JP2014023185A - モータ制御装置及びモータ制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で、外乱変動の影響を抑制することが可能なモータ制御装置及びモータ制御方法を提供する。
【解決手段】インバータ20は、補正部23と制御部21とを備えている。補正部23は、電流上限値と現在の荷役用モータ5の実回転数との積が一定となるように電流上限値を補正して補正電流上限値を算出する。制御部21は、電流上限値が入力された時は、当該電流上限値に基づいて荷役用モータ5を制御し、電流上限値が入力されてから次の電流上限値が入力されるまでの間は、補正電流上限値に基づいて荷役用モータ5を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】インバータ20は、補正部23と制御部21とを備えている。補正部23は、電流上限値と現在の荷役用モータ5の実回転数との積が一定となるように電流上限値を補正して補正電流上限値を算出する。制御部21は、電流上限値が入力された時は、当該電流上限値に基づいて荷役用モータ5を制御し、電流上限値が入力されてから次の電流上限値が入力されるまでの間は、補正電流上限値に基づいて荷役用モータ5を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、モータ制御装置及びモータ制御方法に関するものである。
外乱変動による影響を抑制するためのモータ制御に関する技術が多く開示されている。このような従来技術の例として、例えば、下記に示す特許文献1がある。特許文献1には、トルク指令とモータの回転を検出する回転検出手段から得られる回転信号とに基づいて外乱トルクを演算する外乱推定器を備えたモータ制御装置について記載されている。このモータ制御装置によれば、外乱推定器により外乱トルクを算出し、算出された外乱トルクに基づいて、調整器が速度制御手段のトルク指令値を補正するので、外乱変動による影響を抑制することができる。
しかしながら、上記従来技術では、外乱トルクを算出するための外乱推定器及び調整器の追加が必要となり、装置の構成が複雑になる。
そこで、本発明の主な目的は、簡易な構成で、外乱変動の影響を抑制することが可能なモータ制御装置及びモータ制御方法を提供することにある。
本発明のモータ制御装置は、モータの実回転数と操作手段からの操作信号とに基づいて算出されるトルク制御指令値の入力を一定周期で受けて、モータを制御するモータ制御装置であって、補正手段と制御手段とを有している。補正手段は、トルク制御指令値とモータの現在の実回転数との積が一定となるようにトルク制御指令値を補正して補正トルク制御指令値を算出する。制御手段は、トルク制御指令値が入力された時は、当該トルク制御指令値に基づいてモータを制御し、トルク制御指令値が入力されてから次のトルク制御指令値が入力されるまでの間は、補正トルク制御指令値に基づいてモータを制御する。
本発明のモータ制御方法は、モータの実回転数と操作手段からの操作信号とに基づいて算出されるトルク制御指令値の入力を受けて、モータを制御するモータ制御方法であって、補正ステップと制御ステップとを含む。補正ステップは、トルク制御指令値とモータの現在の実回転数との積が一定となるようにトルク制御指令値を補正して補正トルク制御指令値を算出する。制御ステップは、トルク制御指令値が入力された時は、当該トルク制御指令値に基づいてモータを制御し、トルク制御指令値が入力されてから次のトルク制御指令値が入力されるまでの間は、補正トルク制御指令値に基づいてモータを制御する。
このモータ制御装置及びモータ制御方法によれば、一定周期で入力されるトルク制御指令値に基づいてモータのトルクを制御してから、次に算出されるトルク制御指令値によってモータのトルクを制御するまでの間も、補正トルク制御指令値に基づいてモータが制御される。このため、外部から入力されるトルク制御指令値のみに基づいてモータのトルクが制御されることに比べ、短いスパンでモータのトルクが制御される。これにより、より現在に近いモータの実回転数が次のモータのトルク制御に反映されるので、外乱変動を考慮したフィードバック制御が可能となる。また、補正トルク制御指令値は、新たな検出器や複雑なロジックを追加することなく容易に得ることができる。この結果、簡易な構成で、外乱変動の影響を抑制することが可能となる。
また、本発明のモータ制御装置では、補正トルク制御指令値について、モータの現在の実回転数とトルク制御指令値との積が、直近に入力された前記トルク制御指令値と当該トルク制御指令値を算出する根拠となったモータの実回転数との積として算出される制御基準値となるように算出されてもよい。このモータ制御装置では、モータの現在の実回転数とトルク制御指令値との積を一定に維持するための基準値として、上記制御基準値を採用することにより、次のトルク制御指令値の入力を受けるまでの間に、外乱によりモータの回転数が変動した場合であっても、モータの出力が一定に維持される。
また、本発明のモータ制御装置では、補正トルク制御指令値が、トルク制御指令値が入力される周期よりも短い周期で算出されてもよい。このモータ制御装置では、より現在に近いモータの実回転数を次のモータのトルク制御に反映させることができるので、外乱変動の影響をより一層抑制することができる。
また、本発明のモータ制御装置では、制御するモータを、産業用車両に搭載される荷役用モータとすることができる。このモータ制御装置では、荷役用モータの回転数の変動を抑制することができるので、回転数の変動による「うなり音」や機台を介して伝わる振動を低減することができる。この結果、搭乗者が感じるうなり音や振動による不快感を抑制することができる。
本発明によれば、簡易な構成で、外乱変動の影響を抑制することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を付することとする。
図1は、本発明の一実施形態に係るインバータを含むフォークリフトの概略構成を示す図である。インバータ(モータ制御装置)20は、例えば、フォークリフト(産業用車両)1に適用することができる。この場合、インバータ20は、フォークリフト1に備わる荷役用モータ(モータ)5を制御する。フォークリフト1は、操作部(操作手段)3、主制御コントローラ11、インバータ20、荷役用モータ5、荷役装置7、及び回転センサ15を主に含んでいる。
操作部3は、搭乗者(操作者)の操作を受け付ける部分であり、例えば、荷役装置7を制御するためのレバー、アクセルペダル、ブレーキペダルなどが含まれる。操作部3で受け付けた操作は、操作信号として主制御コントローラ11に出力される。
主制御コントローラ11は、操作部3から入力される操作信号を対応する制御信号に変換する。例えば、レバー操作、アクセル操作、ブレーキ操作などの各種操作手段の操作に伴う操作信号が、対応する各種制御信号に変換される。例えば、操作部3を介して荷役装置7を操作する操作信号が入力されると、主制御コントローラ11は、この操作信号に対応する制御信号、すなわち、トルク制御指令値を生成し、後述するインバータ20に対して出力する。また、荷役用モータ5の駆動中においては、主制御コントローラ11は、上記操作信号と回転センサ15によって得られる荷役用モータ5の実回転数とに基づいてトルク制御指令値を生成してインバータ20に対して出力するフィードバック制御を行っている。
トルク制御指令値は、例えば、図2に示されるような、荷役用モータ5の回転数とトルクとの関係式に基づいて算出することができる。これらの関係式(以下、「NTマップ」とも称す)は、荷役用モータ5の特性、及び荷役用モータ5の使用環境などに応じて導出される。トルク制御指令値は、電流上限値又はトルク上限値として出力される。以下は、トルク制御指令値として電流上限値が出力された場合を例に挙げ説明する。
主制御コントローラ11は、この電流上限値を、インバータ20に対して一定周期で、離散的に送信する。
荷役用モータ5は、例えば、誘導モータとすることができる。荷役用モータ5は、インバータ20を介して電源から供給される電力を利用して駆動される。電源は、特に限定されるものではなく、例えば、バッテリとすることができる。バッテリの例には、液式鉛バッテリ、シール式鉛バッテリ、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池などが含まれる。
荷役装置7は、荷役対象物を運搬する部分であり、荷役用モータ5を駆動させることにより、上昇、下降などの荷役動作を行う。
回転センサ15は、荷役用モータ5の回転数や回転速度などの回転状態を検知するセンサである。回転センサ15は、取得した回転センサ信号を後述するインバータ20に対して出力する。インバータ20は、回転センサ信号の入力を受けて、例えば、荷役用モータ5の実回転数を算出することができる。
インバータ20は、制御部(制御手段)21と補正部(補正手段)23とを備える。制御部21は、主制御コントローラ11から一定周期で離散的に出力される電流上限値(トルク制御指令値)に基づいて荷役用モータ5を制御する。また、インバータ20は、あるタイミングで主制御コントローラ11より電流上限値が入力されてから次の電流上限値が入力されるまでの間は、補正電流上限値(補正トルク制御指令値)に基づいて荷役用モータ5を制御する。
補正部(補正手段)23は、補正電流上限値を算出する。この補正電流上限値は、電流上限値(トルク制御指令値)と現在の実回転数との積が一定となるように電流上限値を補正することにより算出される。具体的には、今周期の通信時(例えば、T回目の通信時)に主制御コントローラ11からインバータ20に出力されてくる電流上限値と、当該電流上限値を算出する根拠となった実回転数、すなわち、1周期前の通信時(例えば、T−1回目の通信時)にインバータ20から主制御コントローラ11に送信した荷役用モータ5の実回転数との組み合わせからなる情報N1において、これらの電流上限値と実回転数との積(制御基準値)が算出される。次に、図3に示すような、当該制御基準値が一定となるような、電流上限値と実回転数との相関関係式Lが導出される。そして、この相関関係式Lに、回転センサ15から取得される現在の実回転数r2を代入することによって、補正電流上限値t2が得られる。
インバータ20は、出力電圧を制御するPWM(Pulse WidthModulation)制御により荷役用モータ5を制御する。なお、インバータ20による荷役用モータ5の制御周期は、主制御コントローラ11とインバータ20との通信周期よりも十分に短いものである。
次に、インバータ20の動作(制御方法)について説明する。本実施形態のインバータ20は、第1の制御サイクル(いわゆる、通信サイクル)と第2の制御サイクル(制御ステップ)とを有する。第1の制御サイクルは、主制御コントローラ11から一定周期で離散的に出力されてくる電流上限値に基づいて荷役用モータ5のトルクを制御するサイクルをいう。第2の制御サイクルは、主制御コントローラ11が出力する電流上限値がインバータ20に入力されてから次の電流上限値がインバータ20に入力されるまでの間に行われ、補正電流上限値に基づいて荷役用モータ5のトルクを制御するサイクルをいう。
第1の制御サイクルでの動作について説明する。操作者により操作部3が操作されると、操作部3は操作に対応する操作信号を生成し、主制御コントローラ11に当該操作信号を出力する。操作信号が入力された主制御コントローラ11は、この操作信号に対応する制御信号、すなわち、電流上限値を算出する。また、インバータ20から現在の荷役用モータ5の実回転数が入力された場合には、主制御コントローラ11は、当該実回転数及び操作信号に基づいて電流上限値を算出する。電流上限値は、一定周期で算出され、インバータ20に離散的に出力される。
次に、主制御コントローラ11から電流上限値の入力を受けたインバータ20は、荷役用モータ5のトルク制御を行う。具体的には、インバータ20は、電流上限値に基づいて荷役用モータ5のトルクを制御する。
次に、インバータ20によって制御された荷役用モータ5の回転数が、回転センサ15により検出される。具体的には、荷役用モータ5の回転数を検出する回転センサ15から出力されるセンサ信号に基づいて、制御部21によって実回転数が算出される。制御部21によって算出された実回転数は、主制御コントローラ11に出力される。
次に、インバータ20から実回転数の入力を受けた主制御コントローラ11は、この実回転数と操作信号とに基づいて、電流上限値を再び算出する。そして、この電流上限値がインバータ20に出力される。このようなサイクルでは、主制御コントローラ11は、1周期前の通信時(例えば、T−1回目の通信時)に送信した電流上限値によって制御された荷役用モータ5の実回転数を根拠として、次の通信時(例えば、T回目の通信時)の電流上限値を算出していると言える。
次に、第2の制御サイクルでの動作について説明する。第2の制御サイクルは、電流上限値がインバータ20に入力されてから次の電流上限値がインバータ20に入力されるまでの間に行われる。第2の制御サイクルにおいて、補正部23は、今回のサイクルで主制御コントローラ11から出力されてくる電流上限値と当該電流上限値を算出する根拠となった実回転数との組み合わせからなる情報N1に基づいて導出される相関関係式Lにおいて、現在の実回転数に対応する電流上限値を補正電流上限値として算出する(補正ステップ)。上記相関関係式Lとしては、例えば、図3に示すような回転数と電流上限値との相関関係式Lが例示される。補正部23は、この相関関係式Lにおいて、回転センサ15から得られる現在の実回転数r2を代入することにより、補正電流上限値t2を算出する。インバータ20は、この補正電流上限値t2に基づいて荷役用モータ5のトルクを制御する。
第2の制御サイクルは、第1の制御サイクルよりも短い周期で行われる。すなわち、第2の制御サイクルは、第1の制御サイクルにおいて、主制御コントローラ11から電流上限値の入力を受けてから次の電流上限値を受け取るまでの間の期間において繰り返し行われる。
次に、上記インバータ20の作用効果について、図1に示すようにフォークリフト1の一部として適用した場合を例にして説明する。
上記実施形態のインバータ20及び荷役用モータ5の制御方法によれば、一定周期で入力される電流上限値に基づいて荷役用モータ5のトルクを制御してから、次に電流上限値が入力されるまでの間も、補正電流上限値に基づいて荷役用モータ5のトルクが制御される。このため、主制御コントローラ11から入力される電流上限値のみに基づいて荷役用モータ5のトルクが制御されることに比べ、短いスパンで荷役用モータ5のトルクが制御される。これにより、荷役用モータ5のトルク制御をするにあたり、より現在に近い実回転数を反映させることができるので、外乱変動を考慮したフィードバック制御が可能となる。また、補正電流上限値は、少なくとも1つの履歴情報と現在の実回転数とに基づいて算出することができるので、新たな検出器や複雑なロジックを追加することなく容易に得ることができる。この結果、簡易な構成で、外乱変動の影響を抑制することが可能となる。
補正電流上限値を算出しない従来の構成では、主制御コントローラ11は一定周期で電流上限値を算出すると共にインバータ20に出力し、インバータ20は次の通信周期で主制御コントローラ11より新たな電流上限値が算出されて出力されるまでの間は、同じ値の電流上限値で荷役用モータ5のトルクを制御する。この場合、当該周期の後半では、電流上限値を算出する際に取得した実回転数と現在の実回転数とが乖離するので、本来制御すべき電流上限値と乖離してしまう。このような電流上限値によって荷役用モータ5のトルクが制御されると回転数が変動してしまう。そして、このような回転数の変動は、フォークリフト1においては、うなり音や振動となり搭乗者に伝わる。搭乗者は、このうなり音や振動を不快に感じる。
そこで、本実施形態のインバータ20では、主制御コントローラ11から一定周期で出力されてくる電流上限値に基づいて荷役用モータ5のトルクを制御するだけでなく、補正部23によって、主制御コントローラ11が電流上限値を出力する周期よりも短い周期で補正電流上限値を算出し、当該補正電流上限値に基づいて荷役用モータ5のトルクを制御している。これにより、主制御コントローラ11が一定周期で出力する電流上限値に比べ、本来制御すべき電流上限値により近い値で荷役用モータ5のトルク制御が行われるようになる。
図4(a)及び(b)は、外乱変動を抑制できることを示した図面である。図4(b)は、主制御コントローラ11から出力される電流上限値のみに基づいて、荷役用モータ5のトルクを制御した際の回転変動幅についての実験結果を示したグラフであり、その回転変動幅は、W0であった。図4(a)は、主制御コントローラ11から出力される電流上限値と、制御部21により算出される電流上限値と基づいて、荷役用モータ5のトルクを制御した際の回転変動幅についての実験結果を示したグラフであり、その回転変動幅は、W1(W1<W0)であった。図4(a)及び(b)によれば、本実施形態のインバータ20が回転変動幅を抑制できることが分かる。
本実施形態のインバータ20を搭載したフォークリフト1では、図4(a)に示すように、回転変動幅W1を従来よりも小さくすることができるため、フォークリフト1に発生する振動を抑制することができる。すなわち、外乱変動の影響を抑制することができる。
また、例えば、主制御コントローラ11から荷役用モータ5の回転数を制御するための回転数指令値がインバータ20へ送信されて、インバータ20はその回転数指令値に基づいて荷役用モータ5を制御するが、主制御コントローラ11から出力される回転数指令値と荷役用モータ5の実回転数とが乖離してしまう場合がある。すなわち、荷役用モータ5に過負荷がかかり、荷役用モータ5の回転数が当該回転数指令値に追従しない場合がある。このような状態で外乱変動が生じると、荷役用モータ5の回転変動幅が大きくなる傾向があるが、本実施形態のインバータ20では、外乱変動による影響を抑制することができるため、このような状態であっても回転変動幅を小さくすることができる。
本実施形態に係るインバータ20及び制御方法は、マイコンなどが使用される主制御コントローラ11に対して計算負荷を増加させるような処理ではない。このため、処理性能の高いマイコンへ代替するなどの必要性がなく、装置全体のコストを抑制することができる。
また、本実施形態に係るインバータ20及び制御方法では、主制御コントローラ11からインバータ20に電流上限値が入力されてから次に電流上限値が入力されるまでの間も、インバータ20によって荷役用モータ5のトルクが制御される。このため、主制御コントローラ11からの通信が滞った場合や、通信が乱れた場合であっても、外乱による変動に対応することができる。また、主制御コントローラ11が電流上限値を算出する周期を長くすることもできる。言い換えれば、主制御コントローラ11の処理能力を劣るものにした場合であっても、外乱による変動を抑制する能力を維持することができる。
主制御コントローラ11からの通信が無い期間においても、過去の履歴情報に基づいてインバータ20が補正電流上限値を算出して荷役用モータ5のトルクを制御するので、主制御コントローラ11とインバータ20との通信周期を長くすることができる。すなわち、補正電流上限値を算出せずに荷役用モータ5のトルクを制御する場合、電流上限値は次回の通信が行われるまで前回の通信時に取得した電流上限値を用いることになるためトルク制御の精度が悪化してしまう。しかしながら、本実施形態では、主制御コントローラ11との通信が無い期間においても、インバータ20が補正電流上限値を算出して荷役用モータ5のトルクを制御できるので、トルク制御の精度が低下しない。従って、主制御コントローラ11とインバータ20との通信周期を長くすることが可能となり、通信負荷を軽くすることができる。
本実施形態に係るインバータ20は、主制御コントローラ11に変更を加えることなく実装することができるので、既存のモータ制御装置などに極めて容易に実装することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
上記実施形態のインバータ20では、補正電流上限値が、電流上限値が算出される周期よりも短い周期で算出される例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、電流上限値が算出される周期と同じ周期、すなわち、電流上限値と補正電流上限値とが交互に算出されてもよい。
上記実施形態を説明するにあたっては、図2に示されるようなNTマップの例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。モータ特性や使用環境などにより、電流上限値がそれぞれ適切に設定されたNTマップを使用することができる。
上記実施形態では、インバータ20がフォークリフト1の荷役用モータ5を制御する例を挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、フォークリフト1の走行用モータに適用することも可能である。
上記実施形態では、モータの例として誘導モータを挙げて説明したが、同期モータであってもよい。
1…フォークリフト(産業用車両)、3…操作部(操作手段)、5…荷役用モータ(モータ)、7…荷役装置、11…主制御コントローラ、15…回転センサ、20…モータドライバ(モータ制御装置)、21…制御部(制御手段)、23…補正部(補正手段)。
Claims (5)
- モータの実回転数と操作手段からの操作信号とに基づいて算出されるトルク制御指令値の入力を一定周期で受けて、前記モータを制御するモータ制御装置であって、
前記トルク制御指令値と前記モータの現在の実回転数との積が一定となるように前記トルク制御指令値を補正して補正トルク制御指令値を算出する補正手段と、
前記トルク制御指令値が入力された時は、当該トルク制御指令値に基づいて前記モータを制御し、前記トルク制御指令値が入力されてから次の前記トルク制御指令値が入力されるまでの間は、前記補正トルク制御指令値に基づいて前記モータを制御する制御手段と、
を備えるモータ制御装置。 - 前記補正トルク制御指令値は、前記モータの現在の実回転数とトルク制御指令値との積が、直近に入力された前記トルク制御指令値と当該トルク制御指令値を算出する根拠となった前記モータの実回転数との積として算出される制御基準値となるように算出される、
請求項1に記載のモータ制御装置。 - 前記補正トルク制御指令値は、前記トルク制御指令値が入力される周期よりも短い周期で算出される、
請求項1又は2に記載のモータ制御装置。 - 前記モータは、産業用車両に搭載される荷役用モータである、
請求項1〜3の何れか一項に記載のモータ制御装置。 - モータの実回転数と操作手段からの操作信号とに基づいて算出されるトルク制御指令値の入力を一定周期で受けて、前記モータを制御するモータ制御方法であって、
前記トルク制御指令値と前記モータの現在の実回転数との積が一定となるように前記トルク制御指令値を補正して補正トルク制御指令値を算出する補正ステップと、
前記トルク制御指令値が入力された時は、当該トルク制御指令値に基づいて前記モータを制御し、前記トルク制御指令値が入力されてから次の前記トルク制御指令値が入力されるまでの間は、前記補正トルク制御指令値に基づいて前記モータを制御する制御ステップと、
含むモータ制御方法。
Priority Applications (1)
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