JP2014078460A - エキシマランプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エキシマランプは、内部に発光ガスが充填され、管状の発光部および当該発光部の両端に設けられた一対の封止部を有する発光管と、当該発光管の外表面に管軸方向に伸びるように配設された外部電極と、当該一対の封止部の各々から管軸方向内方に突出して伸びる一対の内部リードによって支持されて当該発光管の内部に管軸方向に伸びるように配設された内部電極とを備え、前記発光管の内部には、前記一対の封止部の少なくとも一方の封止部に、絶縁性材料よりなり、当該封止部から管軸方向内方に突出し、当該封止部から伸びる内部リードの突出部分の外周を包囲する筒状部が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図1
Description
このエキシマランプ50において、封止部53,53の各々には、内部電極56の両端の各々に接続された内部リード58,58が伸びており、この内部リード58,58における封止部53,53内に埋設された端部は、当該封止部53,53に埋設された金属箔28,28に接続されている。また、封止部53,53の各々には、金属箔28,28および内部リード58,58を介して内部電極56と接続された外部リード29,29が設けられている。
このようなエキシマランプ50においては、電力が供給されて内部電極56と外部電極57との間に電位差が生じることによって生成される電子により始動放電が開始されることから、発光管51の内部に位置されている内部リード58,58および内部電極56と、外部電極57との間において放電が生じ易い部分、具体的には発光部52の両端部分において始動放電が生じる。そして、その発光部52の両端部分で生じた始動放電により、内部電極56と外部電極57とが発光管51の管壁を介して対向する照射領域の全域にわたって、内部電極56と外部電極57との間にエキシマ放電が開始される。
このように、照射領域以外の領域で不所望な放電が生じることによれば、エキシマランプ50に供給された電力は、その一部が不所望な放電のために消費されることとなるため、照射領域における所望な放電のために利用することのできる電力量が小さくなり、よって供給される電力を有効に利用することができない。
前記発光管の内部には、前記一対の封止部の少なくとも一方の封止部に、絶縁性材料よりなり、当該封止部から管軸方向内方に突出し、当該封止部から伸びる内部リードの突出部分の外周を包囲する筒状部が設けられていることを特徴とする。
前記筒状部は、前記縮径部分内に位置することが好ましい。
従って、本発明のエキシマランプによれば、対向領域内において、筒状部に包囲された内部リードの突出部分と外部電極とが対向する部分にエキシマ放電を生じさせることなく、内部電極と外部電極とが対向する照射領域にエキシマ放電を生じさせることができるため、発光部において照射領域以外の領域における不所望なエキシマ放電の発生を抑制することができる。
図1は、本発明のエキシマランプの構成の一例の概略を示す説明用断面図である。
このエキシマランプ10は、石英ガラスよりなり、円管状の発光部12と、当該発光部12の両端の各々に一対の封止部16,17が設けられた発光管11を備えてなる棒状のものである。この発光管11において、発光部12は、両端部に、各々、封止部16,17に向かうに従って縮径する縮径部分14,15を有しており、この縮径部分14,15の間には、内部電極20が配置される空間を包囲する直管状の発光部分13を有している。発光部12における縮径部分14,15は、発光部分13の両端に連設されていると共に、封止部16,17に連続している。
発光管11の内部には、発光ガスが充填されていると共に、内部電極20が管軸方向に伸びるように配置されている。また、発光管11の外表面には、管軸方向に伸びるように外部電極30が配置されている。
そして、発光管11において、一方(図1において左方)の封止部(以下、「第1封止部」ともいう。)16は、シュリンクシール構造を有する円柱状のものであり、この第1封止部16には、外端面から外方に突出して伸びる、例えばモリブデンからなる外部リード29が設けられている。
また、他方(図1において右方)の封止部(以下、「第2封止部」ともいう。)17は、ピンチシール構造を有する扁平状のものである。
この図の例において、第1封止部16は、例えばモリブデンからなる金属箔28が気密に埋設されてなる箔シール構造を有している。
この内部電極20を構成するコイル状電極は、発光管11の内部において、発光管11の中心軸(管軸)上に位置するように配置されている。すなわち、内部電極20は、当該内部電極20を構成するコイル状電極の中心軸が発光管11の中心軸(管軸)と一致するように、発光管11の中心軸に沿って伸びるよう配置されている。
この図の例において、内部電極20を構成するコイル状電極は、第2封止部17側の端部に、その他の大部分(以下、「ピッチ粗部分」ともう。)よりもコイルピッチの小さい部分(以下、「ピッチ密部分」ともいう。)を有するものである。
内部電極20の一端(図1における左端)に接続された内部リード(以下、「第1内部リード」ともいう。)23は、一端部(図1における左端部)が第1封止部16内に伸びており、また他端部(図1における右端部)は、第1封止部16から管軸方向内方に突出して伸びて発光管11の内部空間に露出されており、当該他端部によって突出部分が構成されている。また、内部電極20の他端(図1における右端)に接続された内部リード(以下、「第2内部リード」ともいう。)24は、他端部(図1における右端部)が第2封止部17内に伸びており、また一端部(図1における左端部)は、第2封止部17から管軸方向内方に突出して伸びて発光管11の内部空間に露出されており、当該一端部によって突出部分が構成されている。
このようにして、内部電極20は、第1内部リード23と第2内部リード24とにより、発光管11の内部において、発光部分13内に位置された状態で支持されている。
この図の例において、第1内部リード23および第2内部リード24は、内部電極20と一体のものである。また、第1内部リード23および第2内部リード24は、各々、コイル状に巻回されたコイル状部分と、当該コイル状部分に連設された直線状部分とよりなり、コイル状部分が内部電極20側に位置し、また直線状部分側の端部が第1封止部16内および第2封止部17内に伸びている。また、第1内部リード23は、コイル状部分が、内部電極20を構成するコイル状電極のピッチ粗部分よりも大きいコイルピッチを有している。一方、第2内部リード24は、内部電極20を構成するコイル状電極のピッチ密部分よりも大きいコイルピッチを有している。
この外部電極30を構成するメッシュ状電極部材は、発光管11の外表面に密接した状態で、発光部12および第2封止部17の外周面の全域にわたって管軸方向に伸びるように配設されている。また、メッシュ状電極部材は、当該メッシュ状電極部材と外部リード29との短絡、すなわち外部電極30と外部リード29との短絡を防止する観点から、外部リード29が設けられている第1封止部16の外表面には配設されていない。
この図の例において、メッシュ状電極部材は、一端(図1における左端)が、第1封止部16に連設された縮径部分(以下、「第1縮径部分」ともいう。)14における第1封止部16側の端部に位置されており、他端(図1における右端)が第2封止部17の外端面に位置されている。また、このメッシュ状電極部材によって構成される外部電極30は接地されている。
この筒状部40は、第1内部リード23の突出部分の外周のみを包囲することのできるような突出長さ(図1における左右方向の長さ)を有するものであり、よって内部電極20および第2内部リード24の突出部分の外周が筒状部40に包囲されることはない。
筒状部40を構成する絶縁性材料として発光管11を構成する材料と同等の熱膨張率を有するものを用いることにより、筒状部40を構成する絶縁性材料と発光管11を構成する材料(石英ガラス)との熱膨張率差に起因して、筒状部40、および筒状部40の基端部が一体に連結している第1封止部16および第1縮径部分14などに破損が生じることを防止することができる。
この図の例において、筒状部40は、発光管11を構成する材料と同一の材料、すなわち石英ガラスによって構成されている。
筒状部40が第1縮径部分14内に位置することにより、内部電極20を発光部分13内の管軸方向全域にわたって伸びるように配置すると共に、外部電極30を発光部12の両端間にわたる領域全域の外表面に配置することによって、内部電極20と外部電極30とが発光管11における発光部分13の管壁を介して対向する領域の全域を照射領域Iとすることができる。すなわち、筒状部40が設けられることに起因してエキシマランプ10における照射領域Iが短くなることを防止することができる。
この始動補助部材45は、金属素線によって形成され、発光管11の内表面に沿って径方向に伸びるリング状部分を有するリング状体よりなるものであり、図2に示すように、リング状部分の少なくとも一部が発光管11の内表面に接触した状態とされている。
この図の例において、始動性補助部材45は、内部電極20を構成するコイル状電極のピッチ密部分および第2内部リード24の突出部分に巻回することにより接続されており、内部電極20に電気的に接続されている。
また、始動補助部材45には、内部電極20に対する位置決め・保持作用も得られることから、内部電極20および内部リード23,24を発光管11内における所期の配置位置に所期の状態で保持することができる。
始動補助部材45のリング状部分が第2縮径部分15内に位置することにより、後述する製造方法によってエキシマランプ10を製造することによって容易に、当該始動補助部材45を発光管11の内表面に大きな接触面積で接触した状態とすることができる。なお、始動補助部材45のリング状部分を発光部分13内に位置するように配設した場合には、製造上、図3に示すように、例えば始動補助部材45と発光管11の内表面との間に例えば0.5mmの間隙が生じ、始動補助部材45を発光管11の内表面に接触した状態とすることができず、あるいは発光管形成材料に始動補助部材45を挿入する際に当該発光管形成材料の内表面を傷付けてしまうおそれがある。
また、照射領域Iにおいて得られた光が発光管11を透過して放射されるまでの過程において、その光の進行が始動補助部材45によって阻害されることがない。よって、始動補助部材45が設けられることに起因してエキシマランプ10による被照射領域に照射ムラなどの弊害が生じることを防止することができる。
この始動補助部材45を係合するための凹部の形態としては、複数の凹部が発光管11の径方向に沿って断続的または連続的に環状に配列するように形成されていること、または、環状の凹部が発光管11の径方向に伸びるように形成されていることが好ましい。
ここに、凹部は、後述するエキシマランプ10の製造工程における第2封止部17を形成する過程において、容易に形成することができる。
図の例において、第2縮径部分15の内表面には、複数(2つ)の円弧状の凹部が、互いに離間した状態で発光管11の径方向に沿って環状に配列して形成されており、これらの凹部の各々に、始動補助部材45が係合されている。
また、始動補助部材45が凹部に係合されることによれば、始動補助部材45における発光管11の内表面との接触面積が大きくなることから、エキシマランプ10に、より一層優れた始動性を得ることができる。
これらの凹部に始動補助部材45が係合されることによって得られる位置ずれ防止効果および始動性向上効果は、凹部が環状である場合、および複数の凹部が環状に配列されている場合に顕著となる。
また、放電媒質としては、希ガスと共に必要に応じて、フッ素ガス(F)、塩素ガス(Cl)、沃素ガス(I)および臭素ガス(Br)などのハロゲンガスが用いられる。
ここに、封止部形成工程においては、例えば、先ず、円筒状の発光管形成用材料(以下、「大径石英ガラス管」ともいう。)および円筒状の筒状部形成材料(以下、「小径石英ガラス管」ともいう。)と共に、コイル状電極、内部リード23,24、金属箔28、外部リード29および始動補助部材45よりなる電極組立体を用意する。この電極組立体は、コイル状電極の両端のそれぞれに内部リード23,24が接合されており、第1内部リード23には金属箔28および外部リード29がこの順に接合され、また第2内部リード24には始動補助部材45が接合されてなるものである。
そして、大径石英ガラス管内に小径石英ガラス管を配置した後、当該大径石英ガラス管内における所望の位置に電極組立体を配置し、当該大径石英ガラス管の一方の端部を溶融状態にして圧潰することにより、ピンチシール法によって第2封止部17を形成する。この第2封止部17を形成する過程においては、溶融状態の大径石英ガラス管の一方の端部が、電極組立体における始動補助部材45に接触することにより、第2縮径部分15の内表面に凹部が形成され、その凹部に始動性補助部材45が係合した状態とされる。
次いで、第2封止部17が形成された大径石英ガラス管の内部に、当該大径石英ガラスの他方の端部および小径石英ガラス管を介して発光ガスを充填する。そして、発光ガスが充填された状態において、大径石英ガラス管の他方の端部の外周をバーナーなどで加熱し、当該他方の端部を構成する石英ガラス、および当該他方の端部内に位置している小径石英ガラスの他方の端部を構成する石英ガラスを軟化状態にして縮径させることにより、シュリンクシール法によって第1封止部16を形成し、それと共に小径石英ガラス管の一方の端部によって筒状部40が形成される。
発光管11における第1封止部16は、管軸方向の長さが24mmであり、管軸に垂直な方向における最小肉厚部の厚みが4mmである。
発光管11における第2封止部17は、管軸方向の長さが14mmであり、管軸に垂直な方向における最小肉厚部の厚みが1mmであり、また第2内部リード24の埋設長さが4mmである。
筒状部40は、発光管11の管軸方向の長さ(突出長さ)が10mmであり、内径が3mmであって外径が7mmである。
内部電極20、第1内部リード23および第2内部リード24が一体となった電極形成体は、素線径が0.3mmであり、内部電極20に係るピッチ粗部分は、長さが110mm、外径(コイル外径)が1.4mm、コイルピッチが1.4mmであり、始動補助部材45が取り付けられている内部電極20に係るピッチ密部分は、長さが5mm、外径(コイル外径)が1.4mm、コイルピッチが0.05mmである。また、第1内部リード23に係るコイル状部分は、長さが13mm、外径(コイル外径)が1.4mm、コイルピッチが8mmであり、第2内部リード24に係るコイル状部分は、長さが8mm、外径(コイル外径)が1.4mm、コイルピッチが8mmである。
始動補助部材45は、リング状部分の外径がφ13mmであり、第2封止部17からの離間距離が6mmである。
また、発光管11の内部空間には放電媒質としてキセノンガスが20kPaの圧力で封入され、また内部電極20と外部電極30との間には、動作周波数70kHz、出力電圧3kVp-p の条件で交流電力が供給される。
また、エキシマ放電が開始されたエキシマランプ10においては、筒状部40によって第1内部リード23の突出部分の外周が包囲されていることから、第1内部リード23の突出部分と外部電極30とが対向する部分は、対向領域内の他の部分に比して電気絶縁性が大きくなっている。そのため、対向領域内の他の部分にはエキシマ放電が生じていても、第1内部リード23の突出部分と外部電極30とが対向する部分にはエキシマ放電が生じることがない。よって、照射領域I以外の領域における不所望なエキシマ放電の発生が抑制される。
従って、エキシマランプ10によれば、供給された大部分の電力を照射領域Iにおける所望なエキシマランプ放電のために利用することができるため、供給される電力を有効利用することができ、よって不所望なエキシマ放電が生じることに起因する放射強度の低下を抑制することができる。また、照射領域I以外の領域において不所望なエキシマ放電が生じることに起因する、エキシマランプ10による被照射領域に照射ムラの発生を抑制することもできる。
しかも、前述の封止部形成工程を経る製造工程において、第1封止部16を形成すべき発光管形成材料の端部を排気管として利用することができることから、発光管11の外表面に排気管残部を形成することなく一対の封止部16,17を形成することができる。そのため、発光部12の外表面に配置される外部電極30と、発光管11の内部における発光部分13内に配置される内部電極20との間の離間距離(放電距離)を発光管11の管軸方向において確実に均一にすることができる。よって、得られるエキシマランプ10においては、発光管11の管軸方向において均一な照度分布を得ることができる。
ここに、「小型のエキシマランプ」とは、例えば発光管における発光部の管軸方向の長さ(一対の封止部の内端間距離)が300mm以下の短尺なエキシマランプである。
例えば、エキシマランプは、優れた始動性と共に、内部電極および内部リードに対する位置決め・保持作用が得られる観点から、始動性補助部材が設けられていることが好ましいが、始動補助部材が設けられていない構成のものであってもよい。
始動補助部材が設けられていない構成のエキシマランプにおいては、例えば発光管として、一対の封止部の一方の封止部のみに筒状部が設けられている共に、発光部の筒状部が設けられていない他方の封止部側の端部に縮径部分を有するものを用い、また当該縮径部分の外表面にも外部電極を位置させることなどにより、他方の封止部から突出して伸びる他方の内部リードの突出部分と外部電極との離間距離を小さくすることができる。このようにして他方の内部リードの突出部分と外部電極との間の電気絶縁性を小さくすることにより、他方の内部リードの突出部分と外部電極とが対向する部分において、絶縁破壊を生じさせるために必要とされる絶縁破壊電圧を小さくすることができるため、良好な始動性を得ることができる。
また、外部リードが設けられる封止部は、図1に示したように箔シール構造を有するものであってもよく、あるいは発光管を内部電極および外部リードに直接溶着することにより当該発光管の気密封止を達成するロッドシール構造を有するものであってもよい。
先ず、図1の構成を有するエキシマランプ(以下、「エキシマランプ(1)」ともいう。)を作製した。
作製したエキシマランプ(1)において、発光管11は、全長が170mmであり、また発光管11における発光部12は、管軸方向の長さが130mmであり、発光部分13の外径がφ16mm、内径がφ14mmおよび管軸方向の長さが110mmである。
発光管11における第1封止部16は、管軸方向の長さが24mmであり、管軸に垂直な方向における最小肉厚部の厚みが4mmである。
発光管11における第2封止部17は、管軸方向の長さが14mmであり、管軸に垂直な方向における最小肉厚部の厚みが1mmであり、また第2内部リード24の埋設長さが4mmである。
筒状部40は、発光管11の管軸方向の長さ(突出長さ)が10mmであり、内径が3mmであって外径が7mmである。
内部電極20、第1内部リード23および第2内部リード24が一体となった電極形成体は、素線径が0.3mmであり、内部電極20に係るピッチ粗部分は、長さが110mm、外径(コイル外径)が1.4mm、コイルピッチが1.4mmであり、始動補助部材45が取り付けられている内部電極20に係るピッチ密部分は、長さが5mm、外径(コイル外径)が1.4mm、コイルピッチが0.05mmである。また、第1内部リード23に係るコイル状部分は、長さが13mm、外径(コイル外径)が1.4mm、コイルピッチが8mmであり、第2内部リード24に係るコイル状部分は、長さが8mm、外径(コイル外径)が1.4mm、コイルピッチが8mmである。
始動補助部材45は、リング状部分の外径がφ13mmであり、第2封止部17からの離間距離が6mmである。
また、発光管11の内部空間には放電媒質としてキセノンガスが20kPaの圧力で封入され、また内部電極20と外部電極30との間には、動作周波数70kHz、出力電圧3kVp-p の条件で交流電力が供給される。
この比較用エキシマランプ(1)において、発光管は、筒状部が設けられていないこと以外はエキシマランプ(1)を構成する発光管と同様の構成を有するものである。
更に、点灯状態のエキシマランプ(1)および比較用エキシマランプ(1)の各々について、発光管(11)の内部の始動補助部材(45)が接続されていない内部リード(第1内部リード23)の突出部分が位置する部分における放電の発生の有無を目視により確認した。その結果、エキシマランプ(1)においては、始動補助部材45が接続されていない内部リード(第1内部リード23)の突出部分が位置する部分、すなわち筒状部40に包囲されている第1内部リード23の突出部分と外部電極30とが対向する部分には、放電が生じていなかった。一方、比較用エキシマランプ(1)においては、始動補助部材(45)が接続されていない内部リード(23)の突出部分が位置する部分に放電(エキシマ放電)が生じていた。
一方、比較用エキシマランプ(1)は、発光管(11)内の全域、すなわち発光管(11)内に位置している内部電極(20)および内部リード(23,24)の突出部分と、外部電極とが対向する対向領域全域においてエキシマ放電が生じることが確認された。
従って、発光管の一対の封止部の少なくとも一方の封止部に、当該封止部から伸びる内部リードの突出部分の外周を包囲する絶縁性材料よりなる筒状部を設けることにより、良好な始動性を得ると共に、発光管内の内部電極と外部電極とが対向する照射領域以外の領域におけるエキシマ放電の発生が抑制できることが確認された。
11 発光管
12 発光部
13 発光部分
14 縮径部分(第1縮径部分)
15 縮径部分(第2縮径部分)
16 封止部(第1封止部)
17 封止部(第2封止部)
20 内部電極
23 内部リード(第1内部リード)
24 内部リード(第2内部リード)
28 金属箔
29 外部リード
30 外部電極
40 筒状部
45 始動補助部材
50 エキシマランプ
51 発光管
52 発光部
53 封止部
55 排気管残部
56 内部電極
57 外部電極
58 内部リード
Claims (3)
- 内部に発光ガスが充填され、管状の発光部および当該発光部の両端に設けられた一対の封止部を有する発光管と、当該発光管の外表面に管軸方向に伸びるように配設された外部電極と、当該一対の封止部の各々から管軸方向内方に突出して伸びる一対の内部リードによって支持されて当該発光管の内部に管軸方向に伸びるように配設された内部電極とを備えたエキシマランプにおいて、
前記発光管の内部には、前記一対の封止部の少なくとも一方の封止部に、絶縁性材料よりなり、当該封止部から管軸方向内方に突出し、当該封止部から伸びる内部リードの突出部分の外周を包囲する筒状部が設けられていることを特徴とするエキシマランプ。 - 前記発光管は、前記発光部における前記筒状部が突出する封止部側の端部に、当該筒状部が突出する封止部に向かうに従って縮径する縮径部分を有しており、
前記筒状部は、前記縮径部分内に位置することを特徴とする請求項1に記載のエキシマランプ。 - 前記筒状部が突出する封止部は、シュリンクシール構造を有していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のエキシマランプ。
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