JP5069802B2 - 下水の伏越し構造 - Google Patents

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Description

本発明は、河川や地下道等の障害物の下を潜り抜ける下水の伏越し構造に関し、特に通路内に付着または堆積する夾雑物の除去手段を備える伏越し構造に関する。
家庭の生活排水や産業施設の廃水等の汚水は、分流式の下水管によって排水処理するが、流路の途中に河川や地下道等の障害物がある場合には、この障害物の下を潜り抜けるベント管を備えた伏越し構造が採用されている。図11に、従来技術による典型的な伏越し構造を示す。すなわち、河川を挟む上流側下水管305と下流側下水管306との間を、河川の下を潜り抜けるベント管301で連結する。ベント管301は、入口側から順に、下方に傾斜する下向流部311と、この下向流部に連通し、かつ上記障害物の下をほぼ水平に潜り抜ける水平流部312と、この水平流部に連通して上方に傾斜する上向流部313とを有している。
上流側下水管305とベント管301のとの間には、上流側マンホール303を設け、下流側下水管306とこのベント管のとの間には、下流側マンホール304が設けてある。上流側下水管305の出口とベント管301の入口とは、それぞれ上流側マンホール303の底部に連通しており、このベント管の出口と、下流側下水管306の入口とは、それぞれ下流側マンホール304の底部に連通している。そして上流側下水管305が上流側マンホール303に連通する位置における、この上流側下水管の断面の底部と、下流側下水管306が下流側マンホール304に連通する位置における、この下流側下水管の断面の底部との間に、伏越し経路の損失水頭に相当する伏越し落差ΔHを付け、この落差に基づく下水の静水圧によって、ベント管301内に下水を流下させている。
しかるに生活排水である下水には、油等の浮遊性の夾雑物や、土砂等の沈降性の夾雑物が混入している。一方下水道は、計画下水量に対して、常に2倍の流下能力を備えるように設計している。このため図12に示すように、下水量が少ない場合は、下向流部311内に下水が充満せず、この下向流部の水位が低くなって、上述した伏越し落差ΔHが確保できなくなってしまう。このため下水を押し流す静水圧が低くなり、さらに下水量が少ないことが重なって、下水に混入した油等の浮遊性の夾雑物が、下向流部311の水面に浮遊集積し、長時間滞留する。このため、油等の浮遊性の夾雑物が下水に多量に混入する場合は、この浮遊性の夾雑物が、下向流部311の水面近傍において肥大化及び固形化して、堆積層Sを形成する。さらに堆積層Sによって下水の流下力が低下することも相俟って、ついには、この堆積層Sがベント管を閉塞させることになる。
このため、浮遊性の夾雑物の堆積層Sを除去する手段として、圧力水や吸引ポンプ等の使用により、定期的にベント管301を清掃する手段が用いられている。しかるに、この手段では、浮遊性の夾雑物の付着や堆積状態の監視点検活動、下水の流下量の少ない深夜等での清掃作業、及び電動機等の清掃機器類の準備が必要となる。また清掃により取り出された堆積物等は産業廃棄物となるため、この廃棄処分の負担が生じる。したがって伏越し構造の維持管理のためには、多くの作業量と費用とが必要となる。
そこで本発明の目的は、ベント管内に付着または堆積する夾雑物を、少ない作業量と費用とによって、効果的に除去できる下水の伏越し構造を提供することにある。
上述した課題を解決すべく、本発明による下水の伏越し構造の特徴は、ベント管の入口部を構成する下向流部の流路内に、所定の期間毎に所定の時間の間、圧縮空気を供給することによって、この下向流部の水面付近に付着または堆積する夾雑物を粉砕して流下除去することにある。すなわち本発明による下水の伏越し構造は、河川や地下道等の障害物の下を潜り抜けるベント管と、このベント管内に付着または堆積する夾雑物を除去する夾雑物除去手段とを備えている。上記ベント管は、入口側から順に、下方に傾斜する下向流部と、この下向流部に連通し、かつ上記障害物の下をほぼ水平に潜り抜ける水平流部と、この水平流部に連通して上方に傾斜する上向流部とを有している。
上記夾雑物除去手段は、上記下向流部に開口する第1の開口孔と、この第1の開口孔に連通する第1の空気管とを有し、上記第1の開口孔は、上記下向流部の伏越し水位より下方位置であって、この下向流部の流路断面の頂部に開口している。そして上記第1の開口孔から上記第1の空気管を介して、上記下向流部の流路の中心に向けて、かつこの下向流部の下流方向に向けて、所定の期間毎に所定の時間の間、圧縮空気が供給される。
上記夾雑物除去手段は、上記下向流部に開口する第2の開口孔と、この第2の開口孔に連通する第2の空気管とを有し、上記第2の開口孔は、上記第1の開口孔から所定の間隔を隔てた下方位置であって、この下向流部の流路断面の下半分部に開口し、上記第2の開口孔から上記第2の空気管を介して、上記下向流部の流路の円周方向に、かつこの下向流部の上流方向に向けて、所定の期間毎に所定の時間の間、圧縮空気が供給されるように構成することが望ましい。
上記夾雑物除去手段は、上記上向流部に開口する第3の開口孔と、この第3の開口孔に連通する第3の空気管とを有し、上記第3の開口孔は、上記水平流部と上向流部との連通部から、所定の間隔を隔てた上方位置であって、この上向流部の流路断面の下半分部に開口し、上記第3の開口孔から上記第3の空気管を介して、所定の期間毎に所定の時間の間、上記上向流部の流路内に圧縮空気が供給されるように構成することが、より望ましい。
上記下向流部の入口に連通する上流側マンホールと、この上流側マンホールに連通する通気経路と、この通気経路に連通する脱臭装置とを備え、上記上流側マンホール内の空気は、上記通気経路と脱臭装置とを介して、地表と連通しているように構成することが望ましい。
上記下向流部の入口に連通する上流側マンホールを備え、上記圧縮空気は、上記上流側マンホール内の空気を吸引して圧縮した空気であるように構成することが、より望ましい。
ここで「下向流部の伏越し水位」とは、下水が流れていない場合の下向流部内の水面の位置、すなわちベント管の下流部に連通する、下流側下水管の断面の底部位置に相当する標高を意味する。「所定の期間毎に所定の時間の間」は、1年に1回、3〜8分程度が望ましい。従来のベント管の清掃の頻度は、統計的に、1年に1回が最も多いからである。但し、下水に含まれる浮遊性の夾雑物の種類や量、ベント管の管径、あるいは伏越し落差の大小等によって、期間を1年に2〜4回程度に短縮したり、2〜4年に1回程度に延長したりしてもよい。また圧縮空気の供給は、冬季が望ましい。冬季は下水温度も低いため、浮遊性の夾雑物に含まれる油性物質の凝固力が強まって、この浮遊性の夾雑物が、より肥大化及び固形化し、ベント管の閉塞が生じ易くなるからである。したがって冬季に圧縮空気を供給することによって、ベント管の閉塞を効果的に防止することができる。また「所定の時間の間」は、3〜8分程度に限らず、上述した「所定の期間毎」と同様に、短縮あるいは延長してもよい。「圧縮空気」は、1〜2気圧(ゲージ圧)程度が望ましいが、浮遊性の夾雑物の量や性質、あるいはベント管の管径等によって、さらに気圧を高くしてもよい。
下向流部の伏越し水位より下方位置であって、この下向流部の流路断面の頂部に開口している第1の開口孔から、第1の空気管を介して、この下向流部の流路の中心に向けて、かつこの下向流部の下流方向に向けて、所定の期間毎に所定の時間の間、圧縮空気を供給することによって、下向流部の水面近傍に浮遊、堆積、あるいは付着している浮遊性の夾雑物を、この圧縮空気で効果的に粉砕し、この粉砕した浮遊性の夾雑物を容易に流下させることができる。なお第1の開口孔を、下向流部の流路断面の頂部に開口させると共に、圧縮空気を、この下向流部の流路の中心に向けて、かつこの下向流部の下流方向に向けて供給させるのは、圧縮空気によって浮遊性の夾雑物を粉砕するだけでなく、この圧縮空気の噴出力によって、粉砕した浮遊性の夾雑物を、下流方向に押し流し易くするためである。
さらに上記第1の開口孔から所定の間隔を隔てた下方位置であって、この下向流部の流路断面の下半分部に開口する第2の開口孔から、この下向流部の流路の円周方向に、かつこの下向流部の上流方向に向けて、所定の期間毎に所定の時間の間、圧縮空気を供給することによって、上記第1の開口孔から供給される圧縮空気と連動させて、この下向流部内に軸方向と円周方向との両方向に下水を旋回させ、この旋回流によって、この下向流部の水面近傍に浮遊、堆積、あるいは付着している浮遊性の夾雑物を攪拌しつつ、より効果的に粉砕することができる。
さらにベント管の下流側に位置する上向流部において、水平流部と上向流部との連通部から、所定の間隔を隔てた上方位置であって、この上向流部の流路断面の下半分部に開口する第3の開口孔から、所定の期間毎に所定の時間の間、この上向流部の流路内に圧縮空気を供給することによって、下向流部において粉砕した浮遊性の夾雑物を、さらに効果的に流下させることができる。すなわち下向流部において粉砕され、上向流部に到達した浮遊性の夾雑物に、圧縮空気を供給すると、空気が混合した浮遊性の夾雑物は、比重が軽くなる。このため、空気が混合した浮遊性の夾雑物は、上向流部内において浮遊し易くなって、下流側に位置する下流側下水管に、さらに容易に流下するようになる。また空気が混合することによって、上向流部内を流れる流体の容積が増大するため、この上向流部内の流速が増加する。このため粉砕した浮遊性の夾雑物を、いっそう効果的に流下させることができる。
上記下向流部の入口に連通する上流側マンホールと、この上流側マンホールに連通する通気経路と、この通気経路に連通する脱臭装置とを備え、この上流側マンホール内の空気を、この通気経路と脱臭装置とを介して、地表と連通させることによって、浮遊性の夾雑物を粉砕する際に発生する異臭等が、地表外部に漏洩しないようにすることができる。すなわち浮遊性の夾雑物は、ベント管内に供給される圧縮空気によって粉砕するため、夾雑物の粉砕後は、供給された空気量に相当する空気を、最終的には地表外部に逃がす必要がある。しかるに浮遊性の夾雑物を粉砕した後の空気は、この夾雑物の臭気等が混じった状態になり、このまま地表外部に流出させると、公害問題になる恐れがある。したがって、下向流部の入口に連通する上流側マンホールを設けて、この上流側マンホール内に、臭気等が混じった空気を集め、この空気を、脱臭装置を介して地表に逃がすことによって、地表外部に臭気が漏洩することを防止できる。
また下向流部の入口に連通する上流側マンホールを備え、この上流側マンホール内の空気を吸引して圧縮した圧縮空気を供給するよう構成することによって、いわば浮遊性の夾雑物を粉砕する空気を、地表外部と連通することなく循環させることが可能となって、地表外部に臭気が漏洩することを防止できる。
下水管の伏越し構造の概略断面図である。 夾雑物除去手段の構成を示す概略断面図である。 第1の開口孔と第1の空気管の構成を示す拡大断面図である。 第1の開口孔と第1の空気管の構成を示す他の拡大断面図である。 第2の開口孔と第2の空気管の構成を示す拡大断面図である。 第2の開口孔と第2の空気管の構成を示す他の拡大断面図である。 第3の開口孔と第3の空気管の構成を示す概略断面図である。 第3の開口孔と第3の空気管の構成を示す拡大断面図である。 脱臭装置を備える夾雑物除去手段の構成を示す概略断面図である。 上流側マンホール内の空気を循環して使用する夾雑物除去手段の構成を示す概略断面図である。 従来例による下水管の伏越し構造の概略断面図である。 従来例による下水管の伏越し構造の一部拡大断面図である。
図1〜図8を参照しつつ、本発明による伏越し構造について説明する。図1に示すように、本発明による伏越し構造は、河川の下を潜り抜けるベント管1と、このベント管内に付着または堆積する夾雑物を除去する夾雑物除去手段2とを備えている。ベント管1は、入口側から順に、下方に傾斜する下向流部11と、この下向流部に連通し、かつ河川の下をほぼ水平に潜り抜ける水平流部12と、この水平流部に連通して上方に傾斜する上向流部13とを有している。
なおベント管1の入口には、上流側マンホール3が設けてあり、このベント管の出口には、下流側マンホール4が設けてあって、それぞれの底部には、上流側下水管5と下流側下水管6とが連通している。また上流側下水管5が上流側マンホール3に連通する位置における、この上流側下水管の断面の底部と、下流側下水管6が下流側マンホール4に連通する位置における、この下流側下水管の断面の底部との間は、伏越し経路の損失水頭に相当する伏越し落差ΔHが付けてある。
さて図1及び図2に示すように、夾雑物除去手段2は、下向流部11に開口する第1の開口孔21と、この第1の開口孔に連通する第1の空気管22とを有している。第1の開口孔21は、下向流部11の伏越し水位、すなわち伏越し落差ΔHの基準となる水平位置より、この下向流部の管径の略1/3に相当する間隔を隔てた下方位置であって、この下向流部の流路断面の頂部に開口している。また夾雑物除去手段2は、下向流部11に開口する第2の開口孔23と、この第2の開口孔に連通する第2の空気管24とを有し、この第2の開口孔は、第1の開口孔21から、所定の間隔を隔てた下方位置であって、この下向流部の流路断面の下半分部に開口している。
ここで第1の開口孔21と第2の開口孔23との間隔は、ベント管1の管径が小さくなる程、大きく設定することが望ましい。例えばベント管1の管径が150mmの場合には、その管径の略3倍分、管径が200mmの場合には、その管径の略2.5倍分、管径が250mmの場合には、その管径の略2倍分に相当する間隔を設定し、管径が300mm以上の場合には、その管径の略2倍分に相当する間隔を設定する。すなわち、後述するように、ベント管1の入口付近に堆積等した浮遊性の夾雑物は、第1の開口孔21と第2の開口孔23とから噴出する圧縮空気によって、旋回流を発生させて攪拌し、何回も繰り返して粉砕される。しかるにベント管1の管径が小さくて断面積が狭いと、浮遊性の夾雑物は、ベント管1の水面から、より深い位置まで堆積する。よってベント管1の管径が小さい場合には、より深い位置まで堆積した浮遊性の夾雑物を粉砕するために、第1の開口孔21と第2の開口孔23との間隔を大きく設定する。
図2と図7とに示すように、さらに夾雑物除去手段2は、ベント管1の下流側を構成する上向流部13に開口する第3の開口孔25と、この第3の開口孔に連通する第3の空気管26とを有し、この第3の開口孔は、このベント管の水平流部12と、この上向流部との連通部から、この上向流部の管径の略1/3に相当する間隔を設定する。
さて図2に示すように、第1の空気管22と、第2の空気管24と、第3の空気管26とは、それぞれベント管1の外壁の近傍に沿って埋設してあり、上端部は、それぞれ上流側マンホール3内に設けた空気配分装置27に連結してある。空気配分装置27は、空気圧縮機Aから供給される圧縮空気を、流入させたり停止させたりする空気圧入バルブ27aと、第1の空気管22と、第2の空気管24と、第3の空気管26とに供給する圧縮空気の量を、それぞれ別個独立に調整する空気調整コック27bを3個有している。なお空気圧縮機Aは移動可能のものであって、上流側マンホール3の近傍の地表外部に置かれている。また圧縮空気は、空気圧縮機Aから圧縮空気供給管27cを介して、空気圧入バルブ27aに供給される。
図3及び図4を参照しつつ、下向流部11に開口する第1の開口孔21と、この第1の開口孔に連通する第1の空気管22との構成について詳述する。第1の空気管22は、例えば内径が略13mmの塩化ビニール管22aと、その先端に設けた曲がり角度が130度〜160度の塩化ビニール管エルボ22bと、この塩化ビニール管内に挿入した内径が略6mm、外径が略10mmのウレタンホース22cと、このウレタンホースの先端に設けた先端金具22dとを有している。なお先端金具22dの中央には、貫通孔が設けてあり、この貫通孔の出口開口部分が、第1の開口孔21を構成している。
塩化ビニール管エルホ゛22bの先端部分は、下向流部11の内壁に、段差がないように装着してあり、ウレタンホース22c、及び先端金具22dの先端部分も、下向流部11の内壁から飛出さないように設定してある。図3に示すように、圧縮空気は、第1の開口孔21から、下向流部11の下流方向に向けて噴出する。また図4に示すように、圧縮空気は、第1の開口孔21から、下向流部11の流路の中心に向けて噴出する。
図5及び図6を参照しつつ、下向流部11に開口する第2の開口孔23と、この第2の開口孔に連通する第2の空気管24との構成について詳述する。第2の空気管24は、例えば内径が略13mmの塩化ビニール管24aと、その先端に設けた曲がり角度が略60度の塩化ビニール管エルボ゛24bと、この塩化ビニール管内に挿入した内径が略6mm、外径が略10mmのウレタンホース24cと、このウレタンホースの先端に設けた先端金具24dとを有している。なお先端金具24dの中央には、貫通孔が設けてあり、この貫通孔の出口開口部分が、第2の開口孔23を構成している。
塩化ビニール管エルホ゛24bの先端部分は、下向流部11の内壁に、段差がないように装着してあり、ウレタンホース24c、及び先端金具24dの先端部分も、下向流部11の内壁から飛出さないように設定してある。図5に示すように、圧縮空気は、第2の開口孔23から、下向流部11の上流方向に向けて噴出する。また図6に示すように、圧縮空気は、第2の開口孔23から、下向流部11の流路の円周方向に噴出する。
図7及び図8を参照しつつ、上向流部13に開口する第3の開口孔25と、この第3の開口孔に連通する第3の空気管26との構成について詳述する。第3の空気管26は、例えば内径が略13mmの塩化ビニール管26aと、その先端に設けた曲がり角度が略90度の塩化ビニール管エルボ゛26bと、この塩化ビニール管内に挿入した内径が略6mm、外径が略10mmのウレタンホース26cと、このウレタンホースの先端に設けた先端金具26dとを有している。なお先端金具26dの中央には、貫通孔が設けてあり、この貫通孔の出口開口部分が、第3の開口孔25を構成している。なお第3の空気管26は、第1の空気管22や第2の空気管24と同様に、ベント管1の近傍に沿って埋設してある。すなわち地震や地盤沈下等に対して、ベント管1との相対位置が、ずれないようにして、破損等を防止するためである。
塩化ビニール管エルホ゛26bの先端部分は、上向流部13の内壁に、段差がないように装着してあり、ウレタンホース26c、及び先端金具26dの先端部分も、上向流部13の内壁から飛出さないように設定してある。図8に示すように、圧縮空気は、第3の開口孔25から、上向流部13の流路の中心に向けて、この流路と直交するように噴出する。
次に図9及び図10を参照しつつ、他の実施の形態を説明する。なお上述した構成部品等と同等なものについては、参照を容易にするため、図9に示す構成は、上述した構成部品の部品番号に一律100を加えた部品番号に、また図10に示す構成は、一律200を加えた部品番号にしている。さて図9に示す伏越し構造は、下向流部111の入口に連通する上流側マンホール103と、この上流側マンホールの近傍に埋設した脱臭装置128と、この上流側マンホールと脱臭装置とに連通する第1の通気経路128aとを備えている。また上流側マンホール103の上流側に位置する上流側下水管105の頂部には、第2の通気経路128bが連通しており、この第2の通気経路の他端は、脱臭装置128に連通している。
ところで上流側マンホール103は、一般には公道の下に埋設しているため、蓋を開けて清掃作業等を行なうことが、交通の支障となる場合もある。このような場合には、道路交通の支障にならない地点に水道管用のハンドホール129等
を設け、このハンドホール内に空気配分装置127を取り付ける。
なお脱臭装置128は、地下水位より上の土中に埋設し、内部に砕石や土壌脱臭材が収納してある。また脱臭装置128の上部蓋には、通気孔が設けてある。したがって浮遊性の夾雑物の粉砕によって臭気を含んだ空気は、上流側マンホール103内、及び上流側下水管105の水面上に集合するが、この空気を、第1の通気経路128a、第2の通気経路128b、及び脱臭装置128を介して地表に排出することによって、臭気が外部に漏洩することを防止できる。
次に図10に示す伏越し構造では、空気配分装置227は、下向流部211の入口に連通する上流側マンホール203内に設けてある。ここで圧縮機Aは、空気吸引管227dを介して、上流側マンホール203内の空気を吸引して圧縮し、この圧縮した空気を、圧縮空気供給管227cを介して、この上流側マンホール内に設けた空気配分装置227に供給する。なお図9において、脱臭装置128を取り除き、上流側マンホール103内の空気を第1の通気経路128aや第2の通気経路128bで吸引して圧縮し、空気配分装置127に、圧縮した空気を供給するように構成してもよい。さらに、第3の空気管26から上向流部13に突出した空気についても、臭気が外部に漏洩することを防止しなければならない場合は、図7の下流側マンホール4内の空気を吸引して圧縮し、空気配分装置127に送気することとしてもよい。また、上流側マンホール103と上記下流側マンホール4の間隔が大きくなる大河川のような場合は、上記下流側マンホール4の近傍に上記水道管用のハンドホール129等や上記空気配分装置127に準じた装置を取り付け、上記下流側マンホール4内の空気を、別条の通気経路により吸引して圧縮し、第3の空気管26に送気することとしてもよい。
したがって上流側マンホール203内の空気を吸引して、圧縮した圧縮空気を供給するよう構成することによって、いわば浮遊性の夾雑物を粉砕する空気を、地表外部と連通することなく循環させることが可能となって、地表外部に臭気が漏洩することを防止できる。
なお図2に示す構成において、浮遊性の夾雑物の堆積層Sを除去する際には、圧縮機Aからの圧縮空気を供給する空気供給管27cを、上流側マンホール3内に設けた空気配分装置27に接続必要がある。かかる場合に、上流側マンホール3の蓋を開けると、この上流側マンホール内の臭気が外部に漏洩する。したがって臭気対策が必要となる場合には、上流側マンホール3に、塩化ビニール等のシートを被せて、上流側マンホール3内の臭気が外部に漏洩することを防止する。
なお空気配分装置27等は、いずれも上流側マンホール3内に設ける場合に限らず、下流側マンホール4内に設け、この下流側マンホール内に設けた空気配分装置に、第1の空気管22等、第2の空気管24等、及び第3の空気管26等を連通させることも容易に構成できる。かかる場合は、脱臭装置128及びハンドホール129等は、下流側マンホール4の近傍に埋設することも容易に構成できる。
またベント管1の管径がΦ150mmと小口径の場合であって、伏越し構造より上流部に、油脂分を排出する工場、事業所、飲食店等が存在しない場合は、第1の開口孔21等と第1の空気管22等とだけ設け、第2の開口孔23等と第2の空気管24等を省略してもよい。さらに第1の空気管22等と第2の空気管24等には、上流側マンホール3等内に設けた空気配分装置27等を介して圧縮空気を供給し、第3の空気管26等には、下流側マンホール4等内に、別の空気配分装置を設けて、この空気配分装置を介して圧縮空気を供給するように構成することも容易にできる。
また第1の空気管22等、第2の空気管24等、第3の空気管26等は、ベント管1等の外縁に添設する場合に限らず、地下道等の障害物の上部付近を単独に横断する構成、あるいは既設の河川橋梁等に添架して連通するように構成することも容易にできる。さらに上述した下水の伏越し構造は、主に分流式の下水管に適するものであるが、この分流式に限らず、雨水等との合流式の下水管にも適用可能である。また上述した夾雑物除去手段2は、既設の伏越し構造にも、容易に追加することができる。また圧縮空気には、洗浄効果を含む気体か液体を混合させることも容易にできる。
下水管の伏越し構造に関する産業に広く利用可能である。
1、301 ベント管
11、111〜311 下向流部
12、312 水平流部
13、313 上向流部
2 夾雑物除去手段
21 第1の開口孔
22、122、222 第1の空気管
23 第2の開口孔
24、124、224 第2の空気管
25 第3の開口孔
26、126、226 第3の空気管
3、103〜303 上流側マンホール
4、304 下流側マンホール
5、105〜305 上流側下水管
6、306 下流側下水管
128 脱臭装置
128a 第1の通気経路(通気経路)
128b 第2の通気経路(通気経路)

Claims (5)

  1. 河川や地下道等の障害物の下を潜り抜けるベント管と、このベント管内に付着または堆積する夾雑物を除去する夾雑物除去手段とを備え、
    上記ベント管は、入口側から順に、下方に傾斜する下向流部と、この下向流部に連通し、かつ上記障害物の下をほぼ水平に潜り抜ける水平流部と、この水平流部に連通して上方に傾斜する上向流部とを有し、
    上記夾雑物除去手段は、上記下向流部に開口する第1の開口孔と、この第1の開口孔に連通する第1の空気管とを有し、
    上記第1の開口孔は、上記下向流部の伏越し水位より下方位置であって、この下向流部の流路断面の頂部に開口し、
    上記第1の開口孔から上記第1の空気管を介して、上記下向流部の流路の中心に向けて、かつこの下向流部の下流方向に向けて、所定の期間毎に所定の時間の間、圧縮空気が供給される
    ことを特徴とする下水の伏越し構造。
  2. 請求項1において、上記夾雑物除去手段は、上記下向流部に開口する第2の開口孔と、この第2の開口孔に連通する第2の空気管とを有し、
    上記第2の開口孔は、上記第1の開口孔から所定の間隔を隔てた下方位置であって、この下向流部の流路断面の下半分部に開口し、
    上記第2の開口孔から上記第2の空気管を介して、上記下向流部の流路の円周方向に、かつこの下向流部の上流方向に向けて、所定の期間毎に所定の時間の間、圧縮空気が供給される
    ことを特徴とする下水の伏越し構造。
  3. 請求項1または2のいずれかにおいて、上記夾雑物除去手段は、上記上向流部に開口する第3の開口孔と、この第3の開口孔に連通する第3の空気管とを有し、
    上記第3の開口孔は、上記水平流部と上向流部との連通部から、所定の間隔を隔てた上方位置であって、この上向流部の流路断面の下半分部に開口し、
    上記第3の開口孔から上記第3の空気管を介して、所定の期間毎に所定の時間の間、上記上向流部の流路内に圧縮空気が供給される
    ことを特徴とする下水の伏越し構造。
  4. 請求項1乃至3のいずれかの1において、上記下向流部の入口に連通する上流側マンホールと、この上流側マンホールに連通する通気経路と、この通気経路に連通する脱臭装置とを備え、
    上記上流側マンホール内の空気は、上記通気経路と脱臭装置とを介して、地表と連通している
    ことを特徴とする下水の伏越し構造。
  5. 請求項1乃至3のいずれかの1において、上記下向流部の入口に連通する上流側マンホールを備え、
    上記圧縮空気は、上記上流側マンホール内の空気を吸引して圧縮した空気である
    ことを特徴とする下水の伏越し構造。
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