JP2014089827A - 点灯装置およびそれを用いた照明器具 - Google Patents

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Abstract

【課題】光源部が過負荷状態になるのを抑制することが可能な点灯装置および照明器具を提供する。
【解決手段】入力電圧を非絶縁で直流電圧に変換する降圧回路4と、降圧回路4を制御する制御回路6とを備え、降圧回路4の入力端側には、過電流が流れたときに溶断する過電流保護部FS1が設けられ、降圧回路4の出力端側に、スイッチング素子Q5を有するスイッチング回路16が並列接続されており、制御回路6は、降圧回路4の出力電圧VLEDに従ってスイッチング素子Q5をオンする。
【選択図】図1

Description

本発明は、点灯装置およびそれを用いた照明器具に関するものである。
従来から、LED素子を光源とするLED照明器具の点灯回路に関するLED点灯制御装置が提案されている(例えば、特許文献1)。なお、特許文献1には、上述のLED点灯制御装置を用いたLED照明器具が記載されている。
特許文献1に開示されたLED照明器具は、図17に示すように、LED素子からなる光源としてのLED発光部51と、LED発光部51を点灯させる点灯回路部52とを備えている。
点灯回路部52は、フィルタ回路部53と、全波整流器DBと、昇圧チョッパ回路54と、非絶縁型の降圧チョッパ回路55とを有している。なお、特許文献1には、フィルタ回路部53に、ヒューズ(図示せず)が設けられていることが記載されている。
昇圧チョッパ回路54は、コンデンサC51、チョークコイルL52、スイッチング素子Q52、抵抗R51、ダイオードD52およびコンデンサC53を有している。
降圧チョッパ回路55は、制御回路IC3、ダイオードD51、スイッチング素子Q51、チョークコイルL51およびコンデンサC52を有している。コンデンサC52には、LED発光部51が並列接続されている。
特開2011−171238号公報
上述のLED照明器具における点灯回路部52は、降圧回路として、非絶縁型の降圧チョッパ回路55を用いている。そのため、上述の点灯回路部52では、例えば、LED発光部51が点灯状態のときに降圧チョッパ回路55のスイッチング素子Q51が短絡故障すると、昇圧チョッパ回路54により昇圧された電圧がLED発光部51に印加され、図17中に示した矢印付きの破線の経路で過電流ISが流れる可能性がある。また、上述の点灯回路部52では、LED発光部51に過電流ISが流れると、LED発光部51が過負荷状態となる可能性がある。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、光源部が過負荷状態になるのを抑制することが可能な点灯装置およびそれを用いた照明器具を提供することにある。
本発明の点灯装置は、入力電圧を非絶縁で直流電圧に変換する降圧回路と、前記降圧回路を制御する制御回路とを備え、前記降圧回路の入力端側には、過電流が流れたときに溶断する過電流保護部が設けられ、前記降圧回路の出力端側に、スイッチング素子を有するスイッチング回路が並列接続されており、前記制御回路は、前記降圧回路の出力電圧に従って前記スイッチング素子をオンすることを特徴とする。
この点灯装置において、前記スイッチング回路は、前記スイッチング素子と直列に接続された限流素子を有することが好ましい。
この点灯装置において、前記限流素子は、NTCサーミスタであることが好ましい。
この点灯装置において、前記スイッチング素子は、サイリスタであることが好ましい。
この点灯装置において、前記点灯装置の入力電圧の実効値をVinとし、前記降圧回路の前記出力電圧をVoutとするとき、Vin/Vout>0.5の関係を満たすことが好ましい。
この点灯装置において、前記制御回路は、前記降圧回路が停止状態のときに、前記スイッチング素子をオンすることが可能であることが好ましい。
この点灯装置において、前記降圧回路には、前記降圧回路の前記出力電圧が予め設定された第1の所定電圧に達すると前記スイッチング素子をオンする駆動部が、設けられてなることが好ましい。
この点灯装置において、前記降圧回路には、前記降圧回路の入力電圧が予め設定された第2の所定電圧以下のときに前記スイッチング回路を動作させない制御部が、設けられてなることが好ましい。
この点灯装置において、前記降圧回路には、過電流を検出する過電流検出部が設けられ、前記降圧回路は、前記過電流検出部により前記過電流を検出すると、前記スイッチング素子をオンすることが好ましい。
本発明のLED照明器具は、LED素子を有する光源部と、前記点灯装置とを備えてなることを特徴とする。
本発明の有機EL照明器具は、有機EL素子を有する光源部と、前記点灯装置とを備えてなることを特徴とする。
本発明の点灯装置においては、光源部が過負荷状態になるのを抑制することが可能となる。
本発明の照明器具においては、光源部が過負荷状態になるのを抑制することが可能な点灯装置を備えた照明器具を提供することができる。
実施形態1の点灯装置の回路図である。 実施形態1の点灯装置に関し、光源部を点灯させるときの動作の説明図である。 実施形態1の点灯装置に関し、光源部を消灯させるときの動作の説明図である。 実施形態1の点灯装置に関し、短絡故障したときの動作の説明図である。 LED素子の電流電圧特性の説明図である。 実施形態1の照明器具の概略断面図である。 実施形態2の点灯装置の回路図である。 実施形態2の点灯装置に関し、短絡故障したときの動作の説明図である。 実施形態3の点灯装置の回路図である。 実施形態3の点灯装置の動作の説明図である。 実施形態4の点灯装置の回路図である。 実施形態4の点灯装置に関し、短絡故障したときの動作の説明図である。 実施形態5の点灯装置の回路図である。 実施形態5の点灯装置に関し、光源部を消灯させるときの動作の説明図である。 実施形態6の点灯装置の回路図である。 実施形態6の点灯装置に関し、短絡故障したときの動作の説明図である。 従来例のLED照明器具の点灯回路部の回路図である。
(実施形態1)
以下、本実施形態の点灯装置について、図1〜図5を参照しながら説明する。
本実施形態の点灯装置10は、例えば、LED素子21を有する光源部20を点灯させるものである。
光源部20は、複数個のLED素子21を有している。本実施形態では、これら複数個のLED素子21の接続関係を、直列接続としているが、これに限らず、例えば、並列接続であってもよいし、直列接続と並列接続とを組み合わせた接続であってもよい。なお、本実施形態では、LED素子21の個数を複数個としているが、1個であってもよい。
本実施形態の点灯装置10は、商用電源ACを電源として直流電圧を出力する直流電源部2と、直流電源部2から出力された直流電圧を第1の直流電圧に昇圧する昇圧回路3とを備えている。
直流電源部2は、例えば、商用電源ACからの交流電圧を全波整流する整流器7と、整流器7により全波整流された電圧を平滑する平滑用のコンデンサC1とを有している。
整流器7としては、例えば、4個のダイオードD1〜D4により構成されたダイオードブリッジを採用している。
整流器7の一対の出力端間には、平滑用のコンデンサC1が接続されている。平滑用のコンデンサC1の高電位側は、ダイオードD1のカソード側とダイオードD3のカソード側との接続点に接続されている。平滑用のコンデンサC1の低電位側は、ダイオードD2のアノード側とダイオードD4のアノード側との接続点に接続されている。
また、整流器7の一対の入力端には、ノイズを除去するフィルタ回路1が接続されている。
フィルタ回路1は、コンデンサC2と、2個のインダクタL1,L2からなるコモンモードフィルタFL1とを有している。
コモンモードフィルタFL1の一対の入力端間には、コンデンサC2が接続されている。具体的には、インダクタL1の一端とインダクタL2の一端との間に、コンデンサC2が接続されている。
インダクタL1の他端は、整流器7におけるダイオードD1のアノード側とダイオードD2のカソード側との接続点に接続されている。また、インダクタL2の他端は、整流器7におけるダイオードD3のアノード側とダイオードD4のカソード側との接続点に接続されている。
コンデンサC2には、商用電源ACが並列接続されている。言い換えれば、フィルタ部1の一対の入力端間には、商用電源ACが接続されている。なお、本実施形態の点灯装置10では、商用電源ACを構成要件として含まない。
フィルタ部1の一対の入力端における一方の入力端と商用電源ACとの間の給電路には、過電流が流れたときに溶断する過電流保護部FS1が設けられている。また、フィルタ部1の一対の入力端と商用電源ACとの間の給電路には、例えば壁スイッチなどのスイッチ(図示せず)が設けられている。
過電流保護部FS1としては、例えば、ヒューズなどを採用することができる。以下、本実施形態では、説明の便宜上、過電流保護部FS1を、ヒューズFS1と称することもある。
昇圧回路3としては、例えば、平滑用のコンデンサC1により平滑された電圧(入力電圧)の力率を改善可能なPFC(Power Factor Correction)回路などを採用することができる。
PFC回路は、2個のインダクタL3,L4と、ダイオードD5と、3個のコンデンサC3〜C5と、7個の抵抗R1〜R7と、2個のスイッチング素子Q1,Q2と、スイッチング素子Q1のオンオフを制御する第1制御用IC8とを有している。
インダクタL3の一端は、平滑用のコンデンサC1の高電位側に接続されている。インダクタL3の他端は、ダイオードD5のアノード側に接続されている。ダイオードD5のカソード側は、コンデンサC3の高電位側に接続されている。
インダクタL4の一端は、平滑用のコンデンサC1の低電位側に接続されている。また、インダクタL4の一端は、コンデンサC3の低電位側に接続されている。インダクタL4の他端は、抵抗R1を介して第1制御用IC8に接続されている。
スイッチング素子Q1としては、例えば、パワーMOSFETを採用している。
スイッチング素子Q1の一方の主端子(本実施形態では、ドレイン端子)は、インダクタL3の他端とダイオードD5のアノード側との接続点に接続されている。スイッチング素子Q1の他方の主端子(本実施形態では、ソース端子)は、抵抗R2を介して平滑用のコンデンサC1の低電位側に接続されている。また、スイッチング素子Q1のソース端子は、抵抗R6を介して第1制御用IC8に接続されている。
スイッチング素子Q1の制御端子(本実施形態では、ゲート端子)は、抵抗R3を介して第1制御用IC8に接続されている。
コンデンサC4の高電位側は、第1制御用IC8に接続されている。コンデンサC4の低電位側は、第1制御用IC8に接続されている。また、コンデンサC4の低電位側は、平滑用のコンデンサC1の低電位側に接続されている。
スイッチング素子Q2としては、例えば、npn型のトランジスタを採用している。
スイッチング素子Q2の一方の主端子(本実施形態では、コレクタ端子)は、コンデンサC5の高電位側に接続されている。スイッチング素子Q2の他方の主端子(本実施形態では、エミッタ端子)は、コンデンサC5の低電位側に接続されている。また、スイッチング素子Q2のエミッタ端子は、平滑用のコンデンサC1の低電位側に接続されている。
コンデンサC5の高電位側は、第1制御用IC8に接続されている。コンデンサC5の低電位側は、抵抗R7を介して第1制御用IC8に接続されている。
コンデンサC3には、抵抗R4と抵抗R5との直列回路が並列接続されている。抵抗R4と抵抗R5との接続点は、第1制御用IC8に接続されている。
第1制御用IC8は、スイッチング素子Q1をオンオフするための第1スイッチング信号を出力する。
また、点灯装置10は、昇圧回路3により昇圧された第1の直流電圧を第2の直流電圧に降圧する降圧回路4と、直流電源部2から出力された直流電圧から第3の直流電圧を生成する制御電源回路5と、昇圧回路3および降圧回路4を制御する制御回路6とを備えている。
降圧回路4としては、例えば、降圧コンバータなどを採用することができる。
降圧コンバータは、ダイオードD6と、2個のインダクタL5,L6と、4個のコンデンサC6〜C9と、9個の抵抗R8〜R16と、2個のスイッチング素子Q3,Q4と、スイッチング素子Q3のオンオフを制御する第2制御用IC9とを有している。また、降圧コンバータは、フォトカプラPC1の発光ダイオードPD1と、ツェナーダイオードZD1と、平滑用のコンデンサC10とを有している。なお、図1中のIL5は、インダクタL5に流れる電流を表している。
ダイオードD6のカソード側は、コンデンサC3の高電位側に接続されている。また、ダイオードD6のカソード側は、コンデンサC6の高電位側に接続されている。ダイオードD6のアノード側は、インダクタL5の一端に接続されている。インダクタL5の他端は、コンデンサC6の低電位側に接続されている。
スイッチング素子Q3としては、例えば、パワーMOSFETを採用している。
スイッチング素子Q3の一方の主端子(本実施形態では、ドレイン端子)は、ダイオードD6のアノード側とインダクタL5の一端との接続点に接続されている。スイッチング素子Q3の他方の主端子(本実施形態では、ソース端子)は、抵抗R8を介してコンデンサC3の低電位側に接続されている。また、スイッチング素子Q3のソース端子は、抵抗R11を介して第2制御用IC9に接続されている。
スイッチング素子Q3の制御端子(本実施形態では、ゲート端子)は、抵抗R10を介して第2制御用IC9に接続されている。
インダクタL6の一端は、抵抗R9を介して第2制御用IC9に接続されている。インダクタL6の他端は、コンデンサC3の低電位側に接続されている。
コンデンサC7の低電位側は、コンデンサC3の低電位側に接続されている。また、コンデンサC7の低電位側は、第2制御用IC9に接続されている。コンデンサC7の高電位側は、第2制御用IC9に接続されている。
抵抗R12の一端は、第2制御用IC9に接続されている。抵抗R12の他端は、コンデンサC3の低電位側に接続されている。
コンデンサC8の高電位側は、第2制御用IC9に接続されている。コンデンサC8の低電位側は、抵抗R12の他端に接続されている。
コンデンサC9の高電位側は、第2制御用IC9に接続されている。コンデンサC9の低電位側は、コンデンサC8の低電位側に接続されている。
スイッチング素子Q4としては、例えば、pnp型のトランジスタを採用している。
スイッチング素子Q4の一方の主端子(本実施形態では、エミッタ端子)は、第2制御用IC9に接続されている。また、スイッチング素子Q4のエミッタ端子は、抵抗R13を介してスイッチング素子Q4の制御端子(本実施形態では、ベース端子)に接続されている。スイッチング素子Q4の他方の主端子(本実施形態では、コレクタ端子)は、フォトカプラPC1の発光ダイオードPD1のアノード側に接続されている。発光ダイオードPD1のカソード側は、抵抗R14の一端に接続されている。抵抗R14の他端は、抵抗R15と抵抗R16との直列回路を介してコンデンサC3の低電位側に接続されている。抵抗R15と抵抗R16との接続点は、第2制御用IC9に接続されている。
抵抗R15と抵抗R16との直列回路には、ツェナーダイオードZD1が並列接続されている。ツェナーダイオードZD1のカソード側は、抵抗R15における抵抗R16との接続点側とは反対側に接続されている。ツェナーダイオードZD1のアノード側は、抵抗R16における抵抗R15との接続点側とは反対側に接続されている。
平滑用のコンデンサC10の高電位側は、コンデンサC6の高電位側に接続されている。平滑用のコンデンサC10の低電位側は、L5の他端とコンデンサC6の低電位側との接続点に接続されている。
平滑用のコンデンサC10には、上述の光源部20が並列接続されている。
第2制御用IC9は、スイッチング素子Q3をオンオフするための第2スイッチング信号を出力する。
制御電源回路5は、インダクタL7と、3個のコンデンサC11〜C13と、ダイオードD7と、電源用IC11とを有している。
コンデンサC11の高電位側は、インダクタL7の一端に接続されている。インダクタL7の他端は、ダイオードD7のカソード側に接続されている。ダイオードD7のアノード側は、コンデンサC11の低電位側に接続されている。コンデンサC11の低電位側とダイオードD7のアノード側との接続点は、平滑用のコンデンサC1の低電位側に接続されている。
インダクタL7の他端とダイオードD7のカソード側との接続点は、コンデンサC12の高電位側に接続されている。コンデンサC12の高電位側は、電源用IC11に接続されている。コンデンサC12の低電位側は、電源用IC11に接続されている。
コンデンサC13の高電位側は、電源用IC11に接続されている。コンデンサC13の低電位側は、電源用IC11に接続されている。ここにおいて、平滑用のコンデンサC1の高電位側は、電源用IC11に接続されている。
制御電源回路5は、直流電源部2からの直流電圧が入力されると、コンデンサC11の両端電圧が第3の直流電圧になるように設計されている。なお、本実施形態では、第3の直流電圧の電圧値が、直流電源部2からの直流電圧の電圧値よりも小さく設定されている。
また、制御電源回路5は、第3の直流電圧を、昇圧回路3、降圧回路4および制御回路6に供給する。コンデンサC11の高電位側は、昇圧回路3の第1制御用IC8に接続されている。また、コンデンサC11の高電位側は、降圧回路4の第2制御用IC9に接続されている。さらに、コンデンサC11の高電位側は、制御回路6に接続されている。
制御回路6は、例えば、マイクロコンピュータに適宜のプログラムを搭載することにより構成することができる。この制御回路6は、コンデンサC8の高電位側と第2制御用IC9との接続点に接続されている。また、制御回路6は、昇圧回路3のコンデンサC3の低電位側に接続されている。さらに、制御回路6は、昇圧回路3のスイッチング素子Q2の制御端子(本実施形態では、ベース端子)に接続されている。また、制御回路6は、降圧回路4のスイッチング素子Q4のベース端子に接続されている。
また、制御回路6は、光源部20の点灯、消灯または調光点灯を指示するための調光器12に接続されている。調光器12は、昇圧回路3のコンデンサC3の低電位側に接続されている。また、調光器12は、光源部20の点灯、消灯または調光点灯を指示する指示信号を制御回路6へ出力する。指示信号としては、例えば、PWM信号などを用いることができる。なお、本実施形態の点灯装置10では、調光器12を構成要件として含まない。
本実施形態の点灯装置10では、直流電源部2の平滑用のコンデンサC1に、抵抗R17と抵抗R18との直列回路が並列接続されている。
抵抗R17と抵抗R18との直列回路は、直流電源部2の出力電圧を検出する第1検出部13を構成している。抵抗R17と抵抗R18との接続点は、制御回路6に接続されている。すなわち、本実施形態の点灯装置10では、制御回路6に、直流電源部2からの直流電圧を抵抗R17と抵抗R18とで抵抗分圧した電圧(抵抗R18の両端電圧)が、印加される。これにより、制御回路6は、直流電源部2の出力電圧を検出することが可能となる。
また、本実施形態の点灯装置10では、昇圧回路3における抵抗R4と抵抗R5との直列回路に、抵抗R19と抵抗R20との直列回路が並列接続されている。
抵抗R19と抵抗R20との直列回路は、昇圧回路3の出力電圧を検出する第2検出部14を構成している。抵抗R19と抵抗R20との接続点は、制御回路6に接続されている。すなわち、本実施形態の点灯装置10では、制御回路6に、昇圧回路3の出力電圧を抵抗R19と抵抗R20とで抵抗分圧した電圧(抵抗R20の両端電圧)が、印加される。これにより、制御回路6は、昇圧回路3の出力電圧を検出することが可能となる。
また、平滑用のコンデンサC10の低電位側は、抵抗R21と抵抗R22との直列回路を介して、コンデンサC3の低電位側に接続されている。
抵抗R21と抵抗R22との直列回路は、平滑用のコンデンサC10の低電位側の電圧を検出する第3検出部15を構成している。抵抗R21と抵抗R22との接続点は、制御回路6に接続されている。すなわち、本実施形態の点灯装置10では、制御回路6に、平滑用のコンデンサC10の低電位側の電圧を抵抗R21と抵抗R22とで抵抗分圧した電圧(抵抗R22の両端電圧)が、印加される。これにより、制御回路6は、平滑用のコンデンサC10の低電位側の電圧を検出することが可能となる。
ところで、本実施形態の点灯装置10では、降圧回路4に、限流素子28とスイッチング素子Q5との直列回路を有するスイッチング回路16が設けられている。限流素子28とスイッチング素子Q5との直列回路は、平滑用のコンデンサC10に並列接続されている。すなわち、スイッチング回路16は、光源部20に並列接続されている。
また、スイッチング回路16は、上述の限流素子28と、上述のスイッチング素子Q5と、コンデンサC14と、2個のツェナーダイオードZD2,ZD3と、2個の抵抗R23,R24と、フォトカプラPC1のフォトトランジスタPT1とを有している。
限流素子28としては、例えば、抵抗などを採用することができる。
スイッチング素子Q5としては、例えば、パワーMOSFETを採用している。
スイッチング素子Q5の一方の主端子(本実施形態では、ドレイン端子)は、限流素子28を介してコンデンサC6の高電位側に接続されている。スイッチング素子Q5の他方の主端子(本実施形態では、ソース端子)は、コンデンサC6の低電位側に接続されている。スイッチング素子Q5の制御端子(本実施形態では、ゲート端子)は、ツェナーダイオードZD2のアノード側に接続されている。ツェナーダイオードZD2のカソード側は、抵抗R23を介してコンデンサC6の高電位側に接続されている。また、ツェナーダイオードZD2のアノード側は、抵抗R24を介してコンデンサC6の低電位側に接続されている。なお、図1中のIQ5は、スイッチング素子Q5のドレイン・ソース間に流れる電流を表している。また、図1中のVQ5は、スイッチング素子Q5のゲート・ソース間に印加される電圧を表している。また、図1中のIZD2は、ツェナーダイオードZD2に流れる電流を表している。
ツェナーダイオードZD3のカソード側は、ツェナーダイオードZD2のアノード側と抵抗R24との接続点に接続されている。ツェナーダイオードZD3のアノード側は、コンデンサC6の低電位側に接続されている。
コンデンサC14の高電位側は、ツェナーダイオードZD3のカソード側に接続されている。コンデンサC14の低電位側は、コンデンサC6の低電位側に接続されている。また、コンデンサC14の高電位側は、フォトカプラPC1のフォトトランジスタPT1のコレクタ端子に接続されている。フォトトランジスタPT1のエミッタ端子は、コンデンサC6の低電位側に接続されている。
スイッチング回路16は、フォトトランジスタPT1のオンオフによって、スイッチング素子Q5のオンオフを制御する。また、スイッチング回路16は、コンデンサC14によって、スイッチング素子Q5からのノイズを除去することが可能となっている。これにより、スイッチング回路16は、スイッチング素子Q5からのノイズに起因してフォトトランジスタPT1が誤動作するのを抑制することが可能となる。
以下、本実施形態の点灯装置10の動作について説明するが、スイッチング素子Q2およびスイッチング素子Q5の各々がオフ状態であり、スイッチング素子Q4がオン状態であるものとして説明する。
本実施形態の点灯装置10では、上記スイッチにより商用電源ACからの交流電圧(本実施形態では、200V〜266V)が供給されると、直流電源部2が直流電圧を出力する。
制御電源回路5は、直流電源部2から出力された直流電圧から第3の直流電圧を生成して昇圧回路3、降圧回路4および制御回路6の各々に供給する。
制御回路6は、制御電源回路5から第3の直流電圧が供給されると、昇圧回路3を制御するための第1制御信号S1の出力をローレベルからハイレベルとする。本実施形態では、制御回路6からの第1制御信号S1の出力がローレベルからハイレベルになると、昇圧回路3のスイッチング素子Q2がオフ状態からオン状態となる。
昇圧回路3は、スイッチング素子Q2がオン状態であるときに、制御電源回路5からの第3の直流電圧が第1制御用IC8に入力されると、第1制御用IC8が停止状態となる。
また、制御回路6は、制御電源回路5から第3の直流電圧が供給されると、降圧回路4を制御するための第2制御信号S2の出力をローレベルからハイレベルとする。本実施形態では、制御回路6からの第2制御信号S2の出力がローレベルからハイレベルになると、降圧回路4のスイッチング素子Q4がオン状態からオフ状態になる。
降圧回路4は、スイッチング素子Q4がオフ状態であるときに、制御電源回路5からの第3の直流電圧が第2制御用IC9に入力されると、フォトカプラPC1の発光ダイオードPD1に電流が流れない。よって、降圧回路4は、発光ダイオードPD1に電流が流れないので、抵抗R16の両端電圧が第2制御用IC9に印加されず、第2制御用IC9が停止状態となる。
また、制御回路6は、制御電源回路5から第3の直流電圧が供給されると、第1検出部13により直流電源部2の出力電圧が第1の規定電圧以上であるか否かを判定する。そして、制御回路6は、直流電源部2の出力電圧が第1の規定電圧以上である場合、第2検出部14により昇圧回路3の出力電圧が第2の規定電圧(本実施形態では、280V)以上であるか否かを判定する。なお、本実施形態の点灯装置10では、商用電源ACからの交流電圧(本実施形態では、200V〜266V)が供給されると、昇圧回路3の出力電圧が、280V〜375Vとなる。
また、制御回路6は、第2検出部14により検出された昇圧回路3の出力電圧が第1規定電圧以上である場合、昇圧回路3への第1制御信号S1の出力をハイレベルからローレベルにして、昇圧回路3のスイッチング素子Q2をオン状態からオフ状態にする。
本実施形態の点灯装置10では、制御電源回路5からの第3の直流電圧が第1制御用IC8に入力された状態でスイッチング素子Q2がオフすると、第1制御用IC8が動作する。第1制御用IC8は、第1スイッチング信号を出力することによって、スイッチング素子Q1をオンオフする。
昇圧回路3は、第1制御用IC8がスイッチング素子Q1をオンオフすることによって、直流電源部2から出力された直流電圧を第1の直流電圧(本実施形態では、410V)に昇圧することが可能となる。
また、制御回路6は、制御電源回路5から第3の直流電圧が供給されると、第2検出部14により検出された昇圧回路3の出力電圧と第3検出部15により検出された平滑用のコンデンサC10の低電位側の電圧との減算を行い、平滑用のコンデンサC10の両端電圧(降圧回路4の出力電圧)VLEDを算出する。そして、制御回路6は、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDが第3の規定電圧(本実施形態では、100V)以下であるか否かを判定する。なお、本実施形態の点灯装置10では、第2検出部14と第3検出部15とが、平滑用のコンデンサC10の両端電圧(降圧回路4の出力電圧)VLEDを検出する検出部を構成している。また、本実施形態では、商用電源ACからの交流電圧(本実施形態では、200V〜266V)が供給されると、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDが、68V〜91Vとなる。68V〜91Vの両端電圧VLEDは、各LED素子21を点灯させない電圧である。なお、図1中のILEDは、降圧回路4の出力電流を表している。
制御回路6は、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDが第3の規定電圧以下である場合、降圧回路4への第2制御信号S2の出力をハイレベルからローレベルにして(図2中のt1の時点)、降圧回路4のスイッチング素子Q4をオフ状態からオン状態にする。
本実施形態の点灯装置10では、スイッチング素子Q4がオンすると、フォトカプラPC1の発光ダイオードPD1に電流が流れる。よって、降圧回路4は、発光ダイオードPD1に電流が流れるので、抵抗R16の両端電圧が第2制御用IC9に印加される。
第2制御用IC9は、抵抗R16の両端電圧が予め設定された基準電圧以上のときに、第2制御用IC9が動作する。第2制御用IC9は、第2スイッチング信号を出力することによって、スイッチング素子Q3をオンオフする。
降圧回路4は、第2制御用IC9がスイッチング素子Q3をオンオフすることによって、昇圧回路3により昇圧された第1の直流電圧を第2の直流電圧(例えば、光源部20の定格電圧)に降圧することが可能となる。
また、降圧回路4は、第2の直流電圧がツェナーダイオードZD2のツェナー電圧に達すると(図2中のt2の時点)、ツェナーダイオードZD2に電流IZD2が流れる。ここで、降圧回路4は、フォトカプラPC1のフォトトランジスタPT1がオン状態の場合、上記電流IZD2がフォトトランジスタPT1に流れるので、スイッチング素子Q5がオフ状態を維持する。なお、本実施形態では、ツェナーダイオードZD2のツェナー電圧が、光源部20の定格電圧よりも小さく設定されている。
本実施形態の点灯装置10では、平滑用のコンデンサC10の両端電圧(降圧回路4の出力電圧)VLEDが光源部20の定格電圧(本実施形態では、150V)に達すると(図2中のt3の時点)、光源部20の各LED素子21が点灯可能となる。なお、本実施形態の点灯装置10では、各LED素子21の順電流(順方向電流)が0.7Aであり、光源部20の消費電力が約100Wに設定されている。
制御回路6は、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDの電圧値が予め設定された所定範囲内の電圧値であるか否かを判定する。制御回路6は、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDの電圧値が上記所定範囲内の電圧値でない場合、昇圧回路3および降圧回路4への各制御信号の出力をローレベルからハイレベルにする。また、制御回路6は、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDの電圧値が上記所定範囲内の電圧値である場合、昇圧回路3および降圧回路4への各制御信号の出力をハイレベルからローレベルにする。これにより、本実施形態の点灯装置10では、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDを一定の大きさにすることが可能となり、仮に、点灯装置10の入力電圧の変動があったとしても、光源部20に一定の電圧を印加することが可能となる。よって、本実施形態の点灯装置10では、各LED素子21の光出力(光源部20の光出力)を安定させることが可能となる。
また、制御回路6は、調光器12から光源部20の消灯を指示する指示信号が入力されると、降圧回路4への第2制御信号S2の出力をローレベルからハイレベルとして(図3中のt4の時点)、降圧回路4のスイッチング素子Q4をオン状態からオフ状態にする。
本実施形態の点灯装置10では、スイッチング素子Q4がオフすると、フォトカプラPC1の発光ダイオードPD1に電流が流れなくなるので、抵抗R16の両端電圧が基準電圧よりも小さくなり、第2制御用IC9が停止状態となる。また、本実施形態では、スイッチング素子Q4がオフすると、フォトカプラPC1の発光ダイオードPD1に電流が流れなくなるので、フォトトランジスタPT1がオン状態からオフ状態になる。そして、本実施形態では、フォトトランジスタPT1がオフすると、スイッチング素子Q5がオフ状態からオン状態になる(図3中のt5の時点)。
降圧回路4は、スイッチング素子Q5がオンすると、平滑用のコンデンサC10に予め蓄積された電荷を放電する。
本実施形態の点灯装置10では、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDが光源部20の定格電圧よりも小さくになると、光源部20の各LED素子21が消灯可能となる。なお、図3中のt6は、平滑用のコンデンサC10の放電が終了した時点を表している。
本実施形態の点灯装置10では、LED素子21として、例えば、図5に示すような電流電圧特性を有するものを用いている。ここで、本願発明者は、LED素子21が消灯する電圧として、LED素子21の順電圧の60%以下の電圧を採用すればよいと考えた。また、本願発明者は、LED素子21が消灯する電圧を、LED素子21のばらつきも考慮して、LED素子21の順電圧の50%以下の電圧に設定することを考えた。本実施形態の点灯装置10では、点灯装置10の入力電圧(商用電源ACからの交流電圧)の実効値をVinとし、降圧回路4の出力電圧VLEDをVoutとするとき、Vin/Vout>0.5の関係を満たすように設定されている。これにより、本実施形態の点灯装置10では、Vin/Voutが0.5以下であれば、光源部20の各LED素子21が消灯可能となる。
また、本願発明者は、スイッチング素子Q5の代わりに、放電用の抵抗(以下、放電抵抗)を備えた比較例の点灯装置を考えた。
比較例の点灯装置では、光源部20が点灯状態のときの電力損失を抑制するために、放電抵抗の抵抗値を小さくする必要がある。そのため、比較例の点灯装置では、平滑用のコンデンサC10に予め蓄積された電荷を放電する時間(以下、平滑用のコンデンサC10の放電時間)が比較的長くなる可能性がある。
これに対して、本実施形態の点灯装置10では、制御回路6が、降圧回路4が停止状態のときに、スイッチング素子Q5をオンするので、比較例の点灯装置に比べて、平滑用のコンデンサC10の放電時間を短くすることが可能となる。
ここにおいて、本実施形態の点灯装置10では、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDが光源部20の定格電圧よりも小さくなった後に、制御回路6が、平滑用のコンデンサC10の放電状態を監視してもよい。そして、制御回路6は、平滑用のコンデンサC10の放電状態が異常である(平滑用のコンデンサC10に予め蓄積された電荷が放電されていない)場合、昇圧回路3への第1制御信号S1の出力をローレベルからハイレベルにして、スイッチング素子Q2をオンし、第1制御用IC8を停止状態にしてもよい。また、制御回路6は、平滑用のコンデンサC10の放電状態が異常である場合、降圧回路4への第2制御信号S2の出力をローレベルからハイレベルにして、スイッチング素子Q4をオフし、第2制御用IC9を停止状態にしてもよい。
本実施形態の点灯装置10では、光源部20が点灯状態のときに降圧回路4のスイッチング素子Q3が短絡故障すると(図4中のt7の時点)、降圧回路4の出力電圧VLEDが上昇して過電流(過負荷電流)が発生する。
制御回路6は、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDが予め設定された第4の規定電圧以上のときに、昇圧回路3への第1制御信号S1の出力をローレベルからハイレベルにして、スイッチング素子Q2をオフ状態からオン状態にする。本実施形態では、第4の規定電圧を、光源部20の定格電圧(本実施形態では、150V)よりも大きな電圧(例えば、300V)に設定してある。
昇圧回路3は、スイッチング素子Q2がオンすると、第1制御用IC8が停止状態となる。
また、制御回路6は、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDが予め設定された第4の規定電圧以上のときに、降圧回路4への第2制御信号S2の出力をローレベルからハイレベルにして、スイッチング素子Q4をオン状態からオフ状態にする。
降圧回路4は、スイッチング素子Q4がオフすると、フォトカプラPC1の発光ダイオードPD1に電流が流れなくなるので、抵抗R16の両端電圧が予め設定された基準電圧よりも小さくなり、第2制御用IC9が停止状態となる。
また、降圧回路4は、スイッチング素子Q4がオフすると、フォトカプラPC1の発光ダイオードPD1に電流が流れなくなるので、フォトトランジスタPT1がオン状態からオフ状態となる。また、降圧回路4は、フォトトランジスタPT1がオフすると、スイッチング素子Q5がオフ状態からオン状態になる(図4中のt8の時点)。
本実施形態の点灯装置10では、スイッチング回路16のスイッチング素子Q5がオンすると、降圧回路4で発生する過電流が、限流素子28とスイッチング素子Q5とを介してコンデンサC6の低電位側に流れる。これにより、本実施形態の点灯装置10では、降圧回路4で発生する過電流が光源部20側に流れるのを抑制することが可能となり、光源部20が過負荷状態になるのを抑制することが可能となる。また、本実施形態の点灯装置10では、光源部20が過負荷状態になるのを抑制することができるので、光源部20が焼損するのを抑制することが可能となる。
また、本実施形態の点灯装置10では、コンデンサC6の低電位側に流れた過電流が、インダクタL5、スイッチング素子Q3、抵抗R8、ダイオードD4、インダクタL2、商用電源AC、ヒューズFS1、インダクタL1、ダイオードD1、インダクタL3、ダイオードD5、コンデンサC6の高電位側の経路で流れ、ヒューズFS1が溶断する(図4中のt9の時点)。
ところで、図17に示す構成を有する従来例のLED照明器具の点灯回路部52(以下、従来例の点灯装置)では、フィルタ回路部53にヒューズを設けているが、スイッチング素子Q51が短絡故障したときに、過電流ISの大きさがヒューズの定格遮断電流よりも大きくなる可能性がある。
これに対して、本実施形態の点灯装置10では、スイッチング素子Q3が短絡故障したときにコンデンサC6の低電位側に流れる過電流の大きさを、限流素子(本実施形態では、抵抗)28の抵抗値により制限してある。これにより、本実施形態の点灯装置10では、コンデンサC6の低電位側に流れる過電流の大きさがヒューズFS1の定格遮断電流よりも大きくなるのを抑制することが可能となる。つまり、本実施形態の点灯装置10では、ヒューズFS1に流れる過電流の大きさがヒューズFS1の定格遮断電流よりも大きくなるのを抑制することが可能となる。また、本実施形態の点灯装置10では、ヒューズFS1に流れる過電流の大きさがヒューズFS1の定格遮断電流よりも大きくなるのを防止できるので、ヒューズFS1が焼損するのを抑制することが可能となる。
ここにおいて、本実施形態の点灯装置10では、限流素子28として抵抗を用いているが、これに限らず、例えば、NTC(Negative Temperature Coefficient)サーミスタなどを用いてもよい。これにより、本実施形態の点灯装置10では、スイッチング素子Q3が短絡故障したときに限流素子28の温度が上昇して限流素子28のインピーダンスを小さくすることが可能となる。よって、本実施形態の点灯装置10では、限流素子28として抵抗を用いた場合に比べて、コンデンサC6の低電位側に流れる過電流の大きさを大きくすることが可能となり、スイッチング素子Q3が短絡故障してからヒューズFS1が溶断するまでの時間を短くすることが可能となる。また、本実施形態の点灯装置10では、平滑用のコンデンサC10に予め蓄積された電荷を放電するときに限流素子28の温度が低下して限流素子28のインピーダンスを大きくすることが可能となり、スイッチング素子Q5に過度のストレスがかかるのを抑制することが可能となる。
また、制御回路6は、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDが予め設定された第4の規定電圧以上のときに、点灯装置10を遠隔操作可能な制御装置(図示せず)に、例えば、通信ケーブルなどの通信媒体を介して点灯装置10の故障を通知するようにしてもよい。
ところで、従来例の点灯装置では、例えば、LED発光部51が点灯状態のときに降圧チョッパ回路55のスイッチング素子Q51が短絡故障すると、昇圧チョッパ回路54により昇圧された電圧がLED発光部51に印加され、LED発光部51に過電流ISが流れる。
LED素子は、例えば、図5に示すような電流電圧特性を有しているものを用いることができる。そのため、LED素子の順電圧(順方向電圧)は、LED素子に流れる順電流が増加すると、上昇する傾向にある。図5では、例えば、LED素子に流れる順電流が4倍になると、LED素子の順電圧が1.5倍となる。この場合、従来例の点灯装置では、降圧チョッパ回路55のスイッチング素子Q51が短絡故障すると、通常動作時の6倍の電力がLED発光部51に入力されるため、LED発光部51が過負荷状態となる。
従来例の点灯装置では、フィルタ回路部53にヒューズを設けているため、降圧チョッパ回路55のスイッチング素子Q51が短絡故障したときに、LED発光部51に流れる過電流ISによりヒューズを溶断可能であるが、ヒューズが溶断する前に、LED発光部51が過負荷状態となる可能性がある。
これに対して、本実施形態の点灯装置10では、光源部20が点灯状態のときに降圧回路4のスイッチング素子Q3が短絡故障すると、スイッチング回路16のスイッチング素子Q5がオンし、降圧回路4で発生する過電流が、限流素子28とスイッチング素子Q5とを介してコンデンサC6の低電位側に流れる。よって、本実施形態の点灯装置10では、降圧回路4で発生する過電流が光源部20側に流れるのを抑制することが可能となり、光源部20が過負荷状態になるのを抑制することが可能となる。
なお、本実施形態の点灯装置10では、光源部20に、LED素子21を用いているが、これに限らず、例えば、半導体レーザ素子や有機EL素子などを用いてもよい。
以上説明した本実施形態の点灯装置10は、入力電圧(第1の直流電圧)を非絶縁で直流電圧(第2の直流電圧)に変換する降圧回路4と、降圧回路4を制御する制御回路6とを備えている。本実施形態の点灯装置10では、降圧回路4の入力端側に、過電流が流れたときに溶断する過電流保護部FS1が設けられ、降圧回路4の出力端側に、スイッチング素子Q5を有するスイッチング回路16が並列接続されている。そして、本実施形態の点灯装置10では、制御回路6が、降圧回路4の出力電圧VLEDに従ってスイッチング素子Q5をオンするので、光源部20が過負荷状態になるのを抑制することが可能となる。
また、本実施形態の点灯装置10では、スイッチング回路16がスイッチング素子Q5と直列に接続された限流素子28を有しているので、ヒューズFS1に流れる過電流の大きさがヒューズFS1の定格遮断電流よりも大きくなるのを抑制することが可能となる。
以下、本実施形態の点灯装置10を備えた照明器具30の一例について、図6に基づいて簡単に説明する。
本実施形態の照明器具30は、例えば、天井材40に埋め込み配置されるものである。
照明器具30は、上述の複数個のLED素子21と、これら複数個のLED素子21を点灯させる上述の点灯装置10と、点灯装置10を収納する箱状(本実施形態では、矩形箱状)の筐体31とを備えている。要するに、照明器具30は、LED素子21を有する光源部20と、上述の点灯装置10とを備えたLED照明器具である。なお、本実施形態の照明器具30は、光源部20がLED素子21を有しているが、これに限らず、例えば、有機EL素子を有してもよく、有機EL素子を有する光源部20と、上述の点灯装置10とを備えた有機EL照明器具であってもよい。
筐体31の材料としては、例えば、金属(例えば、鉄、アルミニウム、ステンレス)などを採用することができる。本実施形態では、筐体31を、天井材40の一表面側(図6では、上面側)に配置してある。また、本実施形態では、筐体31と天井材40との間に、筐体31と天井材40との間を規定の距離に保つためのスペーサ32を介在させてある。
筐体31の一側壁(図6では、左側壁)には、点灯装置10に電気的に接続された第1接続線33を導出するための第1導出孔(図示せず)が、形成されている。点灯装置10は、第1接続線33を介して、出力用コネクタ41aに接続されている。
また、照明器具30は、複数個のLED素子21を実装した実装基板22と、実装基板22が取り付けられる有底筒状(本実施形態では、有底円筒状)の器具本体23とを備えている。
実装基板22としては、例えば、金属ベースプリント配線板などを採用することができる。本実施形態では、実装基板22の外周形状を、例えば、円形状としている。また、本実施形態では、実装基板22の平面サイズを、器具本体23の開口サイズよりも若干小さく設定してある。
実装基板22は、第2接続線25を介して、入力用コネクタ41bに接続されている。本実施形態では、入力用コネクタ41bが、出力用コネクタ41aと着脱自在に接続可能となっている。また、本実施形態では、出力用コネクタ41aと入力用コネクタ41bとを接続することによって、点灯装置10と実装基板22とが電気的に接続される。
実装基板22の一面側(図6では、下面側)には、複数個のLED素子21が実装されている。なお、図6では、複数個のLED素子21のうち3個のLED素子21が見えている。
器具本体23の材料としては、例えば、金属(例えば、鉄、アルミニウム、ステンレス)などを採用することができる。
器具本体23の底壁23aには、実装基板22に電気的に接続された第2接続線25を導出するための第2導出孔(図示せず)が、形成されている。
本実施形態の照明器具30では、器具本体23の底壁23aの内側に、上述の実装基板22が配置されている。また、本実施形態では、器具本体23の底壁23aに、実装基板22が取り付けられている。また、本実施形態では、実装基板22を器具本体23の底壁23aに取り付ける手段として、例えば、電気絶縁性および熱伝導性を有する接着シート(図示せず)などを用いている。
器具本体23の側壁23bの下端部には、外方へ延設された鍔部23cが設けられている。また、器具本体23の側壁23bの下端部には、天井材40に予め形成された埋込孔40aの周部を鍔部23cとで挟持可能な一対の取付金具(図示せず)が、設けられている。
本実施形態の照明器具30では、天井材40の埋込孔40aの周部を上記一対の取付金具と鍔部23cとで挟持することによって、器具本体23を天井材40に埋め込み配置することが可能となる。
また、照明器具30は、器具本体23の開口部を覆い各LED素子21から放射された光を拡散する光拡散板24を備えている。
光拡散板24の材料としては、透光性材料(例えば、アクリル樹脂、ガラスなど)を採用することができる。本実施形態では、光拡散板24の形状を、例えば、円板状としている。また、本実施形態では、器具本体23の側壁23bの下端部に、光拡散板24が着脱自在に取り付けられている。
以上説明した本実施形態の照明器具30は、光源部20と、上述の点灯装置10とを備えている。これにより、本実施形態の照明器具30では、光源部20が過負荷状態になるのを抑制することが可能で、且つ、過電流の大きさが過電流保護部FS1の定格遮断電流よりも大きくなるのを抑制することが可能な点灯装置を備えた照明器具を提供することができる。
(実施形態2)
本実施形態の点灯装置10は、基本構成が実施形態1と略同じであり、図7に示すように、昇圧回路3に、スイッチング素子Q3が短絡故障したときに過電流を検出する過電流検出部17が設けられている点などが実施形態1と相違する。なお、本実施形態の点灯装置10では、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。なお、図7中のIFS1は、ヒューズFS1に流れる電流を表している。また、図7中のIQ1は、スイッチング素子Q1のドレイン・ソース間に流れる電流を表している。
過電流検出部17は、2個のスイッチング素子Q6,Q7と、3個の抵抗R26〜R28と、ダイオードD8と、コンデンサC15と、ツェナーダイオードZD4とを有している。なお、図7中のVC15は、コンデンサC15の両端電圧を表している。また、図7中のIZD4は、ツェナーダイオードZD4に流れる電流を表している。
スイッチング素子Q6としては、例えば、npn型のトランジスタを採用している。
スイッチング素子Q6の一方の主端子(本実施形態では、コレクタ端子)は、第1制御用IC8に接続されている。スイッチング素子Q6の他方の主端子(本実施形態では、エミッタ端子)は、平滑用のコンデンサC1の低電位側に接続されている。
スイッチング素子Q7としては、例えば、npn型のトランジスタを採用している。
スイッチング素子Q7の一方の主端子(本実施形態では、コレクタ端子)は、スイッチング素子Q2のベース端子に接続されている。スイッチング素子Q7の他方の主端子(本実施形態では、エミッタ端子)は、平滑用のコンデンサC1の低電位側に接続されている。スイッチング素子Q7の制御端子(本実施形態では、ベース端子)は、抵抗R27を介してツェナーダイオードZD4のアノード側に接続されている。ツェナーダイオードZD4のカソード側は、抵抗R28を介して、抵抗R11における第2制御用IC9との接続点側とは反対側に接続されている。
コンデンサC15の低電位側は、スイッチング素子Q7のエミッタ端子に接続されている。コンデンサC15の高電位側は、ツェナーダイオードZD4のカソード側と抵抗R28との接続点に接続されている。
ダイオードD8のアノード側は、コンデンサC15の高電位側に接続されている。ダイオードD8のカソード側は、抵抗R28におけるツェナーダイオードZD4との接続点側とは反対側に接続されている。
本実施形態の点灯装置10では、抵抗R28とコンデンサC15とのRCフィルタ回路により、スイッチング素子Q3からのノイズを除去する。
以下、本実施形態の点灯装置10の動作について、図8に基づいて説明する。なお、実施形態1と同様の動作については、説明を適宜省略する。
本実施形態の点灯装置10では、降圧回路4のスイッチング素子Q3が短絡故障すると(図8中のt10の時点)、第1制御用IC8および第2制御用IC9の各々が停止状態となり、スイッチング回路16のスイッチング素子Q5がオンする(図8中のt11の時点)。また、本実施形態では、スイッチング素子Q3に流れる過電流が抵抗R28を介してコンデンサC15にも流れるので、コンデンサC15が充電される。そして、本実施形態では、コンデンサC15の両端電圧がツェナーダイオードZD4のツェナー電圧に達すると(図8中のt12の時点)、ツェナーダイオードZD4に電流IZD4が流れる。
また、本実施形態の点灯装置10では、ツェナーダイオードZD4に電流IZD4が流れると、スイッチング素子Q6およびスイッチング素子Q7の各々がオフ状態からオン状態となる。また、本実施形態では、スイッチング素子Q7がオンすると、制御回路6からの第1制御信号S1の出力がハイレベルからローレベルとなり、スイッチング素子Q2がオン状態からオフ状態となる。そして、本実施形態では、制御電源回路5からの第3の直流電圧が第1制御用IC8に入力された状態でスイッチング素子Q2がオフすると、第1制御用IC8が動作する。
また、本実施形態の点灯装置10では、スイッチング素子Q6がオンすると、第1制御用IC8がスイッチング素子Q1をオンし続ける。これにより、本実施形態の点灯装置10では、過電流検出部17により過電流を検出すると、昇圧回路3が、直流電源部2から出力された直流電圧を第1の直流電圧に昇圧することが可能となる。
本実施形態の点灯装置10では、コンデンサC6の低電位側に流れた過電流が、インダクタL5、スイッチング素子Q3、抵抗R8、ダイオードD4、インダクタL2、商用電源AC、ヒューズFS1、インダクタL1、ダイオードD1、インダクタL3、ダイオードD5、コンデンサC6の高電位側の経路で流れ、ヒューズFS1が溶断する(図8中のt13の時点)。
したがって、本実施形態の点灯装置10では、過電流検出部17により過電流を検出すると、昇圧回路3が、直流電源部2から出力された直流電圧を第1の直流電圧に昇圧することが可能となるので、実施形態1に比べて、コンデンサC6の低電位側に流れる過電流の大きさを大きくすることが可能となる。これにより、本実施形態の点灯装置10では、実施形態1に比べて、スイッチング素子Q3が短絡故障してからヒューズFS1が溶断するまでの時間を短くすることが可能となる。
また、本実施形態の点灯装置10では、コンデンサC6の低電位側に過電流が流れ、仮に、抵抗R8が断線故障した場合、抵抗R8が断線故障する前に比べて、コンデンサC15を比較的早く充電することが可能となる。これにより、本実施形態の点灯装置10では、スイッチング素子Q3が短絡故障してからヒューズFS1が溶断するまでの時間をより短くすることが可能となる。
ここにおいて、本実施形態の点灯装置10では、降圧回路4のスイッチング素子Q3が短絡故障したときに、過電流検出部17により第1制御用IC8を動作させスイッチング素子Q1をオンし続けているが、これに限らず、例えば、制御回路6からの第1制御信号により第1制御用IC8を動作させスイッチング素子Q1をオンし続けてもよい。
以上説明した本実施形態の点灯装置10は、昇圧回路3に、スイッチング素子Q3が短絡故障したときに過電流を検出する過電流検出部17を設けている。また、本実施形態の点灯装置10では、過電流検出部17により過電流を検出すると、昇圧回路3が、直流電源部2から出力された直流電圧を第1の直流電圧に昇圧する。これにより、本実施形態の点灯装置10では、実施形態1に比べて、コンデンサC6の低電位側に流れる過電流の大きさを大きくすることが可能となり、スイッチング素子Q3が短絡故障してからヒューズFS1が溶断するまでの時間を短くすることが可能となる。
本実施形態の点灯装置10は、例えば、実施形態1の照明器具30に適用してもよい。
(実施形態3)
本実施形態の点灯装置10は、基本構成が実施形態1と略同じであり、図9に示すように、降圧回路4に、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDが予め設定された第1の所定電圧に達するとスイッチング素子Q5を強制的にオフ状態からオン状態にする駆動部18が、設けられている点が実施形態1と相違する。なお、本実施形態の点灯装置10では、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
駆動部18は、抵抗R29と、ツェナーダイオードZD5と、ダイオードD9とを有している。なお、図9中のIZD5は、ツェナーダイオードZD5に流れる電流を表している。
スイッチング素子Q5のゲート端子は、ツェナーダイオードZD5のアノード側に接続されている。ツェナーダイオードZD5のカソード側は、抵抗R29を介してコンデンサC6の高電位側に接続されている。また、スイッチング素子Q5のゲート端子は、抵抗R24を介してコンデンサC6の低電位側に接続されている。
ツェナーダイオードZD3のカソード側は、ツェナーダイオードZD5のアノード側に接続されている。ツェナーダイオードZD3のアノード側は、コンデンサC6の低電位側に接続されている。また、ツェナーダイオードZD3のカソード側は、ダイオードD9のカソード側に接続されている。ダイオードD9のアノード側は、コンデンサC14の高電位側に接続されている。
コンデンサC14の高電位側は、フォトトランジスタPT1のコレクタ端子に接続されている。フォトトランジスタPT1のエミッタ端子は、コンデンサC6の低電位側に接続されている。また、コンデンサC14の高電位側は、ツェナーダイオードZD2のアノード側に接続されている。ツェナーダイオードZD2のカソード側は、抵抗R23を介してコンデンサC6の高電位側に接続されている。コンデンサC14の低電位側は、コンデンサC6の低電位側に接続されている。
本実施形態では、第1の所定電圧を、光源部20の定格電圧(本実施形態では、150V)よりも大きな電圧(例えば、300V)に設定してある。また、本実施形態では、ツェナーダイオードZD5のツェナー電圧が、上述の第1の所定電圧と同じ電圧に設定されている。
本実施形態の点灯装置10では、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDがツェナーダイオードZD2のツェナー電圧に達すると、ツェナーダイオードZD2に電流IZD2が流れる。本実施形態では、フォトトランジスタPT1がオン状態の場合、ツェナーダイオードZD2に流れた電流IZD2が、フォトトランジスタPT1に流れる。また、本実施形態では、フォトトランジスタPT1がオフ状態の場合、ツェナーダイオードZD2に流れた電流IZD2がダイオードD9に流れて、スイッチング素子Q5がオフ状態からオン状態となる。
ところで、本実施形態の点灯装置10では、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDがツェナーダイオードZD5のツェナー電圧に達すると、ツェナーダイオードZD5に電流IZD5が流れる。本実施形態の点灯装置10では、駆動部18がダイオードD9を有しているので、フォトトランジスタPT1がオン状態の場合であっても、ツェナーダイオードZD5に流れる電流IZD5が、フォトトランジスタPT1に流れず、スイッチング素子Q5のゲート端子に流れる。そして、本実施形態では、上記電流IZD5がスイッチング素子Q5のゲート端子に流れると、スイッチング素子Q5がオフ状態からオン状態となる。
したがって、本実施形態の点灯装置10では、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDが予め設定された第1の所定電圧(ツェナーダイオードZD5のツェナー電圧)に達すると、スイッチング素子Q5を強制的にオフ状態からオン状態にすることが可能となる。
以下、本実施形態の点灯装置10の動作の一例について、図10に基づいて説明する。なお、実施形態1と同様の動作については、説明を適宜省略する。
本実施形態の点灯装置10では、光源部20が点灯状態のときに、例えば、光源部20と点灯装置10との電気的な接続が解除されると(図10中のt14の時点)、降圧回路4の出力電圧VLEDが上昇する。また、本実施形態では、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDがツェナーダイオードZD5のツェナー電圧に達すると、ツェナーダイオードZD5に電流IZD5が流れる。そして、本実施形態では、ツェナーダイオードZD5に流れた電流IZD5がスイッチング素子Q5のゲート端子に流れると、スイッチング素子Q5がオフ状態からオン状態となる(図10中のt15の時点)。
また、本実施形態の点灯装置10では、スイッチン素子Q5がオンすると、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDが低下する。制御回路6は、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDの電圧値が予め設定された上記所定範囲内の電圧値でない場合、降圧回路4への第2制御信号S2の出力をローレベルからハイレベルにして(図10中のt16の時点)、スイッチング素子Q4をオフ状態からオン状態にする。
以上説明した本実施形態の点灯装置10では、降圧回路4に、降圧回路4の出力電圧(平滑用のコンデンサC10の両端電圧)VLEDが予め設定された第1の所定電圧(ツェナーダイオードZD5のツェナー電圧)に達するとスイッチング素子Q5をオンする駆動部18を設けている。これにより、本実施形態の点灯装置10では、光源部20側に過電圧が印加されるのを防止することが可能となる。また、本実施形態の点灯装置10では、光源部20側に過電圧が印加されるのを防止することができるので、実施形態1に比べて、スイッチング素子Q5の耐圧や平滑用のコンデンサC10の耐圧を低くすることが可能となる。
本実施形態の点灯装置10は、例えば、実施形態1の照明器具30に適用してもよい。
(実施形態4)
本実施形態の点灯装置10は、基本構成が実施形態1と略同じであり、図11に示すように、降圧回路4に、昇圧回路3の出力電圧が予め設定された第2の所定電圧以下のときにスイッチング回路16を動作させない制御部19が、設けられている点が実施形態1と相違する。なお、本実施形態の点灯装置10では、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
制御部19は、5個の抵抗R30〜R34と、ダイオードD10と、ツェナーダイオードZD6と、2個のスイッチング素子Q8,Q9とを有している。
昇圧回路3のコンデンサC3には、抵抗R30と抵抗R31との直列回路が並列接続されている。なお、図11中のVBUSは、抵抗R30と抵抗R31との直列回路の両端電圧を表している。また、図11中のIPD1は、フォトカプラPC1の発光ダイオードPD1に流れる電流を表している。
スイッチング素子Q8としては、例えば、npn型のトランジスタを採用している。
スイッチング素子Q8の一方の主端子(本実施形態では、コレクタ端子)は、抵抗R34を介して第2制御用IC9に接続されている。スイッチング素子Q8の他方の主端子(本実施形態では、エミッタ端子)は、コンデンサC9の低電位側に接続されている。スイッチング素子Q8の制御端子(本実施形態では、ベース端子)は、ツェナーダイオードZD6のアノード側に接続されている。ツェナーダイオードZD6のカソード側は、抵抗R30と抵抗R31との接続点に接続されている。なお、図11中のVQ8は、スイッチング素子Q8のコレクタ・エミッタ間の電圧を表している。
スイッチング素子Q9としては、例えば、npn型のトランジスタを採用している。
スイッチング素子Q9の一方の主端子(本実施形態では、コレクタ端子)は、抵抗R32を介してスイッチング素子Q4のベース端子と抵抗R13との接続点に接続されている。また、スイッチング素子Q9のコレクタ端子は、抵抗R33を介してダイオードD10のカソード側に接続されている。ダイオードD10のアノード側は、発光ダイオードPD1のカソード側と抵抗R14との接続点に接続されている。
スイッチング素子Q9の他方の主端子(本実施形態では、エミッタ端子)は、コンデンサC9の低電位側に接続されている。スイッチング素子Q9の制御端子(本実施形態では、ベース端子)は、スイッチング素子Q8のコレクタ端子と抵抗R34との接続点に接続されている。なお、図11中のVQ9は、スイッチング素子Q9のコレクタ・エミッタ間の電圧を表している。
本実施形態の点灯装置10では、昇圧回路3の出力電圧が抵抗R30と抵抗R31とで抵抗分圧され、抵抗R31の両端電圧が、ツェナーダイオードZD6に印加される。また、本実施形態では、抵抗R31の両端電圧がツェナーダイオードZD6のツェナー電圧に達すると、スイッチング素子Q8がオフ状態からオン状態になる。なお、ツェナーダイオードZD6のツェナー電圧は、昇圧回路3の出力電圧がヒューズFS1を溶断可能な電圧であるか否かを判定するための電圧に設定されている。
また、本実施形態の点灯装置10では、制御電源回路5からの第3の直流電圧が第2制御用IC9に入力されたときに、抵抗R16の両端電圧が予め設定された基準電圧よりも小さくなるように、抵抗R33の抵抗値が設定されている。
以下、本実施形態の点灯装置10の動作について、図12に基づいて説明する。なお、実施形態1と同様の動作については、説明を適宜省略する。
本実施形態の点灯装置10では、上記スイッチにより商用電源ACからの交流電圧が供給されると(図12中のt17の時点)、昇圧回路3の出力電圧が上昇する。
制御電源回路5は、直流電源部2からの直流電圧が入力されると、第3の直流電圧を生成して、昇圧回路3、降圧回路4および制御回路6に供給する。
本実施形態の点灯装置10では、制御電源回路5からの第3の直流電圧が第2制御用IC9に入力されると、スイッチング素子Q9がオンしてスイッチング素子Q4がオフ状態からオン状態となる。また、本実施形態では、スイッチング素子Q4がオンすると、フォトカプラPC1の発光ダイオードPD1に電流が流れて(図12中のt18の時点)、フォトトランジスタPT1がオンする。そして、本実施形態では、フォトトランジスタPT1がオンすると、上記電流IZD2がフォトトランジスタPT1に流れ、スイッチング素子Q5がオフ状態を維持する。
また、本実施形態の点灯装置10では、光源部20が点灯状態のときに降圧回路4のスイッチング素子Q3が短絡故障すると、降圧回路4の出力電圧VLEDが上昇して過電流(過負荷電流)が発生する。また、本実施形態の点灯装置10では、光源部20が点灯状態のときに降圧回路4のスイッチング素子Q3が短絡故障すると、昇圧回路3の出力電圧も上昇する。
制御部19は、抵抗R31の両端電圧がツェナーダイオードZD6のツェナー電圧に達すると、スイッチング素子Q8をオフ状態からオン状態にする(図12中のt19の時点)。
本実施形態の点灯装置10では、スイッチング素子Q8がオンすると、スイッチング素子Q9がオン状態からオフ状態となり、スイッチング素子Q4がオン状態からオフ状態になる。また、本実施形態では、スイッチング素子Q4がオフすると、フォトカプラPC1の発光ダイオードPD1に電流が流れなくなり、フォトトランジスタPT1がオン状態からオフ状態になる。さらに、本実施形態では、フォトトランジスタPT1がオフすると、スイッチング素子Q5がオフ状態からオン状態となる(図12中のt20の時点)。また、降圧回路4は、スイッチング素子Q5がオンすると、降圧回路4で発生する過電流が限流素子28とスイッチング素子Q5とを介してコンデンサC6の低電位側に流れる。本実施形態の点灯装置10では、コンデンサC6の低電位側に流れた過電流が、インダクタL5、スイッチング素子Q3、抵抗R8、ダイオードD4、インダクタL2、商用電源AC、ヒューズFS1、インダクタL1、ダイオードD1、インダクタL3、ダイオードD5、コンデンサC6の高電位側の経路で流れ、ヒューズFS1が溶断する。
制御部19は、昇圧回路3の出力電圧(本実施形態では、抵抗R31の両端電圧)が第2の所定電圧(本実施形態では、ツェナーダイオードZD6のツェナー電圧よりも小さな電圧)以下のときにスイッチング回路16を動作させない。これにより、本実施形態の点灯装置10では、昇圧回路3の出力電圧が第2の所定電圧以下のときにスイッチング回路16が動作するのを防止することが可能となり、降圧回路4で発生する過電流によりヒューズFS1が溶断しない状態を防止することが可能となる。
以上説明した本実施形態の点灯装置10は、降圧回路4に、降圧回路4の入力電圧(昇圧回路3の出力電圧)が予め設定された第2の所定電圧以下のときにスイッチング回路16を動作させない制御部19が、設けられている。これにより、本実施形態の点灯装置10では、昇圧回路3の出力電圧が第2の所定電圧以下のときにスイッチング回路16が動作するのを防止することが可能となり、降圧回路4で発生する過電流によりヒューズFS1を溶断することが可能となる。また、本実施形態の点灯装置10では、降圧回路4に、降圧回路4の入力電圧(昇圧回路3の出力電圧)が第2の所定電圧以下のときにスイッチング回路16が動作するのを防止できるので、降圧回路4で発生する過電流によりヒューズFS1が溶断しない状態を防止することが可能となる。
本実施形態の点灯装置10は、例えば、実施形態1の照明器具30に適用してもよい。また、本実施形態の点灯装置10では、実施形態3の点灯装置10における駆動部18を備えてもよい。
(実施形態5)
本実施形態の点灯装置10は、基本構成が実施形態4と略同じであり、図13に示すように、降圧回路4が、実施形態4のスイッチング回路16とは異なる構成のスイッチング回路26を備えている点が実施形態4と相違する。なお、本実施形態の点灯装置10では、実施形態4と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
スイッチング回路26は、限流素子28と、2個の抵抗R23,R35と、フォトカプラPC1のフォトトランジスタPT1と、ツェナーダイオードZD2と、コンデンサC14と、スイッチング素子Q5と、インダクタL8と、ダイオードD11とを有している。なお、図13中のIL8は、インダクタL8に流れる電流を表している。また、図13中のID11は、ダイオードD11に流れる電流を表している。
スイッチング素子Q5としては、例えば、サイリスタを採用している。
スイッチング素子Q5の一方の主端子(本実施形態では、アノード端子)は、限流素子28を介してコンデンサC6の高電位側に接続されている。スイッチング素子Q5の他方の主端子(本実施形態では、カソード端子)は、コンデンサC6の低電位側に接続されている。スイッチング素子Q5の制御端子(本実施形態では、ゲート端子)は、抵抗R35を介してフォトトランジスタPT1のコレクタ端子に接続されている。フォトトランジスタPT1のエミッタ端子は、コンデンサC6の低電位側に接続されている。
コンデンサC14の高電位側は、抵抗R35とフォトトランジスタPT1のコレクタ端子との接続点に接続されている。コンデンサC14の低電位側は、コンデンサC6の低電位側に接続されている。また、コンデンサC14の高電位側は、ツェナーダイオードZD2のアノード側に接続されている。ツェナーダイオードZD2のカソード側は、抵抗R23を介してコンデンサC6の高電位側に接続されている。
スイッチング素子Q5のカソード端子は、インダクタL8を介してダイオードD11のアノード側に接続されている。ダイオードD11のカソード側は、限流素子28におけるスイッチング素子Q5のアノード端子との接続点側とは反対側に接続されている。また、ダイオードD11のカソード側は、平滑用のコンデンサC10の高電位側に接続されている。平滑用のコンデンサC10の低電位側は、ダイオードD11のアノード側に接続されている。なお、本実施形態では、ダイオードD11が、平滑用のコンデンサC10の低電位側の充電を抑制するための回生ダイオードを構成している。また、本実施形態では、インダクタL8と平滑用のコンデンサC10とで、LCフィルタ回路を構成している。これにより、本実施形態の点灯装置10では、スイッチング素子Q5からのノイズを除去することが可能となる。なお、図13中のIGは、スイッチング素子Q5のゲート端子に流れる電流を表している。また、図13中のIQ5は、スイッチング素子Q5のアノード・カソード間に流れる電流を表している。
スイッチング回路26は、限流素子28とスイッチング素子Q5とインダクタL8と抵抗R21と抵抗R22との直列回路に流れる電流が、スイッチング素子Q5のオン状態を維持する電流よりも小さな電流となるように、設計されている。具体的に説明すると、スイッチング回路26は、例えば、昇圧回路3からの第1の直流電圧が410V、スイッチング素子Q5のオン状態を維持する電流が1mAである場合、限流素子28(本実施形態では、抵抗)、抵抗R21および抵抗R22の各々の抵抗値が、次式を満たすように設定されている。
〔410/{(限流素子28の抵抗値)+(抵抗R21の抵抗値)+(抵抗R22の抵抗値)}〕<1[mA]
ここで、本実施形態では、限流素子28の抵抗値を、抵抗R21と抵抗R22との合計の抵抗値に比べて、無視できる程度に設定すると、抵抗R21および抵抗R22の各々の抵抗値は、次式を満たすように設定すればよい。
{(抵抗R21の抵抗値)+(抵抗R22の抵抗値)}>410[kΩ]
以下、本実施形態の点灯装置10の動作について、図14に基づいて説明する。なお、実施形態4と同様の動作については、説明を適宜省略する。
制御回路6は、調光器12から光源部20の消灯を指示する指示信号(以下、消灯信号)が入力されると、降圧回路4への第2制御信号S2の出力をローレベルからハイレベルにして(図14中のt21の時点)、スイッチング素子Q4をオン状態からオフ状態にする。
本実施形態の点灯装置10では、スイッチング素子Q4がオフすると、フォトカプラPC1の発光ダイオードPD1に電流が流れなくなるので、抵抗R16の両端電圧が基準電圧よりも小さくなり、第2制御用IC9が停止状態となる。また、本実施形態では、スイッチング素子Q4がオフすると、フォトカプラPC1の発光ダイオードPD1に電流が流れなくなるので、フォトトランジスタPT1がオン状態からオフ状態になる。そして、本実施形態では、フォトトランジスタPT1がオフすると、上記電流IZD2がスイッチング素子Q5のゲート端子に流れる。
スイッチング回路26は、スイッチング素子Q5のゲート端子に流れる電流IGがスイッチング素子Q5のオン状態を維持する電流に達すると、スイッチング素子Q5がオフ状態からオン状態となる(図14中のt22の時点)。また、スイッチング回路26は、スイッチング素子Q5がオンすると、平滑用のコンデンサC10に予め蓄積された電荷が放電される。
本実施形態の点灯装置10では、平滑用のコンデンサC10に予め蓄積された電荷が放電されると、スイッチング素子Q5に流れる電流IQ5がインダクタL8にも流れる。また、本実施形態では、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDが光源部20の定格電圧よりも小さくなると、光源部20の各LED素子21が消灯可能となる。そして、本実施形態では、平滑用のコンデンサC10に予め蓄積された電荷の放電が終了すると、インダクタL8に逆起電力が発生する。また、本実施形態では、インダクタL8に逆起電力が発生すると、ダイオードD11に電流ID11が流れる(図14中のt23の時点)。また、本実施形態では、スイッチング素子Q5に流れる電流IQ5がスイッチング素子Q5のオン状態を維持する電流よりも小さくなると、スイッチング素子Q5がオン状態からオフ状態になる。なお、図14中のt24は、ダイオードD11に電流ID11が流れなくなった時点を表している。
以上説明した本実施形態の点灯装置10では、スイッチング素子Q5としてサイリスタを用いているので、平滑用のコンデンサC10からの放電電流が大きい場合でもスイッチング動作が可能となる。これにより、本実施形態の点灯装置10では、スイッチング素子Q5としてパワーMOSFETを用いた場合に比べて、平滑用のコンデンサC10のキャパシタンスを大きくすることが可能となる。
本実施形態の点灯装置10は、例えば、実施形態1の照明器具30に適用してもよい。また、本実施形態の点灯装置10では、実施形態3の点灯装置10における駆動部18を備えてもよい。さらに、本実施形態の点灯装置10では、実施形態4の点灯装置10における制御部19を備えてもよい。
(実施形態6)
本実施形態の点灯装置10は、基本構成が実施形態1と略同じであり、図15に示すように、実施形態1の降圧回路4とは異なる構成の降圧回路27を備えている点などが実施形態1と相違する。なお、本実施形態の点灯装置10では、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
降圧回路27は、3個のダイオードD6,D12,D13と、3個のインダクタL5,L6,L9と、5個のコンデンサC6〜C9,C16と、12個の抵抗R8〜R12,R36〜R42と、3個のスイッチング素子Q3,Q10,Q11とを有している。また、降圧回路27は、スイッチング素子Q3のオンオフを制御する第2制御用IC9と、フォトカプラPC1の発光ダイオードPD1と、平滑用のコンデンサC10とを有している。本実施形態では、平滑用のコンデンサC10として、例えば、フィルムキャパシタを用いている。なお、図15中のVC16は、コンデンサC16の両端電圧を表している。また、図15中のVLEDは、降圧回路27の出力電圧を表している。また、図15中のILEDは、降圧回路27の出力電流を表している。また、図15中のIR8は、抵抗R8に流れる電流を表している。
コンデンサC9の高電位側は、抵抗R40を介して制御回路6に接続されている。また、コンデンサC9には、抵抗R41が並列接続されている。
スイッチング素子Q10としては、例えば、npn型のトランジスタを採用している。
スイッチング素子Q10の一方の主端子(本実施形態では、コレクタ端子)は、発光ダイオードPD1のアノード側に接続されている。スイッチング素子Q10のコレクタ端子は、抵抗R37を介して制御電源回路5のコンデンサC11の高電位側に接続されている。
スイッチング素子Q10の他方の主端子(本実施形態では、エミッタ端子)は、発光ダイオードPD1のカソード側に接続されている。また、スイッチング素子Q10のエミッタ端子は、コンデンサC3の低電位側に接続されている。なお、図15中のIQ10は、スイッチング素子Q10のコレクタ・エミッタ間に流れる電流を表している。
スイッチング素子Q11としては、例えば、npn型のトランジスタを採用している。
スイッチング素子Q11の一方の主端子(本実施形態では、コレクタ端子)は、抵抗R38を介してスイッチング素子Q10の制御端子(本実施形態では、ベース端子)に接続されている。また、スイッチング素子Q11のコレクタ端子は、コンデンサC16の高電位側に接続されている。コンデンサC16の低電位側は、スイッチング素子Q11の他方の主端子(本実施形態では、エミッタ端子)に接続されている。また、コンデンサC16の低電位側は、ダイオードD13のアノード側に接続されている。ダイオードD13のカソード側は、コンデンサC16の高電位側に接続されている。また、ダイオードD13のカソード側は、抵抗R36を介してスイッチング素子Q3のソース端子と抵抗R8との接続点に接続されている。ダイオードD13のアノード側は、コンデンサC3の低電位側に接続されている。
スイッチング素子Q11の制御端子(本実施形態では、ベース端子)は、抵抗R39を介して抵抗R40と制御回路6との接続点に接続されている。
コンデンサC6の高電位側は、ダイオードD12のカソード側に接続されている。コンデンサC6の低電位側は、ダイオードD12のアノード側に接続されている。また、コンデンサC6の低電位側は、インダクタL9を介して平滑用のコンデンサC10の低電位側に接続されている。ダイオードD12のカソード側は、抵抗R42を介して平滑用のコンデンサC10の高電位側に接続されている。
制御回路6は、制御電源回路5からの第3の直流電圧が供給されると、第2制御信号S2の出力をローレベルにして、降圧回路27のスイッチング素子Q11をオフ状態とする。また、制御回路6は、制御電源回路5からの第3の直流電圧が供給されると、第2制御信号S2の出力をローレベルにして、第2制御用IC9を停止状態にする。
本実施形態の点灯装置10では、抵抗R42と平滑用のコンデンサC10との直列回路に、光源部20が並列接続されている。また、本実施形態の点灯装置10では、上述の抵抗R36と、上述の抵抗R38と、上述のスイッチング素子Q10とで、スイッチング素子Q3が短絡故障したときにコンデンサC6の低電位側に流れる過電流を検出する過電流検出部34を構成している。
本実施形態の点灯装置10では、スイッチング素子Q3が短絡故障すると、スイッチング素子Q3に流れる電流が過電流検出部34にも流れ、スイッチング素子Q10がオン状態となる。また、本実施形態では、スイッチング素子Q10がオンすると、フォトトランジスタPT1がオン状態からオフ状態になる。なお、本実施形態では、抵抗R36とコンデンサC16とで、RCフィルタ回路を構成している。このRCフィルタ回路は、スイッチング素子Q3に流れる電流の高周波成分を除去する。
また、本実施形態の点灯装置10では、降圧回路27に、限流素子28とスイッチング素子Q5との直列回路を有するスイッチング回路29が設けられている。限流素子28とスイッチング素子Q5との直列回路は、抵抗R42と平滑用のコンデンサC10との直列回路に並列接続されている。すなわち、スイッチング回路29は、光源部20に並列接続されている。
スイッチング回路29は、上述の限流素子28と、上述のスイッチング素子Q5と、コンデンサC14と、ツェナーダイオードZD2と、2個の抵抗R23,R35と、フォトカプラPC1のフォトトランジスタPT1とを有している。
スイッチング素子Q5としては、例えば、サイリスタを採用している。
スイッチング素子Q5の一方の主端子(本実施形態では、アノード端子)は、限流素子28を介してダイオードD12のカソード側に接続されている。スイッチング素子Q5の他方の主端子(本実施形態では、カソード端子)は、コンデンサC6の低電位側に接続されている。スイッチング素子Q5の制御端子(本実施形態では、ゲート端子)は、抵抗R35を介して、フォトトランジスタPT1のコレクタ端子に接続されている。なお、図15中のIQ5は、スイッチング素子Q5のアノード・カソード間に流れる電流を表している。
コンデンサC14の高電位側は、フォトトランジスタPT1のコレクタ端子と抵抗R35との接続点に接続されている。コンデンサC14の低電位側は、コンデンサC6の低電位側に接続されている。また、コンデンサC14の高電位側は、ツェナーダイオードZD2のカソード側に接続されている。ツェナーダイオードZD2のアノード側は、抵抗R23を介してダイオードD12のカソード側に接続されている。
スイッチング回路29は、フォトトランジスタPT1のオンオフによって、スイッチング素子Q5のオンオフを制御する。
以下、本実施形態の点灯装置10の動作について、図16に基づいて説明する。なお、実施形態1と同様の動作については、説明を適宜省略する。
本実施形態の点灯装置10では、上記スイッチにより商用電源ACからの交流電圧が供給されると、制御電源回路5が、直流電源部2の直流電圧から第3の直流電圧を生成して昇圧回路3、降圧回路27および制御回路6の各々に供給する。
降圧回路27は、制御電源回路5からの第3の直流電圧が供給されると、フォトカプラPC1のフォトトランジスタPT1をオフ状態からオン状態にする。
制御回路6は、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDが第3の規定電圧以下である場合、降圧回路27への第2制御信号S2の出力をローレベルからハイレベルにして、第2制御用IC9を動作させる。また、制御回路6は、平滑用のコンデンサC10の両端電圧VLEDが第3の規定電圧以下である場合、降圧回路27への第2制御信号S2の出力をローレベルからハイレベルにして、スイッチング素子Q11をオフ状態からオン状態にする。
本実施形態の点灯装置10では、降圧回路27の出力電圧VLEDが光源部20の定格電圧に達すると、光源部20の各LED素子21が点灯可能となる。
また、本実施形態の点灯装置10では、光源部20が点灯状態のときに降圧回路27のスイッチング素子Q3が短絡故障すると(図16中のt25の時点)、降圧回路27の出力電圧VLEDが上昇して過電流(過負荷電流)が発生する。
制御回路6は、降圧回路27の出力電圧VLEDが予め設定された第4の規定電圧以上のときに、降圧回路27への第2制御信号S2の出力をハイレベルからローレベルにして、第2制御用IC9を停止状態にする。また、制御回路6は、降圧回路27の出力電圧VLEDが予め設定された第4の規定電圧以上のときに、降圧回路27への第2制御信号S2の出力をハイレベルからローレベルにして、スイッチング素子Q11をオン状態からオフ状態にする。
本実施形態の点灯装置10では、スイッチング素子Q11がオフすると、スイッチング素子Q10がオフ状態からオン状態となる(図16中のt26の時点)。また、本実施形態では、スイッチング素子Q10がオンすると、フォトカプラPC1のフォトトランジスタPT1がオン状態からオフ状態となる。
降圧回路27は、フォトトランジスタPT1がオフすると、上記電流IZD2がスイッチング素子Q5のゲート端子に流れ、スイッチング素子Q5がオフ状態からオン状態になる。
本実施形態の点灯装置10では、スイッチング回路29のスイッチング素子Q5がオンすると、降圧回路27で発生する過電流が、限流素子28とスイッチング素子Q5とインダクタL9とを介してコンデンサC6の低電位側に流れる。また、本実施形態では、コンデンサC6の低電位側に流れた過電流が、インダクタL5、スイッチング素子Q3、抵抗R8、ダイオードD4、インダクタL2、商用電源AC、ヒューズFS1、インダクタL1、ダイオードD1、インダクタL3、ダイオードD5、コンデンサC6の高電位側の経路で流れ、ヒューズFS1が溶断する(図16中のt27の時点)。
本実施形態の点灯装置10では、インダクタL9と平滑用のコンデンサC10とで、LCフィルタ回路を構成している。これにより、本実施形態の点灯装置10では、降圧回路27の出力電流ILEDの高周波成分を除去することが可能となる。
また、本実施形態の点灯装置10では、抵抗R42が、インダクタL9と平滑用のコンデンサC10とで構成されたLCフィルタ回路の共振を抑制することが可能となっている。具体的に説明すると、抵抗R42は、インダクタL9と平滑用のコンデンサC10とで構成されたLCフィルタ回路の共振のQ値を下げる。なお、LCフィルタ回路の共振のQ値は、5以下とすることが望ましい。
以上説明した本実施形態の点灯装置10は、入力電圧(第1の直流電圧)を非絶縁で直流電圧(第2の直流電圧)に変換する降圧回路27と、降圧回路27を制御する制御回路6とを備えている。本実施形態の点灯装置10では、降圧回路4の入力端側に、過電流が流れたときに溶断する過電流保護部FS1が設けられ、降圧回路27の出力端側に、スイッチング素子Q5を有するスイッチング回路29が並列接続されている。そして、本実施形態の点灯装置10では、制御回路6が、降圧回路27の出力電圧(抵抗R42と平滑用のコンデンサC10との直列回路の両端電圧)VLEDに従ってスイッチング素子Q5をオンする。これにより、本実施形態の点灯装置10では、光源部20が過負荷状態になるのを抑制することが可能となる。
また、本実施形態の点灯装置10では、スイッチング回路29がスイッチング素子Q5と直列に接続された限流素子28を有しているので、ヒューズFS1に流れる過電流の大きさがヒューズFS1の定格遮断電流よりも大きくなるのを抑制することが可能となる。
また、本実施形態の点灯装置10における制御回路6は、降圧回路27の出力電圧VLEDが予め設定された第4の規定電圧以上のときに、降圧回路27への第2制御信号S2の出力をハイレベルからローレベルにして、スイッチング回路29を動作させる。これにより、本実施形態の点灯装置10では、降圧回路27のスイッチング素子Q3が短絡故障したときだけ、スイッチング回路29を動作させることが可能となり、スイッチング回路29へのストレスを低減することが可能となる。
また、本実施形態の点灯装置では、降圧回路27に過電流を検出する上述の過電流検出部34が設けられ、降圧回路27が、過電流検出部34により過電流を検出すると、スイッチング素子Q5をオンするので、スイッチング素子Q3が短絡故障したときのみ、スイッチング回路29を動作させることが可能となる。
本実施形態の点灯装置10は、例えば、実施形態1の照明器具30に適用してもよい。また、本実施形態の点灯装置10では、実施形態3の点灯装置10における駆動部18を備えてもよい。さらに、本実施形態の点灯装置10では、実施形態4の点灯装置10における制御部19を備えてもよい。
4 降圧回路
6 制御回路
10 点灯装置
16 スイッチング回路
18 駆動部
19 制御部
20 光源部
21 LED素子
28 限流素子
34 過電流検出部
FS1 過電流保護部
Q5 スイッチング素子
LED 出力電圧

Claims (11)

  1. 入力電圧を非絶縁で直流電圧に変換する降圧回路と、前記降圧回路を制御する制御回路とを備え、前記降圧回路の入力端側には、過電流が流れたときに溶断する過電流保護部が設けられ、前記降圧回路の出力端側に、スイッチング素子を有するスイッチング回路が並列接続されており、前記制御回路は、前記降圧回路の出力電圧に従って前記スイッチング素子をオンすることを特徴とする点灯装置。
  2. 前記スイッチング回路は、前記スイッチング素子と直列に接続された限流素子を有することを特徴とする請求項1記載の点灯装置。
  3. 前記限流素子は、NTCサーミスタであることを特徴とする請求項2記載の点灯装置。
  4. 前記スイッチング素子は、サイリスタであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の点灯装置。
  5. 前記点灯装置の入力電圧の実効値をVinとし、前記降圧回路の前記出力電圧をVoutとするとき、Vin/Vout>0.5の関係を満たすことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の点灯装置。
  6. 前記制御回路は、前記降圧回路が停止状態のときに、前記スイッチング素子をオンすることが可能であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の点灯装置。
  7. 前記降圧回路には、前記降圧回路の前記出力電圧が予め設定された第1の所定電圧に達すると前記スイッチング素子をオンする駆動部が、設けられてなることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の点灯装置。
  8. 前記降圧回路には、前記降圧回路の入力電圧が予め設定された第2の所定電圧以下のときに前記スイッチング回路を動作させない制御部が、設けられてなることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の点灯装置。
  9. 前記降圧回路には、過電流を検出する過電流検出部が設けられ、前記降圧回路は、前記過電流検出部により前記過電流を検出すると、前記スイッチング素子をオンすることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の点灯装置。
  10. LED素子を有する光源部と、請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の点灯装置とを備えてなることを特徴とするLED照明器具。
  11. 有機EL素子を有する光源部と、請求項1ないし請求項9のいずれか1項に記載の点灯装置とを備えてなることを特徴とする有機EL照明器具。
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