JP2006307274A - 真空装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
排気能力の高い真空装置を提供する。
【解決手段】
本発明の一態様にかかる真空装置は、真空チャンバー11と、真空チャンバー11に接続された真空ポンプ31と、真空チャンバー11内に回転可能に設けられた回転ドラム13と、真空チャンバー11の外部から内部に導入され、真空チャンバー11内の水分を吸着するよう冷媒が封入された冷却配管32と、冷却配管32と接続され、真空チャンバー11内の水分を吸着する水分吸着板33とを備えるものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は真空装置に関し、特に詳しくは真空チャンバー内に水分を吸着する冷却配管が設けられた真空装置に関する。
液晶表示装置や有機EL(ElectroLuminescence)表示装置などの製造工程において、基板上に光学薄膜や金属薄膜を形成する方法としてスパッタ成膜方法が用いられている。スパッタ成膜方法に用いられるスパッタ成膜装置では、真空チャンバー内に基板と対向配置されたターゲットが設けられている。そして、真空チャンバー内にスパッタガスを流入し、陰極となるターゲットに電圧を印加して、基板とターゲットの間にプラズマを生成させる。そして、プラズマ中のイオンがターゲット表面に衝突し、はじき出されたターゲット原子が基板上に付着することにより、基板に所望の薄膜が形成される。
さらに、基板を回転ドラムに取り付け、回転ドラムを回転させながらスパッタ成膜を行うカルーセル型スパッタ成膜装置が利用されている(例えば、特許文献1参照。)。このカルーセル型スパッタ成膜装置では、一度に複数の基板に対して成膜することができるため、生産性に優れているという利点がある。
スパッタ成膜装置では、清浄な雰囲気で成膜を行なうため、通常、チャンバーを高真空状態とする必要がある。そのため、スパッタ成膜装置では、油回転ポンプ(ロータリーポンプ)を補助排気装置とし、拡散ポンプやターボ分子ポンプを主排気装置としている。しかしながら、排気能力は真空ポンプの排気速度やコンダクタンス等で決定される。そのため、排気時間を短縮したり、到達圧力を低くする場合には、排気速度の高いポンプを導入して、排気能力を高くする必要がある。
また、到達圧力をより上げるためには、真空チャンバー内の水分を排気することが重要である。真空チャンバー内の水分を排気して、より真空度を高くしようとする場合、高価なクライオポンプを導入する必要がある。さらに、成膜室内の水分の分圧を低くするため、真空チャンバー内にクライオパネルやポリコールド(登録商標)等の水分用ポンプを設けた成膜装置が開示されている。新たに水分用ポンプを設ける場合、構成が複雑になってしまう。そのため、真空チャンバー内に新たに導入することが困難であった。よって、従来の成膜装置では、排気速度を向上させたり、到達圧力を低くすることを行うことが困難であるという問題点があった。
特開平15−27226号公報 特開2000−17437号公報
このように、従来の真空装置では、排気能力を容易に向上させることができないという問題点があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、排気能力の高い真空装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様にかかる真空装置は、真空チャンバーと、前記真空チャンバーに接続された真空ポンプと、前記真空チャンバー内に回転可能に設けられた回転ドラムと、前記真空チャンバーの外部から内部に導入され、前記真空チャンバー内の水分を吸着するよう冷媒が封入された冷却配管と、前記冷却配管と接続された水分吸着板とを備えるものである。これにより、排気能力を向上することができる。
本発明の第2の態様にかかる真空装置は、上述の真空装置において、前記水分吸着板が前記回転ドラムの内側空間に配置されているものである。これにより、排気能力を向上することができる。
本発明の第3の態様にかかる真空装置は、上述の真空装置において、前記真空ポンプの排気口が前記回転ドラムの回転軸上に配置され、前記水分吸着板が、その厚み方向が前記回転ドラムの回転軸に向かう方向に垂直になるように配置されているものである。これにより、排気能力をさらに向上することができる。
本発明によれば、排気能力の高い真空装置を提供することができる。
以下に、本発明を適用可能な実施の形態が説明される。以下の説明は、本発明の実施形態を説明するものであり、本発明が以下の実施形態に限定されるものではない。説明の明確化のため、以下の記載は、適宜、省略及び簡略化がなされている。又、当業者であれば、以下の実施形態の各要素を、本発明の範囲において容易に変更、追加、変換することが可能であろう。尚、各図において同一の符号を付されたものは同様の要素を示しており、適宜、説明が省略される。
本発明にかかるスパッタ成膜方法について図1を用いて説明する。図1は本発明にかかるスパッタ成膜方法に用いるスパッタ成膜装置内の構成を模式的に示す断面図である。なお、図1はスパッタ成膜装置を上から見た平面図である。10はスパッタ成膜装置、11は真空チャンバー、12は基板ホルダ、13は回転ドラム、14はターゲット、15はマグネトロン部、16は基板、18はスパッタ電源、21は回転ドラムの回転軸を示している。
スパッタ成膜装置10は真空チャンバー11と真空チャンバー11内に設けられたターゲット14とを備えている。真空チャンバー11は断面が略円形状に設けられ、ターゲット14を配置するための箇所が外側に突出している。すなわち、真空チャンバー11はターゲット14を配設するための箇所を除いて断面が円形となっている。この真空チャンバー11がスパッタ成膜を行うための反応室となる。図1に示すスパッタ成膜装置では2つのターゲット14が真空チャンバーの対向する位置に設けられている。もちろん、ターゲットの数は1つでもよく、3以上であってもよい。なお、スパッタ成膜装置10は真空チャンバー11を排気するための真空ポンプ(図示せず)や真空チャンバー11内にArなどのスパッタガスを導入するためのガスライン(図示せず)を備えている。本発明にかかるスパッタ成膜装置の排気システムについては後述する。
スパッタ成膜装置10はカルーセル型のスパッタ成膜装置であり、一度の処理で複数の基板に対して成膜することができるバッチ方式の装置である。スパッタ成膜装置10は、下方が開放した釣鐘状の回転ドラム13と、回転ドラム13の外周に設けられた基板ホルダ12とを備えている。回転ドラム13は真空チャンバー11の中心に設けられた回転軸21を中心に回転可能に設けられている。この回転軸21は鉛直方向に沿って設けられた釣鐘状の回転ドラム13の中心線と一致する。回転ドラム13の外側には例えば、正12角柱の基板ホルダ12が取り付けられている。この基板ホルダ12の中心線と回転ドラム13の中心線とは一致している。さらに基板ホルダ12のそれぞれの外周面には基板16が取り付けられている。この基板16は基板取付具により基板ホルダ12に取り付けられる。基板16が基板ホルダ12に保持された状態で矢印の方向に回転ドラムを回転させると、各々の外周面に設けられた基板16が順次、ターゲット14の前面を通過する。ターゲット14は矩形状の平板であり、その表面が回転軸21と平行に配置されている。
ターゲット14の裏面側にはマグネトロン部15が設けられている。マグネトロン部15はバッキングプレートや、例えば、永久磁石や電磁石などの磁石を備えている。そして、スパッタ電源18からマグネトロン部15のバッキングプレートを介してターゲット14に電圧が印加される。これにより、ターゲット14の前面でマグネトロン放電が起こり、プラズマを発生させることができる。スパッタ電源18はAC電源でもDC電源でもよい。プラズマ中のイオンが陰極であるターゲット14に衝突することにより、ターゲット原子がはじき出される。これにより、ターゲット近傍の基板にターゲット原子を付着させることができ、所望の薄膜を基板16に形成することができる。このとき、回転ドラム13を一定の速度で回転させながらターゲット14に電圧を印加させる。これにより、基板ホルダ12の各外周面に取り付けられた基板16に対して、均一な薄膜を形成することができる。
次に、本発明にかかるスパッタ成膜装置10の排気システムについて図2を用いて説明する。図2は本発明にかかるスパッタ成膜装置10の構成を示す側面図である。図2は基板ホルダ12を取り付ける前の構成を示している。真空チャンバー11の中央付近には、図1で示したように回転ドラム13が設けられている。釣鐘状の回転ドラム13が鉛直方向に沿って設けられている。回転ドラム13の回転軸は鉛直方向に沿った方向になっている。
回転ドラム13は中空になっており、中空部分の鉛直下方には真空ポンプ31が設けられている。すなわち、回転ドラム13の回転軸21上に真空ポンプ31が配設される。真空ポンプ31はフランジを介して真空チャンバー11と接続される。真空ポンプ31は主排気装置として、ターボ分子ポンプや拡散ポンプなどを備え、補助排気装置として油回転ポンプやドライポンプなどを備えている。補助排気装置は、粗引きポンプであり、主排気装置の後段のポンプとして用いることも可能である。真空チャンバー11を補助排気装置によって大気圧から所定の圧力まで排気した後、主排気装置で高真空まで排気する。スパッタ成膜時に真空チャンバー内を所定の圧力とするよう、真空ポンプ31にコンダクタンスバルブが設けられている。すなわち、スパッタ成膜時には、コンダクタンスバルブによってスパッタガスの排気を制限して、真空チャンバー内の放電圧力を調整する。
回転ドラム13の外側である上側及び下側には、真空チャンバー内の水分を吸着する冷却配管32が設けられている。冷却配管32には冷媒となるガスが封入されている。冷却配管32は真空チャンバー外に設けられたコンプレッサーユニット34と接続されている。そして、冷却配管32は真空チャンバー11の側壁に設けられたフィードスルー(図示せず)を介して真空チャンバー11の外側から内側に導入されている。冷却配管32に封入された冷媒はコンプレッサーユニット34を介して冷却配管32内を循環している。そして、冷却配管32に封入された冷媒は、コンプレッサーユニット34によって圧縮され、液化、放熱、気化、吸熱を繰り返す。すなわち、真空チャンバー11内の冷却配管32からコンプレッサーユニット34に流入した冷媒が冷却され、再度真空チャンバー内の冷却配管32に循環される。これにより、冷却配管32に冷媒が循環し、真空チャンバー内の冷却配管32を冷却することができる。従って、冷却配管32は真空チャンバー内の水分を吸着する。そして、水分を吸着して温度が上昇した冷媒は真空チャンバー内の冷却配管32からコンプレッサーユニット34に流入する。
冷却配管32及びコンプレッサーユニット34には、例えば、へリックステクノロジー社製ポリコールド(登録商標)システムを用いることができる。これにより、冷却配管32の冷媒を例えば、−100〜−150℃程度に冷却することができる。真空チャンバー内の水分が冷却配管32の表面に吸着されるため、排気能力を向上させることができる。すなわち、冷却配管32はコールドトラップとして機能する。冷却配管32が2式用意され、回転ドラム13の上側及び下側にそれぞれ配設されている。この冷却配管32と上記の真空ポンプ31を用いて、真空チャンバー11を排気する。
冷却配管32には水分吸着板33が接続されている。下側の冷却配管32に接続された水分吸着板33は上方に伸び、回転ドラム13の内側空間まで延在して配設されている。上側の冷却配管32に接続された水分吸着板33は回転ドラム13の回転軸21の方向に伸びている。この水分吸着板33は、熱伝導性の高い材料、例えば、アルミニウムなどの金属材料を用いることが好ましい。水分吸着板33を冷却配管32に接触させると、冷却配管32によって水分吸着板33の熱が奪われる。すなわち、水分吸着板33から冷却配管32に熱が伝達する。水分吸着板33が一定以下の温度になると、真空チャンバー内の水分が水分吸着板33の表面に吸着される。すなわち、一定以下の温度に冷却された水分吸着板33に入射した水分子は凝結するため、真空チャンバー内に放出されない。換言すると、水分吸着板33はコールドトラップとして機能する。これにより、排気能力を向上することができる。
また、水分吸着板33には冷媒が流れていないため、任意の形状にすることができる。具体的には、表面積を広くするため、薄い板状のものを用いることが好ましい。これにより、簡易な構成で、より吸着面積を広く取ることができる。さらに、水分吸着板33の表面積を広くするため、水分吸着板33の表面に粗面化処理を行ってもよい。さらには、水分吸着板33の表面に凹凸を形成してもよい。このように、冷媒が流れていない水分吸着板33を用いることによって、簡易な構成で吸着面積を広くすることができる。よって、排気能力を向上することができる。また、基板16を加熱する場合、回転ドラム内壁の温度が上昇するので、回転ドラム13と水分吸着板33を離間して配設することが好ましい。すなわち、水分吸着板33を回転軸21の方向に伸ばし、回転ドラム13の内壁から特定寸法離間させたあと、上方に向けて水分吸着板33を折り曲げることが好ましい。
下側及び上側の冷却配管32は固定治具(図示せず)を用いて真空チャンバーに固定する。また、下側の冷却配管32は真空チャンバーに固定せず、真空チャンバー内に直接載置してもよい。
冷却配管32と水分吸着板33の構成について図3を用いて説明する。図3(a)は冷却配管32と水分吸着板33の構成を示す上面図であり、図3(b)は、冷却配管32と水分吸着板33の構成を示す側面図である。なお、図3では、回転ドラム13の下側の冷却配管32と水分吸着板33について図示している。
冷却配管32は円環状に巻かれて配置されている。円環状の冷却配管32の中心は回転ドラム13の中心軸、すなわち回転ドラム13の回転軸21と一致している。冷却配管32を円環状にすることによって、真空チャンバー内に配置される冷却配管32を長くすることができる。これにより、省スペースで吸着面積を広くすることができる。さらに、冷却配管32は真空ポンプ31の排気口38を塞がないように配設している。排気口38よりも大きく冷却配管32を巻いて、真空ポンプ31の排気口38の外側に冷却配管32を配置する。これによって、真空ポンプ31に流入する気体の流れを遮ることがなくなるため、排気能力を向上することができる。
水分吸着板33は鉛直方向に沿って配置されている。すなわち、回転ドラム13の内壁に沿って設けられている。これによって、真空ポンプ31に流入する気体の流れを遮ることがなくなるため、排気能力を向上することができる。回転ドラム13の上側に配置された冷却配管32に対しても、水分吸着板33が接続されている。この水分吸着板33は回転軸21に向かうように伸びており、回転ドラム13の回転運動を阻害しないよう回転ドラム13の外側に配設される。なお、上側の冷却配管32も同様に円環状に巻かれている。この円環の中心は回転軸21と一致している。そして、円環状の冷却配管32の中央には回転ドラム13を回転させるための回転機構(図示せず)が設けられている。回転機構は、例えば、真空チャンバー外に設けられたモータ(図示せず)と接続され、回転ドラム13を回転させる。
次に水分吸着板33を冷却配管32に取り付けるための構成について、図4を用いて説明する。図4(a)は水分吸着板33と冷却配管32とが取り付けられている接続部の構成を示す側面図であり、図4(b)は水分吸着板33と冷却配管32の接続部の構成を示す断面図である。図4(b)に示すように、水分吸着板33は、冷却配管32の周りに巻き付けられている。すなわち、水分吸着板33は冷却配管32の外周に沿って設けられ、水分吸着板33を冷却配管32に巻き付けて折り返す。折り返された水分吸着板33は冷却配管32の上部において重なり合う。そして、冷却配管32の上部で重なり合った水分吸着板33をボルト35を用いて固定する。これにより、冷却配管32が水分吸着板33に内包される。
水分吸着板33は冷却配管32との接触による熱伝導によって冷却されている。よって、水分吸着板33と冷却配管32とを密着させることが好ましい。すなわち、水分吸着板33と冷却配管32との接触面積を広くすることによって、水分吸着板33の冷却効率を向上することができる。また、水分吸着板33と冷却配管32との間にAlフォイル等の伝熱部材を入れて、冷却効率を向上してもよい。冷却効率を向上させることによって、水分吸着板33の温度を低くすることができる。よって、より表面積の広い水分吸着板33を用いることが可能になる。これにより、排気能力を向上することができる。
また、図4に示すように、接続部の上で下側の水分吸着板33をねじって90°回転させている。すなわち、接続部よりも先端側で下側の水分吸着板33をねじり、水分吸着板33の厚み方向の向きを変えている。従って、水分吸着板33は、その厚み方向が回転軸21に向かう方向と垂直になるよう配置される。これにより、排気能力をさらに向上することができる。これについて、図5を用いて説明する。図5は円環状の冷却配管32に取り付けられた水分吸着板33の構成を模式的に示す上面図である。
回転軸21上には排気口38が配置されている。そして、この排気口38を介して回転ドラム13の内部の気体が真空ポンプ31に排気される。水分吸着板33と冷却配管32との接続部は、排気口38の外側に配置されている。水分吸着板33はその厚み方向が回転軸21に向かう方向と垂直な方向に配置されている。これにより、回転ドラム13の内壁近傍から回転軸21上に設けられた排気口38に向かう気体が、水分吸着板33によって遮られるのを防ぐことができる。すなわち、水分吸着板33の厚み方向をその近傍の回転ドラム13の内壁と垂直な方向に沿って設けてしまうと、回転ドラム13の内壁近傍から回転軸21上に設けられた排気口38に向かう気体の流れが、水分吸着板33によって遮られてしまう。これを防ぐため、水分吸着板33の厚み方向を回転軸21に向かう方向と垂直な方向に設ける。これにより、回転ドラム13の内壁から排気口38までの間において、気体の流路を遮ることがなくなる。回転ドラム13の内壁から排気口38までの間のコンダクタンスを大きくすることができるため、排気速度を向上することができる。水分吸着板33の厚み方向を回転軸21に向かう方向と垂直に設けるため、例えば、冷却配管32との接続部近傍で薄板により構成される水分吸着板33をねじり90°回転させる。これにより、水分吸着板33の向きが変わり、水分吸着板33の厚み方向を回転軸21に向かう方向と垂直に配置することができる。
水分吸着板33は例えば、矩形状のアルミニウムの薄板を用いることができる。この薄板を折り曲げることによって、図4に示すように水分吸着板33を冷却配管32と接続することができる。例えば、長さ300mm、幅80mm、厚さ0.2mmのアルミニウムの薄板により水分吸着板33を構成することができる。また、4枚の水分吸着板33を回転軸21に対して対称にして冷却配管32に取り付ける。これにより、大気圧からの排気時間を短縮することができる。例えば、水分吸着板33を設置していない冷却配管32を用いた場合、大気圧から4×10−3Paまでの排気時間が約13分であるスパッタ成膜装置に対して、水分吸着板33を取り付けることにより、大気圧から4×10−3Paまでの排気時間を約11分にすることができる。このように、水分吸着板33を取り付けることによって、排気時間を短縮することができた。真空装置の排気能力を向上することによって、スパッタ成膜装置の生産性を向上することができる。
冷却配管32に接続された水分吸着板33を回転ドラム内に設けることによって、吸着面積の広い水分吸着板33を設けることができる。すなわち、水分吸着板33をスパッタ成膜のプラズマに曝される空間には配置することができない。そのため、回転ドラム13の外側には、水分吸着板33を配置するスペースが限られる。特にターゲット14を多数設けた場合、水分吸着板を配置するスペースがさらに限定され、吸着面積の大きい水分吸着板33を回転ドラム13の外側に設けることができない。上記のように回転ドラム内に水分吸着板を配置することによって、吸着面積をより大きくすることができる。これにより、排気能力を向上することができる。また、水分吸着板33を真空ポンプ31の排気口38への気体の流路を遮らない方向とすることによって、排気能力の低下を防ぐことができる。
本発明では、排気速度の高い大型の真空ポンプや、高価なクライオポンプなどを設けることなく、排気能力を向上することができる。よって、スパッタ成膜装置の排気能力を、簡易な構成で向上させることができる。特に既存のスパッタ成膜装置の排気能力を容易に向上させることができる。なお、上記の説明では、スパッタ成膜装置10に水分吸着板33を設けたが、これに限定されるものではない。本発明は回転ドラム13を有する真空装置に適用可能である。例えば、蒸着装置などに用いてもよい。
本発明にかかるスパッタ成膜装置の構成を模式的に示す上面図である。 本発明にかかるスパッタ成膜装置の排気システムの構成を示す側面図である。 本発明にかかるスパッタ成膜装置に用いられる冷却配管と水分吸着板の構成を示す図である。 本発明にかかるスパッタ成膜装置に用いられる冷却配管と水分吸着板との接続部の構成を示す図である。 本発明にかかるスパッタ成膜装置に用いられる水分吸着板の好適な配置例を示す上面図である。
符号の説明
10 スパッタ装置
11 真空チャンバー
12 基板ホルダ
13 回転ドラム
14 ターゲット
15 マグネトロン部
16 基板
17 基板支持具
21 回転軸
31 真空ポンプ
32 冷却配管
33 水分吸着板
34 コンプレッサーユニット
35 ボルト

Claims (3)

  1. 真空チャンバーと、
    前記真空チャンバーに接続された真空ポンプと、
    前記真空チャンバー内に回転可能に設けられた回転ドラムと、
    前記真空チャンバーの外部から内部に導入され、前記真空チャンバー内の水分を吸着するよう冷媒が封入された冷却配管と
    前記冷却配管と接続された水分吸着板とを備える真空装置。
  2. 前記水分吸着板が前記回転ドラムの内側空間に配置されている請求項1記載の真空装置。
  3. 前記真空ポンプの排気口が前記回転ドラムの回転軸上に配置され、
    前記水分吸着板が、その厚み方向が前記回転ドラムの回転軸に向かう方向と垂直になるように配置されている請求項2に記載の真空装置。
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