JP2014102765A - ディスク判別方法、ディスク判別装置およびディスク選別装置 - Google Patents

ディスク判別方法、ディスク判別装置およびディスク選別装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2014102765A
JP2014102765A JP2012255685A JP2012255685A JP2014102765A JP 2014102765 A JP2014102765 A JP 2014102765A JP 2012255685 A JP2012255685 A JP 2012255685A JP 2012255685 A JP2012255685 A JP 2012255685A JP 2014102765 A JP2014102765 A JP 2014102765A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
discriminated
medal
discriminating
disc
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012255685A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014102765A5 (ja
JP5953614B2 (ja
Inventor
Hiroshi Suzuki
大志 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Seiko Co Ltd
Original Assignee
Asahi Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Seiko Co Ltd filed Critical Asahi Seiko Co Ltd
Priority to JP2012255685A priority Critical patent/JP5953614B2/ja
Publication of JP2014102765A publication Critical patent/JP2014102765A/ja
Publication of JP2014102765A5 publication Critical patent/JP2014102765A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5953614B2 publication Critical patent/JP5953614B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Testing Of Coins (AREA)
  • Image Analysis (AREA)

Abstract

【課題】
ディスクの中心に対し模様の位置ズレがある場合にも高い精度で判別できるディスク判別方法を提供する
【解決手段】
基準ディスクに対応する基準画像を準備し、判別対象ディスクの一面を撮像して撮像画像を取得し、前記撮像画像に基づく被判別画像と前記基準画像とを対比することにより前記判別対象ディスクの真偽を判別するディスク判別方法において、前記判別対象ディスクの撮像画像に基づく第1の被判別画像と前記基準画像とを対比し、前記第1の被判別画像をそれぞれ異なる複数の回転角度で回転した画像に相当する複数の第2の被判別画像と前記基準画像とを対比し、前記第1または第2の被判別画像を座標変換により平行移動してなる複数の第3の被判別画像と前記基準画像とを対比して、これらの対比結果から前記判別対象ディスクの真偽が判別されることを特徴とする。
【選択図】図10

Description

本発明は、ディスク判別方法およびディスク判別装置に関し、詳しくは、ディスクの表面または裏面の模様を撮像して撮像画像を取得し、当該撮像画像を基準画像と比較することによりディスクの真偽を判別するディスク判別方法およびディスク判別装置に関する。
また、本発明は、ディスク選別装置に関し、詳しくは、ディスクの表面または裏面の模様を撮像して撮像画像を取得し、当該撮像画像を基準画像と比較することによりディスクの真偽を判別し、当該判別結果に基づいてディスクを選別するディスク選別装置に関する。
なお、本明細書におけるディスクは、遊技機に用いられるメダルやトークン、通貨である硬貨をも含む概念である。
メダルや硬貨の表面または裏面の模様を撮像し、撮像画像を用いて金種や真偽を判別する技術は、従来から種々提案されており、例えば、特許文献1〜3に開示されたものがある。
特許文献1の画像識別方法および画像識別装置では、識別対象物の凹凸模様を高分解能に読み取り、得られた画像データに基づいて対象物の中心位置を算出し、算出された中心位置を基準にして画像データを対象物の模様が判別できる範囲で圧縮する。基準画像データを各種回転角度で回転させたデータをそれぞれ用意し、各種回転角度で回転させた基準画像データと圧縮画像データとを照合する。照合により得られた不一致点の累積個数が最小となる回転角度の基準画像データを特定し、特定された基準画像データに対する圧縮画像データの一致点および不一致点と所定の許容範囲とを比較して、圧縮画像データと基準画像データとの一致/不一致を識別している。
特許文献2の硬貨識別装置では、硬貨のパターンを読み取って得た画像データにより硬貨の外径および中心位置を抽出し、抽出された外径と予め記録された既存の硬貨の外径とを比較することにより、硬貨の金種を判別する。抽出された中心位置を基に硬貨の中心位置と画像データの中心位置が等しくなるように画像データの位置を修正し、中心位置が修正された画像データと1次マッチング用辞書データとを用いて回転マッチングを行う。回転マッチングでマッチング率が一定の閾値を超えた場合、その角度を硬貨の回転角度とし、当該回転角度を基に画像データの回転角度を補正する。回転角度が補正された画像データと2次マッチング用辞書とを用いてパターンマッチングを行い、硬貨の真偽を判別している。
特許文献3に開示された画像判別方法では、所定の回転角度毎に取得した回転角度別画像データと当該回転角度別データに対して回転角度情報を挿入し、角度別の画像データを重ね合わせ収納した参照辞書と、取り込んだ画像データの画素と参照辞書の画素とを照合し、回転角度別画像データの画素の一致度によって取り込んだ画像の判別を行っている。また、所定の位置ズレ毎に取得した位置ズレ別画像データと当該位置ズレ別画像データに対して位置ズレ情報を挿入し、位置ズレ別の画像データを重ね合わせ収納した参照辞書と、取り込んだ画像データの画素と参照辞書の画素とを照合し、位置ズレ別画像データの画素の一致度によって取り込んだ画像の判別を行っている。
特開平9−27056号公報(図1〜3、段落番号0015〜0021) 特開平10−63911(図1、段落番号0013〜0018) 特開2006−39732号公報(図9〜12、段落番号0030、0038〜0043)
ところで、ディスクの表面または裏面の模様は、ディスクの中心を基準にして位置決めされた状態で形成される。ところが、遊技用メダルや外国硬貨のようなディスクの場合、ディスクの中心に対する模様の位置ズレが大きく、上記特許文献1の画像識別方法および画像識別装置のように基準画像データを各種回転角度で回転させたデータを用いて照合しても、判別精度が不十分であるという問題がある。すなわち、模様の位置ズレ量が大きい場合、ディスクの中心を基準に基準画像を回転しても、模様は位置ズレを含んだ状態(換言すれば、偏心状態)で回転されるため、不正確な回転画像となってしまい、判別精度が低下する。
特許文献2の硬貨識別装置では、硬貨の中心位置を求め、硬貨の中心位置と画像データの中心位置が等しくなるように画像データの位置を修正した後、回転マッチングを行って硬貨の回転角度求め、求められた回転角度で画像データの回転を補正している。この場合、単に硬貨の中心位置と画像データの中心位置とが一致するだけであり、模様の位置ズレに対しては何ら考慮されていない。したがって、特許文献1の場合と同様に、判別精度が不十分であるという問題がある。
特許文献3の画像判別方法では、回転する硬貨の認識において、回転角度別画像データを重ね合わせたデータを参照辞書として用い、取り込んだ画像データと参照辞書とを照合している。この場合、模様の位置ズレに対しては何ら考慮されていないため、特許文献1および特許文献2の場合と同様に、判別精度が不十分であるという問題がある。
また、透かしや印刷の位置ズレの大きい紙幣の認識において、位置ズレ別画像データを重ね合わせたデータを参照辞書として用い、取り込んだ画像データと参照辞書とを照合している。しかし、回転するディスクにおいて模様が位置ズレした場合については考慮されておらず、やはり判別精度が不十分であるという問題がある。
本発明は、上述した従来技術の問題を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、ディスクの中心に対し模様の位置ズレがある場合にも高い精度で判別できるディスク判別方法およびディスク判別装置を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、ディスクの中心に対し模様の位置ズレがある場合にも高い精度で判別でき、選別精度の高いディスク選別装置を提供することにある。
ここに明記しない本発明の他の目的は、以下の説明および添付図面から明らかである。
この目的を達成するため、本発明にかかるディスク判別方法、ディスク判別装置およびディスク選別装置は以下のように構成される。
(1)本発明のディスク判別方法は、基準ディスクに対応する基準画像を準備し、判別対象ディスクの一面を撮像手段で撮像して撮像画像を取得し、取得した前記撮像画像に基づく被判別画像と前記基準画像とを対比することにより判別手段が前記判別対象ディスクの真偽を判別するディスク判別方法において、(A)前記判別対象ディスクの撮像画像に基づく第1の被判別画像を生成し、当該第1の被判別画像と前記基準画像とを対比する工程と、(B)前記第1の被判別画像をそれぞれ異なる複数の回転角度で回転した画像に相当する複数の第2の被判別画像を生成し、当該第2の被判別画像と前記基準画像とを対比する工程と、(C)前記第1および第2の被判別画像から選ばれた一以上を座標変換により平行移動してなる複数の第3の被判別画像と前記基準画像とを対比する工程と、を含み、前記(A)、(B)および(C)の工程における対比結果から前記判別対象ディスクの真偽が判別されることを特徴とするディスク判別方法である。
本発明のディスク判別方法では、判別対象ディスクの撮像画像に基づいて第1の被判別画像を生成し、第1の被判別画像と基準ディスクに対応する基準画像とを対比すると共に、第1の被判別画像をそれぞれ異なる複数の回転角度で回転した画像に相当する複数の第2の被判別画像を生成し、第2の被判別画像と基準画像とを対比する。複数の第2の被判別画像は、第1の被判別画像に対してそれぞれ回転角度が異なるため、撮像画像において判別対象ディスクの模様が回転していても、その回転角度と同一または近似する回転角度を有し、且つ、回転方向が逆の被判別画像と基準画像とを対比することにより、模様の回転が補正される。換言すれば、模様の回転ズレが除去または減少される。さらに、第1および第2の被判別画像から選ばれた一以上を座標変換により平行移動して複数の第3の被判別画像を生成し、第3の被判別画像と被判別画像とを対比する。これにより、平行移動における方向および移動量が適正であれば、撮像画像における判別対象ディスクの模様が位置ズレしていても、その位置ズレが補正される。換言すれば、位置ズレが除去または減少される。したがって、第1、第2および第3の被判別画像と基準画像とを対比することにより、撮像画像における模様の回転および位置ズレの双方の影響が除去または減少され、判別精度を高めることができる。
なお、本発明において、「平行移動」とは、座標平面上において任意の座標点に画像が移動することを意味し、例えば、画像がX−Y平面上に形成される場合においてX方向および/またはY方向に移動することである。また、「対比結果」とは、基準画像との差の度合いを意味し、例えば、基準画像に対する相違度または類似度である。
(2)本発明のディスク判別方法の好ましい例では、前記(C)の工程では前記第1または第2の被判別画像の平行移動が平行移動の方向を変えながら繰り返し実行される。この場合、平行移動の方向を変えることで位置ズレの補正が最適となり得るため、判別精度を一層高めることができる利点がある。
(3)本発明のディスク判別方法の他の好ましい例では、前記(A)および(B)の工程における前記第1および第2の被判別画像と前記基準画像との対比結果から前記複数の回転角度のうちの少なくとも1つを特定し、前記(C)の工程では前記特定された回転角度に対応する前記第3の被判別画像についてのみ対比が行われる。この場合、基準画像と対比する第3の被判別画像の数が減少するので、判別に要する時間を短縮できる利点がある。
(4)本発明のディスク判別方法の他の好ましい例では、前記(A)、(B)および(C)の工程における対比結果のうち最良の対比結果に基づき前記判別対象ディスク(M)の真偽を判別する。この場合、撮像画像における模様の回転および位置ズレの双方の影響が最も少ない被判別画像との対比結果により真偽の判別がなされるため、判別の基準値(換言すれば、閾値)を厳しく設定することができ、より正確な判別が可能となる利点がある。
(5)本発明のディスク判別装置は、基準ディスクに対応する基準画像を基準画像保持手段に保持し、判別対象ディスクの一面を撮像手段で撮像して撮像画像を取得し、取得した前記判別対象ディスクの撮像画像に基づく被判別画像と前記基準画像とを対比することにより判別手段が前記判別対象ディスクの真偽を判別するディスク判別装置において、前記判別対象ディスクの撮像画像に基づく第1の被判別画像および前記第1の被判別画像をそれぞれ異なる複数の回転角度で回転した画像に相当する複数の第2の被判別画像を生成する手段と、前記第1および第2の被判別画像から選ばれた一以上を座標変換により平行移動して複数の第3の被判別画像を生成する画像移動手段を有し、前記判別手段が、前記第1、第2および第3の被判別画像のそれぞれと前記基準画像とを対比し、当該対比結果から前記判別対象ディスクの真偽を判別することを特徴とするディスク判別装置である。
本発明のディスク判別装置では、判別対象ディスクの撮像画像に基づいて第1の被判別画像を生成すると共に、第1の被判別画像をそれぞれ異なる複数の回転角度で回転された画像に相当する複数の第2の被判別画像を生成する手段を有している。また、第1および第2の被判別画像から選ばれた一以上を座標変換により平行移動して複数の第3の被判別画像を生成する画像移動手段を有している。そして、判別手段は第1、第2および第3の被判別画像のそれぞれと基準画像とを対比し、当該対比結果から判別対象ディスクの真偽を判別する。複数の第2の被判別画像は、第1の被判別画像に対してそれぞれ回転角度が異なるため、撮像画像において判別対象ディスクの模様が回転していても、その回転角度と同一または近似する回転角度を有し、且つ、回転方向が逆の被判別画像と基準画像とを対比することにより、模様の回転が補正される。換言すれば、模様の回転ズレが除去または減少される。さらに、第3の被判別画像と基準画像とを対比することにより、平行移動における方向および移動量が適正であれば、撮像画像における判別対象ディスクの模様が位置ズレしていても、その位置ズレが補正される。換言すれば、位置ズレが除去または減少される。したがって、第1、第2および第3の被判別画像と基準画像とを対比することにより、撮像画像における模様の回転および位置ズレの双方の影響が除去または減少され、判別精度を高めることができる。
(6)本発明のディスク判別装置の好ましい例では、前記画像移動手段による前記第1または第2の被判別画像の平行移動が平行移動の方向を変えながら繰り返し実行される。この場合、平行移動の方向を変えることで位置ズレの補正が最適となり得るため、判別精度を一層高めることができる利点がある。
(7)本発明のディスク判別装置の他の好ましい例では、前記判別手段が、前記第1および第2の被判別画像と前記基準画像との対比結果から前記複数の回転角度のうちの少なくとも1つを特定し、前記第3の被判別画像と前記基準画像とを対比する場合には当該特定された回転角度に対応する前記第3の被判別画像に対してのみ対比を行う。この場合、基準画像と対比する第3の被判別画像の数が減少するので、判別に要する時間を短縮できる利点がある。
(8)本発明のディスク判別装置の他の好ましい例では、前記判別手段が、前記第1、第2および第3の被判別画像と前記基準画像との対比結果のうち最良の対比結果に基づき前記判別対象ディスクの真偽を判別する。この場合、撮像画像における模様の回転および位置ズレの双方の影響が最も少ない被判別画像との対比結果により真偽の判別がなされるため、判別の基準値(換言すれば、閾値)を厳しく設定することができ、より正確な判別が可能となる利点がある。
(9)本発明のディスク選別装置は、基準ディスクに対応する基準画像を基準画像保持手段に保持し、選別対象ディスクの一面を撮像手段で撮像して撮像画像を取得し、取得した前記選別対象ディスクの撮像画像に基づく被判別画像と前記基準画像とを対比することにより判別手段が前記選別対象ディスクの真偽を判別し、その判別結果に基づき振分装置が前記選別対象ディスクを真偽別に振り分けるディスク選別装置において、前記選別対象ディスクの撮像画像に基づく第1の被判別画像および前記第1の被判別画像をそれぞれ異なる複数の回転角度で回転した画像に相当する複数の第2の被判別画像を生成する手段と、前記第1および第2の被判別画像から選ばれた一以上を座標変換により平行移動して複数の第3の被判別画像を生成する画像移動手段を有し、前記判別手段が、前記第1、第2および第3の被判別画像のそれぞれと前記基準画像とを対比し、当該対比結果から前記選別対象ディスクの真偽を判別することを特徴とするディスク選別装置である。
本発明のディスク選別装置では、判別対象ディスクの撮像画像に基づいて第1の被判別画像を生成すると共に、第1の被判別画像をそれぞれ異なる複数の回転角度で回転された画像に相当する複数の第2の被判別画像を生成する手段を有している。また、第1および第2の被判別画像から選ばれた一以上を座標変換により平行移動して複数の第3の被判別画像を生成する画像移動手段を有している。判別手段は第1、第2および第3の被判別画像のそれぞれと基準画像とを対比し、当該対比結果から判別対象ディスクの真偽を判別する。そして、判別手段の判別結果に基づき、振分装置が選別対象ディスクを真偽別に振り分ける。そのため、上記(5)で述べたと同じ理由により、判別精度を高めることができる。
(10)本発明のディスク選別装置の好ましい例では、前記画像移動手段による前記第1または第2の被判別画像の平行移動が平行移動の方向を変えながら繰り返し実行される。この場合、上記(6)で述べたと同じ理由により、判別精度を一層高めることができる利点がある。
(11)本発明のディスク選別装置の他の好ましい例では、前記判別手段が、前記第1および第2の被判別画像と前記基準画像との対比結果から前記複数の回転角度のうちの少なくとも1つを特定し、前記第3の被判別画像と前記基準画像とを対比する場合には当該特定された回転角度に対応する前記第3の被判別画像に対してのみ対比を行う。この場合、上記(7)で述べたと同じ理由により、判別に要する時間を短縮でき、高速選別が可能となる利点がある。
(12)本発明のディスク選別装置の他の好ましい例では、前記判別手段が、前記第1、第2および第3の被判別画像と前記基準画像との対比結果のうち最良の対比結果に基づき前記選別対象ディスク(M)の真偽を判別する。この場合、上記(8)で述べたと同じ理由により、判別の基準値(換言すれば、閾値)を厳しく設定することができ、より正確な判別が可能となる利点がある。
本発明のディスク判別方法では、ディスクの中心に対し模様の位置ズレがある場合にも高い精度で判別できる、という効果が得られる。
本発明のディスク判別装置では、ディスクの中心に対し模様の位置ズレがある場合にも高い精度で判別できる、という効果が得られる。
本発明のディスク選別装置では、ディスクの中心に対し模様の位置ズレがある場合にも高い精度で判別でき、選別精度が高い、という効果が得られる。
本発明の実施例1のメダル選別装置を示す概略正面図である。 図1のメダル選別装置のII−II線に沿った概略断面図である。 図1のメダル選別装置を構成する撮像タイミングセンサが直径の異なるメダルを検知する際の状態を示す模式図である。 図1のメダル選別装置の概略構成図である。 図1のメダル選別装置の画像処理部を示すブロック図である。 図1のメダル選別装置の動作を説明するためのフローチャートである。 図6の基準画像登録ステップの詳細を示すフローチャートである。 図7の前処理ステップの詳細を示すフローチャートである。 図6の画像対比判定ステップの詳細を示すフローチャートである。 図6の画像対比判定ステップの詳細を示すフローチャートで、図9の続きである。 図9の撮像画像前処理ステップの詳細を示すフローチャートである。 図10の平行移動ステップの詳細を示すフローチャートである。 図12の平行移動ステップにおける画像の移動を示す模式図である。 本発明の実施例2のメダル選別装置の動作を説明するためのフローチャートで、画像対比判定ステップの詳細を示す。 本発明の実施例2のメダル選別装置の動作を説明するためのフローチャートで、図14の続きである。 本発明の実施例3のメダル選別装置の動作を説明するためのフローチャートで、画像対比判定ステップの詳細を示す。 本発明の実施例3のメダル選別装置の動作を説明するためのフローチャートで、図14の続きである。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
(構成)
本発明のディスク選別装置の一例として、図1〜4に示すメダル選別装置100について説明する。このメダル選別装置100は、ゲーム機等に内蔵されて使用されるもので、投入されたメダルの真偽を判別して偽メダルFMをメダル返却口101へ振り分けると共に、真正メダルTMをメダル受入口102へ案内する機能を有する。メダル選別装置100は、本体103、メダル投入口104、メダル通路105、振分ゲート106、二次元撮像装置120、撮像タイミングセンサ111、メダルカウントセンサ113、制御装置140、ROM142、RAM143、ユーザインターフェース151、状態表示器152、登録スイッチ153およびセキュリティボリューム154を含んでいる。
本体103は、メダル投入口104およびメダル通路105が形成され、振分ゲート106、二次元撮像装置120、撮像タイミングセンサ111およびメダルカウントセンサ113が取り付けられる機能を有する。本体103は、矩形箱形であって、樹脂により製造されている。本体103において、メダル通路105の一側壁に矩形の撮像窓110が設けられている。
メダル投入口104は、ゲーム機等の投入口(図示せず)に投入された硬貨を受け入れる機能を有する。メダル投入口104は、本体103の上面の左端部に片寄せて形成され、スリット状の断面形状を有している。
メダル通路105は、メダル投入口104に投入され、落下又は転動するメダルMを案内する機能を有する。メダル通路105は、本体103内に形成され、メダル投入口104とほぼ同一のスリット状の断面形状を有している。メダル通路105は、図1に示すように、メダル投入口104から垂下する垂立メダル通路105Vおよびその下流において左斜め下方へ下向きに傾斜する傾斜メダル通路105Sを含んでいる。よって、メダル投入口104に投入されたメダルMは、垂立メダル通路105Vを垂直に落下した後、ガイドレール108によって案内される。ガイドレール108は、図1に示すように、案内線GLに沿って形成された案内面108aを有し、メダルMの転動方向に向かって前下がりに傾斜している。そのため、メダルMはガイドレール108により右側へ案内され、ガイドレール108の案内面108a上を転動して傾斜メダル通路105Sを移動する。換言すれば、傾斜メダル通路105Sにおいて、メダルMの周面は案内線GLを介してガイドレール108に接触し、ガイドレール108により支持されつつ案内線GLに沿って右側に案内される。なお、ガイドレール108として平板以外の形状のものも使用可能であり、例えば、ガイドレール108を棒状体で構成してもよい。その場合、メダルMは、傾斜メダル通路105S内において本体103に形成される案内面103aにもたれ掛かりつつ、周面をガイドレール108に支持されて案内線GL上を転動する。
振分ゲート106は、傾斜メダル通路105Sに進退自在に配置された振分板109を有している。振分板109が傾斜メダル通路105Sに進入した場合、転動するメダルMをガイドレール108上から逸らせて落下させ、メダル返却口101へ返却する。振分板109が傾斜メダル通路105Sから退出した場合、メダルMはガイドレール108上を転動して振分ゲート106を通過する。振分板109は、制御装置140からのゲート制御信号GCSによって傾斜メダル通路105Sへ進入する。なお、通常、振分板109は傾斜メダル通路105Sに進入した状態(すなわち、振分ゲート106が閉じた状態)で保持されている。
二次元撮像装置120は、メダル通路105を移動するメダルMの一面の画像を二次元で撮像する機能を有する。二次元撮像装置120は、投光装置121、ハーフミラー122、集光レンズ123および撮像素子124を含んでいる。
投光装置121はハーフミラー122を介してメダル通路105を移動するメダルMの一面に光を投光する機能を有する。投光装置121は、例えば、面投光装置130である。面投光装置130を用いることにより、メダルMの回転位相が異なっても影の影響のない撮像が可能となるからである。面投光装置130は、発光ダイオード(以下、LEDという)131、導光体132、反射シート133および拡散シート134を含んでいる。
LED131は、メダルMへ投光するための光源である。LED131には三色LEDが使用され、LED131が白色可視光を照射する。しかし、LED131として、白色LEDを用いることもできる。LED131は、図2に示すように、導光体132の側端面に面して配置されているので、メダル通路105と平行な面内に配置することができ、設置スペースは小さい。なお、図2に示すLED131の位置は便宜的に図示したものである。
導光体132は、本実施例において、低コストの観点から樹脂にて製造された矩形薄板状をしており、メダル通路105に対しその面が平行に配置されている。樹脂は、透明又は拡散材の混入により乳白色を呈する。拡散材を混入した場合、拡散シート134は不要となる。導光体132は、ガラス基板によって構成することもできる。本実施例では、撮像窓110に導光体132が相対している。
反射シート133は、導光体132からメダル通路105の反対側へ光が拡散するのを防止し、メダル通路105側に反射する機能を有する。反射シート133は、導光体132のメダル通路105の反対側に位置する面に密着されている。なお、反射シート133に代えて、導光体132に銀幕を蒸着しても良い。
拡散シート134は、導光体132のメダル通路105側の面から投光される光を面均一に拡散させる機能を有する。したがって、導光体132によって導かれ、または、反射シート133によって反射されたLED131からの投射光は、拡散シート134によって面全体に亘って均一な光量にされ、メダル通路105に向けて投光される。これにより、メダルMに均一な投光がなされる。拡散シート134から投射される投射光は、メダル通路105、換言すれば、メダル通路105を移動するメダルMに対し直角に投射される。これは、メダルMの表面の凹凸による光学的な影を作らないためである。導光体132、反射シート133および拡散シート134は薄いので、投光装置121を小型にすることができる。
ハーフミラー122は、光の一部を反射すると共に、一部を透過する機能を有する。具体的には、投光装置121からの投光は透過し、メダルMからの反射光は反射する機能を有する。換言すれば、ハーフミラー122は、投光装置121からの投光をメダル通路105におけるメダルMに対し直角に投光し、かつ、メダルMからの反射光をメダル通路105と平行な方向に反射させる。本実施例において、ハーフミラー122は薄い透明樹脂にクロムを蒸着メッキしたものである。これは、低コスト化のためである。しかし、ガラス板にクロムをメッキしてもよい。ハーフミラー122は、撮像窓110の側方において、メダル通路105の面に対し45度の角度でメダル通路105から離れるほど左下方に位置するよう傾斜配置されている。具体的には、ハーフミラー122は、傾斜メダル通路105Sの左下領域においてメダル通路105に対し45度の角度で傾斜している。ハーフミラー122の長手軸線LLは、対面するメダル通路105におけるメダルMの進行線DL(傾斜メダル通路105Sに相対しているので僅かに傾斜した水平線になる)に対して所定角度傾斜する方向に配置されている。
集光レンズ123は、ハーフミラー122によって反射された光を所定の小さな範囲に集光する機能を有する。集光レンズ123は、上記機能から、所定の屈折率を有する凸レンズであり、本体103内においてハーフミラー122の左側方(図1では、左斜め下方)に配置され、ハーフミラー122と同等又は小さい直径を有している。投光装置121等の形状を工夫し、集光レンズ123を小型化することが好ましい。これは、低価格化及び小型化のためである。
撮像素子124は、集光レンズ123によって集光された像を撮像する機能を有する。撮像素子124は、集光レンズ123の左側方(図1では、左斜め下方)に配置されている。撮像素子124は、小型化のため、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサが採用される。
撮像タイミングセンサ111は、メダル通路105を転動するメダルMが撮像窓110に相対するタイミングを検知する機能を有する。撮像タイミングセンサ111は、撮像窓110下流の傾斜メダル通路105Sに配置され、メダルMの中心がハーフミラー122の長手軸線LL上方(換言すれば、後述の基準線BL上)に達したときに撮像タイミングセンサ111がメダルMを検知できるよう配置されている。そのため、撮像タイミングセンサ111は、メダルMを最適に撮像できるタイミングを示すタイミング信号TSをメダルMの検知信号として出力する。
撮像タイミングセンサ111としては、メダルMの位置をより正確に検知できる光電式のセンサを用いるのが好ましい。本実施例では、撮像タイミングセンサ111は、発光部112a、受光部112bおよびプリズム112cを含む光電センサ112である。発光部112aから出射した光がプリズム112cを介して受光部112bに入射するよう発光部112a、受光部112bおよびプリズム112cが配置され、メダルMが発光部112aから出射した光を遮ることによりメダルMの通過が検知されるよう構成されている。換言すれば、発光部112aから出射される光の軸(すなわち、光軸LA)によりメダルMを検知する検知軸線DALが形成され、検知軸線DALをメダルMの周面が横切ることによりメダルMが検知される。
検知軸線DALは、撮像窓110に直角な方向(図1の紙面表側から裏側に向かう方向)から見て、メダルMの進行線DLにほぼ直角な方向に配置されるのが好ましい。換言すれば、検知軸線DALは傾斜メダル通路105Sにおいてガイドレール108の案内線GLにほぼ直角な方向に配置されるのが好ましい。これにより、検知軸線DALが傾斜メダル通路105Sを最短距離で横切ることとなり、撮像タイミングセンサ111を最も効率良く設置できるからである。すなわち、案内線GLに対し直角な方向から見て、撮像タイミングセンサ111の設置に必要な領域が最小となるので、メダル選別装置100を小型化できる利点がある。しかし、検知軸線DALの案内線GLに対する角度は、90度に限定されるものではなく、メダル通路105の形状や撮像タイミングセンサ111の配置に応じて適宜に設定できる。
なお、撮像タイミングセンサ111の受光部122bは、傾斜メダル通路105Sを挟んで発光部122aと対向する位置に配置することもできる。その場合、プリズム122cは不要となる。
撮像窓110は、傾斜メダル通路105Sの一側壁に設けられた平面視矩形の開口からなり、傾斜メダル通路105Sを転動するメダルMの撮像領域を画定する機能を有する。図3に示すように、撮像窓110の高さH(換言すれば、長辺LSの長さ)は、最大径の選別対象メダルM1の直径よりも幅広に形成されている。縦方向においてメダルMの直径に関する情報を取得するためである。撮像窓110の幅W(換言すれば、短辺SSの長さ)は、最小径の選別対象メダルM3の直径よりも僅かに小さく形成してある。転動するメダルMが傾斜メダル通路105Sから外れることを防止すると共に、ハーフミラー122の横方向の大きさを規制し、メダル通路105に対し45度の角度で傾斜配置されるハーフミラー122の離れ量を規制し、装置を小型化するためである。しかし、他の飛び出し防止手段を設けることにより、撮像窓110の幅WをメダルMの直径よりも大きくすることができる。
撮像窓110に直角な方向から見て、ガイドレール108の案内線GLと撮像タイミングセンサ111の検知軸線DALとのなす角ANGの二等分線を基準線BLとした場合、撮像窓110の長辺が基準線BLと平行になるよう撮像窓110が配置される。換言すれば、撮像窓110は基準線BLに沿って延在している。なお、ハーフミラー122の長手軸線LLは、基準線BLに平行であり、撮像窓110に直角な方向に基準線BLから所定距離を隔てて配置される。換言すれば、撮像窓110に直角な方向から見て長手軸線LLと基準線BLとが重なるよう配置される。
メダルカウントセンサ113は、振分ゲート106を通過したメダルMを検知する機能を有する。メダルカウントセンサ113は、振分ゲート106の下流の傾斜メダル通路105Sの端部に配置され、1つまたは複数設けられる。本実施例では、1つのメダルカウントセンサ113が設けられている。メダルカウントセンサ113は、真正メダルTMと判断されたメダルMを検知するメダル検知信号DSを出力する。よって、メダル検知信号DSを計数することにより、受け入れた真正メダルTMの個数を判別することができる。メダルカウントセンサ113としては、光電式や磁気式のセンサが用いられる。本実施例では、メダルカウントセンサ113は、発光部114aおよび受光部114bを有する光電センサ114である。発光部114aから出射した光が受光部114bに入射するよう発光部114aおよび受光部114bが配置され、メダルMが発光部114aから出射した光を遮ることによりメダルMの通過が検知されるよう構成されている。
制御装置140は、撮像タイミングセンサ111から出力されるタイミング信号TSに基づき撮像素子124およびLED131の作動を制御すると共に、撮像素子124から出力される撮像画像信号ISを受けてメダルMの真偽を判別し、その判別結果に基づき振分ゲート106の開閉を制御してメダル通路105を転動するメダルMを選別する機能を有する。また、制御装置140は、メダルカウントセンサ113から出力されるメダル検出信号DSに基づき、真正メダルTMと判別された個数を計数する機能も有する。制御装置140は、例えば、所定のプログラムに基づき動作するマイクロコンピュータ141によって構成される。制御装置140は、種々の画像処理を実行する画像処理部160を含んでいる。画像処理部160の詳細については後述する。
ROM142は、制御装置140を動作させるプログラムおよびデータを格納する機能を有する。ROM142は、図5に示すように、後述の基準画像を保持する基準画像保持部171を含んでいる。
RAM143は、制御装置140の動作中に必要なデータを一時的に格納する機能を有する。RAM143は、図5に示すように、二次元撮像装置120により撮像されたメダルMの撮像画像を保持する撮像画像保持部172と、画像処理部160で生成された画像を保持する処理画像保持部173とを含んでいる。
ユーザインターフェース151は、メダル選別装置100が組み込まれるゲーム機などの本体機器(図示せず)に電気的に接続する機能を有する。ユーザインターフェース151を介して本体機器をメダル選別装置100に接続することにより、本体機器に対して所望の信号を入出力可能である。
状態表示器152は、メダル選別装置100の動作状態を表示する機能を有する。状態表示器152は、例えば、発光色の異なる複数のLED(図示せず)により構成され、それらLEDの発光が制御装置140により制御されることにより、メダル選別装置100の様々な状態(例えば、正常動作やエラー発生等)が報知される。なお、状態表示器152としては、液晶パネルなどのディスプレイ装置も使用可能である。
登録スイッチ153は、後述する基準画像の登録において使用され、登録の開始および終了を制御装置140に指示する機能を有する。
セキュリティボリューム154は、メダル選別装置100において偽メダルFMと判別する基準値を設定する機能を有する。制御装置140は、セキュリティボリューム154により設定された基準値に基づいてメダルMの真偽を判別する。
次に、図4を参照しながら、画像処理部160について説明する。画像処理部160は、中心抽出部161、エッジ強調部162、2値化部163、膨張・収縮部164、サイズ変換部165、画像回転部166、画像移動部167および判別部168を含んでいる。
中心抽出部161は、RAM143の撮像画像保持部172に保持された撮像画像に基づき、撮像画像におけるメダルMの中心位置を抽出する機能を有する。換言すれば、撮像画像においてメダルMの中心を示す座標値を算出する。後述するように、メダルMの中心は基準線BL上に位置するため、撮像画像において基準線BLに対応する直線上におけるメダルMの周縁部の一方と他方とを検出し、両周縁部間の中点をメダルMの中心位置とする。なお、中心位置の抽出には公知の方法を用いてもよい。例えば、撮像画像において縦軸(Y軸)方向に延びる各ラインに対しメダルMの周縁部の一方と他方とを検出し、検出された両周縁部の間隔が最大となるラインにおける両周縁部間の中点をメダルMの中心位置とする。しかし、基準線BL上において中心位置を抽出する方法は、上記公知の方法に比べ遥かに単純かつ容易であり、中心位置の抽出に要する時間を短縮できる。また、メダルMの直径を検出する直径センサを設け、検出された直径に基づきメダルMの中心位置を算出することもできる。この場合、基準線BLに対応する直線上において、案内線GLから直径の1/2の値(すなわち、半径)だけ離れた点をメダルMの中心とすればよいので、メダルMの周縁部を検出する必要がなく、中心位置の抽出に要する時間をさらに短縮できる。
エッジ強調部162は、撮像画像保持部172に保持された撮像画像においてエッジを強調する機能を有する。エッジ強調とは、画像の輪郭部の濃度勾配を急峻にし、画像をシャープにする処理である。エッジ強調は、もとの画像からその2次微分を引くこと(ラプラシアンフィルタ)やアンシャープマスクにより行なうことができる。
2値化部163は、エッジ強調部162でエッジ強調された画像を2値化する機能を有する。2値化とは、濃淡画像を2値画像に変換する処理である。2値化では、画素値(すなわち、輝度)が所定の閾値以上の場合にその画素値を「1」とし、それ以外の場合に画素値を「0」とする。
膨張・収縮部164は、2値化部163で2値化された画像に対し、注目画素の周辺に1画素でも白の画素があれば白に置き換える膨張処理と、注目画素の周辺に1画素でも黒の画素があれば黒に置き換える収縮処理とを繰り返し実行する機能を有する。膨張処理および収縮処理を繰り返し実行することにより、2値化された画像においてノイズが除去されると共にパターン欠陥(特に、線状パターンの欠陥)が修復される。
サイズ変換部165は、膨張・収縮部164で膨張・収縮処理された画像の画像サイズを縮小する機能を有する。サイズ変換は、公知のアフィン変換を用い、座標原点(X=0、Y=0)を基準に所定の縮小率で実行される。
画像回転部166は、撮像画像保持部172に保持された撮像画像または膨張・収縮部164で膨張・収縮処理された画像を回転する機能を有する。回転は、公知のアフィン変換を用い、中心抽出部161で抽出されたメダル中心位置を基準に所定の回転角度で実行される。
画像移動部167は、サイズ変換部165でサイズ変換された画像を平行移動する機能を有する。平行移動は、公知のアフィン変換を用い、所定の方向および移動距離で実行される。換言すれば、画素で示されたX軸方向およびY軸方向の移動距離(例えば、X軸方向に1ピクセル、Y軸方向に0ピクセル)に基づき、画像全体が平行移動される。
なお、画像処理部160は、中心抽出部161、エッジ強調部162、2値化部163、膨張・収縮部164、サイズ変換部165、画像回転部166、画像移動部167および判別部168のそれぞれの機能を有するものであれば、ハードウェアおよびソフトウェアのいずれで構成してもよい。一部をハードウェアとし残りをソフトウェアとすることも可能である。本実施例では、処理速度を高める上で有利なハードウェアにより画像処理部160の全体を構成している。
上記の構成を有するメダル選別装置100では、傾斜メダル通路105SにおいてメダルMがガイドレール108に支持されつつ案内線GLに沿って斜め下方に移動し、メダルMの進行方向側の周面が撮像タイミングセンサ111の検知軸線DAL(すなわち、光電センサ112の光軸LA)上に位置したときにメダルMが撮像窓110の所定位置(すなわち、撮像位置)に達したものとして検知される。そのため、メダルMが撮像位置に達した場合、メダルMの直径に関係なくメダルMの周面が検知軸線DAL上に位置することとなる。他方、メダルMの周面はガイドレール108により案内線GLに沿って案内されるため、メダルMが撮像位置に達した場合、メダルMの周面は案内線GL上に位置する。すなわち、図3に示すように、撮像窓110に直角な方向から見て、最大径メダルM1、中間径メダルM2および最小径メダルM3のそれぞれの外周が検知軸線DALおよび案内線GLに接した状態となる。これは、撮像窓110に直角な方向から見て、メダルM1、M2、M3の中心C1、C2、C3が案内線GLと検知軸線DALとのなす角の二等分線上に位置することを意味する。したがって、この二等分線を基準線BLとし、その基準線BLに沿って撮像窓110を延在させることにより、異なる直径を有するメダルMであってもその一面に形成された模様の全体を容易かつ確実に撮像することができる。よって、容易かつ確実な判別および選別が可能となる。換言すれば、模様の全体を撮像できるメダルMの直径範囲が広くなるので、判別および選別可能な直径範囲が広くなる。しかも、撮像窓110に直角な方向から見て基準線BLに直角な方向については、異なる直径のメダルMであっても中心位置の移動を考慮せずに撮像窓110の幅Wを設定できるため、撮像窓110の幅Wを比較的小さくできる。換言すれば、メダルMの中心位置のシフトやズレに伴って撮像領域を大きくする必要がない。したがって、メダル選別装置100を小型化できる。また、複数の撮像タイミングセンサ111を必要としないので、低コストであり、かつ、煩雑な調整も不要であり、容易に実現できる。また、画像判別の基準となるメダルMの中心位置を求める際に、基準線BL上に中心位置が存在するため、中心位置の抽出は単純かつ容易であり、判別に必要な処理時間が短縮される。換言すれば、選別に要する時間が短縮され、より高速な選別が可能となる。
撮像窓110の形状は長辺LSおよび短辺SSを有する矩形であり、矩形の長辺LSが基準線BLにほぼ平行になるよう撮像窓110が配置される。一般に撮像素子124は矩形の有効撮像面を有するため、撮像窓110を矩形状とすることにより、撮像素子124における撮像面の利用効率を向上させることができる。
撮像窓110に対し直角な方向から見て、基準線BLに対し対称となるよう撮像窓110が配置される。換言すれば、撮像窓110の短辺方向の中心軸線が基準線BLと重なるよう撮像窓110が配置される。これにより、撮像タイミングセンサ111によるメダルMの検知から撮像素子124によるメダルMの撮像までの時間差が無視できる程度であれば、撮像窓110において矩形の短辺方向の中心にメダルMの中心が配置されるので、模様の全体をより効率よく撮像できる。
撮像タイミングセンサ111として光電センサ112を用い、光電センサ112の光軸LAが検知軸線DALを形成する。したがって、指向性および直線性の高い光によりメダルMを検知するため、検知精度を高めることができる。
(動作)
次に、図6〜図12を参照しながら、メダル選別装置100の動作について説明する。以下、制御装置140の処理を中心に説明する。
まず、図6に示すように、ステップS1において、初期化がなされる。初期化では、撮像素子124のフレームレート、撮像タイミングセンサ111およびメダルカウントセンサ113の感度などが設定される。
次のステップS2において、基準画像を登録するか否かが判定される。すなわち、登録スイッチ153がオンされたか否かが判定される。登録スイッチ153がオンの場合、ステップS3に進み、後述の基準画像の登録が実行される。登録スイッチ153がオフの場合、ステップS4に進む。
ステップS4において、撮像タイミングセンサ111がオンしたか否かが判定される。換言すれば、メダル通路105を転動するメダルMが撮像位置に到達したか否かが判定される。メダル投入口104にメダルMが投入された場合、投入されたメダルMは垂立メダル通路105Vを落下した後、傾斜メダル通路105Sを転動し、撮像タイミングセンサ111がオンする。すなわち、メダル投入口104へのメダルMの投入に対応して、撮像タイミングセンサ111がオンする。撮像タイミングセンサ111がオンの場合、ステップS5に進む。メダル投入口104にメダルMが投入されない場合、撮像タイミングセンサ111がオフの状態に保たれ、ステップS4が繰り返し実行される。換言すれば、メダル投入口104にメダルMが投入される迄は、待機状態となる。
次のステップS5では、制御装置140がLED131に点灯制御信号LCSを出力し、LED131が点灯制御信号LCSに基づいて短時間点灯(すなわち、フラッシュ)される。これにより、投光装置121から撮像窓110に向かう拡散光が発せられ、撮像窓110と相対するメダルMが投光される。
次のステップS6では、制御装置140が撮像素子124に撮像制御信号ICSを出力し、撮像素子124が撮像制御信号ICSに基づいてメダルMを撮像する。換言すれば、二次元撮像装置120によりメダルMの撮像画像が取得される。撮像素子124は、取得された撮像画像を含む撮像画像信号ISを制御装置140に出力する。制御装置140は、供給された撮像画像信号ISに含まれる撮像画像を図5に示すバスラインBSを介してRAM143に転送する。RAM143は、送られた撮像画像を撮像画像保持部172に格納し保持する。
なお、ステップS6で取得される撮像画像は、選別対象のメダルMにおける表面および裏面のいずれかの画像である。そのため、メダルMの表面および裏面の模様が異なる場合、後述の基準メダルSMの表面および裏面のそれぞれの基準画像と対比する必要がある。本実施例では、メダルMの表面および裏面の模様が異なるものとして説明する。
次のステップS7では、画像対比判定が実行される。画像対比判定では、撮像画像保持部172に保持された撮像画像に対し、制御装置140の画像処理部160において所定の処理がなされることにより被判別画像が生成され、画像処理部160の判定部168がROM142の基準画像保持部171に保持された基準画像と生成された基準画像とを対比し、その対比結果によりメダルの真偽が判別される。換言すれば、基準画像との対比結果が所定の基準を満たした場合に一致(真正メダルTM)と判定され、それ以外の場合に不一致(偽メダルFM)と判定される。このステップS7の画像対比判定の詳細については後述する。
次のステップS8では、ステップS7の画像対比判定において一致と判定されたか否かが判定される。換言すれば、真正メダルと判別されたか否かが判定される。一致と判定された場合(すなわち、真正メダルと判別された場合)、ステップS9に進み、不一致(すなわち、偽メダルと判別された場合)と判定された場合、ステップS2に戻る。
ステップS9では、制御装置140がゲート制御信号GCSを振分ゲート106に出力し、振分板109がメダル通路105から退出して振分ゲート106が開かれる。これにより、傾斜メダル通路105Sを転動する真正メダルTMは振分ゲート106を通過し、メダル受入口102を介して本体機器(図示せず)に導入される。換言すれば、メダル投入口104に投入されたメダルMが真正メダルTMと判別され、振分ゲート106により真正メダルTMとして選別される。
次のステップS10では、メダルカウントセンサ113がオンしたか否かが判定される。メダルカウントセンサ113がオフの場合、ステップS11が繰り返し実行される。換言すれば、メダルカウントセンサ113が待機状態となる。ステップS9において真正メダルTMとして選別された場合、振分ゲート106を通過した真正メダルTMによりメダルカウントセンサ113がオンされ、ステップS12に進む。
ステップS11では、制御装置140がゲート制御信号GCSを振分ゲート106に出力し、振分板109がメダル通路105内に進入して振分ゲート106が閉ざされた後、ステップS2に戻る。
ステップS8において不一致(すなわち、偽メダルと判別された場合)と判定された場合、振分ゲート106の閉じた状態が保持されているので、メダル通路105を転動するメダルMは振分ゲート106を通過することができず、メダル返却口101に振り分けられる。換言すれば、メダルMは偽メダルFMとして選別され、メダル返却口101から放出される。
(基準画像登録)
次に、図8を参照しながら、図6のステップS3で実行される基準画像の登録について説明する。基準画像の登録は、真偽判別の基準となるメダル(以下、基準メダルSMという)の表面および裏面の画像を二次元撮像装置120により取得して行われる。基準メダルSMとしては、判別精度を高める上で未使用のメダルMを使用することが好ましいが、使用済みのメダルMでもよい。図8の基準画像登録では、最初のステップS21において、登録設定がなされる。登録設定では、例えば、登録する画像がメダルMの表面および裏面のいずれであるかの選択がなされる。
次のステップS22では、登録が終了したか否かが判定される。登録終了は、登録スイッチ153がオフされたか否かで判定される。登録スイッチ153がオフされた場合、図6のステップS2に戻り、登録スイッチ153がオフされていない場合、ステップS23に進む。
ステップS23では、図6のステップS4と同様に、撮像タイミングセンサ111がオンしたか否かが判定される。メダル投入口104に基準メダルSMが投入され、撮像タイミングセンサ111がオンとなった場合、ステップS24に進む。撮像タイミングセンサ111がオフの場合、ステップS23が繰り返し実行される。換言すれば、メダル投入口104に基準メダルSMが投入される迄は、待機状態となる。
次のステップS24では、図6のステップS5と同様に、制御装置140がLED131に点灯制御信号LCSを出力し、LED131が点灯制御信号LCSに基づいて短時間点灯(すなわち、フラッシュ)される。これにより、投光装置121から撮像窓110に向かう拡散光が発せられ、撮像窓110と相対する基準メダルSMが投光される。
次のステップS25では、図6のステップS6と同様に、制御装置140が撮像素子124に撮像制御信号ICSを出力し、撮像素子124が撮像制御信号ICSに基づいて基準メダルSMを撮像する。換言すれば、二次元撮像装置120により基準メダルSMの撮像画像が取得される。撮像素子124は、取得された撮像画像を含む撮像画像信号ISを制御装置140に出力する。制御装置140は、供給された撮像画像信号ISに含まれる撮像画像をRAM143の撮像画像保持部172に格納し保持する。
次のステップS26では、制御装置140の画像処理部160が撮像画像保持部172に保持された撮像画像に対し前処理を実行する。前処理は、図8に示すように、中心抽出、エッジ強調、2値化、膨張・収縮、サイズ変換の順で実行される。まず、ステップS41において、中心抽出部161が撮像画像保持部172に保持された撮像画像における基準メダルSMの中心位置を抽出する。抽出された中心位置の座標値はRAM143に格納される。
次のステップS42では、エッジ強調部162が撮像画像保持部172に保持された撮像画像についてエッジ強調の処理を実行する。エッジ強調された画像は、RAM143の処理画像保持部173に保持される。
続くステップS43では、2値化部163が処理画像保持部173に保持されたエッジ強調後の画像を2値化する。2値化された画像は、処理画像保持部173に保持される。
その後、ステップS44において、膨張・収縮部164が処理画像保持部173に保持された2値化後の画像に対し膨張・収縮処理を実行する。膨張・収縮処理により、2値化された画像のノイズ除去やパターン欠陥の修復等がなされる。膨張・収縮された画像は、処理画像保持部173に保持される。
さらに、ステップS45では、サイズ変換部165が処理画像保持部173に保持された膨張・収縮後の画像をサイズ変換する処理を実行する。サイズ変換処理により、膨張・収縮処理された画像が縮小されて画素数が減少する。サイズ変換された画像は、処理画像保持部173に保持される。こうして図7のステップS26の前処理が完了する。
図7のステップS27では、データがROM142に格納される。すなわち、前処理を施された撮像画像は、バスラインBSを介してRAM143からROM142に転送され、基準画像保持部171に基準画像として格納され保持される。ステップS27の終了後、ステップS21に戻り、上記のステップS21〜S27が繰り返し実行される。これにより、基準メダルSMの表面および裏面のそれぞれについて、複数の基準画像が登録可能である。
なお、基準画像の登録において、基準メダルSMの表面および裏面のいずれかを特定する面番号kが設定される。すなわち、基準メダルSMの表面に対応する基準画像には、面番号kとして「0」が設定される。同様に、基準メダルSMの裏面に対応する基準画像には、面番号kとして「1」が設定される。そして、基準画像保持部171には、面番号kが複数の基準画像と共に格納され保持される。これにより、面番号kに基づき、基準メダルSMにおける表面の基準画像と裏面の基準画像とを区別することができる。
(画像対比判定)
次に、図9を参照しながら、図6のステップS7における画像対比判定について説明する。まず、図9のステップS51において、図6のステップS6において取得された選別対象メダル(換言すれば、判別対象メダル)Mの撮像画像の前処理が実行される。ステップS54で実行される前処理では、図11に示すように、図8と同一のステップS41〜S44が実行されることにより、中心抽出、エッジ強調、2値化、膨張・収縮の各処理がなされる。換言すれば、図8のステップS45のサイズ変換が行われていない画像が前処理画像としてRAM143の処理画像保持部173に格納され保持される。
次のステップS52では、処理画像保持部173に保持された前処理画像がRAM143の撮像画像保持部172に格納され保持される。換言すれば、撮像画像保持部172に保持された撮像画像が前処理画像で置換される。
次のステップS53では、制御装置140が上述の面番号kに「0」を設定する。これにより、初めに「k=0」に対応する基準画像(換言すれば、基準メダルSMの表面の基準画像)との対比がなされる。
次のステップS54では、ROM142の基準画像保持部171に保持された複数の基準画像のうち、面番号kの基準画像が選択される。
次のステップS55では、制御装置140が回転角度θに「0」を設定する。換言すれば、回転角度θが初期化(すなわち、リセット)される。
次のステップS56では、撮像画像保持部172に保持された前処理画像に対し、図8のステップS45と同一のサイズ変換処理が実行される。サイズ変換された画像は、被判別画像として処理画像保持部173に格納され保持される。
次のステップS57では、基準画像保持部171に保持された基準画像と処理画像保持部173に保持された被判別画像とを対比する画像比較が実行される。画像比較では、選択された基準画像および被判別画像を画素単位で比較し、画素値の相違する画素数をカウントすることにより相違度DFが算出される。
なお、相違度DFに換えて類似度を算出してもよい。その場合、画素値の一致する画素数をカウントすることにより類似度が算出される。
次のステップS58では、ステップS57で算出された相違度DFが所定閾値以下か否かが判定される。閾値以下の場合、ステップS59において一致したと判定され、図6のステップ7に戻る。相違度DFが閾値を超えている場合、ステップS60に進む。
ステップS60では、回転角度θが「0」であるか否かが判定される。「θ=0」の場合、ステップS62に進み、「θ≠0」の場合、ステップS61に進む。
ステップS62および次のステップS63では、相違度DFの最小値を示す最小相違度DFmと、相違度DFが最小となる最小相違度回転角度θmとが設定される。すなわち、ステップS62において最小相違度DFmとして現在の相違度DFが設定され、ステップS63において最小相違度回転角度θmとして現在の回転角度θが設定される。設定された最小相違度DFmおよび最小相違度回転角度θmは、RAM143に格納される。
ステップS60において「θ=0」の場合、ステップS57において算出された相違度DFが最小相違度DFmとして設定され、最小相違度回転角度θmとして「0」が設定される。
ステップS60において「n≠0」の場合、ステップS61において、ステップS57で算出された相違度DFが最小相違度DFm未満であるか否かが判定される。「DF<DFm」の場合、すなわち、ステップS55で算出された相違度DFが既に設定されている最小相違度DFmより小さい場合、ステップS62に進み、最小相違度DFmが更新される。「DF≧DFm」の場合、ステップS64に進み、現在の最小相違度DFmがそのまま維持される。
次のステップS64では、現在の回転角度θに回転角度増分θdを加算して得られた値が新たな回転角度θとして設定される。換言すれば、回転角度θが更新される。本実施例では、画像を1回転したときに「θ=0」の被判別画像を含めて全64枚の被判別画像が得られるように、θdが設定される。この場合のθdは「5.625°」である。
次のステップS65では、ステップS64で更新された回転角度θが「360°」以上であるか否かが判定される。「θ<360°」の場合、ステップS66に進み、撮像画像保持部172に保持された前処理画像がステップS64で設定された回転角度で画像回転部166によって回転された後、ステップS56に戻る。これにより、ステップS58において相違度DFが閾値以下と判定されるか、または、回転角度θが「360°」以上となるまで、ステップS56〜S64が繰り返し実行される。換言すれば、「θ=0」の場合を含めて回転角度の異なる複数の被判別画像と基準画像との対比がなされる。なお、「θ≠0」の各被判別画像は、「θ=0」の被判別画像をそれぞれ異なる回転角度θで回転した画像に相当する。
ステップS65において「θ≧360°」の場合、図10のステップS67に進み、回転角度カウント数mとして「0」が設定される。回転角度カウント数mは、RAM143に保持される。
次のステップS68では、回転角度カウント数mが「0」と一致するか否かが判定される。「m=0」の場合、ステップS69において、回転角度θとして最小相違度回転角度θmが設定された後、ステップS73に進む。「m≠0」の場合、ステップS70に進む。
ステップS70では、回転角度カウント数mが「1」と一致するか否かが判定される。「m=1」の場合、ステップS71において、回転角度θとして最小相違度回転角度θmから回転角度増分θdを減算した「θm−θd」が設定された後、ステップS73に進む。「m≠1」の場合、ステップS72において、回転角度θとして最小相違度回転角度θmに回転角度増分θdを加算した「θm+θd」が設定された後、ステップS73に進む。
ステップS73では、撮像画像保持部172に保持された前処理画像がステップS69、S71、S72のいずれかで設定された回転角度で画像回転部166によって回転された後、ステップS74に進み、回転された前処理画像がサイズ変換部165によってサイズ変換される。
次のステップS75では、画像移動カウント数nに「0」が設定される。換言すれば、画像移動カウント数nが初期化(すなわち、リセット)される。
次のステップS76では、図12の平行移動処理が実行される。図12の平行移動処理では、RAM143の処理画像保持部173に保持された被判別画像が、画像移動カウント数nに対応した所定の方向に平行移動される。平行移動された被判別画像は、RAM143の処理画像保持部173に保持される。すなわち、ステップS91では、画像移動カウント数が「0」か否かが判定され、「n=0」の場合、ステップS98において被判別画像が右上方に1ピクセル移動(図13(A)の位置P1に移動、すなわち、X軸方向およびY軸方向に各「+1」ピクセル移動)された後、図10のステップS76に戻る。「n≠0」の場合、ステップS92に進み、画像移動カウント数nが「1」か否かが判定される。「n=1」の場合、ステップS99において被判別画像が上方に1ピクセル移動(図13(B)の位置P2に移動、すなわち、Y軸方向に「+1」ピクセル移動)された後、図10のステップS76に戻る。「n≠1」の場合、ステップS93に進み、画像移動カウント数nが「2」か否かが判定される。「n=2」の場合、ステップS100において被判別画像が左上方に1ピクセル移動(図13(C)の位置P3に移動、すなわち、X軸方向に「−1」およびY軸方向に「+1」ピクセル移動)された後、図10のステップS76に戻る。「n≠2」の場合、ステップS94に進み、画像移動カウント数nが「3」か否かが判定される。「n=3」の場合、ステップS101において被判別画像が左方に1ピクセル移動(図13(D)の位置P4に移動、すなわち、X軸方向に「−1」ピクセル移動)された後、図10のステップS76に戻る。「n≠3」の場合、ステップS95に進み、画像移動カウント数nが「4」か否かが判定される。「n=4」の場合、ステップS102において被判別画像が右方に1ピクセル移動(図13(E)の位置P5に移動、すなわち、X軸方向に「+1」ピクセル移動)された後、図10のステップS76に戻る。「n≠4」の場合、ステップS96に進み、画像移動カウント数nが「5」か否かが判定される。「n=5」の場合、ステップS103において被判別画像が右下方に1ピクセル移動(図13(F)の位置P6に移動、すなわち、X軸方向に「+1」およびY軸方向に「−1」ピクセル移動)された後、図10のステップS76に戻る。「n≠5」の場合、ステップS97に進み、画像移動カウント数nが「6」か否かが判定される。「n=6」の場合、ステップS104において被判別画像が下方に1ピクセル移動(図13(G)の位置P7に移動、すなわち、Y軸方向に「−1」ピクセル移動)された後、図10のステップS76に戻る。「n≠6」の場合、ステップS105に進み、被判別画像が左下方に1ピクセル移動(図13(H)の位置P8に移動、すなわち、X軸方向およびY軸方向に各「−1」ピクセル移動)された後、図10のステップS76に戻る。なお、図13では、平行移動の方向を明瞭に示すため、便宜的に移動距離を大きく示している。
図10のステップS76の実行後、ステップS77において現在の画像移動カウント数nに「1」が加算され、新たな画像移動カウント数nが設定される。換言すれば、画像移動カウント数nが更新される。
次のステップS78では、データ画像移動カウント数nが「8」以上であるか否かが判定される。画像移動カウント数nが「8」以上でない場合(すなわち、「n<8」の場合)、ステップS79に進み、図9のステップS57と同様に、基準画像保持部171に保持された基準画像と処理画像保持部173に保持された被判別画像とを対比する画像比較が実行されて相違度DFが算出される。
次のステップS80では、図9のステップ58と同様に、ステップS79で算出された相違度DFが所定閾値以下か否かが判定される。閾値以下の場合、ステップS81において一致したと判定され、図6のステップS7に戻る。相違度DFが閾値を超えている場合、ステップS76に戻り、ステップS76〜S79が繰り返し実行される。すなわち、平行移動された被判別画像と複数の基準画像との対比が、平行移動の方向を変えながら繰り返し実行される。
ステップS78において画像移動カウント数nが「8」以上の場合(すなわち、「n≧8」の場合)、ステップS82に進み、新たな回転角度カウント数mとして現在の回転角度カウント数mに「1」を加算した「m+1」を設定する。
次のステップS83では、回転角度カウント数mが「2」以下であるか否かを判定する。「m≦2」の場合、ステップS68に戻り、ステップS68〜S82が繰り返し実行される。
これにより、「θ=0」を含めて回転角度の異なる複数の被判別画像と基準画像との対比結果から最小相違度DFmが得られる最小相違度回転角度θmを第1回転角度として特定し、最小相違度回転角度θmに回転角度増分θdを減算した角度「θm−θd」を第2回転角度として特定し、最小相違度回転角度θmに回転角度増分θdを加算した角度「θm+θd」を第3回転角度として特定し、これら特定された第1〜第3回転角度に対応する被判別画像についてのみ平行移動を行って基準画像との対比がなされる。そのため、回転角度の異なる複数の被判別画像の全てについて平行移動を行う場合に比べ、判定に要する時間を短縮できる。
ステップS83において「m>2」の場合、ステップS84に進み、現在の面番号kに「1」が加算され、新たな面番号kが設定される。
次のステップS85では、面番号kが「2」以上であるか否かが判定される。面番号kが「2」未満(すなわち、「k<2」)の場合、図9のステップS52に戻る。換言すれば、「k=1」に設定された状態で、ステップS52〜S84の処理が再度実行される。すなわち、基準メダルSMの裏面の基準画像との対比が行われる。面番号kが「2」以上(すなわち、「k≧2」)の場合、ステップS86において不一致と判定され、図6のステップS7に戻る。
上述した実施例1のメダル選別装置100では、基準メダルSMに対応する基準画像を保持する基準画像保持部171と、選別対象のメダルMの表面または裏面を撮像して撮像画像を取得する二次元撮像装置120と、二次元撮像装置120により取得されたメダルMの撮像画像に基づく被判別画像を基準画像保持部171に保持された基準画像と対比し、メダルMの真偽を判別する判別部168と、判別部168による判別結果に基づきメダルMを真偽別に振り分ける振分ゲート106と、を含んでいる。
また、二次元撮像装置により取得された撮像画像に対して所定の画像処理を行う画像処理部160を有し、画像処理部160は座標変換により画像を回転する画像回転部166および座標変換により画像を平行移動する画像移動部167を含んでいる。画像処理部160は、判別対象ディスクの撮像画像に基づいて被判別画像(以下、第1の批判別画像という)を生成すると共に、第1の被判別画像をそれぞれ異なる複数の回転角度で回転した画像に相当する複数の被判別画像(以下、第2の被判別画像という)を生成する。そして、判別部168は第1、第2および第3の被判別画像のそれぞれと基準画像とを対比し、当該対比結果から判別対象ディスクの真偽を判別する。
複数の第2の被判別画像は、第1の被判別画像に対してそれぞれ回転角度が異なるため、撮像画像において判別対象ディスクの模様が回転していても、その回転角度と同一または近似する回転角度を有し、且つ、回転方向が逆の被判別画像と基準画像とを対比することにより、模様の回転が補正される。換言すれば、模様の回転ズレが除去または減少される。さらに、第3の被判別画像と基準画像とを対比することにより、平行移動における方向および移動量が適正であれば、撮像画像における判別対象ディスクの模様が位置ズレしていても、その位置ズレが補正される。換言すれば、位置ズレが除去または減少される。したがって、第1、第2および第3の被判別画像と基準画像とを対比することにより、撮像画像における模様の回転および位置ズレの双方の影響が除去または減少され、判別精度を高めることができる。
また、「θ=0」を含めて回転角度の異なる複数の被判別画像と基準画像との対比結果から最小相違度DFmが得られる最小相違度回転角度θmを第1回転角度として特定し、最小相違度回転角度θmに回転角度増分θdを減算した角度「θm−θd」を第2回転角度として特定し、最小相違度回転角度θmに回転角度増分θdを加算した角度「θm+θd」を第3回転角度として特定し、これら特定された第1〜第3回転角度に対応する被判別画像についてのみ平行移動を行って基準画像との対比がなされる。そのため、複数の被判別画像の全てについて平行移動を行う場合に比べ、判定に要する時間を短縮できる。よって、判別速度が向上し、高速な選別が可能となる。
図14および図15は、本発明の実施例2のメダル選別装置における画像対比処理を示す。実施例2のメダル選別装置は、画像対比判定において回転および平行移動による複数の被判別画像と基準画像との対比結果のうち最良の対比結果に基づき選別対象メダル(換言すれば、判別対象メダル)Mの真偽を判別する点において実施例1のメダル選別装置100と相違する。それ以外は、実施例1のメダル選別装置100と同一である。そのため、ここでは画像対比判定処理についてのみ説明する。また、実施例1のメダル選別装置100における画像対比判定処理のステップと同一のステップについては、図9および図10と同じ符号を付してその説明を省略する。
図14および図15の画像対比判定処理は、実施例1のメダル選別装置100と同様に、図6のステップS7において実行される。まず、実施例1と同じステップS51〜S57が実行されることにより、「θ=0」の被判別画像と「k=0」の基準画像とが対比され、相違度DFが算出される。本実施例では、ステップS57の実行後、図9のステップS58が実行されることなく、実施例1と同じステップS60〜S66が実行される。これにより、「θ=0」の場合を含めて回転角度の異なる複数の被判別画像と基準画像との対比がなされ、対比結果が最良となる最小相違度DFmおよび最小相違度角度θmがRAM143に保持される。
さらに、図15に示すように、実施例1と同じステップS67〜S79が実行されることにより、第1回転角度に対応する被判別画像が平行移動され、当該平行移動された被判別画像と「k=0」の基準画像とが対比され、相違度DFが算出される。本実施例では、ステップS79の実行後、図10のステップS80が実行されず、ステップS201においてステップS79で算出された相違度DFが最小相違度DFm未満であるか否かが判定される。「DF<DFm」の場合、すなわち、ステップS79で算出された相違度DFが既に設定されている最小相違度DFmより小さい場合、ステップS202に進み、最小相違度DFmが更新される。「DF≧DFm」の場合、ステップS76に戻り、現在の最小相違度DFmがそのまま維持される。これにより、図13(A)〜(H)に示す8方向に平行移動された被判別画像と「k=0」の基準画像とが対比され、最良となる対比結果としての最小相違度DFmが設定され、RAM143に保持される。
ステップS78において画像移動カウント数nが「8」以上の場合(すなわち、「n≧8」の場合)、実施例1と同様に、ステップS82、S83が実行され、新たな回転角度カウント数mとして現在の回転角度カウント数mに「1」を加算した「m+1」を設定した後、回転角度カウント数mが「2」以下であるか否かを判定する。「m≦2」の場合、実施例1と同様に、ステップS68に戻る。これにより、ステップS68〜S79、S201、S202、S82が繰り返し実行される。
上述した実施例2のメダル選別装置では、実施例1とほぼ同じ効果が得られる。すなわち、撮像画像において判別対象ディスクの模様が回転していても、その回転角度と同一または近似する回転角度を有し、且つ、回転方向が逆の被判別画像と基準画像とを対比することにより、模様の回転が補正される。換言すれば、模様の回転ズレが除去または減少される。平行移動における方向および移動量が適正であれば、撮像画像における判別対象ディスクの模様が位置ズレしていても、その位置ズレが補正される。換言すれば、位置ズレが除去または減少される。したがって、撮像画像における模様の回転および位置ズレの双方の影響が除去または減少され、判別精度を高めることができる。また、特定された回転角度に対応する被判別画像についてのみ平行移動を行って基準画像との対比がなされるので、判定に要する時間を短縮できる。よって、判別速度が向上し、高速な選別が可能となる。
さらに、対比結果が最良となる最小相違度DFmに基づいて真偽が判別される。換言すれば、被判別画像における模様の回転および位置ズレの双方の影響が最も少ない対比結果に基づき真偽の判別がなされる。そのため、実施例1の場合に比べて判別の基準値(換言すれば、閾値)を厳しく設定することができ、より正確な判別が可能であり、ひいては、より正確な選別が可能となる。
図16および図17は、本発明の実施例3のメダル選別装置における画像対比処理を示す。実施例3のメダル選別装置は、画像対比判定において「θ=0」を含めて回転角度の異なる複数の被判別画像の全てについて平行移動を行いながら基準画像と対比し、得られた対比結果のうちの最良の対比結果に基づき選別対象メダル(換言すれば、判別対象メダル)Mの真偽を判別する点において実施例1のメダル選別装置100と相違する。それ以外は、実施例1のメダル選別装置100と同一である。そのため、ここでは画像対比判定処理についてのみ説明する。
まず、図16のステップS301において、図9のステップS51と同様に、図6のステップS6において取得された選別対象メダル(換言すれば、判別対象メダル)Mの撮像画像の前処理が実行され、中心抽出、エッジ強調、2値化、膨張・収縮の各処理がなされた後の画像が前処理画像としてRAM143の処理画像保持部173に格納され保持される。
次のステップS302では、図9のステップS52と同様に、処理画像保持部173に保持された前処理画像がRAM143の撮像画像保持部172に格納され保持される。
次のステップS303において面番号kに「0」が設定され、続くステップS304において面番号kの基準画像が選択され、ステップS305に進む。
ステップS305およびステップS306では、回転角度θおよび画像移動カウント数nにそれぞれ「0」が設定される。換言すれば、回転角度θおよび画像移動カウント数nが初期化(すなわち、リセット)される。
次のステップS307では、図9のステップS56と同様に、撮像画像保持部172に保持された前処理画像に対してサイズ変換処理が実行される。サイズ変換された画像は、被判別画像として処理画像保持部173に格納され保持される。
次のステップS308では、図9のステップS57と同様に、基準画像保持部171に保持された基準画像と処理画像保持部173に保持された被判別画像とを対比する画像比較が実行され、相違度DFが算出される。
次のステップS309では、画像移動カウント数nが「0」か否かが判定される。換言すれば、ステップS309において、平行移動が実行されているか否かが判定される。平行移動が実行されていない「n=0」の場合、ステップS310に進み、平行移動が実行されている「n≠0」の場合、ステップS311に進む。
ステップS310では、θが「0」であるか否かが判定される。「θ=0」の場合、ステップS312に進み、「θ≠0」の場合、ステップS311に進む。
ステップS312では、相違度DFの最小値を示す最小相違度DFmが設定される。ステップS309において「n=0」と判定され、ステップS310において「θ=0」と判定された場合、ステップS308において算出された相違度DFが最小相違度DFmとして設定される。設定された最小相違度DFmは、RAM143に格納される。
ステップS309において「n≠0」の場合またはステップS310において「θ≠0」の場合、ステップS311において、ステップS308で算出された相違度DFが最小相違度DFm未満であるか否かが判定される。「DF<DFm」の場合、すなわち、ステップS308で算出された相違度DFが既に設定されている最小相違度DFmより小さい場合、ステップS312に進み、最小相違度DFmが更新される。「DF≧DFm」の場合、ステップS313に進み、現在の最小相違度DFmがそのまま維持される。
ステップS313では、図10のステップS76と同様に、処理画像保持部173に保持された被判別画像に対して図12の平行移動処理が実行される。平行移動された被判別画像は、処理画像保持部173に格納され保持される。
次のステップS314では、現在の画像移動カウント数nに「1」が加算され、新たな画像移動カウント数nが設定される。換言すれば、画像移動カウント数nが更新される。
次のステップS315では、画像移動カウント数nが「8」以上であるか否かが判定される。画像移動カウント数nが「8」以上でない場合(すなわち、「n<8」の場合)、ステップS308に戻り、上記ステップS308〜S314が繰り返し実行される。すなわち、ステップS313において平行移動された被判別画像は、RAM143の処理画像保持部173に格納されて保持され、ステップS308において基準画像に対して相違度DFが算出される。換言すれば、平行移動された被判別画像と基準画像との対比による相違度の算出が、平行移動の方向を変えながら繰り返し実行される。そして、算出された各相違度のうちの最小値が最小相違度として設定される。画像移動カウント数nが「8」以上の場合(すなわち、「n≧8」の場合)、図17のステップS316に進む。
ステップ316では、現在の回転角度θに回転角度増分θdを加算して得られた値が新たな回転角度θとして設定される。換言すれば、回転角度θが更新される。
次のステップS317では、ステップS316で更新された回転角度θが「360°」以上であるか否かが判定される。「θ<360°」の場合、ステップS318に進み、撮像画像保持部172に保持された前処理画像が更新された回転角度θで回転される。その後、図16のステップS306に戻り、ステップS306〜S316が繰り返し実行される。これにより、回転角度θの異なる複数の被判別画像のそれぞれについて、平行移動の方向を変えながら平行移動されつつ基準画像と対比され、対比結果として相違度DFが算出される。そして、算出された相違度DFの最小値が最小相違度DFmとして設定される。
ステップS317において「θ≧360°」の場合、ステップS317に進み、最小相違度DFmが所定の閾値以下であるか否かが判定される。最小相違度DFmが閾値以下の場合、ステップS320において、一致の判定がなされた後、図6のステップS7に戻る。それ以外の場合(換言すれば、最小相違度DFmが閾値を超える場合)、ステップS321に進み、現在の面番号kに「1」が加算され、新たな面番号kが設定される。
次のステップS322では、面番号kが「2」以上であるか否かが判定される。面番号kが「2」未満(すなわち、「k<2」)の場合、図16のステップS304に戻る。換言すれば、「k=1」に設定された状態で、ステップS304〜S321の処理が再度実行される。すなわち、基準メダルSMの裏面の基準画像との対比が行われる。面番号kが「2」以上(すなわち、「k≧2」)の場合、ステップS323において不一致と判定され、図6のステップS8に戻る。
上述した実施例3のメダル選別装置では、実施例1の場合と同様に、撮像画像において判別対象ディスクの模様が回転していても、その回転角度と同一または近似する回転角度を有し、且つ、回転方向が逆の被判別画像と基準画像とを対比することにより、模様の回転が補正される。換言すれば、模様の回転ズレが除去または減少される。平行移動における方向および移動量が適正であれば、撮像画像における判別対象ディスクの模様が位置ズレしていても、その位置ズレが補正される。換言すれば、位置ズレが除去または減少される。したがって、撮像画像における模様の回転および位置ズレの双方の影響が除去または減少され、判別精度を高めることができる。
また、実施例2の場合と同様に、対比結果が最良となる最小相違度DFmに基づいて真偽が判別される。換言すれば、被判別画像における模様の回転および位置ズレの双方の影響が最も少ない対比結果に基づき真偽の判別がなされる。しかも、全ての回転角度に対応する被判別画像について平行移動を行って基準画像との対比がなされる。そのため、実施例2に比べて判別の基準値(換言すれば、閾値)を一層厳しく設定することができる。これにより、判別および選別の正確性が一層向上する。
(変形例)
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、相違度DFに換えて類似度を求め、類似度を対比結果として定量化することもできる。この場合、類似度が所定の閾値以上の場合に真正メダルとして判別し、類似度が当該閾値未満の場合に偽メダルと判別すればよい。また、選別対象メダルMの表面および裏面の模様が同一の場合には、面番号nに関連する処理を省略することで適用が可能となる。さらに、面番号kを適宜に設定することにより、それぞれ異なる模様を有する複数金種のメダルMに対しても適用が可能である。
上記実施例では、画像対比判定において、選別対象メダルMの撮像画像に対してサイズ変換せずに前処理画像として撮像画像保持部172に保持し、保持された前処理画像の回転前および回転後にサイズ変換を実行しているが、撮像画像を回転するようにしてもよい。その場合、撮像画像の回転前および回転後の撮像画像に対して図8の前処理を実行することになるので、上記実施例に比べて画像対比判定に要する時間が増加する。
上記実施例では、凹凸模様を有するメダルを例に説明したが、印刷等により形成された模様を有するディスクに対しても適用できる。また、上記実施例では、遊技用メダルを例に説明したが、硬貨やトークン等の他の種類のディスクに対しても適用可能である。その場合にも、同様の効果が得られ、特に不正行為の防止に効果的である。
本発明は、ゲーム機、自動販売機、精算機等のディスク処理装置に好適に利用でき、特に、直径の異なる複数種類のディスクを処理する装置に好適である。
100 メダル選別装置
101 メダル返却口
102 メダル受入口
103 本体
103a 案内面
104 メダル投入口
105 メダル通路
105S 傾斜メダル通路
105V 垂立メダル通路
106 振分ゲート
108 ガイドレール(ガイド体)
108a 案内面
109 振分板
110 撮像窓
111 撮像タイミングセンサ
112 光電センサ
112a 発光部
112b 受光部
112c プリズム
113 メダルカウントセンサ
114 光電センサ
114a 発光部
114b 受光部
120 二次元撮像装置
121 投光装置
122 ハーフミラー
123 集光レンズ
124 撮像素子
130 面投光装置
131 LED
132 導光体
133 反射シート
134 拡散シート
140 制御装置
141 マイクロコンピュータ
142 ROM
143 RAM
151 ユーザインターフェース
152 状態表示器
153 登録スイッチ
154 セキュリティボリューム
160 画像処理部
161 中心抽出部
162 エッジ強調部
163 2値化部
164 膨張・収縮部
165 サイズ変換部
166 画像回転部
167 画像移動部
168 判別部
171 基準画像保持部
172 撮像画像保持部
173 処理画像保持部
BS バスライン
M メダル
M1、M2、M3 メダル
FM 偽メダル
SM 基準メダル
TM 真正メダル
BL 基準線
DAL 検知軸線
GL 案内線
LA 光軸
LL 長手軸線
LS 長辺
SS 短辺
DF 相違度
DFm 最小相違度
DL 進行線
DS メダル検知信号
DS メダル検出信号
GCS ゲート制御信号
ICS 撮像制御信号
IS 撮像画像信号
LCS 点灯制御信号
TS タイミング信号

Claims (12)

  1. 基準ディスク(SM)に対応する基準画像を準備し、判別対象ディスク(M)の一面を撮像手段(120)で撮像して撮像画像を取得し、取得した前記撮像画像に基づく被判別画像と前記基準画像とを対比することにより判別手段(168)が前記判別対象ディスク(M)の真偽を判別するディスク判別方法において、
    (A)前記判別対象ディスク(M)の撮像画像に基づく第1の被判別画像を生成し、当該第1の被判別画像と前記基準画像とを対比する工程(S51〜S57、S301〜S308)と、
    (B)前記第1の被判別画像をそれぞれ異なる複数の回転角度で回転した画像に相当する複数の第2の被判別画像を生成し、当該第2の被判別画像と前記基準画像とを対比する工程(S64〜S66、S56、S57、S316〜S318、S307、S308)と、
    (C)前記第1および第2の被判別画像から選ばれた一以上を座標変換により平行移動してなる複数の第3の被判別画像と前記基準画像とを対比する工程(S76〜S79、S313〜S315、S308)と、
    を含み、
    前記(A)、(B)および(C)の工程における対比結果から前記判別対象ディスク(M)の真偽が判別されることを特徴とするディスク判別方法。
  2. 前記(C)の工程では前記第1または第2の被判別画像の平行移動が平行移動の方向を変えながら繰り返し実行されることを特徴とする請求項1に記載のディスク判別方法。
  3. 前記(A)および(B)の工程における前記第1および第2の被判別画像と前記基準画像との対比結果から前記複数の回転角度のうちの少なくとも1つを特定し、前記(C)の工程では前記特定された回転角度に対応する前記第3の被判別画像についてのみ対比が行われることを特徴とする請求項1に記載のディスク判別方法。
  4. 前記(A)、(B)および(C)の工程における対比結果のうち最良の対比結果に基づき前記判別対象ディスク(M)の真偽を判別することを特徴とする請求項1に記載のディスク判別方法。
  5. 基準ディスク(SM)に対応する基準画像を基準画像保持手段(171)に保持し、判別対象ディスク(M)の一面を撮像手段(120)で撮像して撮像画像を取得し、取得した前記判別対象ディスク(M)の撮像画像に基づく被判別画像と前記基準画像とを対比することにより判別手段(168)が前記判別対象ディスク(M)の真偽を判別するディスク判別装置において、
    前記判別対象ディスク(M)の撮像画像に基づく第1の被判別画像および前記第1の被判別画像をそれぞれ異なる複数の回転角度で回転した画像に相当する複数の第2の被判別画像を生成する手段(160)と、前記第1および第2の被判別画像から選ばれた一以上を座標変換により平行移動して複数の第3の被判別画像を生成する画像移動手段(167)を有し、
    前記判別手段(168)が、前記第1、第2および第3の被判別画像のそれぞれと前記基準画像とを対比し、当該対比結果から前記判別対象ディスク(M)の真偽を判別することを特徴とするディスク判別装置。
  6. 前記画像移動手段(167)による前記第1または第2の被判別画像の平行移動が平行移動の方向を変えながら繰り返し実行されることを特徴とする請求項5に記載のディスク判別装置。
  7. 前記判別手段(168)が、前記第1および第2の被判別画像と前記基準画像との対比結果から前記複数の回転角度のうちの少なくとも1つを特定し、前記第3の被判別画像と前記基準画像とを対比する場合には当該特定された回転角度に対応する前記第3の被判別画像に対してのみ対比を行うことを特徴とする請求項5に記載のディスク判別装置。
  8. 前記判別手段(168)が、前記第1、第2および第3の被判別画像と前記基準画像との対比結果のうち最良の対比結果に基づき前記判別対象ディスク(M)の真偽を判別することを特徴とする請求項5に記載のディスク判別装置。
  9. 基準ディスク(SM)に対応する基準画像を基準画像保持手段(171)に保持し、選別対象ディスク(M)の一面を撮像手段(120)で撮像して撮像画像を取得し、取得した前記選別対象ディスク(M)の撮像画像に基づく被判別画像と前記基準画像とを対比することにより判別手段(168)が前記選別対象ディスク(M)の真偽を判別し、その判別結果に基づき振分装置(106)が前記選別対象ディスク(M)を真偽別に振り分けるディスク選別装置において、
    前記選別対象ディスク(M)の撮像画像に基づく第1の被判別画像および前記第1の被判別画像をそれぞれ異なる複数の回転角度で回転した画像に相当する複数の第2の被判別画像を生成する手段(160)と、前記第1および第2の被判別画像から選ばれた一以上を座標変換により平行移動して複数の第3の被判別画像を生成する画像移動手段(167)を有し、
    前記判別手段(168)が、前記第1、第2および第3の被判別画像のそれぞれと前記基準画像とを対比し、当該対比結果から前記選別対象ディスク(M)の真偽を判別することを特徴とするディスク選別装置。
  10. 前記画像移動手段(167)による前記第1または第2の被判別画像の平行移動が平行移動の方向を変えながら繰り返し実行されることを特徴とする請求項9に記載のディスク選別装置。
  11. 前記判別手段(168)が、前記第1および第2の被判別画像と前記基準画像との対比結果から前記複数の回転角度のうちの少なくとも1つを特定し、前記第3の被判別画像と前記基準画像とを対比する場合には当該特定された回転角度に対応する前記第3の被判別画像に対してのみ対比を行うことを特徴とする請求項9に記載のディスク選別装置。
  12. 前記判別手段(168)が、前記第1、第2および第3の被判別画像と前記基準画像との対比結果のうち最良の対比結果に基づき前記選別対象ディスク(M)の真偽を判別することを特徴とする請求項9に記載のディスク選別装置。
JP2012255685A 2012-11-21 2012-11-21 ディスク判別方法、ディスク判別装置およびディスク選別装置 Active JP5953614B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012255685A JP5953614B2 (ja) 2012-11-21 2012-11-21 ディスク判別方法、ディスク判別装置およびディスク選別装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012255685A JP5953614B2 (ja) 2012-11-21 2012-11-21 ディスク判別方法、ディスク判別装置およびディスク選別装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014102765A true JP2014102765A (ja) 2014-06-05
JP2014102765A5 JP2014102765A5 (ja) 2015-06-25
JP5953614B2 JP5953614B2 (ja) 2016-07-20

Family

ID=51025201

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012255685A Active JP5953614B2 (ja) 2012-11-21 2012-11-21 ディスク判別方法、ディスク判別装置およびディスク選別装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5953614B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017142737A (ja) * 2016-02-12 2017-08-17 旭精工株式会社 ディスクの色判別装置および色判別方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09259320A (ja) * 1996-03-22 1997-10-03 Glory Ltd 円形物体の位置決定方法
JPH1091836A (ja) * 1996-09-12 1998-04-10 Oki Electric Ind Co Ltd 硬貨識別装置
JP2003233851A (ja) * 2002-02-13 2003-08-22 Glory Ltd 画像による硬貨の真偽/正損判定方法及び装置
JP2005031901A (ja) * 2003-07-10 2005-02-03 Nippon Conlux Co Ltd 硬貨識別装置および方法
WO2010035314A1 (ja) * 2008-09-24 2010-04-01 グローリー株式会社 硬貨の正損判別装置及び正損判別方法
WO2010055575A1 (ja) * 2008-11-14 2010-05-20 グローリー株式会社 硬貨識別方法及び硬貨識別装置
JP2011022994A (ja) * 2009-06-16 2011-02-03 Canon Inc パターン処理装置及びその方法、プログラム

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09259320A (ja) * 1996-03-22 1997-10-03 Glory Ltd 円形物体の位置決定方法
JPH1091836A (ja) * 1996-09-12 1998-04-10 Oki Electric Ind Co Ltd 硬貨識別装置
JP2003233851A (ja) * 2002-02-13 2003-08-22 Glory Ltd 画像による硬貨の真偽/正損判定方法及び装置
JP2005031901A (ja) * 2003-07-10 2005-02-03 Nippon Conlux Co Ltd 硬貨識別装置および方法
WO2010035314A1 (ja) * 2008-09-24 2010-04-01 グローリー株式会社 硬貨の正損判別装置及び正損判別方法
WO2010055575A1 (ja) * 2008-11-14 2010-05-20 グローリー株式会社 硬貨識別方法及び硬貨識別装置
JP2011022994A (ja) * 2009-06-16 2011-02-03 Canon Inc パターン処理装置及びその方法、プログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017142737A (ja) * 2016-02-12 2017-08-17 旭精工株式会社 ディスクの色判別装置および色判別方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5953614B2 (ja) 2016-07-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6002921B2 (ja) ディスク判別方法、ディスク判別装置およびディスク選別装置
JP5838469B2 (ja) ディスク判別方法、ディスク判別装置およびディスク選別装置
US10748387B2 (en) Device for reading a magnetic stripe and/or chip card having a camera for the detection of inserted skimming modules
EP1049054B1 (en) Coin discriminating apparatus
JP5314419B2 (ja) 紙幣の真贋判定方法、及び紙幣の真贋判定装置
WO2012083711A1 (zh) 一种纸币检测方法及装置
EP1834306A1 (en) Acceptor device for sheet objects
JP5568798B2 (ja) 硬貨選別装置および硬貨判別用二次元撮像装置
JP2013080360A5 (ja)
JP5953553B2 (ja) ディスク判別方法、ディスク判別装置およびディスク選別装置
WO2012119409A1 (zh) 一种纸币鉴伪检测装置
KR20030051250A (ko) 서류 진위 판별장치 및 그 방법
JP5953614B2 (ja) ディスク判別方法、ディスク判別装置およびディスク選別装置
KR20120117049A (ko) 휴대용 단말기에서 위조 지폐 감별 방법 및 장치
JP6723561B2 (ja) ディスク判別装置およびディスク判別方法
JPH1114557A (ja) 硬貨認識装置
KR101812206B1 (ko) 위폐 감별 및 추적 시스템 및 이의 실행 방법
JP5906484B2 (ja) ディスク画像取得装置およびディスク選別装置
US9947161B2 (en) Disk image acquiring device and disk sorting device
EP2804154B1 (en) Disk image acquiring device and disk sorting device
JP6481126B2 (ja) ディスクの色判別装置および色判別方法
CN104167042B (zh) 盘图像获取装置和盘筛选装置
JP2013109458A5 (ja)
CN108073921B (zh) 一种钞票信息的识别方法及装置
JP6406514B2 (ja) ディスク識別装置およびディスク識別方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150507

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150507

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160324

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160328

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160506

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160526

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160526

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5953614

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250