JP2014093738A - 変調信号解析装置および変調信号解析方法 - Google Patents

変調信号解析装置および変調信号解析方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ビット分解能を低下させずに広帯域なOFDM変調信号を測定して解析を行うことを可能にする。
【解決手段】OFDM変調信号のチャンネル幅を分割する複数の分割周波数範囲が入力設定部2から設定される。入力処理部3は、設定された複数の分割周波数範囲毎に時間的に振り分けてOFDM変調信号を取り込み、この取り込んだ複数の分割周波数範囲毎のOFDM変調信号を直交復調して得られるI,Q信号に基づく測定結果を記憶部4に書き込む。データ処理部5は、複数の分割周波数範囲の測定結果同士をチャンネル幅と一致又は包含するように結合する。
【選択図】図1

Description

本発明は、被測定信号として入力されるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)変調信号を直交復調し、この直交復調によって得られるI,Q信号を用いた各種測定(例えば、エラーベクトル振幅(EVM:Error Vector Magnitude)、スペクトラムフラットネス(振幅の平坦度)の測定など)を行って信号解析する変調信号解析装置および変調信号解析方法に関する。
近年、無線通信や有線通信における高速伝送への要求は高まる一方であり、限られた帯域を効率よく使用するための変調方式が必要とされている。この変調方式の一つとして、ディジタル地上テレビジョン放送の標準方式として採用されているOFDMが知られている。
OFDMは、高速なデータ信号を低速で狭帯域なデータ信号に変換し周波数軸上で並列に伝送するFDM(周波数分割多重)に対してさらに直交性を利用し、周波数軸上でのオーバーラップを許容している。これにより、複数の搬送波を一部重なりあいながらも互いに干渉することなく密に並べることができ、狭い周波数の範囲を効率的に利用した広帯域伝送を実現している。このため、OFDMは、例えば無線LAN、PAN、ADSL、電力線通信システムなどに応用され、次世代の移動通信システムへの適用も検討されている。
ところで、OFDMを用いたシステムを構築するにあたっては、実際の通信に使用されるOFDM変調信号を被測定信号として直交復調し、この直交復調によって得られるI,Q信号を用いた各種測定(例えば、EVM、スペクトラムフラットネスの測定など)を行ってOFDM変調信号を解析する必要がある。このOFDM変調信号を被測定信号として測定して解析を行う装置としては、例えば下記特許文献1に開示される変調信号解析装置が知られている。
特開2005−303455号公報
ところが、近年では、無線通信や有線通信の高速伝送に伴ってOFDMの広帯域化も進んでおり、IEEE(米国電気電子技術者協会)で制定された規格IEEE802.11acでは、最大チャンネル幅:160MHzまで広帯域化している。
しかしながら、特許文献1に開示される従来の変調信号解析装置を用い、広帯域なチャンネル幅160MHzのOFDM変調信号を1回で取り込んで測定し解析を行うためには、高速なA/D変換器が必要不可欠であった。
ところが、広帯域のOFDM変調信号に対応するため、高速なA/D変換器を用いると、ビット分解能が低下することがあり、このビット分解能の低下に伴って測定結果にもバラツキによる誤差が生じ、高精度な測定による信号解析を行うことができないという課題があった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、ビット分解能を低下させずに広帯域なOFDM変調信号を測定して解析を行うことができる変調信号解析装置および変調信号解析方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に記載された変調信号解析装置は、OFDM変調信号のチャンネル幅を分割する複数の分割周波数範囲を設定する入力設定部2と、
前記入力設定部にて設定された複数の分割周波数範囲毎に時間的に振り分けて前記OFDM変調信号を取り込み、この取り込んだ前記複数の周波数範囲毎のOFDM変調信号を直交復調して得られるI,Q信号に基づく測定結果を記憶部4に書き込む信号入力処理部3と、
前記記憶部に書き込まれた前記複数の周波数範囲の測定結果同士を結合するデータ処理部5とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載された変調信号解析装置は、請求項1記載の変調信号解析装置において、
前記データ処理部5は、前記複数の分割周波数範囲の一部を重複させた重複周波数範囲が前記入力設定部にて設定されているときに、該重複周波数範囲における前記複数の分割周波数範囲の測定結果の差から算出される近似直線の傾きと該近似直線の縦軸との切片が0になるように前記複数の分割周波数範囲の測定結果を補正して結合することを特徴とする。
請求項3に記載された変調信号解析方法は、OFDM変調信号のチャンネル幅を分割する複数の分割周波数範囲を設定するステップと、
前記設定された複数の分割周波数範囲毎に時間的に振り分けて前記OFDM変調信号を取り込むステップと、
前記取り込んだ前記複数の分割周波数範囲毎のOFDM変調信号を直交復調するステップと、
前記直交復調によって得られるI,Q信号に基づく測定結果を記憶部4に書き込むステップと、
前記記憶部に書き込まれた前記複数の分割周波数範囲の測定結果同士を結合するステップとを含むことを特徴とする。
請求項4に記載された変調信号解析方法は、請求項3記載の変調信号解析方法において、
前記複数の分割周波数範囲の一部を重複させた重複周波数範囲を設定するステップと、
前記重複周波数範囲における前記複数の分割周波数範囲の測定結果の差から算出される近似直線の傾きと該近似直線の縦軸との切片が0になるように前記複数の分割周波数範囲の測定結果を補正して結合するステップとをさらに含むことを特徴とする。
本発明によれば、広帯域のOFDM変調信号のチャンネル幅を時間的に複数回に分け、複数回の狭帯域の分割周波数範囲でOFDM変調信号を取り込んで測定するので、高速A/D変換器が不要であり、この高速A/D変換器を用いた場合と比較しても、ダイナミックレンジが広く取れ、ビット分解能を低下させずに広帯域なOFDM変調信号の測定解析を行うことができる。
複数の分割周波数範囲の一部を重複させた重複周波数範囲における複数の分割周波数範囲の測定結果の差から算出される近似直線の傾きと近似直線の縦軸との切片が0になるように複数の分割周波数範囲の測定結果を補正して結合すれば、ダイナミックレンジが広く取れ、ビット分解能を低下させずに広帯域なOFDM変調信号を測定できるだけでなく、極めて少ない誤差での測定解析が可能になる。
本発明に係る変調信号解析装置のブロック構成図である。 本発明に係る変調信号解析装置によりスペクトラムフラットネスを測定したときの測定結果の表示状態の一例を示す図である。 本発明に係る変調信号解析装置において分割周波数範囲間にずれが生じた場合の測定結果の表示状態の一例を示す図である。 本発明に係る変調信号解析装置により重複周波数範囲を設定して測定を行ったときの測定結果の表示状態の一例を示す図である。 図4の重複周波数範囲における下側分割周波数範囲の測定結果と上側分割周波数範囲の測定結果の拡大図である。 図5における測定結果の差を示す図である。 本発明に係る変調信号解析装置において補正処理を行ったときの測定結果の一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。尚、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではなく、この形態に基づいて当業者などによりなされる実施可能な他の形態、実施例及び運用技術などはすべて本発明の範疇に含まれる。
本発明に係る変調信号解析装置および変調信号解析方法は、被測定信号として入力されるOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)変調信号を直交復調し、この直交復調によって得られるI信号(同位相)及びQ信号(直交位相)を用いた各種測定(例えば、エラーベクトル振幅(EVM)、スペクトラムフラットネスの測定など)を行ってOFDM変調信号を信号解析するものである。
そして、本発明では、特に、広帯域(例えば160MHz以上のチャンネル幅)のOFDM変調信号の測定解析を行うにあたって、OFDM変調信号のチャンネル幅を複数の周波数範囲に分割して時間的に振り分けてOFDM変調信号を取り込んで直交復調し、この直交復調によって得られる複数の周波数範囲のI信号とQ信号に基づく測定結果をOFDM変調信号のチャンネル幅と一致又は包含するように結合する機能を有している。また、本発明は、複数の周波数範囲間の境目における測定結果のずれを補正処理して結合する機能も有している。
本例の変調信号解析装置1は、これらの機能を実現するべく、図1に示すように、入力設定部2、信号入力処理部3、記憶部4、データ処理部5、表示部6を備えて概略構成される。
入力設定部2は、装置本体に設けられるスイッチやキー、表示部6の表示画面上に表示されるソフトキーなどで構成され、被測定信号として入力されるOFDM変調信号の解析周波数範囲を設定している。この解析周波数範囲は、変調信号解析装置1が解析可能な装置解析周波数範囲よりも広帯域(例えば160MHz以上のチャンネル幅)のOFDM変調信号の測定解析に対応するべく、OFDM変調信号のチャンネル幅を所定帯域幅ずつ分割する複数の分割周波数範囲として設定される。
複数の分割周波数範囲は、OFDM変調信号(被測定信号)の中心周波数を中心として、装置解析周波数範囲より狭い帯域幅であって、同一の帯域幅又は異なる帯域幅で設定される。また、複数の分割周波数範囲は、下限周波数と上限周波数との間の周波数範囲がOFDM変調信号のチャンネル幅と同一又は包含するように設定される。
具体的に、チャンネル幅160MHzのOFDM変調信号を中心周波数5250MHzを中心として80MHzずつ2分割する場合には、複数の分割周波数範囲として、下側分割周波数範囲が5170MHz〜5250MHz、上側分割周波数範囲が5250MHz〜5330MHzに設定される。この場合、下側分割周波数範囲の下限周波数5170MHzと上側分割周波数範囲の上限周波数5330NHzとの間の周波数範囲が被測定信号のチャンネル幅160MHzと一致している。
また、入力設定部2は、複数の分割周波数範囲の隣り合う分割周波数範囲間の一部がオーバーラップする重複周波数範囲を適宜設定することができる。具体的に、チャンネル幅160MHzのOFDM変調信号を中心周波数5250MHzを中心として80MHzずつ2分割する場合、重複周波数範囲を36MHzに設定すると、下側分割周波数範囲が5170MHz〜5268MHz、上側分割周波数範囲が5232MHz〜5330MHzに設定され、5232MHz〜5268MHzの36MHzの範囲で周波数がオーバーラップする。
さらに、入力設定部2は、例えばエラーベクトル振幅、スペクトラムフラットネスなどの各種測定を行うための測定条件を設定する他、最終的な測定結果を表示部6に表示するための指示をデータ処理部5に入力している。
信号入力処理部3は、外部から被測定信号として入力されるOFDM変調信号を取り込んで復調処理しており、可変減衰部3a、周波数変換部3b、A/D変換部3c、直交復調部3dを備えている。
可変減衰部3aは、アナログの被測定信号(RF)として入力端子11から入力されるOFDM変調信号の信号レベルを、入力設定部2で設定されるOFDM変調信号(被測定信号)の解析周波数範囲に応じた適正レベルに可変減衰して周波数変換部3bに入力している。
周波数変換部3bは、可変減衰部3aで適正レベルに調整されたOFDM変調信号を中間周波数(IF)に変換し、この変換した中間周波数によるOFDM変調信号をA/D変換部3cに入力している。
A/D変換部3cは、周波数変換部3bからのアナログのOFDM変調信号を所定のサンプリングクロックでサンプリングし、所定の周波数ステップ毎のディジタルのOFDM変調信号に変換し、この変換したディジタルのOFDM変調信号を直交復調部3dに入力している。
直交復調部3dは、例えば一対の信号乗算器(位相検波器)と、中間周波数(IF)に変換された搬送波信号を出力する搬送波発生器と、搬送波信号の位相を90°移相させるπ/2移相器と、一対のローパスフィルタで構成される。直交復調部3dでは、入力されたディジタルの中間周波数(IF)のOFDM変調信号をディジタルのI信号(同位相)とQ信号(直交位相)とに直交復調している。
記憶部4には、直交復調部3dで直交復調されたディジタルのI信号とQ信号とが、周波数情報と対応付けされた測定データとして逐次書き込まれる。また、記憶部4には、データ処理部5にて処理された各種測定結果を記憶している。さらに、記憶部4には、データ処理部5の補正処理によって結合されたOFDM変調信号の最終的な測定結果を記憶している。
データ処理部5は、記憶部4から読み込まれる周波数情報と対応付けされたI信号とQ信号を用いてデータ処理し、例えば、エラーベクトル振幅(EVM)、スペクトラムフラットネスなどの各種測定を行い、測定結果を表示部6に表示している。
また、データ処理部5は、測定結果補正部5a、測定結果結合部5bを備えている。測定結果補正部5aは、下側分割周波数範囲と上側分割周波数範囲とのオーバーラップ部分である重複周波数範囲における測定結果の差によるずれを打ち消す補正処理を行っている。なお、補正処理については追って詳述する。
測定結果結合部5bは、測定結果補正部5aにて補正処理された下側分割周波数範囲の測定結果と上側分割周波数範囲の測定結果とを中心周波数の位置で結合している。なお、測定結果結合部5bは、重複周波数範囲が設定されていない条件下において、複数の分割周波数範囲に分けて別々に測定した測定結果を中心周波数の位置で結合している。
表示部6は、例えば液晶表示器などで構成され、複数の分割周波数範囲や重複周波数範囲を入力設定部2で設定するための設定画面の表示、データ処理部5で処理されたOFDM変調信号の測定結果の表示などを行っている。
次に、上記構成による変調信号解析装置1を用いたOFDM変調信号の測定解析方法について説明する。ここでは、被測定信号として、中心周波数5250MHz、チャンネル幅160MHzのOFDM変調信号を2分割してスペクトラムフラットネスを測定解析する場合を例にとって説明する。
・第1の測定解析方法
まず、OFDM変調信号の解析周波数範囲を分割するための複数の分割周波数範囲を入力設定部2の操作入力により設定する。具体的に、中心周波数5250MHzを中心としてOFDM変調信号のチャンネル幅160MHzを2分割するので、下側分割周波数範囲を5170MHz〜5250MHz、上側分割周波数範囲を5250MHz〜5330MHzに設定する。
そして、上記設定を終えて測定が開始されると、設定された複数の分割周波数範囲毎に時間的に振り分けてOFDM変調信号の取り込みを行う。まず、下側分割周波数範囲5170MHz〜5250MHzにおいてOFDM変調信号の取り込みを行う。続いて、上側分割周波数範囲5250MHz〜5330MHzにおいてOFDM変調信号の取り込みを行う。そして、下側分割周波数範囲と上側分割周波数範囲にそれぞれ時間的に振り分けて取り込まれるOFDM変調信号は、信号入力処理部3にて所定の信号処理により復調され、ディジタルのI信号とQ信号とが所定ステップ毎の周波数情報と対応付けした測定データとして記憶部4に逐次書き込まれる。データ処理部5では、記憶部4に書き込まれた測定データ(I信号、Q信号)を用いて下側分割周波数範囲と上側分割周波数範囲におけるスペクトラムフラットネスをそれぞれ測定する。そして、図2に示すように、下側分割周波数範囲の測定結果と上側分割周波数範囲の測定結果とを中心周波数5250MHzの部分で結合し、チャンネル幅160MHzのOFDM変調信号の測定結果として表示部6に表示する。なお、図2において、下側分割周波数範囲の測定結果を実線で示し、上側分割周波数範囲の測定結果を点線で示している。
上述した第1の測定解析方法によれば、広帯域のOFDM変調信号のチャンネル幅を時間的に複数回(上記説明では2回)に分け、複数回の狭帯域の分割周波数範囲でOFDM変調信号を取り込んで測定するので、高速A/D変換器が不要であり、この高速A/D変換器を用いた場合と比較しても、ダイナミックレンジが広く取れ、ビット分解能を低下させずに広帯域なOFDM変調信号の測定解析を行うことができる。
ところで、チャンネル幅160MHzのOFDM変調信号を測定解析するにあたって、第1の測定解析方法のように、複数の分割周波数範囲をオーバーラップさせず、すなわち重複周波数範囲を設定せずに80MHzずつの下側分割周波数範囲と上側分割周波数範囲とに分けて別々に測定し、それぞれの測定結果を単純につなぎ合わせると、図3のAに示すように、2つの分割周波数範囲の境目(中心周波数の位置)でずれを生じることがある。
そこで、この分割周波数範囲の境目でのずれの問題を解消するため、以下に説明する第2の測定解析方法のように、複数の分割周波数範囲の一部をオーバーラップさせた重複周波数範囲を設定して各分割周波数範囲ごとに測定し、その測定結果を補正処理した後に結合する処理を実行している。
・第2の測定解析方法
まず、OFDM変調信号の解析周波数範囲の分割数、重複周波数範囲、分割周波数範囲を入力設定部2の操作入力によりそれぞれ設定する。具体的に、中心周波数5250MHzを中心としてOFDM変調信号を2分割する場合、重複周波数範囲を36MHzに設定すると、下側分割周波数範囲が5170MHz〜5268MHz、上側分割周波数範囲が5232MHz〜5330MHzに設定される。
そして、上記設定を終えて測定が開始されると、設定された複数の分割周波数範囲毎に時間的に振り分けてOFDM変調信号の取り込みを行う。まず、下側分割周波数範囲5170MHz〜5268MHzにおいてOFDM変調信号の取り込みを行う。続いて、上側分割周波数範囲5232MHz〜5330MHzにおいてOFDM変調信号の取り込みを行う。そして、下側分割周波数範囲と上側分割周波数範囲にそれぞれ時間的に振り分けて取り込まれるOFDM変調信号は、信号入力処理部3にて所定の信号処理により復調され、ディジタルのI信号とQ信号とが所定ステップ毎の周波数情報と対応付けした測定データとして記憶部4に逐次書き込まれる。
ここで、重複周波数範囲を設定した測定では、重複周波数範囲において下側分割周波数範囲の測定結果と上側分割周波数範囲の測定結果とが本来であれば一致する部分であるが、図4のBや図5の拡大図に示すように、下側分割周波数範囲の測定結果と上側分割周波数範囲の測定結果で差が生じる場合がある。なお、図4において、下側分割周波数範囲の測定結果を実線で示し、上側分割周波数範囲の測定結果を点線で示している。また、図5において、重複周波数範囲(図4のB部分)における下側分割周波数範囲の測定結果を黒四角印で示し、上側分割周波数範囲の測定結果を×印で示している。
このように、本例の変調信号解析装置1では、重複周波数範囲で同じ箇所を測定しているため、本来は下側分割周波数範囲の測定結果と上側分割周波数範囲の測定結果が一致する部分であるが、周波数軸方向で2分割して測定している上に、時間も同時刻に測定を行っていないため、重複周波数範囲で測定結果が異なることがある。
そこで、この第2の測定解析方法では、記憶部4に書き込まれた下側分割周波数範囲と上側分割周波数範囲の重複周波数範囲における測定結果の補正処理を行っている。この補正処理では、重複周波数範囲における下側分割周波数範囲の測定結果と上側分割周波数範囲の測定結果とが本来一致する部分なので、まず、下側分割周波数範囲の測定結果と上側分割周波数範囲の測定結果との差を算出する。下側分割周波数範囲の測定結果と上側分割周波数範囲の測定結果との差を算出してグラフ化したものが図6である。
図6のグラフを見ると、下側分割周波数範囲の測定結果と上側分割周波数範囲の測定結果との差がある傾向を持っていることが判る。この傾向は、例えば最小二乗法によって計算される近似直線L(図6の点線で示す直線)で表すことができる。そして、下側分割周波数範囲の測定結果と上側分割周波数範囲の測定結果とが一致していれば、この近似直線Lの傾きが0になり、中心周波数5250MHzにおける縦軸との交点(縦軸の切片:中心周波数5250MHzにおけるAmplitude 値)が0になる。
そこで、データ処理部5の測定結果補正部5aでは、重複周波数範囲の測定結果の差から近似直線Lの傾きと切片(近似直線Lの中心周波数における縦軸との交点)を算出し、この算出した近似直線Lの傾きと切片を用いた演算式により下側分割周波数範囲の測定結果と上側分割周波数範囲の測定結果の補正処理を行っている。
さらに説明すると、測定結果補正部5aは、近似直線Lの傾きをa、切片をb、補正前の下側分割周波数範囲の測定結果をD1、補正前の上側分割周波数範囲の測定結果をU1とすると、D1−(a/2)周波数−(b/2)の演算式により下側分割周波数範囲の測定結果D1を補正し、U1+(a/2)周波数+(b/2)の演算式により上側分割周波数範囲の測定結果U1を補正している。
このように、下側分割周波数範囲及び上側分割周波数範囲の測定結果をそれぞれ補正処理することにより、重複周波数範囲の測定結果の差から求めた近似直線Lの傾きaと切片bを0にする。そして、測定結果結合部5bは、図7に示すように、下側分割周波数範囲の測定結果と上側分割周波数範囲の測定結果とを中心周波数の位置でずれなく結合してつなぎ合わせる。
上述した第2の測定解析方法によれば、下側分割周波数範囲の測定結果と上側分割周波数範囲の測定結果とのずれを算出し、この算出したずれを打ち消す補正処理を行って中心周波数の位置で結合することにより、OFDM変調信号を分割して測定したときの測定結果をずれずに結合してつなぎ合わせ、OFDM変調信号の最終的な測定結果を表示部9に表示している。これにより、前述した第1の測定解析方法と同様に、ダイナミックレンジが広く取れ、ビット分解能を低下させずに広帯域なOFDM変調信号を測定できるだけでなく、極めて少ない誤差での測定解析が可能になる。
ところで、上述した実施の形態では、被測定信号として入力されるOFDM変調信号のチャンネル帯を2つの分割周波数範囲により時間的に2分割して取り込んで解析する場合を例にとって説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、1回に取り込む分割周波数範囲を装置解析帯域幅以内とし、OFDM変調信号の中心周波数を中心として、複数の分割周波数範囲による上限周波数と下限周波数との間の周波数範囲がOFDM変調信号のチャンネル幅と一致又は包含するように複数の分割周波数範囲や隣り合う分割周波数範囲間の重複周波数範囲を設定すれば良い。
1 変調信号解析装置
2 入力設定部
3 信号入力処理部
3a 可変減衰部
3b 周波数変換部
3c A/D変換部
3d 直交復調部
4 記憶部
5 データ処理部
5a 測定結果補正部
5b 測定結果結合部
6 表示部
L 近似直線
a 近似直線の傾き
b 近似直線の切片

Claims (4)

  1. OFDM変調信号のチャンネル幅を分割する複数の分割周波数範囲を設定する入力設定部(2)と、
    前記入力設定部にて設定された複数の分割周波数範囲毎に時間的に振り分けて前記OFDM変調信号を取り込み、この取り込んだ前記複数の周波数範囲毎のOFDM変調信号を直交復調して得られるI,Q信号に基づく測定結果を記憶部(4)に書き込む信号入力処理部(3)と、
    前記記憶部に書き込まれた前記複数の周波数範囲の測定結果同士を結合するデータ処理部(5)とを備えたことを特徴とする変調信号解析装置。
  2. 前記データ処理部(5)は、前記複数の分割周波数範囲の一部を重複させた重複周波数範囲が前記入力設定部にて設定されているときに、該重複周波数範囲における前記複数の分割周波数範囲の測定結果の差から算出される近似直線の傾きと該近似直線の縦軸との切片が0になるように前記複数の分割周波数範囲の測定結果を補正して結合することを特徴とする請求項1記載の変調信号解析装置。
  3. OFDM変調信号のチャンネル幅を分割する複数の分割周波数範囲を設定するステップと、
    前記設定された複数の分割周波数範囲毎に時間的に振り分けて前記OFDM変調信号を取り込むステップと、
    前記取り込んだ前記複数の分割周波数範囲毎のOFDM変調信号を直交復調するステップと、
    前記直交復調によって得られるI,Q信号に基づく測定結果を記憶部(4)に書き込むステップと、
    前記記憶部に書き込まれた前記複数の分割周波数範囲の測定結果同士を結合するステップとを含むことを特徴とする変調信号解析方法。
  4. 前記複数の分割周波数範囲の一部を重複させた重複周波数範囲を設定するステップと、
    前記重複周波数範囲における前記複数の分割周波数範囲の測定結果の差から算出される近似直線の傾きと該近似直線の縦軸との切片が0になるように前記複数の分割周波数範囲の測定結果を補正して結合するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項3記載の変調信号解析方法。
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