JP2014089904A - マグネシウム箔を使う電池ならびに電池システム - Google Patents

マグネシウム箔を使う電池ならびに電池システム Download PDF

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Abstract

【課題】マグネシウム電池において、発電中の任意の時点で発電を停止し、また開始すること可能にする。また、マグネシウム電池を含むパッケージを交換可能として、連続的に発電する電池システムを提供することである。
【解決手段】マグネシウム箔を帯状に形成し、直角方向または斜め方向に置いた絶縁パターンで分割して、お互いに絶縁されたブロックとする。マグネシウム箔の一方の面には、負電極を接触させ、他方には、セパレータおよび活性炭素および良導体を重ねた正電極を接触させ、両電極のマグネシウム箔との接触点を、1つのブロックから、隣のブロックに移動することで、自由に発電を開始/停止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、マグネシウム電池および電池システムに関するものである。特に、発電の開始および停止が任意に選択できる機構を持ったマグネシウム電池および電池システムに関するものである。
マグネシウム電池は、エネルギー密度が高く、安全性も高い。材料のマグネシウムは資源的に極めて豊富で安価である。また軽量である。
マグネシウム電池では、発電することで酸化マグネシウムまたは水酸化マグネシウムを生成するが、これらは高温にすることで再びマグネシウムに転換することが可能であり、循環型の電池材料として期待されている。
しかし、マグネシウム電池は電解液があると空気中の酸素と反応してしまい、自己放電が大きく、保存性がよくない。
そのため、常時は電解液の無い状態で保存し、使用するときだけ電解液を注入する方法がある。例えば、特開2006−4815に示された注水電池では、正極に塩化銀または塩化鉛、負極にマグネシウムを使用した一次電池であり、電解質溶液を含まない状態で保存され、海水や真水に浸漬することで放電が開始される。
このように、電解液を一旦注入して、放電が始まってしまうと、負荷回路をつながなくとも自己放電で消耗してしまうという問題がある。
また、特表2005−527069には、別の例として、保管中に実質的に劣化せず、水を加えるだけで活性化して最小限の遅延で全電力を配給する、動作延期乾電池が開示されている。
この技術は、1つのセルだけではなく複数のセルを活性化することができると述べているが、電解液を一旦注入して、放電が始まってしまうと、上に述べたように負荷回路をつながなくとも自己放電で消耗してしまうという問題は同じである。

特許公開公報2006‐4815号 特許公表公報2005−527069号
本発明が解決しようとする課題は、マグネシウム電池において、保有するマグネシウムの全部を一度に活性化してしまうのではなく、一部を活性化して、発電中の任意の時点で発電を停止し、また任意の時点で発電を開始できるようにすることである。
また、第2の課題は、マグネシウム電池を含むパッケージを交換可能として、連続的に発電する事が可能な電池システムを提供することである。
本発明は、
電池の活物質であるマグネシウム箔を、絶縁材のフィルムと重ね合わせて、帯状のマグネシウム複合膜を形成し、
前記マグネシウム箔を、一定のパターンで分離して、連続して並ぶブロックとし、
分離された個々の前記ブロックは、それぞれその隣の前記ブロックと絶縁されており、
前記マグネシウム箔の一方の面に接触していて、負電極となる良導体の電極ロールが有り、
前記マグネシウム箔の他方の面に接触していて、セパレータおよび活性炭素および良導体を、この順序で重ねて正電極となる電極が有り、
前記負電極と前記正電極は固定された位置で、常に対向して前記マグネシウム箔を挟みつけており、
前記マグネシウム複合膜を、アンコイラーに巻回しておき、これを巻き戻しつつリコイラーで巻き取とることで、適宜移動することによって、
前記マグネシウム箔における両前記電極との接触位置を、1つの前記ブロックから、隣接する前記ブロックに移動可能にすることで、自由に発電作用を開始/停止できることを特徴とするマグネシウム電池である。
また、本発明は、
前記のマグネシウム電池を一定の大きさのパッケージとし、
複数の前記パッケージを設置できるラックと、
複数の前記パッケージを組合せて運転する制御装置を備えており、
前記マグネシウム箔が消耗した前記パッケージは、個別に適宜交換することができ、
もって常に運転を継続することができることを特徴とする電池システムである。
本発明のマグネシウム電池は、保有するマグネシウムの全部を一度に活性化してしまうのではなく、一部分を発電作用に供給し、それが消耗した時点で発電作用を停止し、また必要なときに、次の一部分を発電作用に供給することで、継続した発電作用が可能であるマグネシウム電池を実現できる。
また、前記のマグネシウム電池の機構をパッケージ化して、マグネシウムが消耗したパッケージを個別に適宜交換することが可能で、常に運転を継続できる電池システムを提供できる。
マグネシウム電池の見取図 マグネシウム箔のブロックのパターンを示す図 マグネシウム箔のブロックの斜めパターンを示す図 電極ロールの断面図 正極ボックスの構造を示す図 高電圧を発生するマグネシウム箔のブロックのパターンを示す平面図 高電圧を発生する電極ロールの断面図 電池システムの外形図 電池システムの電気ブロック図 電極ロールとマグネシウム箔の接触状態の拡大図
本発明の第1の実施例を、以下に図をもって説明する。図1は本発明によるマグネシウム電池の見取図である。以下の説明では、マグネシウム箔のパスラインの位置、あるいは相互の位置を説明するとき、上側あるいは下側というのは、図1における上側あるいは下側とする。
図1に示すように、マグネシウム電池の主要な機構は、電池の発電作用の原料となる帯状のマグネシウム複合膜3と、マグネシウム複合膜3を移動する手段を構成するアンコイラー11、ガイドロール12、ガイドロール13、ガイドロール14、およびリコイラー17と、アンコイラーを収納する密閉ボックス18と、負電極となる電極ロール15ならびに正電極となる正極ボックス16で構成されている。
アンコイラー11およびリコイラー17を駆動する機構としては、電気モータあるいはゼンマイを使うことができる。煩瑣となることを避けて、これらを図示しない。
マグネシウム複合膜3はマグネシウム箔と絶縁フィルムを貼り合わせて帯状に形成したものである。アンコイラー11に巻回されたマグネシウム複合膜3は密閉ボックス18に収納されている。密閉ボックス18は、内部に不活性ガスを充填し、マグネシウム箔30を外気から遮断して、マグネシウムの自然酸化を防止する。密閉ボックス18には、気密シール19を備えてあり、帯状のマグネシウム複合膜3はこれを通過して外部に引き出すことができ、そのとき外部の空気は密閉ボックス18には侵入しない。
巻回された直径が小さくなっても、マグネシウム複合膜3のパスラインは図1で示すように、ガイドロール12の上側を通っていて一定なので、常に気密シール19に正対し、気密シール19が正しく動作するようなっている。
気密シール19を通過したマグネシウム複合膜3は、順にガイドロール13の上側、電極ローラ15の下側、ガイドロール14の上側を通る。
電極ロール15は、2つのガイドロール13、ガイドロール14との間に位置し、前記2つのガイドロールの上面を直線でつなぐパスラインより、下側にオフセットした位置にある。
これによって、マグネシウム複合膜3のパスラインは下側に曲げられており、その結果、マグネシウム複合膜3上のマグネシウム箔30と電極ロール15とは同ロールの回転角の広い範囲で接触している。
ガイドロール14の上側を通ったマグネシウム複合膜3はリコイラー17で巻き取られる。アンコイラー11からリコイラー17までマグネシウム複合膜3が連続してつながっているので、両コイラーの速度を適正に合わせて、また適切な張力制御を行えば、安定的に移動と停止が可能である。
図4に電極ロール15の断面図を示す。電極ロール15は中心に電極ロール軸151があり、その外側を絶縁層152が取り巻き、さらにその外側を電極150が取り巻いている構造である。電極150は良導体であり、絶縁層152は絶縁体である。絶縁層152を置くのは、電池の負極を、図示しない他の構造部分との間を電気的に絶縁するためである。
電極ロール軸151と絶縁層152は一体の絶縁材を加工したのものでも良い。または、電極ロール15全体を良導体として、図示しないピーロブロックと、その受け座の間を絶縁しても良い。
絶縁された配線154が、絶縁層152と電極ロール軸151に作られた穴を貫通して、電極ロール軸151の軸端に近い位置にある電極ロール軸151からは絶縁されたスリップリング155と、電極150とを接続している。
図4(b)は、電極150の両端に近い位置の見取り図である。電極150の端近くの周上に突起157が一定の間隔で並んでいる。この突起157は、後述するように、マグネシウム箔に重ね合わせて裏打ちをしている絶縁フィルムを越えて、電極150とマグネシウム箔の電気的な導通を取るために使われる。
図1に示すように、正極ボックス16は、マグネシウム複合膜3を挟んで、電極ロール15と正対する位置にある。正極ボックス16は、押付機構168によって、電極ロール15の方向に一定の力で押し付けられる。図では、正極ボックス16を左右に動かないように支持する機構、押付機構168を縦方向に支持する機構は省略してある。
図5に正極ボックスの構造を示す。図5(a)に示すように、正極ボックス16の外形をなす正極筺体161は、天井の無い箱を円周に沿って曲げ加工したような形状をしている。正極筺体161は、絶縁物で作られている。
正極筺体161の縁の1ヶ所には、電解液補充パイプ166が接続されており、電解液補充機構165と正極筺体161を接続している。電解液補充機構165から、電解液補充パイプ166の内部を通って、電解液(水)が正極ボックス16に向かって供給される。
図5(b)に電極ボックス16の断面を示す。電極ボックス16は、マグネシウム箔に対向する方(図で上から)から順に、セパレータ164、活性炭素163、良導体162ならびに正極筺体161で構成されている。セパレータ164は、腰の強いフエルト状の布または細い合成繊維を密に絡ませた織布または不織布または紙など電解液が通過できる材質からなっている。良導体162の材質は、銅またはステンレス鋼が適しているが、これに限定しない。
図5(c)に、図5(b)に破線の円で囲んだ部分を拡大した、電極ボックス16の部分断面図を示す。セパレータ164は、正極筺体161の上側の面(電極ロール15と対向する面)より、距離gだけ上側に突き出している。
マグネシウム複合膜3のマグネシウム箔30が下側の面になるように配置されている。したがって、押付機構168によって、電極ボックス16を上向きに電極ロール15の方向に押し付けると、セパレータ164がマグネシウム箔30に接触し、正極筺体161は接触しないので摩擦することが無く、マグネシウム複合膜3の移動に支障が無い。
正極筺体161の内部は、電解液補充機構165から来る電解液(水)で満たされており、毛細管現象によって電解液(水)がセパレータ164の上側の表面にも達している。
図5(b)に示すように、正極筺体161の外部の一部には端子167が有って、一番下側の良導体162との間が電気的に接続されている。
次に、マグネシウム複合膜3について説明する。図2(a)に、帯状のマグネシウム箔30をブロックに分離する平面パターンを示す。絶縁フィルム40を重ね合わせることで裏打ちされたマグネシウム箔30は長手方向に一様ではなく、図に示すように、長手方向に対して直角方向の隙間301で区切られて、ブロックに分割されている。絶縁フィルム40は、区切られておらず、一様な帯状である。
図2(b)は、図2(a)のA-A’で示す位置の断面図である。ブロックとブロックの間には隙間301が有り、マグネシウム箔30と同等の厚さの絶縁フィルム40が連続して、マグネシウム箔30を載せる基板となっている。絶縁フィルム40は、絶縁性のプラスチックフィルムで作られている。
この結果、マグネシウム箔30のブロックは、隣同士が電気的に絶縁されている。
また、マグネシウム複合膜3には、図2(a)に示されているように、映画フィルムのパーフォレーションのように、両側の縁に沿って、穴302が2列に一定の間隔で開けられている。(図2では、輻輳を避けるため1つの穴にだけ符号を付けてある)穴302の長手方向の間隔は、電極ロール15の電極150に設置された突起157の周方向の間隔に一致しており、また、2列の穴302同士の間隔は、電極ロール15の電極150の長手方向(マグネシウム複合膜3の幅方向)の突起157同士の距離と一致している。
マグネシウム複合膜3は、移動するとき、アンコイラー11から送り出され、映画フィルムのように、電極150の突起157をスプロケットとして、マグネシウム複合膜3の穴302がそれに噛み合って送られ、リコイラー17で巻き取られる。
マグネシウム複合膜3は図2(b)に示す姿勢、すなわち絶縁フィルム40が上側に有って電極ロール15と接触し、マグネシウム箔30が下側に有って正極ボックス16に接触する姿勢で配置されている。マグネシウム複合膜3がある位置で停止しているとき、電極ロール15とは図2(a)の二点鎖線で挟まれた範囲で接触している。この接触範囲と、マグネシウム複合膜3を挟んで反対側に有る正極ボックス16のセパレータ164がマグネシウム箔と接触する範囲は一致している。また、
図10(a)において破線で示した円内を拡大した断面図を、図10(b)にこのときの状態を示してある。絶縁フィルム40が、電極面150Sとマグネシウム箔30の間に挟まれている。
このとき、突起157は穴302を通ってマグネシウム箔30の有る側に突き出しており、マグネシウム箔30と接触して、電気的に導通している。確実に接触して導通するために、マグネシウム箔30の開けた穴302の直径は、電極ロール15の突起157の直径より僅かに小さくしてある。
上に説明したごとく、このような各部材の構造で、図1のように配置されているとき、電極ロール15、マグネシウム箔30、正極ボックス16の3つによって電池が構成され、発電作用が開始され、正極リード線21ならびに負極リード線20を負荷に接続すれば、電流が流れる。
このとき、正極ボックス16の押し付け圧力が出力電圧への影響が大きいので、押付機構168によって強く押しつける。セパレータ164は正極筺体161から飛び出しているので、正極筺体161はマグネシウム箔30には接触しないので、マグネシウム複合膜3の移動時も摩擦せず、移動を妨げない。
このとき、発電作用に寄与しているマグネシウムは、電極ロール15ならびに正極ボックス16に接触している部分、すなわち図2(a)にニ点鎖線で挟まれた部分を含む接触範囲のブロックのみである。したがって、当該のブロックのマグネシウムの全てが化学反応によって酸化マグネシウムに変わると、発電作用は自動的に停止する。
また、動作中にマグネシウム複合膜3を図2で左側に移動すると、接触位置はマグネシウム箔30の上で右隣りのブロックに変わる。図1の構成では、使用された後のブロックは右に移動するようになっているので、これはマグネシウムを消耗したブロックであるから、直ちに発電作用が停止する。
逆に、マグネシウムが消耗して、発電作用が停止しているマグネシウム複合膜3を図2で右側に移動すると、接触位置はマグネシウム箔30の上で左隣りのブロックに移動する。これは、マグネシウムが未使用のブロックであるので、発電作用が再度開始される。このようにして任意の時点で、発電作用の開始と停止を選択できる。
電池の電流容量は、電極ロール15、マグネシウム箔30ならびに正極ボックス16の幅によって決まるので、幅を大きくすれば、大きな電流が得られる。
第2の実施例では、マグネシウム箔30をブロック化するパターンの違いを除いて、他のマグネシウム電池の各部材、や機構は同じものが使われる。
図3に、マグネシウム箔30のブロックを分離する隙間が、帯状の長手方向に対して傾斜しているパターンを示す。図3(a)に示した、二点鎖線で挟まれた部分が、電極ロール15ならびに正極ボックス16と接触する。
このとき、接触範囲は確実に2つのブロックにまたがるので、マグネシウム箔30を移動しても、発電作用が途中で停止することが無い。
実施例1においても接触部分が十分に大きく、隙間301が相対的に小さければ、マグネシウム箔30を移動しても、2つのブロックに同時に接触する状態が可能であり、発電作用が途中で停止することが無い設計となっていたが、接触範囲の長手方向の長さより、マグネシウム箔隙間301の幅が広い設計とすると、移動すると発電作用が途中で停止する状態が発生する。本実施例では、そのような危険を避けることができる。
次に、第3の実施例として1つの電池で、セル電圧以上の電圧を発生する技術を説明する。図6は、高電圧を発生するためのマグネシウム箔30のパターンを示す平面図である。
マグネシウム箔30は、長手方向に斜めにブロック化されているのに加えて、幅方向にも区切られている。それぞれのブロックは長手方向、幅方向の両方の隣接するブロックと電気的に絶縁されている。
図7に、高電圧を発生するための電極ロール15の断面図を示してある。実施例1と同じように、電極ロール15は中心に電極ロール軸151があり、その外側を絶縁層152が取り巻き、さらにその外側を幅方向に複数に絶縁環153によって分割された電極150が取り巻いている構造である。電極150は導電性であり、絶縁層152は絶縁体である。
第1および第2の実施例と異なるのは、電極ロール15の電極150は、図6に示したマグネシウム箔30のパターンと幅方向の同じ位置で、絶縁環153によって4つに輪切りの状態にされて、隣同士が電気的に絶縁されている点である。
絶縁された4本の配線154が、絶縁層152と電極ロール軸151に作られた穴を貫通して、電極ロール軸151の軸端に近い位置にある、電極ロール軸151からは絶縁された4つのスリップリング155と、4つの電極150とを、それぞれ結んでいる。
図示していないが、同様に、正極ボックスも16もマグネシウム箔30の幅方向の同じ位置で4つに分割されている。1つの電極150は1つの正極ボックス16と正対している。こうして、幅方向に、複数(図では4つ)のマグネシウム電池のセルが並んでいることになる。これらを直列に接続すれば、1つのセル電圧の4倍の電圧の電池が得られる。
マグネシウム箔30、電極ロール15の電極150ならびに正極ボックス16が同じように分割されていて、それぞれが1対1で正対していれば良いので、分割の数は4つに限らない。このとき、セルを全て直列に接続すれば、セル電圧の分割数倍の電圧の電池が得られる。
図8に、電池システム5の外形図を示す。上に述べたマグネシウム電池1を、筐体の中に収めて一定の大きさの電池パッケージ51とし、複数の電池パッケージ51が収納できるラック52に収納する。
内部に保有していたマグネシウムが消耗した電池パッケージ51は、図8の一番左側に図示するように、ラック52から個別に抜き取って、新しいものと交換することができる。
図9は、電池システム5の電気ブロック図を示す。ラック52の内部には、図示しないコントローラ53を備えており、各電池パッケージ51の状態の監視、電圧および電流の制御を行う。コントローラ53を動作させ、また各電池パッケージ51を動作させる電源536は、専用の電池を内蔵している。
各電池パッケージ51の出力は接続切替部531によって、電気的手段または手動設定により直列または並列接続を切り替えることができて、所望の電池システム5の出力電圧を選択が可能である。
電圧監視部532は各電池パッケージ51の出力電圧を監視し、その監視結果の信号を制御部531に送る。電流監視部533は各電池パッケージ51の出力電流を監視し、その監視結果の信号を制御部531に送る。制御部531は、それらの信号によって、電池パッケージ51の状態を監視し、その結果を接続切替部534に送って、出力を制御し、またはラック52に設置された表示部535に表示する。
監視する項目は、例えば、電圧不足、渦電流などであるが、これに限らない。
任意の時点で、発電したり停止したりすることのできる電池および電池システムとして利用できる。電池の活物質であるマグネシウムは、還元して再使用できる循環型エネルギー資源として利用できる。
1 マグネシウム電池
11 アンコイラー
12 ガイドロールA
13 ガイドロールB
14 ガイドロールC
15 電極ロール
150 電極
150S 電極面
151 電極ロール軸
152 絶縁層
153 絶縁環
154 配線
155 スリップリング
156 軸受
157 突起
16 正極ボックス
161 正極筺体
162 良導体
163 活性炭素
164 セパレータ
165 電解液補充機構
166 電解液補充パイプ
167 端子
168 押付機構
17 リコイラー
18 密閉ボックス
19 気密シール
20 負極リード線
21 正極リード線
3 マグネシウム複合膜
30 マグネシウム箔
301 マグネシウム箔隙間
302 穴
40 絶縁フィルム
5 電池システム
51 電池パッケージ
52 ラック
53 コントローラ
531 制御部
532 電圧監視部
533 電流監視部
534 接続切替部
535 表示部
536 電源
本発明は、
電池の活物質であるマグネシウム箔を、絶縁材のフィルムと重ね合わせて、帯状のマグネシウム複合膜を形成し、
負極活物質である前記マグネシウム箔を、一定のパターンで分離して、連続して並ぶブロックとし、
分離された個々の前記ブロックは、それぞれその隣の前記ブロックと絶縁されており、
前記マグネシウム複合膜絶縁フィルムの面に接触していて、負電極となる良導体の電極ロールが有り、
前記電極ロールと前記マグネシウム箔の間の電気的な接触を保つ手段を持ち、
前記マグネシウム複合膜前記マグネシウム箔の面に接触していて、セパレータおよび活性炭素および良導体を、この順序で重ねて正電極となる電極が有り、
前記セパレータには電解液を満たしており、
前記負電極と前記正電極は固定された位置で、常に対向して前記マグネシウム複合膜を挟みつけており、
前記マグネシウム複合膜における前記負電極ならびに前記正電極との接触位置を、1つの前記ブロックから、隣接する前記ブロックに移動する手段を備えることを特徴とする、
自由に発電作用を開始/停止できるマグネシウム電池。
また、本発明は、
前記のマグネシウム電池を筐体の中に収めて一定の大きさのパッケージとし、
複数の前記パッケージを収納できるラックと、
複数の前記パッケージを組合せて運転する制御装置を備えており、
運転継続中に、複数の前記パーケージの内、任意の一の前記パッケージを個別に前記ラックから抜き取って、予備の前記パッケージと交換できる構造である
ことを特徴とする電池システム。
気密シール19を通過したマグネシウム複合膜3は、順にガイドロール13の上側、電極ロール15の下側、ガイドロール14の上側を通る。
図5(b)に正極ボックス16の断面を示す。正極ボックス16は、マグネシウム箔に対向する方(図で上から)から順に、セパレータ164、活性炭素163、良導体162ならびに正極筺体161で構成されている。セパレータ164は、腰の強いフエルト状の布または細い合成繊維を密に絡ませた織布または不織布または紙など電解液が通過できる材質からなっている。良導体162の材質は、銅またはステンレス鋼が適しているが、これに限定しない。
図5(c)に、図5(b)に破線の円で囲んだ部分を拡大した、正極ボックス16の部分断面図を示す。セパレータ164は。正極筐体161の上側の面(電極ロール15と対向する面)より、距離gだけ上側に突き出している。
マグネシウム複合膜3のマグネシウム伯30が下側の面になるように配置されている。したがって、押付機構168によって、正極ボックス16を上向きに電極ロール15の方向に押し付けると、セパレータ164がマグネシウム伯30に接触し、正極筐体161は接触しないので摩擦することが無く、マグネシウム複合膜3の移動に支障が無い。
電極ロール15とマグネシウム箔30の間の電気的な接触を保つ手段を説明する。図10(a)において破線で示した円内を拡大した断面図を、図10(b)にこのときの
状態を示してある。絶縁フィルム40が、電極面150Sとマグネシウム箔30の間に挟まれている。
このとき、発電作用に寄与しているマグネシウムは、電極ロール15ならびに正極ボック
ス16に接触している部分、すなわち図2(a)にニ点鎖線で挟まれた部分を含む接触範
囲のブロックのみである。したがって、当該のブロックのマグネシウムの全てが化学反応
によって酸化マグネシウムまたは水酸化マグネシウムに変わると、発電作用は自動的に停止する。

本発明は、
電池の負極活物質であるマグネシウム箔を、絶縁フィルムと重ね合わせて、帯状のマグネシウム複合膜を形成し、
前記マグネシウム箔を、一定のパターンで絶縁分離して、連続して並ぶ複数のマグネシウム箔ブロックとし、
前記マグネシウム複合膜の前記絶縁フィルムの面に接触していて、良導体の電極ロールから成る負電極が有り、
前記負電極と前記マグネシウム箔の間の電気的な接触を保つ手段を持ち、
前記マグネシウム複合膜の前記マグネシウム箔の面に接触しているセパレータ並びに活性炭素および良導体を、この順序で重ねて正電極とし
前記セパレータには電解液が満たされており、
前記負電極と前記正電極の位置は固定されており、常に対向して前記マグネシウム複合膜を挟みつけており、
前記負電極および前記正電極は、前記複数のマグネシウム箔ブロックの内、1つの前記マグネシウム箔ブロック又は同時に連続する2つの前記マグネシウム箔ブロックと接触し、前記マグネシウム複合膜が一定方向に移動しても、発電作用を継続できるマグネシウム電池において、
前記マグネシウム複合膜を前記負電極および前記正電極が挟み付ける位置を、前記負電極および前記正電極が1つ又は同時に連続する2つの前記マグネシウム箔ブロックと接触している位置から、該接触している1つ又は2つの前記マグネシウム箔ブロックに隣接する前後2つの前記マグネシウム箔ブロックの内、任意の1つの隣接前記マグネシウム箔ブロックと接触する位置に移動する手段を備え
発電中に前記マグネシウム複合膜を前記負電極および前記正電極が挟み付ける位置を、前記負電極および前記正電極が1つ又は同時に連続する2つの前記マグネシウム箔ブロックと接触している位置から、該接触している1つ又は2つの前記マグネシウム箔ブロックに隣接する前後2つの前記マグネシウム箔ブロックの内、マグネシウム消耗済の隣接前記マグネシウム箔ブロックと接触する位置に移動させ、発電作用を停止でき、
発電作用停止中に、前記マグネシウム複合膜を前記負電極および前記正電極が挟み付ける位置を、前記負電極と前記正電極が前記1つまたは同時に連続する2つの前記マグネシウム箔ブロックと接触している位置から、該接触している1つ又は2つの前記マグネシウム箔ブロックに隣接する前後2つの前記マグネシウム箔ブロックの内、マグネシウム未使用の隣接マグネシウム箔ブロックと接触する位置に移動させ、発電を再開できることを、特徴とするマグネシウム電池。

Claims (3)

  1. 電池の活物質であるマグネシウム箔を、絶縁材のフィルムと重ね合わせて、帯状のマグネシウム複合膜を形成し、
    前記マグネシウム箔を、一定のパターンで分離して、連続して並ぶブロックとし、
    分離された個々の前記ブロックは、それぞれその隣の前記ブロックと絶縁されており、
    前記マグネシウム箔の一方の面に接触していて、負電極となる良導体の電極ロールが有り、
    前記マグネシウム箔の他方の面に接触していて、セパレータおよび活性炭素および良導体を、この順序で重ねて正電極となる電極が有り、
    前記負電極と前記正電極は固定された位置で、常に対向して前記マグネシウム箔を挟みつけており、
    前記マグネシウム箔における前記負電極ならびに前記正電極との接触位置を、1つの前記ブロックから、隣接するブロックに移動する手段を備えており、
    自由に発電作用を開始/停止できることを特徴とするマグネシウム電池。
  2. 請求項1に記載したマグネシウム電池であって、
    該マグネシウム箔における前記負電極ならびに前記正電極との接触位置を、1つの前記ブロックから、隣接する前記ブロックに移動する手段が、
    アンコイラーから巻き戻した前記マグネシウム複合膜をリコイラーで巻き取ることであることを特徴とするマグネシウム電池。
  3. 請求項2に記載したマグネシウム電池を一定の大きさのパッケージとし、
    複数の前記パッケージを収納できるラックと、
    複数の前記パッケージを組合せて運転する制御装置を備えており、
    前記マグネシウム箔が消耗した前記パッケージは、個別に適宜交換することができ、
    もって、常に運転を継続することができることを特徴とする電池システム。
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