JP2014101981A - 変速機制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンタミが電磁弁に噛み込まれることを効果的に抑制する。
【解決手段】クリーニング作動条件の検出信号に基づいて、クリーニング制御条件が成立したと判断されると、電磁切換弁のクリーニング制御が行われる。これにより、各電磁切換弁が切換制御され、各シフトシリンダのピストンが正規位置へ戻される。各シフトシリンダのピストンが正規位置になったと判断されると、チェンジレバーのシフト位置に応じて変速制御が行われ、車両の運行が開始される。これにより、コンタミが電磁弁に噛み込まれることが長期的にかつ効果的に抑制される。
【選択図】 図6

Description

本発明は、油圧等の液圧を電磁弁で制御することにより変速機の変速制御を行う変速機制御装置の技術分野に関するものである。
従来、ギアにより変速を行うギア式変速機を変速制御する変速機制御装置として、液圧により変速操作を行う液圧式のギア・シフト・ユニット(Gear Shift Unit;以下、GS
Uとも表記する)を用いた変速機制御装置が知られている(例えば、特許文献1および2参照)。これらの特許文献1および2に記載の液圧式のGSUは、ギアをシフトするシフトフォークを作動するための所定数のシフトシリンダと、これらのシフトシリンダに対して液圧制御回路の作動液の供給・排出を制御する所定数の電磁弁とを少なくとも有している。そして、電子制御装置がチェンジレバーの変速操作に基づいて各電磁弁を制御して各シフトシリンダに対して作動液を供給・排出することにより、変速制御が行われる。
変速機制御装置に用いられる電磁弁として、例えば図7(A)に示す電磁開閉弁がある(例えば、特許文献3参照)。図7(A)に示すようにこの電磁開閉弁aは、バルブボディbと、バルブボディbに摺動可能に配設されたロッドcに取り付けられたアーマチュアdと、バルブボディbに配設されてアーマチュアdを作動制御するソレノイドコイルeと、ロッドcに設けられた弁体fと、バルブボディbに設けられて弁体fが着離座可能な弁座gと、弁体fを弁座gに着座方向に常時付勢するスプリングhとを有する。
そして、図示しない電子制御装置(ECU)によりソレノイドコイルeが励磁されたときは、ソレノイドコイルeで発生する電磁力でアーマチュアdが作動される。これにより、弁体fがスプリングhの付勢力に抗して弁座gから離座して電磁開閉弁aが開く。また、ソレノイドコイルeが励磁されないときは、アーマチュアdが作動しなくスプリングhの付勢力により弁体fが弁座gに着座して電磁開閉弁aが閉じる。
特開2005−61626号公報。 特開2007−285331号公報。 特開平11−344152号公報。
ところで、このような特許文献1および2に記載の変速機制御装置を始め、一般の変速機制御装置においては液圧制御回路が用いられるが、この液圧制御回路の作動液中にはコンタミが浮遊混在していることが多い。通常は、このようなコンタミのうち、比較的大きなコンタミは、液圧制御回路内に配設されたフィルタによって捕捉されるようになっている。しかし、フィルタを通過するような微小なコンタミはフィルタにより捕捉することができない。そこで、フィルタの目を細かくして微小なコンタミを捕捉することが考えられるが、フィルタの目を細かくすると、応答性不良等の性能低下などが発生してしまう。このため、現状の変速機制御装置は微小なコンタミを捕捉しきれないものとなっている。
前述の微小なコンタミは、基本的には電磁弁の開弁時に電磁弁の出口から流される。しかし、図7(B)に示すように微小なコンタミiは、場合によっては電磁開閉弁aの作動終了時に電磁開閉弁aの弁体fと弁座gとの間に噛み込まれてしまうことがある。このよ
うに微小なコンタミが電磁開閉弁aに噛み込まれると、電磁開閉弁aが開放されて作動液が図示しないシフトシリンダの一側に作動液が供給され、電磁開閉弁aに駆動信号がないにもかかわらずシフトシリンダが作動することが考えられる。その場合、シフトシリンダの他側に対応する電磁開閉弁aが駆動してシフトシリンダの他側に作動液を供給することで、シフトシリンダのピストンを所定の位置に戻そうとしても、シフトシリンダの両側の液圧が同じであることから、ピストンを所定の位置に戻すことはできない。このため、変速不良が発生するおそれが考えられる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、コンタミが電磁弁に噛み込まれることを効果的に抑制することのできる変速機制御装置を提供することである。
前述の課題を解決するために、本発明に係る変速機制御装置は、作動液を供給する液圧供給源と、前記作動液を貯留するタンクと、前記液圧供給源から作動液がそれぞれ供給されて液圧が発生される第1および第2の液圧室、前記第1の液圧室内の液圧で作動する第1のピストン、および前記第1のピストンと連動するとともに前記第1の液圧室内の液圧が前記第1のピストンに作用する方向と逆方向に前記第2の液圧室内の液圧が作用することで作動する第2のピストンを有するシフトシリンダと、前記第1および第2のピストンの移動とともに移動して変速機の同期噛合部材を移動させることで、前記同期噛合部材により設定される変速段に対応するギアどうしを同期させるシフトフォークと、前記第1の液圧室に対して前記作動液の供給および排出を選択的に行う第1の電磁弁と、前記第2の液圧室に対して前記作動液の供給および排出を選択的に行う第2の電磁弁と、前記第1および第2の電磁弁のクリーニング作動を行うための条件を検出するクリーニング作動条件検出部と、前記クリーニング作動条件検出部からのクリーニング作動条件の検出信号に基づいて、前記第1および第2の電磁弁のクリーニング作動を制御する制御部とを少なくとも備えることを特徴としている。
また、本発明に係る変速機制御装置は、前記制御部が前記クリーニング作動条件の検出信号に基づいて前記クリーニング作動条件が成立したと判断したとき、前記第1および第2の電磁弁のクリーニング作動を行った後、前記第1および第2の電磁弁を作動制御して前記変速機の変速制御を行うことを特徴としている。
更に、本発明に係る変速機制御装置は、前記制御部が、前記第1および第2の電磁弁のクリーニング作動をデューティ制御により行うことを特徴としている。
更に、本発明に係る変速機制御装置は、前記制御部が、前記第1の電磁弁がオンのとき前記第2の電磁弁がオフとなるとともに前記第1の電磁弁がオフのとき前記第2の電磁弁がオンとなるように前記第1および第2の電磁弁を交互にオン・オフ制御することを特徴としている。
更に、本発明に係る変速機制御装置は、前記制御部が、前記第1および第2の電磁弁がともにオンとなるとともに前記第1および第2の電磁弁がともにオフとなるように前記第1および第2の電磁弁をオン・オフ制御することを特徴としている。
更に、本発明に係る変速機制御装置は、前記クリーニング作動条件が、車両の累積走行距離が予め設定された設定走行距離となったとき、車両の累積運転時間が予め設定された設定運転時間となったとき、およびエンジン始動時のいずれか1つであることを特徴としている。
更に、本発明に係る変速機制御装置は、前記クリーニング作動条件が、シフトシリンダが正規位置でないことを検出したときであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の変速機制御装置。
このように構成された本発明に係る変速機制御装置によれば、制御部が、クリーニング作動条件検出部からのクリーニング作動条件の検出信号に基づいてクリーニング作動条件が成立したと判断すると、シフトシリンダの第1および第2の液圧室に対する作動液の供給・排出を制御する第1および第2の電磁弁に対してクリーニング作動を定期的に行う。その場合第1および第2の電磁弁のクリーニング作動の制御はデューティ制御で行われる。これにより、コンタミが第1および第2の電磁弁に噛み込まれるのを効果的に抑制することが可能となる。したがって、変速制御を長期的に安定して行うことができるようになる。
特に、クリーニング作動条件が成立したとき、第1および第2の電磁弁のクリーニング作動を行った後、第1および第2の電磁弁を作動制御して変速機の変速制御を行うことで、変速機の変速制御を更に一層長期的に安定して行うことができるようになる。
本発明に係る変速機制御装置の実施形態の一例に用いられるGSUの液圧制御回路を模式的に示す図である。 図1に示す例のGSUに用いられるシフトシリンダ、電磁切換弁、およびリリーフ弁のユニットを示す断面図である。 図2に示す例の電磁切換弁およびリリーフ弁を示す断面図である。 (A)は、電磁切換弁の非作動状態を示す部分拡大断面図、(B)は電磁切換弁の作動状態を示す部分拡大断面図である。 (A)は、電磁切換弁のデューティ制御の一例を示す図、(B)は電磁切換弁のデューティ制御の他の例を示す図である。 電磁切換弁のクリーニング作動の制御のフローを示す図である。 (A)は従来の変速機制御装置に用いられる電磁弁の一例を示す断面図、(B)はこの電磁弁においてコンタミが噛み込まれた状態を示す部分拡大断面図である。
以下、図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。
図1は、本発明に係る変速機制御装置の実施形態の一例に用いられるGSUの液圧制御回路を模式的に示す図である。
図示しないが、この例の変速機制御装置が適用されるギア式変速機は、油圧等の液圧で作動される変速機制御装置のシフトシリンダにより変速制御されるとともに、前進第1速ないし第6速(1st,2nd,3rd,4th,5th,6th)と後進(Rev)の変速
段を有する変速機である。
図1に示すように、変速機制御装置1は、GSU2と、液圧供給源であるポンプ3と、ポンプ3を駆動するモータ4と、作動液を貯留するリザーバタンク5(本発明のタンクに相当)と、電子制御装置(ECU)6(本発明の制御部に相当)とを有する。GSU2は、第1ないし第3シフトシリンダ7,8,9と、第1ないし第6電磁切換弁10,11,12,13,14,15と、第1ないし第6リリーフ弁16,17,18,19,20,21とを有する。その場合、モータ4および第1ないし第6電磁切換弁10,11,12,13,14,1
5はECU6により作動制御される。
第1シフトシリンダ7は、第1液圧室22を液密に区画する第1シフトピストン23と、第2液圧室24を液密に区画する第2シフトピストン25と、第1シフトピストン23と第2シフトピストン25とを連結する第1シフトピストンロッド26と、第1シフトピストンロッド26に設けられた第1シフトフォーク27とを有する。
また、第2シフトシリンダ8は、第3液圧室28を液密に区画する第3シフトピストン29と、第4液圧室30を液密に区画する第4シフトピストン31と、第3シフトピストン29と第4シフトピストン31とを連結する第2シフトピストンロッド32と、第2シフトピストンロッド32に設けられた第2シフトフォーク33とを有する。
更に、第3シフトシリンダ9は、第5液圧室34を液密に区画する第5シフトピストン35と、第6液圧室36を液密に区画する第6シフトピストン37と、第5シフトピストン35と第6シフトピストン37とを連結する第3シフトピストンロッド38と、第3シフトピストンロッド38に設けられた第3シフトフォーク39とを有する。第1ないし第3シフトフォーク27,33,39は、それぞれ対応する第1ないし第3同期噛合部材(不図示;特許文献1に記載の同期噛合機構に相当)を移動することで、設定された変速段に対応するギアどうしを連結させて同期させる。
第1電磁切換弁10は、第1液圧室22をポンプ3またはリザーバタンク5に択一的に連通させるように切換制御する。また、第2電磁切換弁11は、第2液圧室24をポンプ3またはリザーバタンク5に択一的に連通させるように切換制御する。更に、第3電磁切換弁12は、第3液圧室28をポンプ3またはリザーバタンク5に択一的に連通させるように切換制御する。更に、第4電磁切換弁13は、第4液圧室30をポンプ3またはリザーバタンク5に択一的に連通させるように切換制御する。更に、第5電磁切換弁14は、第5液圧室34をポンプ3またはリザーバタンク5に択一的に連通させるように切換制御する。更に、第6電磁切換弁15は、第6液圧室36をポンプ3またはリザーバタンク5に択一的に連通させるように切換制御する。
その場合、第1ないし第6電磁切換弁10,11,12,13,14,15は、それぞれ、
それらの非作動時(電磁ソレノイドの非励磁時)には対応する第1ないし6液圧室22,
24,28,30,34,36をリザーバタンク5に連通させるとともに、ポンプ3から遮断する。また、第1ないし第6電磁切換弁10,11,12,13,14,15は、それぞれ、
それらの作動時(電磁ソレノイドの励磁時)には切り換えられて、対応する第1ないし6液圧室22,24,28,30,34,36をリザーバタンク5から遮断するとともに、ポン
プ3に連通させる。
第1ないし第6リリーフ弁16,17,18,19,20,21は、それぞれ、対応する第
1ないし第6電磁切換弁10,11,12,13,14,15をバイパスして配設される。こ
れらの第1ないし第6リリーフ弁16,17,18,19,20,21は、それぞれ、対応す
る第1ないし第6液圧室22,24,28,30,34,36の液圧がそれぞれ予め設定され
た設定リリーフ圧以上になると第1ないし第6液圧室22,24,28,30,34,36の
作動液をリザーバタンク5に排出して、第1ないし第6液圧室22,24,28,30,34,36の液圧をそれぞれ設定リリーフ圧より低い液圧に維持する。
GSU2の第1シフトシリンダ7と、この第1シフトシリンダ7に対応する第1および第2電磁切換弁10,11と、同じく第1シフトシリンダ7に対応する第1および第2リ
リーフ弁16,17とはそれぞれ一体組立体として設けられる。また、GSU2の第2シ
フトシリンダ8と、この第2シフトシリンダ8に対応する第3および第4電磁切換弁12,13と、同じく第2シフトシリンダ8に対応する第3および第4リリーフ弁18,19とはそれぞれ一体組立体として設けられる。更に、GSU2の第3シフトシリンダ9と、こ
の第3シフトシリンダ9に対応する第5および第6電磁切換弁14,15と、同じく第3
シフトシリンダ9に対応する第5および第6リリーフ弁20,21とはそれぞれ一体組立
体として設けられる。更に、これらの一体組立体は同一の構成を有するとともに、ユニットとして一体的に組み立てられる。
すなわち、図2に示すようにこの一体組立体40は、シフトシリンダ41(第1ないし第3シフトシリンダ7,8,9に対応)と、このシフトシリンダ41の一端側に配設された一対の電磁切換弁42,43と、一対のリリーフ弁44,45とを有する。(なお、説明の便宜上、他方の電磁切換弁の符号43は図2に一方の電磁切換弁の符号42に隣接して括弧を付して示すとともに、他方のリリーフ弁の符号45は図2に一方ののリリーフ弁の符号44に隣接して括弧を付して示す)。一方の電磁切換弁42(第2、第4、第6電磁切換弁11,13,15に対応)はシフトシリンダ41の一端(図2において左端)に取り付けられる。また、他方の電磁切換弁43(第1、第3、第5電磁切換弁10,12,14に対応)は、図2に示されないが図2の面と直交する方向に一方の電磁切換弁42と並設される。その場合、一方の電磁切換弁42が本発明の第1の電磁弁に相当し、また他方の電磁切換弁43が本発明の第2の電磁弁に相当する。
シフトシリンダ41は、シリンダ本体46と、このシリンダ本体46内に液密に摺動可能に配設された一対のシフトピストン47,48とを有する。そして、シリンダ本体46
内には、一側のシフトピストン47(第1、第3、第5シフトピストン23,29,35に対応)により一側の液圧室49(第1、第3、第5液圧室22,28,34に対応)が形成されるとともに、他側のシフトピストン48(第2、第4、第6シフトピストン25,3
1,37に対応)により他側の液圧室50(第2、第4、第6液圧室24,30,36に対
応)が形成される。その場合、一側の液圧室49の液圧が一側のシフトピストン47に作用する方向と他側の液圧室50の液圧が他側のシフトピストン48に作用する方向とは互いに逆方向となる。そして、他側のシフトピストン48が本発明の第1のピストンに相当するとともに、一側のシフトピストン47が本発明の第2のピストンに相当する。また、他側の液圧室50が本発明の第1の液圧室に相当するとともに、一側の液圧室49が本発明の第2の液圧室に相当する。
一側のシフトピストン47には、このシフトピストン47の摺動方向に沿って他側のシフトピストン48の方へ向かってシフトピストンロッド51(第1、第2、第3シフトピストンロッド26,32,38に対応)が突設されている。そして、このシフトピストンロッド51のシフトピストン47と反対側の端部に他側のシフトピストン48が固定されている。また、シフトピストンロッド51には、シフトフォーク52(第1、第2、第3シフトフォーク27,33,39に対応)が一対のシフトピストン47,48間の中央または
ほぼ中央に位置して取り付けられている。したがって、一対のシフトピストン47,48
、シフトピストンロッド51、およびシフトフォーク52は一体となって連動して移動する。
一方の電磁切換弁42(第2、第4、第6電磁切換弁11,13,15に対応)は、図2、図3、および図4(A)に示すようにアルミニウム等の軽量材からなる電磁切換弁本体53と、電磁切換弁ハウジング54と、弁体55と、第1および第2弁座56,57と、
電磁ソレノイド部58と、リターンスプリング59とを有する。
電磁切換弁本体53はシリンダ本体46の一端(図2において右端)に取り付けられている。この電磁切換弁本体53には、ほぼ円筒状に形成されている電磁切換弁ハウジング54が取り付けられている。電磁切換弁ハウジング54には、ポンプ3の吐出側に接続される作動液供給口60と、作動液流動路61と、作動液流出口62とを有する。
弁体55は円筒状に形成されて、電磁切換弁ハウジング54の軸方向の内孔に摺動可能に挿入されている。この弁体55には、第1弁座56に着離座可能な第1弁部64が設けられるとともに、第2弁座57に着離座可能な第2弁部65が設けられる。第1弁座56は電磁切換弁ハウジング54自体に設けられるとともに、第2弁座57は電磁切換弁ハウジング54とは別体にかつ外周縁部に作動液流動溝66を有するように形成されてこの電磁切換弁ハウジング54に固定される。更に、弁体55の軸方向の内孔は作動液の排出通路67となっているとともに、排出通路67の出口端がリザーバタンク5に接続される作動液排出口63とされているる。更に、弁体55はリターンスプリング59の付勢力により、第1弁部64が第1弁座56に着座する方向(図3、図4(A)において左方)に常時付勢されている。
電磁ソレノイド部58は、円筒状のソレノイドハウジング68と、ソレノイドコイル69と、鉄心等の磁性体70とを有する。ソレノイドハウジング68はシリンダ本体46の一端に取り付けられるとともに、このソレノイドハウジング68内には、ソレノイドコイル69が設けられている。ソレノイドコイル69の内孔内には、磁性体70が配設されるとともに、この磁性体70は弁体55の外周面に固定されている。そして、ソレノイドコイル69が励磁されると、磁性体70はソレノイドコイル69の軸方向(図3において右方向)に移動する。そして、この磁性体70の移動によって、弁体55は第2弁部65が第2弁座57に着座する方向(図3、図4(A)において右方)にリターンスプリング59の付勢力に抗して移動するようになっている。
図2および図3に示すように、電磁切換弁本体53には、作動液流出口62と液圧室50とを連通する作動液流通路71が設けられている。また、電磁切換弁本体53内には、作動液を貯留する液溜部72(本発明のタンクに相当)が電磁切換弁42のソレノイドハウジング68の周囲に位置して設けられている。そして、液溜部72内の作動液により、電磁切換弁42の弁体55等の摺動部の潤滑が行われる。この液溜部72はリザーバタンク5に常時連通していて大気圧となっている。
このように構成された一方の電磁切換弁42においては、図2、図3、および図4(A)に示す非作動状態では、ソレノイドコイル69が励磁されない。したがって、弁体55および磁性体70はリターンスプリング59の付勢力により図示の非作動位置となる。この状態では、弁体55の第1弁部64が第1弁座56に着座するとともに、弁体55の第2弁部65が第2弁座57から離座する。すると、一方の液圧室50がポンプ3から遮断されるとともに、作動液流通路71、作動液流出口62、作動液流動溝66、第2弁部65と第2弁座57との間隙、排出通路67、および作動液排出口63を通して一方の液溜部72に連通する。これにより、一方の液圧室50内の作動液が一方の液溜部72(つまり、リザーバタンク5)に排出可能となり、一方の液圧室50内の液圧が低下するかまたは大気圧となる。
また、ソレノイドコイル69が励磁されると、図4(B)に示すように弁体55がリターンスプリング59の付勢力に抗して移動し、弁体55の第1弁部64が第1弁座56から離座するとともに、弁体55の第2弁部65が第2弁座57に着座する。すなわち、一方の電磁切換弁42が作動位置に切り換えられる。すると、一方の液圧室50が作動液流通路71、作動液流出口62、作動液流動溝66、第1弁部64と第1弁座56との間隙、作動液流動路61、および作動液供給口60を通してポンプ3に接続されるとともに、液溜部72(つまり、リザーバタンク5)から遮断される。これにより、ポンプ3から作動液が一方の液圧室50に供給されて一方の液圧室50内に液圧が発生可能となる。
更に、図2および図3に示すように電磁切換弁本体53には、一方のリリーフ通路73が設けられている。このリリーフ通路73は、作動液流通路71(つまり、一方の液圧室
50)と液溜部72とを連通している。リリーフ通路73には、一対のリリーフ弁44,
45のうち、一方のリリーフ弁44(第2、第4、第6リリーフ弁17,19,21に対応)が設けられている。一方のリリーフ弁44は、液圧室50および作動液流通路71より上方に配置されている。これにより、電磁切換弁42とリリーフ弁44との組立後にエアー抜き作業がリリーフ弁44を作動させることにより容易に実施可能とされている。また、リリーフ弁44はボールを真上からエンタシス形状(スプリングの軸方向中央部が膨らんだ形状)のスプリングで、例えば鋼材からなる弁座に鉛直方向に押圧する構成とされている。これにより、ボール、スプリングの順に電磁切換弁本体53の穴に落とし込むことで容易な組立を可能にするとともに、スプリングのエンタシス形状によりスプリングの位置の安定性を向上している。そして、このリリーフ弁44は、一方の液圧室50の液圧が予め設定された設定リリーフ圧以上になるとこの液圧室50内の作動液を液溜部72に排出して、液圧室50の液圧を設定リリーフ圧より低い液圧に維持する。したがって、リリーフ通路73とリリーフ弁44は、本発明のリリーフ機構を構成する。なお、液溜部72に排出された作動液は、更にリザーバタンク5へ排出される。このようにして、一方の電磁切換弁42と一方のリリーフ弁44は一体にされてユニットして構成されるとともに、このユニットがシリンダ本体46の一端に取り付けられる。
他方の電磁切換弁43(第1、第3、第5電磁切換弁10,12,14に対応)も一方の電磁切換弁42とまったく同じ構成を有するとともに、他方のリリーフ弁45(第1、第3、第5リリーフ弁16,18,20に対応)も一方のリリーフ弁44とまったく同じ構成を有する。その場合、他方の電磁切換弁43と他方のリリーフ弁45は、前述の一方の電磁切換弁42と一方のリリーフ弁44と同様に一体にされてユニットとして構成される。この他方の電磁切換弁43は、前述のように一方の電磁切換弁42に並設されて一体的に取り付けられる。そして、他方の電磁切換弁43の作動液流出口(一方の電磁切換弁42の作動液流出口62に相当)は図2に点線で示すように配管74を介して他方の液圧室49内に連通される。
このようにして、シフトシリンダ41、一対の電磁切換弁42,43、および一対のリ
リーフ弁44,45が一体にされて更にユニットとして構成される。なお、他側の電磁切
換弁43の各構成要素等の符号は一側の電磁切換弁42の各構成要素等の符号と同じ符号を付して説明する。
ECU6にはチェンジレバー75のシフト位置の検出信号が入力されるとともに、クリーニング作動条件検出部76からクリーニング作動条件となる種々のパラメータの検出信号が入力される。クリーニング作動条件のパラメータは、例えば車両の車両の累積走行距離、累積運転時間、エンジン始動等の各電磁切換弁のクリーニングを必要と判断するためのパラメータである。車両の累積走行距離に関しては、予め設定された設定走行距離になったとき各電磁切換弁のクリーニングが行われるとともに、その後累積走行距離がリセットされて新たに走行距離が累積される。設定走行距離は、一般に走行距離が数100km〜数1000kmになると、電磁弁によるコンタミの噛み込みが発生し易くなるので、例えば100km等に設定される。もちろんこれに限定されることはない。また、車両の累積運転時間に関しては、予め設定された設定運転時間になったとき、各電磁切換弁のクリーニングが行われるとともに、その後累積運転時間がリセットされて新たに運転時間が累積される。設定運転時間は、累積走行距離が例えば100kmに相当する運転時間等に設定される。エンジン始動は、キースイッチによりエンジンが始動されたとき各電磁切換弁のクリーニングが行われる。したがって、この場合はエンジン始動毎に各電磁切換弁のクリーニングが行われる。
図5(A)に示すように、各電磁切換弁のクリーニングは、各シフトシリンダに対応するとともに互いに対向する一対の電磁切換弁をそれぞれデューティ制御により一方の電磁
切換弁がオン(作動)となり他方の電磁切換弁がオフ(非作動)となるように同時にかつ交互にオン・オフすることで行われる。その場合、図示のように一対の電磁切換弁のデューティ制御が予め定められた設定時間行われるようにするか、あるいは、図示しないが設定時間行われる一対の電磁切換弁のデューティ制御が一旦停止を介在させて予め定められた設定回数繰り返し行われるようにする。また、各電磁切換弁の交互のオン・オフで各シフトシリンダのシフトフォークが微作動するが、これらのオン・オフはそれぞれシフトフォークの微作動が変速に影響しないように行われる。
また図5(B)に示すように、対向する一対の電磁切換弁がそれぞれデューティ制御により一対の電磁切換弁がともにオン(作動)となるとともに、ともにオフ(非作動)となるとなるように同時にかつ交互にオン・オフすることで行われる。その場合、この例のデューティ制御はパルス幅が前述の図5(A)に示す例のパルス幅より短いデューティ制御とされている。
次に、このように構成された変速機制御装置1のGSUにおける変速制御について説明する。この変速制御には、各電磁切換弁のクリーニング制御が含まれる。その場合、各電磁切換弁のクリーニング作動条件のパラメータとして、この変速制御におけるクリーニング制御では累積走行距離が用いられるとする。図6はクリーニング制御を行うためのフローを示す図である。
変速機制御装置1による変速制御を開始するにあたって、図6に示すようにECU6により、まずステップS1でクリーニング制御条件検出部76からの検出信号に基づいてクリーニング作動条件が成立したか否かが判断される。クリーニング制御条件が成立したと判断されると、ステップS2でクリーニング制御が行われる。これにより、各電磁切換弁が切換制御され、ステップS3で各シフトシリンダのピストンが正規位置へ戻される。この正規位置は、ECU6により指示された第1シフトシリンダ7の第1および第2シフトピストン23,25のピストンのシフト位置および第2シフトシリンダ8の第3および第
4シフトピストン29,31のピストンのシフト位置である。次いで、ステップS4で各
シフトシリンダのピストンが正規位置になったか否かが判断される。各シフトシリンダのピストンが正規位置になったと判断されると、ステップS5でチェンジレバー75のシフト位置に応じて変速制御が行われ、車両の運行が開始される。
また、ステップS4で各シフトシリンダのピストンが正規位置になっていないと判断されると、ステップS2に移行し、ステップS2以降の各処理が行われる。更に、ステップS1でクリーニング制御条件が成立していないと判断されると、ステップS5に移行し、ステップS5以降の処理が行われる。つまり、前述と同様にチェンジレバー75のシフト位置に応じて変速制御が行われ、車両の運行が開始される。
車両の運行における変速制御では、まずギア式変速機1をニュートラルNに設定する場合は、チェンジレバー75(図1に図示)がニュートラル位置Nに操作されることで設定される。すると、ECU6はチェンジレバー75の位置検出センサ(不図示)からのチェンジレバー75のニュートラル位置検出信号に基づいて、図1に示すように第1ないし第6電磁切換弁10,11,12,13,14,15を、いずれも、非作動位置に制御する。こ
れにより、図4(A)に示すように電磁切換弁42の第1弁部64が第1弁座56に着座するとともに第2弁部65が第2弁座57から離座し、液圧室49,50はいずれもポン
プ3から遮断されてリザーバタンク5に連通されている。つまり、第1ないし第6電磁切換弁10,11,12,13,14,15がいずれも非作動位置に設定されるときは、第1な
いし第6液圧室22,24,28,30,34,36はいずれもポンプ3から遮断されてリザ
ーバタンク5に連通される。したがって、第1ないし第3シフトフォーク27,33,39はそれぞれ図1に示す中立位置に保持され、ギア式変速機1はニュートラルNに設定され
る。
また、ギア式変速機1を前進1stに設定する場合は、チェンジレバー75が1st位置に操作される。すると、ECU6はチェンジレバー75の位置検出センサからのチェンジレバー75の1st位置検出信号に基づいて、第1電磁切換弁10および第3電磁切換弁12を切り換えて作動位置に制御するとともに、他の第2、第4ないし第6電磁切換弁11,13,14,15が非作動位置に制御する。これにより、第1シフトシリンダ7の第
1液圧室22および第2シフトシリンダ8の第3液圧室28にポンプ3から作動液が供給される。すると、第1シフトピストン23が第1液圧室22内の作動液の液圧で押圧されて、第1および第2シフトピストン23,25と第1シフトピストンロッド26とが図1
において左方へ移動する。これにより、第1シフトフォーク27も第1シフトピストンロッド26と同方向に移動する。更に、第3シフトピストン29が第3液圧室28内の作動液の液圧で押圧されて、第3および第4シフトピストン29,31と第2シフトピストン
ロッド32とが図1において左方へ移動する。これにより、第2シフトフォーク33も第2シフトピストンロッド32と同方向に移動する。したがって、第1シフトフォーク27に対応する第1同期噛合部材が第1シフトフォーク27の移動方向と同じ方向に移動されるとともに、第2シフトフォーク33に対応する第2同期噛合部材が第2シフトフォーク33の移動方向と同じ方向に移動されて、ギア式変速機1は前進1stに設定される。
このとき、第1および第3液圧室22,28内の作動液の液圧の少なくともいずれかの
液圧が設定リリーフ液圧以上になると、第1および第3リリーフ弁16,18のうち、液
圧が設定リリーフ液圧以上になった液圧室に対応するリリーフ弁が作動して、その液圧室の作動液を液溜室72(つまり、リザーバタンク5)に排出する。これにより、液圧が設定リリーフ液圧以上になった液圧室の液圧が設定リリーフ液圧より低い液圧に維持される。なお、液圧が設定リリーフ液圧より低い液圧室の液圧は設定リリーフ液圧より低い液圧に維持されることは当然である。
更に、ギア式変速機1を前進2ndに設定する場合は、チェンジレバー75が2nd位置に操作される。すると、ECU6は前述と同様にしてチェンジレバー75の2nd位置検出信号に基づいて、第3電磁切換弁12を切り換えて作動位置に制御するとともに、他の第1、第2、第4ないし第6電磁切換弁10,11,13,14,15を非作動位置に制御する。これにより、第2シフトシリンダ8の第3液圧室28にポンプ3から作動液が供給される。すると、第3シフトピストン29が第3液圧室28内の作動液の液圧で押圧されて、第3および第4シフトピストン29,31と第2シフトピストンロッド32とが図1
において左方へ移動する。これにより、第2シフトフォーク33も第2シフトピストンロッド32と同方向に移動する。したがって、第2シフトフォーク33に対応する第2同期噛合部材が同方向に移動されて、ギア式変速機1は前進2ndに設定される。
このとき、第3液圧室28内の作動液の液圧が設定リリーフ液圧以上になると、第3リリーフ弁18が作動して、第3液圧室28の作動液を液溜室72(つまり、リザーバタンク5)に排出する。これにより、第3液圧室28の液圧が設定リリーフ液圧より低い液圧に維持される。
更に、ギア式変速機1を前進3rdに設定する場合は、チェンジレバー75が3rd位置に操作される。すると、ECU6は前述と同様にしてチェンジレバー75の3rd位置検出信号に基づいて、第5電磁切換弁14を切り換えて作動位置に制御するとともに、他の第1ないし第4、第6電磁切換弁10,11,12,13,15を非作動位置に制御する。これにより、第3シフトシリンダ8の第5液圧室34にポンプ3から作動液が供給される。すると、第5シフトピストン35が第5液圧室34内の作動液の液圧で押圧されて、第5および第6シフトピストン35,37と第3シフトピストンロッド38とが図1におい
て左方へ移動する。これにより、第3シフトフォーク39も第3シフトピストンロッド38と同方向に移動する。したがって、第3シフトフォーク39に対応する第3同期噛合部材が同方向に移動されて、ギア式変速機1は前進3rdに設定される。
このとき、第5液圧室34内の作動液の液圧が設定リリーフ液圧以上になると、第5リリーフ弁20が作動して、第5液圧室34の作動液を液溜室72(つまり、リザーバタンク5)に排出する。これにより、第5液圧室34の液圧が設定リリーフ液圧より低い液圧に維持される。
更に、ギア式変速機1を前進4thに設定する場合は、チェンジレバー75が4th位置に操作される。すると、ECU6は前述と同様にしてチェンジレバー75の4th位置検出信号に基づいて、第2電磁切換弁11を切り換えて作動位置に制御するとともに、他の第1、第3ないし第6電磁切換弁10,12,13,14,15を非作動位置に制御する。これにより、第1シフトシリンダ7の第2液圧室24にポンプ3から作動液が供給される。すると、第2シフトピストン25が第2液圧室24内の作動液の液圧で押圧されて、第1および第2シフトピストン23,25と第1シフトピストンロッド26とが図1におい
て右方へ移動する。これにより、第1シフトフォーク27も第1シフトピストンロッド26と同方向に移動する。したがって、第1シフトフォーク27に対応する第1同期噛合部材が同方向に移動されて、ギア式変速機1は前進4thに設定される。
このとき、第2液圧室24内の作動液の液圧が設定リリーフ液圧以上になると、第2リリーフ弁17が作動して、第2液圧室24の作動液を液溜室72(つまり、リザーバタンク5)に排出する。これにより、第2液圧室24の液圧が設定リリーフ液圧より低い液圧に維持される。
更に、ギア式変速機1を前進5thに設定する場合は、チェンジレバー75が5th位置に操作される。すると、ECU6は前述と同様にしてチェンジレバー75の5th位置検出信号に基づいて、第6電磁切換弁15を切り換えて作動位置に制御するとともに、他の第1ないし第5電磁切換弁10,11,12,13,14を非作動位置に制御する。これにより、第3シフトシリンダ8の第6液圧室36にポンプ3から作動液が供給される。すると、第6シフトピストン37が第6液圧室36内の作動液の液圧で押圧されて、第5および第6シフトピストン35,37と第3シフトピストンロッド38とが図1において右方
へ移動する。これにより、第3シフトフォーク39も第3シフトピストンロッド38と同方向に移動する。したがって、第3シフトフォーク39に対応する第3同期噛合部材が同方向に移動されて、ギア式変速機1は前進5thに設定される。
このとき、第6液圧室36内の作動液の液圧が設定リリーフ液圧以上になると、第6リリーフ弁21が作動して、第6液圧室36の作動液を液溜室72(つまり、リザーバタンク5)に排出する。これにより、第6液圧室36の液圧が設定リリーフ液圧より低い液圧に維持される。
更に、ギア式変速機1を前進6thに設定する場合は、チェンジレバー75が6th位置に操作される。すると、ECU6は前述と同様にしてチェンジレバー75の6th位置検出信号に基づいて、第1および第6電磁切換弁10,15を切り換えて作動位置に制御
するとともに、他の第2ないし第5電磁切換弁11,12,13,14を非作動位置に制御
する。これにより、第1シフトシリンダ7の第1液圧室22にポンプ3から作動液が供給される。すると、第1シフトピストン23が第1液圧室22内の作動液の液圧で押圧されて、第1および第2シフトピストン23,25と第1シフトピストンロッド26とが図1
において左方へ移動する。これにより、第1シフトフォーク27も第1シフトピストンロッド26と同方向に移動する。更に、第3シフトシリンダ9の第6液圧室36にポンプ3
から作動液が供給される。すると、第6シフトピストン37が第6液圧室36内の作動液の液圧で押圧されて、第5および第6シフトピストン35,37と第3シフトピストンロ
ッド38とが図1において右方へ移動する。これにより、第3シフトフォーク39も第3シフトピストンロッド38と同方向に移動する。したがって、第1シフトフォーク27に対応する第1同期噛合部材が第1シフトフォーク27の移動方向と同じ方向に移動されるとともに、第3シフトフォーク39に対応する第3同期噛合部材が第3シフトフォーク39の移動方向と同じ方向に移動されて、ギア式変速機1は前進6thに設定される。
このとき、第1および第6液圧室22,36内の作動液の液圧の少なくともいずれかの
液圧が設定リリーフ液圧以上になると、第1および第6リリーフ弁16,21のうち、液
圧が設定リリーフ液圧以上になった液圧室に対応するリリーフ弁が作動して、その液圧室の作動液を液溜室72(つまり、リザーバタンク5)に排出する。これにより、液圧が設定リリーフ液圧以上になった液圧室の液圧が設定リリーフ液圧より低い液圧に維持される。なお、液圧が設定リリーフ液圧より低い液圧室の液圧は設定リリーフ液圧より低い液圧に維持されることは当然である。
更に、ギア式変速機1を後進Revに設定する場合は、チェンジレバー75が後進位置Revに操作される。すると、ECU6は前述と同様にしてチェンジレバー75の後進位置検出信号に基づいて、第1および第4電磁切換弁10,13を切り換えて作動位置に制
御するとともに、他の第2、第3、第5、第6電磁切換弁11,12,14,15を非作動
位置に制御する。これにより、第1シフトシリンダ7の第1液圧室22にポンプ3から作動液が供給される。すると、第1シフトピストン23が第1液圧室22内の作動液の液圧で押圧されて、第1および第2シフトピストン23,25と第1シフトピストンロッド2
6とが図1において左方へ移動する。これにより、第1シフトフォーク27も第1シフトピストンロッド26と同方向に移動する。更に、第2シフトシリンダ8の第4液圧室30にポンプ3から作動液が供給される。すると、第4シフトピストン31が第4液圧室30内の作動液の液圧で押圧されて、第3および第4シフトピストン29,31と第2シフト
ピストンロッド32とが図1において右方へ移動する。これにより、第2シフトフォーク33も第2シフトピストンロッド32と同方向に移動する。したがって、第1シフトフォーク27に対応する第1同期噛合部材が第1シフトフォーク27の移動方向と同じ方向に移動されるとともに、第2シフトフォーク33に対応する第2同期噛合部材が第2シフトフォーク33の移動方向と同じ方向に移動されて、ギア式変速機1は後進Revに設定される。
このとき、第1および第4液圧室22,30内の作動液の液圧の少なくともいずれかの
液圧が設定リリーフ液圧以上になると、第1および第4リリーフ弁16,19のうち、液
圧が設定リリーフ液圧以上になった液圧室に対応するリリーフ弁が作動して、その液圧室の作動液を液溜室72(つまり、リザーバタンク5)に排出する。これにより、液圧が設定リリーフ液圧以上になった液圧室の液圧が設定リリーフ液圧より低い液圧に維持される。なお、液圧が設定リリーフ液圧より低い液圧室の液圧は設定リリーフ液圧より低い液圧に維持されることは当然である。
このように構成されたこの例の変速機制御装置1によれば、ECU6が、クリーニング作動条件検出部76からのクリーニング作動条件の検出信号に基づいてクリーニング作動条件が成立したと判断すると、第1ないし第3シフトシリンダ7,8,9の第1ないし第6液圧室22,24,28,30,34,36液圧室に対する作動液の供給・排出を制御する第
1ないし第6電磁切換弁10,11,12,13,14,15に対してクリーニング作動を定
期的に行う。その場合、第1ないし第6電磁切換弁10,11,12,13,14,15のク
リーニング作動の制御はデューティ制御で行われる。これにより、コンタミが第1ないし第6電磁切換弁10,11,12,13,14,15に噛み込まれるのを効果的に抑制するこ
とが可能となる。したがって、変速機制御装置1による変速制御が長期的に安定して行うことができるようになる。
特に、クリーニング作動条件が成立したとき、第1ないし第6電磁切換弁10,11,12,13,14,15のクリーニング作動を行った後、第1ないし第6電磁切換弁10,11,12,13,14,15を作動制御して変速機の変速制御を行うことで、変速機の変速制御を更に一層長期的に安定して行うことができるようになる。
なお、本発明は前述の例に限定されることはなく、種々の設計変更が可能である。例えば、前述の例の変速機制御装置では電磁弁として電磁切換弁を用いるものとしているが、本発明は電磁弁として図7に示す電磁開閉弁を始め、コンタミが噛み込まれる可能性のある電磁弁であればどのような電磁弁にも適用することが可能である。また、本発明の変速機制御装置が適用される変速機は、電磁弁で制御された液圧で作動されるシフトシリンダを用いて変速制御される変速機であれば、どのような変速機でも適用可能である。要は、本発明は特許請求の範囲に記載された技術事項の範囲内で種々の設計変更が可能である。
本発明に係る変速機制御装置は、油圧等の液圧を電磁弁で制御することにより変速機の変速制御を行う変速機制御装置に好適に利用することができる。
1…変速機制御装置、2…GSU、3…ポンプ、5…リザーバタンク、6…電子制御装置(ECU)、7…第1シフトシリンダ、8…第2シフトシリンダ、9…第3シフトシリンダ、10…第1電磁切換弁、11…第2電磁切換弁、12…第3電磁切換弁、13…第4電磁切換弁、14…第5電磁切換弁、15…第6電磁切換弁、16…第1リリーフ弁、17…第2リリーフ弁、18…第3リリーフ弁、19…第4リリーフ弁、20…第5リリーフ弁、21…第6リリーフ弁、22…第1液圧室、24…第2液圧室、27…第1シフトフォーク、28…第3液圧室、30…第4液圧室、33…第2シフトフォーク、34…第5液圧室、36…第6液圧室、39…第3シフトフォーク、42,43…電磁切換弁、4
4,45…リリーフ弁、46…シリンダ本体、53…電磁切換弁本体、71…作動液流通
路、72…液溜部、73…リリーフ通路、76…クリーニング作動条件検出部

Claims (7)

  1. 作動液を供給する液圧供給源と、
    前記作動液を貯留するタンクと、
    前記液圧供給源から作動液がそれぞれ供給されて液圧が発生される第1および第2の液圧室、前記第1の液圧室内の液圧で作動する第1のピストン、および前記第1のピストンと連動するとともに前記第1の液圧室内の液圧が前記第1のピストンに作用する方向と逆方向に前記第2の液圧室内の液圧が作用することで作動する第2のピストンを有するシフトシリンダと、
    前記第1および第2のピストンの移動とともに移動して変速機の同期噛合部材を移動させることで、前記同期噛合部材により設定される変速段に対応するギアどうしを同期させるシフトフォークと、
    前記第1の液圧室に対して前記作動液の供給および排出を選択的に行う第1の電磁弁と、
    前記第2の液圧室に対して前記作動液の供給および排出を選択的に行う第2の電磁弁と、
    前記第1および第2の電磁弁のクリーニング作動を行うための条件を検出するクリーニング作動条件検出部と、
    前記クリーニング作動条件検出部からのクリーニング作動条件の検出信号に基づいて、前記第1および第2の電磁弁のクリーニング作動を制御する制御部と、
    を少なくとも備えることを特徴とする変速機制御装置。
  2. 前記制御部は、前記クリーニング作動条件の検出信号に基づいて前記クリーニング作動条件が成立したと判断したとき、前記第1および第2の電磁弁のクリーニング作動を行った後、前記第1および第2の電磁弁を作動制御して前記変速機の変速制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の変速機制御装置。
  3. 前記制御部は、前記第1および第2の電磁弁のクリーニング作動をデューティ制御により行うことを特徴とする請求項1または2に記載の変速機制御装置。
  4. 前記制御部は、前記第1の電磁弁がオンのとき前記第2の電磁弁がオフとなるとともに前記第1の電磁弁がオフのとき前記第2の電磁弁がオンとなるように前記第1および第2の電磁弁を交互にオン・オフ制御することを特徴とする請求項3に記載の変速機制御装置。
  5. 前記制御部は、前記第1および第2の電磁弁がともにオンとなるとともに前記第1および第2の電磁弁がともにオフとなるように前記第1および第2の電磁弁をオン・オフ制御することを特徴とする請求項3に記載の変速機制御装置。
  6. 前記クリーニング作動条件は、車両の累積走行距離が予め設定された設定走行距離となったとき、車両の累積運転時間が予め設定された設定運転時間となったとき、およびエンジン始動時のいずれか1つであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の変速機制御装置。
  7. 前記クリーニング作動条件は、シフトシリンダが正規位置でないことを検出したときであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の変速機制御装置。
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