JP2014094333A - 伏越管路の洗浄方法及び洗浄システム - Google Patents

伏越管路の洗浄方法及び洗浄システム Download PDF

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Abstract

【課題】シャーベット状の流動体を使用する伏越管路の洗浄方法及び洗浄システムを提供すること。
【解決手段】上流側管路72と接続された上流側立坑74と、下流側管路76と接続された下流側立坑78とを、前記両管路72,76よりも下方位置において連通接続する伏越管路80を、前記上流側立坑74、前記下流側立坑78及び前記伏越管路80に水が滞留している状態で洗浄する伏越管路80の洗浄方法において、
(A)一方の立坑78の当該立坑78に接続された前記管路76よりも下方の領域に密閉領域12を形成する密閉領域形成工程;及び
(B)前記密閉領域12にシャーベット状の流動体を加圧導入し、該導入した流動体20を前記伏越管路80と前記一方の立坑78との接続部82に充満させ、前記加圧導入を連続して行って前記伏越管路80内に前記流動体20を他方の立坑74に向かって送流する流動体送流工程;
を含む伏越管の洗浄方法。
【選択図】図3

Description

本発明は、河川や地下構造物等の障害物を迂回させるための伏越管路の洗浄方法及び洗浄システムに関する。
河川や地下構造物等の障害物がある場所に地下水路を通過させる場合、一般に伏越管路と称される地下水路が構築される。伏越管路は通常、障害物の両側に垂下方向に埋設された上流側立坑及び下流側立坑と、両者をそれぞれの底部で連通接続する伏越管路を有している。このような伏越構造では、上流側と下流側の水位差によって上流側から下流側へ水が流下するようになっている。
ところで、一般に下水管等の既設管は経時的に管内面に異物が付着するため一定期間毎に洗浄する必要がある。特に、伏越管路は、管路内が常に満水状態となっており、気象条件等によって伏越管路内の水流が遅くなる場合には固形物や異物が管底に沈殿して滞留するため、洗浄の必要性が大きい。
既設管の洗浄方法で近年注目を集めているのが、シャーベット状の流動体を使用した洗浄方法(特許文献1)である。この方法では、小さな氷粒子と水で形成されたシャーベット状の流動体を用い、この流動体を管路の入口から管路内に送り込み、管路内を流動させて管路の出口からシャーベット状の流動体を排出するものである。流動体を構成する氷粒子が管路内を流動する際に、管路内壁に付着した赤錆等の堆積物(スケール)が削り取られ、管路の洗浄が行われる。シャーベット状の流動体は氷粒子及びその氷粒子の溶解物である水のみで形成され、環境に無害であることから関心が持たれている。
特表2003−519571号公報
上記のような流動体を使用する洗浄方法は管路の端部又はその近傍を密栓してシャーベット状の流動体を送流する技術であるが、上述した伏越構造において、伏越管路に接続される立坑は通常のマンホールよりも数倍深く、作業者が立坑の底部まで入って密閉や洗浄に使用する部材を伏越管路端部又はその近傍に設置するのは困難である。また、流動体を使用する洗浄方法では、費用や作業性の点から、使用する流動体の量はできる限り少なく抑えることが望まれる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シャーベット状の流動体をできる限り少ない量で使用して伏越管路を洗浄する伏越管路の洗浄方法及び洗浄システムを提供することにある。
上記目的を解決するため、請求項1に記載の伏越管路の洗浄方法は、
上流側管路と接続された上流側立坑と、下流側管路と接続された下流側立坑とを、前記両管路よりも下方位置において連通接続する伏越管路を、前記上流側立坑、前記下流側立坑及び前記伏越管路に水が滞留している状態で洗浄する伏越管路の洗浄方法において、
(A)一方の立坑の当該立坑に接続された前記管路よりも下方位置に密閉用部材を設置し該密閉用部材よりも下の領域を密閉領域とする密閉領域形成工程;及び
(B)前記密閉領域にシャーベット状の流動体を加圧導入し、該導入した流動体を前記伏越管路と前記一方の立坑との接続部に充満させ、前記加圧導入を連続して行って前記伏越管路内に前記流動体を他方の立坑に向かって送流する流動体送流工程;を含むことを特徴とする。
この構成によれば、伏越管路と一方の立坑との接続部にシャーベット状の流動体を充満させ、そのまま更に流動体を加圧導入して流動体を伏越管路内で送流させることにより、伏越管路内の異物が流動体に取り込まれて除去され、伏越管路内部が洗浄される。また、密閉領域を形成するのに使用する密閉用部材は、比較的地上に近い深さにある上流側管路又は下流側管路より下方の位置に設置すればよいため、作業者が立ち入れる範囲で設置作業を行うことができる。更に、立坑内に密閉用部材を設置していることから、立坑内の全領域に流動体を導入しなくても流動体を伏越管路内で送流することができるので、使用する流動体の量を少ない量に抑えることが可能となる。
請求項2に記載の伏越管路の洗浄方法は、
(C)他方の立坑側から前記滞留水及び/又は前記流動体を排出する排出工程、を更に含むことを特徴とする。この構成によれば、流動体を加圧導入するのに必要な圧力が少なくなり、伏越管路内において流動体をスムーズに送流させることができる。
請求項3に記載の伏越管路の洗浄方法は、
前記流動体の充満は、圧縮気体を前記密閉領域内に供給することによって、前記密閉領域内の滞留水及び/又は流動体の上端位置を下方に低下させることにより行うことを特徴とする。この構成によれば、流動体が水より比重の低い場合であっても、滞留水の存在する密閉領域内において流動体を伏越管路と上記一方の立坑との接続部に充満させることができる。そして、密閉領域内において圧縮気体層が上側、流動体及び/又は滞留水層が下側となるので、地中深く埋設された立坑において密閉領域内全域に流動体を導入せずに済み、洗浄に使用する流動体の量を更に低減することが可能となる。
請求項4に記載の伏越管路の洗浄方法は、
前記密閉用部材の下方に、膨張可能な袋体及び板体をこの順で配置し、前記膨張可能な袋体に流体を供給して該袋体を膨張させることにより前記板体を下方に移動させて前記滞留水及び/又は流動体の上端位置を下方に低下させることにより前記流動体を前記接続部に充満させることを特徴とする。この構成によれば、請求項3の作用効果と同様に、流動体が水より比重の低い場合であっても、滞留水の存在する密閉領域内において流動体を上記接続部に充満させることができる。また、同様に密閉領域内全域に流動体を導入しなくて済むので、洗浄に使用する流動体の量を更に低減することが可能となる。
請求項5に記載の伏越管路の洗浄方法は、
前記シャーベット状の流動体は水よりも比重が高いことを特徴とする。この構成によれば、水が滞留している密閉領域内に流動体を導入するだけでそのまま上記接続部に流動体を充満させることができる。また、密閉領域内において滞留水層が上側、流動体層が下側となるので、地中深く埋設された立坑において密閉領域内全域に流動体を導入せずに済み、洗浄に使用する流動体の量を更に低減することが可能となる。
請求項6に記載の伏越管路の洗浄システムは、
上流側管路と接続された上流側立坑と、下流側管路と接続された下流側立坑とを、前記両管路よりも下方位置において連通接続する伏越管路を、前記上流側立坑、前記下流側立坑及び前記伏越管路に水が滞留している状態で洗浄する伏越管路の洗浄システムにおいて、
一方の立坑の当該立坑に接続された前記管路よりも下方位置に密閉用部材を設置し該密閉用部材よりも下の領域を密閉領域とする密閉領域形成手段と、前記密閉領域にシャーベット状の流動体を加圧導入する流動体加圧導入手段と、を有することを特徴とする。この構成によれば請求項1と同様の作用効果を得ることができる。
請求項7に記載の伏越管路の洗浄システムは、
他方の立坑側から滞留水及び/又は前記流動体を排出する排出手段を更に有することを特徴とする。この構成によれば請求項2と同様の作用効果を得ることができる。
請求項8に記載の伏越管路の洗浄システムは、
圧縮気体を前記密閉領域内に供給する圧縮気体供給手段を有することを特徴とする。この構成によれば請求項3と同様の作用効果を得ることができる。
請求項9に記載の伏越管路の洗浄システムは、
前記密閉用部材の下方に、膨張可能な袋体及び板体がこの順で配置され、前記膨張可能な袋体に流体を供給する流体供給手段を有することを特徴とする。この構成によれば請求項4と同様の作用効果を得ることができる。
請求項10に記載の伏越管路の洗浄システムは、
前記シャーベット状の流動体は水よりも比重が高いことを特徴とする。この構成によれば請求項5と同様の作用効果を得ることができる。
本発明に係る伏越管路の洗浄方法及び洗浄システムによれば、地中深く埋設され作業者が立ち入れない伏越構造の管路であってもシャーベット状の流動体を使用して伏越管路内を洗浄することができる。また、本発明では、できる限り少ない量の流動体で伏越管路の洗浄が可能である。
密閉領域を形成する作業を示す説明図である。 第1の実施の形態で流動体を導入する様子を示す説明図である。 第1の実施の形態で流動体を送流する様子を示す説明図である。 第2の実施の形態での流動体の導入及び圧縮気体の導入の様子を示す説明図である。 第2の実施の形態で流動体を送流する様子を示す説明図である。 第3の実施の形態で流動体の導入の様子を示す説明図である。 洗浄前の伏越構造を示す説明図である。
以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。図7は本発明に係る洗浄方法を行う前の状態の下水道の伏越構造を説明する概略図である。
図示した伏越構造は、上流側管路72と接続された上流側立坑74と、下流側管路76と接続された下流側立坑78とを有しており、上流側立坑74と下流側立坑78とは、それぞれが接続する上流側管路72及び下流側管路76よりも下方位置で伏越管路80によって連通接続されている。上流側立坑74、下流側立坑78及び伏越管路80には下水が滞留している状態であり、伏越管路80の内面には異物81が付着している。事前準備として、上流側管路72内にパッカー90を配置して管路内を流れる水流を一時的に塞き止めている。塞き止めなくても上流側管路72から下流側管路76まで通じる仮流路を設けることにより、水流を止めずに本方法を実施することは可能である。
本発明の伏越管路の洗浄方法は以下の工程:
(A)一方の立坑(下流側立坑78)の当該立坑に接続された管路(下流側管路76)よりも下方位置に密閉用部材を設置しその密閉用部材よりも下の領域を密閉領域とする密閉領域形成工程;及び
(B)密閉領域にシャーベット状の流動体を加圧導入し、該導入した流動体を伏越管路80と一方の立坑(下流側立坑78)との接続部に充満させ、加圧導入を連続して行って伏越管路80内に流動体を他方の立坑(上流側立坑74)に向かって送流する流動体送流工程;を含む。以下、それぞれの工程についてそれぞれ詳述する。
<第1の実施の形態>
図1は工程(A)の様子を示す概略図である。工程(A)では、一方の立坑である下流側立坑78に、その立坑78に接続された管路76よりも下方位置に密閉用部材14を設置しその密閉用部材14よりも下の領域を密閉領域12とする。
本実施の形態において、密閉領域12の形成は密閉用部材14を下流側立坑78内において下流側管路76よりも低い位置に設置することにより行われている。密閉用部材14は板状部材からなり、その設置は次のようにして行われる。すなわち、下流側立坑78の内壁に複数のステップ16を周方向に所定間隔をおいて同じ高さ位置で打ち込む。そして、下流側立坑78の横断面開口部とほぼ同じかやや小さい形状且つ面積を有する板状の密閉用部材14を複数のステップ16上に載置する。その状態で、密閉用部材14と下流側立坑78内面の隙間をパッキン等のシール材(図示せず)で閉塞する。次いで、密閉用部材14上の下流側立坑78内壁に杭等の固定部材18を打ち込んだり、環状剛性ベルト(図示せず)を下流側立坑78内壁の周囲に沿って嵌めることにより密閉用部材14を固定する。これにより、密閉用部材14よりも下の領域が密閉領域12となる。密閉用部材14を設置する際には必要に応じて立坑78内に滞留している滞留水を排水してもよい。図示した例では、滞留水を排水せず水中で密閉用部材14を設置した例を示している。
次に、工程(B)及び(C)について説明する。図2及び図3は、工程(B)及び(C)の様子を示している。工程(B)では、密閉領域12にシャーベット状の流動体20を加圧導入し、その流動体20を伏越管路80と下流側立坑78との接続部82に充満させ、更に加圧導入を連続して行って伏越管路80内に流動体20を上流側立坑74に向かって送流する。また、工程(C)では、他方の立坑である上流側立坑74側から滞留水及び/又は流動体20を排出する。工程(C)は必要に応じて行われる。
本実施の形態は、水より比重が高い流動体を使用した例を示しており、排出口26aが伏越管路80の下流側立坑78端部近傍に位置するように設置された流動体導入管26から流動体20を導入すると、流動体20は滞留水内で下方に沈み、伏越管路80と下流側立坑78との接続部82に充満する。水より比重が高い流動体としては、水より比重が高い粒子(例えば、鉄粒子などの金属粒子やプラスチック粒子)を水と混合し、その混合物を凍らせてシャーベット状としたものや、食塩水を凍らせてシャーベット状にしたものを使用することができる。食塩水は水に食塩を混合して溶解させたものだけでなく、海水や塩湖の塩水、更に自然に存在する食塩含有液体、例えば塩分を含む地下水や温泉水等も使用することができる。この場合、これらに更に食塩を追加溶解させて濃度調整してもよい。更に、これらの自然に存在する食塩含有水(海水等)を淡水化処理する過程で生じる塩分濃度の高い濃縮排水を使用してもよい。
そして、本実施の形態では、上流側立坑74内に2本の排出管22、24が備えられており、それぞれの下端22a,24aの位置が上下方向に異なるように配置されている。下端が高い方の排出管22は主に滞留水を排出し、下端が低い方の排出管24は主に流動体20を排出する。排出管は1本だけでもよい。
流動体20を流動体導入管26から加圧導入する導入圧により、流動体20は伏越管路80内を上流側立坑74方向に移動する。流動体20が伏越管路80内を移動すると、伏越管路80内の汚泥等の異物81が流動体20に取り込まれて除去され、伏越管路80が洗浄される。また、工程(C)の流動体20及び/又は滞留水の排出を行うことにより、流動体20の導入圧が小さくなり、スムーズに伏越管路内80を送流させることができる。排出管22、24による排出は、上流側立坑74内の水位51ができるだけ低くなるように水位センサー等を用いて制御することが好ましい。これにより、流動体20の導入圧を低水準で維持することができ、伏越管路80内を更に円滑に送流させることが可能となる。
また、流動体導入管26の排出口26a又はその近傍にはその外周面から鍔状に突出形成された鍔部(図示せず)が備えられてもよい。鍔部を設けることにより、流動体20をできるだけ下流側立坑78側に流れさせずに、伏越管路80内を送流させることができ、作業効率の向上及び流動体20の使用量低減効果が図られる。
本発明の伏越管路の洗浄方法では、密閉領域12を形成するのに使用する密閉用部材14は、比較的地上に近い深さにある下流側管路76より下方の位置に設置すればよいため、作業者が立ち入れる範囲で設置作業を行うことができる。更に、下流側立坑78内に密閉用部材14を設置していることから、下流側立坑78内の全領域に流動体20を導入しなくても流動体20を伏越管路80内で送流することができるので、使用する流動体の量を少ない量に抑えることが可能となる。
また、本実施の形態では、下流側立坑78内に下水が滞留した状態で密閉領域12を形成し、その密閉領域12内において上側が滞留水層、下側が流動体20層となって流動体20を送流することができるので、密閉領域12の全領域に流動体20を導入することなく、更により少ない量の流動体20で伏越管路80を洗浄可能である。
なお、本発明の洗浄方法において、排出された流動体20を密閉領域12内に再度導入しても良い。これにより流動体12の使用量を更に低減することができる。
<第2の実施の形態>
次に、本発明の洗浄方法及び洗浄システムの第2の実施の形態を図4及び図5により説明する。本実施の形態では、水より比重が低い流動体40を使用した例を示している。図4に示しているように、比重が水より低い流動体40は、密閉領域12内に導入した後、上方に浮上する。この流動体40を、伏越管路80と下流側立坑78との接続部82に充満させるため、次の作業が行われる。すなわち、密閉領域12内に排出口42aが位置するように設置された圧縮気体供給管42から圧縮空気等の圧縮気体を供給することにより密閉領域12内に流体を導入する。流体を導入し続けると、密閉用部材12と流動体40(滞留水を含み得る)の上端位置41との間の空間44の領域が次第に大きくなり、流動体40の上端位置41が下方に下がる(図5参照)。これにより、伏越管路80と下流側立坑78との接続部82が流動体40で充満し、その後流動体40は伏越管路80内を上流側立坑74に向かって流れ、伏越管路80内の洗浄が行われる。
水より比重が低い流動体40としては水をシャーベット状としたものを使用することができる。水をシャーベット状とした流動体を使用する場合には費用、後処理及び環境面で有利である。
本実施の形態においては、流動体40の上端位置41を、伏越管路80の下流側立坑78側端部の上端よりも高い位置に維持することが有利である。これにより、空間44の空気が伏越管路80内に流入することを阻止し、流動体80を連続して送流することができる。これは、圧縮気体供給管42等に水位センサーを取り付けて圧縮気体の導入量を調節制御する方法や、浮きを上端位置41上に配置すると共にその浮きと連動する弁を圧縮気体供給管42に取り付けて、上端位置41が所定位置より低下すると(浮きの位置が下がると)弁が閉塞される構造を設ける方法を採用することができる。
本実施の形態では、下流側立坑78内に下水が滞留した状態で密閉領域12を形成し、その密閉領域12内において上側が圧縮気体44層、下側が流動体40層となって流動体40を送流することができるので、密閉領域12の全領域に流動体40を導入することなく、より少ない量の流動体40で伏越管路80を洗浄可能である。なお、本実施の形態において、前述したこと以外は第1の実施の形態と同様であり、その説明を省略する。
<第3の実施の形態>
次に、本発明の洗浄方法及び洗浄システムの第3の実施の形態を図6により説明する。本実施の形態も水より比重の低い流動体40を使用した例を示しており、流動体40は流動体導入管26から導入した後、上方に浮上する。
本実施の形態において特徴的なことは、密閉用部材14の下方に、膨張可能な袋体52及び板体54をこの順で配置し、流体供給管56から膨張可能な袋体52に液体等の流体(例えば水)を供給して袋体52を膨張させることである。板体54は略水平に非固定状態で配置され、板体54の上に配置される膨張可能な袋体52としてはゴム製の袋を使用することができる。袋体52の膨張により、板体54が下方に移動して流動体40(滞留水を含み得る)の上端位置41を下方(矢印100方向)に低下させる。これにより、流動体40を接続部82に充満させ、その後伏越管路80内を上流側立坑74方向に向かって送流させることができる。袋体52と板体54は別体としても相互に結合していてもよい。
本実施の形態では、密閉領域内において上側が袋体に供給された流体層、下側が流動体40層となって流動体40を送流することができるので、密閉領域の全領域に流動体40を導入することなく、より少ない量の流動体40で伏越管路80を洗浄可能である。なお、本実施の形態において、前述したこと以外は第1の実施の形態と同様であり、その説明を省略する。
本発明は、上流側管路と接続された上流側立坑と、下流側管路と接続された下流側立坑とを、前記両管路よりも下方位置において連通接続する伏越管路を、前記上流側立坑、前記下流側立坑及び前記伏越管路に水が滞留している状態で洗浄する伏越管路の洗浄システムにおいて、一方の立坑の当該立坑に接続された前記管路よりも下方の領域に密閉領域を形成する密閉領域形成手段と、前記密閉領域にシャーベット状の流動体を加圧導入する流動体加圧導入手段とを有する、上記伏越管路の洗浄方法に対応する伏越管路の洗浄システムも提供する。
密閉領域形成手段は図1に示した密閉用部材14を有し、加圧導入手段は図2に示した流動体導入管26及び導入ポンプ(図示せず)を有する。
また、本発明の洗浄システムは、他方の立坑側から滞留水及び/又は前記流動体を排出する排出手段を有していてもよい。排出手段は図2に示した排出管22及び/又は排出管24並びに排出ポンプ(図示せず)を有する。
更に、本発明の洗浄システムは、圧縮気体を前記密閉領域内に供給する圧縮気体供給手段を有していてもよい。圧縮気体供給手段は、図4に示した圧縮気体供給管42とこれに接続されたコンプレッサー(図示せず)を有する。
また、本発明の洗浄システムは、図6に示すように、密閉用部材14の下方に、膨張可能な袋体52及び板体54がこの順で配置され、膨張可能な袋体52に流体を供給する流体供給手段を有していてもよい。流体供給手段は流体供給管56及びポンプ(図示せず)を含む。
本発明は上述した実施の形態に限定されることはなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。上記実施の形態では下水が流れる伏越構造を例として示しているが、本発明は下水道だけでなく他の管路施設の伏越構造にも適用可能である。
12 密閉領域
14 密閉用部材
16 ステップ
18 固定部材
20 流動体
22、24 排出管
26 流動体導入管
40 流動体
42 圧縮気体供給管
44 空間
51 上流側立坑内水位
52 袋体
54 板体
56 流体供給管
72 上流側管路
74 上流側立坑
76 下流側管路
78 下流側立坑
80 伏越管路
81 異物
82 接続部

Claims (10)

  1. 上流側管路と接続された上流側立坑と、下流側管路と接続された下流側立坑とを、前記両管路よりも下方位置において連通接続する伏越管路を、前記上流側立坑、前記下流側立坑及び前記伏越管路に水が滞留している状態で洗浄する伏越管路の洗浄方法において、
    (A)一方の立坑の当該立坑に接続された前記管路よりも下方位置に密閉用部材を設置し該密閉用部材よりも下の領域を密閉領域とする密閉領域形成工程;及び
    (B)前記密閉領域にシャーベット状の流動体を加圧導入し、該導入した流動体を前記伏越管路と前記一方の立坑との接続部に充満させ、前記加圧導入を連続して行って前記伏越管路内に前記流動体を他方の立坑に向かって送流する流動体送流工程;
    を含む伏越管路の洗浄方法。
  2. (C)他方の立坑側から前記滞留水及び/又は前記流動体を排出する排出工程、
    を更に含む請求項1に記載の洗浄方法。
  3. 前記流動体の充満は、圧縮気体を前記密閉領域内に供給することによって、前記密閉領域内の滞留水及び/又は流動体の上端位置を下方に低下させることにより行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の洗浄方法。
  4. 前記密閉用部材の下方に、膨張可能な袋体及び板体をこの順で配置し、前記膨張可能な袋体に流体を供給して該袋体を膨張させることにより前記板体を下方に移動させて前記滞留水及び/又は流動体の上端位置を下方に低下させることにより前記流動体を前記接続部に充満させることを特徴とする請求項1又は2に記載の洗浄方法。
  5. 前記シャーベット状の流動体は水よりも比重が高いことを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の洗浄方法。
  6. 上流側管路と接続された上流側立坑と、下流側管路と接続された下流側立坑とを、前記両管路よりも下方位置において連通接続する伏越管路を、前記上流側立坑、前記下流側立坑及び前記伏越管路に水が滞留している状態で洗浄する伏越管路の洗浄システムにおいて、
    一方の立坑の当該立坑に接続された前記管路よりも下方位置に密閉用部材を設置し該密閉用部材よりも下の領域を密閉領域とする密閉領域形成手段と、
    前記密閉領域にシャーベット状の流動体を加圧導入する流動体加圧導入手段と、
    を有することを特徴とする伏越管路の洗浄システム。
  7. 他方の立坑側から滞留水及び/又は前記流動体を排出する排出手段を更に有することを特徴とする請求項6に記載の洗浄システム。
  8. 圧縮気体を前記密閉領域内に供給する圧縮気体供給手段を有することを特徴とする請求項6又は7に記載の洗浄システム。
  9. 前記密閉用部材の下方に、膨張可能な袋体及び板体がこの順で配置され、
    前記膨張可能な袋体に流体を供給する流体供給手段を有することを特徴とする請求項6又は7に記載の洗浄システム。
  10. 前記シャーベット状の流動体は水よりも比重が高いことを特徴とする請求項6〜9の何れか1項に記載の洗浄システム。
JP2012246093A 2012-11-08 2012-11-08 伏越管路の洗浄方法及び洗浄システム Active JP6049406B2 (ja)

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