JP2014091491A - 軌道走行車両 - Google Patents

軌道走行車両 Download PDF

Info

Publication number
JP2014091491A
JP2014091491A JP2012244800A JP2012244800A JP2014091491A JP 2014091491 A JP2014091491 A JP 2014091491A JP 2012244800 A JP2012244800 A JP 2012244800A JP 2012244800 A JP2012244800 A JP 2012244800A JP 2014091491 A JP2014091491 A JP 2014091491A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
traveling
track
wheel
wheels
travel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012244800A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5975592B2 (ja
Inventor
Shunichi Nakazawa
俊一 中澤
Futoshi Kobayashi
太 小林
Hiroshi Furusho
弘志 古荘
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aichi Corp
Original Assignee
Aichi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aichi Corp filed Critical Aichi Corp
Priority to JP2012244800A priority Critical patent/JP5975592B2/ja
Publication of JP2014091491A publication Critical patent/JP2014091491A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5975592B2 publication Critical patent/JP5975592B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/62Hybrid vehicles

Landscapes

  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】加速力および制動力を向上させることができる軌道走行車両を提供する。
【解決手段】走行操作装置により設定された目標速度と走行速度検出手段により検出され
た検出速度とを比較して加速走行状態、定速走行状態および減速走行状態のいずれである
かを判定し、加速走行状態のときには前側鉄輪12f,12fおよび後側鉄輪12r,1
2rの4輪全てを駆動させる制御を行い、定速走行状態のときには前側鉄輪12f,12
fおよび後側鉄輪12r,12rのいずれか一方の2輪を駆動させる制御を行い、減速走
行状態のときには前側鉄輪12f,12fおよび後側鉄輪12r,12rの4輪全てを制
動させる制御を行うように構成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、軌道上を走行可能な軌道走行車両に関する。
軌道走行車両の一例として軌陸車がある。軌陸車は、タイヤ車輪(道路走行用車輪)を
有して道路走行可能なトラック車体をベースとして構成されており、軌道上を走行するた
めの軌道走行装置と、軌道に乗り入れる際にその作業を容易化する転車装置とを備えて構
成されている(例えば、特許文献1を参照)。軌道走行装置は、車体に対して下方に張り
出して用いられる軌道走行用の鉄輪(軌道走行用車輪)を有して構成される。鉄輪は、車
体に設けられた鉄輪支持部材に回転自在に支持され、この鉄輪支持部材を変位機構により
上下方向に変位させることにより、鉄輪を所定の格納位置および張出位置に位置させるこ
とができるように構成されている。
このような軌陸車では、軌道走行時において、エンジンを駆動させてパワーテイクオフ
機構によりエンジン動力を取り出し、このエンジン動力により油圧ポンプを駆動させる。
そして、油圧ポンプから吐出された作動油を利用して油圧モータを駆動させ、この油圧モ
ータにより鉄輪を駆動させて軌道上を走行するように構成された軌陸車が知られている。
また、このような軌陸車ではエンジンの駆動音が騒音となる場合があるため、車体に軌道
走行用バッテリを備え、軌道走行時において、エンジンの駆動を停止させ、軌道走行用バ
ッテリからの電力を利用して電動モータを駆動させ、この電動モータにより鉄輪を駆動さ
せて軌道上を走行するように構成された軌陸車も知られている。
特開2010‐126309号公報
ところで、軌道走行車両が軌道上を走行する際に、走行モータの出力トルクのうち走行
駆動力として利用できる最大駆動力は、鉄輪と軌道の間の摩擦力により決定される。その
ため、走行モータにおいて高トルクを出力させても、その全てを走行駆動力として利用す
ることができない場合があり、加速力(特に、発進時における加速力)を向上させること
ができないといった問題があった。また、制動力においても鉄輪と軌道の間の摩擦力によ
り決定されるため、制動される鉄輪に作用する垂直荷重が十分に大きくない場合には、鉄
輪と軌道の間ですべりが発生し、所望の減速をさせることが難しいという問題があった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、加速力および制動力を向上さ
せることができる軌道走行車両を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る軌道走行車両は、軌道上を走行可能な左右一対
の軌道走行用前輪(例えば、実施形態における前側鉄輪12f,12f)および軌道走行
用後輪(例えば、実施形態における後側鉄輪12r,12r)を有した車体と、前記軌道
走行用前輪を駆動する前輪側電動モータ(例えば、実施形態における前輪駆動モータ13
,13)および前記軌道走行用後輪を駆動する後輪側電動モータ(例えば、実施形態にお
ける後輪駆動モータ14,14)と、目標速度を設定する走行操作装置(例えば、実施形
態における軌道走行操作レバー43)と、前記走行操作装置により設定された目標速度と
なるように前記前輪側および後輪側電動モータの回転速度を制御する走行制御装置(例え
ば、実施形態における走行制御部52および走行状態判定部52a)と、前記車体の走行
速度を検出する走行速度検出手段(例えば、実施形態における速度検出器55)とを備え
て構成される。そして、前記走行制御装置は、前記走行操作装置により設定された目標速
度と前記走行速度検出手段により検出された検出速度とを比較して加速走行状態、定速走
行状態および減速走行状態のいずれであるかを判定し、前記加速走行状態のときには前記
軌道走行用前輪および前記軌道走行用後輪を駆動させる4輪駆動制御を行い、前記定速走
行状態のときには前記軌道走行用前輪および前記軌道走行用後輪のいずれか一方を駆動さ
せる2輪駆動制御を行い、前記減速走行状態のときには前記軌道走行用前輪および前記軌
道走行用後輪を制動させる4輪制動制御を行うように構成される。
なお、上記構成の軌道走行車両において、水平面に対する前記車体の傾斜角度を検出す
る傾斜角度検出手段(例えば、実施形態における傾斜角検出器56)を備え、前記走行制
御装置は、前記傾斜角度検出手段により検出された前記車体の傾斜角度に基づいて走行し
ている軌道の勾配を求め、求められた勾配が所定の勾配を超える上り勾配のときには、前
記定速走行状態のときにおいても前記軌道走行用前輪および前記軌道走行用後輪を駆動さ
せる4輪駆動制御を行うように構成されることが好ましい。また、求められた勾配が所定
の勾配を超える下り勾配のときには、前記定速走行状態のときにおいて前記2輪駆動制御
を行うように構成されることが好ましい。
また、上記構成の軌道走行車両において、前記走行制御装置は、前記2輪駆動制御のと
きには前記軌道走行用前輪および前記軌道走行用後輪のうち大きな荷重がかかっている側
の車輪を駆動させるように構成されることが好ましい。
また、上記構成の軌道走行車両において、前記走行制御装置は、前記4輪駆動制御およ
び前記4輪制動制御のときには、前記軌道走行用前輪および前記軌道走行用後輪にかかる
荷重に応じて、前記軌道走行用前輪および前記軌道走行用後輪の駆動力配分および制動力
配分を制御するように構成されることが好ましい。
また、上記構成の軌道走行車両において、前記車体の前後に設けられた左右一対の道路
走行用車輪(例えば、実施形態におけるタイヤ車輪3)と、エンジン、車輪用電動モータ
(例えば、実施形態における道路走行用モータM)および前記車輪用電動モータに電力を
供給する道路走行用バッテリを有し、前記エンジンおよび前記車輪用電動モータの少なく
ともいずれかの動力により前記道路走行用車輪を駆動するハイブリッド駆動システム(例
えば、実施形態におけるパワーコントロールユニット8)と、前記前輪側および後輪側電
動モータに電力を供給する軌道走行用バッテリ(例えば、実施形態における架装バッテリ
70)とを備え、前記前輪側および後輪側電動モータは、前記軌道走行用前輪および前記
軌道走行用後輪により回転駆動されて発電を行うとともに前記軌道走行用前輪および前記
軌道走行用後輪に制動をかける回生制動機能を有し、前記走行制御装置は、前記軌道走行
用バッテリからの電力が不足するときには、前記道路走行用バッテリからの電力も用いて
前記前輪側および後輪側電動モータを駆動させる制御を行い、前記軌道走行用バッテリの
充電状態が所定の充電量以上のときには、前記前輪側および後輪側電動モータにより発電
された電力を前記道路走行用バッテリに充電させる制御を行うように構成されることが好
ましい。
本発明に係る軌道走行車両によれば、車両が加速走行状態のときには、前輪側および後
輪側電動モータにより軌道走行用前輪および後輪の4輪全てが駆動されるので、従来の前
輪側もしくは後輪側を駆動させる2輪駆動の構成に比べて、軌道走行用車輪と軌道の間の
摩擦力により決定される最大駆動力が大きくなる。そのため、前輪側および後輪側電動モ
ータにより出力される大きな走行駆動力を軌道走行用前輪および後輪の4輪により確実に
軌道に伝達することができ、車両の加速力を向上させることができる。また、車両が減速
走行状態のときには、軌道走行用前輪および後輪の4輪全てが制動されるので、その制動
力を軌道走行用前輪および後輪の4輪により確実に軌道に伝達することができ、車両の制
動力を向上させることができる。
また、車両が定速走行状態のときには、前輪側および後輪側電動モータのいずれか一方
を駆動して軌道走行用前輪および後輪のいずれか一方を駆動させる2輪駆動制御が行われ
る。定速走行状態においては、必要な走行駆動力が小さく、さらにその走行駆動力が軌道
走行用前輪および後輪に配分されると、前輪側および後輪側電動モータにおいては効率が
悪い状態となる。したがって、定速走行状態のときに2輪駆動制御が行われることにより
、当該2輪を駆動する電動モータでは出力する走行駆動力が大きくなるためモータ効率が
良くなり、駆動されない軌道走行用車輪側の電動モータでは電力消費が抑えられるため、
エネルギー効率の良い走行を行うことができる。
また、走行している軌道の勾配が所定の勾配を超える上り勾配のときには、定速走行状
態のときにおいても、前輪側および後輪側電動モータにより軌道走行用前輪および後輪の
4輪全てが駆動されるように構成すれば、上り勾配がきつい場合であってもその上り勾配
を確実に登ることができ、車両の登坂能力を向上させることができる。
また、軌道走行用前輪および後輪のいずれか一方を駆動させる2輪駆動制御を行うとき
には、軌道走行用前輪および後輪のうち大きな荷重がかかっている側の軌道走行用車輪が
駆動されるように構成すれば、軌道走行用車輪と軌道との間ですべりが発生し難くなり、
当該軌道走行用車輪により走行駆動力を軌道に確実に伝達することができる。
また、軌道走行用前輪および後輪の4輪全てが駆動および制動されるときには、軌道走
行用前輪および後輪にかかる荷重に応じて軌道走行用前輪および後輪の駆動力配分および
制動力配分を制御するように構成すれば、例えば、大きな荷重がかかっている側の車輪の
駆動力配分および制動力配分を大きくする制御を行うことにより、軌道走行用車輪と軌道
との間ですべり(スリップ)が発生し難くなり、安定した軌道走行を確保することができ
る。
また、エンジン、電動モータおよび道路走行用バッテリを有し道路走行用車輪を駆動す
るハイブリッド駆動システムを備え、軌道走行用バッテリからの電力が不足するときには
、道路走行用バッテリからの電力も用いて軌道走行用の前輪側および後輪側電動モータを
駆動させるように構成すれば、例えば、上り勾配がきついときには大きな軌道走行駆動力
が必要になるため、軌道走行用バッテリからの電力だけでは不足する場合があるが、その
ような場合であっても、2つのバッテリにおいて電力を融通し合って必要な軌道走行駆動
力を前輪側および後輪側電動モータにおいて出力させることができる。また、軌道走行用
バッテリの充電状態が所定の充電量以上のとき(満充電状態に近いとき)には、前輪側お
よび後輪側電動モータにより発電された電力を道路走行用バッテリに充電させるように構
成すれば、軌道走行用バッテリが満充電状態に近いときには前輪側および後輪側電動モー
タにより発電される電力が軌道走行用バッテリに充電され難くなるため回生制動力が低下
する場合があるが、そのような場合であっても、発電電力を道路走行用バッテリに充電さ
せて回生制動力が低下することを防ぐことができる。また、減速エネルギーを無駄なく回
生することができる。
本発明に係る軌道走行車両の一例である軌陸作業車の側面図である。 上記軌陸作業車における駆動構成を示すブロック図である。 上記軌陸作業車における制御構成を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。本発明に係る軌道走行車両
の一例として軌陸作業車1を図1および図2に示している。軌陸作業車1は、車体2の前
部に運転キャブ4を有し、車体2の前後に配設された左右一対のタイヤ車輪3(道路走行
用車輪)により道路上を走行可能なトラック車両をベースに構成されている。車体2は、
シャシフレーム5とシャシフレーム5上に取り付けられたサブフレーム6とからなる車体
フレームを有して構成されている。
軌陸作業車1は、エンジンEと、エンジンEに直結された道路走行用モータM(電動モ
ータ)と、エンジンEおよび道路走行用モータMの駆動制御を行うパワーコントロールユ
ニット8とを備えるパラレルハイブリッド方式の車両である。パワーコントロールユニッ
ト8は、道路走行用コントローラ8a、道路走行用インバータ8bおよび道路走行用バッ
テリ8cを備えて構成され、車体2(シャシフレーム5)の左側におけるタイヤ車輪3,
3の間に位置して設けられている。軌陸作業車1は、車両の減速時に発生するエネルギー
を道路走行用モータMにより回生して道路走行用バッテリ8cに蓄電し、加速時にはエン
ジンEの動力を道路走行用モータMによりアシストしてエンジンEおよび道路走行用モー
タMによる動力を変速機TMおよび差動装置Dを介して左右のタイヤ車輪3に伝達して道
路上を走行するように構成されている。なお、エンジンEの動力のみによりタイヤ車輪3
,3を駆動することも可能であり、且つ、道路走行用モータMの動力のみによりタイヤ車
輪3,3を駆動することも可能に構成されている。
車体2の前後(各タイヤ車輪3の後側)には左右一対の鉄輪支持部材11f,11rが
配設されており、それらの鉄輪支持部材11f,11rの先端部に左右一対の前側鉄輪1
2fおよび後側鉄輪12rが回転自在に配設されている。左右の前側鉄輪12f,12f
はそれぞれ、左右の前輪駆動モータ13,13(電動モータ)の出力軸に接続されており
、それらの前輪駆動モータ13,13の出力が減速機G,Gを介して伝達されることによ
り回転駆動されるように構成されている。左右の後側鉄輪12r,12rはそれぞれ、左
右の後輪駆動モータ14,14(電動モータ)の出力軸に接続されており、それらの後輪
駆動モータ14,14の出力が減速機G,Gを介して伝達されることにより回転駆動され
るように構成されている。
前輪および後輪駆動モータ13,14は、車体2内に設けられた架装バッテリ70から
軌道走行用インバータ71,71を介して供給される電力により回転駆動されて前側およ
び後側鉄輪12f,12rを駆動させる。軌道走行用インバータ71は、前輪および後輪
駆動モータ13,14にそれぞれ一つずつ設けられている。また、前輪および後輪駆動モ
ータ13,14は、前側および後側鉄輪12f,12rにより回転駆動されて発電を行う
とともに、前側および後側鉄輪12f,12rに制動をかける回生制動機能を有している
。前輪および後輪駆動モータ13,14は、後述する操作ボックス42内に設けられた軌
道走行操作レバー43の操作方向および操作量に応じて回転方向および回転速度が制御さ
れるように構成されている。
架装バッテリ70は、エンジンEが動いている時に常時駆動されて発電を行う発電機7
2の発電電力により充電されるようになっている。なお、架装バッテリ70は、エンジン
Eのスタータモータを電動駆動するための車体2に既存のシャシバッテリ80やパワーコ
ントロールユニット8における道路走行用バッテリ8cとは別のバッテリである。また、
発電機72は、エンジンEにより駆動されてシャシバッテリ80に発電電力を供給するた
めの車体2に既存のオルタネータ81とは別の発電機である。
鉄輪支持部材11f,11rは、車体2(シャシフレーム5)に上下方向に揺動自在に
取り付けられ、内部に設けられた鉄輪張出シリンダ15の伸縮作動により上下に揺動され
て鉄輪12f,12rをタイヤ車輪3よりも下方に張り出したり上方に格納したりできる
ように構成されている。このように鉄輪12f,12rを張り出しおよび格納するため(
軌陸作業車1を軌道上へ載せ換え移動するため)、シャシフレーム5の下部中央には上下
に伸縮可能な転車台(図示せず)を備えている。この転車台は、内部に設けられた転車台
シリンダ16の伸長作動により下方に張り出して車体2を持ち上げた状態(タイヤ車輪3
が地面から浮いた状態)で支持することができるように構成されている。
車体2(サブフレーム6)の前後左右には、後述するブーム30等を用いて高所作業を
行うときに軌陸作業車1を持ち上げ支持して車両を安定させるための上下に伸縮可能なジ
ャッキ17が配設されている。ジャッキ17は、内部に設けられたジャッキシリンダ18
の伸長作動により下方に張り出して車体2を持ち上げた状態で支持することができるよう
に構成されている。
車体2における運転キャブ4後方の架装領域の前部(サブフレーム6の前部)には、旋
回モータ21により駆動されて水平旋回可能に構成された旋回台20が設けられている。
この旋回台20から上方に延びた支柱22,22には、フートピン23によりブーム30
が上下方向に揺動自在(起伏自在)に取り付けられている。
ブーム30は、フートピン23により支柱22,22に起伏自在に取り付けられた基端
ブーム30aと、中間ブーム30bと、先端ブーム30cとが入れ子式に組み合わされて
構成されている。ブーム30の内部にはブーム伸縮シリンダ31が設けられており、この
ブーム伸縮シリンダ31の伸縮作動によりブーム30を長手方向に伸縮作動させることが
できるように構成されている。基端ブーム30aと支柱22の間にはブーム起伏シリンダ
32が跨設されており、このブーム起伏シリンダ32の伸縮作動によりブーム30を上下
面内において起伏作動させることができるように構成されている。
先端ブーム30cの先端部には、作業台支持ブラケット35がブーム30の起伏面内に
おいて揺動可能に取り付けられている。作業台支持ブラケット35は、内部に設けられた
レベリングシリンダ36の伸縮作動によりブーム30の起伏角度によらず作業台支持ブラ
ケット35の上面が常時水平に保持されるように構成されている。そして、この作業台支
持ブラケット35の上面に作業台40が水平旋回自在に取り付けられている。作業台支持
ブラケット35の内部には首振りモータ41が設けられており、この首振りモータ41を
駆動させることにより作業台40を作業台支持ブラケット35に対して水平旋回(首振り
作動)させることができるように構成されている。上記のように作業台支持ブラケット3
5の上面は常時水平に保持されるため、作業台40の床面もブーム30の起伏角度によら
ず水平に保持されるようになっている。
鉄輪張出シリンダ15、転車台シリンダ16、ジャッキシリンダ18、旋回モータ21
、ブーム伸縮シリンダ31、ブーム起伏シリンダ32、レベリングシリンダ36および首
振りモータ41は、車体2内に設けられた油圧ポンプ60から吐出され制御バルブ群63
を介して供給される作動油により駆動される。制御バルブ63群は、各シリンダおよびモ
ータに対応して設けられた複数の制御バルブV1〜V4(図3を参照)を有して構成され
ている。なお、旋回モータ21、ブーム伸縮シリンダ31、ブーム起伏シリンダ32、レ
ベリングシリンダ36および首振りモータ41を、以下、まとめて作業アクチュエータA
と称する。油圧ポンプ60はポンプ駆動モータ61により駆動される。ポンプ駆動モータ
61は、架装バッテリ70からポンプ駆動用インバータ62を介して供給される電力によ
り回転駆動される。鉄輪張出シリンダ15、転車台シリンダ16、ジャッキシリンダ18
は、車体2に設けられた鉄輪張出操作装置47、転車台操作装置48、ジャッキ操作装置
49の操作に応じて作動制御されるように構成されている。また、作業アクチュエータA
は、後述する操作ボックス42内に設けられた作業操作装置44の操作に応じて作動制御
されるように構成されている。
作業台40上には、作業操作装置44を備えた操作ボックス42が設けられている。作
業操作装置44は、旋回体20の旋回操作を行う旋回操作レバーと、ブーム30の起伏操
作を行う起伏操作レバーと、ブーム30の伸縮操作を行う伸縮操作レバーと、作業台40
の首振り操作を行う首振り操作レバーとを有して構成されている。各操作レバーはそれぞ
れ、垂直状態の中立位置から前後方向に傾動操作可能に構成され、傾動操作状態から手を
放したときには内蔵されたスプリングの力により自動で中立位置に復帰する構成となって
いる。各操作レバーがそれぞれ操作されると、中立位置を基準とした操作方向(傾動方向
)および操作量(傾動量)に対応した電圧信号が出力され、それぞれ作業操作信号として
コントローラ50の作業制御部51に入力される(図3を参照)。また、車体2に設けら
れた鉄輪張出操作装置47、転車台操作装置48およびジャッキ操作装置49がそれぞれ
操作されると、それぞれの作業操作信号が作業制御部51に入力される。
図3に示すように、作業制御部51は、入力される作業操作信号に応じた方向および量
で対応する制御バルブV1〜V4のスプールを電磁駆動して油圧ポンプ60から各シリン
ダ15,16,18および作業アクチュエータAに供給される作動油の供給方向および供
給量を制御し、各シリンダ15,16,18および作業アクチュエータAの作動方向およ
び作動速度を制御する。また、作業制御部51は、入力される作業操作信号に応じてポン
プ駆動用インバータ62を介して架装バッテリ70からポンプ駆動モータ61に供給され
る電力を制御し、油圧ポンプ60から吐出される作動油の量を制御する。
地上もしくは車体2上に居る作業者は、鉄輪張出操作装置47および転車台操作装置4
8を操作することにより、転車台を下方に伸長させて車両を持ち上げ支持し、鉄輪12f
,12rを下方に張り出して、軌陸作業車1を軌道上へ載せ換え移動させることができる
。また、ジャッキ操作装置49を操作することにより、ジャッキ17を下方に伸長させて
車両を持ち上げ支持して、車両を安定させた状態とすることができる。さらに、作業台4
0に搭乗した作業者は、作業操作装置44の各操作レバーを操作することにより、ブーム
30を起伏および伸縮させ、旋回体20を旋回させ、作業台40を首振り作動させて、作
業台40を所望の高所位置に移動させることができる。
なお、作業操作装置44の各操作レバーの操作により出力される作業操作信号の電圧レ
ベルはその操作量に略比例するようになっており、操作レバーの操作量を調節することに
より対応する各シリンダ31,32およびモータ21,41の作動速度を調節することが
できるようになっている。また、作業操作装置44は車体2にも設けられており、地上も
しくは車体2上に居る作業者によっても旋回台20、ブーム30および作業台40の作動
操作を行うことができるように構成されている。
また、操作ボックス42には、前側鉄輪12f,12fおよび後側鉄輪12r,12r
を用いた軌道走行時における走行操作を行う軌道走行操作レバー43が設けられている。
軌道走行操作レバー43は、垂直状態の中立位置から前後方向に傾動操作可能に構成され
、傾動操作状態から手を放したときには内蔵されたスプリングの力により自動で中立位置
に復帰する構成となっている。軌道走行操作レバー43が傾動操作されると、中立位置を
基準とした操作方向(傾動方向)および操作量(傾動量)に対応した電圧信号が出力され
、走行指令信号としてコントローラ50の走行制御部52に入力される。軌道走行操作レ
バー43の中立位置から前方への傾動操作は、車両の前進走行指令に相当し、その傾動操
作量が大きいときほど走行制御部52において前進走行時の目標速度が大きい値に設定さ
れる。また、軌道走行操作レバー43の中立位置から後方への傾動操作は、車両の後進走
行指令に相当し、その傾動操作量が大きいときほど走行制御部52において後進走行時の
目標速度が大きい値に設定される。また、軌道走行操作レバー43を中立位置に復帰させ
る操作は、車両の停止指令に相当する。なお、軌道走行操作レバー43は運転キャブ4内
にも設けられており、運転キャブ4内に居る作業者によっても軌道走行時における走行操
作を行うことができるように構成されている。
車体2には、前側および後側鉄輪12f,12rを用いた軌道走行時における車両の走
行速度を検出する速度検出器55と、水平面に対する車体2の前後方向の傾斜角度を検出
する傾斜角検出器56とが設けられている。速度検出器55は、前輪および後輪駆動モー
タ13,14の回転速度または前側および後側鉄輪12f,12rの回転速度を検出し、
その回転速度に基づいて車両の軌道走行速度を検出するように構成され、検出された軌道
走行速度情報はコントローラ50の走行制御部52に入力されるようになっている。傾斜
角検出器56は、振り子または液面変化に基づいて車体2の前後方向の傾斜角度を検出す
るように構成され、検出された車体傾斜角情報はコントローラ50の走行制御部52に入
力されるようになっている。
走行制御部52は、軌道走行時における車両の走行状態を判定する走行状態判定部52
aを有して構成されている。走行状態判定部52aは、軌道走行操作レバー43により設
定された目標速度Vtと速度検出器55により検出された検出速度Vd(車両の軌道走行
速度)とを比較して、検出速度Vdが目標速度Vt±α(αは許容速度範囲(公差)であ
る)よりも小さいときには車両が加速走行状態であると判定し、検出速度Vdが目標速度
Vt±αより大きいときには車両が減速走行状態であると判定し、検出速度Vdが目標速
度Vt±αの範囲内にあるときには車両が定速走行状態であると判定するように構成され
ている。
また、走行制御部52は、傾斜角検出器56により検出される水平面に対する車体2の
前後方向の傾斜角度に基づいて、走行している軌道の勾配を算出し、算出した勾配が所定
の設定勾配±Geを超える上りまたは下り勾配であるか否かを判定するように構成されて
いる。さらに、走行制御部52は、車両設計において設定された前側および後側鉄輪12
f,12rにそれぞれかかる設定荷重と傾斜角検出器56により検出される車体2の傾斜
角度とに基づいて、軌道走行中において前側および後側鉄輪12f,12rのそれぞれに
かかっている荷重を算出し、前側および後側鉄輪12f,12rのどちらに大きな荷重が
かかっているかを判定するように構成されている。
走行制御部52は、走行状態判定部52aにおいて車両が加速走行状態であると判定さ
れているときには、前輪駆動モータ13,13および後輪駆動モータ14,14に架装バ
ッテリ70から各軌道走行用インバータ71を介して電力を供給して前側鉄輪12f,1
2fおよび後側鉄輪12r,12rの4輪を駆動させ、速度検出器55により検出される
検出速度Vd(車両の軌道走行速度)が軌道走行操作レバー43により設定された目標速
度Vtとなるように、前輪および後輪駆動モータ13,14に供給される電力を制御して
前輪および後輪駆動モータ13,14の回転速度を制御する。このとき、走行制御部52
は、前側および後側鉄輪12f,12rにかかっている荷重に応じて、前輪および後輪駆
動モータ13,14の駆動力配分を制御する。例えば、大きな荷重がかかっている側の鉄
輪を駆動する駆動モータの駆動力配分を大きくする制御を行う。また、走行制御部52は
、架装バッテリ70のバッテリ残量が少なく、必要な電力を前輪および後輪駆動モータ1
3,14に供給できないときには、パワーコントロールユニット8(タイヤ車輪3を駆動
するハイブリッド駆動システム)の道路走行用バッテリ8cからの電力を各軌道走行用イ
ンバータ71を介して前輪および後輪駆動モータ13,14に供給する制御を行うように
なっている。
走行制御部52は、走行状態判定部52aにおいて車両が定速走行状態であると判定さ
れ、且つ、走行している軌道の勾配が所定の設定勾配+Geを超える上り勾配ではないと
判定しているとき(設置勾配±Ge以内の勾配(平地を含む)および設定勾配−Geを超
える下り勾配のいずれかであると判定しているとき)には、前側および後側鉄輪12f,
12rのうち大きな荷重がかかっている側の鉄輪を駆動する前輪および後輪駆動モータ1
3,14の一方の駆動モータに架装バッテリ70から軌道走行用インバータ71,71を
介して電力を供給して、前側鉄輪12f,12fおよび後側鉄輪12r,12rのうち大
きな荷重がかかっている側の2輪を駆動させ、速度検出器55により検出される検出速度
Vd(車両の軌道走行速度)が軌道走行操作レバー43により設定された目標速度Vt±
αの範囲内にとどまるように、当該2輪を駆動する駆動モータ(前輪駆動モータ13,1
3または後輪駆動モータ14,14)に供給される電力を制御して当該駆動モータの回転
速度を制御する。このときも、走行制御部52は、架装バッテリ70のバッテリ残量が少
なく、必要な電力を当該駆動モータに供給できないときには、パワーコントロールユニッ
ト8の道路走行用バッテリ8cからの電力を軌道走行用インバータ71を介して当該駆動
モータに供給する制御を行うようになっている。
一方、走行制御部52は、走行状態判定部52aにおいて車両が定速走行状態であると
判定され、且つ、走行している軌道の勾配が所定の設定勾配+Geを超える上り勾配であ
ると判定しているときには、前輪駆動モータ13,13および後輪駆動モータ14,14
に架装バッテリ70から各軌道走行用インバータ71を介して電力を供給して前側鉄輪1
2f,12fおよび後側鉄輪12r,12rの4輪を駆動させ、検出速度Vd(車両の軌
道走行速度)が目標速度Vtとなるように、前輪および後輪駆動モータ13,14に供給
される電力を制御して前輪および後輪駆動モータ13,14の回転速度を制御する。この
とき、走行制御部52は、前側および後側鉄輪12f,12rにかかっている荷重に応じ
て、前輪および後輪駆動モータ13,14の駆動力配分を制御する。例えば、大きな荷重
がかかっている側の鉄輪を駆動する駆動モータの駆動力配分を大きくする制御を行う。ま
た、走行制御部52は、架装バッテリ70のバッテリ残量が少なく、必要な電力を前輪お
よび後輪駆動モータ13,14に供給できないときには、パワーコントロールユニット8
の道路走行用バッテリ8cからの電力を軌道走行用インバータ71を介して前輪および後
輪駆動モータ13,14に供給する制御を行うようになっている。
走行制御部52は、走行状態判定部52aにおいて車両が減速走行状態であると判定さ
れているときには、前輪駆動モータ13,13および後輪駆動モータ14,14を発電機
として作動させて前側鉄輪12f,12fおよび後側鉄輪12r,12rの4輪に制動を
かけ、速度検出器55により検出される検出速度Vd(車両の軌道走行速度)が軌道走行
操作レバー43により設定された目標速度Vtとなるように、前輪および後輪駆動モータ
13,14により発生させる制動力を制御する。このとき、走行制御部52は、前側およ
び後側鉄輪12f,12rにかかっている荷重に応じて、前輪および後輪駆動モータ13
,14の制動力配分を制御する。例えば、大きな荷重がかかっている側の鉄輪を駆動する
駆動モータの制動力配分を大きくする制御を行う。また、走行制御部52は、架装バッテ
リ70の充電状態が所定充電量未満のときには、前輪駆動モータ13,13および後輪駆
動モータ14,14により発電された電力を架装バッテリ70に充電させる制御を行い、
架装バッテリ70の充電状態が上記所定充電量以上のとき(満充電状態に近いとき)には
、パワーコントロールユニット8(タイヤ車輪3を駆動するハイブリッド駆動システム)
の道路走行用バッテリ8cに充電させる制御を行うようになっている。
例えば、軌陸作業車1が停車している状態において、軌道走行操作レバー43を中立位
置から前方へ傾動操作して目標速度Vtを20km/hに設定すると、前輪および後輪駆
動モータ13,14により前側および後側鉄輪12f,12rの4輪が駆動されて、走行
速度(検出速度Vd)が20km/hとなるように前輪および後輪駆動モータ13,14
の回転速度が制御される。そして、走行速度が20±αkm/hになると(定速走行状態
になると)、前側および後側鉄輪12f,12rのうち大きな荷重がかかっている側の2
輪が駆動されて、走行速度が20±αkm/hの範囲内にとどまるように当該2輪を駆動
する駆動モータの回転が制御される。ただし、このとき、走行している軌道の勾配が所定
の設定勾配+Geを超える上り勾配であるときには、前輪および後輪駆動モータ13,1
4により前側および後側鉄輪12f,12rの4輪が駆動されて、走行速度が20±αk
m/hの範囲内にとどまるように前輪および後輪駆動モータ13,14の回転速度が制御
される。
そして、軌道走行操作レバー43をさらに前方へ傾動操作して目標速度Vtを20km
/hから40km/hに変更設定すると、再び前輪および後輪駆動モータ13,14によ
り前側および後側鉄輪12f,12rの4輪が駆動されて、走行速度(検出速度Vd)が
40km/hとなるように前輪および後輪駆動モータ13,14の回転速度が制御される
。そして、走行速度が40±αkm/hになると(定速走行状態になると)、前側および
後側鉄輪12f,12rのうち大きな荷重がかかっている側の2輪が駆動されて、走行速
度が40±αkm/hの範囲内にとどまるように当該2輪を駆動する駆動モータの回転が
制御される。ただし、このときも、上記と同様に、走行している軌道の勾配が所定の設定
勾配+Geを超える上り勾配であるときには、前輪および後輪駆動モータ13,14によ
り前側および後側鉄輪12f,12rの4輪が駆動されて、走行速度が40±αkm/h
の範囲内にとどまるように前輪および後輪駆動モータ13,14の回転速度が制御される
。そして、軌道走行操作レバー43を中立位置に戻す操作を行うと、前輪および後輪駆動
モータ13,14を発電機として作動させて前側および後側鉄輪12f,12rの4輪に
制動をかけて、軌陸作業車1が停車するように前輪および後輪駆動モータ13,14によ
り発生させる制動力が制御される。このとき、前輪および後輪駆動モータ13,14によ
る制動力だけでは軌陸作業車1を所定の制動距離内において停車させられない場合には、
油圧または電動アクチュエータにより駆動される機械式のブレーキ装置(図示せず)によ
り不足分の制動力を発生させるように構成してもよい。
このように軌陸作業車1では、軌道走行操作レバー43により設定された目標速度Vt
と速度検出器55により検出された検出速度Vdとを比較して、車両が加速走行状態、定
速走行状態および減速走行状態のいずれの走行状態であるかを判定する。そして、車両が
加速走行状態のときには、前輪および後輪駆動モータ13,14により前側および後側鉄
輪12f,12rの4輪全てが駆動される。そのため、従来の前側または後側鉄輪を駆動
させる2輪駆動の構成に比べて、鉄輪と軌道の間の摩擦力により決定される最大駆動力が
大きくなる。そのため、前輪および後輪駆動モータ13,14により出力される大きな走
行駆動力を前側および後側鉄輪12f,12rの4輪により確実に軌道に伝達することが
でき、車両の加速力を向上させることができる。また、車両が減速走行状態のときには、
前輪および後輪駆動モータ13,14を発電機として作動させて前側および後側鉄輪12
f,12rの4輪全てが制動されるので、その制動力を前側および後側鉄輪12f,12
rの4輪により確実に軌道に伝達することができ、車両の制動力を向上させることができ
る。
また、車両が定速走行状態のときには、前輪および後輪駆動モータ13,14のいずれ
か一方の駆動モータを駆動して前側および後側鉄輪12f,12rのいずれか一方の鉄輪
が駆動される。定速走行状態においては、必要な走行駆動力が小さく、さらにその走行駆
動力が前側および後側鉄輪12f,12rに配分されると、前輪および後輪駆動モータ1
3,14においては効率が悪い状態となる。したがって、定速走行状態のときに2輪駆動
制御が行われることにより、当該2輪を駆動する駆動モータでは出力する走行駆動力が大
きくなるためモータ効率が良くなり、駆動されない鉄輪側の駆動モータでは電力消費が抑
えられるため、エネルギー効率の良い走行を行うことができる。
また、軌陸作業車1では、走行している軌道の勾配が所定の設定勾配+Geを超える上
り勾配のときには、定速走行状態のときにおいても、前輪および後輪駆動モータ13,1
4により前側および後側鉄輪12f,12rの4輪全てが駆動される。そのため、上り勾
配がきつい場合であってもその上り勾配を確実に登ることができ、車両の登坂能力を向上
させることができる。
また、軌陸作業車1では、前側および後側鉄輪12f,12rのいずれか一方の鉄輪を
駆動させる2輪駆動制御を行うときには、前側および後側鉄輪12f,12rのうち大き
な荷重がかかっている側の鉄輪が駆動される。そのため、鉄輪と軌道との間ですべりが発
生し難くなり、当該鉄輪により走行駆動力を軌道に確実に伝達することができる。また、
軌陸作業車1では、前側および後側鉄輪12f,12rの4輪全てが駆動および制動され
るときには、前側および後側鉄輪12f,12rにかかる荷重に応じて、前輪および後輪
駆動モータ13,14の駆動力配分および制動力配分を制御するように構成されている。
そのため、例えば、大きな荷重がかかっている側の鉄輪の駆動力配分および制動力配分を
大きくする制御を行うことにより、軌道走行用車輪と軌道との間ですべり(スリップ)が
発生し難くなり、安定した軌道走行を確保することができる。
また、軌陸作業車1では、架装バッテリ70のバッテリ残量が少なく、必要な電力を前
輪および後輪駆動モータ13,14に供給できないときには、パワーコントロールユニッ
ト8(タイヤ車輪3を駆動するハイブリッド駆動システム)の道路走行用バッテリ8cか
らの電力を前輪および後輪駆動モータ13,14に供給する制御を行うように構成されて
いる。例えば、上り勾配がきついときには大きな軌道走行駆動力が必要になるため、架装
バッテリ70からの電力だけでは不足する場合があるが、そのような場合であっても、2
つのバッテリにおいて電力を融通し合って必要な軌道走行駆動力を前輪および後輪駆動モ
ータ13,14において出力させることができる。また、架装バッテリ70の充電状態が
所定の充電量以上のとき(満充電状態に近いとき)には、前輪および後輪駆動モータ13
,14により発電された電力を道路走行用バッテリ8cに充電させる制御を行うように構
成されている。そのため、架装バッテリ70が満充電状態に近いときには前輪および後輪
駆動モータ13,14により発電される電力が架装バッテリ70に充電され難くなるので
回生制動力が低下する場合があるが、そのような場合であっても、発電電力を道路走行用
バッテリ8cに充電させて回生制動力が低下することを防ぐことができる。また、減速エ
ネルギーを無駄なく回生することができる。
これまで本発明に係る実施形態を説明してきたが、本発明の範囲は上述の実施形態に示
したものに限定されない。例えば、上述の実施形態では、車両が定速走行状態であり、且
つ、走行している軌道の勾配が所定の設定勾配+Geを超える上り勾配であると判定して
いるときに4輪駆動制御を行う構成について説明したが、このような判定のときに2輪駆
動であってもスリップすることなく必要な走行駆動力を確保可能な場合には2輪駆動制御
を行うように構成してもよい。また、上述の実施形態では、車両が減速走行状態のときに
4輪制動制御を行う構成について説明したが、減速走行状態であり、且つ、走行している
軌道の勾配が所定の設定勾配+Geを超える上り勾配であると判定しているときに、2輪
制動であっても必要な制動力を確保可能な場合には2輪制動制御を行うように構成しても
よい。
また、上述の実施形態では、車両が加速走行状態のときに4輪駆動制御を行う構成につ
いて説明したが、加速走行状態であり、且つ、走行している軌道の勾配が所定の設定勾配
−Geを超える下り勾配であると判定しているときに、2輪駆動であっても十分な走行駆
動力(加速力)が得られる場合には2輪駆動制御を行うように構成してもよい。また、上
述の実施形態では、車両が定速走行状態であり、且つ、走行している軌道の勾配が所定の
設定勾配−Geを超える下り勾配であると判定しているときに2輪駆動制御を行う構成に
ついて説明したが、このような判定のときに、バッテリ回生飽和に近い場合には回生効率
が下がる4輪駆動制御を行うように構成してもよい。
また、上述の実施形態では、前輪駆動モータ13,13および後輪駆動モータ14,1
4の4つの駆動モータを備える構成について説明したが、駆動シャフト等を用いて前側鉄
輪12f,12fおよび後側鉄輪12r,12rをそれぞれ1つの駆動モータ(計2つの
駆動モータ)により駆動する構成としてもよい。また、上述の実施形態では、軌道走行時
の走行操作を行う走行操作装置として軌道走行操作レバー43について説明したが、走行
操作装置の構成は操作レバーに限定されず、例えば、走行方向を設定するスイッチおよび
目標速度を設定するペダル等によって構成されてもよい。
また、上述の実施形態では、車両設計において設定された前側および後側鉄輪12f,
12rにかかる設定荷重と傾斜角検出器56により検出される車体2の傾斜角度とに基づ
いて、軌道走行中において前側および後側鉄輪12f,12rにかかっている荷重を算出
する構成について説明したが、前側および後側鉄輪12f,12rにかかる荷重を検出す
る荷重検出器を備える構成としてもよい。また、上述の実施形態では、車輪用電動モータ
MがエンジンEに直結されたパラレルハイブリッド方式の車両について説明したが、他の
方式のハイブリッド車両であってもよい。また、上述の実施形態では、本発明が適用され
る軌道走行車両の一例として、軌陸作業車について説明したが、本発明は軌陸作業車に限
定されるものではなく、軌道上を走行可能な軌道走行車両であれば、本発明を適用するこ
とが可能である。
1 軌陸作業車(軌道走行車両)
2 車体
3 タイヤ車輪(道路走行用車輪)
8 パワーコントロールユニット(ハイブリット駆動システム)
8c 道路走行用バッテリ
12f,12f 前側鉄輪(軌道走行用前輪)
12r,12r 後側鉄輪(軌道走行用後輪)
13,13 前輪駆動モータ(前輪側電動モータ)
14,14 後輪駆動モータ(後輪側電動モータ)
43 軌道走行操作レバー(走行操作装置)
50 コントローラ
52 走行制御部(走行制御装置)
52a 走行状態判定部(走行制御装置)
55 速度検出器(走行速度検出手段)
56 傾斜角検出器(傾斜角度検出手段)
70 架装バッテリ(軌道走行用バッテリ)
E エンジン
M 道路走行用モータ(車輪用電動モータ、ハイブリット駆動システム)

Claims (6)

  1. 軌道上を走行可能な左右一対の軌道走行用前輪および軌道走行用後輪を有した車体と、
    前記軌道走行用前輪を駆動する前輪側電動モータおよび前記軌道走行用後輪を駆動する
    後輪側電動モータと、
    目標速度を設定する走行操作装置と、
    前記走行操作装置により設定された目標速度となるように前記前輪側および後輪側電動
    モータの回転速度を制御する走行制御装置と、
    前記車体の走行速度を検出する走行速度検出手段とを備え、
    前記走行制御装置は、前記走行操作装置により設定された目標速度と前記走行速度検出
    手段により検出された検出速度とを比較して加速走行状態、定速走行状態および減速走行
    状態のいずれであるかを判定し、前記加速走行状態のときには前記軌道走行用前輪および
    前記軌道走行用後輪を駆動させる4輪駆動制御を行い、前記定速走行状態のときには前記
    軌道走行用前輪および前記軌道走行用後輪のいずれか一方を駆動させる2輪駆動制御を行
    い、前記減速走行状態のときには前記軌道走行用前輪および前記軌道走行用後輪を制動さ
    せる4輪制動制御を行うことを特徴とする軌道走行車両。
  2. 水平面に対する前記車体の傾斜角度を検出する傾斜角度検出手段を備え、
    前記走行制御装置は、前記傾斜角度検出手段により検出された前記車体の傾斜角度に基
    づいて走行している軌道の勾配を求め、求められた勾配が所定の勾配を超える上り勾配の
    ときには、前記定速走行状態のときにおいても前記軌道走行用前輪および前記軌道走行用
    後輪を駆動させる4輪駆動制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の軌道走行車両。
  3. 水平面に対する前記車体の傾斜角度を検出する傾斜角度検出手段を備え、
    前記走行制御装置は、前記傾斜角度検出手段により検出された前記車体の傾斜角度に基
    づいて走行している軌道の勾配を求め、求められた勾配が所定の勾配を超える下り勾配の
    ときには、前記定速走行状態のときにおいて前記2輪駆動制御を行うことを特徴とする請
    求項1または2に記載の軌道走行車両。
  4. 前記走行制御装置は、前記2輪駆動制御のときには前記軌道走行用前輪および前記軌道
    走行用後輪のうち大きな荷重がかかっている側の車輪を駆動させることを特徴とする請求
    項1〜3のいずれかに記載の軌道走行車両。
  5. 前記走行制御装置は、前記4輪駆動制御および前記4輪制動制御のときには、前記軌道
    走行用前輪および前記軌道走行用後輪にかかる荷重に応じて、前記軌道走行用前輪および
    前記軌道走行用後輪の駆動力配分および制動力配分を制御することを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載の軌道走行車両。
  6. 前記車体の前後に設けられた左右一対の道路走行用車輪と、
    エンジン、車輪用電動モータおよび前記車輪用電動モータに電力を供給する道路走行用
    バッテリを有し、前記エンジンおよび前記車輪用電動モータの少なくともいずれかの動力
    により前記道路走行用車輪を駆動するハイブリッド駆動システムと、
    前記前輪側および後輪側電動モータに電力を供給する軌道走行用バッテリとを備え、
    前記前輪側および後輪側電動モータは、前記軌道走行用前輪および前記軌道走行用後輪
    により回転駆動されて発電を行うとともに前記軌道走行用前輪および前記軌道走行用後輪
    に制動をかける回生制動機能を有し、
    前記走行制御装置は、前記軌道走行用バッテリからの電力が不足するときには、前記道
    路走行用バッテリからの電力も用いて前記前輪側および後輪側電動モータを駆動させる制
    御を行い、前記軌道走行用バッテリの充電状態が所定の充電量以上のときには、前記前輪
    側および後輪側電動モータにより発電された電力を前記道路走行用バッテリに充電させる
    制御を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の軌道走行車両。
JP2012244800A 2012-11-06 2012-11-06 軌道走行車両 Active JP5975592B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012244800A JP5975592B2 (ja) 2012-11-06 2012-11-06 軌道走行車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012244800A JP5975592B2 (ja) 2012-11-06 2012-11-06 軌道走行車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014091491A true JP2014091491A (ja) 2014-05-19
JP5975592B2 JP5975592B2 (ja) 2016-08-23

Family

ID=50935873

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012244800A Active JP5975592B2 (ja) 2012-11-06 2012-11-06 軌道走行車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5975592B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180040576A (ko) * 2015-08-14 2018-04-20 플라세 & 토이러, 엑스포트 본 바흔바우마쉬넨, 게젤샤프트 엠. 베. 하. 트랙 건설 기계

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6064036A (ja) * 1983-09-20 1985-04-12 Fuji Heavy Ind Ltd 4輪駆動車の切換制御装置
JP2005225282A (ja) * 2004-02-10 2005-08-25 Honda Motor Co Ltd 駆動力切換制御装置
JP2006025477A (ja) * 2004-07-06 2006-01-26 Hitachi Ltd 列車の制御方法および鉄道車両用制御装置
JP2007325338A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Railway Technical Res Inst 定速走行制御方法及び制御装置
JP2008001301A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Mazda Motor Corp ハイブリッド車両の制御装置
JP2010126309A (ja) * 2008-11-27 2010-06-10 Aichi Corp 軌陸作業車
JP2012187985A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Tadano Ltd 軌陸作業車の鉄輪揺動ロック装置

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6064036A (ja) * 1983-09-20 1985-04-12 Fuji Heavy Ind Ltd 4輪駆動車の切換制御装置
JP2005225282A (ja) * 2004-02-10 2005-08-25 Honda Motor Co Ltd 駆動力切換制御装置
JP2006025477A (ja) * 2004-07-06 2006-01-26 Hitachi Ltd 列車の制御方法および鉄道車両用制御装置
JP2007325338A (ja) * 2006-05-30 2007-12-13 Railway Technical Res Inst 定速走行制御方法及び制御装置
JP2008001301A (ja) * 2006-06-26 2008-01-10 Mazda Motor Corp ハイブリッド車両の制御装置
JP2010126309A (ja) * 2008-11-27 2010-06-10 Aichi Corp 軌陸作業車
JP2012187985A (ja) * 2011-03-10 2012-10-04 Tadano Ltd 軌陸作業車の鉄輪揺動ロック装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20180040576A (ko) * 2015-08-14 2018-04-20 플라세 & 토이러, 엑스포트 본 바흔바우마쉬넨, 게젤샤프트 엠. 베. 하. 트랙 건설 기계
JP2018528896A (ja) * 2015-08-14 2018-10-04 プラッサー ウント トイラー エクスポート フォン バーンバウマシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツングPlasser & Theurer, Export von Bahnbaumaschinen, Gesellschaft m.b.H. 軌道工事機械
KR102502320B1 (ko) * 2015-08-14 2023-02-21 플라세 & 토이러, 엑스포트 본 바흔바우마쉬넨, 게젤샤프트 엠. 베. 하. 트랙 건설 기계

Also Published As

Publication number Publication date
JP5975592B2 (ja) 2016-08-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6080458B2 (ja) クローラ式走行車両
CN104709847B (zh) 一种自平衡式多功能搬运车
CN114206671B (zh) 自调平式单轴自卸卡车
US20190359020A1 (en) Railway traction vehicle with variable traction
JP2013255366A (ja) 電動式走行車両
JP5975592B2 (ja) 軌道走行車両
JP6017826B2 (ja) 軌陸作業車
JP2004153938A (ja) 大型運搬車両
CN203496924U (zh) 电机车出轨检测装置和具有它的电机车
KR101421211B1 (ko) 퍼스널 모노레일의 구동장치 및 이의 제어방법
CN103448745A (zh) 电机车出轨检测装置和具有它的电机车
JP6140391B2 (ja) 連結走行システム
CN105525639A (zh) 履带式多功能抢险车
RU154207U1 (ru) Универсальный вилочный электропогрузчик
JP5502317B2 (ja) 軌道走行車両の走行制御装置
JP2006131340A (ja) 作業用車両
JP5996911B2 (ja) 油圧駆動装置
JP2001088521A (ja) 低公害型軌陸兼用走行作業車
JP3142599U (ja) 補助駆動装置付き車両
JP5513296B2 (ja) 軌道走行車両の走行制御装置
JP6231338B2 (ja) 軌道走行作業車両の制動力制御装置
JP4024586B2 (ja) 軌陸作業車
JP2009159771A (ja) 作業車の走行制御装置
JP2024058723A (ja) 軌陸作業車
JP3682636B2 (ja) 軌陸車の安全装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160623

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160705

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20160718

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5975592

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250