材を介して、第二アンテナの指向性を広く(指向性を弱く)することができる。
なお、柱状部材の筐体に対する突出量は、特に限定されず、必要に応じて、適宜調整される。
また、第二アンテナの放射素子の先端部と柱状部材の間に、電磁誘導または静電誘導を生じさせるためには、両者が密着していても、密着していなくてもよく、両者が対向してさえいればよい。したがって、アンテナ部材の一方の面には、第二アンテナを覆うように、被膜が設けられていてもよい。
(3)第三実施形態
図6は、本発明のICタグの第三実施形態の一部を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のC−C線に沿う断面図である。
本実施形態のICタグ120は、筐体130と、筐体130の一方の面130a側に配置され、ICチップ141およびICチップ141と電気的に接続された第一アンテナ142を有するインレット140と、インレット140の第一アンテナ142の近傍に、第一アンテナ142に対して未接着状態で配設された第二アンテナ151を有するアンテナ部材150と、筐体130に対してインレット140およびアンテナ部材150を固定するための固定部材160とから概略構成されている。
このICタグ120は、例えば、図3に示すようなカゴ車60に取り付けられて用いられる。本実施形態では、ICタグ120がカゴ車60に取り付けられた場合について説明する。
インレット140は、平面視長方形状をなすフィルム状またはシート状の基材143と、基材143の一方の面143aに設けられ、互いに電気的に接続されたICチップ141および第一アンテナ142とから概略構成されている。また、ICチップ141は、バンプ144を介して、第一アンテナ142と接続されている。
第一アンテナ142は、各種導電体からなり、互いに対向し、その対向する側にそれぞれ給電点(ICチップ141と接続している部分)を有する一対の面状の放射素子145,145からなるダイポールアンテナである。
また、インレット140では、基材143の一方の面143a側において、ICチップ141および第一アンテナ142が種々の樹脂から構成される絶縁層146で被覆されている。
アンテナ部材150は、平面視長方形状をなすフィルム状またはシート状の基材152と、基材152の一方の面152aに設けられ、互いに対向し、間隔を隔てて配置され、その対向する側において、インレット140の第一アンテナ142(放射素子145,145)と対向する一対の面状(長方形状)の放射素子153,153からなる第二アンテナ151とから概略構成されている。
第二アンテナ151は、非接触ICカードなどの非接触ICモジュールに利用できる極超短波帯〈UHF〉やマイクロ波帯の電波帯の周波数(300MHz〜30GHz)の1/2波長に相当する長さとなっている。すなわち、放射素子153,153の長手方向における長さは、1/4波長に相当する長さとなっている。
第一アンテナ142の近傍に、第一アンテナ142に対して未接着状態で第二アンテナ151が配設されているとは、第一アンテナ142と第二アンテナ151が直接、接着(固着)されることなく、これら2つのアンテナが、静電結合によって電気的な接続を保つことができる位置に設けられている状態を言う。また、第一アンテナ142は、第二アンテナ151側を向いて配置されている。すなわち、インレット140の基材143の一方の面143a側に、絶縁層146を介して、第二アンテナ151が配置されている。
また、インレット140の第一アンテナ142は、情報書込/読出装置との通信を直接行うためのものではなく、静電結合による、第二アンテナ151との電気的な接続を行うためのものである。すなわち、情報書込/読出装置との通信を直接行うのは、第二アンテナ151である。
ICタグ120では、上述の第一実施形態のICタグ10と同様に、カゴ車60に取り付けた場合、筐体130および固定部材160が、ヒンジ部材66を介して連結された、隣り合う2つの周壁部63,64に対して、それぞれの側端部63B,64Bの間を架け渡して配置される。
筐体130は、上述の第一実施形態のICタグ10と同様に、互いに離隔して設けられ、かつ、2つの側端部63B,64Bのそれぞれに外嵌される一対の外嵌部(図示略)、および、この一対の外嵌部の間に、外嵌部に直交するように介在して、これらの外嵌部を連結する平板状の連結部131を有している。すなわち、筐体130は、連結部131を介して一対の外嵌部が連結されてなる略亜鈴形状をなしている。
筐体130の外嵌部は、上述の第一実施形態のICタグ10と同様に、筐体130の幅方向(外嵌部における側端部63B,64Bの長手方向に沿う方向)に互いに離隔して設けられた一対の爪部(図示略)と、この一対の爪部の間に介在して、これらの爪部を連結する連結部(図示略)とから構成されていてもよい。
筐体130の連結部131における側端部63B,64Bと対向する面(以下、「一方の面」と言う。)131aには、上述の第一実施形態のICタグ10と同様に、その幅方向の両端部において、固定部材160における筐体130と対向する面(以下、「一方の面」と言う。)に立設された嵌合突起を嵌合し、連結部131を厚さ方向に貫通する嵌合穴(図示略)が設けられていてもよい。
筐体130の連結部131の一方の面131aには、連結部131の一方の面131a上に配置されたインレット140側に突出し、かつ、インレット140におけるICチップ141が設けられた領域を囲むように、平面視円環状の第一補強部132が設けられている。ここでは、第一補強部132は、連結部131の一方の面131aに対して垂直に突設されている。また、第一補強部132がインレット140におけるICチップ141が設けられた領域を囲むように設けられているとは、第一補強部132がインレット140におけるICチップ141が設けられた領域に対向し、ICチップ141の外周に、ICチップ141と離隔するように設けられていることを言う。また、第一補強部132とICチップ141の間隔は、筐体130のインレット140とは反対側の面(以下、「他の方の面(外面)」と言う。)130bに外力が加えられた場合、筐体130が撓んで生じる連結部131の面圧力によってICチップ141が破壊されることを防止できる程度とすることが好ましい。
第一補強部132は、予め筐体130に一体に設けられたものであってもよく、あるいは、印刷、接着、融着などにより、筐体130とは別の材料からなるものが設けられたものであってもよい。
固定部材160は、上述の第一実施形態のICタグ10と同様に、2つの側端部63B,64Bのそれぞれに外嵌される一対の外嵌部(図示略)と、この一対の外嵌部の間に、外嵌部に直交するように介在して、これらの外嵌部を連結する平板状の連結部161とから概略構成されている。すなわち、固定部材160は、連結部161を介して一対の外嵌部が連結されてなる略亜鈴形状をなしている。連結部161は、筐体130の連結部131と大きさ(面積)がほぼ等しくなっている。
また、連結部161における筐体130と対向する面(以下、「一方の面」と言う。)161aには、筐体130の連結部131に設けられた嵌合穴に嵌合することができる嵌合突起が立設されていてもよい。
また、固定部材160の外嵌部(図示略)の外形は、上述の第一実施形態のICタグ10と同様に、筐体130の一対の外嵌部(図示略)に設けられた一対の爪部(図示略)の間の間隙の形状と等しくなっていてもよい。
固定部材160の連結部161における、筐体130の連結部131の一方の面131a上に配置されたインレット140側の面(以下、「一方の面」と言う。)161aには、インレット140側に突出し、かつ、インレット140におけるICチップ141が設けられた領域を囲むように、平面視円環状の第二補強部162が設けられている。ここでは、第二補強部162は、固定部材160の連結部161の一方の面161aに対して垂直に突設されている。また、第二補強部162がインレット140におけるICチップ141が設けられた領域を囲むように設けられているとは、第二補強部162がインレット140におけるICチップ141が設けられた領域に対向し、ICチップ141の外周に、ICチップ141と離隔するように設けられていることを言う。また、第二補強部162とICチップ141の間隔は、固定部材160のインレット140とは反対側の面(以下、「他の方の面(外面)」と言う。)160bに外力が加えられた場合、固定部材160が撓んで生じる連結部131の面圧力によってICチップ141が破壊されることを防止できる程度とすることが好ましい。
第二補強部162は、予め固定部材160に一体に設けられたものであってもよく、あるいは、印刷、接着、融着などにより、固定部材160とは別の材料からなるものが設けられたものであってもよい。
また、筐体130の第一補強部132の高さと、固定部材160の第二補強部162の高さとの合計は、ICチップ141の実装面から、ICチップ141の上面141aまでの高さ以上であることが好ましい。なお、ICチップ141の実装面とは、ICチップ141が実装されている面のことであり、ここでは、第一アンテナ142の基材143と接している面とは反対側の面(上面)142aのことである。
ここで、第一補強部132の高さとは、筐体130の連結部131の一方の面131aから第一補強部132の先端までの長さを指す。一方、第二補強部162の高さとは、固定部材160の連結部161の一方の面161aから第二補強部162の先端までの長さを指す。
このようにすれば、筐体130の他の方の面(外面)130bに外力が加えられ、筐体130の連結部131が撓んだとしても、連結部131に生じる面圧力によってICチップ141が破壊されることを防止できるとともに、固定部材160の他の方の面(外面)160bに外力が加えられ、連結部161が撓んだとしても、連結部161に生じる面圧力によってICチップ141が破壊されることを防止できる。
なお、図6には、第一補強部132の先端および第二補強部162の先端が平面をなしている場合を例示したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。本実施形態にあっては、第一補強部132の先端および第二補強部162の先端が半球状をなしていてもよい。
また、図6には、第一補強部132および第二補強部162が平面視円環状をなしている場合を例示したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。本実施形態にあっては、ICタグ120を平面視した場合、第一補強部132および第二補強部162は、三角形状、四角形状、楕円型状、コ字状、ICチップ141の4つの角に隣接するように4つの柱が間隔を置いて配置された形状などをなしていてもよく、あるいは、ICチップ141を挟んで一対の帯状または線状をなしていてもよい。
また、図6には、第一補強部132と第二補強部162が、インレット140を介して対向している場合を例示したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。本実施形態にあっては、第一補強部132と第二補強部162が対向していなくてもよい。すなわち、本実施形態にあっては、ICタグ120を平面視した場合、第一補強部132が第二補強部162よりも内側に配置されていてもよく、あるいは、第一補強部132が第二補強部162よりも外側に配置されていてもよい。
ところで、インレット140の基材143、第一アンテナ142、アンテナ部材150の基材152および第二アンテナ151に対して、これらの厚さ方向に湾曲する力が加えられることがないため、基材143、基材152が可撓性の場合には、第一補強部132と第二補強部162が対向していることが好ましい。
また、本実施形態では、筐体130の連結部131に第一補強部132が設けられ、固定部材160の連結部161に第二補強部162が設けられた場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明にあっては、筐体の連結部または固定部材の連結部のいずれか一方に補強部が設けられていればよい。筐体および固定部材をカゴ車に固定する際、インレット(ICチップ)の向きを気にする必要がないので、筐体および固定部材の両方に補強部を設けておくことが好ましい。
筐体の連結部または固定部材の連結部のいずれか一方に補強部が設けられている場合、筐体の連結部に設けられた補強部の高さ、または、固定部材の連結部に設けられた補強部の高さが、ICチップの実装面から、ICチップの上面までの高さ以上であることが好ましい。
筐体130、固定部材160としては、上述の第一実施形態の筐体20、固定部材40と同様のものが用いられる。
インレット140の基材143、アンテナ部材150の基材152としては、上述の第一実施形態のインレット30の基材33と同様のものが用いられる。
インレット140のICチップ141としては、上述の第一実施形態のICチップ31と同様のものが用いられる。
インレット140の第一アンテナ142は、基材143の一方の面143aに、ポリマー型導電インクを用いて所定のパターンにスクリーン印刷、インクジェット印刷などの印刷法により形成されてなるもの、もしくは、導電性箔をエッチングしてなるもの、金属メッキしてなるものである。
アンテナ部材150の第二アンテナ151は、基材152の一方の面152aに、ポリマー型導電インクを用いて所定のパターンにスクリーン印刷、インクジェット印刷などの印刷法により形成されてなるもの、もしくは、導電性箔をエッチングしてなるもの、金属メッキしてなるものである。
第一アンテナ142、第二アンテナ151を構成する材料としては、上述の第一実施形態のアンテナ32と同様のものが用いられる。
ICタグ120によれば、筐体130の連結部131の一方の面131aに、インレット140におけるICチップ141が設けられた領域を囲むように第一補強部132が突設され、かつ、固定部材160の連結部161の一方の面161aに、インレット140におけるICチップ141が設けられた領域を囲むように第二補強部162が突設されているので、筐体130の他の方の面(外面)130bに外力が加えられ、筐体130の連結部131が撓んだとしても、連結部131に生じる面圧力によってICチップ141が破壊されることを防止できるとともに、固定部材160の他の方の面(外面)160bに外力が加えられ、連結部161が撓んだとしても、連結部161に生じる面圧力によってICチップ141が破壊されることを防止できる。
なお、本実施形態では、一対の面状の放射素子145,145から構成されるダイポールアンテナからなる第一アンテナ142を有するインレット140を備えた場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明にあっては、第一アンテナは一対の枠状の放射素子から構成されるダイポールアンテナ、メアンダ状のダイポールアンテナ、モノポールアンテナなどであってもよく、また、放射素子を結ぶ短絡部を有するアンテナであってもよい。
また、本実施形態では、筐体130の連結部131の一方の面131a内にアンテナ部材150の第二アンテナ151が配置された場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、筐体の外嵌部における柱状部材(側端部)と対向する面(内面)に、第二アンテナの放射素子の先端部の一部または全部が延在するように、筐体に対してアンテナ部材が配置されていてもよい。すなわち、隣り合う2つの柱状部材に、筐体の外嵌部が外嵌された場合、柱状部材と外嵌部の間に、放射素子の先端部の一部または全部が介在するように、筐体に対してアンテナ部材が配置されていてもよい。
特に、柱状部材が金属製の場合、放射素子の先端部の一部または全部が、柱状部材と交差するように配置されるのが好ましい。また、この場合、柱状部材に対して、放射素子の先端部の一部または全部が交差する角度は、90°であることが好ましく、実用的には45°〜90°である。
これにより、第二アンテナの放射素子と金属製の柱状部材の間には、電磁誘導または静電誘導により電流が流れるようになり、柱状部材は、第二アンテナの一部、すなわち、第二アンテナを延長した延長部として機能する。したがって、第二アンテナのみでは、アンテナ部材の長手方向からは通信できなかったが、第二アンテナの延長部をなす柱状部材を介して、アンテナ部材の長手方向からも通信可能となる。すなわち、金属製の柱状部材を介して、第二アンテナの指向性を広く(指向性を弱く)することができる。
また、柱状部材が金属製、かつ、隣り合う2つの柱状部材に、筐体の外嵌部が外嵌された場合、筐体の一方の面または他方の面(一方の面とは反対側の面)から見て、柱状部材が、筐体から突出していることが好ましい。このようにすれば、金属製の柱状部材を介して、アンテナ部材の長手方向からも電波の送受信をより効率的に行うことができる。すなわち、金属製の柱状部材を介して、第二アンテナの指向性をより広く(指向性をより弱く)することができる。
さらに、柱状部材の筐体に対して突出する方向は、筐体の幅方向の両端側であることが好ましい。このようにすれば、柱状部材の筐体に対する突出する方向が、筐体の幅方向の一端側のみである場合よりも、金属製の柱状部材を介して、第二アンテナの指向性を広く(指向性を弱く)することができる。
なお、柱状部材の筐体に対する突出量は、特に限定されず、必要に応じて、適宜調整される。
また、第二アンテナの放射素子の先端部と柱状部材の間に、電磁誘導または静電誘導を生じさせるためには、両者が密着していても、密着していなくてもよく、両者が対向してさえいればよい。したがって、アンテナ部材の一方の面には、第二アンテナを覆うように、被膜が設けられていてもよい。
10,70,120・・・ICタグ
20,80,130・・・筐体
21A,21B,42A,42B,・・・外嵌部
22,43,81,111,131,161・・・連結部
23・・・嵌合穴
24,82,132・・・第一補強部
30,90,140・・・インレット
31,91,141・・・ICチップ
32・・・アンテナ
33,93,102,143,152・・・基材
34,94,144・・・バンプ
35,95,103,145,153・・・放射素子
40,110,160・・・固定部材
41・・・嵌合突起
44,112,162・・・第二補強部
60・・・カゴ車
61・・・載置台
62,63,64・・・周壁部
63B,63C,64B・・・側端部
65・・・車輪
66,67・・・ヒンジ部材
68・・・支持体
69・・・ストッパー
92,142・・・第一アンテナ
100,150・・・アンテナ部材
101,151・・・第二アンテナ
146・・・絶縁層

Claims (2)

  1. 少なくとも隣り合う2つの柱状部材を備えてなる物品に取り付けられ、前記2つの柱状部材の間を架け渡して配置される筐体と、該筐体の一方の面側に配置され、ICチップおよび該ICチップと電気的に接続されたアンテナを有するインレットと、前記筐体に対して前記インレットを固定するために、前記筐体に対向して配置される固定部材と、を具備してなり、
    前記筐体および前記固定部材は、互いに離隔して設けられ、前記2つの柱状部材のそれぞれに外嵌される一対の外嵌部、および、該一対の外嵌部の間に介在してこれらの外嵌部を連結する連結部を有し、
    前記筐体の連結部における前記インレット側の面および/または前記固定部材の連結部における前記インレット側の面に、前記インレット側に突出し、かつ、前記インレットにおける前記ICチップが設けられた領域を囲むように補強部が設けられたことを特徴とするICタグ。
  2. 前記筐体の連結部に設けられた補強部の高さおよび/または前記固定部材の連結部に設けられた補強部の高さの合計は、前記ICチップの実装面から、前記ICチップの上面までの高さ以上であることを特徴とする請求項1に記載のICタグ。
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