JP6110629B2 - 超音波モータ、及び超音波モータ付き機器駆動装置 - Google Patents

超音波モータ、及び超音波モータ付き機器駆動装置 Download PDF

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Description

本発明は、デジタルカメラなどに適用される超音波モータ、及び超音波モータ付き電子機器駆動装置などの超音波モータ付き機器駆動装置に関する。特に、レンズ群を保持するレンズ移動枠を超音波モータ駆動によって光軸方向に沿って移動させる超音波モータ、及び超音波モータ付きレンズ鏡筒に関する。
デジタルカメラやビデオカメラ等の撮影機器は、レンズ群を保持するレンズ移動枠を光軸方向に沿って移動させることで、フォーカシングやズーミングを行っている。近年、この駆動手段として、超音波モータを用いたものが知られている。この超音波モータは、振動子の圧電素子によって振動が励起される振動部材にある振動突起部と該振動突起部に圧接される摺動部材との間を直進方向に相対移動させるモータである。その特徴は、従来の電磁型モータに比べて、高速・高出力な駆動が得られ、快適・高速・正確なフォーカシングを実現できることである。
特許文献1のアクチュエータでは、振動子の振動突起部を、固定摺動部材と圧縮ばねで付勢された可動振動子との間で挟み込み、振動突起部を摺動部材にならわせて常に面接触させ、駆動性能の向上をはかっている。且つ、振動子とレンズ移動枠をピン部材で連結し、その連結態様を次のようにすることで超音波モータを安定して正確に駆動させている。すなわち、レンズ移動枠側の連結部長穴にピン部材を挿入し、ピン部材を光軸方向に板バネで付勢して光軸方向のガタつきを無くし、更にこれに直交する方向の振動子の運動に自由度がある連結にすることによって、超音波モータを安定して正確に移動させている。
特開2005-94957号公報
しかしながら、上述の特許文献1に開示された従来技術では、振動子の振動突起部と摺動部材とを常に面接触にする機能や、レンズ移動枠と超音波モータとの光軸方向のガタつきを無くす機能の実現に、複数の部品が用いられ、比較的高価な機構となっている。そこで、本発明の目的は、簡単な部品構成で、振動子と摺動部材との接触が片当りとなることを防止ないし抑制し、レンズ移動枠などの進退部材と超音波モータとの光軸方向のガタつきを防止ないし抑制することができる超音波モータを提供することである。つまり、レンズ移動枠などの進退部材を高精度且つ高速に移動することができる超音波モータと超音波モータ付きレンズ鏡筒などの超音波モータ付き機器駆動装置を低コストで提供することである。本明細書において、片当りとは、振動子と摺動部材とが、互いの接触面どうしで密着せずに、接触面と接触面端部のエッジが接触する状態となることである。
本発明の超音波モータは、所定方向に沿って進退駆動される進退部材と、印加される駆動電圧により超音波振動する、固定して設けられた振動子と、振動子と圧接されて振動子に対して前記所定方向に沿って移動可能な摺動部材と、進退部材に摺動部材を連結する薄板形状の連結部材と、振動子と摺動部材を圧接する弾性付勢手段を有する。前記連結部材は、方向によってばね定数が異なる弾性体であり、前記連結部材は、前記振動子と前記摺動部材との接触面と平行に配置され、前記摺動部材の前記接触面において、前記摺動部材に連結されている。或いは、本発明の超音波モータは、所定方向に沿って進退駆動される進退部材と、印加される駆動電圧により超音波振動する可動な振動子と、前記振動子と圧接されて前記振動子を前記所定方向に沿って移動可能とする、固定して設けられた摺動部材と、前記進退部材に前記振動子を連結する薄板形状の連結部材と、前記振動子と前記摺動部材を圧接する弾性付勢手段と、を有する。前記連結部材は、方向によってばね定数が異なる弾性体であり、前記連結部材は、前記振動子と前記摺動部材との接触面と平行に配置され、前記振動子の前記接触面と平行な、前記振動子と一体的な部分の面において、前記振動子に連結されている。
本発明の超音波モータによれば、簡単な部品構成で、振動子と摺動部材との接触が片当りとなってしまうことを抑制し、且つ、レンズ移動枠などの進退部材と摺動部材または振動子との光軸方向のガタを抑制し、進退部材を高精度且つ高速に移動することができる。
本発明の実施例1における超音波モータ付きレンズ駆動部の概略斜視図。 図1と斜視角度が異なる概略斜視図。 図1の超音波モータ付きレンズ駆動部を被写体側光軸方向から見た正面図。 図1の超音波モータ付きレンズ駆動部を光軸に垂直な方向から見た側面図。 図1の超音波モータ付きレンズ駆動部を光軸に垂直な方向から見た上面図。 本発明の実施例1における振動子の斜視図。 本発明の実施例1における超音波モータ付きレンズ鏡筒の側面外観図。 本発明の実施例1における超音波モータ付きレンズ鏡筒の後部外観図。 本発明の実施例1における超音波モータ付きレンズ鏡筒の側面断面図。 振動突起部が摺動部材に対してローリング方向に傾いて片当りした図。 振動突起部が摺動部材に対してピッチング方向に傾いて片当りした図。 本発明の実施例2における超音波モータ付きレンズ駆動部の概略斜視図。 図12と斜視角度が異なる概略斜視図。 図12の超音波モータ付きレンズ駆動部を被写体側光軸方向から見た正面図。 図12の超音波モータ付きレンズ駆動部を光軸に垂直な方向から見た側面図。 図12の超音波モータ付きレンズ駆動部を光軸に垂直な方向から見た上面図。 実施例2の振動突起部が摺動部材に対しローリング方向に傾いて片当りした図。 実施例2の振動突起部が摺動部材に対しピッチング方向に傾いて片当りした図。 実施例1におけるローリング方向の片当り状態から摺動部材が姿勢変化し、振動突起部に対して密着した状態の図。 実施例1におけるピッチング方向の片当り状態から摺動部材が姿勢変化し、振動突起部に対して密着した状態の図。 実施例2におけるローリング方向の片当り状態から振動子が姿勢変化し、振動突起部が摺動部材に対して密着した状態の図。 実施例2におけるピッチング方向の片当り状態から振動子が姿勢変化し、振動突起部が摺動部材に対して密着した状態の図。
本発明の超音波モータの特徴は、進退部材に摺動部材または振動子を連結する連結部材が、方向によってばね定数が異なる弾性体であることである。典型的には、板バネなどである弾性体のばね定数は、光軸方向のばね定数に対して、振動子と摺動部材が圧接する方向のばね定数が弱い。連結部材の弾性体のばね定数の異なり態様は、連結部材の材料や形状、他の構成部材と連結部材との配置関係などによって多少変化する。要は、振動子と摺動部材との接触の片当り及び進退部材と摺動部材または振動子との光軸方向のガタを抑制できればよい。こうした構成の超音波モータを用いて、振動子または摺動部材と共に直線的に進退駆動される進退部材に取り付けられた機器を有する超音波モータ付き機器駆動装置を構成することができる。
以下に、本発明の実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
(実施例1)
図1から図11及び図19と図20を用いて本発明の実施例1について説明する。カメラ本体(撮影装置本体)に対して着脱可能な交換レンズ(光学機器)に本発明を適用したインナーフォーカス駆動の超音波モータ付きレンズ鏡筒の構成を用いて説明する。
図4で示す超音波モータ部の構造を上下反転させた形態で組み込んだ全体構成を示す模式図の図9を用いて、レンズ構成を説明する。超音波モータ付きレンズ鏡筒21の被写体側に1群レンズ22があり、これを保持する1群レンズ鏡筒26がある。次に撮像素子(不図示)側に向かって、2群レンズ23があり、これを保持する2群レンズ鏡筒27がある。次に、光学部材であるフォーカスレンズ1があり、これを保持するレンズ移動枠2がある。レンズ移動枠2は、所定方向に沿って進退駆動される進退部材である。次に4群レンズ24と5群レンズ25があり、これを保持する4,5群レンズ鏡筒28がある。1群レンズ22、2群レンズ23、4群レンズ24、5群レンズ25は、固定レンズである。フォーカスレンズ1を保持するレンズ移動枠2を光軸方向に前後移動させるガイド部材のメインガイドバー3とサブガイドバー4は、超音波モータ付きレンズ鏡筒21の鏡筒内壁へ光軸に平行に取り付けられている。また、レンズ移動枠2に光軸方向の移動駆動力を伝える振動子9と相対移動する摺動部材5が、メインガイドバー3とサブガイドバー4と平行に、レンズ移動枠2に取り付いた弾性体(板バネ)10に取り付いている。ここでは、レンズ移動枠2は、連結部材である弾性体10の一端に固定され、摺動部材5は弾性体10の前記一端とは異なる端部に固定されている。
また、鏡筒内壁に、振動子9が取り付く振動子ホルダ13が取り付いている。摺動部材5は、弾性体10の曲げ弾性で、振動子9にある振動突起部61、62に突き当たり接触できる。超音波モータ部は、弾性付勢手段である付勢バネ(引っ張りバネ)11、及び摺動部材に対して振動子と一体的に相対移動して振動子の受ける摺動抵抗を低減する摺動抵抗低減手段である摺動部材受けころ12を備える。摺動部材受けころ12は、摺動部材の振動子が圧接される面の反対側の面に取り付けられ、付勢バネ11は、振動子及び摺動部材受けころを摺動部材に圧接する。すなわち、付勢バネ11は、振動子ホルダ13側へ摺動部材受けころ12を引っ張り、摺動部材5を振動子9の振動突起部61、62と摺動部材受けころ12とで挟み込んで圧接している。付勢バネ11が振動子を摺動部材に押圧する付勢力の方向は、摺動部材の圧接面の平面に対して垂直方向であるのが好ましい。
2群レンズ23とフォーカスレンズ1の間には絞りユニット29が配置されている。絞りユニット29は、光軸を形成する光の通過光量を規制する絞りと、その絞りを開閉駆動する絞りモータ30からなり、絞り動作が行われる。操作部材32はマニュアルフォーカスリングであり、マニュアル時に回転操作されると、レンズ移動枠2に取り付くフォーカスレンズ1のフォーカス駆動が行われる。操作部材32は電子リングであり回転方向のストローク端が無く、無限に回転可能な構造となっている。図7や図8に示す様に、超音波モータ付きレンズ鏡筒21の後部には、リング状のマウント部31が取り付けられている。マウント部31のうち最外周部分の後端面は、カメラ本体に装着する際の基準面(マウント基準面)となっている。マウント部31にはバヨネット爪が形成されていて、超音波モータ付きレンズ鏡筒21をカメラ本体に取り付ける際にカメラ本体のマウント部にあるバヨネット爪と係合し、レンズ鏡筒21がカメラ本体と結合固定される。マウント接点33は、カメラ本体と超音波モータ付きレンズ鏡筒21との間で制御信号、状態信号、データ信号等の通信を可能とすると共に、超音波モータ付きレンズ鏡筒21にカメラ本体から電力を供給するためのものである。
次に、以上のように構成された超音波モータ付きレンズ鏡筒21のフォーカス動作について説明する。オートフォーカス時はカメラ本体のシャターボタンのON時に、マニュアルフォーカス時は操作部材32の回転操作時に、マウント接点33を通してカメラ本体との通信信号のやり取りと電力供給が行われる。そして、振動子9にある圧電素子8に高周波電圧が印加される。図6に示す様に、圧電素子8は、例えば、複数の電極板が積層されて矩形状に形成される。そして、各電極を通して位相が異なる2つの高周波駆動電圧の信号が印加されると、電気−機械エネルギー変換作用で振動部材7が縦振動及び屈曲振動を同時に励起して楕円振動(超音波振動)を発生させる。この楕円振動を振動部材7に形成する振動突起部61、62を介して摺動部材5に伝達し、これらの間に摩擦力を発生させて光軸方向への推力を発生する。この結果、フォーカスレンズ1は光軸に沿って進退し、超音波モータ付きレンズ鏡筒21の合焦動作が行われ、十分な光学性能が維持可能となる。
超音波モータによる高速・高出力な推進駆動制御を実現するには、振動子9にある振動突起部61、62と摺動部材5の接触状態が重要なカギとなる。2つの振動突起部61、62が、摺動部材5に対して、光軸移動のローリングやピッチング方向の傾きによる片当りを伴うことなく、密着接触することが必要となる。本実施例では、上記弾性体10により、こうした傾きによる片当りを防止ないし抑制している。
次に、このレンズ鏡筒に内在されている超音波モータとレンズ鏡筒部との連結バネの構造と作用を詳細に説明する。図1、図2(図1と斜視角度が異なる)、図3から図5は、すべての部品が倒れなく組み立てられた初期状態を示す。まず、超音波モータによりフォーカスレンズ1を光軸方向に移動させるレンズ駆動部の基本構成を説明する。
フォーカスレンズ1を保持したレンズ移動枠2には、メインガイドバー3がメインガイドバー嵌合穴に光軸と平行に取り付いている。また、サブガイドバー4がサブガイドバー嵌合長穴に光軸方向と平行に取り付いている。これらを移動ガイドとして、フォーカスレンズ1は光軸方向へ前後移動可能に支持されている。サブガイドバー嵌合長穴は、メインガイドバー嵌合穴の方向に長穴形状となっていてもよい。レンズ移動枠2を光軸に垂直な面内で位置決めしているのがメインガイドバー3で、レンズ移動枠2のメインガイドバー3中心での回転防止をサブガイドバー4が行っている。
これに、レンズ移動枠2へ光軸方向の移動駆動力を発生する振動子9と、振動子9が振動しながら接触する摺動部材5とが、メインガイドバー3と平行に配置されている。固定部となる振動子ホルダ13には、振動子9が取り付いている。振動子9は、圧電素子8と振動部材7とを有し、振動部材7には振動突起部61、62が光軸方向に並んで2つ形成されている。レンズ移動枠2には、弾性体10の一端部が取り付き、弾性体10の他端部には、例えばスポット溶接などで摺動部材5が取り付いている。こうして、振動子9にある振動突起部61、62が、摺動部材5の表面に突き当て接触する。摺動部材5の振動突起部61、62が接触する面の反対側の面には、摺動部材受けころ12がある。振動子ホルダ13と摺動部材受けころ12には、それぞれ、付勢バネフック14があり、これに付勢バネ11が取り付いている。
ここで、振動子9にある振動突起部61、62への摺動部材5の突き当て接触構造を、弾性体10の連結部材で摺動部材5をレンズ移動枠2に固定する構造としている。弾性体10の材料、形状、取り付けの特徴は、次のようになっている。すなわち、摺動部材5からレンズ移動枠2への駆動伝達力により光軸方向に曲げ弾性が発生しない剛性があり、摺動部材5を振動子9の振動突起部61、62に倣わせて接触状態を安定化させる方向に曲げ弾性が発生することである。振動子と摺動部材との圧接を充分確保する為に、弾性体10が弾性変形することにより発生する弾性力は、付勢バネ11が振動子と摺動部材とを圧接する力より弱いことが好ましい。
次に、本実施例の特徴的な構成部分の動作・作用を説明する。超音波モータ付きレンズ鏡筒21に取り付く振動子9と摺動部材5との間には、通常、各部品精度誤差と組込み精度誤差の積み上げから、取り付け位置誤差がある。それに起因して、振動子9の2つの振動突起部61、62が摺動部材5に対して傾いて片当りすることがある。以下では、この片当り状態から各接触面が面接触になる動作・作用を説明する。
図10と図11は、超音波モータの組立て途中で、付勢バネ11の力が未だ、超音波モータ全体に作用していない状態の図である。図10は、摺動部材5が、振動突起部61、62に対して、ローリング方向に傾いて片当りした状態を示す。図11は、摺動部材5が、振動突起部61、62に対して、ピッチング方向に傾いて片当りした状態を示す。図19は、ローリング方向の片当り状態から、弾性体の弾性変形により摺動部材が姿勢変化し、振動突起部に対して密着した状態を示す。図20は、ピッチング方向の片当り状態から、弾性体の弾性変形により摺動部材が姿勢変化し、振動突起部に対して密着した状態を示す。
先ずは図10と図19を用いて、ローリング方向で面接触になる動作を説明する。図10では、振動突起部61の先端辺部611と振動突起部62の先端辺部621(図10では見えていない)が摺動部材5の表面に接している。一方、振動突起部61の先端辺部612と振動突起部62の先端辺部622(図10では見えていない)が摺動部材5の表面から離れている。この時、図10で、付勢バネ11が摺動部材受けころ12を振動子ホルダ13側へ引き込む力FA41のベクトル中心より左側に、摺動部材5に先端辺部611、621が接触している。この為、摺動部材5は、摺動部材受けころ12に付勢されて、先端辺部611、621を中心に、図10中で反時計まわりの回転トルク45が発生する。その回転トルク45により、摺動部材5は反時計まわりに回転し、先端辺部612、622は摺動部材5の表面に近づき、更に接触する。本実施例では、弾性体10を薄板形状であって板平面垂直方向に弾性変形し易い形状とし、振動突起部61、62と摺動部材5の当接面に平行に板平面が配置される様に弾性体10と摺動部材5を連結している。
この為、付勢バネ11の引っ張り力によって、摺動部材5の表面に振動突起部61、62が密着する過程において、レンズ移動枠2に弾性体10により取り付く摺動部材5は、弾性体10の曲げ弾性で反時計まわりに姿勢を変える。そして、その過程で、先端辺部611、621も先端辺部612、622も摺動部材5の表面に接触し、図19の様に、振動突起部61、62の先端全面が摺動部材5の表面に接触している状態になる。この時、円形をした振動突起部61、62の先端の内側を、引き込む力FA41のベクトル中心が通過している。より詳細には、一対の付勢バネ11が振動子を摺動部材に押圧する中心位置が、摺動部材の圧接面の平面に垂直な方向において、振動子上にある。また、摺動部材の圧接面の平面に対して垂直な方向において、付勢バネ11が振動子を摺動部材に押圧する中心位置が、複数の振動突起部で挟まれる領域の内側にある。
その為、超音波モータは安定的にこの状態を維持する。よって、振動突起部61、62の先端が摺動部材5の表面に密着している状態を維持する為、この超音波モータは、高速・高出力な駆動が可能となる。逆側でローリング方向の片当り状態が生じている場合の密着状態維持の原理も同じである。つまり、振動突起部61の先端辺部611と振動突起部62の先端辺部621が摺動部材5の表面から離れていて、振動突起部61の先端辺部612と振動突起部62の先端辺部622が摺動部材5の表面に接している場合も、同様である。
次に、図11と図20を使用して、ピッチング方向で面接触になる動作を説明する。図11では、振動突起部62の先端辺部623が振動部材5の表面に接触し、振動突起部61が振動部材5の表面から離れた状態になっている。この時、図11で、付勢バネ11が摺動部材受けころ12を振動子ホルダ13側へ引き込む力FA41のベクトル中心より左側に、摺動部材5に先端辺部623が接触している。この為、摺動部材5は、摺動部材受けころ12に付勢されて、先端辺部623を中心に、図11中で反時計まわりの回転トルク46が発生する。その回転トルク46により、摺動部材5は反時計まわりに回転し、振動突起部61は摺動部材5の表面に近づき、更に接触する。
本実施例では、弾性体10は上記の如き材料、形状、取り付けである。この為、付勢バネ11の引っ張り力によって、摺動部材5の表面に振動突起部61、62が密着する過程において、弾性体10が弾性変形する。これにより、レンズ移動枠2に弾性体10により取り付く摺動部材5は、弾性体10の曲げ弾性で反時計まわりに姿勢を変えながら、図20の様に、振動突起部61、62の先端全面が摺動部材5の表面に接触している状態になる。この時も、円形をした振動突起部61と62の先端の内側を、押圧する力FA41のベクトル中心が通過している為、超音波モータは安定的にこの状態を維持する。逆側でピッチング方向の片当り状態が生じている場合の密着状態維持の原理も同じである。つまり、振動突起部61の先端辺部が振動部材5の表面に接触し、振動突起部62が振動部材5の表面から離れた状態の場合も、同様である。
また、本実施例では、レンズ移動枠2と摺動部材5とを連結する弾性体10を、レンズ移動枠2への駆動伝達力方向である光軸方向に弾性変形し難い形状と取り付けにしているので、レンズ移動枠2と摺動部材5との光軸方向のガタ無し連結を実現している。
(実施例2)
以下、図12から図18、図21及び図22を用いて、本発明の第2の実施例について説明する。尚、実施例1と実施例2は共通構造が多い為、異なる構造と動作・作用のみを説明する。図12と図13は、実施例2における超音波モータ付きレンズ駆動部の構成を示す斜視角度が異なる斜視図である。図14と図15と図16は、それぞれ、すべての部品が倒れなく組み立てられた初期状態の正面図と側面図と上面図である。図17と図18は、組立て途中で、付勢バネ11の力が未だ、超音波モータ全体に作用していない状態の図である。図17は、振動突起部61、62が摺動部材5に対してローリング方向に傾いて片当りした図、図18は、振動突起部61、62が摺動部材5に対してピッチング方向に傾いて片当りした図である。
また、図21は、実施例2におけるローリング方向の片当り状態から、弾性体の弾性変形により振動子が姿勢変化し、振動突起部が摺動部材に対して密着した状態を示す図である。図22は、実施例2におけるピッチング方向の片当り状態から、弾性体の弾性変形により振動子が姿勢変化し、振動突起部が摺動部材に対して密着した状態を示す。
実施例1では、振動子9が固定側で、摺動部材5が、弾性体10によりレンズ移動枠2に取り付く可動側となる構成であるのに対して、実施例2では、摺動部材5が固定側で、振動子9が、弾性体10によりレンズ移動枠2に取り付く可動側である。実施例1の場合は、振動子9が固定である為、振動子9を駆動させるフレキシブル配線が固定であるのに対して、実施例2の場合は、振動子9が可動である為、振動子9を駆動させるフレキシブル配線が移動する。
実施例2の特徴的な構成部分の動作・作用を説明する。実施例1と実施例2との違いは、図17と図18から解るように、固定側である摺動部材5に対して、レンズ移動枠2に弾性体10で取り付く振動子9が付勢バネ11のバネ力により回転移動する点である。このことで、ローリング方向及びピッチング方向の片当りが抑制されて、振動突起部61、62の先端が摺動部材5と面接触する。この時、円形をした振動突起部61、62の先端の内側を、引き込む力FA41のベクトル中心が通過している為、振動突起部61、62の先端が摺動部材5の表面に密着している状態を維持する。つまり、摺動部材5と振動子9との相対的な回転移動で、振動突起部61、62の先端と摺動部材5の表面との密着状態が維持される点で実施例1と実施例2は共通している。
更に実施例1同様に、レンズ移動枠2と振動子9とを連結する弾性体10を、レンズ移動枠2への駆動伝達力方向である光軸方向に弾性変形し難い形状と取り付けにすることで、レンズ移動枠2と振動子9との光軸方向のガタ無し連結を実現している。以上より、実施例2によって、超音波モータによる高速・高出力な推進駆動制御が得られ、快適・高速・正確なフォーカシングを実現する超音波モータ付きレンズ鏡筒を実現することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。本発明の実施例1、2では、レンズ移動枠(3群レンズ鏡筒)をインナーフォーカス駆動で光軸方向に沿って移動させる例を説明したが、ズーム駆動で鏡筒を光軸方向に沿って移動させる構成にも適用することができる。また、実施例1、2では、カメラ本体(撮影装置本体)に対して着脱可能な交換レンズ(光学機器)について説明したが、本発明は、レンズ一体型の撮影装置本体にも適用することができる。更に、撮影装置に限らず、レンズなどの機器を振動型リニアアクチュエータによって駆動する各種光学機器などの機器にも本発明を適用することができる。
1・・フォーカスレンズ、2・・レンズ移動枠(進退部材)、5・・摺動部材(スライダー)、7・・振動部材、8・・圧電素子、9・・振動子、10・・連結部材(弾性体)、11・・弾性付勢手段(付勢バネ)、61、62・・振動突起部

Claims (13)

  1. 所定方向に沿って進退駆動される進退部材と、
    印加される駆動電圧により超音波振動する、固定して設けられた振動子と、
    前記振動子と圧接されて前記振動子に対して前記所定方向に沿って移動可能な摺動部材と、
    前記進退部材に前記摺動部材を連結する薄板形状の連結部材と、
    前記振動子と前記摺動部材を圧接する弾性付勢手段と、
    を有する超音波モータであって、
    前記連結部材、方向によってばね定数が異なる弾性体であり、
    前記連結部材は、前記振動子と前記摺動部材との接触面と平行に配置され、前記摺動部材の前記接触面において、前記摺動部材に連結されていることを特徴とする超音波モータ。
  2. 所定方向に沿って進退駆動される進退部材と、
    印加される駆動電圧により超音波振動する可動な振動子と、
    前記振動子と圧接されて前記振動子を前記所定方向に沿って移動可能とする、固定して設けられた摺動部材と、
    前記進退部材に前記振動子を連結する薄板形状の連結部材と、
    前記振動子と前記摺動部材を圧接する弾性付勢手段と、
    を有する超音波モータであって、
    前記連結部材は、方向によってばね定数が異なる弾性体であり、
    前記連結部材は、前記振動子と前記摺動部材との接触面と平行に配置され、前記振動子の前記接触面と平行な、前記振動子と一体的な部分の面において、前記振動子に連結されていることを特徴とする超音波モータ。
  3. 請求項1の超音波モータにおいて、
    前記連結部材は、前記振動子に対して前記所定方向に沿って前記摺動部材が移動できるようにするための開口部を有し、前記開口部の周辺部で前記摺動部材に連結されていることを特徴とする超音波モータ。
  4. 請求項1から3の何れか1項の超音波モータにおいて、
    前記弾性体のばね定数は、光軸方向のばね定数に対して、前記振動子と前記摺動部材が圧接する方向のばね定数が弱いことを特徴とする超音波モータ。
  5. 請求項1から4の何れか1項の超音波モータにおいて、
    前記連結部材が弾性変形することにより発生する弾性力は、前記弾性付勢手段が前記振動子と前記摺動部材とを圧接する力より弱いことを特徴とする超音波モータ。
  6. 請求項1からの何れか1項の超音波モータにおいて、
    前記弾性付勢手段が前記振動子を前記摺動部材に押圧するが、前記摺動部材の前記接触面の平面に垂直な方向において、前記振動子の部分を通ることを特徴とする超音波モータ。
  7. 請求項の超音波モータにおいて、
    前記振動子は前記摺動部材に圧接する複数の振動突起部を有し、
    前記摺動部材の前記接触面の平面に対して垂直な方向において、前記弾性付勢手段が前記振動子を前記摺動部材に押圧するが、前記複数の振動突起部で挟まれる領域を通ることを特徴とする超音波モータ。
  8. 請求項またはの超音波モータにおいて、
    前記弾性付勢手段が前記振動子を前記摺動部材に押圧する付勢力の方向が、前記摺動部材の前記接触面の平面に対して垂直方向であることを特徴とする超音波モータ。
  9. 請求項1からの何れか1項の超音波モータにおいて、
    板バネである前記連結部材の一端に前記進退部材を固定し、
    前記連結部材の前記一端とは異なる端部に前記摺動部材または前記振動子を固定したことを特徴とする超音波モータ。
  10. 請求項9の超音波モータにおいて、
    前記摺動部材または前記振動子を固定した前記連結部材の面と前記進退部材を固定した前記連結部材の面とは同じ面であることを特徴とする超音波モータ。
  11. 請求項1から10の何れか1項の超音波モータにおいて、
    前記摺動部材の前記接触面の反対側の面に取り付けられ、前記摺動部材に対して前記振動子と一体的に相対移動して前記振動子の受ける摺動抵抗を低減する摺動抵抗低減手段を備え、
    前記弾性付勢手段は、前記振動子及び前記摺動抵抗低減手段を前記摺動部材に圧接することを特徴とする超音波モータ。
  12. 請求項1から11のいずれか1項の超音波モータと、前記進退部材に取り付いた機器と、を有することを特徴とする超音波モータ付き機器駆動装置。
  13. 光学部材を有するレンズ鏡筒であって、
    請求項1から11のいずれか1項の超音波モータを有し、
    前記進退部材に前記光学部材が取り付いていることを特徴とする超音波モータ付きレンズ鏡筒。
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