JP2014090647A - 電動車両のモータ制御装置および電動車両のモータ制御方法 - Google Patents

電動車両のモータ制御装置および電動車両のモータ制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】モータ軸の負荷トルクが低下したときのトルクリプルに起因する駆動系の振動や騒音の発生を防止する。
【解決手段】車両情報に基づいて第1のトルク指令を生成するトルク指令生成部(12)と、モータの回転位置および回転速度を検出する位置・速度検出部(11)と、第1のトルク指令と回転位置に基づいて、トルクリプル補償信号を生成するトルクリプル補償部(13)と、第1のトルク指令とトルクリプル補償信号を加算して第2のトルク指令を生成する加算部(14)と、第1のトルク指令に基づいて第2のトルク指令の大きさを制限したトルクを第3のトルク指令として生成するトルク制限部(15)と、回転位置、回転速度、および第3のトルク指令に基づいて、モータに流れるモータ電流を制御する電流制御部(16、17)とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動車両を駆動するモータ制御装置に関し、特に、モータのトルクリプルによって生じる電動車両の振動を防止する電動車両のモータ制御装置および電動車両のモータ制御方法に関する。
従来の電動車両のモータ制御装置では、ドライバのアクセル操作に応じたトルク指令に対して、モータの発生トルクが追従するように、モータ電流を制御することが行われている。
ここで、電動車両のモータ制御装置では、車両がクリープ走行する際に、モータが発生するトルクリプルにより、車両振動が誘発される。そこで、トルクリプルによる車両振動を防止し、運転者に快適な乗り心地を提供することが求められている。
このような要求に応えるための従来装置としては、例えば、モータの発生するトルクに応じたトルクリプルの振幅と位相に関するテーブルを作成し、このテーブルを参照してトルクリプルの振幅および位相が抑制されるように、トルク指令値に対応したリプル補償値を算出することで、トルクリプルによって生じるモータ軸振動を抑制するものがある(例えば、特許文献1、2参照)。
特開2005−247574号公報 特許第4835959号公報
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
特許文献1、2に記載された従来のモータ制御装置にあっては、トルク指令、速度情報、電動機の回転位置ごとに関連付けられたトルクリプルの振幅、位相を用いて、トルクリプルを低減している。
しかしながら、本発明が対象としている電動車両では、モータ1台ごとに回転位置を検出する検出器に関して、高い精度での位置検出を保証することが困難であり、トルクリプルの補償誤差によるトルクリプルが残ることとなる。
特に、モータ回転速度が零付近において、動力伝達系のチェーンやベルトなどのたるみ、減速器のバックラッシュなどに起因して、モータ軸の負荷トルクが低下した際のトルクリプルによる駆動系減速器の振動が顕著となる。さらに、状態が悪い場合には、騒音が生じたり、持続的な車体振動が生じたりするなどの課題があった。
本発明は、前記のような課題を解決するためになされたものであり、モータ軸の負荷トルクが低下したときのトルクリプルに起因する駆動系の振動や騒音の発生を防止することのできる電動車両のモータ制御装置および電動車両のモータ制御方法を得ることを目的とする。
本発明に係る電動車両のモータ制御装置は、モータを駆動源とする電動車両において、電動車両のアクセル開度、車速を含む車両情報に基づいて第1のトルク指令を生成するトルク指令生成部と、モータの回転位置および回転速度を検出する位置・速度検出部と、トルク指令生成部で生成された第1のトルク指令と、位置・速度検出部で検出された回転位置に基づいて、モータのトルクリプル成分を補償するためのトルクリプル補償信号を生成するトルクリプル補償部と、トルク指令生成部で生成された第1のトルク指令とトルクリプル補償部で生成されたトルクリプル補償信号を加算して第2のトルク指令を生成する加算部と、トルク指令生成部で生成された第1のトルク指令に基づいて、加算部で生成された第2のトルク指令の大きさを制限したトルクを第3のトルク指令として生成するトルク制限部と、位置・速度検出部で検出された回転位置、回転速度、およびトルク制限部で生成された第3のトルク指令に基づいて、モータに流れるモータ電流を制御する電流制御部とを備え、トルク制限部は、第2のトルク指令の符号と第1のトルク指令の符号とが同符号の場合には、第2のトルク指令を第3のトルク指令として設定し、第2のトルク指令の符号と第1のトルク指令の符号とが同符号でない場合には、第3のトルク指令を零に制限して設定するものである。
また、本発明に係る電動車両のモータ制御方法は、モータを駆動源とする電動車両において、モータ軸の負荷トルクが低下したときにモータで発生するトルクリプルを抑制するための制御装置に適用される電動車両のモータ制御方法であって、電動車両のアクセル開度、車速を含む車両情報に基づいて第1のトルク指令を生成するトルク指令生成ステップと、モータの回転位置および回転速度を検出する位置・速度検出部による検出結果を読み取る位置・速度読み取りステップと、トルク指令生成ステップで生成された第1のトルク指令と、位置・速度読み取りステップで読み取られた回転位置に基づいて、モータのトルクリプル成分を補償するためのトルクリプル補償信号を生成するトルクリプル補償ステップと、トルク指令生成ステップで生成された第1のトルク指令とトルクリプル補償ステップで生成されたトルクリプル補償信号を加算して第2のトルク指令を生成する加算ステップと、トルク指令生成ステップで生成された第1のトルク指令に基づいて、加算ステップで生成された第2のトルク指令の大きさを制限したトルクを第3のトルク指令として生成するトルク制限ステップと、位置・速度読み取りステップで読み取られた回転位置、回転速度、およびトルク制限ステップで生成された第3のトルク指令に基づいて、モータに流れるモータ電流を制御する電流制御ステップとを備え、トルク制限ステップは、第2のトルク指令の符号と第1のトルク指令の符号とが同符号の場合には、第2のトルク指令を第3のトルク指令として設定し、第2のトルク指令の符号と第1のトルク指令の符号とが同符号でない場合には、第3のトルク指令を零に制限して設定するものである。
本発明に係る電動車両のモータ制御装置および電動車両のモータ制御方法によれば、モータの回転軸に加わるトルクが正負に切り替わらず、平均トルクを、正または負のいずれかに偏らせることができるトルク制限手段を設けることにより、モータ軸の負荷トルクが低下したときのトルクリプルに起因する駆動系の振動や騒音の発生を防止することのできる電動車両のモータ制御装置および電動車両のモータ制御方法を得ることができる。
本発明の実施の形態1における電動車両のモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1におけるモータ側減速器と車両側減速器との噛み合わせ状態の説明図である。 本発明の実施の形態1におけるトルク制限手段による一連の演算処理を示したフローチャートである。 従来技術における電動車両のモータ制御装置の構成を示すブロック図である。 従来技術である図4の構成を用いたときの、回転位置とモータの回転軸に加わるトルクとの関係を示した例示図である。 従来技術である図4の構成において、減速から停止に至るまでの極低速状態のモータ回転速度の時間変化の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1における図1の構成を用いたときの、回転位置とモータの回転軸に加わるトルクとの関係を示した例示図である。 本発明の実施の形態1の図1の構成において、減速から停止に至るまでの極低速状態のモータ回転速度の時間変化の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1における発進時の第3のトルク指令の一例を示す図である。
以下、本発明の電動車両のモータ制御装置および電動車両のモータ制御方法の好適な実施の形態につき図面を用いて説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における電動車両のモータ制御装置の構成を示すブロック図である。なお、電動車両そのものの詳細説明は、ここでは割愛するが、既に周知の構成でよく、例えば、上記特許文献2で説明のものを参照することができる。
図1における電動車両のモータ制御装置10は、位置・速度検出手段11、トルク指令生成手段12、トルクリプル補償手段13、加算手段14、トルク制限手段15、電流指令生成手段16、および電流制御手段17を備えて構成されている。
次に、図1のブロック図中の各構成要素の機能について、詳細に説明する。
位置・速度検出手段11は、モータ1の回転位置θ、回転速度ωを検出する。トルク指令生成手段12は、図示省略するが、アクセル開度、車速などの情報に応じて、あらかじめ設定されたマップや条件式、数式によって関係付けられた第1のトルク指令Tref1を出力する。
トルクリプル補償手段13は、トルク指令生成手段12で生成された第1のトルク指令Tref1と、位置・速度検出手段11により検出された回転位置θとに基づいて、モータ1のトルクリプル成分を補償するトルクリプル補償トルクTcを演算する。
本実施の形態1では、モータトルクリプル補償トルクTcは、例えば、特許文献1と同様に、モータのトルクリプルを正弦波の重ね合わせでモデル化した次式(1)を用いてトルクリプルの値を計算される。
Figure 2014090647
ここで、上式(1)の各符号は、以下の内容を意味している。
n:トルクリプル次数
Tn:n次トルクリプル振幅
αn:n次トルクリプル位相差
θ:回転位置(電気角)
トルクリプル補償トルクTcの振幅、位相は、特許文献1に示されているような振幅、位相のデータテーブルあるいは関数、または、モータ1のトルクリプルが小さくなるように設定された振幅の固定値、位相の固定値を用いればよい。
なお、トルクリプル補償トルクTcは、モータ1の回転速度ωに応じて、第1のトルク指令Tref1に加算する比率を変えてもよく、例えば、上式(1)は、下式(2)としてもよい。
Figure 2014090647
ここで、上式(2)の各符号は、以下の内容を意味している。
ωc:正の定数
ω:位置・速度検出手段11からの回転速度
m:補正倍率(0〜1)
次に、加算手段14は、下式(3)に示すように、トルク指令生成手段12で生成された第1のトルク指令Tref1と、トルクリプル補償手段13で算出されたトルクリプル補償トルクTcとを加算することで、第2のトルク指令Tref2を算出し、出力する。
Figure 2014090647
トルク制限手段15は、トルク指令生成手段12で生成された第1のトルク指令Tref1、および加算手段14から出力された第2のトルク指令Tref2に基づいて、トルクを制限したトルク指令Tref3を生成する。
電流指令生成手段16は、トルク制限手段15で生成された第3のトルク指令Tref3と、位置・速度検出手段11により検出される回転位置θ、回転速度ωに基づいて、電流指令Irefを出力する。
さらに、電流制御手段17は、電流指令生成手段16で生成された電流指令Irefと、位置・速度検出手段11により検出される回転位置θ、回転速度ωに基づいて、モータ1に与える電圧値Vrefを生成する。
このような構成を備えたモータ制御装置10の制御対象であるモータ1の回転軸には、モータ側減速器2、車両側減速器3が接続されている。図2は、本発明の実施の形態1におけるモータ側減速器2と車両側減速器3との噛み合わせ状態の説明図である。モータ側減速器2、車両側減速器3は、例えば、この図2に示すように、バックラッシュを有する歯車で構成されている。
さらに、車両側減速器3の先には、車両のドライブシャフト、クラッチなどの駆動系(図示省略)が接続されている。そして、電動車両のモータ制御装置10内の電流制御手段17がモータ1に与える電圧指令Vrefを出力してモータ1を制御することで、モータ1から車両に駆動力が伝達される。
本願発明は、トルク制限手段15を有していることを技術的特徴としている。そこで、このトルク制限手段15の演算処理の詳細を、フローチャートを用いて説明する。
図3は、本発明の実施の形態1におけるトルク制限手段15による一連の演算処理を示したフローチャートである。まず始めに、トルク制限手段15は、ステップS301において、トルク指令生成手段12から出力された第1のトルク指令Tref1、および加算手段14から出力された第2のトルク指令Tref2を読み込む。
次に、トルク制限手段15は、ステップS302において、第1のトルク指令Tref1の符号と第2のトルク指令Tref2の符号が同じであるか否かを判定する。そして、両符号が同じであると判定した場合には、トルク制限手段15は、ステップS303に進み、第3のトルク指令Tref3として、第2のトルク指令Tref2を設定する
一方、ステップS302において、第1のトルク指令Tref1の符号と第2のトルク指令Tref2の符号が異なっていると判定した場合には、トルク制限手段15は、ステップS304に進み、第3のトルク指令Tref3として、零を設定する。
このような一連処理により、トルク制限手段15は、第1のトルク指令Tref1の符号と第2のトルク指令Tref2の符号の状態に応じて、第3のトルク指令Tref3の設定値を切り替えて設定している。
次に、本実施の形態1におけるトルク制限手段15の働きによる効果をより明確にするために、本願発明と従来技術とを対比させながら説明する。
図4は、従来技術における電動車両のモータ制御装置の構成を示すブロック図である。この従来技術に係る図4の構成は、本実施の形態1に係る図1の構成からトルク制限手段15を省き、加算手段14の出力である第2のトルク指令Tref2を、電流指令生成手段16の入力としたものに相当する。図4は、トルク制限手段15が存在していない以外は、図1と同様の構成要素を用いて構成されており、同一の符号を付し、その詳細な説明は、省略する。
このような図1と図4の構成の違いによる具体的な制御応答の比較について、図を用いて説明する。図5は、従来技術である図4の構成を用いたときの、回転位置とモータ1の回転軸に加わるトルクとの関係を示した例示図である。図5における縦軸は、モータ1の回転軸に加わるトルクであり、トルクリプル補償トルクTcの絶対値の最大振幅を1として記載したものである。また、図5における横軸は、モータ1の回転位置を示しており、モータ1回転につきトルクの波として6山が発生している状況を示している。
また、図5(a)において、実線は、トルクリプル補償トルクTcを加えないときのモータ1の回転軸に加わるトルクであり、破線は、トルクリプル補償トルクTcを含めた第2のトルク指令Tref2である。
また、図5(b)は、トルクリプル補償トルクTcを含めた第2のトルク指令Tref2を与えたときのモータ1の回転軸に加わるトルクであり、図5(a)の実線のトルクと破線のトルクとの差に相当する。
モータのトルクリプルは、厳密な正弦波ではなく、また、モータごとのばらつき、回転位置の検出誤差などにより、上式(2)のトルクリプル補償トルクTcをモータ1のトルクリプルに完全に一致させることは難しい。このことから、本例では、ずれがあることを想定して、第2のトルク指令Tref2が、モータ1の回転軸に加わるトルクよりも大きくなるようにしている。このとき、図4の構成では、モータ1の回転軸に加わるトルクが正負に切り替わることがわかる。
モータ1の回転始動時や減速時の極低速状態、あるいはモータ回転速度がほぼ零の状態では、先の図2に示したように、モータ側減速器2と車両側減速器3とのバックラッシュによって、車両側減速器3からモータ側減速器2にかかる負荷トルクが軽くなる。図6は、従来技術である図4の構成において、減速から停止に至るまでの極低速状態のモータ回転速度の時間変化の一例を示す図である。図5(b)のトルクの正負の変化によって、モータ1の回転速度ωが、零付近で速度振動を生じていることがわかる。
これに対して、図7は、本発明の実施の形態1における図1の構成を用いたときの、回転位置とモータ1の回転軸に加わるトルクとの関係を示した例示図である。先の図5と同様に、図7における縦軸は、モータ1の回転軸に加わるトルクであり、トルクリプル補償トルクTcの絶対値の最大振幅を1として記載したものである。また、図7における横軸は、モータ1の回転位置を示しており、モータ1回転につきトルクの波として6山が発生している状況を示している。
また、図7(a)において、実線は、トルクリプル補償トルクTcを加えないときのモータ1の回転軸に加わるトルクであり、破線は、トルクリプル補償トルクTcを含めた第3のトルク指令Tref3である。なお、先の図5と同様に、この図7においても、第2のトルク指令Tref2がモータ1の回転軸に加わるトルクよりも大きくなるようにしている。
また、図7(b)は、トルクリプル補償トルクTcを含めた第3のトルク指令Tref3を与えたときのモータ1の回転軸に加わるトルクであり、図7(a)の実線のトルクと破線のトルクとの差に相当する。
図5(b)と図7(b)との比較から、トルク制限手段15を備えた本実施の形態1における図1の構成では、モータ1の回転軸に加わるトルクが正負に切り替わらず、平均トルクを、正または負のいずれかに偏らせることができることがわかる。
一般的に、モータ側減速器2とモータ1の回転部とを含めた慣性モーメントは、車両側減速器3と車体を含めた慣性モーメントよりも小さい。このため、平均トルクを正、または負に偏らせることで、モータ1の回転始動時や減速停止時の極低速状態、あるいはモータ回転速度がほぼ零の状態においても、モータ側減速器2を、車両側減速器3とできるだけ接触状態が保たれるように動作させることができる。
図8は、本発明の実施の形態1の図1の構成において、減速から停止に至るまでの極低速状態のモータ回転速度の時間変化の一例を示す図である。図1の構成では、トルク制限手段15の働きにより、モータ1の回転軸に加わるトルクが正負に切り替わらず、平均トルクを、正または負のいずれかに偏らせることができる。このため、モータ1の回転速度ωは、零付近においても速度振動が抑えられていることがわかる。
なお、以上の説明では、減速から停止に至るまでの極低速状態における効果を示した。しかしながら、本発明の効果は、このような極低速状態に限定されることはない。トルク制限手段15を備えた図1の構成であれば、停止状態から発進する状態においても、モータ側減速器2を、車両側減速器3とできるだけ接触状態が保たれるように動作させることができるため、速度振動が抑えられることは容易にわかる。
また、従来のモータ制御装置にあっては、モータ静止中においてもトルクリプルを補償しているため、非走行時においても電力消費量が増加するといった課題があった。
これに対して、本願発明は、少なくともモータの回転速度が零、かつ、第1のトルク指令が零の状態において、トルクリプル補償手段13からのトルクリプル補償信号を零、すなわち、上式(1)において、補正倍率mを0とすることで、モータ静止中の消費電力を低減することが可能である。
図9は、本発明の実施の形態1における発進時の第3のトルク指令Tref3の一例を示す図である。図9では、停止時に第3のトルク指令Tref3を零にしており、モータ静止中の消費電力を低減することが可能となる。
以上のように、実施の形態1によれば、トルク制限手段の働きにより、モータ1の回転軸に加わるトルクが正負に切り替わらず、平均トルクを、正、または負のいずれかに偏らせることができる。この結果、モータ側減速器2をできるだけ車両側減速器3と接触状態が保たれるように動作させることが可能となり、速度振動を抑制することができる。
従って、モータ回転速度が零付近の動力伝達系のチェーンやベルトなどのたるみ、減速器のバックラッシュなどに起因して、モータ軸の負荷トルクが低下した際のトルクリプルによる駆動系の振動や騒音の発生を、簡易な構成で容易に防止することのできる電動車両のモータ制御装置および電動車両のモータ制御方法を得ることができる。
1 モータ、2 モータ側減速器、3 車両側減速器、10 モータ制御装置、11 位置・速度検出手段、12 トルク指令生成手段、13 トルクリプル補償手段、14 加算手段、15 トルク制限手段、16 電流指令生成手段、17 電流制御手段。

Claims (3)

  1. モータを駆動源とする電動車両において、電動車両のアクセル開度、車速を含む車両情報に基づいて第1のトルク指令を生成するトルク指令生成部と、
    前記モータの回転位置および回転速度を検出する位置・速度検出部と、
    前記トルク指令生成部で生成された前記第1のトルク指令と、前記位置・速度検出部で検出された前記回転位置に基づいて、前記モータのトルクリプル成分を補償するためのトルクリプル補償信号を生成するトルクリプル補償部と、
    前記トルク指令生成部で生成された前記第1のトルク指令と前記トルクリプル補償部で生成された前記トルクリプル補償信号を加算して第2のトルク指令を生成する加算部と、
    前記トルク指令生成部で生成された前記第1のトルク指令に基づいて、前記加算部で生成された前記第2のトルク指令の大きさを制限したトルクを第3のトルク指令として生成するトルク制限部と、
    位置・速度検出部で検出された前記回転位置、前記回転速度、および前記トルク制限部で生成された前記第3のトルク指令に基づいて、前記モータに流れるモータ電流を制御する電流制御部と
    を備え、
    前記トルク制限部は、前記第2のトルク指令の符号と前記第1のトルク指令の符号とが同符号の場合には、前記第2のトルク指令を前記第3のトルク指令として設定し、前記第2のトルク指令の符号と前記第1のトルク指令の符号とが同符号でない場合には、前記第3のトルク指令を零に制限して設定する
    ことを特徴とする電動車両のモータ制御装置。
  2. 請求項1に記載の電動車両のモータ制御装置において、
    前記トルクリプル補償部は、前記位置・速度検出部で検出された前記回転速度が零の状態であり、かつ前記トルク指令生成部で生成された前記第1のトルク指令が零の状態である場合には、前記トルクリプル補償信号を零として出力する
    ことを特徴とする電動車両のモータ制御装置。
  3. モータを駆動源とする電動車両において、モータ軸の負荷トルクが低下したときに前記モータで発生するトルクリプルを抑制するための制御装置に適用される電動車両のモータ制御方法であって、
    前記電動車両のアクセル開度、車速を含む車両情報に基づいて第1のトルク指令を生成するトルク指令生成ステップと、
    前記モータの回転位置および回転速度を検出する位置・速度検出部による検出結果を読み取る位置・速度読み取りステップと、
    前記トルク指令生成ステップで生成された前記第1のトルク指令と、前記位置・速度読み取りステップで読み取られた前記回転位置に基づいて、前記モータのトルクリプル成分を補償するためのトルクリプル補償信号を生成するトルクリプル補償ステップと、
    前記トルク指令生成ステップで生成された前記第1のトルク指令と前記トルクリプル補償ステップで生成された前記トルクリプル補償信号を加算して第2のトルク指令を生成する加算ステップと、
    前記トルク指令生成ステップで生成された前記第1のトルク指令に基づいて、前記加算ステップで生成された前記第2のトルク指令の大きさを制限したトルクを第3のトルク指令として生成するトルク制限ステップと、
    位置・速度読み取りステップで読み取られた前記回転位置、前記回転速度、および前記トルク制限ステップで生成された前記第3のトルク指令に基づいて、前記モータに流れるモータ電流を制御する電流制御ステップと
    を備え、
    前記トルク制限ステップは、前記第2のトルク指令の符号と前記第1のトルク指令の符号とが同符号の場合には、前記第2のトルク指令を前記第3のトルク指令として設定し、前記第2のトルク指令の符号と前記第1のトルク指令の符号とが同符号でない場合には、前記第3のトルク指令を零に制限して設定する
    ことを特徴とする電動車両のモータ制御方法。
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