JP2014104845A - エアアウトレット - Google Patents

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Katsuhisa Hirano
勝久 平野
Seiji Arioka
聖二 有岡
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Abstract

【課題】左折時または右折時でも、操縦安定性を悪化させることがないエアアウトレットを提供すること。
【解決手段】左側(右側)のリアタイヤハウス10の後側と車両1のリア面の左側(右側)とを連通させるエアアウトレット30(40)の内部には、車両1の左折時(右折時)における車両1の左側面側(右側面側)からのエアの入り込みを抑える傾斜板32(42)が形成されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、エアアウトレットに関し、詳しくは、リアタイヤハウスの後側と車両のリア面とを連通させるエアアウトレットに関する。
従来、図5〜7に示すように、左右のリアタイヤハウス110の後側とリアバンパー120の左右の後側の表面とをそれぞれ連通させる筒状のエアアウトレット130、140が組み付けられている車両101が既に知られている。このようにエアアウトレット130、140が組み付けられていると、図8に示すように、車両101の走行時、左右のリアタイヤ112の回転に伴って左右のリアタイヤハウス110、110から左右のエアアウトレット130、140に取り込まれたエアa(第1のエアa)がリアバンパー120の左右の後側の表面から吹き出しエアb(第2のエアb)として吹き出される。そのため、車両101の走行時、車両101の側面に沿って流れるエアc(第3のエアc)が車両101のリアバンパー120に到達したとき、この到達したエアc(第3のエアc)がリアバンパー120の幅方向の中央側に向って巻き込まれる流れを抑制できる(図8において、矢印cで示す第3のエアの流れを想像線で示す状態から実線で示す状態にできる)。したがって、車両101の走行時、リアバンパー120の後方に発生する負圧領域の負圧の度合いを抑えることができるため、走行時に生じる車両101の空気抵抗を抑えることができる。なお、上述した図5〜8および後述する図9では、車両101の右側のみを図示しているため、左側のエアアウトレット130は、図示されていない。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2011−240776号公報
しかしながら、上述した従来技術では、図9に示すように、例えば、車両101が右折すると、車両101の右側面側からエアd(第4のエアd)がリアタイヤハウス110に入り込む。そのため、車両101の右折時、この入り込んだエアd(第4のエアd)は、タイヤ112の回転に伴ってリアタイヤハウス110から右側のエアアウトレット140に取り込まれたエアa(第1のエアa)と共にリアバンパー120の後側の表面から吹き出しエアb(第2のエアb)として吹き出される。したがって、吹き出されるエア量(第2のエアb量)が増加するため、操縦安定性が悪化するという問題が発生していた。このことは、車両101の左折時でも同様である。
本発明は、このような課題を解決しようとするもので、その目的は、左折時または右折時でも、操縦安定性を悪化させることがないエアアウトレットを提供することである。
本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。
請求項1に記載の発明は、左側のリアタイヤハウスの後側と車両のリア面の左側とを連通させるエアアウトレットであって、その内部には、車両の左折時における車両の左側面側からのエアの入り込みを抑える傾斜板が形成されていることを特徴とする構成である。
この構成によれば、車両が左折すると、車両の左側面側からエアがリアタイヤハウスに入り込む。しかし、エアアウトレットの内部には、傾斜板が形成されているため、リアタイヤハウスに入り込んだエアは、エアアウトレットに取り込まれることがない。すなわち、傾斜板によってエアアウトレットへのエアの取り込みが遮蔽されることとなる。したがって、主にタイヤの回転に伴ってリアタイヤハウスからエアアウトレットに取り込まれたエアが車両のリア面の左後側の表面から吹き出しエアとして吹き出される。結果として、車両が左折しても、エアアウトレットから吹き出されるエア量が増加することがないため、操縦安定性の悪化を防止できる。
また、請求項2に記載の発明は、右側のリアタイヤハウスの後側と車両のリア面の右側とを連通させるエアアウトレットであって、その内部には、車両の右折時における車両の右側面側からのエアの入り込みを抑える傾斜板が形成されていることを特徴とする構成である。
この構成によれば、車両が右折しても、請求項1と同様の作用効果を得ることができる。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1〜2のいずれかに記載のエアアウトレットであって、傾斜板は、入口の内側の縁に形成されていることを特徴とする構成である。
この構成によれば、例えば、車両の左折によって車両の左側面側からエアがリアタイヤハウスに入り込んでも、入り込んだエアがエアアウトレットに取り込まれることを入口で防ぐことができる。したがって、エアアウトレットから吹き出されるエア量の増加を確実に抑えることができるため、操縦安定性の悪化を確実に防止できる。
本発明の実施例に係るエアアウトレットを適用した車両の右側の後方を前方から見た斜視図である。 図1の側面図である。 図1のエアアウトレットの全体斜視図である。 図1の車両の右折時において、車両の右側のエアの流れを示す横断面の模式図である。 従来技術に係るエアアウトレットを適用した車両の右側の後方を前方から見た斜視図である。 図5の側面図である。 図5のエアアウトレットの全体斜視図である。 図5の車両の走行時において、車両の右側のエアの流れを示す横断面の模式図である。 図5の車両の右折時において、車両の右側のエアの流れを示す横断面の模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜4を用いて説明する。まず、図1〜2を参照して、本発明の実施例に係る車両1の構成を説明する。この車両1には、左側のリアタイヤハウス10(図示しない)の後側とリアバンパー20の左後側の表面とを連通させる筒状に形成された左側のエアアウトレット30(図示しない)と、右側のリアタイヤハウス10の後側とリアバンパー20の右後側の表面とを連通させる筒状に形成された右側のエアアウトレット40とが組み付けられている。そのため、この車両1は、左右のリアタイヤハウス10、10の後側からリアバンパー20の左右の後側へエアが吹き抜けできる構造となっている。
次に、図3を参照して、右側のエアアウトレット40を説明する。この右側のエアアウトレット40は、その縦断面が矩形を成すダクト部材から構成されている。この右側のエアアウトレット40は、その入口40aが右側のリアタイヤハウス10の後側の内面と連通するように、その出口40bがリアバンパー20の右後側の表面と連通するように形成されている。そのため、上述したように、右側のリアタイヤハウス10の後側とリアバンパー20の右後側の表面とを連通させることができる。この「リアバンパー20の右後側の表面」が、特許請求の範囲に記載の「車両のリア面」に相当する。
この右側のエアアウトレット40の入口40aの左側の縁には、後側に向けて傾斜状を成す傾斜板42が形成されている。そして、この右側のエアアウトレット40は、リアタイヤハウス10のフェンダーライナー10aに対してクリップ(図示しない)を介して組み付けられている。なお、この右側のエアアウトレット40は、傾斜板42と共に、一体を成すように剛性を有する合成樹脂によって一体成形されている。右側のエアアウトレット40は、このように構成されている。なお、左側のエアアウトレット30(図示しない)も、この右側のエアアウトレット40に対して左右に対称を成すように構成されている。すなわち、左側のエアアウトレット30にも、傾斜板32が形成されている。
続いて、図4を参照して、右側のエアアウトレット40(以下、単に、「エアアウトレット40」と記す)の作用を説明する。この説明では、車両1の走行時におけるエアアウトレット40の作用を説明することとする。車両1にエアアウトレット40が組み付けられていると、リアタイヤハウス10からエアアウトレット40に取り込まれたエアA(第1のエアA)がリアバンパー20の右後側の表面(エアアウトレット40の出口40b)から吹き出しエアB(第2のエアB)として吹き出される。
そのため、従来技術と同様に、車両1の側面に沿って流れるエアC(第3のエアC)が車両1のリアバンパー20に到達したとき、この到達したエアC(第3のエアC)がリアバンパー20の幅方向の中央側に向って巻き込まれる流れを抑制できる。図4において、このエアC(第3のエアC)を図示しない。したがって、リアバンパー20の後方に発生する負圧領域の負圧の度合いを抑えることができるため、走行時に生じる車両1の空気抵抗を抑えることができる。また、走行時の車両1の操縦安定性の悪化を抑制できる。
なお、図4に示すように、車両1が右折すると、車両1の右側面側からエアD(第4のエアD)がリアタイヤハウス10に入り込む。しかし、エアアウトレット40の入口40aの左側の縁には、後側に向けて傾斜状を成す傾斜板42が形成されているため、リアタイヤハウス10に入り込んだエアD(第4のエアD)は、エアアウトレット40に取り込まれることがない。すなわち、傾斜板42によってエアアウトレット40へのエアDの取り込みが遮蔽されることとなる。
したがって、主にタイヤ12の回転に伴ってリアタイヤハウス10からエアアウトレット40に取り込まれたエアA(第1のエアA)がリアバンパー20の後側の表面から吹き出しエアB(第2のエアB)として吹き出される。結果として、車両1が右折しても、エアアウトレット40から吹き出されるエア量(第2のエアB量)が増加することがないため、操縦安定性の悪化を防止できる。このことは、車両1が左折するときも、左のエアアウトレット(図示しない)によって同様となる。
また、傾斜板42は、エアアウトレット40の入口40aの左側の縁に形成されているため、例えば、車両1の右折によって車両1の右側面側からエアD(第4のエアD)がリアタイヤハウス10に入り込んでも、入り込んだエアD(第4のエアD)がエアアウトレット40に取り込まれることを入口40aで防ぐことができる。したがって、エアアウトレット40から吹き出されるエア量(第2のエアB量)の増加を確実に抑えることができるため、操縦安定性の悪化を確実に防止できる。
上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。
実施例では、「車両のリア面」として「リアバンパー20」を例に説明した。しかし、これに限定されるものでなく、「リア側のボデーパネル」であっても構わない。
また、実施例では、傾斜板42は、右側のエアアウトレット40の入口40aの左側の縁に形成されている形態を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、右側のエアアウトレット40の長手方向のいずれ(例えば、長手方向の中央、エアアウトレット40の出口40bの縁)に形成されていても構わない。このことは、左側のエアアウトレット30においても同様である。
1 車両
10 リアタイヤハウス
40 エアアウトレット
42 傾斜板


Claims (3)

  1. 左側のリアタイヤハウスの後側と車両のリア面の左側とを連通させるエアアウトレットであって、
    その内部には、車両の左折時における車両の左側面側からのエアの入り込みを抑える傾斜板が形成されていることを特徴とするエアアウトレット。
  2. 右側のリアタイヤハウスの後側と車両のリア面の右側とを連通させるエアアウトレットであって、
    その内部には、車両の右折時における車両の右側面側からのエアの入り込みを抑える傾斜板が形成されていることを特徴とするエアアウトレット。
  3. 請求項1〜2のいずれかに記載のエアアウトレットであって、
    傾斜板は、入口の内側の縁に形成されていることを特徴とするエアアウトレット。




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