JP2014086543A - 発光素子搭載用基板およびそれを用いた発光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高熱伝導性を有するとともに、基板における光の透過を低減でき、発光効率の高い発光素子搭載用基板とそれを用いた発光装置を提供する。
【解決手段】 発光素子11を搭載するための搭載面3を有する平板状の基体部1を具備してなり、基体部1はセラミック粒子7の焼結体により構成されているとともに、搭載面3側の表面1aは内部1bに比べて気孔率が高い。これにより高熱伝導性であり、基板における光の透過率の低い発光素子搭載用基板とそれを用いた発光装置を得ることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、高い反射性を有する発光素子搭載用基板およびそれを用いた発光装置に関する。
近年、LED(Light Emission Diode)電球に代表される発光素子を搭載した発光装置は、高輝度化および白色化に対する改良が図られ、携帯電話や大型の液晶テレビ等のバックライトとして利用されている。その中で、高い反射性を有するだけでなく、従来の発光素子搭載用基板に用いられてきた合成樹脂に比べて、熱伝導性および機械的強度が高く、耐熱性や耐久性に優れ、長期間紫外線に曝されても劣化しないという理由から、アルミナセラミックスやガラスセラミックスを基材とした発光素子搭載用基板が注目されている(例えば、特許文献1を参照)。
LED電球は、近年、携帯電話など小型の電子機器等の照明として利用されているが、スマートフォンに代表されるように、小型の電子機器はますます高性能化と高機能化が図られていることから、このような小型の電子機器に搭載されるLED電球にも更なる小型化と高輝度化が求められており、そのため発光素子搭載用基板にも小型化への要求が高まっている。
特開2006−261290号公報
ところが、セラミックス製の発光素子搭載用基板は、上述のように、熱伝導性には優れているものの、セラミックスを基材として発光素子搭載用基板を作製し、それを小型化した場合には、基板の面積とともに、厚みも薄くなることから、発光素子から発せられた光が基板を透過しやすくなり発光効率が低下するという問題があった。
従って、本発明は、高熱伝導性を有するとともに、基板における光の透過を低減でき、発光効率の高い発光素子搭載用基板とそれを用いた発光装置を提供することを目的とする。
本発明の発光素子搭載用基板は、発光素子を搭載するための搭載面を有する平板状の基体部を具備してなる発光素子搭載用基板であって、前記基体部はセラミック粒子の焼結体により構成されているとともに、前記搭載面側の表面は内部に比べて気孔率が高いことを特徴とする。
本発明の発光装置は、上記の発光素子搭載用基板の前記搭載部に発光素子を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、高熱伝導性を有するとともに、基体部における光の透過を低減でき、発光効率の高い発光素子搭載用基板とそれを用いた発光装置を得ることができる。
(a)(b)は、本実施形態の発光素子搭載用基板の第1の態様を模式的に示す平面図および断面図である。 (a)(b)は、本実施形態の発光素子搭載用基板の第2の態様を模式的に示す断面図および平面図である。 図2(a)のA部およびB部の拡大図である。 第1の態様の発光装置を示す断面模式図である。 第2の態様の発光装置を示す断面模式図である。 第1の態様の発光素子搭載用基板の製造工程を示す模式図である。 第2の態様の発光素子搭載用基板の製造工程を示す模式図である。
図1(a)(b)は、本実施形態の発光素子搭載用基板の第1の態様を模式的に示す平面図および断面図である。
本実施形態の発光素子搭載用基板は、基体部1と称する部材が平板状の形状を為しており、その基体部1の一方の主面が発光素子を搭載するための搭載面3となっている。この基体部1は、セラミック粒子の焼結体により構成されており、搭載面3の周囲の表面1aは内部1bに比べて気孔率が高くなっている。つまり、この発光素子搭載用基板は、発光素子の搭載面3の周囲の表面1aが凹凸形状かまたは多数のボイドが形成された構造となっており、このため基体部1の表面1aにおいて発光素子から出射された光を拡散または分散させることができ、基体部1の搭載面3とは反対側への光の透過を抑制することができる。これにより高熱伝導性であり、かつ発光効率の高い発光素子搭載用基板を得ることができる。
また、基体部1は、上述のように、セラミック粒子の焼結体により構成されているために、基体部1の内部1bにおいてもセラミック粒子の粒界において光を反射させることができることから、基体部1の内部1bが緻密であっても光の透過を抑え、反射率を高くすることができる。
このとき基体部1の表面1aと内部1bとの気孔率の差は0.3%以上であることが望ましい。また、基体部1が高強度かつ高い熱伝導性を有するという理由から基体部1の内部1bの気孔率は3.5%以下であることが望ましい。
図2(a)(b)は、本実施形態の発光素子搭載用基板の第2の態様を模式的に示す断面図および平面図である。図3は、図2(a)のA部およびB部の拡大図である。
第2の態様の発光素子搭載用基板は、発光素子を搭載するための搭載面3を有する基体部1と、その搭載面3を囲むように配置されている枠体部5とが一体的に形成されたものである。枠体部5も基体部1と同様にセラミック粒子7の焼結体により形成されており、この場合、枠体部5の内壁である搭載面3側の表面5aの気孔率が枠体部5の内部5bの気孔率に比べて高いことが望ましい。枠体部5についても発光素子の搭載面3側の内壁が凹凸形状かまたは多数のボイドが形成された構造となっているため、基体部1と同様に発光素子から出射された光を拡散または分散させるこができ、高い反射率を得ることができる。
また、これら基体部1および枠体部5は、発光素子の搭載面3側と反対側の表面も内部1b、5bに比較して気孔率が高くなっていてもよい。
ここで、基体部1および枠体部5における表面1a、5aとは、基体部1および枠体部
5の各部材の表面からの深さが30μm以下の領域のことであり、一方、内部1b、5bとは各部材の表面からの深さが50μm以上の領域のことである。なお、基体部1および枠体部5における内部1b、5bについてさらに説明すると、基体部1の内部1bとは平板状をした部材の主面間をほぼ垂直な方向に辿ったときの上記深さの領域のことであり、一方、枠体部5の内部5bとは、枠体部5の内壁(搭載面3側の表面5a)と外壁(内壁とは反対側の表面)との間(図2に厚みtを示すために記した矢印の方向)における上記深さの領域のことである。
また、第2の態様において、基体部3と枠体部5とが平均アスペクト比の異なるセラミック粒子7により構成され、枠体部5を構成するセラミック粒子7の平均アスペクト比が基体部3を構成するセラミック粒子7の平均アスペクト比よりも小さいこと望ましい。
この場合には、枠体部5を構成するセラミック粒子7と基体部1を構成するセラミック粒子7との間でセラミック粒子7の平均アスペクト比に違いをつけることによって、主として発光素子から発せられる光の指向性および反射率の向上に寄与する部分である枠体部5の特性と、主として発光素子から出る熱を逃がす部分である基体部3におけるそれぞれの特性を高めることができる。
つまり、枠体部5を構成するセラミック粒子7の平均アスペクト比が小さいと、セラミック粒子7が球形に近い形状であるために、各セラミック粒子7が放射状に光を反射させることが可能になることから、枠体部5における光の散乱が高まり、これにより枠体部5における光の透過を抑制でき、その結果、発光効率を向上させることができる。
一方、基体部1側を平均アスペクト比の大きいセラミック粒子7により形成した場合には、セラミック粒子7の熱伝導性が長手方向に高いことを利用して、基体部1を高熱伝導性にすることができ、こうして高熱伝導性と高反射性を同時に併せ持つ発光素子搭載用基板を得ることができる。この場合、枠体部5の方が基体部1に比べて、断面視したときに、単位面積当たりに存在するセラミック粒子7の数が多く、また、セラミック粒子7の輪郭を明確に見ることができる程度の焼結状態を有しているのがよい。
また、第2の態様の発光素子搭載用基板としては、特に、枠体部5は平均アスペクト比が1.4以下のセラミック粒子7により構成されており、基体部1は平均アスペクト比が1.5以上のセラミック粒子7の焼結体によって構成されていることが望ましい。
この場合、基体部1および枠体部5のそれぞれの焼結体を構成するセラミック粒子7の平均粒径は1〜10μm程度であるのがよく、特に、枠体部5を構成するセラミック粒子7の平均粒径が基体部1を構成するセラミック粒子7の平均粒径よりも小さいことが光の反射率を高めつつ、基体部3における熱伝導性を高めるという点で望ましい。
また、基体部1の焼結体を構成するセラミック粒子7の平均アスペクト比は、基体部1の機械的強度を高くできるという点で3以下、特に2以下であることが望ましい。
ここで、焼結体の気孔率は、断面研磨した試料の電子顕微鏡写真を用いて、まず、写真上に認められる気孔の総面積を画像解析により求め、次に、その気孔の総面積を写真の面積で除して求める。この場合、気孔は最大径が0.1μm以上であるものを選択することとし、それ以下の気孔は除くようにする。
基体部1および枠体部5の焼結体を構成するセラミック粒子7の平均アスペクト比および平均粒径は、得られた発光素子搭載用基板を断面研磨し、走査型電子顕微鏡観察して得られた写真を画像解析して求める。
具体的には、走査型電子顕微鏡により撮影した写真上で、セラミック粒子7が10〜30個程度入る円を描き、この円内に存在する各セラミック粒子7について、それぞれ長辺および短辺の長さを測定し、長辺/短辺の比から各セラミック粒子7のアスペクト比を求め、次いで、これらの平均値から平均アスペクト比を求める。
セラミック粒子7の平均粒径は、同じ領域の各セラミック粒子7の輪郭から面積をそれぞれ求め、円の面積から直径を算出し、このようにして求めた直径の平均値を求めて、これを平均粒径とする。
また、第2の態様の発光素子搭載用基板では、枠体部5は、搭載面3側から上方側に向けて、内壁が開口径を大きくするようなすり鉢状であるとともに、枠体部5の焼結体を構成するセラミック粒子7の単位面積当たりに存在する数が搭載面3側から上方側に向けて多くなっていることが望ましい。
枠体部5が上記のようなすり鉢状の構造である場合には、搭載面1側から上方側へ向けて枠体部5の厚みtが次第に薄くなっていくが、この第2の態様の発光素子搭載用基板では、枠体部5を構成するセラミック粒子7の単位面積当たりの数が搭載面1側から上方側に向けて多くなっているために、枠体部5の上部側においてもセラミック粒子7の粒界による光の反射率を高めることができ、これにより発光素子搭載用基板に設けられた枠体部5の内壁からより均一に光を反射させることができる。
また、第2の態様の発光素子搭載用基板では、枠体部5の厚みtが100〜1000μm、特に、100〜500μmと極めて薄い構成の発光素子搭載用基板に好適なものとなる。
ここで、枠体部5が基体部3に一体的に形成されるというのは、枠体部5と基体部3とが同時焼成されて焼結されたものという意味である。
また、この発光素子搭載用基板は、基体部3と枠体部5とが同じ材質であるのがよい。基体部3と枠体部5とが同じ材質であると、同時焼成される際に、基体部3と枠体部5との焼結速度が近いことから発光素子搭載用基板の反りや変形を低減することができる。この場合、同じ材質というのは、基体部3および枠体部5に含まれる主成分のセラミック成分が同じであるという意味である。ここで、主成分とは、基体部3および枠体部5に含まれるセラミック成分の含有量が80質量%以上である場合をいう。
なお、基体部3および枠体部5は、高い熱伝導性を有し、かつ高強度であるという点でアルミナを主成分とし、これにSi、MnおよびMgなどの添加剤を含有するものが望ましい。
図4は、本実施形態の発光装置を示す断面模式図である。本実施形態の発光装置は、上述した発光素子搭載用基板の搭載部1に発光素子11を備えていることを特徴とする。この発光装置は、基体部1を構成するセラミックスの焼結体3の表面の気孔率が内部の気孔率よりも高い基板を採用していることから、発光素子から発せられた光を基体部1にける搭載面3の周囲において効率良く反射させることができる。また、図5に示すような基体部1に枠体部5を設けた構造の基板であっても同様の効果を得ることができる。
これら第1および第2の態様の発光素子搭載用基板には、必要に応じて、その表面や内部に、発光素子や外部電源と接続するための導体層を設けてもよい。
次に、本実施形態の発光素子搭載用基板および発光装置の製造方法について説明する。
図6は、第1の態様の発光素子搭載用基板の製造工程を示す模式図である。
まず、基体部3を形成するためのシート状成形体21を作製する。その組成は、例えば、Al粉末を主成分とし、これにSiO粉末およびMgO粉末を所定量添加した混合粉末を用いる。
次に、この混合粉末に対して、専用の溶媒とともに有機ビヒクルを添加してスラリーあるいは混練物を調製した後、これをプレス法、ドクターブレード法、圧延法、射出法などの成形方法を用いてシート状成形体21を形成する。このとき有機ビヒクルとしては、高分子量の有機成分とこれよりも低分子量の有機成分とを所定の割合で混合したものを用いる。高分子量の有機成分としては、分子量が10万〜55万程度であるものがよく、例えば、アクリル系樹脂が望ましい。一方、低分子量の有機成分としては、分子量が5万以下であるものがよく、例えば、パラフィン系樹脂が望ましい。有機ビヒクルの添加量は、セラミック粉末100質量部に対して10〜30質量%とするのがよい。また、高分子量の有機成分と低分子量の有機成分との混合割合は、質量比で低分子量の有機成分量を1としたときに、高分子量の有機成分を4〜8倍とするのがよい。
なお、発光素子搭載用基板を製造する場合、必要に応じて、シート状成形体21の表面や内部に、発光素子や外部電源と接続するための導体層となる導体パターンを形成してもよい。
次に、作製したシート状成形体21の一方側(図6(b)では上面側)にヒータを備えた治具22を押しつけて加熱しながら加圧する。これによりシート状成形体21の加熱された方に低分子量の有機成分が移動し、低分子量の有機成分が偏って含まれるシート状成形体を形成することができる(低分子量の有機成分が多く存在する領域30)。この場合、ヒータを備えた治具により加熱する面とは反対側の面からワックスが漏れ出るのを防止するために、この反対側の面に撥水性を持たせたシートを敷いておくのがよい。
次に、この成形体25を所定の温度条件で焼成することにより発光素子搭載用基板を得ることができる。こうして得られた発光素子搭載用基板は、低分子量の有機成分が偏って多く含まれていた表面は凹凸やボイドの多いものとなり、表面が内部よりも気孔率の高いものとなる。
図7は、第2の態様の発光素子搭載用基板の製造工程を示す模式図である。
この場合も、第1の態様の発光素子搭載用基板を作製するために用いたシート状成形体21を用いる。また、必要に応じて、シート状成形体21の表面や内部に導体パターンを形成してもよい。
次に、図7(b)に示すように、一方の面に凸部23を有する金型を用意し、この金型を用いて、作製したシート状成形体をプレス成形し、凸部23に対応する部分が凹部となる成形体25を形成する。この場合には、シート状成形体21中に含まれる低分子量の有機成分が加圧後のシート状成形体21の中で、成形後の変形量が大きく、生密度が高くなる領域ほど表面側に移動しやすいことから、領域30は領域27よりも生密度がさらに低くなる。
次に、この成形体25を所定の温度条件で焼成することにより、第2の態様の発光素子搭載用基板を得ることができる。
こうして得られた発光素子搭載用基板は、成形体25における領域27および領域29の各表面(図7(c)における符号30)に対応する領域の気孔率が内部よりも高いものとなる。
また、図7(b)(C)の工程を経て得られた成形体は、金型の凸部23によって加圧された部分と、凸部23の周囲の部分とでは、加圧後の成形体25の密度が異なってくる。
すなわち、図7(c)に示すように、金型の凸部23の周囲の部分で加圧された領域27は、凸部23の部分で加圧された領域29に比較して、シート状成形体21の厚みの変化が小さいことから、領域27は領域29に比較して成形体25における生密度が低くなる。なお、領域29は領域27よりも生密度が高くなっている。
その結果、所定の温度条件で焼成して得られた発光素子搭載用基板は、成形体25における領域27(低密度)と領域29(領域27よりも高密度)のそれぞれの生密度に依存して焼成後において焼結状態が異なってくる。
生密度が低くなっている領域27は、成形体25の状態で、領域29よりもセラミック粉末の接し方が弱いために、焼成過程においてもセラミック粉末の成分の拡散が領域29のセラミック粉末に比べて遅く、このため、この領域27のセラミック粉末は領域29のセラミック粉末よりも粒成長が遅くなっている。
一方、生密度の高い領域29は、成形体25の状態で領域27の部分に比較してセラミック粉末が強固に接していることから焼成過程においてセラミック粉末の成分が拡散しやすく、このためセラミック粉末は粒成長しやすくなる。
その結果、成形体25を気孔率が5%以下になるように焼結させても、成形体25の密度の低い方の領域27はセラミック粉末の粒成長の度合いが小さいために、平均アスペクト比が小さくなり、一方、成形体25の密度の高い方の領域29はセラミック粉末の粒成長の度合いが大きいために、平均アスペクト比を大きくすることができる。
こうして、枠体部5を構成するセラミック粒子7が基体部3を構成するセラミック粒子7よりも平均アスペクト比が小さく、基体部1および枠体部5の表面の気孔率がこれらの内部における気孔率よりも高い発光素子搭載用基板を得ることができる。
Al粉末90質量%に対して、SiO粉末を4質量%、MgO粉末を1.5質量%の割合で混合した後、表1に示す分子量を有する2種類の有機成分をトルエンとともに混合してスラリーを調製した後、ドクターブレード法にて平均厚みが500μmシート状成形体を作製した。
次に、得られたシート状成形体に対し、図6に示した方法によりシート状成形体の上面側を約150℃の温度にて加熱加圧を行った。このときシート状成形体の下面側には離型剤をコートしたポリエチレンテレフタレートフィルムを敷いた。
次に、この成形体を、大気中、1500〜1550℃の温度にて1時間の焼成を行った。得られた発光素子搭載用基板は、第1の態様の基板であり、平面の面積が3mm×3mm、平均厚みが400μmであった。
次に、得られたシート状成形体に対し、図7(b)に示した構造の金型を用いて、約150℃の温度にて加熱加圧を行い、切断して図2に示すような構造の成形体を作製し、上記と同様の温度にて焼成を行った。得られた発光素子搭載用基板は、平面の面積が3mm×3mm、枠体部の厚み(基体部表面の搭載部の高さの位置における厚み)が300μm、枠体部の搭載面からの高さが200μmであった(基体部の搭載面の領域の厚みは400μm)。
作製した発光素子搭載用基板は、第2の態様の基板であり、いずれも搭載面を囲む内壁が搭載面側から上方側に向けて開口径を大きくするようなすり鉢状の形状となっていた。
次に、作製した第1の態様および第2の態様のそれぞれの発光素子搭載用基板を加工して以下の評価を行った。
まず、第1の態様の発光素子搭載用基板および第2の態様の発光素子搭載用基板から搭載面の部分の基体部を抽出した基板に対して熱伝導率を測定した。
また、第1の態様および第2の態様の発光素子搭載用基板について、これらの搭載面にLED素子を実装し、この発光素子を導線で電源と結線し、発光素子の発光強度を100%としたときに、発光素子が実装された枠体部の上面を黒い板で覆って、枠体部の側面から検出される光の量の割合を評価した。
焼結体の気孔率は、断面研磨した試料の電子顕微鏡写真を用いて、まず、写真上に認められる気孔の総面積を画像解析により求め、次に、その気孔の総面積を写真の面積で除して求めた。この場合、気孔は最大径が0.1μm以上であるものを選択することとし、それ以下の気孔は除くようにした。
基体部および枠体部の焼結体を構成するセラミック粒子の平均アスペクト比および平均粒径は、得られた発光素子搭載用基板を断面研磨し、走査型電子顕微鏡観察して得られた写真を画像解析して求めた。具体的には、走査型電子顕微鏡により撮影した写真上で、セラミック粒子7が約20個入る円を描き、この円内に存在する各セラミック粒子について、それぞれ長辺および短辺の長さを測定し、長辺/短辺の比から各セラミック粒子のアスペクト比を求め、次いで、これらの平均値から平均アスペクト比を求めた。
セラミック粒子の平均粒径は、同じ領域の各セラミック粒子の輪郭から面積をそれぞれ求め、円の面積から直径を算出し、このようにして求めた直径の平均値を求めて、これを平均粒径とした。
第2の態様の発光素子搭載用基板について、枠体部を高さ方向に3等分して、各領域におけるセラミック粒子を評価したところ、本発明の試料は、いずれも枠体部の搭載面側から上方側に向けてセラミック粒子の数が多くなっていた。結果を表1に示す。
表1から明らかなように、高分子量の有機成分のみを添加して調製した有機ビヒクルを用いて作製した試料(試料No.1)は、枠体部の表面と内部との気孔率の差が0.1%
であり、枠体部の光の透過率が35%であった。
これに対し、高分子量の有機成分に低分子量の有機成分を混合した有機ビヒクルを用いて作製した試料(試料No.2〜4)は、枠体部の表面と内部との気孔率の差が0.3%以上であり、枠体部の光の透過率が28%以下であった。
なお、試料No.1〜4については、基体部および枠体部の表面および内部を平均した気孔率がいずれも3.8%以下であった。また、これらの試料はいずれも熱伝導率は15W/mK以上であった。さらに、枠体部のセラミック粒子の平均アスペクト比が1.5以下であり、基体部のセラミック粒子の平均アスペクト比が1.5以上であった。
なお、試料No.1〜4の有機ビヒクルを用いた場合には、枠体部を設けなかった基板(図1の構成(気孔率および光の透過率は基体部が対象))についても枠体部を設けた試料と同様の結果となった。
1・・・・・・・基体部
1a・・・・・・(基体部の)表面
1b・・・・・・(基体部の)内部
3・・・・・・・搭載面
5・・・・・・・枠体部
5a・・・・・・(枠体部の)表面
5b・・・・・・(枠体部の)内部
7・・・・・・・セラミック粒子
11・・・・・・発光素子
21・・・・・・シート状成形体
23・・・・・・凸部
25・・・・・・成形体
27・・・・・・金型の凸部の周囲の部分で加圧された領域
29・・・・・・金型の凸部の部分で加圧された領域
30・・・・・・低分子量の有機成分が多く存在する領域

Claims (6)

  1. 発光素子を搭載するための搭載面を有する平板状の基体部を具備してなる発光素子搭載用基板であって、前記基体部はセラミック粒子の焼結体により構成されているとともに、前記搭載面側の表面は内部に比べて気孔率が高いことを特徴とする発光素子搭載用基板。
  2. 前記基体部に一体的に形成され、該基体部上で前記搭載面を囲むように配置されている枠体部を備えており、該枠体部は、セラミック粒子の焼結体により構成されているとともに、前記搭載面側の表面は内部に比べて気孔率が高いことを特徴とする請求項1に記載の発光素子搭載用基板。
  3. 前記基体部と前記枠体部とは、平均アスペクト比の異なるセラミック粒子により構成されており、前記枠体部を構成するセラミック粒子は前記基体部を構成するセラミック粒子よりも平均アスペクト比が小さいことを特徴とする請求項2に記載の発光素子搭載用基板。
  4. 前記枠体部を構成するセラミック粒子の平均アスペクト比は1.4以下、前記基体部を構成するセラミック粒子の平均アスペクト比は1.5以上であることを特徴とする請求項3に記載の発光素子搭載用基板。
  5. 前記枠体部は、前記搭載面側から上方側に向けて、内壁が開口径を大きくするようなすり鉢状であるとともに、前記枠体部の焼結体を構成する前記セラミック粒子の単位面積当たりに存在する数が前記搭載面側から上方側に向けて多くなっていることを特徴とする請求項2乃至4のうちいずれかに記載の発光素子搭載用基板。
  6. 請求項1乃至5のうちいずれかに記載の発光素子搭載用基板の前記搭載部に発光素子を備えていることを特徴とする発光装置。
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