JP2014093252A - 色素増感太陽電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】可撓性を有する負極と、負極上に設けられ、機能性半導体層に光増感色素が保持された光電変換層3と、正極と、光電変換層と正極との間に配された電解質層5とを備える色素増感太陽電池10は、光増感色素が、機能性半導体層との固定基としてカルボキシル基またはホスホノ基を備えた錯体色素である色素Aと、機能性半導体層との固定基としてカルボキシル基またはホスホノ基を備えた有機分子色素である色素Bとを含み、機能性半導体層に保持される色素Aおよび色素Bの量をそれぞれvA、vBとしたときに、1.5≦vA/vB≦100となることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
CTとは、電荷移動遷移のことであり、MLCTとは錯体色素の金属中心から配位子への電荷移動遷移のことである。
MLCTを引き起こす性質を有する錯体色素としては、ビピリジン錯体、ビキノリン錯体、テルピリジン錯体などのポリピリジン錯体を用いることができ、例えばブラックダイやN719などが好適である。
分子内CTの性質を有する有機分子色素としては、電子供与性の基と電子受容性の基の両方を有している分子を用いることが出来るが、これらが、直接または共役系を介して直線状に配置された、芳香族共役系分子等が好適である。さらに、この分子が酸化チタンなどの半導体層の表面に吸着される際に、半導体層の側に電子受容性の基が配置され、電解質層の側に電子供与性の基が配置されると、色素から半導体層への電子の移行に有利に作用するので、このような構造をもつ分子であることが望ましい。これは、CTの性質を有する有機分子色素における電荷の移動方法ならびに移動方向が、MLCTを引き起こす無機錯体色素における電荷の移動方法ならびに移動方向と異なるからである。
本発明の色素増感太陽電池においては、機能性半導体層に担持される色素Aと色素Bとの比率においては、色素Aの方が色素Bよりも高くなっている。これは、色素Aは色素Bに比べ、単体の際に高い性能を出すことができるためである。
(1)1.5≦vA/vB≦100
2I− → I2 + 2e−
I2 + I− → I3 −
生じた酸化剤は拡散によって対向電極6に到達し、以下に示す、上記の反応の逆反応によって対向電極6から電子を受け取り、もとの還元剤に還元される。
I3 − → I2 + I−
I2 + 2e− → 2I−
表面抵抗率は、三菱化学アナリテック社のLoresta−GPの型番MCP−T610で測定した。この機器はJIS K7194−1994に準拠している。単位はΩ/sq.またはΩ/□で示されるが、実質的には、Ωである(sq.、□は無次元)。
また、表面抵抗率は試験片の表面に沿って流れる電流と平行方向の電位傾度を、表面の単位幅当たりの電流で除した数値を意味する。この数値は、各辺1cmの正方形の相対する辺を電極とする二つの電極間の表面抵抗に等しいと、JIS K6911−1995に定義されている
なお、平均粒径は、SEM写真で粒径を測定して算出した。以下本願では同じ方法で平均粒径を算出した。
電解質として、ヨウ素の変わりにコバルト錯体を用いた場合、ヨウ素を用いる場合と比べ、金属の腐食が発生しにくくなるため、色素増感太陽電池内部に金属配線などを使用することができるようになる。
(実施例1)
(チタニア半導体粒子懸濁液の調製)
オルトチタン酸テトライソプロピル56.8gを、イオン交換水200mL中によく撹拌しながら滴下し、滴下終了後、さらに1時間撹拌を続けることで加水分解を完結させ、目的とする水酸化チタンの沈殿物を得た。沈殿物は濾紙を用いて濾別し、イオン交換水で十分に洗浄した。
5.8gのテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)を溶解させたイオン交換水にこの沈殿物を加え、さらにイオン交換水を追加して試料の全量を160gとした。
この試料を、140℃で4時間加熱還流を行った後、ガラスフィルターでマイクロクリスタルを除去することで、白濁半透明なコロイド溶液を得た。
得られたコロイド溶液を密閉したオートクレーブ容器に移し260℃で8時間水熱合成を行い、この水熱合成後、エバポレーターを用いてコロイド溶液の溶媒をエタノールに置換した後、超音波分散の処理を行い、平均粒子径20nmのアナターゼ結晶型のチタニア粒子〔A〕を含むエタノール懸濁液〔A〕を得た(以上の操作を「半導体粒子懸濁液の調製操作」という。)。
なお、TMAHが分解して生成されるトリメチルアミンは、コロイド溶液の溶媒をエタノールに置換する操作の際にほぼ全量除去される。
なお、エタノール懸濁液〔A〕、〔B〕に含有されるチタニア粒子については、エタノール懸濁液をスライドガラス上にドクターブレード法で塗布・乾燥後、XRDパターンを測定し、得られたXRDパターンから半価幅を求め、Scherrerの式(D=K×λ/βcosθ)を用いることにより、平均粒子径を算出した。さらに、チタニア粒子の結晶型を確認した。ただし、上記の式中、Dは結晶子の長さ、βは半価幅、θは回折角、K=0.94、λ=1.5418である。
チタニア粒子〔A〕およびチタニア粒子〔B〕は、その結晶型がほぼ100%アナターゼ結晶型であり、ルチル結晶型の存在は確認されなかった。
なお、Scherrerの式は、平均粒子径が50nmを超える場合は誤差が大きくなるため、平均粒子径が50nmを超えた場合は、次の方法を用いた。すなわち、エタノール懸濁液をスライドガラス上にドクターブレード法で塗布・乾燥後、SEMを用いて撮像し、画像に得られた、粒子の粒子半径の算術平均を取ることで平均粒子径とした。
これら2種類のエタノール懸濁液〔A〕,〔B〕について、各々のチタニア粒子の濃度を以下のように測定した。まず、るつぼの質量(W)を電子天秤で秤り、その後、るつぼにエタノール懸濁液を取り、るつぼとエタノール懸濁液の総質量(W1)を秤り、これを電気炉内に入れ、150℃で2時間保持してエタノール懸濁液の溶媒を完全に除去し、次いで、再び質量(W2)を秤り、式{チタニア粒子の濃度(wt%)=(W2−W)/(W1−W)×100}から求めた。
そして、それぞれの懸濁液のチタニア粒子濃度に基づいて、チタニア粒子〔A〕およびチタニア粒子〔B〕が重量比で7:3となるように混合し、この混合液を再びエバポレーターを用いて溶媒をほぼ完全に水で置換した上で濃縮することにより、最終的に、チタニア粒子の濃度が10wt%であって水を媒体とする光電変換層形成用ペースト〔1〕を得た。
色素担持溶液として、増感色素として色素Aとしてブラックダイ、色素BとしてD131を用い、1−プロパノール中にブラックダイ:0.2mM、D131:0.007mMの濃度で溶解させて色素溶液を得、この色素溶液中に20mMのDCAを溶解させた。その後、機能性半導体層を形成した上記光電極構造体を24時間浸漬させ、機能性半導体層に増感色素が担持された光電変換層を備えた光電極〔1〕を得た。
電解質溶液として、ヨウ素、ヨウ化リチウム、1,2−ジメチル−3−プロピルイミダゾリウムアイオダイドおよびt−ブチルピリジンが溶解されたアセトニトリル溶液を用いた。これらはそれぞれ0.05M、0.1M、0.6Mおよび0.3Mになるよう窒素雰囲気下でアセトニトリルに溶解されたものである。
厚さ100μmのTi箔上に、スパッタ法を用いて触媒層としてのPt層を形成し、導電層とした。その際、用いたスパッタ条件は、60W、Arガス:4sccm、0.6Pa、60minである。
色素担持溶液として、増感色素として色素Aとしてブラックダイ、色素BとしてD131を用い、1−プロパノール中にブラックダイ:0.2mM、D131:0.035mMの濃度で溶解させた色素担持溶液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で色素増感太陽電池を作製した。
色素担持溶液として、増感色素としてブラックダイのみを用い、1−プロパノール中にブラックダイ:0.2mMの濃度で溶解させた色素担持溶液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で色素増感太陽電池を作製した。
色素担持溶液として、増感色素として色素Aとしてブラックダイ、色素BとしてD131を用い、1−プロパノール中にブラックダイ:0.2mM、D131:0.14mMの濃度で溶解させた色素担持溶液を用いた以外は、実施例1と同様の方法で色素増感太陽電池を作製した。
以上のようにして作製した実施例1から2、および比較例1から3の色素増感太陽電池について、擬似太陽光(AM1.5、100mW/cm2 )照射時における開放電圧、電流−電圧曲線における短絡電流、フィルファクター、および光電変換効率を測定した。また、IPCEスペクトルを測定した。
電池性能の評価およびIPCEスペクトルの測定後、各例の色素増感太陽電池を分解し、50mMのNaOH水溶液0.5mlと0.1MのTBAOHエタノール溶液0.5mlとを混合した色素脱離液に光電変換層を浸漬させた。その後、UVスペクトル測定し、色素Aと色素Bの担持量を求めた。
実施例1、2、および比較例1、2の測定結果を表1に示す。
この原因のすべてが解明されたわけではないが、主要な原因は、上述したとおりである。
図3に、各例におけるIPCEスペクトルを示す。色素Aのみを増感色素とする比較例1に比べ、色素Bを加えた他の例では、波長400nm〜600nmの光の変換効率が向上されていることがわかる。また、色素Bが色素Aよりも多い比較例2では、波長600nm〜800nmの光の変換効率が比較例1よりも低下してしまっていることがわかる。
例えば、本発明の色素増感太陽電池においては、光電極が光透過性を有さなくてもよく、たとえば不透明な樹脂フィルム上に導電層を設けた基板上に光電変換層が形成されてもよい。この場合は、光電極側から光を取り込めなくなるため、光透過性を有する材料で対向電極を形成すればよい。
2 透明電極
3 光電変換層
5 電解質層
6 対向電極(正極)
7 対向基板
10 色素増感太陽電池
Claims (8)
- 可撓性を有する負極と、前記負極上に設けられ、機能性半導体層に光増感色素が保持された光電変換層と、正極と、前記光電変換層と前記正極との間に配された電解質層とを備える色素増感太陽電池であって、
前記光増感色素が、
前記機能性半導体層との固定基としてカルボキシル基またはホスホノ基を備えた錯体色素である色素Aと、
前記機能性半導体層との固定基としてカルボキシル基またはホスホノ基を備えた有機分子色素である色素Bと、を含み、
前記機能性半導体層に保持される色素Aおよび色素Bの量をそれぞれvA、vBとしたときに、
1.5≦vA/vB≦100
となることを特徴とする色素増感太陽電池。 - 前記色素Aの固定基が、電子受容基を兼ねていることを特徴とする請求項1に記載の色素増感太陽電池。
- 前記色素Bの固定基が、電子受容基を兼ねていることを特徴とする請求項1または2に記載の色素増感太陽電池。
- 前記色素Aは、ポリピリジル錯体を含有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池。
- 前記ポリピリジル錯体に用いられる金属は、ルテニウムまたはオスミウムであることを特徴とする請求項4に記載の色素増感太陽電池。
- 前記機能性半導体層はTiO2を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池。
- 前記TiO2はアナターゼ型であることを特徴とする請求項6に記載の色素増感太陽電池。
- 前記電解質層が、電解液、またはゲル状あるいは固体状の電解質であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の色素増感太陽電池。
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