JP2014103224A - マルチギャップ誘導鉄心、マルチギャップインダクタ、変圧器、及び、マルチギャップ誘導鉄心の製造方法 - Google Patents

マルチギャップ誘導鉄心、マルチギャップインダクタ、変圧器、及び、マルチギャップ誘導鉄心の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】マルチギャップ誘導鉄心、マルチギャップインダクタ、変圧器、及び、マルチギャップ誘導鉄心の製造方法を提供する。
【解決手段】マルチギャップ誘導鉄心1は、積層される磁心部からなる第一の複数の磁気積層シート2a−2gと、固定材からなる第二の複数の固定層3a−3fとを備え、各固定層は、隣接する磁気積層シート間に配置され、各固定層は、隣接する磁気積層シート間の所定の厚さd2を有する隙間Gを確定する組込みの機械的スペーサ手段4を含み、前記機械的スペーサ手段は、実質的に球状をなす粒子4を含み、該球状粒子の径d3は、前記所定の厚さd2と実質的に等しく、前記粒子4は、球状炭素粒子4である。
【選択図】図1

Description

本願発明は、特に高周波用途のマルチギャップ誘導鉄心、マルチギャップインダクタ、変圧器、及び、その製造方法に関する。
請求項1の前文(プリアンブル)におけるマルチギャップ誘導鉄心は、GB2037089A、US5,676,768A、EP2209128A1、US2009/0206971A1、US2002/0132136A1のいずれの文献からも知られている。
GB1562276では、空隙を含む磁気回路を作成することを開示しており、ここでは、接着剤に埋設される球状のガラス粒子が空隙幅を決めている。
DE10040415C1では、3つの直線状導体領域を有するフラットバンド巻線を開示しており、ここでは、第一導体領域と第二導体領域とは、第三導体領域で直角に接続されており、逆平行(アンチパラレル)に配置されている。
WO2007/136288A1では、絶縁されたフラットバンドの層によって形成されるフラットバンド巻線を開示している。
US7,573,362B2では、高電流、複数の空隙、冷却伝導、積層インダクタを開示している。特に、既知のインダクタの磁心断面は、積み重ねられて配置され、実質的に長方形状をなす磁気積層を含む。
一般的に、電子機器の寸法を抑制するために、コンバータは、10V以下の小電力コンバータの使用動作周波数がMHz帯域に及ぶように設計される。200V以下の中電力コンバータ及び500V以下の高電力コンバータの研究では、1MHz以下で300kHzの範囲の周波数に達するように模索されている。
そのようなコンバータでは、インダクタは、損失と寸法に関して重要な役割を有する。とりわけ、インダクタの寸法は最小にされ、可能なら、インダクタの形状は、四角形であり、インダクタは、好ましい動作周波数で、可能な限りの最小のAC/DC抵抗率を有する。高周波数領域で用いられる従来のインダクタでは、表皮効果、近接効果、フリンジング効果は、比較的高い損失の原因であり、それに対応して、大きな寸法が必要とされる。
低いDC抵抗を有する可能な限りの最小のインダクタを得るために、これまでのほとんどのスイッチングコンバータのインダクタは、一又は二の空隙を有する異なる形状のフェライト磁心を、円状又は四角形状のワイヤにより巻いてなる。低い透磁率によって空隙を置換する粉末材料を含む巻線を有するインダクタによって、より好ましい結果が得られる。
相対的に、図14に示される従来のインダクタにより最良の結果が得られる。ここで、TCは、空隙AGを有するドーナツ形のフェライト磁心を示し、磁心TCの周囲に巻かれる撚り線SWを有している。図14に示される従来のインダクタは、好ましいAC/DCの電流抵抗率を示し、一方、その照射範囲は広く、その寸法は大きく、またその形状は、回路基板に固定するには不利である。
円形又は四角形状のフリーワイヤの高周波電流は、表皮効果と呼ばれるワイヤ表面領域でのみ流される。それは、非常に低い抵抗と高い誘導性を有するワイヤで巻かれる従来のインダクタが、周波数を非常に大きく増加することによりその抵抗を変化させることをもたらす。従って、高周波損失は、低周波交流でのみ、従来のインダクタを有効にする。また、空隙は、高周波損失を増加するように寄与する。磁束は、空隙の領域で磁心から出て、巻線に加熱を生じさせて巻線に入る。一つの空隙を複数の空隙によって置換しても、高周波数では、この加熱現象の効果をあまり抑制しない。効果は、磁心材として合成フェライト材を用いることで、完全に除去できるが、対応するインダクタの透磁率は、磁気密度によるところが大きい。更に、合成フェライト材は、焼結されたフェライト材よりも非常に低い飽和水準を有する。それは、合成フェライト材のインダクタの誘導性が電流変化で大幅に変化することをもたらす。
本願発明では、独立請求項1に記載のマルチギャップ誘導鉄心を提供し、独立請求項5に記載のマルチギャップインダクタを提供し、独立請求項10に記載の対応する製造方法を提供する。
好ましい実施形態は、各従属請求項に記載される。
本発明の一態様では、マルチギャップ磁心は、磁束が隙間外に散ることを防止する。積層は、硬化した各固定層に互いに連結されてなる。スペーサ手段は、固定層に組み込まれ、各隙間を調整する。間隔ボールとして球状粒子が混在した高い粘着性の接着剤は、固定層として用いられる。
球状粒子は、その直径分布が例えば20μm±2μmなどの狭い範囲であれば、隣接する積層間の隙間の厚さを非常に精密に確定できる。そのような直径分布は、例えば、フィルタ処理した炭素粒子によって得ることができる。更に、球状の間隔ボールは、均質のスペーサ手段として単分子層を提供するために良く適している。本発明の他の態様では、予めパターン化されたバンプが均質のスペーサ手段として用いられる。
本発明の他の態様では、磁気積層シートは、0.1mmと1mmの間の厚さを有し、及び/又は、隙間の所定の厚さは、10μmと100μmとの間である。
本発明は、高周波数において、高いリプル電流用途に良く適している。
本発明の一実施形態におけるマルチギャップ誘導鉄心の横断面図を示す。 本発明の一実施形態におけるマルチギャップ誘導鉄心の製造方法を説明すべく、同マルチギャップ誘導鉄心の横断面図を示す。 図2で説明されるように製造される硬化した積層から各マルチギャップ誘導鉄心を分離する工程について説明するための斜視図を示す。 図2で説明されるように製造される硬化した積層から各マルチギャップ誘導鉄心を分離する工程について説明するための斜視図を示す。 マルチギャップインダクタに接続される巻線として用いられる、本発明の実施形態の絶縁導電フラットバンドの第一例における平面図を示す。 図5aの絶縁導電フラットバンドの巻き工程を説明する斜視図を示す。 図5aの絶縁導電フラットバンドの巻き工程を説明する斜視図を示す。 マルチギャップインダクタに接続される巻線として用いられる絶縁導電フラットバンドの第一例における巻き工程が終了した後の斜視図を示す。 本発明の他の実施形態における図6の巻線タイプを有するマルチギャップインダクタの断面図を示す。 本発明の他の実施形態における撚り線の巻線タイプを有するマルチギャップインダクタの断面図を示す。 マルチギャップインダクタに接続される巻線として用いられる、本発明の実施形態の絶縁導電フラットバンドの第二例における平面図を示す。 図9aの絶縁導電フラットバンドの複数の平行な巻線の巻き工程を説明する斜視図を示す。 図9aの絶縁導電フラットバンドの複数の平行な巻線の巻き工程を説明する斜視図を示す。 マルチギャップインダクタに接続される巻線として用いられる第二例の絶縁導電フラットバンドの複数の平行な巻線における巻き工程が終了した後の斜視図を示す。 マルチギャップインダクタに接続される巻線として用いられる、第一と第二の積層されたフラットバンドからなる本発明の実施形態の絶縁導電フラットバンドの一例における平面図を示す。 マルチギャップインダクタに接続される巻線として用いられる、第一と第二の積層されたフラットバンドからなる本発明の実施形態の絶縁導電フラットバンドの一例における平面図を示す。 本発明には含まれないマルチギャップ誘導鉄心の部分断面図を示す。 本発明の一実施形態におけるマルチギャップ誘導鉄心を含む変圧器の概略図を示す。 従来の誘導鉄心の一例を示す。
本発明の実施形態について、図面を参照しつつ以下で説明する。
図面において、同じ引用符号は、同じ又は均等な部材を示す。
図1は、本実施形態におけるマルチギャップ誘導鉄心の横断面図を示す。
図1の引用符号1は、本発明の一実施形態に係るマルチギャップ誘導鉄心を示す。誘導鉄心1は、所望の周波数帯域において可能な限り最小の損失を有するフェライト材からなる複数の7つの磁気積層シート2a−2g含む。引用符号HAは、誘導鉄心1の長手方向の軸、即ち積層2a−2gの積層方向を示す。
例えば、1MHzの周波数帯が要求されていれば、適切なフェライト材は、Ferrouxcube 3F45である。現在までに知られている切断方法では、最小の積層の厚さd1は、0.2mm程度であり、透磁率を低く、良好な隙間分布を可能にする。
隣接する各磁気積層間には、硬化した非磁性かつ非導電の接着剤層3a−3fがそれぞれ提供されている。各接着剤層3a−3fは、所謂ガラス状炭素の球状粉などの炭素からなる球状粒子の形状をなすスペーサ手段4を含む。このスペーサ手段4は、磁気積層シート2a−2gの各積層間に、所定の厚さd2の隙間Gを規定する。上記のような炭素材をフィルタリングすることにより、小さい寸法の径の配分を得ることができるので、炭素粒子4の径d3は、隙間Gの所定の厚さd2と実質的に等しくなる。換言すれば、前記機械的なスペーサ手段として作用する硬化した接着剤層3a−3fを含む炭素粒子の単分子層がある。mm2あたりわずかな数の炭素粒子は、非常に均質な隙間Gを十分に確保する。炭素粒子は、例えば180度などの接着剤の硬化工程の間の温度でさえも、非磁性であり、導電性が悪い固体をなす。具体的には、スペーサ粒子は、磁束に影響を及ぼさず、加熱効果を一切阻害しない。
図1の実施形態に係る誘導鉄心1は、所望の周波数範囲(本実施形態では、1MHz)において優れた性能と比較的低い損失を有するインダクタの提供を可能にする。図1の誘導鉄心の全隙間は、各隙間Gの合計であり、隙間Gからの磁場は、非常に小さい領域で消失し、巻線で追加損失を生じさせない。従って、巻線は、誘導鉄心1の非常に近くに位置する。
図2は、本発明の一実施形態におけるマルチギャップ誘導鉄心の製造方法を説明すべく、同マルチギャップ誘導鉄心の横断面図を示す。
図2のように、所望の数の磁気積層シート2a−2gが互いの上に積み重ねられて、隣接する磁気積層シート間で、接着剤層3a−3fは、適切な分配手段によって分配される。接着剤層は、接着剤と球状炭素粒子4とが事前に混合されてなる。
mm2あたり幾つかの粒子の好ましい濃度を得るべく、接着剤中の粒子の濃度は、0.1から3%、好ましくは1%である。体積濃度が高すぎれば、粒子が互いにくっ付き、不均質な隙間の厚さd2を生じさせるリスクがある。他方、粒子の体積密度が低すぎれば、粒子は、隣接する積層間の全域に亘って均一に分配されず、不均質な隙間の厚さd2を生じさせる。通常、実験により非常に容易に発見される下限と上限に限らず、適用可能な濃度範囲は、広い。
所望の数の積層2a−2gと、介在する接着剤/スペーサ層3a−3fとの積層が終わると、圧力Pは、球状炭素粒子4がその径d3に一致する所定の厚さd2の隙間Gに適合して隙間Gを確定するように積層に適用される。例えば、エポキシ接着剤などの接着剤の種類に応じて、硬化は、室温又は上昇温度で実行され、一方で、圧力Pの適用は、積層が完全に硬化するまで続けられる。
図3,4は、図2で説明されるように製造される硬化した積層から各マルチギャップ誘導鉄心を分離する工程について説明するための斜視図を示す。
小さい誘導鉄心の径においてはとりわけ、長手方向の軸HAに直交する積層の寸法は、得られた誘導鉄心の寸法に対応しない。
図2の例では、硬化した積層100の寸法は、幅80mm、奥行き50mm、長さ25mmである。
各誘導鉄心1を提供すべく、硬化した積層100は、ウエハー鋸(ダイヤモンド鋸)又は線鋸によって、列100aに切り分けられ、更に誘導鉄心1’に切り分けられる。ここで、積層は、2a’−2m’とし、接着剤/スペーサ層は、3a’−3l’とする。
適切な切り分け工程によって、例えば図4に示すように、積層2a’’−2n’’と接着剤/スペーサ層3a’’−3l’’とを含む円形状の誘導鉄心1’’などの任意の誘導鉄心の形状を得ることができる。
この製造方法では、インダクタンス値の5%程度の精度と非常に小さい隙間とを許容する。他の例では、65枚のフェライトシートにおいて、1.3mmの隙間が分配された。許容精度は、所望の小さい許容誤差を有する空隙を提供すべく、2又はそれ以上の磁心の積層の選別及び組み合わせによって向上させることができる。
図5aは、マルチギャップインダクタに接続される巻線として用いられる、本発明の実施形態の絶縁導電フラットバンド(また、技術的には、細長い片として示されることもある)の第一例における平面図を示し、図5b,cは、図5aの絶縁導電フラットバンドの巻き工程を説明する斜視図を示す。
図5a−5cに示される絶縁された導電フラットバンドは、銅、アルミニウムなどの絶縁された導電材から構成され、第一線状領域SRと第二線状領域SLと第三線状領域SMとを含む。第一線状領域SRの幅b1は、第二線状領域SLの幅b1に等しく、第三線状領域SMの幅b2は、2×b1+Sであり、Sは、既知の距離である。これは、第一線状領域SRと第二線状領域SLとが距離Sだけ離間していることを意味する。
更に、第一線状領域SRと第二線状領域SLとは、第三線状領域SMに直角に接続されており、図5aから明確であるように、逆平行な方向に設けられている。第一線状領域SRにおける各長さlのバーチャルセグメントSR1−SR5は、本発明の実施形態に係る磁心の周りに絶縁された導電フラットバンドを巻きつける際の折れ線を示している。同様に、SL1−SL5は、第二線状領域SLにおける各長さlのバーチャルセグメントを示しており、長さlは、用いられる磁心の径よりも僅かに大きい。
図5b及び図5cから得られるように、第一線状領域SRと第二線状領域SLとは互いに、第三線状領域SMの周りに反対方向のFU(時計回り)とFG(反時計回り)の方向に巻き付けられて、本発明の実施形態に係る磁心の周りの巻線を形成する。
図6は、マルチギャップインダクタに接続される巻線として用いられる前記絶縁導電フラットバンドの第一例における巻き工程が終了した後の斜視図を示す。
図5a−5cに示されるような絶縁された導電フラットバンドからなる巻き終えられた巻線5’は、図6で示される。図示のように、巻き終えられた巻線5’の両端部E1,E2は、巻き終えられた巻線5’に挿通される磁心の長手方向軸HAに対して直交する。
図7は、本発明の他の実施形態における図6の巻線タイプを有するマルチギャップインダクタの断面図を示す。
図7の完成したインダクタは、図1,2に関連して説明されるような接着剤/スペーサ層が介在する20の積層を有するマルチギャップ磁心1’’’と、図6に記載の巻線5’に類似するが巻き数が多い周囲の巻線5’’とを含む。
図7から明らかなように、磁心1’’’と巻線5’’との間の隙間βは、非常に小さい。図7の領域Aは、図7の右手側の拡大図に示されており、第一線状領域SRと第二線状領域SLとの間の距離Sに対応する間隔を示す。
引用符号Vは、この実施形態に係るインダクタの周りの磁気シールドを示しており、コイルの磁場を閉ざしている。
図8は、本発明の他の実施形態における撚り線50の巻線タイプを有するマルチギャップインダクタの断面図を示す。
図8に示される実施形態では、積層磁心1’’’は、撚り線により囲まれている。その他の詳細は、図7についての上記の記載と同じである。
図9aは、マルチギャップインダクタに接続される巻線として用いられる、本発明の実施形態の絶縁導電フラットバンドの第二例における平面図を示し、図9b,cは、図9aの絶縁導電フラットバンドの複数の平行な巻線の巻き工程を説明する斜視図を示す。
図9aに示される絶縁された導電フラットバンド25は、第一線状領域SUと第二線状領域SOと第三線状領域SM’とを含む。図5aの例と同様に、第三線状領域SM’は、第一線状領域SUと第二線状領域SOとに実質的に直角に接続されており、第一線状領域SUと第二線状領域SOとは、距離Sだけ離間し、図5aとは対照的に、平行に配置されている。距離Sは、第三線状領域SM’の幅b2と、第一線状領域SU及び第二線状領域SOの幅b1の合計との差に起因する。
これらの例では、第一線状領域SUにおけるバーチャルセグメントSU1−SU5と第二線状領域SOにおけるバーチャルセグメントSO1−SO5とは、図9aの絶縁された導電フラットバンド25が本発明の実施形態に係る磁心の周りに巻線を形成するように巻き付けられる際の折れ線を明確にすべく示されている。
図9bに示されるように、図9aに示されるタイプの複数の絶縁された導電フラットバンド25,25’,25’’,25’’’は、互いの上に絶縁されて積み重ねられている。絶縁は、絶縁された導電フラットバンド25,25’,25’’,25’’’の表面上に、例えば、カプトンホイルなどのホイル、樹脂、自然酸化物、人工酸化物を用いることで達成することができる。
図9cから得られるように、図9bに示される絶縁された導電フラットバンド25,25’,25’’,25’’’の積層は、本発明の実施形態に係る磁心の周り巻線を形成すべく、絶縁された導電フラットバンド25,25’,25’’,25’’’の第三線状領域の周りに反対方向のFU(時計回り)とFG(反時計回り)とに巻き付けられる。
図10は、マルチギャップインダクタに接続される巻線として用いられる第二例の絶縁導電フラットバンドの複数の平行な巻線における巻き工程が終了した後の斜視図を示す。
巻き終えられた巻線の形状は、図10に示される。両端部E1’,E2’は、巻き付けられた巻線に挿通される本発明の実施形態に係る磁心の長手方向軸HAに対して直角をなすように曲げられたものである。
図10に示される実施形態では、外側のフラットバンド25は、反対方向FU,FGに巻き付けられた際に、内側のフラットバンドになる。これは、近接効果を弱め、それ以外にも、フラットバンドの最外部の領域で高周波電流を流すようになる。特に、積層順序の変化は、バンドに沿う電流を妨げるように、バンドに沿う誘導電圧を一様にする。
図11a,bは、マルチギャップインダクタに接続される巻線として用いられる、第一と第二の積層されたフラットバンドからなる本発明の実施形態の絶縁導電フラットバンドの一例における平面図を示す。
図11の実施形態では、実施形態に係る磁心の周りの巻線は、図5aに示されるタイプの2つの絶縁された導電フラットバンド5a,5bからなり、この導電フラットバンド5a,5bは、互いの上に絶縁されて積層される。
図11aに示される絶縁された導電フラットバンド5a,5bでは、SRa,SRbは、第一と第二フラットバンド5a,5bの各々の第一線状領域を示し、SLa,SLbは、第一と第二フラットバンド5a,5bの各々の第二線状領域を示している。ここで、SMa,SMbは、第一と第二フラットバンド5a,5bの第一と第二線状領域に接続される各々の第三線状領域である。
巻き付けられる前に、図11aに示される絶縁された導電フラットバンド5a,5bは、重複するように互いに絶縁して積層される。第一フラットバンド5aの第一線状領域SRaは、第二フラットバンド5bの第一線状領域SRbの上に位置し、第一フラットバンド5aの第二線状領域SLaは、第二フラットバンド5bの第二線状領域SLbの下に位置する。重複する領域では、絶縁された導電フラットバンド5a,5b間に小さな外側の隙間S’×Sが形成されている。
図11bのように積層された第一と第二の絶縁された導電フラットバンド5a,5bを巻き付けるときには、図10の実施形態のように、外側のフラットバンドは、反対方向FU,FGに巻き付けられた際に内側のフラットバンドになるようにすることが可能である。これは、近接効果を弱め、それ以外にも、フラットバンドの最外部の領域で高周波電流を流すようになる。
図12は、本発明には含まれないマルチギャップ誘導鉄心の部分断面図を示す。
この例では、スペーサ手段4’は、フォトリソグラフィで構成される酸化アルミニウム層を含む。酸化アルミニウム層は、複数の立方体状のバンプ4’を有し、そのバンプ4’間では、硬化した固定層3fなどが提供される。ここで、固定層3fは、接着剤ではなく、接着性のあるワックスで構成される。
図13は、本発明の一実施形態におけるマルチギャップ誘導鉄心を含む変圧器の概略図を示す。
図13では、引用符号1は、図1に示される本発明の実施形態に係るマルチギャップ誘導鉄心を示し、W1,W2は、変圧器Tを形成するように磁心の周りに巻き付けられた第一巻線と第二巻線とを示す。
本発明は、特定の実施形態を参照して説明されたが、独立請求項としての本発明の範囲を逸脱しない限り、種々の変更が可能である。
更に、種々の部材が積層、固定材、巻線のために用いられることが可能であり、本発明は、上記の部材や寸法に限定されるものではない。例えば、固定材は、十分に硬化され得るテフロンやレジスト、グリースであっても良い。

Claims (13)

  1. 積層される磁心部からなる第一の複数の磁気積層シートと、
    固定材からなる第二の複数の固定層とを備え、
    各固定層は、隣接する磁気積層シート間に配置され、各固定層は、隣接する磁気積層シート間の所定の厚さを有する隙間を確定する組込みの機械的スペーサ手段を含み、
    前記機械的スペーサ手段は、実質的に球状をなす粒子を含み、該球状粒子の径は、前記所定の厚さと実質的に等しく、前記粒子は、球状炭素粒子であることを特徴とするマルチギャップ誘導鉄心。
  2. 前記固定材は接着剤であることを特徴とする請求項1記載のマルチギャップ誘導鉄心。
  3. 前記磁気積層シートは、強磁性シートであり、具体的には、フェライトシートであることを特徴とする請求項1又は2記載のマルチギャップ誘導鉄心。
  4. 前記磁気積層シートは、0.1mmから1mmの間の厚さを有し、及び/又は、前記隙間の所定の厚さは、10μmから100μmの間であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマルチギャップ誘導鉄心。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のマルチギャップ誘導鉄心と、該マルチギャップ誘導鉄心の長手方向の軸の周りに巻き付くフラットバンドの巻線及び/又は撚り線の巻線とを含むマルチギャップインダクタ。
  6. 第一線状領域と第二線状領域と第三線状領域とを有する絶縁された導電フラットバンドを少なくとも含むフラットバンドの巻線を備え、前記第三線状領域は、前記第一線状領域と前記第二線状領域とに実質的に直角に接続されており、前記第一線状領域と第二線状領域とは、所定の距離だけ離間して逆平行に配置されており、前記第一線状領域と前記第二線状領域とは、前記マルチギャップ誘導鉄心の周り及び前記第三線状領域の周りに反対方向に巻き付けられることを特徴とする請求項5記載のマルチギャップインダクタ。
  7. 第一と第二の前記絶縁された導電フラットバンドは、互いに絶縁されて重なる部分があるように積み重ねられ、第一の絶縁された導電フラットバンドの第一線状領域は、第二の絶縁された導電フラットバンドの第一線状領域の上に位置し、第一の絶縁された導電フラットバンドの第二線状領域は、第二の絶縁された導電フラットバンドの第二線状領域の下に位置し、前記積層された第一と第二の絶縁された導電フラットバンドは、マルチギャップ誘導鉄心の周りに反対方向に巻き付けられることを特徴とする請求項6記載のマルチギャップインダクタ。
  8. 第一線状領域と第二線状領域と第三線状領域とを有する絶縁された導電フラットバンドを少なくとも含むフラットバンドの巻線を備え、前記第三線状領域は、前記第一線状領域と前記第二線状領域とに実質的に直角に接続されており、前記第一線状領域と第二線状領域とは、所定の距離だけ離間して平行に配置されており、前記第一線状領域と前記第二線状領域とは、前記マルチギャップ誘導鉄心の周り及び前記第三線状領域の周りに反対方向に巻き付けられることを特徴とする請求項5記載のマルチギャップインダクタ。
  9. 複数の前記絶縁された導電フラットバンドは、互いに絶縁されて積層され、前記積層された複数の絶縁された導電フラットバンドは、積層順序が変化するように、マルチギャップ誘導鉄心の周りに反対方向に巻き付けられることを特徴とする請求項8記載のマルチギャップインダクタ。
  10. 請求項1記載のマルチギャップ誘導鉄心の製造方法であって、
    磁心部からなる第一の複数の磁気積層シートを積層する工程と、
    隣接する磁気積層シート間に、固定材からなる第二の複数の固定層を設ける工程と、
    前記固定層が組み込まれた隣接する磁気積層シート間に、機械的スペーサ手段を提供する工程と、
    隣接する磁気積層シート間に前記第二の複数の固定層と前記スペーサ手段とを備える前記積層された第一の複数の磁気積層シートを押圧し、前記機械的スペーサ手段が隣接する磁気積層シート間に所定の厚さを有する隙間を確定する工程と、
    硬化した積層を形成するように押圧する間に、前記固定層を硬化させ、前記硬化した積層から一又は複数のマルチギャップ誘導鉄心を提供する工程とを含むマルチギャップ誘導鉄心の製造方法。
  11. 前記硬化した積層は、前記硬化した積層から前記一又は複数のマルチギャップ誘導鉄心を提供すべく、鋸手段、好ましくはウエハー鋸又は線鋸によって切り分けられる請求項10記載の方法。
  12. 前記固定層は、前記固定材と前記機械的スペーサ手段とが予め混合された接着剤として、隣接する磁気積層シート間に設けられる請求項10又は11記載の方法。
  13. 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のマルチギャップ誘導鉄心を含む変圧器。
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