JP2014077846A - 静電荷現像用トナー、トナーカートリッジ、現像装置及び画像形成装置 - Google Patents

静電荷現像用トナー、トナーカートリッジ、現像装置及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】溶解懸濁法で顔料を使用しない透明トナーであっても、フィルミングを回避し、カブリ及び保存性が良好なトナーを提供する。
【解決手段】結着樹脂および添加剤を有機溶媒中に溶解または分散させ、さらに油相成分を、無機分散剤を分散させた水性媒体中に分散造粒させて得られる静電荷現像用トナーにおいて、前記結着樹脂が下記の化学式の構造である長鎖アルキル基を6.5mol%以上7.5mol%以下修飾して疎水性を上げた、酸価が4.9mgKOH/g以上、7.0mgKOH/g以下、のポリエステル樹脂であることを特徴とする静電荷現像用トナー。
Figure 2014077846

【選択図】図1

Description

この発明は、電子写真方式のプリンタ等で用いられる静電荷現像用トナー、並びにそれを用いたトナーカートリッジ、現像装置及び画像形成装置に関するものである。
近年、消費電力低減などを目的として、低温定着トナーの開発が盛んに行われている。この低温定着トナーとして静電荷現像用トナーがある。静電荷現像用トナーとしては、ポリエステル樹脂が用いられる。このポリエステル樹脂は、定着時に瞬時に溶融し、印刷面が平滑になる樹脂である。
このようなトナーの作製方法として、従来、トナーの配合成分を混練、粉砕、分級し生成する粉砕法が知られている。しかし、この粉砕法では、形状制御や低温定着の改善を行いにくいという問題があった。また、湿式のトナー作製方法である懸濁重合法もあるが、この懸濁重合法では、トナーとなるべき樹脂の重合性単量体組成が、溶解重合可能な重合性単量体に限られてしまう。このため、ポリエステル樹脂をトナー用樹脂として使用できないという問題があった。
これらを解決するトナーの作製方法として溶解懸濁法が提案されている。この溶解懸濁法では、トナー成分を溶解した油相液を、水溶性分散剤を含む水相中で粒子化し、溶媒除去後粉体化する。
しかし、溶解懸濁法では、トナーの粒径制御が容易となる点で好ましいが、油相液滴中に水溶性分散剤(無機微粒子)が一部取り込まれてしまい、酸を添加して除去できない無機微粒子がトナー中に残ってしまう。その結果、トナー中に含まれる無機微粒子によりトナーの吸湿性が上がるため、トナーの保存性が悪化する。また、高温多湿環境では吸湿によってトナーの帯電が下がり、「かぶり」という印刷物への汚れが発生するなどの問題があった。
一方で、分散剤である無機微粒子の取り込みをなくす条件でトナーを作製すると、ワックスがトナー表面に露出してしまい、それによってトナーの保存性が悪化する。
また、印刷する際、特に静電潜像を形成する感光ドラムに、薄層化されたトナーを担持する現像ローラを接触させ、感光ドラム上の静電潜像にトナーを供給して画像を形成する接触現像方式がある。この接触現像方式においては、印刷中にトナー表面のワックスが、溶け出して現像部の各部材に付着し、その付着したワックス部分にトナーが付着することで、トナーフィルミングを引き起こし、印刷品質が悪化するという新たな問題が生じた。
これらの問題に対して、特許文献1の静電潜像現像用トナー、その製造方法、静電潜像現像剤および画像形成方法が提案されている。この発明により前記問題は解決されている。
特開平11−052619号公報
しかしながら、従来のカラートナーでは、顔料がトナー表面近傍に存在することにより、ワックスが表面に露出することを抑えていた。
一方、透明トナーは顔料を含まないため、従来の方法でトナーを生成しても、ワックスがトナー表面に露出してしまうという新たな問題が生じた。
本発明は上述した課題を解決するためになされたもので、結着樹脂および添加剤を有機溶媒中に溶解または分散させ、さらに油相成分を、無機分散剤を分散させた水性媒体中に分散造粒させて得られる静電荷現像用トナーにおいて、前記結着樹脂が下記の化学式の構造である長鎖アルキル基を6.5mol%以上7.5mol%以下修飾して疎水性を上げた、酸価が4.9mgKOH/g以上7.0mgKOH/g以下のポリエステル樹脂であることを特徴とする。
Figure 2014077846
溶解懸濁法で顔料を使用しない透明トナーであっても、フィルミングを回避し、カブリ及び保存性が良好なトナーを得ることができる。
実験例2のトナー断面の透過型電子顕微鏡画像である。 比較例3のトナー断面の透過型電子顕微鏡画像である。 実験例5のトナー断面の透過型電子顕微鏡画像である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る現像装置を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る現像装置のトナーカートリッジの内部構成を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る現像装置の現像部の構成を概略的に示す要部拡大図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置の定着部の内部構造を示す概略構成図である。
以下に、本発明の実施形態について説明する。本実施形態の静電荷現像用トナーは、特に電子写真用透明トナーに適用して好的なトナーである。
本実施形態の静電荷現像用トナーは、結着樹脂および添加剤を有機溶媒中に溶解または分散させ、さらに油相成分を、無機分散剤を分散させた水性媒体中に分散造粒させて得られる静電荷現像用トナーである。
前記結着樹脂としては、下記の化学式1の構造である長鎖アルキル基を6.5mol%以上7.5mol%以下修飾して疎水性を上げた、酸価が4.9mgKOH/g以上7.0mgKOH/g以下のポリエステル樹脂を用いた。
Figure 2014077846
前記ポリエステル樹脂の重量平均分子量は14000以上18000以下であり、かつ、150℃における溶融粘度は1.2×10Pa・s以下とした。
また、本実施形態の静電荷現像用トナーでは、前記添加剤として顔料を含まないものを用いて、透明トナーとした。
上述の静電荷現像用トナーを、以下のように、条件を種々変更して製造した。
[第1実施形態]
以下に、複数の実験例及び比較例を上げて、静電荷現像用トナーを評価する。
[実験例1]
まず、無機分散剤を分散させた水性媒体を得る工程として、純水19540重量部に工業用リン酸三ナトリウム十二水和物650重量部を混合し、液温60℃で溶解させた後、pH調整用の希硝酸を添加する。そこへ純水2560重量部に工業用塩化カルシウム無水物320重量部を溶解させた塩化カルシウム水溶液を投入し、ネオミクサー(プライミクス株式会社)にて4300回転/分、液温を60℃に保ちながら34分間高速撹拌させて懸濁安定剤(分散剤)を含む水相を調製する。
一方、酢酸エチル3120重量部を液温50℃に加熱撹拌し、パラフィンワックスのアルコール変性品(融点:67℃)17重量部、帯電制御樹脂1.0重量部、蛍光増白剤1.4重量部を順次加える。その後、化学式1の構造である長鎖アルキル基を7.0mol%修飾して疎水性を上げた、酸価が4.9mgKOH/g、重量平均分子量が16000のポリエステル樹脂640重量部を投入し、固形物がなくなるまで撹拌して油相を調製する。
液温を60℃に保った水相に、油相を投入し、1000回転/分にて5分撹拌することによって懸濁させ、粒子を形成した。その後減圧蒸留にて酢酸エチルを除去した。
トナーを含むスラリーに硝酸を加えてpHを1.5以下にして撹拌し、懸濁安定剤であるリン酸三カルシウムを溶解させ、脱水する。脱水したトナーを純水に再分散させ、撹拌し、水洗浄を行う。その後、脱水、乾燥し、トナーを生成した。
次に、外添工程として、生成したトナー100重量部に疎水性シリカRX50(日本アエロジル社製、平均一次粒子径40nm)1.0重量部、疎水性シリカRX200(日本アエロジル社製、平均一次粒子径12nm)0.8重量部を添加し、10リットル容のヘンシェルミキサーで5400回転/分の回転速度で10分間撹拌することでトナーを得る。
[実験例2]
実験例1のポリエステル樹脂に替えて、化学式1の構造である長鎖アルキル基を7.0mol%修飾して疎水性を上げた、酸価が6.3mgKOH/g、重量平均分子量が20000のポリエステル樹脂を用い、実験例1と同様にしてトナーを生成した。
[実験例3]
実験例1のポリエステル樹脂に替えて、化学式1の構造である長鎖アルキル基を6.5mol%修飾して疎水性を上げた、酸価が7.0mgKOH/g、重量平均分子量が28000のポリエステル樹脂を用い、実験例1と同様にしてトナーを生成した。
[実験例4]
実験例1のポリエステル樹脂に替えて、化学式1の構造である長鎖アルキル基を7.5mol%修飾して疎水性を上げた、酸価が5.5mgKOH/g、重量平均分子量が21000のポリエステル樹脂を用い、実験例1と同様にしてトナーを生成した。
[比較例1]
実験例1のポリエステル樹脂に替えて、化学式1の構造である長鎖アルキル基を8.0mol%修飾して疎水性を上げた、酸価が2.8mgKOH/g、重量平均分子量が33000のポリエステル樹脂を用い、実験例1と同様にしてトナーを生成した。
[比較例2]
実験例1のポリエステル樹脂に替えて、化学式1の構造である長鎖アルキル基を15.0mol%修飾して疎水性を上げた、酸価が8.7mgKOH/g、重量平均分子量が118000のポリエステル樹脂を用い、実験例1と同様にしてトナーを生成した。
[比較例3]
実験例1のポリエステル樹脂に替えて、化学式1の構造である長鎖アルキル基を7.0mol%修飾して疎水性を上げた、酸価が3.4mgKOH/g、重量平均分子量が12000のポリエステル樹脂を用い、実験例1と同様にしてトナーを生成した。
[比較例4]
実験例1のポリエステル樹脂に替えて、化学式1の構造である長鎖アルキル基を5.0mol%修飾して疎水性を上げた、酸価が6.2mgKOH/g、重量平均分子量が19000のポリエステル樹脂を用い、実験例1と同様にしてトナーを生成した。
[比較例5]
実験例1のポリエステル樹脂に替えて、化学式1の構造である長鎖アルキル基を7.5mol%修飾して疎水性を上げた、酸価が4.8mgKOH/g、重量平均分子量が14000のポリエステル樹脂を用い、実験例1と同様にしてトナーを生成した。
[画像形成装置]
次に、本実施形態に係る現像装置を組み込んだ画像形成装置を説明する。
図4は本実施形態に係る画像形成装置10を示す概略構成図である。画像形成装置10は、例えばカラー電子写真プリンタとしての構成を備えている。画像形成装置10は、具体的には、記録用紙カセット11、現像装置31〜34、転写部16、定着部40を有し、更にこれらの各部に印刷用媒体としての記録用紙50を搬送するための用紙搬送ローラ45a〜45x、搬送路切り替えガイド41,42を備えている。前記現像装置31〜34で前記静電荷現像用トナーを使用する。
記録用紙カセット11は、内部に記録用紙50を積層状態で収納して装置内下部に着脱自在に装着されている。用紙搬送ローラ45a,45bは、この記録用紙カセット11に収納されている記録用紙50を、その最上部から一枚ずつ捌いて用紙搬送路を矢印(l)方向に繰り出す。搬送ローラ45c,45d及び搬送ローラ45e,45fは、記録用紙50を矢印(e)に沿って搬送する間に用紙の斜行を矯正し、画像形成部30に送る。
画像形成部30は、用紙搬送路に沿って着脱自在に配置された4つの現像装置31〜34と、各現像装置31〜34により形成された後述するトナー像を、記録用紙50の上面にクーロン力により転写する転写部16とからなる。尚、直列に並べられた4つの現像装置31〜34は全て同じ構成であり、使用されるトナーの色のみが異なる。ここで、通常のカラープリンタでは、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の4色を使用するが、本発明では、ブラック(K)に替えて透明トナー(CL;CLEAR)を使用し、印刷上で黒を表現する際は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の3色を混合することで対応する。
転写部16は、用紙を静電吸着して搬送する転写ベルト17と、図示せぬ駆動部により回転されて転写ベルト17を駆動するドライブローラ18と、このドライブローラ18と対を成して転写ベルト17を張架するテンションローラ19と、前記現像装置31〜34の各感光ドラム101(図5参照)に対向して圧接するよう配置され、トナー像を記録用紙50に転写するよう電圧を印加する転写ローラ20〜23と、転写ベルト17上に付着したトナーを掻き取ってクリーニングする転写ベルトクリーニングブレード24と、転写ベルトクリーニングブレード24により掻き落とされたトナーを堆積するトナーボックス25とからなる。
ここで、イエロー(Y)の現像装置31の構成について説明する。図5は、現像装置31を示す概略構成図である。同図に示すように、現像装置31は、現像部100とトナーカートリッジ120とからなる。現像装置31は、画像形成装置10(図4参照)の所定位置に着脱自在に装着され、トナーカートリッジ120は、現像部100に対して着脱自在に装着可能となっている。
図7は、現像装置31(図5参照)の現像部100の構成を概略的に示す要部拡大図である。同図中、静電潜像担持体としての感光ドラム101は、導電性支持体と光導電層とによって構成されている。感光ドラム101は、具体的には、導電性支持体としてのアルミニウムの金属パイプに、光導電層としての電荷発生層及び電荷輸送層を順次積層した構成の有機系感光体である。帯電装置としての帯電ローラ102は、感光ドラム101の周面に接して設けられ、金属シャフトと半導電性エビクロロヒドリンゴム層によって構成されている。露光装置であるLEDヘッド103は、例えばLED素子とレンズアレイを有して構成されている。そして、これらLED素子及びレンズアレイは、LED素子から出力される照射光が感光ドラム101の表面に結像する位置に配置されている。
現像剤担持体としての現像ローラ104は、感光ドラム101の周面に接して設けられる。この現像ローラ104は、金属シャフトと半導電性ウレタンゴム層によって構成されている。現像ローラ104に摺接する現像剤供給体としての供給ローラ106は、金属シャフトと半導電性発泡シリコンスポンジ層によって構成されている。
現像剤としてのトナー110は、結着樹脂としてポリエステル樹脂を用いる。このトナー110は、ポリエステル樹脂と、内部添加剤としての帯電制御剤と、離型剤と、外部添加剤としてのシリカ微粒子とによって構成されている。
現像ローラ104の表面に圧接される現像剤規制部材としての現像ブレード107は、ステンレス製である。感光ドラム101の周面に圧接される現像剤回収装置としてのクリーニングブレード105は、ウレタンゴム製である。
図6は、現像装置31(図4参照)のトナーカートリッジ120の内部構成を示す概略構成図である。同図に示すように、現像剤収容体としてのトナーカートリッジ120の容器121内のトナー収納部125の所定部には、その長手方向(紙面の表裏方向)に延在する撹拌バー122が回転自在に支持されている。このトナー収納部125は、静電荷現像用トナーを収容する収容部である。撹拌バー122の下方には、容器内のトナーを排出する排出口124が形成されている。シャッタ123は、この排出口124を開閉するため部材である。シャッタ123は、容器内にあって、排出口124を開閉するために矢印(s)方向にスライド可能に配設されている。
後述するように、画像形成部30で各色のトナー画像が転写された記録用紙50は、搬送路を矢印(h)方向(図4参照)に搬送されて定着部40に送られる。図8はこの定着部40の内部構造を示す概略構成図である。同図に示すように、定着装置40は、発熱ローラ141と、加圧ローラ144と、サーミスタ143と、及び加熱ヒータ142とを備えている。発熱ローラ141は、アルミニウムからなる中空円筒状の芯金に、シリコーンゴムの耐熱弾性層を被覆し、その上にPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)チューブを被覆することによって形成されている。更に、発熱ローラ141の芯金内には、加熱ヒータ142(ここではハロゲンランプ)が配設されている。
加圧ローラ144は、アルミニクムの芯金にシリコーンゴムの耐熱弾性層を被覆し、その上にPFAチューブを被覆して構成されている。この加圧ローラ144は、発熱ローラ141との間に圧接部が形成されるように配置されている。サーミスタ143は、発熱ローラ141の表面温度検出手段である。このサーミスタ143は、発熱ローラ141の近傍に非接触で配置される。サーミスタ143によって検出された温度情報は、図示しない温度制御手段に送られる。温度制御手段は、この温度情報に基づいて加熱ヒータ142をオン/オフ制御して、発熱ローラ141の表面温度を所定の温度に維持する。
次に、画像形成装置10の画像形成プロセスについて説明する。ここでは先ず、現像プロセスから説明する。図7に示すように、感光ドラム101は、図示しない駆動手段により矢印(a)方向に一定周速度で回転する。感光ドラム101の表面に接触して設けられた帯電ローラ102は、矢印(d)方向に回転しながら、図示しない帯電ローラ用高圧電源によって供給される直流電圧を感光ドラム101の表面に印加し、この表面を一様均一に帯電させる。次に、感光ドラム101に対向して設けられたLEDヘッド103によって、画像信号に対応した光を感光ドラム101の一様均一に帯電された表面に照射し、光照射部分の電位を光減衰して静電潜像を形成する。
一方、図6に示すトナーカートリッジ120のシャッタ123は、図5に示すように現像部100に装着された後に、図示せぬレバーの操作によって、開口方向(矢印(s)方向のうち容器121の排出口124を開口する方向)にスライドする。これにより、容器121内のトナー110が、排出口124から矢印(v)方向に落下し、図5に示す現像部100に供給される。現像部100に落下したトナー110は、図示しない供給ローラ用高圧電源によって電圧が印加された供給ローラ106の矢印(c)方向回転によって、現像ローラ104に供給される。
現像ローラ104は、感光ドラム101に密着して配置されている。この現像ローラ104には、図示しない現像ローラ用高圧電源によって電圧が印加されている。現像ローラ104は、供給ローラ106により搬送されたトナー110を吸着し、これを矢印(b)方向に回転搬送する。この回転搬送過程で、供給ローラ106より下流側にあって現像ローラ104に圧接して配置された現像ブレード107は、現像ローラ104に吸着したトナー110を均一な厚さに均したトナー層を形成する。
更に現像ローラ104は、感光ドラム101上に形成された静電潜像を、担持するトナーによって以下のようにして反転現象する。感光ドラム101の導電性支持体と現像ローラ104との間には高圧電源によってバイアス電圧が印加されているので、現像ローラ104と感光ドラム101の間には、感光ドラム101に形成された静電潜像に伴う電気力線が発生する。このため、現像ローラ104上の帯電したトナー110は、静電気力により感光ドラム101上の静電潜像部分に付着し、この部分を現像してトナー像を形成する。尚、感光ドラム101の回転開始で始まる以上の現像プロセスは、後述する所定のタイミングで開始される。
図4において、記録用紙カセット11に収容された記録用紙50は、前記したように用紙搬送ローラ45a及び45bによって記録用紙カセット11から矢印(l)の方向に一枚ずつ取り出される。その後、図示しない記録用紙ガイドに沿って、用紙搬送ローラ45c,45d及び用紙搬送ローラ45e,45fによって、斜行が矯正されながら矢印(e)方向に搬送される。そして、矢印(g)方向に回転するドライブローラ18によって矢印(f)方向へ回転する転写ベルト17へと送られる。尚、上述した現像プロセスは、記録用紙50が矢印(e)方向に搬送される間の所定のタイミングで開始される。
次に、図7に示すように、転写プロセスが行われる。転写ローラ20は、イエロー(Y)の現像装置31の現像部100の感光ドラム101に、転写ベルト17を介して圧接状態で対向して配置されている。さらに、転写ローラ20は、図示しない転写ローラ用高圧電源によって電圧が印加されている。この転写ローラ20によって、転写ベルト17に静電吸着して搬送される記録用紙50上に、上記した現像プロセスによって感光ドラム101上に形成されたイエロートナー像を転写する、転写プロセスが行われる。
その後、記録用紙50は、転写ベルト17上を矢印(f)に沿って進み、上述した現像装置31及び転写ローラ20による現像プロセス及び転写プロセスと同様のプロセスが、マゼンタ、シアン、透明の順に行われる。即ち、現像装置32と転写ローラ21によってマゼンタトナー像が、現像装置33と転写ローラ22によってシアントナー像が、そして現像装置34と転写ローラ23によって透明トナー像が、順次記録紙50上に転写される。各色のトナー像が転写された記録紙50は、矢印(h)方向へと搬送される。
次に定着プロセスについて説明する。図8に示すように、各色のトナー像が転写された記録紙50は、矢印(h)方向へと搬送され、発熱ローラ141と加圧ローラ144を備えた定着部40へ搬送される。トナー像が転写された記録紙50は、前記したように図示しない温度制御手段によって制御されて所定の表面温度に保たれ、矢印(i)方向に回転する発熱ローラ141と、矢印(j)方向に回転する加圧ローラ144の間へ進む。そこで、発熱ローラ141の熱が記録紙50上のトナー像を溶融し、更に記録紙50上で溶融したトナー像を発熱ローラ141と加圧ローラ142との圧接部で加圧することによりトナー像が記録紙50に定着する。
トナー像が定着した記録紙50は、図4に示す用紙搬送ローラ45g,45h、及び用紙搬送ローラ45i,45jによって矢印(k)方向に搬送され、画像形成装置10の外部のスタッカ部46へと送出される。
次にクリーニングプロセスについて説明する。図7に示すように、転写後においても、感光ドラム101の表面には、若干のトナー110が残留する場合がある。この残留トナー110は、クリーニングブレード105によって除去される。クリーニングブレード105は、長手方向(紙面の表裏方向)に延在する感光ドラム101の回転軸方向に沿って平行に配置されている。クリーニングブレード105は、その先端部が感光ドラム101の表面に当接するように、その根元部が剛性の支持基板に取付けられ、固定される。クリーニングブレード105は、その先端部が感光ドラム101の周面に当接したままの状態で、この感光ドラム101が回転軸中心に回転するとき、転写されずに残った感光ドラム101表面上の残留トナー110をそのドラム表面から除去する。こうしてクリーニングされた感光ドラム101は、繰り返し利用される。
また、図4に示す画像形成装置10において、連続通紙時の紙間等では各現像装置31〜34の感光ドラム101(図7参照)から、一部の帯電不良のトナーが転写ベルト17に転写される場合がある。しかしながら、転写ベルト17に転写されたトナーは、転写ベルト17が矢印(f)、(r)方向に回転移動する際に、転写ベルトクリーニングブレード24によって転写ベルト17から除去されてトナーボックス21に帯電不良トナーとして溜められる。こうしてクリーニングされた転写ベルト17は、繰り返し利用される。
尚、図4に示す用紙搬送ローラ45k〜45x、搬送路切り替えガイド41,42は、両面印刷を行う際に記録用紙50を搬送し、またその搬送方向をガイドするものであるが、本願発明と直接関係しないため、ここではその説明は省略する。
以上の構成の画像形成装置10を用いて記録用紙50に印刷を行う。
[分析装置及び評価方法]
次に、分析装置及び評価方法を説明する。
ポリエステル樹脂の酸価は、検査装置DL−58(METTLER TOLEDO社製)、電極DGl13を用い、試料約0.5〜0.6gをスクリュー管に秤取り、混合溶媒を加えて溶解し、0.01mol/L水酸化カリウムエタノール溶液で電位差滴定にて測定した。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、ポリエステル樹脂0.05gをTHF5mLに溶解し、分子量分布をGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)カラムを用いた液体クロマトグラフィー(株式会社島津製作所製)により算出した。
(i)使用機器 島津高速液体クロマドグラフProminenceGPCシステム、システムコントローラ:CBMF20A、送液ユニット:LC−20AD、オンラインデガッサ:DGU−20A3、カラムオープン:CTO−20A、示差屈折率検出器:RID−10A、LCワークステーション:LCsolution Ver.1. 22SP1。
(ii)分析条件カラム:Shodex GPC KF−803L、溶離液:THF、
流量:1.00mL/min、カラム温度:40℃
(iii)検量線作成用ポリスチレン分子量3.73×10、1.47×10、6.78×10、2.57×10、1.12×10、4.65×10、1.98×10、6.93×10、2.90×10、1.93×10、1.20×10、0.58×10のポリスチレン(Shodex STANDARD SM−l05、SL−105)を用いて検量線を作成した。
トナー中のリン酸三カルシウムとワックスの確認は、トナー断面の透過型電子顕微鏡H−7100型(株式会社日立製作所製)による観察によって行った。加速電圧は100kVとした。試料はRuO染色超薄切片法にて作製した。
印刷評価の「かぶり」は、連続通紙印刷後の白紙印刷瞬断により評価した。瞬断後、感光ドラム表面にメンディングテープ(住友スリーエム株式会社製)を貼り、はがしたメンディングテープを表面平滑性の高い黒紙に貼り付け、メンディングテープに付着したトナーの状態により、5段階評価した。トナーの付着量がレベル4より少ないものを○、レベル4以上レベル3未満を△、レベル3以上を×と表記した。「フィルミング」は、連続通紙印刷後の感光ドラムおよび現像ブレードの表面の固着物の有無で評価した。連続通紙枚数2000枚以内で固着物が発生した場合を×、2000枚以内で発生していない場合を○とした。
光沢度の評価は、カラートナーの画像上に付着量0.7mg/cmの透明トナーの画像を重なるように露光、現像、転写し、定着温度を170℃、印刷速度16ppmで印刷し、印刷面をデジタル精密光度計 GM−26D(株式会社村上色彩技術研究所製、測定角:75°)にて測定した。測定した光沢度の値が、85以上を◎、80以上85未満を○、50以上80未満を△とし、フィルミングが発生したトナーに関しては測定を行わなかった。
評価はグロスコート紙(王子製紙株式会社製OKトップコート+、秤量127.9g/m)を使用した。
溶融粘度は、レオメータVAR−100AD(RHEOLOGICA)を用いて測定し、150℃の溶融粘度を読み取った。
(i)分析条件温度:50℃〜230℃、ジオメトリー:パラレルプレート(φ20mm)、周波数:1Hz、ギャップ:1mm
(ii)測定手順 初めにオーブン温度を140℃に設定し、温度が140℃になったところでトナーをセットし、ギャップ1.5mmの状態で5分間放置する。その後、ギャップを1mmに設定し、オーブン温度を下げ、50℃になったところで測定を開始する。
トナーの保存性は、ガラス板の上に直径30mm、高さ80mmの金属製の円筒を設置し、円筒内にそれぞれのトナーを10g投入し、トナーの上に20gのおもりを乗せ、温度50℃、湿度55%に保たれた環境に48時間放置した後、おもりと円筒をゆっくり外し、トナー上に10g刻みでおもりを増やしながら乗せ、トナーが崩壊する荷重により判断した。なお、円筒を外した段階でトナーが崩壊した場合は、崩壊荷重=0gとする。崩壊荷重60g以下を保存性良好(○)、崩壊荷重60g以上を保存性不良(×)とした。
[評価結果]
以上の分析装置及び評価方法を用いた評価結果を表1に示す。
Figure 2014077846
実験例2のトナー断面の透過型電子顕微鏡画像を図1に、比較例3のトナー断面の透過型電子顕微鏡画像を図2に示す。
以下、測定結果を説明する。
比較例1および比較例2では、ワックス内包性の安定化を狙い、化学式1の構造である長鎖アルキル基の添加量を、それぞれ8mol%、15mol%と増やし、疎水性を上げた。その結果、いずれもワックスの内包は向上したが、疎水性モノマーである化学式1の構造である長鎖アルキル基を増加させた影響により、結着樹脂のガラス転移点が低下した。それにより、トナーとしてのガラス転移点も低くなり、保存性不良となった。よって、化学式1の構造である長鎖アルキル基は、8.0mol%以上修飾すると、保存性が悪化するため、トナーとして不良になる。
さらに、懸濁安定剤の取り込みに関して、ポリエステル樹脂の酸価を実験例1〜4より下げた場合(比較例1:2.8mgKOH/g)と、上げた場合(比較例2:8.7mgKOH/g)を検討した。その結果、酸価を下げた比較例1では懸濁安定剤の取り込みはなかった。それに対して、酸価を上げた比較例2は懸濁安定剤の取り込みが発生し、印刷試験の際、かぶり不良が発生した。これは、酸価を上げた樹脂は、トナー表面にあるカルボキシル基等の親水基が、酸価が低い樹脂よりも多いため、水相に分散している懸濁安定剤であるリン酸三ナトリウム塩との親和性が増し、取り込まれたと考えられる。よって、酸価が8.7mgKOH/g以上の樹脂では、かぶりが発生するため、トナーとして不良になる。
比較例3、比較例4、比較例5のトナーは、懸濁安定剤の取り込みはなかったが、図2に示すようにワックスがトナー表面に位置していた。そのためフィルミングが発生し、さらに表面に露出したワックスが溶融し、トナーの保存性も悪い結果となった。その理由としては、以下が考えられる。
比較例4に関しては、酸価が6.2mgKOH/gと、実験例2と同等であるが、疎水性モノマーである化学式1の構造である長鎖アルキル基の添加量が5.0mol%と少ないため、ポリエステル樹脂とワックスの相溶性が悪くなり、ワックスが表面に露出し、フィルミングが発生、保存性も不良であった。比較例3および比較例5に関しては、化学式1の構造である長鎖アルキル基の添加量は7.0mol%、7.5mol%と、実験例1・実験例2および実験例4と同じであるが、樹脂の酸価が3.4mgKOH/g、4.8mgKOH/gとなっており、それらと比較すると低い。
本発明で使用したワックスの酸価が3〜4mgKOH/gであり、比較例3、比較例5の樹脂とワックスの酸価が同等になるため、水相に対する親和性も同程度になってしまい、ワックスが表面に露出しやすくなり、フィルミングが発生、保存性も悪い結果となった。
一方、実験例1から実験例4のトナーは、懸濁安定剤の取り込みがなく、図1に示すようにワックスもトナーの中央に位置しているため、かぶりとフィルミングは発生しなかった。また、保存性も良好である。光沢度は通常レベルであった。従って、これらの結果から化学式1の構造である長鎖アルキル基が5.0mol%以下、または酸価が4.8mgKOH/g以下になると、ワックスが表面に露出し、フィルミングが発生かつ保存性も悪化するためトナーとして不良になる。
以上のことから、化学式1の構造である長鎖アルキル基を6.5mol%以上7.5mol%以下修飾して疎水性を上げた、酸価が4.9mgKOH/g以上7.0mgKOH/g以下のポリエステル樹脂を用いることで、ワックスが表面に露出していない透明トナーを作製することができる。従って、この製法により得られたトナーは、トナーフィルミングによる印刷状態の悪化や、ワックスを起因とする印刷状態や保存性の悪化を防ぐことができる。
[効果]
先に説明したように、化学式1の構造である長鎖アルキル基を6.5mol%以上7.5mol%以下修飾して疎水性を上げた、酸価が4.9mgKOH/g以上7.0mgKOH/g以下のポリエステル樹脂を用いることで、溶解懸濁法で顔料を使用しない透明トナーであっても、フィルミングを回避し、カブリ及び保存性が良好なトナーを得ることができる。

[第2実施形態]
次に、他の実験例を上げて、静電荷現像用トナーを評価する。
[実験例5]
実験例1のポリエステル樹脂に替えて、化学式1の構造である長鎖アルキル基を7.5mol%修飾して疎水性を上げた、酸価が6.5mgKOH/g、重量平均分子量が18000のポリエステル樹脂を用い、実験例1と同様にしてトナーを生成した。
[実験例6]
実験例1のポリエステル樹脂に替えて、化学式1の構造である長鎖アルキル基を7.5mol%修飾して疎水性を上げた、酸価が6.8mgKOH/g、重量平均分子量が14000のポリエステル樹脂を用い、実験例1と同様にしてトナーを生成した。
[評価]
第1実施形態と同様にトナーの評価を行った。
評価結果を表2に示す。
Figure 2014077846
実験例5のトナー断面の透過型電子顕微鏡画像を図3に示す。
第1実施形態の実験例1のトナーは、150℃での溶融粘度が1.3×102Pa・Sで、170℃での光沢度が80であった。それに対して実験例5と実験例6のトナーは、150℃での溶融粘度が1.2×10Pa・s、0.98×10Pa・sで、170℃での光沢度が89、90であった。
以上のことから、化学式1の構造である長鎖アルキル基を7.5mol%修飾して疎水性を上げた、酸価が6.5mgKOH/g乃至6.8mgKOH/gのポリエステル樹脂の用いることで、ワックスがトナー表面に露出していないトナーを作製することができる。
さらに、樹脂の重量平均分子量を14000以上18000以下とし、トナーの溶融粘度を1.2×10Pa・s以下にすることにより、同一温度で定着した際の透明トナーの光沢度が、第一の実施例よりも高くすることができた。樹脂の重量分子量14000以上18000以下であり、かつ、トナーの溶融粘度が1.2×10Pa・s以下という条件を同時に満たす場合、溶融粘度の下限はある程度限定される。なお、本願発明では170℃における光沢度による検討を行ったが、本発明におけるトナーは、170℃以上でも定着温度を最適化することにより、さらに光沢度を高くすることもできる。
また、樹脂の重量平均分子量は、ワックスの内包性に影響が少ないことも確認できた。
尚、実験例5及び実験例6は第1実施形態の条件を満たしているため、図3に示すようにワックスを内包し、表2に示すとおり、フィルミングを回避し、カブリ及び保存性が良好である。
[効果]
以上のように、第1実施形態で説明した条件に加え、更に、第2実施形態で説明した、樹脂の重量分子量14000以上18000以下であり、かつ、トナーの溶融粘度が1.2×10Pa・s以下という条件を同時に満たすことにより、第1実施形態の効果を維持したまま、更に定着後の光沢度を85以上の良好な特性にすることができる。
[変形例]
前記実施形態では、静電荷現像用トナーとして透明トナー(電子写真用透明トナー等)を例に説明したが、透明トナーに限らず、他のトナーでも、前記実施形態同様の作用、効果を奏することができる。
また、本発明は、上述した実験例等に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除等が可能である。
10:画像形成装置、11:記録用紙カセット、16:転写部、17:転写ベルト、18:ドライブローラ、18:ドライブローラ、19:テンションローラ、20〜23:転写ローラ、24:転写ベルトクリーニングブレード、25:トナーボックス、30:画像形成部、31〜34:現像装置、40:定着部、41,42:搬送路切り替えガイド、45a〜45x:用紙搬送ローラ、50:記録用紙、100:現像部、101:感光ドラム、102:帯電ローラ、103:LEDヘッド、104:現像ローラ、105:クリーニングブレード、106:供給ローラ、107:現像ブレード、100:現像部、101:感光ドラム、110:トナー、120:トナーカートリッジ、121:容器、122:撹拌バー、123:シャッタ、124:排出口、125:トナー収納部、141:発熱ローラ、142:加熱ヒータ、143:サーミスタ、144:加圧ローラ。

Claims (6)

  1. 結着樹脂および添加剤を有機溶媒中に溶解または分散させ、さらに油相成分を、無機分散剤を分散させた水性媒体中に分散造粒させて得られる静電荷現像用トナーにおいて、
    前記結着樹脂が下記の化学式の構造である長鎖アルキル基を6.5mol%以上7.5mol%以下修飾して疎水性を上げた、酸価が4.9mgKOH/g以上7.0mgKOH/g以下のポリエステル樹脂であることを特徴とする静電荷現像用トナー。
    Figure 2014077846
  2. 前記添加剤が、顔料を含まないことを特徴とする、請求項1に記載の静電荷現像用トナー。
  3. 前記ポリエステル樹脂の重量平均分子量が14000以上18000以下であり、かつ、150℃における溶融粘度が1.2×10Pa・s以下であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の静電荷現像用トナー。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の静電荷現像用トナーを収容する収容部を備えたことを特徴とするトナーカートリッジ。
  5. 静電潜像が形成された静電潜像担持体にトナーを供給して現像を行う現像ローラと、該現像ローラに接触して回転しトナー供給部から供給されるトナーを現像ローラに供給する供給ローラと、前記現像ローラに圧接し当該現像ローラ上のトナーの層厚を規制する現像ブレードとを有する現像装置において、
    前記トナーとして、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の静電荷現像用トナーを用いたことを特徴とする現像装置。
  6. 請求項5に記載の現像装置を有することを特徴とする画像形成装置。
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