JP2014103189A - インプリント樹脂滴下位置決定方法、インプリント方法及び半導体装置製造方法 - Google Patents

インプリント樹脂滴下位置決定方法、インプリント方法及び半導体装置製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】インプリント樹脂の着弾位置の位置ずれを考慮してインプリント樹脂を滴下する位置を決定する方法及びその方法を用いたインプリント方法、並びに半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】被転写面上にインクジェット法によりインプリント樹脂を滴下する位置を決定する方法は、インプリントモールドの凹凸パターンに基づいて決定された滴下予定位置に従って、インプリント樹脂を滴下し、滴下予定位置に従って滴下されたインプリント樹脂の着弾位置において、滴下予定位置に対して位置ずれが生じており、滴下予定位置を修正可能である場合に、滴下予定位置を修正し、修正滴下位置を被転写面上におけるインプリント樹脂の滴下位置として決定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、インプリント樹脂の滴下位置を決定する方法、当該方法により決定した滴下位置にインプリント樹脂を滴下してインプリントする方法及び半導体装置の製造方法に関する。
微細加工技術として知られているナノインプリント技術は、基材の表面に微細凹凸パターンが形成されてなる型部材(インプリントモールド)を用い、当該微細凹凸パターンを被加工物に転写することで微細凹凸パターンを等倍転写するパターン形成技術である(特許文献1参照)。特に、半導体デバイスのさらなる微細化等に伴い、半導体デバイスの製造プロセス等においてナノインプリント技術が益々注目されている。
このナノインプリント技術においては、一般に、微細凹凸パターン構造体が形成される基板上に被加工物としてのインプリント樹脂が塗布され、インプリント樹脂とインプリントモールドとを接触させた状態で当該インプリント樹脂を硬化させることにより微細凹凸パターン構造体が形成される。このインプリント樹脂を基板上に塗布する方法として、基板表面(微細凹凸パターン構造体が形成される面)の所定の位置にインプリント樹脂を離散的に滴下するインクジェット方式等が知られている。
ナノインプリントにより微細凹凸パターン構造体を形成する場合、当該微細凹凸パターン構造体における凹部の膜厚(残膜厚)が全体にわたって均一であることが要求される。また、インプリントモールドの微細凹凸パターンにおける凹部へのインプリント樹脂の未充填による欠陥や、微細凹凸パターン構造体が形成される領域全体にインプリント樹脂が十分に行き渡らないことによる欠陥(インプリント樹脂の不足による欠陥)が生じないようにする必要がある。
このような残膜の厚みムラや欠陥が生じると、微細凹凸パターン構造体をエッチングマスクとして用いる場合に、エッチング精度が低下して、エッチングにより基板に形成される微細凹凸パターンの寸法にバラツキが生じてしまうという問題がある。
したがって、ナノインプリントの技術分野においては、残膜厚のバラツキを可能な限り小さくし、かつ上記欠陥が生じないようにすることが解決すべき課題として認識されており、従来、当該課題を解決するために、インクジェット方式によるインプリント樹脂の滴下方法に関する技術が種々提案されている。
例えば、インクジェット方式によりインプリント樹脂を基板上に塗布するにあたり、インプリントモールドの凹部の全容積、残膜厚、インプリント樹脂の揮発量等に基づいて、インプリント樹脂の基板上における塗布量分布を生成し、当該分布に従ってインプリント樹脂を滴下する方法(特許文献2参照)、インプリントモールドの凹部内に充填されるインプリント樹脂の量を示す充填量情報及び残膜厚を示す残膜厚情報のそれぞれに基づいてインプリント樹脂の滴下位置(滴下量)をそれぞれ求め、求められた2つの滴下位置(滴下量)を合算してインプリント樹脂の滴下位置を求める方法(特許文献3参照)等が提案されている。
一方で、上記特許文献2及び3に記載の発明では、インプリント樹脂の液滴の濡れ広がり方が等方性である、すなわち平面視略円形状の液滴が略円形状(放射状)に濡れ広がることを前提として滴下位置を決定している。しかしながら、インプリント樹脂の液滴の濡れ広がり方は、インプリントモールドの微細凹凸パターンの構造(形状等)に応じて異なる。例えば、インプリントモールドの微細凹凸パターンがラインアンドスペース状である場合と、ホール状である場合とでは、インプリント樹脂の液滴の濡れ広がり方が異なる。そのため、インプリントモールドの微細凹凸パターンの構造(形状等)によっては、インプリント樹脂の液滴の濡れ広がり方に伴って残膜厚にムラが生じてしまうという問題がある。
このような問題を解決するために、従来、ラインアンドスペース状の微細凹凸パターンにおけるライン方向に略平行な方向に沿ったインプリント樹脂の液滴間隔を長く、ライン方向に略垂直な方向に沿ったインプリント樹脂の液滴間隔を短くするように、インプリント樹脂の液滴を塗布することを特徴とするナノインプリント方法が提案されている(特許文献4参照)。
米国特許第5,772,905号 特開2009−88376号公報 特開2012−54322号公報 特開2011−228619号公報
上記特許文献2〜4に記載の発明においては、基板上におけるインプリント樹脂の塗布量分布やインプリント樹脂の液滴の濡れ広がり方を考慮して、インプリント樹脂の滴下位置(ドロップマップ)が予め設定される。そして、当該ドロップマップに則してインプリント樹脂の液滴が基板上に配置されるように、当該ドロップマップに従い、インクジェット方式の樹脂塗布装置におけるヘッドの各吐出孔(ノズル)からのインプリント樹脂の滴下が制御される。
しかしながら、実際にインプリント樹脂が滴下される位置(インプリント樹脂の液滴の着弾位置)の少なくとも一部が、予め設定されている滴下位置から意図せずに位置ずれを起こす場合がある。例えば、ヘッドにおいては、各吐出孔(ノズル)のエッジ形状や汚れの程度に違いがあることがあり、それにより吐出孔(ノズル)ごとにインプリント樹脂に対する濡れ性が異なることがある。その結果、インプリント樹脂の着弾位置の少なくとも一部において、予め設定されている滴下位置からの位置ずれが生じる場合がある。
上記特許文献2〜4に記載の発明においては、インプリントにより形成される微細凹凸パターン構造体の残膜の厚みムラ、インプリントモールドの凹部への未充填による欠陥、インプリント樹脂の不足による欠陥(オープン欠陥)等が生じるのを防止することを目的として、インプリント樹脂の滴下位置(ドロップマップ)が予め設定されているが、上述のようにして実際のインプリント樹脂の着弾位置の位置ずれが生じてしまうと、結果として残膜厚のムラや上記欠陥が生じてしまうという問題がある。
かかる問題に鑑みて、本発明は、凹凸パターンが形成されてなるインプリントモールドを用いて全体として残膜厚が均一な凹凸パターン構造体を、上記欠陥を生じさせることなく形成するために、インプリント樹脂の着弾位置の位置ずれを考慮してインプリント樹脂を滴下する位置を決定する方法及びその方法を用いたインプリント方法、並びに半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、複数のノズルを有するヘッドを備えるインクジェット方式の樹脂塗布装置を用いて被転写面上の所定の位置に離散的に滴下されたインプリント樹脂に、パターン形成面に凹凸パターンが形成されてなるインプリントモールドを用いて前記凹凸パターンを転写するインプリント方法において、前記被転写面上における前記インプリント樹脂の滴下位置を決定する方法であって、前記インプリントモールドの前記凹凸パターンに基づいて決定された前記インプリント樹脂の滴下予定位置に従って、前記ヘッドにより前記インプリント樹脂を滴下する第1滴下工程と、前記第1滴下工程により前記滴下予定位置に従って滴下された前記インプリント樹脂の着弾位置の少なくとも1つにおいて、前記インプリント樹脂の滴下予定位置に対して位置ずれが生じているか否かを判断する位置ずれ判定工程と、前記位置ずれ判定工程により前記滴下予定位置に従って滴下された前記インプリント樹脂の着弾位置の少なくとも1つにおいて位置ずれが生じていると判断した場合に、前記滴下予定位置を修正可能であるか否かを判断する修正可否判定工程と、前記修正可否判定工程により前記滴下予定位置を修正可能であると判断した場合に、前記滴下予定位置を修正する滴下予定位置修正工程と、前記滴下予定位置修正工程により前記滴下予定位置が修正された修正滴下位置を、前記被転写面上における前記インプリント樹脂の滴下位置として決定する滴下位置決定工程とを有することを特徴とするインプリント樹脂滴下位置決定方法を提供する(発明1)。
上記発明(発明1)によれば、被転写面上におけるインプリント樹脂の液滴の滴下位置(着弾位置)の位置ずれが生じる場合に、当該位置ずれを反映してインプリント樹脂の滴下位置を決定することができるため、インプリント処理時に、上記発明(発明1)のようにして決定した滴下位置に従ってインプリント樹脂を滴下することで、インプリントモールドの凹凸パターンに基づいて決定されたインプリント樹脂の滴下予定位置通りにインプリント樹脂の滴下が可能となり、インプリントモールドの凹部へのインプリント樹脂の未充填や、インプリント樹脂の不足による欠陥等を生じさせることなく、全体として残膜厚が均一な凹凸パターン構造体を形成することができる。
上記発明(発明1)においては、前記位置ずれ判定工程において、前記第1滴下工程により前記滴下予定位置に従って滴下された前記インプリント樹脂の着弾位置と、前記インプリント樹脂の滴下予定位置との間の位置ずれ量を測定し、当該位置ずれ量に基づいて前記位置ずれが生じているか否かを判断し、前記滴下予定位置修正工程において、前記測定された前記位置ずれ量に基づいて前記滴下予定位置を修正するのが好ましい(発明2)。
上記発明(発明1,2)においては、前記位置ずれ判定工程において、前記第1滴下工程により前記滴下予定位置に従って滴下された前記インプリント樹脂の着弾位置の、前記インプリント樹脂の滴下予定位置に対する位置ずれ方向を計測し、前記修正可否判定工程において、前記位置ずれ方向と前記ヘッドの主走査方向とが実質的に一致する場合に、前記滴下予定位置を修正可能であると判断するのが好ましい(発明3)。
上記発明(発明1〜3)においては、前記インプリントモールドのパターン形成面には、前記凹凸パターンとともにアライメント用凹凸パターンが形成されており、前記第1滴下工程により前記滴下予定位置に従って所定の平面上に前記インプリント樹脂を滴下した後に、前記インプリントモールドのパターン形成面と前記インプリント樹脂とを接触させることで前記平面上に濡れ広がった前記インプリント樹脂を硬化させて、前記平板上に凹凸パターン構造体を形成する転写工程と、前記転写工程により形成された前記凹凸パターン構造体上に前記滴下予定位置に従って前記インプリント樹脂を滴下する第2滴下工程とをさらに有し、前記位置ずれ判定工程において、前記滴下されたインプリント樹脂の着弾位置と、前記滴下予定位置とに基づいて、前記インプリント樹脂の着弾位置の少なくとも1つにおいて、前記滴下予定位置に対して位置ずれが生じているか否かを判断するのが好ましい(発明4)。
上記発明(発明1〜4)においては、前記第1滴下工程又は前記第2滴下工程により前記滴下予定位置に従って滴下された前記インプリント樹脂を、液滴の状態のまま硬化させる液滴硬化工程をさらに有し、前記位置ずれ判定工程において、前記液滴硬化工程により硬化した前記インプリント樹脂の各液滴の位置と、前記滴下予定位置とに基づいて、前記滴下予定位置に従って滴下された前記インプリント樹脂の着弾位置の少なくとも1つにおいて、前記滴下予定位置に対して位置ずれが生じているか否かを判断するのが好ましい(発明5)。
上記発明(発明1〜5)においては、前記修正可否判定工程により前記滴下予定位置を修正不可能であると判断した場合に、前記ヘッドに洗浄処理を施すヘッド洗浄工程をさらに有し、前記ヘッド洗浄工程により洗浄された前記ヘッドにより前記第1滴下工程を実施するのが好ましい(発明6)。
上記発明(発明1〜6)においては、前記修正可否判定工程により前記滴下予定位置を修正不可能であると判断した場合に、前記樹脂塗布装置の動作を調整する調整工程をさらに有し、前記調整工程により動作が調整された前記樹脂塗布装置の前記ヘッドにより前記第1滴下工程を実施するのが好ましい(発明7)。
また、本発明は、パターン形成面に凹凸パターンが形成されてなるインプリントモールドを用い、被転写面上のインプリント樹脂に前記凹凸パターンを転写して凹凸パターン構造体を形成するインプリント方法であって、複数のノズルを有するヘッドを備えるインクジェット方式の樹脂塗布装置を用い、樹脂滴下関連情報に基づいて前記被転写面上の所定の滴下位置に前記インプリント樹脂を離散的に滴下する樹脂滴下工程と、前記被転写面上に滴下された前記インプリント樹脂の液滴と、前記インプリントモールドの前記パターン形成面とを接触させることで前記被転写面上に前記インプリント樹脂を濡れ広がらせ、前記被転写面上に濡れ広がった前記インプリント樹脂を硬化させて前記凹凸パターン構造体を形成する転写工程とを含み、前記樹脂滴下関連情報には、前記被転写面上における前記インプリント樹脂の各液滴の滴下位置に関する情報及びその各滴下位置に関連付けられた前記インプリント樹脂の液滴を滴下するノズルに関する情報が少なくとも含まれ、前記樹脂滴下工程における前記滴下位置は、上記発明(発明1〜7)に係るインプリント樹脂滴下位置決定方法により前記インプリント樹脂の滴下位置として決定される前記修正滴下位置、又は前記インプリントモールドの凹凸パターンに基づいて決定される滴下予定位置であることを特徴とするインプリント方法を提供する(発明8)。
上記発明(発明8)においては、前記樹脂滴下工程における前記滴下位置は、前記インプリントモールドの凹凸パターンに基づいて決定される滴下予定位置であり、上記発明(発明1〜7)に係るインプリント樹脂滴下位置決定方法において、前記滴下予定位置を修正不可能であると判断した場合に、前記滴下予定位置に対して位置ずれの生じる前記着弾位置に対応する前記インプリント樹脂の滴下を担当するノズルを他のノズルに変更するのが好ましい(発明9)。
さらに、本発明は、上記発明(発明8,9)に係るインプリント方法により前記被転写面上に形成された凹凸パターン構造体をマスクとして用い、前記所定の基板をエッチングすることを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する(発明10)。
本発明によれば、凹凸パターンが形成されてなるインプリントモールドを用いて全体として残膜厚が均一な凹凸パターン構造体を形成するために、インプリント樹脂の着弾位置の位置ずれを考慮してインプリント樹脂を滴下する位置を決定する方法及びその方法を用いたインプリント方法、並びに半導体装置の製造方法を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るインプリント方法を示すフローチャート(その1)である。 図2は、本発明の一実施形態に係るインプリント方法を示すフローチャート(その2)である。 図3は、本発明の一実施形態に係るインプリント方法を示すフローチャート(その3)である。 図4は、本発明の一実施形態に係るインプリント方法を示すフローチャート(その4)である。 図5は、本発明の一実施形態に係るインプリント方法を示すフローチャート(その5)である。 図6は、本発明の一実施形態に係るインプリント方法において用いられるインクジェット方式の樹脂塗布装置の構成(特にヘッドの構成)の一例を示す概略図である。 図7は、本発明の一実施形態に係るインプリント方法において用いられる被転写基板の一例を示す平面図である。 図8は、本発明の一実施形態に係るインプリント方法において修正する対象であるインプリント樹脂の着弾位置の位置ずれを示す概略図である。 図9は、本発明の一実施形態に係るインプリント方法において用いられるインクジェット方式の樹脂塗布装置におけるインプリント樹脂の滴下可能位置を示す平面図である。 図10は、本発明の一実施形態に係るインプリント方法においてインプリント樹脂の着弾位置の位置ずれを修正する手法を示す概略図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、まず、インプリント樹脂により構成される微細凹凸パターン構造体を被転写基板上の一又は複数の略方形状の転写領域に形成するために用いられるインプリントモールドを用意する。そして、当該インプリントモールドを用いたインプリント処理時に、複数のノズルを有するヘッドを備える樹脂塗布装置を用いて被転写基板上の転写領域にインプリント樹脂を離散的に滴下する際に用いられる、インプリント樹脂の滴下に関する仮情報(滴下関連仮情報)を生成する(ST01)。
上記インプリントモールドとしては、特に限定されるものではなく、例えば、石英ガラス、ソーダガラス、蛍石、フッ化カルシウム、シリコン基板等により作製されてなるものが挙げられる。
インプリントモールドにおけるパターン形成面に形成されている微細凹凸パターンは、被転写基板上に形成される微細凹凸パターン構造体における微細凹凸パターンに対応する構造を有する。かかる微細凹凸パターンの構造としては、ラインアンドスペース形状、ホール形状、ピラー形状、格子形状等を例示することができ、また、その寸法等は特に限定されるものではなく、例えば100nm以下程度、好ましくは10〜60nm程度である。
本実施形態において、インプリントモールドのパターン形成面には、微細凹凸パターンとともに、複数のアライメント用凹凸パターンが形成されている。このアライメント用凹凸パターンは、インプリントモールドを用いたインプリント処理時に、被転写基板(転写領域)とインプリントモールドとの位置合わせに用いられるものである。
滴下関連仮情報には、少なくとも仮ドロップマップが含まれる。仮ドロップマップには、被転写基板上の転写領域内におけるインプリント樹脂の各液滴の滴下予定位置を示す座標情報(XY座標)及びインプリントモールドのアライメント用凹凸パターンに対応して形成される凹凸パターンの位置を示す座標情報(XY座標)が含まれる。
仮ドロップマップは、インプリントモールドのパターン形成面に形成されている微細凹凸パターンの構造(形状、寸法等)に基づいて生成される。具体的には、インプリント樹脂の液滴にインプリントモールドのパターン形成面を接触させたときに微細凹凸パターンの構造に応じたインプリント樹脂の液滴の濡れ広がり方(濡れ広がった液滴の形状及び大きさ、濡れ広がりの方向性等)と、微細凹凸パターン構造体における残膜厚設定値より算出される微細凹凸パターン構造体を形成するために必要なインプリント樹脂量とに基づいて、仮ドロップマップが生成される。
仮ドロップマップに含まれる、インプリント樹脂の各液滴の滴下予定位置を示す座標情報は、略方形状の転写領域の4角のうちから任意に選択された一の角(例えば左下の角)を原点としたときの、円形で示される各液滴の幾何学的中心のXY座標である。また、アライメント用凹凸パターンに対応して形成される凹凸パターンの位置を示す座標情報は、当該角を原点としたときの、アライメント用凹凸パターンに対応して形成される凹凸パターンの幾何学的中心のXY座標である。
また、滴下関連仮情報には、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の各液滴を滴下するノズルに関する情報(ノズル関連情報)も含まれる。
図6に示すように、本実施形態における樹脂塗布装置に備えられるヘッドHdは、複数のノズルNzを有する。複数のノズルNzは、ヘッドHdの主走査方向(図6中横方向)に直交する方向(副走査方向)に沿って並列し、主走査方向に対して斜め方向に並列している。また、樹脂塗布装置は、当該樹脂塗布装置の動作を制御する制御部CPを備え、制御部CPは、ヘッドHdの各ノズルNzへ駆動信号(吐出信号)を送信することで、各ノズルNzからのインプリント樹脂の滴下を制御する。
このような構成を有するヘッドHdを用いてドロップマップに従って転写領域にインプリント樹脂を滴下する場合、一般に、ヘッドHdを主走査方向に所定の走査速度で往復移動させながら、ドロップマップにおける各液滴の滴下予定位置に応じたノズルNz及び滴下タイミング(ノズルNzに対してインプリント樹脂を滴下するための駆動信号(吐出信号)が送信されるタイミング)によりインプリント樹脂が滴下される。すなわち、ドロップマップが定まれば、当該ドロップマップにおけるインプリント樹脂の各液滴の滴下予定位置に基づいて、各液滴の滴下を担当するノズルNzに関する情報及び当該担当ノズルNzからの滴下タイミングに関する情報を含むノズル関連情報が生成される。
したがって、本実施形態においても同様に、上述のようにして生成された仮ドロップマップに基づいて、仮ドロップマップにおける各液滴の滴下を担当するノズルNzに関する情報及び当該担当ノズルNzからの滴下タイミングに関する情報を含むノズル関連情報が生成される。
次に、上述のようにして生成された滴下関連仮情報に基づいて、インプリント樹脂を滴下する(ST02)。このとき、上記インプリントモールドを用いて微細凹凸パターン構造体を形成する被転写基板上にインプリント樹脂を滴下してもよいし、当該被転写基板とは別の基板(位置ずれ判定用基板)上にインプリント樹脂を滴下してもよい。
被転写基板が、図7に示すように複数の転写領域(微細凹凸パターン構造体が形成される領域)IAを有する略円形の基板(シリコンウェハ等)であって、インプリントモールドを用いたステップアンドリピート方式のインプリント処理により各転写領域IAに微細凹凸パターン構造体を形成する場合、上記ST02において、任意に選択した一の転写領域IAにインプリント樹脂を滴下してもよいが、被転写基板上の転写領域IAではない領域NA(非転写領域)内に転写領域IAと同一形状の領域を確保可能である場合には、当該非転写領域NAにインプリント樹脂を滴下するのが好ましい。非転写領域NAにインプリント樹脂を滴下することで、被転写基板を有効に活用することができる。
次に、滴下されたインプリント樹脂の液滴にインプリントモールドのパターン形成面を接触させて、インプリント樹脂を濡れ広がらせ、当該インプリント樹脂を硬化させ、その後インプリントモールドを剥離して微細凹凸パターン構造体を形成する(ST03)。
このとき、インプリントモールドの微細凹凸パターンに対応する微細凹凸パターンとともに、アライメント用凹凸パターンに対応する凹凸パターンも形成される。滴下関連仮情報に含まれる仮ドロップマップには、当該凹凸パターンの位置を示す座標情報が含まれるため、このようにして形成された凹凸パターンを、後述するインプリント樹脂の着弾位置のXY座標を計測する工程(ST06)及び着弾位置の位置ずれを判定する工程(ST07)における基準マークとして使用することができる。
続いて、微細凹凸パターン構造体上に仮ドロップマップに従ってインプリント樹脂を滴下し(ST04)、滴下されたインプリント樹脂の液滴をそのままの状態で硬化させる(ST05)。微細凹凸パターン構造体上に滴下されたインプリント樹脂の液滴をそのままの状態で硬化させることで、インプリント樹脂の揮発による液滴の消滅を防止することができる。また、インプリント樹脂の液滴を硬化させることなく着弾位置を計測することも可能であるが、インプリント樹脂の滴下後、着弾位置の計測前にインプリント樹脂の液滴が移動してしまうと精確な着弾位置の計測が困難となるおそれがある。しかしながら、インプリント樹脂の液滴を硬化させることで、被転写基板等と密着するため、インプリント樹脂の着弾位置をより精確に計測可能となる。なお、インプリント樹脂の着弾位置をより精確に計測することを目的として、滴下されたインプリント樹脂の液滴を硬化させている。そのため、インプリント樹脂の滴下直後、当該インプリント樹脂が揮発してしまう前に硬化させるのが理想的ではあるが、滴下されたインプリント樹脂が多少揮発したとしても、インプリント樹脂の着弾位置を計測可能な程度にインプリント樹脂の液滴を硬化物として残存させることができればよい。
そして、硬化したインプリント樹脂の各液滴の位置(着弾位置)のXY座標を計測する(ST06)。かかる着弾位置のXY座標は、転写領域における任意に選択された一の角(例えば左下の角)を原点としたときの、各液滴の平面視における幾何学的中心の座標であって、光学顕微鏡等の光学的手段等により計測することができる。
なお、滴下関連仮情報の仮ドロップマップにおける着弾位置のXY座標の基準となる原点(転写領域における任意に選択された一の角)の位置を、実際にインプリント樹脂の液滴が滴下された被転写基板又は位置ずれ判定用基板上において精確に判断することはできない。すなわち、着弾位置のXY座標を精確に計測することはできない。
しかしながら、ST03にて形成される微細凹凸パターン構造体中の、アライメント用凹凸パターンに対応して形成された凹凸パターンは、仮ドロップマップにおける凹凸パターンの位置に則して形成されている、そのため、ST06にて当該凹凸パターンを原点としたときの着弾位置のXY座標を計測することで、後述するST07にて各着弾位置の位置ずれの有無を精確に判断することができる。
このようにして計測された各着弾位置のXY座標と、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の各液滴のXY座標とを対比し、着弾位置の位置ずれが生じているか否かを判断する(ST07)。具体的には、ST06における各着弾位置のXY座標の計測値と、仮ドロップマップにおける各液滴のXY座標とST06にて原点とした凹凸パターンのXY座標との差分とを対比する。着弾位置の位置ずれが生じているか否かの判断は、それらが完全に一致する場合にのみ着弾位置の位置ずれが生じていないと判断してもよい。しかしながら、着弾位置の位置ずれが生じていたとしても(ST07にて対比した両者が完全に一致していない場合)、インプリントにより形成される微細凹凸パターン構造体において当該位置ずれを起因とする欠陥(例えば、インプリント樹脂の不足による未充填欠陥、膜厚ムラ等)が発生しない程度又は当該位置ずれを起因とする欠陥が後工程としてのエッチング工程におけるエッチング精度に影響を与えない程度の位置ずれであれば、位置ずれ量の許容範囲内であるとして、着弾位置の位置ずれが生じていないと判断してもよい。なお、当該位置ずれ量(主走査方向(X方向)の位置ずれ量及び副走査方向(Y方向)の位置ずれ量)の許容範囲は、インプリントモールドの微細凹凸パターンの寸法や構造、インプリントにより形成される微細凹凸パターン構造体の寸法誤差の許容範囲等に応じて、経験的若しくは実験的に、又はシミュレーション等により求められ得る。
着弾位置の位置ずれが生じていないと判断された場合(ST07,No)、仮ドロップマップにおける各液滴の位置通りにインプリント樹脂の液滴が滴下されていると評価することができるため、上記仮ドロップマップをドロップマップ(インプリント樹脂の滴下位置)として決定し、滴下関連仮情報を滴下関連情報として決定する(ST11)。
一方、着弾位置の位置ずれが生じていると判断された場合(ST07,Yes)、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置を修正可能であるか否かを判断する(ST08)。すなわち、着弾位置の位置ずれの原因となるノズルNzから滴下される液滴の位置を修正することで、当該ノズルNzから滴下される液滴が仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置通りに滴下されるか否かを判断する。
例えば、図8(a)に示すように、ヘッドHdの主走査方向(図8(a)中横方向)に並列する液滴のうちの特定の一列の液滴Dが、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置Dpに対して、所定の位置ずれ量ΔXで、上記主走査方向と平行に位置ずれを生じているとする。この場合、仮ドロップマップにおける当該一列の液滴Dの位置を、主走査方向に沿って修正すれば、仮ドロップマップにおける各液滴の滴下予定位置通りにインプリント樹脂が滴下されるものと考えられる。
しかしながら、本実施形態における樹脂塗布装置は、装置上の制限により、複数のノズルNzの間隔を変更することはできず、また、ヘッドHdの主走査方向における走査速度とノズルNzからのインプリント樹脂の滴下タイミングとは同期されており、走査速度と滴下タイミングとを独立して変更することはできない。そのため、図9に示すように、所定のグリッド線Gの交点PI上にしかインプリント樹脂を滴下することができない。
このグリッド線Gにより構成される略正方形状の各セルCのサイズ(主走査方向(図9中横方向)及び副走査方向(図9中縦方向)の長さt1,t2)は、樹脂塗布装置におけるノズルNz間隔、ヘッドHdの主走査方向における走査速度、ノズルNzからのインプリント樹脂の滴下タイミング、副走査方向へのヘッドHdの移動可能距離(複数のノズルNzの間隔の1/N(Nは1以上の整数である。))等に応じて規定される。
仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の各液滴は、上記グリッド線Gの交点PI上に位置するため、着弾位置の位置ずれが生じる液滴の位置は、グリッド線Gの交点PI上にのみ修正され得る。すなわち、主走査方向における着弾位置の位置ずれ量が、上記セルCの主走査方向における長さt1の正の整数倍(0を除く)でない場合、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置を修正しても、装置上の制限により、修正後の滴下予定位置にインプリント樹脂の液滴を滴下することはできないため、位置ずれを根本的に解消することはできない。
一方で、着弾位置の位置ずれ量が許容範囲内であれば、形成される微細凹凸パターン構造体において着弾位置の位置ずれに起因する欠陥が生じない又は当該欠陥が生じたとしても後工程(被転写基板のエッチング工程)に影響を与えることはない。
そのため、主走査方向における着弾位置の位置ずれ量ΔXと、セルCの主走査方向における長さt1の正の整数倍(0を除く)との差分Dt(−t1/2≦Dt≦t1/2)が、位置ずれ量の許容範囲内であれば、上記ST08において、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置を修正可能であると判断される。
具体的には、下記式(1)により算出される差分Dtであって、下記式(2)を充足する差分Dtが位置ずれ量の許容範囲内である場合には、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置を修正可能であると判断する。
Dt=ΔX−a×t1・・・(1)
−t1/2≦Dt≦t1/2・・・(2)
式(1)中、ΔXは「主走査方向における着弾位置の位置ずれ量」を示し、t1は「樹脂塗布装置の装置上の制限により設定されるセルCの主走査方向における長さ」を示し、aは0を除く正の整数である。
例えば、図8(b)に示すように、インプリント樹脂の着弾位置Dが、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置Dpに対し、主走査方向と略平行に、位置ずれ量ΔXにて位置ずれを生じていたものとする。このとき、位置ずれ量ΔXと、セルCの主走査方向における長さt1の正の整数倍(0を除く)との差分として、上記式(1)から、下記式(3)及び(4)に示すように算出される。
Dt1=ΔX−2×t1・・・(3)
Dt2=ΔX−3×t1・・・(4)
このようにして算出される2つの差分Dt1,Dt2のうち、上記式(2)を充足する差分Dt1が位置ずれ量の許容範囲内である場合には、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置を修正可能であると判断されることになる。
一方、図8(c)に示すように、着弾位置の位置ずれ方向が主走査方向に対して略平行ではない場合、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置を修正するだけでは、仮ドロップマップにおける各液滴の位置通りにインプリント樹脂を滴下することはできない。したがって、この場合には、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置を修正不可能であると判断される。
後述するように、仮ドロップマップを修正する工程(ST09)においては、位置ずれの生じている液滴の位置ずれ方向及び位置ずれ量を反映して仮ドロップマップが修正される。すなわち、修正後のドロップマップに従って、位置ずれの生じる原因となるノズルNzから滴下されることにより、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置通りに各液滴が滴下されることになる。
一方、位置ずれ方向が主走査方向に対して略平行ではない場合に、その位置ずれ方向及び位置ずれ量を反映して仮ドロップマップにおける滴下予定位置を修正すると、修正後のドロップマップに基づいて生成されるノズル関連情報において、修正後のドロップマップにおける滴下予定位置の液滴の滴下を担当するノズルNzが変更されてしまうおそれがある。
変更後の担当ノズルNzにおいて位置ずれが生じなければ、修正後のドロップマップ通りにインプリント樹脂が滴下されてしまうこととなるし、変更後の担当ノズルNzにおいて位置ずれが生じる場合であっても、変更前の担当ノズルNzと位置ずれ方向及び/又は位置ずれ量が相違することが容易に予想される。
そのため、着弾位置の位置ずれ方向が主走査方向に対して略平行ではない場合、仮ドロップマップを修正しても、仮ドロップマップ通りにインプリント樹脂の液滴が滴下されるとは限らない。そのため、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置を修正不可能であると判断される。
したがって、上記ST08において、着弾位置の位置ずれ方向が主走査方向に対して略平行であるか否かを判断する。具体的には、着弾位置の副走査方向(主走査方向に対して直交する方向)における位置ずれ量が許容範囲内であるか否かを判断する。そして、着弾位置の位置ずれ方向が主走査方向に対して略平行であると判断された場合に、上記式(2)を充足する差分Dtを上記式(1)により算出する。その差分Dtが位置ずれ量の許容範囲内であると判断された場合に、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置を修正可能であると判断される。
一方、着弾位置の位置ずれ方向が主走査方向に対して略平行ではないと判断された場合、又は着弾位置の位置ずれ方向は主走査方向に対して略平行であるが、上記式(2)を充足する、上記式(1)により算出された差分Dtが位置ずれ量の許容範囲内ではないと判断された場合には、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置を修正不可能であると判断される。
上記ST08において、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置を修正可能であると判断された場合(ST08,Yes)、着弾位置の位置ずれ量に基づいて、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置を修正した修正ドロップマップを生成し、修正ドロップマップ及びノズル関連情報を含む滴下関連修正情報を生成する(ST09)。そして、滴下関連修正情報を、滴下関連情報として決定する(ST10)。
例えば、図8(a)に示すように、ヘッドHdの主走査方向(図8(a)中横方向)に並列する液滴のうちの特定の一列の液滴Dが、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置Dpに対して、所定の位置ずれ量ΔXで、上記主走査方向に平行に位置ずれを生じている場合を考える。この場合、図10に示すように、当該仮ドロップマップにおける滴下予定位置Dpを、主走査方向に沿った位置ずれ方向(図10中右方向)の反対方向(図10中左方向)に修正することになる。このとき、上記ST08にて差分を算出したときの上記式(1)における樹脂塗布装置の装置上の制限により設定されるセルCの主走査方向における長さt1の正の整数倍(a×t1)分ずらした位置Dp’に滴下予定位置Dpを修正し、修正ドロップマップを生成する。
これにより、インプリント樹脂の着弾位置の位置ずれが反映されたインプリント樹脂の滴下位置を決定することができる。したがって、このようにして作成された修正ドロップマップに従ってインプリント樹脂が滴下されるように樹脂塗布装置を制御することで、意図せずに着弾位置の位置ずれが生じることなく、仮ドロップマップに従った滴下予定位置にインプリント樹脂が滴下されることになる。その結果、インプリント樹脂の着弾位置の位置ずれに起因する欠陥を発生させることなく微細凹凸パターン構造体を形成することができる。また、着弾位置の位置ずれが生じたとしても、インクジェットヘッドのノズルのクリーニングやインクジェットヘッドの交換等を行うことなくインプリント処理を継続することができるため、従来に比してインクジェットヘッドの長期使用が可能となり、微細凹凸パターン構造体の生産性を向上させることができる。
なお、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置を修正することにより対応不可能であると判断された場合(ST08,No)、インクジェットヘッドのノズルのクリーニング及び樹脂塗布装置の動作の調整(例えば、ヘッドの主走査方向における走査速度の調整、制御部CPから各ノズルNzへの駆動信号(吐出信号)の出力(送信)タイミングの調整、被転写基板が設置される基板設置台(ステージ)の位置の調整等)のうちのいずれか一方を実施し(ST12,ST24)、上記ST2〜ST07と同様の工程を再度行う(ST13〜ST18,ST25〜ST30)。
インプリント樹脂の着弾位置の位置ずれは、インクジェットヘッドの各ノズルの汚れにより生じることがあるため、このような場合、インクジェットヘッドのノズルのクリーニングを適切に行うことで(ST12)、当該位置ずれを解消することができ、仮ドロップマップにおける滴下予定位置通りにインプリント樹脂を滴下することができる。
また、ヘッドHdの主走査方向における走査速度を調整することで(ST24)、インプリント樹脂の着弾位置を仮ドロップマップにおける滴下予定位置に近付けることも可能である。例えば、インプリント樹脂の着弾位置が、仮ドロップマップにおける滴下予定位置よりもヘッドHdの進行方向奥方にずれている場合、ヘッドHdの走査速度を遅くすることで、着弾位置の位置ずれ量を小さくすることができる。一方、インプリント樹脂の着弾位置が、仮ドロップマップにおける滴下予定位置よりもヘッドHdの進行方向手前側にずれている場合、ヘッドHdの走査速度を速くすることで、着弾位置の位置ずれ量を小さくすることができる。このようにしてヘッドHdの走査速度を調整することで、着弾位置の位置ずれを解消することができ、仮ドロップマップにおける滴下予定位置通りにインプリント樹脂を滴下することができる。
さらに、インプリント樹脂の着弾位置の位置ずれが生じる原因となるノズルNzに対して樹脂塗布装置の制御部CPから駆動信号(吐出信号)を送信(出力)するタイミングを調整する(早くする又は遅くする)ことで、着弾位置の位置ずれを解消することができる。これにより、仮ドロップマップにおける滴下予定位置通りにインプリント樹脂を滴下することができる。
さらにまた、樹脂塗布装置における被転写基板が設置される基板設置台(ステージ)を面内方向(XY方向)に移動させることで、インプリント樹脂の着弾位置の位置ずれ量を小さくすることができる。この場合において、例えば、仮ドロップマップを、着弾位置の位置ずれを生じさせないノズルNzによりインプリント樹脂の滴下が担当される滴下予定位置のみからなる一の仮ドロップマップと、着弾位置の位置ずれを生じさせるノズルNzによりインプリント樹脂の滴下が担当される滴下予定位置のみからなる他の仮ドロップマップとの2つに分けて、他の仮ドロップマップに従ってインプリント樹脂を滴下する際に、基板設置台(ステージ)を移動させることができる。このようにすることで、着弾位置の位置ずれを解消することができ、仮ドロップマップにおける滴下予定位置通りにインプリント樹脂を滴下することができる。
したがって、ヘッドHdのクリーニングや樹脂塗布装置の動作の調整を行ったことで、着弾位置の位置ずれが生じないと判断された場合には(ST18,No;ST30,No)、上記ST1にて生成された滴下関連仮情報を、滴下関連情報として決定する(ST22,ST34)。
一方、依然として着弾位置の位置ずれが生じていると判断された場合には(ST18,Yes;ST30,Yes)、上記ST08と同様にして仮ドロップマップの修正の可否を判断する(ST19,ST31)。そして、仮ドロップマップの修正が可能であると判断された場合(ST19,Yes;ST31,Yes)、上記ST09及びST10と同様にして、位置ずれ量及び位置ずれ方向に基づいて、滴下関連修正情報を生成し(ST20,ST32)、当該滴下関連修正情報を、滴下関連情報として決定する(ST21,ST33)。
仮ドロップマップの修正が不可能であると判断された場合(ST19,No;ST31,No)、樹脂塗布装置の動作の調整又はヘッドのノズルのクリーニングが終了したか否かを判断し(ST23,ST35)、双方が終了したと判断した場合(ST23,Yes;ST35,Yes)、後述するST36以降の処理を実施する。一方、いずれか一方が終了していないと判断した場合(ST23,No;ST35,No)、樹脂塗布装置の動作の調整及びヘッドのノズルのクリーニングのうちの他方を実施し(ST24,ST12)、上記ST02〜ST07と同様の工程を再度行う(ST25〜ST30,ST13〜ST18)。そして、着弾位置の位置ずれが生じないと判断された場合には(ST30,No;ST18,No)、上記ST01にて生成された滴下関連仮情報を、滴下関連情報として決定する(ST34,ST22)。
一方、依然として着弾位置の位置ずれが生じていると判断された場合には(ST30,Yes;ST18,Yes)、上記ST08と同様にして仮ドロップマップの修正の可否を判断する(ST31,ST19)。そして、仮ドロップマップの修正が可能であると判断された場合(ST31,Yes;ST19,Yes)、上記ST09及びST10と同様にして、位置ずれ量及び位置ずれ方向に基づいて、滴下関連修正情報を生成し(ST32,ST20)、当該滴下関連修正情報を、滴下関連情報として決定する(ST33,ST21)。
ヘッドのノズルのクリーニング及び樹脂塗布装置の動作の調整の双方を実施してもなお着弾位置の位置ずれが生じており、仮ドロップマップの修正が不可能であると判断された場合(ST23,No;ST35,No)、滴下関連仮情報に含まれるノズル関連情報を修正する。
まずは、滴下関連仮情報に基づいてインプリント樹脂を滴下したときに、着弾位置の位置ずれを生じさせたノズル(異常ノズル)を特定する(ST36)。上記ST07にて位置ずれが生じていると判断されたインプリント樹脂の液滴の滴下を担当するノズルを、滴下関連仮情報に基づいて特定することで、当該異常ノズルの特定が可能となる。
そして、当該異常ノズルを他のノズルに変更し(ST37)、滴下関連仮情報におけるノズル関連情報を修正して、滴下関連修正情報を生成する(ST38)。上記他のノズルとしては、ノズル関連情報において未使用のノズル、ノズル関連情報において使用されるノズルであって着弾位置の位置ずれの生じないノズル、ノズル関連情報においてヘッドHdの主走査方向(進行方向)と略平行に位置ずれの生じるノズル等のうちから選択され得る。
続いて、上記ST38にて生成した滴下関連修正情報に基づいて、インプリント樹脂を滴下し(ST39)、上記ST03と同様にして微細凹凸パターン構造体を形成する(ST40)。そして、微細凹凸パターン構造体上に上記ST38にて生成した滴下関連修正情報に基づいてインプリント樹脂を滴下し(ST41)、上記ST05と同様にして滴下されたインプリント樹脂の液滴をそのままの状態で硬化させる(ST42)。
次に、上記ST06及びST07と同様にしてインプリント樹脂の着弾位置のXY座標を計測し(ST43)、着弾位置の位置ずれが生じているか否かを判断する(ST44)。このとき、上記ST37にて変更後の担当ノズルから滴下されたインプリント樹脂の着弾位置のXY座標のみを計測し、当該着弾位置の位置ずれが生じているか否かを判断する。
上記ST44にて着弾位置の位置ずれが生じていないと判断された場合(ST44,No)、上記ST37にて変更した担当ノズルから仮ドロップマップにおける各液滴の位置通りにインプリント樹脂の液滴が滴下されていると評価することができるため、上記仮ドロップマップをドロップマップ(インプリント樹脂の滴下位置)として決定し、上記ST38にて生成した滴下関連修正情報を滴下関連情報として決定する(ST48)。
一方、着弾位置の位置ずれが生じていると判断された場合(ST44,Yes)、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置(ST37にて変更した担当ノズルによりインプリント樹脂の液滴が滴下される位置)を修正可能であるか否かを、上記ST08と同様にして判断する(ST45)。
上記ST45において、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置を修正可能であると判断された場合(ST45,Yes)、ST37にて変更した担当ノズルからの着弾位置の位置ずれ量に基づいて、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置を修正した修正ドロップマップを生成し、修正ドロップマップ及びノズル関連修正情報を含む滴下関連再修正情報を生成する(ST46)。そして、滴下関連再修正情報を、滴下関連情報として決定する(ST47)。
なお、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下位置を修正不可能であると判断された場合(ST45,No)、上記ST37〜ST44を、担当ノズルを変更しながら繰り返し実施する。
上述のようにして仮ドロップマップ及び/又はノズル関連情報を修正し、修正ドロップマップ及び/又はノズル関連修正情報を含む滴下関連修正情報又は滴下関連再修正情報を、滴下関連情報として決定した後、当該滴下関連情報に基づき、上記樹脂塗布装置を用いて、被転写基板上の転写領域にインプリント樹脂を滴下する(ST49)。
なお、本実施形態において、インプリント樹脂としては、特に限定されるものではなく、通常インプリントに用いられる樹脂(熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂等)を用いることができる。
その後、被転写基板の転写領域上に離散的に滴下されたインプリント樹脂にインプリントモールドのパターン形成面を接触させてインプリント樹脂を基板上に濡れ広がらせ、基板上に濡れ広がったインプリント樹脂を、熱の印加、紫外線の照射等により硬化させ、硬化後のインプリント樹脂からインプリントモールドを剥離する(ST50)。このようにして、被転写基板の転写領域上に微細凹凸パターン構造体を形成する。
上述したように、本実施形態に係るインプリント方法においては、インプリントモールドの微細凹凸パターンの種類に応じて均一な残膜厚となり得る仮ドロップマップ通りにインプリント樹脂が滴下されるように、滴下関連情報が決定されるため、当該滴下関連情報に基づいて滴下されたインプリント樹脂は、被転写基板の転写領域上に仮ドロップマップ通りに滴下される。そのため、そのようにして滴下されたインプリント樹脂に対してインプリントモールドを用いて微細凹凸パターンを転写することで、残膜厚が全体として略均一な微細凹凸パターン構造体を形成することができる。また、インプリント樹脂の着弾位置の位置ずれが生じないため、インプリントモールドの凹部へのインプリント樹脂の未充填による欠陥、インプリント樹脂の不足による欠陥(オープン欠陥)等を生じさせることなく、微細凹凸パターン構造体を形成することができる。よって、寸法精度の高い微細凹凸パターン構造体を形成することができ、微細凹凸パターン構造体において欠陥等が生じるのを抑制することができる。
上述したような本実施形態に係るインプリント方法は、半導体装置の製造方法に適用可能である。
すなわち、本実施形態に係るインプリント方法により被転写基板(Si単結晶基板、Siエピタキシャル基板、GaAs基板、GaP基板、GaN基板等の一般的に半導体装置に用いられる半導体基板)の転写領域に微細凹凸パターン構造体を形成し、当該微細パターン構造体をエッチングマスクとして半導体基板をエッチングする。このような工程を経て、半導体装置を製造することができる。
本実施形態に係るインプリント方法により、残膜厚が全体として略均一であって、インプリント樹脂の着弾位置の位置ずれに起因する欠陥(未充填欠陥、オープン欠陥等)を生じさせることなく、残膜厚が全体として略均一な微細凹凸パターン構造体を形成することができるため、かかるインプリント方法が適用された本実施形態における半導体装置の製造方法によれば、半導体基板を高精度にエッチングすることができ、半導体装置における配線パターン等を高精度で形成することができる。
以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
上記実施形態においては、ST09、ST20、ST32にて生成した滴下関連修正情報、ST46にて生成した滴下関連再修正情報を滴下関連情報として決定しているが(ST10、ST21,ST33,ST47)、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、上記滴下関連修正情報又は滴下関連再修正情報を生成後(ST09,ST20,ST32,ST46)、それらの情報に基づいてインプリント樹脂を滴下し、インプリント樹脂の着弾位置の位置ずれが解消されているか否かを確認してもよい。具体的には、ST02〜ST07と同様の処理を行えばよい。これにより、着弾位置の位置ずれをより効果的に解消することができる。
上記実施形態においては、滴下関連仮情報又は滴下関連修正情報に基づいて滴下されたインプリント樹脂に対してインプリントモールドを用いた転写処理を行って微細凹凸パターン構造体を形成し、当該微細凹凸パターン構造体上に再度滴下関連仮情報又は滴下関連修正情報に基づいてインプリント樹脂を滴下することで、着弾位置の位置ずれの有無を判断しているが(ST02〜07,ST13〜18,ST25〜30,ST39〜44)、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、微細凹凸パターン構造体を形成することなく、滴下関連仮情報又は滴下関連修正情報に基づいて滴下されたインプリント樹脂の着弾位置(液滴)の位置を計測し、着弾位置の位置ずれの有無を判断してもよい。この場合において、着弾位置のXY座標を計測する際に、例えば被転写基板又は位置ずれ判定用基板における所定の形状(メサ構造を有するものであれば、当該メサ構造の角部や縁部等)を基準マークの代わりにすればよい。
上記実施形態においては、着弾位置の計測前に滴下されたインプリント樹脂の液滴をそのままの状態で硬化させているが(ST05,ST16,ST28,ST42)、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、インプリント樹脂の液滴を硬化させることなく着弾位置を計測してもよい。
上記実施形態においては、計測された着弾位置(ST06,ST17,ST29,ST43参照)に基づいて当該着弾位置の位置ずれの有無を判断しているが(ST07,ST18,ST30,ST44参照)、本発明はこのような態様に限定されるものではなく、例えば、少なくともインプリント樹脂の滴下(ST04,ST15,ST27,ST41)から着弾位置の位置ずれの有無の判断(ST07,ST18,ST30,ST44)までの工程を、複数回繰り返して(複数の転写領域IA又は非転写領域NAのそれぞれで1回ずつ)行ってもよい。
この場合において、複数回の上記工程(ST04〜ST07、ST15〜ST18,ST27〜ST30,ST41〜ST44の工程)のそれぞれにおいて位置ずれの生じている各着弾位置の位置ずれ方向及び位置ずれ量を求める。その後、位置ずれの生じている各着弾位置のうち、複数回の上記工程(ST04〜ST07、ST15〜ST18,ST27〜ST30,ST41〜ST44の工程)において、各回における位置ずれ方向及び位置ずれ量が略一致する着弾位置(毎回、略同様の位置ずれ挙動(位置ずれ方向及び位置ずれ量)が示される着弾位置)を抽出する。そして、このようにして抽出された着弾位置において、仮ドロップマップにおけるインプリント樹脂の滴下予定位置を修正可能であるか否かを判断すればよい(ST08,ST19,ST31,ST45参照)。
位置ずれの生じる着弾位置のうち、各回の着弾位置の位置ずれ方向や位置ずれ量にバラツキが生じるものがある場合、着弾位置の位置ずれの有無を1回判断しただけで仮ドロップマップにおける滴下予定位置を修正すると、生成した修正ドロップマップを含む滴下関連修正情報(ST09,ST20,ST32,ST46参照)に従ってインプリント樹脂を滴下しても、依然として着弾位置の位置ずれが生じてしまう可能性がある。しかしながら、複数回の着弾位置の位置ずれの有無の判断に基づき、仮ドロップマップの修正が可能な場合に、上記のようにして抽出された着弾位置についてのみ滴下予定位置を修正した修正ドロップマップを含む滴下関連修正情報を生成することで、着弾位置の位置ずれをより的確に考慮した上でインプリント樹脂の滴下位置を決定することができる。
本発明は、半導体装置の製造過程において微細な凹凸パターンを形成するためのナノインプリント工程として有用である。

Claims (10)

  1. 複数のノズルを有するヘッドを備えるインクジェット方式の樹脂塗布装置を用いて被転写面上の所定の位置に離散的に滴下されたインプリント樹脂に、パターン形成面に凹凸パターンが形成されてなるインプリントモールドを用いて前記凹凸パターンを転写するインプリント方法において、前記被転写面上における前記インプリント樹脂の滴下位置を決定する方法であって、
    前記インプリントモールドの前記凹凸パターンに基づいて決定された前記インプリント樹脂の滴下予定位置に従って、前記ヘッドにより前記インプリント樹脂を滴下する第1滴下工程と、
    前記第1滴下工程により前記滴下予定位置に従って滴下された前記インプリント樹脂の着弾位置の少なくとも1つにおいて、前記インプリント樹脂の滴下予定位置に対して位置ずれが生じているか否かを判断する位置ずれ判定工程と、
    前記位置ずれ判定工程により前記滴下予定位置に従って滴下された前記インプリント樹脂の着弾位置の少なくとも1つにおいて位置ずれが生じていると判断した場合に、前記滴下予定位置を修正可能であるか否かを判断する修正可否判定工程と、
    前記修正可否判定工程により前記滴下予定位置を修正可能であると判断した場合に、前記滴下予定位置を修正する滴下予定位置修正工程と、
    前記滴下予定位置修正工程により前記滴下予定位置が修正された修正滴下位置を、前記被転写面上における前記インプリント樹脂の滴下位置として決定する滴下位置決定工程と
    を有することを特徴とするインプリント樹脂滴下位置決定方法。
  2. 前記位置ずれ判定工程において、前記第1滴下工程により前記滴下予定位置に従って滴下された前記インプリント樹脂の着弾位置と、前記インプリント樹脂の滴下予定位置との間の位置ずれ量を測定し、当該位置ずれ量に基づいて前記位置ずれが生じているか否かを判断し、
    前記滴下予定位置修正工程において、前記測定された前記位置ずれ量に基づいて前記滴下予定位置を修正する
    ことを特徴とする請求項1に記載のインプリント樹脂滴下位置決定方法。
  3. 前記位置ずれ判定工程において、前記第1滴下工程により前記滴下予定位置に従って滴下された前記インプリント樹脂の着弾位置の、前記インプリント樹脂の滴下予定位置に対する位置ずれ方向を計測し、
    前記修正可否判定工程において、前記位置ずれ方向と前記ヘッドの主走査方向とが実質的に一致する場合に、前記滴下予定位置を修正可能であると判断する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のインプリント樹脂滴下位置決定方法。
  4. 前記インプリントモールドのパターン形成面には、前記凹凸パターンとともにアライメント用凹凸パターンが形成されており、
    前記第1滴下工程により前記滴下予定位置に従って所定の平面上に前記インプリント樹脂を滴下した後に、前記インプリントモールドのパターン形成面と前記インプリント樹脂とを接触させることで前記平面上に濡れ広がった前記インプリント樹脂を硬化させて、前記平板上に凹凸パターン構造体を形成する転写工程と、
    前記転写工程により形成された前記凹凸パターン構造体上に前記滴下予定位置に従って前記インプリント樹脂を滴下する第2滴下工程と
    をさらに有し、
    前記位置ずれ判定工程において、前記滴下されたインプリント樹脂の着弾位置と、前記滴下予定位置とに基づいて、前記インプリント樹脂の着弾位置の少なくとも1つにおいて、前記滴下予定位置に対して位置ずれが生じているか否かを判断する
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のインプリント樹脂滴下位置決定方法。
  5. 前記第1滴下工程又は前記第2滴下工程により前記滴下予定位置に従って滴下された前記インプリント樹脂を、液滴の状態のまま硬化させる液滴硬化工程をさらに有し、
    前記位置ずれ判定工程において、前記液滴硬化工程により硬化した前記インプリント樹脂の各液滴の位置と、前記滴下予定位置とに基づいて、前記滴下予定位置に従って滴下された前記インプリント樹脂の着弾位置の少なくとも1つにおいて、前記滴下予定位置に対して位置ずれが生じているか否かを判断する
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のインプリント樹脂滴下位置決定方法。
  6. 前記修正可否判定工程により前記滴下予定位置を修正不可能であると判断した場合に、前記ヘッドに洗浄処理を施すヘッド洗浄工程をさらに有し、
    前記ヘッド洗浄工程により洗浄された前記ヘッドにより前記第1滴下工程を実施することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のインプリント樹脂滴下位置決定方法。
  7. 前記修正可否判定工程により前記滴下予定位置を修正不可能であると判断した場合に、前記樹脂塗布装置の動作を調整する調整工程をさらに有し、
    前記調整工程により動作が調整された前記樹脂塗布装置の前記ヘッドにより前記第1滴下工程を実施することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のインプリント樹脂滴下位置決定方法。
  8. パターン形成面に凹凸パターンが形成されてなるインプリントモールドを用い、被転写面上のインプリント樹脂に前記凹凸パターンを転写して凹凸パターン構造体を形成するインプリント方法であって、
    複数のノズルを有するヘッドを備えるインクジェット方式の樹脂塗布装置を用い、樹脂滴下関連情報に基づいて前記被転写面上の所定の滴下位置に前記インプリント樹脂を離散的に滴下する樹脂滴下工程と、
    前記被転写面上に滴下された前記インプリント樹脂の液滴と、前記インプリントモールドの前記パターン形成面とを接触させることで前記被転写面上に前記インプリント樹脂を濡れ広がらせ、前記被転写面上に濡れ広がった前記インプリント樹脂を硬化させて前記凹凸パターン構造体を形成する転写工程と
    を含み、
    前記樹脂滴下関連情報には、前記被転写面上における前記インプリント樹脂の各液滴の滴下位置に関する情報及びその各滴下位置に関連付けられた前記インプリント樹脂の液滴を滴下するノズルに関する情報が少なくとも含まれ、
    前記樹脂滴下工程における前記滴下位置は、請求項1〜7のいずれかに記載のインプリント樹脂滴下位置決定方法により前記インプリント樹脂の滴下位置として決定される前記修正滴下位置、又は前記インプリントモールドの凹凸パターンに基づいて決定される滴下予定位置である
    ことを特徴とするインプリント方法。
  9. 前記樹脂滴下工程における前記滴下位置は、前記インプリントモールドの凹凸パターンに基づいて決定される滴下予定位置であり、
    請求項1〜7のいずれかに記載のインプリント樹脂滴下位置決定方法において、前記滴下予定位置を修正不可能であると判断した場合に、前記滴下予定位置に対して位置ずれの生じる前記着弾位置に対応する前記インプリント樹脂の滴下を担当するノズルを他のノズルに変更する
    ことを特徴とする請求項8に記載のインプリント方法。
  10. 請求項8又は9に記載のインプリント方法により前記被転写面上に形成された凹凸パターン構造体をマスクとして用い、前記所定の基板をエッチングすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
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