JP2014105660A - アイドルストップ&スタート車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】エンジンを自動停止した場合にパーキングブレーキが作動された場合においてもスムーズな坂道発進が可能なアイドルストップ&スタート車両を提供する。
【解決手段】本発明のアイドルストップ&スタート車両は、パーキングブレーキ(11)の非作動時に作動可能であり、サービスブレーキ(10)の解除時に、車両の制動状態を保持するように制動力を自動的に付与する坂道発進補助装置(12)を備えており、走行レンジで停車した際にエンジン(1)がアイドルストップされ、その後、パーキングブレーキ(11)が作動した場合には、エンジン(1)を自動的に始動させることを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明のアイドルストップ&スタート車両は、パーキングブレーキ(11)の非作動時に作動可能であり、サービスブレーキ(10)の解除時に、車両の制動状態を保持するように制動力を自動的に付与する坂道発進補助装置(12)を備えており、走行レンジで停車した際にエンジン(1)がアイドルストップされ、その後、パーキングブレーキ(11)が作動した場合には、エンジン(1)を自動的に始動させることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、アイドルストップ&スタート機能を備えた車両において、坂道発進時に意図しない車両移動が発生することなく、スムーズな発進が可能なアイドルストップ&スタート車両の技術分野に関する。
近年、車両の燃費性能の向上や、環境への影響低減を目的として、停車時にエンジンを自動停止させる、いわゆるアイドルストップ&スタート(以下、適宜「ISS」と称する)機能を備えたISS車両の開発が進んでいる。ISS車両では、所定の停止条件が成立したときに走行用動力源であるエンジンを自動停止させ、その後、所定の始動条件が成立したときにエンジンを自動始動する。
典型的なISS制御としては、例えば、運転者がサービスブレーキを踏み込んで停車した状態が所定期間継続するとエンジンが自動停止し、その後、運転者がサービスブレーキの踏み込みを解除して発進の意思が確認されるとエンジンが自動始動する。
この種のISS車両に関する技術として、例えば特許文献1がある。特許文献1では、複数の走行モードをシフトレバーにて切換可能な車両において、走行モードが通常走行時に用いられる走行レンジからN(ニュートラル)レンジに切り換えられた場合に、エンジンが自動停止するようにISS制御が行われている。これにより、停車期間が短い場合などのように運転者にとってエンジンを停止させる必要性が少ない状況下では、エンジンの作動が継続され、不必要に頻繁にエンジンが自動停止することによって運転者が煩わしさを感じることを防止している。
この種のISS車両に関する技術として、例えば特許文献1がある。特許文献1では、複数の走行モードをシフトレバーにて切換可能な車両において、走行モードが通常走行時に用いられる走行レンジからN(ニュートラル)レンジに切り換えられた場合に、エンジンが自動停止するようにISS制御が行われている。これにより、停車期間が短い場合などのように運転者にとってエンジンを停止させる必要性が少ない状況下では、エンジンの作動が継続され、不必要に頻繁にエンジンが自動停止することによって運転者が煩わしさを感じることを防止している。
一方で、坂道発進時におけるサービスブレーキ操作やパーキングブレーキ操作の煩わしさを軽減することを目的として、坂道発進補助装置の採用が進んでいる。坂道発進補助装置は、登板路上に停車した車両において運転者がサービスブレーキを解除した後でも制動状態が保持されるように制動装置を制御し、発進時に自動解除することによって、坂道発進を補助する。
この種の坂道発進補助装置に関する技術として、例えば特許文献2乃至5がある。
特許文献2では、登板路上に停車した車両において坂道発進補助装置の解除タイミングを可変且つ自動的に設定することで、運転者の操作負担を軽減し、スムーズな発進を可能にしている。特許文献3では、パーキングブレーキの作動状態、エンジン回転速度、変速機の変速位置等に基づいて、運転者の発進意思を正確に把握することによって、スムーズな発進を可能にしている。
また特許文献4では、坂道発進時にエンジントルク不足によるエンストが生じやすいことに鑑みて、発進時のエンジン駆動力又は回転数が所定範囲に収まるように制御することによって、スムーズな坂道発進を可能にしている。
また特許文献5では、坂道発進補助装置とパーキングブレーキとの協調制御に関する技術が開示されている。具体的には、坂道発進補助制御によって制動状態が保持されている状態でパーキングブレーキを操作した場合に、パーキングブレーキによる制動力が発生するまでの間、坂道発進補助装置による自動制動を継続することによって、登板路上で意図しない車両移動(後退など)が生じることを防止している。
特許文献2では、登板路上に停車した車両において坂道発進補助装置の解除タイミングを可変且つ自動的に設定することで、運転者の操作負担を軽減し、スムーズな発進を可能にしている。特許文献3では、パーキングブレーキの作動状態、エンジン回転速度、変速機の変速位置等に基づいて、運転者の発進意思を正確に把握することによって、スムーズな発進を可能にしている。
また特許文献4では、坂道発進時にエンジントルク不足によるエンストが生じやすいことに鑑みて、発進時のエンジン駆動力又は回転数が所定範囲に収まるように制御することによって、スムーズな坂道発進を可能にしている。
また特許文献5では、坂道発進補助装置とパーキングブレーキとの協調制御に関する技術が開示されている。具体的には、坂道発進補助制御によって制動状態が保持されている状態でパーキングブレーキを操作した場合に、パーキングブレーキによる制動力が発生するまでの間、坂道発進補助装置による自動制動を継続することによって、登板路上で意図しない車両移動(後退など)が生じることを防止している。
一般的に、坂道発進補助装置はパーキングブレーキと連動して構成されることが多く、パーキングブレーキの作動時には坂道発進補助装置が不能となる場合がある。典型的な坂道発進補助装置は、車両停車後、ブレーキ制御ECUの指示に従い発進するまで停車状態を保持するために必要なエア圧を各ブレーキ制御機器に供給し続ける(または、ブレーキペダル踏み込み時のエア圧状態を保持し続ける)ことで、ブレーキペダルの開放後も停車状態を保持できる仕組みとなっている。一方、典型的なホイールパーク方式のパーキングブレーキでは、エア圧を供給するとホイールパーキングブレーキが作動し車輪を固定して制動力を発生させ、エア圧を開放するとホイールパーキングブレーキが解除して制動力を解除する。
このような坂道発進補助装置作動にて各ブレーキ制御機器へ供給するエア圧と、ホイールパーキングブレーキに供給するエア圧とは、同じエア供給ラインを使用することが多い。この場合、ホイールパーキングブレーキを作動させるためにエア圧を開放すると、坂道発進補助装置作動のために必要なエア圧を各ブレーキ制御機器へ供給できない。逆に坂道発進補助装置を作動させるためにエア圧を各ブレーキ制御機器へ供給すると、エア圧を開放してホイールバーキングブレーキを作動させることができない。従って、坂道発進補助装置作動とホイールパーキングブレーキ作動の両立は不可能な構成となっている。
尚、基本的にホイールパーキングブレーキの作動は坂道発進補助装置の作動に比べて優先され、坂道発進補助装置の作動中にパーキングレバーを引くと、ホイールパーキングブレーキの作動に伴って坂道発進補助装置が自動的に解除される仕組みとなっている。
尚、基本的にホイールパーキングブレーキの作動は坂道発進補助装置の作動に比べて優先され、坂道発進補助装置の作動中にパーキングレバーを引くと、ホイールパーキングブレーキの作動に伴って坂道発進補助装置が自動的に解除される仕組みとなっている。
ISS車両では停車時にエンジンが自動停止されるが、このような場合にパーキングブレーキを作動すると坂道発進補助装置が運転者の意思に関わらず解除されてしまうため、発進時に意図しない車両移動が発生する可能性がある。特にISS車両では、始動条件を満たすことを条件としてエンジンが自動的に始動されるが、エンジンの始動が完了するまでには少なからず時間を要するため、その間に、このような意図しない車両移動が発生するおそれがある。
このようにISS車両において坂道発進補助装置を採用する場合には、上述の可能性を考慮する必要がある。特許文献2乃至5は、いずれもISS機能を有さない車両に関する技術であるため、上記問題点がある。
このようにISS車両において坂道発進補助装置を採用する場合には、上述の可能性を考慮する必要がある。特許文献2乃至5は、いずれもISS機能を有さない車両に関する技術であるため、上記問題点がある。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、ISS車両においてエンジンが自動停止された場合にパーキングブレーキの作動がなされた場合においても、スムーズな坂道発進が可能なISS車両を提供することを目的とする。
本発明のアイドルストップ&スタート車両は上記課題を解決するために、停止条件が成立したときに車両の走行用動力源であるエンジンを自動停止させ、始動条件が成立したときに前記エンジンを自動始動するアイドルストップ&スタート車両において、走行レンジを含む複数の走行モードを選択可能なシフトレバーと、前記車両に制動力を付与するパーキングブレーキ及びサービスブレーキと、前記パーキングブレーキの非作動時に作動可能であり、停車時に前記サービスブレーキを解除した際に、前記車両の制動状態を保持する坂道発進補助装置と、走行レンジが選択されたまま前記エンジンが自動停止された後、前記パーキングブレーキを作動した場合には、前記始動条件に関わらず前記エンジンを始動させる制御手段とを備えたことを特徴とする。
本発明では、走行レンジが選択されたままエンジンがアイドルストップされた際にパーキングブレーキを作動した場合、該パーキングブレーキの作動に伴う坂道発進補助装置の解除に先じて、エンジンを始動させる。すなわち、ISS制御における始動条件とは別に、パーキングブレーキの作動が検知された場合にはエンジンが強制的に始動される。このようにパーキングブレーキの操作によって坂道発進補助装置の解除がなされる場合には、前もってエンジンを始動させることによって、発進時にはエンジンの作動を確実に完了させ、意図しない車両移動の発生を防止できる。
本発明の一態様では、前記制御手段は、走行レンジが選択されたまま前記エンジンを自動停止する場合に、前記坂道発進補助装置を作動させる。
この態様では、走行レンジが選択された状態でエンジンがアイドルストップされた場合、自動的に坂道発進補助装置を作動させることによって、運転者がサービスブレーキを解除しても車両の制動状態を保持することができる。これにより、発進時のブレーキ操作の煩わしさを軽減し、スムーズな発進動作を可能にできる。
本発明の他の態様では、前記制御手段は、前記エンジンが自動停止されている間に前記走行レンジ以外の走行モードに切り換えられた場合、運転者の発進意思が確認されるまでの間、前記坂道発進補助装置の作動を継続する。
この態様では、エンジンがアイドルストップされている間に走行レンジ以外の走行モードに切り換えられた場合、運転者の発進意思が確認されるまでの間(例えばアクセルペダルの踏み込みが検知されるまでの間、又は、サービスブレーキの解除が検知されるまでの間)、坂道発進補助装置の作動を継続する。仮に走行レンジ以外の走行モードに切り換えられた際に坂道発進補助装置が解除されてしまうと、登板路上に停車している場合等には意図しない車両移動が生じてしまう可能性があり、また運転者にも心理的な不安を与えてしまう可能性がある。本態様では、このような場合も運転者の発進意思が確認するまでは坂道発進補助装置を継続的に作動させることにより、前記可能性を防止し、アイドルストップ車両における安全且つスムーズな坂道発進を可能することができる。
本発明では、走行レンジが選択されたままエンジンがアイドルストップされた際にパーキングブレーキを作動した場合、該パーキングブレーキの作動に伴う坂道発進補助装置の解除に先じて、エンジンを始動させる。すなわち、ISS制御における始動条件とは別に、パーキングブレーキの作動が検知された場合にはエンジンが強制的に始動される。このようにパーキングブレーキの操作によって坂道発進補助装置の解除がなされる場合には、前もってエンジンを始動させることによって、発進時にはエンジンの作動を確実に完了させ、意図しない車両移動の発生を防止できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明に係るISS車両(以下、適宜「車両」と称する)の実施の形態を示した概略ブロック図である。
車両は走行用駆動源としてディーゼルエンジン1(以下、適宜「エンジン1」と称する)を備えており、その出力軸がクラッチ装置2を介して変速機3の入力軸に接続されている。クラッチ装置2が接続状態にある場合、エンジン1の出力はクラッチ装置2を介して変速機3に伝達され、不図示の駆動輪が駆動されることにより車両の走行が行われる。
車両は走行用駆動源としてディーゼルエンジン1(以下、適宜「エンジン1」と称する)を備えており、その出力軸がクラッチ装置2を介して変速機3の入力軸に接続されている。クラッチ装置2が接続状態にある場合、エンジン1の出力はクラッチ装置2を介して変速機3に伝達され、不図示の駆動輪が駆動されることにより車両の走行が行われる。
クラッチ装置2は例えば摩擦式クラッチであり、フライホイールにクラッチ板を圧接、又は、離間させることにより接続状態と切断状態とを切換可能に構成されている。
変速機3は複数の変速段を有しており、ギヤシフトユニット3aによって自動的に変速動作がなされる。変速機3の詳細な構成は図示を省略するが、ギヤシフトユニット14は、例えば、自動的に開閉可能な電磁弁を介してエアタンクから供給される圧縮エアをエアシリンダに供給し、該エアシリンダに連結されたシフトフォークを駆動することで自動的に変速動作が可能に構成される。
変速機3は複数の変速段を有しており、ギヤシフトユニット3aによって自動的に変速動作がなされる。変速機3の詳細な構成は図示を省略するが、ギヤシフトユニット14は、例えば、自動的に開閉可能な電磁弁を介してエアタンクから供給される圧縮エアをエアシリンダに供給し、該エアシリンダに連結されたシフトフォークを駆動することで自動的に変速動作が可能に構成される。
車両には、制動力の発生手段として、サービスブレーキ10、パーキングブレーキ11、及び、坂道発進補助装置である制動装置12が搭載されている。サービスブレーキ10は運転者による踏み込み量に応じて制動力を発生させ、その操作はブレーキスイッチ20によって検知される。パーキングブレーキ11はホイールパーク方式を採用しており、エア圧を供給するとホイールパーキングブレーキが作動し車輪を固定して制動力を発生させ、エア圧を開放するとホイールパーキングブレーキが解除して制動力を解除する。パーキングブレーキ11の操作はパーキングブレーキ操作検知センサ21によって検知される。制動装置12は後述する坂道発進補助制御において自動的に制御され、停車後、発進するまで停車状態を保持するために必要なエア圧を各種ブレーキ装置に供給し続けることで、サービスブレーキ10の開放後も停車状態を保持できる仕組みとなっている。
本実施例では特に、パーキングブレーキ11と制動装置12は連動して作動するように構成されており、パーキングブレーキ11の作動時には制動装置12の作動が禁止され、逆にパーキングブレーキ11の解除時には制動装置12の作動が許可されるようになっている。坂道発進補助制御にて各ブレーキ機器へ供給するエア圧と、パーキングブレーキ11に供給するエア圧とは、同じエア供給ラインを使用している。そのため、パーキングブレーキ11を作動させるためにエア圧を開放すると、坂道発進補助制御のために必要なエア圧を各ブレーキ制御機器へ供給できない。逆に坂道発進補助制御を作動させるためにエア圧を各ブレーキ制御機器へ供給すると、エア圧を開放してバーキングブレーキ11を作動させることができない。従って、制動装置12とパーキングブレーキ11の作動の両立は不可能な構成となっている。
ECU50は、エンジン1、クラッチ装置2及び変速機3を含む車内各部の制御を総合的に行う制御ユニットであり、例えば入出力装置、制御プログラムや制御マップ等が記憶されるROMやRAMから構成される記憶装置、中央処理装置、タイマカウンタなどを備えて構成される。
ECU50の入力側には、車内各部の状態を検出するための各種センサ類が接続されている。具体的には、エンジン1の回転速度Neを検出するエンジン回転速度センサ30、走行モードの選択用のチェンジレバー13の切換位置を検出するレバー位置センサ23、アクセルペダル14の操作量Accを検出するアクセルセンサ24、変速機3の出力軸3bの回転速度に基づいて車速Vを検出する車速センサ25、サービスブレーキ10の操作を検出するブレーキスイッチ20などが配置されている。
一方、ECU50の出力側には、エンジン1、クラッチ装置2、変速機3のギヤシフトユニット3aなどの制御対象が接続されている。尚、本実施例では車内の制御を単一のECU50で総合的に行なっているが、制御対象或いは機能毎に専用のECUを設けてもよい。
ECU50で実施される制御の一つにエンジン制御がある。エンジン制御の具体的な内容に関しては種々の文献に開示があるため、ここでは概略のみを説明する。ECU50は、エンジン回転速度センサ30で取得したエンジン回転速度Ne及びアクセルセンサ24から取得したアクセル操作量Accに基づいて、不図示のマップからエンジン1の各気筒への燃料噴射量を算出すると共に、エンジン回転速度Ne及び当該算出した燃料噴射量に基づいて不図示のマップから燃料噴射タイミングを算出する。そして、このように算出した燃料噴射量及び燃料噴射タイミングに基づいて各気筒の燃料噴射弁を駆動制御することにより、エンジン1の運転制御を行う。
また、ECU50が実施する制御の一つに、選択された走行モードに対するクラッチ装置2及び変速機3の自動制御がある。ECU50には走行モードとして、自動変速を行いながら通常走行を行う走行レンジ(Dレンジ)、後進を行うRレンジ、及び、ニュートラルレンジ(Nレンジ)が用意されており、それぞれ運転者がチェンジレバー13を操作することによって選択可能に構成されている。Dレンジでは、アクセルセンサ24によって検出されたアクセル操作量Acc及び車速センサ25によって検出された車速Vに基づいて、不図示のシフトマップから目標変速段を算出し、クラッチ装置2を接断操作させながら変速機3の変速段が目標変速段になるように制御することによって、適切な変速段で車両走行が行われるようになっている。
またECU50が実施する制御の一つにISS制御がある。ISS制御では、所定の停止条件が成立したときに走行用動力源であるエンジン1を自動停止させ、その後、所定の始動条件が成立したときにエンジン1を自動始動することにより、走行中におけるエンジン1の運転期間を短縮し、燃費性能の向上及び環境への悪影響を低減している。
ISS制御における停止条件や始動条件の具体的な内容に関しては種々の文献に開示があるため、ここでは概略のみを説明する。停止条件としては、例えば、アクセルペダル14が解除されていること(アクセルセンサ24の検出値Acc=0)、サービスブレーキ10が作動していること(ブレーキスイッチ20の検出値がON)、車両が停止状態にあること(車速センサ25の検出値V=0)などが挙げられる。ECU21は、これらの条件がすべて満たされた状態が所定期間の間継続すると停止条件が成立したと判断し、燃料噴射を中止させ、エンジン1を自動停止させる。
始動条件としては、例えば、サービスブレーキ10が解除されたこと(ブレーキスイッチ20がOFF)など、運転者の発進意思が検出されることが挙げられる。この条件が満たされると、ECU50は始動条件が成立したと判断し、エンジン1を始動する。
尚、このようなエンジン1の停止条件や始動条件は一例であり、これに限るものではないことは言うまでもない。
尚、このようなエンジン1の停止条件や始動条件は一例であり、これに限るものではないことは言うまでもない。
ECU50が実施する制御の一つに坂道発進補助制御がある。坂道発進補助制御では、登板路上での停車時に制動装置12を作動させることによって、運転者がサービスブレーキ10の解除後も車両の制動状態を保持する。これにより、坂道発進時のサービスブレーキ10操作の煩わしさを解消することができる。
続いて、図2を参照して上記車両におけるECU50の制御内容について具体的に説明する。図2はECU50の制御内容を示すフローチャートである。
まずECU50は、走行モードとしてDレンジが選択された状態で、停車しているか否かを判断する(ステップS101)。具体的には、レバー位置センサ23の検出値に基づいてチェンジレバー13でDレンジが選択されているか否かを判定すると共に、車速センサ28の検出値に基づいて車両が停止しているか否かを判断する。具体的な状況例としては、赤信号や渋滞のように運転者が走行モードをDレンジに保持したまま、一時的に停車する場合などが挙げられる。
まずECU50は、走行モードとしてDレンジが選択された状態で、停車しているか否かを判断する(ステップS101)。具体的には、レバー位置センサ23の検出値に基づいてチェンジレバー13でDレンジが選択されているか否かを判定すると共に、車速センサ28の検出値に基づいて車両が停止しているか否かを判断する。具体的な状況例としては、赤信号や渋滞のように運転者が走行モードをDレンジに保持したまま、一時的に停車する場合などが挙げられる。
Dレンジが選択された状態で停車している場合(ステップS101:YES)、ECU50はパーキングブレーキ11が解除されているか否かを判断する(ステップS102)。パーキングブレーキ11が作動している場合(ステップS102:NO)、坂道発進補助制御による制動装置12の作動がパーキングブレーキ11に連動して禁止されるので、ステップS103以降の制御を行うことなく、処理を戻す(RETURN)。
仮に坂道発進補助制御による制動装置12の作動が禁止されたままISS制御によってエンジン1が自動停止されると、その後、パーキングブレーキ11を解除して発進する際に、ISS制御によってエンジン1を始動しても、始動が完了する前に車両の制動力が失われ、意図しない車両移動が発生する可能性がある。そこで、ステップS102においてパーキングブレーキ11が作動している場合には、ISS制御の実施自体を禁止し、エンジン1の作動を継続することによって、前記可能性を効果的に回避できる。
仮に坂道発進補助制御による制動装置12の作動が禁止されたままISS制御によってエンジン1が自動停止されると、その後、パーキングブレーキ11を解除して発進する際に、ISS制御によってエンジン1を始動しても、始動が完了する前に車両の制動力が失われ、意図しない車両移動が発生する可能性がある。そこで、ステップS102においてパーキングブレーキ11が作動している場合には、ISS制御の実施自体を禁止し、エンジン1の作動を継続することによって、前記可能性を効果的に回避できる。
一方、パーキングブレーキ11が解除されている場合(ステップS102:YES)、ECU50は更にサービスブレーキ10が作動しているか否かを判断する(ステップS103)。サービスブレーキ10が作動している場合(ステップS103:YES)、ISS制御におけるエンジン1の停止条件が成立したとして、エンジン1が自動停止される(ステップS105)。
本実施例では特に、ステップS105においてエンジン1を自動停止する前に、坂道発進補助制御によって制動装置12を作動させる(ステップS104)。このようにDレンジが選択されたままエンジン1がアイドルストップされる場合、前もって坂道発進補助制御によって制動装置12を作動させることで、その後、運転者がサービスブレーキ10を解除したとしても、車両の制動状態を保持することができる。これにより、その後、車両を発進させる際のブレーキ操作の煩わしさを軽減すると共に、意図しない車両移動を防止することができるので、安全且つスムーズな坂道発進が可能となる。
本実施例では特に、ステップS105においてエンジン1を自動停止する前に、坂道発進補助制御によって制動装置12を作動させる(ステップS104)。このようにDレンジが選択されたままエンジン1がアイドルストップされる場合、前もって坂道発進補助制御によって制動装置12を作動させることで、その後、運転者がサービスブレーキ10を解除したとしても、車両の制動状態を保持することができる。これにより、その後、車両を発進させる際のブレーキ操作の煩わしさを軽減すると共に、意図しない車両移動を防止することができるので、安全且つスムーズな坂道発進が可能となる。
ステップS105においてエンジン1が自動停止されると、ECU50は走行モードがDレンジのまま保持されているか監視する(ステップS106)。走行モードがDレンジのまま保持されている場合(ステップS106:YES)、ECU50は更にサービスブレーキ10が解除されたか否かを判断する(ステップS107)。サービスブレーキ10が解除された場合(ステップS107:YES)、ECU50は運転者が発進意思を有していると判断し、ECU50はISS制御の始動条件が成立したとして、エンジン1を自動始動する(ステップS109)。
一方、サービスブレーキ10が解除されていない場合(ステップS107:NO)、ECU50は更にパーキングブレーキ11が作動されたか否かを判断する(ステップS108)。パーキングブレーキ11が作動された場合(ステップS108:YES)、これに伴ってステップS104で作動された坂道発進補助制御は解除されるが(後述するステップS111を参照)、それに先じてISS制御によって自動停止されていたエンジン1を強制的に始動する(ステップS109)。すなわち、従来のISS制御では、始動条件としてアクセルペダル14の踏み込みなどの発進意思が確認された後にエンジン始動が行われていたが、本実施例では始動条件とは別に(すなわち、始動条件が満たされる前に)、パーキングブレーキ11が作動された場合には強制的にエンジンを始動させる。
一般的に、エンジン1を始動する際には始動完了までには少なからず時間を要するが、このようにパーキングブレーキ11の作動に伴って坂道発進補助制御が解除されることが検知された場合には、始動条件が満たされる前に、エンジン始動に要する時間を見越してエンジン1を始動させる。これにより、ステップS110において発進意思を確認した後に坂道発進補助制御を解除する際には、エンジンの始動を確実に完了させられるので、意図しない車両移動が発生することがない(ステップS111)。
この点に関して坂道発進補助制御の観点から補足すると、ステップS104で実施された坂道発進補助制御は、ステップS110にて運転者の発進意思が確認されるまでの間、継続される。すなわち、パーキングブレーキ11の操作に連動して坂道発進補助制御が解除される場合には、ISS制御によってエンジン1の自動始動が完了して車両を発進させる準備が整うまでの間、坂道発進補助制御の作動を継続することで、意図しない車両移動の発生が防止される。
一方、ISS制御によってエンジン1が自動停止された後に走行モードがDレンジから他のレンジ(NレンジやRレンジ)に変更された場合(ステップS106:NO)、それぞれの走行モードに対応して予め設定された始動条件に従ってエンジン1の自動始動が行われる(ステップS112)。このようにエンジンがアイドルストップされている間に走行モードがDレンジから他のレンジに変更された場合、ステップS104で作動された坂道発進補助制御は、アクセルペダル14の操作検知によって運転者の発進意思が確認されるまでの間、継続される。仮に走行レンジ以外の走行モードに切り換えられた際に坂道発進補助制御が解除されてしまうと、登板路上に停車している場合等には意図しない車両移動が生じてしまう可能性があり、また運転者にも心理的な不安を与えてしまう可能性がある。本態様では、このような場合も運転者の発進意思が確認するまでは坂道発進補助制御を継続的に作動させることにより、前記可能性を防止し、アイドルストップ車両における安全且つスムーズな坂道発進を可能することができる。
本発明は、アイドルストップ&スタート機能を備えた車両において、坂道発進時に意図しない車両移動が発生することなく、スムーズな発進が可能なアイドルストップ&スタート車両に利用可能である。
1 エンジン
2 クラッチ装置
3 変速機
10 サービスブレーキ
11 パーキングブレーキ
12 制動装置
13 チェンジレバー
14 アクセルペダル
20 ブレーキスイッチ
21 ブレーキ操作検知センサ
23 レバー位置センサ
24 アクセルセンサ
25 車速センサ
30 エンジン回転速度センサ
50 ECU
2 クラッチ装置
3 変速機
10 サービスブレーキ
11 パーキングブレーキ
12 制動装置
13 チェンジレバー
14 アクセルペダル
20 ブレーキスイッチ
21 ブレーキ操作検知センサ
23 レバー位置センサ
24 アクセルセンサ
25 車速センサ
30 エンジン回転速度センサ
50 ECU
Claims (3)
- 停止条件が成立したときに車両の走行用動力源であるエンジンを自動停止させ、始動条件が成立したときに前記エンジンを自動始動するアイドルストップ&スタート車両において、
走行レンジを含む複数の走行モードを選択可能なシフトレバーと、
前記車両に制動力を付与するパーキングブレーキ及びサービスブレーキと、
前記パーキングブレーキの非作動時に作動可能であり、停車時に前記サービスブレーキを解除した際に、前記車両の制動状態を保持する坂道発進補助装置と、
走行レンジが選択されたまま前記エンジンが自動停止された後、前記パーキングブレーキを作動した場合には、前記始動条件に関わらず前記エンジンを始動させる制御手段と
を備えたことを特徴とするアイドルストップ&スタート車両。 - 前記制御手段は、走行レンジが選択されたまま前記エンジンを自動停止する場合に、前記坂道発進補助装置を作動させることを特徴とする請求項1に記載のアイドルストップ&スタート車両。
- 前記制御手段は、前記エンジンが自動停止されている間に前記走行レンジ以外の走行モードに切り換えられた場合、運転者の発進意思が確認されるまでの間、前記坂道発進補助装置の作動を継続することを特徴とする請求項2に記載のアイドルストップ&スタート車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012260162A JP2014105660A (ja) | 2012-11-28 | 2012-11-28 | アイドルストップ&スタート車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012260162A JP2014105660A (ja) | 2012-11-28 | 2012-11-28 | アイドルストップ&スタート車両 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014105660A true JP2014105660A (ja) | 2014-06-09 |
Family
ID=51027375
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-
2012
- 2012-11-28 JP JP2012260162A patent/JP2014105660A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN107200007A (zh) * | 2016-03-15 | 2017-09-26 | 现代自动车株式会社 | 控制具有isg自动保持系统的车辆重新启动的方法和装置 |
JP2018079869A (ja) * | 2016-11-18 | 2018-05-24 | 株式会社Subaru | 車両制御装置及び車両制御方法 |
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