JP2014101286A - ビワ茶の抗腫瘍作用と肝機能改善作用 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ビワ茶を熱水抽出に供して抽出物を取得し、該抽出物を減圧乾燥、及び凍結乾燥に供することによりビワ茶抽出物の濃縮物又は乾燥粉末を得ることを含む肝機能改善剤の製造方法、並びにこの方法により得られる肝機能改善剤又は肝機能改善のための飲食品用分画物、ビワ茶抽出物の濃縮物又は乾燥粉末を疎水性物質を吸着する樹脂を用いたカラムクロマトグラフィーにより分画することを含む癌細胞増殖抑制剤又は癌細胞に対する免疫賦活化剤の製造方法、および、この方法により得られる癌細胞増殖抑制剤又は癌細胞に対する免疫賦活化剤或いは癌細胞に対する免疫賦活化のための飲食品用分画物の提供。
【選択図】図8
Description
[1] ねじめびわ茶を熱水抽出に供して抽出物を取得し、該抽出物を減圧乾燥、及び凍結乾燥に供することによりねじめびわ茶抽出物の濃縮物又は乾燥粉末を得る工程を含む、肝機能改善剤の製造方法。
[2] [1]に記載の方法により得られた濃縮物又は乾燥粉末を有効成分として含有する肝機能改善剤。
[3] 肝機能改善のための、[1]に記載の方法により得られた飲食品用分画物。
[4] (a)ねじめびわ茶を熱水抽出に供して抽出物を取得し、該抽出物を減圧乾燥、及び凍結乾燥に供することによりねじめびわ茶抽出物の濃縮物又は乾燥粉末を得る工程、
(b)工程(a)のねじめびわ茶抽出物の濃縮物又は乾燥粉末を疎水性物質を吸着する樹脂を用いたカラムクロマトグラフィーに供し、溶離液として水を使用し、非吸着画分を得る工程、
を含む、癌細胞に対する免疫賦活化剤の製造方法。
[5] さらに、(c)前記工程(b)で得られた非吸着画分をゲルろ過クロマトグラフィーに供して多糖類又はオリゴ糖を含む分画物を得る工程を含む、[4]に記載の方法。
[6] [4]又は[5]に記載の方法により得られた非吸着画分又はその分画物を有効成分として含有する、癌細胞に対する免疫賦活化剤。
[7] 癌細胞に対する免疫賦活化のための、[4]又は[5]に記載の方法により得られた飲食品用画分又は分画物。
ここで、肝機能改善は、肝臓の代謝機能を高めること、低下した肝機能を正常又はそれに近い状態に回復させること、肝機能低下を抑制すること、肝臓を機能低下から防御すること、肝障害を防止すること、1以上の肝疾患を予防又は治療することを含む。肝疾患としては、慢性肝疾患及び急性肝疾患が挙げられ、これらには慢性又は急性の肝炎、肝硬変、肝臓癌、肝機能障害、肝機能不全、肝機能低下などが含まれる。こうした疾患の原因としては、ウイルス、薬物、アルコール、免疫、自己免疫、代謝異常、代謝不全、癌、遺伝的要因などが挙げられる。
本発明においては、ビワ葉又はビワ茶を用いる。ビワ葉としては、新鮮葉又は乾燥葉をそのまま使用することができる。ビワ(枇杷、学名: Eriobotrya japonica)は、バラ科の常緑高木である。ビワ茶としては、いずれのビワ茶であってもよいが、例えばねじめびわ茶(商品名)が挙げられる。ねじめびわ茶は、トルマリン石による高温加熱により焦がしたもので、上述した特許文献1に記載の方法によって調製することができる。なお、ねじめびわ茶(ネジメビワ茶、根占枇杷茶とも標記される)は、鹿児島県農業生産法人有限会社十津川農場から市販されている。
本発明に係る飲食品又は医薬品に使用する抽出物又は精製物は、ビワ葉又はビワ茶を熱水抽出に供することで得ることができる。例えば、ビワ葉又はビワ茶を、熱水を用いた抽出に供し、抽出を1回又は数回(例えば3回)繰り返すことでビワ葉又はビワ茶抽出物を得ることができる。なお、本発明においては、ビワ葉又はビワ茶抽出物とは、上記抽出方法で得られた抽出液、その希釈液、その濃縮液、その濃縮物又はその乾燥粉末を意味する。本発明に係るビワ茶抽出物は減圧濃縮し、凍結乾燥して保存することができる。このようにして得られた本発明に係るビワ茶抽出物は、乾燥粉末であってもよいが、必ずしも粉末状である必要はなく、その場合は、便宜上、本発明に係るビワ茶抽出物の濃縮物と呼ぶ。
また、本発明においては、上述したビワ葉又はビワ茶抽出物をろ過、遠心分離又は精製処理等の分離手段に供することで、当該抽出物から夾雑物を除去した物を得ることができる。分離手段としては、各種クロマトグラフィーを用いることができ、疎水性物質を吸着する樹脂を用いたカラムクロマトグラフィー(吸着クロマトグラフィー)や、分子篩クロマトグラフィーなどが挙げられるがこれらに限定されない。吸着とは原子、分子、イオンなどが物体(樹脂等)の表面(界面)に付着又は結合することをいう。疎水性物質を吸着する樹脂としては、疎水性の残基を担持した樹脂であればどのようなものでもよいが、例示するならばダイヤイオン(登録商標)HP-20、ダイヤイオン(登録商標)HP21、セパビーズ(登録商標)SP850、セパビーズ(登録商標)SP825L、セパビーズ(登録商標)SP700などを使用することができる。分子篩クロマトグラフィーのための樹脂としては、ゲルろ過用の樹脂であればどのようなものでもよいが、例えばSephadex G-10、G-15、G-25、G-50等の各種Sephadexゲルを使用することができる。また、アクリルアミドを使用するbiorad社製のPシリーズの商品、例えばP-4ゲル等を使用することもできる。
例えば、ビワ葉又はビワ茶の水抽出溶液を直接、或いは、ビワ茶抽出物を減圧乾燥、凍結乾燥させた濃縮物又は乾燥粉末を適当な水溶液に再溶解させて、カラムクロマトグラフィーに供することができる。溶出物の検出法としては、タンパク質、ポリフェノールなどはA280 nm測定により検出でき、また、糖はフェノール硫酸法などにより定量できる(A490 nm測定)。疎水性物質を吸着する樹脂を用いたカラムクロマトグラフィーでは、最初に移動相として水のみ(又は疎水性の低い水溶液)を一定時間流し、非吸着画分を溶出させる。この非吸着画分には、強い抗腫瘍作用(癌細胞に対する免疫賦活化作用、及びその結果としての癌細胞増殖抑制作用)が見られる。該非吸着画分のことを、本明細書において、親水性画分、素通り画分、又は水溶性画分と呼ぶことがある。次いで例えばグラジエントエリューション法によりA液として水、B液として20〜70%エタノールを用い、A液とB液との比率を100:0から0:100へと変化させてクロマトグラフィーを行うことができる。別の方法としてステップワイズエリューション法を行うこともでき、この場合にはA液を一定期間流した後に、B液を流す。B液を用いたときに溶出する吸着画分を、本明細書において、疎水性画分と呼ぶことがある。例えばゲルとしてHP-20カラム(三菱化学)を特定の条件下で使用したオープンカラムクロマトグラフィーにより得られた非吸着画分を、便宜上、非吸着画分H-1と呼ぶ。また、HP-20カラム(三菱化学)を特定の条件下で使用しA液として水、B液として50%エタノールを用い、A液を一定期間流した後、B液を流したときに溶出する吸着画分を便宜上、吸着画分H-2と呼ぶ。この非吸着画分はビワ葉又はビワ茶の精製物として好適に本発明に係る抽出物、精製物、飲食品又は医薬品に使用することができる。非吸着画分は必要に応じてさらに濃縮及び/又は精製して食品又は医薬品に添加して使用することができる。本明細書では、クロマトグラフィーによる分画物を回収し、減圧濃縮し、凍結乾燥したものを、便宜上、粗製濃縮物と呼ぶことがある。
別の例として、上記2.2.1の疎水性物質を吸着する樹脂を用いたカラムクロマトグラフィーにより得られた非吸着画分(例えば画分H-1)を回収し、濃縮し、ゲルろ過に供することができる。樹脂としては、例えばセファデックスG-25カラムを用いることができるがこれに限られない。ゲルろ過した分画物を検出するには、A280 nm測定によりタンパク質、ポリフェノールなどが測定できる。また、糖はフェノール硫酸法などにより定量できる(A490 nm測定)。例えば、HP-20カラムクロマトグラフィーにより得られた非吸着画分を、直径3cm×長さ50cmのセファデックスG-25カラムを使用し、1時間当たり150〜200ml、好ましくは160〜170mlという流速でゲルろ過すると、最初に多糖類を含む画分が溶出し、ついでオリゴ糖を含む画分が溶出し、ついでタンパク質やフェノールを含む画分が溶出する。ゲル濾過では分子量が大きい分子が早く溶出することから、最初に溶出し糖を含む画分が多糖類画分であり、次に溶出し糖を含む画分がオリゴ糖画分である。ゲルろ過により得られる多糖類を含む分画物及びオリゴ糖を含む分画物はビワ葉又はビワ茶の精製物として好適に本発明に係る抽出物、精製物、飲食品又は医薬品に使用することができる。本明細書では、ゲルろ過による分画物を回収し、減圧濃縮し、凍結乾燥したものを、便宜上、粗製濃縮物と呼ぶことがある。多糖類を含む分画物及びオリゴ糖を含む分画物は、必要に応じてさらに濃縮及び/又は精製して食品又は医薬品に添加して使用することができる。また、本明細書において画分と分画物という用語は相互に置き換え可能とする。
本発明に係るビワ茶抽出物を含む非吸着画分は、疎水性物質を吸着する樹脂を用いたカラムクロマトグラフィーに供したときの非吸着画分、又はそれをさらにゲルろ過クロマトグラフィーに供した画分である。該非吸着画分は糖を含む画分であり、実施例2に記載のとおり、抗腫瘍作用がある。一般に知られている、糖が癌細胞に作用するメカニズムは、糖を摂取すると免疫が賦活化又は強化され、それに起因して癌細胞が減少する、というものである(例えば特開2001−181393、特開2003−342188等を参照されたい)。よって本発明の非吸着画分も糖を含み、抗腫瘍作用を示すことから、上記メカニズムにより癌細胞に作用する、と当業者であれば理解する。
以上のように説明したビワ葉又はビワ茶抽出物、該抽出物の分画物又は精製物、該分画物又は精製物の濃縮物又は乾燥粉末(以下、本発明に係るビワ茶抽出物又は精製物と呼ぶことがある)を有効成分として用いることで、本発明に係る抽出物、精製物、飲食品又は医薬品を製造することができる。また、癌細胞に対する免疫を賦活化するための医薬の製造において、本発明に係るビワ茶抽出物、該抽出物の分画物又は精製物、該分画物又は精製物の濃縮物又は乾燥粉末を使用することもできる。
本発明に係るビワ茶抽出物又は精製物の有効量を、錠剤、カプセル、顆粒、ドリンク、ペットボトルなどの任意の形態に添加又は封入するか、あるいは任意の食品に添加することで、本発明に係る飲食品を得ることができる。本発明に係る飲食品は、癌細胞増殖抑制作用及び癌細胞に対する免疫賦活化作用を含む抗腫瘍作用並びに/又は肝機能改善作用を有する飲食品、特に、健康補助食品又は特定保健用食品として使用することができる。好ましくは、錠剤、カプセル、顆粒、ドリンク、ペットボトルなどの形態の健康補助食品又は特定保健用食品とする。
本発明に係る医薬品は、ビワ葉又はビワ茶の抽出物又は精製物の有効量を含む。本発明に係る医薬品は、癌細胞に対する免疫賦活化剤、癌細胞増殖抑制剤、抗腫瘍剤、又は肝機能改善剤として使用することができる。
本発明に係る抽出物、精製物、飲食品又は医薬品は、例えば、以下のように薬理評価を行うことができる。
本発明に係る抽出物、精製物、飲食品又は医薬品の肝機能改善作用の薬理評価としては、例えば、四塩化炭素、クロロホルム、塩化メチレン等の有機化合物を投与し、肝炎を誘発させたモデル実験動物の肝機能を評価する方法が挙げられる。1つの方法としては、四塩化炭素等の有機化合物を動物に投与して肝炎を誘発させた後に本発明に係る抽出物、精製物、飲食品又は医薬品を該動物に給餌し、飼育終了後、各動物の肝機能を測定することができる。該測定値を、本発明に係る抽出物、精製物、飲食品又は医薬品を該動物に給餌しなかった動物群の肝機能測定値と比較して、肝機能の回復を測定することができる。別の方法として、本発明に係る抽出物、精製物、飲食品又は医薬品を該動物に給餌し、飼育終了後、各動物に四塩化炭素等の有機化合物を動物に投与して肝炎を誘発させ、一定時間経過後に各動物の肝機能を測定することができる。該測定値を本発明に係る抽出物、精製物、飲食品又は医薬品を該動物に給餌しなかった動物群の肝機能測定値と比較して、肝機能が低下した、又はしなかった程度を測定することができる。上記比較により肝機能が回復した場合、又は肝機能が対照と比較してさほど低下しなかった場合には、本発明に係る抽出物、精製物、飲食品又は医薬品が肝機能改善作用を有すると判断できる。
本発明に係る抽出物、精製物、飲食品又は医薬品の癌細胞増殖抑制作用及び/又は癌細胞に対する免疫賦活化作用の薬理評価としては、例えば腫瘍又は癌細胞を移植したモデル動物に本発明に係る抽出物、精製物、飲食品又は医薬品を摂取させ、飼育中又は飼育後に、腫瘍マーカーの血液分析又は腫瘍組織の重量測定を行う方法が挙げられる。本発明に係る抽出物、精製物、飲食品又は医薬品を摂取していない腫瘍又は癌細胞を移植したモデル動物と比較して、本発明に係る抽出物、精製物、飲食品又は医薬品を摂取した腫瘍又は癌細胞を移植したモデル動物において、血中の腫瘍マーカー量が有意に低下した場合には、本発明に係る抽出物、精製物、飲食品又は医薬品が良好に癌細胞増殖抑制作用及び/又は癌細胞に対する免疫賦活化作用を有すると判断することができる。また同様に、前記比較により腫瘍組織の重量が有意に低下した場合には、本発明に係る抽出物、精製物、飲食品又は医薬品が良好に癌細胞増殖抑制作用及び/又は癌細胞に対する免疫賦活化作用を有すると判断することができる。癌細胞増殖抑制作用及び癌細胞に対する免疫賦活化作用は上記定義のとおり抗腫瘍作用に包含されるため、癌細胞増殖抑制作用又は癌細胞に対する免疫賦活化作用が示されれば、抗腫瘍作用が示されたこととなる。癌の評価指標となる血中の腫瘍マーカーとしては、公知のどのようなマーカーを用いてもよく、例示するとα-フェトプロテイン、塩基性フェトプロテイン、癌胎児性抗原CEA、BCA225、CA 15-3、CA 19-9、CA 50、膵癌関連糖蛋白抗原DUPAN-2、KMO-1、NCC-ST-439、シアリルTn抗原STN、SCC抗原(扁平上皮癌関連抗原)、組織ポリペプチド抗原TPA、免疫抑制酸性蛋白IAP、PIVKA-II、前立腺特異抗原PSA、γ-セミノプロテイン、ヒト絨毛性ゴナドトロピンhCG、カルシトニン(CT)、癌関連ガラクトース転移酵素GATなどが挙げられるが、これに限られない。こうしたマーカーの測定及び評価方法は当業者に知られている。
本発明においては、ビワ葉又はビワ茶の抽出物又は精製物を用いることで、抗腫瘍作用、癌細胞増殖抑制作用、癌細胞に対する免疫賦活化作用及び/又は肝機能改善作用を有する抽出物、精製物、飲食品又は医薬品を製造できる。こうした本発明に係るビワ茶抽出物、精製物、飲食品又は医薬品は、肝疾患や癌等の疾患の予防又は治療に有用である。
(1)ねじめびわ茶の抽出
この実験ではビワ茶の抽出物として十津川農場(製)のねじめびわ茶を約20倍量の熱水に加え、1時間程度煮沸抽出した。該抽出物をさらに東京理化機器株式会社製のロータリーエバポレーターを用いて減圧濃縮し、続いて東京理化機器株式会社製の凍結乾燥機を用いて凍結乾燥し、抽出物を得た。
マウスを1週間予備飼育した後、各実験飼料を3日間与え、各マウス腹腔に1 mL四塩化炭素を投与し、又は投与せず、24時間後に麻酔下で心臓採血し、血清を得て、血清中のGOT、GPT、SOD活性を測定した。得られた測定値は、四塩化炭素を投与しなかったコントロール群(コントロール)、四塩化炭素を投与した陽性対照群(肝炎誘発群)の値と比較した。得た血清は測定時まで-20℃で保存した。なお、動物実験は鹿児島純心女子大学動物実験指針に従って行った。
(1)ねじめびわ茶の抽出物の調製
市販のねじめびわ茶約100gを熱水2リットル(L)に加え、1時間程度沸騰させながら抽出した。抽出液をろ過して集め、ロータリーエバポレーターで減圧下で濃縮した。これを凍結乾燥機で凍結乾燥し、抽出物を粉末化した。この粉末を水に溶解させたものを、ビワ茶抽出液原液とした。
(i)すべてのマウスの足の腰部(足の付け根)の皮下にマウス腹水腫瘍細胞サルコーマ180 (5.0×105 細胞/0.2 ml生理食塩水)を皮下注射した。用いたSarcoma 180(マウス腹水腫瘍細胞)は東北大学加齢医学研究所より入手した。これをマウス腹腔内で培養、継代した。腹水中のサルコーマ180癌細胞を血液と共に取り出し、低張液で3回程度洗浄し、赤血球を除去した。サルコーマ180細胞数を計測し、全てのマウスの腰部皮下に注入した。
(ii) 皮下注射した日を0日目とし、この日から各群へ各実験飼料を与えた。
(iii) 11日目にエーテル麻酔下で解剖し、脾臓と腫瘍を摘出して脾臓重量と腫瘍重量を測定した。
(3−1)HP-20カラムによる分画
HP-20樹脂は水溶液からポリフェノール類などの疎水性成分を吸着除去する樹脂である。はじめにこの樹脂でビワ茶抽出液の分画を行った。使用したカラムのサイズは直径8cm×長さ25cmであり、流速は1時間当たり1Lであった。溶出液を20mlずつに分画した。
次に、非吸着画分(H-1、糖を含む画分)を濃縮し、セファデックスG-25カラムゲルろ過法を用いて分画を行った。使用したカラムのサイズは直径3cm、長さ50cmであり、1時間当たり160〜170mlという流速でゲルろ過を行い、10 mlずつに分画した。
Claims (7)
- ねじめびわ茶を熱水抽出に供して抽出物を取得し、該抽出物を減圧乾燥、及び凍結乾燥に供することによりねじめびわ茶抽出物の濃縮物又は乾燥粉末を得る工程を含む、肝機能改善剤の製造方法。
- 請求項1に記載の方法により得られた濃縮物又は乾燥粉末を有効成分として含有する肝機能改善剤。
- 肝機能改善のための、請求項1に記載の方法により得られた飲食品用分画物。
- (a)ねじめびわ茶を熱水抽出に供して抽出物を取得し、該抽出物を減圧乾燥、及び凍結乾燥に供することによりねじめびわ茶抽出物の濃縮物又は乾燥粉末を得る工程、
(b)工程(a)のねじめびわ茶抽出物の濃縮物又は乾燥粉末を疎水性物質を吸着する樹脂を用いたカラムクロマトグラフィーに供し、溶離液として水を使用し、非吸着画分を得る工程、
を含む、癌細胞に対する免疫賦活化剤の製造方法。 - さらに、(c)前記工程(b)で得られた非吸着画分をゲルろ過クロマトグラフィーに供して多糖類又はオリゴ糖を含む分画物を得る工程を含む、請求項4に記載の方法。
- 請求項4又は5に記載の方法により得られた非吸着画分又はその分画物を有効成分として含有する、癌細胞に対する免疫賦活化剤。
- 癌細胞に対する免疫賦活化のための、請求項4又は5に記載の方法により得られた飲食品用画分又は分画物。
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