JP2014093872A - 超音波モータ、及び超音波モータ付き機器駆動装置 - Google Patents

超音波モータ、及び超音波モータ付き機器駆動装置 Download PDF

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Abstract

【課題】振動子と摺動部材との接触が片当りとなってしまうことを抑制して、振動子又は摺動部材と一体的に移動する進退部材を高精度且つ高速に移動することができる超音波モータ等を提供する。
【解決手段】超音波モータは、超音波振動する振動子9と、ガイド部材3、4と、ガイド部材と並行して伸び振動子が圧接されて振動子に対して相対的に所定方向に沿って移動可能な摺動部材5と、振動子を摺動部材に圧接する弾性付勢手段11を有する。ガイド部材は、振動子又は摺動部材と一体的に移動する部分に形成された嵌合穴2A、2Bに嵌合して振動子又は摺動部材を回転可能に嵌合支持する支持軸である。支持軸に嵌合される嵌合穴の少なくとも1つの嵌合穴2Bの断面形状は、支持軸の断面形状に外接する長穴形状とされる。
【選択図】図3

Description

本発明は、デジタルカメラなどに適用される超音波モータ、及び超音波モータ付き電子機器駆動装置などの超音波モータ付き機器駆動装置に関する。特に、レンズ群を保持するレンズ移動枠を超音波モータ駆動によって光軸方向に沿って移動させる超音波モータ、及び超音波モータ付きレンズ鏡筒に関する。
デジタルカメラやビデオカメラ等の撮影機器は、レンズ群を保持するレンズ移動枠を光軸方向に沿って移動させることで、フォーカシングやズーミングを行っている。近年、この駆動手段として、超音波モータを用いたものが知られている。この超音波モータは、振動子の圧電素子によって振動が励起される振動部材にある振動突起部と該振動突起部に圧接される摺動部材との間を直進方向に相対移動させるモータである。その特徴は、従来の電磁型モータに比べて、高速・高出力な駆動が得られ、快適・高速・正確なフォーカシングを実現できることである。
特許文献1は、振動突起部と摺動部材を点接触あるいは線接触させて振動突起部と摺動部材との間に一定量の加圧をすることで、両者間に安定した摩擦力を発生させ、超音波モータを安定して正確に駆動できるアクチュエータを開示している。又、特許文献2にも、摺動部材を例えば三角柱状に形成し、振動子で両側から挟持することによって、振動突起部と摺動部材との間にガタが発生することを防止したアクチュエータが開示されている。
特開2005-354867号公報 特開2005-354831号公報
しかしながら、上述の特許文献1や特許文献2に開示された従来技術では、次のようなことが起こり得る。例えば、レンズ移動枠を光軸方向に移動ガイドする嵌合ガイドバー2本と、レンズ移動枠に固定されている摺動部材と、の位置関係にズレや傾きがあった場合、振動突起部と摺動部材との接触が片当りとなってしまうことがある。その片当たりによって、超音波モータからの駆動推進力がレンズ移動枠などに安定して伝わらなくなり、駆動効率も低下する可能性がある。
そこで、本発明の目的は、新たな部品を追加せず、振動子と摺動部材との接触の片当りを防止ないし抑制して、レンズ移動枠などの進退部材を高精度且つ高速に移動することができる超音波モータ、及び超音波モータ付き機器駆動装置を提供することである。
本発明の超音波モータは、印加される駆動電圧により超音波振動する振動子と、所定方向に沿って伸びたガイド部材と、ガイド部材と並行して伸び振動子が圧接されて振動子に対して相対的に前記所定方向に沿って移動可能な摺動部材と、振動子を摺動部材に圧接する弾性付勢手段と、を有する。ガイド部材は、振動子又は摺動部材と一体的に移動する部分に形成された嵌合穴に嵌合して振動子又は摺動部材を回転可能に嵌合支持する支持軸であり、支持軸に嵌合される嵌合穴の少なくとも1つの断面形状を、支持軸の断面形状に外接する長穴形状としている。
本発明によれば、新たな部品を追加せず、振動子と摺動部材との接触が片当りとなってしまうことを防止ないし抑制して、振動子又は摺動部材と一体的に移動するレンズ移動枠などの進退部材を高精度且つ高速に移動することができる。こうして、高信頼性の超音波モータ及び超音波モータ付きレンズ鏡筒等を提供することができる。
本発明の実施例1における超音波モータ付きレンズ駆動部の概略斜視図。 図1と斜視角度が異なる概略斜視図。 図1の超音波モータ付きレンズ駆動部を光軸の方向から見た正面図。 図1の超音波モータ付きレンズ駆動部を光軸に垂直な方向から見た側面図。 図1の超音波モータ付きレンズ駆動部を光軸に垂直な方向から見た上面図。 本発明の実施例1における振動子の斜視図。 本発明の実施例1における超音波モータ付きレンズ鏡筒の側部外観図。 本発明の実施例1における超音波モータ付きレンズ鏡筒の後部外観図。 本発明の実施例1における超音波モータ付きレンズ鏡筒の側部断面図。 本発明の実施例2における超音波モータの斜視図。 本発明の実施例2における超音波モータを光軸の方向から見た正面図。 本発明の実施例2における超音波モータを光軸に垂直な方向から見た側面図。 振動突起部が摺動部材に対してローリング方向に傾いて片当りした図。 振動突起部が摺動部材に対してピッチング方向に傾いて片当りした図。
本発明では、振動子又は摺動部材と一体的に移動する部分の嵌合穴に嵌合して振動子又は摺動部材を回転可能に嵌合支持するガイド部材である支持軸に嵌合される前記嵌合穴の断面形状の少なくとも1つを、支持軸の断面形状にほぼ外接する長穴形状としている。支持軸の断面形状は、典型的には、円形断面形状である。嵌合穴は、振動子、又は振動子を保持する振動子ホルダ、又は摺動部材、又は振動子或いは摺動部材と一体的に移動するレンズ移動枠などの進退部材の嵌合穴形成部に形成される。複数の嵌合穴の全てが長穴断面形状を有してもよいし、振動子と摺動部材との接触が片当りとなってしまうことを防止ないし抑制できれば、少なくとも1つの嵌合穴が長穴断面形状を有するようにしてもよい。その長穴方向は、典型的には、振動子が圧接される摺動部材の平面に垂直な方向であるが、それから多少ずれていてもよい。こうした構成の超音波モータを用いて、振動子又は摺動部材と共に直線的に進退駆動される進退部材に取り付けられた機器を有する超音波モータ付き機器駆動装置を構成することができる。
以下に、本発明の実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
(実施例1)
図1から図14を用いて実施例1について説明する。まず、図1から図6を用いて、本発明の超音波モータによりフォーカスレンズ1を光軸方向に移動させるレンズ駆動部の基本構成を説明する。フォーカスレンズ1は、レンズ移動枠2に保持されている。レンズ移動枠2の嵌合穴形成部や後述の振動子ホルダの嵌合穴形成部に形成された円形の複数の嵌合穴2Aには、光軸と平行に伸びた円形断面形状のメインガイドバー3が嵌合している。又、レンズ移動枠2の他の嵌合穴形成部に形成された長穴形状のサブガイドバー嵌合長穴2Bには、光軸と平行に伸びた円形断面形状のサブガイドバー4が嵌合している。メインガイドバー3やサブガイドバー4は、所定方向に沿って伸びたガイド部材である。ガイド部材であるメインガイドバー3は、振動子又は振動子を保持する振動子ホルダ又は後述の摺動部材(ここでは振動子ホルダ)を回転可能に嵌合支持する支持軸である。こうした移動ガイド機構により、フォーカスレンズ1は光軸方向へ前後移動させられる。
サブガイドバー嵌合長穴2Bは、メインガイドバー嵌合穴2Aの方向(嵌合穴2Aと嵌合長穴2Bとを結ぶ方向)に長穴形状となっていて、サブガイドバー4の円形断面形状にほぼ外接している。つまり、サブガイドバー嵌合長穴2Bは、摺動部材の面の平面にほぼ垂直な方向に伸びた長穴断面形状を有する。レンズ移動枠2を光軸に垂直な面内で位置決めすることをメインガイドバー3が行い、レンズ移動枠2のメインガイドバー3中心での回転の防止ないし抑制をサブガイドバー4が行っている。長穴形状の嵌合長穴2Bの方向は、上記方向から多少ずれていてもよい。
メインガイドバー3及びサブガイドバー4と並行に、光軸方向の移動駆動力を発生してレンズ移動枠2へ伝える振動子9、及び振動子9が振動しながら接触する摺動部材(スライダー)5が、配置されている。摺動部材5は、前記ガイド部材と並行して伸び、振動子に圧接されて振動子に対して相対的に前記所定方向に沿って移動可能である。本実施例では、摺動部材5が固定され、振動子9が移動する。メインガイドバー3のレンズ移動枠2への取り付け嵌合部分にあるレンズ移動枠2の光軸方向に隔たった2つの内壁2C間には、メインガイドバー3に嵌合する嵌合穴を有する振動子ホルダ10の嵌合穴形成部が配置されている。同様に、レンズ移動枠2の2つの内壁2C間に、メインガイドバー3に巻き付くように付勢バネ11の中心部が取り付いている。付勢バネ11の中心部の圧縮コイル部が振動子ホルダ10の嵌合穴形成部をレンズ移動枠2の内壁2Cに押し付けて、振動子ホルダ10とレンズ移動枠2を一体的に移動可能としている。中心部から伸びる2つの脚部を持つ付勢バネ11は、振動子を摺動部材に圧接する弾性付勢手段である。以上のように、弾性付勢手段は、振動子と摺動部材と摺動抵抗低減手段の積層方向及び前記所定方向とほぼ直交する方向に摺動部材に対して並列的に配されると共に、ガイド部材と同軸上に配置されている。振動子ホルダ10には、振動子9が取り付いている。
印加される駆動電圧により超音波振動する振動子9は、駆動時に高周波駆動電圧が印加される圧電素子8と、高周波駆動電圧の印加によって電気−機械エネルギー変換作用による楕円振動を発生させる振動部材7とを含む。振動部材7には、振動突起部61、62が光軸方向に並んで複数(ここでは2つ)形成されている。振動子ホルダ10はメインガイドバー3を中心に回転可能になっている。この回動により、振動子9にある振動突起部61、62が摺動部材5の平面に突き当たって接触する。付勢バネ11は、片端(一方の脚部)で振動子ホルダ10を押圧している。もう片端(他方の脚部)に、摺動抵抗低減手段である摺動部材受けころ12が取り付けられ、摺動部材5を、振動子9の振動突起部61、62と摺動部材受けころ12とで挟み込んで圧接している。つまり、弾性付勢手段は、振動子及び摺動抵抗低減手段を摺動部材に圧接している。摺動抵抗低減手段は、摺動部材の振動子が圧接される面の反対側の面に取り付けられ、摺動部材に沿って振動子と一体的に移動して振動子の受ける摺動抵抗を低減するものであるが、省略してもよい。その場合、付勢バネ11の前記他方の脚部を摺動部材の前記反対側の面に直接的に当ててもよい。また、本実施例では、弾性付勢手段が振動子ホルダを押圧する位置と、摺動抵抗低減手段が摺動部材を押圧する位置とを結ぶ線が、振動子を通る。つまり、摺動部材の面の平面に垂直な方向において、両位置が振動子上にある。
ここで、振動子9にある振動突起部61、62の摺動部材5への突き当て接触構造を、メインガイドバー3軸中心の回転ガイド式にしたことで、スペースがコンパクトになっている。また、他にガイド用部品を新たに追加せずに、振動子の振動突起部と摺動部材との接触が片当りとなってしまうことを防止ないし抑制している。片当りが抑制される理由は、例えば、ガイドバー2本と摺動部材との位置関係に多少のズレや傾きがある場合にも、サブガイドバー嵌合長穴2Bと上記の如き弾性付勢手段の存在による振動子ホルダ10の動きでこうしたズレなどが吸収されるからである。こうして、サブガイドバー嵌合長穴2Bの存在と付勢バネ11の付勢力の位置と方向により、振動子の振動突起部と摺動部材との接触が均等となる。こうした片当り防止ないし抑制のために、メインガイドバー嵌合穴2Aをも長穴形状とすることが可能である。
次に、図7から図9を用いて、本発明の超音波モータによるフォーカスレンズ1のレンズ駆動部の基本構成を、カメラ本体(撮影装置本体)に対して着脱可能な交換レンズ(光学機器)に適用した構成を説明する。これは、インナーフォーカス駆動の超音波モータ付きレンズ鏡筒21である。
レンズ構成は次のようになっている。超音波モータ付きレンズ鏡筒21の被写体側に1群レンズ22があり、これを保持する1群レンズ鏡筒26がある。次に撮像素子側に向かって、2群レンズ23があり、これを保持する2群レンズ鏡筒27がある。次に、フォーカスレンズ1があり、これを保持するレンズ移動枠2がある。次に、4群レンズ24と5群レンズ25があり、これを保持する4,5群レンズ鏡筒28がある。1群レンズ22、2群レンズ23、4群レンズ24、5群レンズ25は、固定レンズである。フォーカスレンズ1を保持するレンズ移動枠2を光軸方向に前後移動させるガイド部材のメインガイドバー3とサブガイドバー4は、超音波モータ付きレンズ鏡筒21の鏡筒内壁に光軸に平行に取り付けられている。又、レンズ移動枠2の光軸方向の移動駆動力を伝える振動子9と相対移動する摺動部材5が、メインガイドバー3とサブガイドバー4と平行に超音波モータ付きレンズ鏡筒21の鏡筒内壁に配置されている。
メインガイドバー3のレンズ移動枠2への取り付け嵌合部分において、前述したように、レンズ移動枠2の2つの内壁2C間に、メインガイドバー3に嵌合するかたちで、振動子ホルダ10がある。同じように、レンズ移動枠2の光軸方向に隔たった内壁2C間に、メインガイドバー3に巻き付くかたちで付勢バネ11が取り付いている。振動子ホルダ10には振動子9が取り付き、振動子ホルダ10はメインガイドバー3を中心に回転可能になっている。前述したように、この回動により振動子9の振動突起部61、62が、摺動部材5に突き当たって接触する。付勢バネ11は、振動子ホルダ10を押圧すると共に、摺動部材5を振動子9の振動突起部と摺動部材受けころ12とで挟み込んで圧接している。
2群レンズ23とフォーカスレンズ1の間には絞りユニット29が配置されている。絞りユニット29は、光軸を形成する光の通過光量を規制する絞りと、その絞りを開閉駆動する絞りモータ30からなり、絞り動作が行われる。操作部材32はマニュアルフォーカスリングであり、マニュアル時に回転操作されると、レンズ移動枠2に取り付くフォーカスレンズ1のフォーカス駆動が行われる。操作部材32は電子リングであり回転方向のストローク端が無く、無限に回転可能な構造となっている。超音波モータ付きレンズ鏡筒21の後部には、リング状のマウント部31が取り付けられている。マウント部31のうち最外周部分の後端面は、カメラ本体に装着する際の基準面(マウント基準面)となっている。マウント部31にはバヨネット爪が形成されていて、超音波モータ付きレンズ鏡筒21をカメラ本体に取り付ける際にカメラ本体のマウント部にあるバヨネット爪と係合し、レンズ鏡筒21がカメラ本体と結合固定される。マウント接点33は、カメラ本体と超音波モータ付きレンズ鏡筒21との間で制御信号、状態信号、データ信号等の通信を可能とすると共に、レンズ鏡筒21にカメラ本体から電力を供給するためのものである。
次に、以上のように構成された超音波モータ付きレンズ鏡筒21のフォーカス動作について説明する。オートフォーカス時はカメラ本体のシャターボタンのON時に、マニュアルフォーカス時は操作部材32の回転操作時に、マウント接点33を通してカメラ本体と通信信号のやり取りと電力供給が行われる。そして、振動子9にある圧電素子8に高周波電圧が印加される。
圧電素子8は、例えば、複数の電極板が積層されて矩形状に形成される。各電極を通して位相が異なる2つの高周波駆動電圧の信号が印加されると、電気−機械エネルギー変換作用により振動部材7が縦振動及び屈曲振動を同時に励起して楕円振動を発生させる。この楕円振動を振動部材7に形成する振動突起部61、62を介して摺動部材5に伝達し、これらの間に摩擦力を発生させて光軸方向への推力を発生する。この結果、フォーカスレンズ1は光軸に沿って進退し、超音波モータ付きレンズ鏡筒21の合焦動作が行われて、十分な光学性能が維持可能となる。
超音波モータによる高速・高出力な推進駆動制御を実現するには、振動子9にある振動突起部61、62と摺動部材5(スライダー)の接触状態が重要なカギとなる。2つの振動突起部61、62が摺動部材5に対して、ローリング方向(図11の36参照)やピッチング方向(図12の37参照)の傾きによる片当りすることなく、密着接触することが必要となる。本実施例では、上記サブガイドバー嵌合長穴2Bと付勢バネ11の付勢力の付与位置と方向により、こうした傾きによる片当りを抑制している。
(実施例2)
次に、実施例2を説明する。実施例2が実施例1と異なる所は、メインガイドバー嵌合穴10Aが長穴形状となっている点、バランサ(重り)13を振動子ホルダ10の端に固定した点、振動子又は摺動部材と一体的に移動するレンズ移動枠などの進退部材を描いていない点である。その他の構成や動作・作用は実施例1と基本的に同じである。
本実施例の特徴的な構成部分の動作・作用を説明する。図10は、本実施例における超音波モータの斜視図である。図11と図12は、組立後の使用可能状態の図である。図13と図14は、超音波モータの組立て途中で、付勢バネ(トーションバネ)11の力が未だ、超音波モータ全体に作用していない状態の図である。図13は、振動突起部61、62が摺動部材(スライダー)5に対してローリング方向36に傾いて片当りした状態の図である。図14は、振動突起部61、62が摺動部材(スライダー)5に対してピッチング方向37に傾いて片当りした状態の図である。
まず図13と図11を使用して、ローリング方向のイコライズ(片当り抑制)を説明する。図13では、超音波モータ組立途中の状態であり、振動突起部61の先端辺部611と振動突起部62の先端辺部621(図13において右側の先端辺部で、図13では見えていない)が摺動部材5の表面に接している。他方、振動突起部61の先端辺部612と振動突起部62の先端辺部622(図13において左側の先端辺部で、図13では見えていない)が摺動部材5の表面から離れた状態になっている。この時、図13上で、付勢バネ11が振動子ホルダを押圧する力FA41と、摺動部材受けころ12が摺動部材5を押圧する力FB42とを結ぶ線よりも右側に、摺動部材5に接触する先端辺部611、621が存在する。その為、一体となっている振動子9と振動子ホルダ10には、先端辺部611、621を中心に、図13中で反時計まわりの回転トルク45が発生する。その回転トルク45により、一体となっている振動子9と振動子ホルダ10は反時計まわりに回転し、先端辺部612、622は摺動部材5の表面に近づき、更に接触する。
振動子ホルダ10が反時計まわりに回転する時、メインガイドバー嵌合長穴10Aも反時計まわりに回転するが、長穴形状の為、メインガイドバー3と衝突すること無く回転を邪魔することがない。このように、先端辺部611、621も先端辺部612、622も摺動部材5の表面に接触し、図11のように、振動突起部61、62(振動突起部62は図11では見えていない)の先端全面が摺動部材5の面に接触している状態になる。この時、円形をした振動突起部61、62の先端の間の範囲の内側を、押圧する力FA41と押圧する力FB42とを結ぶ線(一致点35を通る)が通過している為、超音波モータは安定的にこの状態を維持する。よって、振動突起部61、62の先端が摺動部材5の表面に密着している状態が維持される為、この超音波モータは、高速・高出力な駆動が可能となる。上記一致点35は、摺動部材5に対して、振動突起部61、62間の中心と摺動部材受けころ12の接触点は摺動部材の平面に垂直な方向において出来るだけ一致させるのが良いので、そうして一致させた点である。
以上のように、本実施例でも、摺動部材の面の平面に垂直な方向において、弾性付勢手段が振動子を摺動部材に圧接する位置及び弾性付勢手段が摺動抵抗低減手段を摺動部材に圧接する位置が、複数の振動突起部で挟まれる範囲の内側にある。また、振動子が摺動部材を押圧する付勢力の方向及び摺動抵抗低減手段が前記摺動部材を押圧する付勢力の方向の少なくとも一方が、摺動部材の面の平面に垂直な方向となっている。こうすることにより、弾性付勢手段の付勢力に起因するガイドバーへの側圧(摺動部材を押圧する付勢力に対するモーメント反力)が低減される。
次に、図14と図10を使用して、ピッチング方向のイコライズを説明する。図14では、超音波モータ組立途中の状態であり、振動突起部62の先端辺部623が振動部材5の表面に接触し、振動突起部61が振動部材5の表面から離れた状態になっている。この時、図14上で、付勢バネ11が振動子ホルダ10を押圧する力FA41と、摺動部材受けころ12が摺動部材5を押圧する力FB42とを結ぶ線よりも左側に、摺動部材5に接触する先端辺部623が存在する。その為、一体となっている振動子9と振動子ホルダ10には、先端辺部623を中心に、図14中で時計まわりの回転トルク46が発生する。その回転トルク46により、一体となっている振動子9と振動子ホルダ10は時計まわりに回転し、振動突起部61は摺動部材5の表面に近づき、更に接触する。この振動子ホルダ10の時計まわりの回転時に、メインガイドバー嵌合長穴10Aも時計まわりに回転するが、長穴形状の為、メインガイドバー3と衝突すること無く回転を邪魔することがない。
このようにして、図12のように、振動突起部61、62の先端全面が摺動部材5の表面に接触している状態になる。この時、円形をした振動突起部61、62の先端の間の範囲の内側を、押圧する力FA41と押圧する力FB42とを結ぶ線(一致点35を通る)が通過している為、超音波モータは安定的にこの状態を維持する。よって、ピッチング方向においても、振動突起部61、62の先端が摺動部材5の表面に密着している状態が維持される為、この超音波モータは、高速・高出力な駆動が可能となる。
更に本実施例では、図11のように、重心調整用の重り部材であるバランサ(重り)13を振動子ホルダ10の左端に固定している。図示しているように、バランサ(重り)13単独の重心44と、振動子ホルダ10と振動子9を合算した重心43とを合成した重心位置は、総合重心位置34となっている。この総合重心位置34での重力は、図11の姿勢で、図中の上から下に重力が働く場合には、振動突起部61、62の先端の間の範囲の内側を通過する。つまり、摺動部材の面の平面に垂直な方向において、振動子ホルダと振動子の合成荷重の重心位置から重力方向に伸びる線が、複数の振動突起部で挟まれる範囲の内側を通り、上記一致点37を通る。この状態では、摺動部材5と接している振動突起先端を中心とした回転モーメントが発生せず、超音波モータの自重による振動子突起61、62の片当たりを発生し難くする効果がある。以上の片当たり抑制の動作・作用は実施例1においても本質的に同じである。尚、実施例2においても、実施例1のようにサブガイドバーを設けてもよい。
上記実施例によって、超音波モータによる高速・高出力な推進駆動制御が得られ、快適・高速・正確なフォーカシングを実現する超音波モータ付きレンズ鏡筒を実現することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。本発明の実施例1、2では、レンズ移動枠(3群レンズ鏡筒)をインナーフォーカス駆動で光軸方向に沿って移動させる例を説明したが、ズーム駆動で鏡筒を光軸方向に沿って移動させる構成にも適用することができる。また、実施例1、2では、カメラ本体(撮影装置本体)に対して着脱可能な交換レンズ(光学機器)について説明したが、本発明は、レンズ一体型の撮影装置本体にも適用することができる。更に、撮影装置に限らず、レンズなどの機器を振動型リニアアクチュエータによって駆動する各種光学機器などの機器にも本発明を適用することができる。
1・・フォーカスレンズ(3群レンズ)、2・・レンズ移動枠(3群レンズ鏡筒、進退部材)、2A・・嵌合穴、2B、10A・・嵌合長穴(嵌合穴)、3、4・・支持軸(ガイド部材)、5・・摺動部材(スライダー)、9・・振動子、11・・付勢バネ(弾性付勢手段)

Claims (10)

  1. 印加される駆動電圧により超音波振動する振動子と、
    所定方向に沿って伸びたガイド部材と、
    前記ガイド部材と並行して伸び、前記振動子が圧接されて前記振動子に対して相対的に前記所定方向に沿って移動可能な摺動部材と、
    前記振動子を前記摺動部材に圧接する弾性付勢手段と、
    を有する超音波モータであって、
    前記ガイド部材は、前記振動子又は前記摺動部材と一体的に移動する部分に形成された嵌合穴に嵌合して前記振動子又は前記摺動部材を回転可能に嵌合支持する支持軸であり、
    前記支持軸に嵌合される前記嵌合穴の少なくとも1つの断面形状を、前記支持軸の断面形状に外接する長穴形状としたことを特徴とする超音波モータ。
  2. 請求項1の超音波モータにおいて、
    前記摺動部材の前記振動子が圧接される面の反対側の面に取り付けられ、前記摺動部材に沿って前記振動子と一体的に移動して前記振動子の受ける摺動抵抗を低減する摺動抵抗低減手段を備え、
    前記弾性付勢手段は、前記振動子及び前記摺動抵抗低減手段を前記摺動部材に圧接することを特徴とする超音波モータ。
  3. 請求項2の超音波モータにおいて、
    前記弾性付勢手段は、前記振動子と前記摺動部材と前記摺動抵抗低減手段の積層方向及び前記所定方向とほぼ直交する方向に前記摺動部材に対して並列的に配されると共に、前記ガイド部材と同軸上に配置されていることを特徴とする超音波モータ。
  4. 請求項1から3の何れか1項の超音波モータにおいて、
    前記支持軸に嵌合支持される前記振動子又は前記摺動部材と一体的に移動する部分の嵌合穴を、前記摺動部材の面の平面にほぼ垂直な方向に伸びた長穴形状としたことを特徴とする超音波モータ。
  5. 請求項2から4の何れか1項の超音波モータにおいて、
    前記振動子と一体的に移動する部分であって前記振動子を保持する振動子ホルダを備え、
    前記弾性付勢手段が前記振動子ホルダを押圧する位置と、前記摺動抵抗低減手段が前記摺動部材を押圧する位置とを結ぶ線が、前記摺動部材の面の平面に垂直な方向において、前記振動子を通ることを特徴とする超音波モータ。
  6. 請求項2から5の何れか1項の超音波モータにおいて、
    前記振動子は、前記摺動部材に圧接される複数の振動突起部をもち、
    前記弾性付勢手段が前記振動子を前記摺動部材に圧接する位置及び前記弾性付勢手段が前記摺動抵抗低減手段を前記摺動部材に圧接する位置が、前記摺動部材の面の平面に垂直な方向において、前記複数の振動突起部で挟まれる範囲の内側にあることを特徴とする超音波モータ。
  7. 請求項2から6の何れか1項の超音波モータにおいて、
    前記振動子が前記摺動部材を押圧する付勢力の方向及び前記摺動抵抗低減手段が前記摺動部材を押圧する付勢力の方向の少なくとも一方が、前記摺動部材の面の平面に垂直な方向であることを特徴とする超音波モータ。
  8. 請求項6または7に記載の超音波モータにおいて、
    前記振動子と一体的に移動する部分であって前記振動子を保持する振動子ホルダを備え、
    前記振動子は、前記摺動部材に圧接される複数の振動突起部をもち、
    前記摺動部材の面の平面に垂直な方向において、前記振動子ホルダと前記振動子の合成荷重の重心位置から重力方向に伸びる線が、前記複数の振動突起部で挟まれる範囲の内側を通ることを特徴とする超音波モータ。
  9. 請求項8の超音波モータにおいて、
    前記振動子ホルダに、重心調整用の重り部材を配置したことを特徴とする超音波モータ。
  10. 請求項1から9のいずれか1項の超音波モータと、前記振動子又は前記摺動部材と共に直線的に進退駆動される進退部材と、前記進退部材に取り付けられた機器と、を有することを特徴とする超音波モータ付き機器駆動装置。
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