JP2014087081A - 蓄電システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 蓄電装置の出力電圧の昇圧する処理と、蓄電装置を温める処理とを効率良く行わせる。
【解決手段】 蓄電システムは、充放電を行う蓄電装置と、蓄電装置の出力電圧を昇圧する昇圧回路とを有する。昇圧回路は、第1リアクトルおよびスイッチング素子を含んでおり、第1リアクトルと直列に接続された第1リレーが、第1リアクトルの通電および非通電を切り替える。第1リアクトルには、第2リアクトルが並列に接続されており、第2リアクトルのインダクタンスは、第1リアクトルのインダクタンスよりも小さい。第2リアクトルと直列に接続された第2リレーは、第2リアクトルの通電および非通電を切り替える。コントローラは、蓄電装置の出力電圧を昇圧するとき、第1リアクトルの通電状態において、スイッチング素子を駆動する。コントローラは、蓄電装置にリプル電流を流すとき、第2リアクトルの通電状態において、スイッチング素子を駆動する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、リプル電流を用いて蓄電装置の温度を上昇させる技術に関する。
二次電池の温度が低下すると、二次電池の内部抵抗が上昇し、二次電池の入出力が低下してしまうことが知られている。ここで、特許文献1では、二次電池にリプル電流を流すことにより、ジュール熱によって二次電池を内部から温め、二次電池の温度を上昇させるようにしている。ここで、リプル電流を用いて二次電池を温めることを、昇温処理という。
特開2010−257722号公報
特許文献1では、車両を走行させるときも、昇温処理を行うときも、昇圧コンバータに含まれる1つのリアクトルに電流が流れるようになっている。ここで、リアクトルのインダクタンスを変更すると、リプル電流の振幅や実効電流値を変化させることができる。
リプル電流の振幅を増加させれば、ジュール熱が発生しやすくなり、リプル電流を用いた昇温処理を効率良く行うことができる。しかし、リプル電流の振幅が増加するほど、昇圧コンバータの出力電圧が不安定になったり、昇圧コンバータの出力にノイズが含まれやすくなったりしてしまう。
そもそも、特許文献1に記載の昇圧コンバータは、二次電池の出力電圧を昇圧して、昇圧後の電力をインバータに供給するために用いられている。昇圧コンバータの本来の機能を考慮すれば、出力電圧が不安定になったり、ノイズが含まれたりしないように、リアクトルのインダクタンスを設定することが一般的である。
本発明である蓄電システムは、充放電を行う蓄電装置と、蓄電装置の出力電圧を昇圧する昇圧回路とを有する。ここで、昇圧回路は、第1リアクトルおよびスイッチング素子を含んでおり、第1リアクトルと直列に接続された第1リレーが、第1リアクトルの通電および非通電を切り替える。また、第1リアクトルには、第2リアクトルが並列に接続されており、第2リアクトルのインダクタンスは、第1リアクトルのインダクタンスよりも小さい。
第2リアクトルと直列に接続された第2リレーは、第2リアクトルの通電および非通電を切り替える。コントローラは、蓄電装置の出力電圧を昇圧するとき、第1リアクトルの通電状態において、スイッチング素子を駆動する。また、コントローラは、蓄電装置にリプル電流を流すとき、第2リアクトルの通電状態において、スイッチング素子を駆動する。
本発明によれば、第2リアクトルのインダクタンスを、第1リアクトルのインダクタンスよりも小さくしている。これにより、第2リアクトルを通電状態としたときのリプル電流の振幅(言い換えれば、実効電流値)は、第1リアクトルを通電状態としたときのリプル電流の振幅(言い換えれば、実効電流値)よりも大きくなる。リプル電流の振幅を増加させることができれば、リプル電流が流れることに伴う蓄電装置の発熱量を増加させることができる。これにより、蓄電装置の温度を上昇させやすくなり、蓄電装置を温める処理(昇温処理)を効率良く行うことができる。
一方、第1リアクトルのインダクタンスは、第2リアクトルのインダクタンスよりも大きくなっている。これにより、第1リアクトルを通電状態としたリプル電流の振幅は、第2リアクトルを通電状態としたリプル電流の振幅よりも小さくなる。リプル電流の振幅を減少させることができれば、昇圧回路の出力電圧を安定化させたり、昇圧回路の出力にノイズが含まれてしまうことを抑制したりすることができる。
本発明によれば、第1リアクトルおよび第2リアクトルに対して、互いに異なる機能を分担させることができ、蓄電装置の昇温処理と、昇圧回路の安定動作とを両立させることができる。
ここで、第2リアクトルにおけるコイルの巻き数を、第1リアクトルにおけるコイルの巻き数よりも小さくすれば、第2リアクトルのインダクタンスを第1リアクトルのインダクタンスよりも小さくすることができる。また、第2リアクトルにおけるコアの断面積を、第1リアクトルにおけるコアの断面積よりも小さくすれば、第2リアクトルのインダクタンスを第1リアクトルのインダクタンスよりも小さくすることができる。
なお、コイルの巻き数およびコアの断面積のうち、少なくとも一方に関して、上述した大小関係を満たしていればよい。コイルの巻き数およびコアの断面積の両方に関して、上述した大小関係を満たせば、蓄電装置の昇温処理と、昇圧回路の安定動作とを両立させやすくなる。
一方、第2リアクトルにおけるコイル線の断面積を、第1リアクトルにおけるコイル線の断面積よりも大きくすることができる。このようにコイル線の断面積を設定することにより、第2リアクトルの熱容量を、第1リアクトルの熱容量よりも大きくすることができ、第2リアクトルの温度上昇を抑制することができる。
蓄電装置にリプル電流を流すときには、第2リアクトルが通電状態となる。上述したように、第2リアクトルを用いたリプル電流の振幅(言い換えれば、実効電流値)は、第1リアクトルを用いたリプル電流の振幅(言い換えれば、実効電流値)よりも大きくなる。このため、第2リアクトルには、第1リアクトルよりも電流が流れやすくなり、第2リアクトルが発熱しやすくなってしまう。
そこで、第2リアクトルの熱容量を、第1リアクトルの熱容量よりも大きくすることにより、蓄電装置の昇温処理を行っている間でも、第2リアクトルの温度上昇を抑制でき、昇温処理を継続させることができる。リアクトルの耐熱性を考慮すると、リアクトルの温度が上昇しすぎたときに、リアクトルの通電を遮断して、リアクトルの温度を低下させなければならない。
ここで、第2リアクトルの通電を遮断してしまうと、昇温処理を継続させることができなくなってしまい、昇温処理が不十分となってしまうことがある。本発明では、第2リアクトルの温度上昇を抑制できるため、第2リアクトルの通電を遮断することなく、昇温処理を継続して行うことができる。これにより、昇温処理を行う十分な時間を確保することができる。
蓄電装置の温度が、予め定められた閾値よりも低いか否かを判別することにより、蓄電装置の昇温処理を行うか否かを判別することができる。すなわち、蓄電装置の温度が閾値よりも低いときには、蓄電装置の昇温処理を行うことができる。ここで、蓄電装置の温度は、温度センサを用いて検出することができる。昇温処理を行うことにより、蓄電装置の入出力を確保することができる。
蓄電装置は、例えば、車両に搭載することができる。具体的には、蓄電装置から出力された電気エネルギを運動エネルギに変換し、この運動エネルギを用いて車両を走行させることができる。蓄電装置としては、複数の二次電池(単電池)によって構成された組電池を用いることができる。
電池システムの構成を示す図である。 走行用リアクトルおよび昇温用リアクトルを用いたリプル電流の挙動を示す図である。 走行用リアクトルおよび昇温用リアクトルを用いたリプル電流による電池温度の上昇率を示す図である。 走行用リアクトルおよび昇温用リアクトルの温度上昇を示す図である。 組電池の昇温処理を行うときにおいて、走行用リアクトルおよび昇温用リアクトルを用いたエネルギ使用量(電力使用量)の関係を示す図である。 組電池の昇温処理を示すフローチャートである。 組電池の昇温処理において、システムメインリレー、電池電流および電池温度の挙動を示す図である。
以下、本発明の実施例について説明する。
本発明の実施例1である電池システム(蓄電システムに相当する)について、図1を用いて説明する。図1は、電池システムの構成を示す図である。本実施例の電池システムは、例えば、車両に搭載することができる。なお、昇圧回路を用いて電池の出力電圧を昇圧するシステムであれば、本発明を適用することができる。
車両としては、ハイブリッド自動車や電気自動車がある。ハイブリッド自動車は、車両を走行させる動力源として、後述する組電池に加えて、エンジン又は燃料電池といった、他の動力源を備えている。電気自動車は、車両を走行させる動力源として、後述する組電池だけを備えている。
組電池(蓄電装置に相当する)10は、直列に接続された複数の単電池を有する。単電池としては、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池といった二次電池を用いることができる。また、二次電池の代わりに、電気二重層キャパシタを用いることもできる。ここで、組電池10を構成する単電池の数は、組電池10に対して要求される出力を考慮して、適宜設定することができる。また、組電池10には、並列に接続された複数の単電池が含まれていてもよい。
監視ユニット20は、組電池10の端子間電圧を検出したり、各単電池の端子間電圧を検出したりし、検出結果をコントローラ40に出力する。監視ユニット20によって検出された電圧は、組電池10の充放電を制御するときに用いられる。例えば、組電池10の過充電や過放電を抑制するために、監視ユニット20によって検出された電圧が、上限電圧および下限電圧の間で変化するように、組電池10の充放電を制御することができる。ここで、上限電圧は、組電池10又は単電池の過充電を抑制するために設けられ、下限電圧は、組電池10又は単電池の過放電を抑制するために設けられている。
温度センサ30は、組電池10(単電池)の温度を検出し、検出結果をコントローラ40に出力する。ここで、温度センサ30の数は、適宜設定することができる。複数の温度センサ30を用いるときには、組電池10に対して、互いに異なる位置に温度センサ30を配置することができる。温度センサ30によって検出された温度は、組電池10の充放電を制御するときに用いることができる。
組電池10の温度が低下すると、組電池10(単電池)の内部抵抗が上昇し、組電池10の入出力を確保しにくくなる。本実施例のように、組電池10を車両に搭載した場合には、組電池10の出力電力は、車両を始動させるときに必要となる電力よりも高くしておく必要がある。温度センサ30を用いて、組電池10の温度を検出することにより、組電池10の温度が低下しているか否かを判別することができる。
組電池10の温度が低下しているときには、後述するように、組電池10を温めることにより、組電池10の入出力を確保しやすくなる。すなわち、組電池10を温めれば、組電池10(単電池)の内部抵抗を低下させることができ、組電池10の入出力を確保しやすくなる。
電流センサ31は、組電池10に流れる電流値を検出し、検出結果をコントローラ40に出力する。本実施例において、組電池10を放電しているときには、電流センサ31によって検出された電流値として、正の値を用いることができる。また、組電池10を充電しているときには、電流センサ31によって検出された電流値として、負の値を用いることができる。
本実施例では、組電池10の正極端子と接続された正極ラインPLに、電流センサ31を設けているが、これに限るものではない。電流センサ31は、組電池10に流れる電流値を検出することができればよい。具体的には、正極ラインPLおよび負極ラインNLのうち、少なくとも一方に、電流センサ31を設けることができる。ここで、負極ラインNLは、組電池10の負極端子と接続されたラインである。
負極ラインNLには、システムメインリレーSMR−Gが設けられている。システムメインリレーSMR−Gは、コントローラ40からの制御信号を受けることにより、オンおよびオフの間で切り替わる。システムメインリレーSMR−Gには、システムメインリレーSMR−Pおよび電流制限抵抗Rが並列に接続されている。システムメインリレーSMR−Pおよび電流制限抵抗Rは、直列に接続されている。
システムメインリレーSMR−Pは、コントローラ40からの制御信号を受けることにより、オンおよびオフの間で切り替わる。電流制限抵抗Rは、組電池10を負荷(具体的には、後述する昇圧回路32)と接続するときに、突入電流が流れることを抑制するために用いられる。
正極ラインPLには、並列に接続されたシステムメインリレーSMR−B1,SMR−B2が設けられている。システムメインリレーSMR−B1,SMR−B2のそれぞれは、コントローラ40からの制御信号を受けることにより、オンおよびオフの間で切り替わる。
システムメインリレー(第1リレーに相当する)SMR−B1には、走行用リアクトル(第1リアクトルに相当する)32aが直列に接続されており、システムメインリレー(第2リレーに相当する)SMR−B2には、昇温用リアクトル(第2リアクトルに相当する)33が直列に接続されている。ここで、走行用リアクトル32aおよび昇温用リアクトル33は、並列に接続されている。
後述するように、走行用リアクトル32aは、昇圧回路32の一部であり、車両を走行させるときに用いられる。システムメインリレーSMR−B1,SMR−B2のうち、システムメインリレーSMR−B1だけをオンにすれば、組電池10を充放電するときの電流が走行用リアクトル32aに流れる。
昇温用リアクトル33は、後述するように、組電池10を温めるときに用いられる。システムメインリレーSMR−B1,SMR−B2のうち、システムメインリレーSMR−B2だけをオンにすれば、組電池10を充放電したときの電流が昇温用リアクトル33に流れる。
昇圧回路32は、組電池10の出力電圧を昇圧し、昇圧後の電力をインバータ35に出力する。また、昇圧回路32は、インバータ35から出力された電圧を降圧して、降圧後の電力を組電池10に出力することができる。コントローラ40は、昇圧回路32の動作を制御する。
昇圧回路32は、走行用リアクトル32aと、ダイオード32b,32cと、スイッチング素子としてのトランジスタ(npn型トランジスタ)32d,32eとを有する。走行用リアクトル32aは、一端がシステムメインリレーSMR−B1に接続され、他端がトランジスタ32d,32eの接続点(中間点)に接続されている。また、昇温用リアクトル33は、一端がシステムメインリレーSMR−B2に接続され、他端がトランジスタ32d,32eの接続点(中間点)に接続されている。
トランジスタ32d,32eは、直列に接続されており、各トランジスタ32d,32eのベースには、コントローラ40からの制御信号(ゲート信号)が入力される。各トランジスタ32d,32eのコレクタ−エミッタ間には、エミッタ側からコレクタ側へ電流を流すようにダイオード32b,32cがそれぞれ接続されている。
トランジスタ32d,32eとしては、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を用いることもできる。また、npn型トランジスタに代えて、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field-Effect Transistor)等のスイッチング素子を用いることもできる。
昇圧回路32が組電池10の出力電圧を昇圧するとき、コントローラ40は、まず、システムメインリレーSMR−B1をオンにするとともに、システムメインリレーSMR−B2をオフにしておく。また、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−Gをオンにしておく。
システムメインリレーSMR−B1,SMR−Gがオンとなっている状態において、コントローラ40は、トランジスタ32eをオンにするとともに、トランジスタ32dをオフにする。これにより、組電池10から走行用リアクトル32aに電流が流れ、走行用リアクトル32aには、電流量に応じた磁場エネルギが蓄積される。
次に、コントローラ40は、トランジスタ32eをオンからオフに切り替えることにより、走行用リアクトル32aからダイオード32bを介して、インバータ35に電流を流す。これにより、走行用リアクトル32aで蓄積されたエネルギが放出され、昇圧動作が行われる。
昇圧回路32およびインバータ35の間に位置するラインPL,NLには、コンデンサ34が接続されている。コンデンサ34は、正極ラインPLおよび負極ラインNLの間における電圧を平滑化するために用いられる。なお、図1には示していないが、組電池10および昇圧回路32の間に位置するラインPL,NLにも、電圧を平滑化するためのコンデンサを接続することができる。
一方、昇圧回路32がインバータ35の出力電圧を降圧するとき、コントローラ40は、トランジスタ32dをオンにするとともに、トランジスタ32eをオフにする。これにより、インバータ35からの電力が走行用リアクトル32aを介して組電池10に供給され、組電池10の充電が行われる。
インバータ35は、昇圧回路32から出力された直流電力を交流電力に変換し、交流電力をモータ・ジェネレータ36に出力する。また、インバータ35は、モータ・ジェネレータ36が生成した交流電力を直流電力に変換し、直流電力を昇圧回路32に出力する。コントローラ40は、インバータ35の動作を制御する。モータ・ジェネレータ36としては、例えば、三相交流モータを用いることができる。
モータ・ジェネレータ36は、インバータ35からの交流電力を受けて、車両を走行させるための運動エネルギを生成する。組電池10の出力電力を用いて車両を走行させるとき、モータ・ジェネレータ36によって生成された運動エネルギは、車輪に伝達される。
車両を減速させたり、停止させたりするとき、モータ・ジェネレータ36は、車両の制動時に発生する運動エネルギを電気エネルギ(交流電力)に変換する。インバータ35は、モータ・ジェネレータ36が生成した交流電力を直流電力に変換し、直流電力を昇圧回路32に出力する。昇圧回路32は、インバータ35からの出力電圧を降圧して、降圧後の電力を組電池10に出力する。これにより、回生電力を組電池10に蓄えることができる。
組電池10を昇圧回路32と接続するとき、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−B1,SMR−Pをオフからオンに切り替える。これにより、電流制限抵抗Rに電流を流すことができ、突入電流が流れることを抑制することができる。
次に、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−Gをオフからオンに切り替えた後に、システムメインリレーSMR−Pをオンからオフに切り替える。これにより、組電池10および昇圧回路32の接続が完了し、図1に示す電池システムは、起動状態(Ready-On)となる。一方、組電池10および昇圧回路32の接続を遮断するとき、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−B1,SMR−Gをオンからオフに切り替える。これにより、図1に示す電池システムは停止状態(Ready-Off)となる。
ここで、コントローラ40には、車両のイグニッションスイッチのオン/オフに関する情報が入力される。コントローラ40は、イグニッションスイッチがオンであるとき、図1に示す電池システムを起動状態とし、イグニッションスイッチがオフであるとき、電池システムを停止状態とする。
コントローラ40は、メモリ41を内蔵しており、メモリ41は、コントローラ40が所定の処理(特に、本実施例で説明する処理)を行うための各種の情報を記憶する。本実施例では、メモリ41がコントローラ40に内蔵されているが、コントローラ40の外部にメモリ41を設けることもできる。
組電池10の温度を上昇させるとき、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−B2,SMR−Gをオンにする。ここで、システムメインリレーSMR−Gをオンにするとき、コントローラ40は、まず、システムメインリレーSMR−Pをオンにした後に、システムメインリレーSMR−Gをオンにする。そして、システムメインリレーSMR−Gをオンにした後、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−Pをオフにする。なお、システムメインリレーSMR−B1は、オフのままである。
システムメインリレーSMR−B2,SMR−Gをオンにした状態において、コントローラ40は、トランジスタ32d,32eをオンおよびオフの間で周期的に切り替える。トランジスタ32d,32eをオンおよびオフの間で切り替えることにより、リプル電流を発生させることができる。リプル電流は、周期的に変化する電流値である。
トランジスタ32d,32eのオンおよびオフを周期的に切り替えることにより、組電池10の充電および放電を周期的に切り替えることができる。これにより、図2に示すように、所定値(正の値)Id[A]を基準として、放電側(正の値側)および充電側(負の値側)に電流値を変化させることができる。
これにより、所定値Id[A]を振幅中心とした周波信号であるリプル電流を発生させることができる。ここで、リプル電流の周波数は、トランジスタ32d,32eをオン又はオフにする時間に応じて変化させることができる。なお、リプル電流の振幅中心は、所定値Id[A]に対して、正の値側又は負の値側にシフトしていてもよい。
リプル電流を組電池10(単電池)に流すと、組電池10(単電池)の内部抵抗によって、組電池10(単電池)を発熱させることができる。組電池10(単電池)の発熱量は、下記式(1)で表される。
上記式(1)において、Qは、組電池10(単電池)における発熱量であり、Iは、組電池10(単電池)に流れる電流値であり、Rは、組電池10(単電池)の内部抵抗である。上記式(1)に示すように、電流値Iが大きくなるほど、発熱量Qが大きくなる。特に、発熱量Qは、電流値Iの二乗に比例するため、電流値Iが大きくなるほど、発熱量Qが大きくなりやすい。
ここで、走行用リアクトル32aを用いてリプル電流を発生させた場合と、昇温用リアクトル33を用いてリプル電流を発生させた場合とにおいて、リプル電流の挙動を図2に示す。図2に示すように、昇温用リアクトル33を用いたリプル電流の振幅は、走行用リアクトル32aを用いたリプル電流の振幅よりも大きくなっている。
これにより、昇温用リアクトル33を用いたときの実効電流値は、走行用リアクトル32aを用いたときの実効電流値よりも大きくなり、上記式(1)によれば、昇温用リアクトル33を用いたときの組電池10の発熱量を、走行用リアクトル32aを用いたときの組電池10の発熱量よりも多くすることができる。
昇温用リアクトル33を用いたリプル電流の振幅を、走行用リアクトル32aを用いたリプル電流の振幅よりも大きくするときには、リプル電流における電流変化量を大きくする必要がある。ここで、電流変化量は、下記式(2)で表される。
上記式(2)において、ΔIは、リプル電流における電流変化量であり、Lは、リアクトル32a,33のインダクタンスである。Vは、リアクトル32a,33に加えられる電圧値であり、Δtは、時間の変化量である。
上記式(2)によれば、電圧値Vが一定であるとき、インダクタンスLを小さくするほど、電流変化量ΔIを大きくすることができる。電流変化量ΔIを大きくするほど、リプル電流の振幅を大きくすることができる。昇温用リアクトル33は、組電池10を発熱させて、組電池10の温度を上昇させるために用いられるため、昇温用リアクトル33のインダクタンスLは、小さくすることが好ましい。
一方、上記式(2)によれば、電圧値Vが一定であるとき、インダクタンスLを大きくするほど、電流変化量ΔIを小さくすることができる。電流変化量ΔIを小さくするほど、電流値を安定化させたり、ノイズの発生を抑制したりすることができる。走行用リアクトル32aは、車両を走行させるときに用いられるため、昇圧回路32の出力電圧の安定化やノイズの抑制を考慮する必要がある。すなわち、走行用リアクトル32aのインダクタンスLは、大きくすることが好ましい。
このように、昇温用リアクトル33および走行用リアクトル32aに対しては、インダクタンスLに関して、相反する特性が求められる。そこで、本実施例では、走行用リアクトル32aの他に、昇温用リアクトル33を設けており、車両を走行させるときと、組電池10の温度を上昇させるときとで、使用されるリアクトル32a,33を切り替えるようにしている。ここで、昇温用リアクトル33のインダクタンスLは、走行用リアクトル32aのインダクタンスLよりも小さくなっている。
図3に示すように、昇温用リアクトル33を用いたリプル電流によって組電池10を温めると、走行用リアクトル32aを用いたリプル電流によって組電池10を温める場合に比べて、組電池10の温度上昇率を向上させることができる。図3において、縦軸は、組電池10の温度を示し、横軸は、組電池10にリプル電流を流している時間を示す。図3に示すように、組電池10にリプル電流が流れるほど、組電池10の温度が上昇しやすくなる。
昇温用リアクトル33のインダクタンスは、走行用リアクトル32aのインダクタンスよりも小さいため、昇温用リアクトル33を用いれば、走行用リアクトル32aを用いる場合に比べて、組電池10の発熱量を増加させることができる。このため、昇温用リアクトル33を用いることにより、走行用リアクトル32aを用いる場合に比べて、組電池10の温度を所定温度T_thまで素早く到達させることができる。
所定温度T_thとして、例えば、組電池10の出力電力が車両を始動させることができる下限電力となるときの組電池10の温度とすることができる。この場合には、組電池10の温度が所定温度T_thよりも低くても、昇温リアクトル33を用いたリプル電流によって、組電池10を温めることにより、組電池10の温度を所定温度T_thまで素早く上昇させることができる。これにより、低温環境であっても、組電池10の出力を用いて車両を始動させやすくなり、車両の始動性能を向上させることができる。
リアクトル33,32aのインダクタンスLを変更するときには、リアクトル33,32aにおけるコイルの巻き数やコアの断面積を変更することができる。具体的には、昇温用リアクトル33におけるコイルの巻き数を、走行用リアクトル32aにおけるコイルの巻き数よりも小さくすれば、昇温用リアクトル33のインダクタンスLを、走行用リアクトル32aのインダクタンスLよりも小さくすることができる。
また、昇温用リアクトル33におけるコアの断面積を、走行用リアクトル32aにおけるコアの断面積よりも小さくすれば、昇温用リアクトル33のインダクタンスLを、走行用リアクトル32aのインダクタンスLよりも小さくすることができる。
リアクトル32a,33のインダクタンスLは、下記式(3)によって規定される。
上記式(3)において、Nは、リアクトル32a,33におけるコイルの巻き数であり、Sは、コアの断面積である。lcは、コアの磁路長であり、lgは、総ギャップの長さである。μ0は、真空透磁率であり、μrは、コアの比透磁率である。
昇温用リアクトル33の巻き数に対する走行用リアクトル32aの巻き数を、1/σとする。すなわち、昇温用リアクトル33の巻き数を走行用リアクトル32aの巻き線で除算した値を、1/σとする。また、昇温用リアクトル33のインダクタンスをLrとし、走行用リアクトル32aのインダクタンスをLdとする。上記式(3)を考慮すると、インダクタンスLr,Ldは、下記式(4)に示す関係を有する。ここで、リアクトル32a,33におけるコアの断面積は、等しいものとする。
下記式(5),(6)に示す関係を考慮し、電圧値Vが一定であると仮定すると、下記式(7)に示す関係が得られる。下記式(7)に示す添え字r、dのそれぞれは、昇温用リアクトル33および走行用リアクトル32aを示す。
上記式(7)に示す関係から、昇温用リアクトル33を用いたリプル電流の実効電流値Irms_rと、走行用リアクトル32aを用いたリプル電流の実効電流値Irms_dとは、下記式(8)に示す関係を有する。
組電池10(単電池)の発熱量Qは、上記式(1)で表されるため、昇温用リアクトル33を用いたリプル電流による発熱量Qrと、走行用リアクトル32aを用いたリプル電流による発熱量Qdとは、下記式(9)に示す関係を有する。
昇温用リアクトル33の巻き数を、走行用リアクトル32aの巻き数よりも小さくすると、σは、1よりも大きい値となる。σが1よりも大きければ、上記式(9)に示すように、発熱量Qrは、発熱量Qdよりも大きくなる。すなわち、σが1よりも大きくなる条件において、昇温用リアクトル33を用いたリプル電流によって組電池10を温めれば、走行用リアクトル32aを用いたリプル電流によって組電池10を温めるときよりも、組電池10を温めやすくすることができる。
次に、昇温用リアクトル33のコア断面積に対する走行用リアクトル32aのコア断面積を、1/εとする。すなわち、昇温用リアクトル33のコア断面積を走行用リアクトル32aのコア断面積で除算した値を、1/εとする。また、昇温用リアクトル33のインダクタンスをLrとし、走行用リアクトル32aのインダクタンスをLdとする。
上記式(3)を考慮すると、インダクタンスLr,Ldは、下記式(10)に示す関係を有する。ここで、リアクトル32a,33におけるコイルの巻き数は、等しいものとする。
上記式(5),(6)に示す関係を考慮し、電圧値Vが一定であると仮定すると、上記式(7),(8)と同様に、下記式(11),(12)に示す関係が得られる。下記式(11),(12)に示す添え字r、dのそれぞれは、昇温用リアクトル33および走行用リアクトル32aを示す。
組電池10(単電池)の発熱量Qは、上記式(1)で表されるため、昇温用リアクトル33を用いたリプル電流による発熱量Qrと、走行用リアクトル32aを用いたリプル電流による発熱量Qdとは、下記式(13)に示す関係を有する。
昇温用リアクトル33のコア断面積を、走行用リアクトル32aのコア断面積よりも小さくすると、εは、1よりも大きい値となる。εが1よりも大きければ、上記式(13)に示すように、発熱量Qrは、発熱量Qdよりも大きくなる。すなわち、昇温用リアクトル33を用いたリプル電流によって組電池10を温めれば、走行用リアクトル32aを用いたリプル電流によって組電池10を温めるときよりも、組電池10を温めやすくすることができる。
ここで、巻き数およびコア断面積の両方の値に関して、昇温用リアクトル33の値を走行用リアクトル32aの値よりも小さくすれば、発熱量Qr,Qdは、下記式(14)に示す関係を有する。
上記式(14)に示すように、巻き数およびコア断面積に関して、昇温用リアクトル33の値を走行用リアクトル32aの値よりも小さくすることにより、発熱量Qrを発熱量Qdよりも大きくしやすくなり、昇温用リアクトル33を用いたリプル電流によって、組電池10の温度を効率良く上昇させることができる。
一方、昇温用リアクトル33におけるコイル線の断面積は、走行用リアクトル32aにおけるコイル線の断面積よりも大きくすることができる。これにより、昇温用リアクトル33の熱容量を、走行用リアクトル32aの熱容量よりも大きくすることができ、図4に示すように、昇温用リアクトル33の温度上昇率を、走行用リアクトル32aの温度上昇率よりも低下させることができる。
図4において、縦軸は、リアクトル32a,33の温度を示し、横軸は、リアクトル32a,33にリプル電流が流れる時間を示す。図4に示すように、リアクトル32a,33にリプル電流が流れる時間が長くなるほど、リアクトル32a,33は、発熱しやすくなる。
リアクトル33,32aに電流が流れれば、リアクトル33,32aの抵抗によって、リアクトル33,32aが発熱する。ここで、昇温用リアクトル33におけるコイル線の断面積を、走行用リアクトル32aにおけるコイル線の断面積よりも大きくすることにより、昇温用リアクトル33の抵抗を、走行用リアクトル32aの抵抗よりも低くすることができる。リアクトル33,32aの抵抗を低下させれば、通電に伴うリアクトル33,32aの発熱を抑制することができるため、図4に示すように、昇温用リアクトル33の温度上昇率を、走行用リアクトル32aの温度上昇率よりも低下させることができる。
図4に示す温度Tr_maxは、リアクトル33,32aの耐熱性に関して、リアクトル33,32aを保護するための上限温度である。走行用リアクトル32aの温度上昇率は、昇温用リアクトル33の温度上昇率よりも高いため、走行用リアクトル32aの温度は、昇温用リアクトル33の温度よりも上限温度Tr_maxに到達しやすくなる。
走行用リアクトル32aの温度が上限温度Tr_maxに到達したときには、走行用リアクトル32aを保護するために、走行用リアクトル32aの通電を停止させる必要がある。ここで、走行用リアクトル32aを用いたリプル電流によって、組電池10を温めようとするときには、走行用リアクトル32aの温度が上限温度Tr_maxに到達した時点において、組電池10の昇温処理を停止させなければならない。これにより、組電池10の昇温処理が不十分となってしまうおそれがある。
一方、昇温用リアクトル33は、走行用リアクトル32aに比べて、温度が上昇しにくいため、昇温用リアクトル33の温度が、上限温度Tr_maxに到達しにくくなる。これにより、昇温用リアクトル33を用いたリプル電流によって、組電池10を温め続けることができる。すなわち、組電池10の昇温処理を十分に行うことができる。
また、昇温用リアクトル33の抵抗を、走行用リアクトル32aの抵抗よりも低下させることにより、昇温用リアクトル33で消費される電力を、走行用リアクトル32aで消費される電力よりも低下させることができる。図5には、走行用リアクトル32aを用いたリプル電流によって組電池10を温めるときのエネルギ使用量(電力使用量)と、昇温用リアクトル33を用いたリプル電流によって組電池10を温めるときのエネルギ使用量(電力使用量)との関係を示す。
ここでいうエネルギ使用量は、図5に示すように、組電池10を昇温させるためのエネルギ使用量と、リアクトル33,32aで消費されるエネルギ使用量(エネルギ損失)と、これ以外のエネルギ使用量(エネルギ損失)とを含んでいる。他のエネルギ使用量には、例えば、リアクトル33,32aを除く電流経路(特に、電気素子)で消費されるエネルギ量がある。
上述したように、昇温用リアクトル33の抵抗を、走行用リアクトル32aの抵抗よりも低下させることにより、昇温用リアクトル33におけるエネルギ損失を、走行用リアクトル32aにおけるエネルギ損失よりも減少させることができる。これにより、組電池10を温めるときのエネルギ使用量に関して、昇温用リアクトル33を用いたときのエネルギ使用量を、走行用リアクトル32aを用いたときのエネルギ使用量よりも減少させることができる。
ここで、組電池10を昇温させるためのエネルギ使用量や、他のエネルギ使用量は、変化させにくいが、リアクトル33,32aで消費されるエネルギ使用量は、リアクトル33,32aの抵抗を適宜設定することにより、変化させやすい。また、走行用リアクトル32aにおけるエネルギ使用量に示すように、リアクトルの抵抗が高くなるほど、全体のエネルギ使用量に対して、リアクトルで消費されるエネルギ使用量が占める割合が高くなる。このため、組電池10を昇温させるときの全体のエネルギ使用量を低減させる上では、リアクトルで消費されるエネルギ使用量を低減させることが効果的である。
次に、組電池10を温めるときの処理(昇温処理)について、図6に示すフローチャートを用いて説明する。図6に示す処理は、コントローラ40によって実行される。図6に示す処理は、例えば、車両を始動させる前に行うことができる。
ステップS101において、コントローラ40は、温度センサ30の出力に基づいて、組電池10の温度Tbを取得する。ステップS102において、コントローラ40は、ステップS101の処理で取得した電池温度Tbが第1閾値T1よりも低いか否かを判別する。
第1閾値T1は、組電池10の入出力を確保できる点に基づいて、予め設定された組電池10の温度である。組電池10の温度が第1閾値T1よりも低いときには、組電池10の入出力を確保しにくくなり、例えば、組電池10の出力に基づいて、車両を始動させることができないおそれがある。そこで、組電池10の温度は、第1閾値T1よりも高い温度に維持することが好ましい。このような観点に基づいて、第1閾値T1を適宜設定することができ、第1閾値T1に関する情報は、メモリ41に記憶しておくことができる。
電池温度Tbが第1閾値T1よりも低いとき、コントローラ40は、ステップS103の処理を行う。一方、電池温度Tbが第1閾値T1よりも高いとき、コントローラ40は、ステップS108の処理を行う。電池温度Tbが第1閾値T1よりも高いとき、コントローラ40は、組電池10の入出力を確保でき、組電池10を温める必要が無いと判別する。
ステップS103において、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−B1をオフにするとともに、システムメインリレーSMR−B2をオンにする。ここで、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−Gもオンにする。
システムメインリレーSMR−Gをオンにするとき、コントローラ40は、まず、システムメインリレーSMR−Pをオンにした後に、システムメインリレーSMR−Gをオンにする。ここで、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−Gをオンにした後は、システムメインリレーSMR−Pをオフにする。
図7に示すように、時刻t2において、システムメインリレーSMR−B2をオフからオンに切り替えるときには、時刻t2よりも前の時刻t1において、システムメインリレーSMR−B1がオンからオフに切り替わっている。
ステップS104において、コントローラ40は、昇圧回路32におけるトランジスタ32d,32eのオンおよびオフを切り替えることにより、リプル電流を発生させる。図7では、時刻t3において、リプル電流が発生する。リプル電流は、図2を用いて説明したように、所定値Id[A]を振幅中心とする周波信号となる。ここで、リプル電流は、電流値Ib_d,−Ib_cの間で変化する。
上述したように、リプル電流を発生させるとき、リプル電流は、昇温用リアクトル33に流れる。昇温用リアクトル33を用いてリプル電流を発生させることにより、組電池10の温度を上昇させやすくすることができる。図7に示すように、リプル電流を発生させた時刻t3のタイミングから、組電池10の温度が上昇することになる。
ステップS105において、コントローラ40は、温度センサ30の出力に基づいて、組電池10の温度Tbを取得する。ステップS106において、コントローラ40は、ステップS105の処理で取得した電池温度Tbが、第2閾値T2よりも高いか否かを判別する。第2閾値T2は、図7に示すように、第1閾値T1よりも高い温度である。
第2閾値T2は、組電池10の温度を第1閾値T1よりも高い状態に維持する観点に基づいて、予め設定された温度である。リプル電流によって、組電池10の温度を上昇させた後に、リプル電流を用いた昇温処理を停止させると、組電池10の温度が低下してしまうことがある。ここで、組電池10の温度が第1閾値T1に到達したタイミングにおいて、リプル電流を用いた昇温処理を停止させてしまうと、組電池10の温度が第1閾値T1よりも低下しやすくなってしまう。
そこで、本実施例では、リプル電流を用いた昇温処理を停止させた後の組電池10の温度低下を考慮し、組電池10の温度を第1閾値T1よりも高い状態に維持するために、第2閾値T2を設定している。第2閾値T2に関する情報は、メモリ41に記憶しておくことができる。
電池温度Tbが第2閾値T2よりも低いとき、コントローラ40は、ステップS105の処理に戻り、組電池10の温度Tbを検出し続ける。一方、電池温度Tbが第2閾値T2よりも高いとき、コントローラ40は、ステップS107の処理を行う。このように、電池温度Tbが第2閾値T2よりも高くなるまで、リプル電流を用いた昇温処理が継続されることになる。
ここで、昇温用リアクトル33におけるコイル線の断面積は、走行用リアクトル32aにおけるコイル線の断面積よりも大きいため、昇温処理を継続しても、昇温リアクトル33の温度上昇を抑制することができる。これにより、昇温処理を行っている間、昇温用リアクトル33を保護することができる。
ステップS107において、コントローラ40は、リプル電流を用いた組電池10の昇温処理を終了する。図7に示すように、時刻t4において、組電池10の温度Tbが第2閾値T2に到達すると、コントローラ40は、リプル電流を発生させる処理を終了する。
ステップS108において、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−B1をオンにするとともに、システムメインリレーSMR−B2をオフにする。図7に示すように、時刻t5において、システムメインリレーSMR−B2がオンからオフに切り替わるとともに、時刻t5よりも後の時刻t6において、システムメインリレーSMR−B1がオフからオンに切り替わる。
システムメインリレーSMR−B2をオンからオフに切り替えるとき、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−Gもオンからオフに切り替えることができる。ここで、システムメインリレーSMR−B1をオフからオンに切り替えるとき、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−Gもオフからオンに切り替えることができる。
システムメインリレーSMR−Gをオフからオンに切り替えるとき、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−Pをオフからオンに切り替えた後に、システムメインリレーSMR−Gをオフからオンに切り替えることができる。そして、システムメインリレーSMR−Gをオフからオンに切り替えた後、コントローラ40は、システムメインリレーSMR−Pをオンからオフに切り替えることができる。これにより、システムメインリレーSMR−B1,SMR−Gをオンにした状態において、車両を走行させることができる。
本実施例によれば、昇温用リアクトル33のインダクタンスが、走行用リアクトル32aのインダクタンスよりも小さいため、リプル電流を用いた昇温処理において、組電池10の温度を効率良く上昇させることができる。また、昇温用リアクトル33におけるコイル線の断面積が、走行用リアクトル32aにおけるコイル線の断面積よりも大きいため、昇温処理を行っている間において、昇温用リアクトル33を熱的に保護することができる。
一方、走行用リアクトル32aのインダクタンスは、昇温用リアクトル33のインダクタンスよりも大きいため、車両を走行させるときに、リプル電流の振幅を低減させることができる。これにより、昇圧回路32の出力電圧を安定化させたり、昇圧回路32の出力にノイズが含まれてしまうことを抑制したりすることができる。
10:組電池、20:監視ユニット、30:温度センサ、31:電流センサ、
32:昇圧回路、32a:走行用リアクトル、32b,32c:ダイオード、
32d,32e:トランジスタ、33:昇温用リアクトル、34:コンデンサ、
35:インバータ、36:モータ・ジェネレータ、40:コントローラ、41:メモリ、
PL:正極ライン、NL:負極ライン、
SMR−B1,SMR−B2,SMR−G,SMR−P:システムメインリレー
R:電流制限抵抗

Claims (5)

  1. 充放電を行う蓄電装置と、
    第1リアクトルおよびスイッチング素子を含み、前記蓄電装置の出力電圧を昇圧する昇圧回路と、
    前記第1リアクトルと直列に接続され、前記第1リアクトルの通電および非通電を切り替える第1リレーと
    前記第1リアクトルと並列に接続され、前記第1リアクトルよりもインダクタンスが小さい第2リアクトルと、
    前記第2リアクトルと直列に接続され、前記第2リアクトルの通電および非通電を切り替える第2リレーと、
    前記スイッチング素子の駆動を制御するコントローラと、を有し、
    前記コントローラは、前記第1リアクトルの通電状態において、前記スイッチング素子を駆動して前記蓄電装置の出力電圧を昇圧するとともに、前記第2リアクトルの通電状態において、前記スイッチング素子を駆動してリプル電流を前記蓄電装置に流すことを特徴とする蓄電システム。
  2. 前記第2リアクトルは、コイルの巻き数およびコアの断面積の少なくとも一方に関して、前記第1リアクトルよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の蓄電システム。
  3. 前記第2リアクトルは、コイル線の断面積に関して、前記第1リアクトルよりも大きいことを特徴とする請求項1又は2に記載の蓄電システム。
  4. 前記蓄電装置の温度を検出する温度センサを有しており、
    前記コントローラは、前記温度センサによる検出温度が閾値よりも低いとき、前記蓄電装置に前記リプル電流を流すことを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の蓄電システム。
  5. 前記蓄電装置は、車両を走行させるための運動エネルギに変換される電気エネルギを出力することを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の蓄電システム。
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