JP7353173B2 - ノンアルコールビールテイスト飲料 - Google Patents

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Description

本発明は、ノンアルコールビールテイスト飲料及びその製造方法、並びにノンアルコールビールテイスト飲料の後苦味を低減する方法に関する。
ノンアルコールビールテイスト飲料において、適度な苦味や香りを付与する目的でホップやホップ抽出物を配合することがあるが、ホップに含まれる苦味成分であるイソα酸は口内に残りやすい苦味(後苦味)を呈することが知られており、商品設計上の課題となることがあった。この課題に対して、マスキング剤としてネオテームを配合することで、イソα酸の後苦味をマスキングする試みもなされている(特許文献1)。
特開2012-244971号公報
しかしながら、特許文献1で使用されるネオテームは、それ自体が強い甘味を有することから、飲料の味や香りに影響を与えてしまうことがあり、商品設計に制限があった。
本発明は、イソα酸を含有しつつも後苦味の少ないノンアルコールビールテイスト飲料を提供することに関する。
本発明は、下記[1]~[5]に関する。
[1]ヒドロキシチロソールとイソα酸とを含む、ノンアルコールビールテイスト飲料。
[2]ヒドロキシチロソールを添加する工程を有する、ノンアルコールビールテイスト飲料の製造方法。
[3]モクセイ科オリーブ属植物の抽出物、マメ亜科エンジュ属植物の抽出物、ブドウ科ブドウ属植物の抽出物からなる群より選択される一種以上の抽出物を添加する工程を有する、ノンアルコールビールテイスト飲料の製造方法。
[4]モクセイ科オリーブ属植物、マメ亜科エンジュ属植物、ブドウ科ブドウ属植物からなる群より選択される一種以上の原料を用いる、ノンアルコールビールテイスト飲料の製造方法。
[5]ノンアルコールビールテイスト飲料の後苦味を低減する方法であって、ノンアルコールビールテイスト飲料中にヒドロキシチロソールを含有させる、後苦味低減方法。
本発明によれば、イソα酸を含有しつつも後苦味の少ないノンアルコールビールテイスト飲料を提供することができる。
本発明の発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、ノンアルコールビールテイスト飲料にヒドロキシチロソールを含有させることで、香味を大きく変えることなく後苦味の少ないノンアルコールビールテイスト飲料が得られることを新たに見出し、本発明の完成に至った。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料は、ヒドロキシチロソールとイソα酸とを含む。
ヒドロキシチロソールは、カテコールのベンゼン環にエタノールが結合したフェノールの一種で、美白効果やコレステロールの酸化抑制作用などの様々な機能があることが知られている。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料におけるヒドロキシチロソールの含有量は、後苦味を少なくする観点から、好ましくは1ppm以上であり、より好ましくは2ppm以上であり、さらに好ましくは5ppm以上であり、さらに好ましくは7ppm以上であり、10ppm以上、15ppm以上、20ppm以上とすることもできる。また、ヒドロキシチロソールはフェノールの一種であり、渋味などの増加に寄与すると想定されるため、ノンアルコールビールテイスト飲料の味のバランスをとる観点から、好ましくは50ppm以下であり、より好ましくは40ppm以下であり、さらに好ましくは35ppm以下であり、30ppm以下、25ppm以下とすることもでき、これらいずれの組み合わせによる範囲としてもよい。本明細書において、本発明のノンアルコールビールテイスト飲料におけるヒドロキシチロソールの含有量は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で測定する。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料は、イソα酸を含有する。イソα酸は、ビール製造に使われる原料であるホップに由来する苦味成分であり、α酸がイソ化した成分である。イソα酸の苦味が、飲料のビールテイスト感の付与に貢献する。本発明のノンアルコールビールテイスト飲料におけるイソα酸は、原料としてのホップに由来するものでもよいし、ホップからの抽出物を配合してもよいし、市販のイソα酸製剤を配合してもよい。ホップの抽出手段としては公知の技術であれば何ら限定されず用いることができ、必要に応じて精製することもできる。また、上記の1種又は2種以上を組み合わせて使用することもできる。イソα酸製剤としては、例えば、Isohop(BARTH-HAAS GROUP)などが挙げられる。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料におけるイソα酸の含有量は、ビールらしい苦味付与の観点から、好ましくは5ppm以上であり、より好ましくは7ppm以上であり、さらに好ましくは10ppm以上であり、また、過度な苦味がつかないようにする観点から、好ましくは40ppm以下であり、より好ましくは35ppm以下であり、30ppm以下、25ppm以下とすることもでき、これらいずれの組み合わせによる範囲としてもよい。本明細書において、本発明のノンアルコールビールテイスト飲料におけるイソα酸の含有量は、EBC(EuropeanBreweryConvention)が発行している分析法の規定「Analytica-EBC」のMethod7.7に従って測定する。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料におけるイソα酸の含有量に対するヒドロキシチロソールの含有量の比率(ヒドロキシチロソール/イソα酸)は、後苦味低減を少なくする観点から、好ましくは0.04以上であり、より好ましくは0.1以上であり、さらに好ましくは0.25以上であり、また、ノンアルコールビールテイスト飲料の味質のバランスを調整する観点から、好ましくは7以下であり、より好ましくは5以下であり、さらに好ましくは4以下であり、これらいずれの組み合わせによる範囲としてもよい。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料は、ヒドロキシチロソールを含有させる以外は、イソα酸を含む公知のノンアルコールビールテイスト飲料と同様にして製造することができる。本発明のノンアルコールビールテイスト飲料の製造方法において、飲料にヒドロキシチロソールを含有させる手段としては、ヒドロキシチロソールを含む原料を用いてもよいし、それらの葉や果実からの抽出物などヒドロキシチロソールを含有する抽出物を配合してもよいし、市販のヒドロキシチロソール製剤を配合してもよく、これらの手段を組み合せることもできる。ヒドロキシチロソールの抽出手段としては公知の技術であれば何ら限定されず用いることができ、必要に応じて精製することもできる。
ヒドロキシチロソールを含む原料としては、例えば、モクセイ科オリーブ属(Olea)、エンジュ科エンジュ属(Styphnolobium)、ブドウ科ブドウ属(Vitis)などの植物が挙げられる。モクセイ科オリーブ属(Olea)の植物としては、例えばオリーブ(Olea europaea)をはじめ、野生種であるOlea chrysophylaやOlea oleasterなどが挙げられる。エンジュ科エンジュ属(Styphnolobium)の植物としては、例えばエンジュ(Styphnolobium japonicum)やその変種であるStyphnolobium japonicum var. pendulumなどが挙げられる。ブドウ科ブドウ属(Vitis)の植物としては、例えばヨーロッパブドウ(Vitis vinifera)、アメリカブドウ(Vitis labrusca)、マスカダイン(Vitis rotundifolia)、アムールブドウ(Vitis amurensis)などが挙げられる。商業的に入手できるヒドロキシチロソールを含むオリーブ抽出物としては、例えばモクセイ科オリーブ属(Olea)のオリーブ(Olea europaea)の葉から抽出精製されたオラリス(三菱ケミカルフーズ)などが挙げられ、また、商業的に入手できるヒドロキシチロソール製剤としては、例えば、Hydroxytyrosol(AdipoGen,Inc)などが挙げられる。抽出物やヒドロキシチロソール製剤を用いる場合には、必要に応じて成分の精製をしたり、デキストリンなどの賦形剤を配合したりしてもよいが、これらに含まれるヒドロキシチロソール以外の成分や賦形剤がノンアルコールビールテイスト飲料の風味に影響を及ぼさないようにすることが好ましい。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料の製造方法の態様として、非発酵のノンアルコールビールテイスト飲料の製造態様を以下に例示する。一般的な非発酵のノンアルコールビールテイスト飲料は麦芽を原料として使用するものとしないものとがあり以下のように製造することができる。
麦芽を原料として使用して製造されるノンアルコールビールテイスト飲料は、まず、麦芽等の麦の他、必要に応じて他の穀物、でんぷん、糖類、苦味料、又は着色料などの原料及び水を含む混合物に、必要に応じてアミラーゼなどの酵素を添加し、糊化、糖化を行なわせ、ろ過し、糖化液とする。必要に応じてホップや苦味料などを糖化液に加えて煮沸し、清澄タンクにて凝固タンパク質などの固形分を取り除く。この糖化液の代替として、麦芽エキスに温水を加えたものにホップを加えて煮沸してもよい。ホップは煮沸開始から煮沸終了前のどの段階で混合してもよい。糖化工程、煮沸工程、固形分除去工程などにおける条件は、知られている条件を用いればよい。煮沸後、得られた麦汁を濾過し、得られた濾過液に炭酸ガスを加える。その後、容器に充填し殺菌工程を経て目的のノンアルコールビールテイスト飲料を得る。前記各工程においてヒドロキシチロソールや、オリーブ抽出物等の添加は、充填までのどの工程で行ってもよい。
麦芽を原料として使用しないノンアルコールビールテイスト飲料を製造する場合には、まず、炭素源を含有する液糖、麦又は麦芽以外のアミノ酸含有材料としての窒素源、ホップ、色素等を、温水と共に混合し、液糖溶液とする。該液糖溶液は、煮沸する。原料としてホップを用いる場合、ホップは煮沸開始前ではなく、煮沸中に、該液糖溶液に混合してもよい。煮沸後の液糖溶液に対して、炭酸ガスを加える。その後、容器に充填し殺菌工程を経て目的のノンアルコールビールテイスト飲料を得る。前記各工程においてヒドロキシチロソールや、オリーブ抽出物等の添加は、充填までのどの工程で行ってもよい。
本明細書における「ビールテイスト飲料」とは、ビール様の風味をもつ炭酸飲料をいう。つまり、本明細書のビールテイスト飲料は、特に断わりがない場合、ビール風味の炭酸飲料を全て包含する。このうち、「ノンアルコールビールテイスト飲料」とは、アルコール度数が1%未満のビールテイスト飲料であり、好ましくは、アルコールを実質的に含まない。ここで、アルコールを実質的に含まない態様の飲料は、検出できない程度の極微量のアルコールを含有する飲料を除くものではない。アルコール度数が四捨五入により0.0%となる飲料、中でも、アルコール度数が四捨五入により0.00%となる飲料は、ノンアルコールビールテイスト飲料に包含される。なお、ここでの「アルコール度数(アルコール含有量)」はエタノールの含有量を意味し、脂肪族アルコールは含まれない。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料のアルコール度数は、飲料中のアルコール分の含有量(v/v%)を意味し、公知のいずれの方法によっても測定することができるが、例えば、振動式密度計によって測定することができる。具体的には、飲料から濾過又は超音波によって炭酸ガスを抜いた試料を調製し、そして、その試料を直火蒸留し、得られた留液の15℃における密度を測定し、国税庁所定分析法(平19国税庁訓令第6号、平成19年6月22日改訂)の付表である「第2表 アルコール分と密度(15℃)及び比重(15/15℃)換算表」を用いて換算して求めることができる。アルコール度が1.0%未満の低濃度の場合は、市販のアルコール測定装置や、ガスクロマトグラフィーを用いても良い。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料に、酒感を付与する観点から、脂肪族アルコールを添加してもよい。脂肪族アルコールとしては、公知のものであれば特に制限されないが、炭素数4~5の脂肪族アルコールが好ましい。本発明において、好ましい脂肪族アルコールとしては、炭素数4のものとして、2-メチル-1-プロパノール、1-ブタノール等が、炭素数5のものとして、3-メチル-1-ブタノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール等が挙げられる。これらは1種又は2種以上の組み合せで用いることができる。炭素数4~5の脂肪族アルコールの含有量は好ましくは0.0002~0.0007質量%であり、より好ましくは0.0003~0.0006質量%である。本明細書において、脂肪族アルコールの含有量は、ヘッドスペースガスクロマトグラフ法を用いて測定することができる。
(カロリー)
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料は、ヒドロキシチロソールの健康機能効果を期待し日常的に摂取することを想定して低カロリーであることが望ましい。従って、本発明のノンアルコールビールテイスト飲料のカロリー数は、好ましくは20kcal/100mL未満である。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料に含まれるカロリー数は、基本的に健康増進法に関連して公表されている「栄養表示基準における栄養成分等の分析方法等について」に従って算出する。すなわち、原則として、定量した各種栄養成分の量に、それぞれの成分のエネルギー換算係数(タンパク質:4kcal/g、脂質:9kcal/g、糖質:4kcal/g、食物繊維:2kcal/g、アルコール:7kcal/g、有機酸:3kcal/g)を乗じたものの総和として算出することができる。詳細は、「栄養表示基準における栄養成分等の分析方法等について」を参照されたい。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料に含まれる各栄養成分量の具体的な測定手法は、健康増進法「栄養表示基準における栄養成分等の分析方法等について」に記載の各種分析法に従えばよい。または、財団法人 日本食品分析センターに依頼すれば、このような熱量及び/又は各栄養成分量を知ることができる。
(糖質)
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料に含まれる糖質とは、食品の栄養表示基準(平成15年厚生労働省告示第176号)に基づく糖質をいう。具体的には、糖質は、食品から、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分、アルコール分及び水分を除いたものをいう。また、食品中の糖質の量は、当該食品の重量から、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分及び水分の量を控除することにより算定される。この場合に、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分及び水分の量は、栄養表示基準に掲げる方法により測定する。具体的には、タンパク質の量は窒素定量換算法で測定し、脂質の量はエーテル抽出法、クロロホルム・メタノール混液抽出法、ゲルベル法、酸分解法またはレーゼゴットリーブ法で測定し、食物繊維の量は高速液体クロマトグラフ法またはプロスキー法で測定し、灰分の量は酢酸マグネシウム添加灰化法、直接灰化法または硫酸添加灰化法で測定し、水分の量はカールフィッシャー法、乾燥助剤法、減圧過熱乾燥法、常圧加熱乾燥法またはプラスチックフィルム法で測定する。
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料は、近年の低糖質嗜好に合わせて、低糖質であることが望ましい。従って、本発明のノンアルコールビールテイスト飲料の糖質の含有量は、好ましくは2.5g/100mL未満であり、より好ましくは0.5g/100mL未満である。また、下限は特に設定されない。
(酸味料)
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料において使用される酸味料としては、クエン酸、乳酸、リン酸、及びリンゴ酸からなる群より選ばれる1種以上の酸を用いることが好ましい。また、本発明においては、前記酸以外の酸として、コハク酸、酒石酸、フマル酸および氷酢酸等も用いることができる。これらは食品に添加することが認められているものであれば制限なく用いることができる。本発明においては、まろやかな酸味を適切に付与する観点から乳酸と、やや刺激感のある酸味を適切に付与する観点からリン酸との組み合わせを用いることが好ましい。
酸味料の含有量は、本発明のノンアルコールビールテイスト飲料中、クエン酸換算で、ビールテイスト感の付与の観点から、200ppm以上が好ましく、550ppm以上がより好ましく、700ppm以上がさらに好ましく、また、酸味の観点から、15000ppm以下が好ましく、5500ppm以下がより好ましく、2000ppm以下がさらに好ましい。従って、本発明において、酸味料の含有量は、クエン酸換算で、200ppm~15000ppm、好ましくは550ppm~5500ppm、より好ましくは700ppm~1500ppmなどの好適範囲が挙げられる。なお、本明細書において、クエン酸換算量とは、クエン酸の酸味度を基準として各酸味料の酸味度から換算される量のことであり、例えば、乳酸100ppmに相当するクエン酸換算量は120ppm、リン酸100ppmに相当するクエン酸換算量は200ppm、リンゴ酸100ppmに相当するクエン酸換算量は125ppmとして換算する。本明細書において、酸味料の含有量については、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等により分析して算出されたものを指す。
(ホップ)
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料においては、原料の一部にホップを用いることができる。香味がビールに類似する傾向にあることから、原料の一部にホップを用いることが望ましい。ホップを使用する際には、ビール等の製造に使用される通常のペレットホップ、粉末ホップ、ホップエキスを、所望の香味に応じて適宜選択して使用することができる。また、イソ化ホップ、還元ホップなどのホップ加工品を用いてもよい。本発明のノンアルコールビールテイスト飲料に使用されるホップには、これらのものが包含される。また、ホップの添加量は特に限定されないが、典型的には、飲料全量に対して0.0001~1重量%程度である。
(その他の原料)
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料は、本発明の効果を妨げない範囲で、必要に応じて、その他の原料を用いてもよい。例えば、甘味料(高甘味度甘味料を含む)、苦味料、香料、酵母エキス、カラメル色素などの着色料、大豆サポニンやキラヤサポニン等の植物抽出サポニン系物質、コーンや大豆などの植物タンパク質およびペプチド含有物、ウシ血清アルブミン等のタンパク質系物質、食物繊維やアミノ酸などの調味料、アスコルビン酸等の酸化防止剤を、本発明の効果を妨げない範囲で必要に応じて用いることができる。
かくして本発明のノンアルコールビールテイスト飲料が得られる。本発明のノンアルコールビールテイスト飲料のpHは、飲料の風味を良好にする観点から、3.0~5.0であり、3.0~4.5が好ましく、さらに好ましくは3.0~4.0である。
(容器詰飲料)
本発明のノンアルコールビールテイスト飲料は、容器詰めとすることができる。容器の形態は何ら制限されず、ビン、缶、樽、またはペットボトル等の密封容器に充填して、容器入り飲料とすることができる。
本発明は、ノンアルコールビールテイスト飲料の後苦味を低減する方法についても提供するものである。本発明の後苦味低減方法は、ノンアルコールビールテイスト飲料中にヒドロキシチロソールを含有させることで、後苦味を低減する方法である。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、表中に示すヒドロキシチロソール量は、製剤の量ではなく、ヒドロキシチロソールとしての量である。
<ノンアルコールビールテイスト飲料の調製>
実施例1~3、比較例1
麦汁および甘味料、酸味料、カラメル、香料を炭酸水に配合し、さらにイソα酸を7.5ppmとなるように添加して比較例1のノンアルコールビールテイスト飲料を調製した。これに表1に記載した量のヒドロキシチロソール(製品名:Hydroxytyrosol、ヒドロキシチロソール純度98.1%、AdipoGen,Inc製)を添加して、実施例1~3のノンアルコールビールテイスト飲料を調製した。
実施例4~6、比較例2
麦汁および甘味料、酸味料、カラメル、香料を炭酸水に配合し、さらにイソα酸を30ppmとなるように添加して比較例2のノンアルコールビールテイスト飲料を調製した。これに表2に記載した量のヒドロキシチロソール(製品名:Hydroxytyrosol、ヒドロキシチロソール純度98.1%、AdipoGen,Inc製)を添加して、実施例4~6のノンアルコールビールテイスト飲料を調製した。
実施例7、8
比較例1のノンアルコールビールテイスト飲料に表3に記載した量のオリーブ抽出物(製品名:オラリス、ヒドロキシチロソール純度22.5%、三菱ケミカルフーズ社製)を添加して、ノンアルコールビールテイスト飲料を調製した。
実施例9、10
比較例2のノンアルコールビールテイスト飲料に表4に記載した量のオリーブ抽出物(製品名:オラリス、ヒドロキシチロソール純度22.5%、三菱ケミカルフーズ社製)を添加して、ノンアルコールビールテイスト飲料を調製した。
得られたノンアルコールビールテイスト飲料について、専門パネリスト5名により後苦味および渋味・収斂味について以下の評価基準をもとに実施し、評価点の平均点を算出した上で、実施例1~3、7、8については比較例1を100とし、実施例4~6、9、10については比較例2を100としたときの相対評価を算出した。結果を表1~3に示す。
(後苦味および渋味・収斂味の評価)
0:感じない
1:わずかに感じる
2:ある程度感じる
3:強く感じる
Figure 0007353173000001
Figure 0007353173000002
Figure 0007353173000003
Figure 0007353173000004
表1、2に示すように、ヒドロキシチロソールを添加した実施例1~6のノンアルコールビールテイスト飲料は、ヒドロキシチロソールを添加しない比較例1、2のノンアルコールビールテイスト飲料に比べて後苦味が明確に低減されることが示された。また表3、4に示すように、オリーブ抽出物を用いて、ヒドロキシチロソール量を調整した実施例7~10のノンアルコールビールテイスト飲料であっても、ヒドロキシチロソールを添加しない比較例1、2のノンアルコールビールテイスト飲料に比べて後苦味が明確に低減されることが示された。また、実施例1~3のノンアルコールビールテイスト飲料は、いずれも渋味や収斂味などのネガティブな味質が目立つことはなく、ヒドロキシチロソールを添加していない比較例1のノンアルコールビールテイスト飲料における香味を大きく変えることなく、主として後苦味だけを抑制するものであった。また、イソα酸濃度が高い実施例4~6や、オリーブ抽出物を用いた実施例7~10では、後苦味のみならず、渋味や収斂味についても抑制することができた。
本発明によれば、イソα酸を有しつつも、風味の良いノンアルコールビールテイスト飲料を提供できる。

Claims (6)

  1. ヒドロキシチロソールとイソα酸とを含み、ヒドロキシチロソールの含有量が1~50ppmである、ノンアルコールビールテイスト飲料。
  2. イソα酸の含有量が5~40ppmである、請求項1に記載のノンアルコールビールテイスト飲料。
  3. ヒドロキシチロソールの含有量が1~50ppmとなるようにヒドロキシチロソールを添加する工程を有する、イソα酸を含むノンアルコールビールテイスト飲料の製造方法。
  4. ヒドロキシチロソールの含有量が1~50ppmとなるようにモクセイ科オリーブ属植物の抽出物、マメ亜科エンジュ属植物の抽出物、ブドウ科ブドウ属植物の抽出物からなる群より選択される一種以上の抽出物を添加する工程を有する、イソα酸を含むノンアルコールビールテイスト飲料の製造方法。
  5. ヒドロキシチロソールの含有量が1~50ppmとなるようにモクセイ科オリーブ属植物、マメ亜科エンジュ属植物、ブドウ科ブドウ属植物からなる群より選択される一種以上の原料を用いる、イソα酸を含むノンアルコールビールテイスト飲料の製造方法。
  6. イソα酸を含むノンアルコールビールテイスト飲料の後苦味を低減する方法であって、イソα酸を含むノンアルコールビールテイスト飲料中にヒドロキシチロソールを1~50ppm含有させる、後苦味低減方法。
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