JP6088879B2 - Icタグおよびicタグを用いた物品の管理方法 - Google Patents

Icタグおよびicタグを用いた物品の管理方法 Download PDF

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本発明は、RFID(Radio Frequency IDentification)用途の情報記録メディアのように、電波を媒体として外部から情報を受信し、また、外部に情報を送信できるようにしたICタグおよびICタグを用いた物品の管理方法に関するものである。
ICタグは、基材と、その一方の面に設けられ互いに接続されたアンテナおよびICチップとから構成されるインレットを備えており、情報書込/読出装置からの電波を受信すると共振作用によりアンテナに起電力が発生し、この起電力によりICタグ内のICチップが起動し、このICチップ内の情報を信号化し、この信号がICタグのアンテナから発信される。
このようなICタグは、大量かつ多種類の物品が取り扱われる店舗や倉庫、あるいは、物流の現場において、物品の運搬に用いられるカゴ車などに取り付けられ、店舗や倉庫における物品の管理、物流における物品の管理などにおいて、各物品に関する情報をICチップに記録することによって作業効率の向上や正確な物品の管理を行うことを目的として、利用されつつある。
カゴ車へ取り付けられるICタグとしては、カゴ車を構成する周壁部の上端フレームのうち、隣り合う2つの柱状部材の間を架け渡して配置される筐体と、その筐体の一方の面に配置されるインレットと、を具備してなり、筐体は、互いに離隔して設けられ、隣り合う2つの柱状部材のそれぞれに外嵌される一対の外嵌部、および、その一対の外嵌部の間に介在してこれらの外嵌部を連結する連結部を有するものが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2011−15026号公報 特開2012−133460号公報
しかしながら、特許文献1、2に開示されているICタグは、一対の外嵌部の間隔が固定されているため、隣り合う2つの柱状部材の間隔が、一対の外嵌部の間隔に対応するカゴ車には取り付けることができるものの、隣り合う2つの柱状部材の間隔が異なるカゴ車には取り付けることができかなかった。そのため、隣り合う2つの柱状部材の間隔が異なる場合、カゴ車毎に一対の外嵌部の間隔を変えた大きさの異なるICタグを用意する必要があり、そのことがコストを増加させる一因となっていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、隣り合う2つの柱状部材の間隔が多少変わっても、これらの柱状部材に取り付けることができるICタグおよびICタグを用いた物品の管理方法を提供することを目的とする。
本発明のICタグは、少なくとも隣り合う2つの柱状部材を備えてなる物品に取り付けられ、前記2つの柱状部材の間を架け渡して配置され、前記2つの柱状部材を挟んで互いに嵌合される形状が等しい一対の固定部材と、前記2つの柱状部材と前記固定部材の間に保持され、ICチップおよび該ICチップと電気的に接続されたアンテナを有するインレットと、を具備してなり、前記一対の固定部材は、互いに離隔して設けられ、前記2つの柱状部材のそれぞれに外嵌される2つの外嵌部と、これらの外嵌部の間に介在して、これらの外嵌部を連結する連結部と、を有し、前記2つの外嵌部の少なくとも一方は、前記柱状部材を、その長手方向に二等分したものを、その幅方向に対して垂直に二等分した2つの部位の一方と形状が等しい第一部位および前記2つの部位の他方と形状が等しい第二部位と、前記第一部位と前記第二部位の間に介在し、前記連結部の幅方向に沿在する第三部位と、を有することを特徴とする。
本発明の物品の管理方法は、少なくとも隣り合う2つの柱状部材を備えてなる物品に、ICタグが取り付けられ、前記物品が個別に管理される物品の管理方法であって、前記ICタグは、前記2つの柱状部材の間を架け渡して配置され、前記2つの柱状部材を挟んで互いに嵌合される形状が等しい一対の固定部材と、前記2つの柱状部材と前記一対の固定部材の一方との間に保持され、ICチップおよび該ICチップと電気的に接続されたアンテナを有するインレットと、を具備してなり、前記一対の固定部材は、互いに離隔して設けられ、前記2つの柱状部材のそれぞれに外嵌される2つの外嵌部と、これらの外嵌部の間に介在して、これらの外嵌部を連結する連結部と、を有し、前記2つの外嵌部の少なくとも一方は、前記柱状部材を、その長手方向に二等分したものを、その幅方向に対して垂直に二等分した2つの部位の一方と形状が等しい第一部位および前記2つの部位の他方と形状が等しい第二部位と、前記第一部位と前記第二部位の間に介在し、前記連結部の幅方向に沿在する第三部位と、を有し、前記一対の固定部材が前記2つの柱状部材の間を架け渡すように配置され、前記2つの柱状部材に、前記一対の固定部材の外嵌部が外嵌され、前記2つの柱状部材と前記一対の固定部材の一方との間に前記インレットが保持され、情報読取/書込装置により前記ICタグに対する情報の読取りまたは書込みが非接触にて行われ、前記物品が管理されることを特徴とする。
本発明のICタグによれば、少なくとも隣り合う2つの柱状部材を挟んで互いに嵌合される形状が等しい一対の固定部材を有し、一対の固定部材は、互いに離隔して設けられ、2つの柱状部材のそれぞれに外嵌される2つの外嵌部と、これらの外嵌部の間に介在して、これらの外嵌部を連結する連結部と、を有し、2つの外嵌部の少なくとも一方は、柱状部材を、その長手方向に二等分したものを、その幅方向に対して垂直に二等分した2つの部位の一方と形状が等しい第一部位および2つの部位の他方と形状が等しい第二部位と、第一部位と第二部位の間に介在し、連結部の幅方向に沿在する第三部位と、を有するので、2つの柱状部材の間隔が多少変化しても、固定部材のサイズを変えることなく、2つの柱状部材に対して固定することができる。
本発明の物品の管理方法によれば、ICタグを取り付けた物品を正確に管理することができるとともに、その作業効率を向上することができる。また、本発明の物品の管理方法によれば、外観がほぼ等しく、一見しただけでは見分けのつき難い物品を多数重ね置きした場合にも、それぞれの物品を確実に識別して、個別に管理することができる。
本発明のICタグの第一の実施形態を示す概略斜視図である。 本発明のICタグの第一の実施形態の一部を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 本発明のICタグの第一の実施形態において、固定部材の内面にインレットが配置されている状態を示す概略斜視図である。 本発明のICタグの第一の実施形態の使用方法を示す概略斜視図である。 本発明のICタグの第一の実施形態の使用方法を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 本発明のICタグの第一の実施形態の使用方法を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。 本発明のICタグの第一の実施形態の使用方法を示し、ICタグをカゴ車に取り付けた状態を示す概略斜視図である。 本発明のICタグの第二の実施形態を示す概略斜視図である。 本発明のICタグの第二の実施形態の一部を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。 本発明のICタグの第三の実施形態を示す概略斜視図である。 本発明のICタグの第四の実施形態を示す概略斜視図である。 本発明のICタグの第五の実施形態を示す概略斜視図である。
本発明のICタグおよびICタグを用いた物品の管理方法の実施の形態について説明する。
なお、本実施の形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。
(1)第一の実施形態
図1は、本発明のICタグの第一の実施形態を示す概略斜視図である。図2は、本発明のICタグの第一の実施形態の一部を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。図3は、本発明のICタグの第一の実施形態において、固定部材の内面にインレットが配置されている状態を示す概略斜視図である。図4は、本発明のICタグの第一の実施形態の使用方法を示す概略斜視図である。図5は、本発明のICタグの第一の実施形態の使用方法を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。図6は、本発明のICタグの第一の実施形態の使用方法を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図である。図7は、本発明のICタグの第一の実施形態の使用方法を示し、ICタグをカゴ車に取り付けた状態を示す概略斜視図である。
本実施形態のICタグ10は、形状が等しい一対の固定部材20A,20B(以下、これらをまとめて「固定部材20」と言うことがある。)と、固定部材20Aの一方の面20a側に配置され、ICチップ41およびICチップ41と電気的に接続されたアンテナ42を有するインレット40とから概略構成されている。
このICタグ10は、例えば、図7に示すようなカゴ車50に取り付けられて用いられる。本実施形態では、ICタグ10がカゴ車50に取り付けられた場合について説明する。
インレット40は、平面視長方形状をなすフィルム状またはシート状の基材43と、ICチップ41と、アンテナ42とから概略構成されている。また、ICチップ41およびアンテナ42は、基材43の一方の面43aに設けられ、互いに電気的に接続されている。また、アンテナ42は、互いに対向し、その対向する側にそれぞれ給電点(ICチップ41と接続する部分)を有する一対の放射素子44,44から構成されるダイポールアンテナである。
アンテナ42は、非接触ICカードなどの非接触ICモジュールに利用できる極超短波帯〈UHF〉やマイクロ波帯の電波帯の周波数(300MHz〜30GHz)の1/2波長に相当する長さとなっている。すなわち、放射素子44,44の長手方向における長さは、1/4波長に相当する長さとなっている。
なお、本実施形態では、インレット40が、その両方の端部40a,40aが固定部材20の第一外嵌部21におけるカゴ車50の側端部54Bと対向する面(以下、「一方の面、内面」と言う。)21a、および,固定部材20の第二外嵌部22におけるカゴ車50の側端部53Bと対向する面(以下、「一方の面、内面」と言う。)22aまで沿在する長さとなっている。すなわち、基材43の両方の端部43b,43bは、固定部材20の第一外嵌部21の一方の面21a、および、固定部材20の第二外嵌部22の一方の面22aまで沿在する長さとなっており、基材43の両方の端部43b,43bまで、放射素子44,44が沿在している。
ICタグ10が取り付けられるカゴ車50としては、例えば、図7に示すものが挙げられる。
カゴ車50は、物品を載置支持する平面視長方形状の載置台51と、その載置台51における四辺のうちの三辺を基端として立設され、かつ、上端箇所に水平方向に沿う長尺状の上端フレーム52A,53A,54Aを有し、全体として格子状に形成された周壁部52,53,54と、載置台51よりも下方、かつ、載置台51の四隅に配置された複数の車輪55とから概略構成されている。
カゴ車50は、載置台51の四隅に設けられた車輪55により手押し可能となっている。
載置台51は、その後端部(載置台51において、周壁部52,53,54が設けられていない辺側を前端部とした場合、その対向する辺側)が、載置台51の後端部側に設けられた周壁部53の下端部に、ヒンジ部材(図示略)を介して横軸心周りに回転自在に支持されている。これにより、載置台51は、周壁部53に対して、上方側に折り畳み自在に支持されている。
また、周壁部53は、その一方の側端部53B(図7において右側の側端部)が、ヒンジ部材56を介して、隣り合う周壁部54(図7において右側の周壁部54)の一方の側端部54Bに連結されている。さらに、周壁部53は、その他方の側端部53C(図7において左側の側端部)が、ヒンジ部材57を介して、隣り合う周壁部52(図7において左側の周壁部52)の一方の側端部52Bに連結されている。
また、周壁部54の一方の側端部54Bが、ヒンジ部材56を介して、周壁部53の右側端部(一方の側端部53B)に縦軸心周りに回転自在に支持されることにより、周壁部54が、上方側に折り畳まれた載置台51を周壁部53との間で挟んだ状態で折り畳み自在となっている。
つまり、載置台51は、横軸心周りの揺動操作により水平方向に沿う姿勢の載置姿勢と、上方側に折り畳まれて周壁部53と重なる垂直方向に沿う格納姿勢とに、姿勢変更自在に構成されている。また、周壁部54は、縦軸心周りの揺動操作により前後方向に沿う姿勢の使用姿勢と、内方側に折り畳まれて周壁部53および載置台51と重なる横幅方向に沿う折畳姿勢とに、姿勢変更自在に構成されている。
カゴ車50は、載置姿勢の載置台51を上方側に折り畳んで格納姿勢に姿勢変更させた後、使用姿勢の周壁部54を内方側に折り畳んで折畳姿勢に姿勢変更させることにより、平面視でL字状となるように折り畳むことができる。そして、L字状に折り畳んだカゴ車50の内方側や外方側に、他のL字状に折り畳んだカゴ車50を重ねることで、複数のカゴ車50を省スペースで格納することができるように構成されている。
車輪55には、車輪本体を遊転自在に支持する支持体58にロック手段としてのストッパー59が取り付けられている。ストッパー59は、車輪55の転動を許容する傾斜姿勢のロック解除位置と、車輪55の転動を禁止する水平姿勢のロック位置とに、車輪55の回転軸心周りに回転自在に取り付けられている。つまり、ストッパー59は、車輪55の転動を許容する開放状態と、車輪55の転動を禁止する禁止状態とに、人為操作にて切り換え操作自在に取り付けられている。
周壁部52,53,54は、金属製、プラスチック製または木製である。周壁部52,53,54は、その外枠(フレーム)をなす上端フレーム52A,53A,54A、および、側端部52B,53B,53C,54Bなどが円柱状(柱状部材)をなしている。
ICタグ10では、図4〜6に示すように、カゴ車50に取り付けた場合、一対の固定部材20A,20Bが、ヒンジ部材56を介して連結された、隣り合う2つの周壁部53,54に対して、それぞれの側端部53B,54Bの間を架け渡して配置される。
固定部材20は、互いに離隔して設けられ、かつ、2つの側端部53B,54Bのそれぞれに外嵌される第一外嵌部21および第二外嵌部22と、これら第一外嵌部21と第二外嵌部22の間に介在して、これら第一外嵌部21と第二外嵌部22を連結する平板状の連結部23とを有している。すなわち、固定部材20は、連結部23を介して第一外嵌部21と第二外嵌部22が連結されてなる略亜鈴形状をなしている。
第一外嵌部21における側端部54Bと対向する面(内面)21aの形状は、側端部54Bを、その長手方向に二等分したものの外形に等しい形状をなしている。ここでは、側端部54Bの形状が円柱状をなしているので、第一外嵌部21の内面21aの形状は、円弧(半円)状をなしている。
また、図2(a)、(b)に示すように、第一外嵌部21における側端部54Bと対向する凹状の部分(ここでは、円弧状の部分)の幅W1は、側端部54Bの外径と等しくなっている。ここで、第一外嵌部21における側端部54Bと対向する凹状の部分の幅W1とは、その凹状の部分の開口部の幅のことである。
なお、本実施形態において、第一外嵌部21、第二外嵌部22および連結部23の幅とは、固定部材20の長手方向に沿う長さのことである。また、第一外嵌部21、第二外嵌部22および連結部23の長さとは、固定部材20の長手方向と垂直な方向の長さのことである。
また、本実施形態では、側端部54B(柱状部材)の形状が円柱状をなしている場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明にあっては、柱状部材の形状は、長手方向に対して垂直な断面の形状が楕円形柱状の1回回転対称な形状や、四角(正方形)柱状、六角(正六角形)柱状、八角(正八角形)柱状などのn(nは4以上の偶数)回回転対称な形状からなる柱状であってもよい。
第二外嵌部22は、その幅方向に対して垂直に分割した第一部位αおよび第二部位γと、これら2つの部位の間に介在し、第一外嵌部21の幅方向に沿在する第三部位βと、を有している。
第二外嵌部22の第一部位αの形状は、第一外嵌部21を、その幅方向に対して垂直に二等分した第一部位αの形状に等しく、第二外嵌部22の第二部位γの形状は、第一外嵌部21を、その幅方向に対して垂直に二等分した第二部位γの形状に等しくなっている。すなわち、第二外嵌部22の第一部位αにおける側端部53Bと対向する面(内面)22aの形状は、側端部53Bを、その長手方向に二等分したものを、さらに、その幅方向に対して垂直に二等分した2つの部位の一方の外形と形状が等しくなっている。ここでは、側端部53Bの形状が円柱状をなしているので、第二外嵌部22の第一部位αの内面22aの形状は、円弧(円を四等分した形)状をなしている。同様に、第二外嵌部22の第二部位γにおける側端部53Bと対向する面(内面)22aの形状は、側端部53Bを、その長手方向に二等分したものを、さらに、その幅方向に対して垂直に二等分した2つの部位の一方の外形と形状が等しくなっている。ここでは、側端部53Bの形状が円柱状をなしているので、第二外嵌部22の第二部位γの内面22aの形状は、円弧(円を四等分した形)状をなしている。
また、第三部位βは、第一部位αと第二部位γの間に介在して、これらを連結し、第一外嵌部21の幅方向に沿在する平板状をなしている。
また、図2(a)、(b)に示すように、第二外嵌部22における側端部53Bと対向する凹状の部分の幅W2は、第一外嵌部21における側端部54Bと対向する凹状の部分の幅W1よりも大きくなっている。ここで、第二外嵌部22における側端部53Bと対向する凹状の部分の幅W2とは、その凹状の部分の開口部の幅のことである。
また、本実施形態では、側端部53B(柱状部材)の形状が円柱状をなしている場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明にあっては、柱状部材の形状は、三角柱状、四角柱状、五角形以上の多角形からなる柱状であってもよい。
なお、第一外嵌部21の内面21a、第二外嵌部22の内面22aとは、第一外嵌部21が側端部54Bに外嵌され、第二外嵌部22が側端部53Bに外嵌されたとき、側端部53B,54Bの外周面と対向する面のことである。また、第一外嵌部21の長さは、側端部54Bの外形に沿って、側端部54Bの外周の1/2を覆う長さである。また、第二外嵌部22の2つの円弧状の第一部位αと第二部位γを合わせた長さは、側端部53Bの外形に沿って、側端部53Bの外周の1/2を覆う長さである。
第一外嵌部21には、その長さ方向の一方の端部(例えば、図1および図2において、紙面上側となる固定部材20の上面20b側の端部)に、一方の固定部材20(20A)における他方の固定部材20(20B)と接する面(接合面)20cに対して垂直に突出するように、嵌合突起24が設けられている。この嵌合突起24は、先端部において、第一外嵌部21の長さ方向に突出する係止部24aが設けられ、平面視略L字状をなしている。
また、第一外嵌部21には、固定部材20(20A)の接合面20cの近傍において、第一外嵌部21の長さ方向の中央部から下方側に、第一外嵌部21の長さ方向に沿って、第一外嵌部21における側端部54Bと対向する面とは反対側の面(以下、「外面」と言う。)21bに対して垂直に突出するように、突条25が設けられている。
一方の固定部材20を他方の固定部材20に嵌合する場合、一方の固定部材20の第一外嵌部21の嵌合突起24が、他方の固定部材20の第一外嵌部21における嵌合突起24および突条25が設けられていない部分26上に配置され、一方の固定部材20の第一外嵌部21の嵌合突起24の係止部24aが、他方の固定部材20の第一外嵌部21の突条25に係止される。同様に、他方の固定部材20の第一外嵌部21の嵌合突起24が、一方の固定部材20の第一外嵌部21における嵌合突起24および突条25が設けられていない部分26上に配置され、他方の固定部材20の第一外嵌部21の嵌合突起24の係止部24aが、一方の固定部材20の第一外嵌部21の突条25に係止される。
また、第二外嵌部22には、その長さ方向の一方の端部(例えば、図1および図2において、紙面上側となる固定部材20の上面20b側の端部)に、固定部材20(20A)の接合面20cに対して垂直に突出するように、嵌合突起27が設けられている。この嵌合突起27は、先端部において、第二外嵌部22の長さ方向に突出する係止部27aが設けられ、平面視略L字状をなしている。
また、第二外嵌部22には、固定部材20(20A)の接合面20cの近傍において、第二外嵌部22の長さ方向の中央部から下方側に、第二外嵌部22の長さ方向に沿って、第二外嵌部22における側端部53Bと対向する面とは反対側の面(以下、「外面」と言う。)22bに対して垂直に突出するように、突条28が設けられている。
一方の固定部材20を他方の固定部材20に嵌合する場合、一方の固定部材20の第二外嵌部22の嵌合突起27が、他方の固定部材20の第二外嵌部22における嵌合突起27および突条28が設けられていない部分29上に配置され、一方の固定部材20の第二外嵌部22の嵌合突起27の係止部27aが、他方の固定部材20の第二外嵌部22の突条28に係止される。同様に、他方の固定部材20の第二外嵌部22の嵌合突起27が、一方の固定部材20の第二外嵌部22における嵌合突起27および突条28が設けられていない部分29上に配置され、他方の固定部材20の第二外嵌部22の嵌合突起27の係止部27aが、一方の固定部材20の第二外嵌部22の突条28に係止される。
連結部23における側端部53B,54Bと対向する面(以下、「一方の面」という。)23a側には、その長さ方向の両端部において、固定部材20の接合面20cに、嵌合突起30,31が立設されている。これらの嵌合突起30,31は、連結部23の幅方向と平行な中心線を介して対称な位置、および、連結部23の幅方向と垂直な中心線を介して対称な位置に設けられている。
また、連結部23における側端部53B,54Bと対向する面(以下、「一方の面」という。)23a側には、その長さ方向の両端部において、固定部材20の接合面20cに立設された嵌合突起30,31を嵌合する嵌合凹部32,33が設けられている。嵌合凹部32は、固定部材20(連結部23)の上面20bから、連結部23の内側に、連結部23の長さ方向に凹む凹状をなしている。一方、嵌合凹部33は、固定部材20(連結部23)の下面20dから、連結部23の内側に、連結部23の長さ方向に凹む凹状をなしている。これらの嵌合凹部32,33は、連結部23の幅方向と平行な中心線を介して対称な位置、および、連結部23の幅方向と垂直な中心線を介して対称な位置に設けられている。
固定部材20は、非導電性部材、あるいは、非導電性部材と金属の複合材からなり、連結部23のうち少なくともインレット40が配置される領域(以下、「領域a」という。)が非導電性部材で形成されていればよい。したがって、固定部材20は、連結部23における領域a以外の領域が、非導電性部材、金属、あるいは、非導電性部材と金属の複合材のいずれかで形成されていてもよい。例えば、固定部材20は、連結部23が非導電性部材からなり、第一外嵌部21と第二外嵌部22が金属からなっていてもよい。
固定部材20を構成する非導電性部材としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル樹脂;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン樹脂;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレンなどのポリフッ化エチレン系樹脂;ナイロン6、ナイロン6,6などのポリアミド樹脂;ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロンなどのビニル重合体;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂;ポリスチレン;ポリカーボネート(PC);ポリアリレート;ポリイミド;ガラスエポキシ樹脂などのプラスチックからなる部材などが用いられる。これらの非導電性部材の中でも、固定部材20の作製のし易さ、強度、カゴ車50への取り付け易さなどの観点から、ポリカーボネートを用いることが最も好ましく、ポリカーボネートはインレット40の保護にも最適な材料である。
また、固定部材20は、着色されたものであっても、透明であってもよいが、インレット40の基材43に印字をしておいて、その印字を外部から目視できるようにするためには、透明であることが好ましい。
インレット40の基材43としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、グリコール変性ポリエチレンテレフタレート(PET−G)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などのポリエステル樹脂からなる基材;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)などのポリオレフィン樹脂からなる基材;ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリ4フッ化エチレンなどのポリフッ化エチレン系樹脂からなる基材;ナイロン6、ナイロン6,6などのポリアミド樹脂からなる基材;ポリ塩化ビニル(PVC)、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、ビニロンなどのビニル重合体からなる基材;ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系樹脂からなる基材;ポリスチレンからなる基材;ポリカーボネート(PC)からなる基材;ポリアリレートからなる基材;ポリイミドからなる基材;上質紙、薄葉紙、グラシン紙、硫酸紙などの紙からなる基材などが用いられる。
インレット40のICチップ41としては、特に限定されず、アンテナ42を介して非接触状態にて情報の書き込みおよび読み出しが可能なものであれば、非接触型ICタグや非接触型ICラベル、あるいは、非接触型ICカードなどのRFIDメディアに適用可能なものであればいかなるものでも用いられる。
インレット40のアンテナ42は、基材43の一方の面43aに、ポリマー型導電インクを用いて所定のパターンにスクリーン印刷、インクジェット印刷などの印刷法により形成されてなるもの、もしくは、導電性箔をエッチングしてなるもの、金属メッキしてなるものである。
ポリマー型導電インクとしては、例えば、銀粉末、金粉末、白金粉末、アルミニウム粉末、パラジウム粉末、ロジウム粉末、カーボン粉末(カーボンブラック、カーボンナノチューブなど)などの導電微粒子が樹脂組成物に配合されたものが挙げられる。
樹脂組成物として熱硬化型樹脂を用いれば、ポリマー型導電インクは、200℃以下、例えば、100〜150℃程度でアンテナ42をなす塗膜を形成することができる熱硬化型となる。アンテナ42をなす塗膜の電気の流れる経路は、塗膜をなす導電微粒子が互いに接触することにより形成され、この塗膜の抵抗値は10−5Ω・cmオーダーである。
また、本発明におけるポリマー型導電インクとしては、熱硬化型の他にも、光硬化型、浸透乾燥型、溶剤揮発型といった公知のものが用いられる。
光硬化型のポリマー型導電インクは、光硬化性樹脂を樹脂組成物に含むものであり、硬化時間が短いので、製造効率を向上させることができる。光硬化型のポリマー型導電インクとしては、例えば、熱可塑性樹脂のみ、あるいは、熱可塑性樹脂と架橋性樹脂(特に、ポリエステルとイソシアネートによる架橋系樹脂など)とのブレンド樹脂組成物に、導電微粒子が60質量%以上配合され、ポリエステル樹脂が10質量%以上配合されたもの、すなわち、溶剤揮発型あるいは架橋/熱可塑併用型(ただし、熱可塑型が50質量%以上である)のものや、熱可塑性樹脂のみ、あるいは、熱可塑性樹脂と架橋性樹脂(特に、ポリエステルとイソシアネートによる架橋系樹脂など)とのブレンド樹脂組成物に、ポリエステル樹脂が10質量%以上配合されたもの、すなわち、架橋型あるいは架橋/熱可塑併用型のものなどが好適に用いられる。
また、アンテナ42をなす導電性箔としては、銅箔、銀箔、金箔、白金箔、アルミニウム箔などが挙げられる。
さらに、アンテナ42をなす金属メッキとしては、銅メッキ、銀メッキ、金メッキ、白金メッキなどが挙げられる。
次に、ICタグ10の使用方法を説明する。
まず、図3に示すように、一方の固定部材20(20A)の一方の面20aに、インレット40を配置する。このとき、インレット40の両方の端部40a,40aを、固定部材20の第一外嵌部21の内面21a、および,固定部材20の第二外嵌部22の内面22aに配置する。
次いで、インレット40が配置された固定部材20Aを、カゴ車50の周壁部のうち隣り合う2つの周壁部53,54に対して、それぞれの側端部53B,54Bの間を架け渡すように配置し、側端部54Bに第一外嵌部21を外嵌し、側端部53Bに第二外嵌部22を外嵌する。このとき、第一外嵌部21は、その内面21a全面で側端部54Bの外周面に密着するように外嵌され、第二外嵌部22は、例えば、第一部位α側の内面22aまたは第二部位γ側の内面22aで側端部53Bの外周面に密着するように外嵌される。また、インレット40は、固定部材20Aと側端部53B,54Bの間に配置される。
次いで、図1および図4に示すように、他方の固定部材20(20B)を、一方の固定部材20(20A)とは上下面を反転させた状態で、側端部54Bに第一外嵌部21を外嵌し、側端部53Bに第二外嵌部22を外嵌するとともに、側端部53B,54Bを挟んで一方の固定部材20(20A)に嵌合する。
このとき、固定部材20Aの第一外嵌部21の嵌合突起24を、固定部材20Bの第一外嵌部21における嵌合突起24および突条25が設けられていない部分26上に配置し、固定部材20Aの第一外嵌部21の嵌合突起24の係止部24aを、固定部材20Bの第一外嵌部21の突条25に係止する。同様に、固定部材20Bの第一外嵌部21の嵌合突起24を、固定部材20Aの第一外嵌部21における嵌合突起24および突条25が設けられていない部分26上に配置し、固定部材20Bの第一外嵌部21の嵌合突起24の係止部24aを、固定部材20Aの第一外嵌部21の突条25に係止する。
また、固定部材20Aの第二外嵌部22の嵌合突起27を、固定部材20Bの第二外嵌部22における嵌合突起27および突条28が設けられていない部分29上に配置し、固定部材20Aの第二外嵌部22の嵌合突起27の係止部27aを、固定部材20Bの第二外嵌部22の突条28に係止する。同様に、固定部材20Bの第二外嵌部22の嵌合突起27を、固定部材20Aの第二外嵌部22における嵌合突起27および突条28が設けられていない部分29上に配置し、固定部材20Bの第二外嵌部22の嵌合突起27の係止部27aを、固定部材20Aの第二外嵌部22の突条28に係止する。
これにより、図4に示すように、一対の固定部材20A,20Bは、側端部53B,54Bを挟んで、それぞれの第一外嵌部21,21、第二外嵌部22,22および連結部23,23が互いに当接するように、嵌合、固定される。すなわち、側端部53B,54Bに対して、ICタグ10がクランプ固定される。
ICタグ10では、第一外嵌部21の内面21aの形状は、側端部54Bを、その長手方向に二等分したものの外形に等しい形状をなしており、第二外嵌部22は、側端部53Bを、その長手方向に二等分したものを、さらに、その幅方向に対して垂直に二等分した2つの部位の一方の外形と形状が等しい第一部位αおよび第二部位γと、これら2つの部位の間に介在し、第一外嵌部21の幅方向に沿在する第三部位βと、を有しているので、図5に示すように、側端部53Bと側端部54Bの間隔が大きい場合、側端部54Bに対して第一外嵌部21,21を嵌合させても、第二外嵌部22の第三部位βの分だけ、第二外嵌部22,22で挟み込む側端部53Bの位置に余裕があるので、第二外嵌部22,22の凹状の部分内に、側端部53Bを配置することができる。ここでは、第二外嵌部22は、第一部位α側の内面22aで側端部53Bの外周面に密着するように外嵌されている。
また、図6に示すように、側端部53Bと側端部54Bの間隔が小さい場合、側端部54Bに対して第一外嵌部21,21を嵌合させても、第二外嵌部22の第三部位βの分だけ、第二外嵌部22,22で挟み込む側端部53Bの位置に余裕があるので、第二外嵌部22,22の凹状の部分内に、側端部53Bを配置することができる。ここでは、第二外嵌部22は、第二部位γ側の内面22aで側端部53Bの外周面に密着するように外嵌されている。
このように、第一外嵌部21の内面21aの形状は、側端部54Bを、その長手方向に二等分したものの外形に等しい形状をなしており、第二外嵌部22は、側端部53Bを、その長手方向に二等分したものを、さらに、その幅方向に対して垂直に二等分した2つの部位の一方の外形と形状が等しい第一部位αおよび第二部位γと、これら2つの部位の間に介在し、第一外嵌部21の幅方向に沿在する第三部位βと、を有しているので、側端部53Bと側端部54Bの間隔が多少変化しても、固定部材20のサイズを変えることなく、側端部53Bと側端部54Bに対して固定することができる。したがって、側端部53Bと側端部54Bの間隔に応じて、サイズの異なる固定部材を作製する必要がないので、コストを低減することができる。
なお、本実施形態では、固定部材20が、並列に設けられた2つの側端部53B,54Bの間を架け渡して配置されるように設けられたICタグ10を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明にあっては、ICタグが取り付けられる隣り合う2つの柱状部材は並列に設けられていなくてもよく、この2つの柱状部材は交差していてもよい。このように、隣り合う2つの柱状部材が交差している場合も、固定部材は、これら2つの柱状部材の間を架け渡して配置されるように設けられる。
また、カゴ車などを構成する柱状部材が金属製の場合、インレットを構成するアンテナの放射素子の先端部の一部または全部が、柱状部材と交差するように配置されるのが好ましい。また、この場合、柱状部材に対して、放射素子の先端部の一部または全部が交差する角度は、90°であることが好ましく、実用的には45°〜90°である。
これにより、アンテナの放射素子と金属製の柱状部材の間には、電磁誘導または静電誘導により電流が流れるようになり、柱状部材は、アンテナの一部、すなわち、アンテナを延長した延長部として機能する。したがって、アンテナのみでは、インレットの長手方向からは通信できなかったが、アンテナの延長部をなす柱状部材を介して、インレットの長手方向からも通信可能となる。すなわち、金属製の柱状部材を介して、アンテナの指向性を広く(指向性を弱く)することができる。
また、柱状部材が金属製、かつ、隣り合う2つの柱状部材に、固定部材の第一外嵌部および第二外嵌部が外嵌された場合、固定部材の一方の面または他方の面(一方の面とは反対側の面)から見て、柱状部材が、固定部材から突出していることが好ましい。柱状部材が、固定部材から突出しているとは、柱状部材に対して、アンテナの放射素子の先端部の一部または全部を交差させた場合に、柱状部材の長さが、固定部材の第一外嵌部および第二外嵌部の長さよりも大きいことをいう。このようにすれば、金属製の柱状部材を介して、インレットの長手方向からも電波の送受信をより効率的に行うことができる。すなわち、金属製の柱状部材を介して、アンテナの指向性をより広く(指向性をより弱く)することができる。
さらに、柱状部材の固定部材に対する突出する方向は、固定部材の第一外嵌部および第二外嵌部の長さ方向の両端側であることが好ましい。このようにすれば、柱状部材の固定部材に対する突出する方向が、固定部材の第一外嵌部および第二外嵌部の長さ方向の一端側のみである場合よりも、金属製の柱状部材を介して、アンテナの指向性を広く(指向性を弱く)することができる。
なお、柱状部材の固定部材に対する突出量は、特に限定されず、必要に応じて、適宜調整される。
また、アンテナの放射素子の先端部と柱状部材の間に、電磁誘導または静電誘導を生じさせるためには、両者が密着していても、密着していなくてもよく、両者が対向してさえいればよい。したがって、インレットの一方の面には、アンテナを覆うように、被膜が設けられていてもよい。
この被膜は、アンテナの保護、第一外嵌部および第二外嵌部と、柱状部材との密着性、柱状部材に対する第一外嵌部および第二外嵌部の保持力の向上などを目的として設けられるものである。
被膜の厚さは、その目的に応じて、適宜調整される。
この被膜を形成する材料としては、特に限定されないが、第一外嵌部および第二外嵌部と、柱状部材との密着性、または、柱状部材に対する第一外嵌部および第二外嵌部の保持力の向上を目的とした場合、アクリルゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、イソプレンゴム、ウレタンゴム、エチレンプロピレンゴム、エピクロルヒドリンゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブタジエンゴム、フッ素ゴム、ブチルゴムなどから選択される合成ゴム(弾性ゴム)が好適に用いられる。
また、本実施形態では、ICタグ10がカゴ車50に取り付けられた場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明のICタグは、少なくとも隣り合う2つの柱状部材を備えてなる全ての物品に対して適用することができる。このような少なくとも隣り合う2つの柱状部材を備えた構造を有する物品としては、例えば、椅子、テーブル、机、箪笥などの家具、台車などが挙げられる。
次に、図1〜7を参照して、ICタグ10を用いたカゴ車50の管理方法を例示して、本発明の物品の管理方法を説明する。
まず、図3に示すように、一方の固定部材20(20A)の一方の面20aに、インレット40を配置する。
次いで、図4〜7に示すように、インレット40が配置された固定部材20Aを、カゴ車50の周壁部のうち隣り合う2つの周壁部53,54に対して、それぞれの側端部53B,54Bの間を架け渡すように配置し、側端部54Bに第一外嵌部21を外嵌し、側端部53Bに第二外嵌部22を外嵌する。これにより、インレット40は、固定部材20Aと側端部53B,54Bの間に配置される。
次いで、図1および図4〜6に示すように、他方の固定部材20(20B)を、一方の固定部材20(20A)とは上下面を反転させた状態で、側端部54Bに第一外嵌部21を外嵌し、側端部53Bに第二外嵌部22を外嵌するとともに、側端部53B,54Bを挟んで一方の固定部材20(20A)に嵌合する。
これにより、カゴ車50の側端部53B,54BにICタグ10が固定される。
この状態で、情報読取/書込装置(図示略)により、ICタグ10を構成するインレット40のICチップ41に対する情報の読取りまたは書込みが非接触にて行われ、カゴ車50が個別に管理される。
ICチップ41に書き込まれる情報としては、カゴ車50の識別番号、所属(保管場所)、管理者;カゴ車50によって運搬される物品の種類、製造者、製造場所、製造年月日、発注者、配送先(住所、電話電話番号など)、保管場所などが挙げられる。
このように、ICタグ10を用いたカゴ車50の管理方法によれば、ICタグ10を取り付けたカゴ車50を正確に管理することができるとともに、その作業効率を向上することができる。特に、このカゴ車50の管理方法によれば、外観がほぼ等しく、一見しただけでは見分けのつき難いカゴ車50を多数重ね置きした場合にも、それぞれのカゴ車を確実に識別して、個別に管理することができる。
また、側端部53B,54Bが金属製であり、側端部53B,54Bと、第一外嵌部21および第二外嵌部22との間に、アンテナ42の放射素子44,44の先端部の一部または全部が介在するように、固定部材20に対してインレット40が配置され、かつ、側端部53B,54Bに対して、アンテナ42の放射素子44,44の先端部の一部または全部が対向し、交差するように、カゴ車50の所定の位置にICタグ10を配置した場合、放射素子44,44と側端部53B,54Bの間には、電磁誘導または静電誘導により電流が流れるようになり、側端部53B,54Bを、アンテナ42の延長部として機能させることができる。これにより、この延長部を介して、情報読取/書込装置(図示略)によるインレット40のICチップ41に対する情報の読取りまたは書込みが非接触にて行われ、カゴ車50を個別に管理することができる。
このように、金属製の側端部53B,54Bを、アンテナ42の延長部として機能させることにより、この側端部53B,54Bを介して、アンテナ42の指向性を広くすることができるので、アンテナ42のみで、情報読取/書込装置とICタグ10の非接触通信を行った場合には、インレット40の長手方向からは、情報読取/書込装置によるICチップ41に対する情報の読取りまたは書込みを行うことができなかったのが、全ての方向、すなわち、ICタグ10に対して360°の全方向から、情報読取/書込装置によるICチップに対する情報の読取りまたは書込みを行うことができるようになる。
(2)第二の実施形態
図8は、本発明のICタグの第二の実施形態を示す概略斜視図である。図9は、本発明のICタグの第二の実施形態の一部を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
図8において、図1〜7に示したICタグの第一の実施形態と同一の構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態のICタグ60は、形状が等しい一対の固定部材70A,70B(以下、これらをまとめて「固定部材70」と言うことがある。)と、固定部材70Aの一方の面70a側に配置され、ICチップ41およびICチップ41と電気的に接続されたアンテナ42を有するインレット40とから概略構成されている。
このICタグ60は、例えば、図7に示すようなカゴ車50に取り付けられて用いられる。本実施形態では、ICタグ60がカゴ車50に取り付けられた場合について説明する。
固定部材70は、互いに離隔して設けられ、かつ、2つの側端部53B,54Bのそれぞれに外嵌され、形状が等しい2つの外嵌部71,72と、これら2つの外嵌部71,72の間に介在して、これら2つの外嵌部71,72を連結する平板状の連結部73とを有している。すなわち、固定部材70は、連結部73を介して2つの外嵌部71,72が連結されてなる略亜鈴形状をなしている。
外嵌部71,72は、上述の第一の実施形態の固定部材20における第二外嵌部22と同形状をなしている。すなわち、外嵌部71,72は、その幅方向に対して垂直に分割した第一部位δおよび第二部位εと、これら2つの部位の間に介在し、連結部73の幅方向に沿在する第三部位ζと、を有している。
外嵌部71,72の第一部位δの形状は、カゴ車50を構成する、周壁部53の側端部53Bや周壁部54の側端部54B(柱状部材)を、その長手方向に二等分したものを、さらに、その幅方向に対して垂直に二等分した2つの部位の一方の外形と形状が等しくなっている。また、外嵌部71,72の第二部位εの形状は、カゴ車50を構成する、周壁部53の側端部53Bや周壁部54の側端部54B(柱状部材)を、その長手方向に二等分したものを、さらに、その幅方向に対して垂直に二等分した2つの部位の他方の外形と形状が等しくなっている。
すなわち、外嵌部71,72の第一部位δにおける側端部53B,54Bと対向する面(内面)71a,72aの形状は、側端部53B,54Bを、その長手方向に四等分したものの外形に等しい形状をなしている。ここでは、側端部53B,54Bの形状が円柱状をなしているので、外嵌部71,72の第一部位δの内面71a,72aの形状は、円弧(円を四等分した形)状をなしている。同様に、外嵌部71,72の第二部位εにおける側端部53B,54Bと対向する面(内面)71a,72aの形状は、側端部53B,54Bを、その長手方向に四等分したものの外形に等しい形状をなしている。ここでは、側端部53B,54Bの形状が円柱状をなしているので、外嵌部71,72の第二部位εの内面71a,72aの形状は、円弧(円を四等分した形)状をなしている。
また、第三部位ζは、第一部位δと第二部位εの間に介在して、これらを連結し、連結部73の幅方向(外嵌部71,72の幅方向)に沿在する平板状をなしている。
また、本実施形態では、側端部53B(柱状部材)の形状が円柱状をなしている場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明にあっては、柱状部材の形状は、長手方向に対して垂直な断面の形状が楕円形柱状の1回回転対称な形状や、四角(正方形)柱状、六角(正六角形)柱状、八角(正八角形)柱状などのn(nは4以上の偶数)回回転対称な形状からなる柱状であってもよい。
なお、外嵌部71,72の内面71a,72aは、外嵌部71が側端部54Bに外嵌され、外嵌部72が側端部53Bに外嵌されたとき、側端部53B,54Bの外周面と対向する面のことである。また、外嵌部71の2つの円弧状の第一部位δと第二部位εを合わせた長さは、側端部54Bの外形に沿って、側端部54Bの外周の1/2を覆う長さである。また、外嵌部72の2つの円弧状の第一部位δと第二部位εを合わせた長さは、側端部53Bの外形に沿って、側端部53Bの外周の1/2を覆う長さである。
外嵌部71には、その長さ方向の一方の端部(例えば、図8および図9において、紙面上側となる固定部材70の上面70b側の端部)に、一方の固定部材70(70A)における他方の固定部材70(70B)と接する面(接合面)70cに対して垂直に突出するように、嵌合突起74が設けられている。この嵌合突起74は、先端部において、外嵌部71の長さ方向に突出する係止部74aが設けられ、平面視略L字状をなしている。
また、外嵌部71には、固定部材70(70A)の接合面70cの近傍において、外嵌部71の長さ方向の中央部から下方側に、外嵌部71の長さ方向に沿って、外嵌部71における側端部54Bと対向する面とは反対側の面(以下、「外面」と言う。)71bに対して垂直に突出するように、突条25が設けられている。
一方の固定部材70を他方の固定部材70に嵌合する場合、一方の固定部材70の外嵌部71の嵌合突起74が、他方の固定部材70の外嵌部71における嵌合突起74および突条75が設けられていない部分76上に配置され、一方の固定部材70の外嵌部71の嵌合突起74の係止部74aが、他方の固定部材70の外嵌部71の突条75に係止される。同様に、他方の固定部材70の外嵌部71の嵌合突起74が、一方の固定部材70の外嵌部71における嵌合突起74および突条75が設けられていない部分76上に配置され、他方の固定部材70の外嵌部71の嵌合突起74の係止部74aが、一方の固定部材70の外嵌部71の突条75に係止される。
また、外嵌部72には、その長さ方向の一方の端部(例えば、図8および図9において、紙面上側となる固定部材70の上面70b側の端部)に、固定部材70(70A)の接合面70cに対して垂直に突出するように、嵌合突起77が設けられている。この嵌合突起77は、先端部において、外嵌部72の長さ方向に突出する係止部77aが設けられ、平面視略L字状をなしている。
また、外嵌部72には、固定部材70(70A)の接合面70cの近傍において、外嵌部72の長さ方向の中央部から下方側に、外嵌部72の長さ方向に沿って、外嵌部72における側端部53Bと対向する面とは反対側の面(以下、「外面」と言う。)72bに対して垂直に突出するように、突条78が設けられている。
一方の固定部材70を他方の固定部材70に嵌合する場合、一方の固定部材70の外嵌部72の嵌合突起77が、他方の固定部材70の外嵌部72における嵌合突起77および突条78が設けられていない部分79上に配置され、一方の固定部材70の外嵌部72の嵌合突起77の係止部77aが、他方の固定部材70の外嵌部72の突条78に係止される。同様に、他方の固定部材70の外嵌部72の嵌合突起77が、一方の固定部材70の外嵌部72における嵌合突起77および突条78が設けられていない部分79上に配置され、他方の固定部材70の外嵌部72の嵌合突起77の係止部77aが、一方の固定部材70の外嵌部72の突条78に係止される。
連結部73における側端部53B,54Bと対向する面(以下、「一方の面」という。)73a側には、その長さ方向の両端部において、固定部材70の接合面70cに、嵌合突起80,81が立設されている。これらの嵌合突起80,81は、連結部83の幅方向と平行な中心線を介して対称な位置、および、連結部83の幅方向と垂直な中心線を介して対称な位置に設けられている。
また、連結部73における側端部53B,54Bと対向する面(以下、「一方の面」という。)73a側には、その長さ方向の両端部において、固定部材70の接合面70cに立設された嵌合突起80,81を嵌合する嵌合凹部82,83が設けられている。嵌合凹部82は、固定部材70(連結部73)の上面70bから、連結部73の内側に、連結部73の長さ方向に凹む凹状をなしている。一方、嵌合凹部83は、固定部材70(連結部73)の下面70dから、連結部73の内側に、連結部73の長さ方向に凹む凹状をなしている。これらの嵌合凹部82,83は、連結部73の幅方向と平行な中心線を介して対称な位置、および、連結部73の幅方向と垂直な中心線を介して対称な位置に設けられている。
固定部材70は、非導電性部材、あるいは、非導電性部材と金属の複合材からなり、連結部73のうち少なくともインレット40が配置される領域(以下、「領域b」という。)が非導電性部材で形成されていればよい。したがって、固定部材70は、連結部73における領域b以外の領域が、非導電性部材、金属、あるいは、非導電性部材と金属の複合材のいずれかで形成されていてもよい。例えば、固定部材70は、連結部73が非導電性部材からなり、外嵌部71,72が金属からなっていてもよい。
固定部材70を構成する非導電性部材としては、上述の第一の実施形態と同様のものが用いられる。
次に、ICタグ60の使用方法を説明する。
まず、一方の固定部材70(70A)の一方の面70aに、インレット40を配置する。このとき、インレット40の両方の端部40a,40aを、固定部材70の外嵌部71,72の内面71a,72aに配置する。
次いで、インレット40が配置された固定部材70Aを、カゴ車50の周壁部のうち隣り合う2つの周壁部53,54に対して、それぞれの側端部53B,54Bの間を架け渡すように配置し、側端部54Bに外嵌部71を外嵌し、側端部53Bに外嵌部72を外嵌する。このとき、外嵌部71は、例えば、第一部位δ側の内面71aまたは第二部位ε側の内面71aで側端部54Bの外周面に密着するように外嵌され、外嵌部72は、例えば、第一部位δ側の内面72aまたは第二部位ε側の内面72aで側端部53Bの外周面に密着するように外嵌される。また、インレット40は、固定部材70Aと側端部53B,54Bの間に配置される。
次いで、図8に示すように、他方の固定部材70(70B)を、一方の固定部材70(70A)とは上下面を反転させた状態で、側端部54Bに外嵌部71を外嵌し、側端部53Bに外嵌部72を外嵌するとともに、側端部53B,54Bを挟んで一方の固定部材70(70A)に嵌合する。
このとき、固定部材70Aの外嵌部71の嵌合突起74を、固定部材70Bの外嵌部71における嵌合突起74および突条75が設けられていない部分76上に配置し、固定部材70Aの外嵌部71の嵌合突起74の係止部74aを、固定部材70Bの外嵌部71の突条75に係止する。同様に、固定部材70Bの外嵌部71の嵌合突起74を、固定部材70Aの外嵌部71における嵌合突起74および突条75が設けられていない部分76上に配置し、固定部材70Bの外嵌部71の嵌合突起74の係止部74aを、固定部材70Aの外嵌部71の突条75に係止する。
また、固定部材70Aの外嵌部72の嵌合突起77を、固定部材70Bの外嵌部72における嵌合突起77および突条78が設けられていない部分79上に配置し、固定部材70Aの外嵌部72の嵌合突起77の係止部77aを、固定部材70Bの外嵌部72の突条78に係止する。同様に、固定部材70Bの外嵌部72の嵌合突起77を、固定部材70Aの外嵌部72における嵌合突起77および突条78が設けられていない部分79上に配置し、固定部材70Bの外嵌部72の嵌合突起77の係止部77aを、固定部材70Aの外嵌部72の突条78に係止する。
これにより、一対の固定部材70A,70Bは、側端部53B,54Bを挟んで、それぞれの外嵌部71,71、外嵌部72,72および連結部73,73が互いに当接するように、嵌合、固定される。すなわち、側端部53B,54Bに対して、ICタグ60がクランプ固定される。
ICタグ60では、外嵌部71は、側端部54Bを、その長手方向に二等分したものを、さらに、その幅方向に対して垂直に二等分した2つの部位の一方の外形と形状が等しい第一部位δおよび第二部位εと、これら2つの部位の間に介在し、外嵌部71の幅方向に沿在する第三部位ζと、を有しているので、側端部53Bと側端部54Bの間隔が大きい場合、側端部53Bに対して外嵌部72,72を嵌合させても、外嵌部71の第三部位ζの分だけ、外嵌部71,71で挟み込む側端部54Bの位置に余裕があるので、外嵌部71,71の凹状の部分内に、側端部54Bを配置することができる。
また、側端部53Bと側端部54Bの間隔が小さい場合、側端部53Bに対して外嵌部72,72を嵌合させても、外嵌部71の第三部位ζの分だけ、外嵌部71,71で挟み込む側端部54Bの位置に余裕があるので、外嵌部71,71の凹状の部分内に、側端部54Bを配置することができる。
同様に、ICタグ60では、外嵌部72は、側端部53Bを、その長手方向に二等分したものを、さらに、その幅方向に対して垂直に二等分した2つの部位の一方の外形と形状が等しい第一部位δおよび第二部位εと、これら2つの部位の間に介在し、外嵌部72の幅方向に沿在する第三部位ζと、を有しているので、側端部53Bと側端部54Bの間隔が大きい場合、側端部54Bに対して外嵌部71,71を嵌合させても、外嵌部72の第三部位ζの分だけ、外嵌部72,72で挟み込む側端部53Bの位置に余裕があるので、外嵌部72,72の凹状の部分内に、側端部53Bを配置することができる。
また、側端部53Bと側端部54Bの間隔が小さい場合、側端部54Bに対して外嵌部71,71を嵌合させても、外嵌部72の第三部位ζの分だけ、外嵌部72,72で挟み込む側端部53Bの位置に余裕があるので、外嵌部72,72の凹状の部分内に、側端部53Bを配置することができる。
このように、外嵌部71,72は、側端部53B,54Bを、その長手方向に二等分したものを、さらに、その幅方向に対して垂直に二等分した2つの部位の一方の外形と形状が等しい第一部位δおよび第二部位εと、これら2つの部位の間に介在し、外嵌部72の幅方向に沿在する第三部位ζと、を有しているので、側端部53Bと側端部54Bの間隔が多少変化しても、固定部材70のサイズを変えることなく、側端部53Bと側端部54Bに対して固定することができる。したがって、側端部53Bと側端部54Bの間隔に応じて、サイズの異なる固定部材を作製する必要がないので、コストを低減することができる。
なお、本実施形態では、固定部材70が、並列に設けられた2つの側端部53B,54Bの間を架け渡して配置されるように設けられたICタグ60を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明にあっては、ICタグが取り付けられる隣り合う2つの柱状部材は並列に設けられていなくてもよく、この2つの柱状部材は交差していてもよい。このように、隣り合う2つの柱状部材が交差している場合も、固定部材は、これら2つの柱状部材の間を架け渡して配置されるように設けられる。
また、本実施形態のICタグ60は、上述の第一の実施形態のICタグ10と同様に種々の形態に変更することができる。
また、本実施形態のICタグ60は、上述の第一の実施形態のICタグ10と同様に用いられる。
(3)第三の実施形態
図10は、本発明のICタグの第三の実施形態を示す概略斜視図である。
図10において、図1〜7に示したICタグの第一の実施形態と同一の構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態のICタグ90は、形状が等しい一対の固定部材20A,20B(固定部材20)と、固定部材20Aの一方の面20a側に配置され、ICチップ41およびICチップ41と電気的に接続されたアンテナ42を有するインレット100とから概略構成されている。
このICタグ90は、例えば、図7に示すようなカゴ車50に取り付けられて用いられる。本実施形態では、ICタグ90がカゴ車50に取り付けられた場合について説明する。
インレット100の基材43の長手方向の中央部には、その長手方向に沿う両側面43c,43dを基端として、インレット100の長手方向(すなわち、固定部材20の連結部23の長手方向)と垂直に、内側に窪むように、一対の平面視三角形状の嵌合凹部(嵌合部)101,102が設けられている。また、嵌合凹部101,102は、インレット100の長手方向と平行な中心線を介して対称な位置に設けられている。
また、固定部材20Aの連結部23の一方の面23aには、連結部23の中央部において、連結部23の長手方向と垂直に、その頂角が対向するように、一対の平面視三角形状の嵌合突起(嵌合部)91,92が所定の間隔を置いて設けられている。この嵌合突起91,92は、インレット100の基材43に設けられた嵌合凹部101,102に嵌合する。すなわち、嵌合突起91,92は、嵌合凹部101,102とほぼ形状が等しくなっており、かつ、連結部23の長手方向と平行な中心線を介して対称な位置に設けられている。
固定部材20Aの連結部23に設けられた嵌合突起91,92に、インレット100の嵌合凹部101,102を嵌合することにより、固定部材20Aの連結部23の一方の面23aにインレット100が配置され、固定される。
このICタグ90によれば、固定部材20Aの連結部23に、その連結部23の長手方向と平行な中心線を介して対称な位置に設けられた嵌合突起91,92に、インレット100の嵌合凹部101,102を嵌合するので、固定部材20Aの連結部23の一方の面23aにインレット100が固定され、カゴ車50へのICタグ90の取り付け作業時に、固定部材20Aの連結部23からインレット100が脱落することがない。すなわち、連結部23の長手方向と平行な中心線を介して対称な位置に嵌合突起91,92を設け、その嵌合突起91,92に、インレット100の嵌合凹部101,102を嵌合することにより、固定部材20Aの連結部23に対して安定にインレット100を固定することができる。したがって、カゴ車50に対して、ICタグ90を容易に取り付けることができる。
なお、本実施形態では、インレット100の基材43の長手方向の中央部に、平面視三角形状の嵌合凹部101,102が設けられた場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、インレットの基材に設けられる嵌合凹部の形状は、平面視半円形状、平面視四角形状、平面視多角形状(五角形以上)などであってもよい。そして、固定部材の連結部に設けられる嵌合突起の形状は、前記の嵌合凹部の形状に応じて、半円柱状、四角柱状、多角柱状(五角形以上)などであってもよい。
また、本実施形態では、固定部材20A,20Bが、連結部23を介して、形状の異なる第一外嵌部21と第二外嵌部22が連結されてなるものである場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、固定部材が、上述の第二の実施形態のように、連結部を介して、形状の等しい2つの外嵌部が連結されてなるものであってもよい。
また、本実施形態のICタグ90は、上述の第一の実施形態のICタグ10と同様に種々の形態に変更することができる。
また、本実施形態のICタグ90は、上述の第一の実施形態のICタグ10と同様に用いられる。
(4)第四の実施形態
図11は、本発明のICタグの第四の実施形態を示す概略斜視図である。
図11において、図1〜7に示したICタグの第一の実施形態と同一の構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態のICタグ110は、形状が等しい一対の固定部材20A,20B(固定部材20)と、固定部材20Aの一方の面20a側に配置され、ICチップ121およびICチップ121と電気的に接続された第一アンテナ122を有するインレット120と、第一アンテナ122の近傍に、第一アンテナ122に対して未接着状態で配設された第二アンテナ131を有するアンテナ部材130とから概略構成されている。
このICタグ110は、例えば、図7に示すようなカゴ車50に取り付けられて用いられる。本実施形態では、ICタグ110がカゴ車50に取り付けられた場合について説明する。
インレット120は、平面視長方形状をなすフィルム状またはシート状の基材123と、ICチップ121と、第一アンテナ122とから概略構成されている。また、ICチップ121および第一アンテナ122は、基材123の一方の面123aに設けられ、互いに電気的に接続されている。また、第一アンテナ122は、互いに対向し、その対向する側にそれぞれ給電点(ICチップ121と接続する部分)を有する一対の放射素子124,124から構成されるダイポールアンテナである。
アンテナ部材130は、平面視略長方形状をなすフィルム状またはシート状の基材132と、基材132の一方の面132aに設けられ、互いに対向し、間隔を隔てて配置され、その対向する側において、インレット120の第一アンテナ122(放射素子124,124)と対向する一対の面状(長方形状)の放射素子133,133からなる第二アンテナ131とから概略構成されている。
第二アンテナ131は、非接触ICカードなどの非接触ICモジュールに利用できる極超短波帯〈UHF〉やマイクロ波帯の電波帯の周波数(300MHz〜30GHz)の1/2波長に相当する長さとなっている。すなわち、放射素子133,133の長手方向における長さは、1/4波長に相当する長さとなっている。なお、基材132およびその一方の面132aに設けられる放射素子133,133の長さは、アンテナ部材130を固定部材20Aの一方の面20aに配置した場合に、固定部材20Aの第一外嵌部21と第二外嵌部22まで沿在する長さとなっている。
第一アンテナ122の近傍に、第一アンテナ122に対して未接着状態で第二アンテナ131が配設されているとは、第一アンテナ122と第二アンテナ131が直接、接着(固着)されることなく、これら2つのアンテナが、静電結合または電磁結合によって電気的な接続を保つことができる位置に設けられている状態を言う。
また、インレット120の第一アンテナ122は、情報書込/読出装置との通信を直接行うためのものではなく、静電結合または電磁結合による、アンテナ部材130の第二アンテナ131との電気的な接続を行うためのものである。すなわち、情報書込/読出装置との通信を直接行うのは、アンテナ部材130の第二アンテナ131である。
アンテナ部材130の基材132における、固定部材20Aの一方の面20a(連結部23の一方の面23a)に配置される部分(本実施形態では基材132の放射素子133,133が設けられていない部分、基材132の中央部)には、その長手方向に沿う一方の側面132bを基端として、アンテナ部材130の長手方向と垂直に、外側に突出するように、一対の平面視長方形状の突条部(嵌合部)132c,132cが間隔を隔てて設けられている。これにより、一対の突条部(嵌合部)132c,132cの間、すなわち、基材132の長手方向の中央部には、アンテナ部材130の長手方向(固定部材20Aの連結部23の長手方向)と垂直に、内側に窪む、平面視長方形状の嵌合凹部(嵌合部)132dが形成されている。突条部(嵌合部)132c,132cは、連結部23の長手方向と垂直な中心線を介して対称な位置に対応する位置に設けられている。
同様に、アンテナ部材130の基材132における、固定部材20Aの一方の面20a(連結部23の一方の面23a)に配置される部分(本実施形態では基材132の放射素子133,133が設けられていない部分、基材132の中央部)には、その長手方向に沿う他方の側面132eを基端として、アンテナ部材130の長手方向と垂直に、外側に突出するように、一対の平面視長方形状の突条部(嵌合部)132f,132fが間隔を隔てて設けられている。これにより、一対の突条部(嵌合部)132f,132fの間、すなわち、基材132の長手方向の中央部には、アンテナ部材130の長手方向(固定部材20Aの連結部23の長手方向)と垂直に、内側に窪む、平面視長方形状の嵌合凹部(嵌合部)132gが形成されている。突条部(嵌合部)132f,132fは、連結部23の長手方向と垂直な中心線を介して対称な位置に対応する位置に設けられている。
さらに、嵌合凹部(嵌合部)132dと嵌合凹部(嵌合部)132gは、連結部23の長手方向と垂直な中心線を介して対称な位置に対応する位置に設けられている。
固定部材20Aの連結部23の一方の面23aには、連結部23の中央部において、連結部23の長手方向に延在し、アンテナ部材130の基材132に設けられた突条部132c,132cの間に形成された嵌合凹部132dに嵌合する、平面視長方形状の嵌合突起(嵌合部)111が設けられている。
同様に、固定部材20Aの連結部23の一方の面23aには、連結部23の中央部において、連結部23の長手方向に延在し、アンテナ部材130の基材132に設けられた突条部132f,132fの間に形成された嵌合凹部132gに嵌合する、平面視長方形状の嵌合突起(嵌合部)112が設けられている。
すなわち、嵌合突起111,112は、嵌合凹部132d,132gとほぼ形状が等しくなっており、かつ、連結部23の長手方向と平行な中心線を介して対称な位置に設けられている。
さらに、固定部材20Aの連結部23の一方の面23aには、その長手方向の両端部において、アンテナ部材130の突条部132c,132c,132f,132fに係合する、4つの平面視長方形状の嵌合突起(嵌合部)113,113,114,114が所定の間隔を置いて突設されている。すなわち、嵌合突起113,113が対をなしてアンテナ部材130の基材132の一方の側面132bに外嵌し、嵌合突起114,114が対をなしてアンテナ部材130の基材132の他方の側面132eに外嵌する。
嵌合突起111と嵌合突起113の間に形成される凹部115は、アンテナ部材130の基材132に設けられた突条部132cの外形とほぼ形状が等しくなっている。同様に、嵌合突起112と嵌合突起114の間に形成される凹部116は、アンテナ部材130の基材132に設けられた突条部132fの外形とほぼ形状が等しくなっている。そして、一対の嵌合突起113,113と、一対の嵌合突起114,114とが、連結部23の長手方向と垂直な中心線を介して対称な位置に設けられている。
インレット120のICチップ121としては、上述の第一の実施形態と同様のものが用いられる。
インレット120の基材123、アンテナ部材130の基材132としては、上述の第一の実施形態におけるインレット40の基材43と同様のものが用いられる。
インレット120の第一アンテナ122、アンテナ部材130の第二アンテナ131としては、上述の第一の実施形態におけるインレット40のアンテナ42と同様のものが用いられる。
このICタグ110によれば、固定部材20Aの連結部23の一方の面23aに設けられた嵌合突起111,113,113が、アンテナ部材130の基材132の一方の側面132bに外嵌し、固定部材20Aの連結部23の一方の面23aに設けられた嵌合突起112,114,114が、アンテナ部材130の基材132の他方の側面132eに外嵌するとともに、固定部材20Aの一方の面20a側(ここでは、固定部材20Aの連結部23の一方の面23a上)にインレット120を配置した状態で、上述の通りカゴ車50の側端部53B,54Bに固定部材20Aおよび固定部材20ABを外嵌することにより、固定部材20Aの連結部23の一方の面23a側にインレット120およびアンテナ部材130が固定され、カゴ車50へのICタグ110の取り付け作業時に、固定部材20Aの連結部23からインレット120およびアンテナ部材130が脱落することがない。したがって、カゴ車50に対して、ICタグ110を容易に取り付けることができる。
なお、本実施形態では、アンテナ部材130の基材132における、固定部材20Aの連結部23の一方の面23aに配置される部分に平面視長方形状の突条部132c,132c,132f,132fが設けられた場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明にあっては、アンテナ部材の基材に設けられる突条部(嵌合部)の形状は、平面視半円形状、平面視四角形状、平面視多角形状(五角形以上)などであってもよい。そして、固定部材の連結部に設けられる嵌合突起の形状は、前記の突条部(嵌合部)の形状に応じて、半円柱状、四角柱状、多角柱状(五角形以上)などであってもよい。
また、本実施形態では、固定部材20Aの連結部23に設けられた嵌合突起111,113,113がアンテナ部材130の基材132の一方の側面132bに外嵌し、固定部材20Aの連結部23に設けられた嵌合突起112,114,114がアンテナ部材130の基材132の他方の側面132eに外嵌する場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明にあっては、固定部材の連結部に設けられた嵌合突起がインレットの基材の一方の側面に外嵌し、固定部材の連結部に設けられた嵌合突起がインレットの基材の他方の側面に外嵌する構造としてもよい。
また、本実施形態では、固定部材20A,20Bが、連結部23を介して、形状の異なる第一外嵌部21と第二外嵌部22が連結されてなるものである場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、固定部材が、上述の第二の実施形態のように、連結部を介して、形状の等しい2つの外嵌部が連結されてなるものであってもよい。
また、本実施形態のICタグ110は、上述の第一の実施形態のICタグ10と同様に種々の形態に変更することができる。
また、本実施形態のICタグ110は、上述の第一の実施形態のICタグ10と同様に用いられる。
(5)第五の実施形態
図12は、本発明のICタグの第五の実施形態を示す概略斜視図である。
図12において、図1〜7に示したICタグの第一の実施形態と同一の構成要素には同一符号を付して、その説明を省略する。
本実施形態のICタグ140は、形状が等しい一対の固定部材20A,20B(固定部材20)と、固定部材20Aの一方の面20a側に配置され、ICチップ41およびICチップ41と電気的に接続されたアンテナ42を有するインレット40とから概略構成されている。
このICタグ140は、例えば、図7に示すようなカゴ車50に取り付けられて用いられる。本実施形態では、ICタグ140がカゴ車50に取り付けられた場合について説明する。
固定部材20Aの連結部23の一方の面23aには、固定部材20Aの連結部23の一方の面23a上に配置されたインレット40側に突出し、かつ、インレット40におけるICチップ41が設けられた領域を囲むように、平面視円環状の第一補強部141が設けられている。ここでは、第一補強部141は、固定部材20Aの連結部23の一方の面23aに対して垂直に突設されている。また、第一補強部141がインレット40におけるICチップ41が設けられた領域を囲むように設けられているとは、第一補強部141がインレット40におけるICチップ41が設けられた領域に対向し、ICチップ41の外周に、ICチップ41と離隔するように設けられていることを言う。また、第一補強部141とICチップ41の間隔は、固定部材20Aの連結部23のインレット40が配置される面(一方の面23a)とは反対側の面(以下、「他の方の面(外面)」と言う。)に外力が加えられた場合、固定部材20Aが撓んで生じる連結部23の面圧力によってICチップ41が破壊されることを防止できる程度とすることが好ましい。
第一補強部141は、予め固定部材20Aの連結部23に一体に設けられたものであってもよく、あるいは、印刷、接着、融着などにより、固定部材20Aの連結部23とは別の材料からなるものが設けられたものであってもよい。
また、固定部材20Bの連結部23における、固定部材20Aの連結部23の一方の面23a上に配置されたインレット40側の面(以下、「一方の面」と言う。)には、インレット40側に突出し、かつ、インレット40におけるICチップ41が設けられた領域を囲むように、平面視円環状の第二補強部142が設けられている。ここでは、第二補強部142は、固定部材20Bの連結部23の一方の面に対して垂直に突設されている。また、第二補強部142がインレット40におけるICチップ41が設けられた領域を囲むように設けられているとは、第二補強部142がインレット40におけるICチップ41が設けられた領域に対向し、ICチップ41の外周に、ICチップ41と離隔するように設けられていることを言う。また、第二補強部142とICチップ41の間隔は、固定部材20Bのインレット40と対向する面とは反対側の面(以下、「他の方の面(外面)」と言う。)20dに外力が加えられた場合、固定部材20Bが撓んで生じる連結部23の面圧力によってICチップ41が破壊されることを防止できる程度とすることが好ましい。
第二補強部141は、予め固定部材20Bの連結部23に一体に設けられたものであってもよく、あるいは、印刷、接着、融着などにより、固定部材20Bの連結部23とは別の材料からなるものが設けられたものであってもよい。
また、固定部材20Aの第一補強部141の高さと、固定部材20Bの第二補強部142の高さとの合計は、ICチップ41の実装面から、ICチップ41の上面までの高さ以上であることが好ましい。なお、ICチップ41の実装面とは、ICチップ41が実装されている面のことであり、ここでは、アンテナ42の基材43と接している面とは反対側の面(上面)のことである。
ここで、第一補強部141の高さとは、固定部材20Aの連結部23の一方の面23aから第一補強部141の先端までの長さを指す。一方、第二補強部142の高さとは、固定部材20Bの連結部23の一方の面から第二補強部142の先端までの長さを指す。
このようにすれば、固定部材20Aの他の方の面(外面)に外力が加えられ、固定部材20Aの連結部23が撓んだとしても、連結部23に生じる面圧力によってICチップ41が破壊されることを防止できるとともに、固定部材20Bの他の方の面(外面)20dに外力が加えられ、連結部23が撓んだとしても、連結部23に生じる面圧力によってICチップ41が破壊されることを防止できる。
なお、図12には、第一補強部141の先端および第二補強部142の先端が平面をなしている場合を例示したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。本実施形態にあっては、第一補強部141の先端および第二補強部142の先端が半球状をなしていてもよい。
また、図12には、第一補強部141および第二補強部142が平面視円環状をなしている場合を例示したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。本実施形態にあっては、ICタグ140を平面視した場合、第一補強部141および第二補強部142は、三角形状、四角形状、楕円型状、コ字状、ICチップ41の4つの角に隣接するように4つの柱が間隔を置いて配置された形状などをなしていてもよく、あるいは、ICチップ41を挟んで一対の帯状または線状をなしていてもよい。
また、図12には、第一補強部141と第二補強部142が、インレット40を介して対向している場合を例示したが、本実施形態はこれに限定されるものではない。本実施形態にあっては、第一補強部141と第二補強部142が対向していなくてもよい。すなわち、本実施形態にあっては、ICタグ140を平面視した場合、第一補強部141が第二補強部142よりも内側に配置されていてもよく、あるいは、第一補強部141が第二補強部142よりも外側に配置されていてもよい。
ところで、インレット40の基材43およびアンテナ42に対して、これらの厚さ方向に湾曲する力が加えられることがないため、基材43が可撓性の場合には、第一補強部141と第二補強部142が対向していることが好ましい。
また、本実施形態では、固定部材20Aの連結部23に第一補強部141が設けられ、固定部材20Bの連結部23に第二補強部142が設けられた場合を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明にあっては、2つの固定部材の連結部のいずれか一方に補強部が設けられていればよい。2つの固定部材をカゴ車に固定する際、インレット(ICチップ)の向きを気にする必要がないので、2つの固定部材の両方に補強部を設けておくことが好ましい。
2つの固定部材のいずれか一方に補強部が設けられている場合、一方の固定部材の連結部に設けられた補強部の高さ、または、他方の固定部材の連結部に設けられた補強部の高さが、ICチップの実装面から、ICチップの上面までの高さ以上であることが好ましい。
ICタグ140によれば、固定部材20Aの連結部23の一方の面23aに、インレット40におけるICチップ41が設けられた領域を囲むように第一補強部141が突設され、かつ、固定部材20Bの連結部23の一方の面に、インレット40におけるICチップ41が設けられた領域を囲むように第二補強部142が突設されているので、固定部材20Aの他の方の面(外面)に外力が加えられ、固定部材20Aの連結部23が撓んだとしても、連結部23に生じる面圧力によってICチップ41が破壊されることを防止できるとともに、固定部材20Bの他の方の面(外面)20dに外力が加えられ、固定部材20Bの連結部23が撓んだとしても、連結部23に生じる面圧力によってICチップ41が破壊されることを防止できる。
なお、本実施形態では、固定部材20A,20Bが、連結部23を介して、形状の異なる第一外嵌部21と第二外嵌部22が連結されてなるものである場合を例示したが、本発明はこれに限定されない。本発明にあっては、固定部材が、上述の第二の実施形態のように、連結部を介して、形状の等しい2つの外嵌部が連結されてなるものであってもよい。
また、本実施形態のICタグ110は、上述の第一の実施形態のICタグ10と同様に種々の形態に変更することができる。
また、本実施形態のICタグ110は、上述の第一の実施形態のICタグ10と同様に用いられる。
10・・・ICタグ
20,20A,20B・・・固定部材
21・・・第一外嵌部
22・・・第二外嵌部
23・・・連結部
40・・・インレット
41・・・ICチップ
42・・・アンテナ
43・・・基材
44・・・放射素子
50・・・カゴ車
51・・・載置台
52,53,54・・・周壁部
53B,53C,54B・・・側端部
55・・・車輪
56,67・・・ヒンジ部材
58・・・支持体
59・・・ストッパー

Claims (2)

  1. 少なくとも隣り合う2つの柱状部材を備えてなる物品に取り付けられ、前記2つの柱状部材の間を架け渡して配置され、前記2つの柱状部材を挟んで互いに嵌合される形状が等しい一対の固定部材と、前記2つの柱状部材と前記固定部材の間に保持され、ICチップおよび該ICチップと電気的に接続されたアンテナを有するインレットと、を具備してなり、
    前記一対の固定部材は、互いに離隔して設けられ、前記2つの柱状部材のそれぞれに外嵌される2つの外嵌部と、これらの外嵌部の間に介在して、これらの外嵌部を連結する連結部と、を有し、
    前記2つの外嵌部の少なくとも一方は、前記柱状部材を、その長手方向に二等分したものを、その幅方向に対して垂直に二等分した2つの部位の一方と形状が等しい第一部位および前記2つの部位の他方と形状が等しい第二部位と、前記第一部位と前記第二部位の間に介在し、前記連結部の幅方向に沿在する第三部位と、を有することを特徴とするICタグ。
  2. 少なくとも隣り合う2つの柱状部材を備えてなる物品に、ICタグが取り付けられ、前記物品が個別に管理される物品の管理方法であって、
    前記ICタグは、前記2つの柱状部材の間を架け渡して配置され、前記2つの柱状部材を挟んで互いに嵌合される形状が等しい一対の固定部材と、前記2つの柱状部材と前記一対の固定部材の一方との間に保持され、ICチップおよび該ICチップと電気的に接続されたアンテナを有するインレットと、を具備してなり、
    前記一対の固定部材は、互いに離隔して設けられ、前記2つの柱状部材のそれぞれに外嵌される2つの外嵌部と、これらの外嵌部の間に介在して、これらの外嵌部を連結する連結部と、を有し、
    前記2つの外嵌部の少なくとも一方は、前記柱状部材を、その長手方向に二等分したものを、その幅方向に対して垂直に二等分した2つの部位の一方と形状が等しい第一部位および前記2つの部位の他方と形状が等しい第二部位と、前記第一部位と前記第二部位の間に介在し、前記連結部の幅方向に沿在する第三部位と、を有し、
    前記一対の固定部材が前記2つの柱状部材の間を架け渡すように配置され、前記2つの柱状部材に、前記一対の固定部材の外嵌部が外嵌され、前記2つの柱状部材と前記一対の固定部材の一方との間に前記インレットが保持され、
    情報読取/書込装置により前記ICタグに対する情報の読取りまたは書込みが非接触にて行われ、前記物品が管理されることを特徴とする物品の管理方法。
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