JP2014099321A - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高電位の負極を用いる二次電池において、特に良好な電池性能と高い過充電防止性を発現する非水電解液二次電池およびこれに用いられる非水電解液を提供する。
【解決手段】正極と負極と非水電解液とを有する非水電解液二次電池であって、負極はその活物質として1.0V以上の電極電位(Li/Li基準)を示す材料を有してなり、非水電解液は電解質と特定のアゾール化合物とを有機溶媒中に含む非水電解液二次電池。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水電解液二次電池および非水次電池用電解液に関する。
昨今、注目を集めているリチウムイオン電池と呼ばれる二次電池は、充放電反応にリチウムの吸蔵および放出を利用する二次電池(いわゆるリチウムイオン二次電池)と、リチウムの析出および溶解を利用する二次電池(いわゆるリチウム金属二次電池)とに大別される。これらは、鉛電池やニッケルカドミウム電池と比較して大きなエネルギー密度の充放電を実現する。この特性を利用して、近年、カメラ一体型VTR(video tape recorder)、携帯電話あるいはノートパソコンなどのポータブル電子機器への適用が広く普及している。アプリケーションの一層の拡充に伴い、ポータブル電子機器の電源として、軽量でより高エネルギー密度が得られる二次電池の開発が進められている。さらに昨今では、小型化、長寿命化、高安全化も強く求められている。
ところで、リチウムイオン二次電池やリチウム金属二次電池(以下、これらを総称して単にリチウム二次電池ということがある。)には、従来、その固有の解決課題として過充電の問題があった。これは、二次電池が満充電の状態に達しているにもかかわらず、さらに充電を続けた場合、電極が短絡したり発火したりするなどの状況に至るものである。特に後者の電池の発火は、有機系の電解液を用いるリチウム二次電池に特有の課題であり、使用上の安全確保の観点からも十分な対応が望まれてきた。
これに対し、通常は電池が装着される電気機器側で対策がとられ、充電回路が組み込まれるなどして、満充電に達すると電気の供給が遮断されるようになっている。しかしながら、極めてまれではあっても、上記の回路に不具合等が生じ、過充電状態に至ることが想定される。このようなときにも、非水電解液に改良が加えられ、過充電を抑制することができれば、より一層の信頼性の向上につなげることができる。
上記のような過充電を防止する目的で、非水電解液に添加する添加剤がいくつか提案されている。なかでも代表的なものとして、下記特許文献1に開示されたビフェニルを挙げることができる。
特開平07−302614号公報
ところが、上記特許文献1において過充電の防止策がとられた十数年前からみて、リチウム二次電池は大幅に改良され、その要求レベルも高まっている。こうした状況に鑑みるとき、先に提案されたビフェニルでは過充電防止剤として十分に安全性を確保できるとはいいがたい(後記比較例参照)。特に、最近、高速充放電性等を考慮し、LTO電極等の高電位負極の採用が検討されている(特開2008−09807号公報,特開2008−091079号公報参照)。このような動作環境において高い性能を発揮する過充電防止剤の開発が望まれる。
そこで、本発明は、高電位の負極を用いる二次電池において、特に良好な電池性能と高い過充電防止性を発現する非水電解液二次電池およびこれに用いられる非水電解液の提供を目的とする。
上記の課題は以下の手段により解決された。
〔1〕正極と負極と非水電解液とを有する非水電解液二次電池であって、負極はその活物質として1.0V以上の電極電位(Li/Li基準)を示す材料を有してなり、非水電解液は電解質と特定のアゾール化合物とを有機溶媒中に含み、特定のアゾール化合物が下記式(I)で表されるピラゾール誘導体または下記式(II)〜(IV)のいずれかで表されるトリアゾール誘導体である非水電解液二次電池。
Figure 2014099321
(式中、R〜Rは、それぞれ、水素原子、フッ素原子、アルキル基、フッ素置換されたアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、スルホニル基含有基、ホスホリル基含有基、エステル基含有基、カルボニル基含有基、アミド基含有基、スルホニルアミド基含有基を表す。但し、式(I)で表されるピラゾール誘導体はR〜Rのうちひとつは水素原子以外の置換基を有する。)
〔2〕式(I)〜(IV)において、R〜Rはそれぞれ、水素原子、フッ素原子、トリフルオロメチル基、3級アルキル基、シアノ基、スルホニル基含有基、ホスホリル基含有基、アミド基含有基、スルホニルアミド基含有基、エステル基含有基、またはカルボニル基含有基である〔1〕に記載の非水電解液二次電池。
〔3〕式(I)〜(IV)において、R〜Rはそれぞれ、水素原子、フッ素原子、t−ブチル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、スルホニル基含有基、またはアミド基含有基である〔1〕に記載の非水電解液二次電池。
〔4〕式(I)〜(IV)において、R〜Rはそれぞれ、水素原子、t−ブチル基、トリフルオロメチル基、またはシアノ基である〔1〕に記載の非水電解液二次電池。
〔5〕特定のアゾール化合物が式(II)または(III)で表される化合物である〔1〕に記載の非水電解液二次電池。
〔6〕特定のアゾール化合物が式(II)で表される化合物である〔1〕に記載の非水電解液二次電池。
〔7〕特定のアゾール化合物が非水電解液中に0.1〜5質量%で含まれている〔1〕〜〔6〕のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
〔8〕有機溶媒が非プロトン性有機溶媒である〔1〕〜〔7〕のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
〔9〕負極がその活物質として、LiTi12で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を含有する〔1〕〜〔8〕のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
〔10〕負極がその活物質として1.0V以上の電極電位(Li/Li基準)を示す材料を有してなる二次電池に用いられる非水電解液であって、電解質と特定のアゾール化合物とを有機溶媒中に含み、特定のアゾール化合物が下記式(I)で表されるピラゾール誘導体または下記式(II)〜(IV)のいずれかで表されるトリアゾール誘導体である非水電解液。
Figure 2014099321
(式中、R〜Rは、それぞれ、水素原子、フッ素原子、アルキル基、フッ素置換されたアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、スルホニル基含有基、ホスホリル基含有基、エステル基含有基、カルボニル基含有基、アミド基含有基、スルホニルアミド基含有基を表す。但し、式(I)で表されるピラゾール誘導体はR〜Rのうちひとつは水素原子以外の置換基を有する。)
〔11〕負極がその活物質として1.0V以上の電極電位(Li/Li基準)を示す材料を有してなる二次電池に用いられる非水電解液用の添加剤であり、下記式(I)で表されるピラゾール誘導体または下記式(II)〜(IV)のいずれかで表されるトリアゾール誘導体からなる非水電解液用添加剤。
Figure 2014099321
(式中、R〜Rは、それぞれ、水素原子、フッ素原子、アルキル基、フッ素置換されたアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、スルホニル基含有基、ホスホリル基含有基、エステル基含有基、カルボニル基含有基、アミド基含有基、スルホニルアミド基含有基を表す。但し、式(I)で表されるピラゾール誘導体はR〜Rのうちひとつは水素原子以外の置換基を有する。)
本発明において、「特定のアゾール化合物」とは、「特定のピラゾール誘導体」および「特定のトリアゾール誘導体」を指すものとする。
本発明によれば、高電位の負極を用いた非水電解液二次電池において、良好な電池性能と高い過充電防止性とを実現することができる。
本発明の好ましい実施形態に係るリチウム二次電池の機構を模式化して示す断面図である。 本発明の好ましい実施形態に係るリチウム二次電池の具体的な構成を示す断面図である。
本発明の非水電解液二次電池に用いられる電解液は、特定のアゾール化合物を有機溶媒中に含む。これにより、特に高い過充電防止性を発揮する。この理由は不明な点を含むが推定を含めていうと、下記のとおりである。
従来の過充電防止剤、つまりビフェニルは、正極で酸化され、正極活物質表面に被膜を形成し、この被膜がLiイオンの移動を妨げる。しかしながら、ビフェニルを基本とする被膜はLiイオンの移動を遮断する能力が十分ではなく、過充電領域に達してもしばらくはLiイオンが電解液に移動し安全性に欠ける状況が続くものと推定される。これに対し、本発明で採用された特定のアゾール化合物は過充電領域で酸化されると好適に被膜を形成し、より効果的にLiイオンの移動を遮断することができると推察される。また、前記特定のアゾール化合物は高電位負極を用いた環境下では比較的分解されにくく、過充電防止機能が必要とされる使用中・後期においても系内に残存し、上記の良好な効果を奏するに至ったものと解される。以下、本発明について、その好ましい実施形態に基づき詳細に説明する。
(特定のピラゾール誘導体)
本発明においては、下記式(I)で表される特定のピラゾール誘導体が使用されることが好ましい。
Figure 2014099321
・R〜R
式中、R〜Rは、それぞれ、水素原子、フッ素原子、アルキル基(好ましくは3級アルキル基、さらに好ましくは炭素数4〜8の3級アルキル基)、フッ素置換されたアルキル基(好ましくは炭素数1〜3)、アリール基(好ましくは炭素数6〜24の炭化水素芳香族基、さらに好ましくはフェニル基、ナフチル基などが好ましい)、ヘテロ環基(窒素原子、酸素原子、硫黄原子を有するヘテロ芳香族基が好ましく、より好ましくは炭素数2〜24の窒素原子を有するヘテロ芳香族基)、シアノ基、スルホニル基含有基(好ましくは炭素数1〜3のアルキルスルホニル基、またはフェニルスルホニル基)、ホスホリル基含有基(好ましくは炭素数1〜18)、エステル基含有基(好ましくは炭素数1〜12のエステル基含有基、さらに好ましくは炭素数1〜12のアルキルエステル基あるいは炭素数1〜12のエステル基)、カルボニル基含有基(好ましくは炭素数1〜12のカルボニル基含有基、さらに好ましくは炭素数1〜12のアシル基)、アミド基含有基(好ましくは炭素数1〜12のアミド基含有基、さらに好ましくは炭素数1〜12のアルキルアミド基)、スルホニルアミド基含有基(好ましくは炭素数1〜12のスルホニルアミド基含有基さらに好ましくは炭素数1〜12のアルキルスルホニルアミド基)を表す。
下記式(I)で表されるピラゾール誘導体はR〜Rのうちひとつは水素原子以外の置換基を有する。アルキル基はさらに置換基Tを有していてもよい。さらには、R〜Rはそれぞれ水素原子、フッ素原子、t−ブチル基、トリフルオロメチル基、t−ブチル基、シアノ基、スルホニル基含有基、ホスホリル基含有基、アミド基含有基、スルホニルアミド基含有基、エステル基含有基、カルボニル基含有基であることが好ましく、R〜Rはそれぞれ水素原子、フッ素原子、t−ブチル基、トリフルオロメチル基、シアノ基がより好ましい。
(特定のトリアゾール誘導体)
本発明においては、下記式(II)〜(IV)のいずれかで表される特定のトリアゾール誘導体が使用されることが好ましい。
Figure 2014099321
式中、R〜Rは前記式(I)と同義である。
本発明においては、前記特定のアゾール化合物を非水電解液中に0.01質量%以上で含有させることが好ましく、0.1質量%以上で含有させることがより好ましく、0.5質量%以上で含有させることが特に好ましい。上限値は特にないが、10質量%以下で含有させることが好ましく、7質量%以下で含有させることがより好ましく、5質量%以下で含有させることが特に好ましい。前記下限値以上とすることで、本発明における過充電防止効果を十分に高めることができ好ましい。一方、上記上限値以下とすることで電池性能の低下を起こさず、過充電防止と良好な電池性能とを両立できるため好ましい。
以下に前記特定のアゾール化合物の好ましいものを例示するが、本発明がこれにより限定して解釈されるものではない。Meはメチル基、Etはエチル基、Phはフェニル基を表す。なお、下記の例示化合物においては互変異性体の一例を示したものを含み、他の互変異性体も本発明の好ましい例に含まれるものである。これは、前記の一般式の解釈についても同様である。
Figure 2014099321
Figure 2014099321
Figure 2014099321
Figure 2014099321
なお、本明細書において化合物の表示については、当該化合物そのもののほか、その塩、そのイオンを含む意味に用いる。また、所望の効果を奏する範囲で、所定の一部を変化させた誘導体を含む意味である。
本明細書において置換・無置換を明記していない置換基(連結基についても同様)については、その基に任意の置換基を有していてもよい意味である。これは置換・無置換を明記していない化合物についても同義である。好ましい置換基としては、下記置換基Tが挙げられる。
置換基Tとしては、下記のものが挙げられる。
アルキル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルキル基、例えばメチル、エチル、イソプロピル、t−ブチル、ペンチル、ヘプチル、1−エチルペンチル、ベンジル、2−エトキシエチル、1−カルボキシメチル等)、アルケニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルケニル基、例えば、ビニル、アリル、オレイル等)、アルキニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルキニル基、例えば、エチニル、ブタジイニル、フェニルエチニル等)、シクロアルキル基(好ましくは炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、4−メチルシクロヘキシル等)、アリール基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリール基、例えば、フェニル、1−ナフチル、4−メトキシフェニル、2−クロロフェニル、3−メチルフェニル等)、ヘテロ環基(好ましくは炭素原子数2〜20のヘテロ環基、好ましくは、少なくとも1つの酸素原子、硫黄原子、窒素原子を有する5または6員環のヘテロ環基が好ましく、例えば、2−ピリジル、4−ピリジル、2−イミダゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、2−チアゾリル、2−オキサゾリル等)、アルコキシ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、ベンジルオキシ等)、アリールオキシ基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ、1−ナフチルオキシ、3−メチルフェノキシ、4−メトキシフェノキシ等)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素原子数2〜20のアルコキシカルボニル基、例えば、エトキシカルボニル、2−エチルヘキシルオキシカルボニル等)、アミノ基(好ましくは炭素原子数0〜20のアミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基を含み、例えば、アミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N−エチルアミノ、アニリノ等)、スルファモイル基(好ましくは炭素原子数0〜20のスルホンアミド基、例えば、N,N−ジメチルスルファモイル、N−フェニルスルファモイル等)、アシル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシル基、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ベンゾイル等)、アシルオキシ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシルオキシ基、例えば、アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ等)、カルバモイル基(好ましくは炭素原子数1〜20のカルバモイル基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイル、N−フェニルカルバモイル等)、アシルアミノ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアシルアミノ基、例えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ等)、スルホンアミド基((好ましくは炭素原子数0〜20のスルファモイル基、例えば、メタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、N−メチルメタンスルスルホンアミド、N−エチルベンゼンスルホンアミド等)、アルキルチオ基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルキルチオ基、例えば、メチルチオ、エチルチオ、イソプロピルチオ、ベンジルチオ等)、アリールチオ基(好ましくは炭素原子数6〜26のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ、1−ナフチルチオ、3−メチルフェニルチオ、4−メトキシフェニルチオ等)、アルキルもしくはアリールスルホニル基(好ましくは炭素原子数1〜20のアルキルもしくはアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、ベンゼンスルホニル等)、ヒドロキシル基、シアノ基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等)であり、より好ましくはアルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アシルアミノ基、ヒドロキシル基またはハロゲン原子であり、特に好ましくはアルキル基、アルケニル基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、アシルアミノ基またはヒドロキシル基である。
また、これらの置換基Tで挙げた各基は、上記の置換基Tがさらに置換していてもよい。
化合物ないし置換基・連結基等がアルキル基・アルキレン基、アルケニル基・アルケニレン基等を含むとき、これらは環状でも鎖状でもよく、また直鎖でも分岐していてもよく、上記のように置換されていても無置換でもよい。またアリール基、ヘテロ環基等を含むとき、それらは単環でも縮環でもよく、同様に置換されていても無置換でもよい。
(有機溶媒)
本発明に用いられる有機溶媒としては、非プロトン性有機溶媒であることが好ましく、なかでも炭素原子数2〜10の非プロトン性有機溶媒であることが好ましい。当該有機溶媒は、エーテル基、カルボニル基、エステル基、またはカーボネート基を有する化合物であることが好ましい。当該化合物は置換基を有していてもよく、その例として前記置換基Tが挙げられる。有機溶媒は、例えば、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ブチレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸エチルメチル、炭酸メチルプロピル、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、イソ酪酸メチル、トリメチル酢酸メチル、トリメチル酢酸エチル、アセトニトリル、グルタロニトリル、アジポニトリル、メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリジノン、N−メチルオキサゾリジノン、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン、ニトロメタン、ニトロエタン、スルホラン、燐酸トリメチル、ジメチルスルホキシドあるいはジメチルスルホキシド燐酸などが挙げられる。これらは、一種単独で用いても2種以上を併用してもよい。中でも、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチルおよび炭酸エチルメチルからなる群のうちの少なくとも1種が好ましく、特に、炭酸エチレンあるいは炭酸プロピレンなどの高粘度(高誘電率)溶媒(例えば、比誘電率ε≧30)と炭酸ジメチル、炭酸エチルメチルあるいは炭酸ジエチルなどの低粘度溶媒(例えば、粘度≦1mPa・s)との組み合わせがより好ましい。電解質塩の解離性およびイオンの移動度が向上するからである。
ただし、本発明に用いられる有機溶媒(非水溶媒)は、上記例示によって限定されるものではない。
また、溶媒は、不飽和結合を有する環状炭酸エステルを含有していてもよい。電解液の化学的安定性がより向上するからである。この不飽和結合を有する環状炭酸エステルとしては、例えば、炭酸ビニレン系化合物、炭酸ビニルエチレン系化合物および炭酸メチレンエチレン系化合物からなる群のうちの少なくとも1種などが挙げられる。
炭酸ビニレン系化合物としては、例えば、炭酸ビニレン(1,3−ジオキソール−2−オン)、炭酸メチルビニレン(4−メチル−1,3−ジオキソール−2−オン)、炭酸エチルビニレン(4−エチル−1,3−ジオキソール−2−オン)、4,5−ジメチル−1,3−ジオキソール−2−オン、4,5−ジエチル−1,3−ジオキソール−2−オン、4−フルオロ−1,3−ジオキソール−2−オンあるいは4−トリフルオロメチル−1,3−ジオキソール−2−オンなどが挙げられる。
炭酸ビニルエチレン系化合物としては、例えば、炭酸ビニルエチレン(4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン)、4−メチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−エチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−n−プロピル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、5−メチル−4−ビニル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジビニル−1,3−ジオキソラン−2−オンあるいは4,5−ジビニル−1,3−ジオキソラン−2−オンなどが挙げられる。
炭酸メチレンエチレン系化合物としては、4−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジメチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−オンあるいは4,4−ジエチル−5−メチレン−1,3−ジオキソラン−2−オンなどが挙げられる。
これらは単独で用いられてもよいし、複数種が混合されて用いられてもよい。中でも、炭酸ビニレンが好ましい。
(電解質)
本発明の電解液に用いることができる電解質としては金属イオンもしくはその塩が挙げられ、周期律表第一族又は第二族に属する金属イオンもしくはその塩が好ましい。具体的には電解液の使用目的により適宜選択され、例えば、リチウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などが挙げられる。中でも出力の観点からリチウム塩が好ましい。本発明の電解液をリチウム二次電池用非水系電解液の電解質として用いる場合には、金属イオンの塩としてリチウム塩を選択すればよい。リチウム塩としては、リチウム二次電池用非水系電解液の電解質に通常用いられるリチウム塩であれば特に制限はないが、例えば、以下に述べるものが好ましい。
(L−1)無機リチウム塩:LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF等の無機フッ化物塩;LiClO、LiBrO、LiIO等の過ハロゲン酸塩;LiAlCl等の無機塩化物塩等。
(L−2)含フッ素有機リチウム塩:LiCFSO等のパーフルオロアルカンスルホン酸塩;LiN(CFSO、LiN(CFCFSO、LiN(FSO、LiN(CFSO)(CSO)等のパーフルオロアルカンスルホニルイミド塩;LiC(CFSO等のパーフルオロアルカンスルホニルメチド塩;Li[PF(CFCFCF)]、Li[PF(CFCFCF]、Li[PF(CFCFCF]、Li[PF(CFCFCFCF)]、Li[PF(CFCFCFCF]、Li[PF(CFCFCFCF]等のフルオロアルキルフッ化リン酸塩等。
(L−3)オキサラトボレート塩:リチウムビス(オキサラト)ボレート、リチウムジフルオロオキサラトボレート等。
これらのなかで、LiPF、LiBF、LiAsF、LiSbF、LiClO、Li(RfSO)、LiN(RfSO、LiN(FSO、及びLiN(RfSO)(RfSOが好ましく、LiPF、LiBF、LiN(RfSO、LiN(FSO、及びLiN(RfSO)(RfSOなどのリチウムイミド塩がさらに好ましい。ここで、Rf、Rfはそれぞれパーフルオロアルキル基を示す。
なお、電解液に用いる電解質は、1種を単独で使用しても、2種以上を任意に組み合わせてもよい。
電解液における電解質の含有量は、以下に電解液の調製法で述べる好ましい塩濃度となるよう量で添加される。塩濃度は電解液の使用目的により適宜選択されるが、一般的には電解液全質量中10質量%以上50質量%以下であり、さらに好ましくは15質量%以上30質量%以下である。なお、イオンの濃度として評価するときには、その好適に適用される金属との塩換算で算定されればよい。
(他の成分)
本発明の電解液には、負極被膜形成剤、難燃剤、過充電防止剤から選ばれる少なくとも1種を含有していてもよい。非水電解液中におけるこれら機能性添加剤の含有割合は特に限定はないが、非水電解液全体に対し、それぞれ、0.001質量%〜10質量%が好ましい。
[電解液の調製方法等]
非水用電解液は、金属イオンの塩としてリチウム塩を用いた例を含め、前記各成分を前記非水電解液溶媒に溶解して、常法により調製される。
本発明において、「非水」とは水を実質的に含まないことをいい、発明の効果を妨げない範囲で微量の水を含んでいてもよい。良好な特性を得ることを考慮して言うと、水の含有量が200ppm(質量基準)以下であることが好ましく、100ppm以下であることがより好ましい。下限値は特にないが、不可避的な混入を考慮すると、10ppm以上であることが実際的である。本発明の電解液の粘度は特に限定されないが、25℃において、10〜0.1mPa・sであることが好ましく、5〜0.5mPa・sであることがより好ましい。
(キット)
本発明の電解液は複数の液体ないし粉末等から構成されたキットとされていてもよい。例えば、第1剤(第1液)を電解質と有機溶媒とで構成し、第2剤(第2液)を特定のアゾール化合物と有機溶媒とで構成し、使用前に2液を混合して調液する形態などであってもよい。このとき、本発明のキットにおいては、その他の添加剤等を前記第1剤、第2剤、及び/又はその他の剤(第3剤)に含有させておいてもよい。
[二次電池]
本発明においては前記非水電解液を含有する非水電解液二次電池とすることが好ましい。好ましい実施形態として、リチウムイオン二次電池についてその機構を模式化して示した図1を参照して説明する。ただし、同図およびこれに基づく説明により本発明が限定して解釈されるものではない。
本実施形態のリチウムイオン二次電池10は、上記本発明の非水電解液5と、リチウムイオンの挿入放出が可能な正極C(正極集電体1,正極活物質層2)と、リチウムイオンの挿入放出又は溶解析出が可能な負極A(負極集電体3,負極活物質層4)とを備える。これら必須の部材に加え、電池が使用される目的、電位の形状などを考慮し、正極と負極の間に配設されるセパレータ9、集電端子(図示せず)、及び外装ケース等(図示せず)を含んで構成されてもよい。必要に応じて、電池の内部及び電池の外部の少なくともいずれかに保護素子を装着してもよい。このような構造とすることにより、電解液5内でリチウムイオンの授受a,bが生じ、充電α、放電βを行うことができ、回路配線7を介して動作機構6の運転あるいは蓄電を行うことができる。
(電池形状)
本実施形態のリチウム二次電池が適用される電池形状には、特に制限はなく、例えば、有底筒型形状、有底角型形状、薄型形状、シート形状、及び、ペーパー形状などが挙げられ、これらのいずれであってもよい。また、組み込まれるシステムや機器の形を考慮した馬蹄形や櫛型形状等の異型のものであってもよい。なかもで、電池内部の熱を効率よく外部に放出する観点から、比較的平らで大面積の面を少なくとも一つを有する有底角型形状や薄型形状などの角型形状が好ましい。
有底筒型形状の電池では、充填される発電素子に対する外表面積が小さくなるので、充電や放電時に内部抵抗による発生するジュール発熱を効率よく外部に逃げる設計にすることが好ましい。また、熱伝導性の高い物質の充填比率を高め、内部での温度分布が小さくなるように設計することが好ましい。有底筒型の二次電池については、図2とともに後で説明する。
(電池を構成する部材)
本実施形態のリチウム二次電池は、図1に基づいて言うと、電解液5、正極及び負極の電極合材C,A、セパレータの基本部材9を具備して構成される。以下、これらの各部材について述べる。
(電極合剤)
電極合剤は、集電体(電極基材)上に活物質と導電剤、結着剤、フィラーなどの分散物を塗布したものであり、リチウム電池においては、活物質が正極活物質である正極合剤と活物質が負極活物質である負極合剤が使用される。次に、電極合剤を構成する、正極活物質、負極活物質、導電剤、結着剤、フィラー及び集電体について説明する。
・正極活物質
本発明の非水二次電池用電解液には、粒子状の正極活性物質を用いてもよい。本発明に用いられる正極活物質としては、可逆的にリチウムイオンを挿入・放出できる遷移金属酸化物を用いることができるが、リチウム含有遷移金属酸化物を用いるのが好ましい。本発明において、正極活物質として好ましく用いられるリチウム含有遷移金属酸化物としては、リチウム含有Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Mo、Wを含む酸化物等が好適に挙げられる。またリチウム以外のアルカリ金属(周期律表の第1(Ia)族、第2(IIa)族の元素)、及び/又はAl、Ga、In、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Si、P、Bなどを混合してもよい。混合量としては、遷移金属に対して0〜30mol%が好ましい。
前記正極活物質として好ましく用いられるリチウム含有遷移金属酸化物の中でも、リチウム化合物/遷移金属化合物(ここで遷移金属とは、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Mo、Wから選ばれる少なくとも1種のことをいう。)の合計のモル比が0.3〜2.2になるように混合して合成されたものが、より好ましい。
さらに、前記リチウム化合物/遷移金属化合物の中でも、LiM3O(M3はCo、Ni、Fe、及びMnから選択される1種以上の元素を表す。gは、0〜1.2を表す。)を含む材料、又はLiM4O(M4はMnを表す。hは、0〜2を表す。)で表されるスピネル構造を有する材料が特に好ましい。前記M3、M4としては、遷移金属以外にAl、Ga、In、Ge、Sn、Pb、Sb、Bi、Si、P、Bなどを混合してもよい。混合量は遷移金属に対して0〜30mol%が好ましい。
前記LiM3Oを含む材料、LiM4で表されるスピネル構造を有する材料の中でも、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiCoNi1−j、LiMn、LiNiMn1−j、LiCoNiAl1−j−h、LiCoNiMn1−j−h、LiMnAl2−h、LiMnNi2−h(ここでgは0.02〜1.2を表す。jは0.1〜0.9を表す。hは0〜2を表す。)が特に好ましく、もっと好ましくはLiCoO、LiMn、LiCoNiAl1−j−h、LiCoNiMn1−j−h、LiMnAl2−h、LiMnNi2−である。高容量、高出力の観点で上記のうちNiを含む電極が更に好ましい。ここで、前記g値及びh値は、充放電開始前の値であり、充放電により増減する値である。具体的には、
LiCoO、LiNi0.85Co0.01Al0.05
LiNi0.33Co0.33Mn0.33、LiMn1.8Al0.2
LiMn1.5Ni0.5等が挙げられる。
リチウム含有遷移金属リン酸化合物の遷移金属としては、V、Ti、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu等が好ましく、具体例としては、例えば、LiFePO、LiFe(PO、LiFeP等のリン酸鉄類、LiCoPO等のリン酸コバルト類、これらのリチウム遷移金属リン酸化合物の主体となる遷移金属原子の一部をAl、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Li、Ni、Cu、Zn、Mg、Ga、Zr、Nb、Si等の他の金属で置換したもの等が挙げられる。
本発明の非水電解質二次電池において、用いられる前記正極活物質の平均粒子サイズは特に限定されないが、0.1μm〜50μmが好ましい。比表面積としては特に限定されないが、BET法で0.01m2/g〜50m2/gであるのが好ましい。また、正極活物質5gを蒸留水100mlに溶かした時の上澄み液のpHとしては、7以上12以下が好ましい。
前記正極活性物質を所定の粒子サイズにするには、良く知られた粉砕機や分級機が用いられる。例えば、乳鉢、ボールミル、振動ボールミル、振動ミル、衛星ボールミル、遊星ボールミル、旋回気流型ジェットミルや篩などが用いられる。前記焼成法によって得られた正極活物質は、水、酸性水溶液、アルカリ性水溶液、有機溶剤にて洗浄した後使用してもよい。
正極活物質の配合量は特に限定されないが、電極合材をなす分散物(合剤)中、固形成分100質%において、60〜98質量%であることが好ましく。70〜95質量%であることがより好ましい。
・負極活物質
本発明において、負極活物質には1.0V以上の電極電位(Li/Li基準)を有する材料を用い、1.2V以上の材料を用いることが好ましい。1.5V以上の材料を用いることが特に好ましい。
前記特定の電極電位を有する負極活物質としてはリチウム複合酸化物が挙げられる。リチウム複合酸化物としてはチタン原子、酸素原子、水素原子及び/又はリチウム原子を含有して構成しているものが挙げられ、代表的なものとして、(Li[Li1/3Ti5/3]O)やHTi1225が挙げられる。
用いられる前記負極活物質の平均粒子サイズは、0.1μm〜60μmが好ましい。所定の粒子サイズにするには、よく知られた粉砕機や分級機が用いられる。例えば、乳鉢、ボールミル、サンドミル、振動ボールミル、衛星ボールミル、遊星ボールミル、旋回気流型ジェットミルや篩などが好適に用いられる。粉砕時には水、あるいはメタノール等の有機溶媒を共存させた湿式粉砕も必要に応じて行うことができる。所望の粒径とするためには分級を行うことが好ましい。分級方法としては特に限定はなく、篩、風力分級機などを必要に応じて用いることができる。分級は乾式、湿式ともに用いることができる。
<Li/Li+基準での電極電位の測定方法>
本発明において、負極の電極電位は下記の方法に従って測定した値によるものとする。測定電極(直径14mmの円形)、セパレータ(ポリプロピレン製25μm厚、直径16mmの円形)、リチウム金属(0.2mm厚、直径15mmの円形)の順にはさみ、電解液(1M LiPF6 EC/EMC=1/2(体積比)、約50〜70μL)を含浸させ、2032型コイン電池を作製する。測定電極が充電するように電圧を印加し(0.1mAの定電流)、充分に充電した後の平坦電圧を読み取り、Li/Li+基準での電極電位とする。測定温度は室温(25℃)とする。
電極合材をなす分散物(合剤)中、負極活物質の配合量は特に限定されないが、固形成分100質量%において60〜98質量%であることが好ましく、70〜95質量%であることがより好ましい。
・導電材
導電材は、構成された二次電池において、化学変化を起こさない電子伝導性材料であればどのようなものを用いてもよく、公知の導電材を任意に用いることができる。通常、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛など)、人工黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維や金属粉(銅、ニッケル、アルミニウム、銀(特開昭63−10148,554号に記載)等)、金属繊維あるいはポリフェニレン誘導体(特開昭59−20,971号に記載)などの導電性材料を1種又はこれらの混合物として含ませることができる。その中でも、黒鉛とアセチレンブラックの併用がとくに好ましい。前記導電剤の添加量としては、電極合剤をなす分散物(合剤)中、固形成分100質%において、0.1〜50質量%が好ましく、0.5〜30質量%がより好ましい。カーボンや黒鉛の場合は、分散物中、0.5〜15質量%が特に好ましい。
・結着剤
結着剤としては、多糖類、熱可塑性樹脂及びゴム弾性を有するポリマーなどが挙げられる。その中でも、例えば、でんぷん、カルボキシメチルセルロース、セルロース、ジアセチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルフェノール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリヒドロキシ(メタ)アクリレート、スチレン−マレイン酸共重合体等の水溶性ポリマー、ポリビニルクロリド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロピレン共重合体、ビニリデンフロライド−テトラフロロエチレン−ヘキサフロロプロピレン共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−ジエンターポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、ポリビニルアセタール樹脂、メチルメタアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルを含有する(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル−アクリロニトリル共重合体、ビニルアセテート等のビニルエステルを含有するポリビニルエステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリブタジエン、ネオプレンゴム、フッ素ゴム、ポリエチレンオキシド、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリエーテルポリウレタン樹脂、ポリカーボネートポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等のエマルジョン(ラテックス)あるいはサスペンジョンが好ましく、ポリアクリル酸エステル系のラテックス、カルボキシメチルセルロース、ポリテトラフロロエチレン、ポリフッ化ビニリデンが、より好ましい。
結着剤は、一種単独又は二種以上を混合して用いることができる。結着剤の添加量が少ないと、電極合剤の保持力・凝集力が弱くなる。多すぎると電極体積が増加し電極単位体積あるいは単位質量あたりの容量が減少する。このような理由で結着剤の添加量は電極合剤をなす分散物(合剤)中、固形成分100質%において、1〜30質量%が好ましく、2〜10質量%がより好ましい。
・フィラー
電極合材は、フィラーを含んでいてもよい。フィラーを形成する材料は、本発明の二次電池において、化学変化を起こさない繊維状材料であればどのようなものでも用いることができる。通常、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのオレフィン系ポリマー、ガラス、炭素などの材料からなる繊維状のフィラーが用いられる。フィラーの添加量は特に限定されないが、電極合材をなす分散物(合剤)中、固形成分100質%において、0〜30質量%が好ましい。
・集電体
正・負極の集電体としては、本発明の非水電解液二次電池において化学変化を起こさない電子伝導体が用いられる。正極の集電体としては、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、チタンなどの他にアルミニウムやステンレス鋼の表面にカーボン、ニッケル、チタンあるいは銀を処理させたものが好ましく、その中でも、アルミニウム、アルミニウム合金がより好ましい。
負極の集電体としては、アルミニウム、銅、ステンレス鋼、ニッケル、チタンが好ましく、アルミニウム、銅、銅合金がより好ましい。
前記集電体の形状としては、通常フィルムシート状のものが使用されるが、ネット、パンチされたもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の成形体なども用いることができる。前記集電体の厚みとしては、特に限定されないが、1μm〜500μmが好ましい。また、集電体表面は、表面処理により凹凸を付けることも好ましい。
これらの材料から適宜選択した部材によりリチウム二次電池の電極合材が形成される。
(セパレータ)
セパレータは、正極と負極を電子的に絶縁する機械的強度、イオン透過性、及び正極と負極の接触面で酸化・還元耐性のある材料であれば特に限定されることはない。このような材料として多孔質のポリマー材料や無機材料、有機無機ハイブリッド材料、あるいはガラス繊維などが用いられる。これらセパレータは安全性確保のためのシャットダウン機能、すなわち、80℃以上で隙間を閉塞して抵抗を上げ、電流を遮断する機能、を持つことが好ましく、閉塞温度は90℃以上、180℃以下であることが好ましい。
前記セパレータの孔の形状は、通常は円形や楕円形で、大きさは0.05μm〜30μmであり、0.1μm〜20μmが好ましい。さらに延伸法、相分離法で作った場合のように、棒状や不定形の孔であってもよい。これらの隙間の占める比率すなわち気孔率は、20%〜90%であり、35%〜80%が好ましい。
前記ポリマー材料としては、セルロース不織布、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの単一の材料を用いたものでも、2種以上の複合化材料を用いたものであってもよい。孔径、気孔率や孔の閉塞温度などを変えた2種以上の微多孔フィルムを積層したものが、好ましい。
前記無機物としては、アルミナや二酸化珪素等の酸化物類、窒化アルミや窒化珪素等の窒化物類、硫酸バリウムや硫酸カルシウム等の硫酸塩類が用いられ、粒子形状もしくは繊維形状のものが用いられる。形態としては、不織布、織布、微多孔性フィルム等の薄膜形状のものが用いられる。薄膜形状では、孔径が0.01μm〜1μm、厚さが5μm〜50μmのものが好適に用いられる。前記の独立した薄膜形状以外に、前記無機物の粒子を含有する複合多孔層を樹脂製の結着剤を用いて正極及び/又は負極の表層に形成させてなるセパレータを用いることができる。例えば、正極の両面に90%粒径が1μm未満のアルミナ粒子をフッ素樹脂の結着剤を用いて多孔層として形成させることが挙げられる。
(非水電解質二次電池の作製)
リチウム二次電池の形状としては、既述のように、シート状、角型、シリンダー状などいずれの形にも適用できる。正極活物質や負極活物質を含む(分散物)合剤は、集電体の上に、塗布(コート)、乾燥、圧縮されて、主に用いられる。
以下、図2により、有底筒型形状リチウム二次電池100を例に挙げて、その構成及び作製方法について説明する。有底筒型形状の電池では、充填される発電素子に対する外表面積が小さくなるので、充電や放電時に内部抵抗による発生するジュール発熱を効率よく外部に逃げる設計にすることが好ましい。また、熱伝導性の高い物質の充填比率を高め、内部での温度分布が小さくなるように設計することが好ましい。図2は、有底筒型形状リチウム二次電池100を例である。この電池は、セパレータ12を介して重ね合わせた正極シート14、負極シート16を巻回して外装缶18内に収納した有底筒型リチウム二次電池100となっている。その他、図中の20が絶縁板、22が封口板、24が正極集電、26がガスケット、28が圧力感応弁体、30が電流遮断素子である。なお、拡大した円内の図示は視認性を考慮しハッチングを変えているが、各部材は符号により全体図と対応している。
まず、負極活物質と、所望により用いられる結着剤やフィラーなどを有機溶剤に溶解したものを混合して、スラリー状あるいはペースト状の負極合剤を調製する。得られた負極合剤を集電体としての金属芯体の両面の全面にわたって均一に塗布し、その後、有機溶剤を除去して負極活物質層を形成する。さらに、集電体と負極活物質層との積層体(合材)をロールプレス機等により圧延して、所定の厚みに調製して負極シート(電極シート)を得る。このとき、各剤の塗布方法や塗布物の乾燥、正・負極の電極の形成方法は定法によればよい。
本実施形態では、円筒形の電池を例に挙げたが、本発明はこれに制限されず、例えば、前記方法で作製された正・負の電極シート(合材)を、セパレータを介して重ね合わせた後、そのままシート状電池に加工するか、或いは、折りまげた後角形缶に挿入して、缶とシートを電気的に接続した後、電解質を注入し、封口板を用いて開口部を封止して角形電池を形成してもよい。
いずれの実施形態においても、安全弁を開口部を封止するための封口板として用いることができる。また、封口部材には、安全弁の他、従来知られている種々の安全素子を備えつけてもよい。例えば、過電流防止素子として、ヒューズ、バイメタル、PTC素子などが好適に用いられる。
また、前記安全弁のほかに電池缶の内圧上昇の対策として、電池缶に切込を入れる方法、ガスケット亀裂方法あるいは封口板亀裂方法あるいはリード板との切断方法を利用することができる。また、充電器に過充電や過放電対策を組み込んだ保護回路を具備させるか、あるいは独立に接続させてもよい。
缶やリード板は、電気伝導性をもつ金属や合金を用いることができる。例えば、鉄、ニッケル、チタン、クロム、モリブデン、銅、アルミニウムなどの金属あるいはそれらの合金が好適に用いられる。
キャップ、缶、シート、リード板の溶接法は、公知の方法(例、直流又は交流の電気溶接、レーザー溶接、超音波溶接)を用いることができる。封口用シール剤は、アスファルトなどの従来知られている化合物や混合物を用いることができる。
[非水電解液二次電池の用途]
本発明の非水電解液二次電池は、サイクル性良好であるため、種々の用途に適用される。
適用態様には特に限定はないが、例えば、電子機器に搭載する場合、ノートパソコン、ペン入力パソコン、モバイルパソコン、電子ブックプレーヤー、携帯電話、コードレスフォン子機、ページャー、ハンディーターミナル、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドフォンステレオ、ビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、ミニディスク、電気シェーバー、トランシーバー、電子手帳、電卓、メモリーカード、携帯テープレコーダー、ラジオ、バックアップ電源、メモリーカードなどが挙げられる。その他民生用として、自動車、電動車両、モーター、照明器具、玩具、ゲーム機器、ロードコンディショナー、時計、ストロボ、カメラ、医療機器(ペースメーカー、補聴器、肩もみ機など)などが挙げられる。更に、各種軍需用、宇宙用として用いることができる。また、太陽電池と組み合わせることもできる。
二次電池において電荷の輸送に用いられる金属イオンは特に限定されないが、周期律表第一族又は第二族に属する金属イオンを利用したものであることが好ましい。中でも、リチウムイオン、ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオン、アルミニウムイオン等を用いることが好ましい。リチウムイオンを用いた二次電池についての一般的な技術事項は冒頭に挙げた特許文献等、多くの文献や書籍があり参考になる。その他、ナトリウムイオンを用いた二次電池については、Journal of Electrochemical Society;Electrochemical Science and Technology、米国、1980年、第127巻、第2097〜2099頁等を参照することができる。マグネシウムイオンについては、Nature 407, p.724−727(2000)等を参照することができる。カルシウムイオンについては、J.Electrochem. Soc. Vol.138, 3536 (1991)等を参照することができる。本発明においてはその普及の程度からリチウムイオン二次電池に適用することが好ましいが、それ以外のものにおいても所望の効果を奏するものであり、これに限定して解釈されるものではない。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例によって、何ら限定されるものではない。
(実施例1・比較例1)
・電解液の調製
表1に示した電解液に表1に示した添加剤(化合物)を、表1に記載の量で加え試験用電解液を調製した。
・2032形コイン電池の作製
正極は活物質:ニッケルマンガンコバルト酸リチウム(LiNi1/3Mn1/3Co1/3)85質量%、導電助剤:カーボンブラック 7質量%、バインダー:PVDF(ポリフッ化ビニリデン) 8質量%で作製し、負極は活物質:チタン酸リチウム(LiTi12)、または天然黒鉛 92質量%、バインダー:PVDF 8質量%で作製した。セパレータはポリプロピレン製25μm厚である。上記の正負極、セパレータを使用し、各試験用電解液について、2032形コイン電池を作製し、下記項目の評価を行った。結果を表1に示している。
<初回充放電効率>
上記の方法で作製した2032形電池を用いて30℃の恒温槽中、負極がLTOの場合は電池電圧が2.45Vになるまで、負極が天然黒鉛の場合は4.0Vまで定電流1mA(0.5C)で充電した後、定電圧充電を電流値が0.06mAになるまで行い、充電容量を測定した。次に負極がLTOの場合は電池電圧が1.2Vになるまで、負極が天然黒鉛の場合は3.0Vまでそれぞれ定電流1mA(0.5C)で放電を行い、放電容量を測定した。
初回充放電効率(%)=
(放電容量/充電容量)×100
初回充放電効率の結果を下記のように評価した。
A:90%以上
B:80%以上90%未満
C:80%未満
<過充電試験>
上記の方法で作製した2032形電池を用いて30℃の恒温槽中、負極がLTOの場合は電池電圧が2.45Vになるまで、負極が天然黒鉛の場合は4.0Vまで定電流1mA(0.5C)で充電した後、定電圧充電を2時間行い、インピーダンス測定により抵抗を見積もった。次に負極がLTOの場合は電池電圧が3.45Vになるまで、負極が天然黒鉛の場合は4.9Vまで定電流2mA(1C)で充電した後、インピーダンス測定により抵抗を見積もった。
抵抗上昇率=
(3.45V又は4.9Vでの抵抗/2.45V又は4.0Vでの抵抗)
過充電試験は抵抗上昇率の結果を下記のように評価した。
AA:25以上
A:20以上25未満
B:15以上20未満
C:15未満
Figure 2014099321
「C」から始まる番号の試験が比較例である
NMC:LiNi0.33Mn0.33Co0.33
EL−1:1M LiPF6 EC/EMC=1/2(体積比)
EL−2:1M LiPF6 EC/PC/EMC=2/1/6(体積比)
LTO:LiTi12 (電極電位[Li/Li基準]=1.55V)
Gr:天然黒鉛 (電極電位[Li/Li基準]=0.1V)
* 添加量:質量%
Figure 2014099321
以上のとおり、本発明によれば、高電位負極(LTO)を用いた電池において、良好な初期特性と、高い過充電防止性を発揮することがわかる。
(実施例2)
・電解液の調製
表2に示した電解液に表2に示した添加剤(化合物)を、表2に記載の量で加え試験用電解液を調製した。
・2032形コイン電池の作製
正極は活物質:ニッケルマンガンコバルト酸リチウム(LiNi1/3Mn1/3Co1/3)85質量%、導電助剤:カーボンブラック 7質量%、バインダー:PVDF(ポリフッ化ビニリデン) 8質量%で作製し、負極は活物質:チタン酸リチウム(LiTi12)、 92質量%、バインダー:PVDF 8質量%で作製した。セパレータはポリプロピレン製25μm厚である。上記の正負極、セパレータを使用し、各試験用電解液について、2032形コイン電池を作製し、下記項目の評価を行った。結果を表2に示している。
<負荷評価>
上記の方法で作製した2032形電池を用いて30℃の恒温槽中、電池電圧が2.45Vになるまで定電流1mA(0.5C)で充電した後、定電圧充電を2時間行い、電池電圧が1.2Vになるまで定電流1mA(0.5C)で放電し、放電容量を測定した。次に、電池電圧が2.45Vになるまで定電流1mA(0.5C)で充電した後、定電圧充電を2時間行い、電池電圧が1.2Vになるまで定電流4mA(2C)で放電し、放電容量を測定した。
放電維持率(%)=
(2Cでの放電容量/0.5Cでの放電容量)×100
負荷評価は上記の放電維持率の結果を下記のように評価した。
AA:90以上
A:85以上90未満
B:80以上85未満
C:80未満
Figure 2014099321
正極活物質 NMC:LiNi0.33Mn0.33Co0.33
負極活物質 LTO:LiTi12
電解液 1M LiPF6 EC/PC/EMC=2/1/6(体積比)
* 添加量:質量%
以上のとおり、本発明の好ましい実施形態によれば、特定のアゾール化合物の量の調整により過充電防止性を発揮させつつ、電池特性を良化させることができることがわかる。

Claims (11)

  1. 正極と負極と非水電解液とを有する非水電解液二次電池であって、前記負極はその活物質として1.0V以上の電極電位(Li/Li基準)を示す材料を有してなり、前記非水電解液は電解質と特定のアゾール化合物とを有機溶媒中に含み、該特定のアゾール化合物が下記式(I)で表されるピラゾール誘導体または下記式(II)〜(IV)のいずれかで表されるトリアゾール誘導体である非水電解液二次電池。
    Figure 2014099321
    (式中、R〜Rは、それぞれ、水素原子、フッ素原子、アルキル基、フッ素置換されたアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、スルホニル基含有基、ホスホリル基含有基、エステル基含有基、カルボニル基含有基、アミド基含有基、スルホニルアミド基含有基を表す。但し、式(I)で表されるピラゾール誘導体はR〜Rのうちひとつは水素原子以外の置換基を有する。)
  2. 前記式(I)〜(IV)において、R〜Rはそれぞれ、水素原子、フッ素原子、トリフルオロメチル基、3級アルキル基、シアノ基、スルホニル基含有基、ホスホリル基含有基、アミド基含有基、スルホニルアミド基含有基、エステル基含有基、またはカルボニル基含有基である請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  3. 前記式(I)〜(IV)において、R〜Rはそれぞれ、水素原子、フッ素原子、t−ブチル基、トリフルオロメチル基、シアノ基、スルホニル基含有基、またはアミド基含有基である請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  4. 前記式(I)〜(IV)において、R〜Rはそれぞれ、水素原子、t−ブチル基、トリフルオロメチル基、またはシアノ基である請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  5. 前記特定のアゾール化合物が式(II)または(III)で表される化合物である請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  6. 前記特定のアゾール化合物が式(II)で表される化合物である請求項1に記載の非水電解液二次電池。
  7. 前記特定のアゾール化合物が非水電解液中に0.1〜5質量%で含まれている請求項1〜6のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
  8. 前記有機溶媒が非プロトン性有機溶媒である請求項1〜7のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
  9. 前記負極がその活物質として、LiTi12で表されるリチウム遷移金属複合酸化物を含有する請求項1〜8のいずれか1項に記載の非水電解液二次電池。
  10. 負極がその活物質として1.0V以上の電極電位(Li/Li基準)を示す材料を有してなる二次電池に用いられる非水電解液であって、電解質と特定のアゾール化合物とを有機溶媒中に含み、該特定のアゾール化合物が下記式(I)で表されるピラゾール誘導体または下記式(II)〜(IV)のいずれかで表されるトリアゾール誘導体である非水電解液。
    Figure 2014099321
    (式中、R〜Rは、それぞれ、水素原子、フッ素原子、アルキル基、フッ素置換されたアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、スルホニル基含有基、ホスホリル基含有基、エステル基含有基、カルボニル基含有基、アミド基含有基、スルホニルアミド基含有基を表す。但し、式(I)で表されるピラゾール誘導体はR〜Rのうちひとつは水素原子以外の置換基を有する。)
  11. 負極がその活物質として1.0V以上の電極電位(Li/Li基準)を示す材料を有してなる二次電池に用いられる非水電解液用の添加剤であり、下記式(I)で表されるピラゾール誘導体または下記式(II)〜(IV)のいずれかで表されるトリアゾール誘導体からなる非水電解液用添加剤。
    Figure 2014099321
    (式中、R〜Rは、それぞれ、水素原子、フッ素原子、アルキル基、フッ素置換されたアルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、スルホニル基含有基、ホスホリル基含有基、エステル基含有基、カルボニル基含有基、アミド基含有基、スルホニルアミド基含有基を表す。但し、式(I)で表されるピラゾール誘導体はR〜Rのうちひとつは水素原子以外の置換基を有する。)
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