JP2014081096A - 真空加熱炉 - Google Patents

真空加熱炉 Download PDF

Info

Publication number
JP2014081096A
JP2014081096A JP2012227646A JP2012227646A JP2014081096A JP 2014081096 A JP2014081096 A JP 2014081096A JP 2012227646 A JP2012227646 A JP 2012227646A JP 2012227646 A JP2012227646 A JP 2012227646A JP 2014081096 A JP2014081096 A JP 2014081096A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sample
heater
chamber
heating furnace
vacuum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012227646A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Kawasaki
裕之 川▲崎▼
Takuji Sofugawa
拓司 曽布川
Katsuya Okumura
勝弥 奥村
Kinji Yamada
欣司 山田
Masaya Naoi
雅也 直井
Yoshio Kimura
義雄 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Tokyo Electron Ltd
JSR Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Tokyo Electron Ltd
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ebara Corp, Tokyo Electron Ltd, JSR Corp filed Critical Ebara Corp
Priority to JP2012227646A priority Critical patent/JP2014081096A/ja
Publication of JP2014081096A publication Critical patent/JP2014081096A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Resistance Heating (AREA)
  • Muffle Furnaces And Rotary Kilns (AREA)
  • Furnace Details (AREA)

Abstract

【課題】真空ポンプ等の減圧手段を用いてチャンバ内を減圧した状態で各種試料(材料)を低消費電力で加熱することにより各種試料(材料)に含まれる水分や溶剤等を真空乾燥する等の処理を行うことができる小型の真空加熱炉を提供する。
【解決手段】減圧手段に接続されるとともに内部にヒータを備え、減圧真空下で試料1を加熱する真空加熱炉において、一端が閉塞され他端が開口した略円筒容器状のチャンバ本体11と、チャンバ本体11の開口部を閉塞する底板12とにより構成され、試料1を収容するチャンバCHと、チャンバ本体11の内部に設置され、試料1を保持する試料台と、チャンバCH内に設置され、試料1を加熱するヒータ14とを備えた。
【選択図】図2

Description

本発明は、真空排気可能な真空チャンバ内に加熱用ヒータを備え、真空ポンプ等の減圧手段を用いて真空チャンバ内を減圧した状態で加熱用ヒータによって各種試料(材料)を加熱処理することができる真空加熱炉に関するものである。
従来から真空加熱炉は各種試料(材料)を加熱処理するために用いられている。真空加熱炉は、真空チャンバ内に加熱用ヒータを備え、真空ポンプ等の減圧手段を用いて真空チャンバ内を所定の真空度まで減圧し、加熱用ヒータによって真空チャンバ内の試料を加熱し、各種試料(材料)を酸化させずに真空乾燥する等の処理を行うことが可能である。
従来、製品化されている真空加熱炉は、角型真空加熱炉が代表的なものであり、角型のチャンバ本体に開閉ドアがあり、チャンバの内部に試料(材料)を載置する複数段の仕切棚を備えている。チャンバの天面、底面、左右側面等の複数の面(例えば、4面)からの遠赤外線による加熱方式を採用しており、内部の仕切棚は取り外し可能になっている。
特開平5−74551号公報
しかしながら、上述した従来の真空加熱炉は、試料を加熱するために、試料を覆う各面を高温にしなければならず、また真空加熱炉内の形状が立方体もしくは直方体であり、試料形状に適したものでなく、試料を加熱するための消費電力が大きいという問題点がある。
また、試料を真空加熱炉内に置くタイプであるため、所定の幅や厚さを有した試料が円管状筒に巻きつけられているものなどのように、試料を真空加熱炉内に置いた場合にその形状を保つことができない場合がある。例えば、試料が円筒状筒に巻きつけられている場合には、正立に置いた場合、巻きたれが起こる場合がある。
本発明は、上述の点に鑑みてなされたもので、真空ポンプ等の減圧手段を用いてチャンバ内を減圧した状態で各種試料(材料)を低消費電力で加熱することにより各種試料(材料)に含まれる水分や溶剤等を真空乾燥する等の処理を行うことができる小型の真空加熱炉を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明の真空加熱炉の第1の態様は、減圧手段に接続されるとともに内部にヒータを備え、減圧真空下で試料を加熱する真空加熱炉において、一端が閉塞され他端が開口した略円筒容器状のチャンバ本体と、該チャンバ本体の開口部を閉塞する底板とにより構成され、試料を収容するチャンバと、前記チャンバ本体の内部に設置され、試料を保持する試料台と、前記チャンバ内に設置され、前記試料を加熱するヒータとを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、真空ポンプ等の減圧手段を稼働させ、チャンバ本体および底板により構成されるチャンバ内を真空排気し、ヒータに通電することにより、試料は試料の外面から加熱処理される。試料を加熱することにより、試料内に含まれる水分もしくは溶媒もしくはその両方に対し加熱を行うことにより、前記水または溶媒を飛ばして脱水または脱溶媒を行い、且つ上記加熱は減圧真空下で行われる。チャンバ内は減圧真空下にあるため、水分または溶媒の蒸発速度が非常に速くなり、蒸発が促進して早く乾燥させることができる。ヒータは、例えば、試料の外面の少なくとも一部を囲むように配置されている。試料の外周側に設けられるヒータとして、例えば、取り付けのために円筒状に曲げることのできるシート状のヒータが用いられる。シート状のヒータの幅および長さは、試料のサイズに応じて任意に設定でき、また固定用ビス穴の個数もシート状のヒータの大きさに合わせて設定できるようになっている。シート状のヒータの厚さは、0.1〜0.3mm程度であり非常に薄い。ヒータから試料への熱交換は輻射により行なわれるため、ヒータ表面の輻射率は高い方が望ましい。ヒータ表面は絶縁も兼ねてポリイミドなどの樹脂が用いられており、輻射率は0.5〜0.8程度である。
本発明の好ましい態様によれば、前記チャンバが、金属の板材により略円筒容器状に成形されていることを特徴とする。
本発明によれば、外部大気圧と真空を仕切るチャンバを形成するチャンバ本体および底板は、薄肉軽量構造であり、例えば、チャンバ内径が400mm程度で、その肉厚は1mm以下である。大気圧と真空との差圧による荷重がチャンバに外圧力として作用するが、それに耐えられる構造としては、天板および底板がドーム状で胴体部にリブ構造を持った構造が挙げられる。
本発明の好ましい態様によれば、前記ヒータは、前記試料の表面を熱輻射によって加熱するヒータからなることを特徴とする。
本発明によれば、ヒータから試料への熱交換は輻射により行なわれるため、ヒータ表面の輻射率は高い方が望ましい。ヒータ表面は絶縁も兼ねてポリイミドなどの樹脂が用いられており、輻射率は0.5〜0.8程度である。
試料を熱輻射によって加熱するヒータとして、例えば、取り付けのために円筒状に曲げることのできるシート状のヒータが用いられる。シート状のヒータの幅および長さは、試料のサイズに応じて任意に設定でき、また固定用ビス穴の個数もシート状のヒータの大きさに合わせて設定できるようになっている。シート状のヒータの厚さは、0.1〜0.3mm程度である。
本発明の好ましい態様によれば、前記ヒータの熱がチャンバ内壁を加熱しないように前記ヒータと前記チャンバ内壁の間に熱遮蔽板を配置したことを特徴とする。
本発明によれば、ヒータの熱がチャンバ内壁を加熱しないように、ヒータとチャンバ本体の内壁の間に熱遮蔽板が配置されている。高温になったヒータからは、その内面から試料へ輻射熱が発せられると同時に、外面から熱遮蔽板へ輻射熱が発せられる。熱遮蔽板の輻射率が小さいと、ヒータの外面から熱遮蔽板へ発せられた輻射熱の多くが熱遮蔽板に吸収されずにヒータ側へ反射される。したがって、ヒータは少ない電気エネルギで高温状態を保つことができ、省エネルギとなる。
本発明の好ましい態様によれば、前記熱遮蔽板は、輻射率が0.2以下の材質であることを特徴とする。
本発明によれば、熱遮蔽板を輻射率が0.04〜0.2の材質の部材で構成する。熱遮蔽板には、輻射率の小さい材質のものが望ましい(反射率の大きい材料とも言える)。ヒータと熱遮蔽板の間には隙間があり、真空中であるため、両部材間の熱交換は輻射により行なわれる。高温になったヒータからは、その内面から試料へ輻射熱が発せられると同時に、外面から熱遮蔽板へ輻射熱が発せられる。熱遮蔽板の輻射率を小さくすることにより、ヒータの外面から熱遮蔽板へ発せられた輻射熱の多くが熱遮蔽板に吸収されずにヒータ側へ反射される。したがって、ヒータは少ない電気エネルギで高温状態を保つことができ、省エネルギとなる。
本発明の好ましい態様によれば、前記熱遮蔽板は、前記チャンバ側に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、試料の設置の際および試料の取り出しの際、チャンバが開閉されるが、試料の外周側から加熱するヒータがチャンバ側に設けてあるため、試料の設置および取り出しの際に邪魔にならないので、作業性がよい。
本発明の好ましい態様によれば、前記ヒータは、前記熱遮蔽板の内周側に隙間を設けて固定されていることを特徴とする。
本発明によれば、ヒータは、熱遮蔽板の内周側に隙間を設けて固定される。ヒータと熱遮蔽板の間には隙間があり、真空中であるため、両部材間の熱交換は輻射により行なわれる。ヒータの表面に設けられたポリイミドなどは、輻射率が良く0.6〜0.8程度である。よって、高温になったヒータからは、その内面から試料へ輻射熱が発せられると同時に、外面から熱遮蔽板へ輻射熱が発せられる。熱遮蔽板の輻射率を高くすることにより、ヒータの外面から熱遮蔽板へ発せられた輻射熱の多くが熱遮蔽板に吸収されずにヒータ側へ反射される(戻される)。したがって、ヒータを設置する部位の断熱性能を向上させることができるため、ヒータは少ない電気エネルギで高温状態を保つことができ、省エネルギとなる。ヒータは、ヒータの表面積が大きいため、ヒータを設置する部位との断熱性能が、加熱システム全体のエネルギ消費量に大きく影響する。
本発明の好ましい態様によれば、前記ヒータと前記熱遮蔽板を締結する部材には、熱伝導率が20W/m・K以下の材質を用いていることを特徴とする。
本発明によれば、ヒータと熱遮蔽板とを締結する締結部材には熱伝導率が0.25〜20W/m・Kの材質の低熱伝導材を用いている。ヒータの熱エネルギがそれを保持している部材に伝わってしまうと、ヒータの温度上昇時間の延長、また熱遮蔽板の表面から熱放射してしまうなど、ヒータを目標温度に保持するための電気エネルギがより必要となってしまう。そこで、ヒータを保持する熱遮蔽板とヒータとの締結部材を低熱伝導材として熱伝導性はできるだけ悪くし、熱遮蔽板に伝わる熱エネルギを小さくしている。これにより、熱遮蔽板をできるだけ低温に保つことにより、熱遮蔽板の外表面からの放射熱量を小さく抑えることができる。
本発明の好ましい態様によれば、前記試料は筒状の試料からなり、前記筒状の試料の内周側に配置される内部ヒータを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、試料の加熱は、試料の内部に設けられた内部ヒータと、試料の外部に設けられたヒータ(外部ヒータ)とにより行われる。このように、試料の外部からのみでなく試料の内部からも加熱するので、短時間で試料温度を上げることができ、また試料の各部の温度を均一にできる。試料の内周側に設けられ非接触で加熱できるヒータとして、例えば、ハロゲンヒータが用いられる。ヒータが試料内部と外部にあることの効果は、試料温度上昇時間の短縮の他に、選択的な温度上昇方法や、試料内での温度分布の調整などが挙げられる。選択的な温度上昇方法とは、試料の内部と外部で、試料の温度上昇レートを変えたりすることである。例えば、試料の内部を5℃/minの上昇レート、試料の外部を4℃/minの上昇レートにし、試料の外部に対し試料の内部の方を先に温度上昇させるなどである。また、シーケンサを用い、内部と外部のヒータの通電開始時間に差を設ける方法なども考えられる。試料内の温度分布の調整とは、例えば試料内外部もしくは試料全体の温度分布を均一化できることは先に述べたが、試料の内部側を外部側に対し高温化するなど、温度分布を調整することが、内外部のヒータの設定温度を変えることにより対応できる。シート状のヒータを前記ハロゲンヒータの代わりに内部ヒータとして使用しても構わない。この場合、シート状のヒータを筒状の試料の内周側に挿入できるような外径の円筒に曲げることにより可能である。
本発明の好ましい態様によれば、前記筒状の試料は、帯状の試料を円管に巻き付けることにより形成されたものであり、前記内部ヒータは前記円管の内周側に配置されることを特徴とする。
本発明によれば、試料は所定の幅および厚さを有した長尺の帯状の試料からなり、試料は耐熱性の任意の材質よりなる円管に巻き付けられるようになっている。長尺の帯状の試料が円管に巻き付けられると、試料は比較的肉厚の円筒状になる。円筒状に巻回された試料は、試料台上に載置されて固定され、内部ヒータは円筒の内周側に非接触状態で配置される。この場合、チャンバ本体の円筒状の胴部と、円筒状の試料の外周面と、棒状又は円筒状の内部ヒータとは、概略同心円状に配置される。
本発明の好ましい態様によれば、前記試料は筒状の試料からなり、前記筒状の試料は、その軸心が水平方向に向くように取り付けられていることを特徴とする。
筒状の試料が、例えば、円筒に巻きつけられた帯状の試料からなる場合、試料を正立状態(円筒状の試料の軸心が鉛直方向にある状態)で加熱すると、試料の熱膨張の影響により円筒への巻きつけが緩んでしまい、鉛直下方向に巻き垂れてしまう可能性がある。そのため、正立の場合は、試料端面に支持を設けるなどの巻き垂れ対策が必要と考えられる。本発明によれば、試料を水平方向に設置することにより、上述した巻き垂れの恐れがない。
本発明の好ましい態様によれば、前記試料を支える弾性部材からなる支持部材を設けたことを特徴とする。
本発明によれば、試料の先端側を支持する弾性部材からなる支持部材を設けることにより、試料の基端側を支持する試料台の強度を上げる必要がない。試料を支持する弾性部材からなる支持部材を設けることにより、支持部材からも熱伝導するため、熱伝導断面積を大きくしないために支持部材は薄い金属板などが好ましい。また、支持部材は、熱伝導率も小さい方がよく、SUS合金などを用いる。
本発明の好ましい態様によれば、前記試料を前記チャンバ内で真空保持状態のまま搬送及び保管ができるように、前記チャンバに取手及び/又は自立用脚を設けたことを特徴とする。
本発明の好ましい態様によれば、前記試料を収容した前記チャンバに加圧気体を供給して加圧状態とし、前記試料を前記チャンバ内で加圧状態のまま搬送及び保管ができることを特徴とする。
本発明の真空加熱炉は、円筒形状などの試料に合わせ寸法を効率的に作ることができる。チャンバを形成するチャンバ本体および底板の肉厚は、大気圧による圧縮による座屈に耐えられる必要最小限でよく、軽量な真空加熱炉になる。本真空加熱炉は、取手及び/又は自立用脚を備えているため、次工程の行われる部屋などの任意の場所へ移動可能である。本真空加熱炉は、小型・軽量であるため、真空排気部にバルブを設けておけば、真空もしくは加圧状態を保持したまま試料を保管することもでき、また真空もしくは加圧状態を保持したまま試料を必要なエリアへ移動させることもできる。
本発明の好ましい態様によれば、前記チャンバ本体と前記底板とを締結している部位は、前記チャンバ本体の開口部にあるフランジ部に係合又は離間可能な締結ブロックと、前記底板に連結されるとともに前記締結ブロックを移動可能に支持する部材と、前記締結ブロックに付勢力を与えるバネと、前記締結ブロックが前記フランジ部に接触するように前記締結ブロックに力を加える締結部品で構成される締結構造を備えることを特徴とする。
本発明によれば、チャンバを閉じる(チャンバ本体と底板とを締結する)場合、締結ブロックをチャンバ本体に接近させた後に締結部品を締め付けることにより、締結ブロックをチャンバ本体のフランジ部に接触させる。チャンバ内を真空排気することにより、大気圧とチャンバ内部の真空との差圧により、チャンバ本体のフランジ部と底板との間に介装されたOリングが潰され真空シールされる。チャンバを開く(チャンバ本体と底板とを分離する)場合、チャンバ内を大気圧に戻した後に締結部品を緩め、締結ブロックをチャンバ本体のフランジ部から離間させることにより、チャンバ本体と底板とを分離する。
本発明は、以下に列挙する効果を奏する。
1)真空ポンプ等の減圧手段を用いてチャンバ内を減圧した状態で各種試料(材料)を低消費電力で加熱することにより各種試料(材料)に含まれる水分や溶剤等を真空乾燥する等の処理を行うことができる。
2)ヒータは、熱遮蔽板の内周側に隙間を設けて固定されているため、ヒータと熱遮蔽板の間には隙間があり、真空中であるので、両部材間の熱交換は輻射により行われ、高温になったヒータからは、その内面から試料へ輻射熱が発せられると同時に、外面から熱遮蔽板へ輻射熱が発せられる。熱遮蔽板の輻射率は高く設定されているため、ヒータの外面から熱遮蔽板へ発せられた輻射熱の多くが熱遮蔽板に吸収されずにヒータ側へ反射される。したがって、ヒータは少ない電気エネルギで高温状態を保つことができ、省エネルギとなる。
3)真空加熱炉が薄肉軽量構造のチャンバを備えるため、以下に列記する効果を期待できる。
i)加熱炉が軽量化するため、次工程エリアへ加熱炉ごと搬送できる。
ii)加熱炉のチャンバをそのまま真空乾燥の終わった試料(材料)の保管容器として使用できる。
iii)薄肉チャンバと厚さが0.1〜0.3mm程度のシート状ヒータとにより、チャンバの外径からシート状ヒータの内径までの寸法が最小となり、チャンバ外径に対し、大きい径の試料(材料)を真空乾燥することができる。
4)試料の加熱を試料の内部に設けられた内部ヒータと試料の外部に設けられたヒータ(外部ヒータ)とにより行うことができるため、試料の外部からのみでなく試料の内部からも加熱するので、短時間で試料温度を上げることができ、また試料の各部の温度を均一にできる。ヒータが試料内部と外部にあることの効果は、試料温度上昇時間の短縮の他に、試料の内部と外部で試料の温度上昇レートを変えることができ、また、試料の内部側を外部側に対し高温化するなど、温度分布を調整することが、内外部のヒータの設定温度を変えることにより対応できる。
図1は、本発明に係る真空加熱炉で加熱処理を行う試料を示す図であり、図1(a)は帯状の試料を円管に巻き付ける前の状態を示す斜視図であり、図1(b)は帯状の試料を円管に巻き付けた状態を示す斜視図である。 図2は、図1に示す円筒状に巻回された試料を減圧真空下で加熱処理するための真空加熱炉を示す模式的断面図である。 図3は、本発明に係る真空加熱炉の変形例を示す模式的断面図である。 図4は、外部ヒータの取付前後の状態を示す図であり、図4(a)は取付前のシート状のヒータを示す平面図、図4(b)は外部ヒータが熱遮蔽板に取付けられた状態を示す水平断面図である。 図5は、図4のV部を拡大して示す模式的断面図である。 図6は、本発明に係る真空加熱炉の他の実施形態を示す模式的断面図である。 図7は、熱遮蔽板を示す斜視図である。 図8は、本発明に係る真空加熱炉の更に他の実施形態を示す模式的断面図である。 図9は、図8に示す真空加熱炉における端面ヒータを示す斜視図である。 図10は、試料を水平方向に取り付けることができる本発明に係る真空加熱炉の実施形態を示す模式的断面図である。 図11(a)は、試料を水平方向に取り付けることができる本発明に係る真空加熱炉の実施形態を示す模式的断面図であり、図11(b)は図11(a)のXI-XI線矢視図である。 図12は、試料を水平に支持する水平方向支持用部材の一例を示す斜視図である。 図13は、試料を取り付けるための試料用脚の一例を示す斜視図である。 図14(a)は、試料の先端側を支える弾性部材からなる支持部材を設置した例を示す模式的断面図であり、図14(b)は、図14(a)に示す実施形態における試料、試料巻き付け用の円管および支持部材の関係を示す側面図であり、図14(c)は、図14(a)のXIV部を示す拡大図である。 図15は、複数の試料を軸方向に積み上げてチャンバ内に収容する実施形態を示す模式的断面図である。 図16は、略円柱状の試料を真空下で加熱処理するための真空加熱炉を示す模式的断面図である。 図17(a),(b),(c)は、チャンバ本体の胴体部にリブ構造を形成した例を示す模式図であり、図17(a)はチャンバ本体の外周面にリブを形成した断面図、図17(b)はリブ形状を示す平面図、図17(c)はチャンバ本体の内周面にリブを形成した断面図である。 図18(a),(b),(c)は、図16に示す真空加熱炉の変形例を示す図であり、図18(a)は真空加熱炉の模式的断面図、図18(b)は真空加熱炉の上面図、図18(c)は図18(b)のXVIII矢視図である。 図19(a)は、チャンバ本体と底板を簡易に着脱可能に締結する締結構造を備えた真空加熱炉を示す模式的断面図であり、図19(b)は、図19(a)のXIX部の拡大図である。 図20(a),(b),(c)は、真空加熱炉をチャンバ本体の天板側から見た図であり、図20(a)は真空加熱炉の締結構造を作動させる場合を示す図、図20(b)は真空加熱炉の締結構造を作動させた状態を示す図、図20(c)は真空加熱炉の締結構造の作動を解除する場合を示す図である。
以下、本発明に係る真空加熱炉の実施形態を図1乃至図20を参照して説明する。図1乃至図20において、同一または相当する構成要素には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
図1は、本発明に係る真空加熱炉で加熱処理を行う試料を示す図であり、図1(a)は帯状の試料を円管に巻き付ける前の状態を示す斜視図であり、図1(b)は帯状の試料を円管に巻き付けた状態を示す斜視図である。
図1(a)に示すように、試料1は所定の幅および厚さを有した長尺の帯状の試料からなり、試料1は耐熱性の任意の材質よりなる円管2に巻き付けられるようになっている。図1(b)に示すように、長尺の帯状の試料1が円管2に巻き付けられると、試料1は比較的肉厚の円筒状になる。また、円管2の上下端部2a,2bは試料1から露出し、全体の形状は、大径の円筒の上下端面に小径の円筒が突出する形状になっている。
図2は、図1に示す円筒状に巻回された試料1を減圧真空下で加熱処理するための真空加熱炉10を示す模式的断面図である。図2に示すように、真空加熱炉10は、下端が開口し上端が閉塞された有底円筒状、すなわち円筒容器状の薄肉部材からなるチャンバ本体11と、チャンバ本体11の下端開口部を閉塞する薄板からなる底板12と、底板12に固定された試料用脚13とを備えている。円筒容器状のチャンバ本体11と底板12によってチャンバCHを形成している。円管2上に円筒状に巻回された試料1は、試料用脚13上に載置されて固定されるようになっている。円筒状の試料1は、その軸心が鉛直方向に向くように試料用脚13上に固定されている。また、真空加熱炉10は、チャンバ本体11内に配置されるとともに円筒状の試料1の外周部を囲むように配置された外部ヒータ14と、円管2内に配置された内部ヒータ15とを備えている。円筒状の試料1と、円筒状の外部ヒータ14と、チャンバ本体11の円筒状の胴部とは同心円状に配置される。
外部ヒータ14は、チャンバ本体11の内周面に固定された熱遮蔽板16により支持されている。また、内部ヒータ15は、チャンバ本体11の天板に固定されたサポート17により支持されている。チャンバ本体11の天板には通電用のコネクタ18が設けられており、通電用のコネクタ18を介して外部ヒータ14および内部ヒータ15に通電するようになっている。また、底板12の中心部には開口部12aが形成されており、この開口部12aに真空排気用のコネクタ19が固定されている。コネクタ19には配管(図示せず)が接続され、この配管によって真空加熱炉10は真空ポンプ等の減圧手段(図示せず)に接続されるようになっている。
図3は、本発明に係る真空加熱炉10の変形例を示す模式的断面図である。図3に示す実施形態の真空加熱炉10においては、内部ヒータ15を支持するためのサポート17は底板12に設けられており、また通電用のコネクタ18は底板12に設けられている。すなわち、内部ヒータ15は底板12に設けられたサポート17により支持され、外部ヒータ14および内部ヒータ15には底板12に設けられた通電用のコネクタ18を介して通電されるようになっている。図3に示す真空加熱炉10のその他の構成は、図2に示す真空加熱炉10と同様の構成である。
図2および図3に示すように構成された真空加熱炉10において、真空ポンプ等の減圧手段を稼働させ、チャンバ本体11および底板12により構成されるチャンバCH内を真空排気し、外部ヒータ14および内部ヒータ15に通電することにより、円管2に円筒状に巻回された試料1は加熱処理される。試料1を加熱することにより、試料内に含まれる水分もしくは溶媒もしくはその両方に対し加熱を行うことにより、前記水または溶媒を飛ばして脱水または脱溶媒を行い、且つ上記加熱は減圧真空下で行われる。チャンバCH内は減圧真空下にあるため、水分または溶媒の蒸発速度が非常に速くなり、蒸発が促進して早く乾燥させることができる。そして、上記加熱は、円筒状に巻回された試料1を保持する円管2の内部に設けられた内部ヒータ15と、試料1の外部に設けられた外部ヒータ14とにより行われる。このように、試料1の外部からのみでなく試料が巻かれた円管2の内部からも加熱するので、短時間で試料温度を上げることができ、また試料1の各部の温度を均一にできる。試料1の内周側に設けられ円管2に非接触で加熱できるヒータとして、例えば、ハロゲンヒータが用いられる。また、試料1の外周側に設けられるヒータとして、取り付けのために円筒状に曲げることのできるシート状のヒータが用いられる。
ヒータが試料内部と外部にあることの効果は、試料温度上昇時間の短縮の他に、選択的な温度上昇方法や、試料内での温度分布の調整などが挙げられる。選択的な温度上昇方法とは、試料の内部と外部で、試料の温度上昇レートを変えたりすることである。例えば、試料の内部を5℃/minの上昇レート、試料の外部を4℃/minの上昇レートにし、試料の外部に対し試料の内部の方を先に温度上昇させるなどである。また、シーケンサを用い、内部と外部のヒータの通電開始時間に差を設ける方法なども考えられる。試料内の温度分布の調整とは、例えば試料内外部もしくは試料全体の温度分布を均一化できることは先に述べたが、試料の内部側を外部側に対し高温化するなど、温度分布を調整することが、内外部のヒータの設定温度を変えることにより対応できる。
図4は、外部ヒータ14の取付前後の状態を示す図であり、図4(a)は取付前のシート状のヒータを示す平面図、図4(b)は外部ヒータ14が熱遮蔽板16に取付けられた状態を示す水平断面図である。
図4(a)に示すように、外部ヒータ14は、取付前にはシート状のヒータSHからなっている。シート状のヒータSHの幅および長さは、円筒状に巻回された試料1のサイズに応じて任意に設定でき、また固定用ビス穴hの個数もシート状のヒータの大きさに合わせて設定できるようになっている。シート状のヒータSHの厚さは、0.1〜0.3mm程度であり非常に薄い。外部ヒータ14から試料1への熱交換は輻射により行なわれるため、外部ヒータ表面の輻射率は高い方が望ましい。外部ヒータ表面は絶縁も兼ねてポリイミドなどの樹脂が用いられており、輻射率は0.5〜0.8程度である。図4(a)に示すシート状のヒータを前記ハロゲンヒータの代わりに内部ヒータとして使用しても構わない。
図4(a)に示すシート状のヒータSHを丸めて円筒形状の外部ヒータ14を形成し、図4(b)に示すように、外部ヒータ14を熱遮蔽板16に取り付ける。この場合、外部ヒータ14は、熱遮蔽板16の内周側に隙間を設けて固定される。熱遮蔽板16は、輻射率0.2以下の材質のものを用い、例えば、AL(アルミニウム)またはAL合金(アルミニウム合金)などを用いることが好ましい。
表1は、アルミニウムの輻射率(放射率)を示す。
Figure 2014081096
図5は、図4のV部を拡大して示す模式的断面図である。図5に示すように、外部ヒータ14は、熱遮蔽板16の内周側に隙間を設けて固定されており、外部ヒータ14と熱遮蔽板16とを締結する締結部材21には熱伝導率が20W/m・K以下の材質の低熱伝導材を用いている。外部ヒータ14の熱エネルギがそれを保持している部材に伝わってしまうと、ヒータの温度上昇時間の延長、また外部ヒータ14を保持している部材の表面から熱放射してしまうなど、ヒータを目標温度に保持するための電気エネルギがより必要となってしまう。そこで、外部ヒータ14を保持する熱遮蔽板16と外部ヒータ14との熱伝導性はできるだけ悪くし、熱遮蔽板16に伝わる熱エネルギを小さくした方がよい。そして、熱遮蔽板16をできるだけ低温に保てた方が、熱遮蔽板16の外表面からの放射熱量も小さく抑えることができる。外部ヒータ14と熱遮蔽板16の間に積極的に隙間を設けるためには、図5に示すように座金等のスペーサ22を設けることが好ましい。締結部からも熱伝導をするので、この部品(スペーサ)の熱伝導率もできるだけ小さいほうが望ましい。スペーサ22には、SUS合金(熱伝導率:16W/m・K)やPEEK材(熱伝導率:0.25W/m・K)などを用いる。
上述したように、熱遮蔽板16には、輻射率の小さい材質のものが望ましい(反射率の大きい材料とも言える)。外部ヒータ14と熱遮蔽板16の間には隙間があり、真空中であるため、両部材間の熱交換は輻射により行なわれる。外部ヒータ14の表面に設けられたポリイミドなどは、輻射率が良く0.6〜0.8程度である。よって、高温になった外部ヒータ14からは、その内面から試料1へ輻射熱が発せられると同時に、外面から熱遮蔽板16へ輻射熱が発せられる。熱遮蔽板16の輻射率が低いと、外部ヒータ14の外面から熱遮蔽板16へ発せられた輻射熱の多くが熱遮蔽板16に吸収されずに外部ヒータ側へ反射される(戻される)。したがって、外部ヒータ14は少ない電気エネルギで高温状態を保つことができ、省エネルギとなる。熱遮蔽板16の材質としてはAl合金などが好ましい。外部ヒータ14は、内部ヒータ15に比べてヒータの表面積が大きいため、外部ヒータ14を設置する部位との断熱性能が、加熱システム全体のエネルギ消費量に大きく影響する。
図6は、本発明に係る真空加熱炉の他の実施形態を示す模式的断面図である。図6に示すように、本実施形態の真空加熱炉10においては、円筒状に巻回された試料1の両端面に対向するように熱遮蔽板25,25を設置している。
図7は、熱遮蔽板25を示す斜視図である。図7に示す熱遮蔽板25は、輻射率が0.2以上(反射率0.8以上)の材質のリング状部材から構成されている。試料内部、試料外部よりヒータにより加熱することにより試料が高温になった場合、その試料の巻きつけ長さが長く、巻きつけ後の外径が大きい場合に試料の端面の面積は当然大きくなるため、この端面から熱輻射により試料の熱エネルギが逃げてしまう。その結果、高温に保つための電気エネルギの増加や、試料内の温度分布を生んでしまう。すなわち、試料の端面部分が試料内外面より低温化する。そこで、図6に示すように、試料端面に対向するように輻射率が0.04〜0.2の材質の熱遮蔽板25を設け、試料端面から放射する熱を反射させることにより、試料温度の均一化をより改善する。図6に示す真空加熱炉10のその他の構成は、図2に示す真空加熱炉10と同様の構成である。
図8は、本発明に係る真空加熱炉の更に他の実施形態を示す模式的断面図である。図8に示すように、本実施形態の真空加熱炉10においては、試料1の両端面に対向するように端面ヒータ26,26を設置している。端面ヒータ26はビスにより熱遮蔽板25に固定されている。
図9は、図8に示す真空加熱炉における端面ヒータ26を示す斜視図である。図9に示すように、端面ヒータ26は、厚さが0.1〜0.3mm程度のシート状のヒータからなっている。リング状の端面ヒータ26の内外径は、円筒状に巻回された試料1のサイズに応じて任意に設定でき、また固定用ビス穴hの個数もシート状のヒータの大きさに合わせて設定できるようになっている。シート状のヒータの表面は、絶縁も兼ねてポリイミドなどの樹脂が用いられており、輻射率は0.5〜0.8程度である。
このように、外部ヒータ14と熱遮蔽板16の関係と同様に、熱遮蔽板25の試料側の側面にシート状の端面ヒータを設けることができる。ヒータの設置方法は、外部ヒータ14と同様であり、端面ヒータ26と熱遮蔽板25との間に隙間を設け、両部材を締結する部材には、熱伝導率が0.25〜20W/m・Kの材質のものを用い、端面ヒータ26を保持する熱遮蔽板25には輻射率が0.04〜0.2の材質のものを用いる。試料1の端面に対向する部位にヒータを設け温度制御を行なうことで、外部ヒータ14,内部ヒータ15を設けることによる効果と同様に、試料温度上昇時間の短縮、選択的な温度上昇、試料内での温度分布のより選択的な調整が行えるようになる。図8に示す真空加熱炉10のその他の構成は、図2に示す真空加熱炉10と同様の構成である。
次に、円管2に円筒状に巻き付けられた試料1を水平方向に取り付けることができる真空加熱炉10について説明する。
図10および図11は、試料1を水平方向に取り付けることができる本発明に係る真空加熱炉の実施形態を示す模式的断面図である。図10および図11に示すように、円筒状の試料1は、その軸心が水平方向になるように設置されている。円筒2に巻きつけられた試料1を例えば正立状態(円筒状の試料1の軸心が鉛直方向にある状態)で加熱すると、試料1の熱膨張の影響により円筒2への巻きつけが緩んでしまい、鉛直下方向に巻き垂れてしまう可能性がある。そのため、正立の場合は、試料端面に支持を設けるなどの巻き垂れ対策が必要と考えられる。但し、試料端面に対して支持部材による接触を好まない場合もある。これは、接触による汚染などが生ずる場合があるからである。そこで、図10および図11に示すように、試料設置方向を水平にできれば、上記巻き垂れの恐れはない。
図10に示すように試料1を水平に設置するには、試料巻き付け用の円管2におねじを設け、試料1を取り付けるための試料用脚13にめねじを設けておき、ねじ機構を用いて締結保持する方法などを用いる。なお、おねじ、めねじは、逆の部材に設けても良い。また、試料1を水平に設置するために、図11(a)に示すように、試料1を水平に支持するための棒状の複数の水平方向支持用部材30を追加してもよい。図11(b)は図11(a)のXI-XI線矢視図である。図11(b)に示すように、円管2の内周面を支持するように複数の水平方向支持用部材30が設けられている。試料内部を加熱している内部ヒータ15からの輻射熱を遮らない構造にすることが望ましい。輻射熱を遮ってしまうと、試料1を水平に支持するための水平方向支持用部材30に輻射熱が伝わり、そこから試料へ伝導するため加熱効率が悪くなってしまうからである。
図12は、試料1を水平に支持する水平方向支持用部材30の一例を示す斜視図である。図12に示すように、水平方向支持用部材30は、棒状の複数の骨部31と、複数の骨部31を連結するリング状の連結板32とから構成されている。骨部31と連結板32は溶接で接合されている。骨部31の断面形状は、円形(棒)でもよく、四角形(角材)などでもよい。また、連結板32の枚数は、図示例では3枚であるが、任意に決定することができる。水平方向支持用部材30は、内部ヒータ15(例えば、ハロゲンヒータからなる)からの輻射熱を出来るだけ遮らないような構造が望ましい。
図13は、試料1を取り付けるための試料用脚13の一例を示す斜視図である。試料1を水平に設置する場合、試料1の自重が作用し、図10に示すような構造の場合は、試料巻き付け用の円管2と試料用脚13の締結部および試料用脚13と底板12の締結部にモーメントとして作用する。また、試料1の先端側(底板12および試料用脚13とは反対側)は、試料1の自重作用方向に撓む。試料1の先端側の撓み量を小さくするには、試料用脚の強度を上げればよい。そのため、図13に示す例では、試料用脚13は、中心部に設けられたリング状部材33と、リング状部材33から外周方向に延びた後に90°折曲された棒状の部材からなる複数の脚34とから構成されている。試料1からの熱伝導を極力小さくするため、脚34の太さ(熱伝導断面積)はできるだけ小さい方がよい。ここでは、脚34を4本設けた例を示しているが、3本設けることとしてもよい。試料用脚13には、SUS合金(熱伝導率:16W/m・K)などを用いる。試料用脚13は、高温化された試料からの熱伝導を極力小さくする構造が望ましい。また、真空排気及び加熱中の脱水分、脱溶剤、その他脱ガスを効果的にするため、できるだけ排気を妨げない構造が好ましい。したがって、図13に示すようなリング状部材33と棒状の部材からなる複数の脚34とからなる脚構造の試料用脚13が好ましい。
なお、熱伝導性が悪く、排気性が良ければ、図13に示す構造に限定されるものではない。図13の構造例で説明すると、脚の強度・剛性を高めるために脚の太さを大きくすると、高温化された試料からの熱伝導量が増えてしまう。そこで、試料1の先端側(底板12および試料用脚13とは反対側)に、試料1を支える弾性部材を設けることにより、試料用脚の強度を上げる必要がなくなる。
図14(a)は、試料1の先端側を支える弾性部材からなる支持部材を設置した例を示す模式的断面図である。図14(a)に示すように、チャンバ本体11の内面(側面)に固定された弾性部材からなる支持部材35により試料巻き付け用の円管2の先端部を支持している。支持部材35はチャンバ本体11の内面から突出する円筒状のベース部11bに固定されている。
図14(b)は、図14(a)に示す実施形態における試料1、試料巻き付け用の円管2および支持部材35の関係を示す側面図である。図14(b)に示すように、試料1を保持している試料巻き付け用の円管2の先端部は、左右に対向して配置された2個の支持部材35,35により支持されている。
図14(c)は、図14(a)のXIV部を示す拡大図である。図14(c)に示すように、左右に対向して配置された2個の支持部材35,35は、チャンバ本体11の内面に形成された円筒状のベース部11bに固定されている。なお、図14(c)ではチャンバ本体11の図示を省略している。
図14(a),(b),(c)に示すように、試料巻き付け用の円管2を支持する弾性部材からなる支持部材35を設けることにより、支持部材35からも熱伝導するため、熱伝導断面積を大きくしないために支持部材35は薄い金属板などが好ましい。また、支持部材35は、熱伝導率も小さい方がよく、SUS合金などが適用できる。試料巻き付け用の円管2の先端部を支持する支持部材が弾性部材であるその他の効果は、試料をこの弾性部材にて支持した後に、ヒータによる加熱を行なうと、試料が最も高温となり、試料に比べてチャンバ本体11などは低温に保持される。そのため、温度差による軸方向の熱膨張差が発生することになる。もし試料1を水平に底板の反対側(すなわちチャンバ本体11の側面側)から強固に支持してしまうと、熱膨張差により軸方向に力が働くことになる。しかしながら、支持部材(構造)が弾性を有していれば、軸方向への熱膨張差を吸収することが出来る。
図2乃至図14に示す実施形態では、試料1個の場合を説明したが、図15に示すように、複数の試料(材料)を軸方向に積み上げても構わない。すなわち、図15に示すように、試料1を保持した試料巻き付け用の円管2を軸方向に積み上げる。試料巻き付け用の円管2にインロウ部を設けておけば、上下の2つの円管2,2をほぼ同心で設置することができる。試料1を水平設置する場合は、図11に示す水平方向支持用部材30に複数の試料1を貫挿すればよい。
また、本発明の真空加熱炉は、円筒形状などの試料に合わせ寸法を効率的に作っている。チャンバを形成するチャンバ本体11および底板12の肉厚も大気圧による圧縮による座屈に耐えられる必要最小限でよく、軽量な真空加熱炉になる。本真空加熱炉に、例えば、移動可能なキャスターなどを設け、次工程の行われる部屋などの任意の場所へ移動可能としてもよい。また、真空加熱炉を持ち運びできるように取手などを取付けておいても構わない。本真空加熱炉は、小型・軽量であるため、真空排気部にバルブを設けておけば、真空もしくは加圧状態を保持したまま試料を保管することもでき、また真空もしくは加圧状態を保持したまま試料を必要なエリアへ移動させることもできる。
次に、図1に示す試料とは異なった形状の試料1を減圧真空下で加熱処理するための真空加熱炉10について説明する。
図16は、略円柱状の試料1を真空下で加熱処理するための真空加熱炉10を示す模式的断面図である。図16に示すように、真空加熱炉10は、下端が開口し上端が閉塞された有底円筒状、すなわち円筒容器状の薄肉部材からなるチャンバ本体11と、チャンバ本体11の下端開口部を閉塞する薄板からなる底板12と、底板12に固定された試料用脚13とを備えている。円筒容器状のチャンバ本体11と底板12によってチャンバCHを形成している。略円柱状の試料1は、試料台を構成する試料用脚13上に載置されて固定されるようになっている。円柱状の試料1は、その軸心が鉛直方向に向くように試料用脚13上に固定されている。また、真空加熱炉10は、チャンバ本体11内に配置されるとともに円筒状の試料1の外周部を囲むように配置された外部ヒータ14を備えている。円柱状の試料1と、円筒状の外部ヒータ14と、チャンバ本体11の円筒状の胴部とは同心円状に配置されている。
外部ヒータ14は、チャンバ本体11の内周面に固定された熱遮蔽板16により支持されている。外部ヒータ14および熱遮蔽板16は、図2に示すものと同様に構成されている。底板12には通電用のコネクタ18が設けられており、通電用のコネクタ18を介して外部ヒータ14に通電するようになっている。また、底板12には開口部12aが形成されており、この開口部12aに真空排気用のコネクタ19が固定されている。コネクタ19には配管(図示せず)が接続され、この配管によって真空加熱炉10は真空ポンプ等の減圧手段(図示せず)に接続されるようになっている。
外部大気圧と真空を仕切るチャンバCHを形成するチャンバ本体11および底板12は、薄肉軽量構造であり、例えば、チャンバ内径が400mm程度で、その肉厚は1mm以下である。大気圧と真空との差圧による荷重がチャンバに外圧力として作用するが、それに耐えられる構造としては、天板および底板がドーム状で胴体部にリブ構造を持った構造が挙げられる。
図17(a),(b),(c)は、チャンバ本体11の胴体部にリブ構造を形成した例を示す模式図であり、図17(a)はチャンバ本体11の外周面にリブを形成した断面図、図17(b)はリブ形状を示す平面図、図17(c)はチャンバ本体11の内周面にリブを形成した断面図である。
図17(a)に示す例においては、チャンバ本体11の外周面に複数のリブ40を設けている。複数のリブ40は円周方向に間隔をおいて設けられている。図16に示すように、リブ40は、チャンバ本体11外周面において上端部から下端部まで延びている。
図17(b)の最上段の図に示すように、リブ40は矩形状の断面を有する部材であってもよいし、図17(b)の中段の図に示すように、リブ40は台形状の断面を有する部材であってもよい。矩形状または台形状の断面を有する部材からなるリブ40は、チャンバ本体11の外面に溶接等により接合される。また、図17(b)の最下段の図に示すように、リブ40は、薄肉のチャンバ本体11の一部を外周側に突出させることにより形成してもよい。
図17(a)および図17(b)に示す例においては、チャンバ本体11の外周面に複数のリブ40を設けたが、図17(c)に示すように、チャンバ本体11の内周面に複数のリブ40を設けてもよい。図17(a)および図17(c)に示すように、リブ40はチャンバ本体11の内外のいずれか一方にあればよい。
図18(a),(b),(c)は、図16に示す真空加熱炉10の変形例を示す図であり、図18(a)は真空加熱炉10の模式的断面図、図18(b)は真空加熱炉10の上面図、図18(c)は図18(b)のXVIII矢視図である。図18(a),(b),(c)に示す実施形態の真空加熱炉10においては、チャンバ本体11の天板の上面にリブ40を設けている。図18(c)に示すように、リブ40は、矩形状の断面を有する部材であってもよいし(図18(c)の上の図参照)、台形状の断面を有する部材であってもよい(図18(c)の下の図参照)。
図18(a),(b),(c)においては、リブ40をチャンバ本体11の天板の上面に設ける例を示したが、リブ40をチャンバ本体11の天板の下面に設けてもよい。すなわち、リブ40はチャンバ本体11の天板の内外のいずれか一方にあればよい。
本発明の真空加熱炉10は薄肉軽量構造のチャンバであるため、以下に列記する効果を期待できる。
1)加熱炉が軽量化するため、次工程エリアへ加熱炉ごと搬送できる。
2)加熱炉のチャンバをそのまま真空乾燥の終わった試料(材料)の保管容器として使用できる。
3)薄肉チャンバと厚さが0.1〜0.3mm程度のシート状ヒータとにより、チャンバの外径からシート状ヒータの内径までの寸法が最小となり、チャンバ外径に対し、大きい径の試料(材料)を真空乾燥することができる。チャンバ内で加熱処理可能な試料の容積をチャンバ容積で割った値を容積効率(%)と定義すれば、本発明の真空加熱炉10は、容積効率を最大で90%程度とすることができ、高い容積効率が得られる。
従来の角型真空加熱炉は、差圧に耐えるために厚肉チャンバであり、そのチャンバ容積が大きいほど肉厚になり重い。したがって、可搬型でなく、必然的に据え置き型になる。また、熱容量の大きい肉厚の壁が加熱されるため、ヒータ容量も大きく、非効率である。円筒状又は円柱状の試料では、ヒータ面(チャンバ内壁)から試料までの距離が離れており、ヒータの輻射熱が試料に行き届き難く、非効率である。
本発明の真空加熱炉10においては、ヒータの熱がチャンバ内壁を加熱しないように、ヒータ14とチャンバ本体11の内壁の間に熱遮蔽板16が配置されている。試料の設置の際および試料の取り出しの際、チャンバが開閉されるが、試料の外周側から加熱するヒータがチャンバ側に設けてあるため、試料の設置および取り出しの際に邪魔にならないので、作業性がよい。
次に、真空加熱炉10内に試料1を設置する際および真空加熱炉10内から試料1を取り出す際にチャンバを開閉するための機構について説明する。
本発明の真空加熱炉10においては、チャンバ本体11と底板12とにより形成されるチャンバCHを開閉するためには、チャンバ本体11と底板12を着脱可能に締結する必要がある。チャンバ本体11と底板12とを軸方向に締結する構造としては、一般にボルト(六角ボルト、六角穴付きボルト)が考えられる。しかし、チャンバの着脱の度に、ボルトの取り外しを行なうのは煩わしい。
そのため、本発明の真空加熱炉10は、チャンバ本体11と底板12とを簡易に着脱可能に締結するための簡易締結構造を備えている。図19(a)は、チャンバ本体11と底板12を簡易に着脱可能に締結する締結構造を備えた真空加熱炉10を示す模式的断面図である。図19(b)は、図19(a)のXIX部の拡大図である。図19(a)および図19(b)に示すように、チャンバ本体11と底板12とを簡易に着脱可能に締結する締結構造41は、チャンバ本体11の下端から半径方向外側に延びるフランジ部11fと底板12の外周部とに設置されている。締結構造41は、L形金具からなる締結ブロック42と、締結ブロック42を上下動に可能に支持する軸状部材43と、底板12に固定されるとともに底板12から半径方向外側に延びた下部ブロック44と、締結ブロック42の下面と下部ブロック44の上面との間に介装された圧縮コイルバネ45と、軸状部材43に螺合されている締結部品46とから構成されている。
軸状部材43は下部におねじ43aを有しており、軸状部材43の段部43sを下部ブロック44の上面に当接させ、軸状部材43のおねじ43aにナット47を螺合することにより、軸状部材43は下部ブロック44に固定されている。また、締結部品46は、軸状部材43に形成されためねじ43bに螺合されるおねじ46aを有しており、締結部品46を締め込むことにより締結ブロック42をチャンバ本体11のフランジ部11f側に移動させるようになっている。底板12には円環状の溝が形成され、この溝にシール用Oリング48が嵌装されており、チャンバ本体11のフランジ部11fと底板12とがシール用Oリング48を介して締結されることによりチャンバCH内の真空が保持されるようになっている。
図20(a),(b),(c)は、真空加熱炉10をチャンバ本体11の天板側から見た図であり、図20(a)は真空加熱炉10の締結構造41を作動させる場合を示す図、図20(b)は真空加熱炉10の締結構造41を作動させた状態を示す図、図20(c)は真空加熱炉10の締結構造41の作動を解除する場合を示す図である。図20(a),(b),(c)に示すように、締結構造41は、真空加熱炉10の円周方向に所定間隔をおいて複数個設置されている。
図20(a)に示すように、チャンバを閉じる(チャンバ本体11の開口部を底板12により閉止する)際は、締結ブロック42を90度回転させ、チャンバ本体11のフランジ部11fの最外径が通過できるようにしておく。チャンバ本体11のフランジ部11fを底板12に保持されたシール用Oリング48に接触させる。真空排気すると、大気圧とチャンバ内部の真空との差圧力により、Oリング48は潰され真空シールされる。そして、図20(b)に示すように、締結ブロック42を90度回転させ、チャンバ本体11のフランジ部11fに重なるようにする。このとき、締結ブロック42とチャンバ本体11のフランジ部11fの軸方向には微小な隙間があるが、締結部品46により締め付けることができる。この場合、締結部品46がツマミ構造であれば手で締めることができる。締結部品46のネジサイズ(ピッチ)によるが、例えば、M6並目の場合、ピッチが1mm、締結ブロック42とチャンバ本体11のフランジ部11fの軸方向隙間が0.25mmとすれば、締結部品46を約90度回転させればよい。これにより、締結ブロック42とチャンバ本体11のフランジ部11fとの軸方向の隙間が無くなる。大気圧とチャンバ内部の真空との差圧力によりOリング48は潰れ、真空シールできるので、締結ブロック42および締結部品46による軸方向締結力は不要である。
その後、試料1をチャンバから取り出す際に、チャンバ内を大気圧に戻し、チャンバを開く(チャンバ本体11と底板12を分離する)場合、締結ブロック42には、Oリングの潰し代分のOリング反発力が作用している。締結ブロック1個あたりの軸方向作用力は、締結ブロックの設置個数による。チャンバを開く(チャンバ本体11と底板12とを分離する)ために、図20(c)に示すように、締結ブロック42を先の回転方向とは逆方向に90度回転させる必要がある。前記軸方向作用力により締結ブロック42とチャンバ本体11のフランジ部11fの接触面には、摩擦力が作用しており回転させることができない場合、前記締結部品46を緩め、Oリング48の反発力を緩和してやればよい。締結部品46の緩め分は、最大でOリングの潰し代分でよく、例えば、OリングG番規格表におけるG390のOリングとすると、太さが5.7mm、潰し率が12%の場合、潰し代は0.684mmとなる。締結部品46のネジ仕様がM6とすると、ピッチが1mmであり、締結部品46を約3/4回転させれば、十分にOリング48の潰し代分をキャンセルできる。
図1乃至図20に示す実施形態においては、外部ヒータ14を固定保持するための熱遮蔽板16は、外部ヒータ14の熱エネルギを外部へ伝えない構造を優先しているが、例えば、チャンバ内壁が低温のため、チャンバ内壁に付着物が着くような場合、熱遮蔽板16に開口を設けておけば、その開口から熱放射し、チャンバ内壁を温めて所定温度にすることができる。この場合、チャンバ内壁温度を上げるために、チャンバ外にヒータを追加する必要はない。その他の方法としては、熱遮蔽板16の外表面側(チャンバ内壁との対向面側)の輻射率を大きくする方法もある。例えば、輻射率の大きい表面処理(Niメッキ、アルマイト処理など)を熱遮蔽板16の外表面に施せばよい。
これまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技術思想の範囲内において、種々の異なる形態で実施されてよいことは勿論である。
本発明の真空加熱炉は、リチウムイオン二次電池、電気二重層キャパシタ、リチウムイオンキャパシタ等の蓄電デバイスの電極の乾燥に好適に使用できる。
1 試料
2 円管
10 真空加熱炉
11 チャンバ本体
11b ベース部
11f フランジ部
12 底板
12a 開口部
13 試料用脚
14 外部ヒータ
15 内部ヒータ
16 熱遮蔽板
17 サポート
18,19 コネクタ
21 締結部材
22 スペーサ
25 熱遮蔽板
26 端面ヒータ
30 水平方向支持用部材
31 骨部
32 連結板
33 リング状部材
34 脚
35 支持部材
40 リブ
41 締結構造
42 締結ブロック
43 軸状部材
43a おねじ
43b めねじ
43s 段部
44 下部ブロック
45 圧縮コイルバネ
46 締結部材
48 シール用Oリング
CH チャンバ

Claims (15)

  1. 減圧手段に接続されるとともに内部にヒータを備え、減圧真空下で試料を加熱する真空加熱炉において、
    一端が閉塞され他端が開口した略円筒容器状のチャンバ本体と、該チャンバ本体の開口部を閉塞する底板とにより構成され、試料を収容するチャンバと、
    前記チャンバ本体の内部に設置され、試料を保持する試料台と、前記チャンバ内に設置され、前記試料を加熱するヒータとを備えたことを特徴とする真空加熱炉。
  2. 前記チャンバが、金属の板材により略円筒容器状に成形されていることを特徴とする請求項1記載の真空加熱炉。
  3. 前記ヒータは、前記試料の表面を熱輻射によって加熱するヒータからなることを特徴とする請求項1または2記載の真空加熱炉。
  4. 前記ヒータの熱がチャンバ内壁を加熱しないように前記ヒータと前記チャンバ内壁の間に熱遮蔽板を配置したことを特徴とする請求項1または2記載の真空加熱炉。
  5. 前記熱遮蔽板は、輻射率が0.2以下の材質であることを特徴とする請求項4記載の真空加熱炉。
  6. 前記熱遮蔽板は、前記チャンバ側に設けられていることを特徴とする請求項4記載の真空加熱炉。
  7. 前記ヒータは、前記熱遮蔽板の内周側に隙間を設けて固定されていることを特徴とする請求項4または5記載の真空加熱炉。
  8. 前記ヒータと前記熱遮蔽板を締結する部材には、熱伝導率が20W/m・K以下の材質を用いていることを特徴とする請求項4記載の真空加熱炉。
  9. 前記試料は筒状の試料からなり、前記筒状の試料の内周側に配置される内部ヒータを備えたことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の真空加熱炉。
  10. 前記筒状の試料は、帯状の試料を円管に巻き付けることにより形成されたものであり、前記内部ヒータは前記円管の内周側に配置されることを特徴とする請求項9記載の真空加熱炉。
  11. 前記試料は筒状の試料からなり、前記筒状の試料は、その軸心が水平方向に向くように取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の真空加熱炉。
  12. 前記試料を支える弾性部材からなる支持部材を設けたことを特徴とする請求項11記載の真空加熱炉。
  13. 前記試料を前記チャンバ内で真空保持状態のまま搬送及び保管ができるように、前記チャンバに取手及び/又は自立用脚を設けたことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の真空加熱炉。
  14. 前記試料を収容した前記チャンバに加圧気体を供給して加圧状態とし、前記試料を前記チャンバ内で加圧状態のまま搬送及び保管ができることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の真空加熱炉。
  15. 前記チャンバ本体と前記底板とを締結している部位は、前記チャンバ本体の開口部にあるフランジ部に係合又は離間可能な締結ブロックと、前記底板に連結されるとともに前記締結ブロックを移動可能に支持する部材と、前記締結ブロックに付勢力を与えるバネと、前記締結ブロックが前記フランジ部に接触するように前記締結ブロックに力を加える締結部品で構成される締結構造を備えることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の真空加熱炉。
JP2012227646A 2012-10-15 2012-10-15 真空加熱炉 Pending JP2014081096A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012227646A JP2014081096A (ja) 2012-10-15 2012-10-15 真空加熱炉

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012227646A JP2014081096A (ja) 2012-10-15 2012-10-15 真空加熱炉

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014081096A true JP2014081096A (ja) 2014-05-08

Family

ID=50785444

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012227646A Pending JP2014081096A (ja) 2012-10-15 2012-10-15 真空加熱炉

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014081096A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105514413A (zh) * 2015-12-30 2016-04-20 山东精工电子科技有限公司 一种锂离子正负极材料的气氛浸透式烧结工艺及相关烧结设备
EP3056845A4 (en) * 2013-10-07 2016-11-02 Nissan Motor METHOD AND DEVICE FOR DRYING ELECTRODE-ROLL
CN107870116A (zh) * 2016-09-27 2018-04-03 核工业北京地质研究院 一种矿物阶段升温法Ar‑Ar定年测试中的气体提取装置
CN108645120A (zh) * 2018-07-10 2018-10-12 东莞阿李自动化股份有限公司 一种在线的电池干燥设备
JP2019171361A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 バイオティクス, インコーポレイテッド 剛性を高められたピペットチップトレイ
USD923816S1 (en) 2019-03-20 2021-06-29 Biotix, Inc. Pipette tip tray
USD954996S1 (en) 2018-03-29 2022-06-14 Biotix, Inc. Pipette tip tray

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62213685A (ja) * 1986-03-13 1987-09-19 吉田 桂一郎 連鎖高温反射板
JP2008177524A (ja) * 2006-10-13 2008-07-31 Tokyo Electron Ltd 熱処理装置
JP2009518617A (ja) * 2005-12-06 2009-05-07 プラクスエア・テクノロジー・インコーポレイテッド 磁気焼鈍装置の熱交換システム及び方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62213685A (ja) * 1986-03-13 1987-09-19 吉田 桂一郎 連鎖高温反射板
JP2009518617A (ja) * 2005-12-06 2009-05-07 プラクスエア・テクノロジー・インコーポレイテッド 磁気焼鈍装置の熱交換システム及び方法
JP2008177524A (ja) * 2006-10-13 2008-07-31 Tokyo Electron Ltd 熱処理装置

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3056845A4 (en) * 2013-10-07 2016-11-02 Nissan Motor METHOD AND DEVICE FOR DRYING ELECTRODE-ROLL
US10436509B2 (en) 2013-10-07 2019-10-08 Nissan Motor Co., Ltd. Electrode roll drying method, and electrode roll drying device
CN105514413A (zh) * 2015-12-30 2016-04-20 山东精工电子科技有限公司 一种锂离子正负极材料的气氛浸透式烧结工艺及相关烧结设备
CN107870116A (zh) * 2016-09-27 2018-04-03 核工业北京地质研究院 一种矿物阶段升温法Ar‑Ar定年测试中的气体提取装置
CN107870116B (zh) * 2016-09-27 2024-02-09 核工业北京地质研究院 一种矿物阶段升温法Ar-Ar定年测试中的气体提取装置
JP2019171361A (ja) * 2018-03-29 2019-10-10 バイオティクス, インコーポレイテッド 剛性を高められたピペットチップトレイ
US11059047B2 (en) 2018-03-29 2021-07-13 Biotix, Inc. Rigidified pipette tip tray
USD954996S1 (en) 2018-03-29 2022-06-14 Biotix, Inc. Pipette tip tray
US11534767B2 (en) 2018-03-29 2022-12-27 Biotix, Inc. Rigidified pipette tip tray
CN108645120A (zh) * 2018-07-10 2018-10-12 东莞阿李自动化股份有限公司 一种在线的电池干燥设备
USD923816S1 (en) 2019-03-20 2021-06-29 Biotix, Inc. Pipette tip tray

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2014081096A (ja) 真空加熱炉
US20090113899A1 (en) Systems and Methods for Ultra Low Temperature Storage
US3081068A (en) Cold trap
JP2012114096A5 (ja)
KR102019573B1 (ko) 기판 적재대
JP2007063663A (ja) 扇形蒸着源
TW201410081A (zh) 電漿處理裝置、以及電漿處理方法
CN110473759A (zh) 载置台和等离子体处理装置
JP6076631B2 (ja) ヒータユニットおよび熱処理装置
US20200095671A1 (en) Carrying device and semiconductor processing apparatus
JP6230073B2 (ja) 加熱ランプのまわりの空気流の減少を容易にするための基部を有する加熱ランプ
JP2016512393A5 (ja)
CN102822383A (zh) 抗弧零电场板
JP2017188459A (ja) 荷電粒子ビームシステム
KR102508315B1 (ko) 급전 부재 및 기판 처리 장치
CN104378904B (zh) 一种体产生负氢离子机制的等离子体腔室
JP2010171206A (ja) 加熱処理装置
US9852891B2 (en) Radio frequency plasma method for uniform surface processing of RF cavities and other three-dimensional structures
JP2010171206A5 (ja)
KR20010085547A (ko) 반도체 웨이퍼 프로세싱 챔버로부터 부품을 차폐하기 위한방법 및 장치
JP2006307274A (ja) 真空装置
US10043635B2 (en) Ion implantation apparatus
CN111551009A (zh) 一种微波真空干燥设备
CN208936659U (zh) 一种真空干燥箱
US20100129588A1 (en) Insulation vacuum panel

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150821

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160517

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161213