JP2014105488A - 建物 - Google Patents

建物 Download PDF

Info

Publication number
JP2014105488A
JP2014105488A JP2012259237A JP2012259237A JP2014105488A JP 2014105488 A JP2014105488 A JP 2014105488A JP 2012259237 A JP2012259237 A JP 2012259237A JP 2012259237 A JP2012259237 A JP 2012259237A JP 2014105488 A JP2014105488 A JP 2014105488A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
balcony
building
wall surface
house
boundary line
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012259237A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5882184B2 (ja
Inventor
Masaki Niki
政揮 仁木
Nariyasu Murata
成康 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Misawa Homes Co Ltd
Original Assignee
Misawa Homes Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Misawa Homes Co Ltd filed Critical Misawa Homes Co Ltd
Priority to JP2012259237A priority Critical patent/JP5882184B2/ja
Publication of JP2014105488A publication Critical patent/JP2014105488A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5882184B2 publication Critical patent/JP5882184B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Residential Or Office Buildings (AREA)

Abstract

【課題】物干しスペースの配置における日照条件に左右されることなく、物干しスペースに干した洗濯物等を乾き易くすることができ、物干し作業効率を格段と向上させることができる。
【解決手段】隣地との境界線Lに沿って配設され、隣家H2の壁面10と略平行に対峙する隣家側壁面3aを備えた住宅H1において、隣家側壁面3aに設けられ、境界線Lに沿って延在するバルコニー4と、その上方に配設され、当該バルコニー4の出寸法とほぼ同じか、それ以上の出寸法からなる屋根2とを有し、バルコニー4のうち、隣家側壁面3aと境界線Lとの間に位置する細長い平面形状の部位が、物干しスペース4aとして機能するようにした。よって、バルコニー4を境界線Lに沿ってトンネル状に配置し、ビル風のように速度の上昇した風が流れ込むので、物干しスペース4aの洗濯物を乾き易くできる。
【選択図】図2

Description

本発明は、バルコニーを備えた住宅等の建物に関する。
従来から、住宅等の建物におけるバルコニーは、住宅密集地などにおいて洗濯物等を干す物干しスペースや、草花・家庭菜園等のガーデニング用スペースといった、いわゆる庭としての機能を果たす目的で広く利用されている(例えば、特許文献1参照)。
そして、このようなバルコニーは、従来から日照との関連性に基づいて配置される傾向が強く、特に日当たりの良い南側などに配置されることが多い。
特開2003−041651号公報
ところで、近年、とりわけ都市部等の住宅密集地では土地が狭くなってきており、当該土地を境界線によって区分した分譲地における各敷地は、それぞれが狭小であり密接している。そして、このような敷地にそれぞれ建てられる住宅等の建物は、各々近接した状態で配置されている場合が多い。
しかしながら、このように近接配置された建物では、各敷地の全域を利用して可能な限りの建築スペースを確保するようにしているため、全ての建物において物干しスペースを日当たりの良い方角に配置することは困難な場合があった。
そのため、上述のように、隣接する敷地に建てられた隣家との距離が近い建物の場合、バルコニーの配置によっては、物干しスペースとしての日照条件が悪く、洗濯物が乾き難いという不都合を招く虞があった。
一方、上述のように配置された建物と、その隣家との間では、各建物が設置された前後の広い空間から当該建物間の狭い空間に至る過程において、ベルヌーイの定理からも明らかなように、流れる流体(すなわち風)の速度が上昇する。よって、境界線を挟んで隣接する建物同士の間に、いわゆるビル風効果による流れの速い風が流れ込むこととなる。
しかしながら、従来、このように流れ込む風を利用することで物干しスペースに干した洗濯物等を乾き易くするといった発想はなく、従って、建物における物干しスペースを必ずしも日照条件の良い位置に配置する必要はないといった観点もなかった。
そこで、本発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、物干しスペースの配置における日照条件に左右されることなく、物干しスペースに干した洗濯物等を乾き易くすることができ、物干し作業効率を格段と向上させることができるバルコニーを備えた建物を実現することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図5に示すように、隣接する敷地との境界線Lに沿って配設され、当該敷地に建築された隣家H2の壁面10と略平行に対峙する隣家側壁面3aを備えた建物(住宅H1)において、
前記隣家側壁面3aに設けられ、前記境界線Lに沿って延在するバルコニー4と、
前記バルコニー4の上方に配設され、当該バルコニー4の出寸法とほぼ同じか、それ以上の出寸法からなる屋根2または庇と、を有し、
前記バルコニー4のうち、前記隣家側壁面3aと前記境界線Lとの間に位置する細長い平面形状からなる部位が、物干しスペース4aとして機能することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、隣家側壁面3aに境界線Lに沿って延在するように設けられるバルコニー4のうち、隣家側壁面3aと境界線Lとの間に位置する細長い平面形状からなる部位を物干しスペース4aとして機能させるようにした。このとき、隣家側壁面3aと隣家H2の壁面10との間の狭い空間においては、それぞれの建物(住宅H1および隣家H2)における前後の広い空間から、いわゆるビル風のように速度の上昇した風が流れ込む現象が起こり易い。しかも、このバルコニー4の上方には、当該バルコニー4の出寸法とほぼ同じか、それ以上の出寸法からなる屋根2または庇が配設されているので、バルコニー4を境界線Lに沿ったトンネル状に配置することができる。かくして、上述のように物干しスペース4aを有するバルコニー4を備えた建物(住宅H1)によれば、隣家側壁面3aと隣家H2の壁面10との間を通り抜ける風を利用することで、当該物干しスペース4aの配置における日照条件に左右されることなく、洗濯物を乾き易くすることができ、物干し作業効率を格段と向上させることができる。
請求項2に記載の発明は、例えば図2および図3に示すように、請求項1に記載の建物(住宅H1)において、
当該建物(住宅H1)における一つのコーナー部が、隣接する他の壁面3bに対して室内側に後退する複数の壁面3c,3dによって構成された凹所5とされており、
前記隣家側壁面3aは、前記凹所5を構成する複数の壁面3c,3dを含んで構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、隣家側壁面3aが、当該建物(住宅H1)のコーナー部に設けられた凹所5を構成する複数の壁面3c,3dを含んで構成されている。すなわち、この建物(住宅H1)における前後いずれかの広い空間に面したコーナー部を含み、且つ、そのコーナー部が凹所5となっているので、隣家側壁面3aと隣家H2の壁面10との間(換言すれば、隣接する建物である住宅H1および隣家H2の間)を通り抜ける風を集め易くすることができる。よって、当該バルコニー4が有する物干しスペース4aにおいて、洗濯物を乾き易くすることができ、物干し作業効率をより一段と向上させることができる。
請求項3に記載の発明は、例えば図3に示すように、請求項1または2に記載の建物(住宅H1)において、
前記バルコニー4の端部における軒天2aまたは前記隣家側壁面3aに室内換気用の吹出口9が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、当該バルコニー4の端部における軒天2aまたは隣家側壁面3aに室内換気用の吹出口9が設けられているので、この吹出口9から吐出された室内の空気(風)がバルコニー4の物干しスペース4aに干された洗濯物に当たり、より乾き易くすることができる。
請求項4に記載の発明は、例えば図4に示すように、請求項1〜3のいずれか一項に記載の建物(住宅H1)において、
前記バルコニー4の手摺7は、
前記境界線Lの延在方向における両端7a,7bに通風可能な開口部71,71を備え、
当該境界線Lと略平行な側面に閉塞された壁部72を備えることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、当該バルコニー4の手摺7は、境界線Lの延在方向における両端7a,7bに通風可能な開口部71,71を備えるので、手摺7の端部7aまたは7b側からバルコニー4に流入する風の流れを邪魔することなく流通させることができると共に、当該境界線Lと略平行な側面に閉塞された壁部72を備えるので、隣接する建物(住宅H1および隣家H2)間を流れる風が整流され、バルコニー4をトンネル状にして当該風の流通速度を向上させることができる。これにより、バルコニー4の物干しスペース4aに干された洗濯物をより乾き易くすることができ、物干しスペース4aにおける洗濯物の乾燥効率を格段と向上させることができる。
請求項5に記載の発明は、例えば図1および図5に示すように、請求項1〜4のいずれか一項に記載の建物(住宅H1)において、
前記バルコニー4は、手摺上部7cと軒天2aとの間に整流用の仕切パネル8(パネル8a,8b,8c)を備えていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、当該バルコニー4が手摺上部7cと軒天2aとの間に整流用の仕切パネル8(パネル8a,8b,8c)を備えているので、バルコニー4がトンネル状となり、隣接する建物(住宅H1および隣家H2)間を流れる(つまり、バルコニー4を通り抜ける)風の速度を上げることができる。よって、このバルコニー4の物干しスペース4aに干された洗濯物の乾燥効率をより一段と向上させることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の建物(住宅H1)において、
前記仕切パネル8(パネル8a,8b,8c)は、前記手摺上部7cと軒天2aとを結ぶ方向を回転中心として回動自在に設けられていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、当該バルコニー4に備えられた仕切パネル8(パネル8a,8b,8c)が、手摺上部7cと軒天2aとを結ぶ方向を回転中心として回動自在であるので、隣接する建物(住宅H1および隣家H2)間を流れる風の風向きに応じて角度を調整することにより、バルコニー4を通り抜ける風の通風性を向上させることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の建物(住宅H1)において、
前記バルコニー4は、前記隣家側壁面3aに隣接する他の壁面3b側に設けられ、前記物干しスペース4aから延在する他のスペース4bを含んで構成されており、
前記物干しスペース4aは、前記境界線Lに沿って摺動自在に配設される物干し手段6を有していることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、当該バルコニー4が、隣家側壁面3aに隣接する他の壁面3b側に設けられ、物干しスペース4aから延在する他のスペース4bを含んで構成されている。そして、当該バルコニー4の物干しスペース4aは、境界線Lに沿って摺動自在に配設される物干し手段6を有しているので、当該物干し手段6を細長い平面形状からなる物干しスペース4aから隣家側壁面3aに隣接する他の壁面3b側に延在する他のスペース4b側へと引き出すことができ、洗濯物等を干す物干し作業を容易にすることができる。よって、当該バルコニー4における物干し作業を簡便化することができる。
本発明によれば、バルコニーを備えた住宅等の建物において、物干しスペースの配置における日照条件に左右されることなく、物干しスペースに干した洗濯物等を乾き易くすることができ、物干し作業効率を格段と向上させることができる。
本発明に係る建物の一実施形態を概略的に示す外観斜視図である。 図1の建物を概略的に示す平面図である。 図1の建物におけるバルコニーの説明に供する上階の間取り図である。 図1の建物の要部を拡大して示す拡大斜視図である。 図1の建物の要部を拡大して平面視で示す部分的断面図であり、(a)第1の風向き時の仕切パネル開放状態、(b)第2の風向き時の仕切パネル開放状態を示す。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る建物の一実施形態を概略的に示す外観斜視図であり、図2は、図1の建物を概略的に示す平面図であり、図3は、図1の建物におけるバルコニーの説明に供する上階の間取り図である。また、図4は、図1の建物の要部(当該建物に設置されたバルコニー)を拡大して示す拡大斜視図である。図5は、図1の建物の要部(当該バルコニーに設置された仕切パネル)を拡大して平面視で示す部分的断面図であり、(a)第1の風向き時の仕切パネル開放状態、(b)第2の風向き時の仕切パネル開放状態を示す。
図1〜図3に示すように、本実施形態の建物は、複数の建物ユニットが組み合わされて構築されたユニット式建物による2階建ての住宅H1であり、建物本体1の上部には屋根2が設けられている。また、建物本体1の上階側には、外壁3から突出するように略L字状のバルコニー4が、その一方を隣接する敷地(隣地)との境界線Lに沿って延在するように設けられている。
この住宅H1は、外壁3のうち、隣地に建築された隣家H2側に、当該隣地との境界線Lに沿って配設される隣家側壁面3aを備えている。つまり、この隣家側壁面3aは、隣家H2の壁面10と略平行に対峙している。換言すれば、住宅H1は、隣接する敷地との境界線Lに沿って配設され、当該敷地(隣地)に建築された隣家H2の壁面10と略平行に対峙する隣家側壁面3aを備えている。
バルコニー4は、隣家側壁面3aに対して境界線Lに沿って延在するように設けられており、その上方に配設された屋根2は、当該バルコニー4の出寸法とほぼ同じか、それ以上の出寸法からなる。換言すれば、住宅H1は、隣家側壁面3aに設けられ、境界線Lに沿って延在するバルコニー4と、このバルコニー4の上方に配設され、当該バルコニー4の出寸法とほぼ同じか、それ以上の出寸法からなる屋根2と、を有している。
このバルコニー4は、その全体の領域(スペース)のうち、隣家側壁面3aと境界線Lとの間に位置する細長い平面形状からなる部位が、物干しスペース4aとして機能するようになっている。また、バルコニー4は、隣家側壁面3aに隣接する他の壁面3b側に設けられ、物干しスペース4aから延在する他のスペース4bを含んで構成されている。すなわち、バルコニー4は隣家側壁面3aと境界線Lとの間に位置する細長い平面形状からなる物干しスペース4aと、当該物干しスペース4aから延在し、隣家側壁面3aに隣接する他の壁面3b側に設けられる他のスペース4bとを備えている。
このとき、隣家側壁面3aと隣家H2の壁面10との間の狭い空間においては、それぞれの建物(すなわち、隣接する住宅H1および隣家H2)における前後の広い空間から、いわゆるビル風のように速度の上昇した風が流れ込む現象が起こり易い。しかも、このバルコニー4の上方には、当該バルコニー4の出寸法とほぼ同じか、それ以上の出寸法からなる屋根2が配設されているので、バルコニー4を境界線Lに沿ったトンネル状に配置することができるようになっている。従って、このように物干しスペース4aを有するバルコニー4を備えた住宅H1によれば、隣家側壁面3aと隣家H2の壁面10との間を通り抜ける風を利用することで、当該物干しスペース4aの配置における日照条件に左右されることなく、洗濯物を乾き易くすることが可能となっている。
ここで、住宅H1における一つのコーナー部は、隣接する他の壁面3bに対して室内側に後退する複数の壁面3c,3dによって構成された凹所5とされており、隣家側壁面3aは、凹所5を構成する複数の壁面3c,3dを含んで構成されている。すなわち、バルコニー4は、物干しスペース4aが隣家側壁面3aに面しており、他のスペース4bが複数の壁面3c,3dを有する凹所5に面して配設されている。
また、物干しスペース4aは、境界線Lに沿って摺動自在に配設される物干し手段6を有している。かかる物干し手段6は、洗濯物を干す物干し竿や、当該物干し竿を支持する支柱などの支持部材を含んで構成されており、物干しスペース4aから境界線Lに沿って、他のスペース4b側に引き出し可能となっている。従って、洗濯物などを物干しスペース4aに干す場合、物干し手段6を他のスペース4b側に引き出すことができるので、細長い平面形状の物干しスペース4aにて、窮屈な状態で物干し作業することなく、当該物干しスペース4aに比して広々とした他のスペース4bにおいて、ゆったりと作業することが可能となっている。
また、図4に示すように、バルコニー4の手摺7は、境界線Lの延在方向における両端7a,7bに、通風可能な開口部71,71を備えている。さらに、手摺7は、当該境界線Lと略平行な側面に、閉塞された壁部72を備えている。これにより、手摺7の端部7aまたは7b側からバルコニー4に流入する風の流れを邪魔することなく流通させることができると共に、当該境界線Lと略平行な側面に閉塞された壁部72を備えるので、隣接する建物(住宅H1および隣家H2)間を流れる風が整流され、バルコニー4をトンネル状にして当該風の流通速度を向上させることができるようになっている。
さらに、バルコニー4は、図3および図5に示すように、手摺上部7cと軒天2aとの間に整流用の仕切パネル8を備えている。この仕切パネル8は、この場合、3つのパネル8a,8b,8cから構成され、それぞれ、手摺上部7cと軒天2aとを結ぶ方向を回転中心として回動自在に設けられている。これにより、バルコニー4がトンネル状となり、隣接する建物(住宅H1および隣家H2)間を流れる(つまり、バルコニー4を通り抜ける)風の速度を上げることができるようになっている。
しかも、これら3つのパネル8a,8b,8cから構成される仕切パネル8は、手摺上部7cと軒天2aとを結ぶ方向を回転中心として回動自在であるので、隣接する建物(住宅H1および隣家H2)間を流れる風の風向きが、例えば図5(a)に示すように、手摺7の端部7a側からの風向きの場合は、パネル8a,8b,8cにおける手摺7の端部7b側となる端部をバルコニー4内側へ向けて回転させ、図5(b)に示すように、手摺7の端部7b側からの風向きの場合は、パネル8a,8b,8cにおける手摺7の端部7a側となる端部をバルコニー4内側へ向けて回転させるように角度を調整することにで、バルコニー4を通り抜ける風の通風性を向上させることができるようになっている。
また、図3に示すように、バルコニー4の端部(具体的には、手摺7の端部7b側)における隣家側壁面3aには、室内換気用の吹出口9が設けられている。これにより、当該吹出口9から吐出された風(室内の空気)がバルコニー4の物干しスペース4aに干された洗濯物に当たり、当該洗濯物をより乾き易くすることができるようになっている。
以上、説明したように、本実施形態の住宅H1によれば、隣家側壁面3aに境界線Lに沿って延在するように設けられるバルコニー4のうち、隣家側壁面3aと境界線Lとの間に位置する細長い平面形状からなる部位を物干しスペース4aとして機能させるようにした。このとき、隣家側壁面3aと隣家H2の壁面10との間の狭い空間においては、それぞれの建物(すなわち、住宅H1および隣家H2)における前後の広い空間から、いわゆるビル風のように速度の上昇した風が流れ込む現象が起こり易い。しかも、このバルコニー4の上方には、当該バルコニー4の出寸法とほぼ同じか、それ以上の出寸法からなる屋根2が配設されているので、バルコニー4を境界線Lに沿ったトンネル状に配置することができる。かくして、上述のように物干しスペース4aを有するバルコニー4を備えた住宅H1によれば、隣家側壁面3aと隣家H2の壁面10との間を通り抜ける風を利用することで、当該物干しスペース4aの配置における日照条件に左右されることなく、洗濯物を乾き易くすることができ、物干し作業効率を格段と向上させることができる。
また、隣家側壁面3aが、当該住宅H1のコーナー部に設けられた凹所5を構成する複数の壁面3c,3dを含んで構成されている。すなわち、この住宅H1における前後いずれかの広い空間に面したコーナー部を含み、且つ、そのコーナー部が凹所5となっているので、隣家側壁面3aと隣家H2の壁面10との間(換言すれば、隣接する建物H1,H2間)を通り抜ける風を集め易くすることができる。よって、当該バルコニー4が有する物干しスペース4aにおいて、洗濯物を乾き易くすることができ、物干し作業効率をより一段と向上させることができる。
また、当該バルコニー4の端部における隣家側壁面3aに室内換気用の吹出口9が設けられているので、この吹出口9から吐出された風がバルコニー4の物干しスペース4aに干された洗濯物に当たり、より乾き易くすることができる。なお、当該吹出口9を設ける位置としては、隣家側壁面3aに限らず、要はバルコニー4の物干しスペース4aに吹き出す位置であれば、この他、例えば軒天2aであってもよい。
さらに、当該バルコニー4の手摺7は、境界線Lの延在方向における両端に通風可能な開口部71,71を備えるので、手摺7の端部7aまたは7b側からバルコニー4に流入する風の流れを邪魔することなく流通させることができると共に、当該境界線Lと略平行な側面に閉塞された壁部72を備えるので、隣接する建物(住宅H1および隣家H2)間を流れる風が整流され、バルコニー4をトンネル状にして当該風の流通速度を向上させることができる。これにより、バルコニー4の物干しスペース4aに干された洗濯物をより乾き易くすることができ、物干しスペース4aにおける洗濯物の乾燥効率を格段と向上させることができる。
また、当該バルコニー4が手摺上部7cと軒天2aとの間に整流用の仕切パネル8を備えているので、バルコニー4がトンネル状となり、隣接する建物(住宅H1および隣家H2)間を流れる(つまり、バルコニー4を通り抜ける)風の速度を上げることができる。よって、このバルコニー4の物干しスペース4aに干された洗濯物の乾燥効率をより一段と向上させることができる。
しかも、当該バルコニー4に備えられた仕切パネル8(8a,8b,8c)が、手摺上部7cと軒天2aとを結ぶ方向を回転中心として回動自在であるので、隣接する建物(住宅H1および隣家H2)間を流れる風の風向きに応じて角度を調整することにより、バルコニー4を通り抜ける風の通風性を向上させることができる。
さらに、当該バルコニー4が、隣家側壁面3aに隣接する他の壁面3b側に設けられ、物干しスペース4aから延在する他のスペース4bを含んで構成されている。そして、当該バルコニー4の物干しスペース4aは、境界線Lに沿って摺動自在に配設される物干し手段6を有しているので、当該物干し手段6を細長い平面形状からなる物干しスペース4aから隣家側壁面3aに隣接する他の壁面3b側に延在する他のスペース4b側へと引き出すことができ、洗濯物等を干す物干し作業を容易にすることができる。よって、当該バルコニー4における物干し作業を簡便化することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜、種々の改良および設計の変更が可能である。
例えば、上述した実施形態においては、本発明に係る建物として、ユニット式建物による2階建ての住宅H1に適用する場合について述べたが、一例であってこれに限らず、木造,鉄筋コンクリート造等、この他種々の建物に広く適用可能であり、且つ、その階数もバルコニー4に対峙する隣家H2の壁面10が存在する限り、2階建てに限定されるものではない。
また、上述した実施形態においては、住宅H1が、バルコニー4の上方に、当該バルコニー4の出寸法とほぼ同じか、それ以上の出寸法からなる屋根2を有する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要はバルコニー4の出寸法とほぼ同じか、それ以上の出寸法からなり、当該バルコニー4をトンネル状にするものであれば、庇であっても良い。
1…建物本体
2…屋根
3…外壁
3a…隣家側壁面
3b,3c,3d…壁面
4…バルコニー
4a…物干しスペース
4b…他のスペース
5…凹所
6…物干し手段
7…手摺
7a,7b…端部
7c…手摺上部
71…開口部
72…壁部
8…仕切パネル
8a,8b,8c…パネル
9…吹出口
10…壁面
H1…住宅(建物)
H2…隣家
L…境界線

Claims (7)

  1. 隣接する敷地との境界線に沿って配設され、当該敷地に建築された隣家の壁面と略平行に対峙する隣家側壁面を備えた建物において、
    前記隣家側壁面に設けられ、前記境界線に沿って延在するバルコニーと、
    前記バルコニーの上方に配設され、当該バルコニーの出寸法とほぼ同じか、それ以上の出寸法からなる屋根または庇と、を有し、
    前記バルコニーのうち、前記隣家側壁面と前記境界線との間に位置する細長い平面形状からなる部位が、物干しスペースとして機能することを特徴とする建物。
  2. 請求項1に記載の建物において、
    当該建物における一つのコーナー部が、隣接する他の壁面に対して室内側に後退する複数の壁面によって構成された凹所とされており、
    前記隣家側壁面は、前記凹所を構成する複数の壁面を含んで構成されていることを特徴とする建物。
  3. 請求項1または2に記載の建物において、
    前記バルコニーの端部における軒天または前記隣家側壁面に室内換気用の吹出口が設けられていることを特徴とする建物。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の建物において、
    前記バルコニーの手摺は、
    前記境界線の延在方向における両端に通風可能な開口部を備え、
    当該境界線と略平行な側面に閉塞された壁部を備えることを特徴とする建物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の建物において、
    前記バルコニーは、手摺上部と軒天との間に整流用の仕切パネルを備えていることを特徴とする建物。
  6. 請求項5に記載の建物において、
    前記仕切パネルは、前記手摺上部と軒天とを結ぶ方向を回転中心として回動自在に設けられていることを特徴とする建物。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の建物において、
    前記バルコニーは、前記隣家側壁面に隣接する他の壁面側に設けられ、前記物干しスペースから延在する他のスペースを含んで構成されており、
    前記物干しスペースは、前記境界線に沿って摺動自在に配設される物干し手段を有していることを特徴とする建物。
JP2012259237A 2012-11-28 2012-11-28 建物 Active JP5882184B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012259237A JP5882184B2 (ja) 2012-11-28 2012-11-28 建物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012259237A JP5882184B2 (ja) 2012-11-28 2012-11-28 建物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014105488A true JP2014105488A (ja) 2014-06-09
JP5882184B2 JP5882184B2 (ja) 2016-03-09

Family

ID=51027235

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012259237A Active JP5882184B2 (ja) 2012-11-28 2012-11-28 建物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5882184B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7342220B2 (ja) 2018-10-03 2023-09-11 ミサワホーム株式会社 部屋構造

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0956989A (ja) * 1995-08-18 1997-03-04 Sumitomo Forestry Co Ltd 物干装置を備えた建物の構造
JPH1037496A (ja) * 1996-07-18 1998-02-10 Sekisui House Ltd 2階建て住宅
JP2002054225A (ja) * 2000-08-09 2002-02-20 Sekisui House Ltd バルコニー構造
JP2002257391A (ja) * 2001-02-28 2002-09-11 National House Industrial Co Ltd 軒天井における室内の換気構造
JP3792553B2 (ja) * 2001-09-12 2006-07-05 日本住環境株式会社 換気装置
JP2008095361A (ja) * 2006-10-11 2008-04-24 Sumitomo Forestry Co Ltd 高床バルコニー部を備える建物
JP2009197562A (ja) * 2008-01-22 2009-09-03 Seiko Industry Co Ltd ルーバー装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0956989A (ja) * 1995-08-18 1997-03-04 Sumitomo Forestry Co Ltd 物干装置を備えた建物の構造
JPH1037496A (ja) * 1996-07-18 1998-02-10 Sekisui House Ltd 2階建て住宅
JP2002054225A (ja) * 2000-08-09 2002-02-20 Sekisui House Ltd バルコニー構造
JP2002257391A (ja) * 2001-02-28 2002-09-11 National House Industrial Co Ltd 軒天井における室内の換気構造
JP3792553B2 (ja) * 2001-09-12 2006-07-05 日本住環境株式会社 換気装置
JP2008095361A (ja) * 2006-10-11 2008-04-24 Sumitomo Forestry Co Ltd 高床バルコニー部を備える建物
JP2009197562A (ja) * 2008-01-22 2009-09-03 Seiko Industry Co Ltd ルーバー装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7342220B2 (ja) 2018-10-03 2023-09-11 ミサワホーム株式会社 部屋構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP5882184B2 (ja) 2016-03-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWM456393U (zh) 建築物屋頂結構改良
JP2011127359A (ja) 片流れ屋根の換気装置及び換気構造
JP5882184B2 (ja) 建物
JP5791883B2 (ja) 建物
JP5502423B2 (ja) 建物の吹抜け構造
US20140220882A1 (en) Ventilating roof
JP5757260B2 (ja) ダブルスキン構造
JP5366746B2 (ja) 建物
KR20160038550A (ko) 리노베이션 건물의 에너지절약 외피통풍구조
JP6190097B2 (ja) 換気ユニット
JP6400309B2 (ja) 集合住宅
JP5374283B2 (ja) 換気構造及び建物
JP5130130B2 (ja) 採風機能付き建物
KR101589979B1 (ko) 친환경 주택
JP4949697B2 (ja) 建物
JP2002021432A (ja) 吹抜部屋の窓構造
JP6325775B2 (ja) 建物の換気装置
CN208884812U (zh) 一种丰字形通风气楼
JP5424040B2 (ja) 小屋裏換気構造
JP5026329B2 (ja) バルコニーと出窓部の接合構造
JP6355249B2 (ja) 住宅の小屋裏換気構造
JP6697221B2 (ja) 建物
JP2014051827A (ja) ドーム状構造物
JP2013083146A (ja) ロフト付き建物
JP2011026803A (ja) 建物の換気構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140822

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150624

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150707

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150820

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160203

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5882184

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150