JP2014102129A - 圧力センサチップ - Google Patents

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祐希 瀬戸
Tomohisa Tokuda
智久 徳田
Ayumi Kanai
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Abstract

【課題】ダイアフラム着底後の過大圧印加時に、チップ全体の変形を抑制し、ダイアフラムエッジにおける発生応力を低減して、期待される耐圧を確保する。
【解決手段】ストッパ部材11−2と台座11−4との間に補強層11−6を設ける(ストッパ部材11−2の凹部11−2aが設けられた面とは反対側の面に補強層11−6を設ける)。補強層11−6によって、センサダイアフラム11−1のストッパ部材11−2の凹部11−2aへの着底後のさらなる過大圧に対し、ストッパ部材11−2の変形を抑制し、チップ全体の変形を抑制して、ダイアフラムエッジにおける発生応力を低減する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、一方の面および他方の面に受ける圧力差に応じた信号を出力するセンサダイアフラムを用いた圧力センサチップ、例えば圧力を受けて変位する薄板状のダイアフラム上に歪抵抗ゲージを形成し、ダイアフラムに形成された歪抵抗ゲージの抵抗値変化からダイアフラムに加わった圧力を検出する圧力センサチップに関するものである。
従来より、工業用の差圧センサとして、一方の面および他方の面に受ける圧力差に応じた信号を出力するセンサダイアフラムを用いた圧力センサチップを組み込んだ差圧センサが用いられている。この差圧センサは、高圧側および低圧側の受圧ダイアフラムに加えられる各測定圧を、圧力伝達媒体としての封入液によってセンサダイアフラムの一方の面および他方の面に導き、そのセンサダイアフラムの歪みを例えば歪抵抗ゲージの抵抗値変化として検出し、この抵抗値変化を電気信号に変換して取り出すように構成されている。
このような差圧センサは、例えば石油精製プラントにおける高温反応塔等の被測定流体を貯蔵する密閉タンク内の上下2位置の差圧を検出することにより、液面高さを測定するときなどに用いられる。
図8に従来の差圧センサの概略構成を示す。この差圧センサ100は、センサダイアフラム(図示せず)を有する圧力センサチップ1をメータボディ2に組み込んで構成される。圧力センサチップ1におけるセンサダイアフラムは、シリコンやガラス等からなり、薄板状に形成されたダイアフラムの表面に歪抵抗ゲージが形成されている。メータボディ2は、金属製の本体部3とセンサ部4とからなり、本体部3の側面に一対の受圧部をなすバリアダイアフラム(受圧ダイアフラム)5a,5bが設けられ、センサ部4に圧力センサチップ1が組み込まれている。
メータボディ2において、センサ部4に組み込まれた圧力センサチップ1と本体部3に設けられたバリアダイアフラム5a,5bとの間は、大径のセンタダイアフラム6により隔離された圧力緩衝室7a,7bを介してそれぞれ連通され、圧力センサチップ1とバリアダイアフラム5a,5bとを結ぶ連通路8a,8bにシリコーンオイル等の圧力伝達媒体9a,9bが封入されている。
なお、シリコーンオイル等の圧力媒体が必要となるのは、センサダイアフラムに対する計測媒体中の異物付着を防ぐこと、センサダイアフラムを腐食させないため、耐食性を持つ受圧ダイアフラムと応力(圧力)感度を持つセンサダイアフラムとを分離する必要があるためである。
この差圧センサ100では、図9(a)に定常状態時の動作態様を模式的に示すように、プロセスからの第1の流体圧力(第1の測定圧)Paがバリアダイアフラム5aに印加され、プロセスからの第2の流体圧力(第2の測定圧)Pbがバリアダイアフラム5bに印加される。これにより、バリアダイアフラム5a,5bが変位し、その加えられた圧力Pa,Pbがセンタダイアフラム6により隔離された圧力緩衝室7a,7bを介し、圧力伝達媒体9a,9bを通して、圧力センサチップ1のセンサダイアフラムの一方の面および他方の面にそれぞれ導かれる。この結果、圧力センサチップ1のセンサダイアフラムは、その導かれた圧力Pa,Pbの差圧ΔPに相当する変位を呈することになる。
これに対して、例えば、バリアダイアフラム5aに過大圧Poverが加わると、図9(b)に示すようにバリアダイアフラム5aが大きく変位し、これに伴ってセンタダイアフラム6が過大圧Poverを吸収するように変位する。そして、バリアダイアフラム5aがメータボディ2の凹部10aの底面(過大圧保護面)に着底し、その変位が規制されると、バリアダイアフラム5aを介するセンサダイアフラムへのそれ以上の差圧ΔPの伝達が阻止される。バリアダイアフラム5bに過大圧Poverが加わった場合も、バリアダイアフラム5aに過大圧Poverが加わった場合と同様にして、バリアダイアフラム5bがメータボディ2の凹部10bの底面(過大圧保護面)に着底し、その変位が規制されると、バリアダイアフラム5bを介するセンサダイアフラムへのそれ以上の差圧ΔPの伝達が阻止される。この結果、過大圧Poverの印加による圧力センサチップ1の破損、すなわち圧力センサチップ1におけるセンサダイアフラムの破損が未然に防止される。
この差圧センサ100では、メータボディ2に圧力センサチップ1を内包させているので、プロセス流体など外部腐食環境から圧力センサチップ1を保護することができる。しかしながら、センタダイアフラム6やバリアダイアフラム5a,5bの変位を規制するための凹部10a,10bを備え、これらによって圧力センサチップ1を過大圧Poverから保護する構造をとっているので、その形状が大型化することが避けられない。
そこで、圧力センサチップに第1のストッパ部材および第2のストッパ部材を設け、この第1のストッパ部材および第2のストッパ部材の凹部をセンサダイアフラムの一方の面および他方の面に対峙させることによって、過大圧が印加された時のセンサダイアフラムの過度な変位を阻止し、これによってセンサダイアフラムの破損・破壊を防止する構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図10に特許文献1に示された構造を採用した圧力センサチップの概略を示す。同図において、11−1はセンサダイアフラム、11−2および11−3はセンサダイアフラム11−1を挟んで接合された第1および第2のストッパ部材、11−4および11−5はストッパ部材11−2および11−3に接合された第1および第2の台座である。ストッパ部材11−2,11−3や台座11−4,11−5はシリコンやガラスなどにより構成されている。また、台座11−5はセンサ室内の内壁面(金属製)10に接合されているが、台座11−4はセンサ室内の内壁面(金属製)10には接合されていない(開放状態とされている)。
この圧力センサチップ11において、ストッパ部材11−2,11−3には凹部11−2a,11−3aが形成されており、ストッパ部材11−2の凹部11−2aをセンサダイアフラム11−1の一方の面に対峙させ、ストッパ部材11−3の凹部11−3aをセンサダイアフラム11−1の他方の面に対峙させている。凹部11−2a,11−3aは、センサダイアフラム11−1の変位に沿った曲面(非球面)とされており、その頂部に圧力導入孔(導圧孔)11−2b,11−3bが形成されている。また、台座11−4,11−5にも、ストッパ部材11−2,11−3の導圧孔11−2b,11−3bに対応する位置に、圧力導入孔(導圧孔)11−4a,11−5aが形成されている。
このような圧力センサチップ11を用いると、センサダイアフラム11−1の一方の面に過大圧が印加されてセンサダイアフラム11−1が変位したとき、その変位面の全体がストッパ部材11−3の凹部11−3aの曲面によって受け止められる。また、センサダイアフラム11−1の他方の面に過大圧が印加されてセンサダイアフラム11−1が変位したとき、その変位面の全体がストッパ部材11−2の凹部11−2aの曲面によって受け止められる。
これにより、センサダイアフラム11−1に過大圧が印加された時の過度な変位が阻止され、センサダイアフラム11−1の周縁部に応力集中が生じないようにして、過大圧の印加によるセンサダイアフラム11−1の不本意な破壊を効果的に防ぎ、その過大圧保護動作圧力(耐圧)を高めることが可能となる。また、図8に示された構造において、センタダイアフラム6や圧力緩衝室7a,7bをなくし、バリアダイアフラム5a,5bからセンサダイアフラム11−1に対して直接的に測定圧Pa,Pbを導くようにして、メータボディ2の小型化を図ることが可能となる。
特開2005−69736号公報 特願2012−057205
しかしながら、図10に示された圧力センサチップ11の構造において、ストッパ部材11−2および11−3は、センサダイアフラム11−1の一方の面および他方の面に、その周縁部11−2cおよび11−3cの全面を接合させている。すなわち、ストッパ部材11−2の凹部11−2aを囲む周縁部11−2cをセンサダイアフラム11−1の一方の面に対面させ、この対面する周縁部11−2cの全領域をセンサダイアフラム11−1の一方の面に直接接合している。また、ストッパ部材11−3の凹部11−3aを囲む周縁部11−3cをセンサダイアフラム11−1の他方の面に対面させ、この対面する周縁部11−3cの全領域をセンサダイアフラム11−1の他方の面に直接接合している。
このような構造の場合、片側から圧力が印加されセンサダイアフラム11−1が撓んだ際に、引っ張り応力が最も発生する圧力が印加された側のセンサダイアフラム11−1のエッジ付近(図10中の一点鎖線で囲んだ部位)が両面とも拘束状態にあるため、その箇所に応力集中が発生し、期待される耐圧が確保できないという問題があった。
更に、ストッパ部材11−2,11−3の凹部11−2a,11−3aの開口サイズに製作上のズレがあると、センサダイアフラム11−1の拘束箇所に位置ずれが生じるため、その影響で応力集中がより顕著になる場合がある。この場合、センサダイアフラム11−1の着底異常に伴う応力集中も重なり、更なる耐圧低下となってしまう虞がある。
なお、本出願人が先に提案したように(例えば、特許文献2参照)、ストッパ部材11−2および11−3のセンサダイアフラム11−1と対面する領域のうち、外周側の領域をセンサダイアフラム11−1との接合領域とし、内周側の領域をセンサダイアフラム11−1との非接合領域とすることで応力分散を行うことが考えられる。
しかしながら、このような構造としても、図10に示されるように台座11−4が開放状態とされていると、センサダイアフラム11−1がストッパ部材11−2の凹部11−2aに着底後、過大圧が大きくなると、ストッパ部材11−2が変形し、これによってチップ全体が変形して、結局センサダイアフラム11−1の支点(ダイアフラムエッジ)に応力が一点集中してしまい、破壊応力を超えてしまうことがある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ダイアフラム着底後の過大圧印加時に、チップ全体の変形を抑制し、ダイアフラムエッジにおける発生応力を低減して、期待される耐圧を確保することが可能な圧力センサチップを提供することにある。
このような目的を達成するために本発明は、一方の面および他方の面に受ける圧力差に応じた信号を出力するセンサダイアフラムと、このセンサダイアフラムの一方の面および他方の面にその周縁部を対面させて接合されると共に、その周縁部に囲まれた中央部にセンサダイアフラムに過大圧が印加された時の当該センサダイアフラムの過度な変位を阻止する凹部を有する第1および第2の保持部材とを備えた圧力センサチップにおいて、第1の保持部材の凹部が設けられた面とは反対側の面に設けられ、センサダイアフラムの第1の保持部材の凹部への着底後の過大圧に対し、第1の保持部材の変形を抑制する補強層を備えることを特徴とする。
本発明において、センサダイアフラムが第1の保持部材の凹部に着底後、過大圧が大きくなると、この第1の保持部材の凹部が設けられた面とは反対側の面に設けられた補強層によって第1の保持部材の変形が抑制され、チップ全体の変形が抑制されて、ダイアフラムエッジにおける発生応力が低減される。
本発明によれば、第1の保持部材の凹部が設けられた面とは反対側の面に、センサダイアフラムの第1の保持部材の凹部への着底後の過大圧に対し、第1の保持部材の変形を抑制する補強層を設けたので、センサダイアフラムが第1の保持部材の凹部に着底後、過大圧が大きくなると、この補強層によって第1の保持部材の変形が抑制され、チップ全体の変形が抑制されて、ダイアフラムエッジにおける発生応力が低減されるものとなり、期待される耐圧を確保することが可能となる。
本発明に係る圧力センサチップの第1の実施の形態(実施の形態1)の概略を示す図である。 この圧力センサに用いる補強層の厚さとダイアフラムエッジの破壊強度に対する発生応力の割合との関係を示すグラフである。 図3に示したグラフにおける詳細なデータを示す図である。 本発明に係る圧力センサチップの第2の実施の形態(実施の形態2)の概略を示す図である。 この圧力センサチップにおけるダイアフラム有効径に対する非接合幅の割合(%)と発生応力(%)との関係を示す図である。 本発明に係る圧力センサチップの第3の実施の形態(実施の形態3)の概略を示す図である。 この圧力センサチップにおけるストッパ部材の周縁部のダイアフラム厚みに対する段差の割合(%)と破壊応力に対する最大主応力の割合(%)との関係を示す図である。 従来の差圧センサの概略構成を示す図である。 この差圧センサの動作態様を模式的に示す図である。 特許文献1に示された構造を採用した圧力センサチップの概略を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
〔実施の形態1〕
図1はこの発明に係る圧力センサチップの第1の実施の形態(実施の形態1)の概略を示す図である。同図において、図10と同一符号は図10を参照して説明した構成要素と同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略する。なお、この実施の形態では、圧力センサチップを符号11Aで示し、図10に示された圧力センサチップ11と区別する。
この圧力センサチップ11Aにおいて、ストッパ部材11−2と台座11−4との間には、補強層11−6が設けられている。すなわち、ストッパ部材11−2の凹部11−2aが設けられた面とは反対側の面に、補強層11−6が設けられている。なお、補強層11−6には、ストッパ部材11−2の導圧孔11−2bと台座11−4の導圧孔11−4aとを連通する連通孔11−6aが設けられている。
この圧力センサチップ11Aでは、センサダイアフラム11−1がストッパ部材の11−2の凹部11−2aに着底後、過大圧が大きくなると、このストッパ部材11−2の凹部11−2aが設けられた面とは反対側の面に設けられた補強層11−6によってストッパ部材11−2の変形が抑制され、チップ全体の変形が抑制されて、ダイアフラムエッジにおける発生応力が低減され、期待される耐圧が確保される。補強層11−6は、このような役割を果たすことができるように、その材質および厚さが定められている。
この圧力センサチップ11Aにおいて、補強層11−6をストッパ部材11−2よりも高い剛性率を有する材料で形成すると、ストッパ部材11−2と同材料を使用する場合に対して、厚みを薄くし、小型化を図ることが可能となる。また、補強層11−6の厚みを調整することで、様々な耐圧の限界値に対応することが可能となる。また、補強層11−6の熱膨張係数とストッパ部材11−3の熱膨張係数とを同等とすれば、補強層11−6とストッパ部材11−3との接合面での熱応力の発生を抑えることも可能となる。
なお、この実施の形態では、台座11−5がセンサ室内の内壁面(金属製)10に接合されているので、ストッパ部材11−3の凹部11−3aが設けられた面とは反対側の面には、ストッパ部材11−2に対して設けたような補強層11−6は設けていない。すなわち、センサダイアフラム11−1のストッパ部材11−3の凹部11−3aへの着底後の過大圧に対しては、センサ室内の内壁面(金属製)10でストッパ部材11−3の変形が抑制されて、チップ全体の変形が抑制されるので、ストッパ部材11−3の凹部11−3aが設けられた面とは反対側の面には、ストッパ部材11−2に対して設けたような補強層11−6は設けていない。
図2に「補強層厚/ストッパ厚」と「補強なし構造に対する発生応力の割合」との関係をグラフ化して示す。図3に図2に示したグラフにおける詳細なデータを示す。この例では、補強層11−6の材質をSi(シリコン)、SiC(シリコンカーバイド)、Px(パイレックス(登録商標)ガラス)とした場合について、「補強層11−6の厚さとストッパ部材11−2の厚さとの比」と「補強層11−6がない構造に対するダイアフラムエッジの発生応力の割合」との関係を示している。なお、図3には、Si、SiC、Pxについて、そのヤング率と熱膨張係数も合わせて示している。
なお、図3に示したデータは、センサダイアフラム11−1の材質をSi、ストッパ部材11−2,11−3の材質をSi、台座11−4,11−5の材質をPxとし、ストッパ部材11−2の受圧面とストッパ部材11−2の厚みとのアスペクト比を4.6(=受圧部の直径/ストッパ層の厚み)とした時のデータである。また、図2において、グラフの横軸は、ストッパ層の厚みに対して、補強層はどのくらいの厚みかを示している。また、このグラフは、ある一定の圧力を印加した場合に発生する最大主応力を比較している。
図2に示したグラフから分かるように、同じ厚さでも、Px、Si、SiCの順に補強なし構造に対する発生応力の割合(%)が小さくなる。また、厚さが2mm以上となると、補強なし構造に対する発生応力の割合(%)はあまり変化しない。このような「補強層厚/ストッパ厚」と「補強なし構造に対する発生応力の割合」との関係(補強層厚みによる応力緩和効果)から、使用する補強層11−6の材質と厚さを決定するようにする。
〔実施の形態2〕
図4はこの発明に係る圧力センサチップの第2の実施の形態(実施の形態2)の概略を示す図である。同図において、図1と同一符号は図1を参照して説明した構成要素と同一或いは同等構成要素を示し、その説明は省略する。なお、この実施の形態では、圧力センサチップを符号11Bで示し、図1に示された圧力センサチップ11Aと区別する。
この圧力センサチップ11Bにおいて、ストッパ部材11−2の周縁部11−2cは、センサダイアフラム11−1の一方の面と対面する領域S1のうち、外周側の領域S1aがセンサダイアフラム11−1の一方の面との接合領域とされ、内周側の領域S1bがセンサダイアフラム11−1の一方の面との非接合領域とされている。また、ストッパ部材11−3の周縁部11−3cは、センサダイアフラム11−1の他方の面と対面する領域S2のうち、外周側の領域S2aがセンサダイアフラム11−1の他方の面との接合領域とされ、内周側の領域S2bがセンサダイアフラム11−1の他方の面との非接合領域とされている。
ストッパ部材11−2の周縁部11−2cの外周側の領域S1aは、センサダイアフラム11−1の一方の面に直接接合されることによって接合領域とされ、ストッパ部材11−3の周縁部11−3cの外周側の領域S2aは、センサダイアフラム11−1の他方の面に直接接合されることによって接合領域とされている。以下、ストッパ部材11−2の周縁部11−2cの外周側の領域S1aを接合領域S1aと呼び、ストッパ部材11−3の周縁部11−3cの外周側の領域S2aを接合領域S2aと呼ぶ。
ストッパ部材11−2の周縁部11−2cの内周側の領域S1bは、プラズマや薬液などにより表面を荒らすなどして、センサダイアフラム11−1の一方の面に接してはいるが、接合はされてない非接合領域とされている。ストッパ部材11−3の周縁部11−3cの内周側の領域S2bも、プラズマや薬液などにより表面を荒らすなどして、センサダイアフラム11−1の他方の面に接してはいるが、接合はされてない非接合領域とされている。以下、ストッパ部材11−2の周縁部11−2cの内周側の領域S1bを非接合領域S1bと呼び、ストッパ部材11−3の周縁部11−3cの内周側の領域S2bを非接合領域S2bと呼ぶ。
そして、センサダイアフラム11−1の上面の非接合領域S1bより更に内側がダイアフラムの感圧領域D1であり、同様に、センサダイアフラム11−1の下面の非接合領域S2bより更に内側がダイアフラムの感圧領域D2である。このダイアフラムの感圧領域D1ではストッパ部材11−2に対向する面に一方の測定圧Paがかかるとともに、ダイアフラムの感圧領域D2ではストッパ部材11−3に対向する面にもう一方の測定圧Pbがかかる。なお、感圧領域D1及びD2の直径がダイアフラムの有効径である。
この圧力センサチップ11Bにおいて、測定圧Paを高圧側の測定圧とし、測定圧Pbを低圧側の測定圧とした場合、センサダイアフラム11−1の一方の上面の感圧領域D1に高圧側の測定圧Paがかかると、センサダイアフラム11−1はストッパ部材11−2の周縁部11−2cとの非接合領域S1bでストッパ部材11−2から拘束による過渡な引っ張り応力が生じることなく撓むことができるので、この部分に生じる応力が低減されるものとなる。
また、この圧力センサチップ11Bにおいて、測定圧Pbを高圧側の測定圧とし、測定圧Paを低圧側の測定圧とした場合、センサダイアフラム11−1の他方の下面の感圧領域D2に高圧側の測定圧Pbがかかると、センサダイアフラム11−1はストッパ部材11−3の周縁部11−3cとの非接合領域S2bでストッパ部材11−3から拘束による過渡な引っ張り応力が生じることなく撓むことができるので、この部分に生じる応力が低減されるものとなる。
この圧力センサチップ11Bにおいて、所定厚さのセンサダイアフラム11−1の感圧領域D1のダイアフラム有効径に対する非接合領域S1bの割合、および所定厚さのセンサダイアフラム11−1の感圧領域D2のダイアフラム有効径に対する非接合領域S2bの割合は、図5に示すダイアフラム有効径に対する非接合幅の割合(%)と発生応力(%)との関係から、所定の割合以上として定められている。
図5において、縦軸は従来の非接合幅ゼロ構造(非接合領域ゼロ構造)での発生応力を100%として表した発生応力(%)を示す軸、横軸は感圧領域のダイアフラム有効径に対する非接合幅(非接合領域の幅)の割合(%)を示す軸である。この図5に示されたグラフは実験により求められたものである。このグラフから、非接合幅を広くすると、発生応力が減少して行くことが分かる。この例では、感圧領域のダイアフラム有効径に対する非接合幅の割合が2%以上となると、発生応力が40%まで減少している。このことから、図4に示した圧力センサチップ11Bでは、感圧領域のダイアフラム有効径に対する非接合幅の割合を2%以上として定めている。
この圧力センサチップ11Bにおいても、ストッパ部材11−2の凹部11−2aが設けられた面とは反対側の面に補強層11−6を設けている。これにより、センサダイアフラム11−1のストッパ部材11−2の凹部11−2aへの着底後のさらなる過大圧に対して、ストッパ部材11−2の変形が抑制され、チップ全体の変形が抑制されて、ダイアフラムエッジにおける発生応力が低減されて、期待される耐圧が確保されるものとなる。
また、この圧力センサチップ11Bでは、ストッパ部材11−2,11−3の凹部11−2a,11−3aの開口サイズのズレによるセンサダイアフラム11−1の拘束箇所の位置ずれが解消されるため、これによる応力増加および着底異常による応力発生についても大幅に改善されるものとなる。
〔実施の形態3〕
実施の形態2では、ストッパ部材11−2の周縁部11−2cの非接合領域S1bやストッパ部材11−3の周縁部11−3cの非接合領域S2bをプラズマや薬液などにより表面を荒らすなどして形成するようにしたが、センサダイアフラム11−1の厚みに対して所定の割合以下として定められた微小な段差として形成するようにしてもよい。このような圧力センサチップの構造を図6に実施の形態3として示す。
図6に示した圧力センサチップ11Cでは、ストッパ部材11−2の周縁部11−2cの非接合領域S1bを段差h1とし、センサダイアフラム11−1の一方の面とは接触しない領域としている。また、ストッパ部材11−3の周縁部11−3cの非接合領域S2bを段差h2とし、センサダイアフラム11−1の他方の面とは接触しない領域としている。
このストッパ部材11−2,11−3の周縁部11−2c,11−3cの非接合領域S1b,S2bを形成する段差h1,h2は、図7に示すダイアフラム厚みに対する段差の割合(%)と破壊応力に対する最大主応力の割合(%)との関係から、センサダイアフラム11−1の厚みに対して所定の割合以下の微小な段差として定められている。
図7において、縦軸は破壊応力に対する最大主応力の割合(%)を示す軸であり、母材強度の理論値を100%に設定している。横軸はダイアフラム厚みに対する段差の割合(%)を示す軸である。この図7に示されたグラフは実験により求められたものである。このグラフから、ダイアフラムの厚みに対する段差の割合を大きくすると、破壊応力に対する最大主応力の割合が増加して行くことが分かる。この例では、ダイアフラムの厚みに対する段差の割合を1.95%とした時に、破壊応力に対する最大主応力の割合が100%となっている。このことから、本実施の形態では、ダイアフラムの厚みに対する段差の割合を1.95%未満として定めている。例えば、センサダイアフラム11−1の厚みを30μmとした場合、段差h1,h2の許容限界値は約0.6μm(解析値)となる。
なお、上述した実施の形態では、ストッパ部材11−2と台座11−4との間に補強層11−6を設けるものとしたが、この補強層11−6は必ずしも独立した部材でなくてもよく、ストッパ部材11−2や台座11−4の厚みを厚くすることにより確保するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態において、ストッパ部材11−3の凹部11−3aが設けられた面とは反対側の面にも、ストッパ部材11−2に対して設けたような補強層11−6を設けるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態では、センサダイアフラム11−1を圧力変化に応じて抵抗値が変化する歪抵抗ゲージを形成したタイプとしているが、静電容量式のセンサチップとしてもよい。静電容量式のセンサチップは、所定の空間(容量室)を備えた基板と、その基板の空間上に配置されたダイアフラムと、基板に形成された固定電極と、ダイアフラムに形成された可動電極とを備えている。ダイアフラムが圧力を受けて変形することで、可動電極と固定電極との間隔が変化してその間の静電容量が変化する。
〔実施の形態の拡張〕
以上、実施の形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明の技術思想の範囲内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。また、各実施の形態については、矛盾しない範囲で任意に組み合わせて実施することができる。
11A〜11C…圧力センサチップ、11−1…センサダイアフラム、11−2,11−3…ストッパ部材、11−2a,11−3a…凹部、11−2b,11−3b…圧力導入孔(導圧孔)、11−3c,11−3c…周縁部、11−4,11−5…台座、11−4a,11−5a…圧力導入孔(導圧孔)、11−6…補強層、11−6a…連通孔、S1a,S2a…外周側の領域(接合領域)、S1b,S2b…内周側の領域(非接合領域)、D1,D2…感圧領域、h1,h2…段差。

Claims (7)

  1. 一方の面および他方の面に受ける圧力差に応じた信号を出力するセンサダイアフラムと、このセンサダイアフラムの一方の面および他方の面にその周縁部を対面させて接合されると共に、その周縁部に囲まれた中央部に前記センサダイアフラムに過大圧が印加された時の当該センサダイアフラムの過度な変位を阻止する凹部を有する第1および第2の保持部材とを備えた圧力センサチップにおいて、
    前記第1の保持部材の凹部が設けられた面とは反対側の面に設けられ、前記センサダイアフラムの前記第1の保持部材の凹部への着底後の過大圧に対し、第1の保持部材の変形を抑制する第1の補強層
    を備えることを特徴とする圧力センサチップ。
  2. 請求項1に記載された圧力センサチップにおいて、
    前記第1の補強層は、
    前記第1の保持部材よりも高い剛性率を有する材料で形成されている
    ことを特徴とする圧力センサチップ。
  3. 請求項1に記載された圧力センサチップにおいて、
    前記第1の補強層は、
    予め定められた耐圧の限界値を達成可能な厚みを有する
    ことを特徴とする圧力センサチップ。
  4. 請求項1に記載された圧力センサチップにおいて、
    前記第2の保持部材の凹部が設けられた面とは反対側の面に設けられ、前記センサダイアフラムの前記第2の保持部材の凹部への着底後の過大圧に対し、第2の保持部材の変形を抑制する第2の補強層
    を備えることを特徴とする圧力センサチップ。
  5. 請求項1に記載された圧力センサチップにおいて、
    前記第1の補強層の熱膨張係数と前記第1の保持部材の熱膨張係数とが同等である
    ことを特徴とする圧力センサチップ。
  6. 請求項1に記載された圧力センサチップにおいて、
    前記第2の保持部材の周縁部は、
    前記センサダイアフラムの他方の面と対面する領域のうち、外周側の領域が前記センサダイアフラムの他方の面との接合領域とされ、内周側の領域が前記センサダイアフラムの他方の面との非接合領域とされている
    ことを特徴とする圧力センサチップ。
  7. 請求項6に記載された圧力センサチップにおいて、
    前記第2の保持部材の周縁部の非接合領域は、
    前記センサダイアフラムの厚みに対して所定の割合以下として定められた微小な段差とされている
    ことを特徴とする圧力センサチップ。
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