JP2014085815A - 常態監視装置、常態監視システム、常態監視方法、プログラムおよび記憶媒体 - Google Patents

常態監視装置、常態監視システム、常態監視方法、プログラムおよび記憶媒体 Download PDF

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陽一郎 川北
Yoji Akiyama
洋二 秋山
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Abstract

【課題】流体送出装置における常態の変位を検出する。
【解決手段】電力情報群#2の度数分布#3を作成する度数分布作成部21と、度数分布#3から、度数分布#7および度数分布#8を抽出する抽出部22と、度数分布#7から平均Ave1および標準偏差σ1を算出し、度数分布#8から平均Ave2および標準偏差σ2を算出する算出部23と、Ave1とAve2とが異なり、かつ、σ2はσ1以下であれば、流体送出装置の常態が変位(≒故障)したと判定する判定部24とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体送出装置の常態を監視する常態監視装置、常態監視システム、常態監視方法、プログラムおよび記憶媒体に関する。
製造工場には、液体を送出するためのポンプ、および、気体を流すためのファンが数多く配設されている。以下において、ポンプおよびファンのことをまとめて流体送出装置と表現する。流体送出装置は、その使用時間の増大に伴い経時劣化し、やがては破損に至る場合がある。これらの予期せぬ破損によって流体送出装置の常態が変位すると、製造予定に大幅な遅延が生じる可能性がある。すなわち、事業者は大きな生産機会損失を被る虞がある。生産機会損失とは、産出量低下、品質低下、納期遅れ、安全低下などにより事業者が被る損失のことである(図10参照)。なお、流体送出装置において常態が変化した状態とは、流体送出装置になんらかの故障、異常が生じている状態である。
流体送出装置の常態が変化した際に早く対応するためには、まず、常態が変化していることを素早く検知することが重要である。そのためには、日頃から流体送出装置の状態を的確に把握しておくことが重要である。流体送出装置の状態を把握するための手法として、点検者がそれぞれの流体送出装置を定期的(たとえば1日に1回)に点検する手法が一般的である。この点検は、点検者の視覚、聴覚などから得られる情報から、点検者は自らの経験則に基づいて流体送出装置の状態を判断するものである。したがって、点検者の主観に基づく定性的なものである。この手法では、流体送出装置の状態を把握する際の精度は、各点検者の経験および技術に大きく依存する。また、経験豊富かつ高い技術を有する点検者を育成するためには、長い時間および大きなコストを要する。
特許文献1には、水処理プラントが備える設備(流体送出装置)の劣化度をオンラインで診断する技術が記載されている。具体的には、当該技術は、流入ポンプの消費電力量および流入流量に基づいて消費電力原単位を演算し、演算された現在の消費電力原単位と、導入当初またはメンテナンス直後の所定期間における基本消費電力原単位との差分を演算し、この差分が所定の診断値以上である場合に設備のメンテナンスを促すガイダンス情報を表示する。
特開2011−181088号公報(2011年9月15日公開)
上述の通り引用文献1に記載の技術は、現在の消費電力原単位と、導入当初またはメンテナンス直後の所定期間における基本消費電力原単位との差分に基づいて、設備におけるメンテナンスの要否を促すものである。その一方、当該技術は、流体送出装置における常態の変化を検出できないという課題を有する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。その目的は、流体送出装置の常態が変位した際に、当該常態の変位を検出し、かつ、その検出精度を高めることである。
本発明に係る常態監視装置は、
流体送出装置が消費する瞬時電力を表す電力情報を取得する取得手段と、
上記電力情報を逐次記憶する記憶手段と、
上記記憶手段に記憶されている一定数の上記電力情報からなり連続的に蓄積された所定の電力情報群の度数分布を作成する度数分布作成手段と、
上記所定の電力情報群の度数分布から、上記所定の電力情報群の前半部分に含まれる電力情報を主に含む第1の度数分布、および、上記所定の電力情報群の後半部分に含まれる電力情報を主に含む第2の度数分布を抽出する抽出手段と、
上記第1の度数分布から第1の平均および第1の標準偏差を算出し、上記第2の度数分布から第2の平均および第2の標準偏差を算出する算出手段と、
上記第1の平均と上記第2の平均とが異なり、かつ、上記第2の標準偏差は上記第1の標準偏差以下であれば、上記流体送出装置の常態が変位したと判定する判定手段と、を備えていることを特徴とする。
上記の構成によれば、常態監視装置が備える度数分布作成手段は、記憶手段に逐次記憶されている電力情報のうち、所定の電力情報群に基づく度数分布を作成する。抽出手段は、所定の電力情報群に基づく度数分布から、所定の電力情報群の前半部分に含まれる電力情報を主に含む第1の度数分布、および、所定の電力情報群の後半部分に含まれる電力情報を主に含む第2の度数分布を抽出する。算出手段は、第1の度数分布から第1の平均値および第1の標準偏差を算出し、上記第2の度数分布から第2の平均値および第2の標準偏差を算出する。
第1の度数分布は、主に上記所定の電力情報群の前半部分に含まれる電力情報によって形成されている。よって、第1の度数分布は、流体送出装置が正常であるときの瞬時電力の分布を示している。
一方、流体送出装置の常態が変位すると(つまり故障)、第2の度数分布は、第1の度数分布から変化する傾向を有する。さらに、流体送出装置に何かしらの変位が生じ、そのあと、常態の変位が完了した際の標準偏差は、正常であるときの標準偏差と同じか小さく落ち着く。これらに基づいて、判定手段は、第1の平均値と第2の平均値とが異なり、かつ、第2の標準偏差は第1の標準偏差以下であれば、流体送出装置の常態が変位(≒故障)したと判定する。以上のように、本発明に係る常態監視装置は、流体送出装置が消費する瞬時電力に基づいて、流体送出装置の常態の変位を検出することを可能にする。さらには、統計的手法を用いて流体送出装置における常態が変位したか否かを判定するので、流体送出装置における常態の変位を精度よく検出することを可能にする。
さらに、本発明の一態様に係る常態監視装置において、
上記抽出手段は、上記取得手段が取得した電力情報が上記所定の電力情報群における度数分布の平均を含む所定の範囲に含まれていない場合に、当該電力情報より前に取得した電力情報群を上記前半部分とし、当該電力情報以降に取得する電力情報群を上記後半部分とすることが好ましい。
上記の構成によれば、所定の電力情報群の前半部分は正常な流体送出装置の電力情報によって構成され、所定の電力情報群の後半部分は常態の変位が完了している、つまり故障している流体送出装置の電力情報によって構成されている可能性が高い。したがって、流体送出装置における常態の変位(≒故障)を精度よく検出することができる。
さらに、本発明の一態様に係る常態監視装置において、
上記抽出手段は、上記後半部分を構成する電力情報群に対する上記所定の範囲に含まれていない電力情報の割合が所定の割合以上である際に、上記第1の度数分布および上記第2の度数分布を抽出することが好ましい。
後半部分を構成する電力情報群に対する所定の範囲に含まれていない電力情報の割合が所定の割合より小さい場合、後半部分が含む所定の範囲に含まれていない電力情報は外れ値または状態の遷移中(故障の予兆)である可能性が高い。上記の構成によれば、抽出手段は、所定の割合以上である際に第1の度数分布および第2の度数分布を抽出する。したがって、正常ではない流体送出装置の電力情報であって、かつ、外れ値または状態の遷移中(故障の予兆)でもない電力情報を用いて常態の変位≒故障であるか否かを判定することができる。したがって、流体送出装置における常態の変位(≒故障)を精度よく検出することができる。
さらに、本発明の一態様に係る常態監視装置において、
上記抽出手段は、上記後半部分を構成する電力情報群において、上記所定の範囲に含まれていない電力情報が所定の連続回数を上回った際に、上記第1の度数分布および上記第2の度数分布を抽出してもよい。
後半部分を構成する電力情報群に対する上記所定の範囲に含まれていない電力情報が不連続な場合、後半部分が含む所定の範囲に含まれていない電力情報は外れ値または状態の遷移中(故障の予兆)である可能性が高い。上記の構成によれば、抽出手段は、所定の連続回数を上回った際に第1の度数分布および第2の度数分布を抽出する。したがって、正常ではない流体送出装置の電力情報であって、かつ、外れ値または状態の遷移中(故障の予兆)でもない電力情報を用いて常態が変位(≒故障)したか否かを判定することができる。したがって、流体送出装置における常態の変位(≒故障)を精度よく検出することができる。
さらに、本発明の一態様に係る常態監視装置は、
少なくとも上記所定の電力情報群の度数分布を表す画像データを出力する出力手段と、
上記画像データを表示する表示手段とを備え、さらに、
上記抽出手段が上記第1の度数分布および上記第2の度数分布を抽出している際には、上記所定の電力情報群の度数分布とともに、上記第1の度数分布および上記第2の度数分布を表す上記画像データを出力することが好ましい。
上記の構成によれば、表示手段は、少なくとも所定の電力情報群の度数分布を表す画像データを表示する。また、抽出手段が第1の度数分布および第2の度数分布を抽出している際には、表示手段は、第1の度数分布および第2の度数分布を表す画像データを表示する。従業員は、表示手段が表示する画像データを確認することによって、流体送出装置の状態を即座に理解することができる。表示手段に所定の電力情報群の度数分布のみが表示されている場合、従業員は、流体送出装置は正常であることを即座に理解できる。一方、表示手段に第1の度数分布および第2の度数分布が表示されている場合、流体送出装置が正常ではないなんらかの状態であることを即座に理解できる。さらには、第1の度数分布および第2の度数分布の分布形状を確認することによって、従業員は、流体送出装置の状態に関するより詳しい情報を理解できる。
さらに、本発明の一態様に係る常態監視装置において、
上記度数分布作成手段は、上記取得手段が新たな上記電力情報を取得するたびに上記所定の電力情報群の度数分布を作成することが好ましい。
上記の構成によれば、取得手段が新たな電力情報を取得するたびに、度数分布作成手段は所定の電力情報群の度数分布を作成する。したがって、流体送出装置の常態をリアルタイムで監視可能である。
本発明に係る常態監視システムは、
瞬時電力を表す電力情報を生成する電力量計、および、常態監視装置を備えた常態監視システムであって、
上記常態監視装置は、
流体送出装置が消費する瞬時電力を表す電力情報を取得する取得手段と、
上記電力情報を逐次記憶する記憶手段と、
上記記憶手段に記憶されている一定数の上記電力情報からなり連続的に蓄積された所定の電力情報群の度数分布を作成する度数分布作成手段と、
上記所定の電力情報群の度数分布から、上記所定の電力情報群の前半部分に含まれる電力情報を主に含む第1の度数分布、および、上記所定の電力情報群の後半部分に含まれる電力情報を主に含む第2の度数分布を抽出する抽出手段と、
上記第1の度数分布から第1の平均および第1の標準偏差を算出し、上記第2の度数分布から第2の平均および第2の標準偏差を算出する算出手段と、
上記第1の平均と上記第2の平均とが異なり、かつ、上記第2の標準偏差は上記第1の標準偏差以下であれば、上記流体送出装置の常態が変位したと判定する判定手段と、を備えていることを特徴とする。
本発明に係る常態監視方法は、
流体送出装置が消費する瞬時電力を表す電力情報を取得する取得工程と、
上記電力情報を記憶手段に逐次記憶する記憶工程と、
上記記憶手段に記憶されている一定数の上記電力情報からなり連続的に蓄積された所定の電力情報群の度数分布を作成する度数分布作成工程と、
上記所定の電力情報群の度数分布から、上記所定の電力情報群の前半部分に含まれる電力情報を主に含む第1の度数分布、および、上記所定の電力情報群の後半部分に含まれる電力情報を主に含む第2の度数分布を抽出する抽出工程と、
上記第1の度数分布から第1の平均および第1の標準偏差を算出し、上記第2の度数分布から第2の平均および第2の標準偏差を算出する算出工程と、
上記第1の平均と上記第2の平均とが異なり、かつ、上記第2の標準偏差は上記第1の標準偏差以下であれば、上記流体送出装置の常態が変位したと判定する判定工程と、を実行することを特徴とする。
上記の構成によれば、常態監視システムおよび常態監視方法は、上述の常態監視装置と同様の効果を奏する。
また、本発明の一態様に係る常態監視装置が備えている各手段としてコンピュータを動作させるためのプログラム、および、それらのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体についても本発明の範疇に含まれる。
本発明は、流体送出装置の常態が変位した際に、当該常態の変位を精度よく検出可能な常態監視装置を提供する。
本発明の一実施形態に係る常態監視装置の構成を示す概略図である。 上記常態監視装置を含む常態監視システムの構成を示す概略図である。 上記常態監視装置が実行する処理の流れを示す図である。 上記常態監視装置が備える記憶部に記憶されている電力情報群を示す図である。 正常なポンプにおける、瞬時電力の度数分布を例示する図である。 正常なポンプにおける、外れ値を含む瞬時電力の度数分布を例示する図である。 常態が変位したポンプにおける、瞬時電力の度数分布を例示する図である。 遷移状態にあるポンプにおける、瞬時電力の度数分布を例示する図である。 上記常態監視装置を含む常態監視システムの構成例を示す図である。 事業者の設備運用において上記常態監視装置を導入することによる効果を例示する図である。
本発明の一実施形態に係る常態監視装置10、および、常態監視装置10を含む常態監視システム1について、図1〜8を参照しながら詳細に説明する。図1は常態監視装置10の構成を示す概略図であり、図2は常態監視システム1の構成を示す概略図である。
(常態監視システム1)
常態監視システム1は、図2に示すように、常態監視装置10、ネットワーク30、ポンプ41a〜41c、ファン42a〜42b、電力量計51a〜51c、52a〜52b、および、データ収集ユニット61a〜61bを備えている。
ポンプ41a〜41cおよびファン42a〜42bは、製造工場に配設されている流体送出装置である。流体送出装置とは、流体(液体または気体)を所定の装置に供給する装置の総称である。また、流体送出装置は、流体を供給するだけでなく、流体の圧力を昇圧する装置であってもよい。本実施形態において、流体送出装置は、大きく変動しない負荷をともなって長時間運転する装置であることが好ましい。また、一定の負荷をともなって長時間運転する装置であることがより好ましい。
ポンプ41a〜41cおよびファン42a〜42bは、各流体送出装置の消費する瞬時電力を監視する電力量計を備えている。瞬時電力の単位は、キロワット(kW)である。図2に示すように、ポンプ41aは電力量計51aを、ポンプ41bは電力量計51bを、ポンプ41cは電力量計51cを、それぞれ備えている。また、ファン42aは電力量計52aを、ファン42bは電力量計52bをそれぞれ備えている。電力量計51a、51bおよび52aは、データ収集ユニット61aに対して直列に接続されている。一方、電力量計51cおよび52bは、データ収集ユニット61bに対して並列に接続されている。このように、データ収集ユニットと、各電力量計との接続は、直接および並列のいずれであってもよく、直列および並列を組み合わせたものであってもよい。電力量計51a〜51cおよび電力量計52a〜52bは、それぞれが配設されている流体送出装置の瞬時電力を表す電力情報を、データ収集ユニット61aまたは61bに送信する。なお、本実施形態において、各電力量計はデータ収集ユニットに接続されている。しかし、各電力量計は、データ収集ユニットに接続されずに、ネットワーク30に直接接続されていてもよい。
データ収集ユニット61aおよび61bは、ネットワーク30を介して常態監視装置10に接続されており、各電力量計から取得する各流体送出装置の電力情報を、常態監視装置10に出力する。
常態監視装置10は、ポンプ41a〜41cおよびファン42a〜42bの電力情報を、データ収集ユニット61aおよび61bから取得する。常態監視装置10は、ポンプ41a〜41cおよびファン42a〜42bの電力情報に基づいて、それぞれの装置に常態の変位が生じているか否かを判定し、常態の変位が生じている場合にはその常態の変位を検出する。常態監視装置10の詳細については後述する。
なお、常態監視システム1は3台のポンプ41a〜41cおよび2台のファン42a〜42b、電力量計51a〜51cおよび52a〜52b、ならびに、2台のデータ収集ユニット61a〜61bを備えている。本実施形態においては、その中からポンプ41a、電力量計51aおよびデータ収集ユニット61aを例として、常態監視装置10が実行する処理について説明する。以下においては、ポンプ41aのことを単にポンプ41、電力量計51aのことを単に電力量計51、データ収集ユニット61aのことを単にデータ収集ユニット61とも記載する。また、常態監視システム1を構成するポンプおよびファンの台数、および、データ収集ユニットの台数は限定されるものではない。
(流体送出装置の状態と瞬時電力の分布との関係)
常態監視装置10の構成を説明する前に、流体送出装置の動作と瞬時電力の分布との関係について簡単に説明する。流体送出装置において常態の変位が生じる主な原因は、以下の3つである。
・ベアリングの破損
・インペラ(羽根車)の破損
・配線間の絶縁不良
ベアリングが破損している場合、流体送出装置の摩擦抵抗が増加する傾向を有する。したがって、流体送出装置の瞬時電力は、正常である場合と比べて増加する傾向を有する。インペラが破損している場合、モータの負荷は減少する傾向を有する。したがって、流体送出装置の瞬時電力は、正常である場合と比べて減少する傾向を有する。配線間に絶縁不良が生じている場合、流体送出装置の仕事とは関係なくリーク電流が生じる。したがって、流体送出装置の瞬時電力は、正常である場合と比べて増加する傾向を有する。以上のように、流体送出装置に常態の変位が生じている場合、どのような原因であっても流体送出装置の瞬時電力は正常である場合と異なる。
常態監視装置10は、流体送出装置の瞬時電力を統計処理することによって、流体送出装置が正常な状態から、正常ではない別の状態へ常態が変位したこと(すなわち故障)を検出するものである。
(常態監視装置10)
常態監視装置10は、図1に示すように、制御部11、取得部12、記憶部13、出力部14および表示部15を備えている。
(制御部11)
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)などよりなり、記憶部13(記憶手段)に記憶されているプログラムを実行することによって、常態監視装置10の全体の動作を制御する。制御部11には、取得部12(取得手段)、記憶部13および出力部14が接続される。
さらに、制御部11は、後述する度数分布作成部21(度数分布作成手段)、抽出部22(抽出手段)、算出部23(算出手段)および判定部24(判定手段)を備えている。
(取得部12)
取得部12は、ネットワーク30に接続されている。取得部12は、制御部11からの制御信号に基づいて、データ収集ユニット61からポンプ41の瞬時電力を表す電力情報#1を所定の時間ごとに取得する。本実施形態において、当該所定の時間は1分であるとして説明する。取得部12は、取得した電力情報#1を制御部11に出力する。なお、上記所定の時間は、ポンプの発停の頻度に応じて変更してもよい。ポンプの発停の頻度が高い場合には上記所定の時間を短く設定し、ポンプの発停の頻度が低い場合には上記所定の時間を長く設定することが好ましい。
(記憶部13)
記憶部13は、ハードディスク、フラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体からなる。記憶部13には、制御部11が実行する上記プログラムが格納されている。さらに、制御部11は、取得部12が取得した電力情報#1を、逐次、記憶部13に記憶させる。すなわち、記憶部13は、それまでに取得部12が取得した電力情報#1を逐次記憶し蓄積している。また、制御部11は、記憶部13から電力情報群#2を取得する。電力情報群#2は、記憶部13に記憶されている一定数(以下においてN個とする)の電力情報#1からなり連続的に蓄積されたものであり、所定の電力情報群に対応する。電力情報群#2の具体的な構成については後述する。
(出力部14および表示部15)
出力部14は、制御部11の指示に基づいて、表示部15が表示すべき情報を表す画像データを作成し、当該画像データを表示部15に出力する。出力部14が作成する上記画像データについては後述する。
表示部15は、たとえば液晶表示パネルを備える表示手段である。出力部14が作成した上記画像データを表示することによって、ポンプ41の状態を製造工場の従業員が容易に把握することを可能にする。
(常態監視装置10が実行する処理)
図3を参照しながら、常態監視装置10が実行する処理について説明する。図3は、常態監視装置10が実行する処理の流れを示すフローチャートである。
ステップS1:取得部12は、瞬時電力を表す電力情報#1をデータ収集ユニット61から取得する。制御部11は、取得部12が取得した電力情報#1を記憶部13に記憶させる。
ステップS2:制御部11は、記憶部13から電力情報群#2を取得する。
ステップS3:度数分布作成部21は、電力情報群#2に基づいて度数分布#3を作成する。度数分布#3は、所定の電力情報群の度数分布である。制御部11は、度数分布#3を表す画像データを出力するように出力部14を制御する。
ステップS4:算出部23は、度数分布#3の平均Aveおよび標準偏差σを算出する。
ステップS5:取得部12は、新しい電力情報#4をデータ収集ユニット61から新たに取得し、制御部11に出力する。
ステップS6:判定部24は、新しい電力情報#4が所定の範囲に含まれているか否かを判定する。所定の範囲とは、平均Aveを含む一定の範囲である。本実施形態では、所定の範囲をAve±3σとして説明する。
ステップS7:ステップS6がYESであれば、すなわち、新しい電力情報#4がAve±3σに含まれていれば、判定部24は、ポンプ41の状態を正常と判定する。制御部11は、新しい電力情報#4を記憶部13に記憶させた後に、実行する処理をステップS2に戻す。制御部11は、度数分布#3と併せてポンプ41の状態が正常であることを表す画像データを出力するように出力部14を制御する。
ステップS8:ステップS6がNOであれば、すなわち、新しい電力情報#4がAve±3σに含まれていなければ、制御部11は、新しい電力情報#4を含めてn個の電力情報を取得するように取得部12を制御する。判定部24は、新しい電力情報#4を含むn個の電力情報に対するAve±3σに含まれていない電力情報の割合はm/n以上であるか否かを判定する。この割合m/nは、所定の割合である。本実施形態では、n=20個、m=10個、すなわち、m/n=0.5として説明する。
ステップS9:ステップS8がNOであれば、判定部24は、Ave±3σに含まれていない電力情報を外れ値と判定する。制御部11は、新しい電力情報#4を含むn個の電力情報を記憶部13に記憶させた後に、実行する処理をステップS2に戻す。
ステップS10:ステップS8がYESであれば、抽出部22は、電力情報群#2のうち、新しい電力情報#4より前に取得された電力情報群を第1の電力情報群#5として抽出する。また、新しい電力情報#4以降に取得されたn個の電力情報群を第2の電力情報群#6として抽出する。第1の電力情報群#5は電力情報群#2の前半部分であり、第2の電力情報群#6は電力情報群#2の後半部分である。度数分布作成部21は、第1の電力情報群#5から度数分布#7(第1の度数分布)を作成し、第2の電力情報群#6から度数分布#8(第2の度数分布)を作成する。当該ステップを言い換えれば、抽出部22は、度数分布#3から度数分布#7および度数分布#8を抽出する。制御部11は、度数分布#7および度数分布#8を表す画像データを出力するように出力部14を制御する。
ステップS11:算出部23は、度数分布#7の平均Ave1および標準偏差σ1を算出する。また、度数分布#8の平均Ave2および標準偏差σ2を算出する。平均Ave1は第1の平均であり、標準偏差σ1は第1の標準偏差であり、平均Ave2は第2の平均であり、標準偏差σ2は第2の標準偏差である。
ステップS12:判定部24は、平均Ave1および平均Ave2が異なり、かつ、標準偏差σ2は標準偏差σ1以下であるか否かを判定する。すなわち、Ave1≠Ave2、かつ、σ1≧σ2であるか否かを判定する。
ステップS13:ステップS12がNOであれば、判定部24は、ポンプ41の状態を遷移状態と判定する。遷移状態は、常態の変位(≒故障)が完了する前の常態であり、故障の前兆と理解可能である。制御部11は、度数分布#7および度数分布#8とともに、ポンプ41の状態が遷移状態であることを表す画像データを出力するように出力部14を制御する。
ステップS14:ステップS12がYESであれば、判定部24は、ポンプ41の状態を常態の変位(≒故障)と判定する。制御部11は、度数分布#7および度数分布#8に加えて、ポンプ41の常態が変位(≒故障)したことを示す画像データを生成するように出力部14を制御する。
以上のように、常態監視装置10は、ポンプ41に生じている常態の変位を検出し、製造工場の従業員などに当該常態の変位を通知する。常態監視装置10は、統計処理を実行して上記の常態の変位を検出するため、瞬時電力と閾値との比較に基づく常態監視と比べて検出精度を高める効果を奏する。
なお、ステップS8の変形例として、判定部24は、取得部があらたに取得する電力情報において、Ave±3σに含まれない電力情報の連続回数がm回を上回るか否かを判定してもよい。当該m回は、所定の連続回数である。
また、度数分布作成部21は、取得部12が新たな電力情報を取得するたびに、新たな電力情報を含む電力情報群#2に基づいて度数分布#3を新たに作成することが好ましい。この構成によれば、常態監視装置10は、ポンプ41の状態をリアルタイムで監視することができる。
(第1の電力情報群および第2の電力情報群の抽出)
図4を参照しながら、記憶部13に記憶されている電力情報群#2について説明する。図4は、抽出部22が、第1の電力情報#5および第2の電力情報#6を抽出する過程における電力情報群#2の遷移を例示する図である。電力情報群#2は、N個の電力情報からなる。
図4(a)は、ステップS6に対応する。判定部24は、新しい電力情報#4が所定の範囲であるAve±3σに含まれているか否かを判定する。この場合、新しい電力情報#4はAve±3σに含まれる電力情報であり、ステップS6の判定結果はYESである。そのことを示すために、図4(a)の新しい電力情報#4に「Y」を付している。したがって、判定部24はポンプ41の状態を正常と判定し、制御部11は新しい電力情報#4を記憶部13に記憶させる(ステップS7)。
仮に、新しい電力情報#4はAve±3σに含まれない電力情報である場合、ステップS6の判定結果はNOである。その場合には、新しい電力情報#4に「N」を付す。電力情報群#2を構成する各電力情報に付されている「Y」または「N」も、各電力情報のステップS6における判定結果を示している。すなわち、図4(a)に示す電力情報群#2が含む電力情報のほとんどはAve±3σに含まれる電力情報である。
図4(b)は、図4(a)と同様にステップS6に対応する。しかし、図4(b)は、新しい電力情報#4がAve±3σに含まれていない点が図4(a)と異なる。図4(b)において、ステップS6の判定結果はNOであるので、ステップS8へ進む。
図4(c)は、新しい電力情報#4を含むn個の電力情報を取得した状態を示している(ステップS8)。判定部24は、上記n個の電力情報のうちAve±3σに含まれていない電力情報はm個以上であるか否かを判定し(ステップS8)、ステップS8の判定結果がYESである場合を図4(c)は示す。したがって、抽出部22は、新しい電力情報#4より前に取得された電力情報群を第1の電力情報群#5として抽出し、新しい電力情報#4以降に取得されたn個の電力情報群を第2の電力情報群#6として抽出する。
(電力情報#1の取得間隔および電力情報群#2の期間)
電力情報群#2は、一定期間の電力情報からなることが好ましい。本実施形態においては、当該一定期間を1ヶ月として説明する。ポンプに代表される流体送出装置の瞬時電力は、経時変化することが知られている。電力情報群#2が一定期間の電力情報からなることによって、電力情報群#2に経時変化前の電力情報が含まれることを防止し、ポンプ41の常態をより忠実に把握することができる。電力情報群#2が経時変化前の電力情報を含む場合、度数分布#3の幅は正常な度数分布#3より広くなり、ポンプ41の常態を反映しないものとなる。
上記一定期間を1ヶ月とし、電力情報を1分間隔で取得した場合、電力情報群#2は43200個の電力情報からなる。電力情報の取得間隔は、ポンプ41の運転パターンおよび負荷の変動に応じて適宜変更することができる。たとえば、発停を10分以内に繰り返すような運転パターンで運転されるポンプであれば、電力情報の取得間隔を短くすることが好ましい。一方、長期間にわたって連続運転されるポンプであれば、電力情報の取得間隔を10分または1時間というように、長く設定してもよい。
上記一定期間、電力情報の取得期間、および、電力情報群#2が含む電力情報の数は、用いる流体送出装置の態様に応じて、適宜設定すればよい。
(電力情報群の度数分布)
図5〜8を参照しながら、度数分布作成部21が作成する度数分布の例について説明する。図5は、ポンプ41の状態が正常である場合における電力情報群#2の度数分布#3を示す図である。電力情報群#2は、1000個の電力情報からなり、平均および標準偏差は、それぞれAve=100kW、σ=1.0kWである。たとえばポンプを、およそ負荷一定の条件で運転すると、ポンプが消費する瞬時電力は正規分布に近い形状となることが経験的に分かっている。したがって、ポンプ41の電力情報群#2から度数分布#3を作成して、その形状が1つの正規分布に近いものであれば、ポンプ41は正常であると考えて問題ない。
図6は、電力情報群#2が外れ値を含んでいる場合における度数分布#3を示す図である。外れ値とは、電力情報群#2に含まれる電力情報であって、計測ミス、保存ミスなどに起因して所定の範囲(Ave±3σ)に含まれない値を有するものである(図4(a)に示す「N」の電力情報に相当する)。外れ値は、偶発的に生じる所定の範囲外の電力情報であり、ポンプ41の常態を反映するものではない。上記の通り外れ値は偶発的に生じるものであり、その発生する確率は極めて低い。図6に示す度数分布#3においては、1000個の電力情報のうち、外れ値は10個である。したがって、外れ値が生じたとしても、その後に高い確率で外れ値が続くことはない。すなわち、外れ値に起因して、ステップS6においてYESと判定されることはない。
図7は、ポンプ41に常態の変位が生じている場合の度数分布を示す図である。新しい電力情報#4を含む20個の電力情報に対して、Ave±3σに含まれていない電力情報の割合が0.5以上であれば、ステップS8の判定結果はYESである。ステップS8の判定結果がYESである場合、抽出部22は、新しい電力情報#4より前に取得した第1の電力情報群#5と、新しい電力情報#4以降に取得した第2の電力情報群#6とを、電力情報群#2から抽出する(ステップS10)。
度数分布作成部21は、第1の電力情報群#5から度数分布#7を作成し、第2の電力情報群#6から度数分布#8を作成する。図7は、度数分布#7および度数分布#8を図示している。さらに、算出部23は、第1の電力情報群#5から平均Ave1および標準偏差σ1を算出し、第2の電力情報群#6から平均Ave2および標準偏差σ2を算出する(ステップS11)。判定部24は、Ave1≠Ave2、かつ、σ1≧σ2であるか否かを判定する(ステップS12)。ここで、Ave1≠Ave2であり、かつ、σ1≧σ2であるので、判定部24は、ポンプ41の常態が変位した(≒故障)と判定する(ステップS14)。
なお、ステップS14において、常態が変位したと判定部24が判定した後も、取得部12は、更に新たな電力情報を取得し続けてもよい。その場合、電力情報群#2を構成する電力情報の数は一定であるため、第2の電力情報群#6の個数は増加し、第1の電力情報群#5の個数は減少する。図7は、440個の電力情報からなる度数分布#7、および、560個の電力情報からなる度数分布#8を示す。この時点において、Ave1=99.7kW、σ1=1.6kW、Ave2=97.0kW、σ2=0.8kWである。すなわち、Ave1≠Ave2、かつ、σ1≧σ2であるので、判定部24は、ポンプ41の常態が変位した(≒故障)と判定する。
図8は、ポンプ41が遷移状態にある場合の度数分布を示す図である。ステップS8の判定結果がYESである場合、抽出部22は、新しい電力情報#4より前に取得した第1の電力情報群#5と、新しい電力情報#4以降に取得した第2の電力情報群#6とを、電力情報群#2から抽出する(ステップS10)。
度数分布作成部21は、第1の電力情報群#5から度数分布#7を作成し、第2の電力情報群#6から度数分布#8を作成する。図8は、度数分布#7および度数分布#8を図示している。さらに、算出部23は、第1の電力情報群#5から平均Ave1および標準偏差σ1を算出し、第2の電力情報群#6から平均Ave2および標準偏差σ2を算出する(ステップS11)。判定部24は、Ave1≠Ave2、かつ、σ1≧σ2であるか否かを判定する(ステップS12)。ここで、Ave1≠Ave2であり、かつ、σ1≧σ2ではないので、判定部24は、ポンプ41の状態を遷移状態と判定する(ステップS13)。
なお、ステップS13において、遷移状態と判定部24が判定した後も、取得部12は、更に新たな電力情報を取得し続けてもよい。その場合、電力情報群#2を構成する電力情報の数は一定であるため、第2の電力情報群#6の個数は増加し、第1の電力情報群#5の個数は減少する。図8は、780個の電力情報からなる度数分布#7、および、220個の電力情報からなる度数分布#8を示す。この時点において、Ave1=99.6kW、σ1=1.3kW、Ave2=97.1kW、σ2=2.6kWである。すなわち、Ave1≠Ave2であるが、σ1<σ2であるので、判定部24は、ポンプ41の状態を遷移状態と判定する。
(常態監視システム1の構成例)
常態監視システム1の構成例を、図9に示す。図9(a)は、DviceNetに準拠した機器を用いて常態監視システム1aを構成する例を示す図である。DviceNetとは、シリアル通信を用いてフィールド機器を接続する接続方式であって、国際標準規格に対応しているものである。常態監視システム1aは、電力量計、DeviceNet通信ユニット、PLC(Programmable Logic Controller)およびPT(Programmable Terminal)を備えている。常態監視システム1aにおいて、DeviceNet通信ユニットは、各電力量計から電力情報を取得し、DeviceNetに電力情報を送信する通信ユニットである。PLCは常態監視装置10およびデータ収集ユニットに対応する。DeviceNet通信ユニットおよびPLCは、DeviceNetに準拠したネットワークにそれぞれ接続されており、DeviceNet通信ユニットには複数の電力量計が接続されている。PTは表示部を備えており、PLCが出力する度数分布を含む画像データを表示する。
図9(b)は、LAN(Local Area Network)に接続されているセンサネットワークコントローラ(EW700)およびパソコン(PC)を備えている。EW700はデータ収集ユニットに対応し、EW700には複数の電力量計が接続されている。PCは、常態監視装置10の各機能を実現するプログラムの命令を実行することによって、常態監視装置10として機能する。常態監視装置10の各機能は、既存のソフトウェアを組み合わせることによって実現されてもよい。たとえば、常態監視装置10の各機能は、データ自動収集ソフトであるEasyEW loggerと、表計算ソフトのマクロとを組み合わせることによって実現可能である。
〔ソフトウェアによる実現例〕
最後に、常態監視装置10の各ブロック、特に度数分布作成部21、抽出部22、算出部23および判定部24は、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
後者の場合、常態監視装置10は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである常態監視装置10の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記常態監視装置10に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、一時的でない有形の媒体(non-transitory tangible medium)、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM(登録商標)/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
また、常態監視装置10を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、製造工場などに配設されている流体送出装置における常態の変位を検出するために好適に利用可能である。
10 常態監視装置
11 制御部
12 取得部
13 記憶部
14 出力部
15 表示部
21 度数分布作成部
22 抽出部
23 算出部
24 判定部

Claims (10)

  1. 流体送出装置が消費する瞬時電力を表す電力情報を取得する取得手段と、
    上記電力情報を逐次記憶する記憶手段と、
    上記記憶手段に記憶されている一定数の上記電力情報からなり連続的に蓄積された所定の電力情報群の度数分布を作成する度数分布作成手段と、
    上記所定の電力情報群の度数分布から、上記所定の電力情報群の前半部分に含まれる電力情報を主に含む第1の度数分布、および、上記所定の電力情報群の後半部分に含まれる電力情報を主に含む第2の度数分布を抽出する抽出手段と、
    上記第1の度数分布から第1の平均および第1の標準偏差を算出し、上記第2の度数分布から第2の平均および第2の標準偏差を算出する算出手段と、
    上記第1の平均と上記第2の平均とが異なり、かつ、上記第2の標準偏差は上記第1の標準偏差以下であれば、上記流体送出装置の常態が変位したと判定する判定手段と、を備えていることを特徴とする常態監視装置。
  2. 上記抽出手段は、上記取得手段が取得した電力情報が上記所定の電力情報群における度数分布の平均を含む所定の範囲に含まれていない場合に、当該電力情報より前に取得した電力情報群を上記前半部分とし、当該電力情報以降に取得する電力情報群を上記後半部分とすることを特徴とする請求項1に記載の常態監視装置。
  3. 上記抽出手段は、上記後半部分を構成する電力情報群に対する上記所定の範囲に含まれていない電力情報の割合が所定の割合以上である際に、上記第1の度数分布および上記第2の度数分布を抽出することを特徴とする請求項2に記載の常態監視装置。
  4. 上記抽出手段は、上記後半部分を構成する電力情報群において、上記所定の範囲に含まれていない電力情報が所定の連続回数を上回った際に、上記第1の度数分布および上記第2の度数分布を抽出することを特徴とする請求項2に記載の常態監視装置。
  5. 少なくとも上記所定の電力情報群の度数分布を表す画像データを出力する出力手段と、
    上記画像データを表示する表示手段とを備え、さらに、
    上記抽出手段が上記第1の度数分布および上記第2の度数分布を抽出している際には、上記第1の度数分布および上記第2の度数分布を表す上記画像データを出力することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の常態監視装置。
  6. 上記度数分布作成手段は、上記取得手段が新たな上記電力情報を取得するたびに上記所定の電力情報群の度数分布を作成することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の常態監視装置。
  7. 瞬時電力を表す電力情報を生成する電力量計、および、常態監視装置を備えた常態監視システムであって、
    上記常態監視装置は、
    流体送出装置が消費する瞬時電力を表す電力情報を取得する取得手段と、
    上記電力情報を逐次記憶する記憶手段と、
    上記記憶手段に記憶されている一定数の上記電力情報からなり連続的に蓄積された所定の電力情報群の度数分布を作成する度数分布作成手段と、
    上記所定の電力情報群の度数分布から、上記所定の電力情報群の前半部分に含まれる電力情報を主に含む第1の度数分布、および、上記所定の電力情報群の後半部分に含まれる電力情報を主に含む第2の度数分布を抽出する抽出手段と、
    上記第1の度数分布から第1の平均および第1の標準偏差を算出し、上記第2の度数分布から第2の平均および第2の標準偏差を算出する算出手段と、
    上記第1の平均と上記第2の平均とが異なり、かつ、上記第2の標準偏差は上記第1の標準偏差以下であれば、上記流体送出装置の常態が変位したと判定する判定手段と、を備えていることを特徴とする常態監視システム。
  8. 流体送出装置が消費する瞬時電力を表す電力情報を取得する取得工程と、
    上記電力情報を記憶手段に逐次記憶する記憶工程と、
    上記記憶手段に記憶されている一定数の上記電力情報からなり連続的に蓄積された所定の電力情報群の度数分布を作成する度数分布作成工程と、
    上記所定の電力情報群の度数分布から、上記所定の電力情報群の前半部分に含まれる電力情報を主に含む第1の度数分布、および、上記所定の電力情報群の後半部分に含まれる電力情報を主に含む第2の度数分布を抽出する抽出工程と、
    上記第1の度数分布から第1の平均および第1の標準偏差を算出し、上記第2の度数分布から第2の平均および第2の標準偏差を算出する算出工程と、
    上記第1の平均と上記第2の平均とが異なり、かつ、上記第2の標準偏差は上記第1の標準偏差以下であれば、上記流体送出装置の常態が変位したと判定する判定工程と、を実行することを特徴とする常態監視方法。
  9. 請求項1から6のいずれか1項に記載の常態監視装置が備えている各手段として、コンピュータを動作させるためのプログラム。
  10. 請求項9に記載のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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WO2023157697A1 (ja) * 2022-02-18 2023-08-24 オムロン株式会社 生産管理システム、生産管理方法、及びプログラム

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