JP2014094003A - ビアテイスト飲料 - Google Patents

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Abstract

【課題】泡立ち及び泡質に優れ生臭みの少ないアルコール低含有のビアテイスト飲料を提供すること。
【解決手段】次の成分(A)、(B)及び(C);
(A)ホップエキス、
(B)難消化性デキストリン 0.3質量%以上、及び
(C)炭酸ガス
を含有し、pH3〜4である、アルコール含有量が1質量%未満のビアテイスト飲料。
【選択図】なし

Description

本発明は、ビアテイスト飲料に関する。
ビールや発泡酒等の飲料は年々多様化してきており、生活スタイルに合わせた様々な商品が上市されている。
例えば、食後の血糖値上昇抑制作用を有する難消化性デキストリンを含有する飲料として、炭素源、窒素源、ホップ等を原料とし、酵母で発酵させた後、難消化性デキストリンを添加した発酵飲料や(特許文献1)、麦汁エキス、ホップエキス、難消化性デキストリン、糖アルコール及び/又はイソマルトオリゴ糖を原料とし、酵母で発酵させたビール風味アルコール飲料(特許文献2)が知られている。
特開2007−6872号公報 特開2009−142233号公報
前記従来技術には、ビール風味のアルコール飲料について開示されているが、ノンアルコールのビアテイスト飲料については具体的に記載されていない。
ところで、ビールや発泡酒は、通常、大麦等の麦類に水を加え発芽させて乾燥したものに、温水を加え麦芽に含まれる酵素の働きによりでんぷん質を糖化して糖化液を得、次いで糖化液にホップを加えて煮沸し、冷却後に酵母を加えアルコール発酵させて製造されている。アルコール発酵の際には、糖類が分解されてアルコールとともに炭酸ガスが生成する。そして、アルコール飲料中に溶解している炭酸ガスが適度な泡立ちやきめ細かな泡質の気泡を生成し、飲用中や飲用後において、口腔内の刺激や喉通過時の刺激感(喉越し)により、爽快感や清涼感を醸成することができる。このように、泡立ち及び泡質は、ビールや発泡酒の嗜好性を決する上で重要な要素である。
本発明者は、ノンアルコールのビアテイスト飲料を開発すべく検討を行った。ノンアルコールのビアテイスト飲料は、通常ビアテイストアルコール飲料のようなアルコール発酵を経ずに炭酸ガスの圧入等により製造されるため、ビール飲料の一般的な原材料を使用したとしても泡立ちや泡質の特性が全く異なるものになることが判明した。また、アルコール発酵飲料では、原材料として使用されるホップがアルコール発酵により代謝されるためホップ由来の生臭みの課題は知見されていない。一方、ノンアルコールビアテイスト飲料では、ホップ由来の生臭みの課題が生じることを新たに見出した。
そこで、本発明の課題は、泡立ち及び泡質に優れ生臭みの少ないアルコール低含有のビアテイスト飲料を提供することにある。
本発明者は、上記課題に鑑み検討した結果、ホップエキスが炭酸ガス含有飲料の起泡助剤として機能するとの知見があるが、これのみではアルコール低含有のビアテイスト飲料の泡立ちが不十分であることを見出した。そして、ホップエキスを炭酸ガス及び特定量の難消化性デキストリンとともに配合し、pHを制御することにより、泡立ち及び泡質に優れるアルコール低含有のビアテイスト飲料が得られることを見出した。
すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)及び(C);
(A)ホップエキス、
(B)難消化性デキストリン 0.3質量%以上、及び
(C)炭酸ガス
を含有し、pH3〜4である、アルコール含有量が1質量%未満のビアテイスト飲料を提供するものである。
本発明はまた、次の成分(A1)、(B)並びに(C);
(A1)α酸及びイソα酸 0.000001〜0.003質量%
(B)難消化性デキストリン 0.3質量%以上、並びに
(C)炭酸ガス
を含有し、pH3〜4である、アルコール含有量が1質量%未満のビアテイスト飲料を提供するものである。
本発明によれば、泡立ち及び泡質に優れるアルコール低含有のビアテイスト飲料を提供することができる。また、本発明のビアテイスト飲料は、ホップ由来の生臭みが低減されているため、嗜好性の高いものである。
本明細書において「ビアテイスト飲料」とは、酵母等で発酵させて製造された通常のビール飲料のような味わい、香りを有する発泡性炭酸飲料をいう。
本発明のビアテイスト飲料は、(A)ホップエキスを含有する。ホップはクワ科のツル性の多年草であり、(A)ホップエキスはホップの球花やその圧縮物をそのまま又は粉砕した後、炭酸ガス、水、有機溶媒等の溶剤で抽出することによって調製することができる。抽出操作としては、例えば、ビール醸造に用いられる一般的なホップエキスの調製法を適宜選択することができるが、例えば、溶剤中にホップの球花、その粉砕物等を冷浸、温浸等によって浸漬する方法、加温し攪拌しながら抽出を行い、濾過して抽出液を得る方法の他、パーコレーション法等も採用することができる。抽出操作に使用可能な有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の炭素数1〜4の低級アルコール;酢酸エチルエステル等の低級アルキルエステル;エチレングリコール、ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール;アセトン等のケトン;酢酸等の低級脂肪酸;ベンゼン、ヘキサン等の炭化水素;エチルエーテル、石油エーテルなどのエーテル等を挙げることができる。これら有機溶媒は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、抽出操作によって得られた粗抽出物は、必要に応じて、ろ過、遠心分離等の固液分離に付すことができる。
抽出操作後、必要により固液分離して得られた液を、そのままホップエキスとして用いてもよいが、そこに含まれる溶剤の少なくとも一部を除去した濃縮物、あるいは減圧乾燥、凍結乾燥等により乾燥させた乾燥物等を用いてもよい。また、市販のホップエキスを用いることもできる。
(A)ホップエキスの含有量は、泡立ち及び泡質の向上の観点から、本発明のビアテイスト飲料中に、固形分換算で0.0002質量%以上が好ましく、0.001質量%以上がいっそう好ましく、0.002質量%以上がよりいっそう好ましく、0.0045質量%以上がより好ましく、0.009質量%以上が更に好ましく、また、0.05質量%以下が好ましく、0.03質量%以下がより好ましく、0.02質量%以下が更に好ましい。(A)ホップエキスの含有量の範囲としては、本発明のビアテイスト飲料中に、固形分換算で0.0002〜0.05質量%が好ましく、0.001〜0.05質量%がいっそう好ましく、0.002〜0.05質量%がよりいっそう好ましく、0.0045〜0.03質量%がより好ましく、0.009〜0.02質量%が更に好ましい。ここで、本明細書において「固形分」とは、試料を105℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して揮発成分を除いた残分をいう。
また、本発明のビアテイスト飲料は、(A1)α酸及びイソα酸を含有する。α酸及びイソα酸とは苦味を有する成分であり、ホップ中に存在し、ホップ由来の味わいに寄与してビアテイスト飲料に好ましい影響をもたらすものの、一方で独特の生臭い臭いを有することがある。本発明のビアテイスト飲料において、(A1)α酸及びイソα酸は、主に(A)ホップエキスに由来するものであるが、(A)ホップエキス以外の配合成分に由来するものでも、新たに加えられたα酸及びイソα酸であってもよい。ここで、本明細書において「α酸」とは、フムロン、アドフムロン、コフムロン、ポストフムロン及びプレフムロンの総称であり、また「イソα酸」とは、イソフムロン、イソアドフムロン、イソコフムロン、イソポストフムロン及びイソプレフムロンの総称である。本発明においては、上記5種のα酸及び上記5種のイソα酸のうち少なくとも1種を含有すればよい。なお、α酸及びイソα酸の含有量は上記10種の合計量に基づいて定義される。
(A1)α酸及びイソα酸の含有量は0.000001〜0.003質量%が好ましく、泡立ち及び泡質の向上の観点から、本発明のビアテイスト飲料中に、0.000005質量%以上が好ましく、0.00001質量%以上がより好ましく、0.0001質量%以上が更に好ましく、0.0002質量%以上が殊更に好ましく、そして、0.0025質量%以下がより好ましく、0.002質量%以下が更に好ましく、0.001質量%以下が殊更に好ましい。(A1)α酸及びイソα酸の含有量の範囲としては、本発明のビアテイスト飲料中に、好ましくは0.000005〜0.003質量%、より好ましくは0.00001〜0.0025質量%、更に好ましくは0.0001〜0.002質量%、殊更に好ましくは0.0002〜0.001質量%である。なお、α酸及びイソα酸の含有量は、後述する実施例の「5.α酸及びイソα酸の分析」により測定できる。
本発明のビアテイスト飲料は、(B)難消化性デキストリンを含有する。ここで、「(B)難消化性デキストリン」とは、人間の消化酵素により加水分解されずに残るデキストリンである。(B)難消化性デキストリンは、澱粉に微量の塩酸を加えて加熱し、酵素(αアミラーゼ、グルコアミラーゼ等)で処理して得られた食物繊維の画分を分取することで得られる。なお、澱粉は食品分野において使用されているものであれば、その由来は特に限定されないが、例えば、トウモロコシ、馬鈴薯、甘藷、小麦、米等の植物由来の澱粉等を挙げることができる。中でも、トウモロコシ由来の澱粉が所望の効果を得やすい点で好ましい。
(B)難消化性デキストリンのデキストロース当量(DE:Dextrose Equivalent)は、1〜30であるのが好ましく、5〜25であるのがより好ましく、更に7〜23であるのが好ましく、殊更に9〜20であるのが好ましい。
このような(B)難消化性デキストリンとして市販品を用いることが可能であり、例えば、パインファイバー、ファイバーソル2(以上、商品名、松谷化学工業社製)、プロミター85(商品名、Tate&Lyle社製)等を挙げることができる。中でも、ファイバーソル2が好ましい。
(B)難消化性デキストリンの含有量は、本発明のビアテイスト飲料中に0.3質量%以上であるが、泡立ち及び泡質のより一層の向上の観点から、0.5質量%以上が好ましく、0.8質量%以上がより好ましく、1.2質量%以上が更に好ましく、また、味のバランス、あと味の観点から、5質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、2.5質量%以下が更に好ましく、2質量%以下が更に好ましい。(B)難消化性デキストリンの含有量の範囲としては、本発明のビアテイスト飲料中に、0.5〜5質量%が好ましく、0.5〜3質量%がより好ましく、0.5〜2.5質量%が更に好ましく、0.5〜2質量%が更に好ましく、0.8〜2質量%が更に好ましく、1.2〜2質量%が更に好ましい。ここで、「あと味」とは、JIS Z 8144:2004に記載の「口内に残る感覚」をいう。
なお、(B)難消化性デキストリンの含有量は、平成11年4月26日付け衛新第13号厚生省生活衛生局食品保健課新開発食品保健対策室長通知(「栄養表示基準における栄養成分等の分析方法等について」)により示された分析方法により測定することができる。
また、本発明のビアテイスト飲料は、容器詰された飲料1本当たりの難消化性デキストリンの含有量が、1g以上が好ましく、1.8g以上がより好ましく、2.8g以上が更に好ましく、4g以上が更に好ましく、4.5g以上が殊更に好ましく、そして、9g以下が好ましく、8g以下がより好ましく、7g以下が更に好ましく、6g以下が更に好ましく、5.5g以下が殊更に好ましい。容器詰された飲料1本当たりの難消化性デキストリンの含有量の範囲としては、1〜9gが好ましく、1〜8gがより好ましく、1.8〜7gが更に好ましく、2.8〜6gが更に好ましく、4〜6gが更に好ましく、4.5〜5.5gが更に好ましく、殊更に好ましくは5gである。なお、容器詰されたビアテイスト飲料の容量は、200〜600mLが好ましく、300〜550mLがより好ましく、350〜500mLが更に好ましく、350mLが殊更に好ましい。
本発明のビアテイスト飲料中の(A)ホップエキス中の固形分と(B)難消化性デキストリンとの質量比〔(B)/(A)〕は、泡立ち及び泡質の向上の観点から、25以上が好ましく、40以上が好ましく、60以上がより好ましく、80以上が更に好ましく、そして、7500以下が好ましく、1500以下がより好ましく、1000以下がより好ましく、700以下がより好ましく、400以下が更に好ましい。かかる質量比〔(B)/(A)〕の範囲としては、25〜7500が好ましく、40〜1500がより好ましく、40〜1000がより好ましく、60〜1000がより好ましく、60〜700がより好ましく、80〜700が更に好ましく、80〜400が更に好ましい。
また、本発明のビアテイスト飲料中の(A1)α酸及びイソα酸と、(B)難消化性デキストリンとの質量比〔(B)/(A1)〕は、泡立ち及び泡質の向上の観点から、500以上が好ましく、1100以上がより好ましく、1200以上が更に好ましく、1500以上が殊更に好ましく、そして、350000以下が好ましく、50000以下がより好ましく、20000以下が更に好ましく、10000以下が殊更に好ましい。かかる質量比〔(B)/(A1)〕の範囲としては、好ましくは500〜350000、より好ましくは1100〜50000、更に好ましくは1200〜20000、殊更に好ましくは1500〜10000である。
また、本発明のビアテイスト飲料は、(C)炭酸ガスを含有する。圧入する(C)炭酸ガスは、ビール様の泡立ち及び泡質の付与の観点から、ガス容量比で1以上が好ましく、1.5以上がより好ましく、2以上が更に好ましく、そして、3以下が好ましく、2.7以下がより好ましく、2.5以下が更に好ましい。(C)炭酸ガスの含有量の範囲は、ガス容量比で1〜3が好ましく、1.5〜2.7がより好ましく、2〜2.5が更に好ましい。また、泡立ち及び泡質の向上の観点からは、2.4〜3が好ましい。ここで、本明細書において「ガス容量比(ガスボリューム)」とは、20℃におけるビアテイスト飲料の容量に対する溶解している炭酸ガス容量の比率をいう。
本発明のビアテイスト飲料は、(D)アルコールの含有量が1質量%未満であるが、(D)アルコールとしては、鎖状又は環状の炭化水素の水素原子を水酸基で置換した化合物であって、飲用可能なものであるとよく、1種又は2種以上含有することができる。具体的には、水酸基を1個有する1価アルコールでも、水酸基を2個以上有する多価アルコールが挙げられ、1価の脂肪族アルコール、グリコール及び糖アルコールから選択される1種又は2種以上が好ましい。
1価の脂肪族アルコールとしては、例えば、エタノール;1−プロパノール、イソプロパノール等のプロパノール;1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール等のブタノール;アミルアルコール、イソアミルアルコール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、イソペンチルアルコール、ネオペンチルアルコール等のペンタノール;1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール等のヘキサノール;1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、4−ヘプタノール等のヘプタノール等を挙げることができる。グリコールとしては、例えば、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ジグリセリン等が挙げられる。糖アルコールとしては、例えば、エリスリトール、キシリトール、マルチトール等が挙げられる。これらの中でも、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、アミルアルコール、イソアミルアルコール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、イソペンチルアルコール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、4−ヘプタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン及びジグリセリンから選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
また、(D)アルコールとしては、炭素数が2以上の脂肪族アルコールが好ましく、炭素数が3以上の脂肪族アルコールがより好ましく、そして、炭素数が7以下の脂肪族アルコールが好ましく、炭素数が6以下の脂肪族アルコールが好ましく、炭素数が5以下の脂肪族アルコールが好ましい。脂肪族アルコールの炭素数は2〜7であるのが好ましく、より好ましくは3〜6であり、更に好ましくは3〜5であり、殊更に好ましくは3である。脂肪族アルコールは、直鎖であっても分岐鎖であっても良い。
本発明において、炭素数2の脂肪族アルコールとしては、エタノールが挙げられる。炭素数3の脂肪族アルコールとしては、1−プロパノール、イソプロパノール、1,2−プロパンジオール、グリセリン等が挙げられる。炭素数4の脂肪族アルコールとしては、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール等が挙げられる。炭素数5の脂肪族アルコールとしては、アミルアルコール、イソアミルアルコール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、イソペンチルアルコール、ネオペンチルアルコール等が挙げられる。炭素数6の脂肪族アルコールとしては、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール等が挙げられる。炭素数7の脂肪族アルコールとしては、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、4−ヘプタノール等が挙げられる。
これらのうち、1,2−プロパンジオール、グリセリン、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、イソブタノール、アミルアルコール、イソアミルアルコールの1種又は2種以上の組み合せが好ましく、1−プロパノール、1,2−プロパンジオール、イソアミルアルコール、グリセリンの1種又は2種以上の組み合せがより好ましく、1,2−プロパンジオール、イソアミルアルコールの1種又は2種以上の組み合せが更に好ましく、1,2−プロパンジオールが殊更に好ましい。
本発明のビアテイスト飲料中の(D)アルコールの含有量は1質量%未満であるが、泡立ち及び泡質の向上の観点から、0.7質量%未満が好ましく、0.5質量%未満がより好ましく、0.3質量%未満が更に好ましく、0質量%であってもよい。また、「アルコール含有量が0質量%」とは、後掲の実施例に記載の「アルコールの分析」において、アルコールの含有量が検出限界以下である場合も包含する概念である。
本発明において、(D)アルコールの含有量は1質量%未満であるが、ノンアルコールビアテイスト飲料として、炭素数2の脂肪族アルコールの含有量は0.5質量%未満であるのが好ましく、更に0.1質量%未満であることが好ましく、殊更0.00質量%であることが好ましい。
一方、炭素数3以上、好ましくは炭素数3〜7の脂肪族アルコールの含有量は、ビアテイスト飲料中に、0.0001質量%以上であるのが好ましく、より好ましくは0.001質量%以上であり、更に好ましくは0.005質量%以上であり、また更に好ましくは0.01質量%以上であり、殊更に好ましくは0.02%以上であり、そして、1質量%未満が好ましく、より好ましくは0.5質量%以下であり、更に好ましくは0.3質量%以下であり、また更に好ましくは0.1%質量以下であり、殊更に好ましくは0.06質量%以下である。かかる炭素数3以上、好ましくは炭素数3〜7の脂肪族アルコールの含有量の範囲は、ビアテイスト飲料中に、0.0001質量%以上1質量未満であるのが好ましく、より好ましくは0.001〜0.5質量%であり、更に好ましくは0.005〜0.3質量%であり、また更に好ましくは0.01〜0.1質量%であり、殊更に好ましくは0.02〜0.06質量%である。なお、「炭素数2の脂肪族アルコール含有量が0.00質量%」とは、後掲の実施例に記載の「アルコールの分析」において、炭素数2の脂肪族アルコールの含有量が小数点二桁未満において検出限界以下である場合も包含する概念である。ここで、(D)アルコールの含有量は、ガスクロマトグラフィー法により測定することができる。
本発明のビアテイスト飲料は、(E)麦汁を含有することができる。ここで、「(E)麦汁」とは、麦芽を糖化させて得られるものであり、より具体的には、麦類に水を加え発芽させて乾燥したもの(麦芽又はモルトともいう)に、温水を加えて常法で処理して麦芽に含まれる酵素の働きででんぷん質を分解して糖化し、圧搾又は抽出して得られるものである。麦芽の形態としては、例えば、液体、濃縮物、又は粉末状のものがある。また、(E)麦汁としては、ノンアルコール飲料を簡便に製造する観点、及び新鮮な麦芽の香りを付与する観点から、非発酵のものが好ましい。非発酵の麦汁は、例えば、麦類に水を加えて発芽させ乾燥した後、必要により焙煎し温水で抽出するか、又は必要により焙煎し糖化した後に温水で抽出して得ることもできる。非発酵の麦汁は、また、例えば、酵母を接種するがアルコール発酵をさせないものも含む。
発芽に使用する麦類としては、二条大麦、六条大麦等の大麦を挙げることができる。また、発芽方法としては、例えば、Kasten発芽法、Wanderhaufen発芽法、Flexibox発芽法、Tower発芽法、Trommel発芽法等が挙げられ、適宜選択することができる。また、麦芽の糖化は、α−アミラーゼやグルコアミラーゼ等の糖化酵素を添加して行ってもよい。
本発明においては、(E)麦汁として、麦芽エキス(モルトエキス)を使用することもできる。麦芽エキス(モルトエキス)は、例えば、麦汁を濃縮することで調製される。麦汁又は麦芽エキスは、マイルドな麦芽臭とあと味とのバランスの観点から、固形分中の脂質含有量が0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましく、0.3質量%以上が更に好ましく、0.4質量%以上が更に好ましく、そして、0.85質量%以下が好ましく、0.83質量%以下がより好ましく、0.81質量%以下が更に好ましく、0.8質量%以下が更に好ましく、0.65質量%以下が更に好ましく、0.6質量%以下が殊更に好ましい。かかる固形分中の脂質含有量の範囲としては、0.1〜0.85質量%が好ましく、0.2〜0.83質量%がより好ましく、0.3〜0.81質量%が更に好ましく、0.4〜0.8質量%が更に好ましく、0.4〜0.65質量%が更に好ましく、0.4〜0.6質量%が殊更に好ましい。なお、かかる固形分中の脂質含有量は、「ソックスレー抽出法」により定量することが可能であり、日本食品分析センターにおいて分析することもできる。具体的には、試料100gを採取し、珪藻土を加え、乾燥後、乳鉢ですりつぶし、円筒ろ紙に詰める。次に、ジエチルエーテル溶媒で常温下、16時間の抽出を行う。次に、抽出液から溶媒を留去し、留去後の試料を105℃で1時間乾燥し、乾燥後の脂質の質量を量り、試料中の含有量を算出する。
(E)麦汁の含有量は、本発明のビアテイスト飲料中に、麦芽由来の味わい、香りの付与の観点から、固形分換算で0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.3質量%以上が更に好ましく、そして、4質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましく、2質量%以下が更に好ましく、1質量%以下が更に好ましい。(E)麦汁の含有量の範囲としては、本発明のビアテイスト飲料中に、固形分換算で0.05〜4質量%が好ましく、0.1〜3質量%がより好ましく、0.1〜2質量%が更に好ましく、0.3〜1質量%が殊更に好ましい。また、(E)麦汁の含有量は、本発明のビアテイスト飲料中に、固形分換算で0質量%超0.05質量%以下であってもよい。なお、麦芽エキスの固形分量の分析は、次の方法で行うことができる。試料1gを秤量瓶に正確に量り取り、105℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して揮発成分を取り除き、乾燥後の質量を量り、固形分量とする。
本発明のビアテイスト飲料のpH(20℃)は3〜4であるが、爽快感、清涼感の付与の観点から、3.2〜4が好ましく、3.3〜4がより好ましく、3.4〜3.9が更に好ましい。
なお、pHの測定方法は、ビアテイスト飲料約100mLを300mLのビーカーに測りとり、スターラーピースを入れてスターラーで激しく20分間攪拌して、炭酸ガスを取り除いた後、温度調整をして測定を行った。
本発明のビアテイスト飲料のpHを上記範囲内に調整するために、酸味料を含有することができる。酸味料としては、例えば、アスコルビン酸、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸等の有機酸、リン酸等の無機酸及びそれらの塩類から選ばれる1種又は2種以上を使用することができる。中でも、クエン酸、グルコン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上が好ましい。なお、塩としては、カリウム、ナトリウム等のアルカリ金属塩を挙げることができる。
本発明のビアテイスト飲料は、更に香料、ビタミン、ミネラル、酸化防止剤、各種エステル類、色素類、乳化剤、保存料、調味料、甘味料、果汁エキス、野菜エキス、花蜜エキス、品質安定剤等の添加剤を1種又は2種以上を組み合わせて含有させることができる。これら添加剤の含有量は、本発明の目的を損なわない範囲内で適宜設定することができる。
また、本発明のビアテイスト飲料は、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと複合された紙容器、瓶等の通常の包装容器に充填して提供することができる。その場合、例えば、金属缶のような容器に充填後、加熱殺菌できる場合にあっては適用されるべき法規(日本にあっては食品衛生法)に定められた殺菌条件で製造できる。PETボトル、紙容器のようにレトルト殺菌できないものについては、あらかじめ上記と同等の殺菌条件、例えばプレート式熱交換器などで高温短時間殺菌後、一定の温度まで冷却して容器に充填する等の方法(ポストミックス方式)が採用できる。また無菌下で、充填された容器に別の成分を配合して充填してもよい。
ビアテイスト飲料には、発酵ビアテイスト飲料と非発酵ビアテイスト飲料がある。発酵ビアテイスト飲料とは、飲料製造工程中に発酵工程を経るものであり、例えば、麦芽の糖化液を主原料に酵母等を接種して発酵工程を経た後、ノンアルコールビアテイスト飲料の場合であればエタノールを低減することにより製造される。一方、非発酵ビアテイスト飲料は、飲料製造工程中に発酵工程を経ないものであり、例えば、水、麦汁、麦芽エキス、調味料、香料等に、酵母等を接種せず発酵工程を経ないで製造される。なお、非発酵ビアテイスト飲料は、飲料製造工程中に発酵工程を経るものの、アルコール発酵は抑制したものも含まれる。例えば、水、麦汁、麦芽エキス、調味料、香料等に、酵母等を接種して発酵工程を経るもののアルコール発酵は抑制して製造されるものも含まれる。本発明においては、非発酵ビアテイスト飲料が難消化性デキストリンの効果を十分に引き出す観点から好ましい。
前述の実施形態に関し、本発明は更に以下のビアテイスト飲料、ホップの生臭さ低減のための難消化性デキストリンの使用、及びホップ由来の生臭さの低減方法を開示する。
<1>
次の成分(A)、(B)及び(C);
(A)ホップエキス、
(B)難消化性デキストリン 0.3質量%以上、及び
(C)炭酸ガス
を含有し、pH3〜4である、アルコール含有量が1質量%未満のビアテイスト飲料。
<2>
(A)ホップエキス、及び(C)炭酸ガスを含有し、かつpH3〜4である、アルコール含有量が1質量%未満のビアテイスト飲料において、
(B)難消化性デキストリンを0.3質量%以上配合する、ホップの生臭さ低減のための難消化性デキストリンの使用。
<3>
次の成分(A)、(B)及び(C);
(A)ホップエキス、
(B)難消化性デキストリン 0.3質量%以上、及び
(C)炭酸ガス
を配合し、pHを3〜4に調整する、アルコール含有量が1質量%未満のビアテイスト飲料のホップ由来の生臭さの低減方法。
<4>
当該ビアテイスト飲料中の(A)ホップエキスの含有量が、固形分換算で、好ましくは0.0002質量%以上、より好ましくは0.001質量%以上、更に好ましくは0.0045質量%以上、殊更に好ましくは0.009質量%以上であって、好ましくは0.05質量%以下、より好ましくは0.03質量%以下、更に好ましくは0.02質量%以下である、前記<1>記載のビアテイスト飲料、前記<2>記載の麦芽臭低減剤としての難消化性デキストリンの使用、又は前記<3>記載のホップ由来の生臭さの低減方法(以下、「ビアテイスト飲料、ホップの生臭さ低減のための難消化性デキストリンの使用、又はホップ由来の生臭さの低減方法」を「ビアテイスト飲料等」と称する。
<5>
当該ビアテイスト飲料中の(A)ホップエキスの含有量が、固形分換算で、好ましくは0.0002〜0.05質量%、より好ましくは0.001〜0.05質量%、更に好ましくは0.0045〜0.03質量%、殊更に好ましくは0.009〜0.02質量%である、前記<1>〜<4>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<6>
当該ビアテイスト飲料中の(A)ホップエキス中の固形分と(B)難消化性デキストリンとの質量比〔(B)/(A)〕が、好ましくは25以上、より好ましくは40以上、より好ましくは60以上、更に好ましくは80以上であって、好ましくは7500以下、より好ましくは1500以下、より好ましくは1000以下、更に好ましくは700以下、更に好ましくは400以下である、前記<1>〜<5>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<7>
当該ビアテイスト飲料中の(A)ホップエキス中の固形分と(B)難消化性デキストリンとの質量比〔(B)/(A)〕が、好ましくは25〜7500、より好ましくは40〜1500、より好ましくは40〜1000、更に好ましくは60〜1000、更に好ましくは60〜700、更に好ましくは80〜700、殊更に好ましくは80〜400である、前記<1>〜<6>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<8>
次の成分(A1)、(B)並びに(C);
(A1)α酸及びイソα酸 0.000001〜0.003質量%、
(B)難消化性デキストリン 0.3質量%以上、並びに
(C)炭酸ガス
を含有し、pH3〜4である、アルコール含有量が1質量%未満のビアテイスト飲料。
<9>
0.000001〜0.002質量%の(A1)α酸及びイソα酸、並びに(C)炭酸ガスを含有し、かつpH3〜4である、アルコール含有量が1質量%未満のビアテイスト飲料において、
0.3質量%以上の(B)難消化性デキストリンを配合する、ホップの生臭さ低減のための難消化性デキストリンの使用。
<10>
次の成分(A1)、(B)並びに(C);
(A1)α酸及びイソα酸 0.000001〜0.003質量%、
(B)難消化性デキストリン 0.3質量%以上、並びに
(C)炭酸ガス
を配合し、pHを3〜4に調整する、アルコール含有量が1質量%未満のビアテイスト飲料のホップ由来の生臭さの低減方法。
<11>
(A1)α酸及びイソα酸が、好ましくはフムロン、アドフムロン、コフムロン、ポストフムロン、プレフムロン、イソフムロン、イソアドフムロン、イソコフムロン、イソポストフムロン及びイソプレフムロンから選ばれる少なくとも1種である、前記<8>記載のビアテイスト飲料、前記<9>記載の麦芽臭低減剤としての難消化性デキストリンの使用、又は前記<10>記載のホップ由来の生臭さの低減方法(以下、「ビアテイスト飲料、ホップの生臭さ低減のための難消化性デキストリンの使用、又はホップ由来の生臭さの低減方法」を「ビアテイスト飲料等」と称する。
<12>
当該ビアテイスト飲料中の成分(A1)の含有量が、好ましくは0.000005質量%以上、より好ましくは0.00001質量%以上、更に好ましくは0.0001質量%以上、殊更に好ましくは0.0002質量%以上であって、好ましくは0.003質量%以下、より好ましくは0.0025質量%以下、更に好ましくは0.002質量%以下、殊更に好ましくは0.001質量%以下である、前記<8>〜<11>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<13>
当該ビアテイスト飲料中の成分(A1)の含有量が、好ましくは0.000005〜0.003質量%、より好ましくは0.00001〜0.0025質量%、更に好ましくは0.0001〜0.002質量%、殊更に好ましくは0.0002〜0.001質量%である、前記<8>〜<12>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<14>
成分(A1)と成分(B)との質量比〔(B)/(A1)〕が、好ましくは500以上、より好ましくは1100以上、更に好ましくは1200以上、殊更に好ましくは1500以上であって、好ましくは350000以下、より好ましくは50000以下、更に好ましくは20000以下、殊更に好ましくは10000以下である、前記<8>〜<13>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<15>
成分(A1)と成分(B)との質量比〔(B)/(A1)〕が、好ましくは500〜350000、より好ましくは1100〜50000、更に好ましくは1200〜20000、殊更に好ましくは1500〜10000である、前記<8>〜<14>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<16>
成分(A1)が(A)ホップエキスに由来するものを含む、前記<8>〜<15>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<17>
(B)難消化性デキストリンが、好ましくはトウモロコシ由来のものである、前記<1>〜<16>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<18>
(B)難消化性デキストリンが、好ましくはトウモロコシ由来の澱粉に微量の塩酸を加えて加熱し、酵素処理して調製されたものである、前記<1>〜<17>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<19>
(B)難消化性デキストリンのデキストロース当量(DE)が、好ましくは1〜30、より好ましくは5〜25、更に好ましくは7〜23、殊更に好ましくは9〜20である、前記<1>〜<18>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<20>
当該ビアテイスト飲料中の(B)難消化性デキストリンの含有量が、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは0.8質量%以上、更に好ましくは1.2質量%以上であって、好ましくは5質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2.5質量%以下、更に好ましくは2質量%以下である、前記<1>〜<19>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<21>
当該ビアテイスト飲料中の(B)難消化性デキストリンの含有量が、好ましくは0.5〜5質量%、より好ましくは0.5〜3質量%、更に好ましくは0.5〜2.5質量%、更に好ましくは0.5〜2質量%、更に好ましくは0.8〜2質量%、更に好ましくは1.2〜2質量%である、前記<1>〜<20>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<22>
容器詰されたビアテイスト飲料1本当たりの(B)難消化性デキストリンの含有量が、好ましくは1g以上、より好ましくは1.8g以上、更に好ましくは2.8g以上、更に好ましくは4g以上、更に好ましくは4.5g以上であって、好ましくは9g以下、より好ましくは8g以下、更に好ましくは7g以下、更に好ましくは6g以下、殊更に好ましくは5.5g以下である、前記<1>〜<21>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<23>
容器詰されたビアテイスト飲料1本当たりの(B)難消化性デキストリンの含有量が、好ましくは1〜9g、より好ましくは1〜8g、更に好ましくは1.8〜7g、更に好ましくは2.8〜6g、更に好ましくは4〜6g、更に好ましくは4.5〜5.5g、殊更に好ましくは5gである、前記<1>〜<22>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<24>
容器詰されたビアテイスト飲料の容量が、好ましくは200〜600mL、より好ましくは300〜550mL、更に好ましくは350〜500mL、殊更に好ましくは350mLである、前記<21>又は<23>記載のビアテイスト飲料等。
<25>
当該ビアテイスト飲料中の(C)炭酸ガスの含有量が、ガス容量比で、好ましくは1以上、より好ましくは1.5以上、更に好ましくは2以上であって、好ましくは3以下、より好ましくは2.7以下、更に好ましくは2.5以下である、前記<1>〜<24>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<26>
当該ビアテイスト飲料中の(C)炭酸ガスの含有量が、ガス容量比で、好ましくは1〜3、より好ましくは1.5〜2.7、更に好ましくは2〜2.5であり、また2.4〜3であってもよい、前記<1>〜<25>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<27>
(D)アルコールが、好ましくは鎖状又は環状の炭化水素の水素原子を水酸基で置換した化合物であって、飲用可能なアルコールである、前記<1>〜<26>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<28>
(D)アルコールが、好ましくは水酸基を1個有する1価アルコール及び水酸基を2個以上有する多価アルコールから選択される1種又は2種以上である、前記<1>〜<27>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<29>
(D)アルコールが、好ましくは1価の脂肪族アルコール、グルコール及び糖アルコールから選択される1種又は2種以上である、前記<1>〜<28>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<30>
(D)アルコールが、好ましくはエタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、アミルアルコール、イソアミルアルコール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、イソペンチルアルコール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、4−ヘプタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ジグリセリン、エリスリトール、キシリトール及びマルチトールから選ばれる少なくとも1種であり、更に好ましくはエタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブタノール、アミルアルコール、イソアミルアルコール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、イソペンチルアルコール、ネオペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、3−ヘキサノール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、4−ヘプタノール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ジグリセリンから選ばれる少なくとも1種である、前記<1>〜<29>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<31>
(D)アルコールが、好ましくは炭素数が2以上の脂肪族アルコール、より好ましく炭素数が3以上の脂肪族アルコールであって、炭素数が7以下の脂肪族アルコール、より好ましくは炭素数が6以下の脂肪族アルコール、更に好ましくは炭素数が5以下の脂肪族アルコールである、前記<1>〜<29>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<32>
(D)アルコールが、好ましくは炭素数が2〜7の脂肪族アルコール、より好ましくは炭素数が3〜6の脂肪族アルコール、更に好ましくは炭素数が3〜5の脂肪族アルコール、殊更に好ましくは炭素数が3の脂肪族アルコールである、前記<1>〜<29>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<33>
(D)アルコールが、好ましくは1,2−プロパンジオール、グリセリン、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、イソブタノール、アミルアルコール、イソアミルアルコールの1種又は2種以上の組み合せであり、より好ましくは1−プロパノール、1,2−プロパンジオール、イソアミルアルコールの1種又は2種以上の組み合せであり、更に好ましくは1,2−プロパンジオール、イソアミルアルコールの1種又は2種以上の組み合せであり、殊更に好ましくは1,2−プロパンジオールである、前記<1>〜<32>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<34>
(D)アルコールが炭素数2の脂肪族アルコールであり、当該脂肪族アルコールの含有量が、ビアテイスト飲料中に、好ましくは0.5質量%未満、より好ましくは0.1質量%未満、更に好ましくは0.00質量%である、前記<1>〜<33>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<35>
(D)アルコールが、炭素数3以上、好ましくは3〜7の脂肪族アルコールであり、当該脂肪族アルコールの含有量が、ビアテイスト飲料中に、好ましくは0.0001質量%以上、より好ましくは0.001質量%以上、更に好ましくは0.005質量%以上、更に好ましくは0.01質量%以上、殊更に好ましくは0.02質量%以上であって、好ましくは1質量%未満、より好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以下、殊更に好ましくは0.06質量%以下である、前記<1>〜<33>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<36>
(D)アルコールが、炭素数3以上、好ましくは3〜7の脂肪族アルコールであり、当該脂肪族アルコールの含有量が、ビアテイスト飲料中に、好ましくは0.0001質量%以上1質量%未満であり、また好ましくは0.001〜0.5質量%、より好ましくは0.005〜0.3質量%、更に好ましくは0.01〜0.1質量%、殊更に0.02〜0.06質量%である、前記<1>〜<33>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<37>
当該ビアテイスト飲料中の(D)アルコールの含有量が、好ましくは0.7質量%未満、より好ましくは0.5質量%未満、更に好ましくは0.3質量%未満、殊更に好ましくは0.00質量%である、前記<1>〜<33>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<38>
当該ビアテイスト飲料中の(D)アルコールの含有量が、好ましくは0.00質量%以上1質量%未満、好ましくは0.00質量%以上0.6質量%未満、更に好ましくは0.00質量%以上0.5質量%未満、更に好ましくは0.00質量%以上0.3質量%未満である、前記<1>〜<33>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<39>
更に、好ましくは(E)麦汁を含有する、前記<1>〜<38>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<40>
(E)麦汁が、好ましくは非発酵のものである、前記<39>記載のビアテイスト飲料等。
<41>
当該ビアテイスト飲料中の(E)麦汁の含有量が、固形分換算で、好ましくは0.05質量%以上、より好ましくは0.1質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上であって、好ましくは4質量%以下、より好ましくは3質量%以下、更に好ましくは2質量%以下、更に好ましくは1質量%以下である、前記<39>又は<40>記載のビアテイスト飲料等。
<42>
当該ビアテイスト飲料中の(E)麦汁の含有量が、固形分換算で、好ましくは0.05〜4質量%、より好ましくは0.1〜3質量%、更に好ましくは0.1〜2質量%、更に好ましくは0.3〜1質量%であり、また好ましくは0質量%超0.05質量%以下であってもよい、前記<39>〜<41>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<43>
(E)麦汁が、好ましくは麦芽エキスである、前記<39>〜<42>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<44>
麦汁又は麦芽エキスは、固形分中の脂質含有量が、好ましくは0.1質量%以上、より好ましくは0.2質量%以上、更に好ましくは0.3質量%以上、更に好ましくは0.4質量%以上であって、好ましくは0.85質量%以下、より好ましくは0.83質量以下%、更に好ましくは0.81質量%以下、更に好ましくは0.8質量%以下、更に好ましくは0.65質量%以下、更に好ましくは0.6質量%以下である、前記<39>〜<43>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<45>
麦汁又は麦芽エキスは、固形分中の脂質含有量が、好ましくは0.1〜0.85質量%、より好ましくは0.2〜0.83質量%、更に好ましくは0.3〜0.81質量%、更に好ましくは0.4〜0.8質量%、更に好ましくは0.4〜0.65質量%、更に好ましくは0.4〜0.6質量%である、前記<39>〜<44>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<46>
当該ビアテイスト飲料のpH(20℃)が、好ましくは3.2〜4、より好ましくは3.3〜4、更に好ましくは3.4〜3.9である、前記<1>〜<45>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<47>
更に、酸味料又はpH調整剤を含有する、前記<1>〜<46>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<48>
更に、好ましくはアスコルビン酸、クエン酸、グルコン酸、コハク酸、酒石酸、乳酸、フマル酸、リンゴ酸、アジピン酸等の有機酸、リン酸等の無機酸及びそれらの塩類から選ばれる1種又は2種以上、より好ましくはクエン酸、グルコン酸及びそれらの塩から選ばれる1種又は2種以上、更に好ましくはグルコン酸及び/又はその塩を含有する、前記<1>〜<47>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<49>
塩が、好ましくはアルカリ金属塩、更に好ましくはカリウム又はナトリウムである、前記<48>記載のビアテイスト飲料等。
<50>
ビアテイスト飲料の粘度(20℃)が、好ましくは1.2mPa・s以上、より好ましくは1.25mPa・s以上、更に好ましくは1.30mPa・s以上であって、好ましくは2.00mPa・s以下、より好ましくは1.80mPa・s以下、更に好ましくは1.70mPa・s以下である、前記<1>〜<49>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<51>
ビアテイスト飲料の粘度(20℃)が、好ましくは1.2〜2.00mPa・s、より好ましくは1.25〜1.80mPa・s、更に好ましくは1.30〜1.70mPa・sである、前記<1>〜<50>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<52>
非発酵ビアテイスト飲料である、前記<1>〜<51>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<53>
当該ビアテイスト飲料が加熱殺菌されたものである、前記<1>〜<52>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
<54>
容器詰ビアテイスト飲料である、前記<1>〜<53>のいずれか一に記載のビアテイスト飲料等。
1.難消化性デキストリンの分析
平成11年4月26日付け衛新第13号厚生省生活衛生局食品保健課新開発食品保健対策室長通知(「栄養表示基準における栄養成分等の分析方法等について」)に準拠して測定した。なお、HPLCによる定量には、内部標準としてライテスウルトラ(ダニスコジャパン(株))を用いた。
2.炭酸ガスの分析
「最新・ソフトドリンクス(最新・ソフトドリンクス編集委員会、株式会社光琳、平成15年9月30日発行)」の第VI編 3−1−2ガス内圧力の検査に記載の方法を用いた。具体的には、以下のとおりである。
1)測定前に製品を恒温槽にて20℃程度(18〜22℃)まで温め、液温を均一にした。
2)ガスボリュームを測定機にかけ、スニフト(スミフトバルブを開放し、大気圧までゲージを戻す)を行う。スニフト操作を行うことによりヘッドスペース中のエアーを抜いた。
3)次に激しく振動させゲージ圧が一定値を示したら、その値を読み、製品の温度を測定し、表(スニフト用ガスボリュームチャート)よりガスボリュームを求めた。
3.アルコールの分析
(1)エタノールの分析
エタノールの分析は、次に示すガスクロマトグラフ法にしたがって行った。
分析機器は、GC-14B(島津製作所社製)を使用した。
分析機器の装置構成は次の通りである。
検出器 :FID
カラム :Gaskuropack55、80〜100mesh、φ3.2mm×3.1mm
分析条件は次の通りである。
温度 :試料注入口及び検出機250℃、カラム130℃
ガス圧力:ヘリウム(キャリアガス)140kPa、水素 60kPa、空気 50kPa
注入量 :2μL
以下の手順にて分析用試料を調製した。
検体5gを量りとり、これに水を加えて25mLに定容した。その溶液をディスクろ過し、試料溶液とした。調製した試料溶液をガスクロマトグラフ分析に供した。
(2)イソアミルアルコールの分析
イソアミルアルコールの分析は、次に示すガスクロマトグラフ法にしたがって行った。
分析機器は、GC-2014(島津製作所社製)を使用した。
分析機器の装置構成は次の通りである。
検出器 :FID
カラム :DB-WAX、φ0.25mm×60m、膜厚0.25μm(J&W Scientific社製)
分析条件は次の通りである。
温度 :試料注入口及び検出機250℃、カラム50℃
ガス圧力:ヘリウム(キャリアガス)398.6kPa、水素 60kPa、空気 50kPa
注入量 :2μL
注入方法:スプリット(1:20)
以下の手順にて分析用試料を調製した。
検体5gを量りとり、これにテトラヒドロフランを加えて25mLに定容した。その溶液をディスクろ過し、試料溶液とした。調製した試料溶液をガスクロマトグラフ分析に供した。
(3)グリセリンの分析
グリセリンの分析は、次に示すガスクロマトグラフ法にしたがって行った。
分析機器は、GC-14A(島津製作所社製)を使用した。
分析機器の装置構成は次の通りである。
検出器 :FID
カラム :Chromosorb 101、ガラス管φ3mm×1m
分析条件は次の通りである。
温度 :試料注入口及び検出機250℃、カラム190℃
ガス流量:窒素50mL/min
ガス圧力:水素 0.6kg/cm2、空気 0.5kg/cm2
注入量 :2μL
以下の手順にて分析用試料を調製した。
検体5gを量りとり、これに内標準(トリメチレングリコール)20mgとメタノールを加えて10mLに定容した。それを試料溶液として、ガスクロマトグラフ分析に供した。
(4)1,2−プロパンジオールの分析
1,2−プロパンジオールの分析は、次に示すガスクロマトグラフ法にしたがって行った。
分析機器は、GC-17A(島津製作所社製)を使用した。
分析機器の装置構成は次の通りである。
検出器 :FID
カラム :DB-WAX、φ0.25mm×30m、膜厚0.25μm(J&W Scientific社製)
分析条件は次の通りである。
温度 :試料注入口及び検出機250℃
ガス圧力:ヘリウム(キャリアガス)150kPa
注入量 :1μL
注入方法:スプリットレス
以下の手順にて分析用試料を調製した。
検体5gを量りとり、これにテトラヒドロフランを加えて25mLに定容した。その溶液をディスクろ過し、試料溶液とした。調製した試料溶液をガスクロマトグラフ分析に供した。
(5)1−プロパノールの分析
1−プロパノールの分析は、次に示すガスクロマトグラフ法にしたがって行った。
分析機器は、GC-2014(島津製作所社製)を使用した。
分析機器の装置構成は次の通りである。
検出器 :FID
カラム :DB-WAX、φ0.25mm×60m、膜厚0.25μm(J&W Scientific社製)
分析条件は次の通りである。
温度 :試料注入口及び検出機250℃、カラム50℃
ガス圧力:ヘリウム(キャリアガス)398.6kPa、水素 60kPa、空気 50kPa
注入量 :2μL
注入方法:スプリット(1:20)
以下の手順にて分析用試料を調製した。
検体5gを量りとり、これにテトラヒドロフランを加えて25mLに定容した。その溶液をディスクろ過し、試料溶液とした。調製した試料溶液をガスクロマトグラフ分析に供した。
4.ホップエキスの固形分量の分析
試料1gを秤量瓶に正確に量り取り、105℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して揮発成分を取り除き、乾燥後の質量を量り、固形分量とした。
5.α酸及びイソα酸の分析
BCOJビール分析法 6.2.2α酸、β酸−HPLC法−に準じて分析した。
分析条件は以下の通りである。
分析用異動相;
A液 :メタノール/水/85%リン酸/10%水酸化テトラエチルアンモニウム=755mL/2255mL/17g/29.5g (pH3〜3.1)
B液 :メタノール
C液 :メタノール/水/10%水酸化テトラエチルアンモニウム/42.5%リン酸=465mL/135mL/17.7g/適量 (pH4.85)
検出 : 0−13分254nm(イソα酸)、13.1−22分326nm(α酸)、22.1−30分346nm(β酸)
試料量: 10.0μL
流速 : 1.5mL/min
カラム温度: 50℃
移動相のタイムプログラム:
0-8min A液
8.01 min C液
8.02-23min グラジェント 0-50%B液、100-50%C液
23.01-28min 50%B液、50%C液
28.01 A液
6.麦芽エキスの固形分量の分析
試料1gを秤量瓶に正確に量り取り、105℃の電気恒温乾燥機で3時間乾燥して揮発成分を取り除き、乾燥後の質量を量り、固形分量とした。
7.麦芽エキスの脂質量の分析
脂質の分析は「ソックスレー抽出法」により日本食品分析センターにおいて定量した。
試料100gを採取し、珪藻土を加え、乾燥後、乳鉢ですりつぶし、円筒ろ紙に詰めた。次に、ジエチルエーテル溶媒で常温下、16時間の抽出を行った。次に、抽出液から溶媒を留去し、留去後の試料を105℃で1時間乾燥し、乾燥後の脂質の質量を量り、試料中の含有量を算出した。
8.泡立ちの評価
5℃に冷却した各ビアテイスト飲料100mLを、円筒状グラス(φ65mm)の底部中心付近に目掛けて10cmの高さから注いだ。注いだ直後に発生した泡の高さ(cm)を測定した。
9.泡質の評価
5℃に冷却した各ビアテイスト飲料の泡質について、4名の専門パネルが下記の基準により官能試験を行い、評点の平均値を求めた。
評価基準
評点5:非常にきめが細かくとてもクリーミーな泡である。
4:きめが細かくクリーミーな泡である。
3:ややきめが細かくややクリーミーな泡である。
2:ややきめがやや粗く、やや硬くてなめらかでない泡である。
1:きめが粗く、硬くてなめらかでない泡である。
10.生臭さの評価
5℃に冷却した各ビアテイスト飲料の生臭さについて、4名の専門パネルが下記の基準により官能試験を行い、評点の平均値を求めた。
評価基準
評点5:生臭さがない。
4:生臭さがほとんどない。
3:生臭さがややある。
2:生臭さがある。
1:生臭さが強い。
実施例1〜14及び比較例1〜6
表1に示す各成分をイオン交換水に混合溶解し25gにした後、グルコン酸又はクエン酸で所定のpHに調整した。次に4℃に冷却した炭酸ガス容量比3.1の炭酸水で全量100g(炭酸ガスの容量比2.3又は2.5)とし、容量350mLの耐熱耐圧性PETボトルに350g充填した(ポストミックス方式)。得られたビアテイスト飲料の分析結果、評価試験の結果を表1に併せて示す。
Figure 2014094003
実施例15〜18及び比較例7〜10
表2に示す各成分をイオン交換水に混合溶解し25gにした後、グルコン酸で所定のpHに調整した。次に4℃に冷却した炭酸ガス容量比3.1の炭酸水で全量100g(炭酸ガスの容量比2.3)とし、容量350mLの耐熱耐圧性PETボトルに350g充填した(ポストミックス方式)。得られたビアテイスト飲料の分析結果、官能評価の結果を表2に併せて示す。
Figure 2014094003
表1から、ホップエキスを炭酸ガス及び特定量の難消化性デキストリンとともに配合し、pHを制御することにより、泡立ち及び泡質に優れるだけでなく、ホップ由来の生臭さも抑制されたビアテイスト飲料が得られることが明らかとなった。
また、表1、2から、炭酸ガス及び特定量の難消化性デキストリンを配合し、α酸及びイソα酸と難消化性デキストリンとを特定範囲内に制御し、pHも制御することにより、泡立ち及び泡質に優れるだけでなく、生臭さも抑制されたビアテイスト飲料が得られることが明らかとなった。
下記に示す実施例1〜14は参考例である。
実施例1〜14及び比較例1〜6
表1に示す各成分をイオン交換水に混合溶解し25gにした後、グルコン酸又はクエン酸で所定のpHに調整した。次に4℃に冷却した炭酸ガス容量比3.1の炭酸水で全量100g(炭酸ガスの容量比2.3又は2.5)とし、容量350mLの耐熱耐圧性PETボトルに350g充填した(ポストミックス方式)。得られたビアテイスト飲料の分析結果、評価試験の結果を表1に併せて示す。

Claims (12)

  1. 次の成分(A)、(B)及び(C);
    (A)ホップエキス、
    (B)難消化性デキストリン 0.3質量%以上、及び
    (C)炭酸ガス
    を含有し、
    pH3〜4である、アルコール含有量が1質量%未満のビアテイスト飲料。
  2. (A)ホップエキスの含有量が固形分換算で0.0002〜0.05質量%である、請求項1記載のビアテイスト飲料。
  3. (A)ホップエキス中の固形分と(B)難消化性デキストリンとの質量比〔(B)/(A)〕が25〜7500である、請求項1又は2記載のビアテイスト飲料。
  4. (A)ホップエキスが非発酵のものである、請求項1〜3のいずれか一項に記載のビアテイスト飲料。
  5. 次の成分(A1)、(B)並びに(C);
    (A1)α酸及びイソα酸 0.000001〜0.003質量%
    (B)難消化性デキストリン 0.3質量%以上、並びに
    (C)炭酸ガス
    を含有し、
    pH3〜4である、アルコール含有量が1質量%未満のビアテイスト飲料。
  6. 成分(A1)と成分(B)との質量比〔(B)/(A1)〕が500〜350000である、請求項5記載のビアテイスト飲料。
  7. 成分(A1)が(A)ホップエキスに由来するものを含む、請求項5又は6記載のビアテイスト飲料。
  8. (C)炭酸ガスの含有量がガス容量比で1〜3である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のビアテイスト飲料。
  9. アルコールが炭素数2〜7の1価の脂肪族アルコールから選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のビアテイスト飲料。
  10. アルコールのうち炭素数2の脂肪族アルコールの含有量が0.00質量%である、請求項9記載のビアテイスト飲料。
  11. アルコールのうち炭素数3〜7の脂肪族アルコールの含有量が0.0001〜0.5質量%である、請求項9記載のビアテイスト飲料。
  12. 非発酵ビアテイスト飲料である、請求項1〜11の何れか一項に記載のビアテイスト飲料。
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