JP2014105384A - 両面薄膜形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 巻出ロールから巻き出し供給された帯状基材を、減圧されたチャンバ内で第1メインロールと第2メインロールの外周面に沿わせた状態で搬送しつつ、第1メインロールに対向配置させた第1薄膜形成部と第2メインロールに対向配置させた第2薄膜形成部とで当該帯状基材の両面に薄膜を形成し、巻取ロールに巻き取り回収する両面薄膜形成装置であって、第1メインロールと第2メインロールとを収容するメインチャンバと、巻出ロールと巻取ロールとを収容するサブチャンバとを備え、メインチャンバとサブチャンバとは互いに連通する開口部を備え、前記開口部にはメインチャンバとサブチャンバとの連通又は遮断状態を切り替えるゲート開閉部を備え、メインチャンバ内の圧力とサブチャンバ内の圧力とを個別に設定する減圧調整部を備えたことを特徴とする、両面薄膜形成装置。
【選択図】 図1
Description
巻出ロールから巻き出し供給された帯状基材を、減圧されたチャンバ内で第1メインロールと第2メインロールの外周面に沿わせた状態で搬送しつつ、第1メインロールに対向配置させた第1薄膜形成部と第2メインロールに対向配置させた第2薄膜形成部とで当該帯状基材の両面に薄膜を形成し、巻取ロールに巻き取り回収する両面薄膜形成装置であって、
第1メインロールと第2メインロールとを収容するメインチャンバと、
巻出ロールと巻取ロールとを収容するサブチャンバとを備え、
メインチャンバとサブチャンバとは互いに連通する開口部を備え、
前記開口部にはメインチャンバとサブチャンバとの連通又は遮断状態を切り替えるゲート開閉部を備え、
メインチャンバ内の圧力とサブチャンバ内の圧力とを個別に設定する減圧調整部を備えた
ことを特徴とする、両面薄膜形成装置である。
第1薄膜形成部で片面に薄膜が形成されて第2メインロールに向けて搬送される帯状基材が、前記開口部を通って再び前記サブチャンバを通過する配置となっている
ことを特徴とする、請求項1に記載の両面薄膜形成装置
である。
第1薄膜形成部で片面に薄膜が形成されて第2メインロールに向けて搬送される帯状基材と当接しつつ当該基材の少なくとも厚み方向を含む方向に揺動する揺動ロールと、
前記帯状基材に加わる張力を測定する張力測定部と、
前記帯状基材に加わる張力に応じて前記揺動ロールの位置を調節する揺動ロール制御部とを備え、
前記揺動ロールは第1メインロールと第2メインロールの間に備えられている
ことを特徴とする、請求項2に記載の両面薄膜形成装置である。
前記揺動ロールは前記サブチャンバ内に備えられており、
前記揺動ロール制御部は、
薄膜形成終了時には前記帯状基材を引き出す方向に前記揺動ロールを移動させ、
巻出ロール又は巻取ロールの交換時には前記帯状基材を弛ませる方向に前記揺動ロールを移動させる機能を備えた
ことを特徴とする、請求項3に記載の両面薄膜形成装置である。
本発明にかかる両面薄膜形成装置1は、メインチャンバ10と、薄膜形成部2と、メインロール3と、巻出ロール4と、巻取ロール5と、サブチャンバ6と、減圧調節部8とを備えている。メインチャンバ10は、薄膜形成部2とメインロール3とを収容し、減圧調節部8と接続されている。
第1薄膜形成部2Aは、第1メインロール31と対向する位置に配置されており、シートSの第1メインロール31の外周面31fと接する面と反対側の面に、薄膜形成をするものである。
第2薄膜形成部2Bは第2メインロール36と対向する位置に配置されており、シートSの第2メインロール36の外周面36fと接する面と反対側の面に、薄膜形成をするものである。
さらに、シートSに付与された張力によりシートSの裏面が第2メインロール36の外周面36fに押しつけられる。そのため、第2メインロール36の外周面36fとシートSの裏面とには摩擦が生じる。
したがって、第1メインロール31を矢印31vの方向に回転させ、第2メインロール36を矢印36vの方向に回転させるとことにより、シートSを矢印Svの方向に搬送させることができる。
巻出ロール4は、巻出軸41と、モータ42とを備えている。
巻出軸41は、長尺のシートSをロール状に巻き付けておくための円筒軸である。
モータ42は、第1メインロール31の回転に同期させて巻出軸41を矢印43の方向に回転させるものである。或いは、巻出軸41とモータ42との間にパウダークラッチ(図示せず)を備え、モータ42を矢印43と逆方向に回転させつつ、パウダークラッチの伝達トルクを調節することにより、シートSに所定の張力を付与しつつ、巻出軸41を矢印43の方向に回転可能な状態にしても良い。
巻取ロール5は、巻取軸51と、モータ52とを備えている。
巻取軸51は、長尺のシートSをロール状に巻き付けておくための円筒軸である。
モータ52は、第2メインロール36の回転に同期させて巻取軸51を矢印53の方向に回転させるものである。或いは、巻取軸51とモータ52との間にパウダークラッチ(図示せず)を備え、モータ52を矢印53の方向により速く回転させつつ、パウダークラッチの伝達トルクを調節することにより、シートSに所定の張力を付与しつつ、巻取軸51を矢印53の方向に回転可能な状態にしても良い。
詳細は後述するが、ゲート開閉部7は、巻出側ゲート開閉部7Aと巻取側ゲート開閉部7Bを備えている。
メインチャンバ10には、排気ポート83が接続されており、切替弁82を介して、真空ポンプ81と接続されている。切替弁82は、排気ポート83を、真空ポンプ81と連通状態とするか、大気と連通状態とするかを切り替えることができる。なお、メインチャンバ10の、第1薄膜形成部2A側と第2薄膜形成部2B側とは、内部で連通しており、同じ圧力となる。
サブチャンバ6には、排気ポート88が接続されており、切替弁87を介して、真空ポンプ86と接続されている。切替弁87は、排気ポート88を、真空ポンプ86と連通状態とするか、大気と連通状態とするかを切り替えることができる。
保護フィルム巻取ロール46は、巻出ロール4にてシートSの表面に合紙として挿入して巻き付けられた保護フィルムL1を巻き取るものである。巻取軸47に保護フィルムL1を巻き付け、巻出ロール4の回転軸41と同期させながら、巻取軸47を矢印48の方向に回転させる。
一方、保護フィルム巻出ロール56は、巻取ロール5にてシートSの表面に合紙として挿入しながら保護フィルムL2を巻き付けるものである。予め巻取軸47に保護フィルムL2を巻き付けておき、巻取ロール5の回転軸51と同期させながら、巻取軸57を矢印58の方向に回転させる。
図2は、本発明を具現化する形態のゲート開閉部の一例を示す斜視図である。
図2には、巻出側開口部H1の巻出側ゲート開閉部7Aの具体例が示されており、図2(a)は巻出側ゲート開閉部7Aが開状態、図2(b)は巻出側ゲート開閉部7Aが閉状態にある様子が示されている。
巻出側開口部H1にはゲート弁71が備えられ、ゲート弁71はアクチュエータ72に取り付けられている。アクチュエータ72は、外部からの信号に基づいてON/OFF状態となり、このON/OFF状態と連動してゲート弁71が移動する構成となっている。
図3には、巻取側開口部H2の巻取側ゲート開閉部7Bの具体例が示されており、図3(a)は巻取側ゲート開閉部7Bが開状態、図3(a)は巻取側ゲート開閉部7Bが閉状態にある様子が示されている。
巻取側開口部H2にはゲート弁76が備えられ、ゲート弁76はアクチュエータ77に取り付けられている。アクチュエータ77は、外部からの信号に基づいてON/OFF状態となり、このON/OFF状態と連動してゲート弁76が移動する構成となっている。
図4は、本発明を具現化する形態の別の一例を示す断面図である。
本発明にかかる両面薄膜形成装置1bは、基本的な構成を両面薄膜形成装置1と同様であるので、相違する部分について説明する。
本発明に係る両面薄膜形成装置1bは、両面薄膜形成装置1の構成に加え、揺動ロール9と、張力測定部と、揺動ロール制御部とをさらに備えている。
さらに、揺動ロール9をサブチャンバ6内に備え、揺動ロール制御部は、成膜終了時には前記帯状基材を引き出す方向に前記揺動ロールを移動させ、巻出ロール及び巻取ロール交換時には前記帯状基材を弛ませる方向に前記揺動ロールを移動させる機能を備えることが、より好ましい。具体的には、薄膜形成終了時に、揺動ロール制御部に対して外部から信号を送る。その信号を受信したら、揺動ロール制御部は、巻出ロール4と巻取ロール5の張力を制御しつつ、シートSを引き出す方向(つまり、シートSの搬送距離が最も長くなる位置。図3では紙面上方)に揺動ロール9を移動させる。そして、ゲート開閉部7を閉状態に切り替え、巻出側ゲート開閉部7Aと巻取側ゲート開閉部7Bとで、シートSを挟み込んだ状態にする。そして、巻出ロール4又は巻取ロール5を交換する。このとき、揺動ロール9が巻出ロール4から遠ざかる位置にあれば、巻出ロール4を交換する。その後、シートSを弛ませる方向(シートSを引き出す方向と逆方向。図3では紙面下方)に揺動ロール9を移動させる。このとき、揺動ロール9が巻取ロール5から遠ざかる位置にあれば、巻出ロール4を交換する。
また、揺動ロール9が、シートSの両面からフリーローラなどで挟み込む形態で、紙面下方に向かって移動することで、シートSを弛ませる構成としても良い。この場合、巻出ロール4と巻取ロール5の交換は、揺動ロール9が遠ざかる位置にある巻出ロール4又は巻取ロール5から先ず交換する。その後、揺動ロール9を移動させ、揺動ロール9が遠ざかる位置となった、巻取ロール5又は巻出ロール4を交換する。
1b 薄膜形成装置
2 薄膜形成部
2A 第1薄膜形成部
2B 第2薄膜形成部
3 メインロール
4 巻出ロール
5 巻取ロール
6 サブチャンバ
7 ゲート開閉部
7A 巻出側ゲート開閉部
7B 巻取側ゲート開閉部
8 減圧調節部
9 揺動ロール
10 メインチャンバ
10A 第1メインチャンバ
10B 第2メインチャンバ
20 成膜チャンバ
21 原料ガス導入部
22 高周波発生部
25 成膜チャンバ
26 原料ガス導入部
27 高周波発生部
31 第1メインロール
31f 外周面
31v 矢印(回転方向)
32 回転軸
33 駆動モータ
36 第2メインロール
36f 外周面
36v 矢印(回転方向)
37 回転軸
38 駆動モータ
41 巻出軸
42 モータ
43 矢印
46 保護フィルム巻取ロール
47 モータ
48 矢印
51 巻取軸
52 モータ
53 矢印
56 保護フィルム巻出ロール
57 モータ
58 矢印
71 ゲート弁
72 アクチュエータ
76 ゲート弁
77 アクチュエータ
78 リニアガイド
81 真空ポンプ
82 切替弁
83 排気ポート
83b 排気ポート
86 真空ポンプ
87 切替弁
88 排気ポート
S シート(帯状基材,長尺のフィルムシート)
St シート(片面のみ薄膜形成された部分)
Sr シート(両面に薄膜形成された部分)
Sv 矢印(シート搬送方向)
H 開口部
H1 巻出側開口部
H2 巻取側開口部H2
R1〜R4 フリーロール
L1 保護フィルム
L2 保護フィルム
Claims (4)
- 巻出ロールから巻き出し供給された帯状基材を、減圧されたチャンバ内で第1メインロールと第2メインロールの外周面に沿わせた状態で搬送しつつ、第1メインロールに対向配置させた第1薄膜形成部と第2メインロールに対向配置させた第2薄膜形成部とで当該帯状基材の両面に薄膜を形成し、巻取ロールに巻き取り回収する両面薄膜形成装置であって、
第1メインロールと第2メインロールとを収容するメインチャンバと、
巻出ロールと巻取ロールとを収容するサブチャンバとを備え、
メインチャンバとサブチャンバとは互いに連通する開口部を備え、
前記開口部にはメインチャンバとサブチャンバとの連通又は遮断状態を切り替えるゲート開閉部を備え、
メインチャンバ内の圧力とサブチャンバ内の圧力とを個別に設定する減圧調整部を備えた
ことを特徴とする、両面薄膜形成装置。 - 第1薄膜形成部で片面に薄膜が形成されて第2メインロールに向けて搬送される帯状基材が、前記開口部を通って再び前記サブチャンバを通過する配置となっている
ことを特徴とする、請求項1に記載の両面薄膜形成装置。 - 第1薄膜形成部で片面に薄膜が形成されて第2メインロールに向けて搬送される帯状基材と当接しつつ当該基材の少なくとも厚み方向を含む方向に揺動する揺動ロールと、
前記帯状基材に加わる張力を測定する張力測定部と、
前記帯状基材に加わる張力に応じて前記揺動ロールの位置を調節する揺動ロール制御部とを備え、
前記揺動ロールは第1メインロールと第2メインロールの間に備えられている
ことを特徴とする、請求項2に記載の両面薄膜形成装置。 - 前記揺動ロールは前記サブチャンバ内に備えられており、
前記揺動ロール制御部は、
薄膜形成終了時には前記帯状基材を引き出す方向に前記揺動ロールを移動させ、
巻出ロール又は巻取ロールの交換時には前記帯状基材を弛ませる方向に前記揺動ロールを移動させる機能を備えた
ことを特徴とする、請求項3に記載の両面薄膜形成装置。
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