JP2014091505A - 接触特性測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】タイヤ走行時に変形する接触部での三分力を測定することができる接触特性測定方法を得る。
【解決手段】タイヤ10は、タイヤ踏面部としてのトレッド部12に形成された主溝16の底壁面16Aと側壁面16Bに、接触部に作用する互いに直交する3方向の力、すなわち軟路面との接触による法線方向圧力、タイヤ幅方向せん断力、及びタイヤ周方向せん断力を測定するための三分力センサ30、32を備えている。また、主溝16とラグ溝18、20に囲まれたブロック部に形成されたサイプの壁面に、互いに直交する3方向の力を測定するための三分力センサを設けてもよい。
【選択図】図2A
【解決手段】タイヤ10は、タイヤ踏面部としてのトレッド部12に形成された主溝16の底壁面16Aと側壁面16Bに、接触部に作用する互いに直交する3方向の力、すなわち軟路面との接触による法線方向圧力、タイヤ幅方向せん断力、及びタイヤ周方向せん断力を測定するための三分力センサ30、32を備えている。また、主溝16とラグ溝18、20に囲まれたブロック部に形成されたサイプの壁面に、互いに直交する3方向の力を測定するための三分力センサを設けてもよい。
【選択図】図2A
Description
本発明は、接触特性測定方法に関する。
下記特許文献1には、タイヤが接地される回転ドラムにセンサを埋め込むことにより、転動するタイヤとセンサとの接触時における接地圧、周方向せん断応力、及び幅方向せん断応力を測定する装置が開示されている。
また、下記特許文献2には、路面に滑り測定部及び圧力センサを埋め込むことにより、路面上でタイヤを転動させた際のタイヤトレッドの複数箇所の滑り速度、及び接地圧を測定し、これらの測定値と摩擦係数から複数箇所のせん断力を推定すると共に、摩擦エネルギーを演算する方法が開示されている。
しかし、上記特許文献1に記載の構成では、タイヤが接地される回転ドラムは、剛性を有する円筒形状とされており、上記特許文献2に記載の構成では、タイヤが接地される路面の形状は、剛性を有する平板とされている。このため、ほとんど変形しない面とタイヤとの接触時の圧力が測定される。
このため、上記特許文献1、2に記載の構成では、変形する路面、例えば、雪、砂、土といった大きく変形する路面上においては、路面自体が変形するためセンサを支持することができず、タイヤ接地時の三分力、例えば接地圧、幅方向又は周方向のせん断力を正確に計測することができない。
さらに、上記特許文献1、2に記載の構成では、タイヤの周面の溝に囲まれたブロック部に形成されたサイプ(細溝)内の接触圧を測定することができない。
さらに、上記特許文献1、2に記載の構成では、タイヤの周面の溝に囲まれたブロック部に形成されたサイプ(細溝)内の接触圧を測定することができない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、タイヤ走行時に変形する接触部での三分力を測定することができる接触特性測定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明に係る接触特性測定方法は、タイヤ踏面部に形成された溝の壁面に設けられた三分力センサを用いて、タイヤ走行時の前記溝の壁面と軟路面との接触による法線方向圧力、タイヤ幅方向せん断力、及びタイヤ周方向せん断力の三分力を測定する。
本発明によれば、タイヤ走行時にタイヤが接地される路面が変形する場合に、溝の壁面と軟路面との接触部での三分力をより正確に測定することができる。
本発明によれば、タイヤ走行時にタイヤが接地される路面が変形する場合に、溝の壁面と軟路面との接触部での三分力をより正確に測定することができる。
請求項2に記載の発明に係る接触特性測定方法は、タイヤ踏面部の溝に囲まれたブロック部に形成されたサイプの壁面に設けられた三分力センサを用いて、タイヤ走行時の前記サイプの壁面に生じる垂直方向圧力、タイヤ径方向せん断力、及び前記サイプの長手方向せん断力の三分力を測定する。
本発明によれば、タイヤ走行時にサイプの壁面の接触部で発生する三分力をより正確に測定することができる。
本発明によれば、タイヤ走行時にサイプの壁面の接触部で発生する三分力をより正確に測定することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の接触特性測定方法において、前記三分力センサを用いて、タイヤ走行時にタイヤが路面と接触する踏込みから蹴出しにおける法線方向圧力、タイヤ幅方向せん断力、及びタイヤ周方向せん断力の三分力波形を測定する。
本発明によれば、タイヤ走行時にタイヤが接地される路面が変形した場合でも、三分力波形をより正確に測定することができる。
本発明によれば、タイヤ走行時にタイヤが接地される路面が変形した場合でも、三分力波形をより正確に測定することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の接触特性測定方法において、前記溝の壁面に設けられた複数の前記三分力センサを用いて、タイヤ走行時にタイヤが変形する路面と接触する接地面内での法線方向圧力、タイヤ幅方向せん断力、及びタイヤ周方向せん断力の三分力分布を測定する。
本発明によれば、タイヤ走行時にタイヤが接地される路面が変形した場合でも、三分力分布をより正確に測定することができる。
本発明によれば、タイヤ走行時にタイヤが接地される路面が変形した場合でも、三分力分布をより正確に測定することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項2に記載の接触特性測定方法において、前記三分力センサを用いて、タイヤ走行時にタイヤが路面と接触する踏込みから蹴出しにおける前記サイプの壁面に生じる垂直方向圧力、タイヤ径方向せん断力、及び前記サイプの長手方向せん断力の三分力分布を測定する。
本発明によれば、タイヤ走行時にサイプの壁面の接触部で生じる三分力分布をより正確に測定することができる。
本発明によれば、タイヤ走行時にサイプの壁面の接触部で生じる三分力分布をより正確に測定することができる。
本発明によれば、タイヤ走行時に変形する接触部での三分力を測定することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
図1には、本発明の第1実施形態であるタイヤのトレッド部が平面図にて示されている。また、図2Aには、図1に示すタイヤのトレッド部が幅方向に沿った状態で断面図にて示されている。なお、図1では、後述する三分力センサ32付近が破断面にて示されている。
図1には、本発明の第1実施形態であるタイヤのトレッド部が平面図にて示されている。また、図2Aには、図1に示すタイヤのトレッド部が幅方向に沿った状態で断面図にて示されている。なお、図1では、後述する三分力センサ32付近が破断面にて示されている。
これらの図に示されるように、タイヤ10は、例えば空気入りタイヤであり、タイヤ踏面部としてのトレッド部12の中央領域14に、タイヤ周方向に延びる複数(図1では、例えば3本)の主溝(溝)16と、タイヤ幅方向に延びる複数のラグ溝(溝)18、20と、を備えている。ラグ溝18、20の両端は、隣り合う2本の主溝16にそれぞれ連続している。1本の主溝16の両側に形成されるラグ溝18、20は、タイヤ周方向の位置が順次ずれると共に、主溝16の両側に交互に形成されている。
トレッド部12には、主溝16とラグ溝18、20とによって区画されてなる多数のブロック部22が形成され、これらの多数のブロック部22により複数列のブロック列が形成されている。
トレッド部12には、主溝16とラグ溝18、20とによって区画されてなる多数のブロック部22が形成され、これらの多数のブロック部22により複数列のブロック列が形成されている。
トレッド部12の主溝16は、タイヤ正面視(図2A参照)にて凹状に形成されている。より具体的には、主溝16は、タイヤ周面から半径方向に窪んだ奥側の底壁面(壁面)16Aと、底壁面16Aの両側に底壁面16Aと交差するように配置された側壁面(壁面)16Bと、を備えている。複数の主溝16のうちの1本の主溝16の底壁面16Aには、半径方向内側に三分力センサ30が埋め込まれている。また、他の1本の主溝16の側壁面16Bには、タイヤ幅方向に三分力センサ32が埋め込まれている。
本実施形態では、三分力センサ30、32はシート状に形成されている。そして、タイヤ10の成形後に、主溝16の底壁面16Aと側壁面16Bの所定の位置をえぐって穴部を形成し、底壁面16Aと側壁面16Bの穴部に三分力センサ30、32をそれぞれ埋め込んで接着剤等で接合することによって、タイヤ10に三分力センサ30、32が取り付けられる。
なお、本実施形態では、主溝16の底壁面16A、側壁面16Bに三分力センサ30、32を埋め込んでいるが、これに代えて、三分力センサ30、32を底壁面16A、側壁面16Bに貼り付けてもよい。
三分力センサ30、32は、接触部に作用する互いに直交する3方向(X方向、Y方向、及びZ方向)の力を測定するためのセンサである。より具体的には、タイヤ10が変形する路面40を走行するときに、三分力センサ30、32と変形する路面40との接触部での法線方向の力(Z方向)と、せん断力(X方向及びY方向)の三分力を測定するものである。ここでは、接触部での法線方向の力は、センサ検出面に対して垂直方向の力を意味している。
例えば、三分力センサ30では、図2Aに示すZ方向の力(法線方向の力)と、図1に示すX方向のせん断力と、図1及び図2Aに示すY方向のせん断力の三分力が測定される。
例えば、三分力センサ30では、図2Aに示すZ方向の力(法線方向の力)と、図1に示すX方向のせん断力と、図1及び図2Aに示すY方向のせん断力の三分力が測定される。
本実施形態では、タイヤ10のトレッド部12に形成された主溝16の底壁面16A及び側壁面16Bに三分力センサ30、32を設けることで、タイヤ10が接地される路面40が変形する場合、例えば、雪、土、砂、圃場等といった大きく変形する路面40の場合でも、主溝16内に路面40を形成する路面形成物が入り込むことで、路面40と接触する接地面内での三分力が測定される。
また、本実施形態では、主溝16の底壁面16A及び側壁面16Bに設けられた2つの三分力センサ30、32により三分力を測定し、得られた三分力を後述する演算手段106によりタイヤ位置情報からタイヤ座標系に変換することで、タイヤ走行時に変形する路面40(軟路面)と接触する接地面内での法線方向の力(圧力)、タイヤ幅方向せん断力、及びタイヤ周方向せん断力の三分力分布が算出されるようになっている。
図2Bに示されるように、三分力測定装置100は、タイヤ10の主溝16に設けられた三分力センサ30、32と、三分力センサ30、32から出力される信号を送信するための送信機102と、三分力センサ30、32及び送信機102に電力を供給するためのバッテリ104と、を備えている。さらに、三分力測定装置100は、送信機102から送信された信号を受信するための受信機106と、受信機106で受信された信号をタイヤ位置情報に基づきタイヤ座標系の三分力に変換する演算手段108と、を備えている。
本実施形態では、三分力センサ30、32と、送信機102と、バッテリ104とで三分力センサユニット110を構成している。送信機102とバッテリ104は、タイヤ10が組み付けられるタイヤホイール(図示省略)に取り付けられており、タイヤ10の主溝16の底壁面16A、側壁面16Bに埋め込まれた三分力センサ30、32とケーブルで接続されている。また、受信機106と演算手段108は、転動するタイヤ10とは離れた位置に設けられた測定装置本体に設けられている。
三分力センサ30、32による3方向の力(N)の測定結果は、個々の三分力センサ30、32の測定面積(m2)で除した、単位面積当たりの力(N/m2)として算出される。この単位面積当たりの力の算出は、演算手段108で実施される。
また、演算手段108では、各三分力センサ30、32の位置情報(例えば、タイヤ10の基準位置からの角度)に基づいて、三分力センサ30、32の測定結果をタイヤ座標系(タイヤ周方向、タイヤ幅方向、又はタイヤ径方向)に変換し、力の分布や波形が演算される。本実施形態では、各三分力センサ30、32の取付け位置の法線方向を考慮し、タイヤ10によるドライビング方向を正とするように座標変換する。
次に、本実施形態のタイヤの作用並びに効果であって、接触特性測定方法について説明する。
図2Aに示されるように、例えば、雪、土、砂、圃場等などの変形する路面40をタイヤ10が走行すると、トレッド部12が路面40に接地された状態でタイヤ10が転動し、主溝16内に路面40を形成する路面形成物が入り込む。その際、一方の主溝16の底壁面16Aと他方の主溝16の側壁面16Bに三分力センサ30、32が設けられており、タイヤ10が路面40と接触する接地面内での三分力が測定される。
図2Aに示されるように、例えば、雪、土、砂、圃場等などの変形する路面40をタイヤ10が走行すると、トレッド部12が路面40に接地された状態でタイヤ10が転動し、主溝16内に路面40を形成する路面形成物が入り込む。その際、一方の主溝16の底壁面16Aと他方の主溝16の側壁面16Bに三分力センサ30、32が設けられており、タイヤ10が路面40と接触する接地面内での三分力が測定される。
三分力センサ30、32で検出された信号は、送信機102により送信され、受信機106で受信される。演算手段108では、受信機106で受信された三分力センサ30、32による三分力(N)の測定結果が、個々の三分力センサ30、32の測定面積(m2)で除した、単位面積当たりの力(N/m2)として算出される。さらに、演算手段108では、各三分力センサ30、32の位置情報(例えば、タイヤ10の基準位置からの角度)に基づいて、三分力センサ30、32の測定結果をタイヤ座標系(タイヤ周方向、タイヤ幅方向、又はタイヤ径方向)に変換し、力の分布や波形が演算される。
本実施形態では、タイヤ10が路面40と接触する接地面内での法線方向の力、タイヤ幅方向せん断力、及びタイヤ周方向せん断力の三分力分布が算出される。また、本実施形態では、各三分力センサ30、32の取付け位置の法線方向を考慮し、タイヤ10によるドライビング方向(進行方向)を正とするように座標変換する。
本実施形態では、タイヤ10が路面40と接触する接地面内での法線方向の力、タイヤ幅方向せん断力、及びタイヤ周方向せん断力の三分力分布が算出される。また、本実施形態では、各三分力センサ30、32の取付け位置の法線方向を考慮し、タイヤ10によるドライビング方向(進行方向)を正とするように座標変換する。
図3には、タイヤ走行時のタイヤ10と変形する路面40との接地面内でのタイヤの周方向位置と、三分力のセンサ単位面積当たりの力(法線方向の圧力、タイヤ幅方向せん断力及びタイヤ周方向せん断力)との関係の一例が示されている。なお、図3では、一例として、三分力センサ30で測定された三分力(法線方向の力、タイヤ幅方向せん断力、及びタイヤ周方向せん断力)の単位面積当たりの力が示されている。
図3に示されるように、法線方向の圧力は、接地面内のタイヤ周方向の中央部で最大となる。また、タイヤ周方向せん断力は、ドライビング方向に向かって大きくなるが、タイヤ幅方向せん断力は、ドライビング方向の中間部で逆転している。
本実施形態のタイヤ10では、主溝16の底壁面16A及び側壁面16Bに三分力センサ30、32を設けることにより、タイヤ走行時のタイヤ10と変形する路面40との接地面内での三分力を測定することができる。すなわち、従来のように剛性を有する円形又は平板状の路面にセンサを埋め込んだ装置では、タイヤと硬い路面との接地面内での接地圧等しか測定できないが、本実施形態では、従来の装置では測定できなかったタイヤ10と変形する路面40との接地面内での三分力の測定が可能となる。
なお、センサをラグ溝の壁面部に設けることも可能である。
なお、センサをラグ溝の壁面部に設けることも可能である。
〔第2実施形態〕
次に、本発明の第2実施形態であるタイヤについて説明する。なお、第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図4Aには、タイヤ70のトレッド部12がタイヤ周方向に沿った状態の断面図にて示されている。図4Aに示されるように、タイヤ70は、ラグ溝18によって区画されるブロック部22に、ラグ溝18に沿って形成された複数のサイプ(細溝)72を備えている。また、タイヤ70は、ラグ溝20によって区画されるブロック部22に、ラグ溝20に沿って形成された複数のサイプ(細溝)72を備えている。複数のサイプ72は、タイヤ周方向に所定の間隔で形成されている。
次に、本発明の第2実施形態であるタイヤについて説明する。なお、第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図4Aには、タイヤ70のトレッド部12がタイヤ周方向に沿った状態の断面図にて示されている。図4Aに示されるように、タイヤ70は、ラグ溝18によって区画されるブロック部22に、ラグ溝18に沿って形成された複数のサイプ(細溝)72を備えている。また、タイヤ70は、ラグ溝20によって区画されるブロック部22に、ラグ溝20に沿って形成された複数のサイプ(細溝)72を備えている。複数のサイプ72は、タイヤ周方向に所定の間隔で形成されている。
複数のサイプ72のうちの1つには、略半径方向内側に窪んだ壁面72Aに、図4A中の上下方向上部側の三分力センサ74と、上下方向中央部の三分力センサ76と、上下方向下部側の三分力センサ78とが埋め込まれている。言い換えると、三分力センサ74、76、78は、サイプ72のタイヤ径方向内側からタイヤ径方向外側に向かってこの順で配置されている。
なお、本実施形態では、三分力センサ74、76、78をサイプ72の壁面72Aに埋め込んでいるが、これに限定されず、三分力センサ74、76、78をサイプ72の壁面72Aに貼り付けてもよい。
次に、本実施形態のタイヤの作用並びに効果であって、接触特性測定方法について説明する。
図4B、図4Cに示されるように、タイヤ70のブロック部22に形成されたサイプ72の壁面72Aに三分力センサ74、76、78が設けられている。これによって、タイヤ走行時のサイプ72の壁面72Aの接触部に生じる垂直方向圧力、タイヤ径方向せん断力、及びサイプ72の長手方向せん断力の三分力を測定することができる。例えば、タイヤ走行時にタイヤ70が路面60と接触する踏込みから蹴出しにおけるサイプ72の壁面72Aに生じる法線力(センサ面に対する垂直方向圧力)、タイヤ径方向せん断力、及びサイプ72の長手方向せん断力の三分力分布を測定することができる。
なお、路面60は、変形する路面であってもよいし、硬い路面であってもよい。
図4B、図4Cに示されるように、タイヤ70のブロック部22に形成されたサイプ72の壁面72Aに三分力センサ74、76、78が設けられている。これによって、タイヤ走行時のサイプ72の壁面72Aの接触部に生じる垂直方向圧力、タイヤ径方向せん断力、及びサイプ72の長手方向せん断力の三分力を測定することができる。例えば、タイヤ走行時にタイヤ70が路面60と接触する踏込みから蹴出しにおけるサイプ72の壁面72Aに生じる法線力(センサ面に対する垂直方向圧力)、タイヤ径方向せん断力、及びサイプ72の長手方向せん断力の三分力分布を測定することができる。
なお、路面60は、変形する路面であってもよいし、硬い路面であってもよい。
図5には、タイヤの踏込みから蹴出しにおけるタイヤ周方向の位置と、サイプ72の壁面72Aに生じる法線力(センサ面に対する垂直方向の圧力)との関係の一例が示されている。図5に示されるように、三分力センサ76で測定されたタイヤ径方向(図4Cの上下方向中央)の法線力が最も大きく、三分力センサ78で測定されたタイヤ径方向外側(図4Cの下部)の法線力、三分力センサ74で測定されたタイヤ径方向内側(図4Cの上部)の法線力の順で小さくなっている。また、法線力は、タイヤの踏込みから蹴出しにおけるタイヤ周方向の中央部の位置で最も大きくなっている。
図6には、タイヤの踏込みから蹴出しにおけるタイヤ周方向の位置と、サイプ72の壁面72Aに生じるタイヤ径方向せん断力との関係の一例が示されている。図6に示されるように、サイプ72のタイヤ径方向中央部(図4Cの上下方向中央)の三分力センサ76で測定されたタイヤ径方向せん断力が最も大きく、サイプ72のタイヤ径方向内側(図4Cの上部)の三分力センサ74ではタイヤ径方向せん断力はほとんど検出されない。また、タイヤ径方向せん断力は、タイヤの踏込みから蹴出しにおけるタイヤ周方向の中間部の蹴出し側の位置で最も大きくなっている。
このようなタイヤ70及び接触特性測定方法では、従来計測できなかったサイプ72の壁面72Aの接触部に作用する三分力の分布が測定可能となる。
なお、上記第1及び第2実施形態では、三分力センサの位置や数は、変更可能である。
また、上記第2実施形態では、1つのサイプ72の壁面72Aに上下方向に3つの三分力センサを設けたが、三分力センサの数は変更可能であり、また、複数のサイプ72の壁面72Aに三分力センサを設けてもよい。
また、上記第2実施形態では、略タイヤ幅方向のラグ溝に沿って形成された複数のサイプ(細溝)72の壁面に三分力センサを設けたが、これに限定されず、略タイヤ周方向又はタイヤ周方向に対して斜め方向に配置されたサイプの壁面に三分力センサを設けてもよい。この場合、三分力センサにより、サイプの壁面の接触部に生じる垂直方向圧力、タイヤ径方向せん断力、及び前記サイプの長手方向せん断力の三分力分布を測定することができる。
また、上記第2実施形態では、1つのサイプ72の壁面72Aに上下方向に3つの三分力センサを設けたが、三分力センサの数は変更可能であり、また、複数のサイプ72の壁面72Aに三分力センサを設けてもよい。
また、上記第2実施形態では、略タイヤ幅方向のラグ溝に沿って形成された複数のサイプ(細溝)72の壁面に三分力センサを設けたが、これに限定されず、略タイヤ周方向又はタイヤ周方向に対して斜め方向に配置されたサイプの壁面に三分力センサを設けてもよい。この場合、三分力センサにより、サイプの壁面の接触部に生じる垂直方向圧力、タイヤ径方向せん断力、及び前記サイプの長手方向せん断力の三分力分布を測定することができる。
また、上記第1及び第2実施形態では、各三分力センサの位置情報に加えて、タイヤの姿勢角度情報(例えば、スリップ角SA、キャンバー角CAなど)を基に、三分力センサの測定結果を車両座標系(車両進行方向、車両横方向、車両鉛直方向)へと変換し、力の分布や波形を演算してもよい。
10、50、70:−タイヤ、
12:−トレッド部(タイヤ踏面部)、
16:−主溝(溝)、
16A:−底壁面(壁面)
16B:−側壁面(壁面)、
18、20:−ラグ溝(溝)、
22:−ブロック部、
30、32、74、76、78:−三分力センサ、
40、60:−路面、
72:−サイプ、
72A:−壁面
12:−トレッド部(タイヤ踏面部)、
16:−主溝(溝)、
16A:−底壁面(壁面)
16B:−側壁面(壁面)、
18、20:−ラグ溝(溝)、
22:−ブロック部、
30、32、74、76、78:−三分力センサ、
40、60:−路面、
72:−サイプ、
72A:−壁面
Claims (5)
- タイヤ踏面部に形成された溝の壁面に設けられた三分力センサを用いて、タイヤ走行時の前記溝の壁面と軟路面との接触による法線方向圧力、タイヤ幅方向せん断力、及びタイヤ周方向せん断力の三分力を測定する接触特性測定方法。
- タイヤ踏面部の溝に囲まれたブロック部に形成されたサイプの壁面に設けられた三分力センサを用いて、タイヤ走行時の前記サイプの壁面に生じる垂直方向圧力、タイヤ径方向せん断力、及び前記サイプの長手方向せん断力の三分力を測定する接触特性測定方法。
- 前記三分力センサを用いて、タイヤ走行時にタイヤが路面と接触する踏込みから蹴出しにおける法線方向圧力、タイヤ幅方向せん断力、及びタイヤ周方向せん断力の三分力波形を測定する請求項1に記載の接触特性測定方法。
- 前記溝の壁面に設けられた複数の前記三分力センサを用いて、タイヤ走行時にタイヤが変形する路面と接触する接地面内での法線方向圧力、タイヤ幅方向せん断力、及びタイヤ周方向せん断力の三分力分布を測定する請求項1に記載の接触特性測定方法。
- 前記三分力センサを用いて、タイヤ走行時にタイヤが路面と接触する踏込みから蹴出しにおける前記サイプの壁面に生じる垂直方向圧力、タイヤ径方向せん断力、及び前記サイプの長手方向せん断力の三分力分布を測定する請求項2に記載の接触特性測定方法。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017088043A (ja) * | 2015-11-12 | 2017-05-25 | 株式会社小野測器 | タイヤ計測システム |
CN112078311A (zh) * | 2020-08-25 | 2020-12-15 | 江苏理工学院 | 一种基于激光雷达的智能轮胎结构及分析方法 |
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2012
- 2012-11-07 JP JP2012245157A patent/JP2014091505A/ja active Pending
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