JP2014082876A - 車両用電力伝送装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】車両用電力伝送装置10は、車両の外部から送信される所定周波数の電波を受信可能であるとともに、現在の受信周波数から所定の移動速度で受信周波数を移動させることで電波を探索し、受信強度が所定強度以上となる電波を受信した場合に受信周波数の移動を停止する探索動作を実行可能なラジオ受信機11と、ラジオ受信機11によって探索動作が実行されている間において送電機24による携帯機1への電力の伝送を中断する車載装置12と、を備える。
【選択図】図1
Description
例えば、車載ラジオ受信機などにおいて自動的に周波数を変更しながら放送局を探索する動作(いわゆるスキャン動作)などを行なう場合に、コイルから発せられた電磁波の周波数の逓倍波を受信すると、放送局を探索する動作が意図されずに停止してしまうという問題が生じる。
これにより、例えば、伝送周波数および伝送周波数の逓倍波が適宜のスペクトル幅を有している場合であっても、電力の伝送に用いられる電磁波の伝送周波数が受信機の現在の受信周波数に対して与える影響を、より低減することができる。
一方、操作手段に対する操作が検出された場合に、受信機による探索動作における受信周波数の移動が開始されるタイミングに対して、中断手段によって電力の伝送が中断されるタイミングが遅い場合には、干渉が発生する可能性がある。この場合、探索動作において現在の受信周波数から最寄りの伝送周波数の逓倍波の周波数に移動するまでの時間が、受信周波数の移動が開始されてから電力の伝送が中断されるまでの時間よりも長くなれば、受信機の受信動作に対する電磁波の干渉は抑制される。
したがって、受信機による受信周波数の移動が現在の受信周波数から最寄りの伝送周波数の逓倍波の周波数に到達するよりも前に電力の伝送が中断されるようにして伝送周波数を所定量だけ変更することにより、現在の受信周波数にかかわりなく、受信周波数の移動が開始されるタイミングをあえて遅らせる必要無しに、受信機の受信動作に対する電磁波の干渉を抑制することができる。
所定周波数は、例えば、車両の外部の放送局Bから音声信号または映像信号が電波として変調されて送信されるための放送局Bに固有の周波数などであり、車両の現在位置を含む所定のエリア内などにおいてラジオ受信機11が受信可能な電波の周波数である。
また、ラジオ受信機11は、例えば、車両に新規に搭載されたり、車両の乗員などによって車室内に持ち込まれたり、車両周辺の所定範囲内に存在したりなどの各状態で無線通信などによって車載装置12と通信可能に構成されてもよい。
入力操作部11aは、例えば操作者の手指により入力操作可能なボタンやスイッチやタッチパネル、あるいは、例えば操作者の音声により入力操作可能な音声入力装置などであって、操作者による所定の操作の入力有無を検出して、この検出結果を示す操作信号を出力する。
入力操作部11aは、例えば、ラジオ受信機11のシーク(seek)またはスキャン(scan)などの受信周波数の探索動作の実行開始あるいは実行終了を指示する操作の入力に応じた操作信号を出力する。
ラジオ受信機11は、例えば、入力操作部11aから受信周波数の探索動作の実行開始を示す操作信号を受信した場合には、探索動作の動作情報である探索開始の情報と、現在の受信周波数などの情報と、を出力する。
ラジオ受信機11は、例えば、入力操作部11aから受信周波数の探索動作の実行終了を示す操作信号を受信した場合には、探索動作の動作情報である探索終了の情報を出力する。
ラジオ受信機11は、例えば、シークの実行時に現在の受信周波数から周波数の低い側あるいは高い側で次に受信可能な電波(例えば、受信強度が所定強度以上となる電波など)を探索した場合、あるいは所定の上限周波数または下限周波数に到達した場合などには、探索終了を示す情報を出力して、シークの実行を終了する。
ラジオ受信機11は、例えば、スキャンの実行時に入力操作部11aから探索動作の実行終了を示す操作信号を受信した場合、あるいは所定の上限周波数または下限周波数に到達した場合などには、探索終了を示す情報を出力して、スキャンの実行を終了する。
車載装置12は、例えば、現在位置検出部21と、周波数記憶部22と、通信部23と、送電機24と、制御部25と、を備えている。
周波数記憶部22は、例えば、ラジオ受信機11が受信可能な電波の周波数(例えば、放送局Bに固有の周波数など)を、予め設定された所定のエリア(例えば、放送局Bの放送エリアなど)毎に対応させて予め記憶している。
送電機24は、例えば、制御部25の制御に応じて、電磁波の伝送周波数を変更し、伝送周波数の変化量に応じて電磁波の伝送電力を増大させており、予め記憶している伝送特性の情報に基づいて、伝送周波数の変更前後において携帯機1による受電電力がほぼ等しくなるように設定する。
制御部25は、例えば、ラジオ受信機11との通信によって、受信周波数の探索開始および探索終了の各情報と、現在の受信周波数などの情報と、を取得可能である。
なお、所定の許容周波数範囲は、例えば、携帯機1および送電機24の特性などに応じて設定されている。
この場合、制御部25は、例えば、ラジオ受信機11の探索動作における移動速度で現在の受信周波数から該受信周波数に最も近い伝送周波数の逓倍波の周波数に移動するまでの時間が、入力操作部11aに対する操作者の所定の操作に応じてラジオ受信機11による受信周波数の移動が開始されてから送電機24によって電力の伝送が中断されるまでの時間よりも長くなるように、伝送周波数を所定量だけ変更することを送電機24に指示する。
さらに、制御部25は、例えば、伝送周波数の変化量に応じて、伝送周波数の変更前後において携帯機1による受電電力がほぼ等しくなるようにして、電磁波の送信電力を増減させることを送電機24に指示する。
この周波数差分は、例えば、ラジオ受信機11の特性と、車載装置12の特性と、車両のCAN(Controller Area Network)通信などの通信システムの特性と、などに応じて設定される。
そして、制御部25は、例えば、車両の現在位置が含まれると判定したエリアにおいてラジオ受信機11が受信可能な電波の周波数を周波数記憶部22から取得する。そして、取得した周波数と、取得した周波数に最も近い伝送周波数の逓倍波の周波数との差分が所定値未満である場合に、伝送周波数を所定量だけ変更することを送電機24に指示する。
制御部31は、受電機32および通信部33の動作を指示する指令信号を出力する。
通信部33は、例えば、車載装置12と無線通信可能であって、各種の情報の送受信を行なう。
例えば図2に示すステップS01において、入力操作部11aは、入力操作部11aに対する操作者の所定の操作の入力を検出したか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS01の判定処理を繰り返し実行する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS02に進む。
なお、入力操作部11aに対する操作者の所定の操作の入力の検出結果は、例えば図3または図4に示すように、適宜の時間(例えば、時刻t0から時刻t1までの時間)に亘ってONとなる操作信号によって示される。
なお、探索開始の情報(例えば、シークの開始など)が出力されるタイミングは、例えば図3または図4に示すように、ラジオ受信機11が入力操作部11aから出力された操作信号(つまり、受信周波数の探索動作の実行開始を示す操作信号)を受信した時点(例えば、時刻t1)から、ラジオ受信機11の特性などに応じた第2所定時間Tbが経過したタイミング(例えば、時刻t2)などである。
なお、受信周波数の探索動作が開始されるタイミングは、例えば図3または図4に示すように、ラジオ受信機11が入力操作部11aから出力された操作信号(つまり、受信周波数の探索動作の実行開始を示す操作信号)を受信した時点(例えば、時刻t1)から、ラジオ受信機11の特性などに応じた第1所定時間Taが経過したタイミング(例えば、図3の時刻t5または図4の時刻t4)などである。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS04の判定処理を繰り返し実行する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS05に進む。
なお、探索終了の情報(例えば、シークの終了など)が出力されるタイミングは、例えば図3または図4に示すように、受信周波数の探索動作が終了された時点(例えば、時刻t6)から、ラジオ受信機11の特性などに応じた所定時間が経過したタイミング(例えば、時刻t7から時刻t8の間)などである。
例えば図5に示すステップS11においては、車両の起動を指示するイグニッションスイッチのオンと、ラジオ受信機11の電源のオンと、ラジオ受信機11の受信周波数の変更と、のうちの何れかが実行されたか否かを判定する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS11の判定処理を繰り返し実行する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS12に進む。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS16に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS13に進む。
この判定結果が「YES」の場合(例えば、図3に示す状態など)には、ステップS14に進み、このステップS14においては、伝送周波数を変更せずに、後述するステップS20に進む。
一方、この判定結果が「NO」の場合(例えば、図4に示す状態など)には、ステップS15に進み、このステップS15においては、第1の伝送周波数変更処理を実行して、後述するステップS20に進む。
また、この電力伝送中断タイミングは、例えば図3または図4に示すように、ラジオ受信機11が入力操作部11aから出力された操作信号(つまり、受信周波数の探索動作の実行開始を示す操作信号)を受信した時点(例えば、時刻t1)から、第2所定時間Tbと第3所定時間Tcと第4所定時間Tdとが経過したタイミング(例えば、図3の時刻t4または図4の時刻t5)などである。
第3所定時間Tcは、例えば車両のCAN(Controller Area Network)通信などの通信システムの特性など応じた情報の伝送時間に相当する。
次に、ステップS17においては、周波数記憶部22に記憶されている周波数、例えば、車両の現在位置を含むエリア内においてラジオ受信機11が受信可能な電波の複数の所定周波数および放送局Bに固有の周波数などを取得する。
この判定結果が「NO」の場合には、後述するステップS20に進む。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS19に進む。
そして、ステップS19においては、第2の伝送周波数変更処理を実行して、ステップS20に進む。
より詳細には、例えば、現在の伝送周波数の前後に設定された所定の許容周波数範囲内において、変更先伝送周波数の逓倍波の周波数と、周波数記憶部22から取得した周波数との差分が、受信周波数の1チャネル間隔(例えば、10kHzなど)以上になるようにして、伝送周波数を所定量だけ変更する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS20の判定処理を繰り返し実行する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS21に進む。
そして、ステップS21においては、送電機24から携帯機1への電力の伝送を中断することを指示する。
この判定結果が「NO」の場合には、ステップS22の判定処理を繰り返し実行する。
一方、この判定結果が「YES」の場合には、ステップS23に進む。
そして、ステップS23においては、送電機24から携帯機1への電力の伝送を開始(再開)することを指示し、エンドに進む。
例えば、第1所定時間Ta(=30ms)と第2所定時間Tb(=20ms)と第3所定時間Tc(=20ms)と第4所定時間Td(=40ms)とに対しては、((Tb+Tc+Td)−Ta)=50msであり、受信周波数の探索動作が開始されてから50ms後に電力伝送が中断される。
これに対して、所定量が+5kHzであれば、ラジオ受信機11の探索動作における移動速度(例えば、400kHz/sec)で現在の受信周波数(例えば、580kHz)から最寄りの変更先伝送周波数(例えば、150kHz)の逓倍波の周波数(例えば、4逓倍の600kHz)に移動するまでの時間は、50msである。この時間は、受信周波数の探索動作が開始されてから電力伝送が中断されるまでの時間に一致する。
したがって、ラジオ受信機11の受信周波数が最寄りの変更先伝送周波数の逓倍波の周波数に移動するまでの時間が、受信周波数の探索動作が開始されてから電力伝送が中断されるまでの時間よりも長くなるようにして、伝送周波数は所定量として+5kHzよりも大きい値(例えば、+6kHzなど)だけ変更される。
これにより、電力の伝送に用いられる電磁波がラジオ受信機11の探索動作に干渉することを防止することができる。
さらに、例えば、ラジオ受信機11が、車載装置12による電力の伝送に用いられる電磁波を所望の電波であると誤検知することによって、電波の探索動作を停止してしまうことを防止することができ、ラジオ受信機11の所望の使い勝手および機能性を確保することができる。
これにより、例えば、伝送周波数および伝送周波数の逓倍波が適宜のスペクトル幅を有している場合であっても、電力の伝送に用いられる電磁波がラジオ受信機11の受信動作に対して与える影響を低減することができ、ラジオノイズの発生を回避することができる。
これにより、現在の受信周波数にかかわりなく、受信周波数の移動が開始されるタイミングをあえて遅らせる必要無しに、ラジオ受信機11の受信動作に対する電磁波の干渉を抑制することができ、受信周波数の探索動作における誤検知を回避することができる。
これにより、伝送周波数を再度変更する必要無しにラジオ受信機11の受信動作に対する電磁波の干渉を抑制することができ、所望の伝送効率を容易に確保することができる。
この場合には、例えば、現在の受信周波数と最寄りの伝送周波数の逓倍波の周波数との差分に対する所定値を、ラジオノイズを回避するための周波数差分と、受信周波数の探索動作における誤検知を回避するための周波数差分とのうち、何れか大きい方などに設定する。
そして、制御部25は、ラジオ受信機11の現在の受信周波数と、この受信周波数に最も近い伝送周波数の逓倍波の周波数との差分が所定値未満である場合に、伝送周波数を所定量だけ変更することを送電機24に指示する。
なお、ラジオノイズを回避するための周波数差分は、例えば、ラジオ受信機11のアンテナの種類と、アンテナのレイアウトと、アンテナとラジオ受信機11本体との配線と、ラジオ受信機11の特性と、などに応じて変化し、予め実施される試験の結果などに基づいて設定される。
また、ラジオノイズを回避するためには、例えば、変更先伝送周波数の逓倍波の周波数と、受信周波数との差分が、受信周波数の1チャネル間隔(例えば、10kHzなど)以上になるようにして、伝送周波数を所定量だけ変更する。
10 車両用電力伝送装置
11 ラジオ受信機(受信機)
11a 入力操作部(操作手段)
12 車載装置
21 現在位置検出部(エリア判定手段)
22 周波数記憶部(記憶手段、所定周波数記憶手段)
23 通信部
24 送電機(電力伝送手段)
25 制御部(中断手段、周波数変更手段、エリア判定手段)
32 受電機(受電手段)
Claims (6)
- 受電手段を備える携帯機に電力を伝送する車両に設けられた車両用電力伝送装置であって、
前記携帯機へ所定の伝送周波数の電磁波を送信することによって前記携帯機の前記受電手段に電力を伝送する電力伝送手段と、
前記車両の外部から送信される所定周波数の電波を受信可能であるとともに、現在の受信周波数から所定の移動速度で受信周波数を移動させることで前記電波を探索し、受信強度が所定強度以上となる電波を受信した場合に前記受信周波数の移動を停止する探索動作を実行可能な受信機と、
前記受信機によって前記探索動作が実行されている間において前記電力伝送手段による前記電力の伝送を中断する中断手段と、
を備えることを特徴とする車両用電力伝送装置。 - 前記現在の受信周波数と、該受信周波数に最も近い前記伝送周波数の逓倍波の周波数との差分が所定値未満である場合に、前記伝送周波数を所定量だけ変更する周波数変更手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用電力伝送装置。
- 前記車両の乗員による操作が可能な操作手段を備え、
前記受信機は、前記操作手段に対する前記操作を検出した場合に前記探索動作における前記受信周波数の移動を開始し、
前記周波数変更手段は、前記探索動作における前記移動速度で前記現在の受信周波数から該受信周波数に最も近い前記伝送周波数の逓倍波の周波数に移動するまでの時間が、前記操作手段に対する前記操作に応じて前記受信機による前記受信周波数の移動が開始されてから前記中断手段によって前記電力の伝送が中断されるまでの時間よりも長くなるように、前記伝送周波数を前記所定量だけ変更する
ことを特徴とする請求項2に記載の車両用電力伝送装置。 - 前記車両の現在位置を検出し、該現在位置に基づいてエリアを判定するエリア判定手段と、
前記受信機が受信可能な前記電波の周波数を前記エリア毎に対応させて予め記憶する記憶手段と、を備え、
前記周波数変更手段は、前記記憶手段に記憶された前記エリアにおいて受信可能な前記電波の周波数と、該周波数に最も近い前記伝送周波数の逓倍波の周波数との差分が所定値未満である場合に、前記伝送周波数を所定量だけ変更する
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の車両用電力伝送装置。 - 複数の前記所定周波数を記憶可能な所定周波数記憶手段を備え、
前記周波数変更手段は、前記所定周波数記憶手段に記憶された前記所定周波数と、該所定周波数に最も近い前記伝送周波数の逓倍波の周波数との差分が所定値未満である場合に、前記伝送周波数を所定量だけ変更する
ことを特徴とする請求項2から請求項4の何れか1つに記載の車両用電力伝送装置。 - 前記所定周波数は、前記車両の外部の放送局から音声信号または映像信号が前記電波として変調されて送信されるための前記放送局に固有の周波数である
ことを特徴とする請求項1から請求項5の何れか1つに記載の車両用電力伝送装置。
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