JP2014081125A - 冷凍車 - Google Patents

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淳 中村
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伸一 中山
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Abstract

【課題】開閉扉の開放動作に起因する収納庫内の温度上昇を効果的に抑制することが可能な冷凍車を提供する。
【解決手段】この冷凍車100は、車両本体10に設けられた冷凍庫20と、冷凍庫20の内部を冷却する冷却ユニット30と、冷凍庫20に設けられた開閉扉24と、冷凍庫20の内部の開閉扉24近傍に空気を吹き出すエアカーテン装置40と、開閉扉24の開放前に、エアカーテン装置40の運転を開始する制御を行う冷凍庫側制御部51とを備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、冷凍車に関し、特に、エアカーテン装置を備えた冷凍車に関する。
従来、エアカーテン装置を備えた冷凍車が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、冷却ユニットにより積載物が保冷される冷凍庫(収納庫)と、冷凍庫の開閉扉が開放された場合に冷凍庫の開口部に空気を吹き出してエアカーテンを形成する送風機(エアカーテン装置)と、送風機を作動させる制御装置とを備えた冷凍車が開示されている。この特許文献1に記載の冷凍車では、両開きタイプの開閉扉近傍に扉の開放動作に連動してオン状態となるドアスイッチが設けられている。これにより、ドアスイッチからのオン信号が制御装置に入力された場合に、制御装置は開閉扉が開状態であると判断して送風機を始動させる。つまり、この冷凍車では、制御装置により開閉扉が開放されたと判断された後に、冷凍庫の開口部におけるエアカーテンの形成が開始されるように構成されている。
特許第4412750号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された冷凍車では、開閉扉が開放されたと判断された後に送風機(エアカーテン装置)が始動されるため、エアカーテンが形成される前に、開閉扉の開放動作が行われる。このため、開閉扉の開放動作時に冷凍庫内に暖かい外気が侵入しやすいため、冷凍庫(収納庫)内の温度が大幅に上昇してしまうという問題点がある。より詳細には、開閉扉の開放(回動)動作による吸引力により冷凍庫内の重たい冷気が庫内床面近傍の開口領域から外部に引き出されるとともに、この冷気の外部への引き出しと置換するように、庫内の冷気と比較して暖かく重さの軽い外気が、庫内天井近傍の開口領域から冷凍庫内へと引き込まれる。このように、エアカーテンが形成される前に、開閉扉の開放動作に起因して庫内冷気と外気とが一部置換されてしまうため、冷凍庫(収納庫)内への外気からの熱侵入を許容してしまい、その結果、冷凍庫(収納庫)内の温度が大幅に上昇してしまうという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、開閉扉の開放動作に起因する収納庫内の温度上昇を効果的に抑制することが可能な冷凍車を提供することである。
この発明の一の局面による冷凍車は、車両に設けられた収納庫と、収納庫の内部を冷却する冷却ユニットと、収納庫に設けられた開閉扉と、収納庫の内部の開閉扉近傍に空気を吹き出すエアカーテン装置と、開閉扉の開放前に、エアカーテン装置の運転を開始する制御を行う制御手段とを備える。なお、本発明における「冷凍」とは、収納庫内を0℃以下に冷却(冷凍)する場合のみならず、収納庫内を0℃よりも若干高い低温の温度域に冷却(冷蔵)する場合も含む広い概念である。
この発明の一の局面による冷凍車では、上記のように、開閉扉の開放前に、エアカーテン装置の運転を開始する制御を行う制御手段を備えることによって、収納庫内部の開閉扉近傍領域には、開閉扉の開放前に、エアカーテン装置によりエアカーテンが予め形成される。これにより、開閉扉が開放された際に、収納庫内部の冷気が開閉扉の開放動作に起因して外部に引き出されにくくなるので、暖かい外気が収納庫内へと引き込まれにくくなる。その結果、開閉扉の開放動作に起因して外気の熱が収納庫内へ侵入するのを抑制することができるので、収納庫内の温度上昇を効果的に抑制することができる。また、開閉扉の開放前にエアカーテン装置の運転を開始することによって、開閉扉の開放前にエアカーテンに加えてエアカーテンの流れによる冷気の循環流(サーキュレーション)も形成されるので、その冷気の循環流により、開閉扉の開放動作時に、収納庫内部の冷気が外部に漏れ出ることをより効果的に抑制することができる。これにより、外気の収納庫内への引き込みがより抑制されて、外気の熱が収納庫内へ侵入するのをより抑制することができるので、収納庫内の温度上昇をより効果的に抑制することができる。
上記一の局面による冷凍車において、好ましくは、制御手段は、車両の停車後開閉扉の開放前に、エアカーテン装置の運転を開始する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、開閉扉の開放動作は、車両が停車した後にドライバーなどの荷役作業者により収納庫への冷凍/冷蔵食品等の物品の積み込みまたは荷下ろし時に行われる動作であるので、このような車両停車後の荷役作業が開始される前(開閉扉が開放される前)にエアカーテン装置の運転を開始することによって、実際に開閉扉が開放されるタイミングである車両停車後において、収納庫内の開閉扉近傍領域にエアカーテンを形成することができる。これにより、開閉扉の開放前におけるエアカーテン装置の運転時間が長くなるのを抑制しながら、開閉扉の開放動作に起因する収納庫内の温度上昇を抑制することができる。
上記一の局面による冷凍車において、好ましくは、制御手段は、エアカーテン装置の運転開始後、第1の時間内に開閉扉が開放されない場合に、エアカーテン装置の運転を停止する制御を行うように構成されている。ここで、エアカーテン装置を運転して開閉扉の開放前に収納庫内の開閉扉近傍領域にエアカーテンを形成したとしても、開閉扉の開放動作が実際に行われない状態が継続された場合には、エアカーテン装置が無駄に運転され続けることになる。そこで、本発明では、第1の時間内に開閉扉が開放されない場合にはエアカーテン装置の運転を停止するように構成することによって、第1の時間が経過した後に開閉扉が閉められたままであってもエアカーテン装置が無駄に運転され続けることを防止することができる。これにより、エアカーテン装置の運転に使用される電力消費量を所定量以下に抑えることができるので、エアカーテン装置の運転に起因するバッテリー蓄電量の減少量が大きくなるのを抑制することができる。
この場合、好ましくは、制御手段は、エアカーテン装置の運転開始後、第1の時間内に開閉扉が開放された場合には、エアカーテン装置の運転を継続し、開閉扉が閉められた後車両の発車前にエアカーテン装置の運転を停止する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、エアカーテン装置の運転開始後第1の時間内に開閉扉が開放された場合には、少なくとも開閉扉が閉められるまでエアカーテン装置の運転が継続されるので、開閉扉の開放動作時のみならず開閉扉の開放後閉鎖までの荷役作業中の全ての期間において、エアカーテン装置を作動させて確実に外気の侵入を遮断することができる。これにより、収納庫内の温度上昇をより一層効果的に抑制することができる。
上記一の局面による冷凍車において、好ましくは、制御手段は、エアカーテン装置の運転の開始後開閉扉の開放前の期間には、開閉扉の開放後の期間の風速よりも小さい風速で空気を吹き出すようにエアカーテン装置を制御するように構成されている。このように構成すれば、開閉扉の開放前に収納庫内の開閉扉近傍領域にエアカーテンを形成する際のエアカーテン装置の電力消費量を極力抑えることができる。これにより、エアカーテン装置がバッテリーの電力により運転される場合には、開閉扉の開放前におけるエアカーテン装置の運転によるバッテリーの蓄電量の減少を極力抑えることができるので、実際の荷役作業が行われる開閉扉の開放後の期間におけるエアカーテン装置の運転可能時間を増大させることができる。
上記一の局面による冷凍車において、好ましくは、車両の停車後開閉扉の開放前の状態を検知する開放前状態検知部をさらに備え、制御手段は、開放前状態検知部による検知結果に基づいて、車両の停車後開閉扉の開放前に、エアカーテン装置の運転を開始する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、開放前状態検知部により、容易に開閉扉の開放前の状態を検知することができるので、車両の停車後開閉扉の開放前に容易にエアカーテン装置の運転を開始することができる。
上記開放前状態検知部をさらに備える構成において、好ましくは、開放前状態検知部は、運転席のドア開閉検知部、パーキングブレーキ検知部、エンジンスイッチ検知部、開閉扉のロック検知部、および、開閉扉近傍の人感検知部のうちの少なくとも1つの検知部を含み、制御手段は、運転席のドア開閉検知部によるドア開閉動作検知、パーキングブレーキ検知部によるオン状態検知、エンジンスイッチ検知部によるオフ状態検知、開閉扉のロック検知部によるロック解除検知、および、開閉扉近傍の人感検知部による人感検知のうちの少なくとも1つの検知部による検知結果に基づいて、車両の停車後開閉扉の開放前に、エアカーテン装置の運転を開始する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、運転席のドア開閉検知部、パーキングブレーキ検知部、エンジンスイッチ検知部、開閉扉のロック検知部、および、開閉扉近傍の人感検知部のいずれか1つ、または、複数の検知部を組み合わせた場合の検知結果に基づいて、容易に、車両の停車後開閉扉の開放前にエアカーテン装置の運転を開始して、確実に収納庫の内部の開閉扉近傍にエアカーテンを形成することができる。また、複数の検知部を組み合わせた場合の検知結果に基づいてエアカーテン装置の運転を開始するようにすれば、開閉扉の開放前の状態をより確実に検知することができる。
この場合、好ましくは、制御手段は、エアカーテン装置の運転を開始する制御の起点として用いた検知部と同一の検知部による検知結果に基づいて、開閉扉が閉められた後車両の発車前にエアカーテン装置の運転を停止する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、エアカーテン装置の運転開始と運転停止とで互いに異なる検知部を用いる場合と異なり、運転開始および運転停止の制御を簡素化することができるので、その分、制御手段の制御負荷を軽減することができる。
上記一の局面による冷凍車において、好ましくは、制御手段は、エアカーテン装置の運転開始後、開閉扉が開放された後、エアカーテン装置の運転開始から第2の時間内に開閉扉が閉められない場合には、エアカーテン装置の運転を停止するとともに、開閉扉が開放された後、開閉扉が第2の時間内に閉められた場合には、開閉扉が閉められた後車両の発車前にエアカーテン装置の運転を停止する制御を行うように構成されている。このように構成すれば、開閉扉の開放後第2の時間内に開閉扉が閉められない場合にエアカーテン装置の運転を停止することによって、エアカーテン装置の運転に使用されるバッテリーの電力消費量が増大してバッテリー蓄電量(残量)が過度に少なくなるのを抑制することができる。これにより、荷役作業終了後に車両を発進させる際に、バッテリーから車両側に十分な電力を供給することができるので、冷凍車を支障なく発車させることができる。また、開閉扉の開放後第2の時間内に開閉扉が閉められた場合には、開閉扉が閉められた後車両の発車前にエアカーテン装置の運転を停止することによって、開閉扉の開放動作時のみならず開閉扉の開放後閉鎖までの荷役作業中の全ての期間において、エアカーテン装置を作動させて確実に外気の侵入を遮断することができる。
本発明によれば、上記のように、開閉扉の開放動作に起因する収納庫内の温度上昇を効果的に抑制することができる。
本発明の第1実施形態による冷凍車の概略的な全体構成を示した図である。 本発明の第1実施形態による冷凍車における冷凍庫の開閉扉の構成を示した図である。 本発明の第1実施形態による冷凍車の制御ブロック図である。 本発明の第1実施形態による冷凍車が停車(駐車)した状態で、物品の荷役作業を行うために冷凍庫の開閉扉が開放される様子を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態による冷凍車におけるエアカーテン装置の運転パターンを示したタイミングチャートである。 本発明の第1実施形態による冷凍車において、開閉扉開放時の冷凍庫内の温度の上昇幅が低減される効果を説明するための図である。 本発明の第1実施形態による冷凍車が走行中である場合の冷凍庫内の状態を示した図である。 本発明の第1実施形態による冷凍車におけるエアカーテン装置の動作に関する冷凍庫側制御部の制御処理フローを示した図である。 本発明の第1実施形態の第1変形例による冷凍車の制御ブロック図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例による冷凍車におけるエアカーテン装置の運転パターンを示したタイミングチャートである。 本発明の第1実施形態の第2変形例による冷凍車の制御ブロック図である。 本発明の第1実施形態の第2変形例による冷凍車の構成を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例による冷凍車の制御ブロック図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例による冷凍車の構成を示した斜視図である。 本発明の第1実施形態の第3変形例による冷凍車におけるエアカーテン装置の運転パターンを示したタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態による冷凍車の制御ブロック図である。 本発明の第2実施形態による冷凍車におけるエアカーテン装置の動作に関する冷凍庫側制御部の制御処理フローを示した図である。 本発明の第2実施形態による冷凍車におけるエアカーテン装置の運転パターンの一例を示したタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態による冷凍車におけるエアカーテン装置の運転パターンの他の例を示したタイミングチャートである。 本発明の第3実施形態による冷凍車におけるエアカーテン装置の動作に関する冷凍庫側制御部の制御処理フローを示した図である。 本発明の第3実施形態による冷凍車におけるエアカーテン装置の運転パターンを示したタイミングチャートである。 本発明の第4実施形態による冷凍車におけるエアカーテン装置の動作に関する冷凍庫側制御部の制御処理フローを示した図である。 本発明の第4実施形態による冷凍車におけるエアカーテン装置の運転パターンの一例を示したタイミングチャートである。 本発明の第4実施形態による冷凍車におけるエアカーテン装置の運転パターンの他の例を示したタイミングチャートである。 本発明の変形例による冷凍車の制御ブロック図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
まず、図1〜図7を参照して、本発明の第1実施形態による冷凍車100の構成について説明する。第1実施形態による冷凍車100は、たとえば、輸送時に−20℃前後での低温維持が必要な冷凍食品を搬送する場合と、約−5℃〜0℃の範囲での温度管理が必要な生鮮(チルド)食品を搬送する場合と、+5℃前後での温度管理を必要とする乳飲料を含む冷蔵食品を搬送する場合とを切り換え可能な商用車両である。
本発明の第1実施形態による冷凍車100は、図1に示すように、車両本体10と、冷凍庫(冷凍冷蔵室)20と、冷凍庫20の内部を所望の温度に冷却する冷却ユニット30と、冷凍庫20の内部に設置されたエアカーテン装置40とを備えている。なお、車両本体10は、本発明の「車両」の一例であり、冷凍庫20は、本発明の「収納庫」の一例である。
車両本体10は、前後方向(X方向)に延びるシャーシ11を備えており、シャーシ11の前方側(X1側)に走行用のエンジン12(外形を破線で示す)が取り付けられるとともに、エンジン12を覆うようにして運転室13が設けられている。また、車両本体10には、鉛蓄電池型のバッテリー14がシャーシ11のX方向略中央部の側方(Y1側)に載置されている。ここで、バッテリー14の電力は、エンジン12の始動時に図示しないスターター(セルモータ)に供給されるとともに、エアカーテン装置40の運転時に送風機42に供給される。
また、図1に示すように、冷凍庫20は、運転室13よりも後方(X2側)のシャーシ11上に取り付けられている。また、冷凍車100の車両本体10には、エアカーテン装置40の動作制御を行うための制御ボックス50が設置されている。この制御ボックス50は、車両本体10側のエンジン12を制御する車体側制御部(ECU)12aとは別体で構成された制御機器として車両本体10に設置されている。
また、運転室13の運転席13aまわりには、エンジンスイッチセンサ71および運転席ドア開閉センサ72がそれぞれ設けられている。エンジンスイッチセンサ71は、エンジン12を始動/停止させる際に所定位置に差し込まれたイグニションキー(図示せず)の回動状態を検出する機能を有している。ここで、イグニションキーがエンジン始動位置まで回動された場合、エンジンスイッチセンサ71からオン信号が出力され、イグニションキーがエンジン停止位置まで戻された場合、オフ信号が出力されるように構成されている。また、運転席ドア開閉センサ72は、運転室13側方の運転席ドア13b(進行方向(X1方向)に向かって右側のドア)の開閉状態を検出する機能(ドア開閉動作検知機能)を有している。ここで、運転席ドア13bが開かれた場合、運転席ドア開閉センサ72からオン信号が出力されるように構成されている。また、エンジンスイッチセンサ71および運転席ドア開閉センサ72は、制御ボックス50(図3参照)に電気的に接続されている。なお、運転席ドア開閉センサ72は、本発明の「開放前状態検知部」および「運転席のドア開閉検知部」の一例である。
冷凍庫20は、図1および図4に示すように、路面1に対して略垂直な側壁部21と、路面1に対して略平行な床部22および天井部23と、後部側において外側に向けて開閉可能な両開き式の開閉扉24とによって構成されている。側壁部21、床部22、天井部23および開閉扉24には、断熱機能を有する部材が使用されており、各々の部材が金属製の枠体部(フレーム)20a(図4参照)に組み付けられることにより、概略中空箱型の冷凍庫20が形成されている。
また、図1に示すように、冷凍庫20の天井部23近傍には、庫内の空気温度を検出する冷凍庫内温度センサ81が取り付けられている。また、冷凍庫内温度センサ81は、制御ボックス50(図3参照)に電気的に接続されている。
また、図2に示すように、冷凍車100を後部側(X2側)から見た場合、両開き式の開閉扉24は、第1扉24aと第2扉24bとによって構成されている。これにより、第1扉24aは冷凍庫20の車幅方向(Y方向)の略中央部から一方側(Y1側)に開かれるとともに、第2扉24bは他方側(Y2側)に開かれるように構成されている。ここで、第1扉24aおよび第2扉24bは、それぞれ、各々に3箇所ずつ蝶番24cおよび蝶番24dを有しており、蝶番24cおよび蝶番24dは、開閉扉24と直交する左右(Y1側およびY2側)の側壁部21にそれぞれ固定されている。したがって、図4に示すように、冷凍車100が所定の場所に停車(駐車)された状態でドライバー2(荷役作業者)が開閉扉24を開く(図4では第1扉24aが開かれている)ことによって、冷凍庫20への冷凍食品などの物品の積み込み作業および冷凍庫20からの荷下ろし作業が行えるように構成されている。なお、第1扉24aおよび第2扉24bは、本発明の「開閉扉」の一例である。
第1扉24aおよび第2扉24bは、それぞれ、開閉扉ロック機構部25を有している。ここで、第1扉24a(Y1側)を例にとって説明すると、開閉扉ロック機構部25は、第1扉24aの外表面に沿って上下方向(Z方向)に延びる1本の回動軸26と、回動軸26を回動させるための開閉扉用操作レバー27と、第1扉24aの外面に沿った略水平位置で開閉扉用操作レバー27を保持する保持金具28とを有している。なお、開閉扉用操作レバー27を水平位置から上方(Z2方向)に若干回動させることにより保持金具28による保持状態が解除されるとともに、開閉扉用操作レバー27を水平位置まで戻した状態で水平に回動することにより回動軸26が回動されるように構成されている。また、回動軸26の上端部(Z2側)および下端部(Z1側)には、回動軸26の回動とともに回動される係合爪26aがそれぞれ取り付けられている。また、回動軸26の上端部と下端部との各々に対応する位置の枠体部20aの表面には、係合爪26aの回動とともに係合爪26aを受け入れて係合可能なロック部材26bがそれぞれ取り付けられている。
したがって、ドライバー2(図4参照)が、荷役作業時に第1扉24aを開放する際には、第1扉24aがロックされた状態(図2参照)からドライバー2が第1扉24a側の開閉扉用操作レバー27を後方側(手前側)に反時計回り(矢印U2方向(図2参照))に回動させて回動軸26を反時計回りに回動させることにより、係合爪26aが矢印U2方向に回動されてロック部材26bに対する係合爪26aの係合状態が解除される。そして、この状態で開閉扉用操作レバー27を手前側に引き出すことにより第1扉24aが外側に開放される(時計回りに回動される)ように構成されている。反対に、第1扉24aを閉じる際には、第1扉24aを開口部20b(図4参照)の縁部に対応する枠体部20aの部分に押し当てて仮り閉めした状態で開閉扉用操作レバー27を前方側に時計回り(矢印U1方向(図2参照))に回動させて回動軸26を時計回りに回動させることにより、上下一対の係合爪26aが矢印U1方向に回動されて各々に対応するロック部材26bに係合される。これにより、第1扉24aの閉じた状態がロックされるように構成されている。なお、第2扉24b側についても同様に構成されており、ドライバー2は回動軸26に関して第1扉24a側とは反対の回動動作を第2扉24bに対して行うことにより、第2扉24bの開放動作および閉じる動作を行うことが可能に構成されている。
ここで、第1実施形態では、図2に示すように、左右で一対の開閉扉用操作レバー27には、それぞれ、ドライバー2(図4参照)が把持部27aを手で握ったことが検知可能な把持部感圧センサ73が取り付けられている。ここで、ドライバー2が把持部27aを握った場合、把持部感圧センサ73からオン信号(ロック解除検知信号)が出力されるように構成されている。また、把持部感圧センサ73は、制御ボックス50(図3参照)に電気的に接続されている。なお、把持部感圧センサ73は、本発明の「開放前状態検知部」および「開閉扉のロック検知部」の一例である。
また、冷却ユニット30は、図1に示すように、圧縮機31と、凝縮器32と、蒸発器33と、これらの機能部品を接続する冷媒配管系統34とを含んでいる。圧縮機31は、エンジン12の近傍に設置されており、電磁クラッチ(図示せず)を介してエンジン12の動力により駆動される。また、凝縮器32および蒸発器33は、樹脂製または金属製の筐体35内部に収納されており、筐体35は、運転室13の上方でかつ運転室13とX方向に対向する冷凍庫20の側壁部21の外面に取り付けられている。また、蒸発器33が配置された位置に対応する側壁部21の部分には、貫通孔からなる吹出孔21aおよび貫通孔からなる吸込孔21bが形成されている。そして、冷凍庫20内の空気が蒸発器33に併設された送風機33aによって吸込孔21bから蒸発器33側に吸い込まれるとともに、蒸発器33で冷却された空気が吹出孔21aから冷凍庫20内に吹き出されるように構成されている。また、車外の空気が凝縮器32に併設された送風機32aによって前方側(X1側)から吸い込まれるとともに、凝縮器32を冷却した空気が上方(Z2方向)に吹き出されるように構成されている。
ここで、冷却ユニット30の機能を簡単に説明すると、圧縮機31から吐出された冷媒ガスは、冷媒配管系統34を流通して凝縮器32で凝縮(液化)され、液化された冷媒が図示しない減圧装置(膨張弁)により減圧されるとともに低温にされて蒸発器33に流通される。そして、蒸発器33では、低温冷媒の蒸発に伴って冷凍庫20内の空気が冷やされることにより、冷凍庫20内が所望の温度に冷却されるように構成されている。
また、エアカーテン装置40は、図1に示すように、外形形状が扁平な箱型の筐体41と、筐体41の内部に設置された電動式の送風機42とを含んでいる。また、エアカーテン装置40は、冷凍庫20の内部の開閉扉24近傍の天井部23に取り付けられている。また、図2に示すように、筐体41は、天井部23の下面23aに沿って冷凍庫20内の一方側(Y1側)の側壁部21から他方側(Y2側)の側壁部21まで延びるように設置されている。また、図1に示すように、筐体41の下面41aには、Y方向(紙面に垂直な方向)に沿って延びた吹出口41bが形成されている。また、筐体41のX1側の側面41cには、吸込口41dが形成されている。そして、送風機42を作動させた場合、冷凍庫20内の空気(冷気)が筐体41の吸込口41dから筐体41内に吸い込まれるとともに、筐体41の吹出口41bから下方(Z1方向)に向けて吹き出されるように構成されている。これにより、エアカーテン装置40を作動させた場合、冷凍庫20の内側における開閉扉24近傍領域を上から下に向かって吹き下ろす気流(エアカーテン用の下降気流P)に加えて、冷凍庫20内には空気の循環流Q(サーキュレーション)が形成されるように構成されている。
また、冷凍車100の制御的な構成としては、図3に示すように、制御ボックス50は、エアカーテン装置40の送風機42に制御可能に接続されている。また、制御ボックス50には、エンジンスイッチセンサ71、運転席ドア開閉センサ72、把持部感圧センサ73および冷凍庫内温度センサ81からの信号が個々に入力されるように構成されている。また、制御ボックス50内には、少なくとも冷凍庫側制御部(CPU)51と、ROM52と、RAM53とが設けられている。制御ボックス50は、運転席ドア開閉センサ72および把持部感圧センサ73からの入力信号に基づいて所定の判断を行い、エアカーテン装置40の送風機42を適切に作動させる制御を行うように構成されている。また、ROM52には、冷凍庫側制御部51が実行するエアカーテン装置40の運転制御プログラムなどが格納されている。RAM53は、エアカーテン装置40の運転制御プログラムが実行される際に用いられる制御上のパラメータを一時的に保存する作業用メモリとして用いられる。なお、冷凍庫側制御部51は、本発明の「制御手段」の一例である。
ここで、第1実施形態では、制御ボックス50に設けられた冷凍庫側制御部51(図3参照)の指令に基づいて、冷凍庫20の開閉扉24(第1扉24aおよび第2扉24b)が開放される前に送風機42が始動されてエアカーテン装置40の運転が開始されるように構成されている。また、この際、冷凍車100(車両本体10)が完全に停車(駐車)したことが冷凍庫側制御部51によって判断された後、冷凍庫20の開閉扉24(第1扉24aおよび第2扉24b)が開放される前に送風機42が始動されてエアカーテン装置40の運転が開始されるように構成されている。
すなわち、エアカーテン装置40の動作を図5に示すタイミングチャートを用いて説明すると、まず、冷凍車100(図1参照)が走行していた状態から所定場所に停車(駐車)されることによりエンジン12(図1参照)が停止される。また、この状態は、エンジンスイッチセンサ71からのオフ信号により冷凍庫側制御部51により検知される。その後、ドライバー2(図4参照)が降車して車両後方側まで移動して第1扉24aおよび第2扉24b(図4参照)を開くまでの期間にエアカーテン装置40の送風機42が始動される。具体的には、ドライバー2の開閉扉24の開放前動作を検知するための運転席ドア開閉センサ72および把持部感圧センサ73(図3参照)の検知結果に基づいて、冷凍車100が停車した後の開閉扉24(第1扉24aおよび第2扉24b)の開放前に、エアカーテン装置40の運転が開始されるように構成されている。なお、この点については、後述するエアカーテン装置40の運転に関する動作制御のところで詳しく説明する。
これにより、図1に示すように、冷凍庫20内部の開閉扉24近傍領域には、開閉扉24の開放前に、エアカーテン装置40によりエアカーテン(下降気流P)が予め形成される。また、開閉扉24の開放前にエアカーテンに加えてエアカーテンの流れによる冷気の循環流Q(サーキュレーション)も形成される。これにより、図4に示すように開閉扉24(第1扉24aおよび第2扉24b)が開放された際に、冷凍庫20内部を循環流Qとなって流れる冷気が開閉扉24の開放動作に起因して外部に引き出されにくくなるので、暖かい外気が冷凍庫20内へと引き込まれにくくなる。
また、図5に示すように、ドライバー2(図4参照)による荷役作業が終了してドライバー2が第1扉24aおよび第2扉24bを閉めてから運転席13a(図1参照)に戻り、かつ、エンジン12(図1参照)を始動して冷凍車100を発車させるまでの期間にエアカーテン装置40の送風機42が停止される。具体的には、ドライバー2の開閉扉24の閉動作(荷役作業終了)を検知するための把持部感圧センサ73および運転席ドア開閉センサ72の検知結果に基づいて、開閉扉24が閉められた後冷凍車100の発車前にエアカーテン装置40の運転が停止されるように構成されている。
ここで、図6に示すように、冷凍車100を停車させてから荷役作業終了後に発車させるまでの時間を横軸にとった場合の冷凍庫20内の温度変化をグラフで示した場合、第1実施形態では開閉扉24が開放された際には、既にエアカーテンが形成されているので、冷凍庫20内部の冷気が開閉扉24の開放動作に起因して外部に引き出されにくく、暖かい外気も冷凍庫20内へと引き込まれにくくなる。したがって、開閉扉24が開放されてから再び閉められるまでの荷役作業期間中においては、開閉扉24の開放動作に起因して外気の熱が冷凍庫20内へ侵入する状況が抑制される。すなわち、エアカーテン装置40を備えていない冷凍車において荷役作業を行った場合(エアカーテンなしの場合)の冷凍庫内の温度上昇幅(二点鎖線のグラフ)が大きいのに対して、第1実施形態では、開閉扉24の開放前のエアカーテン形成により開閉扉24の開放後の冷凍庫20内部の温度上昇幅(太実線のグラフ)を明らかに小さくすることが可能である。
また、冷凍車100が走行中(エンジン12がオン時)の場合には、図7に示すように、エンジン12とともに圧縮機31が駆動される。これにより、冷却ユニット30が運転されて冷凍庫20内が所望の温度に冷却される。なお、この場合(エンジン12がオン状態の場合)には、エアカーテン装置40は作動されない。第1実施形態による冷凍車100は上記のように構成されている。
次に、図1〜図4、図5および図8を参照して、第1実施形態による冷凍車100においてエアカーテン装置40が運転される際の冷凍庫側制御部51の制御処理フローについて説明する。
図8に示すように、まず、ステップS1では、冷凍庫側制御部51(図3参照)により、冷凍車100(車両本体10)が停車(駐車)した状態が検知されたか否かが判断されるとともに、冷凍車100が停車した状態(走行していない状態)が検知されたと判断されるまでこの処理が繰り返される。このステップS1の判断においては、ドライバー2(図4参照)がイグニションキー(図示せず)をエンジン停止位置まで回してエンジン12(図1参照)を切った際のオフ信号がエンジンスイッチセンサ71(図3参照)から出力されて冷凍庫側制御部51に入力されたことに基づいて、冷凍車100が停車した状態が検知されたと判断される。
ステップS1において冷凍車100が停車した状態が検知されたと判断された場合、ステップS2では、図8に示すように、冷凍庫側制御部51により、開閉扉24(第1扉24aおよび第2扉24b)(図2参照)が開放される前の状態が検知されたか否かが判断されるとともに、この開閉扉24が開放される前の状態が検知されるまでこの判断が繰り返される。
ここで、第1実施形態では、運転席ドア開閉センサ72(図1参照)と開閉扉用操作レバー27の把持部感圧センサ73(図1参照)との入力信号に基づいて、現在の冷凍庫20の開閉扉24が開放される前の状態であるか否かが検知される。この場合、図5に示すように、まず、ドライバー2(図4参照)が降車のために運転席ドア13bを開けた際に、運転席ドア開閉センサ72からオン信号が出力されて冷凍庫側制御部51に入力される。そして、所定時間後にドライバー2が車両後方側に移動して開閉扉24を開くために開閉扉用操作レバー27の把持部27a(図4参照)を握った際に、把持部感圧センサ73からオン信号が出力されて冷凍庫側制御部51に入力される。この順序で2つのオン信号が入力されたことに基づいて、冷凍庫20の開閉扉24が開放される前の状態が検知されたと判断される。なお、把持部感圧センサ73からのオン信号は、ドライバー2が第1扉24aまたは第2扉24bのいずれかの側の開閉扉用操作レバー27の把持部27aを握った時点で冷凍庫側制御部51に入力されたと判断される。したがって、運転席ドア開閉センサ72からのオン信号と、第1扉24aまたは第2扉24bのいずれかの側に対応する把持部感圧センサ73からのオン信号とに基づいて開閉扉24の開放される前の状態が検知される。
そして、ステップS2(図8参照)において冷凍庫20の開閉扉24が開放される前の状態が検知されたと判断された場合、ステップS3において、図5に示すように、冷凍庫側制御部51の指令に基づいて送風機42(図1参照)が始動される。これにより、図1に示すように、開閉扉24が閉じられたままの状態でエアカーテン装置40の運転が開始される。したがって、実際にドライバー2が開閉扉24を開く際には、図4に示すように、既に開口部20b近傍にはエアカーテン(下降気流P)およびエアカーテンによる冷気の循環流Q(サーキュレーション)が形成されている。なお、ドライバー2が把持部27a(把持部感圧センサ73)を手で握った時点から開閉扉用操作レバー27を操作して回動軸26を回動させてロック部材26bと係合爪26aとの係合を解除し、開閉扉24を開くことが可能な状態にするまでの一連の操作には数秒から約10秒程度の時間を必要とする。したがって、このドライバー2による開閉扉24の開錠動作期間中に冷凍庫20内の送風機42が始動されるので、開閉扉24が実際に開放された状態では、エアカーテン(下降気流P)および循環流Qは既に形成されている。
また、図8に示すように、ステップS4では、冷凍庫側制御部51により、開閉扉24(第1扉24aおよび第2扉24b)(図2参照)の閉状態が検知されたか否かが判断されるとともに、この開閉扉24の閉状態が検知されるまでこの処理判断が繰り返される。このステップS4の判断においては、図5に示すように、エアカーテン装置40が運転中の状態において、まず、ドライバー2が開閉扉24を閉めるために開閉扉用操作レバー27の把持部27a(図4参照)を握った際に、把持部感圧センサ73からオン信号が出力されて冷凍庫側制御部51に入力される。その後、ドライバー2が乗車のために運転席ドア13bを開けた際に、運転席ドア開閉センサ72からオン信号が出力されて冷凍庫側制御部51に入力される。この順序で2つのオン信号が入力されたことに基づいて、冷凍庫20の開閉扉24の閉状態が検知されたと判断される。すなわち、第1実施形態においては、エアカーテン装置40の運転を開始する制御の起点として用いた検知部と同一の運転席ドア開閉センサ72および把持部感圧センサ73による検知結果に基づいて、開閉扉24が閉められた後冷凍車100の発車前にエアカーテン装置40の運転を停止する制御が行われる。なお、把持部感圧センサ73からのオン信号は、ドライバー2が第1扉24aおよび第2扉24bの両方の開閉扉用操作レバー27を操作した時点で冷凍庫側制御部51に入力されたと判断される。したがって、第1扉24aに対応する把持部感圧センサ73からのオン信号と、第2扉24bに対応する把持部感圧センサ73からのオン信号と、運転席ドア開閉センサ72からのオン信号とに基づいて開閉扉24の完全な閉状態が検知される。
ステップS4において冷凍庫20の開閉扉24の閉状態が検知されたと判断された場合、図8に示すように、ステップS5では、冷凍庫側制御部51の指令に基づいて送風機42(図1参照)が停止されてエアカーテン装置40の運転が終了される。なお、エアカーテン装置40の運転終了後は、再び、図8に示した本制御処理フローが実行される。
第1実施形態では、上記のように、開閉扉24の開放前に、エアカーテン装置40の運転を開始する制御を行う冷凍庫側制御部51を設けることによって、冷凍庫20内部の開閉扉24近傍領域には、開閉扉24の開放前に、エアカーテン装置40によりエアカーテン(下降気流P)が予め形成される。これにより、開閉扉24が開放された際に、冷凍庫20内部の冷気が開閉扉24の開放動作に起因して外部に引き出されにくくなるので、暖かい外気が冷凍庫20内へと引き込まれにくくなる。その結果、開閉扉24の開放動作に起因して外気の熱が冷凍庫20内へ侵入するのを抑制することができるので、冷凍庫20内の温度上昇を効果的に抑制することができる。また、開閉扉24の開放前にエアカーテン装置40の運転を開始することによって、開閉扉24の開放前にエアカーテン(下降気流P)に加えてエアカーテンの流れによる冷気の循環流Q(サーキュレーション)も形成されるので、その冷気の循環流Qにより、開閉扉24の開放動作時に、冷凍庫20内部の冷気が外部に漏れ出ることをより効果的に抑制することができる。これにより、外気の冷凍庫20内への引き込みがより抑制されて、外気の熱が冷凍庫20内へ侵入するのをより抑制することができるので、冷凍庫20内の温度上昇をより効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、冷凍車100(車両本体10)の停車後開閉扉24の開放前に、エアカーテン装置40の運転を開始する制御を行うように冷凍庫側制御部51を構成する。これにより、開閉扉24の開放動作は、冷凍車100が停車した後にドライバー2などの荷役作業者により冷凍庫20への冷凍/冷蔵食品等の物品の積み込みまたは荷下ろし時に行われる動作であるので、このような冷凍車100停車後の荷役作業が開始される前(開閉扉24が開放される前)にエアカーテン装置40の運転を開始することによって、実際に開閉扉24が開放されるタイミングである冷凍車100停車後において、冷凍庫20内の開閉扉24近傍領域にエアカーテンを形成することができる。これにより、開閉扉24の開放前におけるエアカーテン装置40の運転時間が長くなるのを抑制しながら、開閉扉24の開放動作に起因する冷凍庫20内の温度上昇を抑制することができる。
また、第1実施形態では、冷凍車100の停車後開閉扉24の開放前の状態を検知する運転席ドア開閉センサ72および把持部感圧センサ73を設け、運転席ドア開閉センサ72によるドア開閉動作検知、および、把持部感圧センサ73によるによるロック解除検知の結果に基づいて、冷凍車100の停車後開閉扉24の開放前に、エアカーテン装置40の運転を開始する制御を行うように冷凍庫側制御部51を構成する。これにより、運転席ドア開閉センサ72および把持部感圧センサ73により、容易かつ確実に開閉扉24の開放前の状態を検知することができる。そして、検知結果に基づいて、容易に、冷凍車100の停車後開閉扉24の開放前にエアカーテン装置40の運転を開始して、確実に冷凍庫20の内部の開閉扉24近傍にエアカーテンを形成することができる。また、運転席ドア開閉センサ72と把持部感圧センサ73とを組み合わせた検知結果に基づいて開閉扉24の開放前の状態が検知されるので、より確実に、開閉扉24の開放前の状態を検知することができる。
また、第1実施形態では、エアカーテン装置40の運転を開始する制御の起点として用いた検知部と同一の運転席ドア開閉センサ72および把持部感圧センサ73による検知結果に基づいて、開閉扉24が閉められた後冷凍車100の発車前にエアカーテン装置40の運転を停止する制御を行うように冷凍庫側制御部51を構成する。これにより、エアカーテン装置40の運転開始と運転停止とで互いに異なる検知部を用いる場合と異なり、運転開始および運転停止の制御を簡素化することができるので、その分、冷凍庫側制御部51の制御負荷を軽減することができる。
(第1実施形態の第1変形例)
次に、図4、図9および図10を参照して、第1実施形態の第1変形例について説明する。この第1実施形態の第1変形例では、上記第1実施形態で用いた把持部感圧センサ73(図4参照)を使用することなく運転席ドア開閉センサ72(図9参照)のみを使用して開閉扉24(図4参照)の開放前の状態を検知する例について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、第1実施形態と同じ符号を付して図示している。
第1実施形態の第1変形例における冷凍車110は、図9に示すように、ドライバー2(図4参照)が降車のために運転席ドア13b(図4参照)を開けた際に、運転席ドア開閉センサ72からオン信号が出力されて冷凍庫側制御部51に入力された場合に開閉扉24の開放前の状態が検知されたと判断して送風機42が始動されるように構成されている。
この場合の制御動作を図10に示すタイミングチャートを用いて説明すると、冷凍車110が走行していた状態から停車された後、ドライバー2が運転席ドア13bを開けた動作のみに基づいて開閉扉24の開放前の状態が検知されたと判断してエアカーテン装置40の送風機42が始動される。この場合も、実際にドライバー2が冷凍車110の後部側に移動して開閉扉24(図4参照)を開く際には、既にエアカーテン装置40が運転されて冷凍庫20内にはエアカーテン(下降気流P)およびエアカーテンによる冷気の循環流Q(サーキュレーション)が形成されている。また、荷役作業が終了してドライバー2が開閉扉24を閉めた後、ドライバー2が運転室13(図4参照)に乗り込む際に運転席ドア13bを開けた動作のみ(運転席ドア開閉センサ72のオン信号)がエアカーテン装置40の運転停止条件となって送風機42が停止される。すなわち、第1実施形態の第1変形例においては、エアカーテン装置40の運転を開始する制御の起点として用いた検知部と同一の運転席ドア開閉センサ72による検知結果にのみ基づいて、開閉扉24が閉められた後冷凍車110の発車前にエアカーテン装置40の運転を停止する制御を行うように構成されている。
なお、第1実施形態の第1変形例による冷凍車110のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第1実施形態の第1変形例では、上記のように、運転席ドア開閉センサ72による検知結果にのみ基づいて、冷凍車110の停車後開閉扉24の開放前に、エアカーテン装置40の運転を開始する制御を行うように冷凍庫側制御部51を構成する。このように、運転席ドア開閉センサ72のみを用いても冷凍車110の停車後開閉扉24の開放前にエアカーテン装置40の運転を開始して冷凍庫20の内部の開閉扉24近傍にエアカーテン(下降気流P)およびエアカーテンによる冷気の循環流Q(サーキュレーション)を形成することができる。また、複数の検知部(運転席ドア開閉センサ72および把持部感圧センサ73)の検知結果を用いる上記第1実施形態と異なり、1つの運転席ドア開閉センサ72による検知結果のみに基づいてエアカーテン装置40の運転開始および運転停止の制御を行うので、エアカーテン装置40の運転制御をより簡素化することができる。これにより、冷凍庫側制御部51の制御負荷をより軽減することができる。なお、第1実施形態の第1変形例のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第1実施形態の第2変形例)
次に、図3、図8、図11および図12を参照して、第1実施形態の第2変形例について説明する。この第1実施形態の第2変形例では、上記第1実施形態の冷凍車100で用いた運転席ドア開閉センサ72(図3参照)および把持部感圧センサ73(図3参照)の代わりに、パーキングブレーキセンサ74(図11参照)および開閉扉ロックセンサ75(図11参照)を用いて開閉扉24の開放前の状態を検知する例について説明する。なお、パーキングブレーキセンサ74は、本発明の「開放前状態検知部」および「パーキングブレーキ検知部」の一例であり、開閉扉ロックセンサ75は、本発明の「開放前状態検知部」および「開閉扉のロック検知部」の一例である。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、第1実施形態と同じ符号を付して図示している。
第1実施形態の第2変形例による冷凍車120では、図11に示すように、パーキングブレーキセンサ74および開閉扉ロックセンサ75を備えている。パーキングブレーキセンサ74は、図12に示すように、運転室13内のパーキングブレーキ(図示せず)近傍に取り付けられており、ドライバー2によるパーキングブレーキの操作状態を検出する機能(パーキングブレーキのオン/オフ状態検知機能)を有している。ここで、パーキングブレーキが掛けられた場合、パーキングブレーキセンサ74からオン信号が出力されて冷凍庫側制御部51(図11参照)に入力されるように構成されている。また、左右で一対の開閉扉ロックセンサ75は、それぞれ、開閉扉24(第1扉24aおよび第2扉24b)の開閉扉ロック機構部25における係合爪26aとロック部材26bとの係合部分に取り付けられており、開閉扉ロック機構部25の操作状態を検出する機能(ロック施錠/解除検知機能)を有している。ここで、各々の開閉扉ロック機構部25における係合爪26aとロック部材26bとが係合された場合、開閉扉ロックセンサ75からオン信号が出力されて冷凍庫側制御部51に入力されるように構成されている。
したがって、第1実施形態の第2変形例では、パーキングブレーキセンサ74および開閉扉ロックセンサ75の検知結果に基づいて、冷凍車120の停車した後の開閉扉24の開放前の状態が検知されたと判断して、エアカーテン装置40の運転が開始されるように構成されている。この場合、上記第1実施形態の図8を参照して説明した冷凍庫側制御部51の制御処理フローがこの第2変形例にも同様に適用される。
すなわち、図8に示した制御処理フローのステップS2においては、ドライバー2(図12参照)が降車のためにパーキングブレーキを掛けた際のオン信号がパーキングブレーキセンサ74(図12参照)から冷凍庫側制御部51に入力され、かつ、ドライバー2が冷凍車120(図12参照)の後部側に移動して開閉扉24を開くために開閉扉ロック機構部25(図12参照)を操作した際のオン信号が開閉扉ロックセンサ75(図12参照)から冷凍庫側制御部51に入力されたことに基づいて、冷凍庫20の開閉扉24が開放される前の状態が検知されたと冷凍庫側制御部51により判断される。なお、開閉扉ロックセンサ75からのオン信号は、ドライバー2が第1扉24aまたは第2扉24bのいずれかの側の開閉扉ロック機構部25を操作した時点で冷凍庫側制御部51に入力されたと判断される。したがって、一方側(左側または右側)の開閉扉ロック機構部25を操作した時点で開閉扉24が開放される前の状態であると検知されて、エアカーテン装置40の運転が直ちに開始される。
また、図8に示した制御処理フローのステップS4においては、ドライバー2が開閉扉24を閉めるために開閉扉ロック機構部25を操作した際のオン信号が開閉扉ロックセンサ75から冷凍庫側制御部51に入力され、かつ、ドライバー2が出発のためにパーキングブレーキを解除した際のオフ信号がパーキングブレーキセンサ74から冷凍庫側制御部51に入力されたことに基づいて、冷凍庫20の開閉扉24の閉状態が検知されたと冷凍庫側制御部51により判断される。なお、開閉扉ロックセンサ75からのオン信号は、ドライバー2が第1扉24aおよび第2扉24bの両方の開閉扉ロック機構部25を操作した時点で冷凍庫側制御部51に入力されたと判断される。したがって、第1扉24aに対応する開閉扉ロックセンサ75からのオン信号と、第2扉24bに対応する開閉扉ロックセンサ75からのオン信号と、パーキングブレーキセンサ74からのオフ信号とに基づいて開閉扉24の完全な閉状態が検知され、この場合においてエアカーテン装置40の運転が停止される。
なお、第1実施形態の第2変形例による冷凍車120のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第1実施形態の第2変形例では、上記のように、冷凍車120の停車後開閉扉24の開放前の状態を検知するパーキングブレーキセンサ74および開閉扉ロックセンサ75を設け、パーキングブレーキセンサ74によるオン状態検知、および、開閉扉ロックセンサ75によるロック解除検知の結果に基づいて、冷凍車120の停車後開閉扉24の開放前に、エアカーテン装置40の運転を開始する制御を行うように冷凍庫側制御部51を構成する。これにより、パーキングブレーキセンサ74および開閉扉ロックセンサ75により、容易かつ確実に開閉扉24の開放前の状態を検知することができる。そして、検知結果に基づいて、容易に、冷凍車120の停車後開閉扉24の開放前にエアカーテン装置40の運転を開始して、確実に冷凍庫20の内部の開閉扉24近傍にエアカーテン(下降気流P)およびエアカーテンによる冷気の循環流Q(サーキュレーション)を形成することができる。なお、第1実施形態の第2変形例のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第1実施形態の第3変形例)
次に、図5、図8および図13〜図15を参照して、第1実施形態の第3変形例について説明する。この第1実施形態の第3変形例では、上記第1実施形態の冷凍車100で用いた運転席ドア開閉センサ72および把持部感圧センサ73に加えて、開閉扉スイッチ76(図13参照)を新たに追加してエアカーテン装置40の運転制御を行う例について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、第1実施形態と同じ符号を付して図示している。
第1実施形態の第3変形例による冷凍車130では、図13に示すように、開閉扉スイッチ76をさらに備えている。左右で一対の開閉扉スイッチ76は、図14に示すように、それぞれ、開閉扉24(第1扉24aおよび第2扉24b)が閉められた際に開閉扉24の下端部(Z1側)に対応する位置の枠体部20aの表面に取り付けられており、ドライバー2による開閉扉24(第1扉24aおよび第2扉24b)の扉開放状態および扉閉め状態を検出する機能を有している。ここで、開閉扉24が閉められた場合、開閉扉スイッチ76からオン信号(閉状態を示す信号)が冷凍庫側制御部51に出力されるように構成されている。
したがって、第1実施形態の第3変形例では、運転席ドア開閉センサ72および把持部感圧センサ73によるドライバー2の動作の検知結果に基づいて、冷凍車130の停車した後の開閉扉24の開放前の状態が検知されたと判断されてエアカーテン装置40の運転が開始される一方、開閉扉スイッチ76の検知結果に基づいて、開閉扉24が閉められた状態が検知されたと判断されてエアカーテン装置40の運転が停止されるように構成されている。この場合、上記第1実施形態の図8を参照して説明した制御処理フローがこの第3変形例にも適用される。
すなわち、図8に示した制御処理フローのステップS2においては、まず運転席ドア開閉センサ72からのオン信号が冷凍庫側制御部51入力され、次に、把持部感圧センサ73からのオン信号が冷凍庫側制御部51に入力されたか否かに基づいて、冷凍庫20の開閉扉24が開放される前の状態であるか否かが判断される。一方、図8に示した制御処理フローのステップS4においては、ドライバー2が開閉扉24を閉めた際のオン信号が開閉扉スイッチ76(図14参照)から冷凍庫側制御部51に入力されたことのみに基づいて、冷凍庫20の開閉扉24の閉状態が検知されたと冷凍庫側制御部51により判断される。ここで、開閉扉スイッチ76からのオン信号は、ドライバー2が第1扉24aまたは第2扉24bのいずれかを閉めた時点で各々出力されるが、第1扉24aを閉めた際の開閉扉スイッチ76からのオン信号と、第2扉24bを閉めた際の開閉扉スイッチ76からのオン信号との両方が冷凍庫側制御部51に入力された場合に、開閉扉24が完全に閉状態となったと判断されるように冷凍庫側制御部51は構成されている。
したがって、この場合の制御動作を図15に示すタイミングチャートを用いて説明すると、送風機42(図13参照)の始動のタイミングについては上記第1実施形態の図5の場合とほぼ同じである一方、荷役作業が終了してドライバー2が開閉扉24を閉めた状態が開閉扉スイッチ76によって検出された直後に、送風機42は直ちに停止される。したがって、第3変形例では、開閉扉24が閉められる動作直後にエアカーテン装置40の運転が停止されるように構成されている。
なお、第1実施形態の第3変形例による冷凍車130のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第1実施形態の第3変形例では、上記のように、開閉扉スイッチ76を設け、荷役作業の終了後に開閉扉24が閉められたか否かを開閉扉スイッチ76による検知結果に基づいて判断するように冷凍庫側制御部51を構成する。これにより、開閉扉24が閉められる動作直後にエアカーテン装置40の運転を停止させることができるので、開閉扉24が閉められた後エアカーテン装置40が停止されるまでの時間を極力短くすることができる。これにより、エアカーテン装置40の運転に起因するバッテリー14における蓄電量の減少量が大きくなるのを極力抑制することができる。なお、第1実施形態の第3変形例のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態)
図9、図14および図16〜図19を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、上記第1実施形態と異なり、エアカーテン装置40の運転開始後にタイマー機能を利用してエアカーテン装置40の運転継続時間に一定の制限を設ける例について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、第1実施形態と同じ符号を付して図示している。
本発明の第2実施形態による冷凍車200では、図16に示すように、上記第1実施形態の第1変形例で用いた制御ブロック構成(図9参照)に、開閉扉24の開放状態を検知するための開閉扉スイッチ76を追加的に設けることにより制御ブロックが構成されている。
この第2実施形態による冷凍車200の制御処理フローとしては、図17に示すように、まず、ステップS21では、冷凍庫側制御部51(図16参照)により、車両本体10(図14参照)が停車した状態が検知されたか否かが判断されるとともに、車両本体10が停車した状態が検知されたと判断されるまでこの処理判断が繰り返される。また、ステップS21において車両本体10が停車した状態が検知されたと判断された場合、ステップS22では、冷凍庫側制御部51により、開閉扉24(図14参照)が開放される前の状態が検知されたか否かが判断されるとともに、この開閉扉24が開放される前の状態が検知されるまでこの処理判断が繰り返される。
この場合、運転席ドア開閉センサ72(図16参照)からのオン信号のみに基づいて、現在の冷凍庫20の開閉扉24が開放される前の状態であるか否かが検知される。そして、ドライバー2が運転席ドア13b(図14参照)を開けた動作により運転席ドア開閉センサ72からオン信号が出力されて冷凍庫側制御部51に入力されたことに基づいて、冷凍庫20の開閉扉24が開放される前の状態が検知されたと判断される。これにより、ステップS23では、冷凍庫側制御部51の指令に基づいて送風機42(図16参照)が始動されてエアカーテン装置40の運転が開始される。
ここで、第2実施形態では、エアカーテン装置40の運転開始後、ステップS24において、開閉扉24が開放状態になったか否かが判断される。具体的には、ドライバー2の開閉扉24を開放する動作により開放された側の扉(第1扉24aまたは第2扉24b)に対応する開閉扉スイッチ76(図14参照)からオフ信号(開放状態を示す信号)が出力されて冷凍庫側制御部51に入力されたか否かに基づいて、開閉扉24が実際に開放状態になったか否かが判断される。また、ステップS24において開閉扉24が開放状態ではないと判断された場合、ステップS25に進み、ステップS23でのエアカーテン装置40の運転開始からΔt1時間が経過したか否かが判断される。エアカーテン装置40の運転開始からΔt1時間が経過していない場合には、ステップS24に戻り、同様の処理判断が繰り返される。なお、Δt1時間は、本発明の「第1の時間」の一例である。
また、第2実施形態では、開閉扉24が開放状態とはなっておらず、かつ、ステップS25においてエアカーテン装置40の運転開始からΔt1時間が経過したと判断された場合、ステップS26では、冷凍庫側制御部51の指令に基づいて送風機42が停止されてエアカーテン装置40の運転が終了される。
ここで、上記したステップS23、S24、S25およびS26の順番で処理が進む際のエアカーテン装置40の動作を図18に示すタイミングチャートを用いて説明すると、開閉扉24の開放前におけるエアカーテン装置40の運転開始からΔt1時間(タイマー時間)が経過した時点でも開閉扉24が開放状態となっていない(ドライバー2によって開閉扉24が開かれていない)場合には、送風機42が停止されてエアカーテン装置40の運転が強制的に終了される。なお、エアカーテン装置40の運転終了後は、再び、図17に示した本制御処理フローが実行される。
その一方、図17に示すステップS24において、エアカーテン装置40の運転開始からΔt1時間が経過するまでの期間中に開閉扉24が開放状態になったと判断された場合には、ステップS27において、冷凍庫側制御部51により、開閉扉24の閉状態が検知されたか否かが判断される。具体的には、ドライバー2が開閉扉24を閉めた後、ドライバー2が運転席13aに乗り込む際に運転席ドア13bを開けた際に、運転席ドア開閉センサ72(図16参照)からオン信号が出力されて冷凍庫側制御部51に入力されたか否かに基づいて、開閉扉24が閉状態になったか否かが判断される。また、ステップS27の判断は、開閉扉24の閉状態が検知されるまで繰り返される。そして、開閉扉24の閉状態が検知されたと判断された場合、ステップS26では、冷凍庫側制御部51の指令に基づいて送風機42が停止されてエアカーテン装置40の運転が終了される。
ここで、制御処理フローがステップS24、S27およびS26の順番で処理が進む際のエアカーテン装置40の動作を図19に示すタイミングチャートを用いて説明すると、エアカーテン装置40の運転開始からΔt1時間内に開閉扉スイッチ76がオフになったことにより開閉扉24が開放されたことが検出された場合には、タイマー時間としてのΔt1時間が経過した後もエアカーテン装置40の運転は継続される。そして、運転席ドア開閉センサ72がオンになったことにより開閉扉24の閉状態が検知された際、送風機42が停止されてエアカーテン装置40の運転が終了される。
なお、第2実施形態による冷凍車200のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第2実施形態では、上記のように、エアカーテン装置40の運転開始後、Δt1時間内に開閉扉24が開放されない場合に、エアカーテン装置40の運転を停止する制御を行うように冷凍庫側制御部51を構成する。ここで、エアカーテン装置40を運転して開閉扉24の開放前に冷凍庫20内の開閉扉24近傍領域にエアカーテンを形成したとしても、開閉扉24の開放動作が実際に行われない状態が継続された場合には、エアカーテン装置40が無駄に運転され続けることになる。そこで、第2実施形態では、Δt1時間内に開閉扉24が開放されない場合にはエアカーテン装置40の運転を停止するように構成することによって、エアカーテン装置40の運転開始からΔt1時間が経過した後に開閉扉24が依然として閉められた状態であっても、エアカーテン装置40が無駄に運転され続けることを防止することができる。これにより、エアカーテン装置40の運転に使用される電力消費量を所定量以下に抑えることができるので、エアカーテン装置40の運転に起因するバッテリー14の蓄電量の減少量が大きくなるのを抑制することができる。
また、第2実施形態では、エアカーテン装置40の運転開始後、Δt1時間内に開閉扉24が開放された場合には、エアカーテン装置40の運転を継続し、開閉扉24が閉められた後冷凍車200(車両本体10)の発車前にエアカーテン装置40の運転を停止する制御を行うように冷凍庫側制御部51を構成する。これにより、エアカーテン装置40の運転開始からΔt1時間内に開閉扉24が開放された場合には、少なくとも開閉扉24が閉められるまでエアカーテン装置40の運転が継続されるので、開閉扉24の開放動作時のみならず開閉扉24の開放後閉鎖までの荷役作業中の全ての期間において、エアカーテン装置40を作動させて確実に外気の侵入を遮断することができる。これにより、冷凍庫20内の温度上昇をより一層効果的に抑制することができる。なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態)
次に、図13、図14、図20および図21を参照して、第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、上記第1実施形態と異なり、開閉扉24の開放前のエアカーテンの風速(V1)と、開閉扉24の開放後のエアカーテンの風速(V2)とを異ならせる(V1<V2)例について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成には、第1実施形態と同じ符号を付して図示している。
なお、この第3実施形態による冷凍車では、制御ボックス50に接続されるセンサ類などの制御ブロック構成については、上記第1実施形態の第3変形例で用いた制御ブロック構成(図13参照)と同一の構成を用いている。
また、第3実施形態による冷凍車の制御処理フローとしては、図20に示すように、ステップS31およびS32においては上記第1実施形態と同様の処理に基づき、冷凍車の停車検知および開閉扉24の開放前状態検知が行われる。ここで、第3実施形態では、ステップS33において冷凍庫側制御部51(図13参照)の指令に基づいて送風機42(図13参照)が始動される際、エアカーテンの風速を所定の風速V1(弱風)に調整した状態で送風機42を始動する制御が行われる。なお、風速V1については、エアカーテン装置40により冷凍庫20(図14参照)内にエアカーテン(下降気流P)およびエアカーテンによる冷気の循環流Q(サーキュレーション)を確実に形成可能なレベルの範囲内でいわゆる弱風のレベルとなるように、送風機42の回転数が設定されている。
そして、ステップS34では、開閉扉24(図14参照)が開放状態になったか否かが判断される。この判断には、上記第1実施形態の第3変形例で示した開閉扉スイッチ76(図14参照)が使用される。この場合、第3実施形態による冷凍車においては、開閉扉24が実際に開放された際に、開放された側の扉(第1扉24aまたは第2扉24b)に対応する開閉扉スイッチ76からオフ信号(開放状態を示す信号)が出力されるように構成されている。そして、ステップS34において、開閉扉スイッチ76から出力されたオフ信号が冷凍庫側制御部51に入力されたことに基づいて開閉扉24が開放状態になったと判断された場合、ステップS35では、冷凍庫側制御部51の指令に基づき送風機42の風速が現在の風速V1(弱風)から風速V2(標準風速)へと変更される制御が行われる。なお、風速V2(V2>V1)については、エアカーテン装置40が通常運転される際の標準的な風速となるように、送風機42の回転数が設定されている。
ここで、上記したステップS33〜S35までのエアカーテン装置40の動作を図21に示すタイミングチャートを用いて説明すると、開閉扉24の開放前においては風速V1(弱風)を有するエアカーテン(下降気流P)および冷気の循環流Q(サーキュレーション)が形成される。そして、開閉扉24が開かれたことに伴って風速V2(標準風速)を有するエアカーテン(下降気流P)および冷気の循環流Qが形成される。
その後、図20に示すように、ステップS36では、冷凍庫側制御部51により、開閉扉24の閉状態が検知されたか否かが判断される。すなわち、ドライバー2の扉閉め動作により開閉扉スイッチ76(図14参照)からオン信号(閉状態を示す信号)が出力されて冷凍庫側制御部51に入力されたことに基づいて、開閉扉24が閉状態になったと判断される。そして、ステップS36において開閉扉24の閉状態が検知されたと判断された場合、ステップS37では、冷凍庫側制御部51の指令に基づいて送風機42が停止されてエアカーテン装置40の運転が終了される。なお、エアカーテン装置40の運転終了後は、再び、図20に示した本制御処理フローが実行される。
なお、第3実施形態による冷凍車のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第3実施形態では、上記のように、エアカーテン装置40の運転の開始後開閉扉24の開放前の期間には、開閉扉24の開放後の期間の風速V2(標準風速)よりも小さい風速V1(弱風)(V1<V2)で空気を吹き出すようにエアカーテン装置40を制御するように冷凍庫側制御部51を構成する。これにより、開閉扉24の開放前に冷凍庫20内の開閉扉24近傍領域にエアカーテンを形成する際のエアカーテン装置40の電力消費量を極力抑えることができる。これにより、エアカーテン装置40がバッテリー14の電力により運転される場合には、開閉扉24の開放前におけるエアカーテン装置40の運転によるバッテリー14の蓄電量の減少を極力抑えることができるので、実際の荷役作業が行われる開閉扉24の開放後の期間におけるエアカーテン装置40の運転可能時間を増大させることができる。なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態)
図3、図4および図22〜図24を参照して、第4実施形態について説明する。この第4実施形態では、上記第1実施形態における制御処理フローにおいて、開閉扉24の開放前にエアカーテン装置40が運転され、かつ、開閉扉24が開放されて荷役作業が行われている期間であっても、タイマー機能を利用してエアカーテン装置40の運転継続時間に一定の制限を設ける例について説明する。
本発明の第4実施形態による冷凍車では、制御ボックス50に接続されるセンサ類などの制御ブロック構成については、上記第1実施形態で用いた制御ブロック構成(図3参照)と同一の構成を用いている。
また、第4実施形態による冷凍車の制御処理フローに関しては、図22に示すように、ステップS41〜S43においては上記第1実施形態と同様の処理に基づき、冷凍車の停車検知および開閉扉24(図4参照)の開放前状態検知が行われて、開閉扉24の開放前にエアカーテン装置40(図4参照)の運転が開始される。
そして、第4実施形態では、ステップS44では、ステップS43でのエアカーテン装置40の運転開始からΔt2時間(タイマー時間)が経過したか否かが判断される。また、エアカーテン装置40の運転開始からΔt2時間が経過していない場合には、ステップS45において、運転席ドア開閉センサ72(図4参照)および把持部感圧センサ73(図4参照)による検知結果に基づいて、開閉扉24が閉状態になったか否かが判断される。また、ステップS45において開閉扉24が閉状態ではないと判断された場合には、ステップS44に戻り、同様の処理判断が繰り返される。ここで、把持部感圧センサ73からのオン信号は、ドライバー2が第1扉24aまたは第2扉24bのいずれかの側の開閉扉用操作レバー27の把持部27aを握った時点で出力されるが、第1扉24aを閉める際の把持部感圧センサ73からのオン信号と、第2扉24bを閉める際の把持部感圧センサ73からのオン信号との両方が冷凍庫側制御部51に入力された場合に、開閉扉24が完全に閉状態となったと判断されるように冷凍庫側制御部51は構成されている。なお、Δt2時間は、本発明の「第2の時間」の一例である。
また、ステップS44において、エアカーテン装置40の運転開始からΔt2時間が経過したと判断されたか、または、エアカーテン装置40の運転開始からΔt2時間が経過する前であってもステップS45において開閉扉24が閉状態になったと判断された場合、ステップS46では、冷凍庫側制御部51(図3参照)の指令に基づいて送風機42が停止される。
ここで、上記したステップS43〜S46までのエアカーテン装置40の動作を図23および図24に示すタイミングチャートを用いて説明する。まず、図23においては、開閉扉24の開放前にエアカーテン装置40が運転を開始された後、荷役作業中であっても(開閉扉24が閉じられていなくても)運転開始からΔt2時間が経過した時点で送風機42が停止されてエアカーテン装置40の運転が強制的に終了される。また、図24においては、Δt2時間内に荷役作業が終了してΔt2時間内に開閉扉24が閉められた場合には、開閉扉24が閉められた後冷凍車の発車前にエアカーテン装置40の運転が終了される。
なお、第4実施形態による冷凍車のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
第4実施形態では、上記のように、エアカーテン装置40の運転開始後、開閉扉24が開放された後、エアカーテン装置40の運転開始からΔt2時間内に開閉扉24が閉められない場合には、エアカーテン装置40の運転を停止するとともに、開閉扉24が開放された後、開閉扉24がΔt2時間内に閉められた場合には、開閉扉24が閉められた後冷凍車の発車前にエアカーテン装置40の運転を停止する制御を行うように冷凍庫側制御部51を構成する。これにより、開閉扉24の開放後Δt2時間内に開閉扉24が閉められない場合にエアカーテン装置40の運転を停止することによって、エアカーテン装置40の運転に使用されるバッテリー14の電力消費量が増大してバッテリー14の蓄電量(残量)が過度に少なくなるのを抑制することができる。これにより、荷役作業終了後に車両を発進させる際に、バッテリー14から車両本体10側に十分な電力を供給することができるので、冷凍車を支障なく発車させることができる。
また、第4実施形態では、開閉扉24の開放後Δt2時間内に開閉扉24が閉められた場合には、開閉扉24が閉められた後冷凍車の発車前にエアカーテン装置40の運転を停止することによって、開閉扉24の開放動作時のみならず開閉扉24の開放後閉鎖までの荷役作業中の全ての期間において、エアカーテン装置40を作動させて確実に外気の侵入を遮断することができる。なお、第4実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記第1実施形態では、運転席ドア開閉センサ72と把持部感圧センサ73とを用いて冷凍庫20の開閉扉24が開放される前の状態であるか否かを検知した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、エンジンスイッチセンサ71によるオフ状態検知と、把持部感圧センサ73によるロック解除検知とを用いて開閉扉24が開放される前の状態であるか否かを検知してもよい。あるいは、上記第1実施形態の第1変形例の場合と同様に考えて、エンジンスイッチセンサ71のみを用いて開閉扉24が開放される前の状態であるか否かを検知してもよい。なお、エンジンスイッチセンサ71は、本発明の「開放前状態検知部」および「エンジンスイッチ検知部」の一例である。
また、上記第1〜第3実施形態および上記第1実施形態の第1〜第3変形例では、本発明の「開放前状態検知部」を各々の冷凍車に必要最低限の種類(個数)だけ設けるとともに、各々のセンサ類をエアカーテン装置40の動作制御に適用した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図25に示す変形例のように、エンジンスイッチセンサ71、運転席ドア開閉センサ72、把持部感圧センサ73、パーキングブレーキセンサ74、開閉扉ロックセンサ75、開閉扉スイッチ76などの全ての「開放前状態検知部」を冷凍車300に設けてもよい。この場合、上記したセンサ類に加えて、運転室13(図1参照)から冷凍車300の後方(X2側)を視認可能でかつ人間(ドライバー2)も検知可能なバックモニタカメラ77や、赤外線センサなどの人感検知機能を有する人感センサ78などを冷凍車300の開閉扉24の近傍に設けてもよい。そして、上記したセンサ類の1つまたは複数の組み合わせにより、開閉扉24が開放される前の状態であるか否かを検知するように構成してもよい。なお、バックモニタカメラ77は、本発明の「開放前状態検知部」および「開閉扉近傍の人感検知部」の一例であり、人感センサ78は、本発明の「開放前状態検知部」および「開閉扉近傍の人感検知部」の一例である。
また、上記第1実施形態の第2変形例では、開閉扉ロックセンサ75を設けた例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、開閉扉ロックセンサ75の代わりに、開閉扉24が閉じられた状態を維持可能な電磁ロック装置を開口部20b(図4参照)近傍に設けるとともに、電磁ロック装置による開閉扉24のロック状態(吸着状態)が解除されることに基づいて、開閉扉24が開放される前の状態であるか否かを検知するように構成してもよい。すなわち、ドライバー2が運転室13でパーキングブレーキを掛けるとともに、運転室13に設けられた電磁ロック装置の操作スイッチを解除(オフ状態)した場合に、冷凍庫側制御部51により開閉扉24が開放される前の状態であると判断されて、エアカーテン装置40が運転されるように構成してもよい。なお、電磁ロック装置は、本発明の「開放前状態検知部」の一例である。
また、上記第1〜第3実施形態および上記第1実施形態の第1〜第3変形例では、路面1と冷凍庫20の床部22との間で積載物の上げ下ろしが可能に構成されたリフター(昇降装置)(図示せず)を車両本体10の後端部に備えていてもよく、その場合、ドライバー2によるリフターの操作状態に基づいて、車両本体10停車後の開閉扉24の開放前の状態を検知するように構成してもよい。たとえば、リフターの運転スイッチをオン状態に切り換えた場合に、開閉扉24の開放前の状態が検知されてエアカーテン装置40の運転が開始されるように冷凍庫側制御部51を構成してもよい。
また、上記第3実施形態では、開閉扉24が開放される前のエアカーテンの風速V1を開閉扉24が開放された後のエアカーテンの風速V2よりも小さくする例について示したが、本発明はこれに限られない。すなわち、開閉扉24が開放される前のエアカーテンの風速および開放動作中の風速を開閉扉24の開放動作後のエアカーテンの風速よりも大きくするように構成してもよい。このように構成すれば、外気が侵入しやすい開放動作中およびその開放動作直前の風速をより大きくすることができるので、外気の侵入をより確実に抑制することができる。また、開閉扉24の開放動作後の荷役作業時の風速をエアカーテン(下降気流P)および循環流Qの形成に支障がない範囲で小さくすることができるので、エアカーテン装置40の運転に使用される電力消費量を節約することができる。これにより、エアカーテン装置40の運転時間を増加させることができる。
また、上記第1〜第3実施形態および上記第1実施形態の第1〜第3変形例では、エンジンスイッチセンサ71により所定位置に差し込まれたイグニションキーの回動状態を検出するように構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、キーレスシステムによりエンジン12の始動/停止を行うように構成された冷凍車においても、キーレスシステムからの出力信号(エンジンオン/オフ信号)を用いて車両本体10の停車状態や、開閉扉24の開放前の状態を検知するように構成してもよい。
また、上記第1〜第3実施形態および上記第1実施形態の第1〜第3変形例では、第1扉24aと第2扉24bとの2枚の扉によって開閉扉24を構成した例について示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、3枚の開閉扉で冷凍庫20の開口部20bの開閉を行うように構成された冷凍車や、1枚の開閉扉で開口部20bの開閉を行う冷凍車に対して本発明を適用してもよい。また、開閉扉が左右に開閉される構成のみならず、上下方向に回動されて開閉されるような冷凍車に対して本発明を適用してもよい。また、開閉扉は冷凍車(車両本体10)の後方のみならず冷凍庫20の左右(Y1側またはY2側)の側面(側壁部21)に設けられていてもよい。この場合、開閉扉は回動式(旋回式)であってもよいし、側壁部21に沿って水平方向にスライドされる方式の開閉扉であってもよい。スライド式の開閉扉が開かれる前に、この開閉扉に対応した開口部近傍にエアカーテンを形成するためのエアカーテン装置の運転が開始されればよい。
また、上記第1〜第3実施形態および上記第1実施形態の第1〜第3変形例では、説明の便宜上、制御ボックス50に設けられた冷凍庫側制御部51のエアカーテン装置40の運転に関する制御処理を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、冷凍庫側制御部51の処理を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。
10 車両本体(車両)
20 冷凍庫(収納庫)
24 開閉扉
24a 第1扉(開閉扉)
24b 第2扉(開閉扉)
30 冷却ユニット
40 エアカーテン装置
51 冷凍庫側制御部(制御手段)
71 エンジンスイッチセンサ(開放前状態検知部、エンジンスイッチ検知部)
72 運転席ドア開閉センサ(開放前状態検知部、運転席のドア開閉検知部)
73 把持部感圧センサ(開放前状態検知部、開閉扉のロック検知部)
74 パーキングブレーキセンサ(開放前状態検知部、パーキングブレーキ検知部)
75 開閉扉ロックセンサ(開放前状態検知部、開閉扉のロック検知部)
77 バックモニタカメラ(開放前状態検知部、開閉扉近傍の人感検知部)
78 人感センサ(開放前状態検知部、開閉扉近傍の人感検知部)
100、110、120、130、200、300 冷凍車

Claims (9)

  1. 車両に設けられた収納庫と、
    前記収納庫の内部を冷却する冷却ユニットと、
    前記収納庫に設けられた開閉扉と、
    前記収納庫の内部の前記開閉扉近傍に空気を吹き出すエアカーテン装置と、
    前記開閉扉の開放前に、前記エアカーテン装置の運転を開始する制御を行う制御手段とを備える、冷凍車。
  2. 前記制御手段は、車両の停車後前記開閉扉の開放前に、前記エアカーテン装置の運転を開始する制御を行うように構成されている、請求項1に記載の冷凍車。
  3. 前記制御手段は、前記エアカーテン装置の運転開始後、第1の時間内に前記開閉扉が開放されない場合に、前記エアカーテン装置の運転を停止する制御を行うように構成されている、請求項1または2に記載の冷凍車。
  4. 前記制御手段は、前記エアカーテン装置の運転開始後、前記第1の時間内に前記開閉扉が開放された場合には、前記エアカーテン装置の運転を継続し、前記開閉扉が閉められた後前記車両の発車前に前記エアカーテン装置の運転を停止する制御を行うように構成されている、請求項3に記載の冷凍車。
  5. 前記制御手段は、前記エアカーテン装置の運転の開始後前記開閉扉の開放前の期間には、前記開閉扉の開放後の期間の風速よりも小さい風速で空気を吹き出すように前記エアカーテン装置を制御するように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の冷凍車。
  6. 前記車両の停車後前記開閉扉の開放前の状態を検知する開放前状態検知部をさらに備え、
    前記制御手段は、開放前状態検知部による検知結果に基づいて、前記車両の停車後前記開閉扉の開放前に、前記エアカーテン装置の運転を開始する制御を行うように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の冷凍車。
  7. 前記開放前状態検知部は、運転席のドア開閉検知部、パーキングブレーキ検知部、エンジンスイッチ検知部、開閉扉のロック検知部、および、開閉扉近傍の人感検知部のうちの少なくとも1つの検知部を含み、
    前記制御手段は、前記運転席のドア開閉検知部によるドア開閉動作検知、前記パーキングブレーキ検知部によるオン状態検知、前記エンジンスイッチ検知部によるオフ状態検知、前記開閉扉のロック検知部によるロック解除検知、および、開閉扉近傍の前記人感検知部による人感検知のうちの少なくとも1つの検知部による検知結果に基づいて、前記車両の停車後前記開閉扉の開放前に、前記エアカーテン装置の運転を開始する制御を行うように構成されている、請求項6に記載の冷凍車。
  8. 前記制御手段は、前記エアカーテン装置の運転を開始する制御の起点として用いた前記検知部と同一の検知部による検知結果に基づいて、前記開閉扉が閉められた後前記車両の発車前に前記エアカーテン装置の運転を停止する制御を行うように構成されている、請求項7に記載の冷凍車。
  9. 前記制御手段は、前記エアカーテン装置の運転開始後、前記開閉扉が開放された後、前記エアカーテン装置の運転開始から第2の時間内に前記開閉扉が閉められない場合には、前記エアカーテン装置の運転を停止するとともに、前記開閉扉が開放された後、前記開閉扉が前記第2の時間内に閉められた場合には、前記開閉扉が閉められた後前記車両の発車前に前記エアカーテン装置の運転を停止する制御を行うように構成されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の冷凍車。
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