JP2018059825A - 広帯域信号解析装置及び広帯域信号解析方法 - Google Patents

広帯域信号解析装置及び広帯域信号解析方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018059825A
JP2018059825A JP2016197860A JP2016197860A JP2018059825A JP 2018059825 A JP2018059825 A JP 2018059825A JP 2016197860 A JP2016197860 A JP 2016197860A JP 2016197860 A JP2016197860 A JP 2016197860A JP 2018059825 A JP2018059825 A JP 2018059825A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
waveform
data
time change
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016197860A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6716825B2 (ja
Inventor
良彦 本田
Yoshihiko Honda
良彦 本田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Anritsu Corp
Original Assignee
Anritsu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Anritsu Corp filed Critical Anritsu Corp
Priority to JP2016197860A priority Critical patent/JP6716825B2/ja
Publication of JP2018059825A publication Critical patent/JP2018059825A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6716825B2 publication Critical patent/JP6716825B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Abstract

【課題】装置の解析帯域幅よりも広帯域なFMCW信号の周波数時間変化波形を、FMCW信号の帯域幅全体にわたって取得することができる広帯域信号解析装置及び広帯域信号解析方法を提供する。【解決手段】被測定信号としてのFMCW信号の帯域幅を分割する複数の分割周波数範囲を設定する周波数範囲設定部20,22と、FMCW信号の波形データを複数の分割周波数範囲ごとに取得する波形データ取得部10と、波形データ取得部10により取得された各波形データから、FMCW信号の周波数の時間変化を示す周波数時間変化波形のデータを複数の分割周波数範囲ごとに生成し、互いに隣り合う2つの分割周波数範囲における周波数時間変化波形のデータを結合する波形データ処理部18と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、広帯域信号解析装置及び広帯域信号解析方法に関し、特に、広帯域のFMCW信号を解析する広帯域信号解析装置及び広帯域信号解析方法に関する。
FMCW方式の変調方式を用いたレーダ装置として、例えばレーダ・車々間通信共用システム等が知られている。このような従来のレーダ装置は、三角波であるFMCW信号を生成し、車載用アンテナから送信したFMCW信号が車外の物体で反射されて車載用アンテナで受信された場合に、その受信信号と自身が生成したFMCW信号との差の周波数成分のビート信号の周波数及びレベルから、車外の物体までの距離等の情報を求めることができるようになっている。
FMCW信号は、時間とともに周波数がスイープされた無変調波であり、スイープ幅が広いことが特徴として挙げられる。このため、解析帯域幅がFMCW信号のスイープ幅よりも狭い解析装置の場合、FMCW信号の波形全体を観測することができない。
従来は、例えば600MHz幅などの広帯域で被測定信号の波形を取得することは原理的に困難であった。そこで、被測定信号を複数の帯域に分割して測定し、複数の周波数範囲の測定結果同士を結合する方法が既に提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された方法は、広帯域信号であるOFDM変調信号について、帯域を2分割してスペクトラムフラットネスを測定し、各帯域で得られたスペクトラムフラットネスが連続的に繋がるような補正処理を行うものである。
特許第5684771号公報
しかしながら、特許文献1に開示された従来の方法は、異なる帯域でOFDM変調信号の振幅対周波数特性を測定し、得られた測定結果を周波数軸上で調整するものであり、測定結果を時間軸上で調整することについては考慮されていない。
そのため、従来の方法では、FMCW信号の周波数対時間波形(以下、「周波数時間変化波形」という)が解析帯域幅よりも広帯域である場合に、FMCW信号の波形全体を取得することができないという問題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであって、装置の解析帯域幅よりも広帯域なFMCW信号の周波数時間変化波形を、FMCW信号の帯域幅全体にわたって取得することができる広帯域信号解析装置及び広帯域信号解析方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1の広帯域信号解析装置は、被測定信号としてのFMCW信号の帯域幅を分割する複数の分割周波数範囲を設定する周波数範囲設定部と、前記FMCW信号の波形データを前記複数の分割周波数範囲ごとに取得する波形データ取得部と、前記波形データ取得部により取得された各前記波形データから、前記FMCW信号の周波数の時間変化を示す周波数時間変化波形のデータを前記複数の分割周波数範囲ごとに生成し、互いに隣り合う2つの前記分割周波数範囲における前記周波数時間変化波形のデータを結合する波形データ処理部と、を備える構成である。
この構成により、本発明に係る広帯域信号解析装置は、複数の分割周波数範囲ごとにFMCW信号の波形データを取得し、それらの波形データから得られる周波数時間変化波形のデータを結合することにより、装置の解析帯域幅よりも広帯域なFMCW信号の周波数時間変化波形を、FMCW信号の帯域幅全体にわたって取得することができる。
また、本発明の請求項2の広帯域信号解析装置においては、前記波形データ処理部は、前記波形データ取得部により取得された各前記波形データから、前記FMCW信号の電力の時間変化を示す電力時間変化波形のデータを前記複数の分割周波数範囲ごとに生成する電力時間変化波形生成部と、前記波形データ取得部により取得された各前記波形データから、前記周波数時間変化波形のデータを前記複数の分割周波数範囲ごとに生成する周波数時間変化波形生成部と、前記電力時間変化波形生成部により生成された各前記電力時間変化波形のデータから、前記FMCW信号の電力が所定の閾値以上となる時間区間を前記複数の分割周波数範囲ごとに検出するバースト検出部と、前記バースト検出部により検出された各前記時間区間について、各前記時間区間の中心を含む一部の区間を各前記時間区間の許容範囲として前記複数の分割周波数範囲ごとに設定する時間区間許容範囲設定部と、各前記分割周波数範囲について、各前記分割周波数範囲の中心を含む一部の区間を周波数区間の許容範囲として設定する周波数区間許容範囲設定部と、前記時間区間許容範囲設定部により設定された各前記時間区間の許容範囲、及び、前記周波数区間許容範囲設定部により設定された各前記周波数区間の許容範囲の両方に含まれる前記周波数時間変化波形の傾きの正負を、前記複数の分割周波数範囲ごとに判断することにより、前記複数の分割周波数範囲のうち、前記周波数時間変化波形のピーク点を含む分割周波数範囲を検出する傾き判断部と、を含む構成であってもよい。
この構成により、本発明に係る広帯域信号解析装置は、複数の分割周波数範囲ごとに得られた周波数時間変化波形の傾きの正負を判断することにより、周波数時間変化波形のピーク点を含む分割周波数範囲を検出することができる。
また、本発明の請求項3の広帯域信号解析装置においては、隣り合う2つの前記分割周波数範囲は、それらの一部が重複した重複周波数範囲を含んでおり、前記波形データ処理部は、各前記重複周波数範囲における隣り合う2つの前記分割周波数範囲の前記周波数時間変化波形のデータをそれぞれ抽出するデータ抽出部と、前記データ抽出部により抽出された前記重複周波数範囲における一方の前記周波数時間変化波形のデータに対して、前記データ抽出部により抽出された前記重複周波数範囲における他方の前記周波数時間変化波形のデータを時間軸上でずらしながら、前記一方の前記周波数時間変化波形のデータと、前記他方の前記周波数時間変化波形のデータとの相関値を算出する相関算出部と、前記隣り合う2つの前記分割周波数範囲の前記周波数時間変化波形のデータを、前記相関算出部により算出された前記相関値の最大値を与える前記時間軸のずれ量だけ互いにずらした状態で結合する波形結合部と、を含む構成であってもよい。
この構成により、本発明に係る広帯域信号解析装置は、隣り合う2つの分割周波数範囲の重複周波数範囲における2つの周波数時間変化波形のデータの相関値を算出することにより、2つの周波数時間変化波形のデータを、相関値の最大値を与える時間軸のずれ量だけずらした状態で連続的に結合することができる。
また、本発明の請求項4の広帯域信号解析方法は、被測定信号としてのFMCW信号の帯域幅を分割する複数の分割周波数範囲を設定する周波数範囲設定ステップと、前記FMCW信号の波形データを前記複数の分割周波数範囲ごとに取得する波形データ取得ステップと、波形データ取得ステップで取得された各前記波形データから、前記FMCW信号の周波数の時間変化を示す周波数時間変化波形のデータを前記複数の分割周波数範囲ごとに生成し、互いに隣り合う2つの前記分割周波数範囲における前記周波数時間変化波形のデータを結合する波形データ処理ステップと、を含む構成である。
この構成により、本発明に係る広帯域信号解析方法は、複数の分割周波数範囲ごとにFMCW信号の波形データを取得し、それらの波形データから得られる周波数時間変化波形のデータを結合することにより、装置の解析帯域幅よりも広帯域なFMCW信号の周波数時間変化波形を、FMCW信号の帯域幅全体にわたって取得することができる。
本発明は、装置の解析帯域幅よりも広帯域なFMCW信号の周波数時間変化波形を、FMCW信号の帯域幅全体にわたって取得することができる広帯域信号解析装置及び広帯域信号解析方法を提供するものである。
本発明の第1の実施形態に係る広帯域信号解析装置の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る広帯域信号解析装置によって設定される分割周波数範囲を模式的に示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る広帯域信号解析装置の波形データ処理部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1の実施形態に係る広帯域信号解析装置のFFT解析部により生成された周波数時間変化波形及び電力時間変化波形の一例を示すグラフである。 (a)は本発明の第1の実施形態に係る広帯域信号解析装置のバースト検出部により検出されたバーストON区間を示すグラフであり、(b)は時間区間許容範囲設定部により設定されたバーストON区間の許容範囲を示すグラフであり、(c)は周波数区間許容範囲設定部により設定された周波数区間の許容範囲を示すグラフである。 (a)は本発明の第1の実施形態に係る広帯域信号解析装置の傾き判断部が実行する処理を説明するためのグラフであり、(b)は傾き判断部による周波数時間変化波形の時間微分の結果の一例を示すグラフであり、(c)は傾き判断部による周波数時間変化波形の時間微分の結果の他の一例を示すグラフである。 (a)は本発明の第1の実施形態に係る広帯域信号解析装置のデータ抽出部により抽出された基準分割周波数範囲における周波数時間変化波形のデータの一例を示すグラフであり、(b)はデータ抽出部により抽出された上側分割周波数範囲における周波数時間変化波形のデータの一例を示すグラフである。 本発明の第1の実施形態に係る広帯域信号解析装置を用いる広帯域信号解析方法の処理を示すフローチャート(その1)である。 本発明の第1の実施形態に係る広帯域信号解析装置を用いる広帯域信号解析方法の処理を示すフローチャート(その2)である。 本発明の第1の実施形態に係る広帯域信号解析装置を用いる広帯域信号解析方法の処理を示すフローチャート(その3)である。 本発明の第1の実施形態に係る広帯域信号解析装置によって再生されるFMCW信号を模式的に示すグラフである。 本発明の第2の実施形態に係る広帯域信号解析装置の構成を示すブロック図である。 (a)は本発明の第2の実施形態に係る広帯域信号解析装置の相関算出部により算出された相関値の一例を示すグラフであり、(b)は相関値の最大値を与えるずれ量で重複周波数範囲における2つの周波数時間変化波形のデータを重ね合わせた状態を示すグラフである。
以下、本発明に係る広帯域信号解析装置及び広帯域信号解析方法の実施形態について図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る広帯域信号解析装置1は、被試験対象(Device Under Test:DUT)100から出力される被測定信号Sに対して解析処理を行う広帯域信号解析装置であって、波形データ取得部10と、波形データ記憶部17と、波形データ処理部18と、測定部19と、操作部20と、表示部21と、制御部22と、を備える。操作部20と制御部22は、周波数範囲設定部を構成する。
広帯域信号解析装置1は、例えばスペクトラムアナライザに搭載されるようになっている。DUT100は、例えば、周波数変調(FMCW)レーダである。
波形データ取得部10は、被測定信号としてDUT100から出力されるFMCW信号を複数の分割周波数範囲ごとに受信し、FMCW信号の波形データを複数の分割周波数範囲ごとに取得するようになっている。ここで、波形データ取得部10が受信するFMCW信号は、DUT100から出力されて任意の反射物で反射されたFMCW信号を、DUT100が受信したものである。
波形データ取得部10は、例えば、アッテネータ(ATT)11と、局部発振器12と、ミキサ13と、バンドパスフィルタ(BPF)14と、アナログディジタルコンバータ(ADC)15と、を備えている。
ATT11は、内部に抵抗を有し、高周波のFMCW信号の信号レベル(例えば、デシベル)を、後段の波形データ処理部18及び測定部19による信号分析可能な適正レベルに可変減衰させるためのもので、インピーダンスを変化させない電子部品である。
局部発振器12は、ローカル周波数fのローカル信号を発振して、当該ローカル信号をミキサ13へ送出するようになっている。局部発振器12から発振されるローカル信号の周波数は、後述する操作部20及び制御部22により設定される分割周波数範囲に応じて変化する。
ミキサ13は、ATT11で減衰された周波数fのFMCW信号と局部発振器12から発振されたローカル周波数fのローカル信号とを混合(乗算)し、2つの信号の和及び差の周波数成分を含む出力信号を生成するものである。
BPF14は、ミキサ13からの出力信号をフィルタリングして、周波数f−fを含む所定の周波数範囲の信号成分のみを通過させるようになっている。
ADC15は、BPF14を通過した信号を所定のサンプリングレートでサンプリングして、ディジタルデータとしての波形データに変換するようになっている。
波形データ記憶部17は、ADC15から出力された波形データを複数の分割周波数範囲ごとに記憶するようになっている。
操作部20は、ユーザによる操作入力を行うためのものであり、キーボード、タッチパネル、又はマウスのような入力デバイスを含んで構成される。例えば、ユーザは、操作部20を用いて、被測定信号としてのFMCW信号の中心周波数と帯域幅を入力することができるようになっている。
制御部22は、操作部20により入力されたFMCW信号の中心周波数と帯域幅に応じて、FMCW信号の帯域幅を分割する複数の分割周波数範囲を設定したり、複数の分割周波数範囲のうち、FMCW信号の中心周波数を含む分割周波数範囲を基準分割周波数範囲として設定したりするようになっている。
図2に模式的に示すように、基準分割周波数範囲よりも高周波数側には少なくとも1つの上側分割周波数範囲が存在し、基準分割周波数範囲よりも低周波数側には少なくとも1つの下側分割周波数範囲が存在する。隣り合う2つの分割周波数範囲の一部は重複しており、この重複した周波数範囲を本明細書においては「重複周波数範囲」と呼ぶ。
隣り合う2つの分割周波数範囲の重複周波数範囲は、各分割周波数範囲の中心周波数と周波数スパンによって決まる。例えば、隣り合う2つの分割周波数範囲内に重複周波数範囲を設けない場合、帯域幅が1GHzのFMCW信号を周波数スパン31.25MHzで観測する場合に必要な分割周波数範囲の総数は、1GHz/31.25MHz=32[個]となる。一方、例えば2MHzの重複周波数範囲を隣り合う2つの分割周波数範囲内に設ける場合の分割周波数範囲の総数は、1GHz/(31.25MHz−2MHz)≒35[個]となる。
波形データ処理部18は、波形データ取得部10により複数の分割周波数範囲ごとに取得された各波形データから、FMCW信号の周波数の時間変化を示す周波数時間変化波形のデータを複数の分割周波数範囲ごとに生成し、互いに隣り合う2つの分割周波数範囲における周波数時間変化波形のデータを結合するものである。
図3に示すように、波形データ処理部18は、電力時間変化波形生成部30aと、周波数時間変化波形生成部30bと、バースト検出部31と、時間区間許容範囲設定部32と、周波数区間許容範囲設定部33と、傾き判断部34と、データ抽出部35と、相関算出部36と、波形結合部37と、を含む。
電力時間変化波形生成部30aは、波形データ取得部10により取得された分割周波数範囲ごとの波形データV1(t)から、FMCW信号の電力の時間変化を示す電力時間変化波形のデータを複数の分割周波数範囲ごとに生成するようになっている。図4の下段は、中心周波数が1GHzの分割周波数範囲における電力時間変化波形(PowerVsTime)の一例を示している。
電力時間変化波形生成部30aにより生成される電力時間変化波形P(t)は式(1)のように表される。ここで、Re[V1(t)]は波形データV1(t)の実部、すなわちI成分を表している。また、Im[V1(t)]は波形データV1(t)の虚部、すなわちQ成分を表している。
また、周波数時間変化波形生成部30bは、波形データ取得部10により取得された分割周波数範囲ごとの波形データV1(t)から、FMCW信号の周波数の時間変化を示す周波数時間変化波形のデータを複数の分割周波数範囲ごとに生成するようになっている。図4の上段は、中心周波数が1GHzの分割周波数範囲における周波数時間変化波形(FreqVsTime)の一例を示している。
周波数時間変化波形生成部30bにより生成される周波数時間変化波形F(t)は、時刻tの波形データV1(t)と、その1つ前の時刻t−1の波形データV1(t−1)との位相変化量を周波数値に変換したものであり、式(2)のように表される。ここで、arg(V1(t))は波形データV1(t)の位相を表している。また、SPはADC15のサンプリングレートを表している。
バースト検出部31は、電力時間変化波形生成部30aにより生成された分割周波数範囲ごとの電力時間変化波形のデータから、FMCW信号の電力が所定の閾値以上となる時間区間としてのバーストON区間を複数の分割周波数範囲ごとに検出するようになっている。図5(a),(b)の矢印aは、バーストON区間を示している。
時間区間許容範囲設定部32は、バースト検出部31により検出された分割周波数範囲ごとのバーストON区間について、各バーストON区間の中心を含む一部の区間を各バーストON区間の許容範囲として複数の分割周波数範囲ごとに設定するようになっている。図5(b)の矢印bは、バーストON区間の80%を許容範囲とする例を示している。このような許容範囲を設けることにより、周波数時間変化波形のデータのうち、周波数が安定した部分のデータを以降の処理で用いることができる。
周波数区間許容範囲設定部33は、各分割周波数範囲について、各分割周波数範囲の中心を含む一部の区間を周波数区間の許容範囲として設定するようになっている。図5(c)の矢印cは、周波数区間の許容範囲の一例を示している。
この周波数区間の許容範囲の上限値は、バーストON区間の許容範囲に存在する周波数時間変化波形の周波数の最大値以下とすることが望ましい。同様に、周波数区間の許容範囲の下限値は、バーストON区間の許容範囲に存在する周波数時間変化波形の周波数の最小値以上とすることが望ましい。
例えば、この許容範囲の上限値は、+周波数スパン/2×αで与えられる。また、この許容範囲の下限値は、−周波数スパン/2×αで与えられる。αは、周波数スパン内の周波数時間変化波形の信頼度に応じてユーザが設定可能なパラメータである。例えば、ある周波数スパン全体にわたって周波数時間変化波形の信頼度が高いと考えられる場合には、α=1とすることができる。一方、ある周波数スパンの両端における周波数時間変化波形の直線性が低いなど、信頼度が低いと考えられる場合には、α<1となる任意の値を設定可能である。
傾き判断部34は、時間区間許容範囲設定部32により設定された分割周波数範囲ごとのバーストON区間の許容範囲、及び、周波数区間許容範囲設定部33により設定された分割周波数範囲ごとの周波数区間の許容範囲の両方に含まれる周波数時間変化波形の傾きの正負を、複数の分割周波数範囲ごとに判断するようになっている。
また、傾き判断部34は、複数の分割周波数範囲のうち、周波数時間変化波形のピーク点を含む分割周波数範囲を検出するようになっている。
例えば、傾き判断部34は、図6(a)に示すような周波数時間変化波形に対して、隣り合うデータ点の間で周波数の時間微分d[t]を算出する。隣り合うデータ点の時刻をt1,t2(t1<t2)、時刻tにおける周波数をf(t)とすると、d[t]は下記の式(3)のように表される。
d[t]={f(t1)−f(t2)}/t1−t2 ・・・(3)
また、傾き判断部34は、バーストON区間及び周波数区間の許容範囲において、データ取得時刻が先のLエリアにおける上記d[t]の平均値AL(d[t])と、データ取得時刻が後のRエリアにおける上記d[t]の平均値AR(d[t])とを算出するようになっている。さらに、傾き判断部34は、平均値AL(d[t])と平均値AR(d[t])との間に符号の変化が見られるか否かを判断するようになっている。
AL(d[t])とAR(d[t])の符号が異なる場合には、傾き判断部34は、現在の分割周波数範囲に周波数時間変化波形のピーク点が含まれていると判断する。
例えば、図6(b)に示すように、AL(d[t])<0かつAR(d[t])>0であれば、現在の分割周波数範囲に周波数時間変化波形の最大ピーク点が含まれていることが分かる。一方、AL(d[t])>0かつAR(d[t])<0であれば、現在の分割周波数範囲に周波数時間変化波形の最小ピーク点が含まれていることが分かる。
また、平均値AL(d[t])と平均値AR(d[t])との間に符号の変化が見られない場合には、傾き判断部34は、平均値AL(d[t])と平均値AR(d[t])の平均値ALR(d[t])を算出するようになっている。
例えば、図6(c)に示すように、ALR(d[t])<0の場合には、現在の分割周波数範囲における周波数時間変化波形の傾きが正であることが分かる。一方、ALR(d[t])>0の場合には、現在の分割周波数範囲における周波数時間変化波形の傾きが負であることが分かる。
データ抽出部35は、図7において破線で囲んで示すように、各重複周波数範囲における隣り合う2つの分割周波数範囲の周波数時間変化波形のデータをそれぞれ抽出するものである。ここで、データ抽出部35は、傾き判断部34により算出された時間微分d[t]の値が0(ゼロ)以外の値を取るデータのみを有効なデータとし、それ以外の時刻のデータを無効として0としたデータ列を生成するようになっている。
なお、一例として、図7(a)は、基準分割周波数範囲における周波数時間変化波形と、基準分割周波数範囲における重複周波数範囲とを示している。また、図7(b)は、基準分割周波数範囲に隣接する上側分割周波数範囲における周波数時間変化波形と、上側分割周波数範囲における重複周波数範囲とを示している。
相関算出部36は、データ抽出部35により抽出された重複周波数範囲における一方の周波数時間変化波形のデータA(t)に対して、データ抽出部35により抽出された重複周波数範囲における他方の周波数時間変化波形のデータB(t)を時間軸上でずらしながら、一方の周波数時間変化波形のデータA(t)と、他方の周波数時間変化波形のデータB(t)との相関値を算出するようになっている。
具体的には、相関算出部36は、データA(t)と、データB(t)に対して、下記の式(4)を用いたスライディング相関処理を行う。
式(4)において、A[k]は、データA(t)の各データを要素とするベクトルにおけるk番目の要素を表している。また、B[k]は、データB(t)の各データを要素とするベクトルにおけるk番目の要素を表している。
相関算出部36は、ずれ量τを1つずつ変化させて式(4)の演算を行うことにより、データA(t)とデータB(t)との相対位置を1データずつずらしながら、データA(t)とデータB(t)との相関値を算出する。例えば、ずれ量τ=0の状態は、データA(t)の1番目の要素と、データB(t)の1番目の要素との相対位置が0の状態とすることができる。
波形結合部37は、隣り合う2つの分割周波数範囲の周波数時間変化波形のデータを、相関算出部36により算出された相関値の最大値を与える時間軸のずれ量τだけ互いにずらした状態で結合するようになっている。
具体的には、波形結合部37は、隣り合う2つの分割周波数範囲のうち、より基準分割周波数範囲に近い分割周波数範囲の周波数時間変化波形のデータに、より基準分割周波数範囲から遠い周波数時間変化波形のデータを上書きする処理を行う。波形結合部37は、この処理を周波数時間変化波形のデータが存在する全ての分割周波数範囲に対して行うことにより、DUT100から出力されたFMCW信号の波形全体を再生することができる。
測定部19は、波形データ処理部18により再生されたFMCW信号と、DUT100から任意の反射物に向けて出力されたFMCW信号との差分に基づいて、反射物とDUT100との距離等を算出するようになっている。
表示部21は、例えばLCDやCRTなどの表示機器で構成され、制御部22からの制御信号に応じて各種表示内容を表示するようになっている。この表示内容には、波形結合部37により結合されたFMCW信号の周波数時間変化波形や、測定部19による測定結果などが含まれる。さらに、表示部21は、測定条件などを設定するためのボタン、ソフトキー、プルダウンメニュー、テキストボックスなどの操作対象を表示するものであってもよい。
制御部22は、例えばCPU、波形データ記憶部17を構成するROM、RAM、HDDなどを含むマイクロコンピュータで構成され、広帯域信号解析装置1を構成する上記各部の動作を制御する。さらに、制御部22は、所定のプログラムを実行することにより、電力時間変化波形生成部30a、周波数時間変化波形生成部30b、バースト検出部31、時間区間許容範囲設定部32、周波数区間許容範囲設定部33、傾き判断部34、データ抽出部35、相関算出部36及び波形結合部37をソフトウェア的に構成するようになっている。
なお、広帯域信号解析装置1は、GPIB、Ethernet(登録商標)、USBなどのリモート制御インタフェースを介して、外部制御装置により遠隔制御される構成であってもよい。
以下、本実施形態の広帯域信号解析装置1を用いる広帯域信号解析方法について、図8〜図10のフローチャートを参照しながら説明する。
まず、図8に示すように、制御部22は、ユーザによる操作部20の操作により入力されたFMCW信号の中心周波数と帯域幅に応じて、FMCW信号の帯域幅を分割する複数の分割周波数範囲、基準分割周波数範囲、及び重複周波数範囲を設定する(周波数範囲設定ステップS1)。
次に、制御部22は、複数の分割周波数範囲を区別するためのインデックスnを0に初期化する(ステップS2)。ここで、n=0は基準分割周波数範囲、n>0は基準分割周波数範囲よりも高周波数側の上側分割周波数範囲、n<0は基準分割周波数範囲よりも低周波数側の下側分割周波数範囲にそれぞれ対応している。n番目の分割周波数範囲の中心周波数は、nの絶対値が大きくなるほど、基準分割周波数範囲の中心周波数から遠ざかるものとする。なお、以降の処理(ステップS3〜S11)では、まずn≧0の分割周波数範囲に関する処理が行われた後に、n<0の分割周波数範囲に関する処理が行われる。
次に、制御部22は、図9のフローチャートに示す処理を実行する(ステップS3)。具体的には、波形データ取得部10は、n番目の分割周波数範囲におけるFMCW信号の波形データを取得する(波形データ取得ステップS21)。
次に、電力時間変化波形生成部30aは、ステップS21で取得されたn番目の分割周波数範囲におけるFMCW信号の波形データから、電力時間変化波形のデータを生成する。また、周波数時間変化波形生成部30bは、ステップS21で取得されたn番目の分割周波数範囲におけるFMCW信号の波形データから、周波数時間変化波形のデータを生成する(波形データ処理ステップS22)。
次に、バースト検出部31は、ステップS22で生成された電力時間変化波形のデータから、n番目の分割周波数範囲におけるバーストON区間を検出する(ステップS23)。
次に、時間区間許容範囲設定部32は、ステップS23で検出されたn番目の分割周波数範囲におけるバーストON区間の許容範囲を設定する。また、周波数区間許容範囲設定部33は、n番目の分割周波数範囲の周波数区間の許容範囲を設定する(ステップS24)。
次に、傾き判断部34は、ステップS24で設定されたバーストON区間の許容範囲、及び、周波数区間の許容範囲の両方に含まれる周波数時間変化波形の傾きを算出して(ステップS25)、図8のフローチャートのステップS4に進む。
次に、傾き判断部34は、n番目の分割周波数範囲に周波数時間変化波形の最大ピーク点が含まれているか否かを判断する(ステップS4)。否定判断の場合にはステップS5に進み、肯定判断の場合にはステップS6に進む。
ステップS5において制御部22は、インデックスnをインクリメントして、ステップS3の処理に戻る。ステップS6において制御部22は、最大ピーク点が検出された分割周波数範囲のインデックスnの値N1を記憶する。
次に、制御部22は、複数の分割周波数範囲を区別するためのインデックスnを−1に初期化する(ステップS7)。次に、制御部22は、図9のフローチャートに示す処理を実行する(ステップS8)。
次に、傾き判断部34は、n番目の分割周波数範囲に周波数時間変化波形の最小ピーク点が含まれているか否かを判断する(ステップS9)。否定判断の場合にはステップS10に進み、肯定判断の場合にはステップS11に進む。
ステップS10において制御部22は、インデックスnをデクリメントして、ステップS8の処理に戻る。ステップS11において制御部22は、最小ピーク点が検出された分割周波数範囲のインデックスnの値N2を記憶する。
制御部22は、図10のフローチャートに示す処理を実行する(波形データ処理ステップS12)。まず、制御部22は、インデックスnを1に初期化する(ステップS31)。
次に、データ抽出部35は、n−1番目とn番目の分割周波数範囲の重複周波数範囲における周波数時間変化波形のデータをそれぞれ抽出する(ステップS32)。
次に、相関算出部36は、ステップS32で抽出されたn−1番目の分割周波数範囲の重複周波数範囲における周波数時間変化波形のデータと、ステップS32で抽出されたn番目の分割周波数範囲の重複周波数範囲における周波数時間変化波形のデータに対してスライディング相関処理を行って相関値を算出する(ステップS33)。
次に、波形結合部37は、n番目の分割周波数範囲の周波数時間変化波形を、n−1番目の分割周波数範囲の周波数時間変化波形に対してステップS33で算出された相関値の最大値を与える時間軸のずれ量τだけずらした状態で結合する(ステップS34)。
次に、制御部22は、インデックスnがN1に到達したか否かを判断する(ステップS35)。否定判断の場合にはステップS36に進み、肯定判断の場合にはステップS37に進む。
ステップS36において制御部22は、インデックスnをインクリメントして、ステップS32の処理に戻る。ステップS37において制御部22は、インデックスnを−1に初期化する。
次に、データ抽出部35は、n+1番目とn番目の分割周波数範囲の重複周波数範囲における周波数時間変化波形のデータをそれぞれ抽出する(ステップS38)。
次に、相関算出部36は、ステップS38で抽出されたn+1番目の分割周波数範囲の重複周波数範囲における周波数時間変化波形のデータと、ステップS38で抽出されたn番目の分割周波数範囲の重複周波数範囲における周波数時間変化波形のデータに対してスライディング相関処理を行って相関値を算出する(ステップS39)。
次に、波形結合部37は、n番目の分割周波数範囲の周波数時間変化波形を、n+1番目の分割周波数範囲の周波数時間変化波形に対してステップS39で算出された相関値の最大値を与える時間軸のずれ量τだけずらした状態で結合する(ステップS40)。
次に、制御部22は、インデックスnがN2に到達したか否かを判断する(ステップS41)。否定判断の場合にはステップS42に進み、肯定判断の場合には処理を終了する。
ステップS42において制御部22は、インデックスnをデクリメントして、ステップS38の処理に戻る。
以上の処理により、図11に示すように、全ての分割周波数範囲の周波数時間変化波形が結合したFMCW信号を得ることができる。
以上説明したように、本実施形態に係る広帯域信号解析装置1は、複数の分割周波数範囲ごとにFMCW信号の波形データを取得し、それらの波形データから得られる周波数時間変化波形のデータを結合することにより、装置の解析帯域幅よりも広帯域なFMCW信号の周波数時間変化波形を、FMCW信号の帯域幅全体にわたって再生することができる。例えば、数百MHzから数GHzもの広帯域で高精度にFMCW信号の周波数時間変化波形を再生して、再生した周波数時間変化波形を解析することが可能となる。
また、本実施形態に係る広帯域信号解析装置1は、複数の分割周波数範囲ごとに得られた周波数時間変化波形の傾きの正負を判断することにより、周波数時間変化波形のピーク点を含む分割周波数範囲を検出することができる。
また、本実施形態に係る広帯域信号解析装置1は、隣り合う2つの分割周波数範囲の重複周波数範囲における2つの周波数時間変化波形のデータの相関値を算出することにより、2つの周波数時間変化波形のデータを、相関値の最大値を与える時間軸のずれ量だけずらした状態で連続的に結合することができる。
(第2の実施形態)
続いて、本発明の第2の実施形態に係る広帯域信号解析装置について図面を参照しながら説明する。第1の実施形態に係る広帯域信号解析装置1の構成と同一の構成については、同一の符号を付して詳しい説明は省略する。
図12に示すように、本発明の第2の実施形態に係る広帯域信号解析装置は、第1の実施形態の波形データ処理部18における電力時間変化波形生成部30aと、バースト検出部31と、時間区間許容範囲設定部32と、周波数区間許容範囲設定部33と、傾き判断部34と、を省略した構成となっている。
すなわち、本実施形態におけるデータ抽出部45は、周波数時間変化波形生成部30bから出力される周波数時間変化波形から、各重複周波数範囲における隣り合う2つの分割周波数範囲の周波数時間変化波形のデータをそのまま抽出するようになっている。
本実施形態においては、相関算出部46は、データ抽出部45により抽出された重複周波数範囲における一方の周波数時間変化波形のデータA'(t)に対して、データ抽出部45により抽出された重複周波数範囲における他方の周波数時間変化波形のデータB'(t)を時間軸上でずらしながら、一方の周波数時間変化波形のデータA'(t)と、他方の周波数時間変化波形のデータB'(t)との相関値を算出するようになっている。
図13(a)は、相関値の一例を示すグラフである。また、図13(b)は、図13(a)における相関値の最大値Pを与えるずれ量τでデータB'(t)をずらしてデータA'(t)に重ね合わせた状態を示すグラフである。
以上説明したように、本実施形態に係る広帯域信号解析装置は、第1の実施形態と比較して、重複周波数範囲におけるノイズ成分の影響を受けることになるため、相関値の最大値を与えるずれ量τの検出性能が落ちる虞があるが、簡易な構成でFMCW信号の周波数時間変化波形を帯域幅全体にわたって再生することができる。
1 広帯域信号解析装置
10 波形データ取得部
17 波形データ記憶部
18 波形データ処理部
19 測定部
20 操作部
21 表示部
22 制御部
30a 電力時間変化波形生成部
30b 周波数時間変化波形生成部
31 バースト検出部
32 時間区間許容範囲設定部
33 周波数区間許容範囲設定部
34 傾き判断部
35,45 データ抽出部
36,46 相関算出部
37 波形結合部
100 DUT

Claims (4)

  1. 被測定信号としてのFMCW信号の帯域幅を分割する複数の分割周波数範囲を設定する周波数範囲設定部(20,22)と、
    前記FMCW信号の波形データを前記複数の分割周波数範囲ごとに取得する波形データ取得部(10)と、
    前記波形データ取得部により取得された各前記波形データから、前記FMCW信号の周波数の時間変化を示す周波数時間変化波形のデータを前記複数の分割周波数範囲ごとに生成し、互いに隣り合う2つの前記分割周波数範囲における前記周波数時間変化波形のデータを結合する波形データ処理部(18)と、を備えることを特徴とする広帯域信号解析装置。
  2. 前記波形データ処理部は、
    前記波形データ取得部により取得された各前記波形データから、前記FMCW信号の電力の時間変化を示す電力時間変化波形のデータを前記複数の分割周波数範囲ごとに生成する電力時間変化波形生成部(30a)と、
    前記波形データ取得部により取得された各前記波形データから、前記周波数時間変化波形のデータを前記複数の分割周波数範囲ごとに生成する周波数時間変化波形生成部(30b)と、
    前記電力時間変化波形生成部により生成された各前記電力時間変化波形のデータから、前記FMCW信号の電力が所定の閾値以上となる時間区間を前記複数の分割周波数範囲ごとに検出するバースト検出部(31)と、
    前記バースト検出部により検出された各前記時間区間について、各前記時間区間の中心を含む一部の区間を各前記時間区間の許容範囲として前記複数の分割周波数範囲ごとに設定する時間区間許容範囲設定部(32)と、
    各前記分割周波数範囲について、各前記分割周波数範囲の中心を含む一部の区間を周波数区間の許容範囲として設定する周波数区間許容範囲設定部(33)と、
    前記時間区間許容範囲設定部により設定された各前記時間区間の許容範囲、及び、前記周波数区間許容範囲設定部により設定された各前記周波数区間の許容範囲の両方に含まれる前記周波数時間変化波形の傾きの正負を、前記複数の分割周波数範囲ごとに判断することにより、前記複数の分割周波数範囲のうち、前記周波数時間変化波形のピーク点を含む分割周波数範囲を検出する傾き判断部(34)と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の広帯域信号解析装置。
  3. 隣り合う2つの前記分割周波数範囲は、それらの一部が重複した重複周波数範囲を含んでおり、
    前記波形データ処理部は、
    各前記重複周波数範囲における隣り合う2つの前記分割周波数範囲の前記周波数時間変化波形のデータをそれぞれ抽出するデータ抽出部(35)と、
    前記データ抽出部により抽出された前記重複周波数範囲における一方の前記周波数時間変化波形のデータに対して、前記データ抽出部により抽出された前記重複周波数範囲における他方の前記周波数時間変化波形のデータを時間軸上でずらしながら、前記一方の前記周波数時間変化波形のデータと、前記他方の前記周波数時間変化波形のデータとの相関値を算出する相関算出部(36)と、
    前記隣り合う2つの前記分割周波数範囲の前記周波数時間変化波形のデータを、前記相関算出部により算出された前記相関値の最大値を与える前記時間軸のずれ量だけ互いにずらした状態で結合する波形結合部(37)と、を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の広帯域信号解析装置。
  4. 被測定信号としてのFMCW信号の帯域幅を分割する複数の分割周波数範囲を設定する周波数範囲設定ステップ(S1)と、
    前記FMCW信号の波形データを前記複数の分割周波数範囲ごとに取得する波形データ取得ステップ(S21)と、
    波形データ取得ステップで取得された各前記波形データから、前記FMCW信号の周波数の時間変化を示す周波数時間変化波形のデータを前記複数の分割周波数範囲ごとに生成し、互いに隣り合う2つの前記分割周波数範囲における前記周波数時間変化波形のデータを結合する波形データ処理ステップ(S22,S12)と、を含むことを特徴とする広帯域信号解析方法。
JP2016197860A 2016-10-06 2016-10-06 広帯域信号解析装置及び広帯域信号解析方法 Active JP6716825B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016197860A JP6716825B2 (ja) 2016-10-06 2016-10-06 広帯域信号解析装置及び広帯域信号解析方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016197860A JP6716825B2 (ja) 2016-10-06 2016-10-06 広帯域信号解析装置及び広帯域信号解析方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018059825A true JP2018059825A (ja) 2018-04-12
JP6716825B2 JP6716825B2 (ja) 2020-07-01

Family

ID=61907630

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016197860A Active JP6716825B2 (ja) 2016-10-06 2016-10-06 広帯域信号解析装置及び広帯域信号解析方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6716825B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020020677A (ja) * 2018-08-01 2020-02-06 日本無線株式会社 Fmcwレーダ目標検出装置及びfmcwレーダ目標検出プログラム
JP2022064099A (ja) * 2020-10-13 2022-04-25 アンリツ株式会社 波形データ転送装置及びそれを備えた測定装置及び測定システム、並びに波形データ転送方法及び測定方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5748507A (en) * 1996-08-06 1998-05-05 Lockheed Martin Corporation Real-time superresolution signal processing
JP2005241602A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Mitsubishi Electric Corp レーダ試験方法および装置
JP2007309863A (ja) * 2006-05-22 2007-11-29 National Institute Of Information & Communication Technology レーダースペクトラム計測装置
JP2014093738A (ja) * 2012-11-06 2014-05-19 Anritsu Corp 変調信号解析装置および変調信号解析方法
JP2016526150A (ja) * 2013-04-24 2016-09-01 ローデ ウント シュワルツ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディット ゲゼルシャフトRohde & Schwarz GmbH & Co.KG ブロードバンド測定信号を測定する方法と装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5748507A (en) * 1996-08-06 1998-05-05 Lockheed Martin Corporation Real-time superresolution signal processing
JP2005241602A (ja) * 2004-02-27 2005-09-08 Mitsubishi Electric Corp レーダ試験方法および装置
JP2007309863A (ja) * 2006-05-22 2007-11-29 National Institute Of Information & Communication Technology レーダースペクトラム計測装置
JP2014093738A (ja) * 2012-11-06 2014-05-19 Anritsu Corp 変調信号解析装置および変調信号解析方法
JP2016526150A (ja) * 2013-04-24 2016-09-01 ローデ ウント シュワルツ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディット ゲゼルシャフトRohde & Schwarz GmbH & Co.KG ブロードバンド測定信号を測定する方法と装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020020677A (ja) * 2018-08-01 2020-02-06 日本無線株式会社 Fmcwレーダ目標検出装置及びfmcwレーダ目標検出プログラム
JP7174558B2 (ja) 2018-08-01 2022-11-17 日本無線株式会社 Fmcwレーダ目標検出装置及びfmcwレーダ目標検出プログラム
JP2022064099A (ja) * 2020-10-13 2022-04-25 アンリツ株式会社 波形データ転送装置及びそれを備えた測定装置及び測定システム、並びに波形データ転送方法及び測定方法
JP7144498B2 (ja) 2020-10-13 2022-09-29 アンリツ株式会社 波形データ転送装置及びそれを備えた測定装置及び測定システム、並びに波形データ転送方法及び測定方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6716825B2 (ja) 2020-07-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4762382B2 (ja) スペクトルアナライザ
USRE49560E1 (en) Method and a measuring device for measuring broadband measurement signals
EP3586128B1 (en) Probing a structure of concrete by means of electromagnetic waves
Mor et al. Estimation of charge, energy and polarity of noisy partial discharge pulses
CN109425786A (zh) 非线性失真检测
JP2016526150A5 (ja)
JP6716825B2 (ja) 広帯域信号解析装置及び広帯域信号解析方法
CN105024770B (zh) 非相参fmcw自差式接收机灵敏度的定量测试
KR20200131492A (ko) 무선용 부분방전 위치검출 시스템 및 그 방법
JP5189767B2 (ja) 周波数追跡を用いて電波干渉レベルを測定する方法および装置
US9851383B1 (en) Method and system for performing vector spectral measurements of a radio frequency (RF) signal having a repetitive waveform
KR101110025B1 (ko) Fmcw 레이더 신호처리 방법
US9081053B2 (en) Using continuous sweep frequencies in a system frequency response test
JP7316397B1 (ja) 信号解析装置および信号解析方法
US10348361B2 (en) Measuring device and method for phase-coherent analysis of frequency-hopping signals
JP5220320B2 (ja) 信号解析装置及び信号解析方法
US8886486B2 (en) Device and method for testing APD measuring device
Mahlooji et al. Very high resolution digital instantaneous frequency measurement receiver
US10411816B2 (en) Method for searching a spur in a signal received and device for searching a spur in a signal received
JP7007254B2 (ja) 周波数特性補正装置及び周波数特性補正方法
CN114910707A (zh) 一种周期脉冲辐射场场强的均方根值检波测量方法
US4085367A (en) Method and detection of phase and frequency modulation
Rivera et al. Spectrum analyzer by software defined radio
JP7316396B1 (ja) 信号解析装置および信号解析方法
CN110687362A (zh) 一种实时相噪测试方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20191128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200512

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200514

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6716825

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250