JP2014090616A - 災害時の電力系統の異常事態に対応可能な電力買取システム用系統連系装置、及び当該電力買取システム用系統連系装置を用いた災害等の緊急避難時における電力の緊急出力方法 - Google Patents

災害時の電力系統の異常事態に対応可能な電力買取システム用系統連系装置、及び当該電力買取システム用系統連系装置を用いた災害等の緊急避難時における電力の緊急出力方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高圧または特別高圧の電力会社の系統に連系することのできる、コンパクトな構成で、パワーコンディショナと連系点との間に負荷が接続されるのを防止し、力率遅れのない電力買取用系統連系装置を提供する。
【解決手段】太陽光発電または風力発電の発電電力を既存の高圧電力系統に供給する電力買取用系統連系装置において、発電された直流電力を交流電力に変換するインバータとリアクトルを有するパワーコンディショナと、前記パワーコンディショナから出力される交流電力を高圧電力に変換する昇圧変圧器と、前記昇圧変圧器と既存の高圧電力系統の間に配置され、電力を別系統に出力する切替器を備え、前記パワーコンディショナ、昇圧変圧器、および遮断器を同一筺体内に配置したことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、災害等により発生した電力系統の異常事態に対応可能な電力買取システム用の系統連系装置に関し、該電力買取システム用系統連系装置の発電電力を用いて災害時における電力系統の異常事態を回避する緊急出力方法に関する。
本発明において用いる各用語は以下の定義による。
「系統」とは、電力供給のための電力系統を意味し、電力会社が電力の需要家に対して電力を供給するための発電から配電までの統合システムを言う。また、特定の電力供給元から特定の電力需要先までの電力系統を指して、特定の「出力系統」との用語を用いる場合もある。
「災害」とは、人災(戦争、内戦、テロ行為等を含む)、天災(地震、豪雨、落雷、津波、竜巻等を含む)、事故(鉄道・交通事故等を含む)を含み、電力供給系統に長時間に渡る異常状態を発生させる事象をいう。また、このような異常事態により、電力供給系統に長時間に渡る異常状態が発生しているときを「災害時」と称する。
「電力系統異常事態」とは、災害により発生した事象により電力系統に甚大な異常が生じ、例えば、生命の危機を生起させる等の危機的状況である事態をいう。単なる短時間の停電は含まないが、地域一帯が停電する等の大規模停電は含まれる。
「緊急避難的使用」とは、災害時等に公共の利益の維持、或いは人命の維持等で必要な電力を得るために、本発明の電力買取用系統連系装置の発電電力を電力系統とは相違した系統において緊急避難的に利用することをいう。
「電力買取用系統連系装置」とは、太陽光発電や風力発電などで得られた電力を既存の電力系統に対して連系的に供給して、発電された電力を買い取るシステムに用いられる系統連系装置をいう。発電された電力の全量を買い取るシステムに用いられる系統連系装置を「全量買取用系統連系装置」という。
電力買取制度には、「余剰電力買取制度」と「全量買取制度」がある。「余剰電力買取制度」とは、「エネルギー供給事業者による非石化エネルギー源の利用及び石化エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律(平成21年11月1日)」で定められた制度であり、家庭や事業所などで発電した余剰の電力を電気事業者が一定の価格で買い取る制度である。また、「全量固定買取制度」又は「全量買取制度」とは、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(平成23年8月26日)」により定められている制度であり、太陽光、風力、水力、地熱、バイオマス等の再生可能エネルギー源で発電された電力全てを、電力会社が固定の価格で買い取ることを義務付ける制度である。
本発明は、電力買取制度での発電事業者のシステムに適用することで有効なものである。特に、全量買取制度下においては、有効に機能するものであるが、余剰電力の買取制度下においても有効なものである。
近年、環境保全意識の高まりを背景に、地球温暖化防止に向けたCO2削減の国際的な取組みや、太陽光発電システム、風力発電システム、地熱発電などのように再生可能エネルギー源の利用が拡大しつつある。その代表格は太陽光発電システムである。太陽の光エネルギーは、太陽電池モジュールによって直流電流に変換され、この直流電流がパワーコンディショナのインバータによって交流電力に変換されて利用される。その際に、使用する電圧(出力)に合わせて昇圧する目的と、インバータからの直流分が系統に流出しないように絶縁兼昇圧変圧器を介し低圧交流出力される。そして、そのようなパワーコンディショナは既に多くのメーカにより製造され販売されている。
以上のような状況から、昨今では、一般家庭でもソーラパネルを設置して発電し、余剰電力を電力会社に販売するシステムが増加している。このような従来の余剰電力買取制度は、これにより得た交流電力を、各家庭や工場の低圧系統(200V〜400V)に連系し、自家消費分を超えた余剰電力を電力会社が買取るという制度である。
このような余剰電力の買取制度においては、発電された余剰電力を有効に利用しようとする考え方は既に、特許文献においても知られている。
特許文献1(特開2011-61970号公報)は、再生可能エネルギーの大量導入を可能にする為に、現在の電力系統を、自立した複数の電力系統に分割し、相互に連系して安定に運用できる電力システムとその運用手段を構築することを課題としている。これは、基幹電力系統を含む複数の非同期である電力系統を接続し、流入する電力と送出する電力の総和がゼロとなるよう電力制御することを特徴とする多端子型非同期連系装置によって構成される複数の電力系統間非同期連系ネットワークシステムと、自立した電力系統内に設置される電力機器の電力制御を行う手段を有する電力機器制御端末装置によって構成される電力系統内同期ネットワークシステムとを接続し、電力制御と通信制御を統合することによって、異電力系統電力機器間の電力融通や、複数電力系統間での同時かつ非同期な電力融通が可能になる電力ネットワークシステムを構築している。
特許文献2(特開2011-182641号公報)は、特許文献1と同様の課題を有し、基幹電力系統を含む複数の非同期である電力系統を接続し、流入する電力と送出する電力の総和がゼロとなるよう電力制御することを特徴とする多端子型非同期連系装置によって構成される複数の電力系統間非同期連系ネットワークシステムと、自立した電力系統内に設置される電力機器の電力制御を行う手段を有する電力機器制御端末装置によって構成される電力系統内同期ネットワークシステムとを接続し、電力制御と通信制御を統合することによって、異電力系統電力機器間の電力融通や、複数電力系統間での同時かつ非同期な電力融通が可能になる電力ネットワークシステムを構築している。
特許文献3(特開2012-10530号公報)は、大量の自然エネルギー電源の変動により、系統が不安定になり、連鎖停電を起こす可能性が大きくなることを抑制することを課題とし、そのため、電力系統を細分化し、その間で非同期電力融通できる装置を開発し、インターネットのように、複数のルートを通じて電力を目的地との間で融通する。それにより、電力を双方向に変換できる電力用半導体素子構成を複数接続し、電力を分配供給する多端子型電力変換装置を考案し、細分化した電力系統の非同期接続を行うことで、連鎖停電を抑制する。情報処理用アドレスを付加することにより電力をインターネットのように目的の電力系統に融通する。これにより電力変換関連情報と取引関連情報を関連付け、電力取引やその派生商品の取引ができるようになるとしている。
特許文献4(WO2008/117392号公報)は、従来の電力系統に拠ることなく自立できる電力システムを提供することを目的とし、1つまたは複数の発電機器と、1つまたは複数の蓄電機器および1つまたは複数の電力消費機器と、電力需給制御機器とを備えた電力需要家の複数が直接又は間接に相互接続されていて、各電力需給家間において過不足電力を融通し合う自立分散型の電力システムにおいて、各電力需要制御機器は、各電力需要家において電力不足が生じるか否か、または電力余剰が生じるか否かを判断し、電力需給家において電力不足が生じる場合には他の電力需給家から電力を受け取り、電力需給家に電力余剰が生じる場合には他の電力需給家に電力を渡す制御をする発明が開示されている。
特許文献5(特開2012-60761号公報)は、電力会社による地域毎の逆潮流の受入状況が異なる場合にも適切に地域内で電力を取引することを課題とし、各住宅の宅内電力分配器は、太陽電池の発電電力と、蓄電池が蓄電または放電する電力と、商用低圧線を介して受電または送電する電力と、共有低圧線を介して他の住宅または地域設備との間で送電または受電する電力と、電力負荷へ供給される電力との流れを切替える切替部を備える発明が開示されている。取引装置は、宅内電力分配器が計測した太陽電池の発電電力、蓄電池の蓄電電力または蓄電電力、電力負荷の消費電力の計測結果に基づいて、宅内電力分配器における電力の流れを決定し、切替えを指示するとともに、電力の流れに応じて電力の取引レートを決定する。また、取引装置は、地域内において余剰電力がある場合は地域蓄電池へ余剰電力を蓄電し、余剰電力が減少した場合は地域蓄電池の蓄電電力を共有低圧線に送電する発明が開示されている。
特許文献6(特開2011-101532号公報)は、電力需要家間で融通する電力量と商用交流電力量との割り合いが不明確となることを抑制して電力量の融通を行うことができる電力融通システムを提供することを課題としている。この電力融通システムは、太陽電池による太陽光発電量を集合住宅の住宅間で融通し合う。各住宅は、同一の電力供給系を通じて商用交流電力の供給を受け、且つ太陽電池から電力供給を受ける。各住宅に供給される電力量は電力管理装置により管理される。電力管理装置は、一住宅にて余剰する電力量及び他の住宅の要求電力量を把握し、一住宅の余剰電力量を他の住宅に電力供給系を通じて他の住宅に供給する。
特許文献7(特開2011-101533号公報)は、省エネ意識の促進に寄与することができる配電システムを提供することを課題とし、太陽光により発電した電力を供給する太陽電池及び石油などにより発電した電力を供給する商用交流電源のうち少なくとも一方から供給される電力によってDC機器及びAC機器を駆動可能な電力供給システムにおいて、DC機器及びAC機器の駆動状態時に太陽電池及び商用交流電源のうち電力供給源として使用中の電源を報知する発光素子を備えた発明が開示されている。
ところが、昨年、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」が成立した(2011年8月26日)。この法律によると、再生可能エネルギー源(太陽光、風力、中小水力、地熱、バイオマスの5種類)を用いて発電された電気を、一定の期間・定額で電気事業者が買い取ることを義務付けるものであり、本年(2012年)7月1日からスタートする。これらについては、インターネット上でも、非特許文献1その他において経済産業省資源エネルギー庁から報告されている。
この太陽光発電等の全量買取制度下においては、発電システムを需要家の低圧系統(200V〜400V)から分離し、電力会社の系統(6.6kV)に直結することが求められる。従って、この新制度下では、電力会社の系統電圧にまで昇圧する変圧器および遮断器、継電器類を備えた受変電設備を設置することが必要になる。そこで本出願人は、これらとパワーコンディショナを一体化したパッケージ「BUY電ゲートウェイ(株式会社日立産機システム登録商標)」として既に製品化している。この製品においては、高効率パワーコンディショナと、この用途に特化した無負荷損の少ないアモルファス変圧器との組み合わせで低損失・高効率を実現しており、新制度下での社会インフラシステムに貢献する製品と位置づけて製造・販売している。
これに関しては、本願出願人は、既に特許出願(特願2012−001262)をしている。本発明は、これをさらに改良したものである。
本出願人は、小型化を図ったパワーコンディショナとしては、既に特許文献8(特開2010−273489号公報)を出願している。これは、変圧器を搭載したパワーコンディショナにおいて、部分負荷効率を向上し、太陽光発電システムにおけるシステム変換効率の向上が図れるパワーコンディショナを提供することを第1の目的とする。また、変圧器及びインバータを同一の筐体に入れて構成したパワーコンディショナにおいて、より小型化が図れるパワーコンディショナを提供することを第2の目的とする。そのために一実施形態では、太陽電池からの直流電力を変換して交流電力を生成する電力変換装置を備え、太陽電池の電力を商用電力系統電源に連系させるパワーコンディショナにおいて、電力変換回路と商用電力系統の間に電力変換回路により生成された電力を昇圧するアモルファス変圧器を備えたものである。
また、非特許文献2においても、パワーコンディショナは開示されている。
特開2011−61970号公報 特開2011−182641号公報 特開2012−10530号公報 WO2008/117392号公報 特開2012−60761号公報 特開2011−101532号公報 特開2011−101533号公報 特開2010−273489号公報
http://www.enecho.meti.go.jp/saiene/kaitori/2011kaitori_gaiyo2.pdf 再生可能エネルギーの固定価格買取制度について https://sanyodenki.e-manager.jp/book-view/view/bookNum/97/ ピークカット機能付き太陽光発電システム用パワーコンディショナ SANUPS PMC−TD
このように、余剰電力買取制度は従前から各自治体で推進されており、また従前実施されてきた余剰電力買取制度とは趣旨の異なる新たな買取制度である全量買取制度が2012年の7月1日から施行されたが、普及に向けての行政指導も推進されている。このように、余剰電力買取制度であれ全量買取制度であれ、電力会社の系統とは別系統で発電された電力が系統内で流通するものである。しかしながら、その流通は、あくまでも特定の発電事業者と電力会社の系統間のものである。電力会社の需要者である特定の電力発電事業者から他の需要者への余剰電力の直接的供給を自由に許容する制度ではない。さらに、全量買取制度においては、特に、各家庭や工場の低圧系統間での連系ではなく、電力会社の高圧または特別高圧の系統に直結し発電電力全量の買取りが行われることとなる。従って、これからの全量買取制度では、太陽光発電システムなどで発電された電力を自家消費することなどが許容されないシステムとして導入されると考えられる。
一方、近年の異常気象等を考えれば、災害時(例えば、台風、竜巻、震災、津波被害、大規模停電など)の対応について考えておく必要がある。つまり、電力会社からの電力の供給が長期間に渡って停止された場合には、自らの太陽光発電システムなどの設備などで発電された電力を、自らが或いは病院等の施設が緊急避難的に使用するというニーズは充分に予想される。そして、このような行為は、余剰電力買取制度の下においても全量買取制度の下においても緊急避難として社会的に有効な対応策であり、単に緊急避難的な使用が可能であるということに止まらず、高電電圧を扱える装置としても安全な電力供給が可能なシステムを供給する必要性がある。
特に、病院などの公共性のある施設に対しては、災害時においては前記太陽光発電システムなどの設備などで発電された電力を供給出来るようにすることが強く望まれると思われる。病院などでは、手術時の関連機器への電力供給は必須であり、手術の遅延も許されない。また、生命維持装置、透析機器、若しくはワクチンなどの冷蔵保存装置等を備えており、これら装置に対する不断の電力供給は、人命維持に強く関わるものである。勿論、病院などでは、多くの場合、自家発電装置を備えている。しかし、燃料の備蓄・供給などを考えると、災害の度合や緊急時の時間にも関係するが、自己の発電設備で必要な電力を十分にまかなえるとは限らず、他の発電設備を備えた別途ルートから発電電力が供給されることは有効な手段である。
また、病院などの人命維持に関わる機関に限らず、災害時においては、公共・公益の観点からすれば、例えば、上水道施設、超高層ビルのエレベータなどの施設では、電力会社からの電力に頼るのみにではなく、電力会社とは別の電力供給を可能とする設備を二重に用意しておくことは非常に大切なことである。
しかしながら、このような緊急避難的な電力需要は、通常時には必要性すら感じずにいるものである。そこで、本発明では、通常時においては、電力買取制度に対応した装置としての電力会社の系統用の設備でありながら、災害時においては、所定の構成により安全に、その発電した電力を別系統の低圧系統に接続可能とする設備を提供することを課題とするものである。さらには、本発明は、別系統への接続する際において、それらの工事手法又は設備の使用においても安全に行えるようにすることを課題とするものである。
これに関連して、自立運転で停電時でも電力が供給できるパワーコンディショナは非特許文献2において既に知られている。しかし、この文献においても「一般的な系統連系用の太陽光発電システムは、商用電力が停電すると、電気を使うことができません。」と記載しているように、本発明の課題を解決することはできない。
本発明の電力買取用系統連系装置は、
太陽光発電または風力発電等の再生可能エネルギー源からの直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナと、当該パワーコンディショナから出力される交流電力を高圧電力に変換する昇圧変圧器とを備え、当該昇圧変圧器からの高圧電力を高圧電力系統に出力する電力買取用系統連系装置であって、
当該電力買取用系統連系装置からの出力を前記高圧電力系統とは別系統の接続先に出力するために接続先を切替える切替器を設けたことを特徴とする。
さらに、本発明の電力買取用系統連系装置では、
前記切替器は、前記パワーコンディショナと前記昇圧変圧器との間に設けられており、当該切替器の切り替え操作が制限された構成となっていることを特徴とする。
さらに、本発明の電力買取用系統連系装置では、
前記切替器からの出力は、複数の出力先に対して出力できるように出力系統を分岐したことを特徴とする。
さらに、本発明の電力買取用系統連系装置では、
前記分岐した出力系統は、夫々遮断部を備えており、出力遮断制御部の制御により、前記遮断部の接続/遮断が制御されていることを特徴とする。
さらに、本発明の電力買取用系統連系装置では、
前記パワーコンディショナ、前記昇圧変圧器及び前記切替器は、同一筺体内に配置されたことを特徴とする。
また、本発明の電力買取用系統連系装置は、
太陽光発電または風力発電等の再生可能エネルギー源からの直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナと、当該パワーコンディショナから出力される交流電力を高圧電力に変換する昇圧変圧器とを備え、前記パワーコンディショナ及び前記昇圧変圧器は同一筺体内に配置され、前記昇圧変圧器からの高圧電力を高圧電力系統に出力する電力買取用系統連系装置であって、
前記電力買取用系統連系装置からの出力を前記高圧電力系統とは別系統に出力する接続端子と、前記パワーコンディショナからの出力の接続先を切替える切替器とを前記同一の筐体内に設けており、
前記切替器は、前記パワーコンディショナからの出力を前記昇圧変圧器又は前記別系統に出力する接続端子に接続を切替える構成とされ、当該切替器の切り替え操作が制限された構成とされていることを特徴とする。
さらに、本発明の電力買取用系統連系装置は、
切り替え操作が制限された前記切替器は、当該切替器への切替信号を出力するセキュリティ機構部を設けており、
前記別系統に出力する接続端子を内包する端子箱を設け、当該端子箱は、破壊可能な封印カバーで覆われた封印構造とされており、災害等の緊急避難時には当該封印カバーが開封されて前記別系統への接続端子との接続が可能とされ、かつ、前記セキュリティ機構部へ前記パスワードを入力する入力部が設けられていることを特徴とする。
さらに、本発明の電力買取用系統連系装置は、動作状態を表示する表示装置を設けており、
当該表示装置で表示される表示モードは、
前記別系統への接続端子との接続工事が安全に工事可能であることを表示する安全工事モードと、
前記別系統への接続端子から別系統に対して電力を出力していることを表示する別系統出力モードを有していることを特徴とする。
本発明の電力買取用系統連系装置を用いた電力の別系統への出力方法は、
太陽光発電または風力発電等の再生可能エネルギー源からの直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナと、当該パワーコンディショナから出力される交流電力を高圧電力に変換する昇圧変圧器とを備え、前記パワーコンディショナ及び前記昇圧変圧器は同一筺体内に配置され、前記昇圧変圧器からの高圧電力を高圧電力系統に出力する電力買取用系統連系装置を用いた電力の別系統への出力方法であって、
前記電力買取用系統連系装置からの出力を前記高圧電力系統とは別系統に出力する接続端子と、前記パワーコンディショナからの出力の接続先を切替える切替器とを設け、前記切替器は、前記パワーコンディショナからの出力を前記昇圧変圧器又は前記別系統に出力する接続端子に接続を切替える構成とし、前記電力買取用系統連系装置は、前記切替器への切替信号を出力するセキュリティ機構部を設けており、
前記セキュリティ機構部が、操作者により入力された文字または数字列から成るパスワードの認証処理を行い、正規の操作者であると認証された場合には、切替許可指令信号を出力し、
当該切替許可指令信号の出力後に、前記切替器を前記パワーコンディショナからの出力の接続先を前記高圧電力系統への接続から前記別系統に出力する接続端子に接続を切替え可能とすることを特徴とする。
さらに、本発明の電力買取用系統連系装置を用いた電力の別系統への出力方法は、
前記電力買取用系統連系装置の動作状態を表示する表示装置では、
正規の操作者が入力したID・パスワードが正しいと認証され、かつ、前記切替器が前記パワーコンディショナからの出力を前記別系統への接続端子に接続を切替えていないことを検出した場合には安全工事モードの表示を行い、
前記切替器が前記パワーコンディショナからの出力を前記別系統への接続端子に接続を切替えていることを検知し、かつ、前記接続端子から電力が出力されていることを検出した場合には別系統出力モードの表示を行う
ことを特徴とする。
本発明の電力買取用系統連系装置は、特に、全量買取制度への適用が効果的なものであり、太陽光発電または風力発電等の再生可能エネルギー源からの直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナと、当該パワーコンディショナから出力される交流電力を高圧電力に変換する昇圧変圧器とを備え、前記パワーコンディショナ及び前記昇圧変圧器は同一筺体内に配置され、前記昇圧変圧器からの高圧電力を高圧電力系統に出力する全量買取用系統連系装置であって、
前記全量買取用系統連系装置からの出力を前記高圧電力系統とは別系統に出力する接続端子と、前記パワーコンディショナからの出力の接続先を切替える切替器とを前記同一の筐体内に設けており、
前記切替器は、前記パワーコンディショナからの出力を前記昇圧変圧器又は前記別系統に出力する接続端子に接続を切替える構成とされ、当該切替器の切り替え操作が制限された構成とされており、当該切替器への切替信号を出力するセキュリティ機構部を設けており、
さらに、前記別系統に出力する接続端子を内包する端子箱を設け、当該端子箱は、破壊可能な封印カバーで覆われた封印構造とされており、災害等の緊急避難時には当該封印カバーが破壊されて前記別系統への接続端子との接続が可能とされ、かつ、前記セキュリティ機構部へ前記パスワードを入力する入力部が設けられていることを特徴とする。
本発明の電力買取用系統連系装置を用いた災害等の緊急避難時における電力の緊急出力方法は、特に、全量買取制度への適用が効果的なものであり、
太陽光発電または風力発電等の再生可能エネルギー源からの直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナと、当該パワーコンディショナから出力される交流電力を高圧電力に変換する昇圧変圧器とを備え、前記パワーコンディショナ及び前記昇圧変圧器は同一筺体内に配置され、前記昇圧変圧器からの高圧電力を高圧電力系統に出力する全量買取用系統連系装置を用いた災害等の緊急避難時における電力の緊急出力方法であって、
前記全量買取用系統連系装置からの出力を前記高圧電力系統とは別系統に出力する接続端子と、前記パワーコンディショナからの出力の接続先を切替える切替器とを設け、前記切替器は、前記パワーコンディショナからの出力を前記昇圧変圧器又は前記別系統に出力する接続端子に接続を切替える構成とし、前記全量買取用系統連系装置は、前記切替器への切替信号を出力するセキュリティ機構部を設けており、
前記セキュリティ機構部が、操作者により入力された文字または数字列から成るパスワードの認証処理を行い、正規の操作者であると認証された場合には、切替許可指令信号を出力し、
当該切替許可指令信号の出力後に、前記切替器を前記パワーコンディショナからの出力の接続先を、前記高圧電力系統への接続から前記別系統に出力する接続端子への接続に切替え可能な状態を提供することを特徴とする。
本発明によれば、通常時には一般的な電力買取用系統連系装置として用いる装置であるが、災害時には緊急避難的に、その出力電力を電力系統以外の系統への接続切替えが可能な構成を備えているために、災害時の異常事態に対処することができるものである。
また、災害時の接続切替え時において、前記電力買取用系統連系装置に対する工事、操作、運転などを間違いなく安全に達成することができる。
また、通常の電力買取用に対応する設備としての動作時に、受電点の力率1を実現するとともに、震災などの災害時に、電力系統とは別系統に電力を出力する場合でも、受電点での力率1を実現することができるようにするものである。
本発明の電力買取用系統連系装置の実施例の構成を示すブロック図である。 本発明の電力買取用系統連系装置の実施例での別系統に出力をする場合の制御のフローチャートである。 本発明の電力買取用系統連系装置の実施例の機器配置の実装図である。 本発明の電力買取用系統連系装置の実施例での表示装置の表示例を示す図である。 本発明の電力買取用系統連系装置の実施例での表示装置の表示を説明するフローチャートである。 本発明の電力買取用系統連系装置の実施例での表示装置の別の表示例を示す図である。 本発明の電力買取用系統連系装置の実施例でのパワーコンディショナの電力位相の調整のブロック図である。 本発明の実施例の複数出力構成及びその遮断構成を説明するブロック図である。なお、図中に図1との関係が示されている。 本発明の実施例の複数出力機能及びその遮断機能の第1のパターンを説明するフローチャートである。 本発明の実施例の複数出力機能及びその遮断機能の第2のパターンを説明する別のフローチャートである。
本発明は、上記課題を解決するために、太陽光発電または風力発電の発電電力を電力会社の高圧電力系統に接続する端子とは別に、新たに別系統に接続する別系統用の接続端子を設けるものとする。別系統用の接続端子は、単数でも良く複数でも良い。後段の実施例において詳説するが、別系統用の接続端子を複数設けた場合には、各接続端子への電力供給のON/OFFを考慮する必要がある。
また、別系統用の接続端子は、安全上の観点から、通常使用時は端子に接続出来ないようにするなどの封印構造とする。この封印構造とは、例えば、万人の自由使用を抑制し所定の資格者の使用に制限するために封印を行う封印カバーで覆われるようにする。また、封印カバーは、物理的に破壊することで、別系統用の接続端子への接続を可能とすることも可能である。また、封印カバーは、特定の条件を満足した場合にのみ、開放される構成、若しくは、特定の作業者にのみにより開放される構成とすることも可能である。
更には、本発明は、別系統用の接続端子から電力が出力されるように、接続を切替える切替器を設けることができる。この切替器は、特定の条件を満足した場合にのみ接続が切替えられるように構成することも可能である。
また、本発明は、別系統用の接続端子に対して、接続工事を安全に工事できることを作業者に知らせる表示装置を設けるように構成しても良い。
また、本発明は、電力買取時の系統出力位相へ同期運転させる運転モードと、自家消費時の自立運転(非同期)させる運転モードの2モードを設け、この2つの運転モードを切替えるように構成することもできる。
以下本発明の実施例について、図面を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の電力買取用系統連系装置の実施例の構成例であり、図3,7,8と同一部分には同一符号を付している。以下、実施例の説明は、発明の技術的範囲を限定するものではなく、その発明思想の範囲内であれば、当業者が容易になし得る設計変更は本発明に包含されるものである。
図1に示す電力買取用系統連系装置において、太陽電池モジュール1,1で発電した直流の出力電力は、パワーコンディショナ2内のインバータ3により交流電力に変換され、リアクトル4を経由して波形を正弦波にした交流電力に変換される。この交流電力は、導体(電線)5を経由して昇圧変圧器6に送電される。昇圧変圧器6は、パワーコンディショナ2から出力される低圧(交流では600V以下、例えば200V以下)の交流電力を高圧(交流では600V以上7000V以下、例えば6.6KV)または特別高圧(交流では7000V以上)に変換する変圧器であり、絶縁変圧器の役割も担っている。
昇圧変圧器6で高圧または特別高圧に昇圧された電力は、真空遮断器(VCB)7及び断路器(DS)8を介して、電力線19から電力量の信号を取出す電力需給用計器用変成器(VCT)9及び柱上気中開閉器(PAS)10を経由して電力系統11に連系される。真空遮断器(VCB)7は、高圧系統での短絡や地絡事故などの際に高圧系統から昇圧変圧器6を遮断してそれらの接続機器を保護する。電力需給用計器用変成器9には、電力量計12が接続されており、電力系統11への送電電力量(売電電力量)が計測される。以上説明したように、上記構成の系統においては、パワーコンディショナ2は低圧系統(LS)の装置を構成しており、昇圧変圧器6から電力需給用計器用変成器9と電力量計12で高圧系統(HS)の装置を構成している。
図1に示す本実施例では、上記低圧系統(LS)と高圧系統(HS)の装置は、同一の筺体13に収納している。すなわち、筺体13内には、パワーコンディショナ2、昇圧変圧器6、真空遮断器7、断路器8、電力需給用計器用変成器9、及び電力量計12を収納している。なお、変圧器容量が300kVAまでの装置においては、真空遮断器7、断路器8の代わりに、線路の保護と開閉を行う負荷開閉器として気中負荷開閉器を用いても良い。負荷開閉器は内蔵するヒューズによって線路を保護し、真空遮断器7と断路器8の役目を果たす。なお、電力需給用計器用変成器9と電力量計12は、必ずしも筐体13に収納される必要はない。
本発明の実施例は、以上のような電力買取用系統連系装置に関し、震災などの災害時においては緊急避難的に、パワーコンディショナ2からの出力電力を電力系統とは別系統に出力可能とする装置及び方法に関するものである。具体的には、図1に示すように、電力買取用系統連系装置の低圧系統(LS)と高圧系統(HS)との間に災害時に電力を出力可能とする接続端子15を設けたものである。
既に説明しているが、通常の使用時には、パワーコンディショナ2からの電力が昇圧変圧器6で昇圧されるように、パワーコンディショナ2からの電力は昇圧変圧器6側に接続されている。これが電力買取制度において電力買取用系統連系装置において求められているものである。本発明の実施例においては、このように電力買取制度に適用される電力買取用系統連系装置において、特殊な構成を備えた切替器14を設けることによって、震災などの災害時においては緊急避難的に、パワーコンディショナ2からの出力電力を、自己使用のみではなく電力系統とは別の別系統18に安全に出力可能としたものである。
つまり災害時には、安全で簡単な手法により緊急避難的に切替器14の接続を切替え可能な構成として、パワーコンディショナ2から出力される出力電力を、自己使用のみではなく電力系統11とは別の別系統18に安全に出力できるようにするものである。また、本発明の実施例の系統連系装置は、全量買取制度においても対応可能な設備であるため、通常時は、前記別系統18への電力が出力されないことが前提とされる。そのためには、本発明の実施例の電力買取用系統連系装置は、全量固定買取制度の趣旨からして、災害時のみ緊急避難的に前記別系統18への電力が出力されるものとしなければならないことからすると、本発明の適用が特に有効なものである。
そこで、本発明の実施例では、次の2つの具体的構成によって、災害時等の緊急避難的な対応を安全に達成可能とするものである。
まず第1の実施例においては、前記別系統18への接続端子15を備えた切替器14は、万人の自由な使用を制限する封印構造によって構成されている。このように切替器14は封印され、通常は、物理的にも前記接続端子15から別系統18への接続が出来ないように構成している。これは例えば、特に図示はしないが、封印カバーによって、前記切替器14の切替レバー等を覆うようにすることで可能である。この封印カバーは、使用を不可能なものとするのが目的ではないので、透明として前記切替器14の切替レバー等が視覚的に見えるようにしても良いが、不透明として視覚的に見えなくして自由な使用を制限するものでも良い。そして、災害等の緊急避難時には、電気工事の資格を有する技能者が前記封印カバーを破壊して、前記切替器14の切替レバー等を露出させて、別系統18との接続工事を可能とするようにしても良い。図1の切替器14を収納したボックス16を、災害等の緊急避難時にのみ開閉可能に施錠構造にしてもよい。その際には、電気工事の資格を有する技能者が施錠を解除できるようにする必要がある。
以上のように「前記封印カバーを破壊して接続工事を可能とする」としているのは、前記別系統18へ向けた接続は、災害時等に緊急避難的に許容させるものであるが、電気工事の資格を有する技能者の使用を可能とするものであるから、本発明の実施例の電力買取用系統連系装置の筐体13としても、外装上からも明示的に示すためのものである。また、火災警報機などの封印カバーと同様に、災害時の緊急避難的行為であることを、操作者に心理的・暗黙的に意識づける狙いもある。これは、特に、全量買取制度に対応する設備であれば、災害等の緊急避難として例外的に電力の系統以外での使用を許容するものであり、本発明の実施例の外装上の工夫である。繰り返しとなるが、本発明を電力買取用系統連系装置として使用する場合は、災害時の自己利用に限らず他の系統への融通に適用できる安全な構成を達成する必要があるものであるが、特に全量買取用系統連系装置として使用する場合は、許容されていない別系統18へ向けた電力の出力が、災害時において緊急避難的に可能とされるものとしなければならない。
次に第2の実施例としては、前記切替器14が、ある特定の限られた条件を満足した場合にのみソフト的に切り替わって、前記接続端子15から別系統18に向けて電力が出力されるように構成するものである。
つまり、上述の「特定の限られた条件を満足した場合にのみソフト的に切り替わって」との動作は、図1のセキュリティ機構部17によって行われるように構成する。より具体的には、セキュリティ機構部17には、認証システムが設けられえおり、特定の限定された作業者又は特定の権限を有した責任者のみが、前記切替器14への切替指令が出せるように構成する。
この特定の条件を満足した場合の動作を図2のフローチャートで説明する。図2のフローチャートは、本発明の実施例の電力買取用系統連系装置を全量買取制度に適用される場合と余剰電力買取制度に適用される場合とに分けて、切替え工事の施工時に必要な切替許可指令が出るまでの処理の流れを例示するである。図2のフローチャートでは、本発明の第2の実施例である認証システムが担当者などの作業者を識別する識別子であるIDの入力と、パスワードの入力を要求するものとするが、この正当作業者の認定は、正当な作業者にICカードを渡すことにより認証可能なシステムとしても良い。
図2のフローチャートに基づいて説明する。先ず、本発明の電力買取用系統連系装置が全量買取制度に適用される場合において、認証システムの処理が始まると(ステップ200)、電力買取用系統連系装置からの電力が正常に電力会社の系統11へ供給されているか或いは停止しているか、つまり電力会社の系統11が正常に稼働しているか否かを検出する(ステップ210)。もし、電力会社の系統11へ向けた電力が供給されているならば(ステップ210でNO)、電力会社の系統11は正常であるということとなり、前述している「災害等の緊急避難時」には相当しない。従って、切替器14を切替えることが許されない、即ち、「特定の条件を満足していない」ために切替器14に切替許可指令を出力することなく、処理を終了する(ステップ250)ことになる。
一方、電力会社の系統11の電力が停止している(停電状態)ならば(ステップ210でYES)、前述している「災害等の緊急避難時」に相当する。従って、切替器14を切替える「特定の条件」の1つを満足している状態となる。しかしながら別系統18への接続は、特定の作業者又は責任者にのみ許可されるようにしておくべきであり、更なる安全な作業環境を提供する必要がある。
そのために、本発明の第2の実施例では、特定の作業者によるID及びパスワードの入力待ちとする(ステップ220)。本発明の電力買取用系統連系装置が余剰電力買取制度に適用される場合においては、ステップ210が省略され、直接、特定の作業者によるID及びパスワードの入力待ちとする(ステップ220)。入力されたID、パスワードが正しい場合には(ステップ230でYES)、切替器14の切り替えを許可する切替許可指令を出力し(ステップ240)、処理を終了する(ステップ250)。他方、入力されたID、パスワードが正しくない場合(ステップ230でNO)、には、「特定の条件」を満足していない状態であり、切替器14の切り替えを許可する切替許可指令は出力されず、処理を終了する(ステップ250)。
なお上述において、電力会社の系統11からの電力が供給されているか停止しているかを検出する(ステップ210)のは、「災害等の緊急避難時」に相当するか否かを検出するものであり、具体的には電力会社の系統11の停電状態を検知することになる。しかしながら、電力会社の系統11が停電状態であっても、瞬停状態や通常の短時間の停電状態は、本発明で言うところの「災害等の緊急避難時」には相当しないものとする。
本発明の電力買取用系統連系装置が全量買取制度に適用される場合においては、即ち、全量買取制度に対応する本発明の実施例の系統連系装置を別系統18への電力出力を許可するのは、「災害等の緊急避難時」にのみ、例外的に許可するものであるので、厳密な検出、制御、処理が行われるようにしなければならない。それに加えて、本発明の電力買取用系統連系装置が余剰電力買取制度に適用される場合においては、前記接続端子15から別系統18への接続工事においては、安全な状態での施工工事を提供できる必要がある。そこで、安全な状態での施工工事であることを確認する狙いもある。これは、全量買取制度に適用される場合においても余剰電力買取制度に適用される場合においても必要なことである。なぜならば、電力会社の系統11からの電力が供給されている場合には、作業者・工事者が施工工事中に、機器や端子などに接触する危険性もあり、高電圧で充電されている場合も想定されるので、注意・配慮が必要である。また、超高電圧である場合には、作業者・工事者が非接触であっても、充電部に近づくだけでも注意を要する場合もあるので、電力会社の系統11からの電力が供給されているか停止しているかを検出することは、安全性の確保に必要である。
前述の第1の実施例の説明では、接続端子15の切替えレバー等を封印構造にする封印カバーを設け、それを災害時に破壊して前記接続端子15の切替えレバー等を露出させて、別系統18への接続工事を行うとの説明をした。しかし、前述の第1の実施例と上述の第2の実施例を夫々単独で実施せずに、両者を併用しても良い。つまり、図2に示したフローチャートでのステップ240の処理で、切替器14への切替許可指令の際に、封印構造を開放するような開放許可指令を封印機構部に出力する構成にしても良い。例えば、開放許可指令を出力するステップ(フローチャートなし)を設け、その開放許可指令によって、前記封印カバーの開放が許可されるなどである。また安全のためには、前記開放許可指令が出力された後に、開放動作が可能とされた開放機構部も設けるようにすると良い。
また、前記セキュリティ機構部17での、認証システムは、ID・パスワードの入力による認証方法に限定されない。例えば、封印構造を鍵の施錠によるものとして、開錠するための専用の鍵を差し込んで開錠するものを用いたり、前述の認証システムと併用するものを用いたりするものでも良い。また、特定の許可された作業者・責任者の指紋、虹彩の模様、網膜パターン、静脈パターン、声紋などの生体情報を用いる生体認証システムでも、ICカードを利用するシステムでも、前述の認証システムと併用するシステムでも良い。
ここで、特定の許可された作業者・責任者に施工工事を限定するのは、次の理由によるものである。
一つには繰り返しとなるが、電力系統が切り替え可能な本発明の実施例の電力買取用系統連系装置であるが、不特定の人によって、安易に別系統18への接続がされないように限定するためにその行為者を限定するものである。
それが、全量買取制度に適用される場合においても余剰電力買取制度に適用される場合においても、通常は、電力系統11に関する接続工事をするものであるから、その工事を安全に行うために、当該接続工事に必要な専門知識、技術、資格を有する行為者に限定するためである。従って、別系統18への接続工事を安全に行える行為者にのみ接続などの工事を許すようにするものである。
次には、特に、全量買取制度に対応する設備として使用する場合には、「災害等の緊急避難時」に限り、例外的に別系統18への接続・出力を許可するものである。
次に、図1に示す本発明の実施例の電力買取用系統連系装置のブロック図の機器配置の実装形態について図3を用いて説明する。図3(a)は、本発明の実施例の電力買取用系統連系装置の一部を切り欠いて示す正面図で、図3(b)は、その一部を切り欠いて示す側面図である。
筐体13は、直方体の複数個の3つの箱体13a,13b,13cを連結することにより構成されている。各箱体13a,13b,13cの境には壁がなく、各箱体の外壁はメンテナンスや設定時に作業し易いように開閉可能なドア構造になっている。勿論、安全性の観点から、各箱体13a,13b,13cの境に壁を設け、夫々独立した箱体としても良く、低圧系統(LS)と高圧系統(HS)との間である箱体13aと13bの境にのみ壁を設けても良い。なお、図1及び図3の実装配置は左右が反転しているが、発明には影響のあるものではない。また、本明細書において上下左右の表現は、各図中における配置を理解良く説明するためのものであり、発明として必須の要件ではない。
図3において、右側の箱体13a内にはパワーコンディショナ2が配置され、この箱体13aに隣接する箱体13b内には昇圧変圧器6と真空遮断器7と断路器8が配置され、更に隣接する箱13cには電力需給用計器用変成器9、電力量計12が配置されている。箱体13aと箱体13bの上部には、換気扇24,24を設置しており、パワーコンディショナ2および昇圧変圧器6から発生する熱を筐体13の外部に排気することにより筐体内部が高温にならないようにしている。全体の発熱量が少ないときは換気扇24の一方を省略しても良い。この場合は、箱体13bの換気扇24を省略し、発熱量の大きいパワーコンディショナ2のある箱体13aの換気扇24を残すのが望ましい。また、2つの換気扇24,24の何れかを停止するように構成しても良い。
ここで、図3に設けたボックス16が低圧系統(LS)側の箱体13a内に設けられており、前記切替器14及び接続端子15を内包した箱形状の構造体として構成されている。このボックス16は、図3(a)の実施例においては、配線の容易さから低圧系統(LS)側の箱体13a内に設けたものである。つまり、ボックス16を箱体13aに設けたのは、パワーコンディショナ2からの出力電力を短い接続線によって、切替器14を介して、接続端子15から出力することを狙うものである。しかし、筐体13内の各機器の配置スペースの関係から、ボックス16を箱体13c内に設けことも考えられる。
前述のように、ボックス16は封印構造とする。具体的には、封印カバーで覆われるようにするものである。
上記筺体13の中で箱体13aと13bに収納されている機器は、売電側によって管轄され、メンテナンス作業が行なわれる。また、箱体13cに収納されている機器は、電力会社によって管轄され、メンテナンス作業が行なわれる。これは、ボックス16を箱体13a内に設ける構成の場合は、売電側が接続工事を行うのに適している。また、ボックス16を箱体13c内に設ける構成の場合は、電力会社が接続工事を行うか、売電側が接続工事を行うにしても電力会社の管理の下で接続工事を行うのに適している。
いずれにしても、本実施例によれば、低圧系統(LS)の装置と高圧系統(HS)の装置を同一の筺体に収納したので、据付け面積を小さくすることができ省スペース化が図れる。また、図1又は図3に示すように、昇圧変圧器6とパワーコンディショナ2を一つの筐体に入れて構成した電力買取用系統連系装置とすることにより、従来の低圧系統電圧を作るための低圧変圧器が不要となり、パワーコンディショナ2のリアクトル4を経由した交流電力をそのまま昇圧変圧器6に送電することが可能となり、パワーコンディショナ部はトランスレスとすることができる。
従来の低圧変圧器は、それ自体で損失をもつものであり、この変圧器をなくすことにより損失を低減でき発電効率を向上させることができる。なお、この低圧変圧器は電力会社の系統との絶縁の機能も有しており、本発明の実施例においては、この低圧変圧器を不要としたために、この絶縁機能は、昇圧変圧器6によって代用させるように工夫している。
ここで、前記別系統18用の接続端子15に対して、接続工事を安全に工事できるようにする方法を図4、図5を用いて説明する。図4は、災害等の緊急避難として、病院などの公共性の高い施設Pに対して本発明の実施例の系統連系装置からの出力電力を供給するために、別系統18への接続の工事を許可するステップでの状態表示を説明する図である。
図4において、状態表示パネル400は、本発明の実施例の系統連系装置の筐体13の何れかの位置に視覚的に見られるように設けられる。この状態表示パネル400の設置位置は、ボックス16の近傍が望ましい。そして、状態表示パネル400には、電力会社の系統11からの電力が停止していること(停電状態)を示す「系統電力遮断」表示410、別系統18への接続工事をすることを許可することを示す「工事可能モード」表示420、接続工事が終了して別系統18に電力を出力していることを示す「災害時出力モード」表示430などをハイライトとして表示する実施例を示している。表示は、例えば、表示用LEDの点滅により、「系統電力遮断」「工事可能モード」「災害時出力モード」等の文字が点滅するようにすればよい。
本発明の実施例の電力買取用系統連系装置での接続切替え工事を行う場合には、状態表示パネル400において、「系統電力遮断」表示410及び「工事可能モード」表示420が表示されているのを確認してから、別系統18に向けて接続端子15との接続工事などを行うものとする。次に、「工事可能モード」表示420が表示されるまでの、流れを図5のフローチャートで説明する。
図5に示すように、先ず、状態表示パネル400で「工事可能モード」表示420を表示させる処理が始まると(ステップ500)、電力会社の系統11からの電力が供給されているか、停止しているかを検出する(ステップ510)。もし、系統11から電力が供給されているならば(ステップ510でNO)、全量買取制度に適用される場合の使用状態においては、前述している「災害等の緊急避難時」には相当しない。従って、別系統18への出力が許されない、即ち、「特定の条件を満足していない」ために、「工事可能モード」表示420に遷移することが禁止され、処理を終了する(ステップ590)。また、余剰電力買取制度に適用される場合においても、系統11から電力が供給されているならば(ステップ510でNO)、工事を行うことは安全ではない場合があるので、電力系統停止処理515を行う。これにより、工事の安全性を確保できる。
一方、系統11からの電力が停止している(停電状態)ならば(ステップ510でYES)、工事の安全が保たれた状態或いは、前述している全量買取制度での「災害等の緊急避難時」に相当する。従って、別系統18への電力出力が許される「工事の安全確保状態」或いは「特定の条件」という1つを満足している状態となるために、接続切り替え工事を許容することを示す「工事可能モード」表示420を表示させステップの処理を進めて良いことになる。
また、パワーコンディショナ2から出力電力が出力されているか否かを検出する(ステップ520)。もし、パワーコンディショナ2から電力が出力されているならば(ステップ520でNO)、接続端子18を含む機器や端子に触れることは、電力供給による充電部に触れることとなり、感電などの危険性に対して、注意が必要である。このような注意すべき状態において、工事をすることは好ましくない。従って、「工事可能モード420」を表示させることなく、処理を終了する(ステップ590)。
一方、パワーコンディショナ2の出力電力が停止しているならば(ステップ520でYES)、配線工事を行える環境に近づいていると言え、次の処理に遷移する。
次に、別系統18への接続切り替え工事は、特定の作業者にのみ許可されるようにして、更なる安全な作業環境を提供する必要がある。そのために、特定の作業者によるID・パスワードの入力待ちとする(ステップ530)。入力されたID・パスワードが正しいならば(ステップ530でYES)、次の処理に進み、本発明の実施例の電力買取用系統連系装置から出力される電力の絶対最大定格を表示する(ステップ550)。この特定の作業者によるID・パスワードの入力のステップは、必ずしもこのタイミングで行わなければならないという訳ではなく、許可されるべき作業者であることが必要な場合に入力させることも可能であるし、スタート直後に入力させることも可能である。
次に、別系統18として接続される供給先Pで必要とする電力の大きさ、需用電力の大きさを入力させる(ステップ560)。これは、事前に双方の電力の仕様は確認の上で工事が開始されるのが通常であるが、安全のために確認的に入力させるものである。系統連系装置からの出力電力の絶対最大定格電力が給電先の需要電力容量よりも大きいならば(ステップ570でYES)、次の処理である「工事可能モード」表示420が表示される。一方、給電先Pの需要電力容量の入力を受付けた(ステップ560)際に、本発明の実施例の電力買取用系統連系装置からの出力電力の絶対最大定格の大きさと比較して(ステップ570)、電力買取用系統連系装置の出力電力の絶対最大定格の大きさの方が小さい場合(ステップ570でNO)には、「工事可能モード」表示420に遷移することなく、処理を終了する(ステップ590)。
なお前述において、入力されたID・パスワードが正しくない場合は(ステップ540でNO)、「特定の条件」を満足していない状態であり、「工事可能モード」表示420に遷移せずに処理を終了する(ステップ590)。
ここで、図5のフローチャートの接続可否の判断を効率的に実行するのに寄与する表示装置の表示画面を図6を用いて説明する。
図6に示す表示装置600は、図4に示した状態表示パネル400と同一のものでも良いし、別の表示装置であっても良い。表示装置600の表示画面は、コメントやメッセージなどを表示する表示画面部605及びID・パスワード等を入力するテンキー部及びボタン入力部640をタッチパネルとして備えており、その表示画面近傍には、セキュリティ機構部の実現手段としての開錠する専用の鍵を差し込む鍵穴645及び特定の行為者を認証する生体認証操作部650を備えている。勿論、この表示装置600は、ID・パスワード等を入力するためにキーボードボタンなどの入力手段により構成するものでも良い。
図6に示したような表示装置600を用いてID・パスワード等が入力され、入力されたID・パスワードが正しい場合(ステップ540でYES)には、ステップ550にて、図6の表示画面605上に、本発明の実施例の電力買取用系統連系装置の絶対最大定格の値の表示610が表示される。そして、次のステップ560では、給電先の需要電力容量の入力がなされた後で、入力した給電先の需要電力容量の表示615が表示される。
ステップ570において、本発明の実施例の電力買取用系統連系装置からの出力電力の絶対最大定格電力と給電先の需要電力容量との比較によって、給電先の需要電力容量の方が大きいならば、給電先の需要電力容量が絶対最大定格を超える表示620が表示される。図6の実施例では、より安全性を高める意図によって、余裕度を含ませた絶対最大定格の80%を判断目安とする表示としている。勿論、この80%に限定されることなく、電力の取り扱い上での規制から求まる目安や、経験上で安全を高めることが狙える所定の目安を管理値として、安全の判断や比較を行って画面に表示するものでも良い。
そして、上記ステップ570の判断・比較・処理の結果として、別系統18への電力の出力が適正ではないと判断された場合には、安全のために接続を禁止する表示625を表示するようにする。なお、工事を行う行為者・作業者へのメッセージとして、工事仕様を再検討を示唆する表示630を表示させたり、別の接続先への接続工事が出来るようにするための相談先の表示635を表示させて、工事を支援するようにしても良い。この相談先の表示635の表示部分をタッチして画面を押下することで、自動的に相談先に連絡が行えるようにしても良い。例えば、電話を自動で掛けたり、メールを送信したりする構成が可能である。
次に、別の第3の実施例を図7を用いて説明する。図7は、複数の発電系統(太陽光パネル1,・・・1)に対応する複数のパワーコンディショナ2,・・・2の電力位相の調整のブロック図である。図7では、図1と同一構成部分には同一符号を付して説明する。
図7において、切替器20,20は複数の発電系統(太陽光パネル1,・・・1)と昇圧変圧器6への線路を接続・遮断する切替器14を設けている。図7中の符号21は、真空遮断器7と断路器8の接続点に接続され、高圧系統の電力位相を検出する電力位相検出装置である。また、図7中の符号22は、電力位相検出装置21から出力された位相をゲート回路23を通じてインバータ3にフィードバックするための出力位相調整装置である。インバータ3は、検出された高圧系統の位相に合わせた位相の交流を発生して昇圧変圧器6に供給する。
この位相が検出される真空遮断器7と断路器8の接続点は、筺体13内に配置されて他の負荷を接続させないように管理されているため、予期せぬ負荷が接続されることがない。したがって、この接続点から検出されるフィードバックに力率の遅れが生じることが少なく、より確実に受電点での力率1を実現することができる。また、真空遮断器7と断路器8の接続点は、インバータ3と同一の筺体13内に配置されるため、高圧系統の連系点(受電点、供給点)の位相信号を筺体13内で容易に取り込むことができる。
なお、変圧器容量が300kVAまでの装置においては、真空遮断器7、断路器8の代わりに、線路の保護と開閉を行う負荷開閉器(LBS:気中負荷開閉器)を用いるが、この場合、負荷開閉器の高圧系統側から電力位相信号を取込む。以上が電力買取用系統連系装置に対応する設備の通常での動作によって、受電点での力率1を実現する仕組みを説明するものである。
ここで、災害等の緊急避難時において、図7に示す電力買取用系統連系装置により別系統18に電力を出力する場合において力率1を実現する構成を説明する。
図7に示すように、電力位相検出装置21は、切替器28を介して、インバータ3のフィードバック制御に使用する位相情報を得るようにする。電力買取用系統連系装置に対応する設備の通常での動作時は、切替器28は、接点aに接続されることで、前述のように真空遮断器7と断路器8の接続点から位相が検出される。
これに対して、災害等の緊急避難時においては、別系統18に電力が出力される場合には、図7に示すように、接続端子15に切替える切替器14への入力端子から位相が検出されるようにする。切替器14への出力電力の入力端子は、切替器28の接点bに接続されている。災害等の緊急避難時には、切替器28が接点bに切替り、電力位相検出装置21で検出された切替器14に入力される出力電力の位相(即ち、接続端子15から出力される電力の位相)によって、インバータ3がフィードバック制御されるようになる。それにより災害等の緊急避難時においても、受電点での力率1を実現することができるようにしている。
さらに本発明の電力買取用系統連系装置を、電力買取制度において実際に適用する際に有効な実施例を図8乃至図10を用いて説明する。
以上の実施例の電力買取用系統連系装置の説明においては、余剰電力買取制度に使用する装置では、自家消費として自分の施設に電力を供給しながら、余剰電力は売電し、災害時等の必要に応じては他の電力系統への直接出力が行われるとして説明した。一方、新たな買取制度である全量買取制度に使用する装置の説明では、発電した全量を買い取る制度ではありながら、緊急避難的に自分以外の施設に電力を供給することを中心に説明をした。このように、電力買取制度においては全量買取制度であっても余剰電力買取制度であっても、売電時の電力系統への電力供給に加え、自分以外の他施設への電力供給、さらには自分の施設への電力供給が要望されることが充分に予想される。これを実現するには、本システムにおいては、複数の出力端子を設ける構成を提案出来る。
即ち、少なくとも2つの出力端子を設けて、第1の出力端子を自分の施設以外の他施設に対して緊急避難的に電力を供給する出力端子とし、第2の出力端子を自分の施設に電力を供給する出力端子とすることができる。
図8は、太陽光発電などの発電装置1,1からの電力を複数の出力端子から出力出来るようにした電力買取用系統連系装置システムの構成ブロック図である。図8では、一例として、電力供給装置として、太陽電池モジュール1から供給される実施例を例示しているが、これは風力発電等の他の発電設備でも良いことは説明を待たない。しかしながら、売電の料金は発電設備により相違することから、その対策は講じるべきである。図1と共通する構成には、同じ参照番号を付して図1との関係を示している。つまり、図1に示す構成で共通する構成は明示的に図示していない。
図8においては、切替器14からの出力を複数の出力先として、出力A及び出力Bに対して分岐して出力できるようにしている。また、必ずしも設けることが強制され、義務付けられるものではないが、各出力A及びBには、夫々校正計器83、校正計器84を設けることが可能である。校正計器83,84は、出力A及び出力Bから、出力される供給電力の値を数値データの積算値として、取得し、記憶し、記録できるようにするものである。これにより、例えば、緊急避難的な電力供給が長期化する場合などに、供給先との間での電力供給に対して、供給元・供給先双方の間での電力供給量の値を確認出来る手段を提供するものである。
このような電力買取用系統連系装置システムにおいては、例えば太陽電池モジュール1,1を用いた場合には、太陽光パネル自体の出力が天候や昼夜において変動するために常時の電力供給が担保できない場合がある。そのために、電力の出力において、出力A及び出力Bの両方の端子への出力電力の総和が、接続された供給元の供給電力の限界容量を超える場合には、出力A及び出力Bに対して継続して電力供給することが困難となり、供給をストップすることとなる場合を考慮すべきである。例えば、図8に示す装置構成のように、複数の電力供給の出力先(出力A及び出力B)がある場合には、両方への電力供給を同時にストップすることが好ましくない場合もある。
つまり、太陽光発電量≧負荷であれば、システムの運用に問題はないが、太陽光発電量<負荷の場合には、何らかのシステム停止、つまり出力先A又はBへの出力の遮断を考慮する必要がある。
この場合の対処法の1つとして、電力買取用系統連系装置システムからの電力供給をストップする場合に、出力先A及びBの内の一方の出力先を強制的に遮断して、残りの供給先には、継続して供給を行うことが一つの解決策として提案できる。
例えば、優先順位の高い方の出力端子の出力を継続させ、優先順位の低い方の出力端子の出力を遮断するものである。または、例えば、太陽電池モジュール1,1の供給電力の限界容量を超えない範囲で、必要とされる電力の供給容量の小さい方の端子の出力を継続させ、必要とされる電力の供給容量の大きい方の出力を遮断、ストップするものである。
前記出力を遮断させる構成部品は、図8での遮断部81又は遮断部82である。また、その制御を行うのが、出力遮断制御部80である。図8において、出力遮断制御部80は、太陽電池モジュール1,1で発電される電力を電力値Tとして取得・記憶し、出力端子A及び出力端子Bからの出力電力(a及びb)の総和(a+b)と比較し、電力値Tを超える場合((a+b)>T)には、一方の出力回路の遮断部81又は遮断部82を遮断する。図8に示す状態では、出力遮断制御部80の制御信号によって、遮断部81が継続して電力供給が行われているが、遮断部82は遮断されるため、出力端子Bへの電力供給が行われていない状態が示されている。
この場合の手順を説明するのが、図9のフローチャートである。この場合は、出力端子Aへの電力供給が出力端子Bへの電力供給よりも優先されていると仮定する。この出力先の優先度の情報は、出力遮断制御部80に記憶されている。図9において、出力遮断制御部80が処理を開始(ステップ90)すると、予め取得され若しくは記憶されている供給電力(最大の値であっても良い)の値である電力値Tと、複数の供給先への出力電力の総和(a+b)とを比較(ステップ92)して、前記電力の総和(a+b)が電力値Tを超える場合(ステップ92−YES)、例えば供給電力の限界容量を超える場合には、遮断部82に対して遮断の制御信号を出力して、出力端子Bへの出力を遮断又は既に遮断されている場合は遮断を継続(ステップ94)する。なお、出力電力の総和(a+b)が電力値Tを超えない場合には(ステップ92−NO)、出力端子Bへの出力を継続又は出力を復帰する(ステップ93)。
次に、電力値Tと、出力端子Aへの出力電力aとを比較(ステップ96)して、前記出力電力aが電力値Tを超える(ステップ96−YES)、例えば供給電力の限界容量を超える場合には、遮断部81に遮断の制御信号を出力して、出力端子Aの出力を遮断又は既に遮断されている場合は遮断を継続(ステップ98)する。なお、前記出力電力aが電力値Tを超えない場合には(ステップ96−NO)、出力端子Aへの出力を継続又は出力を復帰する(ステップ97)。但し、図9のフローチャートの実施例は、優先順位の高い方の出力端子の出力を継続させ、主に、優先順位の低い方の出力端子の出力を遮断するものの実施例を例示するものであり、前述したように出力端子Aの方が出力端子Bよりも電力供給の優先順位が高い場合の実施例を例示するものである。一旦、遮断された出力端子A及び又はBは、適切な判断基準に基づいて遮断状態から復帰させることができる(ステップ93、97)。出力端子への出力を復帰させる場合には、出力電力の総和(a+b)が電力値Tを超えない条件、又は出力電力aが電力値Tを超えない条件を確認することが大切である。出力端子A及び又はBの接続状態が復帰した後(ステップ93、97の後)は、ステップ92の前に戻り、再び、出力端子A及Bを遮断するか否かの判断手順に入る。
これに対して、図10において、例えば太陽電池モジュール1,1の供給電力の限界容量を超えない範囲で、必要とされる電力の供給容量の小さい方の端子の出力を継続させ、必要とされる電力の供給容量の大きい方の出力を遮断する実施例について説明する。図10において、a>bを条件とし、出力遮断制御部80が処理を開始(ステップ100)すると、予め取得され若しくは記憶されている供給電力(最大の値であっても良い)の値である電力値Tと、複数の供給先への出力電力の総和(a+b)とを比較(ステップ102)して、前記電力の総和(a+b)が電力値Tを超える(ステップ102−YES)、例えば供給電力の限界容量を超える場合には、遮断部81に遮断の制御信号を出力して、出力端子Aへの出力を遮断又は既に遮断されている場合は遮断を継続(ステップ104)する。なお、前記電力の総和(a+b)が電力値Tを超えない場合には(ステップ102−NO)、出力端子Aへの出力を継続又は出力を復帰する(ステップ106)。このように、一旦遮断された出力端子Aは、適切な判断基準に基づいて遮断状態から復帰させることができる(ステップ106)。出力端子Aの接続状態が復帰した後は、ステップ102の前に戻り、再び、出力端子Aを遮断するか否かの判断手順に入る。
前記図10のフローチャートの実施例は、出力端子Bの方が出力端子Aよりも電力供給の必要とされる電力値がより小さい場合(a>b)の実施例を例示するものである。電力供給の必要とされる電力値が小さい方の出力端子Bの出力を継続させ、電力供給の必要とされる電力値の大きい方の出力端子Aの出力を遮断する実施例を例示するものである。
さらに、前述の図8乃至図10の実施例での電力値T、電力値a、電力値bは、太陽電池モジュールなどの発電設備で発電される電力の最大値、仕様値、定格値、若しくは出力端子A及びBからの供給先で必要とされる負荷で使用される電力の最大値、仕様値、定格値としても良い。または、太陽電池モジュールなどの発電設備で発電される電力の瞬時値、または、ある所定の期間での平均値、若しくは供給先で必要とされる負荷で使用される電力の瞬時値、または、ある所定の期間での平均値としても良い。
図9及び図10のフローチャートの実施例の例示では、出力端子Bの遮断又は出力端子Aの遮断を例示している。遮断した後に、出力端子Bの再出力、出力端子Aの再出力を行う手順については、復帰動作の説明をしている。これについては、電力値の大小の比較、判断を行うステップ92、ステップ96、ステップ102において、出力端子Bの再出力、出力端子Aの再出力を行うことを許容する場合には、出力電力が電力値Tを超えない状態の確認等の適切な判断の下で、これらの出力を再出力されるように、出力端子の接続の復帰動作をさせる。さらに、図9及び図10のフローチャートの実施例は、適宜変更されるものであっても良いものであり、これらの実施例において、当業者であれば充分に予想可能な範囲内のものである。
以上説明したように、本発明によれば、太陽光発電及び風力発電などの自然エネルギー発電を利用した電力買取用系統連系装置において、通常は、電力買取制度に対応する設備であるにも拘わらず、災害等(例えば、震災など)の緊急避難時において緊急避難的使用として、公共性の高い施設等の別系統に電力を出力可能とする構成を提供可能となる。また、本発明は、前記別系統への接続工事の安全な環境を提供可能とするものである。更には、災害等の緊急避難時には、別系統に電力を出力する場合であっても、受電点での力率1を実現することができるようにするものである。
1…太陽電池モジュール
2…パワーコンディショナ
3…インバータ(電力換回路)
4…リアクトル
5…導体(電線)
6…昇圧変圧器
7…真空遮断器(VCB)
8…断路器(DS)
9…電力需給用計器用変成器(VCT)
10…柱上気中開閉器(PAS)
11…電力系統
12…電力量計
12a…表示窓
13…筐体、13a、13b、13c…箱体
14…切替器
15…接続端子
16…ボックス
17…セキュリティ機構部
18…別系統
21…電圧位相検出装置
22…出力位相調整装置
23…ゲート回路
28…切替器

Claims (12)

  1. 太陽光発電または風力発電等の再生可能エネルギー源からの直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナと、当該パワーコンディショナから出力される交流電力を高圧電力に変換する昇圧変圧器とを備え、当該昇圧変圧器からの高圧電力を高圧電力系統に出力する電力買取用系統連系装置であって、
    当該電力買取用系統連系装置からの出力を前記高圧電力系統とは別系統の接続先に出力するために接続先を切替える切替器を設けた
    ことを特徴とする電力買取用系統連系装置。
  2. 前記切替器は、前記パワーコンディショナと前記昇圧変圧器との間に設けられており、当該切替器の切り替え操作が制限された構成となっている
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力買取用系統連系装置。
  3. 前記切替器からの出力は、複数の出力先に対して出力できるように出力系統を分岐した
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電力買取用系統連系装置。
  4. 前記分岐した出力系統は、夫々遮断部を備えており、出力遮断制御部の制御により、前記遮断部の接続/遮断が制御されている
    ことを特徴とする請求項3記載の電力買取用系統連系装置。
  5. 前記パワーコンディショナ、前記昇圧変圧器及び前記切替器は、同一筺体内に配置された
    ことを特徴とする請求項1乃至4のうちの一つの請求項に記載の電力買取用系統連系装置。
  6. 太陽光発電または風力発電等の再生可能エネルギー源からの直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナと、当該パワーコンディショナから出力される交流電力を高圧電力に変換する昇圧変圧器とを備え、前記パワーコンディショナ及び前記昇圧変圧器は同一筺体内に配置され、前記昇圧変圧器からの高圧電力を高圧電力系統に出力する電力買取用系統連系装置であって、
    前記電力買取用系統連系装置からの出力を前記高圧電力系統とは別系統に出力する接続端子と、前記パワーコンディショナからの出力の接続先を切替える切替器とを前記同一の筐体内に設けており、
    前記切替器は、前記パワーコンディショナからの出力を前記昇圧変圧器又は前記別系統に出力する接続端子に接続を切替える構成とされ、当該切替器の切り替え操作が制限された構成とされている
    ことを特徴とする電力買取用系統連系装置。
  7. 切り替え操作が制限された前記切替器は、当該切替器への切替信号を出力するセキュリティ機構部を設けており、
    前記別系統に出力する接続端子を内包する端子箱を設け、当該端子箱は、破壊可能な封印カバーで覆われた封印構造とされており、当該封印カバーが開封されて前記別系統への接続端子との接続が可能とされ、かつ、前記セキュリティ機構部へ前記パスワードを入力する入力部が設けられている
    ことを特徴とする請求項6記載の電力買取用系統連系装置。
  8. 前記電力買取用系統連系装置は、動作状態を表示する表示装置を設けており、
    当該表示装置で表示される表示モードは、
    前記別系統への接続端子との接続工事が安全に工事可能であることを表示する安全工事モードと、
    前記別系統への接続端子から別系統に対して電力を出力していることを表示する別系統出力モードを有している
    ことを特徴とする請求項6記載の電力買取用系統連系装置。
  9. 太陽光発電または風力発電等の再生可能エネルギー源からの直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナと、当該パワーコンディショナから出力される交流電力を高圧電力に変換する昇圧変圧器とを備え、前記パワーコンディショナ及び前記昇圧変圧器は同一筺体内に配置され、前記昇圧変圧器からの高圧電力を高圧電力系統に出力する電力買取用系統連系装置を用いた電力の別系統への出力方法であって、
    前記電力買取用系統連系装置からの出力を前記高圧電力系統とは別系統に出力する接続端子と、前記パワーコンディショナからの出力の接続先を切替える切替器とを設け、前記切替器は、前記パワーコンディショナからの出力を前記昇圧変圧器又は前記別系統に出力する接続端子に接続を切替える構成とし、前記電力買取用系統連系装置は、前記切替器への切替信号を出力するセキュリティ機構部を設けており、
    前記セキュリティ機構部が、操作者により入力された文字または数字列から成るパスワードの認証処理を行い、正規の操作者であると認証された場合には、切替許可指令信号を出力し、
    当該切替許可指令信号の出力後に、前記切替器を前記パワーコンディショナからの出力の接続先を前記高圧電力系統への接続から前記別系統に出力する接続端子に接続を切替え可能とする
    ことを特徴とする電力買取用系統連系装置を用いた電力の別系統への出力方法。
  10. 前記電力買取用系統連系装置の動作状態を表示する表示装置においては、
    正規の操作者が入力したID・パスワードが正しいと認証され、かつ、前記切替器が前記パワーコンディショナからの出力を前記別系統への接続端子に接続を切替えていないことを検出した場合には安全工事モードの表示を行い、
    前記切替器が前記パワーコンディショナからの出力を前記別系統への接続端子に接続を切替えていることを検知し、かつ、前記接続端子から電力が出力されていることを検出した場合には別系統出力モードの表示を行う
    ことを特徴とする請求項9記載の電力買取用系統連系装置を用いた電力の別系統への出力方法。
  11. 太陽光発電または風力発電等の再生可能エネルギー源からの直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナと、当該パワーコンディショナから出力される交流電力を高圧電力に変換する昇圧変圧器とを備え、前記パワーコンディショナ及び前記昇圧変圧器は同一筺体内に配置され、前記昇圧変圧器からの高圧電力を高圧電力系統に出力する全量買取用系統連系装置であって、
    前記全量買取用系統連系装置からの出力を前記高圧電力系統とは別系統に出力する接続端子と、前記パワーコンディショナからの出力の接続先を切替える切替器とを前記同一の筐体内に設けており、
    前記切替器は、前記パワーコンディショナからの出力を前記昇圧変圧器又は前記別系統に出力する接続端子に接続を切替える構成とされ、当該切替器の切り替え操作が制限された構成とされており、当該切替器への切替信号を出力するセキュリティ機構部を設けており、
    さらに、前記別系統に出力する接続端子を内包する端子箱を設け、当該端子箱は、破壊可能な封印カバーで覆われた封印構造とされており、災害等の緊急避難時には当該封印カバーが破壊されて前記別系統への接続端子との接続が可能とされ、かつ、前記セキュリティ機構部へ前記パスワードを入力する入力部が設けられている
    ことを特徴とする電力買取用系統連系装置。
  12. 太陽光発電または風力発電等の再生可能エネルギー源からの直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナと、当該パワーコンディショナから出力される交流電力を高圧電力に変換する昇圧変圧器とを備え、前記パワーコンディショナ及び前記昇圧変圧器は同一筺体内に配置され、前記昇圧変圧器からの高圧電力を高圧電力系統に出力する全量買取用系統連系装置を用いた災害等の緊急避難時における電力の緊急出力方法であって、
    前記全量買取用系統連系装置からの出力を前記高圧電力系統とは別系統に出力する接続端子と、前記パワーコンディショナからの出力の接続先を切替える切替器とを設け、前記切替器は、前記パワーコンディショナからの出力を前記昇圧変圧器又は前記別系統に出力する接続端子に接続を切替える構成とし、前記全量買取用系統連系装置は、前記切替器への切替信号を出力するセキュリティ機構部を設けており、
    前記セキュリティ機構部が、操作者により入力された文字または数字列から成るパスワードの認証処理を行い、正規の操作者であると認証された場合には、切替許可指令信号を出力し、
    当該切替許可指令信号の出力後に、前記切替器を前記パワーコンディショナからの出力の接続先を、前記高圧電力系統への接続から前記別系統に出力する接続端子への接続に切替え可能な状態を提供する
    ことを特徴とする電力買取用系統連系装置を用いた災害等の緊急避難時における電力の緊急出力方法。
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